小説「魔導具師ダリヤはうつむかない 10 」感想・ネタバレ

小説「魔導具師ダリヤはうつむかない 10 」感想・ネタバレ

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どんな本?

魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~』は、甘岸久弥 氏による ライトノベルで、転生者である主人公ダリヤ・ロセッティが主人公。
ダリヤは魔石や魔物の素材、魔力を使った加工でアイテムを作る『魔導具師』の家に生まれ、婚約破棄されたことをきっかけに自身の商会を立ち上げ、数々の便利なアイテムを生み出して行く。

また、このシリーズはコミカライズもされており、『魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~』というタイトルで連載されている。
さらに、TVアニメ化も決定。
この物語は、ダリヤのものづくりと、彼女を取り巻く人々との交流を描いている。

読んだ本のタイトル

魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 10
(英語名:Dahlia in Bloom: Crafting a Fresh Start with Magical Tools
著者:甘岸久弥
イラスト:駒田ハチ
キャラクター原案:

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あらすじ・内容

男爵内定のお披露目パーティーで、ダリヤの手をとるのは……?

男爵内定のお披露目パーティーを前にして、緊張を強める魔導具師のダリヤ。
ヴォルフが参加してくれることで少なからず安堵していた彼女だったが、お披露目まで間もなくというタイミングで、魔物討伐部隊員に緊急招集がかけられる。
王都を離れなくてはいけなくなったヴォルフを送り出したダリヤは、彼の無事を祈りながら当日までの日々を過ごすのだった。
「どうか気をつけて――行ってらっしゃい」
一方、ワイバーンと対峙したヴォルフら魔物討伐部隊は、春までとは打って変わって優勢に戦いを進めていた。しかし、帰路で想定外の事件に遭遇し……。
「早く帰って、ただいまと言えたら――」
互いを想う、二人の願いの行方は……? 魔導具師ダリヤのものづくりストーリー、二人の想いが募る第十弾、開幕!

魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 10
KADOKAWAanime

感想

相変わらず、内心イケメンのオッサン達が若い娘さん(ダリヤ)をサポートする10巻。

ダリヤを取り巻く人々の支えを感じることができた。
特に、オズヴァルドがダリヤをどれほど気にかけていたかが明かされるシーンや、彼女がどれだけ多くの人々に見守られているかが描かれていた。
また、ジルドやベルニージなど、ダリヤを支える貴族たちの行動も物語に深みを与えてくれた。

物語はダリヤが男爵位のお披露目の準備に奮闘する場面から始まる。

彼女の友人であり、騎士であるヴォルフ・スカルファロットは、ダリヤのダンスの練習に付き合い、二人の間の絆が強まる様子が描かれる。
しかし、彼の仕事は魔物討伐部隊の赤鎧。
王都近隣でワイバーンが出たと緊急連絡が来てヴォルフは出撃して行った。
ダリヤは彼の無事を祈りながらお披露目の準備を進める。

ヴォルフはワイバーンを討伐し、その後近隣の村が赤熊に襲われているのを助けた後、同僚達にダリヤのお披露目会に行けと背中を叩かれて、薬草煎餅を食べて元気はつらつとなった八本脚馬に乗り王都へ出発する。

八本脚馬は数日かかる距離を一日で踏破。

お披露目会では、財務部長のジルドがダリヤのダンスの相手をするつもりだったが、魔物討伐に出撃して不参加と思われたヴォルフが間に合い。
ジルドは自身の不名誉を顧みず若い2人のために、ワザとトラブルを起こしてファーストダンスをヴォルフに譲る。
そして、2人は初めてのダンスを踊りお披露目会は成功裏に終わる。

ただ、ワイバーンを討伐し、近隣の村が赤熊に襲われているのを助けた後に、ドーピングした八本脚馬に乗り一晩かけてダリヤのお披露目会に駆け付けたヴォルフは疲労困憊で、ダリヤと踊った後に食事と仮眠を取って疲労を取る。

最後の外伝でできているザナルディなる人物。
カルロの死因を作った人間らしく、彼の魔の手がダリヤに伸びるのだろうな、、
嫌だけど。

ダリヤを見守る者達の行動

ジェッダ子爵夫妻(ガブリエラとレオーネ)

  • 準備段階
    • ジェッダ子爵夫妻は、ダリヤのお披露目会の重要なサポーターとして、会場の手配や招待客のリスト作成、セキュリティの確保に尽力。
      特にガブリエラは、ダリヤのドレス選びやダンスの練習に同席し、彼女が最高の状態でお披露目を迎えられるよう手助けした。
    • 心情:彼らはダリヤが新しい生活をスタートする重要な一歩を踏み出すことに感慨深く、彼女が成功することを心から願った。
  • 本番
    • パーティー当日、ジェッダ子爵夫妻は高い社交スキルを活かして、招待客を迎え、ダリヤを適切に紹介する役割を果たす。
      特にレオーネは、ダリヤの魔導具師としての業績を強調し、彼女の技術が貴族社会にもたらす利益を説明。
    • 心情:二人ともこの日のために多大な努力をしており、ダリヤがこの場で自信を持って振る舞う姿を見て誇りを感じていた。

オズヴァルド

  • 準備段階
    • オズヴァルドは、ダリヤの技術的な面での支援者として、彼女の魔導具が正しく展示され、説明されるよう手配。
      また、彼はダリヤにとっての父親代わりとして、彼女が緊張しないように励まし続けた。
    • 心情:ダリヤに対して父性的な愛情を持っており、彼女の大きな一日がスムーズに進むよう深く願っていた。
  • 本番
    • お披露目会で、オズヴァルドはダリヤの魔導具について詳しく説明する役目を担い、彼女の才能を前面に出す。彼女の成果を示す展示を監督する。
    • 心情:ダリヤの成長と成功を見守りつつ、彼女がこれまでの努力を認められることに内心大きな喜びを感じていた。

ジルド侯爵

  • 準備段階
    • ジルド侯爵は、ダリヤのファーストダンスのパートナーとして自ら名乗りを上げた。
      彼はダリヤが社交界での立ち振る舞いに自信を持てるよう、秘密裏にダンスの特訓を施した。
    • 心情:ダリヤに対する深い敬意と支援の意志を持ちつつ、彼女の成功をサポートすることに情熱を注いでいた。
  • 本番
    • ヴォルフの間に合ったことを知り、ジルド侯爵はファーストダンスの機会を彼に譲る。
      この行動は彼の高潔さとダリヤへの深い思いやりを示すものであった。
    • 心情:彼自身の役割を後進に譲ることで、若い二人の幸せを優先した自己犠牲の精神を持っていた。

ベルニージ

  • 準備段階
    • ダリヤのおかげで元気を取り戻したベルニージは、彼女のお披露目を全力で支援。
      彼は自身の社交ネットワークを駆使して、ダリヤのお披露目会への関心を高める。
    • 心情:ダリヤに非常に感謝しており、彼女の新たな章のスタートが成功することを強く願っている。
  • 本番
    • 会場でベルニージは、ダリヤが魔道義足で自由に動けるようになったことを誇りに思い、他の貴族たちに彼女のことを紹介。
    • 心情:ダリヤの技術によって自分がどれほど恩恵を受けたかを理解し、彼女の功績を称えることに大きな喜びを感じていた。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション あいうえお順

アニメ

PV

TVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」公式
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OP

TVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」公式

ED

TVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」公式

備忘録

アクアパッツァとダンスの練習

ダリヤ・ロセッティは魔導具師であり、前世と現世の差異を意識しながら生活している。
彼女は魔石を使った魔導具を制作し、日常生活に役立てている。
ある日、ヴォルフレード・スカルファロット、彼女の友人であり騎士でもある彼に、ダンスの練習を頼まれる。
練習中、彼女は彼の足を踏まないよう注意しながらも、彼と楽しく料理をしながら過ごす。
ダリヤは遠征用コンロの開発者であり、その製品は魔物討伐部隊の食事改善に大きく寄与している。
彼女の努力は隊員たちに感謝され、その成果はヴォルフを通じて新人隊員たちに伝えられている。

ダリヤは叙爵前のお披露目のため、ジェッダ子爵の屋敷でダンスの練習に臨む。
彼女は高等学院で基本的なダンスを学んだ程度であり、練習中に足を踏むなどの失敗を心配している。
練習はガブリエラの依頼により行われ、講師やヴァイオリン奏者も参加している。
ガブリエラからは、ダンスの失敗は相手の責任とされること、およびファーストダンスの慣例について教わる。
練習中、ダリヤはリズムやステップに苦労するが、基本は褒められる。
練習後、ガブリエラはダリヤを客間に案内し、彼女の努力を評価する一方で、ダンスシューズやドレスの準備についても話し合う。
ガブリエラと彼女の夫レオーネは、ダリヤの叙爵に向けて支援を惜しまない。

金のイヤリングと騎士

ヴォルフレード・スカルファロットは、商業ギルド長レオーネ・ジェッダからの紹介で装飾品店を訪れ、女性向けの金のイヤリングを探す。
彼は義父の条件に沿った選択を求め、店主ロレンツ・ブレッサンが応対する。
店内で注目される中、ロレンツはヴォルフを上の部屋に案内し、プライベートな空間で対応する。
ヴォルフは贈り物として、侯爵家でも通用する品質のイヤリングを探していることを明かし、相手の特徴に基づいて適切な商品を選ぶ。
彼は贈る女性について詳しく説明し、装飾品には特にこだわりがないと述べるが、店主の選んだイヤリングを賞賛する。
最終的に、雪の結晶とダリアの花の形をしたイヤリングを選び、両方を購入することに決める。
その過程で、ヴォルフは自分の手の傷を気にしつつ、相手のために最善を尽くそうとする。

ダリヤは筋肉痛に苦しみながら、ジェッダ子爵の屋敷でのダンス練習の影響を感じていた。
痛み止めを飲み、その日のダンス練習の準備を進めていた。
彼女はレオーネから送られた短杖を試し、魔導回路の設計に取り組んでいた。
一方、ヴォルフは燕尾服を着てダリヤを訪れ、彼女の練習用ドレスを褒めた。
ダリヤが筋肉痛を訴えると、ヴォルフは彼女の健康を心配し、無理をしないようにと助言した。
その後、ヴォルフはダリヤに雪の結晶の形をしたイヤリングをプレゼントとして贈り、彼女のお披露目用に着用してほしいと願った。
ダリヤもヴォルフに向けて、彼が良く眠れるように設計した仮眠ランタンをプレゼントした。
突然の王城からの緊急信号により、ヴォルフは急いで魔物討伐のために出発した。
ダリヤは彼の安全を祈りつつ、ヴォルフを見送った。

ワイバーン釣りと苦い鎧

魔物討伐部隊の隊員たちは、緑のワイバーンの討伐のために東街道沿いの山林に入った。
彼らは寒さ対策として防寒マントと携帯温風器を装備しており、森の中で待機している。
中でも、ヴォルフはダリヤのお披露目が近いにもかかわらず討伐に駆り出され、状況に苛立っている。
隊員たちがヴォルフの緊張状態をからかいつつ、ワイバーンをおびき寄せる計画を進めていた。

一方で、ヴォルフはダリヤのお披露目に向けてブーゲンビリアの花を用意し、彼女へのプレゼントとしてその意味を慎重に選んだ。
彼は花の意味として「あなたは魅力に満ちている」というポジティブなメッセージを込めた。
部隊の仲間たちとの会話の中で、彼らは花言葉について議論し、互いにアドバイスを交わしている。
特にカークは贈り物についての知識が豊富で、彼のアドバイスが隊員たちには参考になっている。

風向きが変わる中、ヴォルフは装備を整え、ワイバーンを誘い出す任務に向かった。
彼の装備には、ダリヤによって提供された天狼の腕輪が含まれ、これが彼に自信を与えている。
谷底には複数の魔導師と弓騎士が待機しており、ヴォルフはワイバーンをおびき寄せ、隊員たちが待つ位置へと誘導する役割を担う。
ヴォルフ自身は前にもワイバーンに襲われた経験があり、その時よりもはるかに強化された装備を持っている。

この任務は彼にとって単なる仕事ではなく、ダリヤのためにも早く任務を終えて王都に戻りたいという強い動機がある。
彼はダリヤのお披露目に間に合い、彼女が最初の舞踏会で緊張しないように支えたいと願っている。
隊員たちと協力し、ワイバーンを誘い出す計画を実行中、ヴォルフは可能な限りワイバーンを引きつけ、戦闘に備えている。

魔物討伐部隊員の選択

ワイバーン討伐が成功し、近隣住民は安堵している。ワイバーン解体作業は順調に進み、王城への帰還準備が進む中で、隊員たちは互いに軽口を叩きながら交流していた。
特にニコラは、自身の結婚準備について悩みを抱えており、同僚たちからのアドバイスを受けている。
結婚準備の煩わしさと、相手の家族との関係を築く重要性について話が進む。
結局、騎士たちは仕事に戻り、王城の魔導具師たちとの協力を再確認する。

魔物討伐部隊の後続組も帰路につき、野営を行う予定である。
彼らは王都に向かう途中であり、その地から明日の夕方か夜には王都に到着する見込みである。
ワイバーンの素材を積んだ馬車を守りながら、彼らは夜間の見張りを三交替で行うことを計画している。
食事の後、ヴォルフは友人に見張りから休むように勧めるが、彼は断る。
その時、遠くから馬の鳴き声が聞こえ、急いで街道へと走る隊員たちがいた。
街道では、農作業に適した服装をした男が、近隣の村が赤熊に襲われていることを告げる。
ヴォルフと他の隊員は、赤熊を討伐するために即座に行動を起こす。
状況は急を要し、彼らは責任を持って村を守るために前に進む。

魔物討伐部隊の一部は先行し、残った隊員たちは装備の確認を行いつつ、後片付けを行う。
ランドルフは体調が完全ではないが、馬車の守りを任され、その他の隊員は武装して熊の討伐へ向かう。
赤鎧を身につけたヴォルフを含む隊員たちは、山間の村へと急ぐ。
村人の案内で、村への入り口に到着し、村にいる家族や他の村人たちの安全を気にかける。
隊は作戦を立て、赤熊を効果的に討伐する準備を進める。
ドリノとヴォルフはそれぞれ別の班に分かれ、赤熊の討伐に向かう。
戦闘は激しく、ドリノが先に熊を引き付け、その後、隊員たちが続く。
ヴォルフは討伐中に膝の怪我に苦しむが、同僚の助けを借りて無事に状況を切り抜ける。
最終的に、副隊長の新しい魔法槍の能力で熊を確実に仕留める。
村の危機は解消され、隊員たちは勝利を喜び、ヴォルフは再び自分の役割と責任を認識する瞬間であった。

村人たちが魔物討伐部隊に感謝の意を表明し、赤熊の肉を共有する朝食会が開かれる。
怪我人がいくらか出たが、全員が神官によって治療された。
朝食会が進行する中、魔物討伐部隊の残り半数が村に到着し、ヴォルフは膝の怪我に苦しみつつも、ダリヤのお披露目には参加できない自分の立場を反省する。
副隊長から伝令役を任されたヴォルフは、疲れを感じながらも、魔導師たちがワイバーンの肉を氷で保つ作業を行う中で休息を取る。
その後、健康を回復したヴォルフは、グリゼルダの指示で王城への急ぎの伝令を担い、ダリヤのお披露目の祝いのために赴くことになる。

お披露目とファーストダンス

ダリヤは、商会副会長で従者役のイヴァーノと共にジルドの侯爵家に招かれる。
不安を感じつつも、イヴァーノの存在が心強かった。
侯爵家の屋敷は古風で落ち着いた雰囲気で、安全性についても考慮されていた。
ジルドの妻であるティルナーラ侯爵夫人と会い、ダリヤは自己紹介を行う。
ティルナーラは、ダリヤに対して親しみを込めて話し、自分の初めてのお披露目の体験を共有した。
その後、ダリヤはドレスの合わせを行い、ティルナーラと親しく会話を交わしながら、魔導具について語り合った。
舞踏会の準備が進み、ダリヤは親族や父の代理とだけダンスが許されるお披露目の場に参加した。
そこでヴォルフが参加できないことが残念だが、その安全を祈る心境でいた。
舞踏会では、知り合いと挨拶を交わし、新たに代理として参加した伯爵家の青年とも会話をするが、やや気まずい交流となる。
最終的には、ジルドがその青年に対して、父の体調に言及し、青年を追い払うような形で対応した。

ダリヤはベルニージと護衛騎士と共に屋敷の広い部屋に向かい、そこでジルドとその従者と合流する。
貴族の歓談の時間に、ダリヤとジルドはダンスの歩幅を合わせる練習を行う。
ジルドはダリヤの歩幅に完全に合わせ、適切な距離を保ちながらダンスの指導をする。
練習後、ダリヤは感心と驚きを顔に出してしまい、ジルドは彼女に軽く冗談を言いつつ、昔からダンスを踊っていたことを語る。

その後、ベルニージが姪の娘であるユリシュアを連れてくる。
ユリシュアは魔導義足をつけており、ダリヤに感謝の気持ちを表現する。
彼女は魔導具師としてのキャリアを志し、ダリヤに敬意を表し、将来的に「ロセッティ先輩」と呼ぶことを願う。
ダリヤはベルニージから、彼女の貢献によって多くの人々が笑顔を取り戻したことを讃えられる。
彼はダリヤを「ダリヤ・ロセッティ男爵」と呼び、彼女に爵位がふさわしいと認める。
感動のあまり涙を流すダリヤを、周りは優しく慰める。

最終的にダリヤは、自らの努力と他者との協力により成し遂げたことを認識し、自信を持ってお披露目に臨む準備を整える。
彼女は自分が直接的に影響を与えた人々の笑顔を胸に、魔導具師としての誇りを新たにする。

ダリヤはメイクを直され、ジルドとティルと共にお披露目の儀式に臨む。
ジルドはダリヤの功績を讃え、彼女の未来の爵位授与を前祝いする言葉を述べる。
ダリヤも礼を言い、オルディネ王国への忠誠を誓う。
その後、ダリヤはジルドにエスコートされながら階段を降り、大広間へと進む。
ジルドはダリヤを称賛し、彼女の父、カルロ・ロセッティの名を出し、彼が生きていれば誇りに思うだろうと述べる。

突然、ジルドは自らの靴紐を切り、ヴォルフにダリヤのエスコートを依頼する。
ヴォルフは驚くが、ダリヤと共に中央のフロアへと進む。
二人は音楽に合わせて踊り始め、ヴォルフはこれが彼にとって初めての舞踏会でのダンスであることを明かす。
ダリヤは感動し、ヴォルフの帰還を心から歓迎する。
二人のダンスは成功し、ダリヤは周囲から注目されながらも、ヴォルフとの再会を喜ぶ。

ヴォルフはダリヤとのダンスの後、ティルナーラに案内されて客室で休息を取る。
ティルナーラは彼に感謝の意を表し、ダリヤの送り役を依頼する。
ヴォルフはその依頼を快諾し、ティルナーラの思慮深さと優しさに心から感謝する。
客室では、従僕たちが食事を用意し、ヴォルフは炭酸水で喉を潤すが、ダリヤのことが頭から離れず、食事の味が感じられない。
ダリヤのお披露目を祝う心境の中、ヴォルフは、彼女と踊れたことに内心喜びを感じている。
彼はダリヤのお披露目が終わった後、彼女の送り役として彼女を家まで送る予定である。

舞踏会が終了し、ジルドは招待客を見送った後、ヴォルフにダリヤの送り届けを任せた。
ダリヤは礼を述べて帰路についた。
その様子は男爵らしさを増したように見えた。
その夜、グラート夫妻と共に残り、家族的な親密さで会話を楽しんだ。
ダリヤのお披露目は成功し、礼儀を重んじる者を招待した。
招待客の中には礼節を欠く者もいたが、次回は注意する予定だ。
ダリヤの周りでは、彼女の知らないところで親しい貴族たちが彼女を気にかけていたが、すでにその状況は変わっていた。
ヴォルフもダリヤとの初ダンスを彼女が心待ちにしていたことから、彼女の期待に応える形で踊りを提供した。
ダリヤはその後も堂々とした態度で舞踏会を乗り切り、多くの貴族からの注目を集めた。
舞踏会後、ダリヤはティルとダリラと共にリラックスして会話を楽しんだが、健康や美容に関する知識で多くの貴族女性を引きつけた。
このお披露目はジルドにとっても多くの意味を持ち、ダリヤの地位を確固たるものにした。

舞踏会の終了後、ヴォルフとダリヤはスカルファロット家の馬車で帰路についた。
二人きりの馬車の中で、ダリヤはヴォルフが無事であることに安堵し、遠征の疲れを労いながら遅れたことを気にするヴォルフに対して、一緒に踊れたことを喜んだ。
彼らはダンスの話やアルテア・ガストーニとの関係、ヴォルフの遠征での戦いや魔物との戦闘について話した。
ヴォルフが遠征からどのようにして間に合ったか、特に薬草煎餅を食べた八本脚馬の力について説明がなされた。

彼らはお互いの無事を喜び合い、ヴォルフはジルドの気遣いでダリヤと踊ることができた経緯を感謝し、どのようにしてお礼をするかを話し合った。
彼らの会話は深夜まで続き、翌日の計画を立てながら、お互いの今後の関係を楽しみにしている様子が描かれた。

ダリヤとヴォルフが乗る馬車は、スカルファロット家の紋章が付いたもので、イヴァーノが御者と共に御者台に座っていた。
その背後には護衛騎士たちが同伴する箱馬車も続いていた。
夜間の移動中、イヴァーノはダリヤとヴォルフが楽しそうに話している様子を聞き、馬車が予定よりも遅く動くことを御者に提案した。
御者はイヴァーノの提案を受け入れ、馬車を静かに走らせ続けることを後方の馬車にも伝えた。
後日、イヴァーノの配慮に対する感謝の気持ちとして、スカルファロット家から赤ワインが配られた。
この経緯をイヴァーノがグイードに伝えることで、御者たちにも酒代が支給されることになった。

小物職人と副会長の迷い

イヴァーノは小物職人のフェルモを伴い、ダリヤの居る緑の塔を訪れた。
イヴァーノが持参した橙瓜をダリヤは喜んで受け取り、二人は茶を飲みながら会話を楽しんだ。
その間、フェルモとダリヤは互いの専門知識を交換し、技術について語り合った。
その後、イヴァーノはフェルモにスカルファロット武具工房の仕事に参加することを提案し、これが高位貴族との良い繋がりになると説得した。
フェルモは当初消極的であったが、イヴァーノの説得に徐々に心を開いた。
最終的に、フェルモは参加を承諾し、これを機にさらなるビジネスの展開を模索することとなった。

ダリヤはイヴァーノとフェルモを自宅に迎え、彼らに橙瓜を振る舞った。
話題はやがて髪の健康と手入れに移り、ダリヤは父カルロの髪の手入れ法を共有した。
イヴァーノは自身の髪に対する不安を明かし、ダリヤにアドバイスを求めた。
フェルモも髪のケアに関心を示し、ダリヤにカルロの使用していたシャンプーやブラシについて尋ねた。
ダリヤはこれを機にフェルモに設計の支援を依頼することとなった。
二人は健康や見た目以上に、人間としての内面の大切さを認識し、この話題を通じて互いの信頼と友情を深めた。

ダリヤはイヴァーノとフェルモと共に作業場で新しい短杖の開発を進めていた。
彼らは短杖の内部を空洞にして、両面に魔導回路を配置することを試みていた。
ダリヤは以前、魔力ラインを螺旋状に流す基本設計を使っていたが、さらに高い出力を求めて新たな設計を検討していた。
しかし、実際に試作を重ねる中で、内部構造の強度や魔導回路の複雑さに課題が見つかった。

フェルモの助言により、ダリヤは削り方に問題があることを理解し、工具の使い方について学んだ。
二人は伸縮性のある短杖を作るアイデアを試み、最初は失敗したが、フェルモの技術指導によって次第に改善を見せた。
特に、伸縮する部分に適度な「遊び」を設けることで機能性を向上させた。

最終的にダリヤは一人で水魔馬の伸縮性短杖を完成させることができた。
その短杖は完璧ではないが、彼女の技術向上とともに美しい輝きを放っていた。
このプロジェクトを通じて、ダリヤは工具の扱いや複雑な魔導具の設計における深い知識と経験を得た。

ダリヤとの作業に熱中してしまったフェルモとイヴァーノは、夕食時にようやく馬車に乗り込んだ。
イヴァーノはその日の仕事がまだ残っていることを伝え、フェルモはイヴァーノへの感謝を述べたが、イヴァーノは支払いを断り、感謝を伝えるのは十分だと言った。
しかし、フェルモはイヴァーノの行動を心配し、彼が自分を過剰に押しすぎていると指摘した。
イヴァーノはその指摘に感謝し、フェルモに対しても彼の弟子への教え方に関するアドバイスを提供した。
フェルモはそのアドバイスを受け入れ、反省を示した。
また、イヴァーノはフェルモに貴族向けの礼儀作法の本を渡し、それを読むことを勧めた。
フェルモは重たい本を受け取り、その重さに驚いたが、イヴァーノは共に前進することを約束した。

フェルモを送り届けた後、イヴァーノは北区の貴族街にあるディールス侯爵邸に向かい、侯爵と対面した。
侯爵との会話では、ダリヤのお披露目について話された。
イヴァーノは、多くの貴族と親しくなる機会を与えてくれたことに感謝を示した。
侯爵はイヴァーノの身につけている防御魔導具について尋ね、イヴァーノがどれだけ用意周到であるかを確認した。
また、ジルドが家族への安全確保のために隣家に対する監視を強化するよう助言した。
このやりとりは、イヴァーノとダリヤが高い位置にいることを認識させ、二人が貴族社会でどれほど重要な存在であるかを示している。
さらに、ジルドがイヴァーノの給料について触れた際、イヴァーノはダリヤから適切な報酬を得るべきだと助言された。
ジルドはその後も家族の繁栄を願う言葉を交わし、イヴァーノのさらなる活躍を促した。

二人の先生と暁の剣

夕暮れ後、家紋のない馬車が緑の塔に到着し、ダリヤとヴォルフが出迎えた。
降りてきたのは商業ギルド長のレオーネ・ジェッダと魔導具師のオズヴァルド・ゾーラだった。
この二人は、以前より仲が良くないと思われていたが、意外にも関係は良好であるようだった。

塔内では、高度な付与魔法の作業が行われる予定で、外部の者は見学できないことから、ダリヤとヴォルフ以外の立ち入りが禁止された。
レオーネには商会保証人として親しみを込めて「ヴォルフ」と呼ぶよう依頼された。

その夜、魔導具師たちが高度な付与魔法の作業を進めた。
レオーネは自ら付与魔法を行うが、魔力制御が苦手であり、魔石作りばかりしていたため、制御技術は低かった。
彼の高等学院時代のエピソードが語られ、父カルロによる魔力制御訓練が非常に役立ったことが明かされる。
この訓練は魔力を金属板の穴を通すもので、失敗すると指に痛みが走るため、効果的だった。

オズヴァルドとレオーネは、魔力揺れへの対応としてダリヤを守る準備を整えながら、付与の作業を進めた。
ダリヤは魔導具師としての役割を果たすため、前面で学ぶことを選び、ヴォルフの保護を拒んだ。
レオーネはダリヤが見たことのない強力な魔力で片手剣に付与を行い、見る間に魔導回路を完成させた。
その魔力は、ダリヤが倒れそうになるほど強く、魔導回路の存在を隠すために特別な技術を使用した。
この剣は、ヨナスのウロコを使っており、彼の魔力により特に強い火力を発揮する設計となっている。

その後、ダリヤはオズヴァルドに次の短杖の付与を依頼し、レオーネは休憩を取りながら次の作業を待った。
短杖は月狼の骨を使用しており、オズヴァルドはその裏側の付与を行うことになるが、彼はすでに疲れている様子であった。
ダリヤはオズヴァルドの魔力が不足しているかもしれないと心配し、魔力ポーションを勧めたが、彼はそれを断り、作業に臨んだ。

オズヴァルドはダリヤから水魔馬の細雪マドラーを受け取り、甘党の家族のために使用することを決めた。
レオーネはダリヤが紹介を断る際に名を貸してくれた恩義を認め、氷菓子を受け取ることに同意した。
ダリヤはオズヴァルドから月狼の短杖の付与を依頼され、彼らは魔導回路の詳細について議論した。
オズヴァルドはダリヤに付与の技術を教え、彼女は父や祖父の技術を越えることを目指すことを決意した。
レオーネは氷龍のウロコを使って短杖に魔力を付与し、オズヴァルドがその作業を完成させた。
最終的に、短杖に「氷蜘蛛」という名前が提案され、ダリヤはそれに同意した。

ダリヤとヴォルフは作業場で、完成した魔剣と短杖の確認を行いながら、炭酸水で乾杯をした。
彼らは二つの装飾的な箱を用意し、それぞれの武具を収めた。
ダリヤは他の魔導具師の付与方法を見る機会が貴重だと感じており、特にオズヴァルドとレオーネの技術から多くを学んだ。
ヴォルフは、魔物討伐部隊の見習い隊員として復帰したベルニージたちのエピソードを共有し、彼らが非常に熱心であることを語った。
ダリヤはヴォルフと冬祭りの屋台を一緒に回ることに同意し、二人はそれを楽しみにしていた。
最後に、ダリヤはヴォルフに新しい眼鏡を作ることを約束し、また近々魔物料理の店で食事をする計画も立てた。

夜半に、レオーネとオズヴァルドは護衛を別の馬車に乗せて、目立たずに緑の塔から帰路についていた。
車内で彼らは、ダリヤの精密な魔導具付与技術について話し合い、互いにその技術に驚いていた。
彼女が父カルロに似ていると語りながら、オズヴァルドはダリヤの付与技術が高く、レオーネは自分の技術が彼女に及ばないと感じていることを認めた。
二人はかつての高等学院時代を思い出し、学生時代の魔導具制作の失敗談に苦笑いしながら、互いに高まる魔導技術について評価し合った。
また、ダリヤが今後も安泰であることを確信しながら、彼らの古い友情に基づく信頼関係が今も変わらずに続いていることを確認している。

幕間  銀狐の振り返り

オズヴァルドは貴族街を通り、馬車で帰宅中、深夜まで飲んだ反動で、濃い酒気を含んだ吐息を漏らした。
彼は自らの魔力の低さと将来について考え込むが、父からは魔導具を扱う商会を立てることを勧められている。
高等学院で魔導具科に進んだオズヴァルドは、同科のカルロ・ロセッティと出会い、彼から多くを学び、魔導具作りの楽しさを知る。
カルロはオズヴァルドに新しい視点をもたらし、彼の人生に新たな可能性を開いた。
商会を経営しながら、自らも魔導具作りに挑むことを決意する。
しかし、カルロが急死し、その死因について疑念を抱くオズヴァルドは、彼の死が自然なものでない可能性に思いを巡らせる。
カルロの娘ダリヤが現れ、オズヴァルドは彼女との関係を深め、彼女の才能を支えることを決意する。
彼はダリヤが危険な道に進まぬよう見守る決意を固めつつ、自らの家庭と妻エルメリンダとの関係を大切にする。

プレゼント交換とダンスパートナー

快晴の日、ダリヤとヴォルフはスカルファロット家の別邸を訪れる。彼らは、紅蓮の魔剣と氷蓮の短杖を基に作られた新たな武器、「魔剣闇夜斬り」と「氷蜘蛛短杖」をグイードとヨナスに納品する。
その場で交換が行われ、互いに作成した武器を贈り合う。ヴォルフとダリヤはこの武器を用いて、氷の粒を出すマドラーも贈り、飲み物を冷やすのに使用してもらう。
交流は和やかであり、納品後はグイードから侯爵昇進の披露宴において、ヨナスとヴォルフの男爵授与式も併せて行う提案がなされる。
ダリヤはこの提案を喜び、三人での披露宴を心待ちにする。

ヨナスとダリヤは食事に出かける準備をしており、ヨナスは護衛態勢を確認した後に戻ってきた。
グイードは氷蜘蛛短杖を手放さず、明らかに気に入っている様子である。
彼はヴォルフが用意したダリヤへの金のイヤリングを褒め、ヴォルフがようやく前に進めたと評価している。
しかし、ダリヤはまだ婚約破棄から時間が経っておらず、新たな関係を公にするには早すぎるとヨナスは指摘する。
グイードはその障害を乗り越えるべきだと主張し、自身もヴォルフに関して過保護であることが伺える。
その後、グイードはヨナスの養子先の問題についても話し合うが、ヨナスはまだ家族からの許可が下りていない。
会話の中で、グイードがヨナスの家族との関係について言及し、友としての過保護な面を見せている。

魔物愛好店でのディナー

ダリヤとヴォルフが貴族街の魔物料理の専門店を訪れる。
店は個室が中心で、匂いの強い料理が提供される。
解毒剤のような飲み物を飲んだ後、彼らは様々な魔物の料理を試す。
魔羊、紅牛、角兎のハム、森大蛇のスープ、漆黒蠍の料理、クラーケンのムースなどが提供され、それぞれ独特の味わいがあることが語られる。
特に棘草魔とブラッドオレンジのサラダは、不思議な味わいが特徴的である。
デザートとしてレッドスライムを用いたゼリーが出され、スライムを使った他の料理についても話が展開する。
また、魔剣の改良についても言及され、ヴォルフは第二形態の追加を望むが、安全な範囲内での改良を希望する。
食事を通じて、ダリヤとヴォルフは料理の奥深さを再認識し、魔物の多様な利用方法について考察を深める。

ダリヤとヴォルフは、充実した食事を終えて馬車で帰路につく。
彼らは食事の感想を語り合い、特にクラーケンのムースや棘草魔とブラッドオレンジのサラダが印象に残ったようである。
また、棘草魔が薬の原料としても使われることから、その味わいと薬としての苦みについて話し合う。
ヴォルフは幼少期の思い出を語り、亡くなった母の話になると、彼の感情が揺らぐ。
二人はまたこの店に来ることを約束し、ヴォルフは遠征での八本脚馬の利用についても触れる。
彼らは友人としての絆を深めつつ、互いの将来についても話し合う。
帰り道、ダリヤはヴォルフとの友情を大切に思いながら、共に過ごす時間を楽しむ。

番外編  父と娘の魔導具開発記録 ~製薬用粉砕機 ~

ダリヤは塔の仕事場で、父が開発した「製薬用粉砕機」を探していた。
彼女は鎧蟹の殻を粉にして、革のミトンに付与することで、熱を遮断する効果を試す予定だった。
この技術を、弓騎士の手袋に応用できればと考えていた。
討伐部隊での弓騎士たちが、撃つ際に摩擦で火傷する問題を解決しようとする彼女の試みは、手袋に熱遮断を付与することにより、戦闘時のパフォーマンスを向上させることを目指していた。

一方で、ダリヤは誤って「馬の蹄洗浄機」を見つけた。
これは父が開発した別の魔導具で、馬の足を洗うための装置だったが、あまり売れなかったと聞いていた。
馬の足を洗う際に使われるこの装置は、貴族向けの営業戦略が功を奏し始めたばかりであった。

探し物を見つけた後、ダリヤは幼い頃に使っていた小皿を発見する。
この皿は彼女が粉薬を飲む際に使われていたもので、父が亡くなる前にも使用されていた。
皿の思い出に浸りつつ、ダリヤは父との幸せだった日々を振り返り、自分は決してかわいそうな子供ではなかったと自覚する。
彼女は将来、魔導具師として父に誇れる人間になることを目指している。

ダリヤが風邪を引いてしまったため、父は彼女に一日中ベッドで休むように言った。
ダリヤは父の過保護をからかったが、父の心配は深かった。
彼の祖父、すなわちダリヤの曾祖父が春の風邪で亡くなっており、その後すぐに看病していた曾祖母も同じく風邪で亡くなった経験から、ダリヤへの心配は尋常ではなかった。
ダリヤが部屋に引きこもり、父と弟子のトビアスが作業を休む決断を下した。
トビアスはダリヤと父のために食べ物と風邪薬を準備し、父にも休むように促した。
互いにお互いの健康を気遣いながら、その日は静かに過ごされた。

カルロは心身の痛みを抱えながら、久しぶりに男爵会に参加した。
そこでオズヴァルドと再会し、別室でザナルディと話すことになった。
ザナルディはカルロに、魔導具師の知識を彼の魔導具師に伝えることを求めたが、カルロはこれを断った。
彼は自分が守りたいのは娘の自由と幸福であり、国のための兵器や知識を残すことは望まなかった。
カルロはザナルディから痛みを和らげる薬を受け取り、感謝の意を示して会を後にした。カルロは娘が待つ塔に向かうため、帰路についた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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