スポンサーリンク
とある魔術の禁書目録フィクション(Novel)読書感想

小説「とある魔術の禁書目録(18)」感想・ネタバレ

スポンサーリンク
とある魔術の禁書目録 18の表紙画像(レビュー記事導入用) とある魔術の禁書目録

とある魔術の禁書目録(17)レビュー
【とある魔術の禁書目録】あらすじ・ネタバレ・まとめ
とある魔術の禁書目録(19)レビュー

スポンサーリンク
  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
    3. ■物語の特徴
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. 英国クーデター
    2. 第二王女キャーリサ
    3. 英国王女三姉妹の葛藤
    4. カーテナ=オリジナルの暴走
    5. ウィリアムと騎士団長の対決
    6. エリザードの国民総選挙術式
    7. 右方のフィアンマの暗躍
  6. 登場キャラクター
    1. 学園都市
      1. 上条当麻
      2. 御坂美琴
    2. イギリス王室(王室派)
      1. エリザード
      2. リメエア
      3. キャーリサ
      4. ヴィリアン
      5. チャールズ=コンダー
      6. 使用人達
      7. 庭師
      8. 料理人
      9. 服飾デザイナー
      10. メイド
    3. 騎士派
      1. 騎士団長(ナイトリーダー)
      2. 騎士達
    4. イギリス清教(清教派)
      1. ローラ=スチュアート
      2. インデックス
      3. ステイル=マグヌス
      4. 神裂火織
      5. シェリー=クロムウェル
      6. オルソラ=アクィナス
      7. スマートヴェリー
      8. レイチェル
      9. オペレーター
    5. 新生天草式十字凄教
      1. 建宮斎字
      2. 五和
      3. 牛深
      4. 香焼
      5. 諫早
      6. 野母崎
      7. 対馬
      8. 新生天草式十字凄教のメンバー
    6. 元アニェーゼ部隊
      1. アニェーゼ=サンクティス
      2. ルチア
      3. アンジェレネ
      4. 元アニェーゼ部隊のシスター達
    7. 新たなる光
      1. フロリス
      2. ベイロープ
      3. レッサー
    8. イギリスの魔術結社
      1. 魔術結社のボス
      2. パトリシア
    9. 神の右席(ローマ正教)
      1. ウィリアム=オルウェル(後方のアックア)
      2. 右方のフィアンマ
    10. 殲滅白書(ロシア成教)
      1. ワシリーサ
      2. サーシャ=クロイツェフ
      3. スクーグズヌフラ
    11. フランス
      1. フランスの大統領
    12. イギリス国民・その他
      1. オリアナ(黄色い服の女)
      2. 映画館の少年
      3. 映画館の少年の両親
      4. 軟禁されていた軍人
      5. 軟禁されていた中年の男
      6. オープンカーのチャラい若者
      7. オープンカーのチャラい女
      8. 室内犬
      9. 三毛猫
  7. 展開まとめ
    1. 第五章 傭兵と騎士の邂逅と激突 Another_Hero.
    2. 行間 三
    3. 第六章 騎士と王女の防衛線破壊 Safety_in_Subway.
    4. 行間 四
    5. 第七章 王女と女王の素敵な悪党 Curtana_Original.
    6. 行間 五
    7. 第八章 女王と国家の国民総選挙 Union_Jack
    8. 終章 国家と黒幕の更なる強敵 Next_Step.
  8. 同シリーズ
    1. とある魔術の禁書目録
    2. 外伝
    3. とある暗部の少女共棲
    4. 同著者シリーズ
    5. ヘヴィーオブジェクトシリーズ
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

『とある魔術の禁書目録(18)』は、科学と魔術が交差する世界を舞台としたライトノベル作品である。本作は、前巻から続くイギリスを舞台とした「英国王室編」の完結編にあたる。 インデックスが所属する『イギリス清教』の総本山・ロンドンを中心に、騎士団長を頭首とする『騎士派』と第二王女キャーリサが起こした国家規模のクーデターの最終局面が描かれる。インデックスを救うために決戦の地へ向かった上条当麻は、かつての敵である『神の右席』後方のアックアらと共闘し、天使長と同質の絶大な力を与える霊装「カーテナ=オリジナル」を振るうキャーリサに立ち向かう。王室派、騎士派、清教派の思惑が交錯する中、英国の存亡を懸けた戦いが展開される。

■ 主要キャラクター

  • 上条当麻:右手に異能の力を打ち消す「幻想殺し(イマジンブレイカー)」を宿す少年。インデックスを救い出し、クーデターの悲劇を止めるため、絶大な力を持つキャーリサに果敢に立ち向かう。
  • インデックス:十万三千冊の魔道書を記憶する銀髪碧眼の少女。クーデターの最中に敵に拘束されるが上条たちに救出される。しかし本作の終盤でフィアンマによって外部制御霊装を奪われ、意識を操られてしまう。
  • キャーリサ:英国第二王女であり、クーデターの首謀者。王族専用の霊装「カーテナ=オリジナル」を手に入れ、天使長に匹敵する圧倒的な力を振るう。外敵からイギリスを守るため、自ら暴君の汚名を被る過酷な道を選んだ。
  • エリザード:英国女王。国家の危機に対し、大規模術式「連合の意義(ユニオンジャック)」を発動してカーテナの力を全国民に再分配し、反撃の切り札をもたらす。
  • 後方のアックア:ローマ正教「神の右席」の一員。かつて上条と敵対したが、騒乱の真の元凶を断ち切るため、本作では上条や騎士団長らと共闘してキャーリサに挑む。
  • ウィリアム=オルウェル:かつて騎士になるはずだった傭兵。第三王女ヴィリアンを守るために単身で騎士派に立ち向かい、旧友の騎士団長と激突する。
  • 騎士団長:『騎士派』のトップ。当初はキャーリサのクーデターを支持していたが、第一王女リメエアの言葉やウィリアムとの決闘を経て、キャーリサを止めるべく再び剣を取る。
  • 右方のフィアンマ:「神の右席」の実質的リーダーであり、一連の事件の黒幕。インデックスの外部制御霊装を奪い、次なる計画のために暗躍する。

■物語の特徴

本作の最大の特徴は、イギリスという国家全体を巻き込んだ規格外のスケールと、息つく暇もないスピード感あふれる展開である。特に、圧倒的な力を持つ第二王女キャーリサとの死闘には物語の大きな分量が費やされており、上条やイギリス清教の面々だけでなく、後方のアックアや騎士団長といったかつての敵対者が次々と結集して共闘する熱い群像劇が描かれている。

また、他作品と一線を画す差別化要素として、特別な力を持つ魔術師や騎士だけでなく、女王の術式によって力を得た名もなき一般市民までもが自らの意思で立ち上がり、国家の危機に立ち向かう展開が挙げられる。絶対的な絶望状況の中で「全員が主人公」となって巨大な敵に挑む構成は、読者に強いカタルシスを与える。さらに、クーデターの決着にとどまらず、すべての元凶である右方のフィアンマの登場とインデックスの強奪によって、物語の舞台がロシアへと広がる衝撃的な結末も、読者の興味を強く惹きつけるポイントとなっている。

書籍情報

とある魔術の禁書目録 18
(A Certain Magical Index)
著者:鎌池 和馬 氏
イラスト:はいむらきよたか 氏
出版社:株式会社KADOKAWA電撃文庫
発売日:2009年7月10日
ISBN:9784048678971

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

あらすじ・内容

インデックスが所属する『イギリス清教』の総本山・ロンドン。その魔術の都が、騎士団長を頭首とする『騎士派』のクーデターにより堕ちた。その影響はイギリス国内全土に及び、市街では一般市民が軍に拘束されるという異常事態に陥る。『騎士派』の“変革”が進行する渦中、魔術師擁する『清教派』は各所で抵抗戦をつづけるのだった。インデックスを救うためフォークストーンに向かった上条当麻は、ついにクーデターの主謀者の元にたどり着く。そこで出会ったのは、『神の右席』後方のアックアだった。彼が刃を向けている先には、イギリス第二王女・キャーリサの姿が。カーテナ=オリジナルの圧倒的な力を誇示する彼女を前にして、上条とアックアはついに共闘という異例の体制を取る……! それぞれの思惑がイギリス中を交錯する緊迫の第18巻!!

とある魔術の禁書目録 18

感想

本巻は、イギリス全土を巻き込んだクーデターがついに最終局面を迎える一冊です。物語は最初から最後まで緊張感のある展開が続き、ページをめくる手が止まりませんでした。

まず印象に残ったのは、上条当麻がインデックスを救うために奔走する姿です。決戦の舞台へ向かうだけでも一苦労で、次から次へと問題が発生します。それでも諦めずに前へ進み続ける当麻の姿には、改めて主人公らしさを感じました。

一方で、読んでいて少し苦労したのがオリアナとオルソラの名前です。セリフや行動を見れば全く違う人物だと分かるのですが、なぜか何度も見間違えてしまい、そのたびに読み返してしまいました。物語とは直接関係ありませんが、個人的には妙に記憶に残っています。

戦闘面では、第二王女キャーリサの圧倒的な強さが印象的でした。聖人である神裂火織でさえ歯が立たず、カーテナ=オリジナルの力によって次々と追い詰められていく展開には絶望感があります。

ここまで強大な敵が現れると、どうやって勝つのだろうという不安ばかりが膨らみます。しかし、その一方でウィリアムが旧友である騎士団長と決着をつけ、第三王女ヴィリアンを救い出す場面には胸を熱くさせられました。絶望的な状況の中にも希望が残されているところが、本作の魅力だと感じます。

そして本巻で最も印象に残ったのは、女王エリザードによる「連合の意義(ユニオンジャック)」の発動です。

カーテナの力が全国民へと再分配され、それまで戦いとは無縁だった人々までもが立ち上がる展開には思わず鳥肌が立ちました。特別な力を持つ英雄だけではなく、一人ひとりの意志が戦局を変えていく姿は非常に熱いものがあります。

その想いを受け取った上条が、キャーリサの隙を突いてカーテナを破壊する場面も見事でした。長く続いたクーデター編がついに決着を迎えた瞬間には、大きな達成感を味わうことができました。

しかし、戦いが終わったからといって全てが解決するわけではありません。

終盤では黒幕である右方のフィアンマが動き出し、インデックスの外部制御霊装を奪い去ってしまいます。ようやく平和が訪れたと思った矢先の展開だけに、その衝撃は非常に大きなものでした。

それでも当麻は迷うことなくインデックスを救うため、戦火の迫るロシアへ向かう決意を固めます。

クーデター編の締めくくりとして大きな盛り上がりを見せながら、同時に次なる戦いへの期待も高めてくれる構成はさすがでした。ロシア編で待ち受ける新たな戦いがどのようなものになるのか、続きが気になって仕方がない一冊でした。

最後までお読み頂きありがとうございます。

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

とある魔術の禁書目録(17)レビュー
【とある魔術の禁書目録】あらすじ・ネタバレ・まとめ
とある魔術の禁書目録(19)レビュー

考察・解説

英国クーデター

『とある魔術の禁書目録』における「英国クーデター」は、第17巻の後半から第18巻にかけて描かれる、イギリス全土を巻き込んだ大規模な内乱である。
本稿では、このクーデターの概要、動機と真の目的、そして反撃から終結までの流れを解説する。

1. クーデターの首謀者と動機
クーデターの首謀者は、英国第二王女のキャーリサと、騎士団長率いる『騎士派』である。その背景と最大の動機は以下の通りである。

  • ローマ正教やロシア成教からの圧力に対する強い危機感
  • 現女王エリザードの平和主義的な外交では、イギリスが滅ぼされるか他国の属国になり下がるという懸念
  • ユーロトンネル爆破事件や航空機のハイジャック事件を契機とし、強力な軍事力によってイギリス中心の新たな世界秩序を構築し、国家の独立を維持しようとした

2. キャーリサの真の目的と覚悟
キャーリサの行動は単なる権力欲によるものではなかった。彼女は『軍事』に長けているがゆえに、王を決める剣「カーテナ」の恐ろしさを誰よりも理解していた。彼女の真の狙いは以下の2点である。

  • 自らが暴君となってフランスやローマ正教を排除する罪を一人で背負うこと
  • 戦争終結後には、二度と王政が暴走しないよう「カーテナ=オリジナル」とその関連技術を完全に封印し、歴史から葬り去ること

3. クーデターの発生と展開
キャーリサは、魔術組織『新たなる光』を利用して、歴史から失われていたはずの『カーテナ=オリジナル』を発掘・入手した。

  • この剣によって英国国内において天使長「神の如き者」と同等の莫大な力を得たキャーリサは、その力を『騎士派』に分配し、午前0時を期して一斉に侵攻を開始した
  • 圧倒的な力の前に、女王エリザードは捕らえられ、『清教派』は戦力温存のために撤退を余儀なくされた
  • 第三王女ヴィリアンも処刑されそうになるが、かつて騎士になるはずだった傭兵ウィリアム=オルウェル(後方のアックア)によって救出された

4. 大反攻と国民総選挙
クーデターに対抗するため、上条当麻、インデックス、神裂火織ら『清教派』の残存勢力やウィリアムが結集し、キャーリサに立ち向かう。その最中の展開は以下の通りである。

  • 脱出した女王エリザードが戦場に現れ、自らの剣(カーテナ=セカンド)を手放し、四文化を象徴する旗を掲げて国家規模の魔術『連合の意義(ユニオンジャック)』を発動した
  • これにより、カーテナに集められた力が全国民に平等に再分配され、国民一人ひとりが自らの意思で立ち上がり戦う「国民総選挙」が引き起こされた
  • 第一王女リメエアが通信を通じてキャーリサの真の目的と自己犠牲の覚悟を騎士たちに暴露したことで、騎士団長をはじめとする『騎士派』の面々もキャーリサを救うために再び剣を取り、彼女に立ち向かった

5. 決着
国民や魔術師たちによる総攻撃を受けるキャーリサであったが、それでも彼女の力は圧倒的であった。

  • インデックスによる魔術的な割り込み(強制詠唱の妨害)によってカーテナの制御が一瞬乱れた
  • その隙を突き、ウィリアムの力で砲弾のように射出された上条当麻が、右手(幻想殺し)の一撃で『カーテナ=オリジナル』を粉砕し、キャーリサを打ち倒したことで、クーデターは終結した

まとめ
クーデターは無事に終結したものの、この騒動にはさらなる裏があった。真の黒幕である右方のフィアンマが暗躍しており、イギリス国内を混乱させている間に、インデックスの「自動書記」を外部から制御する霊装を奪取していたのである。上条当麻はインデックスを救うため、そして全ての争いの元凶であるフィアンマを倒すために、次なる舞台であるロシアへと向かう決意を固める。これが英国クーデターの全貌と、次なる戦いへの幕開けである。

第二王女キャーリサ

『とある魔術の禁書目録』に登場する英国第二王女キャーリサについて解説する。

1. 基本情報と人物像
キャーリサは英国王室の三姉妹の次女であり、国家の軍事を司る人物である。第一王女リメエアが頭脳、第三王女ヴィリアンが人徳に特化しているのに対し、キャーリサは自ら剣を取って戦地に赴くことに長けている。その特徴は以下の通りである。

  • 赤を基調とし、レザーをあしらったボンテージ風のドレスを身にまとっている
  • 苛烈で決断力のある性格をしている
  • 英国全土を巻き込むクーデターの首謀者であり、歴史上から失われていた王を決める剣「カーテナ=オリジナル」を手にして反乱を起こした

2. 圧倒的な戦闘能力
キャーリサの最大の脅威は、カーテナ=オリジナルを用いることでイギリス国内に限り、天使長「神の如き者」と同等の莫大な力を振るえる点にある。

  • 彼女の主力攻撃は、あらゆる次元を同時に切り裂く「全次元切断」である
  • この攻撃は、切断された次元の断面が三次元空間に巨大な残骸物質として出現し、防御や投擲武器としても利用できるという恐るべき性質を持っている
  • 彼女はその力をもって、空中要塞からの大規模閃光砲撃を無傷で防いだ
  • さらに聖人である神裂火織、後方のアックア、そして騎士団長という規格外の強者3人を同時に相手にしても、圧倒的優位に立つほどの戦闘力を誇る

3. クーデターの真の動機と悲壮な覚悟
キャーリサがクーデターを起こした理由は、単なる権力欲や暴走ではない。
当時、イギリスはローマ正教の影響下にあるEUから様々な兵器の禁止条約を強要され、ユーロトンネル爆破などの挑発を受けていた。キャーリサは、女王エリザードの穏便な対応のままでは、イギリスの威厳が失われ、国民が他国から嘲られ迫害される時代が来ると強い危機感を抱いていたのである。
第一王女リメエアが看破した彼女の真の狙いは以下の2点である。

  • 圧倒的な暴君としてフランスやローマ正教を排除し、イギリスを守ること
  • 戦争終結後、無能な王政の暴走を防ぐため、最強最悪の兵器であるカーテナを完全封印すること

彼女の覚悟と配慮は以下の行動に表れている。

  • 後世に新たなカーテナが作られる可能性すらも潰すため、関連資料を徹底的に破壊した
  • 全てが終わった後は、自らがイギリスの汚点として全ての罪を被り、カーテナの残骸と共に墓所の奥深くに永遠に封印される覚悟を決めていた
  • クーデターにおいて彼女が騎士派の部下に下した制裁も、実は急所を外しており、誰一人殺していなかった。これは、部下たちを生き残らせ、自分一人が暴君としての責任を負うための配慮であった

4. 結末とその後
彼女の悲壮な決意は、母親である女王エリザードの秘策によって打ち砕かれる。

  • エリザードが国家規模の魔術「連合の意義(ユニオンジャック)」を発動し、カーテナの力を全国民に平等に再分配したことで、キャーリサの力は大きく削ぎ落とされた
  • 最終的に、インデックスによる強制詠唱の妨害で剣の制御が一瞬乱れた隙を突かれ、アックアの力で射出された上条当麻の幻想殺しの一撃を受け、カーテナ=オリジナルごと粉砕されて敗北した

まとめ
クーデター終結後、傷つき路上に倒れていたキャーリサの前に、すべての騒乱の真の元凶である神の右席の右方のフィアンマが現れる。彼から「お前の起こした戦争のおかげで、イギリス清教の最暗部から目的の霊装を奪うことができた」と嘲笑され、攻撃を受けるが、彼女を討ち倒したはずの上条当麻によって庇われ、窮地を救われることとなる。

英国王女三姉妹の葛藤

『とある魔術の禁書目録』の英国クーデター編における、英国王室の三姉妹(第一王女リメエア、第二王女キャーリサ、第三王女ヴィリアン)の葛藤と、それぞれの国を想う形について解説する。

英国女王エリザードの三人の娘たちは、それぞれ「頭脳」「軍事」「人徳」という異なる分野に特化している。このクーデターは、国を愛するがゆえの三者三様の葛藤と成長の物語でもあった。

1. 第一王女リメエア(頭脳):人間不信と真実の看破
第一王女のリメエアは「頭脳」に特化した人物であるが、同時に極度の人間不信でもある。彼女は「私を第一王女と知らなくても親切に接してくれる者達こそを信頼したい」と考えており、権力や立場に媚びる者を信用せず、護衛もつけずに単独で行動することが多い。
クーデター中の彼女の行動と成長は以下の通りである。

  • 姿を隠しつつ、権力に頼らず独自の絆で結ばれた密偵を使い、事態の真相を探っていた
  • 妹キャーリサが「カーテナの完全封印と、自らが暴君となって全ての罪を被る」という自己犠牲の覚悟を持っていることを見抜いた
  • 通信を通じて『騎士派』の騎士たちにキャーリサの真意を暴露し、彼らが自らの意志で立ち上がるきっかけを作った
  • 妹たちの決死の行動を陰から見守り導く中で、彼女自身も「私も少しは『強く』なったのかしらね」と精神的な成長を感じていた

2. 第二王女キャーリサ(軍事):暴君となる自己犠牲の覚悟
「軍事」を司る第二王女キャーリサは、クーデターの首謀者として最も深く葛藤を抱えていた人物である。彼女の動機と真の目的は以下の通りである。

  • 母である女王エリザードの平和主義では、ローマ正教やフランスからの理不尽な圧力に対抗できず、イギリス国民が嘲られ迫害される時代が来ると強い危機感を抱いていた
  • 国を守るために強力な武力が必要であると信じ、自らが最強の兵器「カーテナ=オリジナル」を振るう「圧倒的な暴君」となる道を選んだ
  • 外敵を退けた後、二度と王政が暴走しないようカーテナを完全に破壊・封印し、自らは全ての罪を背負って墓所の奥深くに幽閉されることを真の目的としていた
  • 味方の騎士たちを傷つける際にも決して命は奪わず、一人で全ての責任を負おうとするその不器用な生き方は、彼女なりの国と国民への深い愛情の裏返しであった

3. 第三王女ヴィリアン(人徳):無力感からの脱却と覚醒
「人徳」に優れた第三王女ヴィリアンは、武力も政治的権力も持たず、最初は他人に頼って逃げることしかできない自分に無力感と負い目を感じていた。キャーリサの反乱によりすべての味方を失ったと絶望し、処刑の恐怖に涙するが、そこから以下の様に覚醒する。

  • 何の力も持たない使用人たちや、かつて国を去った傭兵ウィリアム=オルウェルが、自分のために命を懸けて立ち上がってくれた姿を見て心境が劇的に変化した
  • 「私が戦いから逃げる事で彼らを守れるのなら、私はどこへでも隠れましょう。ですが、もしもそんな事をしても彼らの窮地が変わらないのなら……後は戦う以外に道などありません」と覚悟を決めた
  • 自らが囮となって使用人たちを守り抜き、最終決戦ではキャーリサと真正面から対峙した
  • 自らの「人徳」によって周囲の人々の力を結集させるという、彼女にしかできない戦い方でクーデター終結に大きく貢献した

まとめ
英国王女三姉妹は、それぞれが全く異なるアプローチでイギリスという国を愛していた。リメエアの知略、キャーリサの自己犠牲、ヴィリアンの成長。このクーデターは、国難に立ち向かう王室の者たちが、それぞれの限界や弱さを乗り越え、力を合わせることの重要性に気づくための試練でもあったと言える。

カーテナ=オリジナルの暴走

『とある魔術の禁書目録』の英国クーデター編における「カーテナ=オリジナルの暴走」について解説する。

これは、クーデターの首謀者である第二王女キャーリサの持つ強大な力(カーテナ=オリジナル)を削ぐために『清教派』が立案・実行した起死回生の作戦であり、クーデターの戦局を大きく動かす重要な転換点となった。

1. カーテナ=オリジナルの危険性と安全装置
カーテナ=オリジナルは、英国国内において天使長に匹敵する莫大な力を持ち主に与える最強の霊装であるが、その力はあまりにも強大すぎるため、制御を誤れば真っ先に持ち主自身が暴走に巻き込まれて消滅してしまう危険性を抱えていた。

  • 王族が最も長く滞在するバッキンガム宮殿の地下鉄網には、万が一カーテナが暴走した際に、その力を逃がして大爆発を防ぐための特殊車両(安全装置)が組み込まれていた
  • キャーリサがクーデター中にバッキンガム宮殿に戻ったのは、この設備を利用してカーテナの力を安定させるためであった

2. 清教派の暴走誘発作戦
『清教派』は、この安全装置の仕組みを逆手に取る作戦を立案した。

  • イギリス清教の空中要塞「カヴン=コンパス」の大規模閃光術式に使う超大容量の魔力を利用する
  • 地下鉄の安全装置を経由してカーテナ=オリジナルに強制的に逆流させ、意図的に剣の暴走を促すというものであった

3. 上条・インデックス・ヴィリアンによる潜入と隔壁突破
この作戦を成功させるには、バッキンガム宮殿近くの地下鉄トンネルを塞ぐ魔術的な隔壁を開放し、遠隔地から特殊車両の動力源へアクセスできるようにする必要があった。

  • 当時のロンドンは魔力を持つ者がうろつけば即座に『騎士派』に察知される厳重な警備網が敷かれていた
  • そのため、魔力を持たない上条当麻とインデックス、そして隔壁の解除キーとなる王室の血を引く第三王女ヴィリアンの3人だけが実行部隊として潜入した
  • 彼らの前には、北欧神話の「モックルカールヴィ」を模した強大な紙の巨人の霊装が立ち塞がった
  • ヴィリアンの王族としての命令詠唱(インデックスのサポートによる高速詠唱)と、上条の「幻想殺し(イマジンブレイカー)」の右手の力によってこれを粉砕し、見事にロックの開放に成功した

4. 暴走の発生とキャーリサへの影響
午前2時30分、カヴン=コンパスからの魔力逆流により、ついにカーテナ=オリジナルは暴走を起こした。

  • バッキンガム宮殿を中心に半径50キロに及ぶ魔術的な大爆発が発生した
  • 剣の持ち主であるキャーリサは吐血し、彼女自身や『騎士派』へ分配されていた力の約半分が削ぎ落とされるという大ダメージを受けた

まとめ
この暴走によって、すでにトップである騎士団長を失っていた『騎士派』の動揺は決定的となり、キャーリサへの信頼や結束は崩壊寸前にまで陥った。しかし、キャーリサはカーテナの再調整を後回しにし、残された力で自ら最前線に立って圧倒的な暴力を振るうことで、恐怖によって強引に『騎士派』を再びまとめ上げ、最終決戦へと突入していくこととなる。

ウィリアムと騎士団長の対決

『とある魔術の禁書目録』の英国クーデター編における、ウィリアム=オルウェル(後方のアックア)と騎士団長(ナイトリーダー)の激闘について解説する。
かつて友として背中を預け合った二人の戦いは、クーデターの行方を左右する重要な対決となった。

1. 対決の背景と両者の武器
第三王女ヴィリアンの処刑を間一髪で阻止したウィリアムは、彼女を逃がすために山を崩して退路を断ち、騎士団長率いる騎士派の前に一人で立ち塞がる。二人は一対一の決闘に臨むこととなった。

  • ウィリアムの武器「アスカロン」:伝承を基に50フィート級の悪竜を殺すために魔術師が作り上げた、全長3.5メートル、重量200キロを超える巨大な剣の霊装である。斧、剃刀、鋸、スパイク、ワイヤーなど様々な部位に魔力を集中させることで、色を変えながら多彩な攻撃を繰り出す
  • 騎士団長の武器「フルンティング」:敵の返り血で切れ味を増す伝説の魔剣と同名の霊装である。騎士団長はカーテナを介して天使の力を圧縮封入し、赤黒い長剣に莫大な破壊力を宿らせている

2. 騎士団長のパターン魔術
騎士団長の最大の武器は、世界中の戦士や騎士の神話を分析・統合して構築したパターン魔術である。

  • 切断威力、武具重量、耐久硬度、移動速度、射程距離、専門用途、的確精度といった極限の攻撃特性を自由自在に行使することができる
  • ただし、これらを同時に使うことはできず、一度に扱えるパターンは一つだけという弱点があった
  • ウィリアムはこの弱点を見抜き、騎士団長の一撃を掻い潜って懐に飛び込み、互角の攻防を繰り広げた

3. 信念の激突と盾の紋章
激しい打ち合いの中で、二人の信念が衝突する。

  • 騎士団長は、クーデターを長引かせれば国力が低下し外敵の侵攻を招くため、一刻も早く軍事の第二王女キャーリサを擁立して新体制を築くべきだと主張した
  • 対するウィリアムは、アスカロンに刻まれた盾の紋章(エスカッシャン)によって自身の意志を示していた
  • その紋章は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北部アイルランドの四文化と、王室派、騎士派、清教派の三派閥を象徴するデザインであった
  • 特定の王女を選ぶのではなく、女王を含めた英国全体の完全な調和を望んでいることを表していた

4. 騎士団長の切り札「ソーロルムの術式」と決着
戦いが佳境に入る中、騎士団長は北欧の戦士の伝承を応用した防御術式であるソーロルムの術式を発動する。これは自身が認識した武器の攻撃力を約10分間ゼロにするという恐るべき能力であり、アスカロンのあらゆる刃の攻撃力が無効化され、ウィリアムは絶体絶命の窮地に陥る。
しかし、ウィリアムには以下の策があった。

  • 隠し剣の連撃:ウィリアムはアスカロンの柄に隠されていた1メートル以上の最後の名剣を抜き放つ。騎士団長が認識していなかったこの刃は攻撃力をゼロにされず、騎士団長に浅い傷を負わせた
  • メイス(棍棒)への変形:騎士団長が隠し剣の攻撃力をもゼロにしようとした瞬間、ウィリアムは剣身をワイヤーで射出して囮にし、ワイヤーのチューブから樹脂を噴出・固化させた。そして、自身が最も愛用する武器である巨大なメイスを形成し、全力で振り下ろした

まとめ
騎士団長は土壇場でメイスそのものの攻撃力をゼロにすることに成功する。しかし、ウィリアムの真の狙いはメイスではなく、剣身を柄に固定するためのわずかに飛び出した小さな留め金であった。武器として認識されず攻撃力を残していたその小さな留め金が騎士団長の首元に叩き込まれ、峰打ちの形で騎士団長は気絶する。
勝敗が決した闇の中で、ウィリアムは「古き友を斬る刃までは持ち合わせがない」と呟き、かつての戦友の命を奪うことなくこの死闘に幕を下ろした。

エリザードの国民総選挙術式

『とある魔術の禁書目録』の英国クーデター編における最大の逆転劇、女王エリザードが発動した国家規模の魔術「連合の意義(ユニオンジャック)」、通称「国民総選挙」について解説する。

1. 術式発動の背景と変革の提示
圧倒的な力を持つカーテナ=オリジナルを振るう第二王女キャーリサに対し、女王エリザードは自らの剣であるカーテナ=セカンドを投げ捨てた。彼女の行動と意図は以下の通りである。

  • 既存のシステムに頼っていては本当の変革は起きないと考えた
  • イギリスを構成する四文化(イングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ)の象徴として、表が現在のイギリス国旗、裏がかつてのウェールズ国旗を合わせた一枚の大きな旗を夜空に掲げた

2. 連合の意義(ユニオンジャック)の概要と目的
エリザードが発動した術式「連合の意義(ユニオンジャック)」は、カーテナと全英大陸の機構によって王と騎士に集められていた莫大な天使の力を全て解放し、九〇〇〇万人のイギリス国民全員に平等に再分配するという桁外れの魔術である。
エリザードの目的は、国民を自らの手駒として操ることではなく、以下の行動を促すことであった。

  • 誰のために、誰と共に戦うか、あるいは逃げるか、誰かに力を譲るかすらも、すべて自分の頭で考え、自らの正義と勇気と度胸に従って決断するよう呼びかけた
  • 国民一人ひとりが自らの意思で立ち上がる「群雄割拠たる国民総選挙」を引き起こした

3. 女王エリザードの恐るべき配慮と技術
この術式には、単なる魔力の分配に留まらない、女王エリザードの恐るべき技術と配慮が隠されていた。インデックスの解析によると、エリザードは以下の調整を行っていた。

  • 力の最適化と安全性の確保:分配された天使の力を使用者の思念に応じて性質を変え、なおかつ民間人が決して暴走に巻き込まれないような都合の良い形に調整して付加した
  • 魔術的汚染の完全遮断:力の源が魔術であることを徹底的に隠し、民間人が「自分の隠された力が覚醒した」「異星人のパワーだ」などと勝手に解釈して納得できるようにした
  • これにより、民間人が魔道書の知識に触れて脳を汚染されるという最悪のリスクを完全に排除した

まとめ
この術式の結果、映画館に避難させられていた少年、ホテルで市民を軟禁していた軍人、そして王女を守るために無力感に苛まれていた使用人や庭師たちが、次々と恐怖を乗り越えて立ち上がった。彼らは与えられた力を使って、暴君と化したキャーリサや騎士派に立ち向かうこととなる。
この圧倒的な光景を目にした上条当麻は、この逆転劇の真の核は、女王の術式や与えられた力そのものではないと確信した。力を掴み、自らの意志で困難に立ち向かうことを決めた国民たちの勇気こそが、この国の真の主役であり、最大の力であったのである。

右方のフィアンマの暗躍

『とある魔術の禁書目録』の英国クーデター編における真の黒幕、ローマ正教「神の右席」の最後の一人である右方のフィアンマの暗躍について解説する。
イギリス全土を巻き込んだクーデターは、実はフィアンマが自身の目的を達成するために仕組んだ、壮大な陽動作戦でもあった。

1. 暗躍の真の目的と手口
イギリスとフランスの戦争危機、および第二王女キャーリサによるクーデターは、フィアンマがローマ正教経由でフランス政府を焚きつけ、意図的に引き起こしたものであった。

  • 真の目的は、イギリスを制圧することではなく、イギリス清教の最暗部に保管されている「自動書記(ヨハネのペン)」の外部制御霊装を奪取することであった
  • イギリス国内が内戦状態になり、手薄になった隙を突いてこの霊装を盗み出したのである

2. 圧倒的な力と第三の腕
クーデターが終結し、傷ついて倒れていたキャーリサの前に現れたフィアンマは、彼女のクーデターのおかげで無事に目的を果たせたと嘲笑い、容赦のない一撃で彼女を吹き飛ばす。

  • フィアンマの右肩からは、翼や腕のような不可思議な力の塊である「第三の腕」が生えており、底知れない破壊力を秘めていた
  • キャーリサへのトドメを庇った上条当麻の右手を見て喜び、互いの右手が不完全であるという共通点を持っていると語る

3. 霊装の起動とインデックスへの深刻なダメージ
フィアンマが奪い取ったダイヤル錠のような外部制御霊装を起動すると、アスファルトを突き破ってインデックスが強制的に呼び出された。

  • かつて上条の「幻想殺し」によってインデックスの安全装置である「首輪」が破壊されていたため、この状態で外部制御霊装を使用すると、彼女の身体に重大な負荷がかかってしまう
  • インデックスは異常を来してその場に倒れ伏すが、フィアンマは「整備不良はそっちのミスだ」と意に介さず、霊装の出力を調整して10万3000冊の魔道書の知識に自由にアクセスしようと企む

4. フィアンマの次なる標的と上条の決意
フィアンマの計画に必要な要素は、上条の右腕と禁書目録の知識、そしてもう一つの素材であった。

  • 彼はロシアに行って天使を下ろした素材の方も回収しておかなくちゃならないと言い残し、上条に閃光の一撃を放って姿を消す
  • この素材とは、かつて大天使をその身に宿したロシア成教のシスター、サーシャ=クロイツェフのことである

まとめ
傷つき倒れたインデックスを救うため、そして彼女をこんな目に遭わせた全ての争いの元凶であるフィアンマを倒すため、上条当麻はステイルにインデックスの護衛を託し、単身で次なる舞台・ロシアへと向かう決意を固める。これが、さらなる世界規模の戦いへの幕開けとなる。

とある魔術の禁書目録(17)レビュー
【とある魔術の禁書目録】あらすじ・ネタバレ・まとめ
とある魔術の禁書目録(19)レビュー

登場キャラクター

指定された文書から登場人物を抽出し、以下の通り紹介する。

学園都市

上条当麻

インデックスを救出するため、単身で戦場へ向かう少年である。他者を見捨てず、自分の頭で最良の選択を探し求める性質を持つ。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の高校生。
・物語内での具体的な行動や成果
 貨物列車に潜伏してフォークストーンへ向かった。途中でフロリスの拘束具を破壊して救出した。アックアの協力を得てキャーリサへ接近した。右拳でカーテナ=オリジナルを破壊した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 あらゆる異能の力を打ち消す「幻想殺し」の右手を持つ。フィアンマからも狙われている。

御坂美琴

常盤台中学のエースであり、学園都市の技術に詳しい少女である。上条から突然の電話を受けて驚愕する。

・所属組織、地位や役職
 常盤台中学の生徒。学園都市第三位の超能力者。
・物語内での具体的な行動や成果
 ファミレスで昼食中に上条からの電話に応対した。送られてきた画像から電子ロックの機種を特定した。解除方法を上条に教えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 上条への協力を「貸し」と宣言した。通話が途切れてしまい要件を最後まで伝えられなかった。

イギリス王室(王室派)

エリザード

英国女王であり、三姉妹の母親である。王族としての特権に縛られず、国の未来を見据えた大胆な行動をとる。

・所属組織、地位や役職
 英国女王。
・物語内での具体的な行動や成果
 軍馬に乗ってロンドンへ向かった。キャーリサと対峙した。カーテナ=セカンドを手放して国家規模の術式「連合の意義(ユニオンジャック)」を発動させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 全国民へカーテナの力を平等に分配した。国民に自らの意思で戦う選択を与えた。

リメエア

第一王女であり、「頭脳」に優れる人物である。権力を持たない者たちを信頼し、独自のネットワークを活用する。

・所属組織、地位や役職
 英国第一王女。
・物語内での具体的な行動や成果
 密偵からの報告でキャーリサの真の狙いを把握した。通信霊装を通じて傷ついた騎士たちにキャーリサの真意を伝えた。再び剣を取るよう騎士たちに呼びかけた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 彼女の演説により、瓦解しかけていた騎士派が再び結束を取り戻した。

キャーリサ

第二王女であり、「軍事」に優れた才能を持つ。英国の価値と威厳を守るため、自ら暴君となる道を選ぶ。

・所属組織、地位や役職
 英国第二王女。クーデターの首謀者。
・物語内での具体的な行動や成果
 カーテナ=オリジナルを振るい、全次元切断の能力で上条たちを圧倒した。巡航ミサイルでバッキンガム宮殿周辺を爆撃した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 上条の右拳によってカーテナ=オリジナルを破壊され、敗北を喫した。

ヴィリアン

第三王女であり、「人徳」に優れる女性である。最初は戦いを恐れていたが、自分を助けてくれた人々の姿を見て決意を固める。

・所属組織、地位や役職
 英国第三王女。
・物語内での具体的な行動や成果
 紙の巨人の前で囮となった。魔術的隔壁のロックを解除した。キャーリサとの決戦ではボウガンを用いて味方を支援した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 他者の力を結集する戦い方を示した。王女としての責任を果たす姿勢を見せた。

チャールズ=コンダー

大英博物館に所属する一般の社会人である。エリザードたちの作戦に関与している。

・所属組織、地位や役職
 大英博物館の所属。
・物語内での具体的な行動や成果
 エリザードが発動した術式に関する「旗」の準備に協力した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 命の危険を冒して国家の危機に貢献したとエリザードから敬意を払われる。

使用人達

バッキンガム宮殿で働く民間出身の者たちである。魔術の知識を持たないが、ヴィリアンを守るために行動を起こす。

・所属組織、地位や役職
 バッキンガム宮殿の下働き。
・物語内での具体的な行動や成果
 ヴィリアンの指示で地下鉄構内へ同行した。エリザードから力を与えられた。キャーリサとの決戦に加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 恐怖を乗り越えて自らの意思で戦う選択をした。

庭師

バッキンガム宮殿で働く中年男性である。民間出身でありながら勇敢な行動をとる。

・所属組織、地位や役職
 バッキンガム宮殿の庭師。
・物語内での具体的な行動や成果
 紙の巨人の腕にしがみついた。上条を杭の直撃から守った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 強力な衝撃で弾き飛ばされ、負傷した。

料理人

バッキンガム宮殿で働く人物である。戦いの場で覚悟を決める。

・所属組織、地位や役職
 バッキンガム宮殿の料理人。
・物語内での具体的な行動や成果
 紙の巨人に立ち向かうため、ネクタイを解いて拳に巻いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 恐怖に震えながらも逃げずに踏みとどまった。

服飾デザイナー

バッキンガム宮殿で働く人物である。戦場において恐怖と戦う。

・所属組織、地位や役職
 バッキンガム宮殿の服飾デザイナー。
・物語内での具体的な行動や成果
 出口の方へ目をやりながらも、勇気を振り絞って紙の巨人へ視線を向けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 他の使用人達と共にヴィリアンの盾になろうとした。

メイド

バッキンガム宮殿で働く二〇歳ぐらいの女性である。ヴィリアンのサポートを行う。

・所属組織、地位や役職
 バッキンガム宮殿のメイド。
・物語内での具体的な行動や成果
 地下鉄トンネルでヴィリアンに便箋と羽ペンを手渡した。エリザードの術式発動後は、負傷した騎士から武器を受け取って戦った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 民間人でありながら巨大な剣を振り回してキャーリサへ襲いかかった。

騎士派

騎士団長(ナイトリーダー)

騎士派のトップであり、キャーリサの行動を支持した人物である。ウィリアムの旧友でもある。

・所属組織、地位や役職
 騎士派の騎士団長。
・物語内での具体的な行動や成果
 ウィリアムと決闘し、留め金による不意打ちを受けて敗北した。リメエアの通信を聞いて再び立ち上がった。上条たちと共闘してキャーリサを止めようとした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 カーテナの力を失った状態でも前線に立ち続けた。

騎士達

騎士団長の部下であり、クーデターの実行部隊である。イギリスを防衛する使命感を抱いている。

・所属組織、地位や役職
 騎士派の騎士。
・物語内での具体的な行動や成果
 キャーリサによる制裁を受けて倒れていた。リメエアの通信を聞いて真意を理解した。自らの意思で再び剣を取った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 キャーリサの暴走に動揺していたが、彼女を救うために再結集した。

イギリス清教(清教派)

ローラ=スチュアート

イギリス清教のトップであり、飄々とした態度の女性である。エリザードと行動を共にする。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の最大主教。
・物語内での具体的な行動や成果
 ヒッチハイクで若者の車に乗り込んだ。エリザードの軍馬へ乗り移ってロンドンへ向かった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 乗馬に慣れておらず、軍馬の上で疲労困憊の状態になっていた。

インデックス

十万三〇〇〇冊の魔道書の知識を持つ少女である。魔術的な解析で仲間を支援する。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の魔道書図書館。
・物語内での具体的な行動や成果
 紙の巨人の正体を見抜いた。ヴィリアンに助言を与えた。カーテナの術式に割り込みをかけ、剣の制御を乱した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フィアンマが外部制御霊装を操作した影響で、意識を失い倒れ込んだ。

ステイル=マグヌス

赤い髪を持つイギリス清教の魔術師である。インデックスの身を深く案じている。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の魔術師。
・物語内での具体的な行動や成果
 倒れたインデックスを見て激怒した。ローラの胸倉を掴んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 組織の思惑に縛られずインデックスを守る存在として上条から期待される。

神裂火織

世界で二〇人といない聖人の一人である。長大な刀と七本のワイヤーを操る。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の魔術師。
・物語内での具体的な行動や成果
 バンカークラスターの爆風で負傷しながらも立ち上がった。キャーリサと激戦を繰り広げた。グリフォン=スカイを振り回して攻撃に利用した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 上条の右拳を当てるための陽動と支援を担い、戦線を支えた。

シェリー=クロムウェル

ゴーレムを操る褐色の肌の女魔術師である。騎士派に対して引け目と後悔を感じている。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の魔術師。
・物語内での具体的な行動や成果
 戦闘で負傷し、戦線から離脱させられていた。オルソラからエリスの像を受け取った。再び戦いへ加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 オルソラが持ち出した女神様ゴスメイドの衣装を激しく拒絶した。

オルソラ=アクィナス

丁寧な物腰の修道女である。情報解析や鑑識関連の仕事を担当する。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の修道女。
・物語内での具体的な行動や成果
 シェリーへサンドイッチを差し入れた。女子寮から持ち出したエリスの像を渡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 シェリーへ女神様ゴスメイドの衣装を勧め、周囲を騒然とさせた。

スマートヴェリー

空中要塞カヴン=コンパスに搭乗する魔女である。のんびりした口調で話す。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の魔女。
・物語内での具体的な行動や成果
 国境の外で騎士派の攻撃を警戒した。オペレーターと通信を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 大規模閃光砲撃の準備に伴い、箒の制御を奪われないよう注意を払う。

レイチェル

イギリス清教の修道女である。インデックスを可愛がっている。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の修道女。
・物語内での具体的な行動や成果
 野営地でインデックスに再会した。ハンバーグを食べさせようとした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 インデックスが記憶喪失であることを知っている。

オペレーター

カヴン=コンパスの大規模術式の管理を担当する人物である。事務的な言葉で指示を出す。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教の通信員。
・物語内での具体的な行動や成果
 バッキンガム宮殿へ向けた大規模閃光砲撃の準備を伝達した。砲撃の発射をスマートヴェリーたちへ伝えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

新生天草式十字凄教

建宮斎字

新生天草式十字凄教を率いる男である。作戦の立案や指揮を行う。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 水上レスキュー機で上条たちを支援した。バッキンガム宮殿の地下鉄網を利用する作戦を説明した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 五和のために大精霊チラメイドの衣装を用意した。

五和

海軍用船上槍を扱う少女である。上条に好意を抱いている。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 大型トラックを運転してロンドンへ突入した。戦闘では皆を鼓舞した。グリフォン=スカイへの迎撃を提案した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 建宮が用意した衣装に驚き、個人情報の流出を嘆いた。

牛深

大柄な体格の男である。作戦会議で真剣な意見を述べる。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 キャーリサの魔力放出によるロンドン市内の被害状況を分析した。対グリフォン班として撃墜術式を構築した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 堕天使エロメイド姿を見たいという願望を持っている。

香焼

小柄な体格の男である。細かい数値の記録を担当する。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 手帳に数字を書き込んだ。ロンドン市内の天使の力の滞留について報告した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 堕天使エロメイド姿を見たいという願望を持っている。

諫早

初老の男である。状況を冷静に分析する。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 騎士派の動向を推測した。ロンドンの状況が安定するまで待機すべきだと意見を述べた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 堕天使エロメイド姿を見たいという願望を持っている。

野母崎

既婚者の男である。天草式の男衆として行動を共にする。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 対グリフォン班に組み込まれた。撃墜術式の構築に参加した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 堕天使エロメイド姿を見たいという願望を持っている。

対馬

ふわふわした金髪の女性である。男衆の行動に呆れている。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 作戦会議と言いながら五和の方を見ている建宮たちを指摘した。上条に料理を持っていくよう五和へ後押しした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

新生天草式十字凄教のメンバー

建宮をリーダーとする集団である。連携して戦場を駆ける。

・所属組織、地位や役職
 新生天草式十字凄教。
・物語内での具体的な行動や成果
 キャーリサとの戦いで上条を支援した。近接戦闘やグリフォン=スカイへの迎撃を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 堕天使エロメイドを見たがる男衆の態度が神裂を困惑させた。

元アニェーゼ部隊

アニェーゼ=サンクティス

元アニェーゼ部隊を率いる少女である。蓮の杖を武器として使用する。

・所属組織、地位や役職
 元アニェーゼ部隊のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 列車の床を突き破った。騎士の股間へ打撃を加えて制圧した。野営地では肉の載ったピザを一人占めしていた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 自身のスカートをめくられることを極端に嫌がる性質を持つ。

ルチア

巨大な車輪を扱う修道女である。厳格な態度を見せる。

・所属組織、地位や役職
 元アニェーゼ部隊のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 車輪の破片を列車の壁に突き刺した。それを足場にして移動した。アンジェレネに苦い野菜ジュースを飲ませた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 小悪魔ベタメイドなどの衣装の話題を即座に拒否した。

アンジェレネ

複数の金貨袋を扱う修道女である。食欲が旺盛である。

・所属組織、地位や役職
 元アニェーゼ部隊のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 通信霊装で上条たちの逃走情報を傍受した。野営地ではインデックスに自分の料理を食べられたと主張して泣き喚いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ルチアから野菜を押し付けられて苦悶した。

元アニェーゼ部隊のシスター達

アニェーゼの指揮下にある修道女の集団である。エジンバラで拘束される危機にあった。

・所属組織、地位や役職
 元アニェーゼ部隊の構成員。
・物語内での具体的な行動や成果
 ロンドンへ合流した。近接部隊の一員としてキャーリサとの戦いに参加した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

新たなる光

フロリス

新たなる光のメンバーである。金髪の少女で、ラクロスのユニフォームのような服を着ている。

・所属組織、地位や役職
 新たなる光のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 貨物列車で手足の拘束具を上条に破壊してもらった。列車から川へ飛び降りた際、肩の装置から光の翼を展開して落下速度を減じた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 天草式と遭遇した際、騙されたと絶叫した。

ベイロープ

新たなる光のメンバーである。クーデターに協力したことを後悔している。

・所属組織、地位や役職
 新たなる光のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 大聖堂の隠し部屋で即席の魔法陣を描いた。通信術式を発動させて仲間のレッサーたちと連絡を取った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 イギリスのためになる行動を取るという流儀に従い、再び動く決意を固めた。

レッサー

新たなる光のメンバーである。ベイロープの通信に応答する。

・所属組織、地位や役職
 新たなる光のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ベイロープからの通信を受けた。今後の行動について相談した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

イギリスの魔術結社

魔術結社のボス

イギリスに本拠地を置く魔術結社のリーダーである。一二歳程度の幼い少女の姿をしている。

・所属組織、地位や役職
 魔術結社のボス。
・物語内での具体的な行動や成果
 エリザードから与えられた力を突き返した。クーデターの争いには不参加を決め込んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 冷静に事態を観察する道を選んだ。

パトリシア

魔術結社のボスの妹である。血の気が多い性格をしている。

・所属組織、地位や役職
 魔術結社の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 エリザードの呼びかけに反応した。戦場へ向かおうとしてボスに制止された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

神の右席(ローマ正教)

ウィリアム=オルウェル(後方のアックア)

元神の右席の傭兵である。かつての騎士としての誇りを胸に戦う。

・所属組織、地位や役職
 元神の右席の一員。
・物語内での具体的な行動や成果
 ヴィリアンを救出した。騎士団長との決闘に勝利した。のちに上条をアスカロンに乗せてキャーリサへ向けて射出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 平和になったらイギリスへ帰り、バッキンガム宮殿に紋章を飾ってほしいと伝言を残した。

右方のフィアンマ

神の右席の実質的なリーダーである。全ての騒乱の元凶となっている。

・所属組織、地位や役職
 神の右席の最後の一人。
・物語内での具体的な行動や成果
 バッキンガム宮殿から自動書記の外部制御霊装を奪った。上条の右腕を狙い、攻撃を放って姿を消した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 右肩から巨大な第三の腕を出現させる能力を持つ。

殲滅白書(ロシア成教)

ワシリーサ

殲滅白書のまとめ役である魔女。童女のような声で歌いながら魔術を発動する。

・所属組織、地位や役職
 殲滅白書のリーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ロシア成教の命令に背いた。契約書を破り捨ててサーシャを逃がした。追手のスクーグズヌフラと戦闘を開始した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 組織内で最も強い実力を持つと自負している。

サーシャ=クロイツェフ

殲滅白書のメンバーである修道女。ローマ正教からの捕獲命令を受けている。

・所属組織、地位や役職
 殲滅白書のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 ワシリーサによって窓から投げ出された。極寒の雪原を逃走した。オリアナに助けられ、エリザリーナ独立国同盟へ向かう。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 かつて大天使を身に宿した経験からフィアンマに狙われている。

スクーグズヌフラ

殲滅白書のメンバーである。性魔術のエキスパートで妖艶な女である。

・所属組織、地位や役職
 殲滅白書のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
 サーシャを捕らえるため部屋へ押し入った。ワシリーサと対峙した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 過激な拘束服を着用している。

フランス

フランスの大統領

フランスの国家元首である。キャーリサの行動に翻弄される。

・所属組織、地位や役職
 フランス大統領。
・物語内での具体的な行動や成果
 キャーリサとの通信でユーロトンネル爆破について協力を申し出た。所属不明の潜水艦の存在を追及された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 キャーリサの脅迫的な外交手腕の前に沈黙を強いられた。

イギリス国民・その他

オリアナ(黄色い服の女)

全身黄色い服を着た奇妙な女である。ロシアのやり方に反発している。

・所属組織、地位や役職
 所属不明。
・物語内での具体的な行動や成果
 雪原でサーシャを保護した。エリザリーナ独立国同盟へ向かうルートを案内した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フィアンマの計画を妨害するために行動を起こした。

映画館の少年

軍によって映画館に軟禁されていた一般の少年である。自らの意思で行動を起こす。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの民間人。
・物語内での具体的な行動や成果
 エリザードからの呼びかけに応じた。射殺の警告を恐れずに映画館の外へ飛び出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

映画館の少年の両親

少年の両親である。息子の決断を後押しする。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの民間人。
・物語内での具体的な行動や成果
 戦いに向かう息子を見て驚かなかった。ただ小さく頷いて見送った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

軟禁されていた軍人

一般市民を軟禁する任務に就いていた軍人である。自身の行動に迷いを抱いていた。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの軍人。
・物語内での具体的な行動や成果
 中年の男から声をかけられた。彼らを戦場へ運ぶために装甲車の鍵を取り出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 戦意を失いかけていたが、再び立ち上がった。

軟禁されていた中年の男

ホテルに軟禁されていた市民の一人である。父親としての使命感を持つ。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの民間人。
・物語内での具体的な行動や成果
 蹲る軍人へ近づいた。共に戦場へ向かうよう説得した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 暴虐に抗う意思を示した。

オープンカーのチャラい若者

ヒッチハイクをしているローラを乗せた運転手である。危機感が薄い。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの民間人。
・物語内での具体的な行動や成果
 携帯電話で軍馬の写真を撮ろうとした。エリザードに車を破壊された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 エンストした車と共に路上へ置き去りにされた。

オープンカーのチャラい女

若者の車の助手席に乗っていた女性である。

・所属組織、地位や役職
 イギリスの民間人。
・物語内での具体的な行動や成果
 ローラに助手席を譲った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特になし。

室内犬

リメエアが可愛がっている小型犬である。

・所属組織、地位や役職
 リメエアのペット。
・物語内での具体的な行動や成果
 リメエアが合図を送っても無視した。三毛猫と至近距離で睨み合って唸り声を上げた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 食材の毒見をさせられていた。

三毛猫

アジア種の猫である。リメエアに愛らしいと評価される。

・所属組織、地位や役職
 所属不明のペット。
・物語内での具体的な行動や成果
 扉の壊れたケージから飛び出した。室内犬と睨み合った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 リメエアに抱き上げられた。

とある魔術の禁書目録(17)レビュー
【とある魔術の禁書目録】あらすじ・ネタバレ・まとめ
とある魔術の禁書目録(19)レビュー

展開まとめ

第五章 傭兵と騎士の邂逅と激突 Another_Hero.

一〇月一八日、午前〇時三〇分

粉塵に紛れたヴィリアン救出

フォークストーン近郊の山道で、ウィリアム=オルウェルはアスカロンを地面へ振り下ろし、爆音と衝撃波で大量の粉塵を巻き上げた。視界を奪われた騎士達が矢を放っても意味はなく、粉塵が晴れた時にはウィリアムとヴィリアンの姿は消えていた。

キャーリサは、ウィリアムが乱戦を避けてヴィリアンの安全を優先したと判断した。同時に、かつてのウィリアムならヴィリアンを守りながらでも戦ったはずだと考え、弱点が露呈したと見抜いた。彼女は騎士団長に二人の首を持ってくるよう命じ、自身はカーテナ=オリジナルを手に馴染ませることにした。

夜の森を駆けるウィリアムとヴィリアン

ウィリアムはヴィリアンを抱え、木々を足場にしながら常人離れした動きで山道を進んでいた。危機から解放されたヴィリアンは、青い月明かりと冷気の中で、王女としてのしがらみを忘れた少女のように笑っていた。

やがてウィリアムは山道に着地し、ヴィリアンを下ろした。彼は叢に隠していた金属製の馬ベイヤードを示し、魔術的な隠蔽性能によって『騎士派』のサーチをある程度かいくぐれると説明した。

ヴィリアンの拒絶と本心

ウィリアムはベイヤードに『必要悪の教会』の隠れ家の座標が設定されていると告げ、ヴィリアンだけを逃がそうとした。しかしヴィリアンは彼の服を掴み、もう良いと告げた。

ヴィリアンは、逃げ延びてもいずれキャーリサに処刑台へ引きずり出されるだけだと語った。さらに『必要悪の教会』も自分を受け入れるとは限らず、騎士団長のようにウィリアムも事情があれば裏切るのだろうと口にした。

しかしその言葉は、ウィリアムを突き放すための嘘だった。ヴィリアンは、自分を守ればウィリアムがキャーリサの勢力と戦うことになり、無事では済まないと分かっていたため、あえて自分を見捨てるよう促していた。

揺らがない傭兵の決意

ウィリアムはアスカロンを地面に置き、ヴィリアンを子供のように持ち上げてベイヤードの鞍へ載せた。

彼はヴィリアンに手綱を握らせ、たとえヴィリアンが自分を信じなくても、彼女のために戦う理由は揺らがないと告げた。そしてベイヤードを起動し、ヴィリアンを自動操縦で遠ざけた。

ヴィリアンは飛び下りることもできず、ウィリアムを死地から遠ざけるための言葉が、かえって彼を一人で戦場へ残してしまったことを悔やんだ。彼女は、そんな言葉が聞きたかったのではないと叫びながら、ベイヤードに運ばれていった。

ウィリアムと騎士団長の対峙

ウィリアム=オルウェルはベイヤードが見えなくなるまで見届けた後、アスカロンを拾い上げて振り返った。そこには騎士団長率いる『騎士派』が待ち構えていた。騎士団長は、ローマ正教『神の右席』の一員である後方のアックアが第三王女のために命を懸ける理由を問いかけたが、ウィリアムは答える代わりにアスカロンで巨大な岩を打ち砕いた。

その一撃によって山肌が崩れ、大量の土砂が山道を塞いだ。これはヴィリアンへの追撃を防ぐと同時に、ウィリアム自身の退路を断つ行動でもあった。騎士団長はそれを見て、自分が何者であろうとやるべきことを貫く姿勢はウィリアムらしいと評した。

決闘の宣言

ウィリアムは包囲する騎士達を見渡し、人死にが増えると呟いた。騎士団長はカーテナの力で強化されていても、ウィリアムと渡り合える者は多くないと認め、自らとの決闘を提案した。

騎士団長はロングソードを取り出し、その剣を赤黒い異形の長剣へと変化させた。それは敵の返り血によって力を増すとされる伝説の魔剣と同名の霊装フルンティングであった。彼は、自らの十年間の成果をウィリアムとの戦いで示そうとした。

怪物同士の激突

合図と共にウィリアムと騎士団長は激突した。アスカロンとフルンティングがぶつかるたびに爆風と衝撃波が発生し、周囲の騎士達や木々、山道までもが吹き飛ばされた。

二人は地上だけでなく空中でも戦い続けた。巨大な剣同士が何度も激突し、火花と衝撃波が夜空に広がった。その戦闘は単なる剣技ではなく、高速戦闘を支える高度な魔術によって成り立っていた。

互いの力の分析

騎士団長は、ウィリアムが第三王女を先に逃がした理由を理解した。それは守りながら戦えないからではなく、自らの力で護衛対象を傷つける危険を避けるためだった。

一方で騎士団長は、ウィリアムが学園都市で負った傷の影響により、本来得意とする水の力や高速移動を使えていないと見抜いた。そして第三王女を守る理由を問い質し、『騎士派』は軍事力によって国を救うためキャーリサを支持しているのだと主張した。

しかしウィリアムは、その説明を言い訳だと切り捨てた。自分にも他人にも理由を並べなければ剣を取れなくなったのかと騎士団長を批判し、再び激しく衝突した。

戦う理由の違い

騎士団長は、人徳だけで国家は救えず、軍事力こそが今の英国に必要だと語った。そして第三王女を擁立する価値が本当にあるのか問いかけた。

それに対しウィリアムは、建前を並べる必要はないと断言した。自らの戦う理由は言葉ではなく、この身と剣で示せるものだと告げ、騎士団長を押し込んだ。

騎士団長は、ウィリアムが軍事や政治ではなく、涙の理由を変えるために戦っていることを理解しながらも、それだけでは自分を倒す理由としては足りないと考えていた。

アスカロンとフルンティングの正体

戦いの最中、ウィリアムはフルンティングの性質を分析した。騎士団長は英国とカーテナの力を利用し、『天使の力』を剣へ圧縮することで莫大な破壊力を得ていた。

対するウィリアムのアスカロンは、理論上では巨大な悪竜を殺すために作られた霊装であり、斧や剃刀、鋸のような用途まで想定された特殊な構造を備えていた。

騎士団長は詳細を説明しようとしたが、ウィリアムはすでに仕組みを見抜いており、その程度で倒せる相手ではないと返した。

騎士団長の切り札

騎士団長は、万全の状態のウィリアムと戦いたかったと語った直後、その場を動かずに攻撃を放った。

ウィリアムは回避したものの、左肩を鎖骨ごと抉られた。さらに騎士団長は、ベーオウルフの伝承ではフルンティング以外の武器も決定的な戦いで用いられていたと語り、自分には別の切り札も存在することを示した。

続く攻撃によってウィリアムは吹き飛ばされ、巨木をへし折りながら地面へ叩きつけられた。それでも彼は立ち上がり、アスカロンを握り続けた。

騎士団長は傷を負ったウィリアムへ向け、一対一の戦いで隠し事は不要だと改めて告げた。

貨物列車への潜入

上条当麻はロンドン発フォークストーン行きのユーロスター路線貨物列車の屋根に身を伏せていた。列車は電力回復によって高速で走行しており、上条は激しい風を受けながら潜伏を続けていた。

当初は貨物車両内に隠れていたが、巡回する騎士達から身を隠すため移動を繰り返した結果、屋根の上へ追いやられていた。上条はインデックスの身を案じながら、敵を倒すのではなく彼女を助け出すことだけを目的に行動していた。

巡回騎士からの逃走

上条は車両間に騎士の姿を発見し、見回りに気付いた。見つかれば逃げ場がないため、慌てて車両後方へ移動し、車両間を渡って別の貨物車両へ潜り込んだ。

列車には多数の騎士が乗り込み、大量の武器も積み込まれていた。上条は英語を十分に理解できなかったものの、騎士達が何らかの緊急事態に動揺しており、ウィリアムという名前を何度も口にしていることだけは聞き取った。

拘束された少女フロリスとの遭遇

貨物車両へ隠れた上条は、積み上げられた甲冑の陰から声を掛けられた。そこには両手足を拘束された金髪の少女フロリスがいた。

フロリスは上条が『騎士派』の人間ではないと確認すると、自分の拘束具を外す手伝いを求めた。上条は壁に掛けられた鍵を使おうとしたが、自身の右手の能力を思い出し、直接拘束具に触れた。

幻想殺しによる拘束具破壊

上条がフロリスの足枷と手枷に右手で触れると、拘束具は次々と粉砕された。上条は簡単に解決できたことを喜んだが、フロリスは慌てて制止しようとした。

しかし拘束具の破壊と同時に警報が鳴り響き、車両の前後から騎士達が集まり始めた。フロリスは絶望し、上条は急いで脱出方法を探した。

列車からの脱出決行

上条は貨物車両側面のスライドドアを開き、外の景色を確認した。ちょうど列車は川へ差しかかろうとしていたため、上条はそこへ飛び込むしかないと判断した。

フロリスは無謀だと反対したが、上条は彼女の腕を掴み、石橋を通過する瞬間に列車から飛び降りた。ところがフロリスは、その川の水深が一メートルにも満たないことを叫び、上条は事態の深刻さに気付いた。

フロリスの翼による減速

空中で絶望する二人だったが、フロリスは肩に備えた装置を起動した。金属の骨組みが展開され、そこへ光の膜が広がってコウモリの翼のような形を作り出した。

フロリスはその翼で落下速度を相殺しようとしたが、上条は自分の右手が魔術を打ち消すことを思い出し、不吉な予感を抱いていた。

ウィリアムと騎士団長の遠距離戦

一方、左肩を深く抉られたウィリアム=オルウェルは、右手だけでアスカロンを構え、騎士団長と対峙していた。

騎士団長はその場から動かずに長剣を振るい、見えない斬撃を遠距離から放った。ウィリアムはアスカロンでそれらを受け流しながら、その攻撃が射程距離に特化した能力であることを見抜いた。

射程距離の術式の正体

騎士団長は、自らの力が数多くの伝説上の武器の特性を分析・統合した結果生まれたものだと説明した。その中で彼が選んだ特性が射程距離であり、遠方から一方的に攻撃するための能力だった。

その攻撃の正体は、フルンティングから飛ばされる極小の剣の欠片であった。優れた武具の欠片にも力が宿るという伝承を応用し、無数の刃片を遠距離攻撃として利用していたのである。

アスカロンの力の解放

騎士団長が誇り高い騎士として正面から戦う意思を示す中、ウィリアムはアスカロンを構え直した。

アスカロンは斧、剃刀、鋸、ワイヤーなど複数の機能を持つ特殊な霊装であり、それぞれの部位へ魔力を集中させることで色を変えながら能力を発揮していた。

ウィリアムは本来使わずに済ませたかった力であると語ったが、騎士団長は悪竜が象徴するものを恐れているのかと問い返した。

フロリスとの共闘開始

その頃、貨物列車から飛び降りた上条とフロリスは、騎士達の追撃を受けながらも脱出を試みていた。

フロリスは上条に助けられたものの、その右手が魔術を打ち消す能力を持つことを知らされた直後に、自らの魔術的な翼で二人を救おうとしていた。上条は、その翼が自分の右手によって無効化される可能性を感じながらも、目前の危機に向き合っていた。

ウィリアムと騎士団長の再激突

ウィリアム=オルウェルと騎士団長は約一〇メートルの距離を挟んで対峙した。騎士団長は射程距離を極限まで高めた斬撃を四方八方から放ち、ウィリアムを包囲した。

対してウィリアムはアスカロンを紅蓮に輝かせ、斧としての機能を用いて地面を攻撃した。周囲一帯の地盤を沈下させることで騎士団長の足場を崩し、その隙を突いて一気に懐へ飛び込んだ。

騎士団長の多様な攻撃能力

ウィリアムが剃刀のような刃で騎士団長を斬ろうとした瞬間、騎士団長は移動速度の能力を発動し、一瞬で背後へ回り込んだ。さらに武具重量の能力によって強烈な反撃を放ち、ウィリアムを押し返した。

続いて切断威力や射程距離を用いた攻撃を繰り出し、ウィリアムの脇腹を傷つけた。騎士団長は射程距離だけでなく、切断威力、武具重量、移動速度など複数の攻撃特性を自在に使い分けていることを示した。

騎士団長による最後通告

騎士団長は、自身の武器がもはや単なる剣ではなく、あらゆる敵を滅ぼすための究極の武器であると示した。そして傷を負ったウィリアムに対し、剣を捨てて英国を去るか、この地で死ぬかを選べと迫った。

しかしウィリアムはその問いに答える前に、本当に第二王女を支持し第三王女を切り捨てることが国を救う道なのかと問い返した。

国家の未来を巡る議論

ウィリアムは第一王女の頭脳、第二王女の軍事、第三王女の人徳のうち、騎士団長が本当に正しいものを選んだと断言できるのかと尋ねた。

騎士団長は最良とは言い難いと認めながらも、すでに歴史は動いており、国家に最大の利益をもたらす陣営を選ぶしかないと語った。そして変革を長引かせれば国力が低下し、外敵の侵攻を招くため、一刻も早く新体制を築く必要があると主張した。

それに対しウィリアムは、正義を理由に蛮行を正当化しているだけだと切り捨て、自らの戦う理由はすでに示されていると告げた。

決戦への突入

騎士団長は全ての能力を内包した究極の一撃を構え、退かないならここで死ねと宣告した。ウィリアムは正面から駆け出し、騎士団長も必殺の斬撃を放った。

長大な斬撃がウィリアムへ襲いかかったが、ウィリアムはアスカロンで迎え撃ち、その一撃を相殺した。

騎士団長の弱点の看破

ウィリアムは戦いの中で、騎士団長が切断威力、武具重量、移動速度、耐久硬度、射程距離などの能力を自在に操れる一方で、それらを同時には使用していないことを見抜いていた。

一度に使える能力は一つだけであり、射程距離を優先すれば他の能力は弱まり、別の能力を優先すれば射程距離が損なわれる。究極の必殺技が存在しないことを理解したウィリアムは、そこに勝機を見出した。

ウィリアムの反撃成功

ウィリアムは騎士団長の射程圏へ飛び込み、大剣を横薙ぎに振るった。騎士団長は移動速度の能力で受けたものの、十分な重さや硬さを伴わない防御となった。

その一瞬の隙を突き、ウィリアムはアスカロンの根元にあるスパイクへ魔力を集中させた。騎士団長が耐久硬度を発動した直後、その防御をすり抜けるようにスパイクが右胸へ突き刺さった。

アニェーゼ達の救出作戦

一方、アニェーゼ、ルチア、アンジェレネはエジンバラ発ロンドン行きの列車に潜入していた。彼女達は車両の外壁に張り付きながら内部を偵察し、捕らえられたシスター達が前方車両に集められていることを確認した。

三人は騎士派と正面から戦うのではなく、車両連結部を破壊して捕虜を解放する作戦を立てた。アニェーゼは蓮の杖を用いて連結部の破壊を試みた。

通信による偶然の好機

その時、騎士が連結部へ現れたが、通信霊装から上条当麻がフォークストーン行きの貨物列車に潜入したとの報告が入ったため、騎士はそちらへ気を取られた。

アニェーゼはその隙を利用し、ルチアとアンジェレネと共に奇襲を開始した。騎士は二人の攻撃を防いだものの、アニェーゼは列車の床を攻撃して動きを制限し、続けて蓮の杖の打撃を騎士の股間へ直接叩き込んだ。

騎士の制圧と情報収集

騎士は騎士道精神に反すると抗議したが、アニェーゼは自分達は修道女であると反論し、攻撃を続けて制圧した。

その後、アンジェレネは通信霊装から情報を傍受し、上条当麻がフロリスと共に貨物列車から脱出した後、第三王女ヴィリアンと合流して騎士派から逃走していることを知った。

一方のアニェーゼは捕らえた騎士から情報を引き出そうとしており、その様子を見たアンジェレネは驚愕した。ルチアはアニェーゼを止める方法として、彼女自身が嫌がる行為を利用すればよいと語った。

騎士団長の切り札

ウィリアム=オルウェルのスパイクは騎士団長の右胸を捉えたはずだったが、傷一つ与えられなかった。騎士団長は北欧の戦士ソーロルムの伝承を応用した術式を明かし、自らが認識した武器の攻撃力を一定時間ゼロにする力を持つと説明した。

その力によってアスカロンのあらゆる機能は無効化され、斧状の刃、剃刀状の刃、スパイク、ワイヤーなど全ての攻撃が通用しなかった。騎士団長は大剣を素手で掴み、ウィリアムを追い詰めた。

互いの信念の再確認

騎士団長は国家のために与えられた力であり、感傷で国を乱そうとする傭兵には負けないと断言した。そして第三王女と共に天へ昇れと告げ、勝利を確信していた。

しかしウィリアムはなおも諦めず、言葉ではなく行動で示すべきだと返した。騎士団長はその態度に違和感を覚え、アスカロンに取り付けられた紋章へ目を向けた。

紋章に込められた理想

騎士団長は紋章の意味を読み取った。それはイングランド、スコットランド、ウェールズ、北部アイルランドの四文化と、『王室派』『騎士派』『清教派』の三勢力の調和を示すものだった。

そこで騎士団長は、ウィリアムが第二王女か第三王女のどちらかを選ぶのではなく、三姉妹と女王を含めた英国全体の調和を望んでいることに気づいた。

不可能だと断じる騎士団長に対し、ウィリアムは構わないと答えた。それは万人を納得させる理屈ではなく、自らの感傷に基づく願いであり、言葉で理解を求めるつもりもないと語った。

隠された最後の名剣

騎士団長はなおも勝利を確信し、アスカロンを封じたまま決着をつけようとした。しかしウィリアムは大剣の柄を引き抜き、その内部から隠されていた細身の剣を出現させた。

それは巨大なアスカロンの内部に仕込まれていた最後の名剣だった。騎士団長は認識していなかったため、その攻撃力をゼロにできず、ウィリアムの一撃によって胸を浅く斬られた。

騎士団長の反撃とウィリアムの策

傷を負った騎士団長は即座に反撃を決意した。最後の剣を無力化してからウィリアムを倒そうと考え、再びソーロルムの術式を発動しようとした。

しかしウィリアムは剣身をワイヤーで射出し、さらに倒木を利用して騎士団長の注意を逸らした。騎士団長は飛来する剣身を脅威と判断し、その攻撃力をゼロにした。

その瞬間、ワイヤーから樹脂状の物質が噴出して固まり、巨大な棍棒へと変化した。それはウィリアムが愛用していたメイスだった。

決着

ウィリアムは全力でメイスを振り下ろし、騎士団長も長剣で迎え撃った。騎士団長は術式によってメイスの攻撃力をゼロにし、自らの勝利を確信した。

しかし騎士団長が見落としていたものがあった。メイスそのものではなく、剣身を固定するための小さな留め金が武器として認識されていなかったのである。

その留め金が騎士団長の首元へ叩き込まれたことで、騎士団長は意識を失った。長剣は手から離れ、勝負は決した。

古き友への情

倒れゆく騎士団長は、自らを鍛え続けた十年間の末に、再び不意打ちによって敗れたことを認めた。そして紋章の中に自分の存在まで加えていたウィリアムの考えに気づき、昔から変わらない男だったと漏らした。

騎士団長は気絶し、戦いは終わった。ウィリアムは倒れた旧友を見下ろし、自分には古い友を斬る刃までは持ち合わせていないと静かに呟いた。彼は勝利してもなお、騎士団長の命を奪わなかったのである。

フォークストーン到着

上条当麻はフォークストーンへ到着した。川に飛び込んだ影響で全身が濡れていたが、それを気にする余裕もなく、インデックスの救出を目指していた。

道中で出会ったフロリスと第三王女ヴィリアンは、新生天草式の斥候に保護されていた。神裂火織の負傷やヴィリアンの安全確保を優先するため、上条は天草式の同行の申し出を断り、自分一人で行動することを選んだ。

爆音の先で見た戦場

上条は遠方から響く爆音を聞き、その発生源へ向かった。進むにつれて道は激しく破壊されており、黒土は掘り返され、木々もなぎ倒されていた。

やがて上条は、壊れた馬車の周辺で繰り広げられる戦闘を目撃した。複数の騎士が一人の大男へ襲いかかっていたが、その男は圧倒的な力で騎士たちを吹き飛ばしていた。

後方のアックアとの再会

戦っていた男は後方のアックアだった。上条は学園都市での戦いを思い出し、生存していたことに驚愕した。

アックアは上条の目的がインデックスの奪還であることを見抜き、壊れた馬車を示した。そこにはインデックスの修道服の一部が見えており、彼女が馬車内にいることが分かった。

アックアは敵意を見せず、再回収が目的なら急ぐべきだと告げた。

第二王女キャーリサの出現

そこへ第二王女キャーリサが姿を現した。彼女は騎士団長が敗れたことを語りつつ、アックアへ向けてカーテナ=オリジナルを構えた。

アックアは巨木を叩いて発生させた衝撃波で上条を吹き飛ばし、戦闘に巻き込まれないようにした。その直後、キャーリサはカーテナ=オリジナルの力を発動した。

全次元切断の力

キャーリサはカーテナ=オリジナルが英国を管理するための儀礼剣であり、その応用によって高次元空間すら切断できると説明した。

彼女が剣を振るうと、次元そのものが切断され、その断面が三次元世界に帯状の物質として現れた。切断された残骸は地面へ落下し、異常な重さを伴って沈み込んでいった。

キャーリサはこの技を全次元切断技術と呼び、その威力に満足していた。

上条の決意

上条はキャーリサの力に圧倒されながらも、インデックスを守るために戦う決意を固めた。

彼はアックアに時間稼ぎを依頼し、カーテナ=オリジナルの側面へ攻撃を当てて隙を作れば、自分の右手で霊装を破壊すると提案した。

破壊の嵐

しかしキャーリサはその会話を遮り、幻想殺しへの対策として別の力を発動した。

カーテナ=オリジナルを地面へ突き刺すと、彼女を中心に半径五百メートル規模の破壊の嵐が発生した。全次元切断に用いる魔力を別方向へ流し込み、全方位へ衝撃波として解放したのである。

地面はめくれ上がり、木々は吹き飛ばされ、上条にも巨大な衝撃が襲いかかった。

上空への吹き飛ばし

上条は右手で衝撃波を防ごうとしたが、あまりにも莫大な力を完全には打ち消せなかった。激しい圧力によって体は押し上げられ、夜空へと吹き飛ばされた。

高度二百メートル付近まで達した上条は、一瞬だけ空中で静止しながらフォークストーンの夜景を見下ろした。

しかし彼には安全に着地する手段がなく、重力による落下が迫っていた。上条は迫り来る危機を前に、どうすべきか必死に考えていた。

行間 三

英国女王のロンドン行き

英国女王エリザードは軍馬に乗り、ウィンザーからロンドンへ向かっていた。英国が分裂状態に陥った現状を憂い、再び国をまとめるためにはロンドンにあるある物を回収する必要があると考えていた。

しかし移動手段は軍馬であり、公道を長距離走らせる以上、速度には限界があった。エリザードは特殊な蹄鉄や術式による補助を施していたものの、軍馬への負担を考えて無理はさせず、休憩を挟みながら進んでいた。

軍馬への労い

エリザードは第二王女側に位置を知られる危険があるため、街道に施された軍用の増強陣を利用できなかった。

不便な状況であっても苛立ちは見せず、むしろ自分を乗せて走り続ける軍馬を労わった。反応こそ返ってこなかったが、黙々と前進する軍馬の姿を見て、自分は良い部下に恵まれていると感じていた。

ローラとの再会

その時、後方から一台のオープンカーが現れた。追手を警戒したエリザードだったが、乗っていたのはローラ=スチュアートだった。

ローラは森の中でヒッチハイクを続け、偶然通りかかった若者の車に乗せてもらっていた。エリザードは謝罪しながらローラを車から引き上げ、自分の軍馬へ乗せた。

若者との騒動

運転していた若者は馬を珍しがり、運転中にもかかわらず携帯電話で写真撮影を始めた。エリザードは馬を驚かせる危険を指摘したが、若者は構わず撮影を続けた。

そのうえエリザードをどこかで見た親戚のおばさんではないかと言い出したため、エリザードは笑顔を保ちながらもカーテナ=セカンドを使用した。

オープンカーの停止

エリザードはカーテナ=セカンドでオープンカーのラジエーターを切断した。冷却液が漏れ出し、車はエンストして停止した。

その後、ローラから車を奪って利用した方が早かったのではないかと指摘され、エリザードは一瞬後悔した。しかし二人を置き去りにするわけにもいかないと考え直し、ローラを乗せたまま軍馬でロンドンへ向かい続けた。

第六章 騎士と王女の防衛線破壊 Safety_in_Subway.

第二王女キャーリサ

カーテナ=オリジナルの力を確信

キャーリサは、自らの一撃によって森林地帯を更地同然に変えた場所に立っていた。周囲の木々は薙ぎ払われ、地面には掘り返された黒土と切り株だけが残されていた。

彼女はカーテナ=オリジナルの圧倒的な力により、変革の成功を確信した。一方で、本来の用途ではない使い方をした影響で剣が震えていることを確認し、バッキンガム宮殿で改めて調整する必要があると考えた。

インデックスの生死を切り捨てる

ウィリアム=オルウェルの襲撃を受けた馬車は跡形もなく消滅していた。禁書目録の生死も確認できない状態だったが、キャーリサはもはや重要視しなかった。

本来はユーロトンネル爆破の責任をフランス政府に結びつけるための証言が必要だったものの、自分が国家運営の権限を握った以上、そのような理由付けは不要だと判断していた。

騎士派への連絡と帰還準備

キャーリサはロンドンの騎士派と連絡を取り、主要都市の制圧完了とロンドンの平定を確認した。また、騎士団長が敗北したことも伝えた。

フォークストーンへの移動手段としてユーロスターの利用を検討したが、線路が複数箇所で破壊されていることを知る。これを上条当麻による妨害工作と推測しつつも、空軍のヘリを呼び寄せてバッキンガム宮殿へ戻る方針を決めた。

フランス大統領との交渉

キャーリサはフランス大統領との通信に応じた。協力を求める大統領に対し、彼女は挑発的な態度を取り続けた。

さらに、ドーバー海峡付近に存在する所属不明の潜水艦と、その背後にあるフランスの関与を疑いながら圧力をかけた。フランス側の主張を受け流しつつ、自国の軍事力とカーテナ=オリジナルの力を誇示した。

潜水艦の撃沈

キャーリサはカーテナ=オリジナルで巨大な断面物質を生み出し、それを海へ蹴り飛ばした。

断面物質は海中の所属不明潜水艦へ直撃し、潜水艦を撃沈した。さらに同様の攻撃を続けることで、所属不明艦隊を短時間で壊滅させられると宣言し、フランス大統領を追い詰めた。

ヘリでロンドンへ向かう

通信を終えた直後、哨戒中の観測用ヘリコプターが到着した。

キャーリサは二十メートルの高さまで跳躍してヘリに取り付き、そのまま機内へ乗り込んだ。そしてカーテナ=オリジナルの調整を行うため、バッキンガム宮殿へ向かうよう命じた。

上条当麻の目覚め

一方、上条当麻は森の中に放置された廃車の中で目を覚ました。

キャーリサの全方位攻撃によって高空へ吹き飛ばされたはずだったが、骨折一つなく生還していた。状況を整理しようとしていたところ、近くにいた後方のアックアから声を掛けられた。

アックアによる救助

上条が事情を尋ねると、アックアは空中で上条を拾い、そのまま地上へ運んだと説明した。

さらにインデックスも救出しており、彼女は廃車の助手席で気を失ったまま無事だった。上条は、爆発の最中に自分とインデックスを同時に救出したアックアの規格外の力に改めて驚愕した。

フィアンマの計画とアックアの目的

アックアは、ローマ正教とロシア成教を束ねる右方のフィアンマが上条の右腕と禁書目録の知識を狙っていることを明かした。

しかしアックア自身は上条やインデックスを排除するつもりはなく、真の元凶であるフィアンマを倒すことこそ目的だと語った。さらに、現在の英国内の争いもフィアンマの計画に関係している可能性があるため、まずはこの騒乱を止める必要があると説明した。

戦いへ向かうアックア

キャーリサと騎士派が英国全土を掌握している状況を聞いても、アックアは気に留めなかった。

小細工に頼らず正面から立ち向かうと告げると、そのまま高速で姿を消した。上条は気絶したままのインデックスの肩に手を置きながら、状況を覆す存在になり得るのかもしれないとアックアの背中を思い浮かべていた。

地下鉄侵入作戦

インデックスの回復と天草式との合流

上条は気を失っていたインデックスの様子を心配していたが、しばらくすると彼女は目を覚ました。二人はいつもの調子のやり取りを交わし、無事を確認した。

その後、キャーリサが引き起こした大爆発を察知して周辺を捜索していた新生天草式と合流した。上条達は天草式の拠点となっている大型レスキュー機へ移動した。

キャーリサ討伐の方針

建宮は、キャーリサがすでに空軍のヘリでバッキンガム宮殿へ戻ったことを伝えた。そしてクーデターを止めるには、中心人物であるキャーリサを倒す必要があると説明した。

神裂は負傷によって戦線復帰まで時間が必要な状態だったが、建宮はアックアによって騎士団長が撃破された可能性が高いと報告した。上条は警戒を示したものの、天草式の斥候も両者の戦闘を確認しており、騎士団長敗北の可能性は高いと判断されていた。

エリザードの重要性

神裂は、女王エリザードとローラ=スチュアートの行方が不明であることを確認した。

建宮は、エリザード自身が強力な戦力となるだけでなく、内政や外交においても大きな価値を持つ存在であり、その存在がキャーリサ新体制を崩す突破口になり得ると語った。

カーテナ=オリジナル攻略作戦

建宮は、キャーリサがバッキンガム宮殿へ戻った理由はカーテナ=オリジナルの安定化にあると説明した。

カーテナ=オリジナルは強大な力を持つ反面、暴走の危険を抱えていた。そのため歴代の王室は暴走を抑える安全装置を用意しており、その設備が地下鉄網を利用してバッキンガム宮殿地下へ接続されていると推測されていた。

神裂は、イギリス清教の空中要塞カヴン=コンパスから大量の魔力を送り込み、安全装置を逆利用してカーテナ=オリジナルへ干渉し、暴走や機能停止を誘発する作戦を説明した。

キャーリサ失脚によるクーデター崩壊の可能性

神裂は、騎士派がキャーリサに従っているのは彼女の体制がイギリスに利益をもたらすと判断しているからであり、利益が失われれば見限る可能性が高いと語った。

そのためカーテナ=オリジナルを無力化できれば、キャーリサの力だけでなく騎士派の結束も崩れ、クーデター全体を終結へ導ける可能性があると説明した。

上条達への任務

地下鉄内に存在する魔術的隔壁を突破するには、上条の右手が必要だった。

さらに、ロンドンでは魔力を持つ者を探知する新たな警備体制が敷かれており、魔術師達は作戦に参加できなかった。そのため、上条、インデックス、ヴィリアンの三人だけで地下鉄を経由し、バッキンガム宮殿近辺へ潜入する任務を担うことになった。

ロンドンへの潜入

三人はヴィリアンの運転する車でロンドン市内へ向かった。

建宮達によれば、市内の防犯カメラは停止しており、上条達は裏通りを利用しながら進んだ。インデックスは騎士派が展開する魔術的な警備網を察知し、その隙間を縫うようにヴィリアンへ進路を指示していた。

途中、上条はヴィリアンが魔術の扱いに長けていないことを知った。ヴィリアンは武力に結びつく知識を学ぶことに抵抗を感じており、現在も霊装の操作程度しか行えないと語った。

クーデター終結への見通し

上条は、キャーリサを倒してもクーデターが長期化するのではないかと懸念を示した。

しかしヴィリアンは、騎士団長が撃破されたことで騎士派の精神的支柱がすでに一つ失われていると説明した。さらにインデックスも、残る支柱であるキャーリサが失われれば騎士派は瓦解する可能性が高いと語った。

また騎士派は本来イギリス防衛を目的とする組織であり、クーデター継続が国家へ大きな損害を与えると判断すれば、自ら剣を収めるはずだと説明した。

地下鉄駅への到達

三人は目的地近くで車を降り、インデックスの案内で騎士派の索敵網を回避しながら地下鉄駅へ向かった。

無事に駅へ到達した三人だったが、その先には電子ロック付きの隔壁が降ろされていた。インデックスは出入口が塞がれている状況を指摘し、これをどう突破するのかという新たな問題が立ちはだかった。

御坂美琴との連絡

美琴の昼休みと突然の電話

午前中授業となったため、御坂美琴はファミレスで早めの昼食を取っていた。一端覧祭の準備期間であるため、この後は再び常盤台中学へ戻る予定だった。

店内の客を眺めながら考え事をしていた美琴のもとへ、突然上条当麻から電話がかかってきた。予想外の着信に動揺しながらも応答した美琴だったが、地下鉄駅に忍び込みたいので電子ロックの開け方を教えてほしいという内容を聞き、一度通話を切ってしまった。

ロンドンからの依頼

改めて通話を続けた美琴は、上条から現在ロンドンにいると告げられた。最初は信じなかったものの、店内のニュースではロンドンで大規模な混乱が起きていることが報じられており、美琴は不吉な予感を覚えた。

上条は地下鉄駅の電子ロックを突破できず困っており、美琴へ助言を求めた。

電子ロック解除の成功

上条から送られてきた電子ロックの画像を確認した美琴は、使用されている機種を即座に特定し、内部構造と解除方法を説明した。

学園都市と提携する企業の製品だったため、美琴は技術情報を把握していた。上条は指示通りに操作を進め、無事にシャッターの解除に成功した。

上条は礼を言って通話を終えようとしたが、美琴は一端覧祭の準備期間中に時間を合わせて遊べる可能性を伝えようとした。しかし途中で通信が途絶え、その言葉は最後まで届かなかった。

地下鉄構内への侵入

シャッターが開いたことで、上条、インデックス、ヴィリアンは地下鉄駅の内部へ侵入した。

ヴィリアンは学園都市の技術力に感心し、上条も改めて美琴の能力を頼もしく感じた。一方でインデックスは不機嫌そうな様子を見せていたが、その理由は語らなかった。

三人は非常灯だけが残る静かな地下鉄構内を進み、ホームから線路へ降りた。ヴィリアンはロングスカートのため移動に手間取り、上条の助けを借りて線路へ降りた。

使用人たちとの合流

指定地点へ向かう途中、背後から足音が聞こえたため上条たちは警戒した。しかし現れたのは敵ではなく、バッキンガム宮殿側から合流する予定だった使用人たちだった。

ヴィリアンは彼らと再会し、使用人たちは地下鉄内の作戦に協力するため集まったことを説明した。上条は作戦終了後に彼らを安全な場所へ避難させなければならないと考えた。

魔術的隔壁の捜索

一行は地下鉄トンネルを進み、特殊車両へ続く隠された入口を探し始めた。

ヴィリアンは目印となる記号を紙に描いて示した。インデックスはその記号に違和感を覚えたものの、一行は記号を頼りに周囲の壁や床を調査した。

上条もトンネルの壁を調べていたが、やがて壁面に不自然な貼り紙のようなものを発見した。

隔壁の出現と異変

上条がその物体に触れると、壁面全体に光の格子が走った。正体は貼り紙ではなく、周囲の壁と同じ色や質感を持つ巨大な偽装隔壁だった。

さらに幻想殺しの影響で隔壁が崩壊を始めると、無数の壁片が紙のように剥がれて宙を舞い、一か所へ集まり始めた。

上条はそれが魔術的隔壁であることを理解したが、崩れた壁はそのまま消滅せず、人の形へと変形しながら襲いかかろうとしていた。

地下鉄隔壁の守護者

紙の巨人との戦闘開始

魔術的隔壁が崩壊したことで、本線へ接続するための特殊なトンネルと伸縮式レールが姿を現した。しかし同時に、その入口を守る紙の巨人も出現した。

巨人は三メートルほどの大きさを持ち、紙で構成されているにもかかわらず圧倒的な質量を備えていた。拳の一撃でトンネルの柱を粉砕し、そのまま上条当麻へ襲いかかったため、上条は回避を余儀なくされた。

巨人の正体の判明

インデックスは紙の巨人の正体を見抜き、それが北欧神話に登場する組み立て式の巨人モックルカールヴィを参考にした霊装であり、さらにイギリス式の理論で改良された対侵入者用の守護者であると説明した。

巨人は柱の残骸を蹴り飛ばして上条を攻撃し、続けて巨大な拳で追撃した。上条は幻想殺しによる反撃を狙い、紙の拳に右拳をぶつけることで巨人を一度崩壊させた。

再生した巨人と庭師の救援

崩壊した巨人は紙片の山となって上条を押し潰したが、それだけでは終わらなかった。紙片は再び集まり、今度は杭のような腕を持つ異形の姿へ変化した。

身動きの取れない上条へ杭が放たれようとした瞬間、使用人の一人である庭師が飛び込み、腕にしがみついて軌道を逸らした。上条は助かったものの、庭師は弾き飛ばされて負傷した。

庭師は自分では魔術を理解できないが、上条なら巨人を倒せるはずだと託し、ヴィリアンへ危険が及ぶ前に何とかしてほしいと頼んだ。

使用人たちの決意

ヴィリアンを守るため前に出た使用人たちは、二十人がかりで巨人を押さえ込む覚悟を示した。

彼らは恐怖に震えながらも、ヴィリアンのために戦いたいという理由だけで立ち上がった。若い使用人は、人が立ち上がる理由は特別なものではなく、守りたい相手のためで十分だと語った。

ヴィリアンの決断

使用人たちの覚悟を目の当たりにしたヴィリアンは、自分が囮になるべきだと判断した。

霊装が危険因子を優先して排除するなら、王族である自分こそが最も適任だと考えたヴィリアンは、壁際にあった巨大なスパナを手にして紙の巨人へ突進した。

巨人の杭によってスパナは砕かれ、その破片が顔に当たったが、ヴィリアンは怯まず行動を続けた。

王族の権限による隔壁制御

天草式から教えられていた知識を頼りに、ヴィリアンは隔壁制御のための術式を発動し始めた。

使用人たちを守り、キャーリサによる支配を止めるため、ヴィリアンは自らが英国王室の一員であることを示そうと決意した。恐怖を押し殺しながら詠唱を続け、紙の巨人に対して王族として命令を下した。

その結果、巨人の攻撃は強制的に逸らされ、続く命令によって巨人の体の大部分が崩壊した。

上条による決着

崩壊した巨人は最後の抵抗として杭の腕だけを残し、ヴィリアンへ襲いかかった。

しかしそこへ復帰した上条が割って入り、巨人の腕を掴んで動きを止めた。上条はヴィリアンへ礼を述べると、今度こそ仕留めると宣言した。

幻想殺しと杭の腕が激突し、上条の拳が紙の巨人を完全に粉砕した。巨人は無数の羊皮紙となってトンネル内へ舞い散り、守護霊装は完全に消滅した。

作戦成功の報告

戦闘直後、上条の携帯電話に五和から連絡が入った。

ヴィリアンたちが魔術的隔壁を解除したことで、遠隔地から特殊車両へアクセスできるようになり、カーテナ=オリジナルへの干渉作戦が成功したと報告された。

一方で特殊車両はバッキンガム宮殿直下へ向かっており、まもなく大規模な魔力放出が発生するため、上条たちへ即時撤退が指示された。

カーテナ=オリジナルの暴走

午前二時三十分、カーテナ=オリジナルは暴走した。

その影響は半径五十キロに及ぶ魔術的爆発となって広がり、バッキンガム宮殿ではキャーリサが吐血した。空中要塞カヴン=コンパスから送り込まれた力そのものは小規模だったが、カーテナの制御を乱すには十分だったのである。

暴走によってキャーリサ自身と騎士派へ分配されていた力は大幅に減少し、キャーリサの戦力も半分近く失われた。

揺らぐ騎士派とキャーリサの決意

騎士派はすでに騎士団長を失っており、さらにカーテナ暴走によって動揺を深めていた。

表向きは従っていても、騎士たちの間にはキャーリサへの不信が生まれ始めていた。キャーリサ自身も、このまま反攻作戦が始まれば騎士派の半数近くが意志を失う可能性を理解していた。

それでもキャーリサは動揺を見せず、カーテナ=オリジナルの再調整を後回しにして国内の残存勢力殲滅を優先すると決定した。そして先手を打つべきだと考え、新たな行動へ移ろうとしていた。

最後の晩餐

カーテナ暴走後の状況分析

ロンドン近郊の平原では、新生天草式十字凄教の建宮斎字を中心に『清教派』の面々が集結していた。

カーテナ=オリジナルの力を削ぐことには成功したものの、その反動として莫大な天使の力が放出され、ロンドン市内の霊装や施設に影響が及んでいた。教会の倒壊や危険な魔力の滞留も確認されており、現状では不用意な魔術の使用すら危険な状態となっていた。

建宮たちは、騎士団長を失った『騎士派』が動揺し、第二王女キャーリサへの信頼も揺らいでいると分析した。しかしロンドンに滞留する天使の力が危険である以上、自然拡散を待って最終決戦に備えるしかないとの結論に至った。

対馬による建宮たちへの指摘

男衆が真剣に作戦会議をしていると主張する中、対馬は建宮の望遠鏡が五和の方を向いていることを指摘した。

建宮たちは必死に反論したものの、対馬は呆れた態度を崩さなかった。

各勢力の集結

『必要悪の教会』や新生天草式、元アニェーゼ部隊など、各地で活動していた勢力が続々と合流していた。

多くの魔術師や修道女たちは、最終決戦に向けて霊装の整備や体調管理を進めていた。長時間の戦闘や逃走で疲弊していた者も多く、食事は重要な準備の一つとなっていた。

混乱する食事会場

会場では空腹だった修道女たちが猛烈な勢いで料理を食べ始め、五和は対応に追われていた。

上条当麻はその騒ぎについていけず、取り皿だけを持ったまま立ち尽くしていた。

一方でインデックスとアンジェレネは同じテーブルについていたが、インデックスが料理を横取りするたびにアンジェレネが抗議し、ルチアがそれをたしなめていた。

さらにインデックスは『清教派』の修道女たちに囲まれ、次々と料理を勧められていた。食欲旺盛な彼女でさえ満腹を訴えるほどだった。

五和への後押し

五和は上条の近くにいながら、押し寄せる修道女たちへの対応で身動きが取れなくなっていた。

そこへ対馬が現れ、料理を持って上条へ近づくよう勧めた。五和は照れながらも様々な理由を挙げて躊躇していた。

すると建宮たちが乱入し、大精霊チラメイドと呼ばれる衣装を持ち出した。建宮はクーデター発生直後に調達していたと説明し、五和は驚愕しながら個人情報の流出を嘆いた。

神裂への悪夢の再来

騒ぎを見ていた神裂火織は、女子寮に残してきた問題の衣装が失われたと思い安心していた。

しかし建宮たちは堕天使メイドと堕天使エロメイドの両方を回収して保管しており、神裂の前に差し出した。

神裂は激しく抗議したが、新生天草式の男衆は過去に見逃した堕天使エロメイド姿への未練を熱く語り始めた。彼らの様子を見た神裂は、天草式の方向性が歪んでしまったのではないかと真剣に心配していた。

アニェーゼたちの参戦構想

天草式の騒動を見たアンジェレネは、アニェーゼへ面白そうな話が行われていると報告した。

アニェーゼは誰が最も魅力的なメイドになれるかという勝負だと解釈し、自分たちも対抗すべきではないかと考え始めた。

二人の視線が向けられたルチアは即座に拒否したが、アニェーゼたちはまったく諦める様子を見せなかった。

シェリーの後悔

騒ぎから離れた場所では、シェリー=クロムウェルが一人で座っていた。

彼女は『騎士派』との戦いの中で味わった感情に苛立ちを覚えていた。敵への憎しみだけでなく、自分の心が彼らに強く影響されている事実そのものが許せなかったのである。

戦闘中に意識を失い、気づけば戦場から救出されていたことも思い出していた。

オルソラの差し入れ

そんなシェリーのもとへオルソラ=アクィナスが訪れ、サンドイッチを差し入れた。

シェリーは不機嫌に応じたものの、オルソラは構わず食事を勧めた。やがて話題は女子寮から運び出された荷物へ移った。

エリス像との再会

オルソラが運び出した荷物の中には、シェリーのゴーレムであるエリスの像も含まれていた。

シェリーは失敗作だから消えてしまった方が良いと口にしたが、オルソラは未練を抱くことと過去に縛られることは違うと諭した。

その言葉にシェリーは反論せず、ただ静かにエリスの像を見つめていた。

女神様ゴスメイド騒動

オルソラはさらに、傷んだドレスの代わりとして女神様ゴスメイドという衣装を取り出した。

シェリーは激しく抗議し、ゴシックファッションとは無関係だと怒鳴った。だがオルソラは天草式の男衆が話していた流行を参考にしただけだと説明した。

最終的にオルソラは自分で着ようと提案したが、シェリーは全力で制止し、その場は再び騒然となった。

各々の晩餐

ウィリアムの準備

『清教派』の野営地から一キロほど離れた酪農施設の近くで、ウィリアム=オルウェルは大剣アスカロンの整備を行っていた。

複雑な構造を持つアスカロンを分解しながら点検していた彼は、剣よりも自身の負傷した左肩の方が問題だと考えていた。

騎士団長との通信

作業を続けるウィリアムのもとへ、魔術的な通信が届いた。相手は騎士団長であった。

騎士団長はカーテナ=オリジナルの暴走によって『騎士派』の統制が崩壊寸前であることを伝え、自身の敗北もその一因だと認めた。

ウィリアムは暴走が魔術の専門家たちによる工作であると判断し、騎士団長が戦線復帰すれば『騎士派』の結束も戻るのではないかと問うた。しかし騎士団長は迷いを抱えている様子を見せた。

カーテナへの疑問と騎士団長の説明

ウィリアムは騎士団長の術式を使えばカーテナ=オリジナルを無力化できるのではないかと尋ねた。

これに対し騎士団長は、自身の術式には王室関係者を害せないよう細工が施されているため不可能だと説明した。そのためヴィリアンを処刑しようとした際も、自分の武器ではなく普通の道具を用いたのだと明かした。

キャーリサへの警告

騎士団長はウィリアムへ忠告を与えた。

先の戦いでウィリアムが警戒した、自身の必殺技のような攻撃を、第二王女キャーリサとカーテナ=オリジナルなら実現できるだろうと告げたのである。

さらに、キャーリサを弱点や仕掛けによって覆せる相手だと過小評価してはならないと警告した。

ウィリアムの決意

騎士団長の忠告を受けても、ウィリアムの考えは変わらなかった。

彼は騒乱の元凶を断ち切ると語り、もしカーテナを手放させることで命を奪わずに済むなら、それも選択肢になると述べた。

それはかつて幻想殺しの少年と対峙した時と同じく、争いを終わらせるための行動原理であった。

再会を約束する二人

騎士団長は、いずれどこかで再び剣を交えるかもしれないと語った。

ウィリアムも全力を尽くすことに変わりはないと応じ、互いに再会の可能性を残したまま会話を続けていた。

ヴィリアン接近による通信終了

しかしその最中、ウィリアムはヴィリアンが魔術的な運び屋の協力を受けながら自分の居場所へ近づいていることに気づいた。

彼は先ほど口にした気恥ずかしい言葉を思い出して動揺し、騎士団長の問いかけも半ば無視する形で慌ただしく撤収を始めた。

騎士団長は呆れながらもその様子を見送り、通信は終わった。

決戦前夜

それぞれの晩餐は終わりを迎えていた。

この先に待つのは英国の命運を左右する戦争であり、敵味方の生死すら保証されない本物の戦いであった。

それでも彼らは自然と集い、決戦へ向けて歩み始めていた。

行間 四

女王エリザードの休息

ロンドン近郊まで到達したエリザードだったが、軍馬が疲労によって限界を迎えていたため、休息を取らせることにした。

エリザードは水を与えながら、軍馬だけでなくイギリス各地で戦う人々にも迷惑をかけていると感じていた。また、カーテナ=セカンドの力を使って急ぐ選択肢も考えたが、長時間の使用は避けるべきだと判断していた。

ローラとのやり取り

同行していたローラ=スチュアートは軍馬に慣れないため疲労を訴えた。

エリザードはローラの乗馬技術の未熟さを指摘したが、軍馬は穏やかな様子で二人のやり取りを受け流していた。

リメエアとの再会

その時、エリザードは物音に気付き、現れた第一王女リメエアと再会した。

リメエアは『騎士派』の通信を傍受し、エリザードが通ると予測したこの場所で待っていたのだと説明した。エリザードは警戒したものの、リメエアは真正面から戦うつもりはなく、自分は頭脳役に徹したいと語った。

母娘の会話と三姉妹への評価

リメエアは軍馬に人参を与えながら、王族や権力とは無関係に接してくれる者たちを信頼したいと語った。

その言葉を受けたエリザードは三姉妹の性格について嘆き、リメエアは逆にエリザードの教育方針にも問題があるのではないかと指摘した。

二人はヴィリアンや過去の出来事について語り合いながら、それぞれの価値観の違いを見せていた。

キャーリサの真の狙い

話題はキャーリサへ移った。

リメエアはキャーリサの目的がカーテナ=オリジナルの機能拡大にあると考えていた。もし英国国外でもカーテナの力を発揮できるようになれば、キャーリサはヨーロッパ全土を蹂躙できる存在になると分析した。

エリザードもその可能性を認め、『騎士派』が英国防衛に専念する間にキャーリサ一人でヨーロッパを制圧する構想が成立し得ると考えた。

リメエアの独自調査

さらにリメエアは、『新たなる光』の活動拠点だったエジンバラへ独自の密偵を送り込んでいることを明かした。

確証が得られるまで詳細は伏せたが、キャーリサの計画にはまだ別の要素がある可能性を示唆した。

エリザードはリメエアの独立心を評価しつつも、その根底にある人間不信を複雑な思いで見つめていた。

清教派の野営地の痕跡

リメエアは近くで『清教派』の残存勢力が最後の晩餐を開いていたことを教えた。

食材や備品が残されていることから、彼らは勝利後に回収へ戻るつもりだったと推測された。リメエアは残された食材を軍馬に与えながら説明した。

その最中、リメエアの室内犬と三毛猫が睨み合いを始め、彼女は無邪気な笑顔で三毛猫を抱き上げた。

決戦へ向かう覚悟

エリザードは、自分が『清教派』の最後の晩餐に間に合わなかったことを悔しがり、急いでロンドンへ向かう決意を固めた。

軍馬に乗り込んだ彼女はローラを後ろに乗せ、準備中の『旗』について確認した。ローラは大英博物館に隠された霊装の準備状況を説明し、それに協力している一般人たちへの敬意を語った。

エリザードの危機感

ロンドンへ向かう準備を整えたエリザードは、戦いに挑もうとしている者たちのことを思った。

キャーリサが国外でカーテナの力を使えるようになる危険性も問題だが、それ以上に英国国内ではすでに圧倒的な力を発揮できるという現実を忘れてはならないと考えた。

彼女は、これから戦いに向かう者たちが、ヨーロッパを滅ぼしかねないほどの脅威に挑もうとしていることを思い、無茶をするなと怒鳴るように叫んだ。

その姿を見たリメエアは、口調とは裏腹にエリザードが嬉しそうだと指摘していた。

第七章 王女と女王の素敵な悪党 Curtana_Original.

ロンドンへの進軍

午前三時、上条たちは『清教派』の仲間と共に大型トラックへ分乗し、ロンドンへ突入した。

ロンドンへ入ってからも検問は一切なく、それがかえって不気味な状況となっていた。神裂は『騎士派』が戦力をバッキンガム宮殿へ集中させている可能性を指摘したが、確証はなかったため、一行は前進を続けた。

清教派の決意

移動中、上条は同乗する『清教派』の面々を見回した。

彼らは誰が政権を握るかには執着しておらず、住民が平穏に暮らせることを重視していた。しかし虐殺を容認する体制だけは認められず、そのためにキャーリサとの戦いを決意していた。

キャーリサ攻略の作戦確認

神裂は一行の目的がバッキンガム宮殿へ急行し、キャーリサを止めることだと改めて確認した。

そのための最も効果的な手段は、クーデターの象徴であるカーテナ=オリジナルを破壊することだった。ヴィリアンも、剣が砕かれれば『騎士派』の精神的支柱が失われると説明した。

さらに神裂は、核兵器を失った計画が成立しないように、カーテナを失えばクーデターも継続できなくなると語った。

上条の役割

インデックスと神裂は、カーテナを正面から破壊するのは極めて困難だと説明した。

そこで神裂は、幻想殺しを持つ上条を切り札として位置付けた。キャーリサの高速戦闘には神裂や新生天草式が対応し、強引に上条の射程へ押し込む作戦が示された。

神裂は上条に対し、最後まで生き残ることこそ最大の役割だと告げた。

迎撃を見越した準備

上条は五百人規模の移動が敵に察知される危険を口にした。

神裂はすでに敵に察知されているだろうと認めながらも、具体的な迎撃が行われなければ問題はないと語った。そして間もなく何かが始まるとして、耳を塞ぐよう上条へ忠告した。

カヴン=コンパスの砲撃準備

一方、大西洋上では空中要塞カヴン=コンパスが国境外の海上に待機していた。

要塞は損傷を受けながらも機能を維持しており、国境を挟んで魔女たちと『騎士派』の睨み合いが続いていた。そんな中、スマートヴェリーら魔女たちは、バッキンガム宮殿へ向けた大規模閃光砲撃の準備開始を知らされた。

通常想定を超える七百キロ以上の超長距離射撃であり、さらに途中には多くの干渉要因も存在していたが、作戦は強行されることになった。

砲撃開始

スマートヴェリーたちが通信を続ける中、カヴン=コンパスの中心部に巨大な純白のエネルギー球体が形成された。

空気を震わせるほどの膨大な力が集積し、要塞のもう一つの切り札である大規模閃光砲撃が起動した。砲撃の照準はバッキンガム宮殿へ向けられ、『騎士派』からの妨害も見られないまま準備が完了する。

そしてオペレーターの号令と共に、バッキンガム宮殿を破壊するための砲撃が開始された。

バッキンガム宮殿への進撃

上条たちは大型トラックでロンドン市内を進軍していたが、その頭上を巨大な光の柱が通過し、周囲の窓ガラスを砕きながら衝撃波を撒き散らした。

神裂は、キャーリサが遠距離砲撃への対応を強いられている間に自分たちが接近する作戦だと説明した。さらに空中要塞カヴン=コンパスだけでなく、潜水型要塞セルキー=アクアリウムからも大規模砲撃が続いていた。

上条は砲撃の凄まじさに驚いたが、神裂はそれほどの攻撃を受けても倒れない相手こそキャーリサなのだと語った。

ヴィリアンの覚悟

上条は砲撃によってバッキンガム宮殿が破壊される可能性を案じたが、ヴィリアンは構わないと断言した。

国中の人々が苦しんでいる以上、王室だけが無傷でいるべきではなく、騒乱が収まるなら宮殿が破壊されても構わないと語ったのである。

さらにヴィリアンは、自分を守るために命懸けで立ち向かった使用人たちや傭兵の姿を見て、自分だけが逃げ続けるわけにはいかないと決意していた。彼女は戦う覚悟を固め、その理由を上条へ語った。

上条の信念

ヴィリアンは、なぜ上条が命を懸けて戦場へ向かうのか尋ねた。

上条は大義や責務のためではなく、人々がそれぞれ大切なものを守ろうと必死に生きている以上、簡単に見捨てることはできないと答えた。そして立ち上がりたいと思った時点で、立ち上がる理由は十分だと語った。

その言葉を聞いたヴィリアンは、上条をウィリアムとは異なる種類の傭兵だと評した。

全次元切断の残骸による襲撃

その直後、巨大な白い扇状の物体が空から落下してきた。

それはカーテナ=オリジナルによる全次元切断の残骸であり、巨大な回転刃となってトラック部隊を襲った。五和は大型トラックを急旋回させて回避を試みたが、回転刃の一撃によって車両は大破した。

さらに複数の巨大回転刃が次々と飛来し、一行は散り散りになって避難を余儀なくされた。

仲間との分断とヴィリアンの先行

上条は瓦礫と爆発の中で仲間たちの安否を確認しようとした。

その中で五和と連絡が取れたが、彼女は瓦礫の向こう側へ分断されていた。そしてヴィリアンが混乱の最中に単独でバッキンガム宮殿へ向かったことを告げた。

五和たちは別ルートで宮殿を目指すことにし、上条へヴィリアンを追うよう依頼した。上条は神裂やインデックスの無事を確認した後、一人で宮殿へ向かった。

破壊されたロンドンの突破

上条は宮殿へ向かう途中も、巨大な球体や回転刃、倒壊するビルなどの攻撃を受け続けた。

瓦礫の隙間を潜り抜け、崩落した道路や地下鉄跡を飛び越えながら前進し続けた。街全体が砲撃によって破壊されており、一刻も早く攻撃の発生源を止めなければ仲間たちも危険な状況だった。

宮殿前で対峙する姉妹

ようやくバッキンガム宮殿へ到着した上条は、半壊した宮殿前の庭園でヴィリアンとキャーリサが向かい合っているのを発見した。

ヴィリアンは大型のボウガンを持ちながらも会話を優先しており、一方のキャーリサはカーテナ=オリジナルを構え、いつでも攻撃できる状態を保っていた。

両者の姿勢の差を見た上条は危険を察知し、ヴィリアンへ飛びかかった。

キャーリサとの直接対決

上条がヴィリアンを突き飛ばした直後、キャーリサはカーテナ=オリジナルを振るった。

ヴィリアンが立っていた場所の全次元が切断され、巨大な白い断面が出現した。上条はヴィリアンを救いながら、クーデターの首謀者であり天使長の力を操るキャーリサへ真正面から対峙した。

キャーリサは上条たちを挑発しながらも余裕を崩さず、自らが優位に立っていることを示した。

新たな移動要塞の出現

その時、巨大な飛行物体が上空へ現れた。

キャーリサは、それが攻城戦用移動要塞グリフォン=スカイであると明かした。空には二十機近い要塞が展開されており、カヴン=コンパスやセルキー=アクアリウムに匹敵する戦力が投入されていた。

上条は圧倒的な軍事力を前に愕然とした。

騎士派への制裁と戦闘開始

キャーリサは、『騎士派』の動揺を抑えるため制裁を行ったことを明かした。

騎士たちは国家のために命を捧げるべき存在であり、自らは彼らを最大限利用しただけだと語った。さらに単なる殺害ではなく、より効果的な演出を施したとも告げた。

仲間を消耗品のように扱う姿勢に上条は激怒したが、キャーリサは意に介さなかった。

そしてカーテナ=オリジナルを構えたキャーリサの宣言と共に、移動要塞群が上空を旋回し、決戦の幕が上がったのである。

第二王女キャーリサとの激突

上条当麻は、キャーリサさえ倒せば『騎士派』の結束は崩れ、このクーデターは終わると考えていた。しかしその直後、キャーリサは一瞬で背後へ回り込み、カーテナ=オリジナルによる攻撃を放った。

上条は辛うじて回避したものの、全次元切断によって生じた巨大な残骸物質が落下し、次々と追撃が続いた。さらにカーテナによる斬撃が放たれたが、上条は右手でそれを打ち消した。その隙に接近を試みたものの、残骸物質の壁に阻まれてしまった。

圧倒的な格闘能力による蹂躙

キャーリサは残骸物質を蹴り飛ばし、そのまま上条の腹部へ強烈な蹴りを叩き込んだ。

上条は数メートル吹き飛ばされて吐血したが、それでも立ち上がろうとした。対するキャーリサは、現在の力ですら天使の力を抑えている状態だと語り、余裕を崩さなかった。

上条は、その実力差の大きさを改めて痛感した。

グリフォン=スカイによる攻撃

キャーリサは上空を飛ぶ移動要塞グリフォン=スカイを利用して攻撃を仕掛けた。

要塞の影は巨大な馬上槍の形を取り、地面すれすれを高速で突き進んだ。その攻撃を受けた上条は大きく吹き飛ばされる。

本来なら身体を両断していてもおかしくない威力だったが、霊装の自動判断機能によって致命傷は避けられた。しかしキャーリサはその制限を解除し、以後は城塞攻略級の威力で攻撃すると宣言した。

大規模砲撃を防ぐキャーリサ

その時、遠方のカヴン=コンパスから巨大な閃光砲撃が放たれた。

しかしキャーリサはカーテナ=オリジナルで全次元を切断し、巨大な円盤状の残骸物質を盾として形成した。閃光砲撃は盾に阻まれ、余波だけが周囲へ拡散したが、キャーリサ自身は無傷だった。

上条は、天使長の力を得た国家元首の圧倒的な強さを目の当たりにした。

地形そのものを利用した攻撃

キャーリサは巨大な円盤状の盾を利用し、庭園の地面そのものを掘り返して上条へ押し寄せた。

土砂やアスファルト、街路樹や地下設備までも巻き込みながら津波のように迫る攻撃を前に、上条は回避できず吹き飛ばされた。さらに飛散した街路樹の枝が右太股を貫通した。

ヴィリアンが駆け寄ったものの、上条は自ら枝を引き抜き、激痛に耐えながら再び立ち上がった。

絶望的な実力差

キャーリサは、生身の人間が天使長へ触れて勝とうとする考え自体が間違いだと断言した。

国家元首とは天使長の力を振るう存在であり、人間が抗うことなど想定されていないと語る。さらに地中のガス管を利用して大規模爆発を発生させ、その爆風を推進力として利用しながら上条へ襲いかかった。

爆風すら移動手段として使うキャーリサの戦闘能力により、上条は完全に追い詰められた。

神裂たちの到着

キャーリサの必殺の一撃が上条へ振り下ろされる寸前、上条とヴィリアンは何者かによって救出された。

二人を助けたのは神裂火織だった。神裂は大型トラック破壊後に別行動を取っていたが、ついに戦場へ到着したのである。

さらにインデックスも合流しており、カーテナ関連の術式解析を開始した。インデックスは制御の奪取か封印が可能だと告げる。

反撃への布石

キャーリサは、今さら到着した者たちが戦局を変えられるはずがないと嘲笑した。

しかし神裂は、市街地で暴れる巨大構造物から一般人を守りながらここまで来たことを明かした。そして、自分一人で全てを解決するつもりはなく、今は背中を預けられる仲間たちがいると告げた。

こうして上条、神裂、インデックス、ヴィリアンが揃い、キャーリサとの決戦は新たな局面を迎えたのである。

神裂火織とキャーリサの激突

神裂火織とキャーリサの間に緊張が走り、戦闘が始まった。神裂は七閃を放ち、七本のワイヤーによる攻撃を仕掛けたが、キャーリサはカーテナ=オリジナルで迎え撃った。

二人は超高速で剣を交え、神裂のワイヤーとキャーリサが生み出す残骸物質が激しくぶつかり合った。全次元切断と聖人の技が拮抗し、周囲には爆音と破壊の痕跡だけが残っていった。

上条の陽動と援軍の到着

上条当麻は神裂の隙を作るため、キャーリサの注意を引こうと戦場を大きく迂回した。しかしキャーリサはその意図を見抜き、残骸物質を投げ槍のように蹴り飛ばして攻撃した。

上条は頬を負傷したが、神裂に構わず戦い続けるよう促した。その直後、新生天草式十字凄教や元アニェーゼ部隊、シェリー=クロムウェル、オルソラ=アクィナスらが到着し、キャーリサへの総攻撃を開始した。

キャーリサによる圧倒的な迎撃

増援が加わっても、キャーリサは優位を崩さなかった。

神裂との戦闘を続けながら残骸物質を自在に操り、近接攻撃を防ぎ、飛び道具を迎撃し、さらには反撃にも利用した。上条は、キャーリサが一人で多数の敵の動きを同時に処理している様子を目の当たりにした。

さらに上空のグリフォン=スカイも戦闘に介入し、シェリーのゴーレム=エリスを吹き飛ばして周囲へ被害を広げた。

グリフォン=スカイ撃墜作戦

神裂は戦力を対キャーリサ班と対グリフォン班に分けるよう指示した。

牛深たちは撃墜術式を構築し、グリフォン=スカイの動きを乱すことに成功した。神裂は速度の落ちた巨大な馬上槍を掴み、その連動機能を利用して上空のグリフォン=スカイごと振り回した。

複数の機体を巻き込みながら巨大な塊に変え、そのままキャーリサへ叩きつけた。しかしキャーリサはカーテナ=オリジナルで一撃のもとに両断した。

それでも移動要塞を破壊できることは証明され、各部隊は引き続き二方面作戦を継続した。

カーテナ攻略法の判明

神裂は上条のもとへ戻り、カーテナ=オリジナルの分析結果を伝えた。

全次元切断そのものは魔術現象であり、その後に現れる残骸物質は物理現象であるため、上条の右手では残骸物質を消せないと説明した。

しかし切断から残骸物質出現までには一・二五秒の時間差が存在しており、その間に上条が触れれば切断自体を打ち消せる可能性があると判明した。

上条は危険な賭けであると理解しながらも、その作戦に同意した。

ヴィリアンを狙うキャーリサ

その直後、キャーリサは広範囲攻撃で近接部隊を吹き飛ばした。

神裂と上条が作戦を相談している隙を突き、キャーリサは空中へ跳躍した。神裂は上条を狙った攻撃だと判断したが、実際の標的は第三王女ヴィリアンだった。

キャーリサはヴィリアンを地面へ押し倒し、喉元へカーテナ=オリジナルを突きつけた。そして無力さを嘲笑しながら追い詰めた。

ヴィリアンの反撃

しかしヴィリアンは恐怖に屈しなかった。

使用人や料理人たちが受けた恐怖を理解したと語り、自らも人々を守る存在になると決意を示した。そして喉元に剣を突きつけられたままボウガンを発射した。

矢そのものは避けられたが、その矢には魔術的な仕掛けが施されていた。カヴン=コンパスから放たれた大規模閃光術式が矢に反応し、巨大な水の塊へと変化してキャーリサへ襲いかかった。

ヴィリアンは自らの魔術ではなく、多くの者たちの力を借りることで反撃を成立させた。

人徳を活かした連携戦術

ヴィリアンは続けて矢を放ち、今度はカヴン=コンパスの術式を利用して新生天草式の身体能力を大幅に強化した。

強化された建宮や五和たちは一斉に突撃し、キャーリサを追い詰める。ヴィリアンは自分が人徳に優れた姫だと語り、他者の力を結集する戦い方を示した。

キャーリサは広範囲の切断攻撃で術式の核ごと破壊しようとしたが、その瞬間、上条が神裂との打ち合わせ通りに右手を振るった。

全次元切断は不発に終わり、キャーリサの計画は阻止された。

大規模攻撃とキャーリサの健在

直後に放たれた大規模閃光術式が直撃し、周囲には巨大なクレーターが生まれた。

新生天草式の面々は吹き飛ばされたが生存していた。しかし粉塵が晴れた先に立っていたのは、傷を負いながらも健在なキャーリサだった。

神裂は、やはりカーテナ=オリジナルそのものを破壊しなければ勝利できないと判断した。

移動要塞全滅と新たな切り札

その頃にはグリフォン=スカイはほぼ全滅していた。

しかしキャーリサは全く動揺せず、無線機を取り出した。そしてドーバー海峡で待機する駆逐艦ウィンブルドンへ命令を送り、バンカークラスター弾頭を搭載した巡航ミサイルの発射を指示した。

その弾頭は半径三キロ四方を破壊できる兵器であり、ロンドン全体を巻き込む危険を持っていた。

巡航ミサイル迎撃の失敗

神裂は防護結界で迎撃すると宣言し、巨大な術式を展開した。

しかしその準備中を狙い、キャーリサが全次元切断を放った。神裂は回避したものの術式は中断され、防護結界も切り裂かれてしまった。

その隙を突いて巡航ミサイルが到達し、二百発の子弾が空中から降り注いだ。

バンカークラスターの炸裂

上条は何もできないまま、キャーリサが笑みを浮かべる姿を見つめていた。

やがて大量の子弾が地中へ潜り込み、バッキンガム宮殿周辺で一斉に爆発した。上条は意識を失い、しばらくしてからようやく目を覚ました。

周囲は徹底的に破壊され、多くの仲間たちが倒れていた。上条は神裂やインデックス、五和たちの名を呼び続けたが、明確な返事は返ってこなかった。

さらなる絶望の宣告

荒廃した戦場の中で、ただ一人立っていたのはキャーリサだった。

彼女は無線機を手にしながら希望はまだ残っているのかと嘲笑した。そして駆逐艦ウィンブルドンへ向けて、バンカークラスターの第二射を準備するよう命令したのであった。

第一王女リメエアの調査

第一王女リメエアはロンドン市内のビルの屋上から戦況を観察していた。キャーリサが戦闘に集中している隙を利用し、密かに集めていた情報の確認を進めていた。

通信相手からエジンバラで発見された施設が王級の墓所に相当するものであるとの報告を受けたリメエアは、その内容からクーデター首謀者であるキャーリサの真の狙いを把握した。そして彼女が王族たちを殺していなかった理由にも納得した。

騎士たちへの通信開始

一方、キャーリサの制裁によって倒されていた騎士たちは各地に運ばれていた。

激痛に苦しみながら目を覚ました若い騎士の耳に、リメエアからの通信が届いた。リメエアはキャーリサの本当の目的について語り始めた。

彼女は、キャーリサがイギリスの価値と威厳を守るために武力による国家防衛を選択したこと、そしてカーテナの危険性を誰よりも理解していたことを説明した。

キャーリサの覚悟の真相

リメエアは、キャーリサがローマ正教との戦争を乗り切るためにカーテナ=オリジナルを使う覚悟を決めた一方で、戦争後にはその兵器そのものを封印しようとしていると語った。

単にカーテナを破壊するだけでは不十分であり、未来にカーテナ=サードのような後継兵器が生み出される可能性まで断ち切ろうとしていることを明かした。

そのためにキャーリサは、王族を排除し、関連資料を破壊し、自らも墓所に籠もる覚悟を固めていたのである。

騎士たちの意識の変化

通信を聞いた騎士たちは、自分たちが受けた制裁の異常さに気づき始めた。

激しい攻撃を受けたにもかかわらず致命傷はなく、誰一人として死亡していなかった。キャーリサは恐怖を与えながらも、騎士たちを生かすよう加減していたのである。

その事実を理解した若い騎士たちは、キャーリサが自分たちの責任までも背負い、一人で暴君の役割を引き受けていたことに気づいた。

リメエアの呼びかけ

リメエアは最後に、行動を強制するつもりはないと前置きした上で、もしキャーリサを哀れと思うならば、一人の女性として救ってほしいと呼びかけた。

その言葉はイギリス各地の騎士たちへ届き、それぞれが自らの意思で決断を下していった。

騎士団長もまた決意を固め、本来の意味を取り戻した剣を手に戦場へ向かった。

リメエアとヴィリアンの成長

騎士団長を送り出した後、リメエアは望遠鏡越しに戦場を見つめた。

民を守るために暴君となったキャーリサと、その苦しみを目の当たりにして成長したヴィリアンを思い浮かべながら、自分自身もまた今回の事件によって強くなったのではないかと考えた。

その頃、重傷を負ったヴィリアンは倒れたまま上条当麻の背中を見つめていた。

揺るがない上条当麻

リメエアの通信によって多くの者がキャーリサの真意を知り動揺する中、上条当麻だけは揺らがなかった。

キャーリサの行動に理由があったとしても、彼は諦めずに状況を打開する方法を探し続けた。

キャーリサが二発目のバンカークラスターによる殲滅を宣言しても、上条は最後まで対抗手段を模索していた。

二発目の巡航ミサイル阻止

やがて巡航ミサイルがバッキンガム宮殿上空へ到達した。

しかし遠方からゼロにするという声が響いた直後、巡航ミサイルは異常を起こした。子弾を展開できなくなったミサイルは推進力を失い、地上へ落下して転がっていった。

その直後、キャーリサが蹴り飛ばした巨大な杭がヴィリアンを襲ったが、騎士団長が現れて拳で弾き飛ばした。

騎士団長の決意

騎士団長はヴィリアンの前に立ち、自らの罪を認めた上で、処罰は受け入れると語った。

しかしその前に、自分たちの手で事態を収束させたいと願いを述べた。

ヴィリアンは死による償いを否定し、自ら考え行動することこそ意味があると告げた。その言葉を受けた騎士団長は、配下の騎士たちに負傷者の救助とキャーリサへの攻撃を命じた。

上条と騎士団長の共闘

騎士団長は上条の隣に立ち、これまで全てを任せていたことを詫びた。

上条は短く協力を求め、二人は同時にキャーリサへ向かって動き出した。

騎士団長はカーテナからの力を失っていたが、それでも迷わず戦いに身を投じた。キャーリサはリメエアの演説によって騎士派が立ち直ったことを認めながらも、なお圧倒的な力で迎え撃った。

それでも騎士団長は、自分がリメエアに踊らされているとしても、それがキャーリサを救う力になるなら構わないと宣言した。

百発の巡航ミサイル発射命令

追い詰められたキャーリサは新たな手段に出た。

複数の駆逐艦へ命令を送り、合計百発ものバンカークラスター搭載巡航ミサイルをバッキンガム宮殿へ向けて発射させようとした。

騎士団長は自らの術式で攻撃力を無効化できると主張したが、キャーリサは幻術による攪乱も交えて防御を突破すると宣言した。

上条たちは発射命令を止めようと突撃したが、キャーリサが通信を完了する方が早かった。

傭兵の参戦

しかし発射命令が出された直後、巨大なアンテナ塔がキャーリサの目前へ突き刺さった。

現れたのは大剣を携えた傭兵だった。

彼は周辺の軍用アンテナを破壊し続けていたため到着が遅れたと説明し、通信網を断ったことで巡航ミサイル発射命令を無効化したと告げた。

こうして、集団戦にも長けた傭兵がついに戦線へ加わり、キャーリサとの戦いは新たな局面を迎えたのであった。

行間 五

キャーリサの回想

キャーリサは、自らが暴君となるに至った経緯を振り返っていた。

それは一つの特別な出来事ではなく、長年にわたる小さな積み重ねの結果であった。ローマ正教の影響下にあるEUは、イギリスが主力として開発してきた兵器を次々と禁止し、核兵器についてもイギリスだけが制限を受けていた。

その状況を通してキャーリサは、イギリスという国家の価値が意図的に低下させられていると感じていた。

国家への危機感

キャーリサは、周辺国からの挑発に対し穏便な対応を選ぶエリザードの方針を理解しつつも、その結果としてイギリスが軽視されている現実を憂いていた。

このままではイギリス国民であること自体が嘲笑や迫害の対象となり、人々が自国民であることを隠して生きなければならなくなると考えていた。

その未来を防ぐため、キャーリサは長い時間をかけて準備を進めていた。

クーデター決行の決断

キャーリサは元々、クーデターを実行するための準備をしていたが、それはあくまでも最終手段であった。

エリザードが外交によって状況を改善するか、周辺国がローマ正教の支配から脱却すれば、自ら行動を起こす必要はなかったのである。

しかしユーロトンネルの爆破やハイジャック事件が発生し、事前に定めていた危険水準を越えたことで、もはや猶予はないと判断した。

イギリス国民の価値がさらに失われる前に動かなければならないと考えたキャーリサは、カーテナ=オリジナルを手に取った。

暴君となる覚悟

キャーリサは、王を決めるための剣であるカーテナ=オリジナルを使い、歴史に最悪の汚点を残すほどの暴君になることを決意した。

国家や世界を変える方法として、自分には戦うことしかないと考えていたからである。

そして誰にも真意を明かさないまま、この戦いが終わった後には二本のカーテナと共に歴史から姿を消し、自ら築いた墓所の奥深くで眠り続ける覚悟を固めていた。

第八章 女王と国家の国民総選挙 Union_Jack

アックアと騎士団長の共闘

アックアと騎士団長は並び立ち、互いに信頼を預けながらキャーリサへ挑んだ。

二人は同時に地面を砕く勢いで駆け出し、左右から挟み込むように攻撃を仕掛けた。キャーリサはアックアを迎撃しつつ騎士団長の攻撃も防いだが、アスカロンとの衝突では予想外の反動を受けた。

さらに神裂火織が負傷した体を押して参戦し、唯閃を放ったことでキャーリサは防御を強いられた。そこへ騎士団長も追撃を加えたため、キャーリサは初めて全力で後退して距離を取った。

四者による激戦

キャーリサ、アックア、神裂、騎士団長による高速戦闘が続いた。

互いの攻撃が交錯する中、キャーリサは残骸物質を利用して衝撃波を発生させ、その隙に距離を取った。しかしその際に飛散した破片が自身の額を傷つけ、血を流した。

神裂は、多数の魔術師による支援がキャーリサの選択肢を狭めていると指摘したが、キャーリサは集団戦こそ自分の得意分野であると答えた。

集団の弱点を突くキャーリサ

キャーリサは後方で負傷者の救護を行う者達へ残骸物質を撃ち込み、味方同士の連携を崩し始めた。

続いて巨大な回転刃や吊り天井状の残骸物質を生み出し、多数の敵を同時に攻撃した。騎士団長は回転刃を止めようとしたが、味方の流れ弾によって体勢を崩し、被害の拡大を許してしまった。

キャーリサは、どれほど大きな集団でも個人の集まりに過ぎず、その繋がりには必ず隙が生じると語った。そして連携を断ち切ることで、集団を個々の戦いへと引きずり込んでいった。

アックアの苦戦とキャーリサの優勢

混乱の中でもアックアはキャーリサへ突撃したが、個としての戦いではキャーリサが優位であった。

アスカロンとカーテナ=オリジナルが激しくぶつかり合った末、アックアは脇腹に傷を負った。

キャーリサは、数千人や数万人が集まっても自分は揺るがないと断言し、自らが英国王室で最も軍事に優れた存在であることを改めて示した。

使用人達の葛藤

戦場を見守っていた使用人や料理人、庭師達は、自分達に何ができるのか分からず立ち尽くしていた。

彼らはヴィリアンへの恩義や王室を守りたい気持ちを抱いていたものの、魔術による戦いの規模は理解を超えており、自分達のような一般人が関われる戦場ではないと考えていた。

しかし、ある女性は上条当麻と自分達との差は特別な力ではなく、戦場へ踏み出す勇気の有無だと問いかけた。

エリザードの登場

使用人達が戦う意思を示すと、その女性は英国女王エリザードであることを明かし、不足する部分は自分が補うと告げた。

その直後、エリザードはカーテナ=セカンドを手に戦場へ現れ、キャーリサと正面から激突した。

キャーリサはオリジナルとセカンドの力の差を指摘したが、エリザードはキャーリサの計画の中に小心さが見えると語り、本当に変革を望むなら既存の仕組みに頼るべきではないと諭した。

連合の意義の発動

エリザードは突如カーテナ=セカンドを手放し、さらに英国を象徴する旗を掲げた。

彼女はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北部アイルランドという四文化を象徴する旗を用い、王室専用の国家規模術式を発動した。

そして連合の意義と名付けられた術式によって、カーテナと全英大陸から集められていた莫大な力を解放し、イギリス国民全員へ平等に再分配するよう命じたのであった。

女王エリザードの力の再分配

エリザードはカーテナの力を全国民へ再分配し、自らの声で国民へ語りかけた。

彼女はクーデターや戦闘によって混乱する国民に対し、今夜だけは誰もが平等にヒーローとなり、超常の力に立ち向かえると告げた。そして戦うか逃げるか、誰に協力するかも含めて全て自分自身で判断するよう求めた。

さらに、他人の意見や権威に従うのではなく、自分の頭で考えた末の正義や勇気に従えと呼びかけた。その上で、この力を手にした国民達へ群雄割拠たる国民総選挙の始まりだと宣言した。

各地で起きた人々の決断

エリザードの呼びかけは、イギリス各地の人々へ届いた。

映画館へ避難させられていた少年は、自らの意思で戦うことを選び、両親もそれを認めた。ホテルで一般市民を監禁していた軍人は、自分の行動に迷いを抱いていたが、市民から共に戦おうと声を掛けられ、再び立ち上がった。

魔術結社の関係者達もそれぞれの判断を下し、『新たなる光』のベイロープ達はイギリスのためになる行動を取る決意を固めた。

ヴィリアンと使用人達の再結集

使用人や庭師達は戦場へ飛び込み、ヴィリアンのもとへ集まった。

ヴィリアンは、今は女王へ人々の心が向かうべき状況だと考え、自分のもとへ集まる理由を問いかけた。しかし使用人達は、自らの意思でヴィリアンを守りたいと願い、以前に示せなかった勇気を今こそ示したいと訴えた。

その言葉を受けたヴィリアンは、自分もまた彼らと共に未来を守るため戦う決意を固めた。

エリザードとキャーリサの思想対決

キャーリサはエリザードの行動を、力を持たない国民を戦場へ送り出す無責任な行為だと非難した。

しかしエリザードは、国民には力を扱えないと決めつけること自体が王の傲慢であり、キャーリサは国家元首という立場に縛られているだけだと指摘した。

さらに、この国はキャーリサが絶望したほど弱くはなく、多くの国民が彼女を助けようとしている事実を見ろと告げた。

国民総参加の反撃

その直後、使用人や庭師をはじめとした一般市民達が戦場へ突入した。

国民達は『連合の意義』によって与えられた力を用いて戦いに加わり、魔術師達も再び立ち上がった。神裂火織やアックア、騎士団長らも加わり、キャーリサを包囲する大勢力が形成された。

キャーリサは依然としてカーテナ=オリジナルの大部分の力を保持していたが、エリザードは九千万人との綱引きに耐え続けられるかと挑発した。

インデックスによる解析

インデックスは戦いを見ながら、エリザードの術式の正体を解析していた。

エリザードは全国民へ配布した力を個々の意思に応じて変化させ、しかも暴走を防ぐよう調整していた。さらに人々には魔術の正体を悟らせず、魔術知識による汚染すら回避していた。

インデックスは、その規模と精密さに驚愕しながら、この仕組みを支える存在について思いを巡らせた。

上条当麻の決意

上条当麻は、国民達が次々と立ち上がる光景を見て感嘆していた。

彼はこの戦いの本質が力そのものではなく、自らの意思で立ち上がった人々にあると感じた。そしてキャーリサもまた国民を守ろうとしていたことを理解しながら、その方法を誤ったのだと考えた。

上条は負の連鎖からキャーリサを救う決意を新たにし、再び戦場へ踏み出した。

インデックスの介入

インデックスはカーテナ=オリジナルの術式へ割り込みをかけた。

その結果、キャーリサの剣の制御が一瞬乱れた。わずかな隙ではあったが、戦況を覆すには十分な時間であった。

上条はその機会を逃さず、アックアへ協力を求めた。

上条とアックアの連携

アックアは上条を巨大なアスカロンの上へ乗せ、そのまま全力で振り抜いた。

上条の覚悟を理解していたアックアは、言葉を交わさずとも力を貸した。聖人の膂力によって射出された上条は、砲弾のような速度でキャーリサへ向かった。

キャーリサは制御不能になりかけたカーテナ=オリジナルを抱えたまま、その接近を防げなかった。

カーテナ=オリジナルの破壊とクーデターの終結

上条の拳はカーテナ=オリジナルへ直撃した。

王を決めるための剣は一撃で砕かれ、そのまま上条の拳はキャーリサの顔面を打ち抜いた。キャーリサは大きく吹き飛ばされ、戦場から弾き飛ばされた。

全身を傷つけながらも立っていた上条の前で、折れたカーテナ=オリジナルは崩れ去り、夜風の中へ消滅した。

こうしてカーテナ=オリジナルは失われ、第二王女キャーリサは敗北した。それは長く続いたクーデターの終結を意味していた。

終章 国家と黒幕の更なる強敵 Next_Step.

クーデター終結後の女王と騎士団長

クーデターが終結すると、『連合の意義』によって民間人へ与えられていた力も消え、人々は元の姿へ戻った。戦いが終わったことで人々は冷静さを取り戻し、自らが経験した不可思議な出来事へ疑問を抱き始めていた。

エリザードは損傷したカーテナ=セカンドを拾い上げながら、騎士団長の問いに答えた。彼女は民間人が現象を各自なりに解釈しても術式の本質には辿り着かないと語り、仮に魔術の存在が知られる時代が来たとしても受け入れればよいと述べた。そして魔術国家イギリスの新たな在り方について語りながら、吹き飛ばされたキャーリサと上条当麻の行方を気に掛けていた。

ヴィリアンへの伝言

ヴィリアンはウィリアムを探していたが、その姿は見つからなかった。

騎士団長は、ウィリアムがロシア方面で起きている大きな争いを止めるため行動していると説明した。別れを告げられなかったことに傷つくヴィリアンに対し、騎士団長はウィリアムからの伝言を伝えた。

世界が平和になった時にはイギリスへ帰りたいこと、その時には盾の紋章を再び宮殿へ飾ってほしいこと、自分は紋章を守り続けるのでヴィリアンには強くなってほしいことが語られた。その言葉を聞いたヴィリアンは驚きを隠せなかった。

天草式の騒動とローラの到着

負傷者の対応を終えた神裂火織達は集まり、上条当麻の活躍について語り合っていた。

神裂は借り借りという話を否定しながらも、仲間達から堕天使エロメイド姿を話題にされて慌てていた。一方で五和は上条への思いを膨らませていた。

そこへローラ=スチュアートが軍馬に乗って現れたが、乗馬に慣れていないため疲労困憊していた。神裂は『連合の意義』発動にローラが関与していたのではないかと指摘したが、ローラは明確な返答を避けた。その後、馬に髪を食べられる神裂を見て騒ぎになり、ローラと神裂は互いにからかい合った。

敗北したキャーリサとフィアンマの出現

キャーリサはロンドンの路上に倒れていた。

折れたカーテナ=オリジナルを見つめながら、自分こそが国民を信じ切れていなかったのではないかと考えていた。そこへ右方のフィアンマが姿を現した。

フィアンマは、今回の混乱を利用してイギリス清教の最深部に保管されていた重要な霊装を奪い出したことを明かした。さらに、この混乱を誘発した一因が自分にあることも認めた。

激怒したキャーリサは攻撃を試みたが、フィアンマの圧倒的な力の前に吹き飛ばされた。それでも立ち上がり抵抗しようとした。

上条当麻とフィアンマの遭遇

フィアンマがキャーリサへ止めを刺そうとした瞬間、上条当麻が割って入った。

上条はフィアンマの攻撃を右手で防ぎ、キャーリサを守った。フィアンマは上条を見て大いに喜び、自分が求めていた存在だと語った。

キャーリサから相手の正体を聞いた上条は、フィアンマこそが大きな争いの元凶であることを知る。二人は睨み合い、フィアンマは上条の右手の力に強い関心を示した。

インデックスの出現と霊装の正体

フィアンマは奪った霊装を起動した。

すると地面を突き破ってインデックスが現れた。上条は驚愕したが、フィアンマはその霊装が『自動書記』を外部から制御するためのものであると説明した。

無表情のまま話し始めたインデックスは突然異常を起こし、その場に倒れ込んだ。フィアンマは霊装を調整すれば禁書目録の知識へ自由にアクセスできると語り、上条の怒りを買った。

その後、フィアンマは上条へ攻撃を放って姿を消し、現場には意識を失ったインデックスと傷だらけのキャーリサだけが残された。

ロシアでの追跡とワシリーサの決断

ロシアではサーシャ=クロイツェフが追われる立場となっていた。

ワシリーサはロシア成教の命令に従うことを拒否し、自ら契約書を破り捨ててサーシャを逃がした。そして追手が到着すると、自らが足止めを引き受けるため戦闘を開始した。

逃走したサーシャは吹雪の中を進んでいたが、追跡隊に発見される。そこへ黄色い服を着た女が現れ、サーシャを保護した。

女はロシアとローマ正教の連携によって戦争が拡大しつつあることを説明し、エリザリーナ独立国同盟へ向かうよう提案した。サーシャはその考えを受け入れ、共に移動することになった。

インデックスの真実と上条の決意

上条達は倒れたインデックスを囲み、状況の説明を受けていた。

エリザードは禁書目録に複数の安全装置が施されていた理由を語った。それは禁書目録を危険視する勢力から守るためであり、極端な処分を防ぐためでもあった。

しかし『首輪』が失われた状態で外部制御霊装が使用された結果、重大な不具合が発生した。フィアンマが禁書目録へアクセスするたびに、インデックスの身体へ大きな負担がかかる状態になっていた。

エリザードはインデックスを保護して治療すると約束したが、根本的な解決にはフィアンマを倒し霊装を破壊する必要があると説明した。

それを聞いた上条は、ステイルへインデックスを託した。そしてフィアンマの次の標的がサーシャであると推測し、自分一人でもロシアへ向かいフィアンマを倒すことを決意した。

さらにフィアンマの右肩から生えていた第三の腕と、自らの右手との関係についても疑問を抱きながら、全てを確かめた上で必ず殴り飛ばすことを静かに誓った。

とある魔術の禁書目録(17)レビュー
【とある魔術の禁書目録】あらすじ・ネタバレ・まとめ
とある魔術の禁書目録(19)レビュー

同シリーズ

とある魔術の禁書目録

とある魔術の禁書目録 1の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 1
とある魔術の禁書目録 2の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 2
とある魔術の禁書目録 3の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 3とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 4の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 4とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録5の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 5とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 6の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 6とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 7の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 7とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 8の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 8とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 9の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 9とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 10の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 10とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 11の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 11とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 12の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 12とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 13の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 13とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 SSの表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 SSとある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 14の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 14とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 15の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 15とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 16の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 16とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 SS2の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 SS2とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 17の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 17とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 18の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 18とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 19の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 19とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 20の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 20とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 21の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 21とある魔術の禁書目録
とある魔術の禁書目録 22の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録 22とある魔術の禁書目録

外伝

とある科学の超電磁砲の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある科学の超電磁砲
とある魔術の禁書目録外伝 エース御坂美琴 対 クイーン食蜂操祈!!の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある魔術の禁書目録外伝 エース御坂美琴 対 クイーン食蜂操祈!!

とある暗部の少女共棲

とある暗部の少女共棲 1の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある暗部の少女共棲 1
とある暗部の少女共棲 2の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある暗部の少女共棲 2
とある暗部の少女共棲 3の表紙画像(レビュー記事導入用)
とある暗部の少女共棲 3

同著者シリーズ

ヘヴィーオブジェクトシリーズ

ヘヴィーオブジェクトの表紙画像(レビュー記事導入用)
「ヘヴィーオブジェクト」

その他フィクション

e9ca32232aa7c4eb96b8bd1ff309e79e 小説「とある魔術の禁書目録(2)」感想・ネタバレ
フィクション あいうえお順

Share this content:

コメント

タイトルとURLをコピーしました