小説【転スラ】「転生したらスライムだった件 7巻 」感想 ネタバレ

小説【転スラ】「転生したらスライムだった件 7巻 」感想 ネタバレ

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どんな本?

転生したらスライムだった件”とは、伏瀬 氏による日本のライトノベルで、異世界転生とファンタジーのジャンルに属す。

主人公は、通り魔に刺されて死んだ後、スライムとして異世界に転生。
そこで様々な出会いと冒険を繰り広げながら、魔物や人間との交流を深めていく。

小説は2014年からGCノベルズから刊行されており、現在は21巻まで発売されている。

また、小説を原作とした漫画やアニメ、ゲームなどのメディアミックスも展開されており。

小説のタイトルは「転生したらスライムだった件」だが、略称として「転スラ」と呼ばれることもある。

読んだ本のタイトル

転生したらスライムだった件  7
著者:伏瀬 氏
イラスト:みっつばー 氏

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あらすじ・内容

魔王クレイマンを倒し、“八星魔王”の一柱になったスライム――リムル。
それを受け、神聖法皇国ルベリオスは揺れていた。
それはまだリムルが魔王になる前、聖騎士団長のヒナタがリムルを襲撃したことで、その報復を恐れているためだ。
そんな中、急遽集められた十大聖人の会議で、リムルからの使者としてやってきた、ルミナス教の司祭が殺害されるという事件が起きる。
魔王へと進化したリムルの力は底がしれない。全面戦争を避けるべく、全ての責任を自身に負い、ヒナタは単独でテンペストへと向かう!

転生したらスライムだった件 7

前巻からのあらすじ

リムルが魔王の会議に正々堂々と殴り込み。

ミリムを支配下に置いたと思って調子に乗ってた魔王クレイマンを以前殺されたシオンがボコボコにして、ミリムはマンガの最終巻を取りに来たヴェルドラに抑え込まれ(マンガの技を練習してた?)。

終いにはミリムが支配されたフリをしてたと激白して終了。 

感想

11人の魔王が集まり。
1人のクレイマン魔王は殺され、2人のフレイとカリオンは魔王の地位を返上して、ミリムの傘下に入る。

そして魔王は8人となる。
新たな呼称も「八星魔王」と決まり、新たな魔王となったリムルは他の魔王達と友誼を結ぶ。

若干1名は仲良くなりすぎてリムルの国に居着いてしまうが、、

そんな新たな魔王になったリムルが、西の商人に誘導されてリムルを襲った聖人ヒナタに和解のメッセージを送った筈が、、

神(魔王)ルミナスの寵愛を受けて仙人となった七曜が、聖人ヒナタを追い落とすためリムルのメッセージを改竄して、ヒナタに喧嘩を売るようなモノになってしまった。

ヒナタも事情が分かるにつれて、リムルとの和解を期待していたのが、、
リムルからのメッセージでその期待は挫かれる形になり、聖人として責任を取るために単独でリムルの元へ行く。

だがヒナタの没落を願う七曜の情報操作で、ヒナタの部下達が単独行動を許さず同行する事になる。 

それを利用し暗躍してた教会の最高幹部、七曜。
魔王リムルの領地、ジュラの大森林を攻略しようと二万人もの軍勢を送ったファルムス王国で暗躍していた三巨頭(ケルベロス)が動き出したが、、 

リムルも英雄ヨウムをファルムスの新王にしようと悪魔のディアブロを派遣しており。

そのディアブロが二万の軍勢の指揮を取っていたエドマリス王と魔人ラーゼン、レイヒム大司祭を配下に置いて。

エドマリス王と魔人ラーゼンはファルムスの王国で、ディアブロ監視の下で戦後処理と英雄ヨウムを新王にするための暗躍をする。

レイヒム大司祭は、西方聖教会と接触させるためリムルからヒナタに宛てたメッセージを入れた水晶球を持たせて西方聖教会へ行かせたが、、
七曜によってレイヒム大司祭は暗殺されてしまう。
そのレイヒム大司祭を殺したのは魔王リムルだと言って、七曜は西方聖教会に魔王リムルの配下ディアブロ討伐を命じる。

それぞれの思惑が絡まって事態が動き。
魔王リムルと戦っていた聖人ヒナタを不意打ちで殺す事に成功するが、、
お気に入りのヒナタを殺し、組織を混乱させた七曜に神(魔王)ルミナスは罰を与えて七曜を滅ぼして、ヒナタを復活させる。

さらにディアブロを滅ぼしに来た連中は呆気なく返り討ちに遭い全滅。

アレだけ複雑に入り乱れていた策謀は、ディアブロとリムル、ルミナスの前に呆気なく潰された。

そして最後の盛大なオチとして、神と称して君臨しているルミナスを大勢の聖騎士のいる目の前で、ヴェルドラさんがルミナスが吸血鬼の魔王だとバラしてしまう。

それにキレたルミナスにボコボコにされるヴェルドラさん、、、

あまりの秘密に呆然とする聖騎士達。
頭を抱える秘密を知っていたヒナタとリムル、、

何だかんだとオチまで付いて魔王クレイマンが暗躍して勃発した騒動は一件落着する。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

序章  魔人達の追悼(アニメ3期 50話)

クレイマンの死の報せを受け、魔人達はショックと悲しみに包まれる。
ラプラスがその事実を深刻な面持ちで伝えると、会議は重苦しい空気に満ちる。

魔王達との争いでの敗北を受け入れ、今後の対策を話し合う中で、彼らは互いの非を認め、行動の見直しを決定する。
特に、リムルというスライムによる魔王クレイマンの拠点の急襲と制圧が明らかになり、魔人達はリムルの力を改めて認識する。

今後の方針として、魔王達との直接的な敵対を避け、時が来るまで待つことを決意。

少年は、リムルに対する何らかの仕掛けを計画しており、魔人達は暗にその準備を進めることになる。

第一章  悪魔と謀略(アニメ3期 49話 漫画20巻88話)

八星魔王として認められた主人公は、魔王たちとの宴に参加し、ギィの部下であるメイドたちが用意した豪華な食事を楽しむ。
宴は魔王たちの交流と情報交換の場であり、参加者は各自の反応を示す。

宴には六名の魔王が参加し、食事を通じての情報収集も行われた。
主人公は、この宴で出された料理の味を《告》によって分析・再現可能とする。

その後、魔王たちは今後の対策や国家間の協力について話し合い、主人公はミリムに騙されたことや、ラミリスの移住要請を断るなど、個々の魔王とのやりとりにも応じる。

さらに、魔国連邦の特産品を紹介し、外交に役立てるイメージアップ戦略を展開する。

宴が終わり、主人公とその仲間たちは魔国連邦に帰還し、歓迎を受ける。

ディアブロは、主人公の魔王襲名と八星魔王という呼称を知っており、その情報収集能力が光る。

ファルムス王国攻略とヨウムの新王国樹立が進行中であること、そして西方聖教会への対処が今後の課題であることが明かされる。

主人公はディアブロからの報告を聞きながら、魔国連邦での今後の行動や外交政策について考えを巡らせる。
魔国連邦の強固な防衛体制や、魔物達との関係、新たな問題への対処方法についても考察する。

ディアブロは、シオンによって極めて醜悪な姿に変えられたファルムス王国の重要人物たちを元の姿に戻す任務を行う。

この過程で、彼らは肉体的苦痛を感じさせずに肉体を解体されるという精神的苦痛を味わっていた。

ディアブロはファルムス王国へ向かう途中で、この三人の状態を元に戻すことに成功し、彼らの忠誠を得る。

レイヒム大司祭や王宮魔術師長ラーゼン、そしてファルムス国王エドマリスは、ディアブロの前で忠誠を誓う。

ディアブロはこの三人に対して、リムルの意に反する行動を取れば、彼らだけでなくファルムス王国全体が滅びる可能性があると警告する。

ディアブロの真の意図は、リムルに対する敵意を持つ者たちの愚かさを示すことであり、彼らの姿を使ってこれを実行する計画を持っていた。

三人はディアブロに対して絶対的な服従を誓い、ディアブロのユニークスキル『誘惑者』によって彼に隷属することになる。
ディアブロは、彼らが自分に従う限り、彼らに悪い扱いはしないと約束する。

ファルムス王国は、エドマリス王が無残な姿で帰還した日に大混乱に陥った。

王の変わり果てた姿を目の当たりにした国の重鎮たちは、恐怖と混乱の中で王を元の姿に戻そうと奮闘するが、成功しなかった。

この状況を見たラーゼンは、ディアブロに隷属していることを考え、彼が計画するファルムス王国の未来に希望を感じる。

ディアブロとラーゼンは、ファルムス王国を魔王リムルの意のままに操る計画を進行させ、ファルムス軍の完全敗北と「暴風竜」ヴェルドラの復活を宣言する。

この発表により、国内は恐怖でさらに混乱し、多くの者が行方不明となった戦場の惨劇に絶望する。

しかし、このすべてがディアブロの策略によるものであり、ファルムス王国の重鎮たちもラーゼンの説明を受け入れる形で事態を受け止めることになる。

ヨウム一行がファルムス王国の王城に到着し、ディアブロも同行している。

彼らは王を回復させるための薬を携えており、王城の重鎮たちとの間で緊張が高まる。

ディアブロは王を回復させ、リムルからの和睦協議の提案を伝える。

協議の条件は厳しく、ファルムス王国はリムルの要求に応じるか、戦争を継続するかの選択を迫られる。
一週間後に返答を要求された王国は、戦争の継続を避けるため、和睦協議を受け入れる方向で意見が集約される。

ディアブロの強硬な態度と圧倒的な存在感により、ファルムス王国は抵抗できず、リムルの提案に従うことになる。

ディアブロの条件提示後、エドマリス王は全貴族を集めた御前会議を行うことを決める。
三日後に会議を開き、その前に腹心の大臣達と事前に意見を交わす。

王は、ファルムス王国が滅びゆく現状を痛感し、どの選択肢が最善かを考える。
選択肢の中で、戦争賠償を含む和平が最も被害が少ないと判断する。

翌日、会議室で集まった大臣達に、自分の過ちを認め、リムルとの和平を目指すべきだと訴える。

大臣達は王の決意に感銘を受け、和平のために協力することを誓う。

エドマリス王は、自分の誇りより国民の幸福を優先する決意を固め、大臣達も王の考えに賛同し、和平に向けた協議が続けられる。

ディアブロはファルムス王国に恐怖を植え付け、戦争賠償として星金貨一万枚の支払いを要求した。

これは、リムルがディアブロに命じた王と貴族の仲を裂く計画の一環である。

ディアブロは、エドマリス王を自らの傀儡として支配下に置き、賠償金の請求を通じて国内での争いを誘導する。

その争いを利用してヨウムを新王とする計画を進め、ファルムス王国内の権力構造を変革しようと目論む。
エドマリス王は自らの過ちを認め、リムルの意を受け入れ、国民の幸福を優先する決意を固める。

一方、ディアブロはファルムス王国の未来を己の手中に収めようと、策略を巡らせる。
リムルはディアブロの報告を受け、計画の進展に満足しつつも、その行動に驚愕する。

リムルはディアブロからファルムス王国に対する脅しとその後の行動計画の報告を受ける。

ハルナが提供した新作の抹茶プリンを楽しみながら、ヴェルドラも加わり、和やかな時間を過ごす。

しかし、ディアブロがファルムス王国の財政状況を調べ上げていたことが明かされ、ヴェルドラは突然立ち去ろうとする。
リムルはヴェルドラを止め、彼の行動を咎める。

ディアブロは和睦協議の準備を進めており、リムルの参加を断り、一人で対応することを選ぶ。

リムルはディアブロの独立した行動に任せ、ファルムス王国の問題を信頼して彼に委ねることにする。

ファルムス王国では、御前会議が開催された。

王が魔国連邦との戦争での敗北を宣言し、戦争賠償として星金貨一万枚の支払いを決定する。
この決定は貴族達から強い反発を受けるが、ディアブロの計画通りに事態は進行する。

エドマリス王は退位を宣言し、後継者に王弟エドワルドを指名する。
貴族達は最初は魔国連邦との戦闘継続を主張するが、魔王リムルの力と他国からの圧力を前にして、最終的には和睦に同意する。

和睦協議では、ファルムス王国とジュラ・テンペスト連邦国との間で終戦に関する協定が結ばれ、ファルムス王国は魔国連邦を事実上認めることになる。
これにより、リムルは不可侵の存在として扱われるようになる。全ての事態はディアブロの計画どおりに進んだのであった。

第二章  それぞれの役割(アニメ3期 51話?)

ディアブロからの報告を受けた翌朝、シュナとソウエイが帰還した。
シュナは魔力の回復を待ち、ソウエイはシュナを待っていた。

ハクロウはクレイマン城で後始末を行っており、ベニマル達も戦後の処理を三獣士に任せて帰還した。ガビルは戦場での後始末を続けている。

捕虜の処理や新たな開発地の準備が進行中で、戦争後の処理が順調に行われている。

獣人や魔人の捕虜は、ジュラ・テンペスト連邦へ移送されることになり、新しい住居の必要はなくなった。

リグルドを含む仲間たちは、状況に応じて自立的に行動しており、主人公は少し寂しさを感じている。

数日後、ディアブロは和睦協定の証書として星金貨千五百枚を持参して、リムルにファルムス王国との和睦協議が無事終わったことを報告した。

これはリムルが要求した戦争賠償の一部であり、ディアブロはこれを準備するために多くの労力を費やした。

星金貨は非常に希少で価値が高く、ファルムス王国がこれだけの量を準備できたことはその国力の高さを示している。

その大半はエドマリス王の私的財産から捻出されたものである。

ディアブロは新王としてエドワルドが就任し、戦争になることを予測し、エドマリスが全てを差し出した経緯を説明する。

新王の下で戦争が再発する可能性が高く、エドマリスの退位後の動きも計画されていた。

リムルはエドマリスとヨウムの関係を利用し、新王の動きを操る方針を立て、ディアブロに裏方としての行動を命じた。

また、西方聖教会からの接触については、レイヒムを通じて対応し、相手の反応を待つことになった。
リムルはこの件について慎重に様子を見る決定を下した。

三獣士とその率いる獣人や魔人の大行列が到着した。

捕虜も含めて数万に及ぶが、獣人や魔人の高い体力と魔法を活用した効率的な移動により、予想よりも早く到着することができた。

アルビスとスフィアが挨拶に来たが、フォビオは捕虜監視のために残っているとのことだった。

町では、リグルドの指揮の下、受け入れ準備が整っており、職業の振り分けや仮設住宅の点検も完了していた。
技術を学ぼうとする者への対応策として、技術者養成教室の設立も検討されている。

その後、ガビルが現れ、リムルにミリムからの書状を渡した。
書状には、ミリムが竜を祀る民に料理の重要性を教えてほしいという切実な願いが綴られていた。

ガビルによると、竜を祀る民は質素な生活を送っており、料理に対する概念が欠落しているようだ。

リムルはこれを機に、美味しい食事を提供し、彼らに料理の楽しみを知ってもらう計画を立てる。
これは、風習を変えるための一歩として、さりげなく行われる予定である。

ガビルはリムルからの褒賞についての会議に参加するように言われ、洞窟での研究に戻った。

魔王たちの宴から一ヶ月が経ち、町には新たな人々が増え、賑わいを見せていた。

この時、ゲルドが『空間移動』を使って帰還し、疲れた様子でリムルに新参者の管理についての愚痴をこぼした。

彼が直面したのは、多種多様な魔人たちを指揮し、効率的に作業を進める難しさであった。

異なる種族間での意思疎通や、命令に対する不満、そして未熟さが原因で問題が生じていた。
ゲルドの話から、リムルは人を使うこと、教育の重要性について考えさせられる。

その後、ハクロウから、クレイマンが支配していたジスターヴに関する重要な報告があった。

ジスターヴの住民の大半は奴隷階級の黒妖耳長族で、その地にはかつてエルフの王国が存在し、現在は眠っている遺跡があるという。
この遺跡は古代王国のものであり、様々な魔法道具や魔宝道具が眠っている可能性が高いとされている。

リムルはこの情報を内密にし、現地を確認後に判断することを決めた。
遺跡については慎重に行動することになった。

大会議室にて、リムルは魔王就任を宣言し、幹部たちから祝福される。

リムルの支配領域がジュラの大森林全域に及ぶことが明かされ、これにより森の資源権利もリムルが握ることになった。

森に住む者たちは、新たに魔王となったリムルに挨拶に来る必要があると認識し、幹部たちはこれを大きな機会と捉えた。

リムルは、この機会に町のお披露目と住民獲得を兼ねて、大々的な宣伝とお祭りを提案する。

提案は幹部たちに熱狂的に受け入れられ、計画が立てられる。
お祭りでは、魔物のみならず人類国家の首脳も招待することになり、準備が進められた。

リムルは、祭りを通じて自らがフレンドリーな魔王であることをアピールし、ジュラの大森林全域の住民に対しても自らの存在を知らしめることになる。
この提案により、魔国連邦主催の大規模な祭りの開催が決定した。

リムルが幹部たちに魔王就任と支配領域の報告を終えた後、各幹部からの近況報告が行われる。

商人たちが町に戻り始めており、他国からは警戒されつつも、具体的な動きはないとのこと。

特に注目されるのは、魔導王朝サリオンが魔国連邦との国交樹立を宣言したことで、これが他国に大きな影響を及ぼしている。

ソウエイからは、魔導王朝サリオンに向けた街道整備の進行状況と、周辺魔物との協力関係についての報告がある。

特に、クシャ山脈に住む長鼻族(テング)との関係構築が必要との提案がされる。
直接リムルが出向くことを検討したものの、ベニマルが代わりに交渉に行くことになる。

シオンは、ベニマルがアルビスと仲良くしていることに嫉妬するような発言をし、リムルや他の幹部を困惑させる。

最終的にリムルは、テングとの交渉をベニマルに任せ、彼の能力を信頼し、シオンの誤解を軽く受け流す。

この会議では、リムルが魔王としての自覚を新たにし、幹部たちとの連携を深めるとともに、外交や地域整備においても具体的な計画が進められることとなった。

リムルはソウエイに、町や街道周辺の魔物達の動向と魔物の生態系の変化について報告を求めた。

ソウエイからは特に問題が生じていないとの報告があったが、北西の森にAランク相当の白刃巨大熊がいたことが判明し、ソウエイがこれを排除したことが話される。

ゴブタはソウエイの対応に苦言を呈し、ソウエイはより厳しい修行を提案する。

しかし、リムルは魔物の発生に対し、より広い視野での対応を幹部たちに求めた。

その後、ベスターが街道に対魔結界を施す提案をし、カイジンが結界を発動させる全自動魔法発動機の試作型が完成したことを報告する。

この新技術により、魔物による脅威から商隊や町民を守る新たな対策が講じられる見通しとなった。

リムルたちは、カイジンとベスターが開発した全自動魔法発動機の話を聞く。
この装置は大気中の魔素を活用して自動で魔法を維持し、対魔結界など様々な魔法を発動できる革新的な魔法機器である。

特に、大気中の魔素濃度を低下させる効果があり、魔物の発生率を抑えることができる点で、魔国連邦の安全確保に大きく貢献する見込みだ。
量産体制も整いつつあり、ベスターが設置作業を進めることになった。

一方で、ヴェルドラが抑え込んでいる妖気の発散に関する問題が浮上する。
ヴェルドラは抑え込んだ妖気を解放したいと言い出し、その発言はリムルたちに衝撃を与えた。

リムルはヴェルドラに暫くの間我慢をお願いし、対策を考えることになる。
この問題は、魔素濃度の問題が解決されたばかりのリムルたちにとって新たな難題となった。

ゲルドがリムルに対し、自らの同族にリムルの魔王就任を知らせ、同族から新たに仕えたい者がいるかもしれないとして各村落を巡ることを提案する。

リムルはこの提案を許可するが、新たに仕えたい者がいれば先に町に来させるよう指示し、その理由として、効率的な労働力としてではなく、教育を受けさせることを優先したいと説明する。
さらに、リムルはゲルドにより高い目標を目指すよう促し、彼に巨大建造物の建設を任せることを決定する。

カイジンが設計と建設のフォローを申し出、ゲルドはリムルの期待に応える決意を新たにする。

会議では他にも、街道工事や魔物の問題などが議論されるが、特に大きな問題はなく、ゲルドの提案とリムルの決定により、新たな進展が見られる。

ゲルドの提案により、リムルはゲルドが巨大建造物の建設を手掛けることで、更なる成長を遂げる機会を与える。

この決定は、ゲルドの能力とリムルの信頼を示すものであり、多様な魔人を従えることでゲルドの指揮能力が研ぎ澄まされることが期待される。

幹部会での近況報告後、リムルはディアブロから作戦の進捗状況についての報告を受ける。
ディアブロは、各国の動向とヨウムの状況を報告し、エドマリスがヨウムの教育を担っていること、新王の動きについても触れる。

ディアブロはベニマルに部隊の編成を任せており、準備は万端であると述べる。
しかし、レイヒムが西方聖教会からの帰還を果たしていないことについて、ディアブロは懸念を表明する。

リムルは、レイヒムが無事であることを願いつつ、ヒナタの動向と西方聖教会の関与について考察する。
リムルはヒナタが他者の命令に従うタイプではないと推測し、西方聖教会が直接動く可能性は低いと結論付ける。

さらに、リムルは黒幕が複数いる可能性に言及し、商人が背後で暗躍しているかもしれないと考える。
リムルは幹部たちにそれぞれの任務を割り当て、町の準備と祭りの開催を命じる。

会議は、リムルが各幹部への指示を確認し、終了する。
リムルは戦略的な準備と警戒を怠らないことを重視し、幹部たちもそれに応じて行動を開始する。

第三章  聖人の思惑(アニメ3期 50話 漫画20巻90話)

その日、〝暴風竜〟ヴェルドラの復活が西方聖教会によって公表されたことで、世界は恐怖し、混乱が生じた。
これに先立ち、魔王達からの通達で、十大魔王が〝八星魔王〟になったことも発表されていた。

この情報は世界中に衝撃を与え、各国の王たちは対応に苦慮した。西方聖教会内部では不穏な気配が漂っていた。
坂口日向との戦い後、レイヒム大司祭との連絡が途絶えるという異常事態が発生。

これを受け、ヒナタは魔国連邦への出兵を決定するが、ヴェルドラの復活という神託により、その出撃は見送られた。

この事態は、直接ヴェルドラに対峙した場合ヒナタが敗北する可能性があった一方で、ヴェルドラの存在を知りつつ戦略を立てていれば、リムル不在の魔国連邦を滅ぼすことが可能だったかもしれない。
結局、両者にとって最悪の事態は回避された。

穏やかな光に包まれ、神聖なる結界で守られた聖なる都〝ルーン〟は、最高レベルの守護結界により千年もの間、あらゆる外敵の侵入から守られてきた。

結界は自動で光量や気温を調節し、農地では季節を問わず作物が収穫されるなど、理想郷としての機能を有している。

全ての子供には教育が施され、国民には仕事が与えられている。

このような完全な調和と管理下にある社会は、神聖法皇国ルベリオスの首都〝ルーン〟の実態である。

ヒナタは、この豊かで平和な聖地が理想の都であると考えている。
彼女の目指すのは、争いのない平和な社会を全世界に広げることである。

しかし、この都には競争の概念が存在せず、全ての人が与えられた役割を果たすことで平等性が保たれている。
管理された社会は幸福である一方で、自由の欠如がある。

ルベリオスの政治形態は共産主義に近く、全てが神によって管理されている。

しかし、この理想的な社会は、実際には魔王ルミナス・バレンタイン、すなわち〝夜魔の女王〟によって支配されている。

ルミナスはヒナタが唯一敗北を認めた相手であり、彼女の理想を体現している存在である。

人間を管理するルミナスは、神聖法皇国ルベリオスを理想郷として実現している。

彼女は吸血鬼族であり、人間から少量の血を吸うことで生きているが、大量に吸うことは禁じられている。
この国は他国に比べて豊かで、ルミナスの下では公平な秩序が保たれている。

ヒナタは、この公平さを信じて西方聖教会に入団し、聖騎士として活動している。

ヒナタは、ルベリオス法皇が吸血鬼族のルイであること、そして彼が魔王ロイ・ヴァレンタインの兄であることを知り、魔王との結託による支配に激怒する。

単身で奥の院に乗り込み、魔王ロイと法皇ルイを倒すも、自身も致命傷を負う。

絶望の中、ルミナス・バレンタインに出会い、彼女の試練を乗り越えた後、その軍門に降る。

ヒナタは、ルミナスあっての理想社会を維持するため、万が一ルミナスが人類の敵となった場合には、自らが断罪する覚悟を持っている。

ヒナタは目的地に着き、法皇ルイから魔王ロイが亡くなったことを告げられる。
これは、ヒナタが撃退した侵入者がロイと遭遇し、彼を殺害した結果である。

ルイとロイは、神であるルミナス・バレンタインの腹心であり、兄が法皇として表の世界を、弟が魔王として裏の世界を支配する構想を持っていた。

ヒナタは、自分の失敗が原因でロイが亡くなったと認識し、それを自己責任だと考える。

ルイとヒナタは、人類共通の敵としての脅威に対処するために協力し、ジュラの大森林が安定していることを望む一方で、リムルがファルムス王国の軍勢を滅ぼしたことが脅威であるとも感じている。

ヒナタはルミナスの意思に沿って行動し、リムルとの対立が不可避であることを認識している。
二人はルミナスの帰還を待ちわび、その後予想外の話を聞くことになる。

神聖法皇国ルベリオスの霊峰麓の「奥の院」で、ルミナスが昨夜の出来事について不機嫌さを露わに語る。

邪竜ヴェルドラの復活が自らの計画に邪魔されたと不満を述べ、ロイの死についても触れるが、感情を大きく見せることはない。

ルミナスはヴェルドラによって自分の正体を明かされたことに怒り、ヴェルドラと新たな魔王リムルへの対策を考えることに集中する。

ヒナタはヴェルドラの始末を提案するが、ルミナスはその力を過小評価してはいけないと断言する。

ルミナスとルイは、リムルを政治的な取引に応じる相手として見なし、西方諸国を誤魔化すことを選ぶ。

ヒナタはリムルとの過去の敵対について触れ、遺恨が残る可能性を示唆するが、ルミナスはリムルがそれを理由に敵対するほど愚かではないと考える。

ヒナタは、ルミナスの意向に沿う形で対応し、ルミナスの前を辞する。

ヒナタは、聖騎士団と法皇直属近衛師団の防衛態勢構築と情報収集に励んだ後、月に一度の法皇両翼合同会議の議長を務める。

この会議は、神聖法皇国ルベリオスの最強と認められる者たちが集うもので、ヒナタはその頂点に立つ存在として参加する。

聖騎士団と近衛師団から選ばれた、個々の戦闘能力が高いメンバーが出席し、彼らは人を超越した「聖人」と認定されている。

出席者の中には、特に注目すべき三人、いわゆる「三武仙」と呼ばれるサーレ、グレゴリー、グレンダがおり、彼らはそれぞれが一軍に匹敵する実力を持つ。

会議では、ヒナタを含む十大聖人が集い、ヒナタが到着するのを静かに待っていた。
会議がヒナタの到着と共に始まり、神聖法皇国ルベリオスの将来について重要な議論が交わされたのだった。

合議ではサーレの挑発から始まり、ヒナタの指導力により議論が進行する。
ヒナタは魔王リムルの誕生と〝暴風竜〟ヴェルドラの復活を巡る事態に対し、ルベリオスの防衛態勢を整えつつ、情報収集を指示した。

特にリムルの行動やファルムス王国内の不穏な動きが重視された。
サーレはヒナタの地位に挑戦するも、ヒナタの威圧感に抑えられ、合議はヒナタの統制のもとに進んだ。

報告では、魔国連邦とブルムンド王国の間での交流や、ファルムス王国内の混乱が話題となった。

特にリムルが魔王としての地位を確立していること、そしてファルムス王国におけるエドワルド新王の軍勢集結が注目された。

ヒナタは、リムルとの直接対話を模索する方針を示すが、これに対してはメンバーからの心配の声が上がる。

最終的に、ヒナタはルミナスからの神託に基づき、魔王リムルへの不介入を決定し、この決定には驚きや反発の声があがる。

しかしヒナタは、リムルがかつての異世界人であることを理解し、彼との間に和解を望む姿勢を見せる。
また、内部ではヒナタに忠誠を誓う者とそうでない者の間での軋轢も描かれるが、ヒナタは確固たる決意でこれを乗り越えようとする。

合議中に予期せぬ訪問者が現れる。

ヒナタの腹心であるニコラウス枢機卿と、緊張した大司教レイヒムが入室し、その後に意外な人物、〝七曜の老師〟が登場する。

〝七曜〟は、各々が仙人級の存在で、勇者の育成に関わる伝説的人物たちであるが、ヒナタは彼らを嫌っており、彼らの能力を『簒奪者』のスキルで学び取っていた。

〝七曜〟はヒナタの成長を快く思っておらず、邪魔をするようになっていた。

レイヒムは魔王リムルの誕生に関する詳細な報告を行い、その恐ろしさを語る。

戦場でリムルが二万の軍勢を殺戮した事実に、合議の参加者たちは動揺する。

ヒナタはレイヒムの報告に基づいて、リムルが使用したと推測される太陽光線の収束攻撃について冷静に分析し、その対策を考える。

しかし、レイヒムからの更なる詳細な報告、特に戦場で生き残ったのが僅か三名であるという事実に、合議は重苦しい雰囲気に包まれる。
ヒナタを含む参加者たちは、

リムルが本当の意味での魔王、すなわち「覚醒」した存在であることを認めざるを得なくなる。

合議では、リムルの行動をどう捉えるかについて意見が分かれる。

ヒナタはルミナスからの神託を重視し、リムルとの和解を求める立場を堅持する。
一方で、レイヒムや他の聖騎士たちはリムルの脅威に対して戦うべきだと主張する。

しかし、ヒナタの決意は固く、神託に基づく不介入の方針を再確認する。

また、〝七曜の老師〟のような存在との複雑な関係性や、法皇直属近衛師団と聖騎士団との間での信念の対立も浮かび上がる。

合議中、〝七曜〟が介入し、レイヒムから魔王リムルよりヒナタ宛ての伝言があることを知る。
伝言は水晶球に記録された映像で、リムル自身が一騎討ちを申し出る内容だった。

この申し出に、合議の参加者たちは驚き、状況の深刻さを理解する。
アルノーは熱く討伐を志願するが、サーレとリティスはヒナタに一騎討ちを任せるべきだと主張する。

ヒナタは、リムルとの一騎討ちに応じることを決断するが、その背後には複雑な思考があった。
ヒナタはリムルの真意を探り、和解の可能性を求めようと考える。

一方、〝七曜〟はヒナタに竜破聖剣を授け、リムルやヴェルドラとの戦いに備えるよう促す。

〝七曜〟の本心は、自分たちの立場を守ることにあり、新たな才能の出現を恐れている様子が伺える。

ヒナタは、〝七曜〟の提案を受け入れつつも、彼らの狭量さを内心で批判する。
最終的にヒナタは、リムルとの対話を試みるために、単独で行動することを決意する。

また、〝七曜〟という存在とヒナタの間の複雑な関係性、及びリムルとの対立が深まる可能性が示唆されている。

ヒナタは目覚めると、ニコラウスが朝食の準備をしていることに気づく。
二人は朝食を共にし、ヒナタは久しぶりに美味しい食事と感じる。

ヒナタはリムルとの対決に向けて出発することを決意しており、ニコラウスは心配するが、ヒナタは負けるわけではないと自信を持っている。
ヒナタはルミナスから「自重せよ」という命令を受けており、死ぬつもりはない。

魔王リムルが「覚醒」していても倒す可能性があると信じており、勝てる確信はないが、格上との戦いは得意であると考えている。

ヒナタは、この気分の良い朝に、暗鬱な話題は相応しくないと感じ、ニコラウスに心配する必要はないと笑顔で伝える。そして、ヒナタは動き出す準備をする。

幕間  密談(漫画20巻92話)

シルトロッゾ王国で、五大老と呼ばれる西側諸国を牛耳る者たちが、密談を行っていた。
彼らの真の雇い主であるグレンダは、彼らに報告をしている。

グレンダは「荒海」の異名を持ち、三武仙および十大聖人の一人である。
彼らは、魔王リムルとその味方であるヴェルドラに対する対策を講じていた。

また、ダムラダと呼ばれる男もこの計画に関わっており、彼は東側諸国から来た武器商人であることが示唆される。

ダムラダと五大老は、共通の敵であるヒナタの排除を計画し、その後の政治的な動きについても議論を交わしていた。

彼らの議論からは、西側諸国のバランスを維持し、自身たちの力を拡大することに重きを置いていることが明らかになる。

また、ダムラダは秘密結社「三巨頭」の一員であり、彼らが西側に大きな影響力を持っていることが示された。

グレンダは異世界人であり、高い戦闘能力を持つ。
彼女とロッゾ一族は、魔王リムルやヒナタなどの強力な敵に対抗するための複雑な計画を立てている。

この計画には、ファルムス王国での内乱やイングラシア王国の力の拡大を防ぐことも含まれている。

彼らの目的は、自身たちの支配下に世界を置くことであり、そのためにはどんな手段も厭わない様子である。

第四章  二度目の対峙(漫画20巻91、92話)

ドワーフ王国への街道が完成し、ブルムンド王国に向けた街道の開通が見込まれている中、新たに魔導王朝サリオン方面への街道整備と新都市計画の実行が必要となり、作業量が膨大になっている。

そんな状況でファルムス王国攻略作戦を進める中、坂口日向が単騎で攻めてくるという報告が入る。
さらに聖騎士が四名、日向に追従して動き出すことが判明。

これは日向との戦闘の可能性が高いと判断された。
さらに、レイヒムが殺害されたという報告がディアブロからもたらされる。

この事件により、「悪魔の謀略によって大司教が殺害された」という情報が拡散し、神殿騎士団が動き出す事態に。
これにより、ファルムス王国攻略計画にも影響が出る見込みである。

この一連の事態は全て繋がっており、西方聖教会からの「神敵」認定や全面戦争が避けられなくなる可能性が高まっている。

緊急会議が開催され、リムルは幹部たちに現状を説明する。
聖騎士団長ヒナタを含む五名が魔国連邦に向かっており、追跡を振り切るほどの実力者であることが報告される。

ファルムス周辺の神殿騎士団が動き出し、合計で三万人が集結する可能性があるが、各国の王たちは西方聖教会に完全には同調しておらず、命令系統が複雑になっている。

会議では、レイヒムが殺されたことに関する情報も共有される。

さらに、アダルマンが西方聖教会の過去と現状について説明し、神殿騎士団が戦力を得てから教会の発言権が増したこと、聖騎士団が最強の騎士団に成長したことなどが話される。

また、〝十大聖人〟と呼ばれる〝仙人〟級の実力者が存在するという情報も得られる。

リムルは、戦闘になる可能性に備えて、幹部たちに対策を練るよう命じる。

アダルマンが退室した後、リムルと幹部たちは、聖騎士団に対する対策を再度検討する。

リムルはヴェルドラを最終防衛ラインに据え、その他の部隊編成と派遣を決定する。

ベニマルは指揮官として、合計四千三百名の援軍をヨウムに派遣することを発表する。
ランガもゴブタを守るために運動として参加することになる。

一方で、ファルムス王国攻略作戦の再考が必要になる。
ディアブロは、レイヒム殺害の犯人を見つけ出し、自分への罪状を晴らすことを主張する。

ベニマルとディアブロは、神殿騎士団の動きを封じ、犠牲者を出さずに新王の兵を制圧する計画を立てる。
ガビルは回復薬の大量準備を約束する。

この計画は、リムルの当初の迷いを払しょくし、幹部たちの意見一致で迅速に決定される。

シオンの言葉によってリムルも計画に同意し、全員の気合いで攻略作戦が進行することになる。

色々な問題が残っている中、話題はヒナタ達の対応に移る。
緊急の動きがあったとソウエイから報告され、ヒナタと聖騎士百名の動向について議論が始まる。

ヒナタの部隊と後続部隊の動きが確認されるが、意図は不明。
リムルは、相手の力を慎重に見極め、無駄な犠牲を出さない対応を考える。

シオンは、自らの部隊「紫克衆」で百名の聖騎士に対抗しようと提案し、ベニマルとゴブアの支援を受けることになる。
この提案は受け入れられ、対聖騎士の戦略が決定する。

リムルは、ヒナタとの一騎討ちに備え、他の聖騎士への対応も計画する。
話し合いが決裂した場合のみ、積極的に行動に移すことが決まる。

聖騎士団との対決に向けて、リムル達は対策を練る。
シオンの「紫克衆」が百名の聖騎士を相手にすることになり、ベニマルの「紅炎衆」は待機することに。

リムルはヒナタとの戦いを担当し、ヴェルドラは町の守りを任され、ディアブロ、ランガ、ハクロウ、ガビルはファルムス王国への対応にあたる。
残るベニマル、シオン、ソウエイの三名でヒナタと行動を共にする四名の対応をどうするか検討する。

突然、スフィアとアルビスが協力を申し出て、リムルは彼らの協力を受け入れる。
作戦は、聖騎士に犠牲を出さず、仲間の安全を最優先にすることに決定。

リムルは、もし戦況が悪化した場合は、迷わず相手の殲滅に移るように指示を出し、全員が無事乗り切ることを期待して会議を終える。

ヒナタは魔国連邦へ向かっており、ルベリオスからイングラシアへ『転移門』を使って移動した後は、徒歩での旅を続けていた。

途中で四人の部下、アルノー、バッカス、リティス、フリッツと合流し、五人で旅を続ける。

ヒナタは一人で魔王と話し合いに行くつもりだったが、部下達はそれを許さず、共に行くことを決めた。

整備された街道を進むものの、冬の寒さや宿泊の難しさ、魔物の脅威など厳しい旅路であり、ブルムンド王国に到着する頃には大きな体力を消耗していた。
それでも久しぶりに宿屋でゆっくりと休むことにした。

ヒナタとその部下たちは、ブルムンド王国の発展した街で宿屋に滞在していた。
彼らは街の活気や豊富な商品に驚き、特にラーメンという食べ物に注目した。

ヒナタはとんこつラーメンを注文し、箸の使い方に苦労しながらもその味を楽しんだ。
部下たちもヒナタに倣ってラーメンを注文し、未知の食べ物の美味しさに感動した。

看板娘からは、このラーメンが新商品であり、魔王リムルからの提案であること、そしてミョルマイルが取り仕切る一帯で販売されていることが明かされた。

ヒナタはラーメンを完食し、スープを飲み干した後、満足して部屋に戻ることにした。

ヒナタとその部下たちは、ジュラの大森林へと向かう旅を続けていた。

その道中、彼らはジュラの大森林が驚くほど発展していることに驚愕した。

道は石畳で舗装され、魔物の侵入を防ぐ結界が設置され、安全で快適な旅を約束されていた。

水飲み場や宿屋が設置され、旅人の安全や利便性が考慮されていることがわかった。

ヒナタたちは、魔王リムルが非常に有能な治世者であると認め、その治世を見習うべきだと考えた。

結局、ヒナタはリムルに誠心誠意謝ることを決意したが、同時にリムルがなぜ一騎討ちを望むのか疑問に感じていた。

旅は順調に進み、彼らはリムルとの再会を前にして、戦いではなく話し合いを望んでいたが、その願いが叶うかは未定だった。

ヒナタは、魔法を使用せず普通に旅をして、夕方に到着する予定である。

その情報は、ソウエイの部下から速やかに伝えられた。
一部からは、ヒナタを抹殺すべきだという提案もあったが、これは却下された。

ヒナタが陽動作戦を使い、自らを囮として別働隊で奇襲を仕掛ける可能性が指摘された。
確かに別働隊は隠密行動を取っており、ヒナタは囮の可能性が高いと考えられた。

ベニマルとソウエイは、ヒナタの挑戦を認識し、別働隊が聖浄化結界を張るのを防ぐために警戒を強めていた。
シオンが部隊を展開し、敵の動きに対応する予定であった。

しかし、別働隊が町の四方に散開しようとした際、シオンがこれを阻止し、交戦が始まったことが報告された。

これにより、ヒナタは戦いを選択し、リムルとの計画通りに進めることとなった。

ヒナタ達は首都リムルへの到着を前に準備を整えていたが、緊急の魔法通信により、ニコラウス・シュペルタス枢機卿から〝三武仙〟が参戦したという情報を受け取った。

通信は途切れがちで、全ての情報を得られなかったが、ヒナタは何か大きな事が起きていることを悟り、法皇ルイとの魔法通話を試みる。

しかし、ルイは〝三武仙〟を動かしていないと回答し、ヒナタは〝七曜〟が関与している可能性を疑う。

結局、ヒナタは即座に帰還することを決意し、転移魔法で戻る準備をするが、その前に大規模な戦闘の気配を感じ取り、事態が既に手遅れであることを悟る。
リムルとの交渉よりも、まずは現場へ急行することを決め、戦場へと向かう。

ヒナタが何者かと連絡を取っている最中に、彼女の策を妨害することに成功し、ヒナタは全速力で戦場へ向かうことになった。

リムルとベニマルは予定通り行動を開始し、リムルは空間支配を使ってシオンのいる場所へと先回りした。

紫克衆が聖騎士団を相手に意外にも善戦している状況にリムルは驚く。

紫克衆は聖騎士たちに傷を負わせ、一時は聖騎士たちを追い詰めたが、その後、予想外の展開にリムルは再び驚かされる。

シオンが紫克衆に攻撃を続けるよう指示し、さらには紅炎衆も参戦することになり、予定とは異なる戦いが繰り広げられた。

リムルとベニマルはこの状況をどう受け止めるか、そしてシオンは自信満々でさらに戦いに出る様子を見せた。

ヒナタは森を精霊の力を借りて全速力で駆け抜け、戦場に到着した。そこで、自らの部下が敗北しようとしている場面に遭遇し、敗北への腹立ちを抑えながら状況を受け入れる。

彼女はリムルとの戦いが避けられないと認識し、敵陣を観察する。

リムルの軍勢には強力な上位魔人がおり、その中に特に力を秘めた紅い髪の魔人がいることにヒナタは気づく。

ヒナタは部下を守りつつ、リムルとの一騎討ちに臨む覚悟を決める。
その間、スーツ姿の女魔人がレナードを目指して動き出し、リムルがヒナタに視線を向ける場面で物語は進む。

リムルは戦場を見渡し、ヒナタと対面する。二人は互いに戦場の様子を観察し、無言で見詰め合った後、リムルが話を切り出す。

彼はヒナタの行動を非難し、自らの領土内での軍事行動を害意とみなすことを告げる。

ヒナタは冷静に対応し、自分たちの行動を正当化しようとするが、リムルは彼女たちの罪を指摘する。

交渉中にベニマルとアルノーの間で緊張が生じ、結局ベニマルはアルノーを制止するが、アルノーは譲らず二人は別の場所へ移動する。

アルビスとスフィアも戦闘に参加し、リムルとヒナタ以外の者たちはそれぞれ戦場から離れる。

最終的にリムルとヒナタだけが残り、改めて一騎討ちの準備が整う。

第五章  聖魔激突(漫画21巻93話)

レナードは聖騎士団の副団長であり、天才的な聖魔導師でもある。

彼は、精霊魔法、元素魔法、神聖魔法を極めた特別な職業である聖魔導師としても知られている。

レナードは幾つもの作戦に剣士として従事し、聖騎士としての名声を高めていった。

彼はアルノーと比較して剣の実力ではやや劣るが、魔剣士としての戦い方では決して遅れを取らない自負を持っている。

レナードがヒナタの副官になるまでの経緯と、彼が抱くヒナタへの憧れが語られる。

ある日、レナードは七曜の老師から、ヒナタと魔王ヴァレンタインが関わりがあるという衝撃的な真実を告げられる。

この情報を受けてレナードは混乱する。

七曜はレナードにヒナタの潔白を証明する方法として、魔王リムルを討つことを提案する。

レナードはヒナタを救い出す覚悟と、万が一ヒナタが裏切り者である場合は自らの手で始末する決意を固める。

この決意のもと、レナードはヒナートの言いつけを破り、出陣する。

ジュラの大森林に入り、聖浄化結界を展開しようとしたレナードたちは、魔物からの襲撃を受ける。

その中、特に強大な存在であるシオンと遭遇し、彼女がリムルの第一の秘書であることが明かされる。
シオンは、彼らに服従か死かを選択するように迫る。

レナードたち聖騎士は、聖浄化結界と精霊武装を駆使し対抗するが、シオンの力は圧倒的であった。

特に、シオンが聖騎士たちの攻撃を容易くはじき返し、逆に彼らを圧倒する姿にレナードは恐怖を感じる。

シオンはユニークスキル「料理人」を用いて、聖騎士たちの攻撃を無効化し、聖浄化結界を破壊する。

その結果、レナードは降伏を宣言し、聖騎士たちの命を救うため、シオンの軍門に下ることを決意する。

この出来事を通じて、レナードは自分たちが利用され、騙された可能性があることに気付き、特に「七曜の老師」による可能性を疑う。

レナードの目の前で、ヒナタとリムルの戦いが始まる。
彼は、自分の行動がヒナタの交渉を邪魔してしまったことを悔やみながら、二人の戦いの行方を見守ることしかできない状況になる。

坂口日向が井沢静江と出会ったのは、彼女にとって幸運であり、静江だけがヒナタの心を許せる存在だった。

静江から技術を学び、一ヶ月後には彼女の下を去るが、これは拒絶されることへの恐れからである。

自らの過去と母の悲しみを背負い、不幸な世界で生き抜く強さを求めたヒナタは、聖騎士として他人を守る決意を固める。

子供たちを守る聖騎士たちの姿に感銘を受け、自らも聖騎士となり、人類の守り手として生きる道を選ぶ。

ヒナタは、自分の罪を贖う機会として、聖騎士としての生き方を選んだ。

ヒナタが騎士団長として魔物との戦いに明け暮れる日々を送る中、魔王ヴァレンタインとの繋がりに苦悩する。

システムの最適化により被害が減少し、聖騎士達からの信頼は高まるが、彼女はその矛盾に自嘲する。

今は交渉ではなく、戦いに勝利することに全てを注ぐ状況にある。ユニークスキル『数学者』でリムルを観察するも、彼の成長に驚愕する。

ユニークスキル『簒奪者』を発動し、リムルに挑むが、鑑定結果は『妨害』と出てしまう。

純粋な力と力の勝負に臨むため、ヒナタは伝説級の武器を携え、聖霊武装を纏い、真の『聖人』としてリムルに剣を向ける決意を固める。

リムルは、ヒナタが本気で剣を向けてきたことに対して、勝利して話を聞いてもらうべきだと決意する。

ヒナタは以前にも増して強力な武器を取り出し、本気で対峙してくる。

リムルは、自分専用の刀を持っていればよかったと後悔するが、戦いにはすでに妖気で保護した打刀を使用し、『黒雷炎』で包み込むことで対抗する。

超高速の剣技の応酬が始まり、ヒナタの剣速は異常に速いが、リムルも『思考加速』により反応することができる。
互いに攻撃をさばきつつも、一撃も入らない互角の戦いが続く。

リムルは自身が魔王に覚醒しても、ヒナタと互角であることに驚き、ヒナタの強さを改めて認識する。
リムルは出し惜しみせずに戦う決意を固める。

ヒナタは、自分の十年にわたる剣技の磨き抜きにもかかわらず、リムルが容易に対応してくることに冗談じゃないと思う。

ヒナタは人間の身でありながら、『数学者』で知覚速度を千倍に高め、『予測演算』でリムルの攻撃軌道を予測して全力で戦っている。

しかし、リムルにはまだ余裕があるように見え、ヒナタには長引く戦いが不利であることが明らかになる。

頼みの綱である『簒奪者』も役立たずで、ヒナタは自己回復魔法で毛細血管の破裂を治しながら戦う。

ヒナタは、ルミナスから授けられた剣と自身の魔力、闘気を用いて、リムルに勝利を認めさせようとするが、一撃が入らない。

リムルは空間把握能力と身体能力でヒナタの攻撃を避ける。
ヒナタは技量の差と経験の差に勝機を見出し、フェイントを用いてリムルを翻弄する戦術に切り替える。

リムルはヒナタの剣速が上昇し、自分の攻撃が完全に読まれてしまっていることに気づく。

ヒナタの技量と経験が上であり、リムルの身体能力が上であるにもかかわらず、攻撃が予測されてしまう状況にあった。

リムルは疲労することがないため、ヒナタの疲労を待つ戦略を考えていたが、ヒナタの攻撃軌道を読むことが難しくなり、かすり傷が増えていく。
しかし、智慧之王が『未来攻撃予測』を獲得し、リムルに使うかどうかを尋ねる。

このスキルはヒナタの攻撃を予測し、成功すればその場所に必ず攻撃が来る確定予測であり、フェイントも実質的な死地への一手となる。

リムルはこの新しいスキルを使い、ヒナタの攻撃を弾き飛ばすことに成功し、戦況を有利に進める。

ヒナタは、直感に従い、リムルに対して攻撃の軌道を強引に変更し、体当たりで離脱に成功する。

リムルの雰囲気の変化に気づき、ヒナタはフェイントを仕掛けるが、リムルはその攻撃を無視し、直接斬り込んでくる。

ヒナタはリムルの動きが自分の思考を読んでいるかのように感じ、リムルの能力が自分の技量を補って余りあることに気づく。

ヒナタはリムルとの戦いにおいて、殺さないよう手加減する甘い考えを捨て、奥義「超絶聖剣技―崩魔霊子斬」を使うことを決意する。

リムルに提案し、次の一撃で決着をつけることを提案する。リムルはヒナタの提案を受け入れるが、戦闘の前に送った伝言の誤解に気づく。

リムルはベニマルに、万が一倒れた場合は後を託すが、ベニマルはリムルの勝利を疑わない。戦いは次の攻撃で決着がつくところまで進む。

ヒナタは、疲弊した部下たちが丁寧に扱われている様子を見て、リムルに対する信頼を感じる。勝負に勝ち、新たな関係を築く決意をする。

ヒナタは「霊子崩壊」という魔法を詠唱し、それを剣技に込める準備をする。

リムルに対する攻撃は、「崩魔霊子斬」という技で、ヒナタは光り輝く粒子を纏い、人間の限界を超えた速度でリムルに迫る。

リムルは智慧之王の警報を聞き、「暴食之王」を犠牲にしてヒナタの攻撃を相殺する策を取る。
結果、リムルは生き残るが、大量の魔素を消費する。

ヒナタは、リムルが意図的に攻撃を受けたと推測するが、リムルはそんな危険を冒す意図はなかった。

ヒナタは敗北を認め、武装を解除するが、その時、周囲で何かが光るのを感じ、それが大剣による思念干渉と魔素の暴走を示す爆発だと判断される。ヒナタはリムルを庇って立ち、その後崩れ落ちる。

第六章  神と魔王(漫画21巻93話、96話 漫画22巻97話

常夜の国の深く秘匿された場所で、美しい黒髪の少女が氷の柩に封じられている。

この少女は夜の支配者、「夜魔の女王」、魔王ルミナス・バレンタインである。

ルミナスは自らも全裸で柩に縋りつき、その美しさに魅了されるが、聖櫃のため触れるたびに火傷のような痣ができる。

ルミナスの腹心から緊急の知らせが届き、リムルとの間に生じた禍根を断ち切るために動いたヒナタの事態が複雑化していることが報告される。

ルミナスは不愉快ながらも行動を起こす決意をし、従者ギュンターに服を着せてもらい、ルイとギュンターを連れて状況に対処するために出発する。

最後に、ルミナスは愛する少女が眠る聖櫃を慈しむように振り向き、彼女の名を呟きながら玄室を厳重に封じる。

秘密結社「三巨頭」の一員である「金」のダムラダは、ファルムス王国のニドル領に来た。

ニドル伯爵との関係を利用して、内部情報を手に入れ、エドマリス王が隠れていることを知る。

新王エドワルドはエドマリス王と英雄ヨウムが賠償金を横領したとして非難し、軍を動かしている。

ダムラダは、この地で戦いが起きるのを予期しており、自らの策に従って事態が進んでいる。
しかし、ヒナタを始末するという個人的な目的は果たせずにいる。

ダムラダは、悪魔討伐を請け負っており、魔人ラーゼンが倒されたことから、強力な悪魔が関与している可能性に気づく。
危険を感じ、ダムラダは部下に撤収を命じる。

新王エドワルドへの挨拶として請負連合会のメンバーを贈る計画を立てつつ、自身は魔国連邦へ向かうことにする。

ダムラダは自らの勘を信じて行動を取り、危険な状況から脱出する決断を下す。

新王エドワルドは、多くの貴族からの支援を受け、力を増していた。

魔王リムルが英雄ヨウムを支持した際には、計画の失敗を懸念していたが、聖人ヒナタが魔王リムル討伐に乗り出し、法皇直属近衛師団〝三武仙〟がエドワルドに協力を申し出るなど、事態は好転していた。

エドワルドは、この軍勢で魔王軍を打ち勝てると判断し、魔王リムルとの対立を決意する。

しかし、ヴェルドラに関しては、西方聖教会による再封印を期待していた。

全ての問題は解決され、エドワルドはニドルへの救援を名目に軍を動かすことを決断するが、これが彼の不幸の始まりであった。

一方で、グレンダは状況の変化を冷静に受け止め、リムルが戦力を分散させたことを悪手と考え、問題ないと楽観していた。

ダムラダが逃げた後も、エドワルドに対悪魔専門のチームを預けており、彼女は悪魔を倒せる自信を持っていた。しかし、その余裕は長続きしないこととなる。

悪魔ディアブロは、自分を陥れ、リムルの前で恥をかかせた者たちへの復讐を誓っている。
彼は恐怖を知らず、仕事を奪われることへの恐れだけが身震いを引き起こす。

ディアブロは新王エドワルドとその周りの目立つ者たち、おそらく〝十大聖人〟と呼ばれる者たちを発見し、彼らに対する恐怖の試験を開始する。
ディアブロは自分の強さと恐怖を示すために、縛られても全く動じず、雷撃をも笑い飛ばす。

彼が放った恐怖の圧力は、周囲の者たちを恐怖に陥れ、エドワルドを含む多くの者が動けなくなる。

悪魔討伐者のリーダーは、ディアブロが〝赤〟や〝白〟などの名のある上位魔将と同等か、それ以上の存在であることに気づき、勝ち目がないと悟る。

ディアブロはリーダーからの命乞いを受け入れ、報道陣がいる結界内に彼らを退かせることを許可する。
リーダーは部下を収集し、王を担いで結界に逃げ込む。

ディアブロの圧倒的な存在感と恐怖の前に、場の全員がその力を目の当たりにし、恐れを感じていた。

エドワルドはディアブロの前で完全に敗北し、その場にいた全員がこの異常事態をただ見守るしかなかった。

サーレは自身の力に自信を持ち、ディアブロと対峙する。自らを〝三武仙〟の一人と名乗り、魔王リムルに対抗する力を持つと語るが、ディアブロの正体については理解していない。

一方でディアブロは自らを悪魔公に進化した存在と明かし、サーレや悪魔討伐者達を圧倒する。

東の悪魔討伐者達の命乞いと逃走を嘲笑しながらも、サーレはディアブロへの挑戦を決意する。

ディアブロは物理攻撃が効かないことを示し、サーレは魔王リムルが名前を与えた悪魔の真の力に動揺する。

グレンダはディアブロに攻撃を試みるも効果がなく、戦闘を放棄し逃走する。

一方サーレは戦いを続ける決意をするが、自分が勝手に戦闘を開始したグレンダによって置き去りにされた状況に憤慨する。

ディアブロの圧倒的な存在感と力に直面し、サーレは絶望的な戦いに身を投じることになるが、それは叶わない希望であることを示唆して終わる。

同時刻に、「三武仙」の一人グレゴリーもまた厳しい状況にあった。

彼の目的は大司教レイヒムを殺害した悪魔の討伐であり、ファルムス王国の内乱には関心がなかった。
しかし、彼の前に現れたのは、巨大な狼ランガだった。

ランガは、駆ける中で飛翔の技術を自然と習得し、力を解放した喜びに浸っていた。

一方、グレゴリーはランガの攻撃によって満身創痍の状態になる。

ゴブタとガビルがランガを説得し、グレゴリーは解放されたが、重傷を負いながらも生き延びる。

ガストン将軍はゴブタ達の警告を受けて撤退を決意し、ニドル領での戦いは終了した。

グレゴリーは後に「犬嫌いの不動要塞」として知られるようになるが、その由来は知られていない。

サーレは、自らの限界が近いことを感じながらも、ディアブロの攻撃に耐え続けていた。

彼は、ディアブロが魔王ヴァレンタインよりも強い存在であることを認識し、大司教レイヒムを殺す理由がないと考えていた。

サーレ自身、独自のユニークスキル『万能者』を持ち、高い戦闘技術を誇っていたが、ディアブロには通用しなかった。
ディアブロの成長速度は驚異的で、サーレを軽く凌駕していた。

サーレはディアブロに殺す意思がないことを悟り、大司教レイヒムの真犯人が別にいると確信する。

その時、サーレの後ろから「七曜の老師」が現れ、強力な魔法を発動しようとする。

サーレは彼らが真犯人であり、この場で証拠隠滅を図ろうとしていると気づく。

彼らの狙いはディアブロではなく、真実を知る者達だった。

サーレが報道陣に逃げるよう警告するも、巨大な火球がその場を襲う。

ヒナタが熱線で胸を貫かれ、重傷を負う。
彼女を助けようとしたものの、彼女の特性により魔法が効かず、回復も困難であった。

この緊急事態に、七曜の老師と名乗る者たちが現れ、命令違反のヒナタを始末しに来たと宣言する。

彼らの妨害により、ヒナタを助ける試みは阻まれ、さらに内部からも裏切りが発生する。

魔王リムルは、ヒナタを助ける意志を明確にし、七曜の老師たちに対抗。

しかし、彼らは自信満々で大規模な魔法を発動させようとする。この状況にリムルは、ディアブロから七曜の老師がレイヒム殺害の真犯人であることを知らされる。

リムルはディアブロに彼らの駆逐を許可し、戦いが始まる。

シオンは七曜の老師に向かって攻撃を試みるが、彼らの魔法陣が強力であるため効果がない。
しかし、リムルの能力『暴食之王』により、七曜の老師の攻撃は無効化される。

更に、究極能力『誓約之王』の『絶対防御』が発動し、七曜の老師の最終攻撃も封じられた。

この一連の出来事を通じて、リムルとその仲間たちは七曜の老師との戦いに挑むことになる。

リムルは、『絶対防御』ではなく『多重結界』を使っていたことを明かす。

智慧之王によると、『誓約之王』の『絶対防御』では霊子が貫通する可能性があるため、発動しなかった。

しかし、『暴食之王』で相殺し、霊子の乱数位相を認識することに成功し、聖属性攻撃の予測防御が可能になったという。

戦いの中で、リムルと智慧之王は『三重霊子崩壊』という攻撃を完璧に防ぐ。

七曜の老師は、人類の守護者を自称し、リムルとの交渉を試みるが、リムルの仲間たちは戦闘態勢を崩さない。
そのとき、魔王バレンタインが登場し、七曜の老師たちは彼女の前で萎縮する。

リムルは神ルミナスの正体が魔王バレンタインであることに驚く。

リムルの指示を受け、ディアブロは全力を解放し、七曜の老師たちとの戦いを開始する。

ディアブロは報道陣を守りながら、七曜の老師たちの究極魔法を無効化し、彼らの最終手段である聖三位霊崩陣をも防ぐ。

ディアブロは報道陣に向け、自身の無実を証明し、支援を求める。

報道陣はディアブロの要求を受け入れ、彼の無実を記事にすることを約束する。

エドワルドはディアブロに命乞いをし、自らの地位を譲ることで命を救われる。

ディアブロはユニークスキル『誘惑者』を使い、七曜の老師たちを絶望の時間に引きずり込む。

この能力により、仮想世界で起きた出来事を現実に反映させ、七曜の老師たちは絶望の中、その世界の崩壊と共に滅ぶ。
ディアブロはこの場での約束を履行し、報道陣を守ると約束した。

ルミナスとその影武者である法皇ルイの登場により、驚愕する七曜の三名はルミナスの前に跪く。

ルイが自らを法皇と名乗り、ルミナスを神として紹介する。

この光景を見て、聖騎士たちは一斉に跪く。

一方で、魔王が神として崇められていることに対し、リムルは戸惑いつつもその成り行きを見守ることにする。

ルミナスはヒナタの傷を奇跡的に癒し、ディアブロからの報告により、彼らが起こした問題が解決したことが明らかになる。

その後、ルミナスは七曜に対して死罪を宣告し、彼らを優しく抱きしめながら消滅させる。

この出来事は、魔王ルミナスの力を垣間見せるとともに、七曜の計画を阻止し、法皇国との全面戦争を避ける結末となった。

場所を移して町へと向かう途中、リムルとその一行はヴェルドラと出会う。

ヴェルドラはルミナスを見て、かつて自分の城を吹き飛ばした魔王ルミナス・バレンタインであることを思い出し、驚愕する。

その発言により、ルミナスが神であると同時に魔王であることが周囲に露見する。
聖騎士たちは沈黙し、ヒナタはため息をつき、ルイは無関心を装う。

ルミナスはヴェルドラに怒りを露わにし、その場は一時騒然となる。
この出来事は、ヴェルドラがトラブルメイカーであることを再確認するものだった。

終章  新たなる関係(漫画22巻97話

聖なる場所「奥の院」で、〝七曜の老師〟の長、日曜師グランは、ヒナタの抹殺計画のために同僚の帰還を待ちわびていた。

彼の野望は、ヒナタを消し去ることで自らが真の支配者となることだった。
ヒナタに対する暗殺計画は、変装した火曜師が中心となり、幻術や仕掛けられた竜破聖剣を用いた。

しかし、ヒナタが竜破聖剣を使用せず、また優勢に戦っているという報告を受け、計画の筋書きを変更する必要に迫られる。

一方、ファルムス王国ニドル領では、悪魔が強大で狡猾であったため、〝七曜〟は報道陣に疑念を抱かせる事態に陥っていた。

この危機を乗り越えるため、〝七曜〟は目撃者を全員始末し、全ての罪を悪魔に着せる計画を立てた。

日曜師の計画が進行中に、ニコラウス枢機卿が登場し、日曜師の野望を知る。

ニコラウスは日曜師の行動に終止符を打ち、「霊子崩壊」の技で日曜師を消滅させた。

ニコラウスは、ヒナタへの絶対的な信仰心を持ち、彼女を害しようとする者を容赦なく排除する。

彼は神を信じず、信仰心をヒナタにのみ捧げている、法皇庁で異端の存在である。

グランベル・ロッゾは、実は「七曜の老師」のリーダーである「日曜師」グランである。

彼は他人に憑依する能力を持ち、新しい肉体に乗り換えていた。
しかし、彼の計画は失敗し、「七曜の老師」は全滅する。

数日後、グランベルはエドワルド王の失脚や魔国連邦でのお祭り騒ぎの噂を耳にする。
これらの情報から、自らの計画の失敗を悟る。

しかし、彼の最愛のマリアベルは、「あの魔王は経済で世界を支配するつもりだ」と予言する。

マリアベルはグランベルの直系の子孫であり、異世界の知識と類希なる力を持つ転生者である。

グランベルはマリアベルの言葉を信じ、再び野望に火をつけるのだった。

ルミナスとの和解とヒナタとの誤解の解消が行われた。

西方聖教会は、彼らが無害であることを宣言することに合意し、我が国と神聖法皇国ルベリオスとの関係も再構築されることになった。

不可侵条約が締結され、双方が相手の行動を黙認することで合意に至った。

ある人物に関する問題が存在したが、これは個人的な問題として扱われ、我が国とは無関係という立場がとられた。

ルミナスはこの人物に対して渋々承諾したが、究極能力『暴風之王』を有するため、万が一の場合も問題ないと判断された。
この結果、一部の犠牲の上で平和がもたらされた。

ヨウムの即位も決定し、これにより一連の問題が一気に解決され、我々は西側諸国に正式に受け入れられることになった。

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転生したらスライムだった件 シリーズ

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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