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とある魔術の禁書目録鎌池和馬

小説「創約 とある魔術の禁書目録2」感想・ネタバレ

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創約 とある魔術の禁書目録 2の表紙画像(レビュー記事導入用) とある魔術の禁書目録

創約 とある魔術の禁書目録(1)
創約 とある魔術の禁書目録まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(3)

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
    3. ■ 物語の特徴
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. 劇症型サンジェルマン
    2. アンナとサンジェルマン
    3. R&Cオカルティクス
    4. 薔薇十字と黄金
    5. 美琴と食蜂の共闘
    6. 世界規模の魔術拡散
    7. 上条当麻の救済
  6. 登場キャラクター
    1. 学園都市(生徒・住民)
      1. 上条当麻
      2. 御坂美琴
      3. 青髪ピアス
      4. 食蜂操祈
      5. 浜面仕上
      6. 絹旗最愛
    2. 学園都市(医療関係者)
      1. カエル顔の医者
    3. 学園都市(統括理事会・暗部)
      1. 舞殿星見
      2. 藍花悦
      3. 一方通行(アクセラレータ)
    4. イギリス清教
      1. インデックス
      2. ステイル=マグヌス
    5. 魔術結社『明け色の陽射し』
      1. レイヴィニア=バードウェイ
    6. 魔術結社『新たなる光』
      1. レッサー
    7. 魔術結社『薔薇』・R&Cオカルティクス
      1. アンナ=シュプレンゲル
      2. ジョージ=クローズ
    8. 魔神・魔術師・天使など
      1. オティヌス
      2. サンジェルマン
      3. エイワス
    9. 集団
      1. 恋人達
      2. 妹達(シスターズ)
      3. 看護師達
      4. 医者達
      5. 子供達
      6. 若者達
      7. ボディビルダー達
      8. 中高生
      9. 救急隊員
      10. ガードマン
      11. 店員達
  7. 展開まとめ
    1. 序章血の降誕祭、 開宴 12/24_to_12/25. 
    2. 行間 0
    3. 第一章 実はこちらが本番 Home_Ground_Hospital. 
    4. 行間 一
    5. 第二章 黒の丸薬、 白の雪 and_RED_Rose. 
    6. 行間 二 
    7. 第三章 ゼロの空白の中で Contact_6. 
    8. 行間 三 
    9. 第四章 上条当麻なる現象 Not_Right_Hand. 
    10. 終章 鉄格子より挨拶を Matching_Complete. 
  8. 同シリーズ
    1. 創約 とある魔術の禁書目録
    2. とある魔術の禁書目録
    3. 外伝
    4. とある暗部の少女共棲
    5. 同著者シリーズ
    6. ヘヴィーオブジェクトシリーズ
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

『創約 とある魔術の禁書目録(2)』は、科学と魔術が交差する世界を描く大人気ライトノベル「創約」シリーズの第2巻である。
前巻のクリスマスイヴ、魔術結社『薔薇十字』の重鎮アンナ=シュプレンゲルの奇襲により、強毒性の頭脳侵食細菌「サンジェルマン」を口移しで感染させられた上条当麻は病院に担ぎ込まれる。
特効薬はなく、カエル顔の医者からも長くても二日の命と宣告されてしまう。
上条を救うため、普段は犬猿の仲である学園都市の超能力者(レベル5)、御坂美琴と食蜂操祈が異例の共闘を果たし、圧倒的な力を持つアンナに立ち向かう。
一方、謎の巨大IT企業「R&Cオカルティクス」によって魔術の知識が世界中に拡散し、一般人や能力者が魔術の副作用で倒れる事態が続出する中、上条当麻もまた自身の体内で増殖する魔術師サンジェルマンと対話し、アンナを止めるべく満身創痍のまま死地へと赴く。

■ 主要キャラクター

  • 上条当麻:あらゆる異能を打ち消す「幻想殺し(イマジンブレイカー)」を右手に宿す高校生。劇症型サンジェルマンに蝕まれ瀕死の重傷を負いながらも、体内に宿るサンジェルマンと手を結び、強大なアンナ=シュプレンゲルに挑む。
  • 御坂美琴:学園都市第三位の超能力者「超電磁砲(レールガン)」。上条を救う治療手段を奪うため、食蜂操祈と手を組み、増幅外装A.A.A.を駆使してアンナとの死闘に臨む。
  • 食蜂操祈:学園都市第五位の超能力者。精神を操る「心理掌握(メンタルアウト)」の能力者。アンナの精神には能力が通じない中、美琴をサポートし、自身も傷つきながら上条のために奔走する。
  • アンナ=シュプレンゲル:古き魔術結社『薔薇十字』の重鎮にして、R&Cオカルティクスの真の運営者。聖守護天使エイワスを従え、美琴と食蜂のコンビを子ども扱いするほどの圧倒的な力を見せつける本作の黒幕。
  • サンジェルマン:上条の体内で増殖する寄生性の微生物の群体であり、かつて人々に夢を与えたいと願った魔術師。上条にその本質を認められ、彼に身体を借りて炭素操作の魔術を行使し、共にアンナと戦う。
  • オティヌス&インデックス:病院内に残り、R&Cオカルティクスの影響で魔術を使い自滅していく患者たちを救うため、副作用の進行を食い止める手段を広める。

■ 物語の特徴

本作の最大の特徴は、シリーズ屈指の人気キャラクターであり犬猿の仲である御坂美琴と食蜂操祈が、愛する少年を救うために「最強のレベル5コンビ」として本格的に共闘する点である。また、上条当麻が自身の命を削る元凶である魔術師サンジェルマンと対話し、科学と魔術の壁を越えて一つの身体を交互に共有しながら絶望的な敵に立ち向かう熱い展開も非常に魅力的である。さらに、「R&Cオカルティクス」の暗躍により、一般人がスマートフォンなどを通じて容易に魔術に触れ、副作用で自滅していくという、科学と魔術の境界が完全に崩壊したカオスな世界観が読者にとって興味深いポイントとなっている。

書籍情報

創約 とある魔術の禁書目録(2)
(A Certain Magical Index)
著者:鎌池 和馬 氏
イラスト:はいむらきよたか 氏
出版社:株式会社KADOKAWA電撃文庫
発売日:2020年2月7日
ISBN:9784049128093

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

あらすじ・内容

さようなら二四日。二五日は全力全開私の出番ダゾ☆
 気づけば上条当麻は病院にいた。 魔術結社『薔薇十字』アンナ=シュプレンゲルと口づけを交わしたところまでは記憶があるのだが……。
 しかし待って欲しい。
 思春期まっただ中の健康な男子高校生、上条当麻が謎の美女とファーストキス――。
 時は経て現在。彼が担ぎ込まれた病院には御坂美琴やインデックス、そして別行動の蜂蜜色の少女までやってきていた! 科学と魔術が交差する恐怖の糾弾大会が始まる――と思いきや、なぜか美少女たちによる看護ラッシュに移行して!?
 アンナの思惑を察知した美琴と食蜂。犬猿の二人は同じ目的のために手を組んだ。ここに最強の超能力者(レベル5)コンビが誕生する!!

創約 とある魔術の禁書目録(2)

感想

本巻で印象に残ったのは、思わず笑ってしまう病院での日常と、上条当麻の命を巡る絶望的な戦いの落差である。

前巻の最後、アンナ=シュプレンゲルから突然口づけをされた上条は、大量の血を吐いて病院へ運ばれる。

普通なら最初から重苦しい展開になりそうだが、同室にいたのは両手を火傷した青髪ピアスだった。

全身包帯だらけの上条と、両腕を固められた青髪ピアスが朝からくだらない言い争いを始める。

命の危機が迫っているとは思えないほど騒がしく、いつもの『とある魔術の禁書目録』らしい安心感があった。

しかし、その明るさは上条が恐怖を隠すためのものでもあった。

笑っていた少年が、医師の前で「怖いよ」と本音を漏らす場面には胸を締めつけられた。

病院に慣れすぎた上条当麻

上条は病院の食事メニューを曜日ごとに覚えている。

金曜日ならシーフードカレーだったのにと残念がり、クリスマスの御馳走として院内レストランの唐揚げ定食を選ぶ。

どれだけ入院を繰り返せば、ここまで詳しくなれるのか。

本人は真剣なのだが、その慣れ具合には思わず苦笑してしまった。

インデックスも病院の中を勝手知ったる場所のように歩き、頭には三毛猫まで乗せている。

普通なら注意されそうな光景なのに、看護師たちは「あら、また来たの」と自然に受け入れている。

上条だけではなく、その周囲まで病院に馴染んでいるのが面白かった。

さらに、妹達による上条の入浴介助や、看護師に変装した食蜂操祈の潜入など、病院内の騒動はどんどん大きくなっていく。

御坂美琴と食蜂が上条を巡って張り合い、インデックスまで加わる。

上条にとっては災難だが、過酷な戦いの合間にこうした日常があるからこそ、彼らが守ろうとしている時間の大切さが伝わってきた。

上条が隠していた恐怖

食事を楽しみ、周囲と騒いでいた上条だったが、体内ではアンナから与えられた劇症型サンジェルマンの侵食が続いていた。

幻想殺しは異物を消している。

しかし、消す速度を上回る勢いでサンジェルマンが増殖しているため、完全には排除できない。

このままでは全身の組織が内側から破壊される。

残された時間は、長くても二日だった。

診察室の外で会話を聞いていた美琴と食蜂は、上条が医師へ「怖いよ」と語るのを耳にする。

この一言が、本巻の中でも特に印象に残った。

上条は、誰かが苦しんでいれば迷わず危険へ飛び込む。

自分が傷つくことには慣れているように見える。

しかし、本当に恐怖を感じないわけではない。

死にたくない。

何が起きているのか分からない。

それでも周囲を心配させたくないから、普段どおりに振る舞っていた。

いつも誰かを救っている上条にも、助けを求めたい瞬間がある。

その弱さを知ったことで、美琴と食蜂が彼を救おうと動き出す展開に説得力が生まれていた。

犬猿の仲だった美琴と食蜂の共闘

普段の美琴と食蜂は、顔を合わせればすぐに言い争う関係である。

価値観も戦い方も大きく違う。

美琴は機械や電気を操り、真正面から敵を打ち破る。

食蜂は人間の心理や記憶へ干渉し、情報と集団を動かす。

しかし、上条を助けたいという気持ちは共通している。

美琴が機械側から情報を探し、食蜂が人間側から情報を集める。

二人の超能力者が互いの得意分野を組み合わせ、アンナを追い詰めようとする展開は非常に熱かった。

戦いが始まると、アンナとの実力差は圧倒的である。

美琴のA.A.A.は簡単に破壊され、食蜂の心理掌握もアンナには届かない。

それでも二人は諦めない。

負傷しても立ち上がり、互いを助けながらアンナを病院から遠ざけようとする。

特に印象に残ったのは、食蜂が倒れた美琴を見捨てなかったことだ。

美琴を囮にして病院へ向かう方が、上条を救える可能性は高い。

しかも上条は、食蜂がどのような選択をしても記憶できない。

責められる心配もない。

それでも食蜂は、美琴を見捨てれば上条が悲しむと考える。

そして何より、自分自身がその選択を忘れられない。

合理性よりも、自分が信じたい上条の世界を守ることを選んだ。

普段は他人の心を操る食蜂が、自分の心だけは誤魔化さなかった場面だった。

スマートフォンから広がる魔術の恐怖

本巻では、R&Cオカルティクスによって魔術が世界中へ広げられていく。

これまで魔術は、限られた魔術師や組織が扱う秘密の技術だった。

ところがR&Cオカルティクスは、その知識を占いや悩み相談のような気軽さで公開している。

スマートフォンやパソコンだけではない。

ネットにつながる家電や乗り物など、あらゆる端末から魔術へ接触できる。

魔術を知らない一般人から見れば、願いをかなえる便利な方法に見えるだろう。

しかし、そこには危険性や反動について十分な説明がない。

学園都市の能力者が魔術を使えば、肉体の内部で深刻な拒絶反応が起こる。

それを知らない学生たちは、恋愛や人間関係、劣等感といった身近な悩みを解決しようとして術式へ手を出す。

そして血管や神経を傷つけ、次々と倒れていく。

被害が出ると、原因を理解できない人々はさらに不安になる。

その不安を解決するため、再びR&Cオカルティクスへ頼ってしまう。

助かりたいという気持ちが、さらに被害を広げる仕組みになっていた。

特別な悪人だけが危険な魔術を使うのではない。

どこにでもいる普通の学生が、スマートフォンを見ただけで被害者にも加害者にもなってしまう。

ネット上では、正しい情報と危険な情報が同じ画面に並ぶ。

手軽に使えるから安全とは限らない。

現代的で、身近な恐ろしさを感じる展開だった。

誰も死なせないインデックスとオティヌス

上条、美琴、食蜂がアンナと戦う一方、病院では魔術を使った能力者が次々と運び込まれていた。

患者が増え続ければ、病院そのものが機能しなくなる。

そこで動いたのが、インデックスとオティヌスである。

二人は患者が使った魔術を分析し、呼吸を乱すことで魔力の精製を止める方法を医療側へ伝える。

さらに、患者たちがクリスマスに関係する術式を使っていることを見抜く。

枕元へ贈り物を置き、サンタクロースが訪れたという物語を成立させれば、彼らの中のクリスマスを終わらせられる。

魔術を力ずくで破壊するのではなく、術式が求める物語を完成させることで止める。

魔道書図書館であるインデックスと、魔神だったオティヌスだからこそできる解決方法だった。

二人は戦場へ向かわず、上条が戻ってこられる場所を守る。

誰かを倒すだけが戦いではない。

負傷者を救い、帰る場所を残すことも同じくらい重要である。

それぞれが自分にできる方法で上条を支えているところに、登場人物たちの絆を感じた。

アンナに利用されたサンジェルマン

上条の命を内側から削っていたサンジェルマンは、最初は倒すべき敵に見える。

過去にも上条たちと敵対し、人間の肉体を乗っ取っていた魔術師である。

しかし今回のサンジェルマンは、自分の意思で上条へ入り込んだわけではない。

アンナによって黒い丸薬へ加工され、攻撃の道具として利用されていた。

上条は、自分の中にいるサンジェルマンへ何度も呼びかける。

なぜ魔術を使ったのか。

本当は何をしたかったのか。

サンジェルマンは、人々へ夢を与えたかったと答える。

富や不老不死を求める者たちに利用され、詐欺師のように扱われても、本来は挫折や諦めから人の夢を守りたかった。

上条は、そんなサンジェルマンを単なる敵として切り捨てない。

自分の肉体を貸すから、本当に使いたかった魔術を使えと告げる。

自分を殺しかけている存在と手を組むという、上条らしい選択だった。

相手が過去に何をしたのかだけではなく、今何を望んでいるのかを見る。

その姿勢が、サンジェルマンの心を動かしたのだと思う。

幻想殺しと魔術を同時に使う上条

上条とサンジェルマンの共闘は、非常に危険なものだった。

右手の幻想殺しは異能を打ち消す。

一方、サンジェルマンは炭素を操る魔術を使う。

二つの力は同時に扱いにくく、サンジェルマンが魔術を使うたびに能力者である上条の肉体は内側から破壊されていく。

さらに幻想殺しは、体内のサンジェルマンそのものも削り続ける。

戦えば戦うほど、二人の命が減っていく。

それでも二人は、アンナとエイワスへ立ち向かう。

異能には幻想殺し。

物理攻撃にはサンジェルマンの魔術。

互いが扱えない部分を補い、身体の主導権を瞬時に切り替える。

敵対していた二人が一つの肉体で協力する戦いには、これまでにない面白さがあった。

アンナは上条を追い詰め、その本質を観察しようとしていた。

しかし上条は、アンナが敵として用意したサンジェルマンまで味方に変えてしまう。

人間を自分の思いどおりに動かそうとするアンナにとって、最も理解しにくい選択だったのではないだろうか。

満たされすぎたアンナの孤独

圧倒的な力を持つアンナは、何でも手に入れられる存在として描かれている。

知識も力も欲望も、すでに満たされている。

だからこそ、生きる目的を失っている。

人々がどのような選択をするのかを外側から眺め、危険な状況を作って反応を楽しむ。

上条を苦しめ、美琴や食蜂を戦わせたのも、自分を満足させる何かを探していたからだと思う。

上条は、そんなアンナに対して、余裕のある場所から他人へ支えを求めているだけだと指摘する。

誰よりも強いアンナが、実は誰かに自分を理解してほしいと求めている。

その本質を見抜かれたことで、アンナは怒りを見せる。

無敵に近い魔術師でありながら、内面には満たされない孤独を抱えている。

強さと幸福は同じではない。

何でもできるからこそ、何をしても心が動かなくなる。

アンナの圧倒的な力だけでなく、その空虚さも印象に残った。

二人分の拳がアンナへ届く

戦いの中で、上条はアンナの術式を観察する。

R&Cオカルティクスによって街中へ広がった魔術の知識を逆に利用し、アンナが指の動きによって術式を組み立てていることを見抜く。

そしてアンナの指へ噛みつき、術式の制御を妨害する。

最後に放たれたのは、上条一人だけの拳ではない。

上条とサンジェルマン、異なる人生を歩んできた二人の意思を込めた拳である。

圧倒的な力を持つアンナへ、ようやく一撃が届く。

真正面からの力比べでは勝てない。

それでも観察し、考え、相手が想定していない方法を選び続ける。

上条がこれまで多くの強敵を倒してきた理由が詰まった戦いだった。

命を贈ったサンジェルマン

アンナを退けても、上条の体内からサンジェルマンが消えたわけではない。

上条は、サンジェルマンだけでも生き残れる方法を探そうとする。

自分を殺しかけた存在であっても、共に戦った相手を見捨てたくない。

しかしサンジェルマンは、自ら幻想殺しへ向かう。

自分が消えれば、上条は助かる。

能力者である上条の肉体を占有しても、魔術を使えばいずれ死なせてしまう。

だから、自分が消える道を選ぶ。

サンジェルマンは、世界にはまだ自分と同じ存在が残っているから、別れを悲しむ必要はないと語る。

おそらく、それは上条を安心させるための嘘だった。

最後まで人へ夢を与える魔術師として振る舞い、上条へ命というクリスマスプレゼントを残した。

敵として登場した存在が、最後には上条を生かすために自分を犠牲にする。

その結末には強く胸を打たれた。

守られるだけでは終わらない美琴と食蜂

戦いの後、美琴と食蜂は同じ病室へ入院している。

二人は上条を守るために戦った。

しかし結果として、最後には上条本人に助けられてしまった。

自分たちの手で上条を守るという目的だけを見れば、完敗である。

美琴は、学園都市で何位なのかではなく、大切なものを本当に守れる力が欲しいと考える。

そして、これまで反発し合ってきた食蜂へ協力を求める。

食蜂もその手を取る。

二人の共闘は、一時的なものでは終わらなかった。

今回の敗北を認めたうえで、次は守れるように強くなろうとする。

誰かに負けたからではなく、大切な人を守れなかったから悔しい。

その感情を共有したことで、二人の関係は大きく変わったように感じた。

敵さえも救いへ変える上条当麻

『創約 とある魔術の禁書目録 2』は、上条当麻という人物の強さを改めて感じさせる一冊だった。

彼は死ぬことを恐れている。

傷つくことが平気なわけでもない。

誰かに心配をかけたくないため、無理に笑っているだけである。

それでも、目の前に誰かの夢があれば拳を握る。

自分を侵食していたサンジェルマンにさえ、敵ではなく利用された一人の人間として向き合う。

その結果、殺し合うはずだった二人が力を合わせ、アンナの予測を打ち破った。

上条の強さは、幻想殺しだけではない。

相手を最初から敵と決めつけず、どれほど絶望的な状況でも別の道を探すことにある。

美琴と食蜂も、インデックスとオティヌスも、サンジェルマンも、それぞれの方法で上条を救おうとした。

一方的に誰かが守るのではなく、守り、守られながら関係がつながっていく。

その絆の深さが、本巻の大きな魅力だった。

アンナは敗北しても、まだ本気を出し切ったようには見えない。

最後には一方通行のいる拘置所へ姿を現し、今回の騒動さえ第一段階に過ぎなかったと明かす。

上条たちとの戦いは終わったが、アンナの計画は続いている。

一方通行とアンナの対面が何を引き起こすのか。

共闘を決めた美琴と食蜂が、今後どのように強くなっていくのか。

そして上条が、再びアンナの仕掛ける理不尽へどう立ち向かうのか。

激しい戦いと賑やかな日常、そして敵だったサンジェルマンとの別れまで、さまざまな感情を味わえる一冊だった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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創約 とある魔術の禁書目録(1)
創約 とある魔術の禁書目録まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(3)

考察・解説

劇症型サンジェルマン

劇症型サンジェルマンの感染と上条当麻の身体異常の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズ(新約・創約)において、主人公の上条当麻を襲った致命的な病状や重篤な身体的異常について、劇症型サンジェルマンの正体と影響、幻想殺しとの相性と結末、頭部の損傷と神浄の討魔の誕生、および右手の切断と異形の出現の各点から解説する。

劇症型サンジェルマンの正体と影響

サンジェルマンの本来の姿は、自らの肉体を分解し、寄生性質を持つ微生物の群体へと変化した魔術師である。

・普段は乾燥した黒い丸薬の状態で保存され、宿主の唾液などの水分を得ることで活性化し、肉体を乗っ取る。

・作中で上条当麻に感染したのは、アンナ=シュプレンゲルによって強毒性に調整された劇症型であり、口移しによって直接感染させられた。

・サンジェルマンには生命力が存在しないため、宿主の肉体を利用して生命力から魔力を精製する。

・科学サイドの能力者である上条の体内で魔術を練ることは激しい拒絶反応を引き起こし、大量の吐血や肌の破裂、高熱や激痛を伴って肉体を内側から破壊した。

・カエル顔の医者の見立てでは、胃洗浄や全身透析でも除去できず、放置すれば長くて2日の命と宣告された。

・上条は直前の戦闘で脇腹を刺され、全身にガラスや鉄片を浴びた満身創痍の状態でこの病状に耐えていた。

幻想殺しとの相性と結末

上条の右手に宿る幻想殺し(イマジンブレイカー)と、体内で増殖する劇症型サンジェルマンは最悪の相性を示した。

・幻想殺しの打ち消す力よりも微生物の増殖速度が早く、病状の進行を遅らせることはできても完全な駆逐には至らなかった。

・サンジェルマンが魔術を行使するたびに幻想殺しの影響で力が削られるため、互いの命を削り合う状態となった。

・アンナ=シュプレンゲルという共通の敵を倒すため、上条はサンジェルマンと対話を通じて肉体を共有し共闘する道を選んだ。

・死闘の末、サンジェルマンは上条の体を破壊し続ける結末を避けるため、自ら幻想殺しへ向かって消滅し、上条の命を救う自己犠牲を選択した。

頭部の損傷と神浄の討魔の誕生

上条が抱えていた精神的・身体的な損傷の積層は、さらなる異常事態を引き起こす要因となった。

・過去にインデックスの自動書記や食蜂操祈によって頭部に重い損傷(記憶喪失)を受け、心身が非常に不安定な状態にあった。

・大悪魔コロンゾンの攻撃で右腕ごと体を粉々に破壊された際、アレイスター=クロウリーによる回復魔術を受けた。

・右手の力がない状態を前提として身体と頭部のネットワークが再構築されたため、心身の均衡が完全に崩壊した。

・行き場を失った右手の力や失われた記憶が凝り固まり、上条と全く同じ姿をしたもう一人の存在である神浄の討魔が生み出された。

右手の切断と異形の出現

上条はその特異な右手ゆえに、幾度も腕を切断される激甚な傷害を負っている。

・バゲージシティでは、魔神オティヌスによって麻酔なしに右手首を握り潰され切断された。

・失血ショックに陥ったものの、その後切断された右手は何事もなかったかのように定着・再生していた。

・しかしウィンザー城での戦いでは、右腕を失った切断面から赤黒い三角面の泡が連なった巨大な竜のような異形が噴出し、自力では再生しないというこれまでと異なる異常を見せた。

まとめ

劇症型サンジェルマンの感染と上条当麻の身体異常を巡る一連の全貌は、強毒性の寄生魔術師による体内からの肉体破壊から始まり、幻想殺しとの抗争と共闘を経たサンジェルマンの自己犠牲、頭部損傷と修復不全に伴う神浄の討魔の誕生、そして右腕切断時に噴出する異形の存在に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
過酷な病状や肉体の損壊という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、絶望的な身体的危機に対する折れない精神と自己犠牲の記録である。
感染の発症から、対話と共闘、消滅による救済、心身の不均衡、そして右手に秘められた異形の露呈へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

アンナとサンジェルマン

アンナ=シュプレンゲルとサンジェルマンの対立ならびに共闘の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズ(新約・創約)において描かれた『薔薇十字』の重鎮アンナ=シュプレンゲルと、魔術師サンジェルマンの関係性および激闘について、アンナ=シュプレンゲルの正体と実力、両者の関係性と劇症型の感染、上条当麻とサンジェルマンの共闘、および激闘の結末の各点から解説する。

アンナ=シュプレンゲルの正体と実力

アンナ=シュプレンゲルは、歴史ある魔術結社『薔薇十字』のドイツ第一聖堂の主にして重鎮である。

・魔術結社『黄金』の設立に関わるシュプレンゲル書簡の送り主であり、架空の存在と疑われていたが本物として歴史の裏で暗躍していた。

・アレイスター=クロウリーの前に現れた偽物の器を聖守護天使エイワスが貫いたことで、10歳から12歳程度の幼い姿として完全復活を果たした。

・超常存在とコンタクトを取る権限を持ち、エイワスを完全に従わせるほどの圧倒的な力を有している。

・他者に奇跡を与える立場に与せず、自分を力でねじ伏せる存在を求める特異な価値観を持ち、上条当麻の切断された右腕から分離した神浄の討魔に強い関心を抱いていた。

・『創約』ではR&CオカルティクスのCEOとして暗躍し、世界中に魔術の知識を拡散させて科学と魔術の境界を乱した。

両者の関係性と劇症型の感染

超常存在とコンタクトを取るアンナは魔術師にとって憧れの存在であったが、アンナから見たサンジェルマンは質が落ちた格下の存在に過ぎなかった。

・アンナは処刑塔に保管されていたサンジェルマンの黒い丸薬に直接手を加え、軍用型とも言える強毒性の劇症型へと調整した。

・クリスマスイヴの街にて大人の姿で上条当麻の前に現れ、口づけを交わして劇症型サンジェルマンを口移しで直接感染させた。

・宿主の生命力から魔力を精製するサンジェルマンが能力者である上条の体内で魔術を練ることで、激しい拒絶反応が発生した。

・上条は吐血や皮膚の破壊、高熱などの過酷な体内の破壊作用に苦しめられ、胃洗浄や全身透析でも除去できず放置すれば長くて2日の命と宣告された。

上条当麻とサンジェルマンの共闘

致命的な攻撃に晒された上条であったが、自身の命を奪おうとするサンジェルマンを敵とみなさなかった。

・対話を通じてサンジェルマンがかつて人々に夢を与えたかったという純粋な志を持っていたことを知り、肉体を共有して共通の敵であるアンナへ立ち向かうことを決意した。

・右手の幻想殺しで微生物の急増を完全には防げず、互いの命を削り合う最悪の相性でありながらも共闘の道を選択した。

激闘の結末

上条の肉体を共有したサンジェルマンは、得意とする炭素操作を行使してダイヤモンドの生成や盾を構築し、アンナの猛攻を防いだ。

・右手の幻想殺しと左手のサンジェルマンの魔術という二面性を交互に切り替え、アンナの術式を分析してその法則を暴いた。

・上条とサンジェルマンは二人分の意志を込めた右拳をアンナの頬へ叩き込み、圧倒的な力を誇っていた彼女を撤退へと追い込んだ。

・戦いの後、サンジェルマンは上条の体を内側から壊し続ける結末を避けるため、自ら右手の幻想殺しへ向かって消滅し、上条の命を救う自己犠牲を選択した。

まとめ

アンナ=シュプレンゲルとサンジェルマンの対立ならびに共闘を巡る一連の全貌は、薔薇十字の重鎮アンナによる超越的な暗躍と劇症型細菌の感染から始まり、宿主である上条当麻と寄生魔術師サンジェルマンによる決死の肉体共有、異能と物理を組み合わせた連携攻撃によるアンナの打破、そしてサンジェルマンの自己犠牲による上条の救済に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
体内からの破壊や敵対関係という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、対話と理解がもたらす共闘の記録である。
感染の猛威から、意思の疎通、激闘の果ての勝利、そして消滅による救済へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

R&Cオカルティクス

R&Cオカルティクスの概要と世界へもたらした混迷の全貌

『創約 とある魔術の禁書目録』シリーズにおいて、科学と魔術の境界を崩壊させ、世界中に未曾有の混乱を引き起こした巨大IT企業「R&Cオカルティクス」について、R&Cオカルティクスの概要と正体、インターネットを通じた魔術の知識の拡散、世界と学園都市にもたらした被害、および従来の管理組織の無力化と対処の各点から解説する。

R&Cオカルティクスの概要と正体

R&Cオカルティクスは、インターネット上に突如として現れた魔術専門の巨大IT企業である。

・本社がどの国に存在するのか、いつ設立されたのかといった実態は不明であったが、ロンドン市場において証券取引所職員のジョージ=クローズを買収して密かに上場を果たした。

・真の運営者は、古き魔術結社である薔薇十字の重鎮、アンナ=シュプレンゲルであった。

・アンナによれば、この企業は新たに立ち上げたものではなく、元から存在した薔薇十字という組織が時代に合わせて姿を変えたものに過ぎないとされる。

インターネットを通じた魔術の知識の拡散

本来、魔術とは限られた者たちによって秘匿および管理されるべき力であったが、R&Cオカルティクスはその前提を覆した。

・パソコンやスマートフォン、あらゆるIoT家電など身近な端末を通じて、魔術の知識を世界中に公開し拡散させた。

・悩み相談や相性占いを装って個人情報を集め、利用者の悩みに応じた魔術を誰でも簡単にアクセスできる形で提供した。

・身近な植物で作れる薬、3Dプリンターで自作できる霊装の図面データ、呼吸法や瞑想のレクチャー動画などが手軽に配布された。

世界と学園都市にもたらした被害

R&Cオカルティクスは魔術に伴う儀式や危険性の周知を省き、利益と手軽さだけを宣伝した。

・世界中で魔術の制御に失敗し、火だるまになって自滅するなどの事件が多発した。

・学園都市では、超能力者が魔術を使うと激しい拒絶反応で血管や神経が破裂するという絶対のルールが存在するにもかかわらず、力に不満を持つ学生や大人が安易に魔術へ手を出し、大量に吐血して倒れる事態が続出した。

・倒れた患者たちが不安からさらにR&Cオカルティクスの占いにすがる悪循環に陥り、病院がパンクする事態へと発展した。

従来の管理組織の無力化と対処

デジタルインフラを利用した魔術の拡散に対し、イギリス清教などの魔術サイドは有効な対応を取れなかった。

・事件が同時多発的に発生するため、危険人物を一人ずつ処理する従来の追跡方法では到底追いつかなかった。

・アンナは協力者を証拠隠滅のために切り捨てて自滅させ、資金やサーバーの根本的な追跡を困難にした。

・第七学区の病院にいたインデックスとオティヌスは、ばら撒かれた公式情報そのものの認知度を逆手に取る手法を考案した。

・能力者が魔術を使った場合の弊害と対処法や、クリスマスを終わらせる術式を学園都市中に配布することで、魔術の副作用による被害拡大を食い止めることに成功した。

まとめ

R&Cオカルティクスの概要と世界へもたらした混迷を巡る一連の全貌は、薔薇十字の主導による巨大IT企業の隠蔽上場から始まり、ネット環境を介した危険な魔術知識の無差別拡散、能力者の拒絶反応に伴う学園都市の医療崩壊、そして従来の魔術組織の無力化とインデックスらによる逆手に取った情報対策に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
未知の脅威や情報社会の混乱という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、情報技術の悪用に対する知性的な危機突破の記録である。
市場の浸透から、知識の拡散、世界の混乱、追跡の無力化、そして新たな対抗策の展開へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

薔薇十字と黄金

『黄金』と『薔薇十字』の概要と関係性の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズにおける魔術サイドの根幹を成す二つの巨大魔術結社、『黄金』と『薔薇十字』の概要、および両者の密接な関係性について、世界最大の魔術結社『黄金』、歴史ある魔術結社『薔薇十字』、両者の関係性(シュプレンゲル書簡による権威付け)、ならびに現代における真実と対立の各点から解説する。

世界最大の魔術結社『黄金』

19世紀末から20世紀初頭にかけてイギリスのロンドンで設立され、現代においても世界最大と称される魔術結社である。

・創設者であるウィリアム=ウィン=ウェストコットやサミュエル=リデル=マグレガー=メイザース、アレイスター=クロウリーなど、多様な魔術師を輩出した。

・玉石混交であったオカルトを系統立てて整理し、近代西洋魔術と呼ばれる分かりやすい魔術体系を作り上げた。

・資金難や構成員の社会性の欠如、メイザースとクロウリーらの対立により、一九〇〇年のブライスロードの戦いで内側から空中分解して壊滅した。

歴史ある魔術結社『薔薇十字』

『黄金』よりも格段に長い歴史を持つ、古き魔術結社である。

・伝説的魔術師クリスチャン=ローゼンクロイツが世界各地で得た叡智を整頓し、凡人にも利用可能な形にして再配布したのが始まりとされる。

・結社の目的は人と世界の病を治すことであり、人間社会の間違った常識を正し、世界を蝕む病巣を取り除くことを使命としている。

・秘密主義を忠実に守り、現代のインターネット社会にまで命脈を保ち続けている。

両者の関係性:シュプレンゲル書簡による権威付け

新興組織であった『黄金』は、自らの結社に歴史的な箔をつけるため、由緒正しい『薔薇十字』から設立の許可を得たという体裁をとった。

・ウェストコットは、『薔薇十字』のドイツ第一聖堂の主とされるアンナ=シュプレンゲルと文通し、設立許可を得たとするシュプレンゲル書簡を提示した。

・公的な記録にアンナの姿はなく返信の筆跡も加工されていたため、長らく書簡はウェストコットの自作自演であり、アンナも架空の存在だと思われていた。

現代における真実と対立

『新約』終盤から『創約』にかけて、アンナ=シュプレンゲルが実在し、歴史の裏で暗躍していた本物であることが判明した。

・彼女から見れば、『黄金』の魔術師たちが繰り広げた騒動は、魔術の本質からかけ離れた乱痴気騒ぎに過ぎなかった。

・『黄金』が崩壊した後も、自らの『薔薇十字』の技術体系が現代でも機能し超常を制御していることを誇示している。

・彼女は巨大IT企業R&Cオカルティクスを通じて、インターネット経由で魔術を全世界に拡散させ、科学と魔術の境界を崩壊させる脅威として立ち塞がっている。

まとめ

『黄金』と『薔薇十字』の概要と関係性を巡る一連の全貌は、近代西洋魔術を体系化した『黄金』の興亡から始まり、秘匿された歴史を持つ『薔薇十字』の理念、設立時の書簡を巡る偽装疑惑、そしてアンナ=シュプレンゲルの実在発覚と現代における魔術拡散の脅威に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
虚構の権威付けや組織の破綻という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確活たる意志によって完璧に確立するに至る、歴史的権威と真の超常の対決の記録である。
体系化の達成から、組織の崩壊、書簡の検証、真実の判明、そして現代社会を揺るがす危機へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

美琴と食蜂の共闘

御坂美琴と食蜂操祈の共闘と関係性の変化の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズにおいて、学園都市の第三位・御坂美琴と第五位・食蜂操祈の共闘について、互いの弱点を補う最強のレベル5コンビ、イギリス・ロンドンへの急行と共闘、常盤台中学の奉仕活動からの脱走、およびアンナ=シュプレンゲルとの死闘と関係性の変化の各点から解説する。

互いの弱点を補う最強のレベル5コンビ

純粋な破壊力や機械・電子のハッキングに長けた美琴と、人間の精神を自在に操る最強の精神系能力を持つ食蜂は、互いの能力の死角を完全に補い合うことができる。

・物理と精神の両面からアプローチできるため、二人が手を組めば学園都市最高峰の強力なコンビとなる。

・普段は犬猿の仲でありながらも、互いの利害が一致した際や愛する上条当麻のために強力な共闘を果たしている。

イギリス・ロンドンへの急行と共闘

学園都市の機能停止によりバリ島へ滞在していた二人は、イギリスの危機を知りロンドンへ急行した。

・美琴が改造した対魔術式駆動鎧(A.A.A.)を二人乗り仕様に組み替えて運用した。

・美琴が操縦と高火力の攻撃を担い、食蜂が索敵や照準、着弾確認を補助することで負担を減らし、超音速での飛行と戦闘を実現した。

・神浄の討魔によって食蜂の能力が暴走させられた際には、美琴が支配される直前にA.A.A.を操って本物の上条を城の外へ逃がし、彼に希望を託す連携を見せた。

常盤台中学の奉仕活動からの脱走

クリスマスイヴの日、常盤台中学の過酷な行事である野外特別奉仕活動から逃げ出すため、二人は一時的な共闘を結んだ。

・引率の教師陣が人間の目と機械の目で厳重な監視網を敷いていた。

・機械に強い美琴がGPSやカメラを妨害し、精神に強い食蜂が教師や白井黒子たちの認識を操作することで監視網を突破した。

・ただし美琴は追っ手から逃れるため、食蜂をビルの屋上へ置き去りにして一人で逃走した。

アンナ=シュプレンゲルとの死闘と関係性の変化

劇症型サンジェルマンを感染させられた上条当麻を救うため、二人は特効薬やワクチンを奪おうと元凶であるアンナ=シュプレンゲルに戦いを挑んだ。

・美琴は増幅外装A.A.A.を、食蜂は自身の能力を機械的に再現した兵器ファイブオーバーOSを装備して死闘を繰り広げた。

・アンナの圧倒的な魔術の力の前に完敗を喫し、最終的な決着は上条本人に委ねられることとなった。

・完敗を通じて美琴は自分の力不足を痛感し、大切なものを守り抜ける力が欲しいと願い、自ら食蜂に協力を申し出た。

・食蜂もその申し出を受け入れ、二人がベッド越しに手を握り合うという関係性の重要な転換点となった。

まとめ

御坂美琴と食蜂操祈の共闘と関係性の変化を巡る一連の全貌は、互いの死角を消し去る能力上の補完関係から始まり、対魔術式駆動鎧を用いたロンドンへの電撃進撃、身近な奉仕活動での利害一致による逃走、そしてアンナに対する死闘での完敗と手を握り合う決意に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
孤立や無力感という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、犬猿の仲を超えた絆と更なる強さを求める挑戦の記録である。
相反する性格から、戦場での連携、敗北の共有、相互理解、そして新たな協力関係の構築へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

世界規模の魔術拡散

世界規模の魔術拡散と歴史的展開の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズ(新約・創約)における世界規模の魔術拡散について、近代西洋魔術の体系化と拡散、大悪魔コロンゾンによる静かな躁の拡散、R&Cオカルティクスによるデジタルインフラを通じた拡散、および拡散がもたらした覚悟なき魔術の被害の各点から解説する。

近代西洋魔術の体系化と拡散

すべての発端と言えるのが、19世紀末に創設された世界最大の魔術結社である黄金による近代西洋魔術の拡散である。

・サミュエル=リデル=マグレガー=メイザースやアレイスター=クロウリーらは、難解で危険な魔道書の原典を誰でも読める形に翻訳および整理した。

・彼らは、魔術を直感的に組み立てられる簡便なシステムへと作り変えた。

・その結果、ヨーロッパ全土に魔術文化が蔓延することとなった。

・アレイスターは、魔術の行使が意図せぬ火花や飛沫といった副作用による悲劇を無関係な人々に押し付ける世界の法則を憎むようになり、すべての魔術を絶滅させるために学園都市を創設することとなった。

大悪魔コロンゾンによる静かな躁の拡散

新約第22巻リバースにおいて、世界を混乱に陥れたのが大悪魔コロンゾンであった。

・三三三、拡散という数価と本質を持つ彼女は、世界の結合を妨げ、すべての人類が天敵同士で相討ちになる自然分解を目論んだ。

・彼女が行ったのは魔術の知識の拡散ではなく、今日はついている、自分ならもっとスマートにやれるといった静かな躁を世界中の人々の心に蔓延させることであった。

・これにより、魔術師だけでなく一般人までもが無秩序な行動や闘争に走り、世界規模の暴走が引き起こされた。

R&Cオカルティクスによるデジタルインフラを通じた拡散

創約において、科学と魔術の境界を完全に崩壊させたのが、謎の巨大IT企業であるR&Cオカルティクスであった。

・古き魔術結社である薔薇十字の重鎮アンナ=シュプレンゲルが真の運営者であるこの企業は、インターネットやスマートフォン、IoT家電など、世界中のあらゆるデジタル端末を通じて魔術の秘奥をばら撒いた。

・相性占いや悩み相談を装いながら、身近な材料で作れる魔女の薬、3Dプリンターで自作できる霊装のデータ、瞑想や呼吸法のレクチャー動画などを提供した。

拡散がもたらした覚悟なき魔術の被害

本来の魔術は、魔法名を決め、儀式を通じて恐怖に立ち向かう覚悟を固めた上で扱うべき危険な技術であったが、R&Cオカルティクスはそうした過程を省き、手軽な利益だけを宣伝した。

・世界中の一般人が安易に魔術に手を出し、術式の制御に失敗して火だるまになるなどの自滅事件が多発した。

・学園都市では、能力者が魔術を使えば拒絶反応で血管や神経が破裂するという絶対のルールが存在するにもかかわらず、力に不満を持つ生徒や大人が魔術を使い、次々と血を吐いて倒れ、病院が野戦病院化する未曾有のパニックに陥った。

まとめ

世界規模の魔術拡散と歴史的展開を巡る一連の全貌は、黄金による近代西洋魔術の体系化から始まり、大悪魔コロンゾンによる精神的な静かな躁の蔓延、R&Cオカルティクスによるデジタル技術を用いた魔術の無差別拡散、そして覚悟なき使用者たちの自滅と社会崩壊に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
制御不能な知識の蔓延や不条理な副作用という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、情報技術と魔術の融合が生み出す未曾有の脅威の記録である。
体系化の功罪から、精神侵食、デジタル拡散、現実社会の破綻、そして危機への対処へと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

上条当麻の救済

上条当麻の救済と物語構造の全貌

『とある魔術の禁書目録』シリーズにおける「上条当麻の救済」というテーマについて、上条当麻の救いの本質と繋がる力、完璧な世界の拒絶と平凡な高校生としての選択、上条当麻自身が受ける救済と周囲の支え、および幻想殺しと彼の存在意義の各点から解説する。

上条当麻の救いの本質と繋がる力

上条当麻が人々を救う行動の根源は、大義や正義のためではなく、目の前で苦しむ人を放っておけない、自分と繋がった人たちのために戦うという個人的な思いやエゴに基づいている。

・理解者となった魔神オティヌスは、彼の最大の武器は右手の異能を打ち消す力や分かりやすい暴力ではなく、理性の力である繋がる力だと指摘した。

・世間から切り離され悪と見なされた者に対して、彼は決して見捨てずに向き合った。

・世界中を敵に回したオティヌスさえも奈落の底から引き上げたその力こそが、彼の救済の真髄である。

・上里翔流は上条の周囲の少女たちが彼に惹かれるのは右手の影響だと疑ったが、実際には彼が掛け値なしに誰かを救ったからこそ、その人間性が評価されているに過ぎない。

完璧な世界の拒絶と平凡な高校生としての選択

彼は幾度となく、苦労せずに全員が救われる完璧な世界の提示を受けてきたが、それらを明確に拒絶した。

・オティヌスが作り出した上条当麻がいなくても全ての悲劇が回避されている幸せな世界を見せられた際、一度はその幸福を壊す権利が自分にあるのかと葛藤した。

・最終的には、たとえ独りよがりであっても元の世界へ帰り、こじれた関係を自らの手でほどいて作り直すという平凡な高校生としての本音を選び取った。

・魔神・僧正から世界の悲劇を未然に防ぐ採点者にならないかと誘われた際も、それを拒絶した。

・表面上の平和のために他人の定義を押し付ける世界は恐怖政治に過ぎず、災いの芽を先んじて潰すやり方は放火魔の消防士と同じであると断じた。

上条当麻自身が受ける救済と周囲の支え

彼は一人で全てを解決しているわけではなく、彼自身もまた他者からの救済によって命を繋いでいる。

・アレイスターによる救命:大悪魔コロンゾンの一撃で全身を粉砕され右腕を失った際、アレイスター=クロウリーが自身の血を使った回復魔術を施すことで、彼は死の淵から救い出された。

・サンジェルマンの自己犠牲:彼の肉体を内側から破壊し命を奪いかけていた魔術師サンジェルマンは、彼と共闘した末に彼を救うために自ら消滅する道を選んだ。

・仲間たちへの感謝:僧正との過酷な戦いの中で、上条は自分がここまで生き残れたのは隣に御坂美琴がいて心を支えてくれたからだと明言し、彼女が単なる足手まとしではなく命の恩人であると断言した。

幻想殺しと彼の存在意義

彼の右手である幻想殺しは、魔術師たちの身勝手な夢の集積であり、世界がねじ曲がりすぎた時の基準点や修復点であるとされる。

・オティヌスは、その右手が世界を癒す万能薬のように都合の良いものではなく、彼自身を蝕む劇薬の側面もあると警告した。

・右手の力があるから彼が誰かを救ってきたのではなく、幻想殺しは彼の手札の一枚に過ぎない。

・右手が奪われようとも、彼が目指すべき結末を見失わず、助けたい者のために拳を握り続ける限り、彼は上条当麻として戦い、救いをもたらす存在であり続ける。

まとめ

上条当麻の救済と物語構造を巡る一連の全貌は、エゴに基づく個人的な思いと繋がる力による救済から始まり、偽りの幸福や管理された世界の明確な拒絶、周囲の者たちから受け取る命懸けの救済と支え、そして右手の異能に依存しない一人の人間としての確固たる存在意義に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
自己犠牲や都合の良い全能感という不条理な檻を打ち破り、自分たちの尊厳と平穏な生の主権を自らの選択と確固たる意志によって完璧に確立するに至る、泥臭くも崇高な人間愛と救済の記録である。
個人的な決意から、偽りの世界の拒絶、仲間からの救援、右手の真価の理解、そして永遠に続く救いへの歩みへと繋がったプロセスは、どれほど不条理な事態の混迷や過酷な環境の激変によって状況が脅かされようとも、本質を突いた人間の知性と確固たる意志の果断によって打破され、新しい生き方を切り拓く輝かしい未来の道が厳密に証明されている。

創約 とある魔術の禁書目録(1)
創約 とある魔術の禁書目録まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(3)

登場キャラクター

学園都市(生徒・住民)

上条当麻

右手に「幻想殺し」を宿す高校生である。アンナ=シュプレンゲルに口づけされ、劇症型サンジェルマンに感染する。インデックスやオティヌスと同居し、彼女たちから支えられている。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の高校生。

・物語内での具体的な行動や成果
 体内で増殖するサンジェルマンと対話し、自身の体を貸して共闘する。アンナ=シュプレンゲルと交戦し、炭素操作の魔術と右手を切り替えて戦い抜いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 サンジェルマンが自らを犠牲にして消滅したことで命を救われた。

御坂美琴

学園都市第三位の超能力者である。純粋な発電系能力「超電磁砲」を操る。上条当麻を救うために行動を起こす。

・所属組織、地位や役職
 常盤台中学の生徒。レベル5の超能力者。

・物語内での具体的な行動や成果
 食蜂操祈と共闘し、アンナ=シュプレンゲルに戦いを挑む。A.A.A.を装備して攻撃したが、破壊されて敗北を喫した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 自分の力不足を痛感し、事件後に食蜂操祈へ協力を申し出た。

青髪ピアス

上条当麻の同室の入院患者である。上条の悪友として振る舞う。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の高校生。

・物語内での具体的な行動や成果
 病院で上条と同室になり、日常的な会話を交わす。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 物語の進行に直接的な影響は与えていない。

食蜂操祈

学園都市第五位の超能力者である。精神系最強の能力「心理掌握」を持つ。上条当麻との過去の記憶を大切にしている。

・所属組織、地位や役職
 常盤台中学最大派閥の女王。レベル5の超能力者。

・物語内での具体的な行動や成果
 ファイブオーバーOSを装着し、美琴と共にアンナ=シュプレンゲルと戦う。能力が通用せず敗北するが、最後まで上条を信じて戦い抜いた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 事件後、美琴からの協力の申し出を受け入れ、握手を交わした。

浜面仕上

暗部組織の潤滑油となる無能力者の少年である。滝壺理后や麦野沈利と行動を共にする。

・所属組織、地位や役職
 スキルアウト。暗部組織「アイテム」に関わる無能力者。

・物語内での具体的な行動や成果
 第一三学区の商店街でアンナ=シュプレンゲルに遭遇する。その後、上層マンションエリアでフレンダ=セイヴェルンの部屋を捜索した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 藍花悦を止めるために単身で最下層へ向かう。

絹旗最愛

暗部組織に所属する少女である。窒素を操る能力を持つ。

・所属組織、地位や役職
 暗部組織「アイテム」のメンバー。

・物語内での具体的な行動や成果
 第一三学区で浜面たちと共にアンナ=シュプレンゲルに遭遇する。ダイヤノイド最下層でサンジェルマンたちと交戦した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 窒素装甲を用いてサンジェルマンの槍を防ぐ役割を果たした。

学園都市(医療関係者)

カエル顔の医者

上条当麻の担当医である。学園都市の優秀な医師として知られる。

・所属組織、地位や役職
 第七学区にある病院の医師。

・物語内での具体的な行動や成果
 病院に担ぎ込まれた上条当麻の診察を行う。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 上条の症状の正確な原因を特定できなかった。

学園都市(統括理事会・暗部)

舞殿星見

学園都市の暗部組織に関わる少女である。絶大な念動力を持つ。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の暗部。

・物語内での具体的な行動や成果
 過去の事件において上条当麻と交戦した経緯が語られる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 本作において直接的な登場は描写されていない。

藍花悦

学園都市第六位の超能力者である。自身の名前を他人に貸し与える行動をとる。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の超能力者(レベル5)。

・物語内での具体的な行動や成果
 サンジェルマンから「アンの盾」を受け取り、盾の王として選ばれた。最下層で浜面仕上と対峙する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 復讐を果たすために行動したが、最終的にサンジェルマンに利用されていた。

一方通行(アクセラレータ)

学園都市第一位の超能力者である。学園都市の暗部を一掃する計画を進めている。

・所属組織、地位や役職
 学園都市新統括理事長。

・物語内での具体的な行動や成果
 拘置所に収監された状態でアンナ=シュプレンゲルと面会する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンナからR&Cオカルティクスの正体について語られる。

イギリス清教

インデックス

一〇万三〇〇一冊以上の魔道書を完全記憶する少女である。上条当麻の部屋に居候している。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会』。魔道書図書館。

・物語内での具体的な行動や成果
 病院の患者たちが魔術の副作用で自滅するのを防ぐため、対処法を考案した。クリスマスを終わらせる術式を学園都市へ広める。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 豊富な魔術の知識を用いて被害の拡大を食い止めた。

ステイル=マグヌス

炎を操る魔術師である。イギリス清教に所属する。

・所属組織、地位や役職
 イギリス清教第零聖堂区『必要悪の教会』。

・物語内での具体的な行動や成果
 R&Cオカルティクスによる魔術の拡散を危惧し、ジョージ=クローズを追跡する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 物語の進行に直接的な影響は与えていない。

魔術結社『明け色の陽射し』

レイヴィニア=バードウェイ

魔術結社『明け色の陽射し』を率いる少女である。

・所属組織、地位や役職
 魔術結社『明け色の陽射し』ボス。

・物語内での具体的な行動や成果
 作中においてジョージ=クローズを追跡する場面で声を発する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 物語の進行に直接的な影響は与えていない。

魔術結社『新たなる光』

レッサー

魔術結社『新たなる光』に所属する少女である。

・所属組織、地位や役職
 魔術結社『新たなる光』。

・物語内での具体的な行動や成果
 特筆すべき行動は記録されていない。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 本作における具体的な役割は明示されていない。

魔術結社『薔薇』・R&Cオカルティクス

アンナ=シュプレンゲル

古き魔術結社『薔薇十字』の重鎮である。R&Cオカルティクスを通じて魔術を世界に拡散させる。

・所属組織、地位や役職
 魔術結社『薔薇十字』。R&Cオカルティクス運営者。

・物語内での具体的な行動や成果
 上条当麻に口づけをして劇症型サンジェルマンを感染させる。美琴と食蜂を圧倒し、その後上条と交戦した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 上条とサンジェルマンの連携によって顔面を殴られ、退却を余儀なくされる。

ジョージ=クローズ

証券取引所で働く職員である。アンナ=シュプレンゲルの協力者として動く。

・所属組織、地位や役職
 証券取引所職員。R&Cオカルティクス協力者。

・物語内での具体的な行動や成果
 ステイルに追跡され、証券取引所に火を放って自滅する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンナによって切り捨てられる結果となった。

魔神・魔術師・天使など

オティヌス

元魔神の少女である。一五センチのサイズで上条当麻と行動を共にする。

・所属組織、地位や役職
 元魔神。上条当麻の理解者。

・物語内での具体的な行動や成果
 アンナが上条に与えたものがサンジェルマンであると見抜いた。インデックスと共に魔術の副作用に対する解決策を練る。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔術に関する正確な知識で上条たちを支援した。

サンジェルマン

炭素を操る魔術師である。微生物の集合体として他者の肉体に寄生する。

・所属組織、地位や役職
 第三の分類を自称する魔術師。

・物語内での具体的な行動や成果
 上条当麻の体内に寄生し、彼の肉体を借りて魔術を行使する。アンナ=シュプレンゲルと戦うために上条と共闘した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 最後は上条を救うために自ら消滅する道を選んだ。

エイワス

聖守護天使と呼ばれる異形の存在である。アンナ=シュプレンゲルの傍らに控える。

・所属組織、地位や役職
 聖守護天使。

・物語内での具体的な行動や成果
 アンナの指示に従い、美琴や上条当麻を攻撃する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンナに力を供給し、彼女の戦闘を補助した。

集団

恋人達

クリスマスイヴの街を行き交う人々である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の一般住民。

・物語内での具体的な行動や成果
 上条当麻が吐血して倒れる場面を目撃する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

妹達(シスターズ)

御坂美琴の軍用クローン人間たちである。

・所属組織、地位や役職
 クローン人間の集団。

・物語内での具体的な行動や成果
 病院の周囲をこそこそと動き回る様子が描写される。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

看護師達

第七学区の病院で働く職員である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の病院職員。

・物語内での具体的な行動や成果
 急患として運び込まれた患者たちの対応に追われる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

医者達

第七学区の病院で働く医師たちである。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の病院医師。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔術の副作用によって倒れた患者たちの治療にあたる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 未知の症状に手を焼く状態であった。

子供達

学園都市に住む若年層の住民である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の住民。

・物語内での具体的な行動や成果
 R&Cオカルティクスの情報に触れる姿が描写される。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

若者達

学園都市の学生や若者たちである。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の住民。

・物語内での具体的な行動や成果
 アンナの言葉に乗せられて魔術を使用する。その結果、副作用で血を吐いて倒れた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔術の知識の拡散による被害者となった。

ボディビルダー達

学園都市内で活動する人々である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の住民。

・物語内での具体的な行動や成果
 R&Cオカルティクスの情報に影響される様子が描かれる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

中高生

学園都市の学生たちである。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の生徒。

・物語内での具体的な行動や成果
 アンナにそそのかされ、隠し持っていた魔術の道具を取り出す。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔術の副作用によって自滅する事態に陥った。

救急隊員

学園都市の救急業務を担う職員である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の救急隊。

・物語内での具体的な行動や成果
 魔術の副作用で倒れた患者たちを病院へ搬送する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

ガードマン

学園都市内の施設を警備する人員である。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の警備員。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダイヤノイドなどの施設で警備にあたる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

店員達

商業施設で働く従業員たちである。

・所属組織、地位や役職
 学園都市の店舗従業員。

・物語内での具体的な行動や成果
 クリスマスの直後から年越しに向けた商品の販売などを行う。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき影響力は持たない。

創約 とある魔術の禁書目録(1)
創約 とある魔術の禁書目録まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(3)

展開まとめ

序章血の降誕祭、 開宴 12/24_to_12/25. 

アンナの接吻

雪と電飾に包まれたクリスマスイヴの街で、アンナ=シュプレンゲルは上条当麻へ長い口づけをした。御坂美琴、インデックス、オティヌスが見守る中、上条は何の反応も返さず、やがて鼻血を流し始めた。

上条当麻の異変

アンナが離れると、上条は体を折り曲げて大量の血を吐いた。美琴とインデックスが駆け寄る一方、アンナは刺激が強過ぎたと笑い、口づけによって何かを飲ませたことを示した。

劇症型サンジェルマン

オティヌスは、上条へ与えられたものがサンジェルマンだと見抜いた。アンナは内側から侵食される苦痛と恐怖に耐えるよう上条へ告げ、科学や魔術だけでは足りない場合にはR&Cオカルティクスを頼るよう誘導した。

美琴への罠

美琴は解毒剤を奪おうとしたが、オティヌスに止められた。アンナの周囲には美琴には見えない仕掛けがあり、踏み込めば取り返しのつかない被害が出る状態だった。オティヌスは、同じ領域に立てないまま挑むのは自殺行為だと警告した。

差し出された解決手段

アンナは自分の胸元に上条を救う手段があると示し、美琴へ手を伸ばすよう促した。美琴の右手は衝動に動かされかけたが、彼女は自ら押さえ込み、罠に乗ることを拒んだ。

届かない敵

アンナは美琴の選択を退屈な正解と嘲り、上条へ与えたものは自ら改良した劇症型であり、幻想殺しでも学園都市の科学でも外部の魔術でも治療できないと告げた。救えないと絶望した時には、R&Cオカルティクスへ自分を訪ねるよう求めた。

アンナの消失

美琴は後悔をにじませながらアンナを呼び止め、再び機会があれば危険を承知で手を伸ばす覚悟を抱いた。アンナは、世界中のどこからでもスマートフォンで接触できると教え、そのまま街の雑踏へ溶けるように姿を消した。

行間 0

世界最大の魔術結社

一九世紀末のロンドンに設立された黄金は、ウェストコットやメイザース、アレイスター=クロウリーら多くの魔術師を輩出した。魔術を体系化し、誰でも新たな術式を作れる仕組みまで築いたが、資金難と構成員の社会性の欠如によって短期間で分裂した。

黄金の分裂

崩壊した黄金の生き残りは、持ち出した霊装や魔道書を基に、それぞれが正統な後継者を名乗る結社を作った。現在も黄金系結社は互いに争っているが、体系的な魔術を組織的に扱う集団として大きな影響力を保っていた。

薔薇十字の許可

黄金の創設者ウェストコットは、入手した暗号文書を解読し、メイザースと新たな魔道書を作った。その後、ドイツの薔薇十字と文通し、黄金を設立する許可を得たとされていた。

薔薇十字の使命

薔薇十字は、クリスチャン=ローゼンクロイツが世界各地で得た知識を整理し、利用可能な形で広めた結社であった。その目的は人と世界の病を治すことであり、薬効の採取や合成に通じ、戦争や汚染などを生む社会の誤りを正すことも使命としていた。

アンナ=シュプレンゲルの立場

アンナ=シュプレンゲルは薔薇十字ドイツ第一聖堂の主を名乗り、黄金の設立を許可したウェストコットの文通相手とされていた。人間を超えた存在ではなく、シークレットチーフと接触できる巫女に近い立場を自称していた。

存在を疑われた魔術師

アンナは公的な記録に姿を現さず、ウェストコットの手紙の中にしか登場しなかった。返信の筆跡も加工されていたため、黄金に権威を与えるためにウェストコットが作り上げた架空の人物ではないかと疑われていた。

黄金と薔薇の支点

手紙が偽造であっても、アンナ本人まで存在しないとは限らなかった。彼女は黄金と薔薇の双方に関わる最上位の魔術師であり、その正体をつかめば、世界の裏側で動く魔術の領域全体へ迫れる存在とされていた。

歪められた歴史

薔薇十字は創作された神話だという告白がありながらも、現実に使える魔術結社として存続していた。アンナは、人々が断片的な情報をつなぎ合わせて作った歴史を、真実から大きく外れたモザイクのようなものだと評した。

第一章 実はこちらが本番 Home_Ground_Hospital. 

クリスマス当日の入院

上条当麻は十二月二十五日の朝、全身を包帯で覆われて病院のベッドに横たわっていた。前日の戦闘で受けた刺し傷や打撲に加え、アンナ=シュプレンゲルから口移しされたサンジェルマンの影響も気にかかっていたが、ひとまず血を吐いたのは一度だけで、身体も動かせる状態であった。

青髪ピアスとの同室

同じ病室には、加熱したマウスパッドで両手に火傷を負った青髪ピアスが入院していた。二人は互いの負傷をからかいながら言い争い、動かしにくい身体で掴み合いを始めた。青髪ピアスは匿名性の高い端末を使って怪しい検索を続け、看護師が近づいても気づかなかった。

食蜂操祈の潜入

看護師姿の食蜂操祈が心理掌握を使って病院へ潜入し、上条の包帯を外した。食蜂はアンナに上条の唇を奪われたことを知り、キス以外の上条の初めてを奪うと宣言した。青髪ピアスがカーテンを開けたため、上条は食蜂を布団の中へ隠し、その存在を育成ゲームだと誤魔化した。

美琴の面会手続き

御坂美琴はインデックスとともに上条の見舞いへ訪れた。面会用紙の関係欄で友人を選ぼうとしたが、アンナの接吻を思い出して動揺し、恋人の項目にもかかる大きな丸を書いてしまった。病院のロビーではR&Cオカルティクス提供の番組が流れており、美琴は魔術の影響が日常へ入り込んでいることを改めて意識した。

妹達による入浴介助

上条の病室へ向かった美琴とインデックスは、介護用の浴室で四人の妹達が裸のまま上条を洗っている場面に遭遇した。美琴はクローンの存在がインデックスへ露見したことに慌てたが、インデックスは妹達の番号や状況を正確に記憶してしまった。

食蜂と美琴の衝突

浴室には食蜂もおり、妹達が自ら望んで上条を世話しているとして止めようとしなかった。美琴と食蜂は互いを罵り合い、食蜂が投げた洗面器は上条の頭へ命中した。美琴はアンナの接吻や浴室の騒動を含めて上条への怒りを募らせた。

院内レストランの食事

上条たちは院内レストランへ移動し、インデックスが持参したリンゴのケーキや料理を分け合った。上条はクリスマスの御馳走として安価な唐揚げ定食を選び、食蜂と美琴を呆れさせた。二人は上条に目立った後遺症がないように見えて安堵したが、その直後、上条の鼻から再び血が流れた。

食蜂の仕返し

食蜂はアンナに先を越されたことへの対抗心から、別の衣装へ着替えようとした。そこへ美琴が現れて止めようとしたため、食蜂は周囲の認識を操作し、自分ではなく美琴が裸に見えるよう仕向けた。看護師たちから裸だと誤解された美琴は窓から逃げようとし、防犯カメラには食蜂の実際の姿が映っていると反撃した。

食蜂操祈の贈り物

上条当麻が病室へ戻ると、食蜂操祈が心理掌握で青髪ピアスの認識から姿を消し、ミニスカート姿のサンタとして上条へ寄り添った。上条は視界から外れると食蜂を忘れてしまうため、彼女は記憶に残らなくても楽しい時間そのものは消えないと語り、意味を込めたホイッスルを贈った。

インデックスの祈り

インデックスは病院地下の礼拝堂で、上条の無事を祈っていた。オティヌスは、上条が他人を心配する一方で自分が心配されることには慣れておらず、無理に明るく振る舞っていると理解していた。二人はアンナから与えられたサンジェルマンが自然消滅しないことを認識し、上条の状態を深刻に受け止めた。

美琴の楽観

御坂美琴は再び上条の世話をしようとする妹達を研究区画へ押し戻した。上条に目立った異変が見られなかったため、美琴は幻想殺しによってアンナの仕掛けが不発に終わった可能性を考えた。しかし病院では、R&Cオカルティクスに関わるらしい急患が次々と運び込まれていた。

診察室の盗み聞き

美琴は診察室の前で食蜂と出会い、二人で上条とカエル顔の医者の会話を聞いた。上条の右手は体内の異物を消していたが、それ以上の速さで増殖しているため、侵食を止められていなかった。胃洗浄や透析では除去できず、放置すれば全身の組織が破壊されると診断された。

二日以内の死

カエル顔の医者は、治療法を持つ可能性が高いのはアンナ本人だと告げた。上条に残された時間は長くても二日であり、今すぐ倒れてもおかしくない状態だった。死ぬのかと尋ねた上条は、両親の同意なしには宣告できないと返され、最後に怖いと本音を漏らした。

美琴と食蜂の共闘

上条の恐怖を聞いた美琴と食蜂は、互いの能力を組み合わせてアンナを捜すことにした。美琴が機械側、食蜂が人間側から情報を集め、R&Cオカルティクスへ無策で屈服するのではなく、アンナを見つけて治療手段を奪う方針を選んだ。二人は、二十五日こそ上条を救う番だと決めて病院を出た。

行間 一

R&Cオカルティクスの拡散

R&Cオカルティクスは、本来秘匿される魔術の知識を網羅し、世界中から利用者を集める巨大サイトとなっていた。ロンドンでは一般人がネットで得た術式を試し、制御に失敗して火だるまになる事件まで発生していた。

ロンドン金融街の混乱

イギリス清教のステイル=マグヌスは、クリスマス後の深夜にシティ区で起きた魔術事件へ対応していた。観光客や恋人たちの前で超常現象が露見し、個人が独断で術式を試して自滅するため、従来のように計画を事前に潰す方法では被害を止められなかった。

処理能力を超える事件

R&Cオカルティクスによって魔術を使う可能性がある者は世界中に広がっていた。必要悪の教会が危険人物を一人ずつ探して処理する方法では追いつかず、ステイルは小規模な事件を同時多発させて魔術側の対応力を麻痺させる狙いを疑った。

ジョージ=クローズの自滅

明け色の陽射しを率いるレイヴィニア=バードウェイは、火だるまになった男が証券関係者のジョージ=クローズだと伝えた。彼は金を受け取り、実体の不明なR&Cオカルティクスをロンドン市場へ上場させた協力者であり、汚職の証拠を消そうとして自滅したと見られた。

アンナの証拠隠滅

アンナ=シュプレンゲルは、ロンドンだけでなく各国の協力者が破滅する状況まで計画に組み込んでいた。企業に関わる者を同時に消すことで資金やサーバーの追跡を困難にし、根本を断たれない限り新たな協力者と事件が生まれ続ける状態を作っていた。

薔薇十字の資金

バードウェイは、アンナが企業を運営するために使用したと見られる古いルビーと純金細工をステイルへ渡した。それらは薔薇十字の遺産と考えられ、銀行や電子送金を通さずに巨大な資金を動かしていたため、科学的な追跡も難しい手段であった。

あらゆる端末からの接触

R&Cオカルティクスの情報は、パソコンやスマートフォンだけでなく、家電や乗り物を含むあらゆるネット接続機器から閲覧できた。一般人は危険性や扱い方を理解しないまま魔術へ触れ、便利な力を得ようとして自分自身を傷つける可能性が高まっていた。

覚悟なき魔術

本来の魔術師は魔法名や儀式によって自我を固め、目に見えない力を扱う覚悟を整えていた。しかしR&Cオカルティクスは、その過程を省いて利益だけを示し、失敗や反動を知らない者へ危険な術式を提供していた。

学園都市への懸念

ステイルは、能力者が魔術を使えば血管や神経が破裂する学園都市の状況を案じた。魔術は追い詰められた者が最後に手を伸ばす切り札であるはずなのに、アンナは人々を陥れるための道具として世界中へばら撒いていた。

第二章 黒の丸薬、 白の雪 and_RED_Rose. 

浜面仕上と全裸の幼女

第一三学区の商店街で、浜面仕上と絹旗最愛は全裸に赤い薄布だけをまとった幼女と遭遇した。幼女は街の平穏を称えながら、やがて人々が当たり前に死ぬ時代へ戻ると告げた。さらに滝壺理后の名を口にし、自らがアンナ=シュプレンゲルであることを浜面に悟らせた。

美琴と食蜂の急襲

御坂美琴と食蜂操祈は、上条当麻を救うためアンナを発見し、商店街の屋根へ降り立った。美琴はA.A.A.を装備し、食蜂は蜜蟻愛愉が使用していた精神系能力補助装備をまとっていた。二人はアンナを捕らえ、治療手段を奪うつもりで戦いを挑んだ。

プネウマなき外殻

アンナは巨大な金属球体プネウマなき外殻を出現させ、内部から無作為に取り出した品の由来や歴史から力を引き出した。木の枝を世界最古の鞭として振るい、美琴のA.A.A.を一撃で破壊し、その燃料を爆発させて美琴を戦線から退かせた。

食蜂操祈の予測不能

食蜂の心理掌握はアンナの精神へ届かなかった。アンナは天使を奪うほどの力がなければ自分を掌握できないと告げたが、食蜂は生来の運動音痴によって縄や地雷を偶然回避した。正確な予測を外されたアンナは食蜂の予想外の動きに強い興味を示した。

無作為の魔術兵器

アンナは外殻から人工衛星スプートニクや、血と脂を混ぜた木炭を取り出した。世界最古の大気圏離脱の力で食蜂を空へ飛ばそうとし、木炭で周囲の物体へ文字を刻んで即席の魔道書へ変えた。テーブルや柱、雪だるまが自律して食蜂を襲ったが、彼女の不器用な動きによって攻撃は次々と外れた。

美琴の復帰

食蜂が追い詰められたところへ、美琴が超電磁砲を撃ち込んで救援した。美琴は破損したA.A.A.を捨てて生還しており、食蜂を抱えて屋根の上へ退避した。二人はアンナを人の少ない場所へ誘導し、周囲への被害を抑えながら戦う方針を立てた。

病院へ向かうアンナ

アンナは美琴たちへの興味を失い、外殻を小瓶へ戻して第七学区の病院を目的地に設定した。上条の体内で増殖するサンジェルマンを外から促進し、苦痛と恐怖に追い詰められた彼の本質を見ようとしていた。

第一五学区の追跡

美琴と食蜂は、第一五学区の繁華街でアンナを再発見した。美琴はアンナのスマートフォンを乗っ取り、ナビを狂わせて人のいない場所へ誘導する作戦を立てた。その囮として食蜂を投げ込み、自らも至近距離から肉弾戦を仕掛けた。

魔術へ誘われた群衆

アンナは周囲の若者の劣等感や孤独を言葉で刺激し、R&Cオカルティクスから得た魔術を使わせた。少女たちは炎や氷、影などを生み出して美琴を襲ったが、能力者が魔術を使った反動によって血を吐き、次々と倒れた。

美琴への集団憎悪

魔術の副作用を知らない群衆は、被害の原因を美琴の電磁波だと思い込んだ。恐怖から敵意を募らせ、さらに魔術へ頼って自傷する悪循環へ陥った。食蜂は心理掌握で群衆の動きを一斉に止め、美琴とともに混乱を断ち切った。

アンナへの再接近

二人は病院へ進むアンナを追い、第七学区の手前で再び攻撃した。美琴は砂鉄の剣と大量の金属でアンナを押し潰そうとしたが、アンナは難なく瓦礫を吹き飛ばした。その傍らには、翼と猛禽の頭を持つ異形の存在が現れた。

エイワスの出現

アンナは異形をエイワスと呼んだ。美琴はそれがアンナの力の源だと考え、引き出させたことを前進と捉えた。しかしアンナはエイワスを愚鈍と呼び、勝手に現れたことへ苛立ちを示した。エイワスは、自分がいなくても美琴たちは即死すると告げた。

第七学区への侵入

学園都市全体を揺らす震動が起こり、美琴たちの姿は消えた。アンナは邪魔者がいなくなったと判断し、第七学区へ足を踏み入れた。スマートフォンの案内に従って病院へ向かい、人は特別だから死なないという思い込みを嘲りながら歩みを進めた。

行間 二 

劇症型サンジェルマンの進行

上条当麻は病院の洗面所で再び大量に吐血し、手の甲の皮膚まで裂けて出血していた。全身は腫れたように熱を持ち、個々の傷を認識できないほど状態が悪化していた。

サンジェルマンの正体

オティヌスは、サンジェルマンの本質が寄生性を持つ微生物の群体であると説明した。通常は特定の手順を踏まなければ二次感染せず、無秩序な拡散による自己の希釈や変異を避けていた。

宿主を使う魔術

サンジェルマン自身には生命力がないため、宿主の肉体を利用して生命力から魔力を精製していた。能力者である上条の体内でその工程が行われることは、能力者が魔術を使った際の副作用と同じく、肉体を内側から破壊する攻撃となっていた。

街に広がる被害

R&Cオカルティクスから魔術の知識を得た能力者たちも同様の副作用で倒れ、次々と病院へ運び込まれていた。犠牲者が増え続ければ、病院そのものが機能停止する可能性もあった。

見えないアンナの目的

上条は、薔薇十字に関わるアンナ=シュプレンゲルが学園都市へ壊滅的な被害を与えて何を望んでいるのか理解できなかった。このまま待っていても状況は改善せず、動けるうちに行動する必要があると考えた。

迫る答え

上条が具体的な手段を見いだせずにいる中、オティヌスはアンナの目的が間もなく明らかになると告げた。

第三章 ゼロの空白の中で Contact_6. 

救急外来の混乱

R&Cオカルティクスの魔術に触れた能力者が次々と倒れ、病院の救急外来は野戦病院のような状態になっていた。患者には目立つ外傷がない一方、血管や神経が体内で損傷しており、所持品からは3Dプリンタ製の霊装やオカルト用品が相次いで見つかった。原因を知らない人々は不安からさらにR&Cオカルティクスへすがり、新たな犠牲者を生む悪循環に陥っていた。

オティヌスとの衝突

上条当麻は体内で進行する劇症型サンジェルマンに耐えきれず、病院の廊下で動けなくなった。オティヌスは、アンナ=シュプレンゲルの力を探るため、美琴と食蜂を先に戦わせたと明かした。上条は他人を消耗品として扱う方針に怒り、自分を最初に使い切る作戦を立ててほしいと頼んだ。

傍受霊装の秘密

オティヌスは美琴たちの戦況を知るため、街で使われた魔術へ監視と伝達の機能を加え、カラスの羽根を使った傍受霊装を広めていた。副作用は増えていないと弁明したが、上条はその行為を知ってオティヌスをこらしめた。

美琴と食蜂の再出撃

アンナの攻撃で意識を失った美琴は、破壊されたファイブオーバーの陰で食蜂に抱えられて目を覚ました。食蜂は予備のヒメバチ型ファイブオーバーを動かし、美琴とともに病院へ向かうアンナを追跡した。

アンナの一撃

美琴たちは空中から仕掛けようとしたが、アンナは大気と気圧を操ってファイブオーバーを墜落させた。美琴は自分が足止めを引き受け、食蜂に上条を病院から連れ出すよう頼んだ。しかし直後、アンナの光が仮設倉庫を貫き、美琴を倒した。

舞殿星見の申し出

病院を脱出しようとする上条の前に、舞殿星見が現れた。舞殿は借りを返すため脱走を手伝うと申し出たが、上条は暗部を辞めると決めた彼女に再び裏の技術を使わせることを拒んだ。自分の人生を優先し、普通の生活へ進むよう諭された舞殿は涙を流した。

病院からの脱走

アンナを病院へ近づければ患者や職員が巻き込まれるため、上条は一人で非常口から脱走した。火災報知機が鳴る中、意識と感覚を失いかけながら階段を下りた。

第六位・藍花悦

階段の途中で、学園都市第六位を名乗る藍花悦が上条の前に現れた。藍花は望む能力や理想の自分を実現できると持ちかけ、失われた記憶を取り戻すことさえ可能だと語った。

藍花悦の拒絶

上条は、藍花が安全な場所から他人へ力を貸し、人生を外側から操作しようとする姿勢を拒絶した。これは自分たちの事件であり、世界を変えたいなら自分で動くべきだと告げた。藍花は上条が確実に死ぬと警告したが、最後には自ら拳を握り、上条と殴り合った末に道を譲った。

食蜂操祈の選択

一人残された食蜂は、倒れた美琴を囮にして逃げる案を考えた。それが最も合理的であり、上条は食蜂の選択を記憶できないため、責められることもなかった。しかし食蜂は、美琴を見捨てれば上条が悲しみ、自分自身がその事実を忘れられないと考え、逃げる道を捨てた。

美琴への心理掌握

食蜂はファイブオーバーをアンナへ突撃させ、その隙に美琴を起こそうと心理掌握を放った。美琴は意識を取り戻し、食蜂に自分を見捨てて上条を救うよう求めたが、食蜂は拒絶した。上条が笑って暮らせる世界を守ることが自分の第一のルールだと宣言し、美琴の承認を得て脳機能を限界まで強化した。

潰された反撃

強化された美琴は至近距離から超電磁砲を撃とうとしたが、アンナは右手を踏み潰して阻止した。食蜂も蹴り飛ばされ、二人は病院の正面ゲートまで追い詰められた。

上条当麻の帰還

アンナが病院へ入ろうとした時、上条が現れた。食蜂は自分たちの戦いが無駄になったと理解しながらも、上条の姿を見て安堵していた。アンナはエイワスを呼び出し、上条を殺そうとした。

サンジェルマンとの対話

上条は病院を出るまでの間、自分の体内にいるサンジェルマンへ呼びかけ続けていた。サンジェルマンは、人々へ夢を与える魔術を使いたかったが、富や不老不死を求める者に利用され、肉体を捨てる結果になったと語った。

夢を守る魔術

上条はサンジェルマンを敵ではなく、アンナに利用された一人の魔術師として受け入れた。自分の体を貸す代わりに、本当に望んだ魔術を使うよう促した。サンジェルマンは、挫折や諦めから人々の夢を守りたいと答えた。

壁を越えた共闘

エイワスの爪と翼による同時攻撃に対し、上条は右手の幻想殺しで一方を砕き、左手からサンジェルマンの魔術を放ってもう一方を弾いた。相反する力を持つ二人は、互いを敵と決めつけず手を結び、アンナの予測を覆した。

行間 三 

サンジェルマン伯爵

サンジェルマン伯爵は、一七五〇年代のパリ社交界に現れ、多言語と巧みな話術、薬品やダイヤモンドの操作で注目を集めた魔術師であった。一七八四年に死亡と埋葬が記録された後も各地で目撃され、不老不死の秘薬を作ったという噂が広まっていた。

不死の仕組み

サンジェルマンは自らの肉体を分解し、微生物の集合体へ変化していた。乾燥した状態で保存され、黒い丸薬を口にした宿主の水分によって活性化すると、その肉体を乗っ取って活動した。そのため時代ごとに別の姿で現れ、不老不死の存在に見えていた。

炭素操作の魔術

サンジェルマンはダイヤモンドを中心とする炭素操作を得意としていた。学園都市のダイヤノイドでは、複数のサンジェルマンが同時に出現する事件も起きていた。

薔薇十字との関係

サンジェルマンは薔薇十字との関連を指摘されていたが、開祖や初期の弟子たちの伝説には登場せず、後世に加わった末裔と考えられていた。アンナ=シュプレンゲルからは純度の落ちた末席と評価され、ドイツ第一聖堂との接触も確認されていなかった。

大衆へ与える夢

サンジェルマンが虚構を通じて人々へ夢を与えようとした思想は、知識を広めて社会の病を治そうとする薔薇十字の理念と重なる部分があった。詐欺師や誇大妄想の人物として語られる一方で、彼自身も世界の仕組みに絶望し、奇跡へ手を伸ばした一人の魔術師であった。

封印された過去

サンジェルマンが魔術へ進んだ本当の理由は記録に残されていなかった。それは彼自身が、知られない方が良いとして過去を封印したためであった。

第四章 上条当麻なる現象 Not_Right_Hand. 

上条当麻とサンジェルマンの連携

上条当麻とサンジェルマンは、アンナ=シュプレンゲルとエイワスへ二対二で挑んだ。上条は幻想殺し、サンジェルマンは炭素操作を担当し、異能と物理への対応を瞬時に切り替えながらアンナの攻撃をしのいだ。

構造殺しの右手

アンナはエイワスの力を右腕へ宿し、離れた建物まで切断する構造殺しを振るった。上条は攻撃を避けて懐へ飛び込んだが、アンナは拳の間合いより内側へ潜り、普通のナイフで上条を刺そうとした。

ダイヤモンドの防御

サンジェルマンは空気中の炭素からダイヤモンドを作り、光で狙いを狂わせながらナイフの刃を欠けさせた。上条の幻想殺しとサンジェルマンの魔術は互いに扱えないため、二人は攻撃の性質に応じて身体の主導権を交代した。

削られる生命

サンジェルマンが魔術を使うたび、能力者である上条の肉体は内側から破壊された。さらに幻想殺しがサンジェルマンの力を削るため、二人の連携は上条の寿命を急速に消耗させる戦法でもあった。

地下鉄への落下

アンナは地面を切り崩し、上条たちを地下鉄のホームへ落とした。上条は冷媒設備をアンナに破壊させ、噴き出した白い蒸気で視界を遮り、わずかな時間を稼いだ。

病院を守る二人

病院では魔術を使った能力者が次々と運び込まれ、処置室まで満員となっていた。インデックスとオティヌスは、患者が不安から魔術を繰り返すことで傷を増やしていると見抜き、呼吸を乱して魔力精製を止める対処法を医療側へ示した。

クリスマスを終わらせる術式

インデックスは、患者たちがクリスマスに関係する不幸の魔術を繰り返していると突き止めた。オティヌスは、患者が眠っている間に枕元へ贈り物を置き、サンタクロースの到来を成立させてクリスマスを終わらせる術式を提案した。二人は対処法を学園都市全体へ広め、誰も死なせず上条が帰る場所を守ろうとした。

アンナの術式への疑問

地下鉄でアンナと戦う中、サンジェルマンは彼女の術式が純粋な薔薇十字のものではないと指摘した。アンナはエイワスの力を右手へ取り込み、構造や資源、逃亡など異なる性質へ変換していたが、その右手は上条の幻想殺しとは別物であった。

アンナの孤独

サンジェルマンは、かつてのアンナが多くの魔術師の憧れであり、人の心を保ちながらシークレットチーフと接触できる存在だったと語った。しかしアンナは、自分の言葉を正しく受け取った結社はなく、誰もが自分のために歪めたと明かした。

満たされない人生

地上へ戻ったアンナは、力も知識も欲望も満たされ尽くし、生きる目標を失っていると語った。上条から余裕のある立場で他人に支えを求めているだけだと指摘されると、理解されたことへ苛立ち、重力を操って瓦礫を叩きつけた。

アンナの左手

上条は攻撃の内側へ踏み込み、アンナへ拳を届かせようとした。アンナは左手でその拳を受け止めたため、上条は右手だけに見せかけていた術式が左手でも使えることと、アンナ自身も殴られれば傷つく存在だと見抜いた。

百貨店の魔術情報

飛行船を落としたアンナから逃れた上条は、無人となった百貨店へ入った。宝飾店にはゲマトリアやルーン、ヨガ、数珠などの魔術知識が宣伝として並び、R&Cオカルティクスの情報が日常の商業空間まで浸透していた。

薔薇の三要素

上条は店内の情報を拾い、サンジェルマンへ次々と質問した。サンジェルマンは、薔薇の象徴が火のシン、水のメム、風のアレフという三文字を中心に、七金属と十二宮を加えた二十二文字で世界を表すものだと導き出した。

指による術式制御

アンナはゲマトリアによって三要素を変換し、エイワスの力へ無数の性質を与えていた。上条は宝飾店にあった指と属性の対応表から、アンナが人差し指、中指、小指を動かして水、火、風を切り替え、掌の中で術式を組み立てていると見抜いた。

土属性の混入

上条はR&Cオカルティクスから広まった知識を利用し、山羊座を示す土属性の記号をアンナへ投げた。薔薇の中心には存在しない土の印を見せることでアンナの思考へ余計な要素を混ぜ、術式の集中を乱した。

二人分の拳

上条はアンナの指へ噛みつき、術式を組み立てる動きを封じた。右手を自由にしたまま、上条とサンジェルマンは互いに異なる道を歩んできた者として同じ敵を見据えた。そして二人分の意思を込めた拳を、ついにアンナの頬へ叩き込んだ。

終章 鉄格子より挨拶を Matching_Complete. 

サンジェルマンの決断

アンナ=シュプレンゲルを退けた後、上条当麻は特効薬を得られないまま限界を迎え、デパート地下の食材売り場へ向かった。微生物を培養できる寒天を用意し、サンジェルマンだけでも生き残る道を探したが、サンジェルマンは他人の脳がなければ思考を維持できないと明かした。

命を譲る魔術師

サンジェルマンは上条の体内から自ら幻想殺しへ向かい、消滅することで彼を救おうとした。上条は共に生き残る道を探すよう訴えたが、サンジェルマンは能力者の肉体を占有しても魔術の副作用で死なせるだけだと判断した。そして上条がアンナの遊びから解放され、幸せに生きることこそ最大の反撃になると告げた。

最後の贈り物

サンジェルマンは、世界中に自分と同じ存在が残っているため別れを惜しむ必要はないと語った。それが上条を慰めるための嘘だと分かっていても、彼は最後まで人に夢を与える魔術師として振る舞った。サンジェルマンが消えると上条も倒れ、命というクリスマスの贈り物を受け取った。

一方通行とアンナ

拘置所にいる一方通行の隣へ、アンナが自ら姿を現した。彼女はR&CオカルティクスのCEOとして新統括理事長へ接触し、上条たちとの戦いは第一セットの余興に過ぎず、第二セットの目的は一方通行との対面だったと明かした。

捕らわれない組織

一方通行はアンナも拘置所に入れられた以上は敗北者だと断じたが、アンナは飽きれば出られると答えた。R&Cオカルティクスは新たに作られた企業ではなく、古くから存在する捕らわれない組織が時代に合わせて姿を変えたものだと語り、一方通行の権力では自分を縛れないと宣言した。

第三位と第五位の敗北

病院では美琴と食蜂が同じ病室へ入院していた。二人は上条を守るつもりで戦いながら、最後には彼に救われた事実を認め、自分たちの手で守るという条件では完敗だったと受け止めた。

美琴と食蜂の握手

美琴は、学園都市の評価ではなく、大切なものを守り抜ける力が欲しいと口にした。そして今後も続く事件へ備えて強くなるため、これまで反発してきた食蜂へ協力を求めた。食蜂はその申し出を受け入れ、二人は差し伸べた手を握り合った。

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