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フィクション(Novel)本好きの下剋上読書感想

小説「本好きの下剋上 第四部 貴族院の自称図書委員 1巻」感想・ネタバレ

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フィクション(Novel)

第三部 領主の養女5レビュー
第四部 貴族院の自称図書委員
本好きの下剋上 全巻まとめ
第四部 貴族院の自称図書委員2レビュー

Table of Contents

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  1. 読んだ本のタイトル
  2. これまでのあらすじ
  3. 感想
  4. 考察・解説
    1. ローゼマインの目覚め
      1. 目覚めの状況と深刻な体力低下
      2. 浦島太郎状態の恐怖と感情の解放
      3. 姉としての焦りと貴族院への猛特訓
      4. 下町家族の歓喜とカミルへの切ない決断
      5. まとめ
    2. 貴族院への入学
      1. 入学の経緯と葛藤
      2. 図書館への執念と短期集中講座
      3. 貴族院での生活と側近選定
      4. 成績向上委員会の結成と快進撃
      5. まとめ
    3. 成績向上委員会
      1. 設立の目的
      2. 主な活動内容と方策
      3. 成果と影響
      4. まとめ
    4. 図書館と魔術具
      1. 貴族院の図書館の現状
      2. 図書館のお手伝い魔術具
      3. 魔術具の再起動と新たな主
      4. 魔術具を巡る波紋と新しい衣装
      5. まとめ
    5. 周囲の成長と変化
      1. 側仕えたちの成長と自立
      2. 領主候補生(義弟妹)の成長と頼もしさ
      3. 護衛騎士たちの実力向上
      4. 下町の家族や仲間たちの変化
      5. ローゼマインの浦島太郎状態の恐怖と受容
      6. まとめ
  5. 登場キャラクター
    1. エーレンフェスト領主一族
      1. ローゼマイン
      2. フェルディナンド
      3. ジルヴェスター
      4. フロレンツィア
      5. ヴィルフリート
      6. シャルロッテ
      7. ボニファティウス
    2. エーレンフェスト騎士団長一家
      1. カルステッド
      2. エルヴィーラ
      3. エックハルト
      4. ランプレヒト
      5. コルネリウス
      6. ニコラウス
    3. エーレンフェストの貴族・側近・学生・側仕え
      1. リヒャルダ
      2. オティーリエ
      3. ダームエル
      4. アンゲリカ
      5. ブリュンヒルデ
      6. リーゼレータ
      7. ユーディット
      8. レオノーレ
      9. フィリーネ
      10. ハルトムート
      11. トラウゴット
      12. ローデリヒ
      13. ベルティルデ
      14. ノルベルト
      15. モーリッツ
      16. オズヴァルト
      17. カトライン
      18. ダールドルフ子爵夫人
      19. エミーリカ
      20. フレーデル
    4. 神殿・下町・商会関係者
      1. フラン
      2. ザーム
      3. モニカ
      4. ニコラ
      5. ギル
      6. フリッツ
      7. ヴィルマ
      8. ロジーナ
      9. ディルク
      10. フーゴ
      11. エラ
      12. コリンナ
      13. ギュンター
      14. エーファ
      15. トゥーリ
      16. カミル
      17. ルッツ
      18. ベンノ
      19. マルク
    5. 王族・他領の貴族・貴族院教師
      1. アナスタージウス王子
      2. ディートリンデ
      3. リュディガー
      4. ヒルシュール
      5. ソランジュ
      6. ルーフェン
      7. プリムヴェール
      8. フラウレルム
    6. 明確に登場が確認できる魔術具・集団
      1. シュバルツ
      2. ヴァイス
      3. シュティンルーク
      4. グーテンベルク
      5. 情報提供者
      6. 旧ヴェローニカ派の子供達
      7. 魔法陣の動きを監視するための騎士
      8. 下働きの男達
      9. 音楽の先生方
  6. 展開まとめ
    1. プロローグ
    2. 浦島太郎なわたし
    3. 城への移動
    4. 夕食会
    5. 短期集中講座と準備
    6. 授与式
    7. 冬の子供部屋と出発
    8. 入寮と側近
    9. 成績向上委員会
    10. 進級式と親睦会
    11. 王族と他領の貴族
    12. 算術・神学・魔力の扱い
    13. 歴史・地理・音楽
    14. 騎獣作製と魔力圧縮
    15. 魔力圧縮 四段階
    16. 図書館登録
    17. シュバルツとヴァイス
    18. 宮廷作法とヒルシュールの来訪
    19. シュタープの取得
    20. 初めての土の日
    21. 奉納舞
    22. 騎獣作製合格
    23. シュタープの基礎
    24. エピローグ
    25. 有意義な土の日
    26. マインの目覚め
  7. 本好きの下剋上 シリーズ 一覧
      1. 兵士の娘
      2. 神殿の巫女見習い
      3. 領主の養女
      4. 貴族院の自称図書委
      5. 女神の化身
    1. ハンネローレの貴族院五年生
  8. その他フィクション

読んだ本のタイトル

本好きの下剋上    ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部「貴族院の自称図書委員I
著者:香月美夜
イラスト:椎名優

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これまでのあらすじ

中世ヨーロッパ風の世界が舞台。
異世界なのでファンタジー要素もある。

第一部兵士の娘I 兵士の娘Ⅱ 兵士の娘Ⅲ

日本で本の虫だった女子大生が、地震で本の下敷きになって死亡(多分)

次に目覚めたらファンタジー世界の門番兵の娘として目覚める。

貧しく、衛生面も最悪。

身体は魔力が大きいせいで貧弱。

さらに彼女に必須アイテム本が高価で手が出ない。
なら創れば良いじゃないかと、、

そんな彼女は幼馴染のルッツと共に紙作りを始める。
でも子供2人ではほとんど何もできない。

そこで、マインが開発した髪を綺麗にするリンシャン。
姉のトゥーリーの為に作った髪飾りの製法を父親の部下のツテから紹介されたべノン商会に売り、それを資金に紙作りの支援を受けて紙の量産体制に入ろうととしたら。

マインの魔力が身体を蝕み瀕死になってしまう。

生き残るためには貴族に隷属するしかない。

それを良しとせず大好きな家族と過ごす事を優先する決意したが、、

初めて神殿に行き、図書館を見付けた瞬間決意を覆して神殿の巫女見習になる事を決意。

でも平民である事がアダとなり、孤児と変わらない灰色巫女見習になる処だったが余りにも高圧的に言う貴族の神殿長にブチギレ、魔力で威圧して昏倒させ灰色巫女見習案は却下。

交代で出て来た神官長と交渉の末、貴族と同じ青色巫女見習として、通いで神殿に入る事が決まる。

第二部神殿の巫女見習いI 神殿の巫女見習いⅡ 神殿の巫女見習いⅢ 神殿の巫女見習いⅣ

神官長直属の神殿の青色巫女見習として神殿に通う事になったが、下町との常識が違い過ぎた。

神官長、神殿長から付けられた側仕えとの常識の擦り合わせに苦労する。

さらに神殿に着替える部屋が無いので欲しいと神官長に言ったら、孤児院の院長室を与えられたのだが、、

その孤児院の過酷な飢餓状況を知り、孤児たちに食べ物を自己の力で獲得する事を教え、さらに自身でお金を稼ぐ方法、紙作りを教える。

何気に孤児院の孤児達を本作りに巻き込み、絵を描くのが上手い灰色巫女を側仕えに追加して、遂に絵本を完成させる。

順風満帆と思ったのは束の間、神官長と共に騎士団の要請で赴いたトロンベ討伐の際に、貴族の目の前で貴族達を遥かに超える魔力を持ってる事を知られてしまい、拉致られそうになる。

それを恐れて神殿に籠っていたが、他領の貴族が神殿にまで押し入って来た。

その貴族を手引きしたのは、マインに威圧されて気絶させられた事を恨んでいる神殿長だった。

何とか撃退したのだが、、
平民が貴族を攻撃したと言われて問答無用で拘束されそうになったのだが、、

以前お忍びで来た領主に渡された、養女になる契約の印に印を付けた事によりマインは貴族になっていた。

その結果、実は領主の一族だった神殿長は公文書偽装で極刑。

マインはローゼマインとなり下町の家族と別れて領主の養女となり空席の神殿長に就任する。

第三部領主の養女I 領主の養女Ⅱ 領主の養女Ⅲ 領主の養女Ⅳ 領主の養女Ⅴ

貴族令嬢ローゼマインとなったが、いきなり領主の養女にはなれなかった。

上級貴族のカルステッドの第三夫人(故人)の娘という事にして、神殿で密かに育てられていた事にした。

そんな経歴を携えてローゼマインは領主の養女になった。

でも、貴族の世間は神殿とも下町とも違っており特に貴族のご婦人方と上手くやって行けるかは不安材料だったが、、

フェルディナンドをダシにして、お茶会を開催してフェルディナンドの演奏リサイタルを開催。

さらに、フェルディナンドの肖像画を印刷してパンフレットを作成。

結果、貴族のご婦人方の心をガッチリ掴んで貴族社会で確固たる地盤を得る。

そして、貴族として初めての冬。
冬籠りの部屋で一緒になった子供達にマイン工房作の絵本とカルタを与えて無自覚に勉強をさせる。

それは歳上の学院生達よりも神の名前限定だが詳しくさせた、、

さらに、紙でハリセン製造、水汲みポンプ作成、アンゲリカの説教剣(cvフェルディナンド)を作成して領地への貢献も増大して行く。

そんな中、元領主候補で跡目争いの火種になるとして隣の領地に嫁いでいたゲオルギーネが、政変を利用してのし上がり暗躍し始める。

その一手が領地の発展に寄与してるローゼマイン暗殺。
暗殺は未遂に終わったが、ローゼマインは毒を盛られて、たまたま作っていた治療薬を使って治療したが2年間意識不明となってしまう。

そして目覚めたら、、
学院に行く年齢になっていた!

感想

2年間も眠ってたのに直ぐに学院に通うための準備をして、学園に通ってみたら、、

第一の忠臣、ダームエルとはお別れ。

そのかわり、見た目は可憐な美女だが実は脳筋な護衛騎士アンゲリカが再登場。

お喋りな魔剣(CVフェルディナンド)も順調に成長してナイフだったのがショートソードくらいになっていた。

お側には相変わらずリヒャルダだけど、、

それ以外はほぼ新メンバー。

さらに他領の領地候補、王族まで出て来て新キャラのオンパレード。

そんな中、見た目は学院に入る前の子供にしか見えないローゼマインは悪目立ちしていた。

普通なら萎縮するのだが、ローゼマインの基本原動力は本。
それ以外は眼中に無いのだが、、

ヴェルフリートが図書館に通うための条件に1学年全員を巻き込んだせいでスパルタな勉強会が勃発。
1学年の生徒達の目が期末で落第ギリギリの生徒のように死んでしまう。

そこで発覚するローゼマインの上に立つ者としての資質の高さだが、本人は全く自覚無しww


そして、試験をあっという間にパスして図書館に行ける権利を獲得したら、、

あまりの嬉しさに神に感謝を告げたら、動かなくなってた表紙のウサギ型の魔道具を復活させてしまう。

ファンタジーだわ。。

そして、フェルディナンドなどが当たり前のように使っていた魔法の杖、シュタープも取得するのだが、ローゼマインだけが最奥の間まで行くのが後であんな事になってしまうとは、、、

でも、この時はシュタープを取りに行ったら行き倒れだ脆弱な生徒というだけだった、、

そして、騎獣作成ではレッサーくんを出したら、あまりにも珍妙過ぎてアーレンスバッハ出身の教師から猛烈な批判を受けるのだが、、

他の教師が興味を示したことにより有耶無耶になるが、教師を襲ったというデマが流れてしまう。

何気に貴族社会も難しい。

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第三部 領主の養女5レビュー
第四部 貴族院の自称図書委員
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第四部 貴族院の自称図書委員2レビュー

考察・解説

ローゼマインの目覚め

ローゼマインが約2年間のユレーヴェの眠りから目覚めた出来事と、その後の周囲の反応や彼女自身の変化について解説する。

目覚めの状況と深刻な体力低下

ローゼマインは毒の治療のためユレーヴェに浸かり、約2年間眠り続けていた。

  • 筋肉が極度に落ちており、自力で体を支えることや、大好きな本のページをめくることすらできないほど身体が弱り切っていた
  • フェルディナンドから身体強化を補助する魔術具を両腕と両足に装着されることで、ようやく自力で動けるようになった
  • 外見が2年前から全く成長していないという現実にも直面している

浦島太郎状態の恐怖と感情の解放

ローゼマインの感覚ではほんの一晩の出来事であったが、周囲の時間は大きく進んでいた。

  • 目覚めると側仕えのニコラやモニカが成人し、ギルが別人のように急成長していた
  • 自分だけが取り残されたような恐怖と不安から魔力が暴走しかけ、フェルディナンドに魔石で魔力を吸収して鎮めてもらった
  • その後、プランタン商会のルッツやベンノと面会した際、彼らが大きく成長しつつも以前と変わらぬ態度で接してくれたことに深く安堵した
  • 抱え込んでいた不安を爆発させて大泣きすることで、精神的な落ち着きを取り戻した

姉としての焦りと貴族院への猛特訓

目覚めて早々、フェルディナンドから貴族院へ入学することを告げられる。

  • 体調を理由に延期を望んだが、「1年遅らせるとシャルロッテと同学年になる」と指摘された
  • すでに妹弟に身長を抜かされて威厳が揺らいでいたこともあり、姉としての立場を守るために進学を決意した
  • 貴族院には国内第二位の蔵書数を誇る図書館があると教えられ、図書館に通うことを最大の目標とした
  • フェルディナンドの厳しい短期集中講座や実技の特訓に全力で取り組むことになった

下町家族の歓喜とカミルへの切ない決断

ローゼマイン(マイン)の目覚めは、ルッツとトゥーリを通じて下町の家族にも急報された。

  • 母のエーファは安堵の涙を流し、見た目も中身も変わっていないと聞いて深く安心した
  • しかし、この2年間の間に成長した弟のカミルが「マイン」の存在を知らないことが判明し、家族は衝撃を受けた
  • 話し合いの結果、秘密を守ることの重要性を理解できない幼いカミルには真実(マインが生きていること)をまだ伏せることにした
  • 「マインの遺品(古い髪飾り)が見つかって喜んでいた」と誤魔化すという、家族としての切ない決断を下した

まとめ

ローゼマインの目覚めは、身体の衰えや周囲との時間的なズレという過酷な現実を突きつけるものであった。しかし、変わらぬ絆で結ばれた人々との再会や、図書館という新たな目標を得たことで、彼女は再び前を向いて歩み始めた。同時に、下町の家族が抱える切ない事情など、彼女の存在が周囲に与える影響の大きさと複雑さが浮き彫りになる転換点となったのである。

貴族院への入学

ローゼマインの貴族院への入学は、2年間のユレーヴェの眠りから目覚めた直後という、非常に過酷な状況から始まった。

入学の経緯と葛藤

目覚めたばかりのローゼマインは筋力が極端に低下しており、フェルディナンドが用意した身体強化を補助する魔術具がなければ自力で動くことも難しい状態であった。

  • そのため、彼女は一年入学を遅らせることはできないかとフェルディナンドに打診する
  • しかし、貴族院を卒業しなければ正式な貴族として認められず、成人や婚姻に差し支えるという理由から却下された
  • さらに、一年休むと妹のシャルロッテと同学年になってしまい、シャルロッテが自分を責めて気に病むだろうと指摘される
  • 以上のことから、ローゼマインは姉としての威厳を保つために入学を決意した

図書館への執念と短期集中講座

入学に向けたローゼマインの最大のモチベーションとなったのは、貴族院に国内第二位の蔵書数を誇る図書館があるという事実である。これを聞いた途端、貴族院への憂鬱な気分は吹き飛び、彼女は図書館へ通うために全力を尽くすことを誓った。

  • 2年間の遅れを取り戻すため、出発までの期間はフェルディナンドによる短期集中講座が組まれた
  • 地理や歴史、領地の順位などの座学の詰め込みが行われる
  • フェシュピールや奉納舞の練習、ボニファティウスによる身体強化の特訓なども課された
  • 息をつく暇もない厳しい準備期間を過ごすことになった

貴族院での生活と側近選定

冬の始まりの宴(授与式)でジルヴェスターからマントとブローチを受け取った後、ローゼマインはエーレンフェスト寮へ転移して貴族院での生活を始めた。

  • 寮では自身の側近を選定した
  • 側仕え見習いのブリュンヒルデとリーゼレータを迎え入れた
  • 護衛騎士見習いのユーディットやレオノーレを抜擢する
  • 文官見習いのフィリーネやハルトムートらを新たに任命した

成績向上委員会の結成と快進撃

貴族院において、ローゼマインはエーレンフェスト成績向上委員会を立ち上げた。これは領地全体の影響力を上げるという領主の意向でもあったが、彼女の真の目的は別のところにあった。

  • フェルディナンドから全試験に合格しなければ図書館の利用を禁じると指示されていた
  • さらにヴィルフリートから一年生全員が合格することという条件を追加される
  • これらを最速でクリアするため、旧ヴェローニカ派を含む派閥の対立を乗り越えて協力し合うよう学生たちを諭した
  • お菓子のレシピ(カトルカールなど)を報酬として提示することで、彼らを猛勉強へと駆り立てる
  • その結果、エーレンフェストの一年生は初日の座学試験(算術、神学、歴史、地理、魔術)で全員が一発合格を果たし、他領の生徒や先生たちを大いに驚かせる快挙を成し遂げた

まとめ

このように、ローゼマインの貴族院入学は、彼女の本を読みたいという執念と周囲を巻き込む行動力によって、エーレンフェストの学生たちの意識を変え、入学早々から目覚ましい実績をもたらすものとなったのである。

成績向上委員会

エーレンフェスト成績向上委員会は、ローゼマインが貴族院に入学した際に立ち上げた、エーレンフェストの学生全員を対象とした組織である。

設立の目的

  • 表向きの目的(領主からの命令)は、アウブ・エーレンフェスト(領主ジルヴェスター)からの「領主候補生が在学する期間に、領地全体の成績を上げて影響力を高めるように」という命を果たすためである
  • ローゼマインの真の目的は、フェルディナンドから「全試験に合格しなければ図書館の利用を禁じる」と言い渡され、さらにヴィルフリートから「一年生全員が合格すること」という条件を追加されたためである
  • ローゼマインは最速で図書館へ通う権利を得るべく、一年生全員を一発合格させるために全力を尽くすことを決意した

主な活動内容と方策

  • 旧ヴェローニカ派を含むすべての学生を強制的に参加させ、貴族院では他領の優秀な学生こそが競争相手であると諭し、派閥争いをやめて協力し合う環境を作った
  • 学年や専門コースごとにチーム(一年生チーム、騎士見習いチームなど)を分け、チームごとに試験対策と勉強会を行わせた
  • 一番早く全員が合格したチームや優秀者が多かったチームには、専属料理人が開発した新しいお菓子「カトルカールのレシピ」を進呈すると宣言し、学生たちのやる気を激しく引き出した
  • 兄姉や上級生が持っている過去の参考書や情報を共有させ、学生同士で教え合う体制を整えた
  • 上級生に対しては、「ローゼマイン式魔力圧縮法」を教える対価として、情報収集や本の写本でお金を稼ぐよう促し、上級貴族の意識改革と自身の本収集を同時に進めた

成果と影響

委員会の活動はめざましい成果を上げた。

  • ローゼマインの厳しい特訓を受けた一年生たちは、算術、神学、歴史、地理、魔術の座学試験において全員が初日で一発合格するという快挙を成し遂げた
  • 通常は合格率が低いとされる歴史と地理において下級貴族も含めて全員合格したことは、他領の学生や教師たちを大いに驚かせた
  • この一年生の快進撃を見た上級生たちも刺激を受け、寮内は派閥対立よりも学習に集中する空気に変わった
  • 他領からは、エーレンフェストの成績が急上昇したのは「エーレンフェストの聖女(ローゼマイン)」のおかげであると注目を集める結果となった

まとめ

結果として、成績向上委員会は領地の成績底上げという使命を見事に果たしたが、その原動力はひとえにローゼマインの「早く図書館に行きたい」という執念によるものであった。

図書館と魔術具

貴族院の図書館とそこで稼働する魔術具について解説する。

貴族院の図書館の現状

貴族院の図書館は国内第二位の蔵書数を誇り、ローゼマインにとって最大の目標となる場所である。

  • 一階には学生が書いた参考書が並び、個別の閲覧スペースであるキャレルが備えられている
  • 中央での政変の影響により上級貴族の司書が別の仕事へ振り分けられた
  • 現在は中級貴族のソランジュが一人で管理を任されている
  • そのため人手不足が深刻であり、上級貴族への本の返却督促なども聞き流されがちで、図書館運営に支障をきたしていた

図書館のお手伝い魔術具

図書館にはシュバルツとヴァイスという、大きなシュミルの姿をした二体の魔術具が存在する。

  • これらは昔の王女が図書館で働くために作ったものであり、現在では製法そのものが失われている非常に貴重な魔術具である
  • かつては貸し出しや返却、キャレルの管理などを担っていた
  • 前任の司書から引き継いだソランジュの魔力では動かすことができず、一年ほどで魔力不足により停止状態となっていた

魔術具の再起動と新たな主

図書館の閲覧室に入れたことに感激したローゼマインが、英知の女神メスティオノーラへ祈りを捧げて祝福の魔력을放った結果、想定外の事態が起こった。

  • 祝福の光を浴びたシュバルツとヴァイスは魔力を得て再起動した
  • 魔力を与えたローゼマインを新たな主(ひめさま)として認識した
  • 中級貴族のソランジュには動かせなかった魔術具が再び図書館業務を手伝うようになり、ソランジュは深く感動した

魔術具を巡る波紋と新しい衣装

シュバルツとヴァイスには、主が替わった際に新しい服を賜るという習わしがあった。

  • 魔術具の研究者である寮監ヒルシュールは、失われた製法を探るために二体の服を脱がせて内部の構造を調べようと強い関心を示した
  • ローゼマインはヒルシュールの暴走から魔術具を守るため、シュミルに興味を持つリーゼレータをはじめとする女子生徒たちを巻き込んだ
  • 彼女たちの学習意欲を高めつつ、新しい衣装の考案と採寸へ向かう計画を立てたのである

まとめ

貴族院の図書館は深刻な人手不足に陥っていたが、ローゼマインの予期せぬ祝福によって魔術具のシュバルツとヴァイスが再起動し、新たな展開を迎えた。この出来事は図書館の運営を助けるだけでなく、ヒルシュールのような研究者の関心を引き、さらにはエーレンフェストの女子生徒たちの学習意欲を刺激する結果を生み出したのである。

周囲の成長と変化

ローゼマインが約2年間のユレーヴェの眠りから目覚めた際、彼女の周囲の人々は心身ともに大きな成長を遂げていた。彼女が直面した主な周囲の成長と変化について解説する。

側仕えたちの成長と自立

ニコラやモニカは成人して髪を上げ、大人の女性らしい服装へと変化していた。

  • ギルは急成長期を迎えて身長が大きく伸び、声も別人のように低くなっていた
  • ローゼマインが不在の間、フェルディナンドの指示を仰ぎつつも自分たちで神殿長室や孤児院、工房の運営をこなしていた
  • 新しい本やレシピを作るなど、自立して業務を切り盛りする頼もしい存在へと成長していた
  • 専属料理人のフーゴとエラの間には結婚の申請が出されるという変化もあった

領主候補生(義弟妹)の成長と頼もしさ

義理の弟妹であるヴィルフリートとシャルロッテは、2年の間にローゼマインの身長を完全に追い抜いていた。

  • ヴィルフリートはかつての廃嫡騒動から立ち直り、冬の子供部屋の統率や祈念式などの神殿行事をこなすようになっていた
  • 次期領主としての自覚と、今度は自分が姉を守るという頼もしさを身につけていた
  • シャルロッテもローゼマインの代役を務め上げ、姉への強い敬愛の念を抱きながら成長していた

護衛騎士たちの実力向上

ローゼマインの護衛騎士たちは、彼女を二度と危険な目に遭わせないという決意のもと、ボニファティウスによる厳しい特訓を受けていた。

  • ローゼマインから教わった魔力圧縮法を実践したことで、彼らの魔力や実力は飛躍的に向上していた
  • コルネリウスは体格も良くなり大人びた姿へと成長した
  • 中級騎士のアンゲリカは、その圧倒的な身体強化の技術から剣舞の奉納に推薦されるほどの実力を得ていた

下町の家族や仲間たちの変化

プランタン商会で働くルッツは背が伸び、キリッとした大人の雰囲気を漂わせるようになっていた。

  • 姉のトゥーリもダプラとしてギルベルタ商会に住み込みで働くようになり、職人として腕を上げていた
  • 末の弟であるカミルも市場へのお使いができるほど成長していた
  • 家族の安全を守るためにカミルはマインの存在を知らないまま育つことになり、下町の家族内に切ない秘密が生まれるという変化もあった

ローゼマインの浦島太郎状態の恐怖と受容

周囲が2年間の時間を経て大きく成長しているのに対し、ローゼマイン自身は外見が全く成長しておらず、筋力は本も持てないほどに低下していた。

  • 自分の感覚ではほんの一晩の出来事だったため、自分だけが取り残された浦島太郎状態に言葉にならない恐怖と不安を感じ、魔力が暴走しかけるほどであった
  • ルッツやベンノらと再会し、彼らが変わらぬ態度で接してくれたことで安心し、大泣きすることで感情を解放した
  • その後、彼女は周囲の変化を受け入れ、貴族院の図書館へ行くという新たな目標に向かって再び前へ進み始めた

まとめ

約2年間の眠りから目覚めたローゼマインを待っていたのは、見違えるように成長し自立した周囲の人々の姿と、外見も体力も衰えてしまった自分自身という過酷な現実であった。しかし、変わらぬ絆で結ばれた人々との再会や、貴族院の図書館へ行くという新たな目標を得たことで、彼女は浦島太郎状態の恐怖を乗り越え、周囲の変化を受け入れて再び前を向いて歩み始めたのである。

第三部 領主の養女5レビュー
第四部 貴族院の自称図書委員
本好きの下剋上 全巻まとめ
第四部 貴族院の自称図書委員2レビュー

登場キャラクター

エーレンフェスト領主一族

ローゼマイン

本や図書館に対する強い執着を持つ領主の養女である。フェルディナンドの愛弟子として厳格な指導を受けている。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。領主候補生。

・物語内での具体的な行動や成果
 二年にわたるユレーヴェの眠りから目覚めた後、貴族院へ入学した。図書館を利用するため、一年生全員を座学の試験で一発合格に導いた。独自の魔力圧縮法を考案し、四段階目となる新たな圧縮方法を実践した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 エーレンフェストの聖女という噂が貴族院内で広まっている。魔術具がなければ動けないほど身体が弱っている。

フェルディナンド

ローゼマインの後見人であり、ジルヴェスターの異母弟である。研究に没頭する性質を持ち、ローゼマインに厳しい課題を課す。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。神官長。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインに不在中の出来事を説明した。貴族院へ向かうローゼマインに対し、短期集中講座を実施して知識を詰め込んだ。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 学生時代には複数のコースで最優秀の成績を修めた。魔力濃度を測る魔術具の針を振り切るほどの強大な魔力を持つ。

ジルヴェスター

エーレンフェストを治める領主であり、ローゼマインの養父である。ローゼマインの引き起こす騒動に頭を悩ませている。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。アウブ・エーレンフェスト。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインに対し、子供たちを救ったことへの感謝を伝えた。貴族院へ出発する新入生にマントとブローチを授与した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 貴族院から届く不可解な報告書の内容に困惑している。

フロレンツィア

エーレンフェストの領主夫人である。ヴェローニカと距離のあるエルヴィーラを重用している。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。領主夫人。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインに自らの子供を救ったことへの感謝を伝えた。冬の社交界に向けてローゼマインの衣装について意見を出した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ヴィルフリート

ローゼマインの義兄である。ローゼマイン不在の間に心身ともに成長を見せた。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。領主候補生。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインが眠っている間、冬の子供部屋の統率や神殿行事を代行した。貴族院に入学し、ローゼマインと共に一年生の指導を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 かつての廃嫡騒動を乗り越え、次期領主の座を目指して努力を重ねている。

シャルロッテ

ローゼマインの義妹である。ローゼマインに対して強い敬愛の念を抱いている。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。領主候補生。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの代役としてハッセでの祈念式を務めた。冬の子供部屋で未就学の子供たちのチーム分けを行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが眠っている間に身長が追い抜いた。

ボニファティウス

カルステッドの父であり、ローゼマインの祖父にあたる。身体強化の魔術を呼吸するように使いこなす。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト領主一族。元騎士団長。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの護衛騎士たちに厳しい特訓を課して鍛え直した。ローゼマインからハート形に折られたお礼状を受け取った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 退団後も騎士団で活躍し、領主代行を頼まれることもある。

エーレンフェスト騎士団長一家

カルステッド

エーレンフェストの騎士団長であり、貴族社会におけるローゼマインの実父である。エルヴィーラを第一夫人としている。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団。騎士団長。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの快気祝いの夕食会に出席した。貴族院からの不可解な報告書をジルヴェスターと共に確認した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンゲリカをローゼマインの護衛騎士見習いに抜擢した。

エルヴィーラ

カルステッドの第一夫人であり、貴族社会におけるローゼマインの養母である。恋愛話や新しい流行を好む。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団長一家。上級貴族。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインが眠っている間、実家のハルデンツェルで印刷業を立ち上げた。ローゼマインの冬の社交界の衣装について意見を出した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ダームエルからの求婚を受けたブリギッテのために新たな縁談を探した。

エックハルト

カルステッドの息子であり、フェルディナンドの側近を務める。フェルディナンドに強い忠誠を誓っている。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団。騎士。

・物語内での具体的な行動や成果
 ボニファティウスが行う騎士の特訓に参加した。貴族院へ出発するローゼマインの見送りに同席した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 貴族院時代のフェルディナンドの様子を弟たちに語って聞かせている。

ランプレヒト

カルステッドの息子であり、ヴィルフリートの護衛騎士を務める。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団。領主一族の護衛騎士。

・物語内での具体的な行動や成果
 アーレンスバッハの恋人との結婚申請を却下され、別れの手紙を送った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマイン式魔力圧縮法を学び、魔力を増やした。

コルネリウス

カルステッドの息子であり、ローゼマインの護衛騎士見習いを務める。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団。上級騎士見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの護衛任務に就いた。アンゲリカの座学を指導し、ディッターの訓練に参加した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔力圧縮法とボニファティウスの特訓により、父親に並ぶほどの魔力を持つまでに成長した。

ニコラウス

カルステッドと第二夫人トルデリーデの間に生まれた息子である。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト騎士団長一家。洗礼式を終えた子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 冬の始まりの宴で行われたお披露目において、フェシュピールを演奏した。冬の子供部屋でローゼマインに初対面の挨拶をした。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 エルヴィーラの子であるローゼマインたちとは公的に異母弟の扱いとなる。

エーレンフェストの貴族・側近・学生・側仕え

リヒャルダ

ローゼマインの筆頭側仕えである。主の健康管理に厳しく、暴走を止める役割を担う。

・所属組織、地位や役職
 側近。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの体調を気遣い、読書や図書館行きを厳しく制限した。貴族院での側近選定や寮の生活準備を取り仕切った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 以前はジルヴェスターの筆頭側仕えを務めていた経歴を持つ。

オティーリエ

ローゼマインの側仕えであり、ハルトムートの母である。穏やかな態度で主に仕える。

・所属組織、地位や役職
 側近。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインを出迎えた。ブリギッテの婚約や実家の事情についてローゼマインに説明した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 息子であるハルトムートの洗礼式にローゼマインを立ち会わせた。

ダームエル

ローゼマインの護衛騎士である。下級貴族であるが、主からの信頼は厚い。

・所属組織、地位や役職
 側近。下級騎士。

・物語内での具体的な行動や成果
 冬の子供部屋で絵本の運搬や貸し出しを担当した。貴族院から集められた情報を整理した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマイン式魔力圧縮法により、中級貴族に求婚できるほど魔力を伸ばした。

アンゲリカ

ローゼマインの護衛騎士見習いであり、リーゼレータの姉である。考えることを苦手としている。

・所属組織、地位や役職
 側近。中級騎士見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院の最終学年に進級した。ローゼマインから座学の試験に合格するよう厳命された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 身体強化の魔術を使いこなし、ボニファティウスの愛弟子として認められている。

ブリュンヒルデ

ローゼマインの側仕え見習いである。社交や新しい流行に強い関心を持つ。

・所属組織、地位や役職
 側近。上級側仕え見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの側仕え見習いとなった。音楽の先生とのお茶会に向けた準備を任された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 エーレンフェストの流行を中央へ発信しようと強い意欲を見せている。

リーゼレータ

ローゼマインの側仕え見習いであり、アンゲリカの妹である。優秀で目端が利き、可愛いものを好む。

・所属組織、地位や役職
 側近。中級側仕え見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの側仕え見習いとなった。シュバルツとヴァイスの新しい衣装案を熱心に考えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 実家でシュミルを飼っており、魔術具のシュミルにも強い興味を示した。

ユーディット

ローゼマインの護衛騎士見習いである。アンゲリカに強い憧れを抱いている。

・所属組織、地位や役職
 側近。中級騎士見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの護衛騎士見習いとなった。ディッターの訓練への参加を望んだが、勉強を優先させられた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 二年生であるため、騎士コースの専門講義はまだ受けていない。

レオノーレ

ローゼマインの護衛騎士見習いである。知的で落ち着いた雰囲気を持ち、状況を冷静に判断する。

・所属組織、地位や役職
 側近。上級騎士見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの護衛騎士見習いとなった。アンゲリカやユーディットを補佐し、女性騎士の取りまとめ役を任された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 エルヴィーラを目標とし、立派な貴族女性になることを目指している。

フィリーネ

ローゼマインの文官見習いである。ローゼマインの活動に心酔し、物語収集に熱意を燃やす。

・所属組織、地位や役職
 側近。下級文官見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマイン不在の冬の子供部屋で物語をまとめた。ローゼマインの側近に選ばれ、貴族院での物語収集を任された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 歴史と地理の試験において合格点ギリギリで通過した。

ハルトムート

ローゼマインの文官見習いであり、オティーリエの息子である。情報収集能力に長けている。

・所属組織、地位や役職
 側近。上級文官見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの側近に選ばれた。エーレンフェストの聖女伝説を意図的に広めようと画策した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマイン個人に対する強い思い入れを持つ。

トラウゴット

ローゼマインの護衛騎士見習いであり、ボニファティウスの孫にあたる。寡黙で表情の動きが少ない。

・所属組織、地位や役職
 側近。上級騎士見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院でローゼマインの護衛騎士見習いに選ばれた。ディッターの訓練に参加した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔力圧縮法を学び、アンゲリカのように剣舞に選ばれることを望んでいる。

ローデリヒ

旧ヴェローニカ派に属する学生である。過去の過ちを悔い、認められるために努力している。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの学生。中級文官見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインのためにお話を集めた。その功績を認められ、情報料として現金を受け取った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 過去にヴィルフリートを陥れる行動に関与したことがある。

ベルティルデ

グレッシェル伯爵の娘である。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの貴族。洗礼式を終えた子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 冬の子供部屋において、ローゼマインに初対面の挨拶を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ノルベルト

エーレンフェスト城の側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 城の側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 神殿から城へ到着したローゼマインを出迎えた。ローゼマインの荷物を執務室まで運ぶよう下働きに指示を出した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

モーリッツ

子供部屋の教師である。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの貴族。教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 冬の子供部屋で新しく入った子供たちの試験を行った。ローゼマインから成績向上委員会の活動への協力を求められた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが不在の間、試行錯誤しながら子供部屋の運営方針を確立させた。

オズヴァルト

ヴィルフリートの筆頭側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 ヴィルフリートの側近。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院の図書館登録に同行した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ヴィルフリートに対して予算の分配について指導している。

カトライン

シャルロッテの側仕え見習いである。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの学生。側仕え見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 参考書を探す名目で図書館へ赴き、シュバルツとヴァイスの姿を確認した。二匹の新しい衣装案の絵を描いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 春からシャルロッテに仕えることが決まっている。

ダールドルフ子爵夫人

ダールドルフ子爵の妻である。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの貴族。

・物語内での具体的な行動や成果
 冬の始まりの宴においてローゼマインに挨拶しようとしたが、ヴィルフリートに言葉を遮られた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

エミーリカ

リーゼレータの側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 リーゼレータの側近。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院の寮において、リーゼレータの着替えや洗顔の準備を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

フレーデル

アンゲリカの側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 アンゲリカの側近。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 貴族院の寮において、アンゲリカの衣装の準備を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

神殿・下町・商会関係者

フラン

ローゼマインの神殿における筆頭側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマイン不在の二年間、神殿長室を管理した。フェルディナンドが薬を常用していることを心配し、ローゼマインに報告した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ザーム

ローゼマインの神殿における側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 神官長を補佐するため、フェルディナンドの執務室に詰めて業務を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

モニカ

ローゼマインの神殿における側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインの入浴や着替えを手伝った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが眠っている間に成人を迎えた。

ニコラ

ローゼマインの神殿における側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインが残したレシピを全て習得し、料理助手として修業を積んだ。ヴィルマと協力してレシピ本を完成させた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが眠っている間に成人を迎えた。

ギル

ローゼマインの神殿における側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 ハルデンツェルへ出張し、現地の職人に技術供与を行って印刷業の拡大に貢献した。ローゼマインに工房の活動報告を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 二年の間に背が伸び、声も低く成長した。

フリッツ

ローゼマインの神殿における側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 孤児院において、ルッツに行儀作法を指導した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ヴィルマ

ローゼマインの神殿における側仕えである。男性恐怖症を抱えている。

・所属組織、地位や役職
 神殿。側仕え。

・物語内での具体的な行動や成果
 孤児院において、トゥーリに行儀作法を指導した。灰色巫女の出産を手伝うため、ベンノに叱られながらもハッセへ赴いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ロジーナ

ローゼマインの神殿における側仕えである。フェシュピールの演奏と指導に長けている。

・所属組織、地位や役職
 神殿。専属楽師。

・物語内での具体的な行動や成果
 孤児院の子供たちに対して音楽教育を行った。音楽の先生とのお茶会に向けて、新曲の作詞とアレンジを進めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが貴族院へ向かう日に合わせて寮へ移動する予定である。

ディルク

孤児院で保護されている子供である。

・所属組織、地位や役職
 神殿。孤児。身食い。

・物語内での具体的な行動や成果
 幼児へと成長し、孤児院で問題なく生活している。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔力が増えすぎると危険であるため、フェルディナンドの対応を受けている。

フーゴ

ローゼマインの専属料理人である。

・所属組織、地位や役職
 神殿。専属料理人。

・物語内での具体的な行動や成果
 イルゼと料理対決を行い、引き分けの成績を残した。エラとの結婚申請を提出した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 貴族院の寮へ第一陣として派遣された。

エラ

ローゼマインの専属料理人である。

・所属組織、地位や役職
 神殿。専属料理人。

・物語内での具体的な行動や成果
 フーゴとの結婚申請を出し、結婚後も仕事を続けることを希望した。冬の子供部屋へ配るためのお菓子を準備した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ローゼマインが貴族院へ向かう日に合わせて寮へ派遣される予定である。

コリンナ

ベンノの妹であり、ギルベルタ商会で働く針子である。

・所属組織、地位や役職
 ギルベルタ商会。針子。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの要望を受け、冬の社交界の衣装のスカート部分を改修した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ギュンター

ローゼマイン(マイン)の実父である。

・所属組織、地位や役職
 下町。門番。

・物語内での具体的な行動や成果
 ルッツからマインが目覚めたという知らせを受けた。家族の安全を守るため、カミルにはまだ真実を教えない決断を下した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 カミルを納得させるため、古びた髪飾りを遺品として見せることにした。

エーファ

ローゼマイン(マイン)の実母である。

・所属組織、地位や役職
 下町。染色職人。

・物語内での具体的な行動や成果
 カミルと共に冬支度の手伝いをした。マインの目覚めを知って安堵と喜びの涙を流した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 カミルがマインの存在を知らないことに大きな衝撃を受けた。

トゥーリ

ローゼマイン(マイン)の実姉である。

・所属組織、地位や役職
 ギルベルタ商会。ダプラ。

・物語内での具体的な行動や成果
 ルッツと共にマインの目覚めを家族に知らせた。孤児院に通い、ヴィルマから行儀作法を学んだ。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 マインが貴族になった一因は自分にあるという重い後悔を抱えている。

カミル

ローゼマイン(マイン)の弟である。

・所属組織、地位や役職
 下町。平民の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 市場への買い出しや豚肉加工の下準備など、冬支度の手伝いをした。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 家族が話題を避けていたため、マインの存在を知らない。

ルッツ

ローゼマイン(マイン)の幼馴染である。

・所属組織、地位や役職
 プランタン商会。商人見習い。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインと面会し、家族への手紙を預かった。マインの目覚めをギュンター一家に知らせた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 孤児院に通い、フリッツから中級貴族の前に出られる程度の行儀作法を学んだ。

ベンノ

プランタン商会の主である。

・所属組織、地位や役職
 プランタン商会。商人。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマイン不在の間、ハルデンツェルでの印刷業拡大に協力した。目覚めたローゼマインと面会し、事業の報告を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 灰色巫女の出産に関して、ヴィルマたちをハッセへ移動させるよう指示を出した。

マルク

ベンノの側仕えである。

・所属組織、地位や役職
 プランタン商会。店代。

・物語内での具体的な行動や成果
 目覚めたローゼマインと面会するため、ベンノやルッツと共に神殿を訪れた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

王族・他領の貴族・貴族院教師

アナスタージウス王子

中央の第二王子であり、貴族院の最上級生である。美しい容貌を持つが、傲慢な態度をとる。

・所属組織、地位や役職
 中央。王族。

・物語内での具体的な行動や成果
 親睦会でローゼマインに対し、エーレンフェストの聖女の噂について尋ねた。奉納舞のお稽古でローゼマインを呼び止め、騎獣を見せるよう要求した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 周囲の女子生徒から激しい寵愛争いの対象となっている。

ディートリンデ

アーレンスバッハの領主候補生であり、ジルヴェスターの姪にあたる。ゲオルギーネによく似た面差しを持つ。

・所属組織、地位や役職
 アーレンスバッハ。領主候補生。

・物語内での具体的な行動や成果
 親睦会でヴィルフリートに親しげに接した。ヴィルフリートやリュディガーをお茶会に誘い、血縁関係を理由にローゼマインを排除した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

リュディガー

フレーベルタークの領主候補生である。ヴィルフリートとよく似た面差しを持つ。

・所属組織、地位や役職
 フレーベルターク。領主候補生。

・物語内での具体的な行動や成果
 親睦会でヴィルフリートとローゼマインに挨拶を行った。ディートリンデが主催するお茶会に同席することになった。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ヒルシュール

貴族院の教師であり、エーレンフェスト寮の寮監を務める。フェルディナンドの師匠にあたる。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。教師。寮監。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔力の扱いや魔力圧縮の実技を担当した。シュバルツとヴァイスの服を脱がせることを条件に、ローゼマインの実技担当になる取引を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔術具の研究に没頭しており、寮には滅多に顔を出さない。

ソランジュ

貴族院の図書館を管理する司書教諭である。穏やかな雰囲気を持つおばあちゃまである。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。司書教諭。中級貴族。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインたちの図書館登録の手続きを行った。ローゼマインを閲覧室へ案内し、図書館の現状を説明した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 人手不足のため、一人で図書館の管理を任されている。

ルーフェン

貴族院の教師である。熱血指導を好む。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔力圧縮やシュタープの基礎の実技を担当した。最奥の間で行き倒れたローゼマインを大声で呼び起こした。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンゲリカの能力を評価し、彼女を剣舞に推薦した。

プリムヴェール

貴族院の教師である。おっとりとした優しい雰囲気を持つが、評価は非常に厳しい。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 宮廷作法の実技を担当し、挨拶のやり直しを何度も命じた。シュタープ取得の際、最奥の間へ生徒たちを案内した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

フラウレルム

貴族院の教師であり、アーレンスバッハ寮の寮監を務める。気位が高く、ローゼマインを疎ましく思っている。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。教師。寮監。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔力の扱いや騎獣作製の実技を担当した。ローゼマインの作り出したレッサーバスを見て卒倒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

明確に登場が確認できる魔術具・集団

シュバルツ

貴族院の図書館でお手伝いをする魔術具である。黒いシュミルの姿をしている。

・所属組織、地位や役職
 図書館。魔術具。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの祝福を受けて動き出した。ローゼマインを新しい主として認識し、図書館の案内を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

ヴァイス

貴族院の図書館でお手伝いをする魔術具である。白いシュミルの姿をしている。

・所属組織、地位や役職
 図書館。魔術具。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの祝福を受けて動き出した。ソランジュの仕事を手伝うことに同意した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

シュティンルーク

アンゲリカが持つ魔剣である。フェルディナンドの人格と物言いをコピーしている。

・所属組織、地位や役職
 アンゲリカの魔剣。

・物語内での具体的な行動や成果
 座学の試験で自分に頼ろうとしたアンゲリカを叱責した。思考を放棄しがちなアンゲリカに説教を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

グーテンベルク

エーレンフェストの印刷業に関わる専属職人たちの集団である。

・所属組織、地位や役職
 職人。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの不在中、ハルデンツェルへ大移動して印刷業の技術供与を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

情報提供者

貴族院で情報を集めたエーレンフェストの学生たちである。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの学生。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインの依頼で情報や物語を収集した。その対価として情報料を受け取った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

旧ヴェローニカ派の子供達

旧ヴェローニカ派の親を持つ学生たちである。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェストの学生。

・物語内での具体的な行動や成果
 寮内で他の生徒から隔離されるように過ごしていた。ローゼマインの提案により、成績向上委員会に強制的に参加させられた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

魔法陣の動きを監視するための騎士

エーレンフェスト寮の転移陣を監視する騎士である。

・所属組織、地位や役職
 エーレンフェスト寮。騎士。

・物語内での具体的な行動や成果
 転移陣の部屋に配置され、監視任務に就いていた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

下働きの男達

城や寮において力仕事を担当する者たちである。

・所属組織、地位や役職
 城および寮の下働き。

・物語内での具体的な行動や成果
 城や貴族院の寮において、ローゼマインの荷物を運搬した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

音楽の先生方

貴族院で音楽の実技を指導する教師たちである。

・所属組織、地位や役職
 貴族院。教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 ローゼマインが演奏した新しい曲に強い関心を寄せた。ローゼマインと専属楽師をお茶会へ招待した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

第三部 領主の養女5レビュー
第四部 貴族院の自称図書委員
本好きの下剋上 全巻まとめ
第四部 貴族院の自称図書委員2レビュー

展開まとめ

プロローグ

周囲の成長と再起への促し

二年間ユレーヴェに浸かっていたローゼマインは目覚めたものの、身体は著しく弱っており、自力で動くことも困難な状態であった。フェルディナンドは神殿長室で再会し、彼女の身体機能低下を確認したうえで、隠し部屋へ運ばせて二年間の出来事を説明した。

ローゼマインは、自分だけが眠っていた間に周囲が成長していたことに強い不安を抱き、魔力を不安定にさせた。フェルディナンドは魔石で魔力を吸収して鎮め、襲撃事件の処分、子供部屋の運営、神事の代行などを順に語った。シャルロッテとヴィルフリートは祈念式や収穫祭に関わり、ローゼマインの不在を補う形で成長していた。

下町では手押しポンプが普及し、印刷業はエルヴィーラ主導でハルデンツェルへ広がっていた。一方、旧ヴェローニカ派の陰謀には未解決の部分が残り、フェルディナンドは多忙により十分な調査ができなかったことを詫びた。

また、ランプレヒトはアーレンスバッハの貴族との婚姻を断念し、ダームエルとブリギッテの関係も実らず、ブリギッテは別の相手と結婚してイルクナーへ戻っていた。ローゼマインは次々と知らされる変化に戸惑ったが、フェルディナンドは側仕え達が帰還を信じて努力していたことを伝え、周囲の成長を認めて労うよう促した。ローゼマインは不安を残しながらも、再び歩き出す姿勢を取り戻し始めた。

浦島太郎なわたし

身体の衰えと孤立する内面

ユレーヴェから目覚めたローゼマインは、当初は隠し部屋で変わらぬフェルディナンドと接していたため、二年の空白を実感せずにいた。しかし外に出ると、側仕え達が成人し、ギルも大きく成長していた現実に直面し、自分だけが取り残された感覚に強い恐怖を覚えた。さらに身体は著しく衰えており、入浴すら自力で行えず介助を受ける状況に置かれたことで、内心では深い不安と孤立感を抱いていた。

日常への復帰と絶望からの転機

ローゼマインは日常を取り戻そうと決意するが、弱った手では本のページすらめくれず、自分の根幹である読書すらできない現実に直面して涙を流した。これを受けてフェルディナンドは身体強化の魔術具を装着させ、彼女は再び自由に動ける感覚を取り戻す。自分の意思で立ち、歩けるようになったことで、ようやく回復の実感を得るに至った。

貴族院入学を巡る葛藤

動けるようになった直後、フェルディナンドは貴族院入学の予定を告げた。ローゼマインは体調や神殿での役割を理由に延期を望んだが、入学を遅らせればシャルロッテに影響が及ぶと指摘される。妹への負担を避けたい思いから、最終的に姉として入学する決断を下した。

不在の間に進んだ変化

側仕え達から報告を受ける中で、神殿や孤児院、工房がそれぞれ変化と成長を遂げていたことが明らかとなった。シャルロッテとヴィルフリートは神事を担い、厨房や孤児院でも人々が役割を果たしていた。印刷業も他領へ広がりを見せており、ローゼマインは自分不在でも物事が進んでいた現実を受け止めつつ、関わった人々を労った。

再始動への不安と日常回帰

貴族院入学に向けた課題は多岐にわたり、座学や舞、体力訓練など厳しい内容が並んでいたため、ローゼマインは先行きに不安を抱いた。それでも翌日からは業務や練習を再開し、少しずつ元の生活へ戻り始めた。

再会による感情の解放

ベンノやルッツとの再会では、成長した姿に触れたことで抑えていた感情が溢れ、ローゼマインは涙を流した。変わらぬ態度で受け入れられたことで、自身の居場所が失われていないことを実感し、精神的な支えを得た。

印刷業と周囲の変化の受容

印刷業は新たな展開を見せており、家族への連絡手段も整えられていた。ローゼマインは眠っている間も努力を続けたギルに感謝を伝えたが、その成長した姿には寂しさも覚えた。周囲の変化を受け入れながら、自身も再び前へ進もうとする姿勢を固めていった。

城への移動

再会と感謝、残る恐怖の影

ローゼマインは城への移動の日を迎え、側仕え達に留守を託して出発した。フェルディナンドも神殿業務と講義を両立するため多くの道具を持ち込み、互いに不在を補い合う体制を整えていた。城に到着すると、ノルベルトの出迎えを受け、アンゲリカとコルネリウスと再会した。成長したコルネリウスに対し、ローゼマインは襲撃時の働きへの感謝を改めて伝えた。アンゲリカも周囲の支えで進級しており、努力が認められた。

自室へ向かう途中、かつて襲撃を受けた場所で足を止めたローゼマインは恐怖を思い出したが、他の者達も同様であったと聞き、自分だけではないと理解して気持ちを落ち着けた。

周囲の支えと貴族院準備

城ではリヒャルダやオティーリエが再会を喜び、ヴィルフリートやシャルロッテ、さらにボニファティウスまでもが帰還を待ち望んでいたことが伝えられた。その後フェルディナンドから、貴族院入学に向けた資料と課題が提示され、領地の立場や国内情勢について学ぶよう命じられた。エーレンフェストは辺境の中領地でありつつも、近年は成績向上により将来の影響力が期待されていた。

図書館を巡る動機の変化

領地順位や責任に対して積極性を見せないローゼマインに対し、フェルディナンドは貴族院の図書館の存在を示した。豊富な蔵書と自由に利用できる条件を知ったことで、ローゼマインの意欲は一変し、読書のために学業へ全力で取り組む決意を固めた。

宴席と周囲への感謝

快気祝いの夕食会に向けて準備が進む中、フェルディナンドはボニファティウスの功績を説明した。彼が救助と護衛強化に尽力した事実を知り、ローゼマインは深い感謝を抱き、礼状を書くことを決めた。

新たな体制と別れの実感

さらに、貴族院へ同行する側仕えがリヒャルダに決まったことが伝えられ、寮全体の管理とともにローゼマインの行動を抑制する役割も期待されていた。部屋に戻ったローゼマインは、ブリギッテの不在に寂しさを覚えたが、彼女がイルクナーで重要な役割を担っていると知り、その選択を受け入れた。

新たな女性護衛騎士の選定については、単なる能力ではなく、現在の側近達との調和を重視する考えを示した。周囲との関係を保ちながら、自身が安心して過ごせる環境を守ることが重要であると認識していた。

夕食会

夕食会の準備と期待

ローゼマインは着替えを終えると、ボニファティウスへの礼状を作成した。専用の便箋を切り取り、記憶を頼りにハート形に折り上げるなど工夫を凝らし、その出来栄えに満足したまま夕食会へ向かった。今夜は領主家族や騎士団長一家が揃い、新作料理も振る舞われるため、彼女の期待は大きかった。

成長した兄妹との再会

食堂ではヴィルフリートとシャルロッテが成長した姿で迎えた。二人はローゼマインより大きくなっており、守る側としての意志を示した。自身だけが取り残された感覚に戸惑いながらも、妹から向けられる親しみと尊敬の入り混じった視線に、姉としての立場の揺らぎを感じ取った。

姉としての自覚と決意

フェルディナンドは二人の成長を受け止めつつも、ローゼマインが格の違いを示せばよいと助言した。これを受け、彼女は失われた二年分の知識を取り戻し、再び姉としての威厳を示そうと決意した。

領主夫妻の謝意

挨拶の場ではジルヴェスターが父として深い感謝を示し、フロレンツィアもまた彼女の働きを称えた。ローゼマインは過分な謝意に戸惑いながらも、その思いを受け止めるしかなかった。

礼状を巡る誤解

続いてボニファティウスへ礼状を渡したが、独特な形に彼は戸惑いを見せた。ローゼマインは失礼があったのではないかと不安を抱くが、エルヴィーラの確認により問題はなく、形が崩れたことが原因であったと判明した。折り直して渡すことで誤解は解消され、周囲も興味を示したことで彼女は一定の満足を得た。

身体強化習得への試み

ローゼマインは身体強化の指導をボニファティウスに願い出た。だが彼女の目的は戦闘力ではなく日常動作の回復であり、その点で教え方に戸惑いが生じた。最終的にフェルディナンドの提案により、補助魔術具を外した状態で部分的に強化する訓練から始める方針が定まった。

二年間の変化と課題

夕食の席では、この二年間の変化が語られた。護衛騎士達は鍛錬と魔力圧縮の影響で成長し、周囲でもその技術への関心が高まっていた。講義実施の提案も出されたが、ローゼマインは時期を見極める判断を下し、ヴィルフリートの成長と周囲の関係性を踏まえて対応する意向を示した。

変化の実感と受容

さらに印刷業の発展や子供部屋の運営など、各方面での進展が共有された。ローゼマインは外見の変化だけでなく、人間関係や役割の変化も積み重なっている現実を認識し、二年間の空白を埋めるようにそれらを受け入れていった。

短期集中講座と準備

短期集中講座と学習の動機

フェルディナンドによる短期集中講座が始まり、ローゼマインは地理や歴史を中心に集中的な学習を課された。膨大な知識の習得は負担であったが、貴族院の図書館に早く入るという目的が彼女の原動力となり、継続して努力を重ねた。

技能訓練と身体回復の進展

昼以降はフェシュピールや奉納舞、騎士団での特訓が日替わりで行われた。楽器演奏は過去の鍛錬により問題ない水準に達していた一方、舞や身体操作には衰えが見られたため基礎からやり直すこととなった。特に身体強化の訓練では、補助魔術具を外した右腕での操作に成功し、徐々に身体機能を取り戻していった。

魔力操作と制約の認識

魔剣への魔力供給を求められる場面では、ローゼマインは自身の魔力操作が未熟であることを自覚し、慎重な姿勢を取った。大雑把な強化は可能であっても、精密な制御には課題が残っていると理解していた。

歴史学習と政変への認識

座学の中でも歴史分野は難解であり、特に王族の政変に関する内容は彼女に強い嫌悪感を抱かせた。大規模な粛清による血統維持の考え方に違和感を覚えつつも、その現実を理解する必要性を認識した。また、自身が魔力を理由に狙われる可能性も指摘され、行動には細心の注意を払うよう求められた。

衣装準備と貴族社会の規範

貴族院入学に向けた準備では衣装の整備が重要視された。成長していない体格に合わせつつも年齢相応の装いが求められ、既存の衣装を改修する工夫が施された。実用性を重視する提案は退けられ、貴族としての優雅さが優先される価値観を改めて認識することとなった。

情報収集の齟齬と課題

ダームエルによる情報収集は評価されたものの、ローゼマインが求めていた物語は集まらず、意図の伝達不足が明らかとなった。情報の種類や価値を明確に示す必要性が浮き彫りとなった。

影響力拡大と方針決定

領主ジルヴェスターは貴族院での影響力強化を狙い、料理人や楽師の派遣を検討した。ローゼマインはこれを認めつつも、自身の知識の扱いには制限を設けた。また、成績向上には資金と時間が不可欠であると指摘し、翌年以降の施策実行に向けた予算確保を求めた。

出発直前の完成と覚悟

講義と準備が進む中で季節は冬へ移り、衣装や荷造りも整った。ローゼマインは十分な知識と体制を整えた状態で、貴族院へ向かう直前まで到達した。

授与式

始まりの宴と出発準備

始まりの宴の日、ローゼマインは授与式に出席するため身支度を整え、神官役をフェルディナンドに任せて大広間へ向かった。シャルロッテに誘われて共に移動し、途中でヴィルフリートとも合流した。三人で揃うのは襲撃以来であり、周囲には緊張が漂ったが、穏やかなやり取りによって空気は和らいだ。

身体的不安と兄妹の支え

大広間手前で騎獣を降りたローゼマインは、長時間立つことへの不安を抱えていた。ヴィルフリートは腕を貸そうとしたが、彼女は遠慮した。しかし二人は共に行動するよう命じられているとして譲らず、結果としてローゼマインの歩調に合わせて進むこととなった。

挨拶の対応と立場の変化

会場では貴族達が次々と挨拶に訪れ、目覚めたばかりのローゼマインは強い関心を集めた。シャルロッテが前に立って応対し、ヴィルフリートも適宜対応する中で、ローゼマインは自分が守る側から守られる側へと変わっている現実を認識した。二人の成長と自らの遅れに、複雑な思いを抱くこととなった。

神殿業務の継承と兄妹の成長

会話の中で、シャルロッテとヴィルフリートが祈念式などの神殿業務を担い、魔力供給の重要性を理解していることが語られた。二人は役割を分担しながら着実に務めを果たしており、その姿にローゼマインは自分が不在の間に築かれた変化を強く実感した。

洗礼式と異母弟の存在

洗礼式では新たな子供達が入場し、その中に異母弟ニコラウスがいることが明かされた。彼は公的にも弟として扱われる存在であり、露骨な贔屓を避けるよう注意が与えられた。ニコラウスは上級貴族として堂々とした演奏を披露し、その準備の成果を示した。

授与式と成長への誓い

授与式が始まると、ローゼマインはヴィルフリートに導かれて舞台へ上がった。成長した同期の姿に心を沈ませつつも、フィリーネの笑顔に支えられ、落ち着きを取り戻した。名を呼ばれて前へ進み、マントとブローチを受け取り、与えられる経験を力に変える決意を述べた。

出発日決定と新たな冬の始まり

全員の授与が終わると、貴族院への移動日が告げられた。新入生であるローゼマイン達は最終日に出発することとなり、こうして彼女にとって新たな冬と学びの生活が始まることとなった。

冬の子供部屋と出発

休養命令と翌日の計画

授与式後、ローゼマインは社交への参加を控え、フェルディナンドの指示で部屋へ戻された。無理を重ねれば今後の日程に支障が出ると判断されたためである。彼女は不満を抱きつつも従い、翌日は子供部屋の視察と情報提供者への報酬支払いを行う予定を整えた。

情報整理と報酬制度の構築

貴族院で得られた情報は領主一族や各部署に有用な形へ整理され、価値に応じた報酬が支払われる仕組みが整えられていた。これにより情報提供者への対価も適切に準備され、領地運営に資する体制が構築されていた。

子供部屋運営への共同参加

翌日の訪問を前に、ヴィルフリートとシャルロッテは子供部屋の運営をローゼマイン一人に任せることへ異議を唱えた。教育は領主の子として担うべき役目であると主張され、ローゼマインもこれを受け入れ、分担を前提に様子を見ることとした。

再訪した子供部屋と評価の高まり

子供部屋では新たな子供達の試験と遊戯を通じた実力確認が行われていた。運営は既に成熟しており、基礎教育は十分に機能していると判断された。ローゼマインは計算課題の難易度を引き上げる方針を示し、さらなる成績向上を求めた。

周囲の成長と関係性の変化

子供達の中ではヴィルフリートとシャルロッテを中心としたまとまりが形成されており、役割分担も明確であった。ローゼマインは自らの不在中に築かれた体制を認め、運営を委ねる決断を固めた。

物語収集とフィリーネの成長

フィリーネは自作の物語集を披露し、表現力の向上を示した。ローゼマインはその努力を評価し、貴族院での物語収集を勧めた。これにより、フィリーネは情報収集を通じて貢献する意志を示した。

側近選定への関心と対応

側近入りを巡る関心が高まる中、ローゼマインは明確な発表を避け、貴族院での活動を基準に選定する方針を示した。これにより場の混乱は抑えられたが、選定が重要課題であることが浮き彫りとなった。

報酬授与と人材の鼓舞

執務室では情報提供者達に対し、評価と報酬が与えられた。叱責を予想していた者達は安堵し、成果を認められたことで今後の意欲を高めた。これにより人材育成の効果も表れた。

出発と新たな旅立ち

出発の日、ローゼマインは見送りを受けながら転移の間へ向かった。フェルディナンドからは奉納式までの全試験合格を命じられ、その意図を感じ取りつつも応じる姿勢を見せた。周囲の期待と役割を背負いながら、彼女は貴族院への新たな一歩を踏み出した。

入寮と側近

転移陣による移動と寮への到着

転移陣を通過したローゼマインは、強い揺らぎに耐えた後、貴族院のエーレンフェスト寮へ到着した。待合室ではアンゲリカとコルネリウスが迎え、寮は自領の城を模した造りであると説明された。

多目的ホールでの歓待と上級生の思惑

準備が整うまで滞在した多目的ホールでは、上級生による歓待が行われていた。ブリュンヒルデは衣装を評価し、流行を中央へ発信する意欲を示した。ローゼマインはその姿勢から、領地の影響力拡大を担う貴族としての資質を感じ取った。

側近候補達の人物像

リーゼレータは理知的で落ち着いた対応を見せる側仕え見習いであり、ユーディットはアンゲリカを敬愛する騎士見習いであった。ローゼマインは、自身の護衛騎士が周囲から慕われている状況を喜ばしく受け止めた。

旧派閥の学生と寮内の緊張

一方で、旧ヴェローニカ派の子弟は他と距離を置かれており、寮内には分断が存在していた。ローゼマインは全体の協力体制に懸念を抱きつつ、彼らを取り込む可能性を模索したが、派閥の根深さを知ることとなった。

寮監の登場と図書館への期待

寮監ヒルシュールが現れ、寮の構造や規則が説明された。図書館は講義開始後に利用可能であると聞き、ローゼマインは強い期待を抱いた。ヒルシュールもまた、彼女が周囲の学習意欲を高める存在となることを見込んでいた。

側近選定の開始と基準の提示

自室に移動したローゼマインは、リヒャルダから側近選定を促された。用意された一覧には適性評価が記されており、それを基に候補者の検討が進められた。

主要候補とローデリヒの扱い

ブリュンヒルデ、リーゼレータ、ユーディット、フィリーネが候補として挙げられた。ローデリヒについては評価が低かったが、ローゼマインは本人の意志を重視したいと考えた。しかし経験不足を理由に採用は見送られた。

文官・騎士の補強案

フィリーネを支える文官としてハルトムートが推薦され、騎士見習いにはトラウゴットの名が挙がった。いずれも組織の安定と将来性を見据えた補強であった。

女性騎士の統率とレオノーレ

アンゲリカの後任指導者として適任者が求められ、レオノーレの名が挙げられた。彼女を加えることで、騎士見習い達の統率と連携が強化される見通しとなった。

側近体制の確立

最終的に、側仕え見習いにブリュンヒルデとリーゼレータ、護衛騎士見習いにユーディット、文官見習い候補にフィリーネを加える形で体制が整えられた。こうしてローゼマインは、新たな環境での活動基盤を固めた。

成績向上委員会

側近の正式始動と役割の確立

新たに選ばれた側近達は全員が内定を受け入れ、ローゼマインのもとで正式に活動を開始した。ブリュンヒルデは社交と流行の発信を担い、リーゼレータは生活面の支援に専念する姿勢を示した。ユーディットは護衛としての成長を誓い、レオノーレはアンゲリカ達を補佐しながら統率を支える役目を引き受けた。

フィリーネの不安と文官としての役割

フィリーネは自身の立場に不安を抱いたが、ローゼマインは物語収集という明確な役割を示し、さらに上級文官による支援もあると説明した。困難があれば守ると約束されたことで、フィリーネは安心し、側近としての決意を固めた。

成績向上委員会の構想と目的

ローゼマインは、領地全体の成績向上を目的とした委員会の設立を掲げた。会長は自らとヴィルフリートが務め、全学生を所属させることで逃げ場をなくし、全体の底上げを図る方針であった。個人の才能に依存せず、組織として成果を出す体制を重視したのである。

座学重視の方針と具体策

当面は座学の強化を主軸とし、資料や参考書の共有によって学力を底上げする計画が示された。魔力圧縮は許可や費用の問題から後回しとされ、春以降の課題と位置づけられた。

派閥を越えた協力体制の必要性

旧ヴェローニカ派を含め、全員で成績を向上させる必要性が強調された。派閥に関係なく協力する空気を作ることが急務とされ、かつての子供部屋のような一体感の再現が目指された。

情報料の支払いと公正な評価

夕食後、ローゼマインは側近を正式発表し、続いて情報提供者へ報酬を渡した。派閥に関係なく成果を評価する姿勢を明確にし、ローデリヒにも正当に報酬を与えた。この対応は学生達に大きな影響を与えた。

領主の意向と協力要請

アウブの方針として、今後の数年間で影響力を高める必要があると伝えられた。ヴィルフリートも協力を呼びかけ、領主候補生が先頭に立って取り組む姿勢が示された。

チーム編成と派閥対立への一喝

学年や専門ごとにチーム分けが発表されると、派閥別を求める声が上がった。これに対しローゼマインは、内輪争いの無意味さを厳しく指摘し、敵とも協力するのが貴族の務めだと諭した。

報酬制度による競争促進

成績向上の動機づけとして、優秀なチームには菓子のレシピを与えると宣言した。この報酬により学生達の意欲は一気に高まり、競争意識が強く刺激された。

不公平是正とアンゲリカへの制約

騎士見習いの有利さが指摘されると、ローゼマインはアンゲリカに対し魔剣の補助を禁じた。自力で考える力を養うための措置であり、特例を認めない姿勢が示された。

成績向上委員会の発足

最終的に各チームへ対策立案が指示され、翌日の会議開催が決定した。こうして成績向上委員会は正式に始動し、領地全体の学力向上へ向けた取り組みが本格化した。

進級式と親睦会

貴族院生活と成績向上の準備

貴族院での生活が始まったが、ローゼマインはリヒャルダの支えにより、城と大きく変わらぬ環境で過ごしていた。朝食後には一年生対策会議が開かれ、歴史と地理を重点的に学ぶ方針が決まった。下級貴族ほど家庭教師や教材に恵まれず知識差が大きいと判明し、ローゼマインは来年以降を見据えて参考書作りの必要性を感じた。

寮監の連絡と流行発信の準備

寮監ヒルシュールは、進級式と親睦会の予定、エーレンフェストの順位が十三番であることを告げ、問題を起こさぬよう学生管理を領主候補生に任せて去った。その後、ローゼマインは進級式に備えてリンシャンを使い、女子生徒達にも分け与えた。艶やかな髪で揃えることは、ブリュンヒルデによりエーレンフェスト発の流行発信として位置づけられた。

進級式と序列の実感

進級式当日、エーレンフェストの女子生徒達の髪は美しく整い、男子生徒達を驚かせた。ローゼマインは親睦会へ同行する側近を選び、講堂へ向かった。寮の扉番号や廊下での待機順から、貴族院では領地順位が行動や扱いに直結することが示された。進級式では講義や試験の流れが説明され、その後の親睦会こそが重要だと告げられた。

領主候補生の親睦会と嘲笑

領主候補生の小広間に入ったローゼマインは、幼い外見を理由に上位領地の者達から嘲笑を受けた。ヴィルフリートは怒りを覚えたが、相手の立場を考えて反論できず、ローゼマインも黙って席へ向かった。そこでハルトムートは領地順位や領主候補生名を整理した紙を渡し、挨拶の順序を助言した。

アーレンスバッハへの警戒

上位領地が順に挨拶へ動く中、ローゼマインはアーレンスバッハのディートリンデに注目した。彼女の容貌はゲオルギーネを思わせ、ローゼマインに警戒心を抱かせた。アーレンスバッハは大領地でありながら順位を六位まで落としており、内部事情も厳しいと聞かされたため、ローゼマインは今後の関わりに慎重であるべきだと感じた。

王族と他領の貴族

王族への挨拶と冷静な応対

エーレンフェストの順番が回ると、ローゼマインとヴィルフリートは王族への挨拶へ向かった。嘲笑に動揺するヴィルフリートをローゼマインは落ち着かせ、アナスタージウス王子の前で祝福を捧げた。王子は聖女の噂を疑い皮肉を向けたが、ローゼマインは噂の不確かさを指摘しつつ、領地の事情を交えて無難に受け流した。さらに内乱を指摘されても、権力移行には混乱が伴うものだと応じ、場を穏便に収めた。

上位領地とディートリンデの接近

上位領地への挨拶では形式的な対応に終始したが、アーレンスバッハではディートリンデがヴィルフリートへ強い関心を示した。彼女は親しげに語りかけ、訪問や交流を望む姿勢を見せたが、その視線は終始ヴィルフリートへ向けられていた。ローゼマインはその意図を測りかね、今後は情報を与えぬよう慎重に対応する必要を感じた。

中位領地の警戒と対抗意識

七位から十二位の領地はエーレンフェストと競合関係にあり、辛辣な言葉でローゼマインを試した。彼女は病み上がりの立場を利用しつつ、競争への意欲を示して応対した。この経験を通じて、成績向上委員会の活動で実際に順位を上げる決意を強めた。

フレーベルタークへの複雑な感情

挨拶を受ける側に回ると、西隣のフレーベルタークの領主候補生リュディガーと対面した。彼はヴィルフリートと血縁が深く、容姿も似ていた。ローゼマインは、フレーベルタークの低迷に自らの行動が影響した可能性を思い、複雑な感情を抱いた。

中央の食事と情報管理の方針

昼食では見慣れぬ食材に興味を示しつつも、過度に甘い菓子には戸惑いを覚えた。ハルトムートは社交の対応を評価し、今後は病弱な立場を維持しながら情報収集を担うと提案した。ローゼマインも、情報や技術は段階的に公開する方針を再確認した。

ハルトムートの危険な信念

会話の中でハルトムートは、ローゼマインを聖女として扱い、その伝説を広める意志を明確にした。彼は彼女の行動や祝福に強い敬意を抱いており、その評価を周囲に浸透させようとしていた。ローゼマインは彼の有能さと同時に、その情熱が自身の望まぬ方向へ事態を進める危険性を理解し、扱いの難しい側近であると認識した。

算術・神学・魔力の扱い

寮生活の本格化と朝の在り方

貴族院での生活が本格的に始まり、ローゼマインは城と大差ない日常を送っていた。起床時には側仕えがすでに準備を整えており、自身は世話を受ける立場として待つべきだと理解していた。

対策会議と護衛体制の調整

朝食後、一年生の対策会議が行われた。護衛を減らす案には反対が出たが、危険な魔術具の存在を理由に最小限の警護で進めることとなり、レオノーレが残る形で調整された。

歴史と地理を軸にした学習方針

座学では歴史と地理が課題とされ、ローゼマインとヴィルフリートが分担して指導する体制が整えられた。実技面はすでに基準に達していると確認され、重点を座学へ置く方針が固まった。

寮監の通達と教材整備の構想

寮監ヒルシュールは進級式の日程と規律を伝え、学生管理を領主候補生に委ねた。ローゼマインは学習を通じて、今後は教材作成が必要であると考え、まずは二年生向けから整備する方針を受け入れた。

リンシャンによる流行発信の試み

進級式に向け、ローゼマインはリンシャンを用いて髪を整え、他の女子にも分け与えた。これにより寮全体で美を整える流れが生まれ、流行発信の足掛かりが築かれた。

進級式と講義制度の理解

進級式では試験合格者のみが次へ進む制度が説明され、図書館利用には登録が必要とされた。ローゼマインは写本作業を活用して下級貴族を支援する方法を思いついた。

算術と神学での好成績

算術と神学の試験では、一年生全員が迅速に合格し注目を集めた。ローゼマインは周囲の評価よりも次の試験を優先し、冷静に行動した。

図書館を目標とした徹底指導

図書館利用には全試験合格が条件であったため、ローゼマインは一年生全体の底上げに力を注いだ。弱点補強や面会手配を進め、全員の合格を強く求めた。

魔力操作の実技と失敗

実技では魔石への魔力操作が課されたが、ローゼマインは魔力過多により魔石を破壊してしまった。意図せず魔力が流れ込む現象に戸惑いを見せた。

魔術具の影響と制御訓練

原因は身体強化用の魔術具により常に魔力が溢れている点にあった。魔術具を外して練習することで、徐々に制御を身につけ、最終的に課題を達成した。

今後の課題とフェルディナンドの影響

ヒルシュールは魔力制御の未熟さを指摘し、改善にはフェルディナンドの経験が参考になると助言した。ローゼマインは彼の在り方が過去から変わっていないと認識し、今後の課題として受け止めた。

歴史・地理・音楽

図書館を巡る決意と全員合格への圧力

講義開始前、ローゼマインは昼休みに図書館へ行こうとしたが、コルネリウス、ヴィルフリート、リヒャルダに止められた。全試験合格まで図書館禁止と知った彼女は、最速で条件を満たすため、一年生全員を合格させる方針を固めた。算術と神学は冬の子供部屋の成果で全員が一番乗り合格し、周囲の注目を集めた。

魔力制御の失敗と課題の判明

午後の魔力実技では、ローゼマインが魔石に触れただけで魔力が流れ込み、魔石を砂にしてしまった。ヒルシュールは、身体強化の魔術具により常に大量の魔力をまとっていることが原因だと見抜いた。魔術具を外しても細かな制御は難しく、十個の魔石を壊した末にようやく課題を達成した。彼女の問題は魔力不足ではなく、過剰な魔力を繊細に扱えない点にあった。

寮での勉強体制と写本への誘導

寮ではアンゲリカが護衛を口実に勉強から逃げようとしたが、ローゼマインは座学合格こそ最優先任務だと命じた。さらにソランジュから図書館登録の返事が届き、四日後に新入生全員で登録へ向かうことになった。登録料の高い下級貴族には貸し付けを行い、写本や物語収集で返済させる方針を示したため、彼らの意欲は一気に高まった。

歴史・地理・魔術の突破

一年生達は夜遅くまで勉強し、翌日も最後の確認を重ねた。歴史と地理ではフィリーネやローデリヒが苦戦したが、最終的には合格点に届き、魔術の座学も含めて全員が初回で通過した。派閥の違いから孤立を恐れていたローデリヒも安堵し、寮では上級生達が一年生の健闘を称えた。ローゼマインは全員の努力を喜び、夕食にデザートを付けると約束した。

音楽実技と聖女扱いの加速

音楽の実技で、ローゼマインはフェルディナンドの厳しい教育により、自分の演奏技術が一般貴族より高い水準にあると知った。弾き慣れた曲を披露すると教師から高く評価されたが、ヴィルフリートがその曲をローゼマイン作の神へ捧げる曲だと説明したため、教師の関心はさらに強まった。ローゼマインは、予想外の形で聖女扱いが広がったことに苛立ちを覚えた。

騎獣作製と魔力圧縮

金銭観の対立と意識改革の始動

座学終了後、ローゼマインは参考書作りを進める中で、上級貴族の金銭感覚に強い違和感を覚えた。金を稼ぐ行為を卑しいとする態度に対し、領地運営もまた利益を生む行為であると指摘し、上に立つ者ほど人を使って価値を生み出すべきだと諭した。

魔力圧縮を条件とした行動促進

さらにローゼマインは、魔力圧縮法の伝授を報酬と結びつけ、写本や情報収集で対価を得る仕組みを提示した。身分に応じた金額差を設けたことで反発も起きたが、能力差に応じた負担であると説明し、最終的に表立った反論は収まった。これにより、意識改革と本収集を同時に進める体制が整えられた。

騎獣服と貴族常識の認識

騎獣作製の実技では、騎獣服への着替えが必要となり、ローゼマインは初めてそれを経験した。一般の貴族が幼少期から魔石を育てて騎獣を準備していると知り、自身が神殿育ちであるため常識に欠けていることを改めて理解し、発言に注意を払うよう意識した。

騎獣作製と魔力制御の試行

授業では魔石の大きさ調整から始まり、ローゼマインは左腕の魔術具を外して魔力制御の訓練を続けた。一方ヴィルフリートは獅子の騎獣を作り上げ、魔力操作の成長を示した。

レッサーバス披露と授業の混乱

ローゼマインは騎獣としてレッサーバスを出現させた。外見を嘲笑される中で性能を示し、巨大化や空中走行まで披露した結果、教師フラウレルムはその非常識さに耐えきれず倒れ、授業は中断となった。

ヒルシュールによる興味と観察

その後ヒルシュールが現れ、レッサーバスの詳細な観察を求めた。研究者としての強い興味を示す姿に、ローゼマインはフェルディナンドとの共通点を見出した。

魔力圧縮授業と多様な理論の混乱

翌日の圧縮授業では、教師ごとに異なる説明が提示され、生徒達は混乱した。ローゼマインは、自分に合う方法で無理なく行うことが重要であり、過度な圧縮は危険を伴うと理解していた。

ローゼマイン独自の圧縮法と周囲の驚き

ヴィルフリートの問いに対し、ローゼマインは魔力を限界まで詰め込み封じる感覚で圧縮していると説明した。さらに高段階の方法は伏せたが、その危険性の一端を聞いたヴィルフリートは驚愕した。やがて二人の実技の順番が回り、授業は次の段階へ進んだ。

魔力圧縮 四段階

魔力圧縮実技と新たな課題の認識

ローゼマインとヴィルフリートは領主候補生として魔力圧縮の実技に臨んだ。周囲では大領地の候補生が既に圧縮を進めており、ローゼマインはさらなる強化方法を模索する必要に迫られた。

四段階目の発想と圧縮の実行

教師達の比喩から着想を得たローゼマインは、従来の集約と押し込みに加え、魔力を煮詰めて濃縮する段階を新たに考案した。体内の魔力を一度解放し、魔術具に移した後、再び回収して圧縮を重ねることで、独自の方法を実践した。

合格と圧縮法の進化

圧縮後の測定でローゼマインは合格と判定され、新たな圧縮法は四段階へ発展した。教師達からも評価を受け、今後も段階的に強化するよう勧められた。

ヴィルフリートの成長と周囲への影響

ヴィルフリートも順調に圧縮を習得しており、努力の成果を示した。ローゼマインは急激な圧縮による危険性を指摘し、その注意は他領の候補生にも広がり、無理を避ける意識が共有された。

上級貴族の苦戦と経験差の顕在化

続く上級貴族の実技では失敗者が相次ぎ、魔力操作の経験不足が明らかとなった。礎の魔術や魔力供給の経験の有無が大きな差を生む要因であると認識された。

ヒルシュールの来訪と異常への関心

寮に戻った後、ヒルシュールが現れ、ローゼマインの圧縮時の異常な魔力変動について説明を求めた。側近達は警戒しつつも彼女を部屋へ通した。

魔力全解放による異常現象の発覚

特別な測定器により、ローゼマインの魔力は一度極端に低下し、その後急激に上昇したことが確認された。原因は魔力の全解放と再圧縮であり、通常では見られない挙動であった。

規格外の圧縮法と評価

ヒルシュールは、その手法が必要以上の圧縮を伴う規格外のものであると理解し、フェルディナンドの影響を強く感じ取った。既存の方法でも十分であった状況で、さらに上を目指した点を高く評価した。

圧縮法の秘匿と警戒心

ヒルシュールは圧縮法の詳細を求めたが、ローゼマインは領地の機密として拒否した。首脳陣の承認が必要であると伝え、情報の流出を防いだが、ヒルシュールの洞察力に対して警戒を強めた。

期待の重圧と今後への不安

最後にヒルシュールは、騎獣や圧縮法、菓子など多方面での成果に触れ、ローゼマインの将来に大きな期待を示した。ローゼマインはその言葉を受け止めつつも、無自覚に背負わされる期待の重さに不安を覚えた。

図書館登録

図書館登録の日と高揚する心情

図書館利用登録の日を迎え、ローゼマインは朝から強い期待に満ちていた。周囲もその浮かれぶりを見て苦笑しつつ、和やかな雰囲気の中で準備が進められた。

音楽教師からの関心とお茶会の打診

前日の音楽実技をきっかけに、教師達からお茶会への招待の話が持ち上がった。ローゼマインは即答を避け、正式な手続きを踏む方針を示し、その間に新曲の準備を進めることを決めた。

図書館への移動と抑えきれぬ期待

昼食後、一年生達と共に図書館へ向かう道中でも、ローゼマインの期待は抑えきれなかった。だが本日の目的は登録のみであると何度も念を押され、読書は許されない状況にあった。

図書館到着と司書ソランジュとの対面

図書館に到着すると、司書ソランジュが迎え入れた。応接室に案内された一行は、整えられた室内と可愛らしい魔術具に目を引かれながら登録準備を進めた。

利用規則と契約の締結

ソランジュは図書館の神聖性と利用規則を説明し、慎重な取り扱いを誓う契約が求められた。ローゼマインは強く同意し、最初に契約を結んで登録を完了させた。

閲覧室目前での制止と絶望

登録を終えたローゼマインは閲覧室へ向かおうとしたが、リヒャルダに制止された。読書を禁じられた現実に深い落胆を覚え、必死に訴えるも拒まれ続けた。

周囲の援護と閲覧室への許可

涙ながらに願う姿を見た周囲は擁護に回り、最終的に閲覧室を見るだけなら許可が下りた。ソランジュもその熱意に応じ、自ら案内役を引き受けた。

祝福の暴発と予期せぬ事態

閲覧室へ入れる喜びから、ローゼマインは無意識に祈りを捧げ、祝福の光を発してしまった。その異常な現象に周囲は驚き、場の空気は一変した。

魔術具シュバルツとヴァイスの目覚め

祝福の影響で、図書館の魔術具であるシュバルツとヴァイスが目覚めた。これまで動かなかった存在が活動を開始し、ローゼマインを主として認識した。

図書館との新たな関係の始まり

ローゼマインは二体に図書館業務を命じ、それが受け入れられたことで新たな関係が築かれた。ソランジュはその光景に感動し、改めてローゼマインを図書館へ案内しようとした。

シュバルツとヴァイス

図書館登録の日と新たな誘い

図書館利用登録の日を迎え、ローゼマインは朝から抑えきれぬ高揚を見せていた。前日の音楽実技をきっかけに教師達からお茶会の打診もあり、新曲の準備を進める方針が固められた。

図書館到着と閲覧室を巡る葛藤

昼食後、一年生や側近達と図書館へ向かった一行は、司書ソランジュのもとで登録と規則説明を受けた。登録は滞りなく終わったが、本日は閲覧が許されないと告げられ、ローゼマインは深い落胆を覚えた。

閲覧許可と祝福の発動

周囲の取り成しにより、閲覧のみ許可されると、ローゼマインは感極まり祈りを捧げた。その結果、祝福の光が広がり、思わぬ事態を引き起こした。

シュバルツとヴァイスの覚醒

祝福を受けて、長らく停止していたウサギ型魔術具シュバルツとヴァイスが目覚めた。二体はローゼマインを主と認識し、図書館案内を務め始めたことで、ソランジュは深い感動を覚えた。

閲覧室の光景と本への感動

案内された閲覧室には膨大な蔵書が並び、ローゼマインは圧倒的な本の量に心を震わせた。並ぶのは学生達が作成した参考書が多く、学びの場としての役割が明確であった。

キャレルの存在と利用環境の現実

奥には個別の読書空間であるキャレルが並び、利用状況や身分による差が存在することも知らされた。試験期には席の確保も重要な要素となる現実が示された。

図書館運営の困難と新たな発想

現在はソランジュ一人で運営されており、蔵書管理や貸出にも問題が生じていた。ローゼマインはその状況を知り、図書館運営を支える仕組みの必要性を考え始めた。

退館と新たな決意

講義開始の合図により退館を余儀なくされたが、実際に図書館を目にしたことでその執着は一層強まった。シュバルツとヴァイスに魔力を与え、今後の関係を築きながら、ローゼマインは全試験合格と図書館への本格的な通いを目標に据え直した。

宮廷作法とヒルシュールの来訪

宮廷作法への挑戦と意欲

図書館を後にしたローゼマイン達は中央棟へ戻り、宮廷作法の実技に臨んだ。領主候補生として別室に通されたローゼマインは、図書館利用を早めるためにも本日中の合格を目指し、強い意欲を見せていた。

実技試験の厳しさと本質の理解

試験は王族のお茶会を想定した内容であり、挨拶や所作に厳しいやり直しが課された。ローゼマインは、この試験が単なる形式ではなく、王族の前でも動じない余裕と品位を測る場であると見抜いた。

ヴィルフリートへの助言と挨拶の成功

順番が回ると、ローゼマインはヴィルフリートにフェルディナンドを意識するよう助言した。それにより彼の態度は引き締まり、両者とも挨拶を乗り越えた。ローゼマイン自身も落ち着いて対応し、大きな失敗なく進めた。

椅子の問題と機転による解決

着席の場面では体格の問題で椅子に座れず、側仕えも助けなかった。ローゼマインはこれを試験の一部と見抜き、王族への不敬を指摘する形で遠回しに問題を提示した。その結果、教師側が不備を認め、適切な対応が取られた。

お茶会実技と合格の獲得

その後のお茶会では終始優雅さを保ち、問いかけにも動揺せず対応した。結果として合格を得て、ヴィルフリートも無事に試験を終えた。寮へ戻った後、彼は助言の効果を認め、周囲もそれを評価した。

今後の講義と課題の整理

ローゼマインは講義の進行を整理し、音楽や奉納舞は問題なく進められると判断した。一方でシュタープ取得は未知の領域であり、不安を抱えつつ準備を進める必要を感じていた。

ヒルシュールの来訪と目的

そこへ寮監ヒルシュールが現れ、シュバルツとヴァイスの復活について追及した。失われた技術の魔術具に強い関心を抱き、詳細を知ろうとする意図が明らかであった。

魔術具を巡る交渉と取引

ローゼマインは主として魔術具を守る立場から拒否したが、ヒルシュールは観察のみを条件に譲歩案を提示した。さらに実技合格への便宜を約束し、取引を持ちかけた。

誘惑への決断と新たな関係

図書館利用を早めたい思いから、その提案は大きな魅力を持っていた。ローゼマインは葛藤の末に条件を受け入れ、ヒルシュールとの取引を成立させた。こうして今後の講義と図書館利用に向けた新たな関係が築かれた。

シュタープの取得

音楽練習と新曲の整備

午前中、多目的ホールではフェシュピールの練習が行われ、ローゼマインはお茶会に向けた新曲の調整を進めていた。周囲の生徒達も演奏に引き寄せられ、寮全体が音楽に包まれる時間となった。ロジーナは歌詞を図書館への思いから神々を称える内容へ整え、祝福の暴発を避ける配慮がなされた。

司書志望の表明と学習方針

練習後、ローゼマインは文官講義の予習を進めつつ、自身が領主ではなく司書を志していることを明言した。側近達にもその意思を伝え、出世ではなく本を優先する価値観を示した。

シュタープ取得の開始

午後、一年生達は講堂に集められ、シュタープ取得の実技に臨んだ。これは正式な貴族として認められる重要な儀式であり、神の意志と呼ばれる魔石を得る必要があった。礼拝室の奥へ進むと、神殿を思わせる空間と祈りの手順が示され、順に最奥へと向かっていった。

神の意志探索と孤独な進行

洞窟内では他の生徒が次々と神の意志を見つけて戻る中、ローゼマインにはそれが見えず、奥へ進み続けることになった。やがて一人となり、疲労と孤独に耐えながら歩みを続けた。

白い広場での獲得

長い道の末、光に満ちた広場へ到達し、白い大木の根元に輝く魔石を見つけた。それが自身の神の意志であると直感し、祈りと共に受け取ることでシュタープの原石を得た。

帰路での限界と失神

帰路に就いたものの、魔力は神の意志に吸われ続け、身体強化も維持できなくなった。疲労の限界に達したローゼマインは途中で座り込み、そのまま眠り込んでしまった。

捜索と救出の顛末

帰還が遅れたため捜索隊が出され、教師達が洞窟内へ入った。大声での呼びかけによりローゼマインは目を覚まし、無事に救出された。ヒルシュールは体調への配慮を怠ったことを認め、事態の重大さを理解した。

新たな騒動としての結末

こうしてローゼマインはシュタープ取得に成功したが、途中で行き倒れる形となり、またしても周囲を騒がせる結果となった。重要な儀式でありながら、彼女にとっては不本意な逸話を伴う出来事として刻まれた。

初めての土の日

帰還後の看病と回復

最奥の間から戻ったローゼマインは高熱と疲労に苦しみながら自室へ運ばれ、リヒャルダの手で体を清められた。フェルディナンド特製の薬を飲まされ、その強烈な味に苦しみつつも体調は急速に回復へ向かった。

神の意志の変化と土の日の意味

神の意志は魔力を流すことで縮小し、最終的には自身と同化する性質を持っていた。土の日は他者の魔力を混ぜぬため一人で過ごし続ける必要があり、ローゼマインも孤立した状態で魔力を注ぎ続けることとなった。

帰路の苦境と騎獣による帰還

帰還時、魔力を吸われる影響で身体強化が維持できず、歩行も困難となった。そこで騎獣を作り出し、周囲の注目を浴びながらも低速で移動し、無事に寮へ戻ることに成功した。

図書館への未練と孤独な休日

休日である土の日も自由行動は許されず、部屋で過ごすことを強いられた。他の生徒が図書館や交流を楽しむ中、ローゼマインは強い未練を抱えながら孤独に耐えることとなった。

魔術具を外した発見と同化の完了

身体強化の魔術具を外したことで魔力の流れが改善し、神の意志は一気に消失した。これにより完全な同化が完了し、シュタープを扱える状態へと移行した。

シュタープの試行と最適形の理解

シュタープを出現させたローゼマインは様々な形状を試したが、複雑な形は扱いにくく安定性にも欠けた。最終的に単純なタクト型が最も実用的であると理解した。

読書欲と監視の攻防

体調回復後も安静を命じられたが、ローゼマインは隙を見て読書を試みた。しかしそのたびにリヒャルダに制止され、読書を巡る攻防が繰り返された。

将来の進路と意思の確認

リヒャルダはローゼマインにアウブ継承の意思を確認したが、彼女は一貫して司書志望を貫いた。領主ではなく図書館に関わる生き方を望む意志が改めて明確となった。

夕食復帰と交流の再開

夕食のため多目的ホールへ向かったローゼマインは、側近や上級生との交流不足を実感した。騎士見習い達の活動やディッターの話を聞き、今後の行事への関心も高めていった。

シュバルツとヴァイスの衣装計画

女子生徒達はシュバルツとヴァイスの衣装案を考案しており、熱意ある議論が行われていた。ローゼマインは図書館通いが可能になれば採寸に同行すると約束し、学習意欲の向上にも繋げた。こうして図書館への目標と新たな楽しみが結びついた。

奉納舞

奉納舞の準備と一年生の状況

昼食時には一年生全員が揃い、神の意志の同化が無事に終わったことが確認された。ローゼマインはヴィルフリート達と共に奉納舞の練習場へ向かい、領主候補生は奉納舞、上級騎士見習いは剣舞に分かれると知った。アンゲリカが剣舞に選ばれている理由も理解し、騎士達の向上心を感じ取った。

上級生の舞と神殿との共通性

見学中、上級生達の奉納舞は洗練されており、特に最上級生の舞は神事としての厳粛さを備えていた。祈りの言葉や所作が神殿の儀式と重なっていることから、貴族社会と神殿の関係に複雑な思いを抱いた。中でも光の女神に捧げる舞は際立って美しく、強く印象に残った。

ディートリンデの接近と排除

休憩中、ディートリンデはヴィルフリートに接近し、お茶会へ招待したが、ローゼマインは明確に除外された。さらに他の従兄も招かれたことで孤立が際立ったが、無理に関与することは避け、その場を離れる判断を下した。

王子との応対と警戒

その後、アナスタージウスに呼び止められ、騎獣について問いただされた。ローゼマインは反発を抑えつつ、後で見せると約束し、余計な誤解を避ける姿勢を取った。王族との距離感を保つ必要性を改めて意識する場面であった。

奉納舞の実技と助言の効果

一年生の実技では、ヴィルフリートは緊張していたが、フェルディナンドを意識するよう助言を受けて落ち着きを取り戻した。ローゼマインも上級生の舞を参考に丁寧に動き、優雅さを意識して演じた。

合格と図書館への執念

奉納舞は無事に合格となり、領主候補生全員が通過した。ローゼマインは達成感よりも図書館に近づいたことを重視し、残る課題を終えれば自由に通えると期待を高めた。

王族との約束と面倒の回避

しかしアナスタージウスとの約束が残っていたため待機したものの、彼は急用を理由に現れながらも対応せず、周囲の女子達から敵意を向けられる状況となった。ローゼマインは即座に身を引き、不要な摩擦を避けて寮へ戻る選択を取った。こうして面倒事を回避しつつ、図書館への道を優先する姿勢を貫いた。

騎獣作製合格

音楽実技の早期合格と差の顕在化

講義のない日も図書館行きは認められず、ローゼマインは原稿作りに取り組んでいた。翌日の音楽実技では、過去に習得済みの課題曲を演奏し、短時間で合格を得た。教師からは技量と曲の幅広さを評価され、お茶会への期待も示された。一方、ヴィルフリートは初見の曲に苦戦し、訓練量の差が明確となった。

参考書整理と講義内容の変化の認識

参考書作りが進む中で、ローゼマインは過去資料と比較し、政変後に講義内容が大きく変化している事実に気付いた。教師や助手の入れ替わりが影響していると考えられ、従来の参考書が通用しない現状に不満を抱いたが、新しい知識が増える側面もあると受け止めた。

聖女伝説の拡大と周囲の認識

フィリーネは他領との交流を進める意向を示し、話題として成績向上が注目されると指摘された。ハルトムートはその成果をローゼマインの功績として広めており、聖女伝説が拡大している実態が明らかになった。ローゼマインは否定を試みたが、状況はすでに制御できない段階にあった。

騎獣作製実技とヒルシュールの介入

騎獣作製の実技では、フラウレルムとの関係から合格に不安があったが、ヒルシュールが約束通り現れ、複数の教師を伴って見学体制を整えた。これにより一方的な評価を避ける環境が成立した。

レッサーバスの再評価と研究対象化

ローゼマインがレッサーバスを披露すると、教師達は危険視せず構造に興味を示し、実際に内部を確認した。ヒルシュールは乗り込み型で衣装を崩さない利点に着目し、新たな騎獣の研究対象として強い関心を抱いた。

シュミル型騎獣の誕生と流行の兆し

ヒルシュールはその場でシュミル型の騎獣を作成し、実用性を証明した。可愛らしい外見と利便性から女子生徒の関心が集中し、騎獣の新たな潮流が生まれた。ローゼマインの発想は形を変え、広がりを見せ始めた。

上空飛行と貴族院の全景把握

合格条件として騎獣で上空を一周し、ローゼマインは初めて貴族院全体を俯瞰した。山上に広がる施設群と周囲の自然は神殿のような荘厳さを持ち、貴族院の特異な環境を実感する機会となった。

騎獣作製合格と新たな流れ

飛行を問題なく終えたことで騎獣作製は合格となった。レッサーバスを起点とした乗り込み型騎獣の発想は広まり、実用性と外見を兼ねた新しい流行として受け入れられ始めた。

シュタープの基礎

図書館最優先の姿勢と準備期間

シュタープ基礎実技まで数日の余裕があり、ローゼマインは原稿作りと予習を進めながら合格への意欲を高めていた。図書館に入るためにはこの実技突破が不可欠であり、その執念は側近や周囲の生徒にも影響を与えていた。目立つことを避ける提案もあったが、図書館を優先する姿勢は揺るがなかった。

シュタープの意義と実技開始

実技当日、ヒルシュールとルーフェンが指導にあたり、シュタープが貴族の象徴であり魔力操作の基盤であると説明された。最初の課題は安定した形の生成と出し入れであったが、ローゼマインは既に習得しており、簡素な形で即座に次段階へ進んだ。

安定生成の達成と進度差の顕在化

ローゼマインは三度同一形状を安定して作り出し、教師から次の課題への移行を認められた。一方、ヴィルフリートは装飾にこだわり苦戦しており、両者の進度差が明確となった。

オルドナンツ作成の成功

続く課題では魔石に魔力を込め、伝達用のオルドナンツを生成した。ローゼマインは魔力を抑えて操作し、白い鳥を形作り、言葉を込めて送信することにも成功した。返答を受け取ることで、課題は問題なく完了した。

ロート発動と魔力操作の余裕

救援信号であるロートの発動では、他の生徒が疲労する中でもローゼマインは余力を保っていた。魔力を集めて赤い光を打ち上げることに成功し、ここでも安定した技量を示した。

変形訓練への進出と他者の脱落

多くの生徒が途中で消耗する中、ローゼマインは迷わず次の課題へ進んだ。図書館への強い動機が、その判断を支えていた。

ナイフ・ペン・混ぜ棒への変形習得

最終課題ではシュタープを道具へ変形させる技術が求められた。ローゼマインは既知の道具のイメージを用いて、ナイフ、ペン、混ぜ棒への変形を次々に成功させた。操作の正確さは教師を驚かせる結果となった。

フェルディナンドとの比較と注目の逸脱

この成果により、ヒルシュールはフェルディナンドに並ぶと評価した。周囲の関心は過去の偉業へ移り、ローゼマイン自身への過度な注目は一時的に薄れた。

全課題合格と図書館解放

最終的にローゼマインは基礎実技の全課題を初日で達成し、正式に合格を得た。これにより図書館利用の条件を満たし、長く求めていた読書環境が目前に開かれた。

エピローグ

異例の報告と貴族院の変化

ローゼマインの入学後、ジルヴェスターのもとには例年とは異なる頻度と内容の報告が届き始めた。進級式前からヴィルフリートによる側近決定の報告が寄せられ、貴族院の状況が従来と異なることを察した。寮の統制を任せたヴィルフリートの動きが成果として現れている点には安堵を覚えた。

側近達の背景と忠誠心の確認

ジルヴェスターはシャルロッテから、ユーディットとフィリーネの素性を聞き、いずれもローゼマインへの強い忠誠を持つ人材であると知った。安心感を得る一方で、シャルロッテ自身もローゼマインに影響されていることに懸念を抱いた。

ヒルシュール報告書による混乱

後日届いた報告書には、成績向上や流行発信、騎獣騒動、図書館の魔術具の主となった件など、ローゼマインに関する異例の事象が列挙されていた。多くは理解できたが、魔術具の主となったという点だけは意味が掴めず、ジルヴェスターは困惑した。

フェルディナンドによる実情の解説

ジルヴェスターはフェルディナンドを呼び、詳細を確認した。ヴィルフリートの報告書から、成績向上はローゼマインの図書館への執念が原因であり、ヴィルフリートの判断も影響していたと判明した。フェルディナンドはローゼマインの行動特性を指摘し、ヴィルフリートの甘さを厳しく評した。

図書館魔術具の謎と推測

図書館の魔術具については、シュバルツとヴァイスである可能性が示されたが、本来の主が存在するはずであり、詳細は不明のままであった。ローゼマイン特有の行動が関係していると推測されるに留まり、問題は未解決のままとなった。

ヴィルフリートの社交と新たな懸念

さらにヴィルフリートがアーレンスバッハ主催のお茶会に参加することが明らかとなり、ジルヴェスターはその社交能力に不安を抱いた。しかしフェルディナンドは自立を求め、過度な干渉を戒めた。

親としての葛藤と不安の予兆

かつて自由な場であった貴族院は、今や子供達を見守るしかない不安の場へと変わっていた。ジルヴェスターはこれ以上の騒動が起きないことを願ったが、現状が収束する気配はなく、さらなる波乱を予感していた。

有意義な土の日

同室生活と支度の工夫

土の日の早朝、リーゼレータは一の鐘と共に起床し、同室のアンゲリカの様子を確かめながら準備を進めた。共同部屋は負担軽減と実利を兼ねた選択であり、連絡が疎かになりがちなアンゲリカを支える上でも有効であった。互いの行動を把握しやすい環境が、側近としての役割を補っていた。

アンゲリカの変化と一族の安堵

リーゼレータ達は、アンゲリカがローゼマインの側近となった経緯と、その結果として一族が救われた過去を振り返った。学業や配慮に難があった彼女は、補講を受けながらも見捨てられず、現在は意欲的に貴族院生活へ向き合うようになっていた。

ローゼマインの容体と側近の警戒

前日に倒れたローゼマインの様子は回復傾向にあり、一日安静にすれば問題ないと伝えられた。側近達は安堵したが、過去にも倒れた例があるため、コルネリウスは今後の警戒の必要性を再認識した。

土の日の過ごし方と成績重視の判断

各自の予定が共有される中、上級貴族は社交や情報収集へ向かい、騎士見習いは訓練を選択した。一方でユーディットは訓練参加を望んだが、レオノーレは立場上の安全確保には成績が不可欠だと説き、勉強を優先させた。周囲との関係を保つためにも、成果が重要視されていた。

図書館への関心と新たな動機

リーゼレータは側近として役割を果たすため、講義を早期に終える決意を固めた。図書館そのものへの関心は薄かったが、シュバルツとヴァイスの存在に惹かれ、新たな興味を抱くようになっていた。

図書館訪問とシュミルへの熱狂

側仕え見習い達は参考書探しを名目に図書館へ向かい、実際にシュバルツとヴァイスの姿を目にした。その愛らしさと動きは強い印象を与え、当初の目的以上に彼らへの関心が高まった。保証金不足で本は借りられなかったが、帰路の話題は尽きなかった。

衣装案の共有と交流の拡大

多目的ホールではシュミルの衣装案を中心に議論が広がり、側仕え見習いだけでなく文官見習いも加わって意見交換が活発化した。色や装飾の工夫が次々と提案され、女子達の結束が強まっていった。

ローゼマインの許可と学習意欲の向上

ローゼマインはその様子を肯定的に受け止め、講義を終えた者に限り採寸への同行を許可すると伝えた。この条件により、参加を望む者達は一斉に勉強へ意識を切り替えた。リーゼレータは、その変化を見てローゼマインの人を動かす力を実感した。

マインの目覚め

冬支度と募る不安

エーファはカミルと共に冬支度を進めながら、成長した息子の姿に安心と不安を抱いていた。市場での手伝いをこなすカミルを見て、かつて病弱で何もできなかったマインを思い出し、その目覚めを待ち続ける日々の長さを改めて実感していた。ルッツから変化の兆しを聞いていたものの、その後も時間が過ぎ、不安は消えずに残っていた。

突然の報せと再会の確信

夕刻、トゥーリとルッツが息を切らして帰宅し、マインが目覚めたことを告げた。あまりに待ち望んだ知らせにエーファは現実を受け止めきれなかったが、ルッツの説明により事実であると理解した。姿も性格も変わらぬまま目覚めたと知り、長く抑えていた感情が溢れ、涙ながらに喜びを噛みしめた。

カミルの無知がもたらした衝撃

喜びの最中、カミルがマインの名を知らないことが明らかとなり、場の空気は一変した。周囲ではすでに死んだ存在として扱われていたため、家でも語られてこなかった結果であった。エーファは動揺しつつも、まずは家族で話し合う必要があると判断した。

家族会議と秘密の決断

ギュンターの帰宅後、三人はカミルへの対応を協議した。真実を伝えたいギュンターに対し、トゥーリは過去の失敗から強く反対した。軽率な行動が危険を招くことを知っているためである。エーファも同意し、マインの立場を守るため、カミルには当面真実を伏せる方針を選んだ。

遺品を用いた説明と新たな覚悟

カミルへの説明として、ギュンターは古い髪飾りを用意し、遺品が見つかったため喜んでいたと伝えることに決めた。この対応により状況は収まる見込みとなったが、同時に家の中でもマインの存在を公にできない現実が浮き彫りとなった。トゥーリはその重さを受け止めながらも、静かに決意を固めた。

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本好きの下剋上 シリーズ 一覧

兵士の娘

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘1」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘I」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘2」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘II」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘3」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第一部「兵士の娘Ⅲ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。

神殿の巫女見習い

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習い1」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いI」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習い2」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いⅡ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習い3」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いⅢ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習い4」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部「神殿の巫女見習いⅣ」の表紙。
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領主の養女

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女1」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女I」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女2」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅱ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女3」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅲ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女4」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅳ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女5」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第三部「領主の養女Ⅴ」の表紙。
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貴族院の自称図書委

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員1」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員I」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員2」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅱ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員3」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅲ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員4」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅳ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員5」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅴ」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員6」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅵ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員7」の表紙画像(レビュー記事導入用)
「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅶ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員8」の表紙画像(レビュー記事導入用)
「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅷ」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員9」の表紙画像(レビュー記事導入用)
「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員Ⅷ」の表紙。
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女神の化身

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身1」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身 1巻」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身2」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身 2巻」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身3」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身 3巻」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身7」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身8」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身8」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身9」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身9」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身10」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上 第五部「女神の化身 10巻」の表紙。
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本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身11」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上 第五部「女神の化身 11巻 」の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第五部「女神の化身12」の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上 第五部「女神の化身 12巻 」の表紙。
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ハンネローレの貴族院五年生

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本好きの下剋上 ハンネローレの貴族院五年生 1の表紙。
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本好きの下剋上 ハンネローレの貴族院五年生2の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上 ハンネローレの貴族院五年生 2の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。
本好きの下剋上 ~ハンネローレの貴族院五年生~ 3の表紙画像(レビュー記事導入用)
本好きの下剋上 ハンネローレの貴族院五年生 3の表紙。
あらすじと考察は本文で詳しく解説。

その他フィクション

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