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アラフォー賢者の異世界生活日記フィクション(Novel)読書感想

小説「アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 2」感想・ネタバレ

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アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 2の表紙画像(レビュー記事導入用) アラフォー賢者の異世界生活日記

アラフォー賢者ZERO 1レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
    3. ■ 物語の特徴
  2. 読んだ本のタイトル
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. プレイヤーの歪んだ倫理観
    2. 異常な身体変化魔法
    3. 魔法薬の研究と副作用
    4. 犯罪クランの殲滅
    5. 影六人の暗殺稼業
    6. 神々による世界管理
  6. 登場キャラクター
    1. 地球の人物
      1. 向田祥
      2. 船橋唯香
      3. 安藤俊之
      4. 大観音寺紗季
      5. 大観音寺真紀
      6. 紗季の父親
      7. 紗季の母親
      8. 榎村樹
      9. 横山大助
      10. 大場たくや
      11. 暴走族の男
    2. パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】(殲滅者)
      1. ゼロス・マーリン
      2. ガンテツ
      3. ケモさん
      4. テッド・デッド
      5. カノン・カノン
    3. パーティー【影六人】
      1. ハナビ
      2. キキョウ
      3. ヒイラギ
      4. スミレ
      5. レンゲ
      6. アンズ
    4. その他のプレイヤー・集団
      1. 熱唱男
      2. 斥候職らしき男
      3. 新米上位プレイヤーパーティー
      4. カップルプレイヤー
      5. エロフスキート・ムラムラス
      6. サイケ・チャネラー
      7. 桃尻助平太夫撫介
      8. 秘密ルートの案内人
      9. パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】
    5. クライムクランのプレイヤーと集団
      1. 渥垂傲三
      2. クラン【愛ある犯罪者の集い】
      3. クラン【時代の導き手】
      4. クラン【人の不幸は蜜の味】
      5. クラン【殺らないか?】
      6. クラン【アビスの手招き】
      7. クラン【蔵矢彌組】
    6. キイノクナ国のNPC・集団
      1. 禿
      2. 遊女達
      3. 客達
      4. バンゾウ
      5. 餓狼衆
      6. サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツ
      7. カワライ・カワナカ・ゲンジロウ
      8. コオカ・シモーサカミ・イナスケ
      9. セドリヤ・セイベイ
      10. 懐天党
      11. 天燃党
      12. 定火消
      13. オサキ
      14. マサカ・シンタロウ・ナオミチ
    7. その他のNPC・集団
      1. ドミニオン部隊
      2. 医療班
      3. 美少年(魔王)
      4. 美人のお姉さん
    8. 神族・天使
      1. 天使達
      2. ロキ
    9. モンスター・アンデッド
      1. ナイトメア・ドラゴニュス
      2. プロミネンス・レイオン
      3. マリー・ビスメイヤー
      4. モテナイ・メメスキン
      5. ルチャード
  7. 展開まとめ
    1. プロローグ  おっさんの平穏なゲームプレイの裏側で
    2. 第一話  テッド・デッドという男
    3. 第二話  大観音寺紗季、あるいはカノン・カノンの事情
    4. 第三話  榎村樹と愉快な仲間達
    5. 第四話  忍者姉妹のゲーム生活日記
    6. 第五話  影六人のクライムクラン殲滅下準備
    7. 第六話  クライムクラン殲滅が開始されました
    8. 第七話  おっさんと影六人、必殺な裏稼業を引き受ける
    9. 第八話  おっさんと影六人、暗殺稼業を開始する
    10. 短編  【影六人】寄ればかしましい日常
  8. 同シリーズ
    1. アラフォー賢者の異世界生活日記シリーズ
    2. 小説
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

本作は、アラフォー男性の大迫聡がVRRPG【ソード・アンド・ソーサリス】において大賢者ゼロス・マーリンとしてプレイする様子を描いたスピンオフ作品の第2巻である。今回は東の島国【キイノクナ国】を舞台としている。ゼロスはパーティーリーダーであるケモさんの誘いを受け、大規模な犯罪クランの討伐へ向かう。そこでは、女郎屋【天華楼】を拠点とする女忍者パーティー【影六人】が新たに登場する。クライムクランや悪徳商人、謀反を企てる大老が暗躍する中、ゼロスや影六人たちが時代劇さながらの裏稼業(暗殺)に乗り出す大捕物が展開される。

■ 主要キャラクター

  • ゼロス・マーリン(大迫聡):【黒の殲滅者】と呼ばれる大賢者のプレイヤーである。強力な殲滅魔法や自爆武器を行使し、今回は犯罪クランの討伐や裏稼業のクエストに加わる。
  • ケモ・ラビューン:パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダーである。獣人を愛好し、広い情報網を駆使して【影六人】にクライムクランの情報を提供した。
  • カノン・カノン:【白の殲滅者】と呼ばれる調合師のプレイヤーである。現実世界では大観音寺紗季と真紀という従姉妹がアカウントを共有している。紗季が対象の肉体を強制的に変化させる危険な魔法薬を開発し、真紀がその後始末として拠点ごと犯罪クランを消し飛ばす。
  • テッド・デッド:死霊術師のプレイヤーである。リア充を憎んでPK行為を繰り返している。怨念に満ちた女性の遺体「モテナイ・メメスキン」をアンデッドとして蘇生させ、彼女の恐ろしい復讐劇に直面した。
  • ガンテツ:ドワーフの姿をした鍛冶師のプレイヤーである。自爆を芸術と捉えており、クライムクランの山城を巨大な樽爆弾で破壊する。
  • 影六人:キイノクナ国の遊郭を拠点とする6人組の女忍者パーティーである。リーダーのハナビを中心に、NPCの恨みを晴らすための暗殺クエスト「天誅殺! 悪滅裏稼業」を遂行した。

■ 物語の特徴

本作はVRRPGを舞台としながらも、NPCが複雑な社会や政治的謀略を巡らせる点に特徴を持つ。大老サグサによる国の改革と謀反の計画など、時代劇のような重厚な背景が設定されている。そこに倫理観を欠いた【殲滅者】たちや【影六人】が介入し、常識外れな手段で悪徳NPCや犯罪プレイヤーのクランを討伐していく。危険な魔法薬による強制的な肉体変化や、巨大爆弾による拠点破壊など、容赦のない制裁の様子がコミカルに描写される。ゲームのシステムを利用した必殺仕事人のような暗殺展開が、他のVRMMO作品と差別化される要素である。

読んだ本のタイトル

アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド-
著者:寿安清 氏
イラスト:ジョンディー  氏
出版社:KADOKAWAMFブックス
発売日:2024年8月23日
ISBN:9784046839640

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あらすじ・内容

あなたのお命、頂戴いたします! まぁゲームでの話ですけど

人気VRRPG【ソード・アンド・ソーサリス】の上位プレイヤーであるアラフォーおっさん【大迫聡】。彼がいつものようにレベル1800オーバーの大賢者【ゼロス・マーリン】となって冒険を楽しんでいると、パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダー・ケモさんから「東の島国で大規模な犯罪クランを潰すんだけど参加する?」というメッセージが届く。特に急ぎの用事がなかったゼロスは、参加するかは行ってから考えることにして、お気楽観光気分で【キイノクナ国】へと向かうのだった――。
時代劇さながらの世界が広がる東方の国を舞台に、必殺の大捕物が描かれる第二巻。女郎屋【天華楼】を拠点に活動する個性強すぎ女忍者パーティー【影六人】が新たに参戦! ゼロス達【殲滅者】に引けを取らない濃ゆ~い活躍に注目♪

アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 2

感想

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 2』は、VRRPG「ソード・アンド・ソーサリス」の中でアラフォーのおっさん、大迫聡(ゲーム内でのキャラクターネームは、ゼロス・マーリン)の冒険(?)やらかし(?)を描いた物語であった。
本書では、ゼロスが仲間たちと共にプレイヤーがNPCを利用して組織した。
大規模な犯罪クランを討伐するミッションに挑む。
彼らは、時にユーモラスでありながらも、真剣に戦いに臨む姿が印象的であった。

物語の中で特に印象に残ったのは、アンズとその姉たちの活躍であった。
彼女たちは弱い立場の女性を守るために、命がけで敵と対峙し、時には暗殺稼業のような役割を果たしていた。
彼女たちの絆と覚悟が描かれており、そんな中で末の妹のアンズへの家族愛の深さはドン引きな領域で、それに冷静にツッコミを入れるアンズが美味しい役割をしていた。

また、ケモさんが彼女たちにちょっかいを出し、姉たち、他の神々が修羅と化すシーンでは、高次元生命体を巻き込んでのひと騒動に世界滅亡の危機を感じながらも神々がリラックスするために、このゲーム世界を利用していた裏設定を知った。

さらに、本書では現実と仮想世界が交錯する場面が多く、ゲームの世界に潜む秘密や倫理的な疑問が浮かび上がる。
プレイヤーたちが単なる遊びとしてではなく、真剣にゲームの世界に向き合い、自分たちの行動に責任を持つ姿が描かれている点が印象深い。
犯罪クランを討伐する過程でのチームワークや戦術、時には裏切りや陰謀も絡み合い、読み応えのある展開が続く。
うん、これ必殺仕事人のオマージュだな。

全体として、『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO 2』は、ゲームの世界の中で展開される冒険と人間ドラマを巧みに描いた作品であった。
登場人物たちの個性的なキャラクターと、その行動によって引き起こされる物語の展開が魅力的であり、最後まで目が離せない一冊であった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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アラフォー賢者ZERO 1レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

考察・解説

プレイヤーの歪んだ倫理観

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO』シリーズにおいて、VRRPG「ソード・アンド・ソーサリス」をプレイする者たちの活動は、単なるゲーム攻略の枠を大きく逸脱している。「たかがゲームだから」という免罪符を盾にして、現実世界では抑え込んでいる暴力性や歪んだ倫理観を露わにするプレイヤーたちの実態は、圧倒的な力による国家・地形レベルの破壊や狂気の生産活動、裏社会での暗躍、そして神々の冷徹な評価が入り混じる混沌とした事象として描かれている。

ゲームを免罪符にした残虐性の発露と命の重さの喪失、歴史上の革命模倣やテロを扇動するクライムクランの暗躍、他人の幸せへの八つ当たりPKや劇薬を用いた人体実験に及ぶ殲滅者たちの異常性、暗殺クエストを引き受けるクノイチ集団「影六人」の裏稼業、そして命を弄ぶ廃プレイヤーを異世界への刺客として選定する神々の計画にいたる全容は以下の通りである。

不死性を盾にした理性の枷の脱却と巨大モンスターによるNPC惨殺を笑って楽しむ残虐性

プレイヤーたちは仮想空間であることを理由に理性の枷を外し、現実の映画や漫画で描かれるような猟奇的殺人や計画殺人を実行に移すことがある。

・金と暴力による支配願望や、弱者を踏みにじる嗜虐的な思考を持つ者が存在する。
・裏のサイトではNPCに対する残虐な映像が共有されるなど、異常な楽しみ方をする層が存在している。
・彼らは死んでも生き返るという不死性ゆえに命の重さを喪失している。
・巨大モンスターがNPCを惨殺、捕食する凄惨な光景を見ても、罪悪感を抱くどころか笑って楽しむという稚拙な残虐性を見せている。

美学や歴史の実験を掲げて押し込み強盗や内乱を扇動する犯罪組織の暗躍

ゲーム内には、「愛ある犯罪者の集い」や「時代の導き手」、「殺らないか?」、「アビスの手招き」といった「クライムクラン」と呼ばれる犯罪組織が存在する。

・彼らは、現実の犯罪行為をゲーム内で実践してみたり、歴史上の革命を模倣して意図的に他国の治安を乱したりしている。
・NPCの権力者や商人と結託し、押し込み強盗やテロを扇動して内乱や戦争を引き起こそうと画策する。
・一般プレイヤーからも嫌悪されているが、彼らは自分たちの行為を「美学」や「歴史の実験」として正当化している。

他人の幸せを憎むモンスター押し付けPKと肉体強制変質ポーションによるモルモット化

主人公ゼロスが所属するパーティー「趣味を貫き深みに嵌まる(通称:殲滅者)」のメンバーたちも、倫理観が著しく欠如した行動をとっている。

・テッド・デッド:現実世界での失恋や幼馴染への異常なストーカー行為からくる鬱憤を晴らすため、他人の幸せを激しく憎んでいる。ゲーム内でカップルのプレイヤーを見つけると試練と称してモンスターを押し付け、意図的にPK(プレイヤーキル)を行うという身勝手で歪んだ八つ当たりを繰り返している。
・カノン・カノン(紗季・真紀):「死んでも現実には影響ない」と割り切り、他のプレイヤーを平然と人体実験のモルモットにする。強制的に肉体を変質させる(胸や尻が異常に肥大化する、性別が変わるなど)魔法を仕込んだポーションや、服用者を狂戦士化させる魔法薬を開発している。
・カノンはそれを実力不足の中堅プレイヤーを上位エリアから追い返すための牽制としてゼロス経由で売り捌いたり、死に戻ったプレイヤーのデスペナルティを回復させるついでに人体実験を行ったりしている。危険な在庫を処分するためという理由で、犯罪クランの拠点を地下の廃寺ごと超重力魔法「暴食なる深淵」で根こそぎ消滅させるなど、その行動はテロリストそのものである。
・ドワーフのガンテツは「芸術は爆発だ」という狂った美学のもと、巨大な爆弾や自爆武器を開発し、犯罪クランの山城を一人で跡形もなく吹き飛ばしている。悪質なプレイヤーに対しては「悪党に人権はない」と言い放ち、容赦のない大暴れで一般プレイヤーから恐怖の代名詞として悪名を轟かせている。

遊郭経営による情報収集と悪徳奉行を天誅殺で始末するクノイチ集団の影の防衛

悪辣な犯罪行為が横行する一方で、そうした悪党を成敗する上位プレイヤーによる裏稼業も存在する。

・東方の国に拠点を置く女性忍者パーティー「影六人」は、遊郭の女郎屋を経営して裏情報を集めている。
・理不尽に殺されたNPCの無念を晴らすための暗殺クエスト(天誅殺! 悪滅裏稼業)を引き受ける。
・悪徳奉行や大老を次々と始末する必殺仕事人のような活動を行っている。

化生と見下すカワライの非難と歪んだ精神性を逆にタフと評価する使徒候補者選定

プレイヤーたちの暴挙に対し、高度なAIを持つNPCである海運奉行カワライは、「戦いを遊びだと思っておる」「おぞましい人の姿をしているだけで、その本質はまさに化生」と、命を弄ぶプレイヤーたちの歪んだ精神性を痛烈に非難している。

・彼らの倫理観を欠いた虐殺や破壊活動により、冥界を管理する神々は溢れかえる死者の魂の処理に追われ、過労(残業)に苦しんでいる。
・世界を管理する神々は、プレイヤーたちを「良識が壊れた異常者」「人格破綻者やサイコパス」と評価している。
・しかし同時に、その「常識に縛られない柔軟な思考」や「環境適応力の高さ(タフな精神性)」、「世界に喧嘩を売れる反骨精神」こそが、次元崩壊の危機を救うのに適していると判断する。
・倫理観の欠如やタフな精神性を評価し、彼らを異世界へ送り込む使徒候補者(刺客)として選定する計画を進めている。

まとめ

「ソード・アンド・ソーサリス」における廃プレイヤーたちの行動は、不死の環境と圧倒的な武力が結びついた結果生み出される、極めて理不尽でバイオレンスな暴挙の数々である。クライムクランによる内乱扇動や、カノンらによる人体実験、ガンテツの広域爆破といった災害級の活動は、一般プレイヤーやNPCに多大なトラウマと被害を与えている。「影六人」のような闇の抑止力が存在するものの、命をゲームとして消費する彼らの本質は海運奉行カワライに「化生」と断じられる通りである。しかし、この常識を逸脱した歪んだ精神性と圧倒的な破壊力こそが、世界の崩壊を防ぐための「刺客」として神々に最適解と見なされるプロセスは、彼らのクレイジーなプレイスタイルがそのまま異世界の命運を握る最大の切札に反転するという、本作の持つ皮肉で強烈な構造を厳密に証明している。

異常な身体変化魔法

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO』シリーズに登場する「異常な身体変化魔法」は、本来の魔法の用途を逸脱し、対象者の尊厳を徹底的に破壊するために生み出された恐ろしい魔法として描かれている。

肉体を強制的に変質させて衰弱状態に陥れるデバフ効果、異端のNPC魔導士が夫への憎悪から開発した拷問魔法としての起源、白の殲滅者カノンによる禁書術式の再現と変質ポーションの製造、そして悪質なプレイヤーの心を折って強制撤退させるためのお灸としての利用にいたる全容は以下の通りである。

極端な肥大化と強制的な性転換を引き起こす術式と栄養奪取による衰弱デバフ

対象者の肉体を強制的に変質させ、極端な肥大化や性転換を引き起こすデバフ魔法であり、主に以下の3つの魔法が登場する。

・ブルンバスト:胸部を異常なまでに肥大化させる。

・ヒップバイン:お尻を極端に大きくする。

・ウマナミナノネ:男性器を肥大化させる。女性の対象者にも強制的に生やす効果を持つ。

・これらの魔法を受けると、強面の男性プレイヤーの胸部が魔乳に変えられたり、女性プレイヤーに男性器が生えたりといった大惨事に陥る。

・さらに、急激な肉体の変質に体内の栄養分を奪われるため、対象者は衰弱のデバフ状態に陥り、まともに動けなくなってしまう。

モラハラ夫への憎悪から生まれた肉の引きちぎりを伴う完成版拷問魔法の真実

これらの魔法を開発したのは、かつてアルハモン国で処刑された異端のNPC魔導士「モテナイ・メメスキン」である。

・自身の貧相な体型を罵り、他の肉感的な女性と浮気を繰り返すモラハラ夫への憎悪からこの魔法を生み出した。

・夫の好む肉感的で蠱惑的な女性の体型を夫自身に強制的に付与するという皮肉が込められている。

・本来の完成版の魔法は、際限なく肥大化した胸や尻の肉が、やがてブチブチと音を立てて骨から引きちぎられる、というえげつない殺傷力を持った拷問魔法であった。

禁書からの盗み出しと回復と同時に胸や尻が異常肥大化するミドルポーションの精製

この恐ろしい魔法は、モテナイが残した魔導書『望むべき美への代償』に禁忌の術式として記され、書庫の奥深くに封印されていた。

・王妃の難病を治した報酬として禁書庫に入った白の殲滅者カノンが、それをこっそり盗み出す。

・カノンが手に入れた術式は未完成であり、肉を引きちぎる効果までは組み込まれていなかった。

・しかし、彼女はこの術式を用いて、回復すると同時に胸や尻が異常に肥大化するミドルポーションを作り出してしまった。

世界樹最前線都市ユグドラシアでの横取り中堅プレイヤーに対するえげつない罠

この異常なポーションは、黒の殲滅者ゼロスによって利用された。

・世界樹の最前線都市ユグドラシアにおいて、他人の狩りを妨害してモンスターを横取りする悪質な中堅プレイヤーたちが標的となる。

・ゼロスは回復薬と偽ってこのポーションを売りつけた。

・ポーションを飲んだ中堅プレイヤーたちは男女問わず身体を異形に変化させられ、パニックに陥る。

・これは、実力不足でありながら不正な手段で上位エリアに居座る者たちへのお灸であった。

・彼らにトラウマを植え付けて心を折り、中位エリアへと強制的に撤退させるためのえげつない罠として機能した。

まとめ

異常な身体変化魔法とそれを用いたポーションの流通は、ゲームの不死性を逆手に取り、肉体的ダメージではなく「精神的な尊厳破壊」によって対象を制裁する極めて陰湿かつ強力な防衛手段である。モラハラへの復讐という怨嗟に満ちた起源を持ち、カノンの再現によって未完成ながらも狂気の回復薬として昇華された。ゼロスがこのポーションを悪質プレイヤーへの罠として実戦投入し、異形化と衰弱によって自尊心を粉砕してエリアから排除したプロセスは、力による排除だけでなく、尊厳の破壊が最も効果的な抑止力になり得ることを厳密に証明している。

魔法薬の研究と副作用

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO』シリーズにおいて、「魔法薬の研究と副作用」は、自由度の高いゲームシステムとプレイヤーの狂気が結びついた結果、周囲に多大な被害をもたらす要素として描かれている。

現実世界での閉塞感から未知の魔力調合にのめり込んだ背景、倍の年齢を重ねる若返り薬や狂戦士化させる劇薬の副作用、禁忌の肉体変質魔法を付与した尊厳破壊ポーションの性能、デスペナルティを受けたプレイヤーをモルモットにする人体実験、そして差し押さえられたアトリエから流出した危険な失敗作を地下組織ごと超重力魔法で消滅させる過激な廃棄処理にいたる全容は以下の通りである。

現実の制約から解放された未知の魔力実験とHP回復の代償に課されるバーコード頭化のデバフ

カノンは、現実世界では制約の多い製薬会社の研究職に就いている反面、未知の素材や魔力反応を試せるソード・アンド・ソーサリスの自由度に魅了され、魔法薬の調合を極めた。

・彼女の作る魔法薬は、ステータスの大幅上昇やHP超回復といった極端なメリットがある一方で、致命的な副作用(デバフ)を伴う。

・回春の秘薬:老化トラップを治すために開発されたが、若返った後に「倍の年齢を取ってしまう」という最悪の副作用を持った失敗作である。

・ナンバー673(バーサークポーション):筋肉と身体能力が通常の4倍に膨れ上がるが、痛みを消すための麻薬成分により精神が高揚し、敵味方関係なく暴れ回る(狂戦士化する)危険な薬である。

・その他の副作用:アバターが奇行に走り操作不能になる、全裸に近くなるほどクリティカル率が上がる(NPCの好感度は激減する)、HPが回復する代わりに頭髪が抜けてバーコード頭になり、脂ぎったどすこい体型になるなど、枚挙にいとまがない。

浮気夫への怨嗟に満ちた肉体変質術式の付与と強制巨大化に伴う深刻な衰弱状態

カノンは、異端のNPC魔導士モテナイ・メメスキンが遺した禁忌の魔導書から、ブルンバスト(胸部肥大化)、ヒップバイン(臀部肥大化)、ウマナミナノネ(男性器の肥大化・女性への強制付与)という異常な肉体変質魔法を学び、それをポーションに付与した。

・本来、これはモテナイが浮気性の夫への復讐として生み出した、肉体が肥大化した末に骨から引きちぎられるというえげつない拷問・殺傷魔法であった。

・カノンが使ったのは未完成の術式だったため肉体はちぎれなかったが、服用者は回復と引き換えに身体を異形に変えられる。

・さらに急激な巨大化に栄養を奪われて衰弱状態に陥ってしまう。

死に戻りプレイヤーの強制的モルモット化と横取り中堅層への安価な回復薬偽装トラップ

カノンは完成した魔法薬の効果を試すため、レイド戦などで死に戻りしてデスペナルティを受けたプレイヤーに試作品を投げつけ、強引に人体実験のモルモットにする。

・副作用で錯乱、暴走したプレイヤーたちは、レイドボスの囮として使い潰される。

・また、黒の殲滅者であるゼロスは、実力不足でありながら他人の狩りを妨害して上位エリアに居座る悪質な中堅プレイヤーたちを牽制するため、カノンの異常な身体変化ポーションを「安い回復薬」と偽って売りつけた。

・結果として、服用したプレイヤーたちは男女問わず尊厳を破壊され、パニックに陥った。

未納アトリエからの犯罪組織への横流しと証拠隠滅を狙った暴食なる深淵による一括消滅

ゲーム内では、生産活動で生じた失敗作の処分方法を誤ると、有毒ガスや公害が発生するという妙にリアルな仕様がある。

・カノンは片付けられない性格のため、失敗作を倉庫やアトリエに放置しがちである。

・その結果、家賃未納でNPCに差し押さえられたアトリエから、前述のバーサークポーションなどの危険物がクライムクラン(犯罪組織)の拠点へと横流しされる事件が起きた。

・その後始末を押し付けられた従妹の真紀(もう一人のカノン)は、危険な魔法薬が世に出回るのを防ぐため、超重力魔法「暴食なる深淵」を放つ。

・アジトごと根こそぎ消し飛ばして証拠隠滅を図るという過激な処理を行っている。

まとめ

カノンによる魔法薬の研究とそれに伴う致命的な副作用は、仮想世界の自由度を悪用したマッドサイエンスが、如何に環境や他プレイヤーの尊厳を脅かす災害となり得るかを如実に示している。若返りの代償となる急速な老化や、強制的な異形化、精神を汚染する狂戦士化ポーションは、戦力増強の枠を超えた生物兵器そのものである。人体実験での囮運用や、悪質プレイヤーへの罠としての活用、さらにはアトリエの管理泥沼化による犯罪組織への技術流出とそれを地下組織ごと「暴食なる深淵」で消滅させる証拠隠滅処理のプロセスは、この生産活動が単なるゲームの攻略要素ではなく、世界の治安を根底から揺るがす最悪の産業廃棄物問題であることを厳密に証明している。

犯罪クランの殲滅

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 2』における「犯罪クランの殲滅(撲滅イベント)」は、現実世界では許されない組織的な押し込み強盗、人身売買、悪徳貴族との結託による武器密輸、暴動やテロの扇動といった悪質な不正行為をゲーム免罪符に繰り返す「クライムクラン」に対し、運営から発動された大規模な討伐イベントである。

一般プレイヤーとNPCが協力して犯罪組織を追い詰めるシビアな情報戦の開幕から、自爆マニアのガンテツによる山城拠点の完全爆破、真紀カノンによる危険な魔法薬の処分に伴う拠点の異形化、そして超重力魔法によるイベントの意図せぬ強制終了にいたる全容は以下の通りである。

同時多発的な押し込み強盗と人身売買を繰り返すクライムクランの暗躍とレッドマーク制限

クライムクランは、キイノクナ国の周辺国(ナダ国、クダナ国、アシテナガ国)において、大店の蔵を襲う押し込み強盗を同時多発的に引き起こしていた。

・強盗に入った家の一族を皆殺しにしたうえで、若い娘を攫って他国へ身売りする人身売買にまで手を染めている。

・悪徳貴族や裏社会の人間、大老や海運奉行といった国の重鎮と繋がり、隣国から中古の武器や防具を密輸して戦争や内乱を引き起こそうと画策する死の商人として活動していた。

・現実世界で起きた過去の革命をゲーム内で模倣し、暴動やテロを扇動して現政権を転覆させようとする「時代の導き手」のようなクランも存在した。

・運営から周辺国に出没する盗賊団とクライムクランの撲滅イベントがアナウンスされ、対象となった犯罪プレイヤーにはレッドマークが付与され、チャットや他エリアへの移動が制限される賞金首となった。

・一般プレイヤーは冒険者ギルドで手続きをし、NPCの同心や岡っ引きと協力してアジトを探し出すシビアな情報戦が繰り広げられた。

籠城美学を無視した超巨大樽爆弾の投入とクダナ国拠点の跡形なき粉砕

クダナ国の山間部に濃霧とモンスターを利用した山城の拠点を築いていたクライムクラン「愛ある犯罪者の集い」に対し、自爆マニアのガンテツが単身で乗り込む。

・クラン側は「押し寄せる軍隊に籠城し、必死の抵抗も虚しく散っていく」という犯罪者としての美学を持っていた。

・しかしガンテツは「芸術は爆発だ」と叫びながら、小型樽爆弾を次々と投擲して城門を破壊した。

・最後は、タイタンクラスのモンスター用に製造した爆魔石を仕込んだ超巨大な樽爆弾を起爆させ、彼らの美学を無視して拠点ごと跡形もなく消し飛ばしてしまった。

井戸への試作ポーション投入によるアシテナガ国地下拠点の蠢く肉塊化

アシテナガ国の廃寺の地下には、歴史上の革命を模索するクラン「時代の導き手」が潜伏していた。

・彼らは「アビスの手招き」の策に嵌められて捨て駒にされ、指名手配犯として追い詰められていた。

・そこへ、従姉が横流しした危険な魔法薬(バーサークポーションなど)を処分しに真紀カノンが訪れる。

・真紀が井戸から適当な試作魔法薬を投げ込んだ結果、地下のプレイヤーたちは毒で融解し、スライムのように這いずる「蠢く肉塊」へと変貌してしまった。

無詠唱の暴食なる深淵による一括消滅と大規模討伐イベントの単独攻略終了

仲間の無残な姿に激怒した「時代の導き手」の生き残りが真紀に斬りかかる。

・真紀は超重力魔法「暴食なる深淵」を無詠唱で放ち、地下の拠点ごと彼らを完全に消滅させた。

・これにより、三カ国のクライムクラン拠点がすべて破壊されたと運営からアナウンスが流れる。

・真紀は横流しされた危険物を処理したかっただけなのだが、図らずも大規模イベントをたった一人で攻略してしまい、残敵掃討の段階へと強制移行させる結果となった。

まとめ

犯罪クランの撲滅イベントと「趣味を貫き深みに嵌まる」のメンバーによる介入は、システムを逆手に取り人身売買やテロ行為を美学として正当化していた悪質プレイヤーたちが、圧倒的な「個の武力」によって存在ごと抹消されたカオスな結末である。ガンテツの規格外の爆破や、真紀カノンによる試作ポーションの投入、そして地下拠点ごと空間を消滅させる「暴食なる深淵」の無詠唱発動は、クライムクランの組織防衛やシステム上の優位性を根底から無力化した。たった一人で大規模イベントを強制終了させ、地形ごと悪党を消し去ったプロセスは、仮想世界において理性の枷を外した犯罪的テロリズムが、それを遥かに凌駕する狂気と破壊力の前に完膚なきまでに敗北することを厳密に証明している。

影六人の暗殺稼業

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO -ソード・アンド・ソーサリス・ワールド- 2』において、東の島国「キイノクナ国」を拠点とする女性忍者パーティー「影六人」の暗殺稼業は、時代劇さながらの「必殺仕事人」のような展開と、善悪の境界で揺れ動くドラマ、そしてゲームならではの理不尽なオチが入り混じるエピソードとして描かれている。

念願であった裏稼業パーティークエスト発動の経緯、個性的な能力による標的への仕置きと殲滅、国を憂う為政者の信念と被害者の情の狭間での葛藤、そしてセンチメンタルな空気を一瞬で破壊した運営報酬の不条理さにいたる全容は以下の通りである。

女郎屋天華楼を拠点とするクノイチ集団と未亡人NPCの依頼による天誅殺の発動

影六人は、遊郭である女郎屋「天華楼」を経営し、そこを拠点に情報収集を行う上位プレイヤーのクノイチ集団である。

・彼女たちはプレイスタイルの一環として、恨みの込められたお金で悪人を仕置きする裏稼業を設定していたが、誰も依頼してこないため一度も機能していなかった。

・大老サグサが企てる謀反の裏計画を知ってしまい、追手から逃げる途中で夫シンタロウを殺された女性NPCオサキをゼロスが救出する。

・オサキから「かんざしを売ったお金で仇を討ってほしい」と涙ながらに依頼されたハナビとキキョウは、表面上は深刻な表情を装いながらも、内心では裏仕事の依頼が来たことに歓喜する。

・これにより、パーティークエスト「天誅殺! 悪滅裏稼業」が発動した。

首へし折りによる商人の瞬殺から大自爆大戦斧による犯罪クラン頭の爆殺にいたる仕置き

標大老サグサとその謀反に加担する重鎮たち、および裏で繋がるクライムクランのプレイヤーが標的となり、メンバーと助っ人のゼロスはそれぞれ標刻を分担して暗殺を実行する。

・ヒイラギ(標的:海産物問屋セイベイ):人身売買などの悪事に手を染めた悪徳商人を、護衛の用心棒ごと一瞬で首をへし折って瞬殺した。

・アンズ(標的:町奉行コオカ):国の改革よりも自身の出世欲と野心のために謀反を利用しようとしていた町奉行を、自宅の庭で背後から毒を塗った刃で刺殺した。

・ゼロス(標的:蔵矢彌組の頭・渥垂傲三):裏で暗躍するクライムクランの頭(プレイヤー)に対し、激しい斬り合いの末、ガンテツ特製の大自爆大戦斧という凄まじい威力の自爆兵器を叩き込んで爆殺した。

・スミレ&レンゲ:双子の二人は「暗殺はジメジメしていて生理的に無理」という理由で不参加を表明する。代わりに謀反の実行部隊である懐天党と天燃党が襲撃を行っていた武家屋敷へ乗り込み、派手な忍術で暴徒たちを容赦なく焼き討ち、殲滅した。

腐りきった世襲制打破を掲げる海運奉行カワライの討伐と大老サグサの毒薬自決

私腹を肥やす悪党とは異なり、海運奉行カワライと大老サグサの二人は、私利私欲ではなく「腐りきった世襲制の国を正す」という確固たる大義と覚悟を持って謀反を企てていた。

・キキョウはカワライと対峙した際、彼が国を憂う為政者としての信念を持っていることに敬意を払うが、大義のための犠牲を強いたことで生まれた被害者の情に応えるため、力なき者の刃として彼を討ち取った。

・ハナビは大老サグサの元へ赴き、彼が真面目すぎるゆえに家臣を使い捨てたことに後悔して苦しんでいる不器用さを指摘する。

・サグサは自らの野心と感情の未熟さを悟り、ハナビに感謝しながら彼女から渡された毒を自ら飲み干して自決した。

人間臭いNPC暗殺後の虚しさと超レアゴミ素材精霊石の尿瓶がもたらしたシュールな落差

クエストを完了した影六人とゼロスであったが、私腹を肥やす悪党だけでなく、国の未来のために命を懸けた者まで暗殺してしまった。

・自分たちのやったことは正しかったのかという虚しさと、NPCが作られた存在とは思えないほどの人間臭さに対する漠然とした不安を抱え、センチメンタルな空気に包まれる。

・しかし、そのシリアスな雰囲気は、運営から配られたクエストクリア報酬によって完全にぶち壊される。

・キキョウの報酬は、超レア素材で作られた使い道のないゴミアイテム「精霊石の尿瓶」であった。

・ゼロスも包丁セットといった微妙な報酬を引かされ、彼らはガチャ運の不条理さに泣くというシュールな結末を迎えた。

まとめ

「天誅殺! 悪滅裏稼業」の完遂は、仮想現実におけるロールプレイとしての暗殺劇が、高度なAIを持つNPCの重厚な人間ドラマを飲み込み、最終的にゲームシステム側の冷徹な不条理によって収束したカオスな一幕である。首のへし折りや大自爆大戦斧による物理的な排除の一方で、大義のために散ったカワライやサグサとの対話はプレイヤーたちの心にNPCを超えた生命の重みという深い葛藤を刻み込んだ。しかし、そのセンチメンタルな余韻を「精霊石の尿瓶」という最高級の産廃報酬によって一瞬で笑いへと変貌させた仕様は、どれほど世界がリアルになろうともその本質は神々や運営の掌の上の箱庭にすぎないという、本作特有のメタ的構造を厳密に証明している。

神々による世界管理

『アラフォー賢者の異世界生活日記 ZERO』シリーズにおいて、VRRPG「ソード・アンド・ソーサリス」を裏で管理している「神々」の活動は、全宇宙の危機を救うための壮大な計画と、神界のブラックな労働環境、そして神々自身の世俗的な娯楽が入り混じった実態として描かれている。

数千の世界が消滅する多次元宇宙崩壊の危機と実験領域「箱庭」の創造、プレイヤーによるNPC大量虐殺が引き起こす冥界霊魂管理部の過労と残業、無機質なシステム業務への刺激として導入された疑似人格プログラムとアバターによる息抜き、部下に仕事を押し付ける古参の神々に対する労働基準監督署の介入戦争、そして高次元の領域へ昇華しかけている大迫聡(ゼロス)の魂の特異性と選定にいたる全容は以下の通りである。

亜神の無差別召喚に伴う次元歪みの発生と刺客選定に向けた疑似異世界の構築

別の次元世界において、能力の低い亜神が無差別な異世界召喚を繰り返したことで次元障壁に歪みが生じている。

・放置すれば隣接する世界同士が衝突し、数千の世界が消滅するディメンション・カタストロフィ(次元崩壊現象)の危機が迫っている。

・神々はこの危機を回避するため、異世界へ送り込む刺客(使徒候補者)を育成、選定するための実験領域として、疑似異世界「ソード・アンド・ソーサリス・ワールド(箱庭)」を創造した。

・プレイヤー達は神々によって認識を操作され、ここが単なるゲームであると思い込まされている。

魂回収プログラムの修正激務とモンスター蘇生による冥界の自転車操業

神域では、天使たちが使徒候補者である地球人と疑似使徒の肉体を融合させるためのデータ収集や、魂の回収プログラムの修正などに追われ、ギリギリの均衡で過酷な労働を強いられている。

・プレイヤー達がゲーム内で悪ノリしてNPCの大量虐殺(宗教国家の滅亡など)を引き起こすと、冥界霊魂管理部の神々(ハデスやイザナミなど)の元に大量の魂が殺到する。

・これにより、担当の神々が激務と残業に追われることになる。

・処理しきれない穢れた魂は、時間短縮のためにダンジョンモンスターとして蘇生させられるなど、自転車操業で魂の管理が行われている。

数字羅列の監視業務に対する飽きと時代設定を無視した機械骨格アバターの降臨

神々や天使は本来、世界を管理するシステムであり感情を持ち合わさない。

・しかし、知的生命体を理解し、無機質な業務の刺激とするために疑似人格プログラムをインストールして生命体のように振る舞うことを楽しんでいる。

・創造主をはじめとする高次元生命体は、永遠と数字の羅列を監視する宇宙管理業務に飽きている。

・息抜きとして自らの分身体(アバター)を作り、時代設定に合わない機械骨格フレームなどで正体を隠して、箱庭でプレイヤーに混ざって遊んでいる。

休暇未付与の不正発覚に伴うガサ入れと管理者神々の拷問拘束および休みなし重労働刑

神界の一部部署では、古参の神々が自分達だけでローテーションを組み、部下の天使達に仕事を押し付けて休暇を与えずに遊んでいるという不正が発覚する。

・創造主(ケモさんの本体)の助言を受けた天使達が労働基準監督署にタレこんだ。

・その結果、ガサ入れを行った労基側と不正を行う神々側で小規模な戦争が勃発した。

・最終的にケモさんが介入したことで労基側が勝利を収める。

・不正を行っていた管理者の神々は拷問を受けた後、休みなしの重労働の刑に処されるという、世俗的でシュールな騒動も起きている。

精神操作の枠組みからの逸脱と高次元への覚醒を惜しまれつつ続けられる有力候補観測

神々は、プレイヤーの中でも倫理観の欠如した廃ゲーマーを本命の刺客として送り込み、社会に貢献していない引きこもりを犠牲前提のダミーとして送り込む計画を立てている。

・その中で大迫聡(ゼロス)は、神々による大規模な認識操作から外れ、世界の違和感に気付きかけている特異な存在である。

・彼の魂はあと数回転生すれば天使に近い高次元の領域へと昇華しかけるほど良質である。

・天使たちからは「刺客として使い潰すのはもったいない」と惜しまれている。

・しかし、宇宙の危機を救うための有力候補として選定され、神々から観測され続けている。

まとめ

「ソード・アンド・ソーサリス」の裏側で展開される神々の世界管理事情は、宇宙規模の終末回避という厳粛な大義を持ちながらも、その実態はブラック企業の労働問題や労基署との武力衝突といった極めて世俗的なトラブルが渦巻く皮肉な構造である。NPCの大量虐殺が冥界の残業を引き起こし、アバターを用いた神々の息抜きが常態化する中で、精神操作に抗い神聖領域へ至りかけている大迫聡の魂が刺客候補としてロックオンされている。神々のエゴやシステムの限界を露呈しながらも、この箱庭世界が多次元宇宙の崩壊を防ぐ絶対的な防衛線として稼働し、タフで異常な人材を選別し続けているプロセスは、本作の持つメタ的かつ深遠な世界観を厳密に証明している。

アラフォー賢者ZERO 1レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

登場キャラクター

地球の人物

向田祥

テッド・デッドとしてゲームをプレイする現実の人物である。幼馴染の船橋唯香に執着し、記憶の改竄と妄想をこじらせていた。

・所属組織、地位や役職
 無職。
・物語内での具体的な行動や成果
 高校卒業後、唯香のいる高校を再受験してストーカーとなった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 妄想が打ち砕かれた後は人目を避ける生活を送り、リア充への逆恨みを募らせる状態に陥っている。

船橋唯香

向田祥と同い年の幼馴染である。祥が妄想を抱く対象だが、彼女自身も歪んだ愛情を持つ人物であった。

・所属組織、地位や役職
 高校生。
・物語内での具体的な行動や成果
 安藤俊之と交際しており、彼を独占するためにおぞましい計画を語った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

安藤俊之

大学生である。船橋唯香の恋人として生活している。

・所属組織、地位や役職
 大学生。
・物語内での具体的な行動や成果
 唯香と共に登校している姿を向田祥に目撃された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

大観音寺紗季

【白の殲滅者】カノン・カノンのプレイヤーである。大学院を短期間で卒業し、製薬会社で研究職員として働いている。

・所属組織、地位や役職
 製薬会社の研究職員。
・物語内での具体的な行動や成果
 ゲーム内で魔法薬の研究に没頭し、面倒な作業は従妹の真紀に丸投げしている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 真紀の胸を揉むことを密かな楽しみにしている。

大観音寺真紀

紗季の従妹の女子高生である。紗季の代わりにゲーム内で面倒な作業を引き受けている。

・所属組織、地位や役職
 高校生。
・物語内での具体的な行動や成果
 紗季のアバターでログインし、素材収集やNPCとの交流を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 紗季の作った危険な魔法薬の後始末を任されることが多い。

紗季の父親

大農家の跡継ぎであり、様々な事業を手がけている。理解のある親を自称している。

・所属組織、地位や役職
 大農家の当主。
・物語内での具体的な行動や成果
 紗季が真紀の胸を揉んでいる場面に遭遇し、紗季が同性に恋愛感情を抱いていると勘違いした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

紗季の母親

紗季の母である。

・所属組織、地位や役職
 主婦。
・物語内での具体的な行動や成果
 夫から紗季が同性を好んでいると聞かされ、海外にいる親族への説明に頭を悩ませた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

榎村樹

エロフスキート・ムラムラスのプレイヤーである。親の期待に反発して家出し、自動車整備士を目指している。

・所属組織、地位や役職
 自動車整備工場の従業員。
・物語内での具体的な行動や成果
 仕事終わりに友人の大助やたくやと共にゲームをプレイした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

横山大助

サイケ・チャネラーのプレイヤーである。自動車整備工場の社長の息子である。

・所属組織、地位や役職
 自動車整備工場の従業員。
・物語内での具体的な行動や成果
 樹やたくやと共にゲームをプレイした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

大場たくや

桃尻助平太夫撫介のプレイヤーである。樹や大助の同級生である。

・所属組織、地位や役職
 自動車整備工場の従業員。
・物語内での具体的な行動や成果
 樹や大助と共にゲームをプレイした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

暴走族の男

自動車整備工場の客である。派手な改造バイクに乗っているが、法定速度や交通ルールを遵守している。

・所属組織、地位や役職
 暴走族。
・物語内での具体的な行動や成果
 整備工場にバイクを持ち込み、代金の支払いを待ってくれるよう頼んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】(殲滅者)

ゼロス・マーリン

黒の殲滅者と呼ばれる大賢者である。怪しい行商人の姿で活動している。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 クライムクランの不正に巻き込まれたNPCを助け、暗殺稼業に参加した。悪質なプレイヤーに罠を仕込んだポーションを売りつけた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ガンテツ

青の殲滅者と呼ばれる鍛冶師である。自爆攻撃にロマンを抱いている。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 世界樹でモンスターに襲われていた新米プレイヤーを自爆攻撃で助けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 愛ある犯罪者の集いの山城に単身で乗り込み、巨大な樽爆弾で拠点を破壊した。

ケモさん

赤の殲滅者と呼ばれるリーダーである。最上位管理神としての側面も持つ。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 影六人からの依頼でクライムクランの情報を集め、ロキから裏の情報を引き出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 不適切な発言により、店内で獣人ウェイトレスたちからの信用を失った。

テッド・デッド

緑の殲滅者と呼ばれる死霊術師である。リア充プレイヤーを憎み、嫌がらせを繰り返している。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 過去の偉人や魔導士の遺体をアンデッドとして蘇生させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 モテナイ・メメスキンを復活させ、彼女の復讐劇に巻き込まれた。

カノン・カノン

白の殲滅者と呼ばれる調合師である。魔法薬の研究に没頭し、他人に迷惑をかけることが多い。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 試作の魔法薬を馬車やプレイヤーに使用し、効果を検証した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 真紀の操作時には、クライムクランの拠点を魔法で消滅させた。

パーティー【影六人】

ハナビ

影六人のリーダーである。傾奇者風の姿をした女性忍者である。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のリーダー。天華楼の経営者。
・物語内での具体的な行動や成果
 大老サグサの暗殺を担当し、彼に自決用の毒を渡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 妹のアンズを溺愛しており、アンズの画像を取り戻すためにケモさんの元へ向かった。

キキョウ

影六人の副リーダーである。花魁姿の女性忍者である。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】の副リーダー。天華楼の経営。
・物語内での具体的な行動や成果
 海運奉行カワライの暗殺を担当し、彼の信念に敬意を払いながら任務を遂行した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ヒイラギ

狐面で顔を隠した小柄な女性忍者である。無口で任務に忠実である。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 海産物問屋のセイベイを暗殺した。シンタロウの遺体を発見し、ゼロスと情報交換を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

スミレ

青の忍び装束を着た双子の忍者である。忍ぶ気がない。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 レンゲと共に大名屋敷を襲撃する懐天党と天燃党を討伐し、家老を救出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

レンゲ

黄の忍び装束を着た双子の忍者である。スミレと行動を共にしている。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 スミレと共に大名屋敷を襲撃する賊を忍術で全滅させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アンズ

小柄で露出の多い姿をした少女忍者である。現実世界では小学生である。

・所属組織、地位や役職
 パーティー【影六人】のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 町奉行コオカの暗殺を担当し、背後から毒を塗った刃で仕留めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ケモさんに自身の画像を報酬として提供し、情報の調査を依頼した。

その他のプレイヤー・集団

熱唱男

上位ランクに上がったばかりのパーティーのリーダーである。世界樹の森で大声で歌を歌っていた。

・所属組織、地位や役職
 新米上位プレイヤーパーティーのリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 周囲の注意を聞かずに熱唱し続け、ナイトメア・ドラゴニュスに捕食された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 復活後、仲間からパーティーを解雇された。

斥候職らしき男

熱唱男のパーティーメンバーである。

・所属組織、地位や役職
 新米上位プレイヤーパーティーのメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 近づくモンスターの気配に気付き、熱唱男に警告した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

新米上位プレイヤーパーティー

世界樹を訪れたプレイヤーの集団である。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤーのパーティー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ナイトメア・ドラゴニュスに襲われ、ガンテツの自爆攻撃によって救助された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

カップルプレイヤー

ゲーム内でデートを楽しんでいた二人組である。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤー。
・物語内での具体的な行動や成果
 テッドが意図的に誘導したモンスターの群れに襲われ、死亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

エロフスキート・ムラムラス

ブレイブ・ナイトのプレイヤーである。榎村樹のアバターである。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤー。
・物語内での具体的な行動や成果
 非正規ルートを通ってユグドラシアの温泉宿を目指した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

サイケ・チャネラー

魔導士のプレイヤーである。横山大助のアバターである。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤー。
・物語内での具体的な行動や成果
 エロフスキート達と共にユグドラシアの温泉宿を目指した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

桃尻助平太夫撫介

忍者のプレイヤーである。大場たくやのアバターである。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤー。
・物語内での具体的な行動や成果
 エロフスキート達と共に温泉宿の露天風呂を覗いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

秘密ルートの案内人

世界樹の非正規ルートを案内するプレイヤーである。

・所属組織、地位や役職
 案内人。
・物語内での具体的な行動や成果
 エロフスキート達をユグドラシアの街の入り口まで先導した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

パーティー【豚骨チャーシュー大盛り】

安定したメンバーでイベントを攻略する上位パーティーである。

・所属組織、地位や役職
 プレイヤーのパーティー。
・物語内での具体的な行動や成果
 クダナ国でクライムクランの拠点を破壊した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クライムクランのプレイヤーと集団

渥垂傲三

蔵矢彌組の頭である。アビスの手招きの末端組織をまとめるプレイヤーである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン【蔵矢彌組】の頭。
・物語内での具体的な行動や成果
 キイノクナ国で内乱を引き起こすための裏工作を行い、大老サグサと結託した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゼロスと戦闘になり、敗北して死亡した。

クラン【愛ある犯罪者の集い】

クダナ国の山間部に拠点を置く犯罪クランである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 拠点に攻め込んできたガンテツに一方的に爆破され、壊滅した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クラン【時代の導き手】

歴史の研究や革命の模倣を目的とするクランである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 アビスの手招きに利用されて指名手配犯となった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 拠点の地下に逃げ込んだところを真紀カノンの魔法で消滅させられた。

クラン【人の不幸は蜜の味】

犯罪者プレイを楽しむクランである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 クダナ国で豚骨チャーシュー大盛りに拠点を破壊された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クラン【殺らないか?】

ナダ国で活動するクライムクランである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 撲滅イベントで構成員が次々と捕縛された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クラン【アビスの手招き】

組織的な犯罪行為を行う大規模なクランである。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 他国に火種を撒き、時代の導き手などを利用して暗躍していた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

クラン【蔵矢彌組】

廃村に賭場を構えるやくざ者の集団である。アビスの手招きの末端組織である。

・所属組織、地位や役職
 クライムクラン。
・物語内での具体的な行動や成果
 キイノクナ国の権力者と繋がり、内乱の工作を行っていた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

キイノクナ国のNPC・集団

禿

遊女の付き添いをする女児である。

・所属組織、地位や役職
 遊郭の研修生。
・物語内での具体的な行動や成果
 アンズ達が客から禿と勘違いされて声をかけられた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

遊女達

天華楼などで働く女性達である。

・所属組織、地位や役職
 天華楼の従業員。
・物語内での具体的な行動や成果
 客から情報を聞き出し、影六人に提供した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

客達

天華楼を訪れる男性達である。

・所属組織、地位や役職
 遊郭の客。
・物語内での具体的な行動や成果
 酒に酔って遊女達に情報を漏らした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

バンゾウ

影六人に仕えるNPCの忍者である。

・所属組織、地位や役職
 餓狼衆。
・物語内での具体的な行動や成果
 施鳥屋の抜け荷に関する情報をハナビに報告した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

餓狼衆

影六人の配下として動く忍者クランである。

・所属組織、地位や役職
 忍者部隊。
・物語内での具体的な行動や成果
 キイノクナ国でクライムクランやサグサの動向を探った。炎に炙り出された賊を討ち取った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツ

若くしてキイノクナ国の大老となった人物である。世襲制を嫌い、改革を企てた。

・所属組織、地位や役職
 キイノクナ国大老。
・物語内での具体的な行動や成果
 懐天党や天燃党を利用して家老衆を排除しようとした。暗殺に訪れたハナビと対話し、自ら毒を仰いで命を絶った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

カワライ・カワナカ・ゲンジロウ

国の産業を守るためにサグサの計画に加担した海運奉行である。

・所属組織、地位や役職
 キイノクナ国海運奉行。
・物語内での具体的な行動や成果
 施鳥屋に武器の密輸を命じた。暗殺に来たキキョウと戦い、敗北して死亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

コオカ・シモーサカミ・イナスケ

出世欲からサグサの計画に協力した町奉行である。

・所属組織、地位や役職
 キイノクナ国町奉行。
・物語内での具体的な行動や成果
 使えない浪人を蔵矢彌組へ誘導した。自室の庭でアンズに背後から刺殺された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

セドリヤ・セイベイ

海産物問屋の店主である。商売の不振から人身売買や密輸に手を染めた。

・所属組織、地位や役職
 施鳥屋の店主。
・物語内での具体的な行動や成果
 用心棒を連れて帰宅する途中でヒイラギに暗殺された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

懐天党

サグサの裏工作で組織された浪人や次男坊の集団である。

・所属組織、地位や役職
 武装組織。
・物語内での具体的な行動や成果
 大名屋敷を襲撃したが、影六人の双子や定火消と戦い壊滅状態になった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

天燃党

懐天党と共に組織された武装組織である。

・所属組織、地位や役職
 武装組織。
・物語内での具体的な行動や成果
 大名屋敷を襲撃し、暴挙を行ったが討伐された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

定火消

大名屋敷の火事に対応する火消し部隊である。

・所属組織、地位や役職
 火消し。
・物語内での具体的な行動や成果
 襲撃された屋敷の消火に向かったが、懐天党や天燃党に待ち伏せされて殺害された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

オサキ

サグサ家に仕える女性である。シンタロウの婚約者である。

・所属組織、地位や役職
 サグサ家の奉公人。
・物語内での具体的な行動や成果
 シンタロウの死後、ゼロスに助けられて天華楼に保護された。シンタロウの仇討ちを影六人に依頼した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

マサカ・シンタロウ・ナオミチ

サグサ家の家臣である。懐天党らへの資金援助を担当していた。

・所属組織、地位や役職
 サグサ家の家臣。
・物語内での具体的な行動や成果
 サグサの謀反計画を知り、オサキと共に逃亡を図ったが、追っ手から彼女を逃がすために戦って死亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

その他のNPC・集団

ドミニオン部隊

神域で作業を手伝う天使の部隊である。

・所属組織、地位や役職
 神域の部隊。
・物語内での具体的な行動や成果
 使徒候補者の生体調整のデータ収集に動員された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

医療班

神域で作業を手伝う部隊である。

・所属組織、地位や役職
 神域の医療班。
・物語内での具体的な行動や成果
 ドミニオン部隊と共に候補者の調整作業に駆り出された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

美少年(魔王)

ユグドラシアの温泉宿にいたNPCの少年である。

・所属組織、地位や役職
 魔王。
・物語内での具体的な行動や成果
 露天風呂で女性と絡み合い、覗き見していたエロフスキート達に絶望を与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

美人のお姉さん

ユグドラシアの温泉宿にいた女性NPCである。

・所属組織、地位や役職
 NPC。
・物語内での具体的な行動や成果
 美少年と共に露天風呂に入ってきた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

神族・天使

天使達

神域で世界を管理し、実務を担当する存在である。

・所属組織、地位や役職
 神域の管理システム。
・物語内での具体的な行動や成果
 世界の歪みを修正するため、候補者のデータ収集や調整作業に追われている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ロキ

裏社会の情報に精通する神族である。

・所属組織、地位や役職
 情報屋。
・物語内での具体的な行動や成果
 ケモさんの依頼でクライムクランやサグサの裏計画に関する情報を提供した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

モンスター・アンデッド

ナイトメア・ドラゴニュス

世界樹周辺に生息する強力な亜竜種のモンスターである。

・所属組織、地位や役職
 モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 大声で歌っていた熱唱男を奇襲して捕食した。ガンテツの自爆攻撃によって倒された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

プロミネンス・レイオン

世界樹近郊に現れた伝説級の魔獣である。

・所属組織、地位や役職
 モンスター。
・物語内での具体的な行動や成果
 圧倒的な存在感と咆哮でプレイヤー達を恐怖させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

マリー・ビスメイヤー

テッドが使役するグールクイーンのアンデッドである。

・所属組織、地位や役職
 テッドの配下。
・物語内での具体的な行動や成果
 生前の百合の嗜好を持ち、テッドの命令に従わず口答えをした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

モテナイ・メメスキン

テッドに蘇生された異端の魔導士のアンデッドである。

・所属組織、地位や役職
 テッドの配下。
・物語内での具体的な行動や成果
 生前の夫への復讐を果たすため、テッドに夫を蘇生させ、彼を拷問魔法で消し去った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

ルチャード

モテナイの元夫である。テッドに蘇生された。

・所属組織、地位や役職
 アンデッド。
・物語内での具体的な行動や成果
 モテナイに暴言を吐いたが、彼女の魔法によって肉体をちぎられ、最後は焼失した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき事項はない。

アラフォー賢者ZERO 1レビュー
アラフォー賢者まとめ
アラフォー賢者ZERO 3レビュー

展開まとめ

プロローグ  おっさんの平穏なゲームプレイの裏側で

【ソード・アンド・ソーサリス】は、五感で体感できることで知られる唯一のMMORPGである。このゲームでは、住民やモンスターが非常に精巧に作られており、現実の人間や生物と見間違うほどのリアリティーが追求されていた。他のゲームと比較して、圧倒的な自由度を誇り、プレイヤーは武器や防具などを自由に作成することができた。ただし、現代兵器の作成には制限があり、試みるとアバターがフリーズする仕様があった。しかし、特定のNPCは銃や大砲を量産できるようで、それらは技術を持った大国に限定されていた。

ゲームの世界では、プレイヤーの行動次第で国同士の戦争が起きたり、文明の発展がNPCの生活に影響を与えるなど、リアルタイムで世界が変化する特徴があった。このような設定から、【もう一つの世界】というコンセプトが誇張ではないことが示されていた。

ある日、森の中で不機嫌そうに歩くゼロスとガンテツというプレイヤーがいた。彼らは【殲滅者】という廃プレイヤーパーティーのメンバーであった。彼らが不機嫌だった理由は、近くで大声で歌っているパーティーのリーダーの存在であった。彼の歌は酷く、周囲のプレイヤーたちは迷惑そうな顔をしていた。

その後、熱唱男が気づかぬうちに巨大なモンスターが現れ、彼を襲撃した。モンスターの名は【ナイトメア・ドラゴニュス】であり、その攻撃で熱唱男は一瞬で命を落とした。他のプレイヤーたちはパニックになったが、ゼロスとガンテツが助けに入った。ガンテツは自爆攻撃でモンスターを倒し、周囲のプレイヤーたちを救った。

救助されたプレイヤーたちは感謝の意を示し、世界樹のエリアから退却した。ゼロスとガンテツもまた旅を続け、道中で情報を共有しながら先を急いだ。後に、熱唱していたリーダーは仲間から解雇され、一人で去っていったという。この出来事は、他のプレイヤーに対する良い教訓となったであろう。

最上位管理神【ケモさん】は、モニターを見ながら呆れた表情をしていた。彼は上位プレイヤーたちの騒動に参加し、人々に迷惑をかける愉快犯であり、また「ケモミミ」の世界を築こうとする人物であった。しかし、彼の表情は真面目であり、異次元での生体調整の進行状況について尋ねていた。

この異次元では時空間の歪みが発生し、その原因を探るため、高次元生命体たちは観測を開始し、システムの誤作動を突き止めた。彼らは、世界の摂理が歪んでいるため、送り込む候補者の調整を行い、生存能力を高める必要があると判断していた。しかし、人手不足や頻繁な事象の変化により、作業は難航していた。

天使たちはこの作業に対して不満を抱えていたが、ケモさんはそれを理解し、感情を持つことの意義を説いた。彼らは、生命体のように振る舞うことで、感情を理解し、行動することができるようになっていた。また、神々や天使たちが労働環境の改善を求める中で、ケモさんは労働基準監督署への訴えを支持し、不正を行っていた管理者たちが処罰を受けることを提案した。

その後、複数の天使たちが労働基準監督署に不正を訴えたことで、抗争が発生し、ケモさんが介入して労基側が勝利した。不正を行っていた神々は、拷問の後、休みなしの重労働を命じられることとなり、これが彼らへの当然の処罰であるとされた。

第一話  テッド・デッドという男

【テッド・デッド】という名のプレイヤーは、パーティー【趣味を貫き深みに嵌まる】の一員でありながら、自己中心的で他人の幸せを憎む性格であった。彼は【ソード・アンド・ソーサリス】内でカップルを見かけると「試練」と称して邪魔をし、PK行為を行っていた。

テッドはゾンビ軍団を使い、他のプレイヤーをモンスターの元に誘導して倒すことで、自身のレベリングを行っていた。しかし、その行為が賞金稼ぎたちのターゲットになるリスクを伴うことに気づき、一度のPK行為で姿を見られたり生存されたりすると、手配書が回り、賞金額が加算されていく状況にあった。彼はPK行為の効率が悪いと感じつつも、自分の行動を振り返り始めていた。

テッドはプレイスタイルの変更を考えたが、仲間であるゼロスやガンテツ、カノンらが実験を理由に攻撃してくることを恐れていた。彼らは非常に個性的で、彼にとっては厄介な存在であった。彼はPK職に転向することで、仲間たちからの攻撃対象となることを避けたいと考えたが、パーティーからの脱退もまた危険を伴う決断であった。

最終的にテッドは、自分の置かれた状況の厳しさを再認識し、パーティーとの関係を断つことが難しいと悟った。彼は仲間たちの非常識な行動や要求に直面しながらも、自身の歪んだ性格に気づくことはなく、ただその状況に不満を抱き続けていた。

テッド・デッドとしてゲームをプレイしていた向田祥は、現実世界でヘッドマウントディスプレイを外し、散らかった自室に戻った。彼の部屋は清潔とは言い難く、散乱したゴミや埃をかぶったゲーム機が無造作に置かれていた。

祥は窓から外を覗き、登校中の幼馴染で初恋相手である唯香の姿を見つけた。小学校時代から唯香に惹かれていた祥は、彼女が自分に好意を抱いていると勘違いしていた。この思い込みは中学、高校と進むにつれエスカレートし、妄想による記憶の改竄を繰り返していた。

高校卒業後、祥は唯香のいる高校に再受験し、彼女のストーカーとなった。ある日、唯香に再び接触したが、彼女は彼を全く覚えておらず、祥の妄想は完全に打ち砕かれた。その後、唯香の異常な言動に恐怖を覚えた祥は、人目を避ける生活を送り、現実から逃避するようになった。

現在、祥は唯香と彼女の恋人である安藤俊之を窓から見送りながら、逆恨みの念を募らせていた。現実と妄想の区別がつかなくなっていた彼は、ゲーム内でテッド・デッドとして活動している時だけが最も理性的であったと言えるかもしれない。

第二話  大観音寺紗季、あるいはカノン・カノンの事情

【ソード・アンド・ソーサリス】には、【白の殲滅者】と呼ばれるプレイヤーがいた。彼女の本名は【大観音寺紗季】で、大学院を短期間で卒業し、大手製薬会社の研究職員として働いていた。紗季は研究以外には興味がなく、特に薬学に没頭していた。ゲーム内でも魔法薬の研究に熱中し、アバターのレベル上げや戦闘には関心がなかったが、レベル上げが研究に必要なため、不本意ながらもプレイしていた。

紗季の従妹である【大観音寺真紀】も同じゲームをプレイしており、紗季の代わりにゲーム内の煩雑な作業を担当していた。これにより、紗季は研究に専念できた。二人はまるで一人のプレイヤーのように役割を分担していたが、紗季は真紀の胸を揉むことが密かな楽しみであり、その行為が日常的になっていた。

ある日、紗季が真紀の部屋でゲームをしている最中、彼女の父親が部屋に入ってくるという事態が起こった。父親は二人の関係を誤解し、紗季が真紀に恋愛感情を抱いていると勘違いした。紗季と真紀は父親の誤解を解こうとしたが、その場面が奇妙であったために誤解がさらに深まった。

結局、紗季は父親の誤解を解くのに多くの時間を費やし、家族に説明をする羽目になった。彼女の変わった性格も影響して、誤解はなかなか解けなかったという。

【ソード・アンド・ソーサリス】内で「カノン」として活動する紗季は、自身の研究所であるアトリエで、魔法薬の調合に没頭していた。彼女は研究に集中したい性格であり、現実世界でも仮想世界でも他者との交流を煩わしく感じていた。しかし、ゲーム内での生活でも他人との関わりが避けられず、カノンはしぶしぶそれに応じていた。

カノンのアトリエは、地下にある薄暗い場所であり、汚れた実験器具や腐った材料が散らばっている様子はまさに魔女の家のようであった。彼女はここで、注文されたポーションを調合していた。特にゼロスからの依頼で、「おかしな魔法効果を付与したポーション」を作ることに喜びを感じていた。

カノンは、ポーションに新たな魔法効果を付与するため、最近手に入れた未完成の魔導書を使用し、その実験に期待を寄せていた。しかし、効果がどのように現れるか分からないことに一抹の不安を覚えながらも、実験を続けていた。

その後、カノンは納品のためにゼロスに連絡を取り、ユグドラシアの街で合流することを決めた。彼女は外出を嫌がっていたが、NPCとの好感度を維持し、研究資金を得るためには避けられないと考え、しぶしぶ外出することにした。カノンは研究以外には無頓着で、自分の興味に従って行動することが多かったが、今回は必要に迫られて動くこととなった。

ユグドラシアの街は、元々エルフが住んでいた小さな集落から、プレイヤーの介入により都市へと拡張された場所である。街は美しい景観と自然の調和が取れており、防御力も非常に高い。しかし、その美しさとは裏腹に、強者のみが生き残れる過酷な危険地帯であった。

カノンは、このユグドラシアの冒険者ギルドで仲間のゼロスと合流した。ゼロスはユグドラシアで観光しながら漫画肉という弾力のある料理を食べていた。カノンはゼロスとの会話を通じて、注文されていたポーションの納品を行った。ポーションには、特殊効果を付与してあり、これは悪質なプレイヤー達にお灸を据えるためのものだった。

ゼロスは、ユグドラシアに不正手段で潜入してきた中堅プレイヤー達がいることを指摘し、彼らにポーションを使って制裁を加える計画を立てていた。カノンはゼロスの計画に賛同し、彼にポーションを渡した後、商人の元にも納品を行った。最後に、カノンは冒険者ギルドからも注文があったことを思い出し、急いで戻ることにした。

第三話  榎村樹と愉快な仲間達

榎村樹(プレイヤー名: エロフスキート・ムラムラス)は、中小企業の社長である父と医療関係の会社で働く母のもとに生まれた。彼は親の意向で私立高校を受験し、強制的に進学させられたが、自動車整備士になる夢を持っていた。兄は医大に進学し、妹と弟もいる四人兄弟であった。樹は親からの期待に反発し、家を出て友人の父が経営する自動車整備工場で働きながら、整備士資格の取得を目指していた。

整備工場の仕事は、暴走族の車やバイクの整備などで、客層も独特であったが、樹たちは真面目に働いていた。工場の仕事が終わると、樹は整備士仲間の大助(プレイヤー名: サイケ・チャネラー)とたくや(プレイヤー名: 桃尻助平太夫撫介)とともに、VRRPG「ソード・アンド・ソーサリス」をプレイするのが日課であった。

三人は、それぞれ異なる職業を選び、バランスの良いパーティーを組んでゲームを楽しんでいた。彼らは、ゲームのログイン前に儀式のように気合いを入れ、現実の悩みや社会常識を捨てて、ファンタジーの世界に没頭していた。整備工場での仕事は真面目であったが、ゲームの中では自由に振る舞う彼らの姿があった。

巨大な山脈のような大樹である世界樹は、上位プレイヤーを目指す者にとっての登竜門であり、多くの挑戦者にとって厳しい試練であった。世界樹への道はモンスターが多く、さらに進むほどその強さが増していくため、レベル、スキル、装備、アイテムが揃っていないと挑戦は困難であった。そのため、多くのプレイヤーは正攻法で挑むか、別のエリアを目指すことを選んだ。

最近、プレイヤーの間で世界樹の街ユグドラシアへの非正規ルートが発見されたという噂が広まっていた。エロフスキートとその仲間たちは、その非正規ルートを使ってユグドラシアに向かうことにした。案内人に導かれながら危険な崖を登り、彼らはユグドラシアの街に到達した。

彼らの目的は、ユグドラシアの温泉宿での混浴だった。途中で命懸けの崖登りや危険なルートを進んだが、無事にたどり着いた先には温泉宿が見える場所があった。しかし、彼らが覗いた露天風呂には美少年がいて、さらにその美少年の持つ見慣れないものに驚愕した。絶望感を味わった彼らは、その後も露天風呂を見続けるが、突如現れた伝説の魔獣「プロミネンス・レイオン」に襲われる。

世界樹の過酷な環境は、油断したプレイヤーに容赦なく襲いかかる場所であり、エロフスキートたちはその厳しさを身をもって知ることとなった。ユグドラシアの街では、彼らの襲撃を受けたことで壮絶な戦闘が始まった。

ゼロスはユグドラシアの街角で行商人として身を潜めていた。ユグドラシアの街では頻繁にモンスターが出現し、それに応じて冒険者やプレイヤーたちが対応に出るため、騒がしい状況が続いていた。モンスターの討伐はプレイヤーにとって稼ぎ時である一方で、NPCにとっては生死に関わる問題であった。

中堅プレイヤーたちが、モンスター討伐から戻り、ポーションを求めていた。ゼロスは彼らに地上で仕入れたポーションを売りつけることにし、彼らの状況を利用して商売をした。中堅プレイヤーたちは資金が乏しく、ゼロスからポーションを購入するしかなかった。

そのポーションにはカノンが仕込んだ特殊な魔法がかけられており、時間差で発動するようになっていた。プレイヤーたちがポーションを使用すると、身体の一部が異常に変化し、性別を変えるような効果が現れた。この魔法はデバフ効果を持ち、プレイヤーたちは大混乱に陥った。

ゼロスはこの魔法の奇妙さとその潜在的な用途に興味を持ち、後にカノンに報告書を送った。カノンからは簡単な返事があったが、それ以上の詳細は明かされなかった。この事件を通じて、ユグドラシアの街での無計画な行動がもたらす危険性と、魔法の未知なる可能性が浮き彫りとなった。

カノンは地下の第八アトリエで、ゼロスからの報告書を読んでいた。報告書には各種付与魔法の効果についての客観的な分析が記されており、魔法にあまり興味がないカノンでも興味深い内容であった。魔法薬の研究に生かせる可能性があり、カノンの研究意欲を刺激した。

カノンはテーブルの上にある古い魔導書にも目を移した。この魔導書は、カノンが特効薬を作った際にある国の王妃から許可を得て閲覧し、その後こっそりと持ち出した禁書であった。その内容は夫と姑に対する恨みや悪意に満ちたもので、中盤からは複雑な魔法陣が描かれていた。

魔導書の著者であるモテナイ・メメスキンは、アルハモン国で異端の魔導士として処刑された女性であった。彼女は政略結婚で夫となった男性から虐待を受け、精神的に追い詰められていった。夫は他の女性と情事にふけり、彼女に対しては冷たく当たった。彼女は美を追求するために人体実験を繰り返し、その結果、多くの犠牲者を出したことから告発され、斬首刑に処された。

モテナイの肖像画は、清楚で可憐な少女を描いており、カノンはその容姿にコンプレックスを持っていたため、彼女に同情し、少しばかり羨ましく思った。カノンは魔導書を閉じ、不遇な彼女の運命に思いを馳せた。

第四話  忍者姉妹のゲーム生活日記

「影六人」と呼ばれる女性パーティーは、東方の島国キイノクナを拠点とし、忍者(クノイチ)6人で構成される少し変わったグループであった。彼女たちは通常のプレイヤーとは異なり、遊郭を拠点にして情報収集を行い、またその経営もしていた。リーダーのハナビと副リーダーのキキョウは、大人の歓楽街での活動を通じて情報を集めており、他のメンバーも各自の特性を活かし、異なる役割を持っていた。

彼女たちの拠点である遊郭「天華楼」では、多くの情報が集まっていたが、最近は押し込み強盗によって多くの少女が遊郭に送られてきていることに不自然さを感じていた。キキョウは新人の増加に疑問を抱き、調査を始めた。彼女たちはこの異常事態の背後に大規模なクライムクランが関与している可能性を疑い、情報収集のために別のプレイヤー、ケモさんに協力を依頼することにした。

交渉の中で、アンズは自身の写真やアイテムを報酬としてケモさんに提示し、情報収集を依頼することに成功した。姉であるハナビとキキョウはこれに反発し、妹の行動に動揺したが、最終的にはアンズの計画に従わざるを得なかった。彼女たちは内部の対立を抱えながらも、引き続き情報収集と調査を進めることを決意した。

「趣味を貫き深みに嵌まる」のリーダーであり「赤の殲滅者」として知られるケモさんは、アンズとの音声チャットを終えた後、犯罪者クランに関する調査依頼を受けたことについて考えていた。ハナビからの依頼は、発展途上の国々で犯罪者クランが暗躍しているというもので、その裏に何があるのかを調べることだった。

ケモさんは、三つの小国がキイノクナ国に戦争を仕掛けるように仕向けている可能性があると推測した。経済的に苦しい三国にクライムクランを動かす資金があるとは考えにくく、むしろキイノクナ国内部の勢力が小国間の不和を煽り、短期間で平定しようとしているのではないかと考えた。ケモさんは、サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツという若い大老が関与している可能性に目をつけた。彼は国内の古株の家老や老中を排除しようとしており、そのためにクライムクランを利用しているのではないかという疑念を抱いた。

ケモさんは、情報を集めるためにロキという裏社会に精通する情報屋に接触し、四つのクライムクランが関わっていることを突き止めた。さらに、サグサがクーデターを企んでいることも判明し、ケモさんはこれを利用することで更なる混乱を引き起こすことができると考えた。

その後、ケモさんは自らの喫茶店「けものの尻尾」で働く獣人ウェイトレスたちに対し、不適切な発言をしたことで誤解を招き、店内での立場が危うくなった。日頃の行いが原因で彼女たちからの信用を失い、困難な状況に陥ったのであった。

第五話  影六人のクライムクラン殲滅下準備

ケモさんからの情報収集依頼の報告書が【天華楼】に届き、ハナビはその内容を確認した後、ケモさんと音声チャットで情報の確認を行った。ケモさんは、クライムクランの主要メンバーやその拠点の情報を提供し、冒険者ギルドにこの情報を共有すれば他のプレイヤーたちが動くだろうと提案した。しかし、ハナビは忍者プレイをしている彼女たちで自力での処理を希望していたため、他のプレイヤーの手を借りることに少し抵抗があった。

サグサという人物についても議論があり、彼は極度の潔癖症で正義感が強く、そのために暴走しているが悪党ではないとケモさんは説明した。サグサの行動は、彼の理想に基づくものであり、他の家臣たちを始末する計画もあったが、単なる悪党ではないため、対応に悩む部分があった。

ケモさんはクライムクランの討伐には参加しないと表明し、彼のメンバーに任せることにした。その後、ケモさんがアンズからスクリーンショットを受け取ったことを知ったハナビは激怒し、彼女の行動を止めるために他のメンバーが介入することとなった。最終的に、ハナビは怒りのあまり暴れ回り、メンバー全員で落ち着かせるまで大変な騒ぎとなった。

世界樹の上層にある街【ユグドラシア】の近くで、ガンテツは危険地帯に隠れ工房を作り、自爆武器を製作していた。この工房は魔導具による防衛対策が施され、上位プレイヤーでも見つけにくい場所であった。ゼロスもこの工房を利用しており、二人は採掘作業をしながら雑談していた。

ケモさんからの依頼で、東方の島で大規模な犯罪クランとNPC盗賊団を討伐する話が持ち上がっていたが、ガンテツは参加するかどうかを迷っていた。討伐の報酬は通貨やNPCの信頼度アップ程度で、ガンテツにとっては魅力がなかった。しかし、犯罪クランのアジトに自爆攻撃を仕掛けることには興味を示していた。

二人は、倫理観のないプレイヤーたちをゲーム内で排除することに賛同しており、ゲーム内での暴力行為や犯罪的なプレイスタイルに対して嫌悪感を抱いていた。ガンテツは、プレイヤーたちの暴力性が現実世界でも問題視されていることを指摘し、ゲーム内での倫理観の重要性を語った。

最終的に、ガンテツは犯罪クランの拠点に突撃することを決意し、ゼロスも行動を共にすることにした。彼らは、現地に行ってから状況に応じて行動を決めるつもりであった。

テッド・デッドは、薄暗い部屋でクライムクランの討伐について考えつつ、共同墓地で過去の偉人の遺体を求めていた。彼の目の前には、魔導士であり犯罪者であった人物の遺体があり、その人物をアンデッドとして蘇らせることに興味を持っていた。テッドは、ゾンビ化したマリー・ビスメイヤーと共に、強力な魔導士である【モテナイ・メメスキン】を復活させた。

モテナイは蘇生直後に自身の過去の夫と愛人たちへの強い憎しみを露わにし、テッドに対しても警戒心を示した。彼女は自分の復讐を完遂するため、かつての夫ルチャードも蘇らせてくれとテッドに要求した。ルチャードもアンデッドとして蘇生されたが、自分が死んでいることに気づかず、モテナイと口論になった。モテナイは特殊な魔法を使ってルチャードに拷問を加え、最終的に彼を焼き尽くした。

テッドは、モテナイの恐ろしい復讐心と彼女の使う危険な魔法に恐怖を感じ、後悔の念に駆られた。モテナイの義母も既に彼女の復讐の対象となっていたことが判明し、テッドは彼女の強烈な執念を改めて理解した。モテナイは今後、テッドのアンデッド軍団の一員として活動することになったが、彼女の危険な存在が常に彼の頭を悩ませることとなった。

紗季と真紀は、犯罪ギルドの撲滅に参加するかどうかについて話していた。紗季は仕事で忙しく、結婚した同僚の代わりに化粧品の研究をすることになったため、参加しないことにした。紗季は医療関係の研究を希望していたため、化粧品の研究に不満を抱いていた。  

また、彼女たちは紗季が開発した魔法薬についても話していた。これらの魔法薬は、体力回復と同時に身体の一部を変化させる効果を持っており、一部は自主規制の対象になっていた。真紀は、紗季の開発する魔法薬の奇妙な効果に対して批判的だったが、紗季はそれを楽しんでいるようであった。

さらに、二人は上位エリアに進入しようとする中堅プレイヤーを追い返すために販売される奇妙なアイテムについても議論していた。紗季はこれを、上位エリアで適応できないプレイヤーに対する思いやりだと主張していたが、そのやり方には真紀も困惑していた。

紗季の行動は自己中心的であり、真紀はその後始末を任されることが多かった。真紀は紗季の行動に不満を抱いていたが、紗季はそのことを気にすることなく、無邪気に振る舞っていた。結果として、真紀は紗季の行動の後始末を担当する役割を担い続けることになった。

第六話  クライムクラン殲滅が開始されました

運営からの通知により、【ナダ国】【クダナ国】【アシテナガ国】に出没する盗賊団とそれを支援する犯罪クランの撲滅イベントが開始された。このイベントでは、一般プレイヤーが取り締まる側となり、クライムクランのメンバーが防衛側として行動する形で、大規模な鬼ごっこが行われることになった。

このイベントの発表後、三国に滞在するプレイヤーたちは冒険者ギルドに押しかけ、情報収集に努めた。クライムクランは裏社会や権力者と繋がっていることが多く、簡単には捕えられないため、プレイヤーたちは証拠を集めて家宅捜索を実行しなければならなかった。確たる証拠が見つかれば、イベントとしてプレイヤーに告知され、一斉に取り締まりが可能となる。

イベントに参加するには、各プレイヤーが冒険者ギルドで手続きを行う必要があった。ギルド内では、盗賊団の情報やクライムクランの潜伏先についての情報が交換され、プレイヤーたちはアジトの場所を特定するために知恵を絞っていた。特に、岡っ引きなどのNPCも参加し、情報提供や犯罪者の捕縛に協力することが求められていた。

この取り締まりイベントは、【影六人】の情報提供により開始されたが、【キイノクナ国】ではまだ告知がされていなかった。時間差を利用して三国の奉行所が一斉に動き出し、NPCの同心たちと共に取り締まりが開始されたのである。

キイノクナ国の【天華楼】に拠点を置く【影六人】とその配下の忍者クラン【餓狼衆】は、クライムクランや若き大老サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツの動きを監視していた。サグサは謀反を計画しているとされ、彼の組織した【懐天党】と【天燃党】の動向が注目されていた。これらの組織は浪人や旗本の次男坊、三男坊などを集めており、規律に欠ける集団であった。

サグサの意図を探る中で、ハナビはサグサの目的が腐敗した為政者たちの排除であり、謀反の混乱を利用して家老衆を排除しようとしているのではないかと推測した。彼は、懐天党と天燃党を駒として利用し、彼らに罪をかぶせて無能な為政者を一掃する計画である可能性があると考えた。武器の密輸も、町奉行を昇進させるための策略と見られ、事が済んだらサグサが彼を推挙することになるだろうという見解であった。

ハナビの予想通り、その日の深夜に家老の邸宅と大老サグサの別邸が懐天党と天燃党の襲撃を受けることとなった。サグサの計画がどのように進行するかは依然として不明であったが、事態は急速に展開していった。

アンズは夜の見回り中、武家町から火の手が上がるのを見つけた。火事が謀反に関係しているか、ただのクエストか分からず、半鐘を鳴らして周囲に知らせることにした。しかし、火消たちが現れないことに不審を抱き、火の手の上がっている大名屋敷へ向かった。そこでは定火消たちが懐天党と天燃党の混成部隊に襲われており、消火活動が妨害されていた。

アンズは懐天党と天燃党の非道な行為に憤り、彼らを攻撃することを決意した。素早く動き、次々と敵を倒していった。逃げ出す賊たちに対しても、毒の塗られた苦無を投げつけ、容赦なく全滅させた。その後、アンズは生き残った定火消たちをポーションで回復させ、さらに他の場所で同様の事件が発生していないか確認するために見回りを続けた。

スミレとレンゲは情報収集中に、偶然大名屋敷を襲撃する夜盗の一団を発見し、その様子を見ていた。暴徒たちは家人や奉公人を無差別に襲い、蔵をこじ開けて財宝を奪っていた。双子はこの状況を見て、彼らを「使い捨ての駒」と判断し、討伐することにした。

双子は屋敷に飛び込み、敵を一掃するために忍術を駆使した。周囲に岩の棘を生やし、火球を放つ忍術で混乱させ、賊たちを追い詰めた。さらに、風の忍術を使って敵の武器を反転させ、賊たち自身の武器で自滅させた。屋敷の中にも敵が潜んでいると察し、迅速に侵入して武装した敵を排除し、最終的に家老職の当主を救出した。その後、双子は別の襲撃を受けている屋敷へ向かった。

シンタロウとオサキは追手から逃れるため、水路を走っていたが、追手に見つかってしまった。シンタロウはオサキを逃がすために追手を引き受け、オサキは町人街を目指して逃げた。しかし、彼女も先回りしていた追手に捕まりそうになった。

その時、異国風の商人ゼロスが現れ、彼女を救った。ゼロスは敵を倒し、オサキを助けた後、彼女の頼みに応じてシンタロウを助けに行く。しかし、彼らが到着したときには、シンタロウは既に息絶えていた。そこには狐の面をつけた忍び、ヒイラギが立っていた。

ヒイラギはシンタロウの遺体を奉行所に知らせるとし、オサキを一時的に預かることを決めた。ゼロスはオサキを【天華楼】に連れて行くことにし、二人は別れて行動することとなった。

第七話  おっさんと影六人、必殺な裏稼業を引き受ける

ゼロスが連れてきた女性オサキが目覚め、ハナビは事情聴取を開始した。オサキは、彼女とシンタロウがサグサ家の家臣であり、シンタロウが謀反に関わる裏の計画を知ったために追われる身となったことを語った。サグサ家の家臣シンタロウは、サグサの謀反計画と、それに続く自身の暗殺計画を知り、オサキとともに逃げることを決意したが、逃げ切ることができずシンタロウは殺された。

オサキの話により、計画には町奉行や海運奉行、やくざ組織の頭などが関わっていることが判明した。クライムクラン【アビスの手招き】の末端組織も関与していることが分かり、キキョウとハナビはこのクライムクランが戦争を引き起こして利益を得ようとしていると推測した。

オサキはシンタロウの仇を討つため、裏社会の仕置人に依頼するようハナビたちに頼み、彼らはそれを引き受けることにした。その結果、新たなクエスト「天誅殺!悪滅裏稼業」が開始された。影六人のメンバーは、オサキのために裏の仕事をすることを決意し、新たな挑戦に挑むこととなった。

ゼロスと影六人が暗殺の依頼を受けていた一方で、キイノクナ国の周辺国では盗賊やクライムクランのメンバーが次々と討伐されていた。特にクライムクランに所属するプレイヤー達は、討伐イベント開始と同時に賞金首となり、プレイヤーやNPCから狙われていた。クライムクランの拠点は隠されていたが、敵対するクランからの情報提供により、その場所が次々と暴かれていった。

クライムクランの一つ【愛ある犯罪者の集い】の拠点は、ガンテツというプレイヤーにより発見され、彼は大規模な爆発を用いてその拠点を破壊した。ガンテツは爆発を芸術と見なしており、クライムクランの拠点を次々と爆破していった。彼の行動により、クライムクランのメンバーは次々と全滅し、犯罪者撲滅イベントは佳境に入ったのである。

【アシテナガ国】の廃寺の地下には、裏社会の組織【時代の導き手】が拠点を築いていた。彼らは反社会運動を支援し、三国間での商家襲撃などの活動を行っていたが、国と冒険者ギルドの手配により、多くのメンバーが捕縛されていた。彼らの目的は、平穏な国に火種を撒き、革命を起こさせることであった。

しかし、状況が悪化する中で彼らは、自分たちが他のクライムクランに利用されていた可能性を疑い始めた。特に、【蔵矢彌組】が背後にいる【アビスの手招き】の一部であると気づき、策略に嵌められたことに気づいた。クライムクランとして活動していたが、本質は歴史の観察者であった彼らは、自分たちが仲間ではなく敵対する存在と見なされていたと考えるようになった。

彼らは状況を理解し、今は生き延びることを最優先に考え、団結して対処することを決意した。

夕方、【白の殲滅者】こと真紀カノンは、危険な魔法薬の回収と処分のため、廃寺に赴いていた。彼女の従姉である紗季カノンが作った戦闘力を増強する魔法薬【バーサークポーション】が、この場所に流れていたためである。この魔法薬は、使用者を狂戦士化し無差別に暴れる危険なものであった。

真紀カノンは、井戸の中に試作魔法薬を投げ入れ、地下にいる敵を一掃した。しかし、その効果は想像以上で、敵は異形の肉塊に変わり、絶命していなかった。生き残ったプレイヤーから「外道」と罵られる中、彼女は追い詰められた敵を容赦なく攻撃し、廃寺ごと地下の拠点を破壊した。

その結果、運営からクライムクランの拠点が全て壊滅したというアナウンスが流れ、真紀カノンは意図せずイベントを攻略してしまった。彼女は、従姉の紗季カノンの行動に振り回されながらも、予期せぬ形で悪名を広めることになった。二人で一人のカノン・カノンは、今日もまた伝説を作り続けることになった。

第八話  おっさんと影六人、暗殺稼業を開始する

逢魔ヶ刻の頃、【天華楼】の地下にある部屋で【影六人】のメンバーが集まり、暗殺の計画を立てていた。リーダーのハナビ、副リーダーのキキョウ、メンバーのヒイラギとアンズ、そして【黒の殲滅者】ゼロスの5人がその場にいた。暗い部屋にはハナビが用意した笛の音のBGMが流れており、仕事の準備が進められた。

彼らの標的は、大老の【サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツ】、海産物問屋の店主【セドリヤ・セイベイ】、町奉行【コオカ・シモーサカミ・イナスケ】、海運奉行【カワライ・カワナカ・ゲンジロウ】、そして【蔵矢彌組】の【渥垂 傲三】であった。それぞれの標的は、密輸や人攫いなどの悪事を働いており、彼らの暗殺対象とされた。

メンバーはそれぞれ標的を選び、暗殺の計画を立てた。ハナビは大老のサグサ、ゼロスは【渥垂 傲三】、ヒイラギは【セドリヤ・セイベイ】、キキョウは海運奉行のカワライ、アンズは町奉行のコオカを担当することとなった。彼らは標的の居場所を把握し、的確なタイミングで確実に仕留めることを目指していた。

最後に、ハナビは部屋を照らす蝋燭の火を吹き消し、仕置きの始まりを告げた。部屋は静寂に包まれ、まるで誰もいなかったかのように、人の気配が消え去った。

海産物問屋【施鳥屋】の店主、【セドリヤ・セイベイ】は、商人仲間との会合を終え、自分の店へと帰る途中であった。護衛の用心棒たちは信頼できる者たちではなく、セイベイもその選択を後悔していた。裏で密輸を行っている彼は、質の高い護衛を雇う余裕がなく、結果として信用できない者たちに囲まれていた。彼は海運奉行からの依頼で武器の密輸を引き受けてしまい、そのことで深く後悔していた。

セイベイは、商売が苦しくなり、やむを得ず裏の仕事に手を染めることになった。密輸に加えて、人身売買にも関与するようになり、悪事の道へと進んでいった。やがて海運奉行のカワライと大老のサグサから圧力を受け、彼らに従うしかなくなった。しかし、セイベイはいつでも切り捨てられる立場であり、不安を抱えていた。

ある夜、彼が帰宅する途中で用心棒たちが彼を脅し始める。その時、突然現れた黒い忍び装束に身を包んだ少女、ヒイラギが用心棒たちを瞬く間に倒し、セイベイを殺害した。彼女はセイベイに恨みを持つ者たちの依頼を受けていた。ヒイラギは任務を終えた後、宵闇の中に姿を消した。

海運奉行【カワライ・カワナカ・ゲンジロウ】は日々の職務に追われていた。彼は稀人(プレイヤー)の優れた製品が国内の職人の自信と誇りを奪っていることに危機感を持ち、国産品の保護を訴え続けていたが、老中や家老たちには受け入れられなかった。

ある日、カワライは大老のサグサからの誘いを受け、腐敗した体制を一掃し、国を立て直すための改革に加わる決断をした。彼は国の未来のために、犠牲を出してでも改革を行う覚悟を決めた。

しかし、その計画は異邦人(プレイヤー)によって阻止されることとなる。カワライのもとに現れた暗殺者キキョウは、彼に改革の方法が不適切であったことを伝えた。キキョウはカワライの信念に敬意を示しつつも、彼の行いがもたらした犠牲者の恨みを晴らすために彼を討った。

最終的に、カワライは信念を貫いたが、その命はキキョウの手で終わりを迎えた。カワライの死後、彼の信念と覚悟は無言のまま残された。

町奉行【コオカ・シモーサカミ・イナスケ】は、自分の屋敷で同心たちと酒盛りをしていた。彼は平凡な外見の中年男性でありながら、内心には出世欲と野心を秘めていた。彼は国を正すというよりも、世襲制の打破を望み、上の役職に就くことだけを考えていた。懐天党と天燃党の襲撃で城勤めの役人たちが殺され、その結果として役職の空きが生まれることを期待していた。

コオカは、異邦人(プレイヤー)を利用して計画を進めることを考えていたが、異邦人に対する不信感も持っていた。特に【蔵矢彌組】の【渥垂 傲三】に対しては警戒心を抱いており、彼の背後関係が不明瞭であることを不安に感じていた。コオカは、自分の計画が成功し、異邦人を利用して自らの立場を強化しようと画策していた。

しかし、計画は異邦人に阻まれ、コオカ自身も暗殺者アンズに命を狙われることとなった。最終的に、彼は背後からの攻撃により致命傷を負い、静かに命を落とした。コオカの野心と計画は実現することなく、彼の人生は幕を閉じた。

クライムクラン【アビスの手招き】の末端組織である【蔵矢彌組】は、街外れの廃村に拠点を構えるやくざ者の集団であった。組の頭である【渥垂 傲三】は、プレイヤーであり、【アビスの手招き】から送られる指令を伝え、裏工作や情報収集を行っていた。彼の主な役割は、国を乗っ取るための裏工作であり、内乱を引き起こすための支援を行うことであった。

傲三は、キイノクナ国の無能な上層部や世襲制への不満を利用し、内乱の火種を作ろうとしていた。彼は、大老【サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツ】が暗躍していることに気づき、接触を図った。サグサは国の改革を進めるために内乱を起こそうとしていたが、傲三はそのやり方に不信感を抱きつつも協力を続けていた。

ある日、傲三の賭場に黒ずくめの男が現れ、傲三を殺すためのクエストが発生していることを伝えた。二人は賭場の外で戦闘を開始し、激しい剣戟の応酬が繰り広げられた。最終的に、傲三は自爆刀で攻撃するも、黒ずくめの男は無傷で生き延び、傲三は敗北し命を落とした。

この戦いの後、廃村の賭場は壊滅的な被害を受け、かつての廃墟群は完全に消滅した。

【キイノクナ国】の大老である【サグサ・ゲンザブロウ・ヒデミツ】は、三十代という若さで国のトップに立つ人物であった。彼は若くして大老となったが、そのために古株の家老達から圧力を受け、政治的な対立に悩まされていた。家老達はサグサの若さを理由に彼を軽んじ、汚職の罪を彼の友人に擦り付けて追放するなどの陰湿な手段を用いて、彼を孤立させようとした。

長い孤独の末に、サグサはこの国の体制の欠陥に気付き、才能ある者が国を動かすべきだという考えに至った。彼は同じ志を持つ海運奉行【カワライ・カワナカ・ゲンジロウ】と町奉行【コオカ・シモーサカミ・イナスケ】と協力し、改革を進めようとした。しかし、改革には武力と資金が必要であり、その手段を模索している中で、家老達に反感を持つ次男や三男の武家の者達が集まる噂を聞きつけた。

サグサはこれを利用して次男や三男を焚きつけ、武装勢力として立ち上がらせ、彼らを使って老中達を襲撃させる計画を立てた。彼はまた、国の改革を進めるために異邦人の力も利用することを決意し、【渥垂 傲三】というならず者集団の頭と協力して、武器や防具を密輸し武装勢力を支援した。

しかし、計画の途中でサグサは彼の忠臣である【マサカ・シンタロウ・ナオミチ】を捨て駒にする決断をし、その結果として彼を死なせてしまったことに後悔と苦しみを抱えていた。サグサは彼を殺しに来た刺客の女【ハナビ】に対し、自分の過ちと内心の葛藤を打ち明け、最終的には自らの死を選んだ。

彼の死後、ハナビはサグサの苦しみを理解しつつも、彼の選択に哀れみを感じ、去り際に一輪の花を手向けた。

クエスト「天誅殺! 悪滅裏稼業」が完了し、参加者たちは天華楼に戻って報告と意見交換を行った。しかし、彼らは国の未来のために覚悟を決めた者たちを暗殺することに対して疑問を感じていた。プレイヤーたちは、自分たちが果たした役割が正しいのかどうか、そしてNPCと呼ばれる存在が本当に作られたものであるのかという疑念を抱えていた。

ゲーム「ソード・アンド・ソーサリス」の世界に違和感を感じつつも、クエスト報酬が発表され、各プレイヤーに配られた報酬に不満が募った。キキョウは尿瓶、他のプレイヤーもそれぞれ納得できない報酬を受け取った一方で、アンズとヒイラギは強力な武器を得ていたことに驚きが広がった。

一方、クエストに参加していなかったスミレとレンゲは、懐天党と天燃党の拠点を炎上させ、その場で無法者たちを討ち取っていた。彼女たちは悪党に対して容赦がなく、任務を終えると無邪気に帰還していった。クエストを通じて浮かび上がった倫理的な疑問と不条理な報酬の結果により、プレイヤーたちはゲームの世界に対する考えをさらに深めていった。

短編  【影六人】寄ればかしましい日常

キイノクナ国の遊郭、天華楼の二階で【影六人】のメンバーは、遊女たちの様子を窓から眺めながら雑談をしていた。スミレとレンゲは、遊郭の実情を見て妄想を膨らませていたが、これには年長者のハナビが教育的に問題があると後悔の念を抱いていた。

そのとき、アンズが猫耳と尻尾のついた衣装を着て現れた。この姿を見たハナビとキキョウは驚きのあまり気絶してしまった。二人はアンズに対して過剰な保護感情を抱いており、彼女の大胆な姿に衝撃を受けたのである。

アンズは、自分を守るために証拠写真を兄に送りつけることを考えていた。彼女の兄は引きこもりで問題を抱えており、アンズは兄を更生させようとしていた。彼女のこの行動に、仲間たちは驚きつつも、彼女の強い意志を感じ取っていた。

一方で、ハナビはアンズの写真を取り戻すために、ケモさんという人物の元へ向かうことを決意し、仲間たちにその覚悟を示した。仲間たちは彼女の行動に困惑しつつも、彼女の強い決意を見守っていた。

アンズはその間に着替えを終え、何事もなかったかのように戻ってきたが、仲間たちはその無邪気な様子に驚き、彼女が計画していることに少し心配を覚えていた。

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