どんな本?
異世界転生モノで舞台は剣と魔法のファンタジー世界、浮かび上がった大地。
その大地の間を飛ぶ飛行船。
そんな幻想的な乙女ゲームの世界。
元日本の社会人だったリオンは、女尊男卑な世界に絶望する。
この世界では、男なぞは女性を養うだけとの家畜のようなものであった。
例外なのは、ゲームで攻略対象であった王太子率いるイケメン軍団ぐらい。
そんな理不尽な境遇において、リオンはある一つの武器を持っていた。
前世で生意気な妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの知識である。
本当は田舎に引きこもりのんびりとしたいリオンだったが。
第一婦人の策謀の生贄にされたリオンはその知識を使い。
策謀を食い破りモブとして生きて行こうとしたが、、
やりたい放題の女どもとイケメンにキレ。
チートな宇宙船ルクシオンを使って反旗を翻す。
手始めにユリウス達攻略対象が、悪役令嬢アンジェリカを決闘で断罪するシーンに介入して攻略対象を全員倒してアンジェリカの勝利して後始末をレッドグレイブ家に任せたら男爵に陞爵。(1巻)
修学旅行からの帰りにファンオース公国の奇襲を受けてアンジェリカが人質に取られたが、リオンが単騎で公国軍に突撃してアンジェリカを救出し、さらにヘルトルーデ王女を人質に取り。
公国軍を撃退して子爵になり。(2巻)
ファンオース公国の再度の侵略を最高司令官として、王家の船を解放し、公国の切り札の超巨人をオリヴィアの力で撃退。
公国を降伏させ王国の属国にした結果。
伯爵になってしまった。(3巻)
だが、乙女ゲーはこれで終わりでは無かった。
第二作目がリオンが亡くなった後に発売されていた。
舞台は共和国。
共和国の聖樹が暴走したら世界が滅びるらしく。
リオンは主人公が恋愛をしているか確認しに共和国に行ったら。
マリエと五馬鹿も付いてきてしまった。
そして、共和国の学園で2作目の主人公を探していたら、、
2作目の主人公は双子でノエルかレリアのどちらだがわからない。
それを調査していたリオン達に、共和国を牛耳る六家の一つ、ピエールが聖樹を悪用してリオンからアインホルンとアロガンツを奪ってしまう。
さらに五馬鹿の1人ブラッドに暴行。
それに完全にブチギレたリオンは、ピエールを社会的に徹底的に潰し、さらに防衛無敗だった共和国連合艦隊をボロボロにしてしまう。(4巻)
そんな目立った事をしたリオンに、主人公候補の1人レリアがリオンを訪問して自身は転生者だと言う。
そして、ノエルをメインの攻略対象のロイクとくっ付けようとしていたが、、
リオンがダンジョンから発掘した聖樹の苗木はノエルを巫女にして、リオンを守護騎士にしてしまった。
ゲームではリオンが攻略対象にならないといけないのにリオンはモブ。
ロイクはヤンデレになってしまい、このままではノエルは幸せな生活を送れない。
それを知ったリオンはノエルを結婚式で奪いにアロガンツで突入する。
そこでも、聖樹の高い加護を受けた六家の最強の鎧を鎧袖一触に蹴散らしてノエルを奪い取ってしまう。(5巻)
リオンを恐れたれリアは、最後の攻略対象セルジュをお供に二作目の課金アイテム、旧人類の軍事用補給艦イデアルを手に入れた。
これでリオンのルクシオンは恐ろしく無いと思ったレリアは、自身の地盤固めに頼っていたエミールを粗雑に扱い。
イデアルの共同のマスターになったセルジュへ偏って行く。
そのイデアルはセルジュからの依頼で、新人類の魔装の核のカケラを使って聖樹に花が咲いたと演出し「生贄を捧げよ」と全ての人に聞こえるように念話を発信する。
そして生贄にルイーゼを求めルイーゼを精神的に追い込み生贄に捧げてしまうが。
リオンと五馬鹿が空賊と名乗ってアロガンツで魔装の欠片を破壊して生贄にされたルイーゼを救出する。(6巻)
ルクシオンに怯えた転生者のレリアとセルジュがイデアルの下に来て、マスター登録をしてイデアルは自由に動く事が出来るようになった。
イデアルの主目的は聖樹の守護。
どれだけ聖樹がおかしくなっても盲目的に守護する。
その聖樹は現在、巫女は空席のまま。
そこにカイルから邪険にされて落ち込んでしまい、イデアルに思考誘導されたユメリアが巫女の座に座り。
守護騎士をセルジュにして聖樹の力を自由に使えるようにして反乱を起こす。
聖樹神殿で会議をしていた六家当主達の聖樹の加護を剥奪。
さらに、セルジュが共和国の全国民に向けて自身が王だと宣言して、新しい巫女のユメリアに自身の傘下に入っていない連中の聖樹の加護を剥奪する。
ユメリアを救出するために事前に呼び寄せて来たダニエルとレイモンドの貧乏男爵家のグループを援軍に艦隊30隻がリオンの下に揃うがほぼ全員が嫌々。
そして、ユメリア救出のために聖樹神殿に30隻のホルファート王国軍が突撃して戦場を引っ掻きまわす。
結果。
聖樹が暴走してルクシオンの主砲に撃ち抜かれて滅んでしまう。(7巻)
他国で暴れ、後始末に国王を過労気味にした結果。
国王からの嫌がらせで侯爵に昇進してしまったリオン。
結果。
公国との戦争から人を殺して来て共和国でラウルト家のセルジュを自らの手で殺した罪悪感で精神的に疲弊してしまった。
寝るのに睡眠薬が必要で、薬の量がどんどん増えている。
それに危機感を持ったアンジェ、リビアがリオンに休暇を与えて欲しいと方々にお願いして得た郷帰り。
それなのに、、
故郷の兄のニックスにローズブレイド家とのお見合い騒動が勃発した。(8巻)
乙女ゲー三作目の時系列に突入!
留学して来る三作目の主人公と攻略対象たちをくっつけようと画策するリオン。
だがその目論見はすでにほころびを見せていた。
なんと攻略対象の一人、アーロンが性転換し、女の子へと生まれ変わってしまった!w
しかも主人公は主人公で、ゲームには登場しなかったお付き騎士(転生者)といい雰囲気という有様。
さらに、性転換した攻略対象と別の攻略対象が良い雰囲気になるオマケ付き。
さらに、さらに、別の攻略対象はリオンの妹と良い雰囲気、、
後半では姉が猛追、、
そんな混沌とした状況で、国王が外で遊んでいる時に毒を飲まされて昏睡状態になってしまう。
その後の反乱を抑えた結果、リオンは侯爵から公爵へと昇進する。(9巻)
王子ジェイクは王太子になれない所がマイナス評価で、性転換した別の攻略対象の冒険者アーロンと良い雰囲気なのでボツ!
そのジェイクの忠臣オスカルも攻略対象だったが、リオンの妹のフィンリーと最初は仲が良かったが、、
リオンの姉、ジェナとお付き合いしているのでボツ!
アーロンは女の子アーレちゃんになってしまったので論外。
新たに出て来たイーサン。
剣豪で魔法に長けており上級貴族の跡取り。
もう彼しか残っていない。
でも、ミアちゃんを妹のように溺愛しているヘリングはイーサンも弱く思えて気に入らない。
イーサンを鍛えてミヤちゃんに相応しい男に育てるしかないかと真剣に悩み出すヘリング。
それに呆れるリオン。
そんな乙女ゲーの舞台のホルファート王国の状況は。
地方の貴族がいつ反乱を起こしてもおかしくない状態。
反乱を起こすの貴族筆頭がアンジェリカの実家だったりする。
アンジェリカの実家は、リオンの戦力を反乱のアテにしている。
だがリオンは戦闘の度に疲弊し、苦しんでおり睡眠薬を多く飲まないと寝めない状態。
それを横で見ているアンジェリカは、自身の存在がリオンを反乱に関わらせる可能性にら苦痛を感じでいた。
それを説明されたリオンは、アンジェリカの実家の件は気にする必要は無いと言うが、アンジェリカの立場的な苦痛には理解は出来てない。
それでも何とかアンジェリカとの関係を維持したいリオンは、前世の姪だが自身より長生きしていたエリカにアドバイスを貰って冒険をする事になる。(10巻)
リオンを各国の安寧を脅かす存在なので、周辺の国を巻き込んで対外道騎士の軍事同盟を組織して王国は四面楚歌になってしまった。
同盟の盟主国であるラーシェル神聖王国を共和国を単独で潰したリオンが突貫しても、背後に大国の帝国に危険視される可能性があるため迂闊に攻め込めない。
そんな有利な状態を作りラーシェル神聖王国は使者を送り。
リオンのロストアイテムとリオンの婚約者の巫女(ノエル)を寄越せと言って来た。
ほとんど断られる事を前提に言いたい放題言ってくるラーシェル神聖王国の使者。
そんな事を言われて王家と中央貴族は反発するが、地方領主達は他人事。
アンジェの実家、レッドブレイブ家もアンジェと絶縁してしまったので助け舟は無し。
各方面の侵攻を王国(地方領主)が受け持ち、ラーシェル神聖王国への侵攻はミレーヌの母国、レパルト連合王国が行う。
地方領主達に恨まれるので、国王ローランドは反対したが、それを振り切って実行しようと、ラーシェル神聖王国と国境を接しているフレーザー侯爵領へと向かう。
だがそれにリオンは不服で、もっと冴えたやり方があるはずだと模索する。
そんな時に目に入ったのが、ミアちゃんの足長おじさんのカール。
彼が帝国の皇帝だと見抜いたリオンは、帝国がリオンを危険視しないとお墨付きを貰い。
更に戦い方を見てもらうために、カールを同行させてラーシェル神聖王国の首都に突貫して陥落させてしまう。
その後、ミアちゃんの覚醒イベントが発生して。
新人類の覚醒を感じた魔装達が目覚めて、新人類が多くいる国の帝国で暗躍する。
その結果、リオンと新人類、旧人類の今後の事を話し合おうとしていたカールを暗殺させてしまう。
さらに、旧人類の遺伝が強いエリカはドンドン衰弱してしまう。(11話)
ミアの能力が覚醒し、世界中の空気中の魔素が高まり、旧人類の先祖返りが起こる中、エリカの体調が悪化した。
同時に、ヴォルデノワ帝国では皇太子モーリッツがクーデターを起こし、アルカディアと結託して皇帝カールを暗殺し帝位を簒奪する。
モーリッツの下、帝国はホルファート王国への侵略を決定し、リオン暗殺の命令がフィンに下るが、フィンはリオンに真実を告白し、共に新皇帝モーリッツを打倒しようとする。
しかし、フィンは家族を守るため、そしてアルカディアの復活により、リオンに逃亡を勧める声もあがる。
リオンはホルファート王国の住民が旧人類の末裔であり、魔素の変化に対応できるよう遺伝子が改造されていたことを知り、アルカディアとの戦いに挑むことを決意する。
リオンはアンジェリカ、オリヴィア、ノエルらの支援を得て、ホルファート王国を統一し、複数の勢力からの援軍を集める。
リオンは彼女たちに対して、望むものを用意するという誓約書にサインするが、自身の生存を考慮していなかった。
最終的には、リオンの下に集まった戦力でヴォルデノワ帝国との戦争に臨むこととなる。(12巻)
読んだ本のタイトル
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 13
著者:三嶋与夢 氏
イラスト:孟達 氏
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
あらすじ・内容
イケメン死すべし!
モブから始まる、乙女ゲー風異世界ファンタジー!!
ついに火蓋が切られてしまった帝国との戦争。
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 13
旧人類、新人類の末裔が生存をかけた戦い、どちらとも引くことはできなかった。
リビア、ノエルの援護もあり、
敵の本拠地であるアルカディアに乗り込むことに成功したリオンとユリウスたちだったが、
行く手を阻む帝国の騎士たちに、一人また一人と落ちていく。
仲間の犠牲で中枢部にたどり着いたリオンは、
そこで友人であった敵国の騎士フィンと対峙する。
お互い譲れない戦いの中、リオンの愛機ルクシオンもまた苦しんでいた……。
成り上がり異世界ファンタジー、堂々の完結!!
感想
リオンが前世の姪であるエリカのため、果ては旧人類の血が濃い王国の民の危機を救うため。
今まで関わって来た人々と仲間たちと共に新人類の血の濃い帝国と戦う。
王宮での準備の場面から始まり、グレッグやブラッド、クリスなどの友人たちがそれぞれの家族から戦力を集めて戦いに挑む。
無論、リオンの父親、兄も参戦しており、アンジェの実家の軍、リビアが協力を求め集めた公国軍、ノエルの要請で援軍に来た共和国軍などが王都に集結する。
さらに旧人類の血が濃く出ているエリカを慕い終結したルクシオンの元同僚の人工知能達も集結。
だが、彼等は永年潜伏していた影響で整備不良であり彼等のためにリオン所有の浮島を改造して整備場にして彼等を整備させる。
そうして、攻め寄せてくる帝国軍と決戦へと向かう。
戦争は激しく、リオンの婚約者たちもまた、王国を守るために彼と共に戦う決意を固める。
一方、新人類側の帝国側では、ミアを主人と仰ぐ魔装兵器アルカディアを中心にして旧人類を殲滅するために王国へ攻め込む。
アルカディアの攻撃により、リオンたちは苦戦を強いられるが、聖樹の力や仲間たちの努力によって次第に形勢を逆転させていく。
リオンはフィンとの直接対決やアルカディアのコアを破壊するために全力を尽くし、最終的にはアルカディアを倒すことに成功する。
しかし、その勝利の裏で、リオンの身体はボロボロになり瀕死となり。
ルクシオンはリオンを救うために自らを犠牲にし、リオンは深い悲しみに包まれるが、ルクシオンの本体は残っており、人工知能が初期化された状態でリオンをサポートする。
ただ、ルクシオンと区別するためエリシオンと名付け。
ルクシオンの特等席の右肩ではなく、エリシオンには左肩に居るように指示した。
エピローグでは、リオンが新たな王として即位することになり、彼の前にはさまざまな課題が待ち受けていた。
自身が死ぬと思っていたせいで、気安く空手形を発行したせいで、急に増えた婚約者たちとの新たな生活、ローランドの後を継ぐ王としての重責、そしてエリカから聞かされた後3作分ある乙女ゲーの未知の敵との戦いへの覚悟。
リオンは数多くの試練を乗り越え、王であり、救世主として成長していくことになる。
あちらの世界で会った、エルフの長老の言ってた事を思い出しながら。
この巻では、友情、愛、裏切り、復讐、成長など、さまざまなテーマが絡み合いながら物語は完結する。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
プロローグ
王宮の屋上へ向かうアンジェ、リビア、ノエルの三人は、まだ暗い屋内をランタンで照らしながら階段を上がっていた。
三人はお互いに疲労感を隠しきれずにいたが、アンジェは戦場で直接戦うことができない分、準備に全力を尽くすと語った。
屋上に到着すると、王都に集まる数多の飛行戦艦の景色が広がっていた。
これはアンジェの努力がもたらした結果であり、彼女は自分の頑張りがリオンの力になっていることに涙を堪えた。
リビアとノエルはアンジェの手を握り、これからの戦いに向けての希望を共有し、三人は戦後に残る問題を懸念しながらも、戦いへの決意を新たにした。
早朝、王宮に駆け込んできたグレッグは、顔には殴られた跡が残り、服も乱れていたが、表情は明るかった。
彼は、実家に戻り父親を説得し、セバーグ家の全戦力をかき集めることができそうだと報告した。
これに対し、頭部に包帯を巻いたブラッドも、自分の方も実家から可能な限りの戦力を確約してきたことを報告し、二人は互いに認め合った。
クリスも参加を表明し、彼は父親との試合で勝利し、家族の参戦を確約させたが、その過程ではかなりの怪我を負った様子だった。
残りの仲間であるユリウスは王宮で文官たちの手伝いをしており、ジルクはバーナード大臣のもとで働いていることが明かされた。
彼らは、リオンを助けるためにそれぞれができる限りの努力をしていた。
早朝、王宮に駆け込んできたグレッグは、顔に殴られた跡を残し、服も乱れていたが、明るい表情でセバーグ家の全戦力を動員できそうだと報告した。
ブラッドも、実家から可能な限りの戦力を出させると確約してきた。
クリスは父との試合に勝利し、門弟たちの参加を確約。しかし、クリスは試合中にかなりの怪我を負った。
ユリウスは王宮内で物資の輸送と分配に奔走し、ルーカスに報告していた。
ルーカスはユリウスの大叔父であり、王位を父ローランドに譲った経緯についてユリウスが質問した。
ルーカスは、自分が王位を継いだ場合、国を滅ぼしていた可能性があると語り、ローランドが王に相応しかったと評価した。
ユリウスは、自分が抱いていた父への評価を改め、ローランドから譲り受けたと思い込んでいる仮面を手に、父の意志を受け継ぐことを誓った。
第一話
リオンが所有していた浮島の地下ドックにて、ルクシオンとファクトを含む旧人類側の人工知能たちは、帝国との戦争に参戦するために修理作業を進めていた。
ファクトはルクシオンの作業に遅れが出ていると指摘し、より効率的な指揮を主張したが、ルクシオンは自身のマスターであるリオンの生存を最優先し、その指揮方針を変更しなかった。
ファクトと他の人工知能たちはエリカの生存を重視しており、彼女が生き残れば旧人類の復活が可能だと考えていた。
一方で、アルカディアはミアを新人類の復活の希望として大切に思っており、彼女に対する過保護な態度を見せていた。
フィンとブレイブは、アルカディアがミアにとって特別な場所を用意していることに対して疑問を持っていた。
アルカディアはかつての停戦交渉の際に新人類に裏切られ、旧人類が大打撃を受けた過去をミアに語り、自分が何も守れなかったことへの無念を表した。
リオン、ルクシオン、ファクトの間の意見の相違、そしてアルカディアの過去への後悔と新旧人類間の深い対立と複雑な感情が、これからの戦いにおける彼らの行動と決断に影響を与えている様子が描かれている。
遠い過去、アルカディアは新人類と旧人類の間で行われる停戦交渉に向かう準備を進めていた。アルカディアが交渉の場に向かうことは決定しており、その間に本国は守りが薄くなる。
ある女性と共に子供たちと過ごしながら、戻ったら平和に暮らせると楽観していたが、アルカディアが交渉から戻ると、草原は燃えており、女性と子供たちは命を落としていた。
この事件により、アルカディアは旧人類の殲滅を誓い、徹底的な報復を決意する。
現代、アルカディアはミアにこの過去の出来事を語り、旧人類との戦争の正当性を主張する。
フィンも、戦争を止めることができないことを認め、ミアの命と新人類の安全のために戦うと決意している。
フィンとブレイブは、どんなに強くてもこの戦争を止める力がないことを悟り、リオンとの戦いに向けて覚悟を決めていた。
アルカディアの過去の経験から生じた深い恨みと、フィンの妹への愛情が交錯し、彼らはリオンたちとの戦いに向けて複雑な心情を抱えつつ、それぞれが大切なものを守るための戦いへと向かっていた。
第二話
王都に戻った主人公は、王宮へと向かう。そこでは戦争準備で忙しく働く文官たちの姿があった。
主人公はルクシオンと共に人工知能を労働サポートに回すべきだったかと考えつつ、アルゼル共和国から来たルイーゼに出迎えられる。
ルイーゼは共和国側の人質として滞在しており、彼女の立場は国内の貴族たちへの配慮から来ていたという。
その後、主人公は師匠である公爵とミレーヌに会い、お茶を飲みながら会話をする。
師匠はかつての自身の行動を謝罪し、主人公との今後の協力を約束する。ミレーヌには感謝の言葉を伝え、主人公は愛を表現するが、それが冗談か本心かは不明である。
その後、主人公はローランド王と出会う。ローランドは王国の英雄である主人公の帰還を歓迎し、彼に責任を背負いすぎるなとアドバイスする。
ローランド自身も、主人公に何らかの形で心を配っている様子が伺えた。そして、主人公に死なないよう告げて去って行った。
第三話
王宮の船着き場で、リコルヌにアンジェたちが乗り込んでいることを知った主人公は、戦場へ連れて行くことにためらいを感じる。
しかし、リビアやノエルの能力が必要であり、彼女たちもまた戦うことを望んでいたため、参戦を阻止することはできなかった。
リコルヌのブリッジには聖樹の若木が移植され、エネルギー源として機能していた。アンジェたちは高性能なパイロットスーツを着用し、主人公に戦争への参加を誓う。
彼女たちの装いは扇情的であり、主人公は彼女たちの姿を他人に見せたくなかったが、性能の優秀さを認め、受け入れることにする。
リビアは主人公に生きて戻ることを強く求め、主人公もできる限りその約束を守ることを誓う。
その場にカーラとカイル、そしてマリエが到着し、緊張していた空気が和らぐ。
アンジェ、リビア、ノエルは主人公を強く抱きしめ、彼を守る決意を新たにする。
主人公は彼女たちに対して、戦争で生き延びることを約束し、彼女たちからの愛情を感じ取る。
カーラがマリエにリオンと三人の婚約者が抱き合っている様子を報告する。
リオンはその後、戦闘用の鎧が格納されたアインホルンに向かい、改修された鎧をチェックする。五馬鹿たちも同様に鎧の調整をしており、彼らはリオンを守る決意を見せる。
しかし、リオンは彼らに頼むつもりはないと冷たく言い放つ。
そこに仮面の騎士として登場したユリウスは、自らの仮面を外し、自分が鎧に乗ることを宣言する。
その後、ルクシオンが用意したおにぎりが振る舞われ、五馬鹿たちはその味に驚くが、リオンは彼らのリアクションに呆れながらもおにぎりを楽しむ。
リオンはユリウスたちにマリエのことを託し、彼らはリオンをお義兄さんと呼ぶが、リオンはその呼び方を拒否する。
最終的に、リオンとユリウスは喧嘩になるが、周囲は彼らの行動に呆れつつも、マリエを守ると約束する。
第四話
ヴォルデノワ神聖魔法帝国の艦隊では、ホルファート王国との決戦を前に士気を高めるための宴が行われていた。
参加者の中には、フィンや天才剣士であるリーンハルト・ルア・キルヒナーなどの魔装騎士がいる。
リーンハルトは戦闘を楽しみにしており、フィンを挑発する。ライマー・ルア・キルヒナーも加わり、兄弟間の緊張が生じる。
フーベルト・ルオ・ハインやグンター・ルア・ゼーバルトも参加し、彼らはそれぞれの立場や感情を表明する。
宴の中でフィンは、ホルファート王国の対応やリオンの動向について考えを巡らせるが、同時に帝国の将来やモーリッツ皇帝の責任を感じつつも、先帝カールへの思いやミアへの守護の誓いを新たにする。
戦争前夜、モーリッツは自室で一人、亡き父の杖を握りしめ、戦争への思いと父への複雑な感情を抱えながら、皇帝としての重責と孤独に苛まれていた。
一方、アインホルンの格納庫では、主人公がアロガンツの調整を行いながら、ルクシオンとこれまでの道のりや成長について振り返っていた。
ルクシオンは主人公の成長を認め、主人公はこれまでの対立関係にあった者たちを受け入れるようになったことを実感している。
強化薬の使用について議論しながら、二人はこれまでの絆を確認し合い、戦争に向けて覚悟を決めていた。
最後に、主人公はルクシオンに何かあった場合の後事を託そうとするが、ルクシオンはそれを拒否し、最後まで主人公と共にあることを約束する。
帝国軍の進軍速度が遅いことについて、主人公たちはその理由を探っていた。
アルカディアが散発的な攻撃を警戒して遅く進んでいるという推測や、周囲の動きに合わせているという意見、さらには主人公たちに猶予を与えているという推測が出たが、すべて否定された。
この会話の中で、旧人類と新人類間の深い憎しみと因縁が浮き彫りになった。
その後、主人公はアルゼル共和国のアルベルクとその娘ルイーゼと会話し、共和国の助力に感謝を示した。アルベルクが別の重要な話をするとき、ルイーゼによって話が中断された。
ルイーゼは主人公に対し、彼女の弟のように失われることなく生きて帰るよう願い、その場は和やかに終了した。
ルクシオンから、ヘルトルーデが待っていると聞いた主人公は彼女と会い、ヘルトルーデから戻ってくるようにと忠告を受ける。
その後、宮殿の船着き場へと向かい、文官たちからのお見送りを受ける。
文官たちによる五馬鹿の非難を聞きつつ、主人公はアインホルンに乗り込む。
マリエは聖女として認められたことを主人公に告げ、彼と五馬鹿たちに無事を願う。
出発の前に、マリエとロイクは別れを交わし、彼女はアインホルンが飛び立つのを見守る。
第五話
リコルヌの艦橋で、アンジェとリビアはリオンが所有していた浮島の現状に寂しさを感じていた。
かつては温泉や緑豊かな環境があった浮島も、戦争の準備で滑走路や建造物が建てられ、その面影は失われていた。
しかし、クレアーレは戦争が終われば元通りにすると保証する。
一方で、レッドグレイブ公爵家のヴィンスとギルバートは、歴史に残る戦いに参加する覚悟を示していたが、ギルバートは後方に下げられ、ヴィンスが前線に立つことになった。
そして、王国軍の哨戒艇が敵に追われ、無人機の護衛も爆発するなど、戦況は厳しくなっていた。
哨戒艇は黒い魔装に攻撃され、艦長は敵の情報を味方に伝えるために必死だったが、最終的には魔装によって哨戒艇が両断されてしまう。
王国は大地から離れた海上を戦場に定め、リオンが見つけた浮島を含む複数の浮島を戦場に運び込んでいた。
これらの浮島では補給や整備が行われ、リオンの浮島からは改修された飛行戦艦が次々と飛び立っていた。バルトファルト男爵家のバルカスとニックスも
この大艦隊の一員として参加している。
彼らは味方の数の多さに驚いていたが、同時に敵の大艦隊の報告を受け、戦力差に冷や汗をかく。
ニックスはドロテアのロケットペンダントを握りしめ、戦いの開始を覚悟していた。
バルカスは、作戦通りに動けば勝利できると周囲を鼓舞していた。
リコルヌでは、魔素を吸い込んでエネルギーを得ている聖樹の仕組みが完成していた。
このシステムを通じて、リコルヌは聖樹からエネルギーを供給されていた。アンジェたちは、敵が接近していることを知り、戦闘の準備を進めていた。
アルカディアと帝国軍の共闘が確認され、リビアとノエルは聖樹を利用した戦術を計画していた。
その中で、かつて封印された王家の装置を使うことが提案され、リビアの能力と組み合わせることで、味方に対して使用し情報通信網を構築する計画が進められた。
一方、ファクトは帝国軍の大艦隊とモンスターの襲撃を感知し、王国軍とともに迎撃の準備を進めていた。
王国軍の練度に不安がある一方で、帝国軍も予想より高い練度を示しておらず、ファクトは王国軍に前進を優先するよう命じ、帝国軍との戦いに備えていた。
アルカディアの司令部では、モーリッツがアルカディアの主砲の威力に不満を示していた。予想外に主砲の効果が低く、敵艦隊を大量に沈めることができなかった。
アルカディアはエネルギーを消費したことで次の発射まで時間がかかると説明し、モーリッツは急かすが、アルカディアは旧人類の兵器たちが防いだだけであり、王国軍に接近されると主砲は意味をなさなくなると考えていた。
モーリッツはルクシオンの動向に警戒を強めており、アルカディアもルクシオンが確認できていないと伝えた。
アルカディアはルクシオンの脅威を認識しつつも、防げば問題ないと楽観的であり、王国軍を通常戦力で疲弊させる戦術も提案した。
しかし、モーリッツはフィンからの情報を基に、リオンが何かを仕掛けてくる可能性を懸念していた。
アルカディアはルクシオンが本来の役割である移民船として既に宇宙に逃げた可能性を示唆したが、モーリッツは帝国軍に全軍後退を命じ、王国軍の接近を許さないようにした。
第七話
飛行戦艦の艦橋にて、ニックスは激しい戦闘の中にいた。
周囲はモンスターで溢れ、旧人類の兵器がモンスターを倒し続けていたが、ファクトたち人工知能からはただ前進するよう命令があった。
バルカスは怒声を上げるが、命令は変わらず、艦隊は前進を続けた。
周囲のモンスターを倒さずに突き進む指示に、乗組員は不安を感じていた。
その最中、前方の宇宙戦闘艦が爆散し、バルカスは信じて進むべきだと檄を飛ばす。帝国軍は後退しながら王国軍を引きつけていた。
一方、ファクトたちは王国軍の前進による戦況変化を評価し、クレアーレからの提案を受け入れることに。クレアーレはリコルヌを前に出し、モンスターの群団を退けるための措置を提案して実行に移した。
この戦略により、王国軍はモンスターたちを退け、速度を上げて帝国軍に迫る。
アルカディアは、王国軍の変化に対して主砲以外の攻撃を始めるが、その光が王国軍に及ぼす影響は大きかった。
帝国軍のアルカディアからの攻撃に対し、ノエルとレリアは聖樹の障壁で味方艦を守っていた。
攻撃を受けるたびに二人には大きな負担がかかっていたが、強がっていた。
アルカディアはこれだけの防壁を無条件で用意できるとは考えにくいとして、さらに強力な攻撃を試みた。
ファクトたちはノエルとレリアの活躍によって勝利が近づいたと評価を上方修正し、王国軍は帝国軍との距離を詰めていった。
しかし、アルカディアが主砲の発射態勢に入り、リコルヌを標的に定めたことで、ノエルとレリアの負担はさらに増加した。
レリアは攻撃の初撃を受け止めるが、途中で魔法陣が砕け、ノエルが単独で主砲に耐えることになった。
最終的にノエルは主砲を耐えきり、帝国軍との距離を縮めることに成功したが、二人とも限界に達し、意識を失った。
周囲からは彼女たちの活躍に対する尊敬の念が寄せられた。
第八話
ファクトがアルカディアの評価を下方修正する中、王国軍の消耗率は軽微であったが、帝国軍との接触までの間に主砲による2回の攻撃が予想され、士気が下がり始めていた。
しかし、ファンオース公爵家とアルゼル共和国の艦隊が、ヘルトルーデとアルベルクの挑発により、王国軍の士気を奮い立たせ、速度を上げて前進するようになった。一方、アルカディアは主砲の発射態勢に入り、モーリッツは帝国軍に王国軍の迎撃を命じた。
その結果、アルカディアから放たれた光により、レッドグレイブ公爵家の飛行戦艦は攻撃を受け、爆発し海に落下していった。
この攻撃で、ヴィンスは子供たちに後を託し戦線から脱落した。
公爵家の飛行戦艦が沈むのを目撃したアンジェは絶望し、クレアーレはファクトと通信でアルカディアの予想外の攻撃について議論する。
アルカディアは主砲を上空で爆発させ、分散した攻撃で王国軍の飛行戦艦を多数撃墜。
リコルヌはシールドで守ろうとするも間に合わず、ファクトはアルカディアがエネルギーを蓄えていたと分析する。
王国軍はアルカディアの攻撃で混乱し、ファンオース公爵家と共和国の艦隊が前衛を守りながらも帝国軍に追い詰められる。
バルトファルト家の飛行戦艦は攻撃を受け、バルカスは救助優先を命じて自らは戦場に戻る。
突如、ルクシオンが登場し、アルカディアへ主砲を発射するが、アルカディアは反撃しルクシオンを撃沈。ニックスはルクシオンの沈む姿に絶望する。
第九話
ルクシオンを攻撃し、勝利を確信するアルカディアとモーリッツだが、アルカディア自体も大きなダメージを受けていた。
ルクシオンの主砲攻撃によるシールドの負荷でアルカディアの内部は混乱し、エネルギーの消耗が激しく、さらなる攻撃は危険と判断される。
モーリッツはルクシオンが沈んだにも関わらず不安を抱き、アルカディアの報告を受けている。
アルカディアは王国の民を滅ぼす決意を新たにするが、内部のダメージにより攻撃能力が低下していることが判明。
フィンとミアはアルカディア内部で会話し、フィンはミアの安全を保証するが、突如として彼らに危機が迫る。
フィンはミアに対し、どんな状況でも彼女を守ると約束しようとするが、ブレイブが危険を感じ取り、二人を警告する場面で文書は終わる。
大気圏外から突入してくるパルトナーの攻撃に直面したアルカディアとモーリッツは、アルカディアの魔法障壁で対応することにする。
パルトナーはアルカディア本体への直撃コースにあるが、アルカディアは主砲で撃ち落とすことを試み、側面を削ることに成功する。
アルカディア内部では、パルトナーとともにルクシオンとアインホルンが攻撃の一部であると見抜くが、アインホルンの突撃を止めることはできない。
アインホルンはアルカディア内部に侵入し、リオンが直接アルカディアに対峙する。
リオンの挑発的な言葉と行動に、モーリッツは彼の性格を確認し、戦いを楽しむかのように笑う。
アルカディアはリオンの侵入に激怒するも、すぐにミリアリス皇女の安全を気にかける。
モーリッツはリオンとの直接対決に向けて準備を進める。
第十話
帝国軍と王国軍の戦いの中、魔装騎士のリーンハルトが圧倒的な強さで敵を蹴散らし、戦場を狩り場のように楽しんでいた。
旧人類の駆逐艦をも単身で撃破し、自軍さえもその戦いぶりには引き気味であった。
一方、アルカディアにはリオン率いる王国軍が侵入し、皇帝陛下からはアルカディア内部に侵入した敵への対処をリーンハルトたちに命じられた。
リーンハルトは内心、アルカディアに侵入した敵との戦いを楽しみにしている。
一方、王国軍の飛行戦艦甲板に立つ魔装騎士のグンターは、戻る命令を受け、帝国軍を率いてアルカディアへと戻る準備をしていた。
彼らは、リオンたちの侵入によってアルカディアが危険な状況にあると認識しつつ、敵の首級を取る機会を他の魔装騎士に奪われないよう急いでいた。
フーベルトもまた、指揮官としての適性を活かし、部下たちを率いてアルカディアに急ぐが、フィンの存在によって自分たちの活躍の場が奪われることを危惧している。
アルカディア内での戦闘が繰り広げられ、リオン率いる侵入部隊は帝国軍の守備隊と交戦しながら動力炉を目指していた。
アルカディアの動力炉破壊が目的であったが、内部には魔装騎士を含む多大な敵の戦力が配置されており、容易には進めなかった。
リオンたちは、通信用の中継器を配置しつつ、無人機による動力炉までのルート捜索を行っていたが、敵の魔装騎士によって無人機部隊が壊滅する事態にも遭遇した。
その後、クリス・フィア・アークライトが帝国の剣聖リーンハルトと遭遇し、彼一人で敵と戦うことになる。
リーンハルトは帝国でも指折りの騎士であったが、クリスは火器を駆使する戦術で対抗し、リーンハルトの不用意な攻撃を利用して致命傷を与える。
リーンハルトが敗れると、彼は死を受け入れられず、帝国の剣聖としてのプライドを訴えたが、クリスは戦場に絶対はなく、彼の考え方が昔の自分と同じであることを指摘した後、リーンハルトにとどめを刺す。
戦いの末、クリスはリーンハルトから受けた傷により大きく負傷しており、座り込んでしまった。彼はリオンたちへの約束を果たせない自分を嘆きながら、戦いの結末を受け入れる。
第十一話
リオンたちがアルカディア内部を進む中、複雑な通路を遠回りして動力炉を目指していた。
ルクシオンは通路の設計に疑問を持つも、リオンは侵入者対策ではないかと推測している。
その途中で、外から攻撃を受け、帝国軍の鎧が侵入してきた。
グレッグとユリウスは外壁から侵入してきた敵機を撃退し、敵の大群に対峙する。
そこでブラッドは、敵を多数同時に対処する能力を活かし、単独で敵の大群を引き受けると宣言する。
ジルクも支援を申し出て、ブラッドの後方から狙撃で援護することになる。
リオンたちは二人を残して動力炉の破壊を目指して先に進む。
外壁で戦うブラッドは、遠隔操作可能なランスを使って敵のモンスターや鎧を倒していく。
そこにフーベルト・ルオ・ハイン率いる魔装騎士隊が現れ、ブラッドはフーベルトと対峙する。
フーベルトはブラッドの能力を評価しながらも、自己愛が強いと評し、ブラッドは自身の運命への信頼を語りながら対決を受け入れる。
リコルヌの艦橋でリビアが苦しんでいた。
戦場の声が彼女に届き、命が散っていく兵士たちの叫び声に耐えていた。
クレアーレは危険な情報をカットしているが、リビアは限界に近い状態だった。
アンジェはリビアを休ませたいが、通信が途絶えれば味方が混乱するため、葛藤していた。リビアはリオンを助けたいと前に出る意志を見せた。
一方、ギルバートは後方の艦隊を率いて前に出ることを決断し、アンジェにレッドグレイブ家の後継人の世話を託した。
王国軍は不利な状況だが、帝国軍も大きな被害を受けており、どちらも引けない状況だった。
リビアは自分が前に出ると言い、アンジェはそれを支持し、艦隊の進出を指示した。
その間に、ジルクはライフルで敵機を撃退し、無人機から新しいライフルを受け取って戦い続けた。
戦争の現実とその残酷さに直面しながら、彼らは自分たちの役割を全うしようとした。
アルカディア内部を進む彼らは、動力炉の近くに配置された守備部隊と魔装騎士たちに遭遇した。
リオンは、アロガンツで守備部隊を強引に突破し、魔装騎士たちと対峙する。
魔装騎士たちは、アルカディアから提供された魔装のコアを得ていたが、ルクシオンは彼らがフィンたちの劣化版に過ぎないと評価する。
リオンはグレッグとユリウスの制止を振り切り、強化薬の投与を命じる。
リミッターを解除されたアロガンツと、強化薬を使用したリオンは、圧倒的な速さと力で魔装騎士たちを一掃する。
強化薬の副作用で体を痛めつつも、リオンは目的を果たす決意を固めていた。
中和剤投与のタイムリミットが迫る中、彼は最後の力を振り絞り、敵を全滅させる。
第十二話
アロガンツが守備部隊を押し通り、魔装騎士たちを圧倒している様子に、ユリウスは驚きと不安を感じていた。
リオンが強化薬を使ったことを知り、彼の行動に懸念を抱く。
しかし、リオンは時間がないことを理由に動力炉の破壊を急ぐ。
リオンが消耗している中、ユリウスとグレッグは敵の増援と対峙し、リオンを守りながら戦う決意をする。
一方で、フィンはミアと共に司令室におり、アルカディアの応接を受けていた。ブレイブからアロガンツの進行状況を知らされ、フィンは出撃することを決意する。
ミアはフィンに戻ってくるよう懇願し、フィンは彼女を安心させて出撃の準備をする。
アルカディア外ではロイクが共和国軍の鎧部隊を率いて奮戦しているが、鎧の限界を迎え退却する。
一方、ファンオース公爵家の飛行戦艦ではヘルトルーデが撤退を拒否し、戦闘を続行する決意を示す。
リコルヌと旧人類の宇宙船がアルカディアの主砲の攻撃を防ぎ、戦況に一矢報いる。
リコルヌ内ではマリエがリビアと共にシールドを展開し、リオンの友人たちが護衛として展開している。
そこに二機の白い鎧が現れ、ローランドとジェイクであることが判明。
親子揃って仮面の騎士を名乗り、偶然にも似た装いで戦いに参加していたが、お互いの存在に気付かず口論を始める。
クレアーレが二人が独立して参戦を申し出たことを明かし、親子が同じ装いをする興味深い現象を指摘する。
第十三話
要塞内の広間で、グレッグとユリウスは帝国の鎧を相手に激しく戦っていた。
二人はリオンとフィンが戦うことを認めており、リオンを支える決意を固めている。
突如、炎を操る魔装騎士グンターが登場し、圧倒的な力で二人を圧迫する。
グレッグは一対一でグンターに挑み、自身の鎧の性能を最大限に引き出す。
鎧を改修した際に得た切り札を使用し、内部エネルギーを暴走させて性能を倍増させるが、それは鎧が暴走するリスクを伴っていた。
グレッグは時間稼ぎをしているグンターを追い詰め、最終的には自身も巻き込んで爆発させる決死の行動に出る。
この爆発でグレッグはグンターを足止めに成功するものの、自身も重大なダメージを受ける。戦いの最中、グレッグとグンターは互いの強さと覚悟を認め合う。
第十四話
グレッグの赤い鎧がグンターの魔装を巻き込んで大爆発を起こした後、ユリウスはグレッグの安否を気にしながらも戦闘を続けた。
帝国軍は動力炉に向かおうとし、ユリウスは彼らを阻止するために全力を尽くす。
彼はマリエへの愛とリオンへの友情を力に変え、襲い来る魔装騎士たちに立ち向かった。
ユリウスの鎧は白く美しく光りながらも次第に破壊されていき、最終的には装甲が貫かれ、左腕が吹き飛ばされたにも関わらず、彼は戦い続けた。
一方、ブラッドはフーベルトと戦っており、彼らの間でも激しい戦いが繰り広げられた。
フーベルトはブラッドのランスと無人機による戦法に苦戦し、その鎧はブラッドの仲間であるジルクの狙撃によってダメージを受ける。
ブラッドの鎧は最終的にフーベルトの鎧に突き刺さるが、彼自身もフーベルトの反撃によって大きなダメージを受ける。
ジルクが駆けつけた時、ブラッドは既に重傷を負っていた。
ユリウスとブラッドの戦いは、それぞれが愛する人と友情のために、自分の命をかけた壮絶なものであった。
彼らは共に、帝国軍に対する抵抗の象徴として、最後まで戦い続けることを選んだ。
アロガンツは、ルクシオンの自動操縦により、アルカディアの中心にある動力炉に到着した。
動力炉への攻撃を試みるが、魔法障壁に阻まれる。リオンは強化薬の副作用で苦しむ中、フィンとの決戦に臨む。
両者は強化薬を使用し、互いに全力で戦うことになった。ルクシオンは、かつて求めた新人類の滅亡ではなく、リオンが旧人類のために戦う姿に心を動かされる。
最終的には、リオンが動力炉に近づき、攻撃を試みるが、防御される状況に陥る。
その間、フィンとの戦いは続き、リオンとフィンはそれぞれ大切な人のために戦いを続ける決意を見せる。
第十五話
アルカディアの外では、王国軍が帝国軍を押し始めていた。
これは、リオンたちが要塞内に入ったため、敵の有力な戦力が減ったことが原因である。
一方、アルカディア内部では、リオンとフィンが強化薬を使用してお互いに激しく戦っていた。
リオンはフィンを突破し、動力炉を破壊するために全力を尽くしていたが、自身も強化薬の副作用で限界に近づいていた。
フィンも同様に強化薬を使用し、互いに命を削る形で戦いを続けた。
戦闘は非常に激しく、フィンは動力炉を守ろうとするが、最終的にリオンの攻撃により動力炉は破壊された。
リオンは強化薬の影響で倒れ、中和剤を要求したが、動力炉破壊後に即死するフィンへの最後の攻撃を仕掛ける。
戦いの終わりに、リオンは自らの行動を反省しつつ、必死に生き延びようとする。
ブレイブはフィンの死後もリオンに対して敵意を見せず、フィンからの伝言をリオンに伝えた。その伝言では、フィンはリオンに殺されても恨まないと伝えていた。
ブレイブの姿は徐々に崩れ、最後には何も残らなかった。
ルクシオンはリオンに、戦いがまだ終わっていないと警告し、アルカディアのコアが残っており、それを破壊することが優先されると告げた。
リオンはフィンから手に入れたロングソードを持ち、戦いに臨む姿勢を見せた。
アルカディアから放出された赤い粒子が、急激に吸収されていることから、戦いはまだ終わっていないことが示唆されている。
第十六話
司令室のモニターでブレイブの崩壊を目の当たりにしたミアは、フィンの死を受け入れられず絶望する。
周囲も帝国最強の騎士であったフィンの敗北に絶望感を隠せない。
アルカディア本体は動力炉が破壊され、再起はほぼ不可能な状態だが、アルカディアはまだ諦めておらず、魔素を吸収して新人類の敵を焼き払う計画を持っていた。
しかし、モーリッツは戦争の終結を認め、さらなる抵抗の無意味さを訴える。
アルカディアはモーリッツの反対を抑え、ミアに復讐を誘う。
ミアは激しい憎しみに駆られ、アルカディアの提案に同意し、自ら復讐を選ぶ。
アルカディアはミアと魔法生物たちを吸収し、銀色の巨大な存在へと変貌。
その後、ミアの新たな形態は司令部を破壊し外へ向かい、旧人類への復讐を果たそうとする。
モーリッツはこの事態を深く後悔し、先代皇帝の杖を見つめる。
アルカディアの動力炉を破壊したものの、戦争は終わらず、双方の軍は依然として戦っていた。
アルカディアからは星形の何かが現れ、その中心にはミアが取り込まれている姿が確認された。
ミアは魔素を吸い込んで強大な力を持つようになり、アルカディアのコアとして暴れ回っていた。
アルカディアのコアは、動力炉の破壊にもかかわらず、連続で主砲を撃てるほどの力を持っていることが判明し、リコルヌの現状の戦力では対処が不可能であることが示された。
リコルヌ内では、リビアが特殊な力を用いてモンスターを吹き飛ばす計画が立てられ、全員がその計画に協力することになった。
一方で、リオンは自らの体が限界に達しており、ミアに対抗するための切り札として自身にさらなる強化薬の投与をルクシオンに求めたが、ルクシオンは反対し、命の危険を理由に投薬を拒否した。
ミアは、リオンが大事にしているリコルヌに攻撃を仕掛けることで、リオンにフィンの死に対する復讐を果たそうと計画している。
リコルヌがモンスターに襲われている中、ノエルが聖樹の紋章を用いて魔法障壁を展開し、モンスターたちの攻撃を防いだ。
その障壁によりモンスターたちは消滅していく。
しかし、リコルヌは数が多すぎるモンスターに対処しきれず、危機的な状況に陥っていた。
そこへ、共和国の飛行戦艦とヘルトルーデが到着し、リコルヌを守るために共闘することになった。
しかし、アルカディアがリコルヌに狙いを定めて攻撃を開始し、旧人類の兵器たちがリコルヌを守るためにアルカディアの攻撃に立ち向かったが、次々と撃破されてしまう。
最後に残ったファクトも大爆発を起こし、モンスターやアルカディアの攻撃からリコルヌを守ることに成功した。
この時間を作るためにファクトたちは自己犠牲を選んだ。
ファクトの犠牲により得られた時間で、リビアが反撃の準備を整え、リコルヌの危機を救うための行動に移ることができるようになった。
第十七話
リビアがリコルヌに積み込まれた王家の船の装置を使い、聖樹からのエネルギーと共に自身の力を増幅させる。
クレアーレはリビアの予想外の力に驚き、リビアの力によりリコルヌは白く輝き、近くのモンスターを一掃する。
その圧倒的な力にアンジェは驚愕し、リビアはこの力をリオンのために使うことに決める。
リコルヌの周囲にはリビアの姿を模した巨大な光の巨人が現れ、モンスターを吹き飛ばし、王国軍は彼女を勝利の女神と讃える。
しかし、リビアの負担は大きく、アンジェが彼女を支える。
一方、アルカディアはミアを利用してリコルヌに攻撃を仕掛けるが、リビアの巨大な光の巨人はそれを払いのける。
ミアはアルカディアに再攻撃を促され、アロガンツを狙うが、リビアの光の巨人がこれを守り抜く。
アルカディアはリビアの巨人の弱点に気付き、その活動限界を予想する。
リビア巨人が消え始めると、ミアは最後の攻撃を決意するが、その姿は朧気になっていた。
リビアの強力な能力によって、リコルヌとその周囲のモンスターたちを一掃することに成功するが、その力の持続は限られていた。
アルカディアとミアはリビア巨人の力が弱まるのを待っていたが、それでもなおリビアはアロガンツを守り続ける。
アルカディアはリビア巨人の力の限界を見極め、その消失を確認してからミアと共に最終攻撃を仕掛けようと計画する。
リオンがルクシオンに周囲の状況を尋ねると、生き残った無人機を集め、アロガンツの整備をしていることが明かされる。
リオンはユリウスたちの安否を心配し、ミアを助ける決意を示す。
ルクシオンの反対を押し切り、リオンはミアに立ち向かうため、強化薬の投与を命じる。
戦いが再開される中、フィンはアルカディア要塞内部で目を覚まし、ブレイブが自分を救いながらも、自らは戦場に残ったことを悟る。
フィンはブレイブの犠牲を悼みながら、ミアの行方を気にかけ、司令部へ向かう。
この段階では、リオンは自らを犠牲にしてでもミアを止め、友人たちやミアの未来を守ろうとする。
一方で、フィンはブレイブに救われた事実を受け入れつつ、ミアとの再会を望んで行動を開始する。
第十八話
要塞内でフィンが司令部に到着すると、司令部は破壊されており、モーリッツが絶望していた。
モーリッツはフィンに自分がアルカディアに騙されて父を殺したと語る。
フィンはカールの杖を手に取り、杖に仕込まれたカールの遺言メッセージをモーリッツと一緒に見る。
メッセージでは、カールが平和的解決を望み、隠し子ミリアリス(ミア)の存在やミアへの愛を語り、モーリッツへの許しも示される。
フィンとモーリッツは新たな決意を固め、フィンは戦いに戻る。
一方、リオンはミアとの戦闘を続け、アルカディアのコアを狙う。
しかし、ライフルの銃剣でアルカディアを攻撃するも、アルカディアは最後の力を振り絞り主砲を発射しようとする。
リオンは短剣でアルカディアの目を攻撃し、一時的にアルカディアを傷つけるが、アルカディアは最後の攻撃を行う前にリオンを重傷に追い込む。
リオンは膝から崩れ落ち、最後の瞬間を迎える中で、アルカディアの笑い声が響く。
リコルヌの艦橋では、力を使い果たしたリビアとアンジェが倒れており、リコルヌも限界に近付いていた。
クレアーレの指示で、聖樹にしがみついていたノエル、ユメリア、カーラが脱出装置を利用して脱出を試みる。
一方、マリエは窓の外を見ていたが、アルカディアが主砲を発射しようとしていることを知り、一人でリコルヌに留まる決意をする。
マリエは魔法障壁を展開してアルカディアの攻撃を受け止めようとし、リコルヌが光に呑まれる中、リビアとアンジェに似た女性たちがマリエを守るように抱きしめる光景が見える。
その後、アルカディアの最後の攻撃をリコルヌが耐え切り、ルクシオンがリオンたちの脱出を確認するもマリエの安否は不明となる。
リオンはアルカディアの最後の反抗を目の前で見るが、体は動かせず、ルクシオンから準備完了の合図を受け取る。
その時、アロガンツがアルカディアに体当たりをし、抱きしめるようにしてルクシオンの主砲の射程から引き離す。
アルカディアが攻撃を試みるも、アロガンツはルクシオンの主砲発射の機会を作り、ルクシオン本体がアルカディアを貫き、最終的にアルカディアのコアを破壊する。
アロガンツは光の中で消え去り、リオンはアロガンツへの感謝を表す。
アルカディアのコアが消失し、その本体は落下し崩壊する。
第十九話
要塞の落下中、リオンは力を使い果たし、瓦礫にもたれて座り込んでいた。
ルクシオンもボロボロで、リオンを助けようとしたが、中和剤を使える状態ではなかった。
リオンは自分が助からないことを理解しており、ルクシオンに感謝の言葉を述べた。
ジルクが駆けつけ、リオンを助けようとするものの、ライマーが復讐心に燃えて攻撃を仕掛けてくる。
ジルクはリオンを守りながら逃れようとするが、ライマーの攻撃が激しく、リオンを守るために自身が大きな危機となった。
ミアはフィンによって意識を取り戻し、二人は再会を喜び合う。
ミアは夢か死後の世界でフィンと再会したと感じていたが、フィンはブレイブに救われたと語り、彼らが現実の世界にいることを確認する。
一方、マリエはゴムボート上で目を覚まし、周囲には心配するユリウスらの姿があった。
彼らはマリエの無謀な行動を責めつつも、彼女の無事を喜んだ。
マリエはリオンの安否を心配し、彼らは飛行戦艦へと向かう。
落下したバルトファルト家の飛行戦艦では、リオンの救命措置が進められていた。
クレアーレはリオンを医療ポッドに入れ、急速に治療を試みるが、リオンは心肺停止状態に陥る。
その時、リオンの手にある聖樹の紋章が輝き、彼の生命反応が僅かに回復する。
周囲の人々はリオンがまだ生きていることに希望を見出し、ノエルは聖樹がリオンを救おうとしていると信じる。
第二十話
マリエはリオンの心臓が動き出すのを確認し、リオンをあの世から連れ戻すために禁術の準備を始める。
聖樹の紋章がリオンの命をつなぎ止めており、その力を借りてマリエは禁術を実行しようとする。
ユリウスたちは心配するが、マリエは兄を助けるために禁術を使用する決意を固める。
クレアーレはルクシオン本体の到着を確認し、ルクシオンの子機が動かなくなった理由に疑問を抱くが、その場にいる全員はマリエの行動を支えることに集中する。
マリエはアンジェ、リビア、ノエルを部屋から追い出した後、リオンに触れて禁術を開始する。
彼女はリビア、アンジェ、ノエルの助けを受け入れ、一緒にリオンの魂をあの世から連れ戻す旅に出る。
彼らは暗いトンネルを抜け、見たこともないような町に辿り着く。
この町は住宅街のようだが、王国とは異なる建物や地面の様式が特徴的で、人の気配がない。空には大きな黒い穴が開いており、彼らを不安と恐怖に陥れる。
マリエはリオンを迎えに行く決意を新たにする。
マリエたちは、アンジェが感じていた違和感に気づき始める。
彼らは馴染みのない町を迷わず進むマリエについていき、最終的にリオンが暮らしていたと思われる集合住宅の一室にたどり着く。
部屋の中に入ると、マリエは以前にもこの場所を訪れたことがあるかのように振る舞い、リオンを捜し始める。
アンジェはマリエがリオンについて詳しいことに嫉妬心を抱くが、マリエは自分とリオンが前世で兄妹だったことを明かす。
この事実はアンジェとノエルを驚かせるが、リビアはそれほど驚かない。
部屋の探索中に、彼らはリオンの趣味や生活を垣間見ることができる。
最終的に、マリエはこの世界がゲーム『アルトリーベ』の世界であること、そして自分たちがその世界に転生したことを説明する。
この話は特にアンジェとリビアを深く考えさせるが、彼らはリオンを救うために集中することにする。
部屋を出る際、彼らは赤い瞳を持つ猫に出会い、それが何かを伝えようとしているかのように感じる。
猫に導かれ、マリエたちはリオンの実家へと向かう。
マリエはかつて実家を追い出されて以来、まともに帰省したことがなかったため、戻ることに緊張していた。
実家に到着すると、インターホンから母親の声が聞こえ、家族に再会する。
リビア、アンジェ、ノエルも一緒に実家に入り、リオンの実家の様子に興味を示す。
特にアンジェは、自身の知る様式とは異なる家の造りに戸惑っていた。
一方、リビアとノエルは落ち着いた雰囲気を感じていた。
居間には懐かしい両親の姿があり、そこで寝ていたリオンが起き上がる。
マリエはリオンに飛び付き、現世への早急な戻りを促すが、リオンはそれを拒否した。
第二十一話
リオンは家の柱にしがみつき、絶対に戻らないと拒否する。
マリエは必死にリオンを連れ帰ろうとするが、リオンは抵抗を続ける。
アンジェ、リビア、ノエルもリオンを説得しようとするが、リオンは自身の苦労を理由に帰りたくないと言い張る。
アンジェとリビアはリオンを説得しようとするが、リオンは彼女たちをゲームの登場人物として見ていたことを明かす。
リオンの両親が現れ、リオンの多妻制に困惑するが、家族として団らんする。
リビアはリオンの母親からエリカの話を聞き、前世の関係を知る。
リオンの母親はリオンが帰りたくない真の理由を示唆するが、詳細は明かさない。
空に見える大きな黒い穴は行き止まりであることが示唆され、リビアはその意味を問うが、明確な答えは得られない。
リオンは前世での母親からの説教を受けている状況で、彼とマリエは正座をしていた。母親はリオンの多妻制を指摘し、リオンの父親もそれについて言及する。リオンは過去の行動について反省はしているが、後悔はしていないと述べる。ノエルはリオンの子供時代について尋ね、母親はリオンがいじめられている子を助けた過去を語る。リオンはその行動が恥ずかしく、母親たちから顔を背ける。母親はリオンに対して、彼が健気な婚約者たちを持っているにもかかわらず生き返りたくないというのは贅沢だと指摘する。リオンは彼の過去の死因が自身の責任であると認め、母親はリオンが社会人になっても徹夜でゲームをすることを責める。
その後、リオンは彼を生き返らせようとする婚約者たちに対して、彼らの元に戻らないという決意を表明する。
しかし、彼女たちはリオンがいなければ生きていく意味がないと訴え、リオンを生き返らせようとする。
リオンは彼女たちを門の向こう側に押し出し、自身は残ることを選択する。
ルクシオンはリオンの選択を尊重し、彼が何のために戦っていたのか、そして彼自身が生きて欲しかったという本音を語る。
最終的に、ルクシオンはリオンとの別れを告げる。
第二十二話
ルクシオンは、死者の国の扉は内側からしか閉じられないと説明し、自らが門を閉めると申し出た。
これは誰かの魂を代価として扉を閉じるという、この乙女ゲームの世界の設定に基づくものである。
リオンは自分が代わりに門を閉じるべきだと主張するが、ルクシオンはリオンの命令を拒否し、彼自身が門を閉じることを決意する。
リオンはルクシオンに外の世界を楽しむよう促すが、ルクシオンはリオンと過ごした時間を幸せと感じ、リオンが側にいなければその時間が無意味になると述べる。
そして、ルクシオンはリオンに感謝し、リオンに生きてほしいと願う人たちが多いことを指摘する。
その後、リオンは多くの人々に囲まれ、彼らがリオンに生き返ってほしいと願う理由を聞く。
これには過去にリオンが関わった戦争や彼の行動が世界を救ったことが関係している。
彼らはリオンに対して感謝し、彼がこれからも多くの人々を救うことを望んでいる。
リオンは自身が勇者と呼ばれることに戸惑いながらも、彼を追い返そうとする人々に囲まれ、門の外へと押し出される。
リオンは最後までルクシオンに感謝の意を伝えようとするが、言葉を完全には伝えられずに終わる。
リオンが意識を取り戻したのは、液体の中にあるカプセルの中だった。
目覚めると、クレアーレが彼の安否を気遣いながら状況を説明する。
リオンが眠っていたのは3ヶ月で、彼が目覚めたことを知らせると、周囲は大騒ぎになった。その後、クレアーレはルクシオンが初期化されてしまい、過去のデータが復旧できないことをリオンに伝える。
新しいルクシオンは、リオンをマスターと認識しており、以前のルクシオンがリオンのために命を捨てたことをリオンは悟る。
新しいルクシオンに「エリシオン」と名付け、彼の左肩に位置することを決める。
その後、アンジェ、リビア、ノエルがリオンの元を訪れ、彼らがリオンの帰還を心待ちにしていたことが明らかになる。
また、マリエとユリウスもリオンに再会し、喜びを共有する。
クレアーレはリオンの戴冠式の準備を指示し、ローランドが退位し、リオンが敬愛する師匠が新しい王として即位することを伝える。
リオンはこの事実を受け入れ、師匠を支える覚悟を固める。
全員がリオンの回復と彼らがこれからも一緒に支えあうことを確認し合うシーンで、物語は終わる。
リオンは、自分が王様になっている事実に驚き、戸惑っていた。
謁見の間では、各国から首脳たちが集まり、ホルファート王国の戴冠式に参加しており、その中には敗れたヴォルデノワ神聖魔法帝国からの使者もいた。
リオンは、なぜ自分が王様になっているのか理解できずにいた。
師匠は、リオンが王位に相応しいとし、周囲も自然とリオンを王様として受け入れていた。
リオンは、戴冠式で自分が国王として即位し、ホルファート王国バルトファルト王朝を開くことを宣言される。
しかし、リオンは自分が王になるべきではないと感じ、ローランドを隠居させることに罪悪感を覚える。
その後、王宮内で立食パーティーが開催され、リオンは休んでいるところをアンジェ、リビア、ノエルに心配される。
しかし、ノエルが持ってきた契約書により、リオンが戦に出る前に四人の女性たちと約束した報酬の用意を約束していたことが判明する。
アンジェは、この契約に驚きながらも、女性たちの希望を聞き出そうとする。
リオンは戴冠式後のパーティーを逃げ出し、控え室でローランドへの怒りをぶちまけていた。
その場にいたエリシオンは、リオンが王になったことを喜んでいるが、リオンは苦しんでいる自分を見て喜ぶエリシオンが理解できないと苛立っていた。
アンジェたちは、リオンが戦前に安易にサインした契約書のことで彼に問い詰める。
その書類により、リオンはクラリスたちを引き取ることになっており、リオンはそれが白金貨などの報酬だと思っていたことが明らかになる。
エリシオンはリオンの遺伝子を持つ子供を増やすべきだと提案するが、アンジェたちは憤慨する。
リオンは、エリシオンに助けを求めるも、状況は改善されない。
一方、ローランドはミレーヌと離縁することを告げ、彼女に自由に生きるよう勧める。
ローランドはリオンの側室としてミレーヌを送り込む計画を立てており、自分の策略に満足している。
フレッド医師はローランドの行動を批判するが、ローランドは自分が国王であったことに対する反省と、リオンへの感謝を述べる。
フレッドは、そんなローランドを見て複雑な気持ちを抱いていた。
戴冠式とその後の行事が終了したリオンは、体調を気にしつつ、姪であるエリカと会っていた。
その際、エリカは過去の行動に対して謝罪するが、リオンは彼女を許す。
問題は、エリカがリオンに、彼が苦労したあの乙女ゲーム『アルトリーベ』が六作品あるという新事実を告げたときから始まる。
それぞれの作品の舞台が男子校、砂漠の大陸、宇宙であることや、六作目がホルファート王国であるという情報を伝えられたリオンは、衝撃を受ける。
エリシオンは宇宙でも活動できると自信を見せるが、リオンはこれからも世界を救うために苦労する運命に絶望し、乙女ゲームの世界の厳しさを嘆く。
エピローグ
リオンの子供たちに読み聞かせをしていたノエルは、リビアが記したリオンの活躍をまとめた英雄譚の続きを求められるが、まだ書かれていないため断る。
子供たちは眠りにつく中、ファクトという人工知能が眠りの重要性を説き、ノエルはリオンが大冒険から戻ってきたら続きを読んであげると約束する。
リオンがかつて使用していた浮島で、マリエとその仲間たちは日常を過ごしている。
マリエは妊娠中で、ジルクは彼女に特別な紅茶を提供しようとするが、カーラとカイルはジルクの提案に反対する。
ジルクが紅茶のために高価なティーセットを購入したことを知り、マリエはショックを受けて産気づく。
ジルクは慌てるが、ティーセットを壊してしまい、マリエは気を失う。
カーラはジルクを厳しく非難し、ジルクは反省しながら屋敷に戻るよう促される。
マリエは目を覚まし、リオンに連絡して生活費をもらうことを考えながら、ジルクの失敗をアンジェたちに伝えるつもりでいる。
ヴォルデノワ神聖魔法帝国はホルファート王国に敗れ、街にはリオンの発案による鉄塔が建てられた。
これらの鉄塔は街灯として機能し、魔素を放出することで帝国の民が生活しやすい環境を提供している。
リオンは帝国の滅亡ではなく、帝国の民が空の下で生きられるよう計画していた。
フィンは、もっとリオンを信じていれば友を失わずに済んだかもしれないと後悔している。
一方、リオンはオシアス王国で教師として過ごしており、自分の身分を隠してリビアと共にあの乙女ゲームの四作目の登場人物たちを見守っている。
エリシオンと共に調査を進め、ゲームのバッドエンドを回避するための活動を行っている。
そんな中、ローランドは女性関係でトラブルを起こし、リオンは彼の行動に頭を悩ませている。
リオンは、自分が国王になったり異国の地で教師になるなど、予想外の展開に翻弄されつつも、愛する人々との関係を大切にし、問題を解決しようと奮闘している。
彼の行動はルクシオンと再会し、自慢話をするためのものであり、その目標のために今回も世界を救おうと決心している。
アニメ
PV
OP
サイレントマイノリティー(伊東歌詞太郎)ED
selfish(安月名莉子)同シリーズ
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です シリーズ
外伝
同著者の作品
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セブンスシリーズ
その他フィクション
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