物語の概要
『アオアシ』は、小林有吾氏によるサッカー漫画。
地方都市・愛媛から上京した主人公・青井葦人が、東京シティ・エスペリオンFCユースチームに入団し、プロサッカー選手を目指して成長していく物語。
本巻では、葦人自身の戦術理解の深化が描かれる。
主要キャラクター
- 青井葦人:本作の主人公。驚異的な視野と直感を持つが、戦術理解には課題を抱える。
- 福田達也:エスペリオンユースの監督。元日本代表選手であり、葦人の才能にいち早く気づいた指導者。
- 阿久津渚:エスペリオンユースのキャプテン。厳格な性格であり、チームを引き締める存在。
- 大友栄作:葦人の同期であり、ムードメーカー的存在。中盤の選手として成長中である。
物語の特徴
『アオアシ』は、サッカーを題材としながらも、単なる試合描写にとどまらず、戦術論、育成理論、チームビルディングなどに深く踏み込んでいる点が特徴である。特に主人公の「俯瞰(ふかん)」という特殊な能力と、それを活かすための戦術的成長が丁寧に描かれ、リアリティとエンターテインメント性を兼ね備えている。また、チーム内の人間関係や葛藤も繊細に描写されており、スポーツ漫画としてだけでなく青春ドラマとしても評価が高い。
出版情報
- 出版社:小学館(ビッグコミックスピリッツ連載)
- 発売日:2025年4月26日
- ISBN:978-4-09-863409-8
- 関連メディア展開:2026年、アニメ第2期放送決定
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あらすじ・内容
王を討て。エスペリオンの反撃が始まる!!
ユース年代最高峰の大会「アルカス・カップ」初戦で「育成の王国」バルサユースと激突したエスペリオン。
前半を1ー1で折り返すも、後半、バルサのエース・デミアンが躍動。
1ー3と窮地に立たされる。
打開策が見つからず、絶望が漂う中、
アシトは阿久津と「何か」を話し合う―――
ここから前代未聞の逆転劇の幕が上がり!?
感想
ファールをした際に福田監督に作戦を授けられなと思ったが、全く違った。
福田監督の頭の中には、阿久津を攻守の要リベロに据え。
栗林をゼロトップにし。
アシトはフリーマンとして阿久津をサポートする戦術が立られていた。
それをアシトは完全に理解していた。
だが他の選手に戦術を伝える手段が無い。
監督である福田監督はピッチに入れない。
そこで止まっていた福田監督にアシトは、ピッチ内での指揮権をくれと言って選手達に作戦を伝えて行く。
最初は要の阿久津。
その次は守備陣。
そうしてる間ベンチは、秋山弟と竹島を交代させ。
さらに栗林に福田監督が声でゼロトップの指示を出す。
福田監督と考えを一致させていた栗林は、当初は福田監督の考えが分からないと動揺していたがプレーが始まってしまう。
エスペリオンユースの選手達は作戦を聞いたばかりで陣形も整っていない状態でスタート。
阿久津が前線へ走り出し、ボールを貰ったアシトは偽サイドバックのように中央へドリブル。
バルセロナユースの選手達は、アシトのパスコースを封じていたが、アシトは大友とのワンツーを経てセンターサークルを超えて右サイドへ駆け上がって行く事に驚く。
あまりな行動にバルセロナユース達は訳がわからず動揺。
そんなスキを突くようにアシトが阿久津にパスを通す。
阿久津からボールを奪おうと3人で囲んで刈り取ろうとしたが、体幹の強い阿久津に跳ね返されて3人の囲みを突破。
そして栗林へボールを寄越す。
その栗林は、福田監督の考えが分からないと思いながらもボールを保持して阿久津とワンツーをしながら攻め上がり。
バルセロナ守備陣が寄って来て、阿久津と競り合ってこぼしたボールを右サイドに攻め上がっていたアシトが拾いクロスを上げる。
バルセロナ守備陣は、フィニッシャーは栗林か他のFWだと思っており阿久津を全く警戒しておらず。
クロスに合わせた阿久津が頭で押し込んで得点する。
バルセロナのコーチ陣は何で失点したのか理解出来ず、ピッチにいる選手達に指示を出すことすら出来ずにいた。
そして試合が再開されると、試合の流れはやはりバルセロナの方が有利に進んでいた。
エスペリオンの守備は竹島を入れたお陰でで5バックになっており、
右サイド深くでエスペリオンはボールを奪い、攻撃のスイッチが入る。
すると、3バックの要である阿久津が前線に攻め上がる。
守備は2人しかおらず、ボールを奪われたら危険でもあった。
その不安が的中して、バルセロナが阿久津へのパスをカットしてデミアンにボールが渡り、交代したばかりの竹島へと攻め上がる。
守備に定評のある竹島は一か八かでヤマを張ってブロックに入りボールを跳ね返し、デミアンのドリブルを遅らせる事に成功。
そのスキに阿久津とアシトが戻ってデミアンからボールを奪取する。
そうして攻め上がり、誰がエスペリオンユースの攻撃の総率者か分からないバルセロナユース陣は混乱していた。
そうしてバルセロナユース達が動揺しているうちに同点にしたいエスペリオンユースは、自身も作戦を理解しておらず混乱しているが阿久津、アシトの作戦に従い攻め立てる。
その1人、栗林はわからないながらも阿久津と共にバルセロナゴールへ攻め上がり栗林はポストプレーをしてバルセロナ守備陣を背負いながら未知の世界を見せられる事に喜びながら阿久津へとボールを託す。
ペナルティエリア前中央に来た阿久津は、右サイドに駆け上がっていたアシトへパスを出し、それを守備しているユーリは左サイドバックのアシトがまた右サイドに駆け上がってる事に動揺し、彼等の白いタイルが歪み出す。
だが、そこはバルセロナ。
動揺しながらもアシトからボールを弾き、攻撃の総率者はアシトだとユーリは叫ぶ。
だが、それは外れており真の総率者は阿久津だった。
その阿久津は、デミアンに渡りそうになったボールを奪い、連動するのに4人目が欲しいと思っていたら遊馬が呼応して縦パスをくりだした。
それに反応した遊馬は、桐木にボールを託しワンツーをしてゴール前でボールを受け取る。
それに対してバルセロナベンチから各々の役目を果たせと指示が出たせいで、バルセロナユースの守備陣は混乱して遊馬にボールを持たせてしまう。
さらにGKネイソンも遊馬はGKと駆け引きしたがると思い込んでおり、遊馬がダイレクトにシュートを放ったのに反応出来なかった。
それでも遊馬のシュートはバーに嫌われてゴールにならず。
そのこぼれ球をアシトが押し込んで3-3と同点にしてしまう。
後半37分。
同点となり試合は振り出しに戻る。
あまりにも予想外の試合に観客は湧き立ちエスペリオンユースへの声援が盛り上がる。
その声援を浴びながらアシトは”サッカーは楽しい”と感慨に耽る。
そして、自身のスタミナが切れている事に気がつく。
さらにバルセロナベンチもエスペリオンの戦術、阿久津に守備と攻撃の総率者にした極端な戦術にハマっていたと知る。
その中心人物となったアシトにバルセロナの育成を信じてる冴島、ロミオには理解出来ない存在に見えていた。
それに対して、監督は日本にも日本独自の良い育成システムがあると言い出した。
それは、ユースまでに力を証明出来なかった選手達を学業と共にプロへの道を作っている大学サッカーの存在だった。
その例に長友佑都をあげ、彼は20歳までは大学のサッカー部でもベンチに入れなかった選手だったが、彼独自の負けん気でイタリアのカルチョのインテルのスタメンで活躍するまで成長した。
大学時代の長友に鹿島アントラーズのサポ、インファイトが太鼓打ちに誘ったという伝説は聞いた事ある。
さらに、伊東純也、三苫薫、上田綺世、守田英正は大学卒業からのプロデビュー組でもある。
そんな日本の育成が、アシトのような荒削りながらも見どころのある存在を掬い上げてるのかもしれない。
もし、日本がヨーロッパの真似をするのではなく独自の育成システムを構築したら恐ろしい存在になるかもしれないと言う。
そして、試合ではスタミナ切れとなったアシトに気がついたユーリ。
だが、彼の攻めるエリアとアシトの守備エリアは重なっていない。
それでも、デミアンと栗林との対決からのこぼれ球をアシトの守備エリアのジャカに拾われて危機に陥り。
富樫が止めたが、ファールとなりPKとなってしまった。
ジャカにファールを誘われたと知った富樫は激昂するが何とか思い留まり、判定は覆らすPKが行われてしまう。
キッカーはデミアンだったが、ジャカが自身が獲得したPKだから蹴らせろと言って来て。
GKの秋山はバルセロナGKのロミオ・スターレスを先生と呼び彼から学んだセービングを駆使してPKと止めてしまう。
タイムは90分。
アディショナルタイムは1分と表示され、アシトはデミアンに”王を討つ”と宣う。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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