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アラフォー賢者の異世界生活日記フィクション(Novel)読書感想

小説「アラフォー賢者の異世界生活日記 14巻」感想文・ネタバレ

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アラフォー賢者の異世界生活日記

アラフォー賢者13巻レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者15巻レビュー

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  1. どんな本?
    1. ■ 主要キャラクター
    2. ■ 物語の特徴
  2. 読んだ本のタイトル
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. 夜会の混乱と縁談
    2. 魔導銃の開発
    3. 聖法神国の苦境
    4. ゼロスの非常識な鍛冶
    5. 廃坑ダンジョンの変貌
  6. 登場キャラクター
    1. 転生者・地球の人物
      1. ゼロス
      2. アド
      3. アンズ
      4. エロムラ
      5. 川本龍臣
      6. 岩田定満
      7. 姫島佳乃
      8. 笹木大地
      9. 八坂学
      10. 佐々木学
      11. サカキ・ゲンマ
      12. サカキ・コズエ
      13. 一条渚
      14. 田辺勝彦
      15. 風間卓実
      16. 神薙
    2. ソリステア魔法王国・四大公爵家・エルウェル子爵家
      1. ツヴェイト
      2. ソウキス・ヴェル・リビアント
      3. ブレマイト
      4. クレストン
      5. サーガス
      6. デルサシス公爵
      7. セレスティーナ
      8. クリスティン・ド・エルウェル
      9. クロイサス・ヴァン・ソリステア
      10. ミスカ
    3. メーティス聖法神国
      1. ミハロウフ・ウェルサピオ・マクリエル法皇七世
      2. リリス
      3. 聖騎士達
      4. 神官達
      5. 司祭
      6. 異端審問官達
      7. 枢機卿
    4. アルトム皇国
      1. 黒い羽根の将軍
      2. 合法ロリ姫様
    5. サントールの街・その他
      1. カエデ
      2. アンジェ
      3. ラディ
      4. ジョニー
      5. カイ
      6. ギルドマスター
    6. 神・観測者
      1. ウィンディア
      2. ガイラネス
      3. フレイレス
      4. アクイラータ
      5. アルフィア・メーガス
    7. 魔物・怨霊・ゴーレム
      1. 滅魔龍ジャバウォック
      2. シャランラ
      3. ムカデ女
      4. ファラオネェ(カースド・ファラオ)
      5. ガーディアンゴーレム
      6. ウーケイ師範
      7. センケイ師範
      8. コッコ
      9. ヒヨコ達
      10. ゴブリン
      11. ホブゴブリン
      12. オーク
      13. ハイ・オーク
      14. ミート・オーク
      15. ブルドドド
      16. フォレストウルフ
      17. レッドホーク
      18. ホーンラビット
      19. トロール
      20. コボルト
      21. リザードマン
      22. サハギン
      23. ワイヴァーン
      24. サンド・ワーム
      25. マミー
      26. カマミー
      27. ゾンビ
  7. 展開まとめ
    1. プロローグ ツヴェイト、夜会に出る 
    2. 第一話 夜会の裏で時代は動き、会場は混乱する 
    3. 第二話 ツヴェイトとクリスティン、いまだ恋と気付かず 
    4. 第三話 ツヴェイト、クリスティンをゼロス宅へと案内す 
    5. 第四話 エロムラの災難と、聖法神国の勇者 
    6. 第五話 聖法神国の剣豪 
    7. 第六話 魔龍と巨大ムカデ女 
    8. 第七話 おっさん、教え子とともにダンジョンへ行く 
    9. 第八話 おっさん、マヨテロを仕掛ける 
    10. 第九話 おっさん、ダンジョンの変化が理解できず 
    11. 第十話 おっさん、異様な存在と遭遇する 
    12. 第十一話 おっさん、異世界の黒歴史を知ってしまう 
  8. 同シリーズ
    1. アラフォー賢者の異世界生活日記シリーズ
    2. 小説
  9. その他フィクション

どんな本?

■ 作品概要

本作は、地球から剣と魔法の世界へ転生したアラフォーの主人公・ゼロスが、規格外の能力や知識を持ちながらもマイペースな生活を目指す異世界ファンタジーである。 第14巻では、ソリステア魔法王国においてデルサシス公爵が「魔導銃士隊構想」を掲げ、軍事力を大きく変革しようと暗躍する。一方、クリスティンの依頼でオリハルコンの剣を鍛え、鍛冶魂に火がついたゼロスは、ツヴェイト、セレスティーナ、エロムラを連れて鉄鉱石の採掘のためにアーハンの廃坑ダンジョンへと向かう。しかし、ダンジョンは未曾有の大規模な構造変化を起こしており、一行は古代遺跡のような迷宮で「オネェ」のファラオミイラと遭遇してしまう。 時を同じくして、メーティス聖法神国では、元勇者たちの怨霊である魔龍ジャバウォックと、街の住民を捕食して巨大化したムカデ女(シャランラ)による怪獣大決戦が勃発するなど、各地で世界の運命を揺るがす事態とカオスな日常が同時進行していく。

■ 主要キャラクター

  • ゼロス:【大賢者】の職業を持つ転生者のアラフォー。クリスティンからの依頼を機に剣の鍛造にのめり込み、採掘と実戦訓練を兼ねて教え子たちを危険なダンジョンへ連れ回す自由人。特製の「漢前まよねぇ〜ず」を作り出し、その圧倒的な旨味で弟子たちを悶絶させる。
  • ツヴェイト:ソリステア公爵家の長男。夜会でクリスティンと急接近し、初々しい恋心を抱き始める。非常識な家族や師匠に振り回される真面目な苦労人。
  • クリスティン:エルウェル子爵家の令嬢で騎士。アーハン廃坑で手に入れた希少鉱物オリハルコンを用いた家宝の剣の作成を、命の恩人でもあるゼロスに依頼する。
  • デルサシス公爵:ソリステア公爵家の当主。軍務に関わる貴族たちを集め、魔導銃に特化した騎士団を配備する「魔導銃士隊構想」を秘密裏に進める。
  • エロムラ:ツヴェイトの護衛を務める転生者の少年。ダンジョンでオネェ言葉を操る異端の魔物「ファラオネェ」や「カマミー」に貞操を狙われ、激しいトラウマを負う。
  • セレスティーナ:ソリステア公爵家の長女。ダンジョン内でファラオネェと謎の腐の友情で意気投合しかけるなど、腐女子としての道を突き進む。
  • ジャバウォック:元勇者たちの怨霊の集合体である漆黒の魔龍。聖法神国の神殿を襲撃する中、巨大ムカデ女と遭遇し、壮絶な怪獣決戦を繰り広げてさらに強大な姿へと変貌する。
  • 一条渚、田辺勝彦:メーティス聖法神国から逃げ出した勇者のコンビ。勝彦がギャンブルで作った借金と生活費を稼ぐため、アーハンの廃坑ダンジョンを探索する。

■ 物語の特徴

本作の最大の魅力は、各国の軍事バランスを崩壊させる魔導銃の開発や、怨霊同士の怪獣決戦で城塞都市が滅亡するといったシリアスで壮大な世界規模の動乱と、ゼロスたち一行による緊張感の欠片もないダンジョン探索のギャップにある。魔物がうろつくダンジョン内でピザを焼き「漢前まよねぇ〜ず」でマヨテロを引き起こしたり、オネェのミイラ魔物にエロムラが追い回されたりといった抱腹絶倒のコメディ要素が、世界の危機と並行して描かれている。また、ツヴェイトとクリスティンの初々しい恋愛模様や、勇者コンビの世知辛いサバイバルなど、多様なジャンルが入り混じるカオスな面白さが読者を惹きつけている。

読んだ本のタイトル

アラフォー賢者の異世界生活日記  14
著者:寿安清 氏
イラスト:ジョンディー  氏
出版社:KADOKAWAMFブックス
発売日:2021年3月25日
ISBN:9784046803221

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あらすじ・内容

王国は魔導銃の開発に着手! そしておっさんは廃ダンジョンで採掘♪

デルサシスから頼まれ魔導銃の研究を進めていたクロイサス。そのことを知ったツヴェイトは、魔導銃という武器がどれだけ恐ろしいものであるかを説明するも、クロイサスは「道具なんて使用者の人間性次第で扱い方が変わるもの」だと言い、結局話は平行線を辿る。
そんな危険な武器である魔導銃を用い、デルサシスは自国の貴族達に対して【魔導銃士隊構想】なる秘策を掲げ、魔導銃に特化した騎士団の配備を進めようとしているのだった。
一方、クリスティンからの依頼で剣を打ったことによって、猛烈に鍛冶魂に火がついたゼロスは、ツヴェイトとセレスティーナ、エロムラを連れ採掘のため廃坑ダンジョンへと向かうが……。
平和的(?)に過ぎていくゼロス達の日常。その裏では、メーティス聖法神国への包囲網が着々と作られていく。更には魔龍ジャバウォックの強襲と、宗教国家の未来ははたして!?

アラフォー賢者の異世界生活日記 14

感想

世界各地で深刻な事件が同時進行する一方で、主人公ゼロスたちは相変わらずマイペースな日常を送っており、その温度差が最後まで楽しめる一冊だった。世界の危機とコメディが違和感なく同居しているのは、本作ならではの魅力だと改めて感じる。

まず印象に残ったのは、ツヴェイトとクリスティンの恋模様である。

夜会の場では、これまで仕事一筋だったツヴェイトが少しずつクリスティンとの距離を縮めていく様子が描かれ、「ようやくこの人にも春が来たのか」と思わず温かい気持ちになった。

しかし、その一方で祖父のクレストンと旧友サーガスが大暴れし、優雅な舞踏会を完全に武闘会へ変えてしまう展開には大笑いしてしまう。

若者たちの初々しい空気と、老人二人の子どものような喧嘩が同じ会場で繰り広げられる落差が実に本作らしかった。

続いて描かれる鍛冶のエピソードも非常に面白い。

クリスティンから依頼されたオリハルコン製の剣を作るため、ゼロスはすっかり鍛冶師モードに入り、鉄鉱石集めを兼ねて教え子たちをアーハン廃坑ダンジョンへ連れ出す。

本人は実戦訓練も兼ねているつもりなのだろうが、目的が半分以上採掘になっているあたりが実にゼロスらしい。

その途中で迷宮の構造変化に巻き込まれ、古代遺跡のような場所へ閉じ込められる展開は緊張感があったものの、一番の被害者がエロムラだったことには思わず吹き出してしまった。

オネェ口調で迫ってくる魔物「ファラオネェ」や男のミイラ集団に追い回されるという、本人にとっては地獄のような状況は完全にギャグである。

最後はゼロスが規格外の浄化魔法でまとめて消し飛ばしてしまい、危機が一瞬で終わる流れも爽快だった。

一方で、物語の裏側では世界情勢が大きく動き始めている。

ソリステア魔法王国ではデルサシス公爵が魔導銃部隊の創設を進めており、魔法中心だった戦争が新たな時代へ移ろうとしていることを感じさせた。

魔導銃という存在は便利である反面、一度量産が始まれば各国の軍事バランスを根底から覆しかねない危険性も秘めている。

これまでゼロスだけが扱っていた技術が世界へ広がり始めたことで、今後どのような影響が出るのか非常に気になるところだ。

さらに、メーティス聖法神国ではゼロスの姉・シャランラが異形のムカデ女となり、地下下水道から住民を襲い始める。

そこへ元勇者たちの怨念が集まった滅魔龍ジャバウォックが襲来し、市街地はまるで怪獣映画のような大混乱に陥る。

元勇者と元罪人が激突する壮絶な戦いは迫力満点であり、その最中にカエデの両親まで登場して活躍する展開には驚かされた。

一方、ゼロスたちはそんな大事件とは無関係にダンジョンで鉱石を掘っているという構図が、本作らしいギャップを生み出している。

また、神国を脱出した勇者・田辺と渚が生活費を稼ぐために同じ廃坑ダンジョンを探索している点も興味深かった。

異なる立場の人物たちが同じ場所でそれぞれの目的を持って行動しており、複数の物語が少しずつ交差していく構成は非常に読み応えがある。

世界では神々や勇者を巻き込む大事件が続発しているにもかかわらず、ゼロスの日常は相変わらず鍛冶や採掘、教え子との実戦訓練が中心である。

この緊張感のなさが不思議と作品全体の安心感につながっており、「どれだけ状況が悪化しても、このおっさんなら何とかしてしまう」という信頼感を読者に与えてくれる。

シリアスな世界情勢、規格外の戦闘、そして笑いの絶えない日常が絶妙なバランスで描かれた、本作らしい魅力が詰まった大満足の一冊であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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アラフォー賢者13巻レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者15巻レビュー

考察・解説

夜会の混乱と縁談

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における「四大公爵家の夜会」は、ソリステア公爵家の主催で開かれた。本来は貴族同士の情報交換や縁談、密談の目くらましなどを目的とした催しであるが、作中では様々な思惑とトラブルが入り乱れるカオスな場として描かれている。

国家の軍事バランスを変える重大な密談、老人たちによる大乱闘、そして対照的な二つの縁談の行方にいたる夜会の全容は以下の通りである。

デルサシス公爵による魔導銃士隊構想の極秘会議

夜会の裏で、デルサシス公爵は軍務に関わる一部の貴族たちを集め、極秘の会議を開いていた。

・議題は、メーティス聖法神国の火縄銃をベースにソリステア派のドワーフたちが改良した、魔導銃、の運用についてである。
・デルサシスは、魔力さえあれば女子供でも容易に人を殺せるこの武器が民間に出回ることを防ぐため、厳重な管理下で軍のみが運用する、魔導銃士隊構想、を掲げた。
・この戦術案は名誉や一騎打ちを否定し、効率的に敵を殺すことのみに特化しており、伝統を重んじる貴族たちに畏怖と気味の悪さを抱かせた。

老人たちの本気の喧嘩による武闘会への変貌

立食会の後には令嬢や子息たちが出会うための舞踏会が予定されていたが、中庭で想定外の騒動が勃発した。

・ツヴェイトの祖父クレストンと、エルウェル子爵家の護衛として来ていたサーガスが本気の喧嘩を始めてしまう。
・二人は魔法を使わず肉弾戦で激しく打ち合い、周囲の貴族たちはそれを止めるどころか賭けを始めて盛り上がり、熱狂した。
・結果として舞踏会は中止となって公爵家主催の、武闘会(バトルマッチ)、のような状態へと変貌した。
・最終的にデルサシス公爵の一喝と仲裁で止められた二人の老人は、正座で説教を受けることになった。

ソウキスの逃亡失敗と自業自得の強制婚約

リビアント公爵家の跡取りであるソウキスは、香水の匂いや女性からたかられる社交場を嫌い、夜会開始からわずか10分で飽ききっていた。

・彼は男性たちからダンスに誘われる前に、ツヴェイトをダシにして会場から逃亡を図る。
・しかし、逃げる途中でデルサシス公爵と遭遇してしまい、言い逃れのためにデルサシスの娘セレスティーナを婚約候補に挙げたことで、彼の強烈な殺気を浴びることとなった。
・親馬鹿なデルサシスを怒らせて逆らえなくなったソウキスは強引に会場へ連れ戻された。
・結果として、後にぽっちゃり系の令嬢と強制的に婚約させられるという自業自得な結末を迎えた。

ツヴェイトとクリスティンの初々しい恋の芽生え

非常識な身内たちの暴走にツヴェイトが頭を抱えるなか、会場にはサーガスに付き添われてクリスティンも参加していた。

・互いに家族の中で、地味で浮いている、や、コンプレックスがある、と感じていた似た者同士の二人は、それぞれの立場や重圧から逃げずに努力する姿を認め合い、惹かれ合っていく。
・見つめ合った途端に動揺して言葉を失うなど初々しい反応を見せた二人は、周囲の嫉妬の目や、保護者たちからの出歯亀のような視線も気にすることなく、完全に自分たちだけの世界に入り込んでいった。

まとめ

ソリステア公爵家主催の夜会は、伝統的な貴族の社交という表向きの目的が根底から覆る、極めて波乱に満ちた一幕となった。効率的な戦術である魔導銃士隊構想の裏面で、クレストンとサーガスによる大乱闘が舞踏会を武闘会へと一変させる混沌が生じる。その騒乱のなかで、社交界を嫌って逃亡を企てたソウキスが身を滅ぼす強制婚約へと至る一方で、ツヴェイトとクリスティンが不器用ながらも純情な恋を育むという対照的な人間模様が描かれ、国家の命運を左右する密談と人間味あふれるドラマが激しく交錯するエピソードとなっている。

魔導銃の開発

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における「魔導銃の軍事運用」と開発の経緯に関する詳細は以下の通りである。

デルサシス公爵が主導する国家規模の軍事構想から、伝統を破壊する新戦術の衝撃、ドワーフの暴走による過酷な開発現場、ゼロスの魔導銃との比較、そして浮き彫りになる管理体制の課題にいたる全容は以下の通りである。

デルサシス公爵による魔導銃士隊構想と政治的防衛策

魔導銃は女や子供でも魔力さえあれば容易に人を殺傷できるため、民間に出回れば取り返しのつかない犯罪が増加する危険性を孕んでいる。

・そのためデルサシス公爵は、武器を軍のみの厳重な管理下で運用する、魔導銃士隊構想、を掲げた。
・生産ラインから国が直接管理することで犯罪発生を抑制し、仮に銃犯罪が起きたとしても、監視対象を軍の横流しに関与できる上位者に絞り込めるという政治的な防衛策も講じている。
・すでに実験部隊の創設、訓練場所や指揮官の選定、予算案などの会議が進められている。

騎士の伝統を破壊する効率化された新戦術への畏怖

魔導銃士隊構想に記された戦術案は、恐ろしく組織化されており、ただ戦争に勝つこと、のみに集約されている。

・一騎打ちや名誉といった騎士としての誇りを、愚の骨頂、と切り捨て、人間性を完全に排除して効率的に敵を殺傷することだけを優先する。
・その内容は、古くからの伝統を重んじる貴族たちに頼もしさと同時に不気味さや畏怖を抱かせた。

試作品の完成とドワーフの暴走による過酷な開発現場

メーティス聖法神国から回収した火縄銃と旧時代の遺物をベースに、ソリステア派の魔導士とドワーフの職人たちによる魔導銃の改良が進められ、いくつかの試作品が完成した。

・しかし、妥協を許さないドワーフたちの職人気質は常軌を逸していた。
・開発現場は、働いてから死ね、と罵声が飛ぶ阿鼻叫喚の地獄と化し、巻き込まれた魔導士たちは過労で悲惨な目に遭っていた。

試作魔導銃の構造と芸術性を優先した職人のこだわり

開発主任のクロイサスがゼロスに見せた試作品は、次弾装填のためのボルトアクション式構造を備えていたが、全体的な形状は旧来の火縄銃に近いままであった。

・装弾数を増やす合理的な形状や、肩で支えて命中率を安定させる銃床のアイデアもあった。
・しかし、ドワーフたちが機能性よりも独自の芸術性や遊び心を優先し、意図的に扱いづらい設計を押し通したためである。
・完成した試作魔導銃は単発式であり、魔力を込めてから発射するまでに若干のタイムラグが生じる仕様となっている。

ゼロスの魔導銃との比較と明らかになった性能差

クロイサスは研究対象として、ゼロスが自作した魔導銃(デザートイーグル)を見せてもらうが、その構造の違いに驚愕する。

・ゼロスの魔導銃はアダマンタイトなどの重質量金属で作られており、さらに使用者の魔力を自動吸収して威力を高める仕様であった。
・そのため、体力がなく魔力も少ないクロイサスでは重すぎて支えられず、撃つ前に魔力切れを起こしてしまった。
・ゼロス基準で作られた武器は、普通の魔導士には到底扱いきれない欠陥品であることが改めて証明された。

実戦における有効性と浮き彫りになった管理体制の危うさ

ゼロスは試作品を見た後、平野での野戦では過信できないものの、砦や要塞での防衛戦であれば十分な効果が見込めると分析している。

・同時に、魔導銃が世に広まれば盗難や模造品の製造による犯罪が多発すると危惧し、紛失しただけでも極刑にする、ほどの厳格な管理法の制定が必要だとクロイサスに強く忠告した。
・しかし、重度の研究馬鹿であるクロイサスは、ゼロスから別の研究材料(男性化性別変換薬のレシピ)をもらったことで有頂天になる。
・あろうことか最高機密である試作魔導銃をゼロスの家に置き忘れて帰るという、致命的かつ無責任な失態を演じた。

まとめ

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における魔導銃の軍事運用と開発は、戦術の劇的な近代化と、それを取り巻く人間の不完全さが皮肉交じりに描かれたエピソードである。デルサシス公爵が掲げる魔導銃士隊構想は、名誉を排除して効率を追求した冷徹な新戦術であり、伝統的な貴族社会に大きな衝撃を与える。しかし、その足元ではドワーフの職人たちが芸術性を優先して扱いづらい設計にしたり、開発主任のクロイサスが最高機密の試作品を置き忘れたりと、現場の無責任さや危うさが露呈しており、新兵器がもたらす絶大な破壊力と管理体制の構築という重大な課題が浮き彫りになっている。

聖法神国の苦境

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における、メーティス聖法神国の複合的な苦境と、そこへ追い打ちをかけるように発生した滅魔龍ジャバウォックの襲撃に関する詳細は以下の通りである。

強引な政策や内部の腐敗による国家の衰退から、外交的孤立、使い捨てられた勇者たちの怨霊である魔龍の出現、そして城塞都市を破滅させた大怪獣決戦にいたる全容は以下の通りである。

勇者の激減と異端審問官の機能停止による深刻な戦力不足

かつて四神教の切り札であった勇者たちは、過去の戦争での戦死や行方不明、あるいは国の裏事情を知って逃亡したことで激減している。

・現在、戦闘可能な勇者は川本龍臣、笹木大地、八坂学などごくわずかしか残っておらず、残りの勇者も戦闘を拒絶した生産職ばかりである。
・勇者を監視していた異端審問官も機能しておらず、国内の治安維持すらままならない深刻な戦力不足に陥っている。

外交的孤立と神聖魔法のスクロール流通による価値低下

周辺諸国からの経済圧力が強まるなか、イルマナス地下街道が開通したことでイサラス王国などがソリステア魔法王国から食料支援を受けられるようになり、神国への依存から脱却した。

・金属や塩の貿易ルートも他国に独占され、さらに回復魔法のスクロールが流通したことで、神国最大の強みであった神聖魔法による治療の需要が著しく低下した。
・これにより、神国は権威と資金源を同時に失うこととなった。

内部の腐敗と文化の混乱および四神の無関心

政治の中枢は腐敗しきっており、枢機卿などの上層部は贅沢を尽くし、聖騎士と犯罪者の癒着も横行している。

・法皇ミハロウフは国の危機にあっても歴史に名を残すことに執着するばかりで、有効な対策を打ち出せていない。
・また、転生者である腐・ジョシーが持ち込んだ薄い本(百合や薔薇)の文化が国内に蔓延し、聖女たちにまで新たな扉を開かせるほどの混乱を生んでいる。
・しかし、この出版がわずかながら国の財政を支えているため取り締まることもできず、腐教として野放しになっている。
・国家が滅亡の危機に瀕しているにもかかわらず、信仰の対象である四神からは有用な神託が一切下りてこない。
・女神たちは自分たちの娯楽にしか興味がなく、人間の政治や国の復興には全く関心がないため、聖法神国は事実上、神に見放された状態となっている。

魔龍ジャバウォックの正体と四神教への復讐

メーティス聖法神国を襲撃する魔龍(滅魔龍ジャバウォック)は、不条理に殺され、国に使い捨てられた勇者たちの魂の集合体(怨霊)が融合した存在である。

・四神教に対する深い憎悪と復讐を目的としている。
・そのため、標的は四神教の神殿や教会、司祭や神官(枢機卿など)に限定されており、一般市民にはほとんど被害を出していない。
・聖騎士団は完全に対応が後手に回っており、ジャバウォックは彼らの無駄な努力を小馬鹿にするように嘲笑いながら自由な夜間飛行を楽しんでいた。

巨大ムカデ女の出現と同族嫌悪による介入

ある夜、ジャバウォックは上空から、城塞都市の住民を無差別に捕食して巨大化するムカデ女(シャランラなど犯罪者の怨霊の集合体)を発見する。

・地下下水道から這い出たムカデ女は、トチーカ近郊の街の住民を無差別に捕食していた。
・怨念が結合した存在としては同質であったが、復讐という目的でまとまっている自分たちとは異なり、ただの身勝手な欲望で他者を食い殺す醜悪な姿に強い生理的嫌悪感(同族嫌悪)を抱いた。
・そして、街の人に恨みはないから助ける、という理由で、ムカデ女に突撃を仕掛けた。

圧倒的な戦闘力による大怪獣決戦と城塞都市の滅亡

戦闘では、ジャバウォックの規格外の力が遺憾なく発揮された。

・ムカデ女が絡みつこうとすれば、自身の鱗を剣状の突起に変異させて攻防一体の完全攻撃形態となり、触れてくる肉塊を次々と切り裂いた。
・さらに、全身の剣状鱗からプラズマやレーザーを全方位に放射し、口からは強力な火炎ブレスを放って、街の建物ごとムカデ女の肉塊を焼き尽くすという、大怪獣決戦を引き起こした。
・この怪獣同士の激突が起きた結果、城塞都市が一つ完全に滅亡(放棄)するという大惨事に見舞われた。

捕食による進化と内部で繰り広げられる勇者たちのコント

戦闘の最中、ムカデ女に取り込まれた無辜の魂を救うため、ジャバウォックはムカデ女の肉塊を捕食することを選択した。

・ムカデ女の肉を食らうたびに被害者の怒りが勇者たちと同調し、ジャバウォックは一回り以上巨大化して首が五本に増えるなど、さらなるパワーアップを遂げた。
・しかし、その肉の味は絶望的に不味く、内部の魂たちは悶絶することになる。
・岩田定満が強引に主導権を奪って不味い肉に食らいついた後、首が増えたことで多数決により善良な勇者たちが主導権を取り戻した。
・岩田などの嫌われ勇者たちに罰として不味い肉を食わせ続けるという、凄惨な戦いの裏で非常にグダグダなコントが繰り広げられた。

まとめ

メーティス聖法神国が直面している危機は、これまでの因果応報が限界に達した国家崩壊へのカウントダウンである。深刻な戦力不足や外交的孤立、中枢の腐敗に加え、神々すら無関心を決め込むなかで発生したジャバウォックとムカデ女の衝突は、国の一角を完全に消し去る物理的破滅をもたらした。不条理に使い捨てられた勇者たちの怨念が、皮肉にも一般市民を救う形で大怪獣決戦を引き起こし、内部で奇妙なコントを演じながらも確実に進化を遂げていく姿は、神国に対する最大級の皮肉であり、国家の命運が完全に尽きかけていることを象徴している。

ゼロスの非常識な鍛冶

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における「ゼロスの非常識な鍛冶」に関する詳細は以下の通りである。

最高位スキル【鍛冶神】の発現と自宅への鍛冶場増築から、危険な付与能力の提案、冗談で製作された巨大な大剣、国宝級の名剣の完成、そして狂気的な集中力による研究と異常な採掘にいたる全容は以下の通りである。

鍛冶場の設立経緯と最高位スキル鍛冶神の影響

ゼロスはこれまで魔導錬成を用いて金属加工を行っていたが、粘土細工のような作業に味気なさを感じており、出来上がるものにも微妙に納得がいっていなかった。

・そんななか、彼が所有する最高位スキル【鍛冶神】の影響で、金属の状態が手に取るように分かるようになる。
・加工中の金属に対し、これは違う、と告げる内なる声に導かれた結果、勢いで本格的な鍛冶場を自宅に建て増ししてしまった。
・ゼロスにとって鍛冶はあくまで遊びの延長であるが、遊びだからこそ真剣に取り組み、炎と鉄に向き合いながら人智を超えた速度で金槌を振るって武器を鍛え上げている。

クリスティンからの依頼と危険な付与能力の提案

アーハン廃坑で手に入れた希少鉱物オリハルコンを用いて家宝の剣を作ろうとしていたクリスティンが、ツヴェイトの案内でゼロスの家を訪れたことで、ゼロスの鍛冶魂に火がつく。

・ゼロスは希少素材に興味を示して鍛造を引き受けたが、その際に危険な特殊能力の付与を何度も提案した。
・具体的には、振るうたびに周囲に被害が出る斬撃、や、問答無用で雷撃を落とす、抜けば広範囲魔法を乱発する、といった、使い手すら制御できない能力を提案し、二人を大いに不安にさせた。
・結局、クリスティンの強い要望により、特殊効果のない普通の剣を作ることとなった。

一発芸として披露された刃渡り五メートルの禍々しい大剣

夕方、剣を受け取りに来た二人に対し、ゼロスはのんびりした日常に刺激を求めたおっさん渾身の冗談(一発芸)を披露した。

・ゼロスは、ワイヴァーンの首も一撃さ、と、刃渡り五メートルもある禍々しくおぞましい魔力を持った超重量級の大剣を見せつける。
・常識を遥かに逸脱したその凶悪な武器の姿に、クリスティンとツヴェイトの二人は言葉を失い絶句した。

国宝級の名剣の完成と狂気的なまでの追加研究

本命として二人に渡されたのは、装飾を抑えた白銀のショートソードと、同じく鍛えられたロングソードであった。

・これらは見た目こそ地味であるものの、魔力の通りが極めて滑らかであり、ツヴェイトに、国宝級、と言わしめるほどの圧倒的な完成度を誇っていた。
・しかしゼロスは、これらを鍛える中で新たな発想を得てしまい、二人を見送った後に、本気で剣を鍛えてみるかねぇ、と呟いて再び鍛冶場へ向かった。
・そのまま三日ほど鍛冶場にこもり、世間には出せない性能を持つ何か、を作り出すという、狂気的なまでの集中力と探究心を見せた。

魔導銃の分析と開発主任クロイサスとの関わり

この鍛冶場には、デルサシス公爵の命で魔導銃の開発を進めていたクロイサスも訪れ、ドワーフたちが試作したボルトアクション式の魔導銃を披露している。

・ゼロスは鍛冶場から外へ出て試し撃ちを行い、反動や形状などの問題点を冷静に分析した。
・技術的なアドバイスを与える一方で、新兵器がもたらす危険性について鋭く見極める視点も持っていた。

希少金属を求めたアーハン廃坑での欲望に忠実な異常採掘

鍛冶の素材不足を感じたゼロスは、弟子たちをアーハン廃坑ダンジョンへ連れ出した。

・そこでは、ただの鉄鉱石に含まれる微量なミスリルや金銀などの希少金属を魔導錬成で抽出するという目的があった。
・そのために重機のごとき人外の速度でツルハシを振るい続け、周囲を驚愕させる。
・自らの欲望のままに採掘に没頭する、常識外れで非常識な姿を弟子たちの前で見せつけた。

まとめ

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』におけるゼロスの鍛冶活動は、最高位スキル【鍛冶神】の恩恵と、本人の歪んだ職人気質が融合した、文字通りの非常識な大暴走である。本人は遊びの延長と称しながらも、オリハルコンから国宝級の名剣を瞬時に鍛え上げる一方で、使い手を巻き込む危険な機能の付与を提案したり、五メートルもの大剣を冗談で作ったりと、その技術と発想は周囲を翻弄し続ける。素材集めのために廃坑で重機並みの採掘を行う姿や、新たなアイデアを得て三日間の狂気的な籠城研究に入る執念は、彼が異世界において規格外の賢者であると同時に、制御不能な天才職人であることを生々しく証明している。

廃坑ダンジョンの変貌

『アラフォー賢者の異世界生活日記 14』における「アーハン廃坑ダンジョンの変貌」に関する詳細は以下の通りである。

単なる鉱山跡から古代遺跡や広大な自然フィールドを内包する異質な迷宮へと姿を変える大規模な構造変化の様子と、そこから推測されるダンジョンの設計思想にまつわる全容は以下の通りである。

地鳴りとともに変化し続ける前代未聞の大規模な構造変化

ダンジョン内では地鳴りとともに常に内部構造が変化し続けており、入り口付近で売られている地図はもはや参考程度にしかならない状態である。

・変化が起きにくいとされる第一階層までが遺跡型に変化するという前代未聞の事態が発生した。
・取り残された傭兵たちの二次被害を防ぐため、傭兵ギルドはダンジョンの一次閉鎖を決定するにいたった。

かつての廃坑の面影を完全に消失した広大な自然フィールド

階層を下るごとに、かつての廃坑の面影は完全に消失している。

・第二階層のボス部屋を抜けた先には、地下空間でありながら日光が差し込むような広大な森が広がっている。
・さらに第三階層には澄み切った水を湛えた広大な湖のエリアが存在し、サハギンなどの水棲魔物が群れをなして生息している。

ゼロスらの目の前でリアルタイムに出現する古代遺跡

第三階層の湖畔エリアでは、ゼロスたちの目の前でリアルタイムにダンジョンが拡張、変化していく様子が確認された。

・湖の中央神殿:湖底から突然、苔や草などが一切生えていない綺麗な状態の古代アーチ橋が浮上し、ギリシャ風の大理石でできた神殿跡を持つ小島へと繋がった。
・断崖のエジプト風迷宮:ゼロスたちが元来た入り口の通路が突如として消滅した直後、北側の断崖に新たな建造物が出現した。それはエジプト風の神殿を思わせるもので、入り口にはなまめかしいポーズをとった巨大な石像が並び、内部は均等な石で作られた巨大迷路となっている。

ダンジョンの生態系と設計思想に隠された高度な知性の謎

この急激な変貌を通じて、ゼロスやツヴェイトたちはダンジョンという存在自体に強い疑問と警戒を抱き始めている。

・魔物が餌を必要とせずに生息している生態系の不自然さだけでなく、人工物である橋や神殿、武器や道具を生み出すメカニズムが不可解である。
・遺跡型迷路に大量発生したマミーは、本来なら人為的な防腐処理と包帯の巻き付けが必要な遺体であり、自然発生するものではない。
・これらの事実から、ゼロスたちは、ダンジョンは単なる魔物の巣窟ではなく、様々な専門の学者を超える高度な知性や、何らかの設計思想を持つ存在ではないか、と推測している。

まとめ

アーハン廃坑ダンジョンが見せた急激な変貌は、これまでの異世界における常識を根底から覆す異様な怪現象である。リアルタイムに生成される大理石の橋やエジプト風の巨大迷宮、そして防腐処理されたマミーの大量発生は、自然の摂理では到底説明がつかない。魔物を育む生態系の不自然さも含め、これらの構造変化の裏には、人知を超えた高度な知性と明確な設計思想が働いている可能性が極めて高く、ゼロスらにとって今後さらなる警戒と探究を要する巨大な謎となっている。

アラフォー賢者13巻レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者15巻レビュー

登場キャラクター

転生者・地球の人物

ゼロス

大賢者の職業を持つ転生者である。飄々とした性格で自由を好む。教え子たちの成長を厳しく見守る立場をとる。

・所属組織、地位や役職
 無職。ソリステア公爵家の家庭教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 自作の銃でゾンビの群れを掃討した。アーハン廃坑ダンジョンで教え子たちの実戦訓練を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 傭兵ギルドでSランクに登録された。

アド

ゼロスと同郷の転生者である。ユイの夫であり、彼女を深く愛している。

・所属組織、地位や役職
 イサラス王国の嘱託魔導士。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスとともにルナ・サーク防衛戦に参加した。イサラス王国の軍事技術開発に関与した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゼロスの指示で魔導車の部品製作を手がけることになった。

アンズ

小柄な体格の忍者である。無表情ながらエロムラに厳しい制裁を下す。

・所属組織、地位や役職
 ツヴェイトの護衛。忍者マスター。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン内で多数のコボルトを瞬殺した。女性用下着を作成して販売している。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ツヴェイトの部屋に居座り、事実上の専属護衛となった。

エロムラ

エロを愛好する転生者の少年である。エルフの女性に強い執着を持つ。

・所属組織、地位や役職
 ツヴェイトの護衛。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョンでファラオネェやカマミーに貞操を狙われた。ミスカの制裁を受けて喜悦の表情を浮かべた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 恩赦で奴隷から解放され、ツヴェイトの専属護衛となった。

川本龍臣

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。元聖女のリリスと恋人関係にある。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。聖騎士団・五将。

・物語内での具体的な行動や成果
 グラナドス帝国国境方面の任務に赴いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 戦闘可能な数少ない勇者として活動している。

岩田定満

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。粗暴で身勝手な性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。前線指揮官。

・物語内での具体的な行動や成果
 アルトム皇国侵攻で無謀な突撃を命じ、神聖騎士団を壊滅させた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 戦死して群霊の一部となり、ムカデ女の肉を食わされる罰を受けた。

姫島佳乃

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。幼馴染の風間卓実を失い復讐鬼と化した。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。前線指揮官。

・物語内での具体的な行動や成果
 アルトム皇国での破壊工作任務に従事した。風間の生存と恋人の存在を知り、生きる気力を失った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゼロスの戦いぶりに惹かれ、ファンになった。

笹木大地

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。聖騎士団・五将。

・物語内での具体的な行動や成果
 火縄銃増産のため工房を仕切っている。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

八坂学

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。事勿れ主義な性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。聖騎士団・五将。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスから神国の暗部を知らされ、リナリーに真実を共有した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 勇者という立場に絶望と疑問を抱くようになった。

佐々木学

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。戦闘を拒絶した生産職である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。勇者鍛冶師。

・物語内での具体的な行動や成果
 火縄銃の製作を主導した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サカキ・ゲンマ

東方風の衣装を着たエルフの傭兵である。賞金首を狙う狩人として活動する。

・所属組織、地位や役職
 傭兵。

・物語内での具体的な行動や成果
 聖法神国の地下下水道でムカデ女と交戦した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サカキ・コズエ

ゲンマの妻であり、くノ一装束を着たエルフの傭兵である。男性同士の恋愛を描いた本を好む。

・所属組織、地位や役職
 傭兵。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔法でムカデ女の肉塊を焼き払った。戦場の混乱の中で本を回収した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

一条渚

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。クラス委員としての責任感を持つ。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。

・物語内での具体的な行動や成果
 田辺勝彦とともに廃坑ダンジョンを探索した。サハギンの群れを斬り伏せた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 神国への不信から亡命を考えるようになった。

田辺勝彦

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。考えなしで行動する浪費家である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。

・物語内での具体的な行動や成果
 カジノで資金を失い、渚を頼ってダンジョン探索に赴いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

風間卓実

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。魔導士であり、幼い容姿の少女を好む。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。

・物語内での具体的な行動や成果
 アルトム皇国侵攻の際に仲間を逃がすため殿を務めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 重傷を負うもアルトム皇国に回収され、第二皇女ラシャラと恋人関係になった。

神薙

メーティス聖法神国に召喚された勇者の一人である。佳乃に恋心を抱いている。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の勇者。

・物語内での具体的な行動や成果
 佳乃に想いを伝えたが、冷たく拒絶された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ソリステア魔法王国・四大公爵家・エルウェル子爵家

ツヴェイト

ソリステア公爵家の長男である。真面目で常識的な思考を持つ。

・所属組織、地位や役職
 イストール魔法学院生。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスの指導を受け、実戦訓練や魔導錬成に取り組んだ。クリスティンと惹かれ合った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔導士団の幹部候補として期待されるようになった。

ソウキス・ヴェル・リビアント

リビアント公爵家の嫡男である。香水や女性を嫌う子供っぽい性格である。

・所属組織、地位や役職
 リビアント公爵家の次期当主。

・物語内での具体的な行動や成果
 夜会から逃亡を図るも、デルサシスに見つかり連れ戻された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ぽっちゃり系の令嬢と強制的に婚約させられた。

ブレマイト

ウィースラー派の学院生である。ツヴェイトを洗脳した実行犯である。

・所属組織、地位や役職
 イストール魔法学院生。

・物語内での具体的な行動や成果
 血統魔法を用いてツヴェイトを洗脳し、操作しようと企んだ。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ソリステア公爵家に捕らえられ、裏の仕事に従事させられた。

クレストン

ソリステア公爵家の前当主である。孫娘のセレスティーナを異常に溺愛している。

・所属組織、地位や役職
 元ソリステア公爵。

・物語内での具体的な行動や成果
 セレスティーナに近づく男子を裏で排除した。夜会でサーガスと本気の殴り合いを演じた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サーガス

戦術魔導研究の第一人者である。権力にこだわらない奔放な性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 エルウェル子爵家の家庭教師。

・物語内での具体的な行動や成果
 クリスティンの護衛として夜会に参加した。クレストンと激しい肉弾戦を繰り広げた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

デルサシス公爵

ソリステア公爵家の現当主である。情報網が広く、目的のためには冷徹な手段も辞さない。

・所属組織、地位や役職
 ソリステア公爵。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスに不審死事件の調査を依頼した。魔導銃士隊構想を掲げて軍事力の変革を進めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

セレスティーナ

ソリステア公爵家の長女である。ゼロスを尊敬し、魔法の最適化に励む。

・所属組織、地位や役職
 イストール魔法学院生。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスの指導で魔法を習得し、学院で才女と呼ばれるようになった。下級生たちに魔法を教えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔導天使の二つ名で呼ばれ、ファンクラブが結成された。

クリスティン・ド・エルウェル

エルウェル子爵家の令嬢である。女性の身で騎士を目指し、努力を惜しまない。

・所属組織、地位や役職
 エルウェル子爵家の次期当主。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスにオリハルコンの剣の鍛造を依頼した。夜会でツヴェイトと交流を持った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

クロイサス・ヴァン・ソリステア

ソリステア公爵家の次男である。重度の研究馬鹿で、他人に興味を示さない。

・所属組織、地位や役職
 イストール魔法学院生。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔法式の解読方法を大講堂で発表した。魔導銃の研究開発を進めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 サンジェルマン派の権威拡大に大きく貢献した。

ミスカ

セレスティーナ付きのメイドである。知的な外見とは裏腹に過激な武闘派である。

・所属組織、地位や役職
 ソリステア公爵家のメイド。

・物語内での具体的な行動や成果
 エロムラに強烈な踵落としを見舞った。女性防衛軍を率いて覗き魔たちを撃退した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 氷結の女王と呼ばれる超越魔導士の過去を持つ。

メーティス聖法神国

ミハロウフ・ウェルサピオ・マクリエル法皇七世

メーティス聖法神国の法皇である。歴史に名を残すことに異常な執着を持つ。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国・法皇。

・物語内での具体的な行動や成果
 被害拡大を防ぐため、異端審問神官長のジョスフォークを呼び寄せた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

リリス

メーティス聖法神国の元聖女である。川本龍臣の恋人兼補佐役を務める。

・所属組織、地位や役職
 元聖女。

・物語内での具体的な行動や成果
 龍臣とともに国境方面の遠征に参加した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

聖騎士達

メーティス聖法神国の軍事力を担う騎士の集団である。

・所属組織、地位や役職
 神聖騎士団。

・物語内での具体的な行動や成果
 ジャバウォックの襲撃に対応できず、後手に回った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

神官達

四神教の教義を広める聖職者の集団である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の神官。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスから神聖魔法の真実を知らされ、国への不信感を抱いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

司祭

神官たちを束ねる上位の聖職者である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の司祭。

・物語内での具体的な行動や成果
 勇者たちに邪神討伐の神命を告げた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

異端審問官達

四神教の暗部を担う殺し屋の集団である。快楽殺人を好む異常者が多い。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の異端審問官。

・物語内での具体的な行動や成果
 村を占拠して殺戮を楽しんでいたが、ウーケイたちに蹂躙された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

枢機卿

メーティス聖法神国の上層部を占める聖職者である。

・所属組織、地位や役職
 メーティス聖法神国の枢機卿。

・物語内での具体的な行動や成果
 聖女を妻にしようとするなど、腐敗した実態が語られた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

アルトム皇国

黒い羽根の将軍

アルトム皇国の将軍である。顔を隠す仮面をつけている。

・所属組織、地位や役職
 特務戦士団の将。黒天将軍。

・物語内での具体的な行動や成果
 ソリステア魔法王国の使節団を迎え、護衛を務めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

合法ロリ姫様

アルトム皇国の第二皇女である。嫉妬深い性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 アルトム皇国の第二皇女。

・物語内での具体的な行動や成果
 浮気を疑い、風間卓実を戦斧で追いかけ回した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サントールの街・その他

カエデ

養護院に預けられたハイエルフの少女である。好戦的な修羅の道を進む。

・所属組織、地位や役職
 養護院の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 孤児たちに剣術を教えた。スラッシュ・コッコと互角の打ち合いを演じた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

アンジェ

養護院の孤児である。赤毛で元気のよい少女である。

・所属組織、地位や役職
 養護院の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 女性傭兵に声をかけて情報を集めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ラディ

養護院の孤児である。角刈りの少年で心配性な一面を持つ。

・所属組織、地位や役職
 養護院の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 狩りに失敗した傭兵から反省点を聞き出した。ドドン・トードに矢を放った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ジョニー

養護院の孤児のリーダー格である。冷静な状況判断力を持つ。

・所属組織、地位や役職
 養護院の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 酒を奢って傭兵から情報を引き出した。ブラック・コッコとともにオークを倒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

カイ

養護院の孤児である。肉に対して異常なまでの執着を持つ。

・所属組織、地位や役職
 養護院の子供。

・物語内での具体的な行動や成果
 解体場で肉の情報を集めた。ドドン・トードの頭部に猛ラッシュを浴びせた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ギルドマスター

傭兵ギルドの支部長である。

・所属組織、地位や役職
 スティーラの街などの傭兵ギルド支部長。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスにSランクの傭兵資格を与えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

神・観測者

ウィンディア

風と大気を司る女神である。厄介事を避けるマイペースな性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 四神。風の女神。

・物語内での具体的な行動や成果
 アルフィアに急襲され、管理権限を奪われた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 神の座から引きずり下ろされ、永遠の闇に封印された。

ガイラネス

大地の女神である。重度の怠け者であり、眠ることを愛している。

・所属組織、地位や役職
 四神。大地の女神。

・物語内での具体的な行動や成果
 アルフィアに管理権限をあっさりと譲渡した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 惰眠のパジャマ神と呼ばれるようになった。

フレイレス

火の女神である。短絡的で感情的な性格をしている。

・所属組織、地位や役職
 四神。火の女神。

・物語内での具体的な行動や成果
 ギヴリオンに怪光線を反射され、頭髪が変質した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

アクイラータ

水の女神である。自己中心的で享楽的な性格を持つ。

・所属組織、地位や役職
 四神。水の女神。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスやアドに攻撃を仕掛けたが、逆に圧倒された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

アルフィア・メーガス

次世代の観測者として目覚めた元邪神である。冷静だが少しお調子者な一面もある。

・所属組織、地位や役職
 次世代の観測者。邪神。

・物語内での具体的な行動や成果
 ウィンディアとガイラネスから管理権限を奪還した。ジャバウォックに復讐を肯定する名を与えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 完全体への道を歩み始めた。

魔物・怨霊・ゴーレム

滅魔龍ジャバウォック

不条理に殺された勇者たちの魂が融合した巨大な魔龍である。四神教への復讐を目的とする。

・所属組織、地位や役職
 魔物。怨霊の集合体。

・物語内での具体的な行動や成果
 メーティス聖法神国の神殿を襲撃した。ムカデ女と死闘を繰り広げた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ムカデ女の肉塊を捕食して五本首に進化し、さらなる力を得た。

シャランラ

ゼロスの実姉である。自己中心的で他人を利用する性格である。

・所属組織、地位や役職
 指名手配犯。暗殺者。

・物語内での具体的な行動や成果
 群霊の主導権を奪い、街の住民を無差別に襲った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゾンビ化の薬を飲んで異形となり、討伐対象となった。

ムカデ女

シャランラたちが変質した異形の姿である。欲望と未練の塊である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。悪霊の集合体。

・物語内での具体的な行動や成果
 地下下水道から這い出し、街の住民を捕食して巨大化した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ジャバウォックに食われ、本体の触手だけを切り離して逃走した。

ファラオネェ(カースド・ファラオ)

女性の言葉を操る異端の魔物である。自分好みの国を作る野望を持つ。

・所属組織、地位や役職
 アーハン廃坑ダンジョンのボス魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスたちを誘惑し、エロムラを激しく怯えさせた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ガーディアンゴーレム

大理石でできた巨大なゴーレムである。

・所属組織、地位や役職
 アーハン廃坑ダンジョンの魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 湖畔の神殿で勝彦と渚に対峙したが、討伐された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ウーケイ師範

異常進化したコッコの一羽である。紅蓮の炎を纏うグラップルマスターである。

・所属組織、地位や役職
 ゼロスの使い魔。

・物語内での具体的な行動や成果
 シャランラを圧倒し、異端審問官たちを蹂躙した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 コカトリスへの変身能力を獲得した。

センケイ師範

異常進化したコッコの一羽である。漆黒の闇を纏うニンジャマスターである。

・所属組織、地位や役職
 ゼロスの使い魔。

・物語内での具体的な行動や成果
 高い隠密能力を駆使して盗賊たちを始末した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 コカトリスへの変身能力を獲得した。

コッコ

ゼロスが使役するワイルド・コッコたちである。好戦的な武闘派の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 ゼロスの使い魔。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスの畑仕事を手伝い、子供たちに格闘技を教えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ヒヨコ達

コッコの幼体である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 型稽古や乱取りの真似事をして鍛錬に励んでいる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ゴブリン

森やダンジョンに生息する一般的な魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 実戦訓練でツヴェイトたちに討伐された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ホブゴブリン

ゴブリンの上位種である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 第一階層のボスとしてゴブリン小隊を率いていた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

オーク

豚の顔を持つ二足歩行の魔物である。好戦的で剛腕を持つ。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ジョニーやアンジェたちの狩りの標的となった。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ハイ・オーク

オークの上位種である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョンのボス部屋でツヴェイトたちの前に立ちはだかった。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ミート・オーク

オークの一種である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 肉が食べられる魔物として言及された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ブルドドド

森やダンジョンに出現する魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 第二階層の森に生息していることが言及された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

フォレストウルフ

森に生息する狼型の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ミミズ型の魔物に捕食された死骸として発見された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

レッドホーク

森やダンジョンに出現する鳥型の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 第二階層の森に生息していることが言及された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ホーンラビット

角を持つウサギ型の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 第二階層の森に生息していることが言及された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

トロール

森に生息する巨大な魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 騎士団が遭遇した魔物として言及された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

コボルト

犬の頭部を持つ人型の魔物である。集団で行動する習性がある。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 アンズとエロムラに遭遇し、瞬殺された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

リザードマン

森の水辺などに生息する魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスを槍で襲撃したことが回想された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サハギン

水棲の魔物である。半魚人のような姿をしている。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョンの湖畔で渚と勝彦に群がり、一方的に蹂躙された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ワイヴァーン

空の悪魔と呼ばれる飛行型の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ゼロスに七頭まとめて討伐された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

サンド・ワーム

地中に潜伏する巨大なミミズ型の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 音に反応して騎士たちを狙ったが、ゼロスの魔法で一掃された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

マミー

包帯を巻いた乾燥した死体の魔物である。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョンの巨大迷路で大量発生し、エロムラに討伐された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

カマミー

ファラオネェの周囲にいるマミーである。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 エロムラを追い回し、激しい恐怖を与えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

ゾンビ

死体に霊体が憑依して動くアンデッドである。

・所属組織、地位や役職
 魔物。

・物語内での具体的な行動や成果
 ルナ・サークの街を襲撃し、ゼロスとアドの銃撃で掃討された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 記載なし。

アラフォー賢者13巻レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者15巻レビュー

展開まとめ

プロローグ ツヴェイト、夜会に出る 

鍛冶場の試し打ちと夜会の武闘会

自宅の鍛冶場

ゼロスは自宅に建て増しした鍛冶場で、設備の試し打ちとして短刀を鍛えていた。魔導錬成による金属加工には味気なさを感じており、鍛冶神のスキルに導かれるように鍛冶場を作っていた。彼は遊びの延長だからこそ妥協せず、これから何を作るかを楽しみにしていた。

四大公爵家の秘宝魔法

四大公爵家はそれぞれ秘宝魔法を受け継いでいたが、実戦では扱いづらい欠陥を抱えていた。威力は高いものの魔力消費が激しく、発動後は術者が魔力枯渇に陥る危険があった。そのため秘宝魔法の情報は機密扱いとなり、抑止力として威力だけが強調されていた。

ソウキスの逃避願望

リビアント公爵家嫡男ソウキスは、ツヴェイトの部屋で秘宝魔法の改良をしていた。夜会に出席する立場でありながら、彼は香水臭い社交場を嫌がり、出席を避けようとしていた。ツヴェイトは次期当主としての義務を説き、嫌がるソウキスに着替えるよう迫った。

緑色の下着

着替えようとしたソウキスは、ソファーの下から女性用下着を見つけた。ツヴェイトは、護衛のアンズが夜警中に作って忘れていったものだと説明したが、ソウキスは女装癖や盗品を疑った。さらに自分で下着を顔に被ったため、ツヴェイトに殴られた。

夜会の苦行

ソリステア公爵家主催の夜会では、貴族達が情報交換や縁談のために集まっていた。ツヴェイトは義務として耐えていたが、ソウキスは始まってすぐに飽き、愚痴をこぼし続けた。令嬢達はツヴェイトを苦手がり、ソウキスの可愛らしさには惹かれていたが、本人は女性の香水を避けていた。

黒歴史のツヴェイト

ソウキスは、以前のツヴェイトが洗脳の影響で俺様気質になり、女性を侍らせたいと暴走していたことを思い出した。ツヴェイトはその話を黒歴史として恥じ、元凶のブレマイトへの怒りを募らせた。本人は知らなかったが、ブレマイトはすでにソリステア家の手で裏仕事に従事させられていた。

クリスティンとの再会

会場には、サーガスに付き添われたクリスティンも来ていた。ツヴェイトとクリスティンは見つめ合い、互いに動揺して言葉を失った。ソウキスはその反応を見て事情を察し、勝手にクリスティンへ声をかけたため、ツヴェイトに小突かれた。

逃げ出すソウキス

ソウキスはツヴェイトをからかいながら、友人としての親しさを誇張してみせた。だがそれは、舞踏会で男性達から誘われる前に会場を抜け出すための口実だった。ツヴェイトはソウキスに利用されたと気づき、後でデルサシスに叱られる未来を悟った。

中庭の老人対決

ツヴェイトとクリスティンが周囲を確認すると、クレストンとサーガスは中庭で本気の喧嘩を始めていた。二人は親友でありライバルでもあり、魔法を使わず肉体だけで激しく打ち合っていた。貴族達はその戦いに見入るどころか賭けまで始め、夜会は別の熱気に包まれた。

延長戦の武闘会

クレストンとサーガスの戦いはますます激化し、立食会後に予定されていたダンスは中止された。代わりに、公爵家主催の武闘会のような状態となり、二人の老人は延長戦へ突入した。ツヴェイトとクリスティンは、身内の暴走に頭を抱えるしかなかった。

第一話 夜会の裏で時代は動き、会場は混乱する 

魔導銃士隊構想と若い二人の夜会

魔導銃の会議

夜会の裏で、デルサシスは軍務に関わる貴族達を集め、魔導銃と魔導銃士隊構想について会議を開いていた。魔導銃はメーティス聖法神国の火縄銃を回収し、旧時代の武器を参考に改良したものであり、女や子供でも魔力さえあれば人を殺せる危険な武器だった。デルサシスは、民間に出回らないよう厳重に管理し、軍だけで運用すべきだと説明した。

変わる戦争の形

貴族達は、魔導銃が剣や従来の騎士戦術を大きく変える可能性を理解した。魔導銃士隊構想には、名誉や一騎打ちよりも勝利と効率を優先する戦術が記されており、彼らは頼もしさと同時に不気味さを感じた。デルサシスは実験部隊の創設、製造体制、訓練場所、指揮官の選定などについて協力を求めた。

ドワーフへの恐怖

魔導銃の試作品はすでに完成しており、ドワーフ達が張り切っているとデルサシスは語った。貴族達は、妥協を許さないドワーフの職人気質を思い出し、工房の魔導士や職人達の過酷な状況を想像して戦慄した。会議はその後も予算や部隊運用について続けられ、一時間の休憩に入った。

逃走中のソウキス

休憩に出たデルサシスは、夜会から逃げ出していたソウキスを見つけた。ソウキスは、クレストンとサーガスの喧嘩で舞踏会が中止になったと説明したが、デルサシスは彼が婚約相手探しから逃げたことを見抜いた。さらにセレスティーナを候補に出したソウキスへ殺気を放ち、二度と言わないよう釘を刺した。

強制される縁談

デルサシスは、リビアント公爵から頼まれていたため、ソウキスに令嬢を紹介すると告げた。逃げれば強引に婚約させてもよい許可まで得ており、ソウキスは逆らえなくなった。彼はデルサシスの親馬鹿ぶりと恐ろしさを思い知り、後にぽっちゃり系令嬢と婚約することになった。

老人達の説教

クレストンとサーガスの喧嘩は決着がつかず、デルサシスが一喝してようやく止まった。二人は正座させられ、小言を聞かされることになった。婚活の場は武闘会のようになり、貴族達が盛り上がったため、ツヴェイトとクリスティンは常識のずれに頭を抱えた。

真面目なツヴェイト

ツヴェイトは、父や祖父、弟や妹まで強烈な個性を持つ家族の中で、自分だけが地味で浮いているように感じていた。彼は真面目な貴族を目指すと口にし、あのような非常識な存在にはなりたくないと考えた。一方で、強い個性への憧れも少し抱いていた。

似た者同士

クリスティンも、母や姉達に比べて自分は地味だと感じていた。ツヴェイトは、女性の身で騎士を目指し、信じた道を進む姿は十分に魅力的だと伝えた。クリスティンも、公爵家の責務から逃げず努力するツヴェイトは凄いと返し、二人は互いの抱える重圧や劣等感を認め合った。

恋の気配

クリスティンの一人称が僕に戻ったことをツヴェイトが指摘し、彼はそれを可愛いと口にした。二人は互いに赤面し、気恥ずかしさで固まった。デルサシス、クレストン、サーガスはその様子を近くで見守り、周囲には二人を狙っていた者達の嫉妬もあったが、二人は自分達だけの世界に入っていた。

第二話 ツヴェイトとクリスティン、いまだ恋と気付かず 

オリハルコンの相談と試作魔導銃

クリスティンの用事

夜会後、クリスティンはエルウェル領へ戻る前に、サントールで鍛冶職人を探そうとしていた。彼女はアーハンの廃坑で手に入れたオリハルコンを使い、家宝となる剣を作りたいと考えていた。職人がドワーフだった場合の不安はあったが、エルウェル家に箔をつけるためにも行動しようとしていた。

無自覚な恋

クリスティンは、婿入りする相手のことを考えるうちに、なぜかツヴェイトの顔を思い浮かべて動揺した。自分が恋に落ちているとは気づかず、気を取り直して部屋を出ようとしたところで、ちょうどツヴェイトとぶつかった。ツヴェイトに手を引かれて立ち上がらせられ、彼女はさらに激しく動揺した。

オリハルコンの包み

床に落ちた包みを拾ったツヴェイトは、中身がオリハルコンだと知って驚いた。クリスティンは、以前アーハンの廃坑で事故に遭った際、ゼロスに助けられたことを話した。ツヴェイトは、オリハルコンを大量に採掘できる非常識な人物としてゼロスを思い浮かべ、彼女をゼロスの家へ案内することにした。

朝の第二ラウンド

ツヴェイトとクリスティンが屋敷を出ようとすると、玄関先ではクレストンとサーガスが再び喧嘩を始めていた。二人は朝から互いを挑発し合い、昨夜の続きのように拳で語り合っていた。ツヴェイトとクリスティンは、騒ぎが大きくなる前にこっそり屋敷を出た。

鍛冶場のゼロス

ゼロスは自宅の鍛冶場で鉄を鍛えていた。魔導錬成では得られない感覚を求め、火と鉄と向き合いながら鍛冶を試していたが、まだ納得できる出来ではないと感じていた。そこへクロイサスが訪れ、試作した魔導銃を見せに来た。

試作魔導銃

クロイサスが持参した魔導銃は、火縄銃に近い形状ながら、ボルトアクション式の構造を備えていた。ゼロスは試しに空へ向けて撃ち、落下した弾丸を受け止めて殺傷力を確認した。彼は、反動や形状に問題があると指摘したが、クロイサスはドワーフ達のこだわりで現在の形状になったと説明した。

銃の管理問題

ゼロスは、魔導銃が世に広まれば犯罪や横流しが起こる危険が高いと考え、厳格な管理法が必要だと告げた。クロイサスは資格制度で管理できるのではと考えたが、ゼロスは盗難や模造品の危険を挙げ、紛失だけでも極刑にするほどの厳しさが必要だと伝えた。しかしクロイサスは、その話をすぐに忘れかけていた。

男性化性別変換薬

ゼロスが男性化の性別変換薬のレシピを持ち出すと、クロイサスは魔導銃の管理話を忘れるほど食いついた。彼は試験対象にメイドを使おうとし、ゼロスに止められた。最終的にクロイサスは、死刑囚を被験者にする方向で考え、二人の倫理観の危うさが表れた。

ゼロスの魔導銃

クロイサスは、ゼロスが作った魔導銃を見せてほしいと頼んだ。ゼロスはデザートイーグルを渡したが、それは重質量金属を使ったうえ、使用者の魔力を吸収して強化する構造だったため、クロイサスには重すぎ、撃つ前に魔力切れを起こしてしまった。ゼロスは、自分基準で作った武器が普通の魔導士には扱えないことを改めて理解した。

忘れられた機密品

クロイサスは男性化性別変換薬のレシピを受け取ると、喜びのあまり小躍りしながら帰っていった。だが、彼は機密品である試作魔導銃をゼロスのもとに置き忘れていた。ゼロスは、クロイサスの忘れっぽさに呆れながら、残された魔導銃をどう扱うべきか悩むことになった。

第三話 ツヴェイト、クリスティンをゼロス宅へと案内す 

ぎこちない道中とオリハルコンの剣

初々しい沈黙

ツヴェイトはクリスティンをゼロスの家へ案内していたが、二人は途中で会話が続かなくなっていた。互いに異性と街を歩く経験がなく、話題を探して気まずさを抱えていた。周囲には初々しいカップルに見えていたが、二人はそのことに気づいていなかった。

エロムラの野望

そこへエロムラが現れ、傭兵資格を取り直し、初心者装備でアーハンのダンジョンへ行くつもりだと話した。彼の目的は素材集めではなく出会いであり、女性との関係を求めるあまり、危険なダンジョンを軽く見ていた。ツヴェイトは呆れ、現実を見ろと諭した。

エルフ幻想の崩壊

エロムラはエルフへの憧れを語ったが、ツヴェイトは普通のエルフが人間とほとんど見た目が変わらないことを教えた。耳が尖っているのはハイ・エルフだと知り、エロムラは夢を砕かれた。それでも彼は欲望を捨てず、ハーレム王になると叫んで走り去った。

恥ずかしい弟

ツヴェイトとクリスティンは、旧市街で小躍りしながら歩くクロイサスを見かけた。クロイサスは紙を掲げて有頂天に踊っており、公爵家の次男とは思えない姿だった。ツヴェイトは血のつながりを恥じ、クリスティンとともに遠回りして関わらないようにした。

非常識な稽古場

ゼロスの家に着いた二人は、コッコやヒヨコ達が武芸を使い、教会の子供達やカイが訓練している光景を目撃した。クリスティンは、コッコが武芸達者になっていることに驚いた。ゼロスはそれを日常のように受け止め、子供達の向上心を理由に稽古をつけていた。

命の恩人への礼

クリスティンは、アーハンの廃坑で助けてもらった礼をゼロスに伝えた。ゼロスは採掘のついでであり、礼を求めたわけではないと軽く受け止めた。ツヴェイトも、これ以上食い下がるとゼロスの善意の面子を潰すことになると説明し、クリスティンは礼だけで納得することになった。

オリハルコンの相談

クリスティンは、アーハンで手に入れたオリハルコンを使い、家宝となる剣を作りたいと相談した。ゼロスは希少素材に興味を示し、ちょうど鍛冶場を作ったばかりだったため、剣を鍛えることを引き受けた。ただし、危険な特殊能力を付けようと何度も提案し、二人を不安にさせた。

非常識な一発芸

夕方、ツヴェイトとクリスティンが再び訪れると、ゼロスは刃渡り五メートルほどの禍々しい大剣を見せた。二人は家宝にできない非常識な代物に絶句したが、それはゼロスの冗談だった。彼は本命として、装飾を抑えた白銀のショートソードを差し出した。

二振りの名剣

完成したショートソードは地味な見た目ながら、剣身は白銀に輝き、魔力の通りも極めて滑らかだった。さらにゼロスは、別にロングソードも鍛えていた。ツヴェイトはどちらも国宝級だと見て、ロングソードは王家へ献上するべきだと判断した。

忘れ物の魔導銃

ゼロスは、クロイサスが朝に忘れていった試作魔導銃を思い出し、ツヴェイトに返却を頼んだ。ツヴェイトは、最重要機密を置き忘れる弟の無責任さに頭を抱えた。クリスティンには軍事機密だとだけ伝え、二人は剣と魔導銃を持って急いで屋敷へ戻った。

燃え上がる鍛冶魂

二人を見送ったゼロスは、剣を鍛える中で新たな発想を得ていた。彼は本気で剣を鍛えてみることにし、再び鍛冶場へ向かった。その後三日ほどこもり、世間には出せない性能を持つ何かを作っていた。

第四話 エロムラの災難と、聖法神国の勇者 

エロムラの危機と神国を襲う黒い龍

出会いのないダンジョン

エロムラは出会いを求めてアーハンの村へ向かったが、ダンジョンに来る傭兵の大半は金目的であり、彼の期待通りにはならなかった。新人装備にしたことで実力を軽く見られ、女性傭兵には相手にされず、代わりに強面の男性傭兵四人に囲まれた。親切そうに見える彼らに、エロムラはどこか不穏なものを感じていた。

隠し部屋の男達

男性傭兵達はエロムラを坑道の隠し部屋へ連れ込み、扉を閉めると装備を脱ぎ始めた。彼らは初心者狩りではなく、リサグルの牢でエロムラ達を襲った男の被害者であり、その経験から別の道へ目覚めてしまった者達だった。エロムラは再び貞操の危機に陥り、逃げようとしたが扉は開かなかった。

落とし穴の救い

半裸の男達が迫る中、エロムラの足元に突然ランダムトラップが発動し、彼は穴へ落ちた。結果的に貞操の危機からは逃れたが、落下先は廃坑ダンジョンの中階層だった。彼は自力で脱出する羽目になり、サントールへ戻った頃には心身ともにボロボロになっていた。

帰還する勇者龍臣

メーティス聖法神国では、勇者川本龍臣が聖騎士団を率いて聖都マハ・ルタートへ戻る途中だった。かつて四神教の切り札だった勇者達は大きく数を減らし、戦闘可能な者も限られていた。龍臣は岩田の死や勇者不足、聖都の崩壊などの報告に疑問を抱きながら、恋人で補佐役のリリスと会話していた。

腐教の広がり

龍臣は、転生者の腐・ジョシーがもたらした薄い本文化にも頭を悩ませていた。彼女の活動は出版や財政に影響を与える一方、百合や薔薇の文化を広げ、関係者に新たな扉を開かせるほどの混乱を生んでいた。龍臣は聖都へ戻っても休めず、余計な仕事に巻き込まれる未来を感じていた。

トチーカの黒い影

龍臣達がトチーカの街に近づいた時、街の中心から煙が上がり、巨大な黒い影が飛び立った。禍々しい姿はドラゴンのようであり、聖騎士達は動揺した。龍臣は急いで街へ向かい、被害状況を確認させた。

神殿だけの被害

トチーカで被害を受けていたのは、四神教の神殿や教会ばかりだった。一般市民の被害は少なく、司祭や神官が主に狙われていた。龍臣は、黒いドラゴンが四神教に恨みを持って意図的に施設を襲っているように感じたが、理由までは分からなかった。

追い詰められる法皇

マハ・ルタートでは、法皇ミハロウフが数々の問題に頭を抱えていた。聖都崩壊、勇者不足、神聖魔法の価値低下、獣人族の反抗、経済圧力、各地の神殿襲撃など、解決困難な問題が積み重なっていた。四神からは有用な神託もなく、彼は経済だけでも立て直そうと苦悩していた。

名声への執着

ミハロウフは、自分の代で聖法神国が崩れていく現実を受け入れられず、歴史に名を残すという野望に執着していた。だが周辺諸国への強引な要求や国内の腐敗のツケが回ってきたことを、彼は理解していなかった。彼は諦めきれないまま、永遠の名声を求めていた。

暢気な女神達

聖域では、フレイレスとアクイラータがウィンディアとガイラネスの不在を気にしつつも、地上の危機には無関心だった。彼女達は四神と呼ばれながらも自己中心的であり、政治や人間の問題には関わる気がなかった。地上の信徒達との認識の溝は大きかった。

抱き枕のウィンディア

一方、ガイラネスは自分の異空間倉庫から、封印されていたウィンディアを偶然引き抜いた。ウィンディアは邪神復活を伝えようとしたが、ガイラネスは枕のことしか気にせず、彼女を抱き枕にして眠ってしまった。ウィンディアは身動きできず、締めつけられながら地獄のような時間を過ごすことになった。

地下倉庫と戦車の発想

同じ頃、ゼロスは地下倉庫を大改装していた。用途を考えずに広く作りすぎたため、何か大きなものを作ろうと考え、やがて戦車という発想に至った。ホバー戦車や大型砲の搭載まで考え始めるあたり、彼もまたロマンに忠実な殲滅者であった。

第五話 聖法神国の剣豪 

下水路の異形と魔龍の参戦

下水路の追跡戦

サカキ・ゲンマとサカキ・コズエは、メーティス聖法神国の地下下水路で謎の魔物討伐を請け負っていた。二人は他の傭兵達と分かれて調査していたが、他の傭兵達はすでに食われ、ゲンマとコズエだけで異形の化け物を追う状況になっていた。下水路は腐臭と黒い血でさらに汚れ、コズエは戦闘中にも風呂の心配をしていた。

ムカデ女シャランラ

二人が追っていたのは、シャランラ達が変じたムカデのような異形だった。女性の上半身を持ちながら、全身に無数の口や目、人間の手足を生やした姿であり、シャランラは化け物扱いに怒っていた。ゲンマは彼女達が人を食ってきた以上、斬ることに躊躇はないと言い切った。

分裂する肉塊

シャランラは自分の肉体を切り離し、食った人間を材料にした分身体を作り出した。分身体は骨の武器を持ってゲンマに襲いかかり、斬られても別の手足や口を生やして再生した。シャランラ本体は小さくなりながら排水口へ逃げ込み、ゲンマは本体を取り逃がしてしまった。

救いを求める肉塊

残された分身体の中には、殺してほしいと訴える被害者達の意識が残っていた。ゲンマは逃げることもできたが、彼らを放置できず、楽にしてやる方法を探した。魔法が苦手な彼はコズエを頼ろうとしたが、コズエは下水路の奥で薄い本を見つけて目を輝かせていた。

腐女奥様の炎

ゲンマは汚れた薄い本を捨てるよう命じ、コズエは未練を残しながら戻ってきた。彼女は悲しみを怒りに変え、糸で肉塊達を縛り、炎魔法で跡形もなく焼き払った。爆風は下水路を駆け抜け、ゲンマとコズエは辛うじて外へ逃れたが、コズエは最後まで失われた本を惜しんでいた。

逃げ延びた本体

一方、シャランラ本体は別の傭兵達を襲い、次々と食い殺していた。彼女は食った者達を取り込んで体を補填し、討伐隊を面倒に感じて下水路からの脱出を決めた。身勝手な魂達は、これまでの不幸を世界のせいにし、街や村を襲って復讐しようと考え始めた。

街への侵入

シャランラ達は下水路をさまよった末に出口を見つけられず、マンホールを破壊して街へ這い出た。街の人々は異形の姿に悲鳴を上げて逃げ惑ったが、シャランラ達は群衆を無差別に捕食し始めた。街は阿鼻叫喚の地獄へ変わった。

空を楽しむジャバウォック

ジャバウォックは四神教の神殿や教会を襲いながら、自由な夜間飛行を楽しんでいた。元勇者達の魂は、神官達への復讐を続けつつ、聖騎士達が後手に回る様子を嘲笑していた。次の標的を相談していた時、彼らは街で起きている異変に気づいた。

嫌悪すべき化け物

ジャバウォックは街の上空から、住民を食いながら成長するシャランラ達の姿を見た。その醜悪な姿は、同じく化け物となった元勇者達にも生理的な嫌悪感を抱かせた。彼らは街の人々に恨みはないとして助けることを決め、シャランラ達へ突撃した。

絶望の門前

街の門番だった衛兵は、地下から現れた魔物と肉塊の群れによって街が壊滅していく様子を見ていた。門は逃げる住民で詰まり、衛兵や傭兵達は次々と食われていった。生き残った者達は、せめて一太刀でも浴びせようと最後の覚悟を固めていた。

魔龍の救援

その時、空から咆哮が響き、漆黒の巨影がシャランラ達に体当たりした。ジャバウォックは尾と咆哮で肉塊の群れを吹き飛ばし、まるで衛兵達を守るように立ちはだかった。衛兵や傭兵達は、神殿を襲っていたはずの黒いドラゴンが自分達を助けたことに困惑しながらも、奇跡が起きたと感じていた。

第六話 魔龍と巨大ムカデ女 

魔龍とムカデ女の激突

対極の悪霊

ジャバウォックとムカデ女は、どちらも悪霊の集合体でありながら性質は対極だった。ジャバウォックは復讐という目的でまとまった元勇者達の魂であり、ムカデ女は欲望と未練にすがる犯罪者達と被害者の魂の集合体だった。両者は互いを嫌悪し、ジャバウォックは目の前の存在を滅ぼすべきだと本能的に感じていた。

火炎ブレスと強酸

ジャバウォックは先手として火炎ブレスを放ったが、ムカデ女は肉体を分散して回避した。さらに人型肉塊を飛びつかせ、強酸でジャバウォックを溶かそうとした。ジャバウォックは酸では傷つかなかったものの、気色悪さから鱗を棘状に変化させ、高速回転で肉塊を弾き飛ばした。

完全攻撃形態

ムカデ女は跳躍してジャバウォックに飛びかかったが、尻尾で弾き飛ばされた。接近されれば絡みつかれる危険があると判断したジャバウォックは、全身の鱗を剣状の突起に変えた。これにより、触れた相手を切り裂く攻防一体の形態となり、ムカデ女は有効な攻撃手段を失った。

追い詰められるシャランラ

シャランラ達は住民を取り込んで力を増そうとしていたが、ジャバウォックの出現で計画を崩された。火炎ブレスで胴体や手駒を焼かれ、接近して絡みつこうとしても剣状の鱗に斬り裂かれた。盗賊達の魂は諦め始めたが、シャランラだけは人間に戻る望みを捨てられなかった。

プラズマの一掃

ジャバウォックは剣状鱗から放電し、全方位にプラズマと光線を放った。街の建物は一直線に焼き抜かれ、周囲の肉塊は消し炭になった。シャランラ達は危機を悟り、残った肉塊を集めて巨大なムカデ女を作り、本体だけを逃がすための目くらましにしようとした。

門前の防衛戦

時間は少し戻り、ゲンマとコズエは街の門前で衛兵や傭兵達と共に人型肉塊と戦っていた。肉塊は斬っても死なず、焼き払わなければ止まらない厄介な相手だった。騎士隊長は魔法の乱発を命じ、民間人まで戦わせる無能ぶりを見せたため、ゲンマは強い不快感を抱いた。

消えた騎士隊長

ゲンマが騎士隊長を斬るか迷い始めた直後、凄まじい熱量の光が走り、騎士隊長の姿は消えた。街にはレーザーのような光が走り、建物が炎上し、肉塊達は東門へ向かって集まり始めた。ゲンマは、東門でムカデ女とドラゴンが戦っていることを悟った。

コズエの薄い本

戦いの最中にも、コズエは崩れかけた書店から薄い本を拾っていた。ゲンマは非常時にも趣味を忘れない妻に呆れ、ドラゴンと化け物の戦いよりも彼女の状態を深刻に感じた。彼は、コズエが遠いところへ行ってしまったように思い、深くため息をついた。

肉塊の捕食

ジャバウォックは、ムカデ女が自分達と似た怨念の存在でありながら、欲望に歪んだ別物だと見抜いた。取り込まれた無辜の魂を助ける方法として肉塊を食う案が出たが、誰も食べたがらなかった。だが岩田定満が制御権を奪い、ムカデ女の肉に食らいついたことで、元勇者達は最悪の味を共有させられた。

五本首の魔龍

ジャバウォックがムカデ女を食らうたびに、取り込まれていた被害者達の魂が解放され、その怒りが勇者達と同調した。力を増したジャバウォックは五本首となり、巨大な怪獣のような姿へ変貌した。首が増えたことで主導権は善良な勇者達に戻り、岩田達は罰としてムカデ女の肉を食わされることになった。

本体の逃走

シャランラ達は、巨大化した肉体を食われ続け、再生が追いつかなくなっていた。彼らは壊れた門から外へ逃げられることに気づき、無数の触手でジャバウォックの注意を引いた。最後に本体を一本の触手へ移し、切り離して城壁の外へ投げ飛ばすことで、街の外へ逃げ延びようとした。

第七話 おっさん、教え子とともにダンジョンへ行く 

滅びた城塞都市とアーハン廃坑ダンジョン

飛び去るドラゴン

巨大ムカデ女と人型肉塊を食らい尽くしたドラゴンは、破壊された街から空へ去っていった。ゲンマはその姿を見て、ドラゴンとムカデ女が同質の存在ではないかと疑ったが、詳しいことは分からなかった。彼は情報を傭兵ギルドに売るため、コズエにドラゴンとムカデ女の姿を絵に描かせた。

火事場の薄い本

コズエは、混乱の中で書店から持ち出した衆道本を背負っていた。ゲンマは火事場泥棒だと咎めたが、コズエは放棄された芸術作品の保護だと主張した。二人の前では火災が広がり続け、街の復興は難しくなっていた。後にこの城塞都市は放棄され、化け物同士の戦闘で滅んだ都市として記録された。

突然のダンジョン行き

ソリステア公爵家別邸で、ゼロスはツヴェイト、セレスティーナ、エロムラにダンジョンへ行こうと告げた。目的は鉄の採掘と、二人の実戦経験だった。ツヴェイトは準備不足を心配したが、ゼロスなら手ぶらでも現地で何か作るだろうと納得した。エロムラだけは、以前の経験から異常に怯えていた。

有能すぎる公爵

ツヴェイトは、公務を手伝う機会が少ないことを明かした。デルサシスが仕事を処理しすぎるため、後継者であるツヴェイトが学ぶ余地がなくなっていたのである。ゼロスは、ツヴェイトがデルサシスのようになる必要はないと語り、クレストンからも経験を積ませてほしいと頼まれているため、翌日の探索が決まった。

廃坑ダンジョン

翌日、一行は嫌がるエロムラを連れてアーハンの廃坑ダンジョンへ入った。坑道は今も構造が変化しており、地図は参考程度にしかならなかった。ゼロスは、罠やダンジョン盗賊、危険な傭兵の存在を説明し、探索には常に警戒が必要だと教えた。

怯えるエロムラ

エロムラは、村に戻ることを強く拒んだ。彼にとって危険なのはダンジョンではなく、アーハンの村にいる特定の傭兵達だった。探索開始直後、天井から槍が落ちるランダムトラップが発動し、エロムラは間一髪で避けた。ゼロス達は罠の危険を確認したが、エロムラへの心配は薄かった。

森の第二階層

一行は一階層のボス部屋を突破し、第二階層へ到達した。そこには地下とは思えない広大な森が広がっており、ゼロスはダンジョン内部の構造変化やフィールドの不思議さを説明した。エロムラは以前落とし穴で雪山に落ちたことを思い出し、なおも不安定な様子だった。

魔物と素材の仕組み

ツヴェイトとセレスティーナはゴブリンを倒し、魔物が魔石だけを残して消える様子を見た。ゼロスは、魔物の素材はダンジョンに吸収されるため、持ち帰るには特殊な袋が必要だと説明した。彼は二人に、吸収を防ぐ加工を施したマジックバッグを渡したが、セレスティーナ用は幼児向けのような可愛すぎる意匠だった。

ハイ・オーク戦

二階層のボス部屋では、ハイ・オークをリーダーとする五匹のオークが待ち構えていた。ゼロスは訓練の成果を見るため、ツヴェイトとセレスティーナだけで戦わせた。二人は身体強化を使って連携し、ハイ・オークを素早く仕留めた後、残りのオークも制圧した。

ダンジョンへの疑問

戦闘後、ゼロスは宝箱や魔物、素材の吸収といったダンジョンの仕組みに疑問を抱いた。魔物が生物のようでありながら餌を必要とせず、人工物のような武器や道具まで生み出すことは不可解だった。ゼロスは、ダンジョンが単なる魔物ではなく、高度な知性や何らかの設計思想を持つ存在ではないかと警戒を深めた。

第八話 おっさん、マヨテロを仕掛ける 

採掘と湖上に現れた遺跡橋

欲望の採掘

ゼロスは鉱石を前にして異様に興奮し、ツヴェイトにも掘るよう迫った。鉄鉱石の中には赤鉄、黒鉄、金銀、銅、錫、亜鉛、ミスリルなどが微量に混じっており、ゼロスは魔導錬成で希少金属を抽出するつもりだった。ツヴェイトはクリスティンの顔を思い浮かべ、指輪に使える宝石やミスリルを得ようと急にやる気を出した。

素材集めと給料泥棒

セレスティーナはマナ・ポーションの素材になるネッタリ苔や、免疫強化に使えるボーン・マッシュルームを採取していた。エロムラは護衛役のはずだったが、出現したコボルトはゼロスがツルハシを投げて倒してしまったため、魔石回収係になっていた。ゼロスの規格外な反応速度の前では、エロムラの役割はほとんどなかった。

湖畔の休憩場所

採掘後、一行は湖の広がる階層へ出た。湖面が多く水生の魔物が出る可能性を警戒したゼロス達は、崖の岩棚を休憩場所に選んだ。ゼロスはガイア・コントロールで階段や石窯、石テーブルを作り、あっという間に岩棚を展望台のような拠点へ変えた。

土木魔法の軍事利用

ツヴェイトは、ガイア・コントロールが戦場で使われれば陣地構築や地下拠点作りに応用できる危険な魔法だと考えた。敵国内で秘密拠点を築き、破壊工作や攪乱に利用される可能性もあった。エロムラもその脅威に気づき、二人はこの魔法を他国に流すべきではないと感じた。

ダンジョンの豪華な食事

ゼロスはダンジョン内にもかかわらず、野菜サラダ、肉野菜炒め、スープ、焼きたてパン、ピザまで用意した。匂いで魔物を引き寄せる危険があるため、普通の傭兵なら考えない行動だったが、ゼロスはバリスタまで設置して防衛も整えていた。ツヴェイト達は、その非常識な準備力に呆れながらも食事を受け取った。

漢前まよねぇ〜ず

ゼロスは特製の漢前まよねぇ〜ずを出し、三人に味見させた。濃厚すぎる旨味は調味料の域を超えており、三人は手を止められなくなった。ゼロスは非常食として有用だと説明したが、エロムラ達は中毒性の危険を感じた。食後、ツヴェイト達は毒耐性や麻痺耐性、混乱耐性の上昇に気づき、ゼロスが何かをやらかした可能性を疑った。

湖面の異変

食後、ゼロスが鉱石をインゴットに加工し、セレスティーナが薬草をすり潰し、ツヴェイトが宝石を取り出している間、見張りのエロムラは湖面の異変に気づいた。サハギンらしき群れが水中から現れて林の奥へ向かい、さらに湖底から橋のような構造物が浮上し始めた。橋は湖の中央にある遺跡のような島へ続いていた。

浮上した遺跡橋

湖から現れた橋は、長い年月を経た遺跡のような造りで、明らかに人工物めいた彫刻が施されていた。ゼロス達は、それが新たな下層へのルートではないかと考えた。ダンジョンの構造変化が目の前で起きたことで、ゼロスも状況を軽く見ず、周囲の調査を優先することにした。

不穏な拡張

遠方では爆発音が響き、サハギンと傭兵達が接触したらしい気配があった。ゼロスは足手まといを抱える危険を考えながらも、まずは拠点を片付け、周辺の探索を始めると決めた。未完成で変化し続けるダンジョンでは何が起こるか分からず、四人は不気味な地鳴りの中、岩棚を下りて調査へ向かった。

第九話 おっさん、ダンジョンの変化が理解できず 

勇者二人組と閉じ込められた湖畔階層

渚と勝彦

第二階層のボス部屋を攻略していた一条渚は、田辺勝彦に付き合ってダンジョンへ来たことにうんざりしていた。勝彦はカジノで有り金を失い、渚の職場で金を貸してくれと騒いだため、生活費を稼ぐ目的でアーハンの廃坑ダンジョンへ来ることになっていた。渚は勝彦の無神経さと浪費癖に怒り、何度も厳しく叱っていた。

勇者としての危うさ

勝彦は魔法を使えるようになったことで浮かれていたが、渚はメーティス聖法神国に知られれば危険だと忠告した。二人は四神教にとって都合の悪い真実を知っており、事実上の脱走者でもあった。渚は暗殺の可能性まで考えて警戒していたが、勝彦はなおも軽く受け止めていた。

逃げ先の相談

渚は、勝彦に足を引っ張られる前にアルトム皇国へ向かうことも考えていた。そこには姫島や神薙達、さらに生きていた風間もいるとゼロスから聞いていた。風間が別の意味で変わっていた話を聞き、勝彦は衝撃を受けたが、渚は勝彦も十分にロクデナシだと突きつけた。

サハギンの群れ

第三階層で二人が進んでいると、傭兵達がサハギンの群れから逃げてきた。渚は勝彦に巻き込まれた不満を抱えながらも剣を抜き、魔力を込めた斬撃でサハギンをまとめて斬り伏せた。勝彦も飛斬で多数のサハギンを倒し、地上で動きの鈍い半魚人達を一方的に蹂躙した。

渚の殺意

勝彦はサハギンの魔石を回収しながら、解体を渚に手伝わせようとした。渚は、自分がダンジョンに来る羽目になった原因が勝彦にあると改めて突きつけ、これ以上ふざけたことを言えば刺すと告げた。勝彦は謝ったが、渚は彼がすぐ同じことを繰り返すと分かっていた。

消えた入口

その頃、ゼロス達は湖畔フィールドの外周を戻っていたが、来る時に使った入口が消えていることに気づいた。三階層に入った後で通路が塞がったことになり、一行はダンジョン内に閉じ込められた可能性を悟った。ゼロスは出口は必ずどこかにあるはずだと落ち着いていたが、ツヴェイト達は不安を覚えた。

新たな建造物

近くで地鳴りと落石のような音が響き、ゼロスは飛行魔法で上空から周囲を確認した。すると、北側の断崖に石造建築物のようなものが出現していた。湖中央の神殿らしき島と合わせて調査候補が二つになり、ゼロスは判断をツヴェイトに任せた。

断崖の墓所

ツヴェイトは、まず近い断崖の建造物を調べると決めた。一行は採取をしながら移動し、やがて古代の墓所のような場所へ到着した。そこにはエジプト風の神殿を思わせる巨大な石像が並んでいたが、六体すべてが妙になまめかしいポーズをしており、四人は得体の知れない不安を抱えながら奥へ進んでいった。

第十話 おっさん、異様な存在と遭遇する 

湖中央の神殿とオネェファラオ

湖畔の勝彦と渚

田辺勝彦と一条渚は、サハギンの群れを倒して魔石を回収した後、湖の畔へ辿り着いていた。渚は澄んだ湖に感動していたが、勝彦が水着やバカンスの話を持ち出したため、彼女は激怒して勝彦を蹴り飛ばした。渚は勝彦の無神経さを責め、反省してもすぐ忘れる身勝手さに呆れていた。

怪しい橋

二人は水場を離れ、湖中央の島にある神殿跡へ向かうことにした。渚は橋が古代の遺物に見えるのに苔や草がなく、あまりに綺麗すぎることから、最近出現した未開エリアだと考えた。勝彦はお宝に期待し、二人はサハギンの水弾を受けながらも橋を全力で駆け抜け、島へ到着した。

遺跡型迷路

同じ頃、ゼロス達は古代遺跡風に変化したダンジョンを探索していた。傾斜路を上がった先には、石造りの巨大迷路が広がり、木製の扉やミイラ系の魔物が出現していた。ゼロスは内心で昔のゲームを思い出していたが、内部には死臭と異臭が漂い、探索の気分は最悪だった。

マミーの粉塵

エロムラはマミーを斬り捨てていたが、倒した後に舞う粉塵が問題だった。ゼロスは、それが人型魔物の体組織に由来し、麻痺や毒の効果を持つゾンビパウダーだと説明した。密閉空間で倒し続ければ、こちらが弱体化していく厄介な相手だった。

マミー掃討の訓練

ゼロスはアンデッドの相手に飽きており、ツヴェイト、セレスティーナ、エロムラにマミーの処理を任せた。三人は核を狙って攻撃し、討ち漏らしを警戒しながら戦った。ゼロスはこの状況を訓練に利用し、簡単な魔法でも応用次第で有効に使えることへ気づかせようとしていた。

ミストの応用

粉塵で視界と呼吸が悪化する中、ゼロスはミストを使い、霧で微細粉塵を取り込ませて床へ落とした。ツヴェイトとセレスティーナは、攪乱用と思っていた魔法が空気の洗浄にも使えることを知り、先入観で応用を見落としていたと反省した。ゼロスは基礎魔法の使い方次第で状況を変えられると教えた。

暴走するエロムラ

マミーの増援が続いたため、ゼロスはエロムラに複数の強化魔法を重ねがけした。エロムラは理性を低下させられ、対不死属性を与えられた狂戦士のようになり、マミーの群れを一方的に粉砕していった。ツヴェイトとセレスティーナはエロムラを哀れみつつも、自分達が代わることは即座に拒んだ。

不思議なマミー

ゼロス達は、マミーがなぜダンジョン内に大量発生するのか疑問を抱いた。ミイラは本来、人の手で防腐処理された遺体であり、自然発生するものではなかった。セレスティーナはダンジョンが製造している可能性を考え、ツヴェイトはそれなら高度な知識と知性を持つことになると指摘した。

エロムラの悲鳴

強化魔法の効果が切れる頃、迷宮内にエロムラの悲鳴が響いた。ゼロス達が急いで向かうと、広いフロアで巨大なオネェのファラオミイラと、女性型らしきマミー達に追いかけられるエロムラの姿があった。彼は壁際に追い込まれ、包帯に絡みつかれながら必死に助けを求めていた。

セレスティーナの興味

エロムラの貞操の危機を前に、セレスティーナは生物学的興味だと主張しながら、その先を見たがっていた。ツヴェイトは妹が戻れない道に入りつつあることを諦め、ゼロスも趣味が深みに入る危険を語った。そんな中、オネェファラオはエロムラだけでなくゼロスとツヴェイトにも興味を示し、セレスティーナだけは邪魔者として排除しようとしていた。

第十一話 おっさん、異世界の黒歴史を知ってしまう 

傭兵ギルドの緊急報告とファラオネェの宝箱

大規模な構造変化

アーハンの村の傭兵ギルド支部に、息を切らした傭兵が駆け込み、廃坑ダンジョンで大規模な構造変化が起きたと報告した。第一階層まで遺跡型に変化し、調査隊を含む傭兵達が取り残された可能性があった。ギルドマスターは救援を出す危険を考え、構造変化が収まるまでダンジョンを閉鎖すると決めた。

望まれざる研究者達

ギルドマスターは、周辺貴族に報告すれば研究者達が押し寄せることを危惧していた。ソリステア魔法王国の研究者達は英知を求める欲望が強く、危険を顧みず調査に乗り込む可能性が高かった。傭兵ギルドにとって、彼らは被害を増やしかねない厄介な来客だった。

湖中央の神殿遺跡

一条渚と田辺勝彦は、サハギンの集中攻撃を突破して湖中央の島へ辿り着き、神殿遺跡の入口で休んでいた。勝彦は奥へ進む気でいたが、渚は帰りの体力や勝彦の欲深さを警戒していた。渚は勝彦を切り捨てたいほど信頼していないと告げ、勝彦はようやく自分が本気で愛想を尽かされていると自覚した。

大理石の礼拝堂

二人が神殿を観察すると、そこはギリシャ風の大理石の遺跡であり、色褪せない彫刻や装飾が残っていた。勝彦は宝石や金細工を金に換えようと考えたが、渚は歴史的な価値の方に目を向けていた。扉の隙間から中を覗くと、礼拝堂の奥に巨大なゴーレムらしき存在がいた。

ガーディアンゴーレム

勝彦と渚は礼拝堂へ入り、大理石でできたガーディアンゴーレムと対峙した。ゴーレムは不気味なデスマスクを胴体に浮かべていたが、二人はかつて似た魔物と戦った経験があり、十分なレベルもあった。二人は剣を抜いて挑み、時間をかけずにゴーレムを倒した。

ファラオネェとの対峙

一方、ゼロス達はボス部屋でカースド・ファラオのオネェ、ファラオネェと対峙していた。ファラオネェはゼロス、ツヴェイト、エロムラに強い興味を示し、セレスティーナを邪魔者扱いしていた。周囲のマミーも女性型ではなくカマミーであり、エロムラは激しく怯えていた。

ニュハーフ王国の過去

ファラオネェは生前、自分好みの国を作るため、男達を全てそちらの道へ進ませ、女を追放か死刑にしたと語った。その結果、国は少子化で滅びたが、彼は復活後に新たな王国を作るつもりだった。ゼロス達は、ファラオネェを地上へ出せば別の意味で世界が混乱すると判断し、この場で滅ぼす決意を固めた。

腐の友情

セレスティーナはファラオネェの話に強い興味を示し、ファラオネェも彼女を理解者として認めた。二人の間には奇妙な共感が生まれたが、生者と死者として戦うしかなかった。セレスティーナは全力で抗うと決め、メイスを構えてカマミーの群れへ向かった。

カマミー掃討戦

セレスティーナは身体強化を使い、カマミー達を容赦なく粉砕した。ツヴェイトも妹を守るため参戦し、捕縛包帯や毒性粉塵を警戒しながら戦った。エロムラは恐怖で錯乱し、戦力としては不安定だったが、カマミーの注意を引きつける役には立っていた。

煉獄炎の浄化

ゼロスはファラオネェの即死級の呪詛を警戒し、一撃で仕留めるために煉獄炎を放った。浄化の炎はファラオネェを包み込んだが、彼は苦しむどころか熱と痛みに快感を覚え、生の実感を取り戻したように歓喜した。やがて彼は長い偽りの生から解放されることを受け入れ、周囲のカマミー達も炎へ巻き込んだ。

派手な火葬

ファラオネェは包帯でカマミー達を絡め取り、煉獄炎を引火させたため、ボス部屋は激しく燃え上がった。ゼロス達は酸欠を避けるため通路へ退避し、魔法障壁で熱を遮りながら火葬を見守った。セレスティーナはもっと話を聞きたがったが、炎が燃え尽きるまで四人は足止めされた。

守りのブルマ

ボス部屋には宝箱が残され、中には守りのブルマと古代王の黄金仮面が入っていた。防御力や速力の上昇、魅了と誘引の効果を持つブルマに対し、黄金仮面は考古学的価値しかなかった。エロムラはブルマに異様な興奮を見せ、セレスティーナが試そうとしたため、ゼロスは危険だと止めた。

続く一悶着

ゼロスは、ブルマを装備すればエロムラがケダモノ化するかもしれないと警告した。エロムラは自分が穿く案を拒み、ゼロスはその理由をからかった。ツヴェイトは呆れながら先を急ぎたいと思っていたが、宝箱の中身を巡るくだらない騒動はしばらく続いた。

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