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アラフォー賢者の異世界生活日記フィクション(Novel)読書感想

小説「アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 3」感想・ネタバレ

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アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 3の表紙画像(レビュー記事導入用) アラフォー賢者の異世界生活日記

アラフォー賢者ZERO 2レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
    3. ■ 物語の特徴
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. アーシェラン国での「商業船行方不明事件」の調査依頼
    2. 巨大亀の大量上陸
    3. 巨大な海洋魔物
    4. 三馬鹿の遭難
    5. 筋肉集団の海洋戦
    6. ケモさんの海の家
    7. 海岸防衛と復興支援
  6. 登場キャラクター
    1. 地球の人物
      1. 大迫聡
      2. 斎藤さん
    2. パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】(殲滅者)
      1. ゼロス・マーリン
      2. ケモ・ラビューン
      3. カノン・カノン
      4. テッド・デッド
      5. ガンテツ
    3. パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】
      1. メンマ・マシマシ
      2. アド
      3. ショウユ・ベース
    4. パーティー【影六人】
      1. ハナビ
      2. キキョウ
      3. スミレ
      4. レンゲ
      5. アンズ
      6. ヒイラギ
    5. その他のプレイヤー・集団
      1. エロフスキート・ムラムラス
      2. サイケ・チャネラー
      3. 桃尻助平太夫撫介
      4. マスクド・ルネッサンス
      5. マッスルメイト達
      6. クライムクランのプレイヤー達
      7. シャランラ
      8. ハイスピード・ジョナサン
    6. アーシェラン国への渡航船・港町の関係者
      1. ストブリッジ船長
      2. 副船長ナサンワ
    7. 【けものの尻尾】関係者
      1. ササナ
      2. 獣人女性従業員達
      3. ケモ・ブロス
    8. 神族・天使
      1. ルシフェル
      2. 天使達
      3. ロキ
      4. 観測者
    9. アンデッド・モンスター
      1. シャコパンチャー
      2. ダーツダツ
      3. デーモン・ケルプ
      4. キングビッグシザークラブ
      5. バーサークスクイード
      6. ビッグシザー
      7. マリー・ビスメイヤー
      8. モテナイ・メメスキン
      9. プラントタートル
      10. ロングシザークラブ
      11. プラントアーケロス
      12. サハギン
      13. シーサーペント
      14. クラーケン
      15. リヴァイアサン
      16. モヒカンバルチャー
      17. ビッグハンドクラブ
      18. フォレストウルフ
      19. ヘルオルカ
      20. シーカイマン
      21. DE・ヴェノムキャンサー
  7. 展開まとめ
    1. プロローグ 南の海は危険地帯 
    2. 第一話 おっさんはどこにでも出没する 
    3. 第二話 おっさんは露店を開きケモさんは通報される 
    4. 第三話 愉快なプレイヤー達の南国、されどバカンスに非ず 
    5. 第四話 海の異変とマッスル軍団 
    6. 第五話 マッスルメイト、海洋危険生物から船を守る 
    7. 第六話 ケモさんは海の家を開店するも、やはりサボる 
    8. 第七話 渚で戯れる愚か者達の宴 
    9. 第八話 おっさん、レイド戦にならない緊急事態に困惑する 
    10. 第九話 おっさんは自然現象の脅威を知る 
    11. 第十話 おっさんは急に賑やかになってきたことが妙に気になる 
    12. 第十一話 迷走していく浜辺と海域の狂騒曲 
    13. 第十二話 おっさんが日常を満喫しているなか、事態はますます混沌化する 
    14. 第十三話 神々の事情と混乱の結末 
  8. 同シリーズ
    1. アラフォー賢者の異世界生活日記シリーズ
    2. 小説
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

本作は、アラフォー男性の大迫聡がVRRPG【ソード・アンド・ソーサリス】において大賢者ゼロス・マーリンとしてプレイする様子を描いたスピンオフ作品の第3巻である。今回の舞台は、常夏のリゾート地である島国【アーシェラン国】。パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダーであるケモさんが思いつきで不味い海の家をオープンさせ、ゼロスも不気味な生物のイカ焼き屋台を始める。一方、上位プレイヤーのパーティー【豚骨チャーシュー大盛り】は商業船行方不明事件の調査で同国を訪れていた。ナンパ目的で遭難したお馬鹿プレイヤーたちや、バカンスに来た【影六人】も巻き込み、巨大海亀プラントタートルの大繁殖と、それに伴う海洋モンスターの大襲来という自然災害級のパニックが展開される。

■ 主要キャラクター

  • ゼロス・マーリン(大迫聡):【黒の殲滅者】と呼ばれる大賢者のプレイヤーである。今回は戦闘を控え、正体不明の不気味な海洋生物を使ったイカ焼き屋台や駄菓子屋を浜辺で営む。
  • ケモ・ラビューン:パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダーである。獣人を愛でる目的で時代錯誤な海の家を開店し、周囲に多大な迷惑とカオスをもたらす。
  • メンマ・マシマシ:攻略組パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】のリーダーである。国の強制依頼で商業船行方不明事件を調査し、モンスターの襲撃と避難誘導に奔走する。
  • マスクド・ルネッサンス:筋肉至上主義の半裸騎士プレイヤーである。NPCを洗脳してマッスルメイトを増やし、襲い来る海洋モンスターを己の肉体と技で粉砕する。
  • ストブリッジ船長:商人やマッスルメイトたちを乗せた運送船の船長である。長年の経験と直感で海の危険を察知し、船と乗客を守るために困難な操船に挑む。
  • エロフスキート・ムラムラス:南国でのナンパを夢見て遭難したプレイヤーである。無人島サバイバルやマッスル軍団の布教に巻き込まれ、悲惨な黒歴史を刻む。

■ 物語の特徴

本作は、ゲーム世界でありながら自然界の食物連鎖や生態系が恐ろしいほど緻密に描かれている点が特徴である。巨大海亀の産卵期という自然現象が引き金となり、陸海空から捕食者たちが集結して怪獣映画さながらの大パニックが引き起こされる。そこに、ケモさんの暴走やマッスル軍団の筋肉布教といったプレイヤーによる「人災」が加わり、シリアスな防衛戦が不条理でコミカルな群像劇へと変貌する展開が読者の興味を惹く。また、ゲームを裏で管理する神々や天使たちが過労に苦しむというメタ的な裏設定も、他のVRMMO作品と差別化される独自の魅力となっている。

書籍情報

アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 3
著者:寿安清 氏
イラスト:ジョンディー  氏
出版社:KADOKAWAMFブックス
発売日:2025年8月25日
ISBN:9784046850874

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あらすじ・内容

常夏の南国リゾート地に上位プレイヤーが揃い踏み!
いつも思いつきで色々やらかすことで有名な、パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダー・ケモさん。彼はリゾート地として人気な南の島・アーシェラン国にて海の家を無計画にオープンさせ、ゼロスもなぜかビーチで屋台をやることに。一方、上位プレイヤーで構成された攻略組パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】のリーダーであるメンマは、仲間のアドやショウユとともに【商業船行方不明事件】の調査ため、同じくアーシェラン国に来ており……。
青い空! 白い雲! どこまでも広がるオーシャンブルーの海! そんな景観豊かな常夏の島がまさかの壊滅状態に!? バカンスで来ていたクノイチ集団【影六人】のメンバーやナンパ目的でやってきたエロフスキートといったプレイヤー達も巻き込んだ、大波乱の行方は!?

アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 3

感想

南の島国アーシェラン国を舞台に、プレイヤーたちが好き勝手に暴れ回るカオスな群像劇だった。シリアスな事件が起きているはずなのに、気付けば笑ってしまう。本編とはまた違ったお祭りのような雰囲気が楽しかった。

今巻で一番印象に残ったのは、やはりケモさんの暴走である。

ゼロスですら常識人に見えてしまうほど自由奔放で、神々にブラック労働を押し付けている張本人でありながら、自分はケモナー向けの海の家を気まぐれに開店してしまう。その発想だけでも十分おかしいのに、戦場では獣人化する薬をばらまき、冒険者たちを巻き込んで大騒動を引き起こす姿には思わず笑ってしまった。

本編ではゼロスが周囲を振り回すことが多いが、この作品では逆にゼロスがツッコミ役に見える場面が多く、その立ち位置の違いも面白かった。

一方で、ギャグばかりでは終わらない。

商業船の失踪事件を追う【豚骨チャーシュー大盛り】の調査では、不気味な海の異変が少しずつ明らかになっていく。何が起きているのかわからない不安が漂い、物語に緊張感を与えていた。

そして、その正体が判明した瞬間は圧巻だった。

巨大海亀プラントタートルが産卵のために海岸へ押し寄せ、美しかったリゾート地があっという間に戦場へ変わっていく光景には驚かされた。

さらに卵を狙って陸・海・空から次々とモンスターが集まり、防衛戦が一気に大規模な戦争へ発展していく流れは、本作らしいスケールの大きさを感じる。

そんな極限状態なのに、真面目に戦っている人ばかりではないのも笑えるところだ。

ナンパ目的で遭難したプレイヤー三人組は最後までどこか締まらず、筋肉至上主義のマスクド・ルネッサンス率いる集団まで乱入してくるものだから、戦場は完全にカオスだった。

それぞれが自分の目的だけで動いているため、まとまりがあるようで全くまとまっていない。このお祭り騒ぎのような空気が、本作ならではの魅力なのだと思う。

終盤では、神獣リヴァイアサンが登場して一気に事態を収束させる。

プレイヤーたちが必死に戦っていた相手を、圧倒的な力で蹂躙してしまう姿には驚くしかなかった。「結局、神獣には誰も敵わないのか」と思いつつも、その理不尽さが妙に爽快だった。

読んでいて感じたのは、このシリーズは壮大な設定や神々の思惑が存在していても、最終的にはプレイヤーたちの自由すぎる行動で全部ひっくり返ってしまうところが面白いということだ。

シリアスな事件が起きているはずなのに、最後には笑って読み終えられる。本編とは違った賑やかな空気を楽しめる、満足度の高い一冊だった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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アラフォー賢者ZERO 2レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

考察・解説

アーシェラン国での「商業船行方不明事件」の調査依頼

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-3』におけるアーシェラン国での「商業船行方不明事件」の調査依頼は、単なるクエストの枠を超え、国家の思惑やプレイヤーの致命的な弱点、そしてその後に巻き起こる国家崩壊レベルの生物災害(カラミティ・アラート)の序章として描かれている。

虫眼鏡でしか読めない極小文字の違約金規定が仕込まれた強制依頼の背景、観光立国としての情報を伏せて低予算で稀人を戦わせようとするアーシェラン国の思惑、水泳スキルを持たない重騎士ショウユの心霊現象トラウマによる戦力低下、腐肉の悪臭を放つ巨大島影の浮上とドラゴンの鱗すら砕くシャコパンチャーの大群による猛攻、そして未知の超大型海洋生物プラントタートルの存在へと繋がる命からがらの生還劇にいたる全容は以下の通りである。

極小文字の違約金没収規定と原因調査のみに留まる国家指定依頼の強制受注

南大陸東方の島国アーシェラン国に入国した、上位プレイヤーパーティー「豚骨チャーシュー大盛り」のメンマ・マシマシ、アド、ショウユ・ベースの3人は、冒険者ギルドでSランク冒険者として登録を行った。

・登録の結果、国家指定依頼である「商業船行方不明事件」の調査を半ば強制的に引き受けることになる。

・この依頼書には、虫眼鏡で見ないと読めないような小さな文字で厳しい期日が書かれていた。

・もし失敗すれば所持金の半分を違約金として没収されるという、詐欺まがいの理不尽な内容が含まれていた。

・通常であれば、行方の調査、原因の調査、脅威の排除がセットになるはずが、今回はなぜか原因の調査のみに留まっていた。

観光貿易への悪影響を懸念した安全対策の不履行と稀人を巻き込む低予算討伐工作

寄せられた目撃情報は、「長い首」「岩礁のような巨大な背中」「凄い悪臭」「海底から巨大なカニを引き連れて現れた」など、ひどく曖昧なものばかりであった。

・アーシェラン国は観光と貿易で成り立っている国であり、本来ならば海路の変更や漁民への警告といった安全対策を行うべき状況である。

・しかし、国は商船被害を把握していながらあえて情報を伏せ、調査依頼だけを出していた。

・これは、稀人(プレイヤー)を巻き込んで戦わせ、低予算で脅威を討伐させようとする国の姑息な思惑があるのではないかと推測された。

水泳スキル欠如に伴う重装甲パージと海底から無数の手が伸びる海水浴トラウマ

メンマたちは安く借りたキャラベル船で海へ出たが、船上での戦闘は制限が多く、ここで致命的な問題が発覚する。

・重騎士であるショウユが水泳スキルを持っていなかった。

・さらに過去の海水浴で溺れかけたうえに「海底から無数の手が伸びて引きずり込もうとした」という心霊現象めいた強烈なトラウマを抱え、海を極端に恐れていた。

・海に落ちて装備をロストする危険や溺れる恐怖から、ショウユは重装甲を脱いでレザー装備に着替えることを余儀なくされる。

・これにより、パーティーは大幅に戦力を低下させた状態で海上の脅威に挑むことになった。

海面を覆う不自然な濃霧からの浮上とドラゴンの鱗を砕くシャコパンチャーの大群

調査のため沖合に出ると、突如として海面に不自然な濃霧が立ち込め、本来存在しないはずの「巨大な島影」が浮上して船に接近してきた。

・その島影からは肉が腐ったようなすさまじい悪臭が漂っており、アドたちは超大型のアンデッドではないかと疑ったほどであった。

・その直後、船の側面に大穴が開き、海中から「海のチャンピオン」とも呼ばれる強力な大型甲殻類モンスター「シャコパンチャー」の大群が出現し、猛攻を仕掛けてきた。

・ドラゴンの鱗すら砕くというその脅威を前に、船長は全速力での離脱を決断する。

氷結魔法による浮上牽制と巨大海亀プラントタートル大繁殖への真相到達

メンマとアドは氷系の魔法を使って海中から浮上するシャコパンチャーを牽制し、ショウユは船に登ってくる小型の個体をランスで海へ叩き落とすことで必死に応戦した。

・風を受けて速度を上げた船は、間一髪で魔物の群れから逃れることに成功した。

・船は浸水し、ボロボロの状態になりながらもなんとか港へ帰還を果たした。

・調査依頼が完全に成功したと言えるかは微妙な結果であったが、この調査を通じて「霧の中に現れた巨大な島影が未知の超大型海洋生物であり、シャコパンチャーの大繁殖もそれに関係している」という重要な情報をつかむことに成功した。

・後に、この巨大な島影の正体は異常成長を遂げて大繁殖した巨大海亀「プラントタートル」であることが判明する。

・この事件は、産卵期を迎えた彼らとそれを狙う数多の海洋モンスターが引き起こす、国家崩壊レベルの生物災害の前触れであった。

まとめ

アーシェラン国における商業船行方不明事件の調査依頼は、観光立国としての保身から情報を隠蔽し、不条理な契約でプレイヤーを使い潰そうとした国家の悪質さと、それに伴う未知の脅威の遭遇を描いたエピソードである。ショウユの水泳スキル欠如という致命的なアクシデントを抱えながらも、シャコパンチャーの猛撃を氷結魔法で凌ぎきった「豚骨チャーシュー大盛り」のサバイバル能力が、最悪の結末を回避させた。この命がけの撤退戦によってもたらされた「巨大な島影」と「甲殻類の大量発生」の報告は、のちに美しいリゾート地を地獄へと変える巨大海亀プラントタートルの生態災害を予見し、国家が目論んだ低予算での脅威処理という楽観論を根底から打ち砕く決定的な警告となったことを厳密に証明している。

巨大亀の大量上陸

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-3』において、アーシェラン国を襲った「巨大亀の大量上陸」は、人間の身勝手な行動が大自然の生態系を狂わせた結果引き起こされた、国家崩壊レベルの生物災害(カラミティ)として描かれている。

美しいリゾート地を瓦礫の山へと変えた巨大海亀の上陸被害、砂漠緑地化用の栄養剤不法投棄に端を発する異常発生の真因、生まれた子亀を天敵から守るための狡猾な海中迎撃トラップ、そしてワールドアナウンスの不在に困惑するプレイヤーを余目に希少素材の乱獲に没頭したゼロスの強欲な行動にいたる全容は以下の通りである。

ハイドロブレスによる高級ホテルやカジノの粉砕と前代未聞の大群上陸

アーシェラン国の海岸であるブ・ブンヤの港町や高級リゾート地・ニルダビーチなどに、産卵期を迎えた巨大海亀「プラントタートル」と、全長20メートルを超える上位種「プラントアーケロス」の大群が突如として上陸した。

・本来、彼らは単独で回遊、産卵する生物であり、群れで押し寄せることは前代未聞の事態であった。

・巨大な亀たちは人間の町を意に介さず、圧倒的な質量と超高水圧のハイドロブレスでホテルやカジノ、民家を次々と薙ぎ払った。

・美しい観光地を瞬く間に瓦礫の山へと変えていった。

砂漠緑地化栄養剤の海流流出に伴う変異種クラゲの異常繁殖と産卵期の早期化

この大災害の裏には、南大陸南方の小国が引き起こした人災が隠されていた。

・砂漠を緑地化するために作られた強力な栄養剤が海へ不法投棄された。

・その結果、光合成能力を持つ変異種のクラゲ「グリーンバブルジェル」が海流に乗って爆発的に異常繁殖した。

・この栄養価の高いクラゲを大量に捕食したプラントタートルたちもまた異常な成長を遂げて大増殖した。

・さらに栄養過多によって産卵期が早まったことが、今回の大量上陸の真の原因であった。

甲羅から置き去りにされた食肉植物と天敵サハギンを迎撃する自然の防衛システム

プラントタートルは、卵が孵化する直前まで体内で温め、時期に合わせて上陸する習性を持つ。

・彼らは陸へ上がる直前に脱皮を行う。

・これまで甲羅に共生させていた食肉植物「デーモン・ケルプ」や大型甲殻類「シャコパンチャー」などを、あえて海中に置き去りにした。

・これは、生まれたばかりの子亀を狙って海からやってくる天敵(サハギンやマーマンなど)を捕食させるための迎撃トラップとして機能させる、狡猾な自然の防衛システムであった。

中堅層の攻撃を撥ね退ける異常防御力と防衛を放棄したコーラルパールの乱獲

当初、この事態に対して運営からのワールドアナウンス(レイド戦の告知)が発令されなかったため、プレイヤー達は困惑を極めた。

・栄養過多で異常な防御力を得た亀たちの前では、中堅プレイヤーの攻撃は反射されて全く歯が立たなかった。

・上位プレイヤーである「豚骨チャーシュー大盛り」のメンバーたちも討伐を諦めて民間人の避難誘導に徹するしかなかった。

・大賢者ゼロスは、自分の広範囲殲滅魔法を使えば町ごと吹き飛ばしてNPCから恨まれると判断し、防衛戦への参加を早々に放棄する。

・代わりに、産卵期の亀の背中にしか生えない万能薬の素材「コーラルパール」や、ルビーやサファイアのような実をつける新種の海藻「ジュエルシード」を甲羅の上に発見した。

・町が破壊されていく光景を無視して、一人亀の背中に飛び乗り希少素材の乱獲に没頭するという強欲な行動をとっていた。

まとめ

巨大亀の大量上陸は、人間の環境破壊が生態系のピラミッドを狂わせ、ブーメランのように人類の文明を破壊する大災害へと発展した構図を鮮明に描いた事件である。強大なブレスと圧倒的質量に加え、共生生物を海中に配置して子亀の安全を担保する亀たちの防衛システムは、自然の驚異そのものであった。プレイヤーたちがレイドのシステム不発と異常な硬度に翻弄され、避難誘導しかできない防戦一方の状況下で、ゼロスが戦線を放棄して甲羅の上の希少素材確保に執着したプロセスは、どれほど世界が危機に瀕しようとも自身の利益と趣味を最優先する廃プレイヤーの異常なスタンスと、この災害が人災と天災の混ざり合った不条理な事象であることを厳密に証明している。

巨大な海洋魔物

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-3』において、南大陸東方の島国アーシェラン国の海域には、過酷な生存競争を生き抜く多種多様な巨大海洋魔物が息づいている。本作では、これらの魔物たちが産卵期や食物連鎖のサイクルのもとで引き起こす大パニックが物語の核として描かれている。

弱肉強食の食物連鎖や自然界の抗えない猛威を体現する巨大海洋魔物の特徴、栄養剤の流出がもたらした生態系の狂い、フェロモンによる共生と洗脳が解けた後の豹変、そしてプレイヤーすら太刀打ちできない神獣による蹂躙にいたる全容は以下の通りである。

プラントタートルおよびプラントアーケロスの特徴と生態

物語の騒動の直接的な原因となる巨大な海亀のモンスターである。

・通常サイズでも全長10メートルほどあり、その背中には巨大なサンゴやイソギンチャク、時には食肉植物であるデーモン・ケルプを共生させて外敵から身を守っている。

・上位種であるプラントアーケロスに至っては全長20メートルを超える巨体を誇る。

・本来は単独で回遊する生物であるが、南大陸の小国が海へ投棄した強力な栄養剤の影響で異常繁殖したクラゲを大量に捕食した結果、異常成長と大繁殖を引き起こし、産卵期が早まった。

・無数の巨大亀が産卵のために一斉に上陸し、ハイドロブレスやその圧倒的な質量と強固な防御力で、アーシェラン国の美しいリゾート地や港町を次々と瓦礫の山に変えるという国家崩壊レベルの生物災害をもたらした。

海のチャンピオンと恐れられるシャコパンチャーのパンチ破壊力と洗脳の生態

海のチャンピオンと恐れられる大型甲殻類モンスターである。

・全長8メートルにも及び、ドラゴンの鱗すら砕くと言われる瞬間時速180キロメートルのパンチと、そこから生じる衝撃波で獲物を仕留める。

・水中では人間が太刀打ちできないほどの圧倒的な破壊力を持ち、船の側面に大穴を開けるほどの脅威となる。

・普段はプラントタートルが分泌するフェロモンによって洗脳状態にあり、共生関係として親亀を外敵から守るボディガードの役割を果たしている。

・しかし、親亀が産卵を終えてフェロモンの分泌が止まると洗脳が解けて凶暴化し、海中の他のモンスターだけでなく、生まれたばかりの子亀すらも捕食する天敵へと豹変する。

食物連鎖の上位に位置するクラーケンとシーサーペントの捕食関係

食物連鎖の上位に位置する強大な捕食者たちである。

・クラーケンは巨大なタコのようなモンスターで、海上で船の行く手を阻むほどの脅威であるが、より巨大な捕食者の前では為すすべなく捕食されてしまう。

・シーサーペントは蛇のような長い胴体を持つ巨大な海洋捕食者である。

・海のゴブリンと呼ばれるサハギンの群れなどをシシャモのように一方的に捕食する、海の絶対的強者として君臨している。

海洋魔物を凌駕する神獣リヴァイアサンの圧倒的な力と生態系維持の役割

これらすべての海洋魔物を凌駕する、規格外の超巨大生物である。

・ドラゴンと魚を掛け合わせたような、リュウグウノツカイに似た長大な胴体を持つ絶対的強者である。

・レイドボスすらも逃げ出すほどの巨大さと力を持っている。

・モンスターの枠組みから外れた神獣と呼ばれる存在であり、増えすぎた魔物を間引くなど、自然の生態系を整える役割を担っている。

・子亀を狙って海を埋め尽くすほど集まったサハギン、シーサーペント、シャコパンチャーなどを巨大な顎と圧倒的な力で一方的に蹂躙、捕食し、青い海を血で赤く染め上げるほどの暴虐を見せつけた。

・この存在の前では、プレイヤーすら相手にならないとされている。

まとめ

アーシェラン国海域の巨大海洋魔物たちは、単にプレイヤーが討伐するためのターゲットではなく、緻密な食物連鎖と自然界の圧倒的な規律の中で動く脅威の生態系そのものである。人間の環境破壊によって狂わされた亀の異常上陸や、洗脳から覚醒して牙を剥くシャコパンチャーの獰猛さは、人類の手に負えないカオスを引き起こした。最終的に、それらの有象無象を生物災害ごと一方的に捕食して生態系を強制調停する神獣リヴァイアサンの圧倒的な武力は、どれほど高レベルのプレイヤーであっても大自然のサイクルの前には無力な傍観者にすぎないという、本作のリアルでシビアな世界観を厳密に証明している。

三馬鹿の遭難

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 3』において、エロフスキート・ムラムラス、サイケ・チャネラー、桃尻助平太夫撫介の三人組(通称:三馬鹿)が経験する「プレイヤーの遭難」は、自業自得でありながらも悲惨でコミカルなエピソードとして描かれている。

ナンパ目的の下心から始まった海賊船での漂流、リスポーン地点の固定による無人島での絶望的なデスループ、筋肉至上主義者による過酷な筋トレ強要と引き換えの脱出、そして港町への到着後に発生した猛毒ガニ捕食による亡骸融解とビキニアーマー装備の変態黒歴史構築にいたる全容は以下の通りである。

水着美女とのナンパ目的での乗船と海賊同士の縄張り争いに伴う無人島漂着

エロフスキートたちは、南国のリゾート地であるアーシェラン国で水着の美女とのナンパを楽しむという下心のみを原動力に船に乗った。

・格安で乗せてくれるというその船は商社を騙った海賊船であった。

・航海中に海賊同士の縄張り争いに巻き込まれる。

・戦闘中に海賊の船員たちはボートで逃げ出し、彼らは大破した船の残骸にしがみついた末に、無人島へと流れ着いた。

海洋モンスターによる筏の転転覆と異臭漂着物の捕食が生んだ精神的トラウマ

無人島に漂着した三人はなんとか脱出を試みるが、全て失敗に終わった。

・デスループの発生:丸太を組んだ筏やカヌーを作って沖に出ようとするも、荒波で転覆したり、海洋モンスターのバーサークスクイードに食われたりして何度も死亡する。なぜか復帰ポイント(リスポーン地点)が無人島に固定されてしまっており、死んでも無人島に戻されるという絶望的なループに陥った。

・トラウマの漂着物:浜辺に漂着した異臭を放つ樽をモンスターのビッグシザーが破壊した際、中から海賊に始末された人間の遺体があらわれる。それをモンスターが捕食するリアルな光景を目の当たりにし、精神的なトラウマを負い逃げ出した。

マスクド・ルネッサンスによる勧誘と船への荷物積み込みによる無人島脱出

心が折れかけていた彼らの前に、海上の魔物襲撃によって損傷し、応急修理のために無人島へ寄港したクリッパー船(ストブリッジ船長の船)が現れる。

・彼らに声をかけてきたのは筋肉至上主義の重装騎士であるマスクド・ルネッサンスであった。

・マスクは遭難者である彼らを労うどころか「欲求不満なら体を動かせ」と説教する。

・マッスルメイトへの勧誘とヒンズースクワットなどの過酷な筋トレを強要した。

・最終的に、船に乗せてもらう条件として荷物の積み込み作業を手伝わされ、なんとか無人島からの脱出に成功した。

猛毒ガニの無鑑定捕食に伴う全身痙攣と錯乱デバフによるビキニアーマーの装着

無事にアーシェラン国の港町に辿り着いたものの、彼らの悲劇は終わらなかった。

・毒ガニによる自爆:遭難生活で資金を使い果たしていた彼らは宿にも泊まれず、空腹と疲労のデバフを抱えたまま、浜辺でカニを狩って食べようとする。エロフスキートは猛毒を持つカニ(DE・ヴェノムキャンサー)を鑑定もせずに生で食べ、全身痙攣を起こして死亡した。亡骸が体液の化学反応でドロドロに溶けるという悲惨な最期を遂げた。

・ビキニアーマーの変態誕生:死に戻ったエロフスキートは、稀に発生するデスペナルティの錯乱状態に陥る。男でありながらきわどいビキニアーマーを装備して爽やかな笑顔で現れた。

・仲間の桃尻がその姿を面白がってスクショに収め、サイケが涙する様子は完全に危険な倒錯趣味の集団であり、ドン引きしたマッスルメイトたちからも見捨てられた。

まとめ

三馬鹿によるプレイヤーの遭難とバカンスの失敗は、仮想空間の不死性とリアルな五感描写が悪い方向で噛み合い、欲望に忠実なプレイヤーへ容赦のないペナルティを下した一連のドタバタ劇である。無人島に固定されたデスループや、海賊の残虐行為の目撃によるトラウマは彼らの心を折り、マスクド・ルネッサンスによる筋肉ブートキャンプが追い打ちをかけた。脱出後も猛毒ガニの生食による肉体融解や、デスペナルティの錯乱がもたらしたビキニアーマー変態化のスクショ撮影にいたるプロセスは、彼らが夢見た南国のバカンスを完全に消滅させ、修復不可能な黒歴史だけが残る哀愁漂う結末となったことを厳密に証明している。

筋肉集団の海洋戦

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-3』における「筋肉集団の海洋戦」は、絶体絶命のパニックホラー展開を筋肉の力技でねじ伏せる、本作でも屈指のシュールかつ熱いエピソードである。

危険な霧の海域への突入が引き起こした凄惨なパニックホラーの開幕、デーモン・ケルプを握力のみで引きちぎる筋肉蹂躙の戦闘スタイル、ダブルバイセップスやサイドチェストを連発する甲板での筋肉の祭典、そして必殺のマッスルパニッシャーによる第二マスト破壊と魔海脱出にいたる全容は以下の通りである。

危険海域への突入による副船長拉致と船倉から即参上した重装騎士一同の出陣

アーシェラン国へ向かうクリッパー船が、副船長の反乱と商人の身勝手な判断により、危険な霧の海域に突入してしまう。

・船を沈めようと絡みつく巨大食肉植物デーモン・ケルプや、海中から襲い来る大型甲殻類シャコパンチャー、キングビッグシザークラブの群れが待ち構えていた。

・船員や乗客が次々と犠牲になり、副船長が海中へ引きずり込まれるというホラー映画さながらの地獄絵図と化した。

・その最中、船倉で筋トレに励んでいたマスクド・ルネッサンスとマッスルメイトたちが甲板に躍り出た。

デーモン・ケルプを鷲掴みにする凄まじい握力と武器に頼らない肉体蹂躙

彼らの戦闘スタイルは、まさに筋肉による蹂躙であった。

・マッスルメイトたちは、重機並みの力を持つデーモン・ケルプを鷲掴みにする。

・凄まじい握力と腕力だけで力任せに引きちぎっていった。

・武器に頼ることなく、鍛え上げられた肉体のみで巨大な海藻や魔物を圧倒し、筋肉は全てを解決するを地で行く大活躍を見せた。

サイドチェスト等の素敵ポージングの連発と頭部から魔法を放つ横回転の奇行

彼らが異常なのは強さだけではない。彼らは冒険者である前に筋肉紳士であるという強い美学を持っていた。

・戦いの最中であっても、美しき筋肉を魅せるためにダブルバイセップスやサイドチェストといったポージングを合間に決め続ける。

・魔導士のマッスルメイトにいたっては、横回転しながら頭部から魔法をぶっ放すという奇行を見せる。

・マッスルメイト全員が一糸乱れぬポージングをとりながら戦う船の甲板は、恐怖の戦場ではなく筋肉の祭典と化していた。

パイルバンカーによる第二マストの粉砕と魔導機関強制稼働に伴う無人島避難

戦局が佳境に入り、船の第二マストにデーモン・ケルプが絡みつき、船が転覆しそうになる最大のピンチが訪れる。

・ここでマスクド・ルネッサンスが大ジャンプし、両腕に装着した巨大なシールドガントレットからパイルバンカーを撃ち込む必殺技「マッスルパニッシャー」を放った。

・彼はなんと、絡みついた魔物ごと船の第二マストを木っ端微塵に粉砕してしまった。

・マストをへし折るという大迷惑な行動であったが、その衝撃の余波で帆が風を受け、船足がわずかに加速する。

・これを機にストブリッジ船長が強引に魔導機関を稼働させたことで、船は間一髪で霧の魔海を脱出し、無人島へと逃げ延びることに成功した。

まとめ

筋肉集団の海洋戦は、本来であれば全滅必至の海洋モンスター襲撃事件を、常軌を逸した肉体美の誇示と規格外の膂力によって強行突破したカオスな防衛劇である。凄惨なホラー展開を筋トレの熱量とシュールなポージングで塗り替え、デーモン・ケルプを素手で破壊するマッスルメイトの戦闘力は、仮想世界における特異な攻略スタイルの極致を示している。マストごと魔物を粉砕するマッスルパニッシャーの暴挙が結果的に船を加速させ、無人島へのサバイバルを繋いだプロセスは、どれほど不条理な天災が迫ろうとも圧倒的なパワーと筋肉の美学が全ての状況を強引に解決し得ることを厳密に証明している。

ケモさんの海の家

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 3』において、パーティー「趣味を貫き深みに嵌まる」のリーダーであるケモさんがアーシェラン国で開店させた海の家「けものの尻尾亭」は、彼の個人的な欲望と異常なこだわりが詰め込まれた結果、数々の騒動を引き起こした。

水着姿の獣人を観察するという歪んだ動機、きわどい接客と客を遠ざける虎獣人用心棒の存在、海の家の夏の風物詩に拘った微妙なメニュー設定、副店長ササナの鉄槌によるニルダビーチへの強制移転、そして超希少金属による要塞化とテロ行為に伴う店舗解体の結末にいたる全容は以下の通りである。

水着姿の獣人を合法的に観察する下心とログアウトして逃亡した仲間たちの拒絶

ケモさんは突然「内陸部出身の獣人が海で溺れるのを助ける救助ボランティア」という建前で、海の家を開くと言い出した。

・しかし本音は「合法的に水着姿の獣人(ケモミミ)を観察し見守るため」であった。

・その欲望全開の理由にドン引きしたゼロスやガンテツなど他のメンバーは誰一人として手伝わなかった。

・カノンにいたっては即座にログアウトして逃げ出した。

バカンスを称した獣人女性たちのエプロン水着接客と迷惑客を手討ちにする虎獣人用心棒

ケモさんは本店の喫茶「けものの尻尾」を休業にし、従業員の獣人女性たちをバカンスと称して南国へ連れてきた。

・彼女たちに水着とエプロン姿というきわどい格好で接客させたため、ナンパやセクハラ目的の不埒な客が押し寄せることになる。

・これに対処するため、店の前には骨装備に身を包んだ厳つい虎獣人のプレイヤー「ケモ・ブロス」が用心棒として立った。

・迷惑な客をその場で手討ちにしていたが、彼のバーバリアンのような風貌は、一般客を遠ざける要因にもなっていた。

素人が作る美味くも不味くもない味への持論と常夏の国での閑古鳥

提供されるメニューはラーメン、焼きそば、カレー、かき氷、そして家畜用の巨大な「ジャイアントパクリコーン(焼きトウモロコシ)」などであったが、そのどれもが「美味くも不味くもない微妙な味」であった。

・ケモさんは「素人が作る微妙な味こそが海の家の夏の風物詩」という持論を持っていた。

・しかし、一年中常夏であるアーシェラン国ではそのコンセプトは全く理解されなかった。

・その結果、店は閑古鳥が鳴く状態に陥る。

副店長ササナによる脳天ハンマー制裁と高級リゾート地への強制移転

採算度外視のふざけた経営に激怒した副店長格の黒狐獣人ササナが行動を起こす。

・ササナはケモさんの脳天にハンマーを振り下ろして制裁を加えた。

・自らクレープやトロピカルドリンクなどをメニューに追加した。

・さらに集客を図るため、客の多い高級リゾート地であるニルダビーチへと強引に店を移転させた。

オリハルコン等を用いた難攻不落の強度とケモミミ幼女化魔法薬散布に伴う店舗解体

ニルダビーチへの移転後、巨大海亀プラントタートルの大量上陸という大規模な生物災害が発生し、周囲のホテルやカジノが次々と瓦礫の山に変わった。

・しかし、海の家だけは何匹の巨大亀に踏まれても無傷であった。

・ケモさんがポケットマネーからダマスカス鋼、オリハルコン、ヒヒイロガネ、ミスリルといった超希少金属を建材に使い、防御術式まで組み込んだ難攻不落の強度を持たせていたためである。

・災害で客が来なくなったことに拗ねたケモさんは、戦場に潤いを与えると言って「全人類ケモミミ幼女化変換」の魔法薬を散布し、不気味なクリーチャーを生み出すというテロ行為に走る。

・さらに客寄せのために従業員へSFスーツや魔法少女などのコスプレを強要しようとした。

・結果として再びササナの逆鱗に触れ、店は完全に解体されてしまうという自業自得の結末を迎えた。

まとめ

海の家「けものの尻尾亭」の経営と崩壊は、リーダーであるケモさんの極端な獣人愛と異常な建材投資がもたらした、極めてカオスで自業自得なドタバタ劇である。風物詩に拘った微妙なメニューや下心全開の接客が招いた経営不振に対し、ササナの暴力的制裁と経営介入によって一時的に持ち直した。プラントタートルの大災害すらオリハルコンやヒヒイロガネの強度で無傷に耐え抜く要塞ぶりを見せたものの、最終的に客を失った不満から幼女化魔法薬の散布テロやコスプレ強要へ暴走し、ササナの手で店ごと解体されたプロセスは、どれほど難攻不落の拠点を築こうとも内なる暴走と身内の鉄槌の前には無力であるという、本作特有のシュールな因果応報を厳密に証明している。

海岸防衛と復興支援

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-3』における「海岸防衛と復興支援」は、大自然の猛威とプレイヤーの悪ふざけが入り混じったカオスな防衛戦と、その後の生産職プレイヤーたちを中心とした逞しい復興の様子として描かれている。

カラミティ・アラート発令に伴う水際防衛ラインの構築、ケモミミ幼女化薬の散布テロが招いた防衛線の崩壊、すべてを蹂躙する神獣リヴァイアサンの介入による事態の強制終了、そして生産職プレイヤーたちの集結と火事場泥棒を轢き潰す暴走馬車の排除にいたる全容は以下の通りである。

カラミティ・アラート発令に伴う多くのプレイヤーの集結と水際防衛ラインの構築

巨大海亀プラントタートルと上位種プラントアーケロスが産卵期に入ったことで、運営からワールドアナウンス「カラミティ・アラート」が発令された。

・アーシェラン国には飛空船やチャーター便で多くのプレイヤーが集結した。

・彼らの任務は、卵や子亀を狙って上陸してくるサハギンやマーマンなどを水際で食い止めることであった。

・同時に陸生モンスターを駆逐し、民間人を避難、護衛することも課されていた。

陸海空からの捕食者襲来と全人類ケモミミ幼女化変換薬の散布に伴う阿鼻叫喚の地獄

プラントタートルの卵が孵化し始めると、空からはモヒカンバルチャーの大群が子亀を攫って上空から落とし、陸や海からはカニ系モンスターやフォレストウルフなどが捕食のために押し寄せた。

・冒険者ギルドからは観光資源である子亀を守れと通達されていたが、敵の数が多すぎるうえにプレイヤー自身も捕食対象として狙われたため、防衛は限界を迎えていた。

・さらに、最上位管理神であるケモさんと弟子のケモ・ブロスが、戦場に潤いを与えようと「全人類ケモミミ幼女化変換」の薬(原液)を散布するテロを引き起こした。

・これにより異形のクリーチャーに変貌したプレイヤー達が怒り狂ってケモさん達を追いかけたため、波打ち際の防衛戦力が低下し、防衛線の一部が瓦解した。

・その隙を突いてヘルオルカやシーカイマンなどの大型魔物までが上陸し、海岸は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。

神獣リヴァイアサンの出現による海洋モンスターの蹂躙と事態の強制収束

混沌を極めた海岸防衛戦であったが、突如として海に神獣リヴァイアサンが出現した。

・リヴァイアサンは、子亀を狙って海を埋め尽くしていたサハギンやシーサーペント、シャコパンチャーなどの海洋モンスターを圧倒的な力で一方的に蹂躙した。

・青い海を血で赤く染め上げながら、事態を強制的に収束させた。

影六人による生産職のエアポート集結と火事場泥棒を轢き潰すハイスピード・ジョナサンの暴走馬車

魔物の暴走が落ち着いた後、ニルダビーチをはじめとするリゾート地では、生産職プレイヤーやNPCたちによる本格的な復興作業が開始された。

・影六人のキキョウとヒイラギが知り合いの生産職プレイヤーに片っ端から連絡を取り、飛空船のエアポートに集結させた多くの信頼できる生産職プレイヤーたちが復興支援に尽力した。

・また、攻略組パーティーである「豚骨チャーシュー大盛り」のメンバーは作業着姿となり、海岸に漂着したレアなモンスター素材を回収し、復興費用に充てるためにギルドへ納品するボランティア作業を請け負っていた。

・一方で、復興作業の現場で火事場泥棒を狙うレッドネームの指名手配プレイヤー達も現れたが、運送係を務めていたハイスピード・ジョナサンの暴走馬車によってピンポイントで轢き潰され、容赦なく排除されるというシュールな光景も繰り広げられていた。

まとめ

アーシェラン国の海岸防衛と復興支援は、システムが用意した大規模災害にプレイヤーの奇行が重なり、最終的に自然界の絶対的調停者と生産職の連帯によって解決された一連のパニックイベントである。幼女化ポーションテロによる防衛線崩壊という人為的混乱を、神獣リヴァイアサンの暴虐的な捕食によって強制終了させたプロセスは、大自然のサイクルの強大さを示している。しかし、その後に影六人の人脈で集まった生産職が瞬く間に瓦礫を撤去し、「豚骨チャーシュー大盛り」のボランティアやハイスピード・ジョナサンの容赦ない火事場泥棒排除によって治安と復興が維持された実態は、仮想世界におけるトッププレイヤーたちの逞しい社会性と、この世界特有の不条理な因果応報を厳密に証明している。

アラフォー賢者ZERO 2レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

登場キャラクター

地球の人物

大迫聡

田舎で一人暮らしをしている男性である。親戚から送られてきた素麺などの処理に苦心しながらも、日常をのんびりと満喫している。

・所属組織、地位や役職
 地球の住人。
・物語内での具体的な行動や成果
 縁側で冷やし中華風の素麺を食べながらビールを飲んだ。隣の畑の斎藤さんと会話し、彼にビールを振る舞って野菜をもらった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゲーム内ではゼロス・マーリンとして活動している。魂の質が神々に近づきつつある有力候補である。

斎藤さん

大迫聡の近所に住む農家である。聡と交流があり、畑で栽培した野菜を彼に分ける。

・所属組織、地位や役職
 農家。
・物語内での具体的な行動や成果
 カラスにトマトやスイカを荒らされたことを聡に話した。聡からビールをもらい、お礼として野菜を渡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 山田の老婆の嫁姑騒動について聡に語った。

パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】(殲滅者)

ゼロス・マーリン

怪しい行商人の姿をした大賢者である。面倒事を避けようとするが、結局は巻き込まれることが多い。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ブ・ブンヤの浜辺で不気味な吸血生物を焼いた屋台を開いた。プラントタートルの背に乗って希少素材を採取した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 神々に魂の質を評価され、異世界への候補者としてリストアップされている。

ケモ・ラビューン

獣人族を深く愛する少年姿のプレイヤーである。思いつきで行動し、周囲に多大な迷惑をかける。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 アーシェラン国で不味い料理を出す海の家を開店した。全人類ケモミミ幼女化変換の薬を散布し、多くのプレイヤーを異形に変えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 その正体は世界を管理する観測者である。

カノン・カノン

白のローブを着た魔女スタイルの調合師である。魔法薬の実験に執着し、他者をモルモット扱いする。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 馬に魔法薬を使って馬車を爆走させ、レイド戦の戦場に急行した。死に戻ったプレイヤーに試作の魔法薬を投げて人体実験を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 彼女の作った危険な薬品が原因で、多くのプレイヤーが状態異常に陥っている。

テッド・デッド

他人の不幸を喜ぶ死霊術師である。アンデッド軍団の再建を目指し、強力な遺体を求めて墓地を徘徊している。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 地下墓地でクライムクランのプレイヤー達と遭遇し、アンデッドを使って彼らを捕食させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 マリーやモテナイから性格の悪さを指摘され、女性にモテないことを責められている。

ガンテツ

自爆攻撃にロマンを抱くドワーフの鍛冶師である。犯罪クランの拠点破壊や巨大モンスターとの戦闘に意欲を見せる。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 レイド戦の最前線に駆けつけ、自爆武器を使ってグレート・アイランドシェルに大ダメージを与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】

メンマ・マシマシ

安定した攻略を目指す聖騎士である。アーシェラン国の強制依頼を受け、仲間と共に調査に奔走する。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 商業船行方不明事件の調査を行い、海上でモンスターの襲撃から船を守った。プラントタートル上陸時には住民の避難誘導にあたった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アド

冷静に状況を分析する魔導士である。テッドと仲が悪く、顔を合わせるたびに反発し合う。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】のサブリーダー。賢者。
・物語内での具体的な行動や成果
 船上での戦闘で氷系の魔法を使い、シャコパンチャーの群れを迎撃した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ショウユ・ベース

水泳スキルを持たない重騎士である。海に落ちることを極端に恐れ、過去のトラウマを抱えている。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】の壁役。
・物語内での具体的な行動や成果
 船に登ってくる小型のシャコパンチャーをランスで海へ叩き落とした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

パーティー【影六人】

ハナビ

深紅のビキニを着た傾奇者風の女性忍者である。妹のアンズに過剰な愛情を注ぐ重度のシスコンである。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ニルダビーチで休暇を楽しんでいたが、アンズの画像を取り戻すためにケモさんとの戦いを始めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ビーチボールが顔面に直撃して倒れたが、不気味に起き上がって妹たちを追い回した。

キキョウ

薄紫のワンピース水着を着た女性忍者である。自由奔放な仲間たちの行動に頭を悩ませ、後始末を担当する。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】の副リーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 仲間たちに説教を行い、観光リゾート地の復興支援のために生産職のプレイヤーたちを呼び集めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

スミレ

青い水着を着た双子の忍者である。レンゲと行動を共にし、無邪気に遊び回る。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ニルダビーチでビーチボール遊びを楽しみ、フォレストウルフの子供を捕まえてきた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

レンゲ

黄色い水着を着た双子の忍者である。スミレと同じく無邪気な性格をしている。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 スミレと一緒にビーチボールで遊び、フォレストウルフの子供を拾ってきた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アンズ

スクール水着を着た小柄な少女忍者である。過保護な姉たちに反発し、自分の意思で行動しようとする。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ケモさんの屋台でゲテモノ料理を食べ、孵化した子亀をスケッチした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ケモさんに自分の画像を報酬として渡し、ハナビの怒りを買った。

ヒイラギ

狐面で顔を隠した無口な忍者である。冷静な判断力を持ち、他のメンバーが遊んでいる間も真面目に活動する。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 カジノでルーレットの連続当たりを出し、その後はNPCの避難誘導にあたった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

その他のプレイヤー・集団

エロフスキート・ムラムラス

金髪のイケメンアバターを使うプレイヤーである。ナンパ目的で南国を訪れるが、不運に見舞われ続ける。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤーのパーティー。ブレイブ・ナイト。
・物語内での具体的な行動や成果
 無人島からカヌーで脱出を試みたが失敗し、後に毒を持つカニを食べて死亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 錯乱のデバフを受け、ビキニアーマー姿で仲間のもとへ現れた。

サイケ・チャネラー

エロフスキートの友人である魔導士のプレイヤーである。遭難生活とマッスルメイトの勧誘に疲弊している。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤーのパーティー。
・物語内での具体的な行動や成果
 無人島で船の修理を手伝い、アーシェラン国のパ・ジャンに到着した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ビキニアーマー姿のエロフスキートを見て涙を流した。

桃尻助平太夫撫介

エロフスキートの友人である忍者のプレイヤーである。他人の不幸を楽しむ一面がある。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤーのパーティー。
・物語内での具体的な行動や成果
 無人島から脱出した後、海岸で毒ガニを食べて倒れたエロフスキートを放置した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 錯乱したエロフスキートの姿をスクリーンショットに収めた。

マスクド・ルネッサンス

筋肉至上主義を掲げる半裸の大男である。グレートヘルムをかぶり、他人に筋肉の鍛錬を強要する。

・所属組織、地位や役職
 マッスルメイトのリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 船上でデーモン・ケルプを粉砕し、海岸防衛戦では必殺技を放ってシーサーペントを倒した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

マッスルメイト達

マスクド・ルネッサンスに同調し、肉体を鍛えることに執着する集団である。その大半はNPCである。

・所属組織、地位や役職
 マスクド・ルネッサンスの同志。
・物語内での具体的な行動や成果
 海上で海洋生物を引きちぎって船を守り、海岸でもポーズを決めながらモンスターを討伐した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クライムクランのプレイヤー達

犯罪者プレイを楽しむプレイヤーの集団である。カジノの地下金庫を狙ってトンネルを掘った。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 測量を間違えて地下墓地に出現し、テッドのアンデッドに遭遇した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

シャランラ

クライムクランに所属する暗殺者の女性プレイヤーである。男を利用するプレイを行っている。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 地下墓地でマリーの影魔法に拘束され、モテナイに捕食された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ハイスピード・ジョナサン

他人の悲鳴を楽しむ暴走テイマーである。猛スピードで馬車を操る。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤー。
・物語内での具体的な行動や成果
 復興作業中のニルダビーチで運送係を務め、火事場泥棒や指名手配プレイヤーを馬車で轢き潰した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アーシェラン国への渡航船・港町の関係者

ストブリッジ船長

長年の経験と直感を持つ船長である。乗客の安全を第一に考える。

・所属組織、地位や役職
 キャラベル船(クリッパー船)の船長。
・物語内での具体的な行動や成果
 霧の発生を危険と判断して迂回しようとしたが、ナサンワに拘束された。拘束を解いた後は巧みな操船で船を危機から救った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

副船長ナサンワ

利益と日程を優先する事務職の男である。海の恐ろしさを理解していない。

・所属組織、地位や役職
 船の副船長。
・物語内での具体的な行動や成果
 船長を拘束して船の指揮を奪い、危険な海域に突入させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 デーモン・ケルプに捕らえられ、海中へ引きずり込まれた。

【けものの尻尾】関係者

ササナ

黒い狐の獣人である。冷静な判断力を持ち、暴走するケモさんを物理的に制裁する。

・所属組織、地位や役職
 海の家【けものの尻尾亭】の副店長的な立場。
・物語内での具体的な行動や成果
 不味い料理を出すケモさんの脳天にハンマーを叩き込み、屋台を解体させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

獣人女性従業員達

海の家で働く獣人族の女性たちである。ケモさんの行動に呆れている。

・所属組織、地位や役職
 海の家【けものの尻尾亭】の従業員。
・物語内での具体的な行動や成果
 水着にエプロンという姿で接客を行い、客の相手をした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ケモ・ブロス

骨装備を纏う虎獣人のプレイヤーである。獣人族の安全を守ることを使命としている。

・所属組織、地位や役職
 ケモさんの弟子。バーバリアン。
・物語内での具体的な行動や成果
 海の家の用心棒を務め、不埒な客を手討ちにした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

神族・天使

ルシフェル

大天使であり、過酷な労働に疲れ切っている。地球の娯楽に影響を受けている。

・所属組織、地位や役職
 神域の熾天使。
・物語内での具体的な行動や成果
 ニルダビーチで休暇を楽しもうとしたが、ケモさんの店を発見して逃走した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

天使達

神域で事象管理を行う存在である。上司からの仕事の押しつけに不満を抱いている。

・所属組織、地位や役職
 神域の職員。
・物語内での具体的な行動や成果
 プラントタートルの大量上陸に困惑し、神獣の投入を検討した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ロキ

悪戯好きな神である。箱庭で起こる自然の猛威を面白がって観察している。

・所属組織、地位や役職
 神域の星神。
・物語内での具体的な行動や成果
 神域の端末からアーシェラン国の事象データを取得し、ルシフェルに通信を繋いだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

観測者

宇宙を創造した最高神である。地球人や娯楽文化に強い関心を寄せている。

・所属組織、地位や役職
 原初の存在。
・物語内での具体的な行動や成果
 通信に割り込み、箱庭のシステムを銀河系一つに限定して適用する計画を語った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ケモさんの正体である。

アンデッド・モンスター

シャコパンチャー

瞬間的な破壊力を持つ大型甲殻類である。プラントタートルと共生関係にある。

・所属組織、地位や役職
 水生モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 海中で船の側面に大穴を開け、サハギンなどを捕食した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ダーツダツ

鋭い口を持つ細長い魚である。群れで外敵に突撃する習性を持つ。

・所属組織、地位や役職
 モンスターではない海洋生物。
・物語内での具体的な行動や成果
 海面から飛び出して船の甲板に突き刺さり、船員たちに被害を与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

デーモン・ケルプ

巨大な昆布の姿をした食肉植物である。獲物を絡め取って捕食する。

・所属組織、地位や役職
 植物系の魔物。
・物語内での具体的な行動や成果
 船に絡みついて動きを封じ、ナサンワを海中へ引きずり込んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

キングビッグシザークラブ

巨大なカニのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 シャコパンチャーと共に海上で船を包囲した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

バーサークスクイード

凶暴なイカのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 エロフスキートたちが筏で脱出を試みた際に襲いかかり、彼らを捕食した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ビッグシザー

巨大なヤドカリのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 甲殻類モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 無人島の浜辺で異臭を放つ樽を破壊し、中身の遺体を捕食した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

マリー・ビスメイヤー

深紅のドレスを着たヴァンパイアの少女である。生前は百合であり、テッドを嫌悪している。

・所属組織、地位や役職
 テッドの使役するアンデッド。
・物語内での具体的な行動や成果
 地下墓地でシャランラを影魔法で拘束し、モテナイの食事を助けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

モテナイ・メメスキン

黒髪の美少女の姿をしたグールである。生前の恨みを晴らした後も強い食人衝動を持つ。

・所属組織、地位や役職
 テッドの使役するアンデッド。マジシャングーラー。
・物語内での具体的な行動や成果
 地下墓地でクライムクランの男を襲い、生きたまま肉を捕食した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

プラントタートル

背中にサンゴや海藻を生やした巨大な海亀である。繁殖期に大群で上陸する。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 アーシェラン国の海岸に上陸して建物を破壊し、砂浜で産卵を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ロングシザークラブ

長い鋏を持つカニのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 甲殻類モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 海岸沿いでアドたちと交戦した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

プラントアーケロス

プラントタートルの上位種である。全長二十メートルを超える巨体を持つ。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 プラントタートルと共に上陸し、リゾート地を破壊した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

サハギン

海のゴブリンと呼ばれる半魚人である。圧倒的な数で陸地へ押し寄せる。

・所属組織、地位や役職
 水生モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 子亀を狙って海岸へ上陸しようとしたが、他の海洋モンスターやプレイヤーに阻まれた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

シーサーペント

蛇のような長い胴体を持つ巨大な海洋捕食者である。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 サハギンの群れを捕食したが、マスクド・ルネッサンスの必殺技で倒された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クラーケン

巨大なタコのようなモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 船の行く手を遮ったが、リヴァイアサンに噛み砕かれた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

リヴァイアサン

海を統べる絶対的な強者である。神獣とも呼ばれる。

・所属組織、地位や役職
 神獣。海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 クラーケンを海中に引きずり込み、海岸に集まったモンスターを一掃した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

モヒカンバルチャー

モヒカンのような羽を持つ大型の猛禽類である。

・所属組織、地位や役職
 鳥型モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 孵化した子亀を空へ連れ去り、地面に叩き落として捕食した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ビッグハンドクラブ

巨大な手を持つカニのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 甲殻類モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 孵化した子亀を狙って海岸に集まった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

フォレストウルフ

森に生息する狼のモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 陸生モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 子亀を狙って海岸に現れたが、子供をスミレとレンゲに捕獲された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ヘルオルカ

巨大なシャチのモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 海岸に上陸し、プレイヤーを海へ引きずり込んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

シーカイマン

ワニ型の巨大なモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 海洋モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 海岸でプレイヤーを襲撃し、デスロールで被害を与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

DE・ヴェノムキャンサー

赤紫の豹紋を持つカニのモンスターである。ドラゴンすら死に至らしめる猛毒を持つ。

・所属組織、地位や役職
 甲殻類モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 エロフスキートに生で食べられ、彼を猛毒で死に至らしめた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アラフォー賢者ZERO 2レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

展開まとめ

プロローグ 南の海は危険地帯 

商業船行方不明事件と海の魔物

アーシェラン国の強制依頼

豚骨チャーシュー大盛りのメンマ、アド、ショウユは、南大陸東方の島国アーシェラン国で冒険者ギルドに登録した結果、Sランク冒険者として商業船行方不明事件の調査依頼を半ば強制的に受けることになった。依頼書には見落としそうな小さな字で期限と違約金が記されており、三人は騙されたような形で海へ出るしかなかった。

曖昧な目撃情報

商船失踪の原因は海賊ではなく魔物らしいと噂されていたが、目撃情報は長い首や巨大な影、岩場のような背中、悪臭、カニの群れなど曖昧なものばかりだった。アド達は、霧の中で発生する事件であることや目撃地点がばらばらなことに不自然さを感じた。やがて船の左舷側から霧が迫り、三人は警戒を強めた。

泳げない重騎士

ショウユは重騎士でありながら水泳スキルを持っておらず、海に落ちれば溺れることが判明した。全身鎧のままでは武器ロストの危険もあるため、メンマとアドは慌ててレザー装備へ変更するよう指示した。海上戦では戦える場所や武器が限られるため、ショウユは大きく戦力を落とすことになった。

霧の中の島影

霧に包まれた海域に、本来存在しないはずの島影が浮かび上がった。腐った肉のような臭気も漂い、アド達は超大型アンデッドの可能性まで考えた。島影は海面からゆっくり浮上しているように見え、キャラベル船のすぐそばまで迫ってきた。

シャコパンチャーの襲撃

突然、船の側面に大穴が開き、水中に巨大な魔物の影が見えた。それはシャコパンチャーという大型甲殻類モンスターで、強烈なパンチと衝撃波で船を破壊していた。数も多く、水中では勝ち目がないため、船長は全速力で島影から離れる判断をした。

船上の迎撃

メンマとアドは氷系魔法で浮上するシャコパンチャーを妨害し、装備を替えたショウユは船によじ登ってくる小型のシャコをランスで叩き落とした。船は風を受けて速度を上げ、なんとか危機を脱した。三人は敵の正体の一端を確認したものの、船は大きく損傷していた。

奇跡の帰港

キャラベル船は船体に穴を開けられ、海水が流れ込みながらも港へ帰還した。調査依頼が成功といえるかは微妙だったが、少なくとも生還は果たした。ショウユは二度と船に乗りたくないとこぼし、メンマも仲間の多くが船酔いや水上戦に弱いことを知り、今後は海上依頼を避けようと心に決めた。

第一話 おっさんはどこにでも出没する 

商業船行方不明事件とブ・ブンヤの町

アーシェラン国の事情

ソード・アンド・ソーサリスには複数の大陸や島国が存在したが、多くのプレイヤーは主要三大陸で活動していた。諸島国家は移動費が高く、アーシェラン国も船や飛空船でしか行きづらい観光地であるため、プレイヤーの懐を圧迫する場所だった。

モヤイ亭の作戦会議

メンマ、アド、ショウユは、港町ブ・ブンヤのモヤイ亭で商業船行方不明事件の報告後に話し合っていた。三人は、霧の中に現れた島影が巨大生物であり、シャコパンチャーの大繁殖もその存在と関係している可能性が高いと考えた。

不自然な調査依頼

アド達は、国が商船被害を把握しながら調査依頼だけを出していることを不審に思った。メンマは、国が情報を伏せたまま稀人を巻き込み、低予算で脅威を討伐させようとしている可能性を見た。アーシェラン国は観光と貿易に支えられており、本来なら海路変更や漁民への警告などの対策を取るべき状況だった。

海上レイドの懸念

霧の中の島が巨大な海洋生物なら、やがて海上レイド戦になる可能性があった。だがメンマ達の依頼はあくまで調査であり、討伐まで引き受ける必要はなかった。三人は、緊急依頼が出れば暇なプレイヤー達が参加するだろうと考えつつも、アーシェラン国が外部プレイヤーを受け入れにくくなっている事情にも触れた。

海外勢と迷惑行為

最近は海外プレイヤーも参加していたが、一部の迷惑行為が問題になっていた。チート行為はシステムにより即座に処罰され、アバターが経験値の多いモンスターに変えられて狩られる仕組みだった。アドは運営会社名を思い浮かべようとした際、記憶に奇妙な違和感を覚えたが、その正体に辿り着く前に忘れてしまった。

ショウユの海の記憶

ショウユは、水泳スキルを覚えない理由として、幼少期に海で溺れかけた体験を語った。さらに海底から無数の手が伸びて引きずり込もうとしたという怪異めいた記憶も明かし、メンマとアドは軽く扱ったことを謝った。これにより、ショウユが海関連のイベントで戦力になりにくいことが改めて分かった。

レイド戦への備え

三人は、霧の島が浮上と沈下を繰り返す存在なら、ショウユには危険すぎると判断した。さらにレイド戦ではクランやパーティーの連携が取りにくく、利益優先のプレイヤーが味方を巻き込むこともあるため、事前準備が重要だった。メンマは情報収集を提案し、三人は浜辺へ向かうことにした。

浜辺のゼロス

ログアウト前に情報を集めようと三人が浜辺へ向かうと、そこにはゼロスがいた。彼はキンキンに冷えたビールとイカ焼きの露店を開いており、三人はなぜいるのかと驚いた。ゼロスは海の家を開こうとしていた。

第二話 おっさんは露店を開きケモさんは通報される 

海の家とケモさんの暴走

海の家の提案

ケモさんは突然、海の家を開きたいと言い出した。ゼロス達は、ケモさんがまともな店を経営できるはずがないと疑い、強制ケモミミ化料理や客を巻き込む騒動を警戒した。カノンは即座にログアウトし、他のメンバーも手伝いを拒否した。

ケモさんの目的

ケモさんは、内陸部出身の獣人が海で溺れることがあるため、救助ボランティアを兼ねた海の家だと説明した。しかし本音は、合法的に獣人達を観察し見守ることにあった。ゼロス達は、ケモさんが普通の人間も同じように助けるとは思えず、信用しなかった。

けものの尻尾の反応

ケモさんは本店を休みにして、従業員全員を南国でバカンスさせるつもりだと話した。獣人女性従業員達は盛り上がったが、副店長格の黒狐獣人ササナだけは鋭い目で包丁を握っていた。ほどなくしてケモさんの叫び声が店内に響いた。

ゼロスのイカ焼き屋台

浜辺でメンマ達が出会ったゼロスは、イカ焼きの屋台を開いていた。彼が焼いていたのは、チョワン・チュチュ・カラブという吸血性の海洋生物で、見た目は暗黒神話に出てきそうな怪物だった。メンマ達は強く警戒したが、ゼロスは普通に食べられる珍味だと説明した。

怪物料理の試食

メンマ、アド、ショウユは覚悟を決めて試食した。見た目はグロテスクだったが、味は非常に良く、噛むほどに旨味が広がった。三人は常識を壊されるほど驚き、ゼロスはなぜプレイヤーに売れないのか不思議がった。

食文化の差

ゼロスは、タコやイカも見た目はグロテスクであり、食べ物だと知っているから抵抗が薄いだけだと語った。メンマ達は、ゼロスが昆虫食やタランチュラまで食べたことがあると知って驚いた。三人にとって、ゼロスは食の面でも異様な挑戦者だった。

けものの尻尾亭

ゼロスに頼まれ、メンマ達はケモさんの海の家を見に行った。そこには南国の浜辺に不自然な日本風の海の家、けものの尻尾亭があり、獣人女性達が水着にエプロン姿で接客していた。イカ焼きや焼きそば、カレー、かき氷などが並び、南国の中に沖縄風の違和感が漂っていた。

用心棒のケモ・ブロス

店の前には、虎獣人の上位プレイヤーであるケモ・ブロスが用心棒として立っていた。彼はケモさんに頼まれ、獣人従業員に不埒な行為をする客を取り締まっていた。セクハラやナンパをしたプレイヤーはその場で手討ちにされ、NPCは捕縛されて衛兵に突き出されていた。

逃げるケモさん

やがてケモさんが、獣人達に追われながら浜辺へ戻ってきた。彼は親愛の情を示しただけだと主張したが、無断で耳や尻尾に触れる行為は獣人族にとって重大な侮辱だった。メンマ達やブロスも庇えず、ケモさんは捕まり、ヤシの木陰に吊るされた。

消えた反省

見張りが置かれていたにもかかわらず、逆さ吊りにされたケモさんはいつの間にか姿を消した。その後、別のビーチでプレイヤーがケモミミ化する現象が起きた。ケモさんは反省せず、再び騒動を起こしていた。

第三話 愉快なプレイヤー達の南国、されどバカンスに非ず 

ニルダビーチの休暇と無人島遭難

無人島のエロフスキート達

エロフスキート・ムラムラス、サイケ・チャネラー、桃尻助平太夫撫介は、南国リゾートでのナンパを目的に船へ乗ったが、海賊同士の争いに巻き込まれて遭難していた。彼らは船の残骸にしがみついて無人島へ流れ着き、乗っていた船が商社を騙った海賊船だった可能性にようやく気づいた。三人は食料確保と寝床作り、筏による脱出を考えながらも、南国での出会いを諦めていなかった。

影六人の南国休暇

影六人はアーシェラン国の高級リゾート地ニルダビーチで休暇を過ごしていた。ハナビとキキョウは水着姿でくつろぎ、その美貌で周囲の視線を集めていた。アンズ、スミレ、レンゲは浜辺でビーチボール遊びをしており、ヒイラギは噂の幸運を試すためかカジノへ向かっていた。

危険なビーチボール

アンズ達のビーチボール遊びは、遊びとは呼べない威力になっていた。魔力で強化されているのか、ボールは音速に近い速度で飛び交い、海面や砂浜に大きな衝撃を与えていた。ハナビは周囲への迷惑を止めようとしたが、顔面にビーチボールを受け、派手に倒れた。

激怒するハナビ

倒れたハナビは不気味に起き上がり、スミレとレンゲには尻叩き百回、アンズには危険な制裁を加えようとした。怒りに任せた発言で、ハナビの妹への執着が完全に露呈し、周囲は彼女を通報レベルの変質者だと認識した。アンズ達は身の危険を感じ、全力で逃げ出した。

ニルダビーチの逃亡劇

アンズ、スミレ、レンゲはハナビから逃げ、キキョウも姉と同類扱いされたことに抗議した。ハナビは妹への愛情を普通のことだと主張したが、その言動は誰の目にも普通ではなかった。こうして、南国のビーチで影六人による熾烈な逃亡劇が始まった。

ヒイラギのカジノ勝負

一方、騒ぎから離れていたヒイラギはカジノでルーレットに挑んでいた。彼女は次々と当たりを出し、周囲の客達は偶然ではないと驚愕していた。勝負から降りる者も出る中、ヒイラギは一人勝ちを続けていた。

第四話 海の異変とマッスル軍団 

霧の海域と船上の反乱

マスクド・ルネッサンスの航海

マスクド・ルネッサンスは、マッスルメイト達を率いて船旅をしていた。彼らは甲板で筋肉を鍛え、船員達の邪魔になっていたが、船長に生活と航海の責任を説かれると素直に引き下がった。船員達は、聞き分けのない筋肉集団を黙らせた船長を見直していた。

不自然な霧

前方の海域に、晴天にもかかわらず急速に霧が発生した。船長は自然現象とは考えにくいと判断し、安全のために航路を変えようとした。海の危険を知る船員達も、その判断に従って霧を避ける準備を始めた。

商人達の反発

船に乗っていた商人達は、航路変更によってアーシェラン国への到着が遅れることに反発した。彼らは長期保存できない商品や商談の都合を理由に、予定通り進むよう船長へ迫った。船長は、危険な霧に突っ込むことは船員や乗客の命を危険にさらす行為だと反論した。

副船長ナサンワの直進命令

船長が霧を避けるよう命じたにもかかわらず、船は危険海域へ直進していた。原因は副船長ナサンワであり、彼は航海の遅れを取り戻すことを優先して、独断で直進を許可していた。ナサンワは、安全を重視する船長を経営者として失格だと断じた。

船長の拘束

ナサンワは一部の船員達に命じ、船長を拘束させた。彼は自分を社長と呼ばせ、これから船を取り仕切ると宣言した。商人達はナサンワの判断を歓迎し、予定通りアーシェラン国へ向かうことに安堵した。

霧の先の危険

船長に反発したナサンワと商人達は、自分達の判断が危険を招くことに気づいていなかった。ただ一人、マスクド・ルネッサンスだけは霧の先に不穏な気配を感じ取っていた。彼はマッスルメイト達へ警戒を呼びかけようとしていた。

第五話 マッスルメイト、海洋危険生物から船を守る 

霧の魔海とマッスルメイトの船上戦

船倉のマッスルメイト

マスクド・ルネッサンスは船倉へ下り、マッスルメイト達に不穏な気配が近づいていると告げた。彼らは護衛として船に乗っており、船長が更迭されたことで船が危険海域へ向かっている状況を把握した。マスクは、船を見捨てず守るため、過剰な装備でも構わないとして戦闘準備を命じた。

浮かれるナサンワ

甲板では、副船長ナサンワが船の乗っ取りに成功したと浮かれていた。彼は港の役人とも裏で交渉し、船の所有権を自分に移す準備まで整えていた。しかし、ストブリッジ船長の海を読む直感を軽視しており、濃霧の中で異変はすでに始まっていた。

ダーツダツの襲撃

霧の中で、鋭い口を持つダーツダツの群れが船を襲った。高速で飛び出した魚は甲板に突き刺さり、船員や商人達にも死傷者を出した。船員達はこの海域に危険な生物がいることを悟り、副船長の判断に怒りを向け始めた。

霧の中の影

船の周囲には蛇のように揺らめく影が増え、包囲するように近づいていた。ナサンワは全速離脱を命じたが、ダーツダツの被害で作業は進まなかった。船員達は、船長の迂回指示を妨害したナサンワと商人達を責め、緊張は一気に高まった。

船長の復帰

腐敗臭が漂う中、拘束を解いたストブリッジ船長が甲板へ戻った。彼は霧の先に何かが船を狩ろうとしていると読み、直ちにUターンを命じた。船長は、蛇のような影が船を指定場所へ誘い込むために見せられているものだと見抜いた。

デーモン・ケルプ

船の右舷から巨大な海藻が飛び出し、船長はそれがデーモン・ケルプであると気づいた。デーモン・ケルプは生物を絡め取って溶かす植物系の魔物であり、本来ここまで連携して船を襲う存在ではなかった。船長は、海中にそれらを操る頭がいると推測した。

ナサンワの錯乱

デーモン・ケルプは船体に絡みつき、船員達は切り離そうとしたが、斧では弾力に阻まれた。現実逃避していたナサンワは、自分の失態を認めず、これは夢だと叫び続けた。やがて彼はデーモン・ケルプに捕らえられ、海中へ引きずり込まれた。

筋肉の迎撃

船長に呼ばれたマスクド・ルネッサンスは、マッスルメイト達とともに甲板へ現れた。彼らはデーモン・ケルプを握力と腕力で引きちぎり、シャコパンチャーやキングビッグシザークラブにも銛や力技で応戦した。船上は筋肉の祭典のようになり、船員達は呆れながらもその戦力に頼るしかなかった。

プラントタートルの繁殖期

ストブリッジ船長は、デーモン・ケルプや甲殻類が共生する状況から、この海域にプラントタートルの群れがいる可能性へ辿り着いた。霧や魔物の集まりは、プラントタートルが繁殖期を終えるまで身を守るための仕組みだった。船長は、海面に現れる魔物と海藻を優先して潰すよう指示した。

マストの破壊

デーモン・ケルプが第二マストに絡みつき、船を倒そうとした。マスクド・ルネッサンスはマッスルパニッシャーを放ち、デーモン・ケルプごと第二マストを粉砕した。結果的に帆が衝撃を受けて船足がわずかに上がったが、船長達はマストを破壊されたことに激怒した。

魔導機関の切り札

ストブリッジ船長は、難破船から盗んで取り付けた魔導機関を起動させた。帆船には過剰な出力だったが、船はモーターボートのように加速し、デーモン・ケルプやシャコパンチャーを避けながら霧の海域を脱出した。代償として魔導機関は焼き切れ、船体も限界まで傷んだ。

無人島への変更

船倉には浸水が始まり、商人達の積み荷も大きな被害を受けた。船長は、霧を迂回していれば一日遅れで済んだと突きつけ、欲をかいた商人達を責めた。船はアーシェラン国へ向かうことを諦め、沈没前に近くの無人島へ辿り着くため航路を変更した。

第六話 ケモさんは海の家を開店するも、やはりサボる 

海の家の不評と地下墓地のテッド

不味い海の家

ケモさんが開いた海の家は、日本の古い海の家を再現した結果、ラーメンや焼きそばが微妙な味になっていた。巨大な焼きトウモロコシも家畜用のような品種で、客には不評だった。ササナは採算を考えてトロピカルドリンクやクレープなどを用意しており、ケモさんは店長でありながら従業員に頭が上がらなかった。

退散するメンマ達

メンマ、アド、ショウユは、ケモさんの暴走に巻き込まれないよう海の家から離れた。彼らはリゾートビーチか漁村で情報収集を続けることを考え、近くて観光客の多いリゾートビーチへ向かうことにした。仲間のティアマトとモヤシが来ていれば助かると考えたが、あまり期待はしていなかった。

ゼロスの駄菓子屋

三人は、海の家から少し離れた場所でゼロスが駄菓子屋を開いているのを見つけた。ゼロスは子供達にベーゴマや竹トンボ、水鉄砲、ラムネ、かき氷などを安く売っていた。しかし販売物の中には版権的に危うそうな商品もあり、三人は関わらないほうがいいと判断して、こっそり移動した。

無人島の失敗続き

エロフスキート達は無人島から筏で脱出しようとしたが、荒波で転覆したり、バーサークスクイードに食われたりして失敗し続けた。復帰地点も無人島に固定されており、脱出は困難だった。三人は救助を待つしかないと考えつつ、丸太舟やカヌーのような船を作る案を検討した。

腐臭の樽

無人島の浜辺には船の残骸や木箱、樽などが流れ着いていた。三人は異臭を放つ樽を気にしていたが、中身を確かめる勇気はなかった。やがてビッグシザーが樽を壊し、中に詰められていた遺体が露出したため、三人は恐怖と悪臭に耐えきれず全力で逃げた。

近づくクリッパー船

逃げた先の海岸で、三人は水平線の向こうから近づく船影を見つけた。海賊の可能性も考えたが、形状からクリッパー船と判断し、救助を期待した。船は無人島の沖合で停泊し、損傷した船体の修理のために荷物を浜辺へ降ろし始めた。

マスクド・ルネッサンスの勧誘

エロフスキート達に声をかけてきたのは、マスクド・ルネッサンスだった。彼は遭難者である三人を助けるより先に、筋肉を鍛える素晴らしさを語り、マッスルメイトへの勧誘を始めた。船に乗せてもらうには筋肉道へ入るしかなさそうな圧を受け、三人は究極の選択を迫られた。

墓地のテッド

一方、テッドは失ったアンデッド軍団を再建するため、教会の地下墓地を探索していた。英雄の遺体は損傷が激しく、一般人の遺体をゾンビ化しても戦力にはならないため、収穫は限定的だった。使役するマリーとモテナイは、テッドの女性関係や性格を容赦なく責めていた。

地下からの侵入者

地下墓地に、黒いマントをまとったクライムクランのプレイヤー達が現れた。彼らはカジノ地下金庫を狙ってトンネルを掘ったが、測量を間違えて墓地へ出てしまったらしい。しかもカジノを半壊させており、テッドは騒ぎに巻き込まれる前に始末する必要があると判断した。

モテナイの捕食

テッドは、飢えていたモテナイにクライムクランのプレイヤー達を襲わせた。モテナイは暗闇から男達を襲い、腕や肉を食らい始めた。理性あるグールとして喋りながら人肉を求める彼女の姿に、生き残ったプレイヤー達は恐怖した。

マリーの拘束

逃げようとした二人の前に、ヴァンパイアのマリーが現れた。彼女はシャドウ・バインドで二人を拘束し、モテナイに生きたまま食べるよう促した。男は身体を食われる感覚に恐慌し、シャランラはマリーに侮辱されながら追い詰められた。

シャランラの末路

シャランラは、男を利用してきた自分の生き方を正当化し、マリーに噛みついた。しかしマリーは彼女を品性のない汚物として見下し、容赦なく罵倒した。やがて男が食い尽くされると、シャランラもモテナイの餌食となり、地下墓地には悲鳴と肉を潰す音が響いた。

マリーの性格診断

惨劇の後、マリーはテッドに対して、女性を飾りや人形のように見ている限り誰にも愛されないと指摘した。テッドは反論しようとしたが、過去に女子から同じようなことを言われた記憶もあり、完全には否定できなかった。マリーは、彼が他人を理解しようとしない傲慢な人間だと断じた。

アンデッドの疑問

モテナイは男を食べ終え、シャランラをすぐには食べず、逃げられないよう関節を外していた。マリーはグールの飢えやアンデッドの在り方に疑問を口にしたが、テッドにも答えは分からなかった。地下墓地では、テッドがアンデッドの本質を考える背後で、シャランラが泣き叫びながら食われ続けていた。

第七話 渚で戯れる愚か者達の宴 

けものの尻尾亭の移転と海からの襲撃

閑散とする海の家

ケモさんが勢いで開いた海の家けものの尻尾亭は、日が経つにつれて客足が遠のいていた。ラーメンやカレー、焼きそばなどがどれも微妙な味で、一度興味本位で食べれば充分と思われる出来だったためである。ケモさんは海の家らしい味を再現したつもりだったが、常夏のアーシェラン国では夏限定の風物詩という前提が通用しなかった。

ササナの指摘

ササナは、料理の味と店の立地、さらに用心棒であるケモ・ブロスの威圧的な見た目が客足を遠ざけていると指摘した。ケモさんは見た目で判断するのは偏見だと反論したが、ササナは客商売では第一印象も重要だと譲らなかった。最終的にケモさんは、客の多いニルダビーチへ店を移すという力任せの対策を選んだ。

天使達の休暇

激務から解放されたルシフェル達天使は、ニルダビーチで休暇を楽しもうとしていた。彼らは青い海と白い砂浜に癒され、ダイビングやサーフィン、読書などを楽しむつもりだった。だが、南国の景観を壊す海の家を発見し、そこに面倒な人物がいると察して、見なかったことにして逃げるように離れた。

ハナビとササナ

ハナビもまた、ニルダビーチに移転してきたけものの尻尾亭を見つけた。彼女はケモさんを探しており、ササナから彼の所在を聞き出そうとした。二人は、ケモさんの危険な思想や、人間を獣人化しようとする異常な行動について話し、止めるべき存在だという認識を共有した。

アンズの海の家体験

アンズ、スミレ、レンゲは、けものの尻尾亭の微妙な料理を食べていた。不味いと分かっていながらアンズはおかわりし、海の家の料理を初めて体験すること自体を楽しんでいた。ハナビは妹が不味い料理を嫌そうに食べる理由を理解できず困惑した。

怪しいタコ料理

アンズは、足が十本以上ある謎のタコを使った料理にも興味を示した。ハナビは暗黒神話に出てきそうな見た目に強く警戒したが、ササナは味が良ければ問題ないという獣人らしい感覚で受け流した。アンズは美味しければ見た目は関係ないと主張し、ハナビの過保護さに反発した。

姉妹の衝突

アンズは、ハナビやキキョウが自分の好奇心を抑えつけてきたことに不満を示した。手拭い遊びや食べ物の好みまで制限されることを迷惑だと語り、ハナビは最愛の妹の反発に戸惑った。そこへケモさんが現れ、アンズにケモミミや尻尾を組み合わせた格好を提案した。

スクショデータの争い

ハナビは、ケモさんが所有しているアンズのコスプレスクショデータを渡せと迫った。ケモさんは、それを正当な報酬として祭壇に祀っていると主張し、ハナビは妹を勝手に御本尊にするなと怒った。二人の会話は次第に互いの性癖暴露になり、周囲の客から冷ややかな視線を浴びることになった。

開き直る二人

ケモさんはケモナーであることを、ハナビは妹を愛する姉であることを堂々と宣言した。二人は恥じるものはないと言い切ったが、周囲の空気は凍りついた。南国のビーチは、二人の異常な開き直りによって極寒のような空気に包まれた。

漁村の異変

一方、地引網漁で暮らす静かな村では、漁師達が沖に妙な影を見つけた。やがて海面からデーモン・ケルプが何本も立ち上がり、陸地へ迫ってきた。通常は陸で動けないはずの海藻型魔物の異常行動に、村人達は戸惑った。

プラントタートルの上陸

デーモン・ケルプが萎れると、海面から多数のプラントタートルが姿を現した。群れで陸地へ上がってくることは前例がなく、村人達は恐怖して逃げ出した。プラントタートルはハイドロブレスで村人達を襲い、さらにシャコパンチャーやキングビッグシザークラブが犠牲者を食らい、村は人がいた痕跡すら失うほど壊滅した。

第八話 おっさん、レイド戦にならない緊急事態に困惑する 

プラントタートル上陸と無人島脱出

アナウンスのない襲撃

通常なら人間の生存区域にモンスターが侵入するとワールドアナウンスが流れるが、今回は何も告げられないままブ・ブンヤの港町にプラントタートルが上陸した。ゼロスは、これはレイド戦ではなく、産卵期に起きた地域特有の自然現象ではないかと考えた。

巨大亀の行進

プラントタートルは家屋を破壊しながら町へ進み、偶然居合わせた中堅プレイヤー達の攻撃も硬い鱗に弾かれた。ゼロスは上位プレイヤーとして殲滅できる力を持っていたが、他のプレイヤーの稼ぎを奪うことや、プラントタートルが観光資源でもあることを考え、雑に倒すことには気が引けていた。

コーラルパール

ゼロスはプラントタートルの背中に、万能薬の素材になるコーラルパールや、その近親種らしき希少な海藻を見つけた。採取できる時間は限られていると判断し、彼は港町の被害を無視して巨大亀の背に飛び乗った。ゼロスは両手の鎌で希少素材を根こそぎ刈り取り始めた。

無人島の限界

一方、無人島ではエロフスキートが自作のカヌーで脱出しようとしていた。サイケと桃尻は、修理中の船に乗る方が安全だと止めたが、エロフスキートは南国リゾートで女性と出会う夢を諦められずにいた。彼らは遭難生活とマッスルメイト達の筋肉思想に疲れ切っていた。

筋肉の説教

マスクド・ルネッサンスは、欲求不満なら体を動かすべきだとエロフスキート達に説いた。さらに、彼らの女性への欲望は顔に出ており、品位がないと指摘した。三人は、イケメンアバターを使っても中身までは変われず、自分達がロールプレイに徹しきれていないことを痛感した。

マッスルブートキャンプ

エロフスキート達が自分達の不運を天罰のせいにすると、マスクド・ルネッサンスは三人を殴り飛ばした。彼は、不幸は神のせいではなく不健全な行動の結果だと断じ、軟弱な精神を鍛えるためにマッスルブートキャンプを提案した。三人は筋肉よりレベル上げが重要だと反論したが、マスクの継続的な筋トレ補正は実際に強さへつながっていた。

船の修理完了

船員達の修理が終わり、マッスルメイトの一人が荷物の積み直しを求めに来た。マスクド・ルネッサンスは、エロフスキート達にも作業を手伝うよう促し、船長に乗船を取り計らうと伝えた。三人は即座に頷き、荷物の積み込みを手伝って船に乗せてもらうことに成功した。

出航の準備

ストブリッジ船長は応急修理を終えた船を見て安堵したが、第二マストを失ったため船足は落ちることになった。商人達の積み荷の生ものは廃棄され、船長は再び余計なことをすれば無人島か海に捨てると脅した。なおも改心しない商人の一部は無人島で行方不明になった。

無人島の餌

クリッパー船は無人島を離れていった。人の忠告を聞かず勝手に歩き回った者達の行方について、船員達は責任を取れないと割り切った。船が遠ざかる無人島の岩場では、無数のカニが餌に群がっていた。

第九話 おっさんは自然現象の脅威を知る 

プラントタートル産卵とカラミティ・アラート

生物災害の原因

ソード・アンド・ソーサリスでは、モンスターの大量繁殖による災害は珍しくなかった。今回のプラントタートル襲来は、餌となるクラゲや海藻が大繁殖し、それを食べたプラントタートルが急激に増えたことが原因だと考えられた。栄養過多により防御力も強化され、一般プレイヤーの攻撃が通らないほどになっていた。

手を出せないゼロス

ゼロスは、ブ・ブンヤを守りながら戦う状況では自分の殲滅魔法が役に立たないと理解していた。強力な魔法を使えば、プラントタートルだけでなく町や避難誘導中のプレイヤーまで巻き込んでしまうためである。彼は住民に恨まれるのを避けるため、まずはレア素材の採取を続けることにした。

コーラルパールの近親種

ゼロスは、プラントタートルの背中にコーラルパールだけでなく、ルビーやサファイアのような実をつける近親種を見つけた。これらは新種素材である可能性が高く、冒険者ギルドに報告するよりも自分で調べた方が得だと判断した。彼は産卵期の今だけ採取できる希少素材として、黙って確保しようと考えた。

共生する魔物たち

プラントタートルは産卵期にデーモン・ケルプなどと共生し、子亀を狙う外敵を防いでいた。陸へ上がる前に脱皮して海中にモンスターを残し、それを罠として利用することで、サハギンやマーマンなどの上陸を妨げていた。自然界には、子孫を残すための複雑な防衛構造ができていた。

プラントアーケロスの上陸

プラントタートルの上位種であるプラントアーケロスも上陸していた。全長二十メートルを超える巨体が海から現れる光景は怪獣映画のようであり、プレイヤーやNPC冒険者達は劣勢を強いられた。彼らにできるのは、非戦闘民が逃げるまで時間を稼ぐことだけだった。

ニルダビーチの壊滅

ブ・ブンヤ襲撃から三日後、ニルダビーチにもプラントタートルとプラントアーケロスが現れた。ホテルやカジノはハイドロブレスで破壊され、観光地は瓦礫の山となった。プレイヤー達は討伐よりも、亀の背中にある真珠や素材の採取に関心を向けていた。

天使達の困惑

休暇中のルシフェル達天使は、プレイヤー達の浅ましさに呆れながらも、ワールドアナウンスが出ないことを疑問に思っていた。担当部署が異なるため、彼らはこの状況を直接管理しておらず、自然発生した災害として後手に回っていた。ケモさんは海の家の客がいなくなったことを嘆いていた。

栄養剤の影響

ケモさんは、南大陸南方の小国が緑地化のために使った強力な栄養剤を海へ投棄したことが原因ではないかと語った。その影響でクラゲ型モンスターが異常成長し、プラントタートルがそれを大量に食べたことで急成長と大量産卵が起きたのだった。ササナは、厄介な栄養剤を作った人物に呆れた。

壊れない海の家

けものの尻尾亭は、何匹ものプラントタートルに踏まれても壊れていなかった。ケモさんは、柱にダマスカス鋼とオリハルコンの合金を使い、壁にもヒヒイロガネやミスリルを組み込んだと明かした。ササナは希少金属の無駄遣いに怒り、店の売上金を使っていないか後で調べることにした。

影六人の採取

影六人もプラントタートルの背に乗り、コーラルパールやムーンパール、金属鉱石などを採取していた。ヒイラギは、真珠のように見える素材が万能薬の材料であり、宝石として売るべきではないと注意した。近親種のジュエルシードは、薬になるか毒になるかも分からない未知の素材だった。

次の危機

ヒイラギは、産卵で弱った親亀や卵、子亀を狙って、陸海空から肉食モンスターが集まる可能性に気づいた。アンズ達も、今後レイド戦になれば防衛範囲が広すぎて対応できないと考えた。国や冒険者ギルドの動きは鈍く、責任のなすりつけ合いが起きている可能性もあった。

豚骨チャーシュー大盛りの避難誘導

メンマ達は、プラントタートルの上陸で逃げる住民を安全圏へ誘導していた。彼らは討伐できず、生活の場を守れなかったことに重い気分を抱いた。ヒイラギから産卵期の情報を受けたメンマは、卵や子亀を狙うモンスターが出現し、これから本格的な防衛戦になる可能性を理解した。

神域の判断

神域の天使達は、栄養剤で変異したグリーンバブルジェルが大量繁殖し、それを食べたプラントタートルが急成長したことを把握した。さらにサハギンやマーマン、クラブ系、シュリンプ系の群れが動き出しており、被害が拡大する危険があった。必要なら神獣シン・リヴァイアサンを動かすことも検討された。

カラミティ・アラート

ついにワールドアナウンスが流れ、アーシェラン国で異常成長したプラントタートルとプラントアーケロスが産卵期に入ったことが告げられた。卵や子亀を狙う海洋モンスターが海岸沿いから上陸する可能性があるため、プレイヤー達にはNPCの町や村を守る防衛ラインの構築が求められた。期間は、卵が孵化するまでの一週間から二週間とされた。

第十話 おっさんは急に賑やかになってきたことが妙に気になる 

海岸防衛と焼きそば屋台

飛空船で集まるプレイヤー達

ワールドアナウンスから一週間が経ち、アーシェラン国には多くのプレイヤーが集まり始めた。飛空船のチケットを買えない者達も、アーシェラン国のチャーター便によって運ばれていた。彼らの役割は、海岸でサハギンやマーマンを食い止め、陸生モンスターを駆逐し、民間人の避難と護衛を行うことだった。

鍋をつつくケモさんとゼロス

ケモさんとゼロスは、防衛戦の最中にもかかわらず、砂浜で鍋をつついていた。鍋にはスッポンやゼロスが入れた謎の軟体生物が入り、闇鍋のようになっていた。ケモさんは、海の家を邪魔した亀に気を使う必要はないと語り、ゼロスは酒や瓦のように硬い煎餅に呆れていた。

記憶に残りたいケモさん

ケモさんは、獣人達にひと夏の思い出を与えたかったのだと語った。彼は焼きそば屋台の店主として、嗅覚や味で記憶の片隅に残りたいと考えていた。ゼロスにはその執着の理由までは分からなかったが、ケモさんの派手で突拍子もない行動が、誰かの記憶に残るためのものだと考えると、一応の納得はできた。

バカンスを奪われた怒り

リゾート地で癒しを求めていたプレイヤー達は、プラントタートルによって休暇を台無しにされ、怒りをサハギンへぶつけていた。彼らは海岸で上陸してくるサハギンを倒し続け、恨みを力に変えて戦っていた。ケモさんは、本物のバニーに関する発言をしたプレイヤーに過剰反応し、ゼロスに止められた。

海中の混沌

海中では、サハギンだけでなく、ローパーを背負った大きなカニやシャコパンチャー、キングクラブが入り乱れていた。ローパーはプレイヤーやサハギンを区別なく捕食し、海からはカニやサハギンの残骸が砂浜へ打ち上げられた。プレイヤー達は、海中がすでに異常な食物連鎖の場になっていることを目の当たりにした。

現れたシーサーペント

大型甲殻類を狙って、さらに沖からシーサーペントが現れた。巨大な海洋捕食者はシャコパンチャーを咥えて姿を見せ、プレイヤー達を戦慄させた。サハギンは仲間を食われても数を頼みに上陸し続け、透明な海は魔物達の血で赤く染まっていった。

大自然の猛威

ケモさんは、亀がいなくなるまでこの混乱は続くと見ていた。繁殖期は陸海空の生物が一斉に動き出す時期であり、人間は内陸に退いて大人しくしているのが利口だと語った。それでも彼は焼きそば屋台を続けるつもりであり、ゼロスは薄汚れた屋台に客が来るとは思えず、そのこだわりに疑問を抱いていた。

第十一話 迷走していく浜辺と海域の狂騒曲 

リヴァイアサンの影と海中の混迷

ストブリッジの直感

ワールドアナウンスが流れる一時間前、ストブリッジ船長の帆船はアーシェラン国へ向かっていた。ストブリッジは海が静かすぎることに嫌な予感を覚え、商人達に確認したうえで迂回を決めた。商人達はすでに商売の損失で意気消沈しており、今度は船長の判断に従った。

筋肉と航海術

ストブリッジは航海図と六分儀で位置を確認し、安全な航路を探っていた。マスクド・ルネッサンスはその知識と経験を筋肉の鍛錬になぞらえて感心したが、ストブリッジにはその思考が理解できなかった。一方、エロフスキート達は遭難の記憶から船酔いに苦しんでいた。

海中の巨大な影

エロフスキート達は、船の真下にクジラを超える巨大な蛇のような影を見つけた。それは噂でしか語られていなかったリヴァイアサンと思われる存在であり、三人は船が刺激して沈められないよう必死に祈った。巨大な影は海中深くへ消え、三人はひとまず命拾いした。

クラーケンの捕食

船の前方にクラーケンが現れたが、その巨大な体は別の存在の顎に咥えられ、一瞬で海へ沈んだ。海面には蛇のような長大な胴体と魚のような鱗や鰭が現れ、船を大きく揺らした。船員達は、それが海の守護神とも呼ぶべきリヴァイアサンであり、自分達が偶然助かっただけだと実感した。

パ・ジャンへの到着

三日後、船はアーシェラン国北部の港町パ・ジャンに到着した。破損の激しい船はドックに入れられ、商人や冒険者、エロフスキート達は町に降ろされた。エロフスキート達は無人島から生還できたことに安堵し、まず復帰ポイントを設定しようとした。

首塚の復帰ポイント

パ・ジャンの復帰ポイントは、港近くの広場にある鋭い突起を持つ記念塔だった。碑文によれば、そこは暴虐を尽くした部族の長が斬首された場所であり、自由を勝ち取った記念碑であると同時に首塚でもあった。怨念を込めた呪物のような塔を前に、エロフスキート達は血生臭さを感じた。

血風の砂浜

エロフスキート達は南国のバカンスを期待したが、砂浜にはプラントタートルが並び、サハギンをハイドロブレスで薙ぎ払っていた。比較的穏やかな地域に見えても、そこは産卵期の戦場だった。三人はようやく辿り着いた南国が、砂塵と血風に包まれた野生の戦場であることを知った。

親亀の大移動

ワールドアナウンスから八日目の深夜、プラントタートルとプラントアーケロスは一斉に海へ向かい始めた。卵が孵化する魔力波を感知し、子亀の邪魔にならないよう外敵を蹴散らしながら移動しているようだった。ゼロス、ケモさん、ケモ・ブロスは、焼きそば屋台の近くでその大移動を見ていた。

ゼロスの違和感

ケモさんは子亀を土産にできないかと口にし、ブロスは討伐許可を出さないアーシェラン国の為政者を腐っていると断じた。ゼロスは、この世界が本当に仮想世界なのかという強い違和感を覚えたが、あまりにリアルだからそう感じただけだと振り払った。ケモさんだけが、その様子を静かに見守っていた。

ブ・ブンヤの防衛準備

アド達は避難誘導の末にブ・ブンヤへ戻っていた。浜辺が少ないためプラントタートルは少なかったが、サハギンの数が異常に多いことに気づいた。メンマは海中でもスタンピードが起きている可能性を考え、これが地上だけの問題ではないと見た。

海の食物連鎖

サハギンはクイーンサハギンへ栄養を運ぶため命懸けで上陸しようとしていたが、海中ではシャコパンチャーやカニ系モンスター、シーサーペント、巨大なサメやワニ型モンスターまでが入り乱れていた。親亀もシャコパンチャーに吹き飛ばされ、海は凶暴な食物連鎖の場となっていた。

待つしかない時間

メンマ達は、海中で続く混沌には手を出せないと判断した。ショウユは泳げず、シャコパンチャーが上陸しない限り戦えなかった。プレイヤー達は地上で待つしかなく、産卵期と繁殖期による混迷はまだ続いていた。

第十二話 おっさんが日常を満喫しているなか、事態はますます混沌化する 

子亀の孵化と前線の混乱

大迫聡の夏の昼食

大迫聡は縁側で冷えたビールと冷やし中華風の素麺を楽しんでいた。親戚から大量に届いた素麺や洗剤の扱いに困りながらも、味を変えて消費する工夫をしていた。近所の斎藤から野菜や近所話を受け取り、聡は貰ったゴーヤを干し野菜にして保存することにした。

近所の嫁姑騒動

斎藤は、山田の老婆が長年の嫁いびりを暴露され、息子夫婦と別居することになったと話した。嫁が十五年分の罵詈雑言を録音していたことで、親戚中から総スカンを食らったのである。聡は、人の良さそうに見えた老婆にも裏の顔があったことに無常を感じた。

子亀の孵化

プラントタートル達が海へ戻って二日後、砂の中から子亀達が次々と姿を現した。子亀はすでにカミツキガメやワニガメほどの大きさがあり、モンスターらしい成長ぶりだった。彼らは故郷を記憶するため、自力で海へ向かわなければならず、人間が全てを守ることはできなかった。

モヒカンバルチャーの襲撃

子亀を狙って、大量のモヒカンバルチャーが空を埋め尽くした。彼らは子亀を高空から落として甲羅を割ろうとし、中には誤ってプレイヤーに直撃させる個体もいた。即死したプレイヤーが連れ去られ、砂浜にはモザイクがかかるほど悲惨な痕跡が残った。

捕食者達の集結

子亀を狙い、ビッグシェルやビッグハンドクラブ、フォレストウルフなどのモンスターが集まった。足元には肉片や子亀が散乱し、上空からは子亀が落とされるため、プレイヤー達は足元と空の両方を警戒しなければならなかった。子亀保護は限界を迎え、敵を倒すことを優先せざるを得ない状況になった。

自然のサイクル

アンズは、この光景を自然のサイクルであり、弱い者に同情しすぎることは必死に生きる生物への傲慢だと見た。子亀は捕食され、捕食者もまた別の存在に狙われる弱肉強食の中にあった。冒険者ギルドの保護命令は、人間の都合にすぎなかった。

影六人の反省会

ヒイラギが避難誘導から戻ると、他の影六人は好き勝手に行動していた。アンズは子亀をスケッチし、スミレとレンゲはフォレストウルフの子を拾い、ハナビはケモさんを追って交戦していた。キキョウは後始末に奔走しており、ヒイラギとともに四人を厳しく叱った。

キキョウの説教

キキョウは、ハナビが私情でケモさんに喧嘩を売ったこと、アンズが子亀を餌にシーサーペントを釣ろうとしたこと、双子が世話できない動物を拾ってくることを咎めた。四人は謝罪したが、キキョウとヒイラギは、その場しのぎの謝罪で同じことを繰り返すと見抜いていた。

襲撃者達の包囲

影六人の周囲に、黒ずくめの忍者や暗殺者クランのプレイヤー達が現れた。彼らは過去に影六人に邪魔された恨みを語り、PKを仕掛けようとした。だが、ケモミミの話題を聞きつけたケモさんとケモ・ブロスが乱入し、場の空気は一気に別方向へ崩れた。

ケモミミ化の惨劇

ケモさんとブロスは、魔法薬で襲撃者達をケモミミや尻尾まみれの異形へ変えてしまった。カノン製の増強剤を原液で使った影響により、通常の獣人化ではなく、肉玉や肉の木のような不気味な姿になった者まで現れた。被害者達は怒り狂い、二人を追いかけるドロケイが始まった。

崩れる防衛線

多くのプレイヤーがケモさん達を追いかけたため、波打ち際の防衛戦力が低下した。ヘルオルカ、シーカイマン、巨大ヤドカリなどが上陸し、プレイヤーや子亀を襲った。前線は瓦解し、影六人も傍観をやめて戦闘に参加することにした。

復興支援の準備

後日、キキョウとヒイラギは知り合いの生産職プレイヤーに連絡し、プラントタートルに破壊された観光地の復興支援を要請した。多くの信頼できる生産職プレイヤーが、飛空船のエアポートに集まることになった。

絶望するエロフスキート達

エロフスキート達は、無事なリゾート地を探して海岸沿いを一週間歩いたが、どこも瓦礫と子亀の大移動ばかりだった。金欠で宿にも泊まれず、疲労と空腹のデバフを抱えたまま、彼らはカニを狩って食べようとした。

毒ガニの自爆

エロフスキートは、毒々しいカニを倒すと鑑定もせず生で食べた。その正体は、ドラゴンすら絶命させる猛毒を持つDE・ヴェノムキャンサーだった。彼は全身痙攣の末に死亡し、さらに体液の化学反応で亡骸が溶け始めた。

マスクド・フィーバー

マスクド・ルネッサンスは、海洋生物に仲間を殺されたとして前線を援護した。彼は全身から魔力光を放つ必殺技マスクド・フィーバーでシーサーペントを焼き尽くし、マッスルメイト達も戦闘に加わった。筋肉集団の参戦によって、苦戦していた前線は膠着状態まで持ち直した。

ビキニアーマーの黒歴史

死に戻ったエロフスキートは、錯乱のデバフでビキニアーマーを普段着だと思い込み、堂々と現れた。桃尻はその姿をスクショに収め、サイケは涙を流した。周囲のプレイヤーやマッスルメイト達は三人を危険な倒錯趣味の集団と誤解し、マスクド・ルネッサンス達は勧誘を諦めて別の戦場へ向かった。

第十三話 神々の事情と混乱の結末 

箱庭の独立と復興するニルダビーチ

ロキの観測

ロキは、箱庭で起きたプラントタートルの大量上陸を不謹慎なほど楽しんでいた。高栄養のクラゲが大量発生し、それを食べた海亀が巨大化し、共生する魔物に守られながら繁殖期を迎えた結果、人間の集落を巻き込む大災害になったのである。ロキは、意図しても起こせない偶発的な自然現象として強い関心を抱いた。

酔ったルシフェル

ロキは現地の事象データを得るため、休暇中のルシフェルに連絡した。しかしルシフェルは酔っており、ロキや他の神々が仕事を押しつけてきたことへの不満をぶつけた。ロキは彼女のストレスの一因が自分達にもあると分かっていたため、強く言い返せなかった。

箱庭の正体

箱庭は、異なる次元宇宙の模造神達による拉致問題に対処するため、観測者達が再創造した世界だった。地球人の精神を使徒の肉体へ移し、異世界環境に適応できる人材を選定する目的もあった。だが、箱庭が独立し、この宇宙のシステムと接続し始めている可能性が出ていた。

異世界の理

ロキは、箱庭の理が現実宇宙へ流れ込めば、魔力やダンジョンのある時代へ逆行し、星間文明が崩壊しかねないと懸念した。ルシフェルは主である観測者なら被害を抑える計画を立てているはずだと考えたが、ロキは自分の管理星域まで巻き込まれることを恐れていた。

観測者の割り込み

ケモさんとして振る舞う観測者が通信に割り込み、箱庭が独立しようとしていることは承知していると明かした。彼は箱庭の摂理をこちらの世界に合う形へ再調整するつもりだったが、細かな調整作業は神々や天使達に任せるつもりでいた。ロキとルシフェルは、その仕事量を想像して反発した。

銀河系への適用

観測者は、箱庭のシステムを全銀河に広げるつもりはなく、せいぜい銀河系一つに限定すると語った。他銀河の高度文明を壊すつもりはなく、魂の昇華を促す環境として利用する考えだった。ロキは、自分の管理星域が巻き込まれないことに安堵した。

アヌンナキと地球人

観測者は、魂の昇華寸前まで到達したアヌンナキを高く評価していた。彼らは絶滅の危機を乗り越え、地球にも遺伝子を残した種族だった。一方で地球人については、文明の限界を予測しつつも、娯楽文化の豊かさに強い興味を抱いていた。

神々の感情

ルシフェルは地球の娯楽に影響され、かなり俗っぽい発言をするようになっていた。ケモさんとロキは呆れつつも、そうした感情や楽しみも一過性のプログラムにすぎず、いずれ無感情な存在に戻ると理解していた。神々や天使に本来の感情は存在しなかった。

復興するニルダビーチ

ゼロスがログインすると、ニルダビーチでは生産職プレイヤーとNPC達が復興作業に追われていた。戦闘職の姿は少なく、救助活動やモンスターの死骸回収が進められていた。そこではハイスピード・ジョナサンが運送係として暴走し、火事場泥棒や指名手配プレイヤーを容赦なく轢き潰していた。

説教されるケモさん

ゼロスは、ササナに説教されていたケモさんと再会した。ケモさんは、戦場の人々に潤いを与えるつもりで全人類ケモミミ幼女化変換を撒き、失敗して生まれたクリーチャーをゼロスの魔法で消し飛ばしていた。さらに従業員に客寄せのコスプレをさせようとして怒られ、屋台も解体されていた。

リヴァイアサンの蹂躙

ケモさんは、繁殖期の混乱は峠を越えたが、前日までリヴァイアサンによって海が赤く染まっていたと語った。子亀を狙う海洋モンスターが集まったところへリヴァイアサンが現れ、サハギンやシーサーペント、シャコパンチャーを圧倒的な力で一掃したのである。ゼロスは映像を見て、その巨大さと力に勝てる気がしないと感じた。

神獣の素材

リヴァイアサンは神獣と呼ばれる存在であり、普通のプレイヤーが戦いを挑む相手ではなかった。ゼロスはレア素材に興味を示したが、ケモさんは素材を持っていても加工方法が分からず、実質的にはコレクション品のようなものだと明かした。ゼロスは使い道のない素材だと知り、すぐに興味を失った。

豚骨チャーシュー大盛りの片付け

メンマ達は作業着姿で、海岸に漂着したモンスター素材を集めていた。素材にはレア物も多かったが、冒険者ギルドの依頼であり、復興費用に充てるため持ち逃げはできなかった。何もしていないケモさんには、ゼロスやササナ達から冷たい視線が向けられた。

ケモさん非人間説

ゼロスは、ケモさんが本当に人間なのかと疑問をぶつけた。ケモさんは自分ほど真っ当で勤勉な人間はいないと主張し、天上天下唯我独尊の新世代の神だと言い張った。周囲はその発言を痛いオタクの神として受け止め、彼の人間性への信用はさらに薄れた。

消えた南国バカンス

別の砂浜では、エロフスキート達が膝を抱えて海を眺めていた。彼らが夢見た南国での美女とのアバンチュールは存在せず、残ったのは変態的な黒歴史だけだった。三人は現実を直視し、自分達の欲望が叶う日は遠いと痛感していた。

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