小説「魔導具師ダリヤはうつむかない 7巻」感想・ネタバレ

小説「魔導具師ダリヤはうつむかない 7巻」感想・ネタバレ

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どんなラノベ?

魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~』は、甘岸久弥 氏による ライトノベルで、転生者である主人公ダリヤ・ロセッティが主人公。
ダリヤは魔石や魔物の素材、魔力を使った加工でアイテムを作る『魔導具師』の家に生まれ、婚約破棄されたことをきっかけに自身の商会を立ち上げ、数々の便利なアイテムを生み出して行く。

また、このシリーズはコミカライズもされており、『魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~』というタイトルで連載されている。
さらに、TVアニメ化も決定。
この物語は、ダリヤのものづくりと、彼女を取り巻く人々との交流を描いている。

小説版は8巻漫画版は5巻まで刊行されている。

読んだ本のタイトル

#魔導具師ダリヤはうつむかない  ~今日から自由な職人ライフ~ 7
(英語名:Dahlia in Bloom: Crafting a Fresh Start with Magical Tools
著者:甘岸久弥  氏
イラスト: 氏

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あらすじ・内容

オルディネの冬を暖める、ダリヤの開発した暖房器具とは――!?

新たな仲間を迎え、ロセッティ商会をさらに発展させていく女性魔導具師のダリヤ。
日々寒さを増していく晩秋の季節、彼女は開発途中だった『暖房器具』の制作を進めようと思い立つ。前世では馴染み深かったその暖房器具は、「手足が温まる」「酒が欲しくなる」「ずっと離れたくない」と、ヴォルフやロセッティ商会員たちをすぐさま虜にする。
「なんだこの、行動力も意志も奪う『堕落座卓』は……」
ダリヤが開発したその魔導具は、ギルドや商会の要人をも巻き込みながら、瞬く間にオルディネに広がっていき――!?
魔導具師ダリヤのものづくりストーリー、ぬくぬく冬支度の第七弾、開幕!

魔導具師ダリヤはうつむかない ~今日から自由な職人ライフ~ 7

アニメ化

TVアニメ「魔導具師ダリヤはうつむかない」公式

前巻からのあらすじ

前巻

イルマが妊娠したら子供の魔力が強すぎて、イルマの身体が耐えられない状態になっていた。

原因は旦那のマルチェラの魔力が強過ぎたせいだった。

本来は妊娠すら出来ないはずだったのに妊娠した。

マルチェラは子供を諦めて欲しいと言ったが、イルマは拒否して産むと言う。

そこでヒロインは魔道具で何とかしようと師匠と共に魔道具を作成しようとするが、魔力の相性が良く無かった。

そこで白羽の矢が刺さったのがヒロインを捨てた元婚約者。

その元婚約者と魔道具を作成してイルマを助かったが、、

魔力の多いマルチェラはヒロインの商会に入る事になる。

感想

恐るべし!
堕落座卓!
冬の亀を増産させている。

そしてダリアの工房は更なる好景気のビックウェーブに乗っている。

ヴォルフとの魔剣造りも一波乱があった。

2本のナイフの間にミスリルのワイヤーを付けて投擲する魔法武器を作って実戦で使用しようとしたら、同僚の風の魔法を使える騎士に貸したら、、

巨大な鳥の魔獣をアッサリクビチョンパしてしまう。

以前は相手が空にいるため討伐するのに苦労していたのに、、
今回は魔剣のおかげアッサリとクビチョンパ。

そしたら同僚が魔剣を気に入ってしまい譲ってほしいと、貴族の家から正式に申し込みが来たせいでヴォルフとダリアが魔剣を作っていた事がバレて、伯爵家の中に魔剣造りをする部門を正式に立ち上げる事になる。

また一段と忙しくなるダリアとその周辺の人々。

巻き込まれる人達の嬉しい悲鳴が聞こえてくるw

次巻

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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アニメ

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ED

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備忘録

騎士と魔導具師の積み重ね

ダリヤ・ロセッティは魔導具師であり、転生者でもある。
彼女はある日、重い鋼の長剣を手に取り、その重みに苦労していた。
ヴォルフレード・スカルファロット、王城騎士団の隊員であり、美青年として知られる彼が助けを提供する。彼は厚みのある剣を好み、その理由を説明した。
武器屋の主人フロレスは、魔物討伐に必要な武器の強度について話し、ヴォルフは大剣ではなく、身のこなしを妨げない武器を選ぶことを好む。

フロレスは魔剣の話に花を咲かせ、ヴォルフが魔剣を作ることへの情熱を語る。
魔剣作りには長い時間がかかるが、ヴォルフはそれを楽しみに待つと言い、ダリヤに対する信頼と期待を示す。
二人は武器に付与魔法を施す学びを続け、技術が向上することを目指す。
ダリヤはヴォルフの支持に感謝し、共に成長する道を歩む決意を固める。

ダリヤとラウルは、魔導具師のオズヴァルドのもとで海蟲の外皮を用いた付与の訓練を行っていた。
海蟲の外皮は、硬質強化や水魔法の耐性向上に利用される便利な素材である。
二人は魔力の均等な投入と制御に苦労し、砂のような素材を液体に変える作業で試行錯誤していた。
一方、オズヴァルドは安定した魔力の維持と慣れを強調し、ラウルとダリヤにはその技術を身につけるための時間と練習が必要であると指摘された。

その後、ダリヤとラウルは紅茶を飲みながら、魔力に関する話や今後の学びについて交流を深めた。
ラウルはオズヴァルドの三番目の夫人エルメリンダから礼儀作法を学び、ダリヤは護衛騎士の訓練を受けていた。
オズヴァルドとラウルは、危険な生き物である炎龍や火山魚に対する興味と警戒心を共有し、その生態や捕獲方法についても話し合った。
彼らの会話は、冒険と魔導の世界における知識と経験の深さを示していた。

人工魔剣制作六回目 ~疾風の魔剣 ~

ダリヤとヴォルフが昼食をとりながら、ダリヤがヨナスから受け取った炎龍のウロコを使い捨ての指輪に付与する計画について話していた。

ヴォルフは、ダリヤが気になるカロリーの高いサーモンパイを気に入っていたが、ダリヤは運動不足を気にしていた。
ヴォルフはダリヤに乗馬を提案し、二人で素材採集のため森や山へ行くことを考えていた。

作業場で、ダリヤとヴォルフは人工魔剣の製作を進めていた。
これは六回目の試みであり、今回は短剣に一角獣の角と緑冠の羽根を用いた付与を行っていた。
緑冠の羽根は速度強化に役立ち、魔剣の完成に向けた工程が進んでいた。

最終的に、魔剣は短剣を投げるときに相当な速度が出ることがわかり、ヴォルフはその性能に満足していた。
彼は魔剣を遠距離から魔物の脚や翼を狙う武器として使用することを想定していた。
ダリヤは、練習として弓を使う提案もし、二人はその可能性について話し合った。

ダリヤとヴォルフは緑の塔で昼食を取りながら、昨日の出来事について話していた。
ダリヤがオズヴァルドに渡すために受け取った炎龍のウロコを使い切りの指輪に付与することについて、ヨナスに相談することをヴォルフが提案した。
また、ダリヤがカロリーを気にしつつサーモンパイを食べる場面も描かれている。
ヴォルフは、ダリヤに乗馬を勧め、二人で素材採集のために森や山に行く計画を立てている。

食後、彼らは短剣や付与素材を使って、魔剣の製作に取り掛かった。
これは六回目の試みで、特に今回は短剣に一角獣の角と緑冠の羽根を用いた速度強化付与を行っている。
緑冠の羽根は風魔法を持ち、速度強化の付与に役立つ。
最終的に、魔剣は短剣としての機能を有しながら、投擲時に極めて高い速度が得られることが確認された。
ヴォルフはその性能に満足し、魔物と距離をとって戦う新しい可能性を模索している。

ロセッティ商会にジャンが訪れ、妊娠中の妻のために一角獣のペンダントを注文した。
彼は以前冒険者ギルドで疲労困憊の様子だったが、今日は健康的な印象を与えている。
ペンダントは女性らしいデザインで、一角獣の角を楕円形に加工し、金の鎖にオレンジ色の日長石を加え、花模様を施すことにした。
ジャンは以前オズヴァルドと共に酒を飲んだことがあり、彼に感謝している。今後は酒を控える予定だが、ジャンは家族のことを思いやっている。

ヴォルフがスカルファロット家の本館を訪れ、兄のグイードや従者のヨナスと会話を交わした。
ヨナスからは炎龍のウロコの使用許可を得て、追加分の提供を慎むよう要請された。
その後、ヴォルフは馬の借用と乗馬の指導を求めたが、グイードはダリヤが馬に乗れるようになると二人の移動時間が減ることを懸念した。
乗馬について話し合う中で、ヴォルフはダリヤに馬に慣れさせるため自分が教えることになり、グイードやヨナスの提案を受け入れた。
また、馬の共乗や緊急時の準備についても話し合われた。

冬のコートと甘い菓子

マルチェラが父の古い寝室から家具を運び出し、ダリヤはその部屋を掃除し、客間へと再配置する作業を行った。
家具や書類は別の部屋に移動され、古い寝具は廃棄された。
ダリヤは、この部屋が将来、自分の弟子のための空間になることを期待している。
彼女の友人であるルチアは、カーテンの色を選び、部屋のインテリアを整える手伝いをした。
一方、マルチェラは妊娠の経過を確認するために神殿へ向かい、その後、イルマと共に泊まるための準備をしていた。
ダリヤとルチアは午後から中央区の洋服店での買い物を計画しており、ルチアは店内でダリヤの服装をコーディネートした。
ダリヤは過去の不快な経験を乗り越え、友人の助けを借りて新しいコートを購入した。
この日の活動は、彼女たちの絆と支え合いの重要性を示している。

ダリヤとルチアはショッピングの後で菓子店へ行き、ランドルフと偶然出会う。
ランドルフは貴族の礼儀を守りつつ、ダリヤとルチアを褒めるが、服装のアドバイスを受ける。
ルチアはランドルフに服装の改善点を指摘し、彼がオーダーメイドの服を着用していることを知る。
その後、三人は近くの喫茶店で焼き菓子を楽しむことにする。
店内では、ランドルフは甘いものについての社会的な固定観念について考えを巡らせるが、ダリヤの言葉によって気持ちが軽くなる。
ランドルフは最終的に会計を担当し、お礼として料金を支払う。
この日の出来事は、服飾に関する洞察と、男性が甘いものを楽しむことの自由についての対話が織り交ぜられている。

幕間 金の梟と紺の烏

イヴァーノがディールス侯爵家を訪れる。
屋敷は堅牢な造りで、侯爵家の歴史は騎士家系が続いていることが説明される。
イヴァーノは従者の案内で客室に向かい、ジルドファン・ディールス侯爵と対面する。
ジルドは待つことを好む性分であり、イヴァーノに対して寛容な態度を示す。
イヴァーノはジルドに魚の干物を手土産として提供し、ロセッティ商会としての挨拶と相談の申し出を行うが、ジルドは特に問題がないと答える。
また、ジルドはイヴァーノに対して、彼がロセッティ商会に「借り」があると説明し、その返済を行うまで関係を続けることを伝える。
二人はジルドの学院生活について話し合い、その過去の経験を共有する。
最後に、ジルドはイヴァーノに、今後も交流を持ち続ける意向を示し、対話を続けることを歓迎する。

修羅場と名付け

王都での恋愛をめぐる騒動が描かれている。
ある女性が、恋人が他に女性がいることに気付き、公共の場で彼と衝突する。
その場に居合わせたメーナが仲裁に入り、女性を励まし、現実的な助言を行う。
メーナは女性に新しい恋愛を勧め、見た目のアップデートを提案し、過去の恋から立ち直る手助けをする。
最終的に女性は少し気持ちが軽くなり、メーナに感謝の意を示す。
ダリヤとメーナの会話から、メーナの人間関係の扱い方と、彼が持つ独特の人物観が明らかになる。

ロセッティ商会に勤めるメーナは、ダリヤをエスコートするために事務室へ入る。
メーナはエスコートの技術を貴族女性との交際経験や書籍から習得している。
ダリヤはその丁寧な振る舞いに感謝し、自らも貴族のマナーを学ぼうと心に決める。
一方、マルチェラは騎士礼儀作法を学んでおり、その日の学びをノートにまとめている。
商会では、メーナのようなエスコートは珍しく、彼の自然な振る舞いにイヴァーノも感心している。
メーナは過去に貴族女性との関係があったが、身分の違いから続かなかったと語る。
その後、ルイーニ子爵がダリヤに面会を求め、ルチアとグッドウィン伯爵家の関係を確認する場面がある。
フォルトはルチアがグッドウィン家に引き抜かれることを懸念しており、ダリヤに事情を尋ねている。

疾風の魔剣と首長大鳥

秋の朝の冷え込みが厳しくなる中、ヴォルフは魔物討伐部隊の遠征先で赤鎧を装備し、荷物を確認していた。
短剣二本をミスリル線でつないでおり、その発想に対して仲間からは驚きの声が上がっている。
この短剣は「疾風の魔剣」と呼ばれ、風魔法が付加されており、投げる際に高い速度と切れ味を発揮する。
討伐対象である首長大鳥に対しても、この短剣が活躍し、最終的に鳥は撃墜された。
カークはこの短剣で首長大鳥の風切羽を狙い、見事にその場で倒すことができた。
その後、部隊は首長大鳥を利用して食事をとり、羽毛は冬の防寒具に用いることになった。
この経験から、遠征部隊の間での協力と交流が一層深まることとなった。

秋の森で冷え込む朝、ヴォルフは魔物討伐部隊の遠征先で赤鎧を装備し、荷物を確認していた。
特に彼は短剣二本をミスリル線でつないでおり、その新しい武器に関して隊員からは興味深い反応があった。
この「疾風の魔剣」は風魔法が付加されており、投げると高速で対象を切り裂く能力を持つ。
討伐対象である首長大鳥に対して、この短剣は大いに活躍し、カークによって見事に撃墜された。
その後、部隊は首長大鳥を利用して食事をとり、羽毛は冬の防寒具に用いることになった。
この遠征を通じて、部隊員間の協力と交流が深まる結果となった。

遠征から帰還したヴォルフは王城近くの酒場で隊員たちと反省会を開いていた。
彼は歳を取ったと感じ、女性から声をかけられなくなったことを仲間に相談している。
その原因は、カークが常に隣にいるため、女性が声をかけにくくなっていることが判明する。
ヴォルフはこの状況をありがたく思い、カークとこれからも一緒にいることを望む。
その後、甘いものを好むカークとランドルフは、甘いものの話題で盛り上がり、屋台巡りの計画を立てる。
この出来事から魔物討伐部隊内で甘いものを楽しむ文化が広まり、王城内にも影響を及ぼすこととなる。

温熱座卓と鮭鍋

ダリヤは塔の作業場で、ジャンから提供された一角獣の角を使って魔導具の製作に取り組んでいた。
彼女は一角獣の角からジャンの妻用のペンダントを作り、その際に鈴蘭の花の彫り込みを施した。
さらに、別の一角獣の角を使用して自分用のペンダントを作成し、これに岩山蛇の牙を組み合わせた。
この牙は痛みを感じなくする効果があり、非常時にのみ活性化するよう設計されている。

また、彼女は新しいハイヒールの試し履きをしており、その際にヴォルフが訪れた。
彼は遠征から早く帰還し、首長大鳥の肉を届けに来た。ダリヤは新しい靴での高さの違いに気づきつつ、ヴォルフと交流を持った。
この新しい靴は彼女が特に気に入って購入したもので、彼に似合うと褒められたとき、素直に喜ぶことに決めた。

ヴォルフは遠征から戻り、ダリヤと再会した。彼は遠征での疾風の魔剣を用いた首長大鳥の討伐について説明し、その短剣で魔物を安全に倒せたことを伝えた。
また、ヴォルフは短剣の改良についてダリヤと相談し、将来的には弟とヨナス先生にも相談する予定であることを明かした。
彼はまた、遠距離からの魔法攻撃が効果的であるが、環境破壊を避けるために制限されていることを説明した。

その後、ダリヤはヴォルフに新たに試作した暖房器具「温熱座卓」の運搬を手伝ってもらった。
この暖房器具は座卓の下に暖かい風を送る魔石が仕込まれており、低温で安全に利用できる設計だった。
ダリヤはヴォルフにこの新しい暖房器具の評価を依頼し、二人は夕食を共にしながらその使用感について話し合う予定である。

二人は台所で食事の準備をし、鮭に塩を振り湯をかける下処理を行い、野菜を切って鍋を用意した。
また、東酒を温めるための「燗」も準備した。
その後、彼らは居間の温熱座卓で鮭鍋を楽しみながら、東酒を味わい、鮭のうまみが染みた野菜を味わった。
食後、ヴォルフはダリヤが試作した温熱座卓に横になり、その快適さに堕落するほどリラックスした様子を見せた。
ヴォルフはこの経験から温熱座卓の魅力を理解し、ダリヤはこの製品をさらに改良し販売することを検討することにした。

緑の塔の居間において、温熱座卓を体験したメンバーたちは、その快適さに驚愕していた。
彼らは温熱座卓に足を入れ、リラックスした状態で座り、話や食事を楽しんでいた。
ヴォルフとダリヤは、この座卓の商業的な可能性を話し合い、デザインや安全性の改良を計画した。
彼らは、冬に向けての製品の改良と販売戦略を検討し、具体的な計画を立てた。
また、商業ギルドや家具職人との協力を確保し、迅速な生産と供給を目指していた。
全体として、温熱座卓がもたらす暖かさとくつろぎは、彼らの業務や日常生活に新たな展望を提供しているようだった。

イヴァーノは商業ギルド長の執務室を訪れ、新開発された温熱座卓を紹介した。
彼は商業ギルド長と副ギルド長に実際に座卓に座ってもらい、その快適さを体験してもらうことで、温熱座卓の魅力を伝えようと試みた。
この座卓は温風を発して足元から体を温める暖房器具であり、ギルド長と副ギルド長もその快適さに満足した様子だった。
イヴァーノは座卓の具体的な仕様と設計について説明し、今後の商業的展開についても話を進めた。
この商談を通じて、彼は温熱座卓のさらなる改良と販売戦略を検討し、ギルド長らの協力を得ることに成功した。

イヴァーノは服飾魔導工房に新しい魔導具である温熱座卓と温熱卓を紹介した。
彼はフォルトとルチアにこれらの製品の特性を説明し、実際に体験してもらうために温熱座卓に座ってもらった。
この座卓は温風を使って空間を暖める設計で、特に冷えやすい足元から体を温めることができる。
彼らはこの新しい魔導具の機能に満足し、特に冷え性のある人や高齢者に適していると評価した。

その後、イヴァーノはこの温熱座卓を貴族向け高級品として市場に広げる計画を説明し、フォルトとルチアはそのアイディアを支持した。
彼らはさらに、高級素材を使ったカスタムモデルの開発も提案し、特に貴族や飲食店向けの需要を見込んでいる。

また、彼らは温熱座卓の座り心地が良く、リラックス効果が高いことを認めつつ、長時間座ることに対する適応やスカートの扱いなどについても意見を交わした。
イヴァーノはこれらの意見を受けて、さらなる製品改善を検討することとなった。

ダリヤ、フェルモ、ヴォルフは温熱座卓の改良を行っていた。
フェルモは温熱座卓の機構を薄く丈夫にする改良を担当し、ダリヤは温熱座卓の脚を交換可能で高さ調整可能な仕様に変更した。
ヴォルフは横になった際の快適性を提案し、高さを調整できるよう提案した。フェルモはさらに改良を加え、家具職人と詳細を詰めることになった。
次に、フェルモの提案で温熱卓の底板にユニットを設置し、底から温風が吹き上がるようにした。
作業中、ヴォルフはさらに小型で持ち運び可能なユニットの可能性を探求し、フェルモはこれを実現可能とした。最終的に、携帯用温熱ユニットが完成し、「携帯温風器」と命名された。
この新しいユニットは、冬の遠征にも適すると考えられたが、材料の調達と開発には時間がかかる見込みである。
イヴァーノは、追加製品と仕様書を確認した後、関係者への礼として高額な胃薬を購入し、分配した。

温熱座卓の開発から一週間が経過し、安全確認を受けた結果、反射板を追加することとなった。
ロセッティ商会は貴族向けの高級温熱座卓をゾーラ商会に委託し、オズヴァルドはこれに喜んだ。
ダリヤは作業を続ける中で、冒険者ギルドのジャンから妻の悪阻対策として効果があった一角獣のペンダントの追加依頼を受け、これを引き受けた。
ジャンは前回使用した一角獣の角を再度提供し、ペンダントの製作に必要な指定を行った。
ダリヤとイヴァーノはジャンの願いを聞き、効果が確かである魔導具の製作を続けることとした。

温熱座卓見学

商業ギルドの会議室に集まった家具職人たちは、温熱座卓のデザインに困惑していた。
イヴァーノは職人たちに温熱座卓を体験させ、そこで彼らに簡素な温熱座卓と魔導具の設置作業を説明した。
最初はぬるいと感じた職人たちも、食事とともに座卓の心地よさを実感し始める。
食後、彼らは温熱座卓の温かさと快適さに包まれ、座卓についての仕事依頼を受け入れることになった。

イヴァーノは家具職人たちに大量の温熱座卓の製作を依頼し、その仕事の依頼内容を詳しく説明した。
職人たちは、この新しいプロジェクトにより冬の間忙しくなることを予感しつつも、仕事の量に圧倒されながらも前向きに受け入れた。
さらに、イヴァーノは職人たちにそれぞれユニットを二つずつ提供し、一台は自分用、もう一台は大切な人へのプレゼントとして温熱座卓を製作するよう促した。
この経験を通じて、職人たちは自分たちの作った製品がどのように人々の暮らしを豊かにするかを再認識した。

ダリヤは、商業ギルドの会議室で家具職人たちと顔合わせを行い、冬前の大量発注について謝罪した。
また、無理な作業を避けるよう促した。
職人たちは快く仕事を受け入れ、感謝の意を表した。
後に、ガブリエラとレオーネと共に高級温熱座卓で昼食を取るが、その豪華さに戸惑った。
温熱座卓は、高級素材で作られ、芸術的な装飾が施されており、実用性より鑑賞価値が強調されていた。
この経験を通じて、ダリヤは座卓がどれほど高級に仕上がっているかを実感した。

ダリヤとイヴァーノは服飾ギルドを訪れ、ルチアに案内されて、服飾ギルドの高級温熱座卓を見学した。
温熱座卓は精巧な刺繍が施され、極めて豪華であった。
さらに、ルチアは可変式の温熱座卓を使用しており、その機能性と美しさにダリヤとイヴァーノは感嘆した。
後に、フォルトゥナート・ルイーニの妻、ミネルヴァが登場し、ルチアに夫の第二夫人になることを提案するが、ルチアは困惑し、ダリヤはこの会話に戸惑った。

貴族の流儀と庶民の流儀

水晶の窓からの陽光が男の横顔を照らしているシーンから始まる。フォルトがルチアを貴族街の高級レストランに昼食に誘う。
二人は過去に共に服のデザインを行ったことがあり、その日もルチアはフォルトと共にデザインしたドレスを着ていた。
昼食の席で、ルチアはフォルトの妻からの第二夫人の話についての謝罪があるかもしれないと予想していたが、実際にはそういった話題は出なかった。
フォルトはルチアの服飾師としての才能を高く評価しており、共に仕事をすることを楽しみにしていた。
食事が進む中で、フォルトはルチアに結婚を申し込む。
この申し込みはルチアにとって予想外であったが、二人は仕事を通じてお互いをよく理解しており、深い絆で結ばれていた。

ルチアが突然、ダリヤの家に泊まりたいと訪れる。彼女は玉ネギと肉を持参し、一緒に玉ネギハンバーグを作ることになる。
二人は過去に似た状況で、学生時代の苦労や夢について語り合い、涙を流しながら料理をしたことがある。その日も、ルチアは自分の服飾工房を持つ夢に対する他人の否定的な意見や、ダリヤが同様の経験をしたことを語る。
今回、ルチアはフォルトからの突然の求婚を断った後で訪れており、二人はそのことについて話す。
ルチアはフォルトの提案を断り、自分の服飾工房で働く夢を追い続ける決意を新たにする。
ダリヤはルチアの決断を支持し、その夜は共に時間を過ごし、お互いの存在を支え合う。

夕方、商業ギルドのフォルトから呼び出されたイヴァーノは、馬車に乗ってフォルトと合流する。
フォルトはルチアに求婚したが断られたと打ち明ける。
その話を受け、イヴァーノはフォルトを自宅に招き、自棄酒を提案する。
家に着くと、イヴァーノの家族がフォルトを温かく迎える。
家族はフォルトに礼儀正しく挨拶し、フォルトはそれに貴族の礼で応じる。
二人は夕食後、イヴァーノの提案で客室で話をすることになる。
イヴァーノは、庶民と貴族の違いを説明しつつ、ルチアを手に入れるためには庶民としての生活を受け入れるしかないと伝える。
フォルトはそれに対して現実的な困難を認め、自分には守るべきものがあると述べる。
しかし、フォルトは自身の感情を吐露し、ルチアをただの仲間として守り続けることを決意する。
最終的に、二人は友人としてお互いの悩みを分かち合うことで絆を深める。

白馬と黒馬

秋も半ばで、ダリヤがスカルファロット家別邸で初めての乗馬体験をしている。
美しい白馬グレカーレと共にヴォルフが彼女を支援しているが、ダリヤは乗馬に苦労している。
ダリヤの身体を引き上げるよりも、ヴォルフは高い踏み台を用意しようとしている。
ダリヤが乗るためにはさらに高い踏み台が必要だが、ヴォルフは不必要に触れることを躊躇っている。
一方、グレカーレは乗馬が遅れることに飽きてしまっているようで、ダリヤの髪を噛む一幕もある。
この行動により、ヴォルフが厳しく叱る場面もあるが、グレカーレは威圧感に反応してしまう。
最終的には、ダリヤがセネレという別の馬に乗ることになる。
セネレはより大きく、力強い馬で、ダリヤにとって乗りやすい選択となる。
この経験を通して、ダリヤとヴォルフは馬とのふれあいを楽しむことができた。

兄からのお叱りと疾風の魔弓

ヴォルフとダリヤがヴォルフの兄、グイードに呼ばれる。グイードはヴォルフが遠征で使用し、効果的だった疾風の魔剣について説明が不足していたことを指摘する。
さらに、その魔剣に興味を持った侯爵家からの要求や王城からの関心により、ダリヤの関与が明るみに出てしまったことを明かす。
グイードはダリヤとヴォルフを保護するために、スカルファロット家に武具開発部門を設け、ダリヤとヴォルフがその開発に携わったことにする計画を立てる。
この対策により、二人が外部の圧力から守られることになる。グイードは二人に問題発生時の早期報告と正確な情報提供を求める。
この対応により、ヴォルフとダリヤは一安心するが、彼らはこれからも注意深く行動する必要があると自覚する。

緊張と困惑の話し合いの後、四人は客間へ移動し、スカルファロット家の武具開発部門の立ち上げを祝う。
温熱卓が設置された客間で、食事が進む中、ヨナスは温熱座卓の贈り物に感謝され、気楽に過ごすよう勧められる。
食事は様々な料理が並び、特にオッソブーコが出された際、グイードはそれが庶民の料理であることを説明し、スカルファロット家の成り上がりとしての背景を語る。
さらに、ダリヤとヴォルフはスカルファロット家が水の魔石の大量生産体制を整えたことによる功績を讃えられる。
食後、ヨナスに携帯温風器を試させると、彼はそれによる暖かさに驚き、動きが滑らかになる。
食事の場は和やかだが、ダリヤとヴォルフは今後の魔剣作りについて、正確な報告を求められることになる。

王城の魔物討伐部隊棟にて、青年カーク・レオナルディが喜びを表す。
彼は「疾風の魔剣」とその保護用のブラックワイバーン製革手袋を受け取り、その品質と高い魔力に感激している。
スカルファロット家からは、不要とされた余った革がダリヤに渡され、彼女はそれを研究素材として利用することになった。
この革はカークの祖父からの支払いの一部として提供されたものである。

その後、ヨナスは「疾風の魔弓」という風の魔法付きの大剛弓の試作品を紹介し、それが弓騎士たちによってテストされる。
この弓はグリーンワイバーンの骨やミスリルなどの希少素材を使用し、高度な風魔法が付与されている。
テストでは、弓の強大な威力が確認され、風魔法の強化やその他の調整が検討される。

この試作武具の成功により、弓騎士たちはその可能性に興奮し、さらなる改良と実用化に向けて意気込む。
スカルファロット家とヨナスの家からは、今後も開発協力が続けられることが約束される。

幕間 それぞれの温熱座卓

ヴォルフは港近くの「黒鍋」という店を訪れた。これは彼の元同僚で副店長のサミュエルが経営する店である。
サミュエルは結婚後、この店で働き始め、店の運営に積極的に関わるようになっていた。
彼はヴォルフの訪問を歓迎し、新しく導入された温熱座卓や吹き上げ式温熱卓を紹介した。
店内は清潔に保たれており、特に個室は既に次年一月末まで予約で埋まっていた。
サミュエルはヴォルフに特別枠を用意しているとも述べ、また新しいメニューのデザートの感想も求めた。
ヴォルフはこの訪問を商売目的ではなく、友人として訪れていたが、店との繋がりを大切に思っていた。
最終的には、吹き上げ式温熱卓で一緒に食事を楽しむことになり、二人は過去の思い出や将来の予定について話を深めた。

時は遡り、スカルファロット家の護衛騎士であるヨナスは、休暇を享受していた。
彼は、スカルファロット家での長い時間を経て、この家を自身の居場所として完全に受け入れていた。
部屋の中心に設置された大きな温熱座卓に身を沈め、異国の旅行記を読みながら、軽く炙ったクラーケンの干物と辛口の東酒を楽しんでいた。彼はこの温熱座卓を、ロセッティ商会からの贈り物として受け取っていた。

ヨナスはかつての食事の好みが大きく変わり、特に肉類と強い酒に興味を持つようになっていたが、他の食物にはあまり興味を示さなくなっていた。
また、魔付きとなってからの体質の変化により、冬の冷えを強く感じるようになっていた。
彼はその寒さを凌ぐために、強い酒を隠れて飲むようにしていたが、これが家の人々の心配を引き起こしていた。

ある日、ヨナスのもとに彼の主であるグイードが訪れた。
グイードはヨナスが温熱座卓でくつろいでいる様子を見て、彼が完全にリラックスしていることに笑いを隠せなかった。
二人は親しい間柄であり、グイードはヨナスに対して家族同様の愛情を持って接していた。
ヨナスはその場で温熱座卓の心地よさを再認識し、グイードに対して感謝の意を表した。

グイードはその後、家族用に追加の温熱座卓を注文したことをヨナスに告げ、この冬は家族みんなで暖かく過ごせることを喜んだ。
彼らの会話は、互いの近況や家族の話題に花を咲かせながら、温かい雰囲気の中で続いた。

番外編  父と娘の魔導具開発記録 ~温熱座卓初号機 ~

カルロは、娘ダリヤが作った一人用の小型温熱座卓に入ってみる。
この座卓は居間のサイドテーブルとしても使われていたもので、天板の下に毛布が挟まれており、内部は暖かく設計されていた。
カルロは少し狭いと感じながらも、娘の試作品であるため試してみることにした。
一度入ると、その快適さに驚き、外に出たくなくなるほどであった。
しかし、実生活の義務が呼び戻す中、ダリヤが部屋に戻ってきたために座卓から出ざるを得なくなる。
カルロはその楽園のような座卓から離れることを余儀なくされ、その心地よさを失うことに内心で不満を感じる。

カルロは、リーナ先生が声の問題で困っていることを知り、その解決のために魔導具「声渡り」を開発した。
この魔導具は声の強弱や声質を調整することができるようにデザインされている。
完成後、商品化され、評価を受けたカルロはその後も改良を続け、リーナ先生に四代目の改良品を渡す。
その日、カルロは学院を出た後、テリーザ・ランベルティと偶然出会い、彼女の美しさに心を奪われた。
テリーザの赤い髪がカルロのボタンに絡まり、その際、彼女にボタンを渡すことになる。
彼女はカルロの魔導具について高く評価しており、会話は夕暮れから夜にかけて続き、楽しいひと時を過ごした。

カルロはテリーザの恋心を断固として拒絶し続けたが、彼女の情熱と行動力は彼を困惑させた。
テリーザは何度もカルロを訪れ、彼との関係を望んだが、カルロは身分の違いや将来の影響を考慮して、関係を断った。
最終的には、テリーザの健康が悪化し、カルロは彼女の見舞いに呼ばれる。
テリーザの両親からの謝罪を受け入れた後、カルロは感情に負け、テリーザと結婚する意志を表明した。
これに対して、テリーザの父は当初反対したが、最終的にはカルロの決意を受け入れた。

カルロは病に倒れたテリーザを見舞いに行った。テリーザは以前よりも衰弱しており、彼女が病床で弱々しく見えるにもかかわらず、カルロは彼女への愛を再認識した。カルロはテリーザの父から、彼女を妻として迎え入れることを許された後、テリーザと一緒に暮らし始めた。テリーザは徐々に健康を取り戻し、彼女の父からは名誉の養子縁組や金銭援助の提案があったが、カルロはこれを断った。
二人は貴族のしがらみから離れ、静かに幸せな生活を送った。しかし、テリーザの妊娠と悪阻により、カルロは再び試練に直面した。
テリーザは出産後、健康を完全には回復せず、若くして亡くなった。
カルロはテリーザを失った悲しみを乗り越え、娘ダリヤの育成に専念したが、彼自身は再婚せず、亡き妻への愛を胸に秘めながら生活している。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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