モブせか 9巻レビュー
モブせか まとめ
モブせか 11巻レビュー
どんなラノベ?
異世界転生モノで舞台は剣と魔法のファンタジー世界、浮かび上がった大地。
その大地の間を飛ぶ飛行船。
そんな幻想的な乙女ゲームの世界。
元日本の社会人だったリオンは、女尊男卑な世界に絶望する。
この世界では、男なぞは女性を養うだけとの家畜のようなものであった。
例外なのは、ゲームで攻略対象であった王太子率いるイケメン軍団ぐらい。
そんな理不尽な境遇において、リオンはある一つの武器を持っていた。
前世で生意気な妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの知識である。
本当は田舎に引きこもりのんびりとしたいリオンだったが。
第一婦人の策謀の生贄にされたリオンはその知識を使い。
策謀を食い破りモブとして生きて行こうとしたが、、
やりたい放題の女どもとイケメンにキレ。
チートな宇宙船ルクシオンを使って反旗を翻す。
読んだ本のタイトル
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あらすじ・内容
「何が問題ありません、だ!問題しかないじゃないか!!」
実家との板挟みでリオンの重荷になっていると感じたアンジェは、自ら身を退くことを考えていた。
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10
リオンもまた自分の存在がアンジェを縛っていると考え、
いっそ婚約破棄をした方が彼女のためになるかもしれないと思い悩む。
ぎくしゃくとした空気が流れる中、リオンは宝探しを目的とした冒険の旅を計画する。
そこにマリエや王子、ジェイクたちまで乗っかり、
いつしか争奪戦へと発展していくのだが……。
感想
三作目の乙女ゲームの主人公ミア。
実は他国の皇帝の隠し子だった。
その皇帝の隠し子を護衛する騎士ヘリング(転生者)。
その護衛騎士と自称モブのリオン(転生者)は、三作目の主人公のミアちゃんに相応しい恋人候補を評価をする話から始まる。
王子ジェイクは王太子になれない所がマイナス評価で、性転換した別の攻略対象の冒険者アーロンと良い雰囲気なのでボツ!
そのジェイクの忠臣オスカルも攻略対象だったが、リオンの妹のフィンリーと最初は仲が良かったが、、
リオンの姉、ジェナとお付き合いしているのでボツ!
アーロンは女の子アーレちゃんになってしまったので論外。
新たに出て来たイーサン。
剣豪で魔法に長けており上級貴族の跡取り。
もう彼しか残っていない。
でも、ミアちゃんを妹のように溺愛しているヘリングはイーサンも弱く思えて気に入らない。
イーサンを鍛えてミヤちゃんに相応しい男に育てるしかないかと真剣に悩み出すヘリング。
それに呆れるリオン。
だが、イーサンもアーレちゃんに夢中になってしまった!
そこで始まるジェイクとイーサンの口喧嘩。
リオンの妹フィンリーが2人の仲裁に入るがリオンの威光も2人に届かない。
そこでミアちゃんが「正々堂々と勝負しなさい」と言うと。
恒例行事。
鎧での決闘が始まってしまうww
それにドン引きなミヤちゃん。
そして、男が戸籍上の男を賭けての決闘が始まるが、、、
攻略対象達が攻略対象を巡っての決闘をする。
結果、、攻略対象が全滅してしまった。。。
ちなみに、ミヤちゃんは護衛騎士のヘリングを恋愛対象にしていた。
そして、リオンも面倒臭い状況になっている。
ミレーヌ王妃の娘のエリカ王女も転生者だったと判明。
しかもリオンの前世の妹のマリエの娘だと、、
つまり、前世では会えなかったリオンの姪っ子だと判明。
そこから前世の姪のエリカ王女を溺愛するリオンは毎週エリカの元に通う。
それについて行くマリエ。
そんなリオンを見て、エリカの婚約を破棄させてリオンに嫁がせようと暗躍し出すミレーヌ。
それに対して床に寝転がって駄々をこねて大反対をする国王でエリカの父親のローランド。
そんな王家の動きを察知してリオンの婚約者であるアンジェリカを呼び出して、リオンを繋ぎ止めろと命じるアンジェリカの父親。
元々一作目の攻略対象の元王太子ユリウスの妻となって、王妃となる教育を受けていたアンジェリカは貴族の義務が精神的な根底にある。
元は日本の社会人で、辺境の男爵の次男坊だったリオンとの間には大きな意識の齟齬が横たわっていた。
そんな彼等のいるホルファート王国の状況は。
地方の貴族がいつ反乱を起こしてもおかしくない状態。
反乱を起こすの貴族筆頭がアンジェリカの実家だったりする。
彼女の実家はリオンの力。。。
・公国の侵攻を1人で撃退
・公国の2度目の侵攻も指揮官として撃退
・共和国の聖樹を滅ぼす
・共和国を侵略して来たラーシェルの艦隊を単独で撃退
・ラーシェルが暗躍して起こった王都での反乱を5バカを指揮して鎮圧
そんなリオンの戦力を反乱のアテにしている。
だがリオンは戦闘の度に疲弊し、苦しんでおり睡眠薬を多く飲まないと寝めない状態。
それを横で見ているアンジェリカは、自身の存在がリオンを反乱に関わらせる可能性にら苦痛を感じでいた。
それを説明されたリオンは、アンジェリカの実家の件は気にする必要は無いと言うが、アンジェリカの立場的な苦痛には理解は出来てない。
それでも何とかアンジェリカとの関係を維持したいリオンは、前世の姪だが自身より長生きしていたエリカにアドバイスを貰って冒険をする事になる。
それに嬉々として食い付くアンジェリカと呆れながらも付き合うオリヴィアとノエル。
それに付いてくる5バカと生活費を稼ぎたいマリエ達。
そこで始まるドタバタな冒険。
それでもアンジェリカとリオンの溝は埋まらず、遂にアンジェリカはリオンに別れを言う段階まで行ってしまった。
でもリオンの相棒ルクシオンの策謀で、リオンが心底怖い幽霊船を誘導させリオンとアンジェリカを幽霊船に放り込む。
そして、アンジェリカの前でリオンはトコトン情けない姿を晒す。
心の折れ方がマリエと似てるのがやはり前世の兄妹。
そして、怯えるリオンとトコトン話合いをした結果。
アンジェリカは実家と絶縁して普通のアンジェリカとしてリオンについて行く事を決める。
リオンという戦力が王国側に付いたと判断されて、燻っていた反乱の兆しも鎮静化した。
そんな内乱の危険を脱したホルファート王国にラーシェルが他国を巻き込んで侵略を企てると情報が流れて来た。
外道騎士リオンを倒せと、、、

モブせか 9巻レビュー
モブせか まとめ
モブせか 11巻レビュー
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考察・解説
婚約者との関係
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』において、主人公リオンと婚約者たち(アンジェリカ、オリヴィア、ノエル)、特にアンジェリカとの関係の危機と修復、および絆の深化について解説する。
一代で公爵にまで上り詰めたリオンと、貴族社会の価値観に縛られるアンジェリカとのすれ違い、そしてダンジョン探索を経て真の絆を結ぶにいたる全容は以下の通りである。
1. すれ違いと価値観の違いによる関係の危機
一代で公爵にまで上り詰めた英雄であるリオンに対し、アンジェリカ(アンジェ)は自分が実家であるレッドグレイブ公爵家の権力闘争にリオンを巻き込んでいることに強い懸念を抱いていた。
・アンジェは、実家の後ろ盾を使えなければ自分には価値がなく、リオンを満足に支えられない重荷になるだけだと思い詰めていた。
・この状況を案じたオリヴィア(リビア)とノエルの強い後押しにより、リオンとアンジェのデートが実現する。
・しかし、リオンの配慮不足もあり、アンジェはリオンに謝らせてばかりの自分が嫌になり、互いを知らなすぎた、と涙を流し、デートは失敗に終わってしまう。
・このすれ違いの根底には、前世の記憶から個人を重視するリオンと、家を重視する貴族社会で生きてきたアンジェとの価値観の決定的な違いが存在していた。
・また、エリカからの指摘により、王妃教育を受けてきたプライドの高いアンジェは、ただリオンに守られるだけの存在ではなく、隣に立って同じ物を見て、頼り合い、支え合いたい、と願っていることが明らかになる。
2. 冒険を通じた対等な関係への修復
関係を修復するため、リオンは金手の古城への宝探しの冒険を計画した。
・ダンジョン探索において、リオンが手加減せずに隠し通路などを駆使して本気で勝負を挑んだ。
・このリオンの姿勢は、アンジェにとって自分が一人前のライバルとして扱われている証となり、彼女を大いに喜ばせる結果となった。
3. 情けない姿の露呈と実家との絶縁の決断
その後遭遇した幽霊飛行船の探索では、幽霊を極端に恐れるリオンが腰を抜かし、アンジェの脚に泣きついてすがりつくという非常に情けない姿を晒すこととなる。
・しかし、完璧な英雄ではないリオンの弱さを見たことで、二人の間の張り詰めた空気は解け、距離はさらに縮まることになった。
・別れを覚悟していたアンジェに対し、リオンは、実家と喧嘩してでもアンジェが欲しい、俺の幸せにはアンジェが必要だ、と真っ直ぐな本音を伝える。
・これを受けたアンジェは、リオンの平穏を守り、レッドグレイブ家が彼を利用するのを防ぐため、自ら実家と絶縁するという重大な決断を下した。
4. 三人の婚約者からの深い愛情
エピローグにおいて、人工知能クレアーレが国王への嫌がらせとして、リオンとエリカの偽スキャンダル写真を撮る、という過激な提案をする。
・この提案に対し、アンジェ、リビア、ノエルの三人は激怒してクレアーレを捕縛した。
・エリカが、それだけ愛されているってこと、と評したように、三人がリオンに対して深い愛情を抱いており、強い絆で結ばれていることが改めて示されている。
まとめ
第10巻で描かれたリオンとアンジェの関係は、個人と家という価値観の衝突から一度は危機を迎えたものの、対等な立場で臨んだダンジョン探索によって劇的に修復された。リオンが完璧な英雄ではなく幽霊を恐れる一人の人間としての弱さを見せ、アンジェへの本音を真っ直ぐに伝えたことで、アンジェもまたリオンを守るために実家と絶縁するという強固な覚悟を固めるにいたった。最終的にはリビアやノエルも含めた三人の婚約者全員がリオンへの深い愛情を共有していることが示され、彼らの絆はより強固なものへと深化している。
レッドグレイブ家の策略
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』におけるレッドグレイブ家の策略は、王家の衰退に乗じて王国を掌握し、リオンの圧倒的な力を一族のものとして完全に取り込もうとする野心的な権力闘争として描かれている。
娘であるアンジェリカの不当な婚約破棄や、旧公国との戦争による王家の弱体化を機に開始された、国家転覆の計画とリオンの取り込みにいたる策略の全容は以下の通りである。
王国への見切りと新国家樹立の野心
レッドグレイブ公爵家はホルファート王家の分家という立場であるが、様々な事件を経て、すでに王国へ完全に見切りをつけていた。
・当主のヴィンスと嫡男のギルバートは、現在の王国を無理に延命させてもいずれ領主貴族の不満が爆発すると考えていた。
・そのため、自らの手で反乱を起こして王位を簒奪し、新たな国を手に入れるという強い野心を抱くにいたった。
リオンを戦争の道具として取り込む手口
その野望を実現するための最大の鍵が、たった一人で王都の暴動を制圧できる力とロストアイテム(ルクシオン)を持つリオンであった。
・レッドグレイブ家は、アンジェリカとの婚約を利用してリオンを自陣営に縛り付けようと画策する。
・兄のギルバートはアンジェに対し、リオンをこちら側に繋ぎ止めるのがお前に与えられた役目だ、と冷徹に言い放った。
・さらに父ヴィンスは、王国に恨みを持つモットレイ伯爵をわざとリオンに引き合わせた。
・無秩序な反乱が起きる前に、君の力があれば流す血は最小限で済む、と説き伏せ、被害を減らすという大義名分のもとでリオンに反乱の先頭に立たせようと誘導を試みた。
ルクシオンの力を一族で独占する長期計画
彼らの策略は、単に一時的な戦力としてリオンを利用するだけにとどまらない。
・アンジェリカは、父と兄の真の目的が、時間をかけてルクシオンの力をレッドグレイブ家に取り込むこと、であると見抜いていた。
・これは、リオンとアンジェリカの間に生まれる子孫を通じて世代を重ねることで、新人類の強大な兵器をレッドグレイブ家が独占しようとする、非常に息の長い計画であった。
策略の崩壊とアンジェリカの決断
しかし、この盤石に見えた実家の策略は、利用されるはずのアンジェリカ自身の強い反発によって崩れ去ることとなる。
・アンジェリカは、田舎で穏やかに暮らしたいと願うリオンが、自分のせいで実家の終わりのない戦いに巻き込まれることを激しく拒絶した。
・自分がリオンを縛り付ける重荷になることを恐れた彼女は、リオンの平穏を守るために自らレッドグレイブ家と絶縁するという劇的な決断を下した。
・アンジェリカが実家と縁を切り、結果的にリオンが王家を支持するような形に収まったことで、レッドグレイブ家を利用して反乱を企てていた領主貴族たちは二の足を踏むようになる。
・派閥から抜け出す貴族も現れ始めたことで、レッドグレイブ家の描いていた国家転覆の策略は大きく狂う結果となった。
まとめ
レッドグレイブ家が目論んだ国家転覆とリオンの取り込み計画は、一族の駒として扱われるはずだったアンジェリカの離反によって瓦解した。婚約関係を利用した戦力の搾取や、世代を超えてルクシオンの権限を独占しようとする長期的な計略は極めて緻密であったが、リオンを思い実家との絶縁を選んだアンジェリカの覚悟が周囲の貴族を動揺させ、派閥の弱体化を招いた。結果として、レッドグレイブ家の野心的な策略は足元から崩れる形となり、王国の勢力図は新たな局面を迎えることとなった。
エリカ王女の婚約
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』において、エリカ王女の婚約は、王室の政治的思惑や国家間の防衛問題、そして転生者たちの前世の血縁関係が複雑に絡み合う重要なテーマとして描かれている。
王国の行く末を左右する政略結婚の裏で、既存の婚約者の変化や王妃による強硬策、さらには前世の倫理観に縛られる主人公の葛藤にいたる全容は以下の通りである。
本来の婚約者であるエリヤとの政略結婚
エリカは当初、ラーシェル神聖王国との国境を守るフレーザー侯爵家の嫡男、エリヤ・ラファ・フレーザーと婚約していた。
・この婚約は、王妃ミレーヌの実家であるレパルト連合王国を救い、万全の防衛態勢を整えるための重要な政略結婚であった。
・乙女ゲームの知識を持つマリエ(前世の母)は、ゲーム内のエリヤが腰巾着のような醜男であったことを知っていたため、この婚約に絶望し激しく反対した。
・しかし現実のエリヤは、エリカのために痩せる努力をして、ぽっちゃり体型で可愛い、優しい、青年に変化していた。
・エリカ自身も王族に転生した責任として民や国を守る義務を強く自覚しており、エリヤとの政略結婚に納得し、不満はないと語っている。
王妃ミレーヌによるリオンとの婚約画策
しかし、リオンが単独で王都の暴動を鎮圧し公爵へと上り詰めたことで、婚姻を巡る状況は一変することとなる。
・ミレーヌは、王国の存続と、リオンの強大な力をレッドグレイブ公爵家に奪われることを防ぐための策を講じる。
・そのため、フレーザー家との婚約を破棄してでもエリカをリオンに嫁がせるという強硬策を打ち出した。
・ミレーヌは国を守るための最善の選択として、娘の気持ちや既存の婚約を犠牲にする冷徹な判断を下そうとしている。
ローランドとリオンによる断固たる拒絶
このミレーヌの画策に対し、周囲の当事者たちは強く反発している。
・エリカを溺愛する国王ローランドは、大嫌いなリオンに愛娘を嫁がせることなど絶対に我慢ならないと激怒し、ミレーヌと激しい口論を繰り広げた。
・一方の当事者であるリオンも、アンジェからエリカ王女が妻になるだろうと危惧された際、無理、絶対に無理、エリカだけはない、と断言して強く拒絶している。
・リオンにとってエリカは前世の姪であり、結婚するなど倫理的にも心情的にもあり得ないことであった。
・また、リオンがエリカと親しくしすぎると、ミレーヌがそれを口実に結婚の責任を迫ってくる危険性がある。
・そのため、アンジェからもエリカとお茶会をするのは最低限に留めるよう忠告されている。
まとめ
エリカ王女の婚約問題は、本人の王族としての高い覚悟とは裏腹に、王国の覇権を巡る権力闘争の道具として翻弄されている。リオンの公爵昇格に伴い、その強大な抑止力を王家に囲い込もうとするミレーヌの冷徹な政治的判断が、既存の安定した婚約関係に破綻をもたらしかねない状況を生み出した。国王の個人的な嫌悪感や、リオンにとってエリカが前世の姪であるという致命的な血縁の秘密が強力な抑止力となっているものの、この婚姻問題は今後の国家の命運と人間関係を揺るがす大きな火種として存在している。
隣国の侵攻計画
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』の終盤における「隣国の侵攻計画」は、ラーシェル神聖王国が主導する、ホルファート王国を完全に滅亡させるための大規模な軍事行動として描かれている。
周辺国を巻き込んだ軍事同盟の結成、神聖王の冷徹な野心、孤立を深めるホルファート王国の内情、そして標的となったリオンの決意にいたる全容は以下の通りである。
外道騎士を大義名分とした軍事同盟の結成
侵攻を企てるラーシェル神聖王国は、ホルファート王国の周辺国すべてに親書を送り、大規模な軍事同盟を呼びかけた。
・その大義名分として利用されたのが、たった一人で旧公国との戦争や王都の暴動を鎮圧したリオンの存在であった。
・ラーシェル側はリオンを外道騎士と呼び、彼を放置すれば周辺国はことごとく滅ぼされる、と危機感を煽ることで各国をまとめることに成功した。
神聖王の真の目的とホルファート王国への驕り
ラーシェル神聖王国とホルファート王国には建国前からの深い因縁があり、神聖王は歴史の浅いホルファート王国を低俗な輩と見下していた。
・神聖王は、リオンが強力なロストアイテムを手に入れていい気になっているものの、所詮は個の力に過ぎないと侮っていた。
・彼の真の目的は、周辺国が一気に攻め込むことでホルファート王国を地図から消し去ることであった。
・焼け野原にするまで戦いを止めぬ、という極めて非情で徹底した方針を掲げていた。
ホルファート王国内の混乱と孤立無援の状態
この未曾有の侵攻計画に対し、ホルファート王国の王宮は激しいパニックに陥ることとなる。
・周辺国すべてが敵に回り、味方となるはずのアルゼル共和国や王妃ミレーヌの故郷であるレパルト連合王国にも戦力を出す余裕がなかった。
・これにより、王国は完全に孤立無援の状態となった。
・ミレーヌが国力の低下や領主貴族の裏切りを深刻に懸念する一方で、国王ローランドは、小僧一人に頼るしかない時点で詰んでいる、負けを認めて降伏するか、と半ば投げやりな態度をとっており、首脳陣の間でも温度差が生じていた。
リオンの反応と姪に誓った決意
未曾有の国難が迫る中、当の標的とされているリオンは、こともあろうかこの絶望的な状況を、多少やり過ぎても有耶無耶にできる好機、と捉えていた。
・ローランド国王への個人的な嫌がらせの会議を開いて婚約者たちを呆れさせる一幕もあった。
・しかし、最終的には前世の姪であるエリカ王女から戦争への不安を打ち明けられる。
・これに対しリオンは、心配しなくていいぞ。俺とルクシオンで何とかするさ、と力強く約束した。
・愛する姪を安心させるため、リオンは相棒のルクシオンとともに、ラーシェル神聖王国の侵攻計画に正面から立ち向かう覚悟を固めた。
まとめ
ラーシェル神聖王国が主導する隣国の侵攻計画は、リオンの規格外の武力を脅威とみなした周辺諸国が結託したことで、ホルファート王国を完全な孤立無援へと追い込んだ。王国内部が懸念と諦念で混乱する中、リオン自身は当初こそ政治的状況を利用したコメディ的な反応を見せていたものの、前世の姪であるエリカの不安を払拭するために参戦を決意した。個の力と侮る神聖王の驕りに対し、リオンがルクシオンとともにどのような超技術をもって国難を打破していくのか、物語は最大の決戦に向けて動き出すこととなった。
乙女ゲーの決闘
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』における「乙女ゲーの決闘」は、第3作目の攻略対象であるジェイクとイーサンが、同じく元攻略対象であり現在は女子へ性転換したアーレを巡って激突するという、シナリオの完全な崩壊を象徴するカオスなイベントとして描かれている。
一人の元男子生徒を巡る攻略対象同士の対立、主人公ミアの勘違いによる煽り、そして闘技場で明かされた衝撃の事実から完全なルート破綻にいたる全容は以下の通りである。
決闘の勃発と主人公ミアの勘違いによる展開
事の発端は、イーサンがアーレを口説いていたところにジェイクが介入し、激しい口論に発展したことであった。
・周囲の生徒やフィンリーが仲裁に入っても全く収まらなかったが、見かねた主人公のミアが、男だったら正々堂々と勝負ですよ、と一喝した。
・ミアは、正々堂々と告白して選んでもらう、という意味で発言した。
・しかし、血の気の多いジェイクとイーサンはこれを鎧を使用した決闘と勘違いし、アーレを賭けた闘技場での対決が決定してしまった。
明かされた本名と闘技場でのカオスな展開
闘技場での決闘直前、実況の女子生徒のアナウンスにより、アーレの書類上の本名がアーロンであり、戸籍上は現在も男子生徒であることが全観客に公表されてしまう。
・一人の美しい女性を巡るロマンチックな決闘を期待していた観客席は、男が男を取り合っている、という事実に困惑し騒然となった。
・しかし、当のジェイクは、男かどうかなど関係ない。アーレはアーレだ、と一歩も引かず決闘の継続を宣言した。
・イーサンも、性別など天才の私には関係ない、とこれに同調する。
・結果として、攻略対象の男性二人が、元男子の攻略対象を巡って命懸けで戦うという前代未聞の事態に発展した。
決闘の結末と二人の間に芽生えた謎の友情
ルクシオンの事前評価では才能に勝るイーサンが有利とされていたが、ジェイクの努力と気迫により勝負は拮抗することとなる。
・最終的にジェイクのグレイブとイーサンのレイピアが互いの鎧を貫き、両者機能停止による引き分けに終わった。
・激しい戦いを通じて二人は互いの実力を認め合い、男同士の奇妙な友情すら芽生えるという熱い展開を見せた。
正規の乙女ゲーシナリオの完全崩壊
この決闘の結末により、第3作目の本来のゲームシナリオは修復不可能なレベルにまで破綻した。
・攻略対象であるジェイク、イーサン、アーレの3人が互いに関係を完結させてしまい、主人公であるミアの恋人候補から完全に脱落することとなった。
・残るオスカルもリオンの姉ジェナと交際しているため、本来の攻略対象は全滅状態である。
・さらにマリエの指摘によれば、そもそもミア自身が自分を第一に守ってくれる完璧な騎士であるフィンに強く惹かれており、他の男性を恋愛対象として見ていなかった。
・この決闘は、過保護なフィンの存在とイレギュラーの連鎖によって、第3作目のシナリオが根底から崩壊していることを決定づける出来事となった。
まとめ
本来は主人公ミアを奪い合うはずのイベントであった決闘は、性転換したアーレを巡ってジェイクとイーサンが激突し、引き分けを経て奇妙な友情を結ぶという、ゲーム知識とはかけ離れたカオスな結末を迎えた。観客席にアーレが戸籍上は男子である事実が露呈してもなお愛を貫いた二人の情熱により、ミアの攻略対象は完全に消滅することとなる。ミア自身も騎士フィンへ心を寄せている現状を含め、この決闘イベントは第3作目の世界線が既存のルートから完全に逸脱し、独自の人間関係へと再構築されたことを明確に示している。
リオンとアンジェの絆
『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 10』において、主人公リオンとアンジェリカ(アンジェ)の絆は、価値観の違いによるすれ違いと、それを乗り越えた先の深い結びつきとして描かれている。
家柄や権力に縛られる貴族社会の価値観から生じた関係の危機が、ダンジョンでの冒険や互いの弱さの露呈を経て、一個人の男女としての強固な信頼関係へと昇華していく全容は以下の通りである。
すれ違いと重荷への恐れ
一代で公爵にまで上り詰めた英雄であるリオンに対し、アンジェリカは彼を実家であるレッドグレイブ公爵家の権力闘争に巻き込んでいることに強い罪悪感を抱いていた。
・アンジェリカの父と兄は、リオンの持つ強大な力とロストアイテムであるルクシオンを時間をかけて一族に取り込もうと企図していた。
・家を重んじる貴族社会で生きてきたアンジェリカは、実家の後ろ盾が使えなければ自分には価値がなく、リオンの平穏な人生を奪うだけの重荷になってしまうと思い詰めるようになる。
・前世の記憶から個人を重視し、実家の力など気にしないリオンとの間には、価値観の決定的な違いによるすれ違いが生じていた。
対等な関係への渇望と冒険での喜び
関係を修復するため、リオンは金手の古城への宝探しの冒険を計画した。
・アンジェリカは本来、一国の王妃になるための教育を受けた誇り高い女性である。
・ただ守られ庇われるだけの姫のような扱いをされるのではなく、リオンの隣に立って同じ景色を見ながら、頼り合い支え合いたいと願っていた。
・そのため、ダンジョン探索においてリオンが手加減せず、隠し通路を利用して本気で出し抜こうとしたことは、アンジェリカにとって自分が対等なライバルとして扱われている証となり、彼女を大いに喜ばせる結果となった。
弱さの露呈と張り詰めた空気の解消
ダンジョン攻略後、突如現れた幽霊飛行船を前にして、アンジェリカはリオンに別れを切り出そうとする。
・しかし、幽霊を極端に恐れるリオンが腰を抜かし、アンジェリカに泣きついてしがみつくという非常に情けない姿を晒したことで事態は一変する。
・完璧な英雄ではないリオンの弱さを目の当たりにし、自分が守ってやらねばならないと実感したことで、二人の間の張り詰めた空気は解けることとなった。
実家との絶縁と互いを選び取る決断
アンジェリカから、実家の力が使えない自分がそばにいても役に立たない、と告げられたリオンは、レッドグレイブ家と喧嘩をしてでもアンジェが欲しい、俺の幸せにはアンジェが必要だ、と真っ直ぐな本音をぶつける。
・この言葉を受けたアンジェリカは、リオンの平穏を守り、レッドグレイブ家が彼を利用するのを防ぐため、自ら実家と絶縁するという極めて重大な決断を下した。
・家という巨大な後ろ盾を捨ててでも、一個人の女性としてリオンの隣で彼を支えていくことを選び取ったのである。
まとめ
リオンとアンジェリカの人間関係は、家柄という貴族社会の重圧を排除し、対等な個人同士の結びつきを再構築することで完成にいたった。実家の思惑に利用されることを恐れて一時は身を引こうとしたアンジェリカであったが、リオンの人間臭い弱さに触れ、さらに家柄ではなく自身を必要とするリオンの真摯な求婚を受けたことで、公爵家との決別を選択した。この実家との絶縁という大きな決断は、彼女が単に守られる存在から、リオンの平穏を自らの意志で守り支える真の伴侶へと覚醒したことを意味している。
モブせか 9巻レビュー
モブせか まとめ
モブせか 11巻レビュー
登場キャラクター
ホルファート王国
リオン・フォウ・バルトファルト
前世の記憶を持つ転生者である。小心者で平穏な生活を望むが、厄介事に巻き込まれやすい。アンジェリカ、オリヴィア、ノエルと婚約している。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の公爵。
・物語内での具体的な行動や成果
アンジェリカとの関係を修復するため、金手の古城でのダンジョン探査を計画した。幽霊船に乗り込んだ際は恐怖で動けなくなり、彼女に助けられた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
王国の英雄として認知されているが、幽霊などの怪談が極端に苦手である。
ギルバート
アンジェリカの兄である。実家の利益と権力の拡大を優先する。
・所属組織、地位や役職
レッドグレイブ公爵家の嫡男。
・物語内での具体的な行動や成果
アンジェリカに対し、リオンをレッドグレイブ家に繋ぎ止める役割を果たすよう指示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
王国に見切りをつけ、将来的にリオンとルクシオンの力を自家に取り込もうと企図している。
アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブ
リオンの婚約者であり、気が強く真面目である。リオンが実家の権力闘争に利用されることを嫌がっている。
・所属組織、地位や役職
レッドグレイブ公爵家の令嬢。
・物語内での具体的な行動や成果
金手の古城でモンスターを撃破し、財宝を発見した。幽霊船で怯えるリオンを抱きかかえて助け出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンと共に歩むことを選び、レッドグレイブ公爵家と縁を切った。
マリエ・フォウ・ラーファン
リオンの前世の妹である。エリカの前世の母親でもある。金銭への執着が強い。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の留学生。
・物語内での具体的な行動や成果
金手の古城で財宝を見つけて自立を目指したが、隠し扉の存在を知らずに失敗した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
エリカの前で母親らしい振る舞いをしようと奮闘している。
エリカ・ラファ・ホルファート
マリエの前世の娘であり、リオンの前世の姪である。落ち着いた振る舞いをする。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の第一王女。
・物語内での具体的な行動や成果
リオンやお茶会で前世の話をした。ダンジョン探査の旅にも同行している。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
フレーザー家の嫡男であるエリヤと政略結婚する予定である。
オリヴィア
リオンの婚約者である。アンジェリカを支え、リオンとの関係修復を応援する。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の特待生。
・物語内での具体的な行動や成果
アンジェリカの苦悩を知り、リオンにデートをするよう強く促した。古城の地下では遺物の文化的価値に興味を示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
魔法の扱いに長けており、高度な合成魔法を使いこなす。
ローランド・ラファ・ホルファート
ホルファート王国の国王である。娘のエリカを溺愛しており、リオンをひどく嫌っている。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の国王。
・物語内での具体的な行動や成果
エリカがリオンと婚約する話や、ダンジョン探査に同行したことに激怒した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
他国が軍事同盟を結んで攻め込もうとしている状況に対し、楽観的な態度をとっている。
ミレーヌ・ラファ・ホルファート
ホルファート王国の王妃である。国を守るためなら手段を選ばない冷徹さも持ち合わせる。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の王妃。
・物語内での具体的な行動や成果
王国の存続のため、エリカとリオンを婚約させる案をローランドに提示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
国の危機に対して的確な判断を下す人物として、周辺国からも警戒されている。
ユリウス・ラファ・ホルファート
元王太子である。リオンと時折言い争うが、友人として親しく接する。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
金手の古城でシールドを張り、魔法攻撃から仲間を守った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンにアンジェリカを裏切らないよう忠告した。
グレッグ・フォウ・セバーグ
筋肉を鍛えることに熱心であり、豪快な戦い方をする。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
古城の探索で短槍を使用し、モンスターを撃破した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジルクの策略に騙されて怒りをあらわにした。
クリス・フィア・アークライト
剣術に優れる青年である。真面目で冷静な口調で話す。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
剣を用いてアンデッドのモンスターを次々と倒した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジルクに騙されたことに腹を立て、リオンともども仕返しを誓った。
ブラッド・フォウ・フィールド
魔法の扱いに自信を持つ。ナルシストな傾向がある。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
魔法陣を展開し、渦を巻く炎の魔法でアンデッドの集団を焼き払った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジルクが落としたハンカチに釣られ、罠に引っかかって脱落した。
ジルク・フィア・マーモリア
計算高く、目的のためには卑怯な手段を厭わない。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
ダンジョンの探索で爆弾を使用し、狙撃で後方の魔法使いを撃ち抜いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンを出し抜こうとしたが、逆にリオンとルクシオンの策に嵌まった。
ヴィンス
アンジェリカの父親である。野心を持つ。
・所属組織、地位や役職
レッドグレイブ公爵家の当主。
・物語内での具体的な行動や成果
モットレイ伯爵をリオンに紹介し、王都への反乱の可能性を仄めかした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
アンジェリカから縁を切ると宣言され、絶縁を受け入れた。
ドミニク・フォウ・モットレイ
王国に対して強い不満を抱いている。
・所属組織、地位や役職
モットレイ伯爵家の当主。
・物語内での具体的な行動や成果
リオンに王都を焼き払う反乱を持ちかけた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンの活躍によって不貞を働いた妻と離縁できたことに感謝している。
ジェイク・ラファ・ホルファート
野心が強い。アーレに好意を寄せている。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の第二王子。
・物語内での具体的な行動や成果
アーレを巡ってイーサンと口論になり、闘技場で決闘を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
イーサンとの決闘は引き分けに終わった。
アーロン(アーレ)
マリエとクレアーレの実験で女子になった元男子生徒である。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
ダンジョンでオスカルの失態を激しく叱責した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジェイクとイーサンの決闘の原因となり、男であることが周囲に露見した。
オスカル・フィア・ホーガン
筋肉を鍛えることに熱心である。天然な性格をしている。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
ダンジョンでアンデッドに斧で攻撃し、アーレに叱られた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジェナと交際している。
カイル
マリエに仕えるハーフエルフの少年である。
・所属組織、地位や役職
マリエの専属使用人。
・物語内での具体的な行動や成果
マリエのダンジョン探索に同行し、彼女を支援した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンの冷酷な発言に呆れる場面があった。
カーラ(カーラ・フォウ・ウェイン)
マリエを慕う女子生徒である。
・所属組織、地位や役職
マリエの専属使用人。
・物語内での具体的な行動や成果
ダンジョンで古い銀貨を発見し、マリエに報告した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
マリエの行動を称賛し、落ち込む彼女を慰めた。
イーサン・フォウ・ロブソン
剣と魔法の才能を持つ。自信家である。
・所属組織、地位や役職
ロブソン伯爵家の嫡男。
・物語内での具体的な行動や成果
アーレをナンパし、ジェイクと口論になった後に闘技場で決闘を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジェイクとの決闘は引き分けに終わった。
ジェナ
リオンの姉である。高望みをする傾向がある。
・所属組織、地位や役職
バルトファルト家の長女。
・物語内での具体的な行動や成果
喫茶店でオスカルと親しく過ごした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
妹のフィンリーからは軽蔑されている。
フィンリー(フィンリー・フォウ・バルトファルト)
リオンの妹である。姉のジェナに呆れている。
・所属組織、地位や役職
バルトファルト家の次女。
・物語内での具体的な行動や成果
ジェナとオスカルの様子を監視し、ジェイクとイーサンの喧嘩を止めようとした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ジェナとオスカルの交際を快く思っていない。
ダニエル
リオンの友人である。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
闘技場の観客席で、リオンをからかった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特に変化は描写されていない。
レイモンド
リオンの友人である。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
闘技場の観客席で、二年前の決闘を懐かしんだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特に変化は描写されていない。
カーティス
アーレの友人である。
・所属組織、地位や役職
ホルファート王国の生徒。
・物語内での具体的な行動や成果
正体が男だと露見したアーレに対し、温かい声援を送った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特に変化は描写されていない。
アルゼル共和国
ノエル・ジル・レスピナス
リオンの婚約者である。明るく砕けた口調で話す。
・所属組織、地位や役職
アルゼル共和国の巫女。
・物語内での具体的な行動や成果
金手の古城で聖樹の葉を使用し、ボスモンスターの動きを封じた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
体力はあまりないが、巫女としての力を発揮して仲間を支援した。
ヴォルデノワ神聖魔法帝国
フィン・ルタ・ヘリング
ミアを過保護に守る。リオンと同じ転生者である。
・所属組織、地位や役職
ヴォルデノワ神聖魔法帝国の騎士。ミアの守護騎士。
・物語内での具体的な行動や成果
ミアの恋人候補の品定めを行い、ジェイクやオスカルを不合格とみなした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ブレイブという魔装を相棒にしている。
ミア
小柄で活発な少女である。フィンに好意を寄せている。
・所属組織、地位や役職
ヴォルデノワ神聖魔法帝国の留学生。皇帝の隠し子。
・物語内での具体的な行動や成果
ジェイクとイーサンに正々堂々と勝負するよう促し、決闘のきっかけを作った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
原因不明の病気を抱えている。
ラーシェル神聖王国
神聖王
他国を下に見ている。
・所属組織、地位や役職
ラーシェル神聖王国の王。
・物語内での具体的な行動や成果
ホルファート王国を滅ぼすため、周辺国に軍事同盟を呼びかけた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
リオンを外道騎士と呼び、周辺国の脅威として大義名分に利用した。
宰相
神聖王に従順である。
・所属組織、地位や役職
ラーシェル神聖王国の宰相。
・物語内での具体的な行動や成果
神聖王にリオンの動向を報告し、軍事同盟の進捗を伝えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ローランドやミレーヌの動きを警戒している。
人工知能
ルクシオン
リオンの相棒である。口が悪く、リオンに嫌味を言う。
・所属組織、地位や役職
リオンに仕える人工知能。
・物語内での具体的な行動や成果
古城の探索でリオンをサポートし、隠し通路の情報をクレアーレに横流しした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
アンジェとリオンを二人きりにするため、幽霊船の接近を意図的に許した。
ブレイブ
フィンの相棒である。ルクシオンとは仲が悪い。
・所属組織、地位や役職
フィンの相棒。魔装のコア。
・物語内での具体的な行動や成果
フィンの過保護な態度に呆れ、舞台劇の知識を披露した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ルクシオンと口論を繰り返している。
クレアーレ
リオンの所有する人工知能である。陽気で悪戯好きである。
・所属組織、地位や役職
リオンに仕える人工知能。
・物語内での具体的な行動や成果
古城でアンジェたちを先導した。ローランドへの嫌がらせとして過激な提案を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
提案が過激すぎたため、アンジェたちから制裁を受けた。
モブせか 9巻レビュー
モブせか まとめ
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展開まとめ
プロローグ
机の上に男の拳
ミアの恋人候補
リオンは、教室でヘリングと共にミアの恋人候補を検討していた。ヘリングはミアを守る守護騎士でありながら、恋愛感情ではなく、ミアを守れる相手かどうかを真剣に見極めようとしていた。攻略対象であるジェイクは野心が強く、ミアを苦労させるとして却下された。
外れた攻略対象たち
オスカルは根は良いものの、馬鹿でミアを守れないうえ、ジェナと付き合っているため候補から外された。アーロンはクレアーレたちによって女子のアーレになっており、ジェイクとも良い雰囲気になっていた。攻略対象が次々に候補から脱落している状況に、リオンは頭を抱えていた。
皇女ミアの危うい立場
ヘリングは、ミアが皇帝の隠し子で皇女であるため、本人の意思に関係なく帝国の継承権争いに巻き込まれる危険があると語った。ミアを担がれることを恐れる皇族たちに狙われる可能性があり、恋人には愛情だけでなく、権力や財力、家柄、実力が求められた。そのためヘリングは、覚悟のない男がミアに近づくことを許せなかった。
最後の候補イーサン
残った候補として、イーサン・フォウ・ロブソンの写真が確認された。イーサンは実兄を押しのけて伯爵家の跡取りとなり、魔法と剣の腕にも優れた人物だった。家柄、財力、実力の面では最有力候補とされたが、ヘリングは性格の悪そうな顔が気に入らず、徹底的に調べるつもりだった。
ブレイブの疑惑
ブレイブは、リオンが一作目の主人公や悪役令嬢、二作目の主人公と婚約していることを知り、狙っていたのではないかと疑った。リオンは偶然だとごまかしたが、ブレイブは納得しなかった。ルクシオンは会話を打ち切り、イーサンの件はヘリングたちに任せて学生寮へ戻るよう促した。
レッドグレイブ家の屋敷
一方、アンジェは王都にあるレッドグレイブ家の屋敷に呼び出され、兄ギルバートと面会していた。王都の暴動をリオンが鎮圧したことで、リオン一人がいれば王都を掌握できることが証明されたとギルバートは考えていた。彼はリオンの力を把握していなかったアンジェを責め、リオンに本当に信用されているのかと問うた。
王家を見限る公爵家
レッドグレイブ公爵家は、王家との溝を深め、すでにホルファート王国に見切りを付けつつあった。王家の切り札である飛行船を失ったことで王家の軍事力は低下し、領主貴族たちは従う理由を失っていた。ギルバートは、リオンをレッドグレイブ側へ繋ぎ止めることこそアンジェの役割だと告げた。
リオンを道具にしたくないアンジェ
ギルバートは、リオンを今後もレッドグレイブ家の戦力として使うつもりだった。しかしアンジェは、リオンをこれ以上戦いに巻き込むことに反対した。リオンは戦うには優しすぎると考え、田舎で穏やかに暮らしたいだけの彼を、戦争の道具として扱う父や兄の姿勢に苦しんでいた。
第01話「第一王女」
週末のお茶会
休日の学園で、リオンはマリエと共にエリカとのお茶会へ向かっていた。マリエは前世の娘であるエリカと会える週末を楽しみにしており、手土産の菓子まで用意していた。リオンも前世の姪であるエリカとの会話には興味があったが、マリエが毎週のように部屋へ来るせいで変な噂が広がっていることには不満を抱いていた。
成長しない兄妹
リオンとマリエは、前世から変わらない互いの性格について口論した。マリエは自分が前世で長く生きた大人だと主張したが、リオンとルクシオンは精神的に成長していないとからかった。リオンもルクシオンに精神的成長が必要だと指摘され、自分に都合よく大人と子供を使い分けていると返した。
茶会室の親子
茶会室では、マリエとエリカが前世の話で盛り上がっていた。リオンは二人の会話に入れなかったが、その様子を見るだけで心が安らいでいた。お茶を用意したリオンは、菓子がすでに半分以上食べられていることに呆れ、マリエとまた口喧嘩を始めたが、エリカが二人を穏やかに仲裁した。
前世の両親
エリカは、前世の祖父母がリオンとマリエの話をよくしていたと語った。祖父母は、リオンが生きていれば大人になってもマリエと口喧嘩していただろうと話していた。リオンとマリエは互いに責任を押しつけ合ったが、エリカから祖父母の最期を聞くと、二人とも親より先に死んだことへの後ろめたさをにじませた。
看取ったエリカ
エリカは、前世のリオンとマリエの両親を自分が看取ったと明かした。二人は最期まで、先に死んだリオンとマリエを叱りに行くと言っていた。リオンは、親不孝をした自分たちの代わりにエリカが両親を看取ってくれたことに安心し、心から礼を述べた。マリエは娘であるエリカを誇ったが、ルクシオンに育てたのは祖父母だと突っ込まれた。
アンジェの帰室
レッドグレイブ家の屋敷から戻ったアンジェは、自室でリビアに迎えられた。アンジェは兄ギルバートから、リオンの力を把握できていなかったことや、彼をレッドグレイブ家側へ繋ぎ止める役割を果たすよう釘を刺されたと話した。さらに、リオンがエリカと頻繁にお茶会をしている件も問題視されていた。
捨てられる恐怖
リビアは、アンジェが苦しんでいるのにリオンが状況を自覚していないことへ怒りを覚えた。しかしアンジェは、リオンには何か考えがあるかもしれないと庇った。実家から切り捨てられれば、自分には価値がなくなり、リオンのそばにいられなくなるとアンジェは恐れた。ユリウスに捨てられた過去を思い出し、アンジェはリビアにすがって涙を流した。
王家の口論
王宮では、ローランドとミレーヌが激しく言い争っていた。ミレーヌは王国存続のため、エリカをリオンに嫁がせようとしていた。エリカにはもともとフレーザー侯爵家との婚約が決まっていたが、王都を掌握できるほどの力を示したリオンを取り込む方が、王国と祖国レパルト連合王国にとって重要になっていた。
エリカの婚約案
ローランドは、愛娘エリカをリオンに嫁がせることに激しく反対した。ミレーヌは国を守るために必要だと冷静に判断していたが、アンジェの気持ちを踏みにじることにも痛みを覚えていた。それでも、リオンの力をレッドグレイブ家に渡すわけにはいかないとして、エリカとリオンの婚約を進める意志を変えなかった。
娘を溺愛するローランド
ミレーヌが去った後、ローランドは床に寝転がりながら、リオンにエリカを嫁がせることをどうしても受け入れられないと嘆いた。王国にとっては最善の策だと理解していながらも、エリカを溺愛する父としては許せなかった。ローランドは、エリカの結婚そのものが嫌だと感情を爆発させた。
第02話 「デート」
リビアの怒り
休日明けの朝、リオンは校舎でノエルとリビアに待ち構えられた。ノエルは、リオンが毎週のようにエリカとのお茶会に通っていることを責めた。リオンはマリエとエリカが仲良くしているため自分が同行していると説明し、ノエルはいくらか納得したが、リビアはアンジェを気遣ってほしいと強く訴えた。
アンジェとのデート
リビアは、アンジェが苦しんでいるのにリオンが気づいていないことを責めた。さらに、休日にアンジェと二人でデートするよう強く求め、ルクシオンの同行だけは許可した。リオンはリビアの圧に逆らえず、週末にアンジェと出かけることを約束した。
五馬鹿の相談
リオンは昼休みにユリウスたち五人を集め、アンジェとのデートプランについて相談した。だが、ユリウスはマリエと過ごすリオンを羨み、グレッグやクリスもマリエとの思い出ばかり語り、ブラッドは自分の美しさを語るだけだった。唯一、ジルクだけが大衆店に誘えば貴族令嬢には新鮮だと実用的な助言をした。
ユリウスの忠告
その後、リオンはユリウスと校舎裏で串焼きを食べながら話をした。ユリウスは、自分がかつてアンジェを裏切ったことを踏まえ、リオンには同じ間違いをしないでほしいと頼んだ。リオンにそのつもりがなくても、アンジェが裏切られたと感じれば立ち直れないかもしれないと告げた。
ぎこちない待ち合わせ
週末、リオンは赤いワンピース姿のアンジェと待ち合わせた。普段とは違う外での待ち合わせに二人ともぎこちなくなり、リオンはルクシオンに促されてようやく服装を褒めた。しかし、褒めるタイミングの遅さに気づき謝ると、アンジェはもっと堂々としていろと返した。
王都の復興
二人は王都を歩き、暴動の被害を受けた建物が鎧を使って急いで復旧されている様子を見た。アンジェは、王都の傷跡を長く残せば領主貴族たちに王家の弱体化を悟られるため、王国は財政的に厳しくても復興を急がねばならないと説明した。リオンがミレーヌを名前で呼ぶと、アンジェは一瞬だけ表情を曇らせた。
喫茶店の失敗
リオンはジルクの助言をもとに、大衆的な雰囲気の喫茶店へアンジェを連れていった。店は落ち着いた雰囲気でリオン好みだったが、アンジェの好きな紅茶や茶菓子はなかった。リオンは調べが足りなかったと謝ったが、アンジェは気にしていないと言いながらも、リオンが何度も謝ることに耐えきれず声を荒げて店を飛び出した。
高台の涙
リオンはルクシオンの案内でアンジェを追い、高台で泣いている彼女を見つけた。アンジェは、リオンに謝らせるたびに自分が情けなくなると打ち明けた。リオンは公爵であり、国を救った英雄であるため、安易に謝るべきではない存在だとアンジェは考えていた。自分は妻になる女なのに、リオンを支えられていないと苦しんでいた。
届かない本音
リオンは、力や立場ではなくアンジェ自身が大切なのだと伝えようとしたが、アンジェには自分の力など不要だと言われているように聞こえてしまった。ルクシオンは時間を区切って帰宅を促し、リオンはアンジェを必要ないと思ったことはないと伝えた。しかしアンジェは、互いを知らなすぎたとだけ言い、二人の溝は埋まらないままだった。
価値観の違い
自室に戻ったリオンは、アンジェとのすれ違いに悩んだ。ルクシオンは、問題は価値観の違いだと分析した。リオンは前世の価値観でアンジェの努力や公爵家の力を軽く見ていたが、アンジェはリオンを支える存在になろうと必死に努力していた。リオンはこの世界の貴族社会に馴染むのは無理だと認めつつも、それらしく振る舞うためにレッドグレイブ家の屋敷へ顔を出すことを決めた。
第03話 「愛好家」
モットレイ伯爵
リオンはレッドグレイブ家の屋敷を訪れ、ヴィンスからドミニク・フォウ・モットレイ伯爵を紹介された。モットレイ伯爵は、リオンが王国の古い慣例を壊したことに感謝していた。彼は妻の不貞を理由に離縁できるようになったことで、長く自分を支えた女性と再婚できたのだった。
王都を焼く誘い
モットレイ伯爵は、王都でのリオンの活躍を称えながらも、もっと王都に被害を出させるべきだったと語った。さらにリオンに対し、一緒に王都を焼かないかと本気で誘った。リオンは冗談では済まない発言だと反発したが、モットレイ伯爵は王国に虐げられてきた領主貴族として、王都への報復を望んでいた。
ヴィンスの本音
モットレイ伯爵が去ると、リオンはヴィンスに本気で王国と戦うつもりなのか問いただした。ヴィンスは、このまま王国を無理に存続させても不満はいずれ爆発すると考えており、被害を最小限に抑えるために自分たちが主導する必要があると語った。リオンは、アンジェがこれまで同じようなやり取りの間に立たされてきたのだと察した。
王になる案
自室へ戻ったリオンは、王国の反乱をどう抑えるべきかルクシオンに相談した。ルクシオンは、リオンが速やかに王都を支配し、新国家を作れば被害を最小限にできると答えた。リオンは、自分が王になるなど論外だとして却下し、ルクシオンの力で支配するならレッドグレイブ家と変わらないと考えた。
ヘリングへの相談
リオンは、同じ転生者であるヘリングに価値観の違いについて相談した。ヘリングも前世の記憶があるため、この世界の騎士や貴族としての価値観に苦しんできた。戦争で人を殺して英雄と呼ばれることの重さを、リオンとヘリングは共有できた。マリエには戦争で人を殺した経験がないため、この悩みは相談できない相手だとされた。
皇帝という転生者
ヘリングは、帝国の皇帝も転生者だと明かした。皇帝はミアの父であり、人生経験の豊富な転生者として相談相手になる人物だった。リオンは人生経験のある転生者という点から、エリカに相談することを思いついた。
エリカの助言
リオンはエリカに、アンジェとの価値観の違いについて相談した。エリカは、アンジェは守られるだけではなく、リオンの隣に立って一緒に何かを成したいのだと見抜いた。アンジェは本来、王妃になるために育てられた才媛であり、ただ優しく守られるだけでは耐えられない女性だと説明した。
仲直りの準備
エリカの助言を受けたリオンは、アンジェと仲直りするための場を用意した。リビアは距離を取ろうとするアンジェを強引に連れて行き、アンジェはリオンが仲直りを望んでいると知って戸惑いながら教室へ向かった。だが教室の中では、リオンがマリエたちを帰らせようとして騒ぎになっていた。
宝探しの計画
教室では、リオンが宝探しの計画を立てようとしていた。黒板にはルクシオンが整えた精巧な地図が貼られ、崩壊した古城のダンジョンが目的地とされていた。リオンはアンジェにも参加してもらうつもりであり、アインホルンを使って宝のある浮島へ向かう計画だった。
押しかける参加者たち
マリエと五馬鹿、ジェイクやアーレたちも宝探しに参加しようと騒ぎ出した。リオンは余計な者たちを帰らせようとしたが、全員が食い下がった。特にオスカルは、ジェナとの未来のために資金を稼ぎたいと真剣に頼み込み、リオンも断り切れず参加を認めた。
冒険に目を輝かせるアンジェ
アンジェは、宝探しが本物の冒険であると知ると、リオンとのぎこちなさも忘れて興奮した。誰も足を踏み入れたことのないダンジョンかもしれないと目を輝かせ、リビアにも参加を求めた。リビアは微妙な表情をしながらも、アンジェの勢いに押されて頷いた。
第04話 「王国貴族の性」
飛行船アインホルン
アインホルンの甲板
リオンはアインホルンの甲板で、リビアからアンジェを元気づけた方法を尋ねられた。リオンは魔法も手品も使っておらず、ただアンジェと一緒に冒険がしたかっただけだと答えた。リビアは、アンジェにはリオンが必要だと礼を述べたが、リオンは自分の方こそアンジェやリビアを必要としていると告げ、照れ隠しにその場を離れた。
食堂のフィンたち
フィンはアインホルンの食堂で、ミアの覚醒イベントと病の関係について考えていた。今回の冒険に参加したのは、ミアが不調にならないかを確かめる意味もあった。ミアは今のところ元気で、王国貴族たちが冒険に浮かれる様子を楽しそうに眺めていた。
浮かれる貴族たち
食堂では、ユリウスとジェイクが冒険者装備をめぐって言い争い、アーレがそれをなだめていた。別の席では、ブラッドが派手な装備を披露し、グレッグは筋肉こそ男の装備だと主張し、クリスは剣を手入れしていた。ジルクは銃や爆弾を整えながら、周囲を出し抜く気を見せていた。
自立を誓うマリエ
格納庫では、マリエがカーラとカイルを前に、財宝を手に入れてリオンから自立すると宣言していた。五馬鹿を養うため金に困っているマリエは、今回の冒険で財宝を手に入れ、前世の娘であるエリカの前で兄に頼り続ける情けなさから抜け出そうとしていた。
冒険者の国
客室では、アンジェが装備の点検をしており、ノエルは王国貴族が冒険に興奮する理由を不思議がっていた。エリカとアンジェは、ホルファート王国が冒険者の国として建国され、ラーシェル神聖王国への対抗心を持ってきたと説明した。アンジェは、冒険者として成功することが夢の一つだったと語り、リオンに感謝していた。
金手の古城
アインホルンは目的地の浮島に到着し、広場へ着陸した。リオンは、浮島の中央に古城がありながら港がないことを不思議に思った。リビアは浮島が崩れて縮んだ可能性を挙げ、アンジェは大陸から切り離された土地かもしれないと考えた。リオンは、この場所が金手の古城と呼ばれるダンジョンだったことを思い出した。
野営の夜
森の外で野営した一行は、焚き火を囲んで過ごした。ジルクたちは楽器を奏で、ノエルは翌日から大変なのに皆が楽しそうだと感想を漏らした。アンジェはリビアとノエルを連れて宝を探すと宣言し、今回に限ってはリオンもライバルだと言った。リオンは一緒に探したがったが、アンジェは譲らなかった。
エリカの婚約
リオンとエリカが小声で話していると、アンジェたちが冷たい視線を向けた。エリカはリオンを取るつもりはないと告げ、自分にはフレーザー侯爵家の嫡男エリヤという婚約者がいると明かした。マリエは前世の娘に婚約者がいることを知らず大きく動揺したが、エリカは王女として納得していると語った。
朝のミア
翌朝、リオンは素振りをするフィンと、朝食の準備を手伝うミアに会った。ミアは自分も皆と一緒に冒険して財宝を見つけたいと意欲を見せ、フィンもブレイブもそのお転婆さに呆れながら受け止めていた。ミアはフィンと一緒なら怖くないと告げ、フィンは守護騎士として彼女を守ると応じた。
古城の入り口
一行は森を抜け、崩れた城壁のある古城の入り口に到着した。ルクシオンは地下に迷路と多数のモンスターを確認したが、討伐不可能な個体はいないと報告した。リオンはゲームで何度も攻略した金手の古城と同じだと判断し、敵の多さと怖さを思い出していた。
別々の探索
アンジェはリビアとノエルを連れて先行しようとしたため、リオンはクレアーレを同行させることにした。アンジェは当初拒んだが、リオンがルクシオンを連れている以上、対等な条件だと受け入れた。互いに煽り合うリオンとアンジェは楽しそうで、リビアとノエルはその様子を見守っていた。
財宝を目指す面々
マリエはカーラとカイルを連れて財宝の独占を狙い、五馬鹿を置き去りにして古城へ入っていった。ジェイクもアーレとオスカルを連れて、自分の有能さを示すため探索を始めた。オスカルはリオンに挨拶し、リオンは姉を誑かした相手として複雑に思いながらも、怪我をしないよう声をかけた。
後方の守り
リオンはフィンたちにどうするか尋ねた。フィンはミアとエリカの体調や安全を考え、後ろからのんびりついていくことにした。ミアは財宝探しをしたがったが、エリカに足手まといになると諭されて納得した。リオンはヘリングにエリカたちを任せ、王女様を怪我させるなと釘を刺した。
第05話 「金手の古城」
飛行船アインホルン
王宮のローランド
王宮では、エリカがリオンたちとダンジョンへ向かったと知ったローランドが狼狽していた。ユリウスやジェイクも同行しているが、ローランドが気にしているのはエリカだけだった。ミレーヌはエリカの病の調査と治療をリオンに託したと説明したが、ローランドはリオンとエリカが一緒にいること自体を嫌がった。
金手の古城
リオンたちは朽ちた古城の中を進んでいた。同行したユリウスたちは、マリエに信用されるため財宝を見つけて献上したいと考え、リオンについてきていた。ルクシオンは今回は最低限の支援しかしないと告げ、リオンもアンジェとの勝負を優先するため、力任せに財宝を探すつもりはなかった。
アンデッドの城
通路の奥から錆びた鎧を着た骸骨が現れ、リオンは神聖な弾丸で撃ち倒した。この古城にはアンデッド系のモンスターが多く、通常の物理攻撃では倒しにくかった。ユリウスは、恨みや怨念がたまる場所にはアンデッドが現れやすいと語り、怖い話が苦手なリオンは不機嫌になった。
マリエの財宝探し
マリエはカーラとカイルを連れて部屋を探索し、ゾンビを神聖な魔法で瞬殺した。カーラは古い銀貨を見つけたが、マリエはそれだけでは足りないと考え、もっと大きな財宝を探そうとした。マリエはエリカの前で母親らしい姿を見せるため、リオンへの経済的依存から抜け出そうとしていた。
アーレの叱責
オスカルは戦斧で骸骨を両断したが、アンデッドはすぐに再生した。アーレは銀の短剣で骸骨を倒し、物理攻撃が通じにくいと教えたのに同じ失敗を繰り返すオスカルを激しく叱った。ジェイクはアーレの勇ましい一面を好意的に受け止め、二人はまた良い雰囲気になった。
地下への入り口
アンジェたちは地下への入り口を見つけた。アンジェは錆びた鍵をライフルで撃ち抜き、すぐに地下へ進もうとした。ノエルは慎重に進むべきだと止めたが、アンジェはリオンたちに先を越されることを警戒していた。クレアーレは地下の構造を確認し、複数の区画に分かれていると知らせた。
リオンへの評価
アンジェはノエルに、リオンが十五歳でルクシオンを見つけた大冒険や、エルフの里や共和国での成果を語った。アンジェはリオンを冒険者としても偉大な英雄だと認めており、その姿に相応しくなろうと努力してきた。ノエルは、アンジェがリオンを嫌いになったわけではないと知って安心した。
リビアの古代文明熱
リビアは古城の装飾品の破片を見つけ、滅んだ文明の模様かもしれないと興奮していた。ノエルはアンジェの様子を心配するよう促したが、リビアはアンジェとリオンはもっとぶつかり合うべきだと考えていた。しかしアンジェが装飾品を壊すと、リビアは真顔で詰め寄り、アンジェを謝らせた。
地下の強敵
一方、リオンたちは地下で魔法を使う骸骨の集団に襲われていた。重装備の前衛と魔法使いの後衛に苦戦し、リオンはルクシオンの判断ミスに文句を言った。ジルクは狙撃で後衛を撃ち抜き、リオンはユリウスに盾役、ブラッドに高威力魔法、クリスとグレッグに突撃を命じた。
五馬鹿との連携
ユリウスは大盾を展開して魔法攻撃を防ぎ、ブラッドは炎の魔法で敵を吹き飛ばした。敵がさらに集まると、リオンも剣に持ち替えて前に出た。クリスは流れるような剣技で敵を倒し、グレッグは銀でコーティングされた槍で大盾ごと骸骨を貫いた。リオンもルクシオンの補助を受けながら弓兵を撃ち抜き、ユリウスも合流して戦った。
意外な信頼
リオンは口ではユリウスたちをからかいながらも、彼らならこの場を乗り切れると信頼していた。ユリウスはそれに気づき、リオンは素直ではないと笑った。リオンは腹立ちまぎれにユリウスを蹴り飛ばしたが、ルクシオンは二人のやり取りを仲が良いものとして見ていた。
第06話 「エリカとミア」
リオンたちの激しい戦闘
中庭のミアとフィン
リオンたちが戦っている頃、フィンはブレイブと共にミアとエリカを連れて古城の一階付近を歩いていた。中庭で見慣れない植物を見つけたミアは、新種かもしれないと喜んだ。フィンはミアの明るさを眩しく感じ、前世の妹もこのように太陽の下で過ごせていればと思っていた。
ミアを救う可能性
エリカが胸を押さえて苦しみ出したため、フィンは戻ることを提案した。一方、ミアは体調が良く、ブレイブは周囲の魔素が濃いためだと説明した。フィンは浮島を手に入れればミアが苦しまなくて済むと考えたが、ブレイブはモンスターがいるからこその環境であり、生活の場にはできないと否定した。
アンジェの発見
アンジェたちは地下の奥で四本腕の骸骨を倒し、宝箱を見つけた。中には金貨が入っており、一般人なら一生遊べるほどの価値があった。だが、金手の古城という名に比べると量は物足りず、アンジェはもっと大きな成果を期待していたため、完全には満足していなかった。
最後の思い出
アンジェは宝箱を見て、最後の思い出としては悪くないと呟いた。ノエルはその言葉を不審に思い、最後とはどういう意味か問い詰めた。アンジェは忙しい身だから何度もダンジョンに挑めないとごまかしたが、ノエルはそれが嘘だと見抜いた。
二つ目の地下入口
ノエルがさらに問い詰めようとした時、クレアーレがリオンたちが二つ目の地下入口を発見したと知らせた。その報告を聞いたアンジェは一気に活気を取り戻し、財宝を先に見つけられてたまるものかと気迫を見せた。アンジェたちはすぐにリオンたちの後を追うことにした。
第07話「冒険者の血」
二つ目の地下への入り口
撤退前の合流
リオンたちは二つ目の地下入口を見つけたが、頑丈な扉を爆薬で破れず、弾薬も少なくなっていた。夜になるとアンデッドが活発になるため、リオンは一度撤退を決めた。しかし、自立のために財宝を欲しがるマリエが駆けつけ、今日中に攻略すると譲らなかった。
最後の探索
アンジェたちも財宝を持って合流したが、まだ勝負が終わったとは考えていなかった。皆の視線を受けたリオンは、危険を承知で探索続行を決めた。ルクシオンとクレアーレが扉の鍵をレーザーで破壊し、リオンは誰が一番奥にたどり着くか競争にすると宣言した。
隠し通路
全員が先へ進む中、リオンはあえて遅れて行動した。彼はゲーム知識から、入り口近くの隠し通路の先に財宝があることを思い出していた。リオンはマリエに正々堂々とするよう忠告したが、マリエはどんな手段でも勝つと答え、カーラとカイルを連れて走っていった。
五馬鹿の追跡
リオンが隠し通路を進もうとしたところ、ユリウスたちが彼の行動を怪しんで追いついてきた。彼らはリオンが卑怯な手を使うと見抜いており、リオンは逃げ出した。さらにルクシオンがクレアーレへ隠し通路のことを伝えたため、アンジェたちもこちらへ向かっていた。
脱落するユリウスたち
リオンと五馬鹿は財宝を目指して競争しながら進んだ。ユリウスは罠を踏みかけ、リオンに助けられたものの、その後はリオンたちに囮として残された。ブラッドはジルクの嘘に引っかかり、クリスとグレッグはリオンとジルクにおだてられてモンスターの足止め役にされた。
裏切るジルク
最後に残ったリオンとジルクは協力するふりをした。ルクシオンが財宝の場所を示すと、ジルクは氷結系の魔道具で通路を塞ぎ、一人で先へ進もうとした。しかし、リオンとルクシオンはジルクが裏切ることを読んでおり、わざと逆方向を教えていた。ジルクが向かった先は行き止まりだった。
財宝部屋の異変
リオンは正しい通路を進み、財宝の部屋へ到着した。しかし、そこには本来いなかったはずのボスらしきモンスターの気配があった。夜になったことでアンデッドの活動が活発になった可能性を考えたリオンは、残弾を確認し、ユリウスたちを待たずに一人で戦うことを選んだ。
第08話 「古城の主」
隠し通路の追跡
アンジェたちはクレアーレに先導され、財宝のある場所へ向かっていた。しかし、ノエルとリビアは体力の限界に近づき、アンジェは休憩を取らせた。三人はリオンに騙されて遠回りさせられたことに不満を漏らしながらも、アンジェはリオンが本気で勝負してくれたことを嬉しく感じていた。
アンジェの本音
アンジェは、リオンに姫のように守られるだけでは自分が必要なのか疑わしくなると語った。リオンを幸せにしたいが、自分がいることで余計な戦いに巻き込んでいるのではないかとも悩んでいた。リビアとノエルはリオンがお節介だから多くの人を救ってきたのだと受け止めたが、リオンの状態についてクレアーレは答えを避けた。
ジルクの氷壁
アンジェたちは戦闘音を避けながら進み、氷で塞がれた通路を見つけた。クレアーレは、ジルクが財宝の場所だと勘違いして封鎖しただけだと説明した。アンジェとリビアは、ジルクの過去の卑怯な行動を思い出し、ノエルは彼が想像以上に酷い人物だと引いていた。
黄金の部屋
三人は開いた扉の奥で、黄金に輝く部屋と、そこでボスモンスターと戦うリオンを見つけた。黒いローブをまとい、金色の長い手を持つアンデッド系の敵は、柱に隠れながら飛び回っていた。リオンは五馬鹿ではなくアンジェたちが来たことに動揺しつつ、倒しきれない敵を前にしていた。
四人の連携
アンジェはライフルで牽制し、ノエルは聖樹の枝で敵の動きを止めようとした。リビアは炎と風の魔法を組み合わせて攻撃し、アンジェは巨大な炎の柱で敵を天井へ叩きつけた。リオンは、三人が守られるだけの存在ではなく、自分が思う以上に強くたくましいことを実感した。
ボスモンスターの撃破
ボスモンスターはなおも倒れず、リオンは最後の聖水爆弾を使って動きを鈍らせた。ノエルの聖樹の葉による援護を受け、リオンはルクシオン製の剣で敵の頭部を貫いた。ボスモンスターは煙となって消え、黄金に輝いていた部屋も本来の玉座の間へ戻った。
棺桶の財宝
玉座の裏には宝箱ではなく棺桶が置かれていた。中には、祈るような姿勢で眠る女性の形をした黄金像と、金銀や宝石で作られた花や装飾品が納められていた。ルクシオンは黄金であり人間ではないと解析したが、リオンは怖がり、アンジェたちにからかわれた。
五馬鹿の到着
遅れて到着したユリウスたち五人は、リオンに騙され囮にされた怒りをぶつけた。ジルクもリオンを責めたが、先に仲間を裏切ったことを指摘され、ブラッドたちに囲まれた。ユリウスも最初に囮にされた恨みを抱えており、五人はまずリオンを叩くことで一致した。
拳の話し合い
リオンはアンジェたちに助けを求めたが、自業自得だとして見放された。ルクシオンにも拒否され、ユリウスたちと殴り合うことになった。リオンは騙される方が悪いと煽り、ユリウスと拳を交えた。アンジェとルクシオンは、その醜い争いを冷ややかに眺めていた。
第09話 「離別」
アインホルンの船倉
泣き崩れるマリエ
金手の古城で得た財宝はアインホルンの船倉に積み上げられ、攻略の成果としては大成功だった。しかし、マリエは隠し扉の存在を知らずに苦労したため、十分な成果を得られなかったことに泣き崩れた。カーラとカイルは功績としては十分だと慰めたが、マリエが欲しかったのは名誉ではなく、自立のための財宝だった。
エリカへの面会
リオンは、マリエの恨みを逸らすためにエリカの容体が安定したと伝えた。マリエはすぐに医務室へ向かい、エリカに泣きついた。エリカは少し苦しくなっただけだと安心させ、マリエは無理をした娘を本気で心配していた。
前世の母娘
マリエは、リオンが隠し通路を知りながら黙っていたとエリカに訴えた。エリカはその様子を見て、前世でもマリエが酔うたびにリオンの話をしていたことを思い出し、また伯父さんに会えてよかったねと微笑んだ。マリエは照れ隠しをしながら否定したが、リオンへの複雑な思いを抱えていた。
エリカの婚約
マリエはエリカの婚約を思い出し、好きな相手と結婚できないことに納得できず声を荒らげた。エリカは自分も乙女ゲームをプレイしていたと明かし、ゲームとは違ってエリヤは悪い人ではなく、自分のために努力してくれた優しい相手だと説明した。王女としての責任を受け入れているエリカは、政略結婚にも納得していた。
母親らしい姿
エリカは、マリエが自分のために無理をしていたことに気づき、母に会えて幸せだと抱きしめた。マリエは、ようやく母親らしいことをしようとしたのだと泣き崩れた。前世で母親として十分に振る舞えなかった後悔が、今回の財宝探しへの焦りにつながっていた。
マリエの本心
自室に戻ったリオンは、ルクシオンにマリエが財宝を求めた理由を説明した。マリエは前世の娘であるエリカの前で、リオンに養われる情けない姿ではなく、誇れる母親でいたかったのである。ルクシオンはその気持ちを理解しつつも、リオンがマリエの気持ちは分かるのに婚約者たちの気持ちには気づけないことを疑問に思った。
エリカとミアの検査
リオンはエリカの体調を確認し、ルクシオンは現状では問題ないが、精密検査には時間が必要だと答えた。夏期休暇に入れば、エリカとミアの精密検査を行う予定になっていた。リオンは二人の病の原因が判明し、治療できることを願った。
無人の飛行船
リオンが眠ろうとしたところ、ルクシオンは不審な飛行船がアインホルンに接近していると報告した。その船は無人らしく、リオンは思わぬ異変に驚いた。
第10話 「幽霊飛行船」
幽霊船の接近
リオンが甲板へ出ると、アンジェは古びた飛行船を見つめていた。その船は数百年前の型で、王国の祖先たちが大陸へ入植する際に使ったものと同じだった。アンジェは歴史的な飛行船を見られたことに感動していたが、ルクシオンは内部にモンスター反応があり、船自体もモンスター化していると告げた。
アンジェの別れ
アンジェはリオンに好きだと告げながら、自分がそばにいればレッドグレイブ家がリオンとルクシオンの力を取り込もうとし、リオンの平穏を奪うと考えていた。そのため、重荷にならないよう身を引くつもりだった。リオンは引き止めようとしたが、価値観の違いや問題を放置してきた結果として、アンジェに振られたのだと受け止めかけた。
幽霊船への突入
別れ話の最中、幽霊船がアインホルンに接触し、アンデッドたちが乗り込もうとした。ルクシオンは、飛行船に取り憑いたモンスターを内部から倒す必要があるとして、リオンとアンジェだけで敵船へ向かわせた。リオンはルクシオンの同行を求めたが拒否され、アンジェと二人で幽霊船へ突入した。
リビアの不安
リビアは、船内にリオンとアンジェの姿がないことを心配して甲板へ出た。ルクシオンは二人なら問題ないと答え、これは二人に必要なことだとだけ告げた。リビアは以前の夢で見たルクシオンの大量虐殺を思い出し、彼への恐怖を拭いきれなかった。
広間の面々
広間では、ジェイクやアーレ、オスカル、フィン、ミアたちが幽霊船を気にしていた。ジェイクは宝があるなら自分たちが手に入れると意気込んだが、オスカルの怪談話で顔を青ざめさせた。フィンはそんなジェイクやオスカルをミアの相手として不合格と見なし、ミアを過保護に心配した。
幽霊が苦手なリオン
幽霊船の中で、リオンは物理攻撃が通じない幽霊型モンスターに襲われて腰を抜かした。アンジェは魔法で簡単に倒せると説明したが、リオンは幽霊が本気で苦手だと白状し、アンジェの脚にしがみついた。アンジェは呆れつつも、今度は自分が前に出るから後ろについてこいとリオンを落ち着かせた。
古い日記
船内を進んだ二人は、船員の個室らしき場所で古い日記を見つけた。アンジェは、その船が大陸に入植しようとした冒険者たちの船であり、持ち主は大きな宝を見つけた後、誰かと一緒になれると記していたと読み取った。リオンは部屋に残る思念や幽霊を恐れ、早く戻ろうと怯え続けた。
船を操るモンスター
二人は奥の部屋で、飛行船に取り憑いた粘液状のモンスターと幽霊型の敵に遭遇した。リオンは幽霊に怯えて役に立たず、アンジェが聖水爆弾と機関銃、魔法で敵を倒した。火が回り始めたため、アンジェはリオンを抱きかかえ、壁を蹴破ってアインホルンへ飛び移った。
人工知能たちの作戦
自室に戻ったリオンは、幽霊船を接近させたルクシオンとクレアーレを問い詰めた。二人は、アンジェとリオンを二人きりにする作戦だったと明かした。ルクシオンたちは部屋を出ていき、クレアーレはリオンに、アンジェへ本音を伝えるべきだと言い残した。
本音の告白
アンジェがリオンの部屋を訪れ、改めて関係を終わらせようとした。リオンは、欲しかったのはレッドグレイブ家ではなくアンジェ自身だと伝えた。さらに、エリカとの結婚だけは絶対にないと否定し、レッドグレイブ家と喧嘩してでもアンジェが欲しいと本音をぶつけた。
必要な存在
アンジェは、自分がそばにいるとリオンの平穏が遠のくと訴えた。しかしリオンは、自分の幸せにはアンジェが必要だと告げた。なおも幽霊船の恐怖で震えていたリオンに、アンジェは締まらない男だと笑いながらも、彼の背中をさすって受け止めた。
実家との決別
アンジェはリオンに、レッドグレイブ家と縁を切ると告げた。リオンはそれによってレッドグレイブ家が敵に回る覚悟を問われたが、アンジェが必要だと受け入れた。アンジェは今後リオンを支えると決め、怖くて眠れないリオンのために、その夜は一緒にいてやることになった。
第11話 「縁切り」
リオンの部屋のアンジェ
リビアとノエルは、アンジェが見当たらないこととリオンとの関係を確認するため、リオンの部屋を訪ねた。二人は仲直りが失敗したと思っていたが、部屋から出てきたのは髪を下ろしたアンジェだった。アンジェは、リオンのそばにいる代わりに実家と縁を切ると告げ、リビアとノエルを驚かせた。
レッドグレイブ家との絶縁
アンジェは王都のレッドグレイブ公爵家を訪れ、ヴィンスに実家と絶縁する意志を伝えた。ヴィンスは、リオンを説き伏せられなかったのかと責めたが、アンジェはリオンの幸せを望むために自分がそうしたくなかったと答えた。ヴィンスは親子の縁を切ると告げ、アンジェは礼を述べて屋敷を去った。
金手の古城の報告
去り際、アンジェはリオンと未開のダンジョンに挑み、金手の古城で財宝を手に入れたとヴィンスに知らせた。ヴィンスは絶縁した直後のため平静を装ったが、冒険者として娘の偉業を祝福したい気持ちと、自分も挑みたかった悔しさを抱いていた。アンジェが出て行った後、ヴィンスは娘の成長を喜んだ。
ヘリングの相談
学園の屋上で、リオンはヘリングと話し合った。ヘリングはミアが新種の植物を発見したかもしれないと嬉しそうに語り、その名前にミアを入れたいと考えていた。話題はやがてもう一人の攻略対象ロブソンへ移り、ヘリングは自分の見る目が厳しすぎると認め、リオンに見極めを手伝ってほしいと頼んだ。
ミアに相応しい男
リオンは、無理に相手をくっつけるよりも本人同士の気持ちが大切だとヘリングに伝えた。ヘリングも納得したが、それでもミアを守れる男でなければならないと考え、必要なら自分で育てるとまで言い出した。リオンは、ヘリングのミアへの愛が重いと感じた。
イーサンとアーレ
中庭では、ロブソン・フォウ・イーサンがアーレに近づき、自分の生い立ちや才能を語りながら口説いていた。イーサンは名門伯爵家の跡取りで、剣も魔法も文才も備えた人物だったが、自信過剰な態度が目立った。そこへジェイクが現れ、アーレを困らせるイーサンを退かせた。
ジェイクとイーサン
ジェイクとイーサンは互いに挑発し合い、良好とは言えない関係を見せた。イーサンはジェイクが王太子になれないことを皮肉り、ジェイクはイーサンが兄を押しのけて跡取りになったことを突いた。ジェイクはアーレを連れて去り、イーサンは滅び行く国の王子だと冷たく見送った。
ジェナとオスカル
学園近くの喫茶店では、ジェナがオスカルと昼食を共にし、フィンリーが見張りとして同席していた。ジェナはオスカルに猫をかぶり、フィンリーを邪魔者扱いした。フィンリーは姉の本性を知っているため、オスカルに今からでも別れた方がいいと忠告したが、オスカルはジェナを素敵な女性だと信じ切っていた。
リオンの頭痛
フィンリーから話を聞いたリオンは、ジェナがオスカルをたぶらかしたことに頭を抱えた。リオンはホーガン子爵にどう謝ればいいのか悩み、オスカルが不憫だと感じていた。アンジェは気にしすぎる必要はないと見ていたが、リオンは姉の性格を知るため、簡単には割り切れなかった。
アンジェの助言
アンジェは、実家との絶縁が知られれば王宮も学園も騒がしくなるとリオンに伝えた。リオンは王宮と懇意にしている姿を見せる必要があり、特にユリウスと親しくするよう助言された。ジェイクは野心が強く、エリカとの接触も政治的にもアンジェ個人の嫉妬としても避けるべきだとされた。
ユリウスとの屋台巡り
アンジェに呼び出されたユリウスとリオンは、王都の屋台を巡ることになった。周囲にはリオンの交友関係を探る者たちが多く、ルクシオンはリオンの周囲が騒がしくなっていると報告した。ユリウスは、自分が王太子だった頃以上にリオンが注目されていると感じ、これから王宮も学園も大変になると告げた。
ユリウスの激励
ユリウスは、アンジェが思い詰めた顔をしなくなり、以前よりも覇気に満ちていると語った。リオンはアンジェに振り回されつつあったが、ユリウスはそれも含めてうまくやれと励ました。リオンは、今後の面倒事も含めて大丈夫だと返した。
第12話 「恒例行事」
まさかレッドグレイブ公爵家と手を切り、王家を支持したのか?
狂ったイーサンの予定
イーサンは、アンジェがレッドグレイブ公爵家と絶縁してもリオンとの婚約を破棄せず、さらにリオンがユリウスと王都を歩いたことで王家支持に回ったと知った。レッドグレイブ派から離れる貴族も出始め、ジェイクが処刑台へ送られる可能性も下がったため、イーサンはアーレをジェイクに奪われると焦った。
アーレへの恋
イーサンは、入学直後に孤立していた自分へ優しく声をかけてくれたアーレとの出会いを思い出した。短い会話だけで恋に落ちたイーサンは、アーレこそ完璧な自分に相応しい女性だと考えていた。そのため、アーレと親しいジェイクを認められず、気持ちをはっきりさせるために行動を起こした。
ロブソン確認前の不安
リオンとヘリングは、ミアの恋人候補であるロブソンを見極めるため一年生の教室へ向かっていた。ヘリングはミアに相応しくない男なら鍛えるしかないと考えており、リオンはその過保護ぶりに呆れていた。二人が教室へ近づくと、ミアの声が聞こえ、騒ぎが起きていることに気づいた。
ジェイクとイーサンの衝突
教室では、ジェイクとイーサンがアーレを巡って睨み合っていた。イーサンはジェイクがアーレに相応しくないと挑発し、ジェイクもイーサンが兄を押しのけて跡取りになったことを突いた。周囲は騒然とし、フィンリーがリオンの妹という立場で仲裁しようとしたが、二人は引き下がらなかった。
ミアの正々堂々
ミアは、男なら口喧嘩ではなく正々堂々と勝負するべきだと二人を叱った。ミアはアーレへ真っ向から告白することを意図していたが、ジェイクとイーサンはアーレを賭けて鎧で決闘することを決めてしまった。ミアは自分の言葉が決闘につながったことに混乱し、戻ってきたヘリングに泣きついた。
アーレを巡る決闘
闘技場には生徒たちが集まり、ジェイクとイーサンの決闘を見守った。観客たちは一人の女性を巡る決闘に盛り上がったが、書類上アーレの本名がアーロンで男子生徒として登録されていると知らされ、場はざわついた。それでもジェイクはアーレはアーレだと叫び、イーサンも性別は関係ないと決闘続行を望んだ。
攻略対象同士の戦い
ジェイクとイーサンは互いに鎧で激しく戦った。イーサンは天才らしい強さを見せ、ジェイクも努力家らしい気迫で食い下がった。最終的にジェイクの鎧はイーサンのレイピアに貫かれたが、イーサンの鎧にもジェイクのグレイブが深く突き刺さり、勝負は引き分けに終わった。
全滅した恋人候補
リオンは、アーレを巡って争ったジェイクとイーサンの評価をフィンに尋ねた。フィンは二人ともミアに相応しくないと判断し、攻略対象たちは実質的にミアの恋人候補から外れた。リオンは、三作目のシナリオがさらに崩壊したことに頭を抱えた。
ミアの本命
決闘後、リオンはマリエと二人で話し、フィンが気に入る攻略対象がいないせいでミアは恋愛できないのではないかと相談した。マリエは、そもそもミアはフィン以外を恋愛対象として見ていないと指摘した。フィンが求める理想の男はそのままフィン自身であり、三作目のシナリオはフィンの存在によって最初から崩れていた。
自立をやめたマリエ
マリエは、エリカから再会できただけで嬉しいと言われたため、無理に自立することをやめたと語った。リオンのすねをかじって生きる方が得だと開き直り、リオンは早く自立しろと呆れた。ミアの恋愛も、攻略対象たちも、マリエの自立も、すべてがぐだぐだのまま進んでいた。
エピローグ
ラーシェル神聖魔法王国
外道騎士への包囲網
ラーシェル神聖魔法王国では、神聖王が重臣たちにホルファート王国への対応を命じていた。リオンがホルファート王家を支持したことで内戦が避けられる見込みとなったため、ラーシェルはリオンを危険な外道騎士として各国に訴え、周辺国をまとめてホルファート王国を攻める方針を固めた。
王宮の混乱
ホルファート王国では、ラーシェルを盟主とする軍事同盟に周辺国が加わったことを受け、重臣たちが激しく言い争っていた。周辺国は、国を滅ぼすほどの力を持つリオンを恐れ、彼がさらに力を得る前に叩こうとしていた。ローランドは状況を深刻に受け止めつつも、ジェイクが男を巡って決闘したことに気を取られていた。
ローランドへの復讐会議
リオンは自室にルクシオン、クレアーレ、アンジェ、リビア、ノエル、エリカを集め、ラーシェルへの対策よりもローランドへの復讐を話し合おうとしていた。周辺国が敵に回る危機の中でも、リオンはローランドに無駄な出世をさせられ、五馬鹿を押しつけられた恨みを忘れていなかった。
クレアーレの危険な提案
クレアーレは、リオンとエリカが同じベッドで寝ているように見える写真を撮り、ローランドに精神的な打撃を与える案を出した。リオンもさすがに引き、アンジェ、リビア、ノエルは無言でクレアーレを捕まえた。三人にとっては、たとえ嘘でもリオンがエリカと浮気したように見える行為であり、許せるものではなかった。
エリカの指摘
エリカは、クレアーレの案がローランドだけでなくアンジェたちも傷つけるものだとリオンに説明した。リオンはそこまで考えておらず、採用しなくてよかったと理解した。エリカはさらに、ラーシェルとの戦争を本当に大丈夫なのかと心配したが、リオンは自分とルクシオンで何とかすると安心させた。
リオンとルクシオン
リオンとルクシオンは、戦争への対応をめぐっていつものように軽口を交わした。ルクシオンは、面倒事を自分に押しつけるリオンを皮肉り、リオンも口の悪い相棒に言い返した。エリカはそのやり取りを見て、二人が文句を言い合いながらも仲が良いと感じて笑った。
姪のための決意
エリカの心配を受けたリオンは、ラーシェル神聖王国の件をどうにかしなければならないと考えた。ローランドへの嫌がらせに気を取られながらも、前世の姪であるエリカを不安にさせないため、リオンは周辺国を巻き込んだ戦争に向き合うことになった。
モブせか 9巻レビュー
モブせか まとめ
モブせか 11巻レビュー
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です 一覧
小説版
王国編

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共和国編

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幕間

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最終章

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小説版 外伝

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同著者の作品
俺は星間国家の悪徳領主! シリーズ

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セブンスシリーズ

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その他フィクション

アニメ
OP
ED
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