小説【モブせか】「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 4巻」感想・ネタバレ

小説【モブせか】「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 4巻」感想・ネタバレ

どんな本?

イケメン死すべし!モブから始まる、乙女ゲー風異世界ファンタジー!!

イケメン死すべし!!!!!
↑「鏡見ろ!wwwリオン!!www」

異世界転生モノで舞台は剣と魔法のファンタジー世界、浮かび上がった大地。
その大地の間を飛ぶ飛行船。
そんな幻想的な乙女ゲームの世界

元日本の社会人だったリオンは、女尊男卑な世界に絶望する。

この世界では、男なぞは女性を養うだけとの家畜のようなものであった。

例外なのは、ゲームで攻略対象であった王太子率いるイケメン軍団ぐらい。

そんな理不尽な境遇において、リオンはある一つの武器を持っていた。

前世で生意気な妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの知識である。

本当は田舎に引きこもりのんびりとしたいリオンだったが。

第一婦人の策謀の生贄にされたリオンはその知識を使い。
策謀を食い破りモブとして生きて行こうとしたが、、

やりたい放題の女どもとイケメンにキレ。
チートな宇宙船ルクシオンを使って反旗を翻す。

手始めにユリウス達攻略対象が、悪役令嬢アンジェリカを決闘で断罪するシーンに介入して攻略対象を全員倒してアンジェリカの勝利して後始末をレッドグレイブ家に任せたら男爵に陞爵。(1巻)

修学旅行からの帰りにファンオース公国の奇襲を受けてアンジェリカが人質に取られたが、リオンが単騎で公国軍に突撃してアンジェリカを救出し、さらにヘルトルーデ王女を人質に取り。

公国軍を撃退して子爵になり。(2巻

読んだ本のタイトル

gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説【モブせか】「乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 4巻」感想・ネタバレ乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です  4

著者:#三嶋与夢 氏
イラスト:#孟達  氏

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あらすじ・内容

「――一つ良いことを教えてやる。俺は小心者なんだ」

留学生としてアルゼル共和国へとやってきたリオンとマリエ一行。
もし王国でのマリエと同じようなことがこの共和国でも起きていたら、
またしても世界滅亡の危機へと繋がってしまう。

しかしすでに異変は起きていた。

ゲームでは一人であった主人公が、双子の姉妹として存在していたのだ。
さらに聖樹の力を背景に傲慢はなはだしい貴族の子弟がリオンたちに牙を剥いてきた。
このややこしい局面に、リオンはどう対処するのか? 
そして、やらかし女王マリエの運命やいかに!

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 4

前巻からのあらすじ

モブせか3巻

修学旅行中に起きたファンオース公国の侵略。

それをほぼ単騎で撃退したリオンは、辺境男爵家の次男から領地は辺境の準男爵級なのに子爵に出世してしまう。

普通は数代功績を上げて昇爵するのに、リオンは一代で子爵まで出世してしまった。

そんなリオンの躍進に危機感を覚えた、貴族の最大派閥のフランプトン侯爵たちは、公国と内通してリオンを陥れようと暗躍していた。

そして、でっちあげの罪状でリオンを幽閉してしまう。

それこそが、軍を単騎で撃破するリオンを恐れる公国の策略であることも知らずに……

リオンというホルファート王国最大戦力を封じられたまま、公国最大の一手、超巨人達がホルファート王国を襲う!

迎撃に出たのは聖女であるマリエを中心とした艦隊だったが、、

ゲームでは、オリヴィアの特殊能力がないと迎撃は不可能なのに、マリエの力が出しゃばったせいで艦隊は壊滅。

マリエ自身も「私は聖女じゃない」と言ってしまい撤退後に教会に拘束されてしまう。

王国を見捨てて逃げる貴族達を横目に、色々あったが国王の手配で釈放されたリオンは臨時の最高司令官となり。

反対するフランプトン侯爵達を公国と内通したとして国家反逆罪で拘束して権限を剥奪。

王国の最高機密の王家の船を使用しようとするのだが、、

出入り口が開かないと国王達は言う。

2人が並び、お互いの好感度が高くないと開かないジョークグッツが出入り口のカギとなっており。

マリエと五馬鹿を並べてみたが、マリエの好感度が低過ぎて開かない。

それを爆笑して見ていたリオンにアンジェリカとオリヴィエが引っ張って好感度を調べようとしたら、、

先になっていたアンジェリカとオリヴィエが同性ながら好感度が高く、王家の船の出入り口は解放された。

それにショックを受けるリオンだったが、決戦が控えてるため急ぎ船を整備して、リオンの乗船バルトナーとリオンの友達の飛行船(強制参加)を率いて2体いる片方の超巨人への迎撃に出る。

もう片方はルクシオンの本体が出撃して抑え。

2体を撃破して戦争は終わる。

その後の戦後交渉でユリウスは公国の姫、ヘルトルーデの婿にさせられそうになり、ヘルトルーデを襲撃(するフリ)して地下牢に拘束され。

マリエは教会から全ての罪を被せられて毒殺されそうになったが、その報復に五馬鹿の残りの4人が協会を襲撃。

ミレーヌ王妃、リオンがマリエの助命の根回しをしていたのに、、

全てが御破産!

さらにリオンは公国を撃退して降伏させた功績で伯爵に昇爵する。

本人は田舎に引きこもって安寧に暮らしたいのに、、

国王ローランドがリオンが嫌がると知り、嫌がらせで昇爵させた。

さらに、バカな事をした五馬鹿と死刑を逃れたマリエを国内の不満分子から守るために自身の領地を彼等のために明け渡し、、

やっと一息つけたと思ったら、、

前世の妹のマリエから乙女ゲーには第二章があったと聞かされて絶望する。

感想

外国に留学する転生者のリオン(主人公)だったが、何故か同行者がいた。

リオンの前世の妹のマリエ。

マリエに籠絡された乙女ゲームの攻略キャラの五馬鹿達。

元々単独で共和国に行くつもりだったリオンだったが。

王家からの命令(ミレーヌからのお願い)で、彼等の引率のような立場にされてしまう。

マリエと五馬鹿は、ホルファート王国に居ると教会関係と王国の官僚達に暗殺される危険があるため半ば島流のように、元リオンの領地に居たのだが、、

五馬鹿達の資金の無駄遣いで貧困に喘ぎ、ミレーヌに相談した結果。

リオンと共に共和国に海外留学させられるマリエと五馬鹿達。

そこから始まるマリエの苦難の数々。

五馬鹿の金銭的な常識の無さで、マリエが苦労して貯めたお金がスグに無くなる。

それを口では何だかんだと言いながらも、気の毒に思い軽い労働で多額のお金を与えるリオン。

リオンが甘やかしてくれると分かりながらも享受するマリエ。

今世の姉と妹が困っても同じ事を、、、

それ以上に爆弾を仕掛けたり、ジェナの奴隷の猫獣人が偽の証拠をリオンの部屋に置いたりする姉のジュナ。

リオンへの仕打ちがマジで酷いw

共和国へ

共和国への入国は、突然共和国軍の飛行船が高圧的に臨検する。

侵攻されても聖樹の加護のおかげで防衛無敗。

そのせいで、他国を見下している。

そんな態度でリオンは臨検されてルサンチマンが少し溜まる。

そして始まる共和国での学園生活だったが、、

2作目の乙女ゲーの主人公は?

リオンとマリエが把握したい第二作目の主人公の候補が双子でどっちらが主人公なのかわからない、、

ルクシオンも元のデータがマリエの証言のみなので確定が出来ない状態。

それでも何とか記憶を捻り出して悪役令嬢のルイーゼに絡まれてると言われて、ルイーゼに絡まれてるのはノエルで、さらに彼女に攻略対象のロイクがストーカーとなってノエルに付き纏っている。

攻略対象のエミールと付き合っているのがレリアだと知るが、、

あと、他の攻略対象のナルシス、先輩のユーグは既に出遅れ。

そんな主人公候補の1人、ノエルがリオンの世話人として学園から紹介され同じクラスに配置された。

リオンはノエルと親しくなり、彼女と一緒にいた時に悪役令嬢のルイーゼと出会う。

その時にリオンを見て驚くルイーゼ。

実は彼女には、10年前に亡くなった弟がおり。

名前はリオン。

しかも姿もリオンと瓜二つだった。

そんな弟と生き写しのリオンにルイーゼはアプローチを掛かけてくる。

そして、2人っきりになったらリオンに「お姉ちゃんと呼んで」と言う。

そんな衝撃的な邂逅をしていた時に、、

波乱が始まる

もう1人の世話人のジャンだったが、、

ホルファート王国からの留学生が目立っているのが面白くないと。

共和国を仕切ってる六大貴族のフェーブェル一家の次男のピエールが言い出し。

それは世話人のせいだと因縁を付けてジャンを暴行する。

ジャンがピエールの暴行によって重傷を負ったと知っただったが、、

ゲームイベントのためにピエールには手が出せないと我慢するリオン。

その償い行為として、ジャンが飼っている17歳の老犬のノエルを保護して世話する。

その世話をしている事を婚約者のアンジェとリビアにメールするリオン。

コレがルクシオンのリオンへの報復の手になるとは知らずに、、、

ついに五馬鹿にも魔の手が

さらにピエールは、ホルファート王国の留学生のブラッドも聖樹の力を使って暴行。

そのせいでブラッドも重傷を負う。

その勢いに乗って、ユリウスを相手にリオンの飛行船アインホルンを聖樹の誓いを悪用されて強奪されてしまう。

他人の船を勝手に賭けの対象にして強奪される。

その事をリオンに報告するマリエだったが、、

聖樹にそんな力があるとはマリエから聞いてないとリオンは言う。

そしてマリエはリオンがガチでキレていると判り。

伊達に前世でリオンの妹をしていたわけでなく、リオンのキレるポイントから早く脱出しようと奮闘する。

その前世の兄妹の阿吽の呼吸が面白い。 

だがアインホルン強奪はリオン(ルクシオン)の罠だった。

その後、学園では王国から留学生を追い出せと生徒達に命じ、ノエルもターゲットになっていた。

それを利用してロイクもノエルに首輪を片手にアプローチをかけて来た。

それで怖くなったノエルは双子のレリアに助けを求めたが、彼女は全く相手にせずロイクとサッサと付き合えと言う始末。

リオンの反撃が蠢く

飛行船を奪い、マリエや五馬鹿の首に約束を破ったら頭が破裂する呪いを付け。

完全にリオンのイエローゾーンを超えたピエールを完全に潰すと決めたリオンは、、

まずは後始末をお願いするために国王のローランドに手紙を送る。

そして2作目の攻略対象、ナルシスをダンジョンの案内人にして、五馬鹿の残りを率いて、聖樹の根元のダンジョンを探査して聖樹の苗木を入手する。

共和国の貴族が喉から手が出るほど欲しい苗木。

これが後書のアイドル苗木ちゃんのオリジナルの姿。

あのブラックな苗木ちゃんもこの頃は清かった、、

その苗木ちゃんを確保したリオンは、賭けの対象にしてピエールとの一騎打ちを申し込むのだが、、

ピエールが裏から手を回して一騎討ちの鎧をリオンに売るなと周りに命じていた。

さらに権力をカサに多くの生徒達を決闘場に呼び大観衆の前でリオンを嬲り殺しにする気満々。

さらにゲスなピエールは、手下が決闘直前に屋敷に踏み込んでカーラとノエル(犬)を人質にする。

そのせいでリオンは一切反撃が出来ない。
そんなリオンの意図に気が付いたマリエが、カーラを救出して。

リオンの反撃

ジルクがエアバイクで、カーラを連れて救出完了を知らされるとリオンが暴れ出す。

素手でピエールが操るアロガンツを翻弄する。 

さらに外の港では強奪されたアインホルンが共和国の軍船を相手に大暴れ。

聖樹がアインホルンを止めようと根を伸ばすが、ルクシオンが聖樹の根を引きちぎって、聖樹の紋章も破壊。

外部音声でピエールの取り巻き達の声で暴動を演出する。

最初にアインホルンの前に来た警備艇はかつてアインホルンに臨検した奴等の船で、ルクシオンは嬉々と警備艇を撃ち落とす。

とりあえず、人死が出ないように気を付けながら攻撃して行く。

そして、決闘場ではアロガンツから引っ張り出されたピエールはリオンにボコボコに殴られて、決闘場は大歓声に包まれる。

そして、ピエールが完全にダウンしたので決闘はリオンの勝利となる。

そして、リオンは治療されたピエールに、アインホルンを今すぐ目の前に持って来いと言うが、、

その時、アインホルンは共和国の連合艦隊を相手に大暴れ中。

聖樹への誓いを反故にした事で、ピエールは聖樹から加護を剥奪されてしまう。

共和国の貴族が最も恐る加護なしになってしまったピエールの人生は完全な終わる。

これだけ相手の人生を無茶苦茶にしたら後味が悪くなるのだが、、

今回のピエールがあまりにもカス過ぎて陥れても全く心が痛まないとリオンは笑う。

暴れるアインホルン(ルクシオン)

さらにアインホルン1隻に共和国軍は手も足も出ないで翻弄されてしまい。

ピエールの実家、フェーブェル一家の城を後もう少しで陥落させる処まで行ったが、、

リオンが止めに来たのでルクシオンは攻撃をやめた。

その結果。
防衛無敗を誇っていた共和国連合軍のプライドをズタズタにしてしまう。

それに戦慄する共和国の六大貴族。
さらに聖樹の苗木はリオンの手中にある。

そんな力を示したリオンは聖樹の苗木の守護騎士に選ばれてしまう。

さらにノエルも苗木から巫女に選ばれるのだが、、

そういえば、今の聖樹の巫女って誰??

まさかノエル達の母親から誰も居ないの??

次巻へ続く

モブせか5巻

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最後までお読み頂きありがとうございます。

備忘録

プロローグ

リオン・フォウ・バルトファルトは、新しい飛行船アインホルンの甲板上で、不本意ながら仲間たちの世話をする羽目になっていた。彼は伯爵でありながら学生でもあり、留学する必要性からこの飛行船を建造した。留学先のアルゼル共和国へ向かう中で、彼は前世の妹であり悪女のマリエ・フォウ・ラーファンをはじめ、かつて敵対していたが今は仲間となった人々と共に生活することになった。

彼らは全員で船内の掃除作業を行うことになり、彼らには日給として三百ディアが支払われることになった。しかし、その待遇については不満が噴出し、とりわけグレッグはリオンに対して公然と不満を述べ、挑戦的な態度をとった。一方、マリエたちは比較的楽しんで作業をしており、リオンは自身の運命や状況に疑問を抱きつつ、彼らと共に共和国へと旅立つのだった。

ホルファート王国の学園にて、オリヴィア・リビアが自室で着替えていた際、アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブが訪れる。リビアは慌てて着替えようとするものの、バランスを崩し転倒する。アンジェが手を貸し、二人は会話を交わす。アンジェはリビアにリオンからのメールを見せる。メールにはリオンが留学生活で苦労している様子が綴られており、特にユリウスたちとのやり取りが紹介されている。リビアとアンジェはその内容に苦笑いしつつ、リオンの安全を確認する。また、クレアーレという名前のAIがリオンからのメールを伝える役割を果たしている。最終的に、リビアは急いで制服に着替え、アンジェと一緒に学園を案内する準備をする。

食堂には、主人公とマリエ、そして相棒のルクシオンがいた。ルクシオンはメタリックカラーの球体で、特徴的な赤い一つ目を持つ子機であり、その本体は宇宙船である。アルゼル共和国についての話題が進む中、ルクシオンは電子音声で会話をまとめていた。マリエは、アルゼル共和国がエネルギー資源を輸出する資源大国であり、聖樹を信仰の対象としていること、六大貴族が議会で方針を決めている貴族共和制の国であることを説明した。

アルゼル共和国とホルファート王国は過去に戦争があり、両国は現在も交流がある。話は次第にゲームの続編へと移り、マリエは二作目の主人公について説明する。主人公はラスボスである聖樹を倒し、聖樹の苗木を植えることで共和国を救うが、そのプロセスで共和国が経済的に困難に直面する可能性があることが話された。最後に、ルクシオンが聖樹を早期に破壊する案を提案するが、それにより共和国が滅びる可能性を指摘される。この問題に対する解決策は未だに不明である。

ユリウスは食堂を出て行くリオンを見送った後、マリエに向き直る。ユリウスは優しく語りかけるが、マリエはどこか疲れた顔をし、「大丈夫」と答える。ユリウスは心配を表明するが、マリエはその場を去ろうとする。ユリウスはマリエの背中を押されながら自身の持ち場に戻ることになる。その後、ユリウスはルクシオンと遭遇し、リオンの行動について文句を言うが、ルクシオンは冷たく応じる。リオンはルクシオンと昼食をとることにするが、まだ昼食時間まで時間があるにも関わらず、リオンは食事を進める。

一方、ホルファート王国ではリビアが特待生たちに学園の案内をしていた。特待生たちは豪商の子息や冒険者として名を上げた者たちで構成されていた。カーティスという男子生徒がリビアに恋愛関係について尋ねるが、リビアはすでに婚約者がいると答える。その後ろでアーロンという男子生徒がリビアに興味を持っていた。アーロンは冒険者として成功を収め、転生者として二度目の人生を楽しもうとしていた。彼はリビアに接近することを決めていた。

第 01話「アルゼル共和国」

アインホルンがアルゼル共和国に近付いた時、主人公とルクシオンは巨大な聖樹を見ていた。大きさに驚いているが、ルクシオンはそれが共和国の普通の風景であると説明する。船旅は平穏であり、主人公は言語の勉強に苦労しつつも、ルクシオンの助けを借りて乗り切る。共和国到着を前に、アインホルン上ではマリエたちが留学生活の苦労や楽しみを話し合っていた。彼らは船内で掃除や勉強をしており、特にマリエは学問に励んでいた。船内の食堂で集まった仲間たちは、共和国での冒険やダンジョン探索を計画し、それによる収益を楽しみにしていた。その中で、共和国の船がアインホルンに接近し、その挑発的な態度により緊張が高まる。共和国の兵士たちはアインホルンに乗り込み、厳しい検査を始めた。

アインホルンの格納庫で、中年の大尉が登場する。彼は軍服を着用し、多くの勲章を胸にぶら下げており、臨検の名目で乗船していた。しかし、その振る舞いは威厳を感じさせず、腹部が突き出た体型と煙草の灰を落とす行為でマナーの悪さを露呈していた。大尉はアロガンツと呼ばれる鎧を侮蔑しながら、アインホルンのクルーを嘲笑う。一方、主人公はルクシオンが怒りを爆発させることを心配していた。

アルゼル共和国の港では、旅行鞄を持ち、疲れた様子のマリエが登場する。アインホルンの一行はアルゼル共和国の首都に向かうため、浮かぶ大地を飛行船で渡る。荷物を持って下りるカイルとカーラは、少ない荷物に羨望の眼差しを向ける。荷物の中でも特に大切なティーセットを持っているが、ルクシオンに運ばせているため、実際に自分が持っているのは必要最低限のものだけである。ホルファート王国の役人たちが迎えに来ており、アルゼル共和国での外交官としての滞在が始まる様子が描かれている。


大使館が港の近くに集中しており、周辺は様々な国の文化を感じることができるが、狭い場所に多くが押し込まれているように見える。外交官との会話から、アルゼル共和国が魔石の輸出国であり、多くの国が大使館を置いていることが分かる。共和国は自然資源が豊かで、工業も発展しているため、国力が高く、外国との摩擦もあるが、留学のために来た主人公は、他の留学生よりも環境が劣る屋敷に住むことになる。彼は外交官から使用人の手配が間に合っていないことを聞かされるが、それを理解し受け入れる。

春休み中の学院は静かであり、学院内を歩くのは二人の生徒だった。一人は平民出身のジャンで、もう一人はノエル・ベルトレという金髪のサイドポニーテールの女子である。ジャンは留学生のお世話を任されており、その責任について不安を感じている。ノエルは彼を励まし、もし高貴な留学生たちが態度を大きくしてきたら反抗するように言う。

ノエルとジャンは、六大貴族の関係者が多い学年であり、彼らは聖樹の加護と呼ばれる特別な力を持っているため、共和国を安心して治めている。ノエルは共和国の貴族に対して良い感情を持っておらず、彼女の態度は直接的である。

学院の廊下で、ノエルとジャンはルイーゼ・サラ・ラウルトと遭遇する。ルイーゼは六大貴族の一角であるラウルト家の長女で、ノエルの実家とは因縁がある。ルイーゼはノエルに冷たい態度を取り、彼女の髪を掴むが、ノエルは毅然として彼女の手を払いのける。

その後、ロイク・レタ・バリエルという二年生の男子が登場し、ノエルとジャンの関係に嫉妬して接近する。彼も六大貴族の関係者であり、ノエルに対して所有権を主張するが、ノエルは彼を一蹴する。この一連の出来事を通じて、ノエルは強い個性と直接的な対応を見せている。

第 02話「学院」

新学期が始まった学院で、ルクシオンと会話をする主人公は、共和国に来てから情報収集を行い、攻略対象の男子を特定していた。主な攻略対象はロイク・レタ・バリエルであり、バリエル家の跡取りである。しかし、ルクシオンはまだ主人公を特定できておらず、情報にない双子の存在が明らかになったため、マリエに確認が必要であると述べている。

一方、マリエたちが住む屋敷は騒がしい状況である。新学期の準備が不十分で、制服の問題や人手不足による支障が生じている。留学生としての苦労を体験させるため、ミレーヌ王妃の指示で使用人が減らされていた。そのため、マリエたちは自分たちで準備をしなければならず、朝から混乱している。ユリウスはのんきに様子を見ており、マリエは彼らに協力を求めている。

アルゼル共和国の学院で、主人公はルクシオンと共に情報収集を行っている。特に、ゲームの主人公であるベルトレ姓の双子を特定することに苦労しており、どちらが物語の中心人物か判断がつかない状況だ。一方、マリエたちは新学期の準備が整っておらず、急いで学院に向かっている様子が映像で確認される。

始業式に間に合わなかった主人公たちは、クラスで対応することになる。教室では、ノエルとジャンが案内役として挨拶し、ノエルは特にフランクな言葉遣いで主人公に接する。ノエルは活発で興味深いことに対して積極的で、双子の妹について話すが、その妹には恋人がいるため、ノエル自身が恋愛の対象としてはフリーであることを明かす。

同時に、ノエルは学院内での社交に苦労しており、特にラウルト家のお姫様からの厄介な絡みがあると説明する。これにより、ノエルが物語の中心である可能性が高まる一方で、主人公特定の困難さも浮き彫りになる。

アルゼル共和国の学院で、主人公はルクシオンとともに情報収集を試みているが、ゲームの主人公であるベルトレ姓の双子のどちらが中心人物かの特定に困難を抱えている。ノエルとレリアの双子は性格が異なり、それぞれの特徴からどちらが物語の主人公であるか判断しようとしているが、明確な答えには至らない。ノエルは活動的で健康的な性格をしており、レリアは一般的な女子として描かれているが、どちらも主人公になり得る潜在性を持っている。

さらに、レリアの恋人であるエミールとのやり取りが映像で確認され、恋人がいるのはレリアであることが示される。しかし、どちらが主人公であるかの結論は出ず、さらなる調査が必要であると結論付けられる。この複雑な状況は、学院での日常とは裏腹に、主人公とマリエにとっては解決すべき重要な課題となっている。

放課後の校舎内で、ブラッドは女子学生たちに囲まれて校舎内を案内されていた。女子たちがブラッドに興味を持っており、特に家庭科の調理場で作ったクッキーを勧めるなど、親しげな様子が描かれている。一方で、不良グループのリーダー、ピエール・イオ・フェーヴェルはブラッドが女子たちから注目を集めていることに苛立ちを感じていた。ピエールは貴族の出身で、彼とその取り巻きは共和国の貴族の証である紋章を持っており、自分たちの優位を確信していた。

ピエールはブラッドたちホルファートの留学生をターゲットにし、彼らをじわじわと困らせることで楽しもうと企てている。彼の行動は軽率で、自分たちが上手く立ち回れば戦争を誘発させることさえ楽しむかのように話していた。

一方、レリアとノエルの双子の姉妹は普通のアパートで暮らしており、その生活は元家臣たちに支えられている。ノエルは料理をしており、家庭的な一面を見せているが、レリアは疲れた様子で帰宅し、留学生の世話係について心配していた。特に、目立たない男子学生、リオンについて話が出ると、レリアは何かを隠しているような態度を見せていた。

第 03話「双子」

ホルファート王国の学園では新学期が始まり、アンジェが学園内の様々な事務を担当している。公国との戦いの後、同級生の数が減り、多くの貴族が爵位を剥奪されたため、学園内は人通りが少なくなっている。専属使用人制度が廃止され、女子生徒たちは身支度などの日常生活に苦労している。アンジェとクラリスはリオンのお茶会でよく使われていた部屋で、学園の状況について話し合っている。リオンからの手紙について話題が出ると、アンジェは顔を赤らめる。さらに、男子生徒たちの間でも不満が増えており、特にリオンには根強い人気がある。クラリスはリオンを諦めていないように感じられる。また、特待生の増加により、学園内でのトラブルも増加している。アンジェはリオンが戻るまでに学園の状況が落ち着くことを望んでいる。

授業終了後の休憩時間に、ノエルが振り返り俺のノートを覗き込む。彼女は学生としての世話役であり、勉強の助けもしてくれる。そのおかげで、共和国語だけでなく他の言語の勉強もできるようになっている。ブラッドも同様に語学に優れており、マリエにだまされたことについては残念に思う。ノエルはその日の予定を尋ねてきて、学院外を案内することになっているが、ジャンに案内してもらうため俺は参加しないことにする。ノエルはサバサバした性格でありながら、真っ直ぐな一面も持っている。彼女は親友のジャンとよく話すが、彼氏はいない。また、ラウルト家のお姫様やある王子様からの興味を持たれているが、これには迷惑している様子だ。特にロイクという人物は、ノエルにとって好ましくない存在であるらしい。

教材を運んでいるジャンを手伝いながら、ノエルとの関係について聞き出す。ジャンはノエルと親しく、お裾分けをもらうなどしている。彼が飼っている犬の名前がノエルと同名であり、その縁でノエルと親しくなったという。学院からの帰宅時、ノエルに遭遇し、一緒に路面電車を待つ。ノエルは、自分が伯爵であることを知り、飛行船に誘うが、彼女はこれを断る。路面電車に乗り込む際、ノエルは以前言及した面倒な相手、ルイーゼに遭遇し、緊張する様子を見せる。ルイーゼはノエルに対し悪意のある発言をし、彼女が俺のことを認識すると、驚いた様子を見せる。これにより、ノエルとの間に一目惚れの可能性が浮かぶが、それは確かではない。その後、ノエルは買い物を手伝うことを忘れていたが、俺が手伝うと提案すると、喜んで受け入れる。

夜、ルクシオンから報告を受けながら夕食を食べていた。皿が台所から浮かび、テーブルまで滑るように移動して、前に置かれる。ルクシオンが操作しているが、それはもはや科学ではなく魔法のように見える。ステーキの焼ける匂いに誘われ、ご飯が食べたくなる。ルクシオンに素っ気ない返事をすると、彼はご機嫌斜めになり、もっと褒めるように求める。ルクシオンは攻略対象について報告し、ナルシスが特別授業を担当しながら生徒不足が問題となっていること、来年度は授業が行われないことを伝える。また、ユーグには婚約の話があり、相手は悪役令嬢のルイーゼであることが明らかになる。ルイーゼが俺を見て驚いたことが気になる。主人公に絡む悪役令嬢がレリアではなくノエルである疑問が生じる。ステーキを切りながら、ノエルの恋人を決めることについて疑問を感じる。ルクシオンはそれが世界を救うのなら安いものだと応じるが、新人類を滅ぼすことには構わないと述べる。過去の戦争を気にしているルクシオンに対し、もう終わった話ではないかと反論する。

第 04話「共和国の貴族」

ホルファート王国の王都にある居酒屋で、学園の生徒たちが集まって歓迎会が開かれる。特待生を中心にしたこの会にはリビアが遅れて参加する。リビアはリオンに倣って酒を飲まず、周囲に気を遣いながら他の生徒に声をかける。その様子を見るのは、制服を着崩した男子生徒たちで、中には冒険者から転校してきたアーロンもいる。アーロンを含む三人の男子生徒はリビアに不穏な計画を持ちかけるが、彼らはリビアが酒を飲まないことを知り計画を変更する。彼らが何かを企んでいるとき、クレアーレが彼らを見つけ、彼らを眠らせる。リビアが気遣い、アーロンたちを学生寮に連れて行くことを提案するが、近くの男子グループが責任を持って送り届けると申し出る。翌朝、アーロンは知らない男子生徒の部屋で目を覚ます。この男子生徒はアーロンを介抱し、その夜の出来事について説明する。アーロンは混乱しつつも、その男子生徒に感謝の気持ちを表す。

クレアーレがアーロンの行動を監視しており、アーロンの恋愛感情を調査していたことが明らかになる。クレアーレは元々研究所の人工知能で、実験に興味があることから、アーロンを含む特定の生徒たちを特殊な状況に置いて観察を行っていた。この結果、アーロンたちの反応は旧人類と大差ないと判断される。アーロンともう二人の男子が別の男子生徒の部屋で眠っている様子が確認される。クレアーレはその状況に興味を持ちながらも、さらなる実験を行う必要がないと感じている。一方で、アンジェとリビアが一緒に眠っているところをクレアーレが偶然目撃し、その様子を撮影しておく。アンジェはクレアーレの高いテンションに対して枕を投げつけるなどの反応を示す。クレアーレはこの一連の出来事に腹を立てつつ、さらなる監視を続けると決意する。

ジャンは教室で荷物をまとめ、帰宅しようとしていたが、悪い評判のあるピエールたちに遭遇する。ピエールはジャンを非難し、彼に責任を押し付けようとする。ジャンは困惑し、怯える。ピエールたちはジャンを躾けると言いながら、彼を校舎裏に連れて行く。その後、ジャンは木に逆さに吊されてしまう。

リオンはジャンを助けようと急ぐが、到着したときにはすでに遅く、ジャンは木から下ろされていた。教師たちがジャンを病院に連れて行く準備をしている中、リオンはジャンが自分に謝るのを聞く。周囲の生徒たちはピエールたちが犯人であることを知っているようだった。

この事件は、ジャンにとって辛い経験となり、リオンにとっても情けなく感じる出来事となる。ピエールはゲームのイベントに重要な役割を果たすため、リオンは彼を放置せざるを得ない状況にある。この決断により、リオンは自己嫌悪に陥る。

夕方、ジャンの住んでいたアパートへと向かい、大家から鍵を借りて中に入る。ジャンらしい清潔な部屋には老犬ノエルがおり、部屋に入ってきた人々に警戒しながら近付いてくる。ノエルは体が弱っており、立っているだけで脚が震えていた。ノエルが主人のジャンと離ればなれになる可能性も考慮されていたが、ジャンが退院するまでの間、ノエルは預かることに決める。共和国での権力を持つフェーヴェル家のピエールによる悪行に触れながらも、世界の危機を避けるために仕返しを止めたという経緯が語られる。ノエルの世話について話し合いが進む中、アルゼル共和国の出来事がホルファート王国の学園で話題となる。リビアとアンジェはリオンからのメールを読み、リオンが年老いた犬を引き取ったことについて心配する。二人はリオンの行動に対して複雑な感情を抱くが、最終的には彼の忠誠を信じることにする。

第 05話「聖樹への誓い」

朝から教室の雰囲気は暗かった。生徒たちはジャンが大怪我をして入院したことについて話していた。ジャンは校舎裏で貴族によって大怪我を負わされたらしい。共和国では、加護の有無が社会的地位を決定するようで、加護を持つ者は貴族として許される範囲が広がる。そのため、加護を持たない者は貴族に対して無力だと感じている。ノエルはジャンの状況を案じており、ジャンの飼い犬の世話もできずにいた。しかし、リオンがその面倒を見ていることを知り、少し安心する。リオンはノエルに彼の家への訪問を歓迎する。その後、クレマン先生が教室に入り、ホームルームを始める前にノエルに一瞥を投げる。放課後、リオンはノエルの帰宅を待ちながら、ノエルが姉としての責任を感じていることを思い、自分の姉に対する不満を感じる。その後、ノエルの近くで危険が発生しているとルクシオンが報告し、リオンは対応に追われることとなる。

人通りのない廊下でノエルは壁に突き飛ばされていた。ロイクはノエルに対し威圧的な態度を取り、ノエルの私生活について問い詰める。ノエルは自分の意志で行動していると主張し、ロイクが勝手に「自分の女」と言いふらすことに激怒する。ロイクはノエルがピエールに狙われていると警告し、自分と組めば守ってやれると迫るが、ノエルはこれを拒否し、ロイクを突き飛ばす。このやり取りはノエルが学内でどう見られているか、彼女がどれほど追い詰められているかを示している。ロイクはノエルを利用しようとするが、ノエルは断固として抵抗し、自身の立場を守ろうとする。

マリエの屋敷で、留学中の生活はお仕置きの状態にある。使用人は最小限で、夜は彼らが帰宅するため、夕食の準備は自分たちで行う必要がある。食堂ではカイルが食器を用意し、グレッグが食事を待ちわびている。その間、マリエやカーラは料理に忙しいが、男子たちは手伝わず、カイルだけが手伝っている。

夕食の準備中に、クリスが騒いで入ってきて何かを報告する。その後、ブラッドが縛られて運び込まれるシーンがあり、共和国のピエールが屋敷に乗り込んでくる。ピエールはブラッドを傷つけたことを自慢し、ユリウスに対して馬鹿にした態度を取る。彼はユリウスと勝負を挑み、船を賭けた勝負を提案する。マリエはこれに強く反対し、ピエールの提案を受け入れるわけにはいかないと考えている。

ピエールがマリエたちに聖樹に誓った勝負を強いる。聖樹に誓うことはこの国では絶対であり、勝負を拒めば死を意味する。彼は勝負を受け入れたことを宣言し、マリエたちは聖樹に誓った勝負に巻き込まれることになる。

色々と大変なことが続いていたが、主人公はようやく家に帰ることができた。ホルファート王国で婚約者を二人作った後、留学先でも女子が主人公を巡って争うという予想外の事態が発生した。自宅に戻った主人公はノエルとの日常を楽しんでおり、ノエルに用意されたドロドロした餌を食べさせ、ベビーベッドで寝かせるなど、世話をしている。ルクシオンは、食事の完璧な栄養と量を計算し、主人公がルクシオンに冷たくされていることに不満を抱いている。そんな中、家のドアが乱暴に叩かれる音がして、クリスが何か重要なことを伝えにきたところで、物語は終わる。

第 06話「裏切り」

夜の港に到着したところ、騒がしい状況が展開していた。主人公の船「アインホルン」には多くの人が無断で乗り込んでおり、船体には聖樹の紋章が淡く光っていた。そこにはマリエたちもおり、彼らは申し訳なさそうにしていたが、主人公はクリスから事情を聞いていた。ピエールと名乗る男がアインホルンに乗り込んでおり、彼は船が自分のものであると主張していた。さらに、ルクシオンという人工知能が、新たな所有者としてピエールを認め、彼を新しい主人として迎え入れた。これにより、主人公は船と使い魔の両方を失うこととなった。ピエールは、共和国が防衛において不敗であることを背景に、自信満々に挑戦を続ける様子を見せていた。

一方、屋敷に戻ったマリエは、リオンによる厳しい尋問を受けていた。リオンは前世でマリエの兄であり、彼女はリオンを怒らせないように努めていた。しかし、船を賭けた勝負を軽率に受けたユリウスの行動を止めることができず、リオンの怒りを買ってしまう。リオンの厳しい態度にマリエは途方に暮れ、部屋から逃げるように去っていった。

リオンは、マリエが自らの行動に深く影響を受けた様子を見て、今回の一件に関して彼女を許すことに決めた。問題はピエールであり、彼の予測不可能な動きが心配された。アインホルンが奪われ、ルクシオンもピエールのもとに移ってしまったため、リオンは寂しさを感じつつ、今後の対策を考えている。

翌日、学院に到着したノエルは教室の異変に気づく。クラスメイトたちがノエルを避け、彼女の机がなくなっていた。リオンとブラッドの机もなく、彼らが不在であることにノエルは驚いた。事情を知る男子から、留学生たちが貴族たちと衝突し、特にノエルが標的にされていることを聞かされる。その後、ロイクがノエルに近づき、彼女を自分のものにしようと首輪を示すが、ノエルはその場から逃れる。

同じ頃、ピエールは港でアロガンツを操りながら暴れており、ルクシオンと共にさらなる悪事を画策している。ピエールはルクシオンの提案に乗り、ホルファート王国のリオンをターゲットにする計画を立て、彼の婚約者を巻き込むことに興味を示していた。

ホルファート王国の大使館でマリエが共和国の不当な扱いに抗議したが、職員たちはその訴えに対し助けが期待できないと返答した。共和国は魔石の大量供給国であり、ホルファート王国にとって重要な取引相手であるため、関係を損ねたくないのがその理由だった。一方、学院ではノエルがロイクによる迫害を受けており、姉のレリアに助けを求めたが、彼女からは適切な支援を得られなかった。ノエルは困惑し、リオンの家に避難し、そこでしばらく滞在することになった。

ノエルは色々な話を聞き、マリエからの情報との矛盾に気がついた。ロイクの態度やピエールが手を出した事実に困惑している。彼は家族に手紙を書き、共和国での出来事を報告していた。また、飛行船を取り戻すまで国に戻ることができないと述べている。ノエルに、聖樹に誓った後は飛行船を取り返すのが難しいと説明されている。その後、二人は共和国から相応の償いを受けるべきだと話している。

数日後、旧レスピナス領の聖樹神殿で六大貴族による議会が開かれた。ピエールがホルファート王国に挑発行動を取った件が議題に上がったが、貴族たちはこの問題を軽視していた。彼らの間では戦争が避けられず、宝珠に関する話題が重要視されていた。議会では、飛行船を返すよう求められたが、フェーヴェル家の当主はこれを拒否し、他の議題へと急かされた。

第 07話「冒険者の末裔たち」

ホルファート王国の学園にリオンから荷物が届いていた。アンジェとリビアが受取人で、彼からの土産と手紙が含まれていた。手紙には共和国での問題が記され、ローランドとミレーヌにも内容を伝えるよう求めていた。アンジェとリビアは、リオンの問題について話し合い、手紙の重要性について疑問を持っていた。クレアーレは、アインホルンの整備用パーツがあるため、二番艦「リコルヌ」を作る計画を話していた。アンジェは、リオンの安全を願いながら手紙を届けることに決めた。

一方、リオンはマリエの屋敷にいて、ブラッドと話をしていた。ブラッドは近接戦での弱さと魔法の使用について説明し、ピエールの強力な魔法についても言及していた。リオンはマリエから共和国との関わりについての情報を聞き、共和国に対する行動を考えていた。彼は共和国のダンジョンに殴り込みを計画し、ユリウスたちもそれに興味を示していた。ジルクとクリスも参加を楽しみにしており、冒険の準備が進められていた。

久しぶりに学院に来た俺は、生徒や教師から視線をそらされるなど、六大貴族の影響力の大きさを感じた。学院に来た目的は、ナルシス先生にダンジョンについて相談することだった。ナルシス先生は選択制の特別授業を行う考古学者で、自由な研究がしたいが、六大貴族の出身であるため制限があるキャラクターである。特別教室に向かう途中でルイーゼさんと遭遇し、ピエールによる飛行船の奪取やノエルの問題を含む現状を説明した。ルイーゼさんはこの問題に対処すると約束した。

その後、ナルシス先生がいる特別教室に案内された。ナルシス先生は王国からの留学生を楽しみにしており、俺が話を切り出す前に興奮して抱きついてきた。ルイーゼさんが介入して事態を収拾し、ナルシス先生は留学生としての俺に高い期待を寄せ、ダンジョンの話題に興味を示した。しかし、授業に参加する生徒がいないため、ナルシス先生は考古学研究に専念していたことが明らかになった。授業の準備をしようとしたナルシス先生は、部屋で資料の山に埋もれてしまう。変わり者とされるナルシス先生を俺とルイーゼさんが助け出すことになった。

ナルシス先生に救出された後、俺はこれまでの経緯を説明した。ナルシスは、ピエールの行動に対して謝罪し、自身も六大貴族の一員としての限界を感じていることを話した。その後、レスピナス領のダンジョン攻略の話題に移り、ナルシスはその危険性を警告したが、最終的に案内人としての役割を引き受けることに同意した。

ルイーゼは俺たちの安全を心配し、俺たちはすぐに出発することにした。目的地は、聖樹の近くにある高難易度のダンジョンで、六大貴族の影響力を利用して立ち入り禁止区域に入った。ナルシス先生や他の仲間と共に、俺はダンジョン攻略に挑む準備を整えた。

一方、学院では、エミールが恋人のレリアと共に昼食を取っている場面があり、レリアは失踪中の姉ノエルの安否について心配していた。ナルシス先生を連れ去る俺たちの様子を、彼らが遠くから眺めているところで章が終了する。

第 08話「聖樹の苗木」

ホルファート王国の王宮において、国王のローランドが紅茶を飲んでいた際、ミレーヌが報告に現れる。ローランドはリオンからの緊急を要する手紙を受け取り、内容を確認することになる。その手紙には、リオンがフェーヴェル家のピエールと対立すること、そしてその後の事後処理をローランドに依頼する内容が書かれていた。ローランドはこれに激怒し、対策を急ぐことにする。同時に、ミレーヌはリオンからの別のメッセージに顔を赤くしており、ローランドはその様子に驚く。

その後の展開として、ナルシス先生とともにアルゼル共和国のダンジョンを探検する場面が描かれている。ダンジョン内で遭遇したモンスターとの戦闘では、ユリウス、ジルク、クリスがそれぞれの方法で対応する。ナルシス先生は、王国の若者たちの考古学への関心と冒険者としての能力を称賛するが、彼らが実際には遺跡の価値を理解しておらず、利益のために遺跡を破壊しようとする姿勢に疑問を抱く。ナルシス先生の期待とは裏腹に、彼らの行動は彼の考古学者としての価値観と大きく異なっていた。

グレッグは、マリエの護衛として図書館に残り、共和国語の勉強を手伝っていた。マリエは、ブラッドが怪我を負った事件に対して真剣に調査を行っており、その過程で分からない共和国語の単語をグレッグに質問している。マリエの尽力に心を打たれたグレッグは、彼女とブラッドのために役立つことを決意する。

一方、ダンジョン内ではリオンたちが障害を乗り越えて進んでいた。ナルシス先生は、ユリウスたちの機能性と機動力に驚きつつも、その行動の過激さに呆れている。クリスは崖を登る際にロープとその他の道具を使用し、リオンは地形やモンスターの情報を端末でチェックしていた。最終的に、ユリウスが囮となりながらモンスターたちを引きつけ、リオンの罠がモンスターを一掃する。リオンはこの成功を確認し、次の目標に向かう準備を始める。

リオンたちが目的地に到着すると、ダンジョンの中にもかかわらず、大きな穴が空いた天井から太陽の光が降り注いでいた。この幻想的な空間には、巨大なキメラビーストがおり、彼らは直ちに戦闘を開始した。ナルシス先生はその場を離れ、ユリウスとクリスが前衛に立ち、ジルクが援護射撃を行った。キメラビーストは強力な再生能力を持っていたが、リオンとジルクは効果的に攻撃を加え、特にジルクは狙い撃ちでキメラビーストの目を撃ち抜いた。最終的にリオンは特別製の魔弾でキメラビーストの上半身を吹き飛ばし、倒した。

戦いの後、場所は黒い煙に包まれたが、それが消えると、そこには「聖樹の苗木」と呼ばれる重要なキーアイテムが現れた。これは、二作目の冒険での重要な目的であり、光を吸収しながら神々しく輝いていた。

第 09話「卑劣な罠」

ダンジョンで聖樹の苗木を発見したリオンは、その鑑定をナルシス先生に依頼した。ナルシス先生は聖樹の苗木が以前から度々発見され、枯れてしまうことを説明し、その場所を確保することの重要性を強調した。リオンは苗木をアクリルケースに移植し、ナルシス先生の抗議を無視して、六大貴族を釣るための餌として用いることを計画していた。その後、周囲は金属や大きな魔石の塊で荒らされ、リオンは魔石を小型艇に積み込む準備を指示した。この一連の行動はナルシス先生に大きな衝撃を与え、彼は環境破壊に絶望していた。

同時に、ピエールは商人と不正な取引を行っており、聖樹の苗木が発見されたとの報告を受け、リオンたちがそれを手に入れたことに驚愕する。リオンが学院に乗り込み、ピエールを呼び出す事態に至ると、ピエールは聖樹の苗木を奪うことに興味を示したが、ナルシス先生とルイーゼが関与しているため、簡単には行動できないと考えた。この状況にルクシオンは、ピエールの焦りと計画性のなさを指摘しながら観察していた。

学院の応接室で、リオンは聖樹の苗木を持ちながら、傲慢な態度で教師たちと対峙していた。教師たちは彼の態度に苦言を呈したが、リオンは反省の様子を見せず、ナルシス先生やルイーゼを巻き込みながら、ピエールの出現を待っていた。ピエールが現れると、リオンは彼に聖樹の苗木を見せつけ、対決を迫った。ピエールは聖樹の苗木に興味を示し、リオンに対して挑発的な態度を取ったが、ルイーゼの介入によって直接的な衝突は避けられた。最終的に、リオンとピエールは聖樹に誓いを立てて決闘を行うことに同意し、条件とルールが設定された。その場にいたナルシス先生はこの決闘を監督し、公正な勝負が行われることを保証するために聖樹への誓いを用いると述べた。

アインホルンの格納庫で、ピエールはアロガンツの前で上機嫌に酒を飲んでいた。彼は自分たちの勝利を確信しており、勝利の後に得られるものについて取り巻きたちと話していた。ピエールは、聖樹の苗木を手に入れれば、父親から嫡男に指名されるだろうと考えていた。また、聖樹の苗木があれば、ラウルト家に対抗でき、ルイーゼを自分の支配下に置けると信じていた。ピエールは決闘の当日にリオンを生身で戦わせることを計画しており、リオンが苦戦することを楽しんでいた。

一方、リオンはマリエの家で決闘に備えていたが、鎧を手に入れることができずに困っていた。彼は部屋で寛ぎながらマリエに給仕をさせており、マリエは彼の要求に応じていたが、内心では不満を感じていた。決闘の日が近づく中、リオンにとっての支援者はルイーゼだけであり、彼女が訪れたことで、リオンは新たな展開を迎えることになった。

ルイーゼが玄関に来て、リオンに鎧が用意できないという噂が真実かを尋ねた。リオンはその事実を認め、ルイーゼは聖樹への誓いの重要性を説明し、リオンに聖樹の苗木を持って彼女の父と会うよう提案した。この提案は、決闘を避けて問題を解決するためのものだが、リオンはピエールに対する個人的な感情からこれを拒否した。リオンは自分が王国で英雄と呼ばれる理由を説明し、戦いを避けるべきではないと主張した。ノエルはリオンの安全を心配しているが、リオンは決闘に臨む決意を固めていた。

屋敷の玄関で、カーラがノエルを抱いて外への出かける準備をしていた。門を閉めようとした瞬間、男たちが現れ、カーラを取り囲んだ。黒いスーツの男たちはカーラを攫おうとし、彼女を連れ去るためにロープを取り出した。この状況に気づいたブラッドが屋敷から出てきて、カーラの解放を試みたが、まだ完全には回復していない状態であった。男たちはブラッドを威嚇し、聖樹の苗木を探すことにも言及した。

第 10話「マリエのターン」

共和国の決闘場は円状に作られ、壁も観客席も高い位置にある。学園との違いは、観客の反応である。学園では罵声が飛び交っていたが、学院では観客からの同情的な声が聞こえる。しかし、ピエールの取り巻きたちはリオンをからかい、彼が鎧を用意できずに生身で決闘に臨むことを嘲笑う。上空から黒い機体が派手に着地し、ピエールはリオンを馬鹿にする。リオンは、ピエールが鎧を調達できないように圧力をかけたにもかかわらず、その事実をからかい、リオンは自身が騙されたことを認める。決闘が始まろうとする中、マリエはピエールの汚いやり方に怒り、ピエールの言葉に応じながらグローブを手に装着し、決闘を始めることを促す。観客席では、マリエがピエールがカーラの名前を口にした瞬間に反応し、グレッグとユリウスはピエールの卑劣な手段に怒る。立会人のナルシスとルイーゼは、このような決闘を認めるべきではないと考えるが、マリエは行動を起こすべきだと主張し、リオンを信じてカーラたちを助けるために行動を起こす。カーラが捕らえられている場所を示す地図が表示された端末を見て、マリエはカーラたちを助けるために出発する。

マリエたちが屋敷に戻ると、怪我をしたブラッドがいた。マリエはブラッドを癒やす治療魔法を使用し、彼をベッドまで運ばせる。屋敷の庭は荒らされており、カイルは怒りをあらわにしていた。突然、マリエが持っていた端末から警告音が鳴り、空から箱が落下してきた。箱の中からは銃火器が出てきて、マリエはそれを使用する決意を固める。カーラを助けるため、武装して敵の懐に飛び込む準備をする。

港の倉庫で、カーラは葉巻を吸う商人に見られながら困っていた。マリエたちが突入し、敵に短機関銃で攻撃を開始する。商人たちはマリエが使用する短機関銃の連射速度に驚くが、やがて弾切れになる。商人は部下にマリエを取り押さえるよう命令するが、マリエは手榴弾を持っていたクリスと共に応戦し、カーラを救出する。商人が拳銃をカーラに向けるも、ジルクが彼の腕を撃ち、危機を阻止する。マリエはカーラを抱きしめ、事態は一応の決着を見る。

ピエールは決闘場で待ちきれずに苛立っており、ナルシス先生に対して怒鳴り声を上げていた。ピエールが無理矢理集めた観客たちは、決闘がいつ始まるのかと不安げであった。審判役のナルシス先生は聖樹に祈りを捧げ、決闘を開始すると宣言した。ピエールはアロガンツで装備された戦斧を振るいながら戦いを挑んだが、リオンは冷静に戦いを進めた。

一方、倉庫では、マリエとその仲間たちはカーラとその犬のノエルを安全に決闘場に送り届けるためにエアバイクを利用していた。倉庫を出たマリエは、商人に対して拳銃を使用し、彼から情報を引き出そうとした。マリエは商人に対して拷問をちらつかせながら尋問を進め、彼が協力するまで圧力をかけ続けた。この一連の出来事は、マリエがどれほどリオンの信用を取り戻すことに執着しているかを示していた。

決闘場でピエールは武器を投げ捨て、ライフルを取り出してリオンに襲いかかった。リオンはピエールの攻撃を巧みに避けながら、アロガンツの弱点を指摘し続けた。ピエールは怒り狂い、鎌を振り回してリオンを追い詰めたが、リオンは鎌の攻撃も避け、劣勢ながらも持ち堪えた。

一方、エアバイクで到着したジルクとカーラが、リオンにカーラの救出を知らせたことで、リオンは安心して戦闘に専念することができた。リオンはピエールに向けて準備ができているかを問いかけ、戦いを再開した。その間、ルイーゼはピエールに憤りを示しており、リオンは自らを小心者だと称していた。

第 11話「リオンのターン」

リオンは自らを小心者だと宣言し、ピエールとの決闘を続けていた。ピエールは新たにライフルを取り出しリオンを攻撃しようとしたが、リオンは機敏に避け、アロガンツの動きを利用してピエールを翻弄した。その結果、リオンはアロガンツを複数回投げ飛ばすことに成功し、観客席からは拍手が起こった。ナルシスとルイーゼは決闘の状況を注視し、リオンの不利な立場に懸念を示していた。

一方、クレマンが現れてナルシスにフェーヴェル家が攻め込まれていると報告し、戦争状態にあることを告げた。クレマンは決闘を中止し避難を開始するよう求めた。この情報にルイーゼとナルシスは決闘の中止を決定した。しかし、その決断が下されると、ピエールは怒り狂い、ミサイルを発射し、会場のシールドを破壊しようとした。この危機的な状況で、観客席は爆発の煙で充満した。

決闘が始まる前、アインホルンが港で動き始めていた。乗組員たちは、船が勝手に動かされていることに気づいていたが、状況を理解していなかった。ロボットたちが船の管理を担当していたが、ある乗組員がロボットに暴力を振るうと、別の大型ロボットが現れて乗組員を制した。

アインホルンの艦橋では、ルクシオンがロボットたちに指示を出して、フェーヴェル家の領地へ向かっていた。フェーヴェル家の領地に侵入するアインホルンは、警備隊の飛行船に発見され、攻撃を開始した。その結果、警備隊の飛行船は撃沈され、乗組員は脱出した。

ルクシオンは、ピエールの部下たちが縛り上げられている中、フェーヴェル家の領地で軍事設備を破壊する作戦を進行させた。敵の飛行船が攻撃してこないため、ルクシオンはそれらを次々と沈めた。その間、ピエールの部下たちは混乱し、艦橋へ入ろうとしていたが、阻止されていた。

最終的にアインホルンに生えた聖樹の紋章を破壊することに成功し、フェーヴェル家の城を目指す作戦が継続された。この一連の出来事は、ルクシオンの指揮のもとで行われていた。

ミサイルが発射され、観客席が混乱に陥った中、ピエールはコックピットで自分が無実であると必死に主張していた。自分の声ではない何者かが罪を被せていると訴えていたが、操作桿が動かなくなると、ルクシオンの声が聞こえてきた。ルクシオンはピエールに対し、彼が主人ではなく、真の主人であるリオンのみに忠誠を誓っていると告げた。その後、ルクシオンはピエールに冷たく別れを告げた。

その頃、リオンはアロガンツの前で戦いを挑んでいた。ピエールは激しく抵抗するものの、リオンの攻撃には太刀打ちできず、やがてコックピットから引きずり出され、決闘場に投げ出された。リオンとピエールの戦いは周囲の声援を受けつつ続き、ピエールはリオンに完全に圧倒された。最終的には、ピエールが容赦なく攻撃を受け、リオンの勝利が確定する。観客からはピエールへの冷ややかな反応とともに、リオンへの声援が聞こえていた。

第 12話「一角獣の化け物」

観客席はリオンがピエールを一方的に打ちのめす光景に熱狂していた。ノエルはその光景に驚きつつ、観客たちが誰一人としてリオンの行動を止めようとしないことに気付く。これは、リオンが六大貴族の一人であるピエールを倒すことで、聖樹の加護がない者への共和国民の支持を示していたためだ。リオンが観客たちから熱狂的な支持を受ける中、レリアがノエルに戦争が起きたことを伝え、状況を共有しようとする。

一方、リオンはピエールを容赦なく打ちのめし、ナルシス教授によって決闘の勝者と宣言される。その後、医者たちが治療を行うが、ピエールは自分の部下たちが騒ぎを起こしたことに気付き、周囲を困惑させる。ナルシス教授はピエールに実家を攻撃したことを問いただし、ピエールは自分の行動を理解できずにいる。

最後に、聖樹の魔法陣がピエールを取り囲み、彼の紋章を剥奪する。リオンはピエールが紋章を剥奪される瞬間を冷静に見守り、ピエールが失敗を認めるまで圧倒的な力を示し続ける。その後、リオンは飛行船を制御するルクシオンとの協力を試みるが、状況は複雑になる。

フェーヴェル領の空では、アインホルンが共和国の飛行船艦隊と対峙していた。共和国の飛行船はアインホルンに対抗しようとするが、アインホルンはその射程外から攻撃を行い、圧倒していた。フェーヴェル家の城を守ろうとする艦隊は、アインホルンの攻撃に耐えながら反撃を試みていたが、アインホルンの攻撃は城にも及んでいた。ルクシオンはアインホルンの艦橋から操作を行い、共和国の艦隊と通信を傍受しながら戦況を観察していた。

共和国の旗艦が突撃を試みるが、アインホルンは容易く旗艦を突破し、分断するほどの力を見せつけた。旗艦が破壊される様子を見た共和国の司令官は、敗北を認めざるを得なかった。戦いの中でルクシオンは敵の旗艦から宝珠を回収し、リオンへのお土産とした。

この戦闘で共和国の艦隊は無敗の神話が破られ、その司令官は深い絶望に沈んでいた。一方、アインホルン内ではルクシオンがリオンを待ち受けており、戦いの余波を振り返りつつ、これからの行動を計画していた。

六大貴族の当主たちが聖樹神殿で緊急会議を行っていた。議題はアインホルンに関するもので、共和国の艦隊が王国の船に敗れたことによる衝撃が議論されていた。ランベールは王国に抗議するべきだと主張し、フェーヴェル家がどれだけの被害を受けたかを訴えていた。一方、アルベルク議長はリオンからの「被害者だから賠償を期待している」という返答に困惑しており、ランベールの主張に対して他の当主たちは苦々しい顔で反応していた。

一方、マリエの屋敷ではリオンがノエルちゃんの健康状態を見守っていた。ノエルちゃんは限界に近づいており、ジャンが治療魔法使いのマリエによって何度も病院へ連れて行かれていたが、未だ回復していなかった。しかし、ジャンは病衣姿で屋敷に駆け込み、ノエルちゃんに会い、感動的な再会を果たしていた。ジャンの愛情を示す様子にリオンは心を痛めながらも、何でも責任を感じることに疑問を抱いていた。

第 13話「鈍感系主人公」

六大貴族の当主たちが聖樹神殿で緊急会議を行っていた。議題はアインホルンに関するもので、共和国の艦隊が王国の船に敗れたことに対して大きな衝撃を受けていた。会議ではランベールが王国に対して抗議を提案し、アルベルク議長も問題の深刻さを認識していた。さらに、アインホルンの所有者であるリオンからの反論として、彼らが被害者であるとの主張があり、共和国側に責任があるとの声が高まっていた。議論はランベールが激しく主張する一方で、他の当主たちはこの困難な状況をどう乗り越えるかについて苦悩していた。

一方で、マリエはリオンと屋敷の裏庭で会話しており、ピエールが行っていた裏取引の記録をリオンに渡していた。これらの記録には国外に流出してはならない「宝珠」の取引も含まれており、共和国の法律によればこれは極刑に値する行為であった。リオンはこれを脅しのネタとして利用する考えを示し、マリエは彼の態度に不安を感じていた。また、マリエはリオンからの誤解を受け、一時的には彼が怒っていると誤解していたが、実際には彼からの助言を受けて安堵していた。

この事件が解決した後、ジャンはノエルちゃんの死を悼みながらリオンに感謝を述べていた。リオンはこれを受け入れつつ、共和国から賠償金を得る計画を持っていた。また、アルベルクはルイーゼとの会話で、共和国の利益を優先するように厳しく指摘していたが、彼女の行動に対しても理解を示していた。アルベルクは、亡くなった息子リオンに思いを馳せつつ、今後の困難な交渉を前にして心を痛めていた。

アルベルクはリオンとの交渉において、驚きを隠せなかった。
息子の成長した姿のように見え、そのためルイーゼが王国側に加担した理由に察することができた。リオンは自信に満ちた態度で相対し。
フェーヴェル家が被った損害の賠償を要求していたが、リオン自身も被害者であると主張していた。リオンの提案に対してアルベルクは賠償金を支払うことを承諾し、リオンはそれを受け入れたが驚いていた。

リオンは強気な態度を見せながらも、共和国側が負けを認めた場合の不利益を指摘し、自分に責任があるとすれば共和国の不敗神話が終わると警告していた。これに対して、フェルナンはリオンに対する怒りを露わにしつつも、リオンと交渉の継続を認めざるを得なかった。

後日、アルベルクはリオンをラウルト家に招待し、そこで正式に賠償金が支払われ、ホルファート王国との交渉は役人同士で進められた。リオンはアルベルクの息子と似た雰囲気を持っていたため、アルベルクは個人的な興味を持ってリオンと接していた。

アルベルクとその家族は、リオンを豪華な食事に招待していた。テーブルに並べられた料理には、リオンが苦手な野菜も含まれており、彼がそれを食べる様子に家族は注目していた。アルベルクはリオンに、彼が亡くなった実子に似ていることを明かし、その子が苦手だった野菜であることも説明した。この事実にはリオンも驚いたが、アルベルクとの会話を通じて、彼らがリオンを親しみを持って見ていることが明らかになった。また、アルベルクの養子セルジュが冒険者に憧れ、春休み中に家を出たことも話題に上がり、リオンとの会話が進んだ。食事会の後、リオンはマリエに会い、彼女と共に過ごす生活の一コマを楽しんでいた。

エピローグ

カーティスは学園の男子トイレでアーロンと出会った。アーロンは慌てて何かを隠すが、カーティスはそれを問題視せず、むしろ気にかける様子だった。アーロンの外見が変わっていて、清潔感があり、以前よりも丁寧な言葉遣いをしていた。これにカーティスは違和感を覚える。アーロンが他の男子生徒と親しげに話す姿を見て、カーティスはさらに困惑した。以前は女子生徒に声をかけていたアーロンが、最近は男子生徒と親しくしているように見えたからである。

マリエの屋敷では、朝から食事の準備で忙しい様子が描かれる。マリエは朝食を作っており、他の寮生たちはそれぞれの朝の様子で描かれる。特に食堂の様子は賑やかで、カーティスが以前感じた家庭の温かさと現在の居心地の良さを比較しているシーンがある。この場面では、カーティスがマリエの手料理を楽しむ様子が描かれ、食事の時間が彼にとって特別な時間であることが強調されている。

マリエたちが住む屋敷は、応接室を含め客人を迎える設備が整っており、ユリウスもここで生活しているため、必要な箇所には費用がかけられている。ディアドリー・フォウ・ローズブレイドという女性が訪れ、彼女は共和国の現状を調査するために派遣されてきた。ディアドリーは、共和国における紛争を興味深く聞いており、六大貴族の子弟を決闘で倒した話に興奮していた。彼女はまた、王国からリオンに向けての手紙を持参しており、その手紙ではリオンが共和国で起こした問題について触れられていた。ディアドリーは、リオンに対して王国での彼の行動について詳しく知りたがっていた。さらに、ピエールについての話もあり、彼が貴族としての地位を完全に失ったことが明らかにされた。ディアドリーはリオンの家族との関係やピエールの家族内の問題についても言及しており、リオンがこれらの情報にどう反応するかを探っていた。

応接室での会話には、ノエル、レリア、マリエが参加していた。レリアは転生者であり、主人公の双子の妹としての役割を持つが、予定が狂っていると不満を漏らす。彼女は、姉であるノエルと共に聖樹の苗木も返してほしいと主張しているが、その苗木は巫女の適性を持つ者が管理しなければ枯れてしまうと主張する。しかし、レリア自身には巫女の適性がないと言い、この点については両親からも確認済みであると説明する。

話は激化し、レリアとマリエは互いの価値観の違いから喧嘩に発展する。その最中、ルクシオンがレリアに対して何を求めているかを尋ね、話は深まる。レリアは特定の人物、エミールとの関係についても触れ、彼と結ばれることが自身の計画の一部であると明かす。

結局、レリアは姉と聖樹の苗木の返還を要求するが、会話中にリオンの手から守護者の紋章が現れる。これにより、聖樹の苗木がリオンを守護者として選んだことが明らかになり、場の雰囲気はさらに混乱する。予期せぬ展開に困惑しながらも、彼らは何とか協力して世界の危機を回避しようとする方向で話が進む。

ホルファート王国の学園にて、リビアとアンジェがお茶を飲みながら、共和国に滞在中のリオンからの連絡を心配していた。彼らはクレアーレと共にリオンの安否を懸念し、彼が無事であることを願っていた。クレアーレは、ルクシオンの通信を不正アクセスで調べると提案し、リオンの現状を探ろうと試みる。しかし、情報は断片的であり、彼らが得た情報からリオンが無事であることは確認できたが、彼がマリエたちと一緒に滞在していることが示唆された。これにはリビアとアンジェが若干の動揺を見せるが、リオンが無事であることには安堵していた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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