小説【shieldhero】「盾の勇者の成り上がり 18」感想・ネタバレ

小説【shieldhero】「盾の勇者の成り上がり 18」感想・ネタバレ

物語の概要

本作は、異世界召喚ファンタジーである。大学生の岩谷尚文が“盾の勇者”として召喚され、裏切りや迫害を経て仲間とともに成長し、各地を巡る。第18巻では、尚文とラフタリア、フィーロがさらなる敵対勢力や難局に直面し、新たな真実や絆が描かれる。世界観は、四聖勇者を擁する王国と“波(災厄)”との戦いを背景に、種族差別や政治的陰謀も絡む重厚な冒険譚である。

主要キャラクター

  • 岩谷尚文(盾の勇者):主人公。盾の勇者として“不正”に苦しむが、己と仲間を信じて戦う。
  • ラフタリア:尚文の最初の弟子アニマルヒューマン。忠誠と信頼の象徴で、精神的支柱。
  • フィーロ:尚文とラフタリアを支えるモンスター仲間。フィロリアルの一種で、行動力と癒しを提供。

物語の特徴

本作は、単なるチート異世界モノとは一線を画し、盾の勇者という“防御職”の苦悩と葛藤をリアリティ豊かに描いている。差別や誤解、政治的対立といった現実的テーマも複合し、読者に深い共感と緊張感を与える。第18巻では、特にキャラクター同士の絆深化や、尚文の信念が試される場面が多く、“盾”=防御の「強さ」を再定義する展開が見どころである。

書籍情報

盾の勇者の成り上がり 18
著者:アネコユサギ 氏
イラスト: 弥南せいら 氏
出版社:KADOKAWA(MFブックス)
発売日:2017年7月25日
ISBN:9784040693545
メディア展開:
TVアニメはSeason1(2019年1月-6月)、Season2(2022年4月–6月)、Season3(2023年10月–12月)まで放送済。Season4は2025年7月に放送予定

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あらすじ・内容

新たな料理の追求……! 異世界グルメバトルが幕を開ける!?
絆の世界で鏡の眷属器の力を手に入れた尚文。その眷属器には『食事をすると能力を上げる事ができる』という特性があった。
強くなるため、ひたすら食べ続ける尚文たちだったが、食べられる量には限りがある。少ない量でぐんと能力が上がる料理を求めて、有名な料理人がいるという町へ向かった一行。
ところが、仲間たちのささいな一言から、尚文はその料理人と勝負をすることになってしまう。
「正々堂々なんてものはこの場にはない。いかに卑劣で狡猾に動いた方が勝利するかって事だ」
仲間から絶賛される料理の腕は、見知らぬ土地でも発揮されるのか!? 異世界成り上がりファンタジー第十八弾、ここに登場!!

盾の勇者の成り上がり 18

感想

今巻は、盾を奪われ鏡の眷属器を手に入れた尚文が、異世界グルメバトルに挑むという、これまでとは一線を画す展開だった。

まず、鏡の眷属器の能力で、キズナ達大人に、まるで村の子供たちのようにご飯を食べさせて強化する尚文を見て、思わず「完全にオカンじゃん!」とツッコミを入れてしまった。
あの不愛想だった尚文が、ここまで面倒見の良いキャラになるとは、想像もしていなかった。彼の成長ぶりに、なんだか感慨深い気持ちになった。
そして、今回のメインイベントである、波の尖兵との料理対決!
これがもう、予想の斜め上を行く展開で、笑いが止まらなかった。
料理対決の定番である「先攻不利」を覆すだけでなく、後攻の料理が不味くなるように、審査員が洗脳された調味料の中毒を解除するとか、もはや料理対決の体をなしていない(笑)。

正直、この巻を真面目に受け止めようとすると、置いてけぼりを食らうかもしれない。
しかし、自身はこのぶっ飛んだ展開こそが、この巻の魅力だと感じた。
常識にとらわれず、何でもありなノリで突き進む姿勢に、清々しさすら覚えた。

ただ、従来のシリアスな展開を期待していた読者にとっては、少し物足りないかもしれない。
しかし、尚文たちの新たな一面を見ることができて、非常に満足している。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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登場キャラクター

岩谷尚文

合理性と効率を重視し、料理による強化を通じて仲間の成長を図る指導者である。
・鏡の勇者として行動しており、鏡の眷属器を所持する
・絆を救うための探索を主導し、料理と戦術の両面で貢献した
・料理勝負においてセーヤに完全勝利し、町の呪縛を解いた
・魔竜との同盟を受け入れ、戦力と戦術の再構築を図った

ラフタリア

尚文に付き従いながらも、自立心を持って行動する剣士である。
・探索や戦闘に積極的に参加し、魔導書物竜戦やセーヤ討伐に貢献した
・セーヤ戦後の戦闘では人工ベヒーモスの攻撃に耐え、戦局を支えた
・料理勝負では尚文の調理を補佐し、品目の完成に協力した

釣りを愛する勇者であり、怠惰のカースを克服して復帰した。
・呪われた狩猟具に侵されていたが、釣りによって正気を取り戻した
・「0の狩猟具」および「血花線」を用い、強化された敵を無力化した
・釣りへのこだわりが強く、復帰後は料理技術の習得にも励んだ

グラス

冷静な戦術家であり、尚文や絆との連携に尽力する存在である。
・呪われた絆の浄化に関わり、魔法や気の使用にも精通していた
・セーヤ討伐戦では戦術的判断を担い、鏡魔法の連携にも貢献した
・波の尖兵出現時も冷静に対処し、迎撃に参加した

セイン

転移・探索能力に優れた支援者であり、迷宮攻略に不可欠な役割を担った。
・「アリアドネの糸」によってダンジョン探索を効率化した
・針による転移能力を活かして戦術行動を支援した
・姉との因縁が深く、物語後半で直接的な対峙へと展開した

サディナ

筋肉質なシャチ姉妹の姉であり、感覚と直感に優れる人物である。
・探索および料理修行に協力し、尚文や絆を支援した
・セインの姉の動向にいち早く違和感を覚えた
・波の尖兵識別や尋問でも活躍し、情報の真偽に鋭く反応した

シルディナ

サディナと共に行動する妹であり、鑑定や毒に対する感覚に優れる。
・迷宮探索や釣り作戦に参加し、絆の復帰に貢献した
・毒の密度に強い反応を示し、危険を事前に察知した
・波の尖兵の鑑別にも貢献し、義勇兵中のスパイを特定した

ラルク

尚文たちと協調しつつも、行動に独自性を持つ指導者である。
・戦力増強や交渉の場では率先して発言し、尚文を支援した
・セーヤとの料理勝負では審査の不公平さを批判し、対決の道を開いた
・魔竜との協力関係構築にも関わり、戦術判断に参加した

エスノバルト

図書兎族の館長であり、情報収集と知識解析に特化する存在である。
・毒を飲む儀式により真の館長として覚醒し、書物の追跡能力を獲得した
・古文書の解析を通じて転生者と波の本質に迫った
・図書館探索では識別・解除スキルを用いて鍵書類の発見に貢献した

ツグミ

元クズ二号の関係者であり、絆への恩義から行動を共にする協力者である。
・絆の妹の名に似ていることから、彼女に特別な親近感を抱いていた
・セーヤとの戦いにおいて、彼の詐欺的行為に怒りをあらわにした
・料理や対人関係でも積極的に提案を行い、尚文らを補佐した

ヨモギ

かつてキョウに仕えた経歴を持ち、現在は絆に恩を感じている忠誠者である。
・ツグミとともに絆への協力を表明し、パーティーでの交流に参加した
・裏切り者に関する過去を抱えつつも、現在は尚文たちに信頼されている

魔竜

かつて世界の敵であった存在でありながら、現在は協力関係にある強力な竜である。
・封印から解放され、尚文らとの共闘に同意した
・武器の強化および魔法の研究に協力し、「真・魔竜の鏡」などを提供した
・人間支配思想を持ちつつも、波の脅威には共同で立ち向かう姿勢を取った

セインの姉

波の尖兵と繋がる存在であり、狡猾で高い戦闘力を有する敵対者である。
・義勇兵に紛れて潜入し、波の尖兵を引き連れて襲撃を実行した
・魔法結界や鎖を用いた戦闘技術を披露し、絆や仲間たちを圧倒した
・撤退時には明確な悪意だけでなく、葛藤や別の意図も感じさせた

セーヤ

料理を用いて支配を目論んだ波の尖兵であり、虚構の町を築いた詐欺的料理人である。
・料理勝負においてインチキな手段を用いたが、尚文に敗北した
・敗北後も暴徒をけしかけたが、最終的に頭部を破裂させて死亡した
・波の尖兵としての本質が暴かれ、背後の存在の脅威が示された

展開まとめ

プロローグ  効率の良い食事強化会議

過剰な朝食と仲間たちの反応

ラルクの城の食堂で朝食が振る舞われたが、ナオフミが作る大量かつ重たい料理に多くの仲間たちが苦悶していた。フィーロやセイン、シャチ姉妹など一部の者は平然と食べていたが、グラスやラフタリアは食べることに苦労していた。ナオフミは戦力強化のために食事による経験値取得を重要視しており、料理の効果で能力が恒常的に上昇する仕組みを活用していた。

経緯の説明と過去の戦いの回顧

ナオフミは、タクトとの戦いの後、傷だらけのエスノバルトからの救援要請を受け、樹たちと共に絆の世界へ渡ってきた経緯を回想した。ラフタリアを救う意味もあり、彼女を追って異世界へ赴いたことも述べられた。波の尖兵である宮地、ヴィッチ、樹の元配下、セインの宿敵勢力との戦いが続き、聖武器の封印なども発生したが、鏡の眷属器の助力により鏡の勇者となったナオフミが宮地を倒し、絆の奪還に成功したことが明かされた。

食事強化の有効性と議題の滑稽さ

聖武器の一部が未だ敵の手にある状況を踏まえ、ナオフミは料理による強化で仲間たちの戦力底上げを図っていた。グラス主導で会議が始まったが、議題は「ナオフミの料理をどう効率的に食べるか」というもので、ラルクや他の仲間たちも真面目に参加していた。大量に食べることへの拒否感や太ることへの懸念が語られ、少量で高い経験値が得られる料理の開発が提案された。

仲間たちの食欲と身体的特徴

フィーロやシャチ姉妹など、大食いながら太らない体質を持つ者たちは、問題なく料理を平らげていた。ナオフミは彼女らの食事風景を見て満足感を覚える一方で、普通の仲間たちが同じように食べるのは難しいと認識していた。水中での活動が多いシャチ姉妹は全身筋肉であり、高いカロリー消費が見込まれていた。

女性の外見に対する言及と価値観の露呈

サディナを中心に、女性陣が胸の大きさや体型に関する話題を展開し、ナオフミに揺さぶりをかけてきた。ナオフミはそれに対し、外見よりも実用性を重視する姿勢を示し、女性たちからの理解を得られなかった。外見的な魅力には拘らず、むしろ戦闘能力に繋がる筋肉を推奨する考えを示した。

ダイエット食材と結論

議論の末、異世界特有のダイエット素材や代謝を上げる料理など、太らずに済む手段が既に存在することが明かされた。最終的に「バカ食いではなく、効率の良い料理を選んで摂取する」方針で方針が固まった。ナオフミは今後の料理研究にも意欲を見せ、自軍全体の底上げを図る意図を抱いていた。

一話  怠惰

絆の石化解除と異常な無気力

ナオフミたちは治療院を訪れ、石化から解放される絆の様子を見守った。石化が解けた絆は紫色のオーラを放ち、全身に無気力が表れた。彼女は釣り竿の形をした聖武器を所持しており、その禍々しい外見と絆の異常な様子から呪いの影響が疑われた。絆の発する煙によって至近距離にいたグラスが倒れ、診察の結果、軽度の呪いを受けていることが判明した。

カース武器の正体と絆の汚染拡大

絆の武器は聖武器でありながら、呪いのアクセサリーに侵食されている可能性が示唆された。武器はカースシリーズに該当し、ナオフミたちは七つの大罪に対応する過去の例から、絆の武器が「怠惰」のカースであると推察した。絆は武器の変更もできず、無気力な状態のまま周囲へ呪いの影響を広げ続けた。呪術師の手によって部屋は封鎖され、浄化用の札が施された。

治療の試行と図書館探索の提案

仲間たちは絆を救うための方法を模索し、テリスが魔法による治療を試みたが失敗に終わった。アクセサリーは聖武器と一体化しており、強引な変化によって呪いの武器へ変貌していた。樹とフィーロは浄化音楽による効果を提案し、最低限の呪い抑制が期待された。そこで、エスノバルトが迷宮古代図書館に解決手段がある可能性を指摘し、探索の必要性が浮上した。

探索隊の編成と出発準備

ナオフミは鏡の眷属器による転送スキルで図書館への移動が可能であると述べ、探索隊の編成に取り掛かった。セインは迷宮用スキル「アリアドネの糸」を持ち、ダンジョン内での自動地図作成や転送妨害を無視した脱出能力を持つことが明らかになった。ラフタリア、グラス、エスノバルトに加え、シャチ姉妹も同行を希望した。ラルクは隣国の波に備えた会議に出席するため不参加を表明し、拠点の防衛は樹とフィーロに託された。

迷宮古代図書館への出発

各自が役割を確認し、転送スキルや対呪いの対応策を確認したのち、ナオフミ、ラフタリア、ラフちゃん、グラス、エスノバルト、セイン、サディナ、シルディナは迷宮古代図書館へと向けて出発した。絆の呪いを解除するための鍵を求めて、本格的な探索が始まることとなった。

二話  図書館探索

迷宮古代図書館への到着とアルトレーゼとの再会

ナオフミたちは鏡の眷属器による転送スキルで迷宮古代図書館へ到着した。内部には膨大な蔵書が存在し、探索に期待が高まった。エスノバルトは図書兎たちと情報交換を行い、アルトレーゼとも再会した。アルトはキズナたちの依頼で定期調査を行っていたが、商人らしい態度を見せ、ラフタリアやグラスに警戒された。シャチ姉妹はアルトを女性と見抜いたが、当人は否定を貫いた。

図書館探索と魔物との交戦

アルトから迷宮最下層への転送用円盤を受け取ったナオフミたちは、古代の扉を開き、探索を開始した。内部には飛行する本型の魔物が徘徊しており、ラフタリア、グラス、セイン、シャチ姉妹らが応戦して撃破した。敵は増加傾向にあり、スターダストミラーが破壊される場面も増え、セインは息切れを見せていた。一方、眷属器を持たない仲間たちは多くの経験値を得ていた。

扉の解放と魔導書物竜との遭遇

探索の中で封印された扉に遭遇し、ナオフミの鏡により開錠された。その先の階層で本の形をしたドラゴン型魔物「魔導書物竜」と戦闘し、勝利を収めた。魔導書物竜から得た書物には、魔竜に関する魔法技術や伝承が記されており、絆の呪いとの関連が示唆された。

火気厳禁と迷宮内の制約

迷宮古代図書館では火の使用が禁じられており、火を灯すことで壁一面に警告文が浮かび上がった。火の使用は警告から魔法封印、警報、強制退場にまで発展するため、ナオフミたちは火を用いない調理法を工夫しながら休憩を取った。

隠し扉の発見と条件付きの開錠

本棚に仕掛けられた隠しスイッチにより、大きな扉が出現したが、通常の武器では開かなかった。ナオフミは桜光樹や調停者の力との関連に着目し、ラフちゃんとラフタリアが力を合わせて開錠を試みた。さらにグラスが加わることで魔法陣が共鳴し、扉が開かれた。グラスの背景に調停者の血筋がある可能性が示唆されたが、確証は得られなかった。

館長室と特異な遺物の発見

扉の先には館長室と思しき部屋があり、光る本棚と赤い液体の入った小瓶があった。小瓶には強烈な存在感があり、過去の記録によれば劇物であった。図書兎であるエスノバルトが本棚の認証装置を解除し、四聖武器の呪い解除に関する書物を発見した。さらに、リーシアに渡された古文書の解読に関する鍵も得られ、館長が遺した情報が多く含まれていた。

探索の終了と今後の方針

必要な書物と薬品の入手を確認したナオフミたちは、アリアドネの糸による転移で迷宮から脱出した。館長室の奥にはさらに深い階層が存在していたが、今回は見送られた。今後は入手した資料を用い、絆の治療および四聖武器の呪い解除に取り組む方針が示された。探索は成果を伴い、今後の反撃への準備が整いつつあった。

三話  釣りバカの根性

不正な呪い除去薬の発見と疑念

ナオフミたちは迷宮古代図書館から脱出後、絆の元へ急行した。エスノバルトは資料から、聖武器や眷属器に付与された不正な力を除去できるという小瓶を入手していた。この薬は高密度で鑑定が困難であり、薬学に精通したナオフミでも成分を特定できず、毒か薬かさえ判断がつかなかった。シルディナは密度に嫌悪感を示し、使用に不安が残るものの、資料に効果が記されていることから使用を決断した。

小瓶の使用と呪われた武器の反応

治療施設へ戻ったナオフミたちは、絆の治療に着手した。グラスにより小瓶の液体が絆の狩猟具へと注がれた結果、武器に付着していた呪いのアクセサリーが破裂して粉砕された。しかし、武器の変化にもかかわらず、絆本人の怠惰な状態は変わらず、呪いの影響が継続していることが明らかとなった。ナオフミたちは、呪い自体が武器に正規の機能として組み込まれている可能性に気づき、治療の難しさを再認識した。

絆の変化を促すための作戦立案

グラスは絆を叱責し、ナオフミも諭そうとしたが、絆は怠惰の呪いによる無気力から抜け出せなかった。ナオフミは、絆の釣り好きという性格に着目し、やる気を引き出す作戦を立案した。港へと移動し、ラルクの船で沖合へ出ると、絆に釣りをさせることで本能的な反応を引き出そうと試みた。そのため、シャチ姉妹であるサディナとシルディナに疑似的な強力な魚の役を担わせるという協力体制を整えた。

作戦実行と絆の釣り魂の覚醒

絆は最初こそ無気力に抵抗を示さなかったが、釣り竿にかかった強烈な引きと、ナオフミの挑発によって徐々に反応を見せた。リールの振動とともに彼女の怠惰の気配が散り、ついには釣りに熱中し始めた。激しい引きに応じて釣り竿は変化し、呪いの武器から正常な武器への転換が成功した。絆は渾身の力で一本釣りを成功させ、シャチ姉妹を釣り上げるという演出の中で完全に覚醒した。

呪いからの完全な回復と再会の確認

釣り上げた獲物がシャチ姉妹であったことに戸惑いを見せつつも、絆は意識を取り戻し、過去の記憶を回想した。変なアクセサリーを狩猟具に付けられたことが呪いの発端であったと確認された。グラスをはじめとする周囲はその回復を喜ぶ一方、絆の釣り人としての情熱に呆れる者もいた。投網漁や銛漁といった代替手段を拒否し、釣りへの強いこだわりを見せる彼女の姿により、場の緊張は一気に和らいだ。

絆の復帰と今後の展望

呪われた釣り竿を克服し、気力と正気を取り戻した絆は完全に復帰した。ナオフミたちの機転と仲間たちの支援が結実した結果であり、怠惰の呪いという難敵に打ち勝った成功例となった。釣りへの情熱が最終的な突破口となったことは、彼女の本質を如実に示しており、周囲の人々にとっても印象深い一幕となった。

四話  妹分と嫉妬

ヨモギとツグミの再登場と絆との関係

尚文たちは港から戻り、絆の回復を祝してラルクの城へと帰還した。城で絆を迎えた兵士二人は、実はヨモギとツグミであった。ヨモギはかつてキョウに仕えた者、ツグミはクズ二号と関係のあった者であり、共に絆への恩義から協力していると述べた。ツグミは初対面時こそ警戒していたが、絆に対する強い信頼と感謝の念を語り、絆の妹に似た響きの名も相まって特別な親しみを抱いていた。グラスはそれを冷静に見つめ、軽く嫉妬の感情を見せた。

裏切り者の存在と二人の苦悩

ラフタリアの補足により、二人が協力する背景には、かつて同じ立場だった者の中から裏切り者が出たことがあると明かされた。戦争においても元仲間と戦う場面があり、ヨモギとツグミはその記憶に苦しんでいた。尚文は二人の心中を察しつつ、彼女たちの態度から裏切る意志は見られないと判断していた。

エスノバルトの儀式と毒の試練

パーティーを前に、エスノバルトは小瓶の中の毒を飲むことで真の館長になるという儀式を行う決意を表明した。この毒は図書兎の伝統であり、代々館長に就任する者が受ける試練であった。仲間たちは止めようとしたが、エスノバルトは一族の責務としてこれを受け入れた。儀式は無事に終わり、エスノバルトは新たな力として、迷宮古代図書館の書物の位置を特定できるようになった。

絆の武器変化と毒素材の検証

絆は小瓶の毒を武器に吸収させたところ、新たに「0の狩猟具」という専用武器が登場した。その能力は一見無効果であったが、呪いや副作用はなかった。尚文たちは素材の残量を確認しつつ、今後に活用する方針を立てた。毒の本来の危険性とその運用法についても言及され、慎重な扱いが必要とされた。

絆のレベル低下と今後の育成計画

カース武器の使用により絆のLvが低下していたため、尚文はシャチ姉妹に育成を依頼した。また、龍脈法を応用したアクセサリーの作成や、魔法使用に関する絆たちの制限についても議論が交わされた。尚文は龍脈法を用いた魔法運用を実現しており、今後の戦力強化におけるヒントとなった。

パーティーでの料理と食事強化

尚文が腕を振るった料理は仲間たちに絶賛される一方、その美味しさと食事Lv経験値の高さから食べ過ぎによる苦しみを引き起こした。絆やツグミもその味に抗えず、次第に苦悶の表情を浮かべながら食べ続けた。料理の美味しさに加え、成長補正としての効果も高く、今後の育成方針として有効とされた。

他の料理人の存在と今後の展望

ツグミの提案により、別の町にいる伝説的な料理人の料理を試す案が浮上した。尚文は自身の料理の量を制限することも視野に入れつつ、その料理人の技術を確認することを検討した。最後には、料理を通じた食事Lvの向上に尽力する覚悟を新たにし、絆の復帰を祝うパーティーは和やかに幕を閉じた。

五話  万能の出汁

絆の育成と出発準備

絆の復帰後、グラスたちは彼女の戦力底上げのために狩りに連れ出した。尚文は、出発前に城の厨房で料理の下ごしらえを行い、後を任せる者へ引き継ぎを済ませた。徹夜で料理を続けた尚文の作業を、ラフちゃんやセインの使い魔たちが手伝っており、ラフタリアも協力を申し出た。厨房の火力機材には異世界特有の札技術が使用されており、料理の効率化が図られていた。尚文の料理には、城の料理人たちも関心を寄せていた。

絆たちへの料理指南と気の活用

尚文は、自身が作成した料理を通じて、気を込める工程や妥協点の重要性を説いた。絆には、尚文が不在時に備えて技術を継承するよう促し、刺身や鍋料理の基礎から覚えるよう指導した。ラフタリアにも村の料理人の例を挙げながら学習の継続を勧めた。また、気の活用に関しては、エスノバルトが意識的に料理に応用できる唯一の存在とされた。

出汁とフォンの基礎解説

尚文は、ラルクの城の厨房でブイヨン、フォン、コンソメスープの調理を行っており、それぞれのスープについて丁寧に説明した。フォン・ド・ヴォーには仔牛の代用として魔物の肉を使用し、他にも魚や鳥を使った各種フォンを調理していた。出汁の基礎としてのブイヨンは特に重要とされ、その調理法も詳細に語られた。ラフタリアと絆は出汁作りを覚えるよう命じられ、食材の分量や煮込み方など具体的な技術が伝えられた。

鏡の運搬と移動手段の構築

目的地の町へ向かうにあたり、尚文たちは鏡の眷属器を用いた移動手段を整備するため、大型の鏡を運搬した。この移動スキルは、セインの針による転移に類似しており、今後の活動効率を高めるものであった。鏡のスキルには別の活用法がある可能性も示唆されており、さらなる実験が予定された。

絞り込んだ料理と絆たちの反応

尚文は絆たちの体への負担を考慮し、妥協点を見出した料理を提供するようにした。その結果、彼らは以前ほど苦しむことなく食事を楽しむことができた。グラスは尚文の料理の工程に理解を示しつつも、その専門性に圧倒されていた。尚文は食材の使い方や技術の必要性を再度強調し、仲間たちに調理技術の習得を呼びかけた。

六話  セーヤ飯店

料理人の噂を辿る旅と異様な町の様子

尚文たちはツグミの情報を頼りに、有名料理人のいる町へ向かい、大人数で到着した。町は中世風の建物が並び、発展と荒廃が混在する奇妙な雰囲気を醸し出していた。住民たちは一様に虚ろな目をしており、不自然に整然と農作業や魔物の運搬に従事していた。町の中心には巨大な建物があり、そこでセーヤという料理人が料理を提供しているという。町の食文化はこの店に完全に依存しており、他の飲食店や食料品店は存在しなかった。

町の異常な信仰と料理への執着

町民はセーヤの料理を盲信しており、食事の時間を何よりも重視していた。屋外席では人々が貪るように料理を口にしており、幸福感というよりも執着と飢えが目立っていた。フィーロは彼らの表情から、尚文の料理を食べているときのような幸せさを感じられないと指摘した。

店のシステムと初回無料の罠

尚文たちは受付から会員制度と特別なカードの存在を説明され、初回は無料で料理を提供される仕組みだと知らされた。店内での食事は会員ランクによって階層分けされており、今回は三階相当のカレーが提供された。フィーロやラフちゃんはその味に感動せず、フィーロは尚文の料理のほうが美味しいと率直に述べた。尚文自身も無個性でレトルトに似た味と評価した。

強要される支払いと暴徒化する町民

食後、受付嬢は全財産か貴重品の提出を求め、拒否するなら献上品を取りに行くよう促した。ラルクは即座に帰る意思を示すが、受付嬢はその態度を否定的に受け取り、店の料理を否定することを許さなかった。ラルク、グラス、ツグミは堂々と不味いと断じ、町民と店員たちは一斉に怒りをあらわにして襲撃を始めようとした。

料理勝負の強制とセーヤの登場

暴動寸前の混乱を制止したのは、店の料理人セーヤ本人であった。彼は状況を収める姿勢を見せたが、受付嬢の言葉で態度を一変させ、尚文たちに料理勝負を強要した。勝負の内容は、町のルールに基づく料理対決であり、敗者は財産を差し出さねばならないとされた。尚文は最初は乗り気でなかったが、ラルクの懇願とセーヤの高慢な態度に怒りを覚え、勝負を受けることを決意した。

納得できない展開と勝負への覚悟

尚文は勝負に巻き込まれることを不本意に感じつつも、グラスたちの強い意志とフィーロの期待に押されて立ち上がった。町の行政権力がセーヤ側にあると示されたが、ラルクたちの身分の高さによって一時的に優位に立った。結果として、尚文は渋々ながらも料理勝負に挑むことを宣言し、不穏な空気の中で騒動は次なる局面へと進んだ。

七話  不正な料理勝負

不公平な料理勝負の開始

セーヤ飯店のビアガーデンにて、過剰な演出のもと料理勝負が開催された。設備は異様に整い、審査員は敵対的な態度を見せるセーヤ側の人間で占められていた。提供された食材は腐敗寸前の粗悪品であり、勝負の公平性はまるでなかった。セーヤは有利な状況で、ジャンル自由の勝負を宣言し、インスタント調理や粉末スープなどで次々と料理を完成させていった。

食材の不正とセーヤの手法

セーヤは、聖武器や眷属器を模したアクセサリーで謎の粉末やレトルト食品を出現させ、調理工程を省略する手法を連発した。完成された袋詰め料理やインスタント麺などを「独自技術」と称して提供するが、その内容は料理としての本質を欠いていた。一方ナオフミは提供された粗悪な食材の中から熟成用処理がされたものを見抜き、活用の可能性を模索した。

少年からの食材提供と町の異変

食材を調達するために外出したナオフミは、畑作業をしていた少年と出会う。少年は、自身の家族がセーヤの料理を食べた後に不審な死を遂げたこと、そして自身が同じ症状を経験したことから、料理に不正な成分が含まれている疑いを持っていた。少年は自ら集めた野草や薬草をナオフミに託し、セーヤを倒してほしいと懇願した。ナオフミはその訴えを受け入れ、城に戻って追加の食材を調達した。

本格的な料理の準備と調理

ナオフミは城から戻ると、調達した高品質食材や少年の薬草を使い本格的な調理に取り掛かった。ラフタリアと絆と協力し、魚のカルパッチョ風前菜、熟成肉のローストビーフ、ハーブ入りのシチュー、薬草ゼリー寄せの前菜、フルーツポンチ風デザートなど、短時間ながらも丁寧に品目を構成した。品質や風味、栄養を考慮した本物の料理が完成した。

勝負の行方への布石

完成と同時に時間制限を告げる銅鑼が鳴り、勝負は決着の時を迎えた。セーヤのインチキ料理と、少年たちの願いを背負ったナオフミの真っ当な料理が審査を待つ状況で、物語は次の展開へと進むこととなった。

八話  薬膳

審査員による先攻料理の試食と高評価

尚文が作り上げた料理は、腐敗に見せかけた熟成肉や薬草を用いた薬膳料理であり、審査員たちはその味と身体への効果に驚愕した。食事によって体調が回復し、浄化される感覚を覚えるなどの反応があり、魚料理やローストビーフにも高い評価が与えられた。審査員の中でも特にマロは、想像力豊かに料理の意義を語り、感動と称賛を繰り返した。全体として尚文の料理は、その味・技術・効果のすべてで圧倒的な支持を得た。

セーヤ側の料理とその異常な評価

続いてセーヤの料理が審査に供されたが、マロは口にした瞬間に不快感を露わにし、吐き出すほどであった。司会やセーヤは過去と同じ味と主張したが、マロを含む審査員たちはそれを否定し、味の変化と不快な後味に困惑した。これにより観客の間にも不審の声が広まり、セーヤの料理の正体に疑念が生じた。

味覚の変化の原因と中毒の告発

尚文は、自らの料理によってセーヤの料理に仕込まれた中毒性のある成分の効果を解除したと説明した。薬草による解毒と体力回復、味覚の正常化が、審査員の反応を劇的に変化させた原因であるとし、あらかじめ対策を施していたことを明かした。観客と仲間たちは驚きを隠せず、一時的に尚文への疑いも向けられたが、最終的に納得へと至った。

少年の告発と町の異常な状況

少年がセーヤの料理に対する不信と、家族の死の経緯を告白し、観客に真実を訴えた。観客や司会はそれを否定し、セーヤ擁護に走ったが、少年は町がセーヤの料理によって依存状態にある異常さを指摘した。その様子を見たマロも動揺を深め、尚文の提案に耳を傾けるようになる。

尚文の戦略と逆転の誘導

尚文はマロに対し、セーヤの料理のレシピを提供することを示唆し、より高品質な料理が再現可能であることを強調した。この提案によりマロの判断は揺らぎ、セーヤの勝利確信の発言に反して、審査員たちは冷静な判断を取り戻した。

審査結果と勝利の確定

審査員たちは最終的にセーヤの料理に否定の札を上げ、尚文の勝利を宣言した。不正な食材操作、中毒性のある料理、審査員買収といったセーヤ陣営の行為は否定され、尚文の料理の純粋な技術と効果、そして戦略が評価された結果となった。この料理勝負は尚文の完勝で幕を閉じた。

九話  力で解決

騒然とする会場とセーヤの詭弁

セーヤの敗北が宣言されると、客たちは審査員に対して暴言と暴力を浴びせ、会場は混乱に包まれた。セーヤは敗北を認めず、自らの料理に含まれる強化効果によって他者を支配しようとする野心をあらわにした。さらに、マロら審査員はセーヤの味方ではなく「美味い料理の味方」であると開き直り、仲間割れを引き起こした。

少年の告発と町の異常な状況

少年がセーヤの料理に対する不信と、家族の死の経緯を告白し、観客に真実を訴えた。観客や司会はそれを否定し、セーヤ擁護に走ったが、少年は町がセーヤの料理によって依存状態にある異常さを指摘した。その様子を見たマロも動揺を深め、尚文の提案に耳を傾けるようになる。

暴徒化する町人と勇者達の応戦

セーヤは町人や料理によって強化された女達、さらには魔物を使って襲撃を指示し、暴徒と化した群衆が勇者達に襲いかかった。勇者一行は応戦し、セーヤの違法強化料理の効果で凶暴化した相手にも殺さずに対応した。絆やラルク、ラフタリアらが次々と反撃に転じ、戦況を抑え始める。

絆の能力による逆転とセーヤの追い詰め

絆が新たに得た「0の狩猟具・血花線」により、セーヤの料理で強化された者達の力を無効化した。町人達は次々に倒れ、魔法による広域鎮圧で完全に無力化された。セーヤはなおも攻撃を試みたが、ラフタリアとの戦闘に敗れ、尚文らに完全に押さえ込まれた。

裏切る店員達と暴かれる虚構

これまでセーヤを擁護していた女達は手のひらを返し、自らは騙されていたと証言してセーヤを見限った。尚文はその変節を冷ややかに見つめ、彼女達をも「同罪」と断じた。ツグミは激怒し、彼女達に制裁を加える。セーヤは逃走を試みるも阻止され、尚文が町からの退去と財産の放棄を条件に取引を持ち掛けた。

波の尖兵としてのセーヤとその最期

尚文が背後関係を問うと、セーヤは何かを書こうとした瞬間に頭部が炸裂し、死亡した。これは「波の尖兵」が真相を話そうとすると魂ごと破裂するという性質に起因していた。勇者達はその事実を改めて受け止め、背後の存在に警戒を強めることとなった。

セーヤ飯店の閉店と町の再建

騒動後、町人達はセーヤに対する憎悪と、勇者達への依存から一転し、やがて自ら料理を始めるようになった。尚文らが用意した料理によって、セーヤ料理の依存症状は次第に緩和され、町は本来の活気を取り戻していった。セーヤにこき使われていた料理人達も復帰し、町は「料理の町」へと変貌を遂げた。

料理による強化と今後の課題

一連の出来事を振り返りつつ、尚文は料理による強化が善にも悪にも転ぶことを実感した。今後は他の勇者達にも料理技術を身につけさせ、より健全な手段で強化を図る方針が語られた。セーヤとの騒動を教訓とし、絆やラルクらは食事の重要性と適度な摂取の意義を改めて理解していた。

十話  魔法を極めし竜

戦力の再編と武器封印の検討

セーヤ飯店事件から数日後、尚文たちは次なる作戦の準備に取りかかった。セインの姉による強力な妨害や武器封印の仕組みを前に、無策での突撃は不可能と判断され、議論が行われた。敵勢力が他世界の聖武器を使用していることから、権利剥奪の効果も限定的であるとされ、封印解除にはこの世界の四聖解放が必要であるとの見解に至った。現状では強化無効の魔法に対抗できず、古代図書館での文献調査や過去に強化解除を実行した人物の協力が検討された。

魔竜復活の決断と孵化儀式

戦力増強を図るため、尚文たちは魔竜の復活を計画し、ラルクの指示のもとドラゴンの卵が発注された。絆が使役札の所持者となり、孵化儀式が開始された。魔竜の核石が卵に融合され、儀式により孵化した個体は、かつての魔竜本人であると判明した。魔竜は尚文たちに敵意を持ちながらも、百年の猶予を条件に協力を申し出た。

敵対関係から交渉への転換

魔竜は人間支配の意志を明示したものの、波という共通の脅威に対抗するための協力は否定しなかった。尚文は魔竜の発言に反発しつつも、封印による再発リスクと比較して、管理下での共闘が望ましいと判断した。魔竜の欠片が回収され、勇者たちの武器からも欠片が抜き取られて取り込まれた。

武器強化と新スキルの獲得

魔竜の力により勇者たちの武器は強化され、新たなスキルや成長補正が付与された。尚文の武器には「真・魔竜の鏡」が出現し、呪い武器や合体スキルの性能が向上した。魔竜は自身の力を誇示しつつ、さらなる協力の意思を表明した。

強化解除魔法への対抗手段の示唆

グラスの流派の開祖が使用していた技術に、強化解除魔法を打ち消す手がかりがあると魔竜は語った。また尚文が扱う「気」との融合により、新たな技術の創出も可能とされた。対抗手段の確立に向けて今後の調査と訓練が求められる展開となった。

魔竜との仮初の同盟成立

魔竜は記憶の欠落を理由に情報提供の限界を示しつつも、勇者たちと共に世界を守る立場を取ることを宣言した。ただし、尚文に対しては執着を見せ続け、仲間たちとの関係性にも不穏な空気をもたらした。最終的に、限界突破の知識と戦力強化の成果を得た代償として、尚文たちは魔竜との仮初の同盟を受け入れることとなった。

十一話  義勇兵

限界突破の準備と戦力強化の進行

魔竜加入後、尚文たちは限界突破を施せる対象を選別しながら戦力増強に努めていた。魔竜の育成は通常の魔物と異なり、経験値を稼ぐ必要があり、大地の結晶による強化も不可能であった。また、各メンバーのLvは既に上がりにくくなっており、今後は強力な迷宮への遠征も計画されていた。エスノバルトの船が敵に奪われている状況下で、警戒を強めつつも限界突破とスキル研究を同時進行で進めていた。

義勇兵の出現と波の尖兵の潜伏疑惑

限界突破が可能という噂が広まり、尚文たちのもとに義勇兵が集まってきた。グラスの報告を受け、尚文はスパイや波の尖兵が紛れている可能性を警戒し、サディナとシルディナに鑑定を依頼した。彼女たちは波の尖兵を見分ける力を持っており、怪しい人物を複数名特定した。尚文は彼らを罠にかけるための準備を進めていたが、その最中、ラフタリアとラフちゃんが異変を察知し、突如としてセインの姉が姿を現した。

セインの姉の介入と波の尖兵の登場

セインの姉は正体を隠したまま義勇兵に紛れ込んでいたが、見破られて姿を現し、さらに波の尖兵と思しき人物たちを引き連れていた。中には尚文がかつて対峙したヴィッチの取り巻きも含まれており、過去の因縁が再び表面化した。ヴィッチ本人は療養中とされていたが、尚文の問いに対しセインの姉はあくまで冷静に、波の影響による世界滅亡の危機やその際の功績などを語った。

結界による義勇兵への攻撃と防衛戦の開始
波の尖兵の一人が突如として魔法結界を展開し、義勇兵を閉じ込めた上で押し潰す攻撃を仕掛けてきた。尚文たちはラフタリア、グラス、ラフちゃん、クリスの連携によって結界の一部を破壊し、義勇兵を救出した。シャチ姉妹の魔法攻撃も加勢したが、敵の結界は非常に硬く、突破には至らなかった。今週の敵と称される波の尖兵は結界の攻撃性能を活用し、尚文たちに対して攻撃の手を強めていった。

人工ベヒーモスの召喚と圧倒的な猛攻

セインの姉は人工ベヒーモスと呼ばれる合成魔獣を召喚し、尚文たちに襲いかからせた。魔物は驚異的な速度と破壊力を持ち、尚文の多重展開した防御を一瞬で突破し、ラフタリアらを吹き飛ばすほどの力を見せた。尚文たちは迎撃に苦戦し、行動が追いつかずに劣勢に立たされたが、そのとき戦場に新たな人物が登場し、戦況の変化を予感させる場面で幕を閉じた。

十二話  反射倍化

魔竜とフィーロの救出

尚文たちは戦闘中に危機的状況に陥ったが、魔竜とフィーロによって間一髪救出された。敵は切断を伴う結界攻撃を放ち続けたが、尚文は結界防御「スターダストミラー」によってそれを防ぎつつ、敵の攻撃特性に疑問を抱いた。

人工ベヒーモスとの戦闘と構成

人工ベヒーモスの激しい攻撃に対し、魔竜は強力な障壁魔法「八面鏡」で防御した。絆は巨大魔物用の落とし穴を使って動きを封じたが、敵の力は強大で、簡単には封じきれなかった。魔竜はこの魔物が聖武器の強化方法を詰め込んだ試作品であることを明かし、それを冒涜とみなして激怒した。

戦術の調整と魔法反射の準備

魔竜は、魔力増幅のために仲間の式神や水竜の巫女姉妹の協力を求め、大規模な儀式魔法の準備に入った。尚文は鏡の配置と魔法の反射準備を進め、かつて使った反射魔法の戦術を応用する決意を固めた。敵はそれを嘲笑しながらも、自軍の構えに不備があることに気づいていなかった。

反射魔法の発動と敵の殲滅

魔竜の詠唱によって放たれた大魔法は、尚文の操作する複数の鏡と硝子の盾を通じて反射と倍化を繰り返し、最終的に敵の結界内に放たれた。結果、内部にいた敵勢力は鏡の檻の中で焼き尽くされ、その魔法の威力は敵を完全に消滅させるほどであった。

人工ベヒーモスとの決着

一方、絆は人工ベヒーモスとの戦闘を継続していた。罠や援護魔法を駆使し、最終的に魔竜との連携で合成スキルを発動し、闇属性の攻撃「闇式・血花線」によって人工ベヒーモスを撃破した。しかし、その代償として絆は大きなダメージを受け、スキルによる遅延ダメージが一気に噴き出す事態となった。

敵の再襲撃と迎撃

戦闘終結直後、波の尖兵の一団が奇襲を仕掛けてきたが、ラフタリア、グラス、サディナらがこれを即座に迎撃して撃退した。奇襲のタイミングは悪く、詠唱中であればより効果的だったと尚文は分析した。

セインの姉との対峙

そこへセインの姉が現れ、人工ベヒーモスの核を回収しようとする。絆はそれを阻止しようとしたが、セインの姉の実力は高く、鎖を用いた攻撃と短詠唱の魔法「解除弾・土遁爆 4」によって一同の援護魔法を無効化し、絆の攻撃すらいなして姿を消した。

サディナの洞察と撤退

セインの姉の態度に違和感を覚えたサディナは、彼女の本心に何かしらの葛藤や隠された意図があることを感じ取った。セインの姉もそれを否定せず、不利になる前に撤退を選んだ。

勝利の余韻と魔竜の誘い

尚文は戦闘での勝利を喜び、かつての敵を倒したことを誇ったが、その様子に魔竜が同調して不気味な笑みを浮かべ、尚文に魔王の道を誘うような発言をした。尚文はそれを否定しつつも、敵の理不尽さに対する共感から一時的に笑みを交わすことになった。

絆の負傷と仲間たちの支援

絆は深手を負いながらも戦闘を継続し、ラフタリアやグラス、サディナたちはそれぞれに支援と警戒を行っていた。敵との戦闘はひとまず終息したが、セインの姉の真意と再戦の可能性は依然として残されていた。

十三話  転生者

戦後処理とセインの遅参

戦闘後、セインや樹、リーシア、エスノバルトが城に到着したが、既に戦闘は終結しており、セインは間に合わなかったことを悔しがった。尚文は、セインの姉の撤退の早さから高い判断力を警戒しつつも、その真意に疑念を抱いた。敵の主攻は人工魔物であり、波の尖兵自体の戦闘力は高くなかったことが確認された。

捕縛者の尋問と魂の異常

捕らえられた波の尖兵たちは自身の行動に責任を持たず、逆上する態度を見せた。尚文たちはその異常さから正体を探る必要性を感じ、サディナとシルディナの直感やラフの反応により違和感を察知した。さらに、セインの姉に逃げられたことに対し、尚文は彼女の動きを阻害する必要性をセインに指示し、次なる対策を意識するようになった。

内部潜伏の可能性と古文書の解析

波の尖兵が事前に城を急襲したことから、スパイの存在が疑われた。サディナとシルディナは尋問などに自信を見せたが、尚文は現実的な困難さも考慮して慎重な対応を求めた。その後、リーシアとエスノバルトによって解読された古文書により、波の発生は世界同士の偶発的な衝突ではなく、「神を僭称する存在」によって意図的に引き起こされている可能性が示唆された。

魂の正体と波の尖兵の真相

尚文は捕らえた波の尖兵の魂を暴くため、ソウルイーター素材の武器を用いて魂を引きはがし、その実態が日本人の三十代男性であることを突き止めた。これにより波の尖兵が転生者、すなわち別の世界から記憶を持ってこの世界に転生させられた存在であることが明らかとなった。魔竜はその魂を捕食し、その本質を肯定した。

転生システムと神の干渉

絆やグラスたちは転生という概念に戸惑いを見せたが、尚文は過去の転移・転生系の物語を引用しつつ、神を僭称する存在が特定の人格を選別して転生させ、世界に混乱を招いている構図を明示した。その結果、彼らは聖武器を奪い、暴走することで世界の秩序を乱していたことが判明した。

世界の侵食と情報操作

神を僭称する存在による転生者の送り込みは、変幻無双流の伝承断絶や、霊亀・鳳凰に関する情報の抹消など、数十年、あるいは数百年にわたって行われてきたと考察された。これは、各世界の勇者システムの円滑な運用を妨害し、滅亡を促すための長期的な工作であると認識された。

波の本質と対策の必要性

古文書に記された結界が転生者の侵入を防ぐものであることも判明し、これまでの観測と整合性を持った。魔竜もまた、肉体と魂が異なる存在を魔物の中に見ていたことから、この仮説に同調した。転生者が波の尖兵として暗躍しているという理解は、尚文たちの間で共有され、波への対策は情報の解読と転生者の駆逐という新たな段階へと移行した。

騒動の収束と新たな展望

最終的に今回の戦闘と解析は一応の終息を見せた。戦いに間に合わなかったラルクたちはその事実に落胆しつつも、転生者の存在という敵の正体に驚きを隠せなかった。尚文たちは波の尖兵、すなわち転生者の駆逐と神を僭称する存在への対抗策を新たな課題として共有し、今後の戦いに備える姿勢を示した。

エピローグ  ゲーム知識に仕掛けられた罠

夕食の団欒と勇者たちの対話

戦いの夜、尚文たちは城の中庭でバイキング形式の夕食を楽しんでいた。フィーロと魔竜は料理の取り合いをしながらも、意外と仲睦まじく食事を共にしていた。そんな中、尚文・樹・絆の三人だけになる時間が訪れ、転生者の在り方や対話の可能性が話題となった。尚文は交渉の余地を否定し、敵の本質が神を僭称する存在に選ばれた厄介な者であることを再認識していた。

ゲーム知識と神の罠の疑念

樹は自身の持つゲーム知識が神を僭称する者による誘導だった可能性に言及した。彼や他の勇者たちはゲームの知識に縛られ、自らの成長を制限していたと気付いていた。一方、絆も似たゲーム名を知っていたが、それは別の内容のVRゲームであり、召喚された経緯や技術環境も異なっていた。各自の出身世界には異なる文化と技術があり、最低でも五つの日本が存在していることが確認された。

知識による罠と戦いの影響

ゲーム知識が罠であるという認識は、特に死んだ三人の四聖勇者の事例から強く実感されていた。知識があることが失敗の誘因になりうるという皮肉な現実に、樹と尚文は同意し、知識の扱いの難しさを痛感した。また、絆の使用していたVR機材が錬の世界のものとは異なっていたことから、それぞれの日本の事情が大きく異なることも浮き彫りとなった。

新たな発想と波への対策

波の発生頻度の多さに苦慮する中、尚文は0の狩猟具で波の亀裂を攻撃するという新たな戦術を提案した。この提案は、今後の古文書の解読で裏付けが取れる可能性を含んでおり、トライアンドエラーの精神が求められていた。三人は今後の激化する戦いに備え、食事と団結を通じて士気を高めることの重要性を確認し合った。

神への対抗と決意

彼らはたとえ神を名乗る存在が相手であっても、明確な目的と協力の意志があれば困難を乗り越えられると信じ、決意を新たにした。尚文は、この事実と認識を自分たちの世界にも伝えねばならないと心に誓い、異なる日本から集まった彼らは、それぞれ体を休め次の戦いに備えた。

シリーズ

盾の勇者の成り上がり

小説版

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盾の勇者の成り上がり 20

漫画版

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盾の勇者の成り上がり 1巻
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盾の勇者の成り上がり 2巻
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盾の勇者の成り上がり 7
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盾の勇者の成り上がり 8
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盾の勇者の成り上がり 11
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盾の勇者の成り上がり 16
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盾の勇者の成り上がり 18
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盾の勇者の成り上がり 23
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盾の勇者の成り上がり 27

その他フィクション

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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