創約 とある魔術の禁書目録(14)
まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(16)
物語の概要
■ 作品概要
三学期初日、上条当麻と浜面仕上は対峙することになった。上条は月詠小萌から留年を告げられる。死亡扱いから復学するために必要な生存確認書類が紛失していたためだ。上条は書類を探すため、第二三学区の空港へ向かった。
一方、大悪魔コロンゾンに唯一味方した浜面仕上は、コンテナの檻に閉じ込められていた。しかし、何者かがシャッターを開けたことで、彼は檻から脱出する。コロンゾンの力が残っている可能性を危惧したイギリス清教は、浜面の追跡を開始した。
さらに空港内では、不可解なハッキングを仕掛け、セキュリティを操る黒幕も動き始める。
浜面は、コロンゾンと親しくなりたかったという自分の本音をさらけ出した。そして、世界中を敵に回してでも戦う覚悟を決める。
やがて浜面は宇宙船オニャンマの中で上条と激しく殴り合う。最後には上条が浜面の自殺を阻止し、浜面はイギリス側へ引き渡された。上条は密入国の末、日本へ帰ることになった。
■ 主要キャラクター
上条当麻
立場・所属:学園都市第七学区の高校生。
主人公との関係:本人。
この巻での主な役割:留年を回避するために生存確認書類を探し、第二三学区の空港へ向かった。
この巻で起きた重要な変化や行動:バードウェイやレッサーと合流し、共に浜面を追跡した。無人機航空基地でコロンゾンを蘇生させようとするナルテックスを右拳で撃破する。さらに『オニャンマ』内において、自暴自棄になった浜面を拳で制止した。
浜面仕上
立場・所属:学園都市の無能力者(レベル0)。
主人公との関係:もう一人の主人公。
この巻での主な役割:コロンゾンを悪魔と呼ばず、彼女と親しくなりたかった本音を認めて戦った。
この巻で起きた重要な変化や行動:アネリを頼り、超絶者「花束のブロダイウェズ」と共闘する。イギリス清教の追跡を逃れて無人機航空基地へ突入した。宇宙船『オニャンマ』で上条と激しく殴り合い、最後に拳銃自殺を図るも不発に終わって上条に制止された。
ナルテックス=コーデッド=カテドラル
立場・所属:大悪魔コロンゾンが秘匿していた幻のプロジェクト。
主人公との関係:今回の事件の黒幕。
この巻での主な役割:暗号化と封印の専門家を務めた。
この巻で起きた重要な変化や行動:ハッキングを可能にする『Black_Oneday』を使用した。さらにイギリス清教の脳にバイアスをかけて思考を封印する。コロンゾンを生き返らせる目的を持ち、上条当麻の脳から電極による情報抽出を狙ったが、最後は上条に敗北した。
花束のブロダイウェズ
立場・所属:「超絶者」の一人。エプロンと銅板だらけの対爆コートを着た金髪の少女。
主人公との関係:浜面の強力な戦闘協力者。
この巻での主な役割:浜面が「嫌われ者のコロンゾンのために戦う」と覚悟を示したことで、救済条件に合致したと認定した。
この巻で起きた重要な変化や行動:カラスの大群やグリゴリの堕天使を召喚して神裂たちを圧倒する。浜面を基地へ送るため、マスドライバーでの跳弾発射という無謀な計画を敢行した。
レイヴィニア=バードウェイ
立場・所属:イギリスの魔術結社『明け色の陽射し』のボス。一二歳前後の金髪少女。
主人公との関係:上条の行動に同行する魔術師。
この巻での主な役割:イギリス政府専用機で犯罪者(浜面)引き取りのために来日した。
この巻で起きた重要な変化や行動:お土産屋のレンズを黒塗りにして水晶占いを行った。浜面の正確な足跡を追跡する。かつて自分がコロンゾンの残留エネルギー「スィトラ=アフラ」を霧散させたと明かし、イギリス清教の追撃動機の矛盾を見抜いた。
レッサー
立場・所属:イギリスの魔術結社『新たなる光』の魔術師。黒髪の少女。
主人公との関係:バードウェイと共に上条に同行する魔術師。
この巻での主な役割:不謹慎な言動で上条を振り回しつつ、魔術のサポートを担当した。
この巻で起きた重要な変化や行動:無人機航空基地で「フルングニルの砥石」を用いて石の散弾を放つ。攻撃ヘリ『六枚羽』の関節部分を正確に破壊し、機体を傾かせた。
ダイアン=フォーチュン
立場・所属:イギリス清教の暫定『最大主教』。魔術結社『黄金』のオリジナルメンバー。
主人公との関係:浜面を保護しようとしたが、のちに上条らと合流した。
この巻での主な役割:浜面を保護する提案を拒絶された。イザベラに「コロンゾンの手駒」と指摘されて最大主教の権限を剥奪される。
この巻で起きた重要な変化や行動:ルチアやアンジェレネの攻撃を「自己情報無限循環霊装(黒い箱)」で防いだ。イザベラの「冥神オシリス」の魔術に敗れてコンテナ檻に幽閉される。上条によって救出され、無人機航空基地ではハッキングによる燃料放出を行って浜面の突入を支援した。
滝壺理后
立場・所属:学園都市の暗部『アイテム』に所属する少女。
主人公との関係:浜面仕上の恋人。
この巻での主な役割:イギリス清教に加わり、科学サイドのサーチ能力者として浜面を執拗に追い詰めた。
この巻で起きた重要な変化や行動:カラスの分布やアネリの演算のクセを割り出して浜面を追い詰める。イギリス清教の思考回路のおかしさに気づいた。旧き善きマリアが敗れたことで、一時的に四面楚歌の状況に陥った。
神裂火織
立場・所属:イギリス清教『必要悪の教会』に所属する聖人。
主人公との関係:浜面を追うイギリス清教の戦力。
この巻での主な役割:ナルテックスのバイアスによって、「浜面を殺してでも確保する」という歪んだ思考に支配された。
この巻で起きた重要な変化や行動:『ホテル村』でブロダイウェズにワイヤー等で挑む。無人機航空基地の地下において、『旧き善きマリア』を『唯閃』を用いて一撃で無力化した。
旧き善きマリア
立場・所属:「超絶者」の一人。白いワンピースに鍔の広い大きな帽子を被った女性。
主人公との関係:イギリス清教を救うために共闘した。
この巻での主な役割:神裂たちの洗脳を見抜き、滝壺を庇って共闘した。
この巻で起きた重要な変化や行動:ブロダイウェズに対抗して巨大な蒸留器『トリビコス』を召喚する。無人機航空基地の地下では神裂たちの包囲攻撃を回避したが、神を殺す『唯閃』に敗れ、自発的に動くチャンスを失った。
書籍情報
創約 とある魔術の禁書目録(15)
(A Certain Magical Index)
著者:鎌池 和馬 氏
イラスト:はいむらきよたか 氏
出版社:株式会社KADOKAWA(電撃文庫)
発売日:2026年5月9日
ISBN:9784049169669
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あらすじ・内容
不良少年が正義に牙を向ける時、世界が揺れる!
「上条ちゃーん。今度の今度こそ留年決定なのですー」
三学期初日。小萌先生が笑顔で死刑宣告を言い放ったのには訳がある。いったん死んで生き返った上条当麻、復学に必要な生存確認書類が紛失したらしい。
そんな訳で上条がやってきたのは、紛失物が届けられる第二三学区。そこには何故かバードウェイとレッサーがいて?
……なんていう、のどかな展開ばかりじゃない。コロンゾンが死んでも、すべてが奇麗に収まった訳じゃない。
スィトラ=アフラ。悪の原因物質がまだ残っている。そう。学園都市からイギリス側に引き渡されるはずだった浜面仕上が、脱走したのだ。
感想
上条当麻。
書類上では、いまだに死亡中。
本人が学校で元気に騒いでいても、
死亡。
授業に出ても、
死亡。
そのうち生存確認の書類が届けば何とかなるだろう。
……と思っていたら、
出席日数的にアウト。
留年の危機!
世界を救った高校生の次なる敵が、
書類。
何だそれ。
しかも、その書類を探すために向かった第二三学区で浜面の脱走騒動に巻き込まれ、最後は高度400キロの宇宙空間で殴り合う。
で。
書類は?
上条さん、
青髪ピアスを「先輩」と呼ぶ未来が近づいてないか?w
本人が学校にいるのに死亡扱い。お役所仕事、上条当麻より強くないか?
小萌先生から告げられたのは、
「今回ばかりはマジで留年です」
という恐ろしい言葉。
上条は一度死亡扱いになっており、復学には生存確認の書類が必要。
本人はちゃんと郵送した。
でも、
学校には届いていない。
だから出席しても、死人なので出席として扱えない。
いやいや。
目の前に本人いるじゃん。
毎日普通に学校来てるじゃん。
世界を滅ぼしかねない魔術師を相手にするより、お役所仕事の方が融通利かないのかよ。
迷子になった郵便物は第二三学区へ集められる可能性があると聞き、上条は放課後そのまま空港へ向かう。
ここまでは、
紛失した書類を探すだけ。
だった。
普通ならな。
でも上条当麻が第二三学区へ行って、
普通に終わるわけがない。
空港ではバードウェイとレッサー。
さらにイギリス清教。
そして護送される予定だった浜面仕上までいる。
上条。
その書類、もう諦めた方が早くないか?
浜面が檻から出たらイギリス清教総出で追跡。しかも本人は脱走するつもりじゃなかった
一方の浜面。
コロンゾンに味方したことでイギリスへ送られる予定となり、航空貨物用のコンテナを改造した檻へ閉じ込められている。
ところが、
勝手に扉が開く。
アネリも何もしていない。
浜面自身も逃げるつもりはなかった。
でも目の前で少女がドーベルマンに襲われそうになっている。
檻から出なければルールは守れる。
出れば脱走犯になる。
そこで浜面が選ぶのが、
出る。
だよな。
浜面ってこういう奴だった。
正義だから助けるのではない。
悪人扱いされようが、
目の前で子供が襲われているなら放っておけない。
結果、
脱走犯誕生。
本人としては、
いや、扉開けたの俺じゃないんだけど?
状態なのに、イギリス清教からは危険人物扱い。
コロンゾンの力《スィトラ=アフラ》を宿しているのではないか。
世界を滅ぼす術式を使うのではないか。
と疑われ、追い回される。
浜面、
相変わらず運が悪い。
ただ今回は《花束のブロダイウェズ》まで味方につく。
世界中から嫌われても、コロンゾンを悪魔だからと切り捨てない浜面。
その姿勢が彼女の《救済条件》に引っかかった。
無能力者なのに、
超絶者付き。
急に戦力がおかしくなったぞ。
宇宙船の中で上条VS浜面。結局この二人、拳で話すしかないのか
騒動の黒幕はナルテックス。
浜面が最初に助けた少女だった。
彼女はコロンゾンを復活させるため、空港やイギリス清教の認識そのものまで利用していた。
つまり浜面が逃げた騒動も、
単純な脱走事件ではなかった。
さらに地上発射式の戦略光学兵器《月虹》まで絡み、
下手をすれば世界規模の戦争になる。
上条たちは黒幕を止める。
普通ならここで終わり。
なのだが、
浜面は納得できない。
コロンゾンを殺した上条。
コロンゾンの側に立った浜面。
二人の中では、あの事件はまだ終わっていなかった。
そして浜面は宇宙シャトル《オニャンマ》で逃走。
上条も乗り込む。
高度400キロ。
宇宙。
そこで、
殴り合い。
結局拳かよ。
上条らしい。
浜面も浜面で、アネリや船内設備を使いながら徹底抗戦。
最後には自分の死そのものを上条へ突きつけようとする。
でも拳銃は不発。
そして上条の右拳。
どこまで行ってもこの二人、
綺麗な正論だけでは終われないんだな。
上条は、
自分が完全に正しいとは言わない。
浜面も、
自分が正義だとは言わない。
それでも譲れない。
だから殴る。
宇宙まで行ってやることが路地裏の喧嘩なのが、この作品らしい。
で、生存確認の書類は?浜面は今度こそ大人しく裁かれるのか?
そして全部終わった。
浜面はイギリス側へ引き渡される。
上条も日本へ戻ることになる。
ナルテックスの計画も止まった。
世界規模の危機も回避した。
……で?
書類は?
留年問題、
何一つ解決してなくない?
むしろ空港、
超絶者たちの戦闘でメチャクチャになってるぞ。
学園都市中の迷子郵便が集まる場所で大規模戦闘。
上条の生存確認書類、
今度こそ完全に消し飛んでないか?
世界を救ったのに留年。
それだけでも酷い。
さらに青髪ピアスが普通に進級した場合、
「青髪ピアス先輩」
になる可能性まである。
嫌すぎるww
小萌先生ともう一年過ごすのはまだしも、
元同級生を先輩と呼ぶ上条は見たいような見たくないような。
そしてもう一つ気になるのが浜面。
イギリスへ引き渡されたけど、
今度こそ大人しく裁判を受けるのか?
いや、
浜面だぞ?
上条だって死んで地獄へ行って帰ってきている。
浜面も何だかんだ脱走しそうな気がする。
むしろして欲しい。
イギリスで裁判開始。
↓
何か事件発生。
↓
檻が開く。
↓
浜面「俺じゃねえ!」
またこれでもいいw
15巻は世界規模の魔術と科学の騒動なのに、最初と最後で一番気になるのが、
上条の留年。
というのが酷い。
本人が生きているのに書類上は死亡。
生存確認書類を探しに行ったら宇宙へ。
その書類は結局見つからない。
上条当麻。
世界を救うより、
普通に進級する方が難しくなってないか?
最後までお読み頂きありがとうございます。
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創約 とある魔術の禁書目録(14)
まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(16)
考察・解説
第二三学区の混乱とコロンゾンを巡る決闘の全貌
死亡扱いからの復学に必要な生存確認書類を紛失した上条当麻は、書類捜索のため第二三学区の空港へ向かった。
一方、コンテナ檻から脱出した浜面仕上は、イギリス清教の追撃や不可解なハッキング事件に巻き込まれながら、大悪魔コロンゾンへの想いを胸に黒幕の打倒へと突き進むこととなった。
ストーリープロット、主要な転換点、人物関係の推移、自己認識と周囲の評価、クライマックスの激闘、そして巻末の状況に至るまでの全容について解説する。
全体のストーリープロット
空港での脱走から始まり、魔術勢力の衝突、サイバー兵器の阻止、基地への強行突入、そして宇宙船内での決闘に至るまでの物語の流れは以下の通りである。
・第1幕(生存確認書類の紛失とコンテナ檻からの脱出):上条は留年宣告を受けて書類探しの旅に出発し、空港でバードウェイらと遭遇した。同刻、コンテナ檻のシャッターが開いて脱出した浜面は、襲われかけていた少女(ナルテックス)を救出して逃走を開始した。
・第2幕(ホテル村の追跡と最大主教の失脚):イギリス清教は浜面がコロンゾンの力を宿していると疑い追撃した。フォーチュンは浜面の保護を試みるも拒絶され、イザベラのオシリスの魔術により敗北して檻へ幽閉された。
・第3幕(超絶者の介入と空港ロビーでの魔術対決):追い詰められた浜面を救済対象と認定したブロダイウェズが参戦し、イギリス清教側についた旧き善きマリアと衝突して空港ロビーを半壊させた。浜面はその隙に脱出した。
・第4幕(サイバー侵入ツールBlack_Onedayの特定):浜面はアネリのログから航空・宇宙特化の侵入ツールを検知し、戦略光学兵器「月虹」の発射痕跡を確認した。二発目の発射による大戦争を防ぐため、黒幕の打倒を決意した。
・第5幕(滝壺理后の追跡と唯閃による敗北):上条はフォーチュンを救出した。滝壺はアネリのクセから浜面を追うが、イギリス清教の思考の偏りに気づく。滝壺を庇った旧き善きマリアは神裂の「唯閃」に敗れ、滝壺は包囲された。
・第6幕(マスドライバー朝星の突入作戦):バードウェイから残留エネルギー霧散の事実を聞いた上条らは裏切り者の存在を確信した。浜面は無人機航空基地へ突入するため、マスドライバー「朝星」を用いた地表すれすれの跳弾発射を敢行した。
・第7幕(地下管制指揮所の黒幕対決とオニャンマの逃走):黒幕の正体であるナルテックスは、上条の脳から地獄ルートを暴きコロンゾンを蘇生させようと企んでいた。上条が彼女を撃破したが、納得のいかない浜面は宇宙船「オニャンマ」で大気圏外へ逃走した。
・第8幕(大気圏外での決戦と拳銃の不発):低軌道のオニャンマ内で上条と浜面は激しく殴り合った。浜面は拳銃自殺を図るが、極限環境によるガンオイルの変質で不発に終わり、上条に制止された。着水後、浜面はイギリス側へ引き渡された。
物語を動かした主要な転換点
檻からの脱出から始まり、侵入ツールの検知、欺瞞の露見、そして強行突入に至るまでの重要局面が展開された。
・浜面仕上の檻からの脱出:何者かの手でシャッターが開き、浜面が檻の外へ出た。イギリス清教から逃亡犯と見なされ、殺害指令を伴う追跡が開始された。
・侵入ツールBlack_Onedayの検知:開錠ログから不自然なデータを特定し、戦略光学兵器「月虹」の発射を確認した。浜面の目的が逃走から黒幕の物理的打倒へと転換した。
・バードウェイによるスィトラ=アフラ霧散の開示:コロンゾンの残留エネルギーが既に消滅している事実が明かされた。イギリス清教の追撃動機が崩れ、内部に潜む裏切り者の存在が浮き彫りとなった。
・マスドライバー朝星の跳弾射撃:マスドライバーをハッキングして地表すれすれに発射し、跳弾の衝撃波で基地の防空兵器を粉砕した。地下管制指揮所への直接突入が可能となった。
主人公を中心とした人物関係の推移
数々の衝突と極限状態の対話を通じ、関係性は大きく変化した。
・上条当麻と浜面仕上:コロンゾンを巡る怨嗟から対立していたが、地下で浜面が上条を庇い、宇宙船内で血まみれの殴り合いを演じた。自殺を制止された浜面は敗北を受け入れ、イギリス側へ引き渡された。
・浜面仕上と花束のブロダイウェズ:世界のすべてから嫌われてもコロンゾンの側に立つ覚悟を示したことで、救済対象として認定された。本音と覚悟を支え合う強固な信頼関係を築いた。
主人公の認識と周囲の評価
不完全さを抱える自己認識と、勝者と見なす周囲の評価との間には明確な対比が存在した。
・主人公自身の認識:不完全で間違いも犯す普通の高校生と捉え、完璧な正義ではなく目の前の命に手を伸ばす偽善の存在と自覚していた。
・周囲からの評価:浜面からは、どのような事態でも正しさに守られ、自らの都合で他者の可能性(コロンゾン)を押しのけてきた勝者と見なされていた。
・認識の差が現れた場面:オニャンマのコックピットにおいて、自らの無様さを肯定して引き金を引こうとする浜面に対し、上条は完璧な正義を否定し、泥臭い偽善者として浜面を絶対に死なせない意志を叫んだ。
クライマックスにおける大気圏外の決闘と制止
大気圏外を飛行する宇宙船内において、魂をぶつけ合う最後の攻防が繰り広げられた。
・逃走と追入:ナルテックスの撃破後、納得のいかない浜面が「オニャンマ」を起動して急上昇し、上条も機内へ飛び込んだ。
・低軌道での殴り合い:高度400キロの極限環境下、通信孤立でアネリが停止する中、二人は血まみれになって拳を交えた。
・引き金と不発のアクシデント:浜面は上条に呪いをかけるため拳銃自殺を図ったが、極限環境によるガンオイルの変質(バネの硬化)により不発に終わった。
・制止と着水:上条の右拳が浜面を沈めて自殺を阻止し、機体はパラシュートでイギリス近海へ着水した。
巻末時点の状況と今後の展望
事件の収束に伴い日常への帰還が模索されたが、新たな世界の歪みが示唆された。
・解決した問題:Black_Onedayを用いた光学兵器の連射阻止、およびイギリス清教全体の思考封印の解除が完了した。
・主人公の所在と立場:上条はイギリス近海の巡視艇から日本への不法入国ルートを強いられ、書類紛失による留年の危機は継続している。
・継続している問題と布石:コロンゾンの残留物の調査課題が残されたほか、浜面が直感した「見えない巨大な調整機関」の影が次なる動乱の火種として示された。
プロット構造の整理
全体の因果関係は以下のように整理される。
・開始地点:書類紛失による留年危機の宣告。
・発端:空港での書類捜索と、浜面の檻からの脱出。
・展開:追撃を受ける浜面が超絶者同士の巨大魔術戦に巻き込まれる。
・中盤の転換:侵入ツール「Black_Oneday」と光学兵器「月虹」の発射を検知し、黒幕打倒を決意する。
・クライマックスへの導線:マスドライバーでの跳弾突入により地下へ侵入し、ナルテックスの蘇生計画を阻止する。浜面がオニャンマで逃走する。
・クライマックス:低軌道を飛ぶオニャンマ内での殴り合いと、拳銃の不発による自殺阻止。
・到達地点:浜面の引き渡しと上条の密入国帰還。二人の想いのすれ違いと見えないシステムの存在が示唆される。
まとめ
第二三学区の混乱とコロンゾンを巡る決闘を巡る一連の全貌は、留年危機に端を発する書類捜索と檻からの脱出劇から始まり、超絶者たちの激突、サイバー兵器「Black_Oneday」の特定、マスドライバーによる基地強行突入、そして宇宙船内での決死の殴り合いと自殺阻止に至るまで、その歩みを明瞭に示している。正義と悪の狭間で己の譲れない信念をぶつけ合い、世界の不条理なシステムに抗い続ける少年たちの足跡を刻んだ記録である。
上条当麻と浜面仕上の関係性と対照的な軌跡
上条当麻と浜面仕上の二人の関係性は、単なる主人公とサブキャラクターという枠組みを超え、対照的な二人のヒーローとして深く重層的に描かれている。学園都市の科学の闇と魔術の深淵が交錯する中で、異なる価値観をぶつけ合い、時には争い、時には背中を預け合ってきた彼らの軌跡と本質的な絆について解説する。
正義への反発とお互いの本質的な違い
浜面仕上にとって、上条当麻は眩いほどの勝者として映っていた。
・持たざる者としての浜面:学園都市の底辺に位置する無能力者(レベル0)であり、生き残るために汚れ仕事に手を染める過酷な暗部の不条理を噛み締めて生きてきた。
・世界の都合に守られた上条への反発:浜面から見れば、上条は何が起きても最終的に世界全体の共通利益や正論に守られ、自らの都合で他の命や可能性(コロンゾンなど)を踏み潰して進む存在に映っていた。世界を救うためにコロンゾンを死なせた上条の正しさに対し、浜面は本当に辛く苦しい者は助けを求めることさえできないと主張し、悪として背を向けるしかなかった者の弱さに寄り添って上条の正論を拒絶した。
・上条の自己認識:上条自身も自分を完璧な正義の存在とは捉えておらず、生まれつき不幸で間違いだらけの不完全な高校生であり、どっちつかずの偽善で動いているに過ぎないという自覚を抱えていた。
目の前の一人を放っておけない共通の執念
生き方や立場が異なる二人であるが、その行動原理の根底にある救済への執念は共通している。
・浜面の行動原理:保身や安全を考えれば関わるべきではないと分かっていても、命を狙われる少女や大切な仲間を救うため、世界中を敵に回して泥だらけになりながら戦い抜いてきた。
・上条の共感:魔神オティヌス一人を守るために世界すべてを敵に回して逃亡劇を繰り広げた経験を持つ上条は、世界を敵に回してでも動きたいという浜面の覚悟に対し、深く共感を示した。
・二人の関係性:本気で殴り合い、背中を預け、再び命を削り合う関係を繰り返す中で、妥当な理由を超えて感情移入し合う特別な関係性を築いている。
衝突の激化と救済への意志
相容れない救いへのアプローチは、作中で激しい生身の衝突へと発展した。
・ダイヤノイドでの衝突:魔神の出現を前に、準備を待てない浜面は仲間を救うために飛び出そうとした。上条は彼を死なせないために力ずくで止めようとしたが、浜面はそれを拒絶し、上条を出し抜いて自らの守るべき者のもとへ向かった。
・宇宙船オニャンマでの決闘:コロンゾンの死に直面した浜面は、世界の理不尽なシステムに絶望し、上条を許せないと叫んで宇宙船を強奪して逃走した。高度400キロの低軌道という極限環境下で、二人はコロンゾンへの相反する想いをぶつけ合って殴り合った。
・引き金と制止:浜面は上条に負けを認めさせ、上条の世界に決定的な呪いを残すため、自身のこめかみに拳銃を突きつけて引き金を引いた。しかし気圧変化によるガンオイルの変質(バネの硬化)という天文学的な確率のアクシデントにより拳銃は不発となり、上条の右拳が浜面を気絶させて自殺を阻止した。
まとめ
上条当麻と浜面仕上の関係を巡る全貌は、正義と悪の狭間における価値観の対立から始まり、世界を敵に回してでも目の前の一人を救おうとする共通の執念、宇宙船内での血まみれの決闘、そして不発のアクシデントによる自殺阻止に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
完璧な正義ではなく泥臭い偽善者として浜面を現世に繋ぎ止めた上条と、己の信念を貫き通した浜面の姿は、共に不完全な人間としての強い絆と、世界の背後に潜む見えない調整機関の影を記録した重要な局面である。
生存確認書類の紛失と日常の危機を巡る全貌
上条当麻にとって「生存確認書類の紛失」は、物語すべての発端であり、彼を追い詰める日常的な危機として描かれている。コメディタッチな発端でありながら世界規模の抗争や宇宙空間での死闘へと直結していく、緻密で皮肉なプロットの連鎖と構造について解説する。
三学期初日の留年宣告と書類紛失
激戦を終えて学校へ復帰した上条に対し、非情な宣告が下された。
・留年決定の通達:一月九日の始業式において、担任の月詠小萌から留年決定を宣告された。
・死亡扱いからの復学要件:度重なる失踪と激闘により公式に一時死亡扱いとなっていたため、復学および進級には生存を証明する「生存確認書類」の提出が必須であった。
・書類の紛失と空港への出発:手続きの過程で重要書類が紛失したため、システム上は死亡状態のままとなり、上条は手がかりを求めて第二三学区の空港へ向かうこととなった。
日常の動機から世界大戦の危機への合流
留年を回避するという切実な動機が、巨大な事件の渦中へと繋がっていった。
・主要人物との遭遇:書類捜索のために訪れた空港において、レイヴィニア=バードウェイやレッサーと遭遇した。
・浜面の脱走事件との交錯:同刻、同じ空港の貨物コンテナに幽閉されていた浜面仕上が何者かの手で脱走させられる事件が発生した。
・大混乱への巻き込まれ:書類を探す目的であった上条は、イギリス清教、超絶者、そして浜面が激突するハッキングと魔術の抗争へとなし崩し的に巻き込まれていった。
世界の救済と未解決のまま残された日常
高度400キロの宇宙空間で世界の破滅を阻止したものの、個人の問題は解決を見なかった。
・世界規模の危機阻止:宇宙船オニャンマ内での死闘を経て浜面を制止し、戦略兵器による世界大戦の引き金を阻止することに成功した。
・書類の完全紛失:空港施設やシステムが抗争で徹底的に破壊されたため、生存確認書類は完全に紛失したままとなった。
・密入国による事態の悪化:イギリス近海に着水した上条は、偽名を使った自家用機による日本への密入国を余儀なくされ、留年の危機は解決せず継続することとなった。
まとめ
生存確認書類の紛失を巡るプロットの全貌は、留年宣告を回避するための書類捜索から始まり、空港での重要人物たちとの遭遇、世界規模の抗争への巻き込まれ、宇宙船内での決死の危機阻止、そして書類紛失と密入国による日常の危機継続に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
どれほど世界を救う戦果を挙げようとも現実社会の規則の前には無力であり、普通の高校生として足掻き続ける等身大の主人公像を浮き彫りにした重要な局面である。
浜面仕上の逃走劇と反逆の軌跡
作中における浜面仕上の逃走劇は、彼の泥臭い生存本能と不条理に対する反骨精神が描かれた重要な軸である。追っ手から逃れるチェイスから始まり、逃走の過程で目的が保身から世界の破滅阻止、そして上条当麻の正しい世界への反逆へと移り変わっていく全容について解説する。
仕組まれた脱走と不条理な追撃の始まり
前巻での大悪魔コロンゾンとの共闘の責任を問われ、空港の航空貨物コンテナ檻に囚われていた浜面は、予期せぬ形で脱走を余儀なくされた。
・檻からの脱出:自身やAIアネリの関与しないところで突如コンテナのシャッターが開き、脱出することとなった。
・スィトラ=アフラ宿主疑惑:イギリス清教は、浜面がコロンゾンの残留エネルギーを宿し、破滅術式「アディカリカ」を再起動させようとしていると疑った。
・不自然な殺害指令:黒幕ナルテックスによる思考バイアスを受け、神裂火織らは浜面を殺害してでも確保するという極端な思考に支配されて追撃を開始した。
・少女の救出:脱出直後、ドーベルマンに襲われかけていた少女(後の黒幕ナルテックス)をアネリを駆使して救出し、図らずも逃走の端緒を開いた。
嫌われ者の側に立つ覚悟と超絶者との共闘
イギリス清教からの保護提案を拒絶し、追いつめられた浜面の前に強力な味方が現れた。
・花束のブロダイウェズの救済:世界のすべてから嫌われているコロンゾンの側に立つ覚悟を示したことで、ブロダイウェズの救済条件に合致し、強力な支援を得ることとなった。
・魔術対決と空港からの脱出:カラスの大群や堕天使を召喚するブロダイウェズと、イギリス清教側についた旧き善きマリアが激突し、空港ロビーが半壊する混乱の中で脱出を果たした。
保身から黒幕の物理的打倒への転換
逃走の過程でサイバー兵器の脅威と恋人の危機を察知し、行動原理を大きく転換させた。
・Black_Onedayの検知:職員用通用口から脱出する際、アネリの開錠ログからサイバー侵入ツールを特定した。
・戦略兵器月虹の脅威:地上発射式戦略光学兵器「月虹」の一発目が学園都市に撃ち込まれた痕跡と、二発目の再装填が進んでいることを把握した。
・滝壺理后の危機と決断:アネリの演算のクセを逆探知した滝壺が敵の包囲網の真ん中に取り残されていることを悟り、自分が捕まらなければ滝壺は殺されないと判断して、黒幕の潜む無人機航空基地の物理的打倒を決意した。
マスドライバー朝星による強行突入
無人機航空基地の強固な自動迎撃網を突破するため、極めて破天荒な突入作戦を敢行した。
・跳弾射撃作戦:地上曝露式マスドライバー「朝星」をハッキングし、自分とブロダイウェズをコンテナに載せて地表すれすれに斜め発射する作戦を実行した。
・防衛網の無力化:超高速の跳弾衝撃波によって基地の防空網を粉砕し、地下の管制指揮所への進入に成功した。
決着と宇宙船オニャンマでの最後の逃走
地下でナルテックスが上条に敗北したことは、浜面にとって望んだ結末ではなかった。
・コロンゾン復活の潰えと逃走:コロンゾンを慕うナルテックスが倒され、蘇生の希望が断たれたことに激しい怨嗟を募らせた浜面は、宇宙シャトル「オニャンマ」を強奪して高度400キロの宇宙空間へ逃亡した。
・宇宙での肉弾戦:追ってきた上条と一切のインフラが途絶した極限環境下で、互いのエゴをぶつけ合って殴り合った。
・不発による制止と残された影:宇宙でのガンオイルの硬化というアクシデントにより拳銃自殺を阻止され、イギリス側へ引き渡される結末を迎えたが、世界の背後に潜む見えない調整システムの存在に疑念を抱くこととなった。
まとめ
浜面仕上の逃走劇を巡る一連の全貌は、コンテナ檻からの不可解な脱走劇と追撃から始まり、超絶者ブロダイウェズとの共闘、サイバー侵入ツールの特定と恋人救出のための覚悟、マスドライバーによる無人機航空基地への強行突入、そして宇宙船オニャンマでの決闘と自殺阻止に至るまで、その歩みを明瞭に示している。正義の正論に抗い、嫌われ者への想いを貫き通そうとした泥臭いエゴの軌跡を記録した重要な局面である。
イギリス清教の追跡と認知ハックの全貌
作中において描かれるイギリス清教の追跡は、強大な脅威でありながら、その実態は黒幕によって仕組まれた集団的な認知ハック(思考封印)という歪んだ構造を持っていた。一人の無能力者である浜面仕上を殺害してでも確保するという極端な暴走に至った原因、組織内部の失脚劇、前提の矛盾、そして追跡劇の裏に隠された因果関係について解説する。
追跡の表向きの大義名分とアディカリカ再起動の危惧
神裂火織、アニェーゼ部隊、ステイル=マグヌスらが浜面を執拗に追い詰めた表向きの動機は、世界規模の破滅を防ぐという正義であった。
・スィトラ=アフラの残留疑惑:大悪魔コロンゾンに唯一味方した浜面が、コロンゾンの残留エネルギーであるスィトラ=アフラをその身に宿していると疑っていた。
・破滅術式の再起動への警戒:浜面が逃亡し、残留エネルギーを用いて世界破滅術式「アディカリカ」を再起動させれば世界が崩壊の危機に瀕するため、脱走した浜面を世界の敵と見なして大規模な追跡を開始した。
ダイアン=フォーチュンの失脚と強硬策への移行
追跡の過程でイギリス清教の内部統制はさらに歪みを深めていった。
・思考調整の指摘:暫定最大主教であるダイアン=フォーチュンが浜面を保護しようとした際、イザベラ=テイズムからコロンゾンによって生み出された存在ゆえに思考が都合よく調整されているのではないかと指摘された。
・最大主教の権限剥奪と幽閉:ステイルから即座に権限を剥奪されたフォーチュンは、イザベラの魔術に敗れてコンテナ檻へと幽閉され、清教の追跡方針は対話の余地のない強硬策へと完全に移行した。
暴かれた前提の矛盾と黒幕による思考封印
凄絶な追跡劇の前提は、レイヴィニア=バードウェイの登場によって根本から覆された。
・前提の崩壊:バードウェイは地脈経由でスィトラ=アフラを既に完全に霧散させていた事実を明かし、浜面が力を宿しているという追跡の前提自体が魔術的にあり得ない矛盾であることが判明した。
・黒幕ナルテックスによるバイアスハック:魔術の専門家であるイギリス清教が矛盾に気づかなかった理由は、黒幕ナルテックス=コーデッド=カテドラルが暗号と封印の技術を用い、メンバー全員の脳に浜面を殺害してでも確保するという強烈な思考バイアスを書き込んでいたためであった。
現場の違和感と超絶者マリアの敗北
不自然な追跡側の歪みに対し、現場の人間たちも徐々に気づき始めた。
・滝壺理后の察知:科学サイドのサーチ能力者として参加していた滝壺は、神裂たちの行動を観察する中で、殺意の偏りがあまりにも不自然であることにいち早く気づいた。
・旧き善きマリアの介入と唯閃による敗北:イギリス清教の救済を掲げる超絶者「旧き善きマリア」は洗脳を見抜いて滝壺を庇ったが、手加減を失っていた神裂の「唯閃」の一撃に敗れ、自発的に動く機会を失った。
まとめ
イギリス清教の追跡劇を巡る一連の全貌は、スィトラ=アフラ再起動の恐怖を名目とした追跡の開始から始まり、フォーチュンの失脚による過激化、バードウェイによる前提崩壊と認知ハックの露見、滝壺の違和感と旧き善きマリアの敗北、そしてナルテックス撃破による思考封印の解除に至るまで、その歩みを明瞭に示している。正義を掲げる強大な組織であっても認知を直接掌握されれば容易に暴走し得るという、システムの危うさを浮き彫りにした重要な局面である。
黒幕ナルテックスの正体とコロンゾン蘇生計画の全貌
作中において黒幕として暗躍したナルテックス(ナルテックス=コーデッド=カテドラル)は、大悪魔コロンゾンが遺した幻のプロジェクトであり、異質かつ悲哀を帯びた存在として描かれている。その正体、行使された高度な手法、コロンゾンへの愛着に起因する動機、上条当麻との決着、そして浜面仕上に与えた決定的な影響に至るまでの全容について解説する。
コロンゾンに育成された暗号と封印の専門プロジェクト
ナルテックスは単なる魔術師や科学者の枠に収まらない特異な出自を持つ。
・外見と本質:栗色の髪を持つ小柄な少女の姿をしているが、その実態は大悪魔コロンゾンによって育成された暗号と封印の専門プロジェクトそのものである。
・設計思想:人と人との繋がりを断ち切ることを生業とする大悪魔の手により、高度な封印システムとして生み出され育てられた。
認知ハックと第二の脳を用いた恐るべき手法
暗号と封印の技術を駆使し、科学と魔術の境界を越えて空港一帯を大混乱に陥れた。
・イギリス清教への思考封印:神裂火織らイギリス清教のメンバーの脳に認知バイアスをかけ、浜面を殺害してでも確保するという極端な思考に誘導した。これにより巨大組織を自らの手駒として利用した。
・サイバー侵入ツールBlack_Onedayの行使:航空・宇宙産業専用の侵入ツールを用い、地上発射式戦略光学兵器「月虹」をハッキングして学園都市へ発射させた。再装填による二発目の発射を匂わせ、世界規模の危機を演出した。
・第二の脳と物理インターフェース:演算やハッキング処理を補正するため、くまのぬいぐるみと外付けの第二の脳を物理的な接続媒体として使用し、システム全体を掌握した。
コロンゾンへの歪んだ愛着と蘇生の動機
世界大戦を誘発しかねない大規模なテロ行為の背後には、極めて個人的で純粋な願いが存在した。
・師への一途な想い:自身を育てた大悪魔コロンゾンへの深い愛着と、彼女を現世に生き返らせたいという願いが行動の動機であった。
・上条当麻の脳内情報抽出:地獄を経験した上条当麻の脳に電極を突き刺して情報を抽出し、地獄へのルートを暴いてコロンゾンを現世へ引きずり戻す計画を立てていた。兵器のハッキングなどの騒動も、上条を誘引して捕縛するための目眩ましであった。
物理的切断による決着とシステムの解除
無人機航空基地の地下中央管制指揮所において、上条らとの直接対決を迎えた。
・接続の切断:上条はナルテックスの猛攻を凌ぎ、彼女の演算基盤であった第二の脳との物理的な接続を力ずくで引き抜いて断ち切った。
・右拳による撃破:無力化されたナルテックスに対し、上条の右拳が炸裂して完全に撃破された。これにより空港一帯を脅かしていたシステムや思考封印も解除された。
浜面仕上の暴走を引き起こした爪痕
ナルテックスの敗北は世界の危機を去らせた一方で、浜面仕上の心理に決定的な亀裂を生じさせた。
・コロンゾンへの共感の残滓:嫌われ者であったコロンゾンと心を通わせたかった本音を抱く浜面にとって、同じくコロンゾンを慕っていたナルテックスの姿は自らの投影でもあった。
・完全な希望の喪失と激突:ナルテックスが倒されて蘇生の可能性が断たれた瞬間を目の当たりにした浜面は、上条に対する激しい怨嗟を爆発させ、宇宙船オニャンマを強奪して大気圏外での決闘へと突き進むこととなった。
まとめ
黒幕ナルテックスを巡る一連の全貌は、コロンゾンによって生み出された封印プロジェクトとしての出自から始まり、認知バイアスとサイバー侵入ツールを用いた空港の掌握、上条の脳を狙ったコロンゾン蘇生計画、第二の脳の切断と右拳による撃破、そして浜面の暴走を決定づけた爪痕に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
大悪魔の遺産として世界の理を揺るがしながらも、純粋な愛着ゆえに破滅へと突き進んだ不完全な存在の足跡を記録した重要な局面である。
宇宙シャトル『オニャンマ』での決闘と物理的結末の全貌
作中のクライマックスの舞台となった空中発射型弾丸宇宙シャトル「オニャンマ」は、上条当麻と浜面仕上の決闘を演出する上で、極限のシチュエーションと科学的ギミックを提供する重要な舞台である。
この宇宙シャトルを舞台とした死闘の凄絶さ、通信環境の制約、物理的なアクシデントによる決着、そして作品テーマにおける意義に至るまでの全容について解説する。
舞台としてのオニャンマと急上昇Gの恐怖
黒幕ナルテックスの敗北とコロンゾン復活の希望が潰えたことに納得がいかない浜面は、怒りからオニャンマを起動して逃走し、これを追って上条も機内へ突入した。
・弾道飛行による宇宙進出:オニャンマは垂直近くまで機首を上げて急上昇し、上空3万メートルの成層圏を一瞬で突破して、高度400キロの低軌道へと弾道飛行で飛び出した。
・極限環境下での肉弾戦:凄まじい上昇重力加速度がかかり、やがて無重力寸前となる過酷な機内において、二人は鉄パイプ(松葉杖)や船内設備(AED)を駆使し、血まみれになって激しく殴り合った。
宇宙空間がもたらしたアネリの孤立とAIの選択
高度400キロの宇宙空間という特殊な環境は、浜面の相棒であるAIアネリにも決定的な機能制限をもたらした。
・地上通信の途絶と停止:大気圏外へ飛び出して地上との通信が孤立したことで、アネリは一時的に機能停止に陥った。
・人工衛星接近による復帰:軌道上で人工衛星と接近した瞬間、アネリは不完全ながらも再起動を果たした。
・生存最優先の判断:自暴自棄になった浜面の無茶な命令に対し、アネリは主人の生存を最優先事項として命令を拒絶し、自律的な防御サポートに徹した。
物理的変調によるガンオイルの硬化と不発の決着
決闘の決着を左右したのは、魔術や超能力ではなく、宇宙空間における物理的な環境変化というアクシデントであった。
・引き金と自殺の企図:上条に追い詰められた浜面は、自らの命を投げ打って上条に消えない呪いを残すため、こめかみに拳銃を突きつけて引き金を引いた。
・ガンオイルの変質:極限の気圧変化や温度変調により、拳銃内部でガンオイルの変質(バネの硬化)が発生した。
・天文学的確率の不発と制止:撃針が火薬を叩く前にシステムがロックされ、拳銃は不発に終わった。この一瞬の隙を見逃さなかった上条の右拳が浜面を気絶させ、自殺を完全に阻止した。
すべてから切り離された二人だけの宇宙空間
オニャンマという戦場は、地上のあらゆるしがらみから物理的に隔絶された舞台として機能した。
・完全な密室の形成:イギリス清教の追っ手、学園都市の監視網、ネットインフラの支援から切り離された環境が構築された。
・剥き出しのエゴの衝突:暗黒の宇宙空間において、上条の泥臭い偽善と、浜面の嫌われ者への寄り添いという互いのエゴが素手でぶつかり合った。
まとめ
宇宙シャトル「オニャンマ」を巡る死闘の全貌は、自暴自棄となった浜面の宇宙船強奪と成層圏突破から始まり、高度400キロでの肉弾戦、アネリの通信孤立と生存優先の葛藤、ガンオイルの硬化による拳銃の不発、そして上条の右拳による自殺阻止に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
魔術や超能力の枠組みを離れ、冷徹な物理法則と不完全な人間たちの魂が交錯した決着を記録した重要な局面である。
創約 とある魔術の禁書目録(14)
まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(16)
登場キャラクター
学園都市(学生・教員・AI)
上条当麻
彼は第七学区の高校に通う生徒である。
彼は自分の留年を回避するために奔走する。
彼は敵味方を問わず窮地にある人間を救おうとする。
・所属組織、地位や役職
学園都市第七学区の高校生である。
・物語内での具体的な行動や成果
生存確認書類を探すために第二三学区の空港へ向かった。
彼は空港でバードウェイやレッサーと合流する。
無人機航空基地で黒幕のナルテックスを右拳で撃破した。
宇宙船『オニャンマ』内で自殺を図った浜面を制止する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
世界大戦の危機を未然に防いだ。
しかし生存確認書類は紛失したままである。
彼の留年の危機は依然として継続している。
浜面仕上
彼は学園都市で無能力者として生きる少年である。
彼は大悪魔コロンゾンの側に立つ覚悟を持つ。
彼は恋人である滝壺理后の安全を最優先に考える。
・所属組織、地位や役職
レベル0の無能力者である。
・物語内での具体的な行動や成果
不自然に開いた貨物コンテナ檻から脱走した。
彼はアネリのデータから侵入ツールの存在を特定する.
戦略光学兵器による破壊を防ぐために黒幕を追った。
宇宙船『オニャンマ』で上条当麻と激しく殴り合う。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
上条に敗北して自殺を試みたが不発となった。
その後はイギリス側に身柄を引き渡される。
世界の「見えないシステム」に対して不穏な視線を投げかけた。
滝壺理后
彼女は学園都市の暗部に所属する少女である。
彼女は浜面仕上の恋人として行動する。
彼女はイギリス清教と協力して浜面を追跡する。
・所属組織、地位や役職
学園都市の暗部組織『アイテム』のメンバー。
・物語内での具体的な行動や成果
アネリの演算傾向を解析して浜面をホテル村まで追い詰めた。
彼女は神裂たちの思考の不自然さにいち早く気づく。
マリアが敗北した後は敵の包囲網の中で窮地に陥った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
追跡側で唯一の科学サイドの索敵要員として機能した。
彼女はイギリス清教の洗脳を看破するきっかけを作った。
月詠小萌
彼女は第七学区の高校で教鞭を執る教師である。
彼女は生徒である上条当麻の将来を心配する。
彼女は公的な手続きに基づいて進級の審査を行う。
・所属組織、地位や役職
学園都市第七学区の高校教師である。
・物語内での具体的な行動や成果
三学期の初日に上条当麻へ留年決定を告げた。
彼女は復学に必要な生存確認書類の提出を求める。
書類 of 紛失による留年の危機を上条に認識させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
上条が第二三学区へ移動する直接の動機を作った。
アネリ
彼女は浜面仕上を多方面から支援する人工知能である。
彼女は情報収集やシステム制御を担当する。
彼女は浜面仕上の生命維持を最優先として判断する。
・所属組織、地位や役職
スマートデバイス内に組み込まれた人工知能。
・物語内での具体的な行動や成果
浜面が脱走する際、自動防衛犬を退ける支援を行った。
不自然なデータである『Black_Oneday』を検知する。
宇宙空間では浜面の生存を最優先にして無茶な命令を拒否した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
宇宙空間での通信孤立により一時的に機能停止する。
人工衛星との接近によって再起動を果たした。
学園都市(統括理事長)
一方通行
彼は学園都市のすべての権限を握る統括理事長である。
彼は学園都市の平和とインフラを監視する。
彼はかつて敵対した上条や浜面の動向を気に掛ける。
・所属組織、地位や役職
学園都市の統括理事長である。
・物語内での具体的な行動や成果
コロンゾン戦ののちに統括理事長としての統治を継続する。
彼は学園都市内のインフラやデータベースを裏から支えた。
第二三学区の混乱についても情報を精査する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
都市の最高統治者としての地位を維持している。
イギリス清教(必要悪の教会・アニェーゼ部隊)
ダイアン=フォーチュン
彼女はイギリス清教の最高指導者を一時的に務める。
彼女は魔術結社『黄金』のオリジナルメンバーである。
彼女は浜面を保護して情報を得ようとする。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教の暫定『最大主教』である。
・物語内での具体的な行動や成果
浜面に対して最大主教の権限での保護を提案した。
彼女はイザベラから思考を調整されていると指摘を受ける。
スティルによって最大主教の権限を剥奪された。
コンテナ檻に幽閉されたが後に上条に救出される。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
最大主教の地位から失脚した。
無人機航空基地ではハッキングを行い上条たちを支援する。
スティル=マグヌス
彼はルーン魔術を得意とする魔術師である。
彼はイギリス清教の利益と安全のために行動する。
彼は疑わしい存在に対して容赦のない決断を下す。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教『必要悪の教会』に所属する魔術師である。
・物語内での具体的な行動や成果
フォーチュンの「黄金の魔術師」としての思考調整の懸念を認める。
彼は彼女から暫定最大主教の権限を剥奪した。
イギリス清教の混乱を収めるための措置を講じる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
清教内の規律を維持するために断固たる処置を行った。
神裂火織
彼女はイギリス清教に所属する強力な「聖人」である。
彼女はナルテックスのバイアスに支配されてしまう。
彼女は「浜面を殺してでも確保する」という歪んだ思考で動く。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教『必要悪の教会』所属の聖人である。
・物語内での具体的な行動や成果
『ホテル村』にて超絶者のブロダイウェズにワイヤーで挑んだ。
無人機航空基地の地下で滝壺理后を追い詰める。
彼女は滝壺を庇った超絶者のマリアを一撃で無力化した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ナルテックスの撃破により脳の思考封印が解除される。
正気を取り戻した後は自身の過剰な殺意を自覚した。
アニェーゼ=サンクティス
彼女はイギリス清教に所属するシスターである。
彼女はアニェーゼ部隊の仲間たちの安全を重視する。
彼女は上条当麻に対して恩義を感じている。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教『アニェーゼ部隊』の指導者である。
・物語内での具体的な行動や成果
脱走した浜面仕上を「スィトラ=アフラの宿主」と疑った。
彼女は部下を引き連れて空港内で浜面の捜索を行う。
ナルテックスの思考バイアスに影響されて浜面を追い詰める。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ナルテックスの撃破によって思考封印が解除された。
ルチア
彼女はアニェーゼ部隊に所属するシスターである。
彼女は部隊の規則と指導者の命令に従って行動する。
彼女は不審者に対して厳しい態度をとる。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教『アニェーゼ部隊』の修道女である。
・物語内での具体的な行動や成果
失脚したフォーチュンをアンジェレネとともに攻撃した。
彼女は「自己情報無限循環霊装」の防壁によって防がれる。
空港内を捜索して浜面の追跡を支援した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
事件解決後は思考封印から解放された。
アンジェレネ
彼女はアニェーゼ部隊に所属するシスターである。
彼女は仲間の行動に同調して任務を行う。
彼女は甘いお菓子を好む子供っぽい面を持つ。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教『アニェーゼ部隊』の修道女である。
・物語内での具体的な行動や成果
ルチアとともにフォーチュンへの攻撃を行った。
彼女は空港内を走り回って浜面を捜索する。
周囲の状況に翻弄されながらも警備を続けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ナルテックスの思考バイアスが解けたことで正常に戻った。
イギリス魔術結社
レイヴィニア=バードウェイ
彼女は魔術結社『明け色の陽射し』を率いるボスである。
彼女は上条当麻に対して実務的なアドバイスを提示する。
彼女は今回の事件における情報の矛盾に気づく。
・所属組織、地位や役職
イギリスの魔術結社『明け色の陽射し』のボスである。
・物語内での具体的な行動や成果
お土産屋のレンズを黒塗りにして水晶占いを行った。
彼女は浜面の足跡を正確に特定する。
コロンゾンの残留エネルギーを自分が散らした事実を明かした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
清教内に真の黒幕がいることを突き止める貢献をした。
事件後に上条の日本への不法帰国を手引きする。
レッサー
彼女は魔術結社『新たなる光』のメンバーである。
彼女は上条当麻に付き従って行動する。
彼女は不謹慎な言動で上条をからかう。
・所属組織、地位や役職
イギリスの魔術結社『新たなる光』の魔術師である。
・物語内での具体的な行動や成果
無人機航空基地で「フルングニルの砥石」を使用した。
彼女は石の散弾を正確に放つ。
追撃してくる攻撃ヘリの関節を破壊して傾かせた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
上条の物理的なサポート役として戦闘に貢献した。
天草式十字凄教
建宮斎字
彼は天草式十字凄教を実質的に束ねる人物である。
彼は空港内の不穏な動向を警戒する。
彼は仲間たちの安全と神裂火織の身を案じる。
・所属組織、地位や役職
天草式十字凄教の法皇代理である。
・物語内での具体的な行動や成果
空港のコンテナ置き場で浜面の脱走を危惧した。
彼は破滅術式「アディカリカ」の再起動を心配する。
空港内の警備と情報収集を速やかに指揮した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
空港内における初期の警戒網構築に貢献した。
橋架結社(超絶者)
花束のブロダイウェズ
彼女は「橋架結社」に所属する超絶者である。
彼女は銅板だらけの対爆コートを着た少女である。
彼女は世界から嫌われた浜面を救うことを決意する。
・所属組織、地位や役職
「橋架結社」に所属する超絶者である。
・物語内での具体的な行動や成果
浜面の「嫌われ者のために戦う」という覚悟を認めた。
彼女はカラスの大群や堕天使を召喚する。
マスドライバーでの無謀な斜め発射計画を敢行した。
自らの対爆コートで突入時の衝撃から浜面を守りきる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
浜面の覚悟を支える強力な戦友となった。
彼女は浜面に対して「可愛い浜面たん」と呼ぶ。
旧き善きマリア
彼女は「橋架結社」に所属する超絶者である。
彼女はイギリス清教を救うことを自らの目的とする。
彼女は神裂たちの脳の洗脳にいち早く気づいた。
・所属組織、地位や役職
「橋架結社」に所属する超絶者である。
・物語内での具体的な行動や成果
ブロダイウェズに対抗して巨大蒸留器を召喚した。
彼女は包囲された滝壺理后を庇って神裂らと対峙する。
神殺しの秘技である『唯閃』に敗北した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
敗北により自発的に肉体を動かすチャンスを失う。
彼女の敗北が滝壺を一時的な窮地に追い込んだ。
コロンゾンの遺産・協力者
ナルテックス=コーデッド=カテドラル
彼女はコロンゾンに育てられた栗色の髪の少女である。
彼女は暗号化と封印の処理を得意とする。
彼女は育ての親であるコロンゾンを生き返らせたいと願う。
・所属組織、地位や役職
大悪魔コロンゾンが秘匿していたプロジェクトである。
・物語内での具体的な行動や成果
サイバー侵入ツール『Black_Oneday』を使用した。
彼女はイギリス清教の脳に浜面殺害の思考バイアスをかける。
上条当麻の脳の電極から地獄へのルートを暴こうとした。
無人機航空基地で上条によって『第二の脳』を物理的に切断され敗北する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
敗北したことでイギリス清教全体の思考封印が解除された。
戦略光学兵器「月虹」による世界大戦の危機を収束させる。
イザベラ=テイズム
彼女は卓越した魔術知識を持つ死霊術師である。
彼女は今回の追跡劇に協力する。
彼女はフォーチュンの本質を冷静に指摘する。
・所属組織、地位や役職
死霊術専門の魔術師である。
・物語内での具体的な行動や成果
フォーチュンが「黄金の魔術師」であると指摘した。
彼女はフォーチュンの思考が都合よく調整されていると主張する。
「冥神オシリス」の魔術を用いてフォーチュンを破った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
最大主教を失脚させ、清教内の体制を揺るがした。
集団
イギリス清教
彼らは魔術的な秩序を守る巨大な組織である。
彼らはコロンゾンの残留エネルギーによる破滅を危惧する。
彼らはナルテックスのバイアスによって狂信的な追跡を強いられた。
・所属組織、地位や役職
魔術側の巨大宗教組織である。
・物語内での具体的な行動や成果
浜面仕上を「世界の敵」として指定し包囲網を敷いた。
神裂やアニェーゼ部隊などの強力な戦力を投入する。
黒幕のバイアスハックを受け、執拗に浜面を追い詰めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ナルテックスの撃破により全員の思考封印が解除された。
その後は正常な意思決定を取り戻す。
アニェーゼ部隊
彼女たちはアニェーゼを指導者とする修道女の部隊である。
彼女たちは固い絆で結ばれている。
彼女たちは指導者の命令に従い、空港内の警戒を徹底する。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教所属のシスター部隊である。
・物語内での具体的な行動や成果
空港の貨物エリアやロビーに多数配備された。
彼女たちは浜面を確保するために捜縮を続ける。
ルチアやアンジェレネを中心に失脚したフォーチュンを攻撃した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
事件後に思考封印から解放され、元の活動に復帰する。
天草式十字凄教
彼らは日本の魔術宗派の流れを汲む魔術集団である。
彼らはイギリス清教と連携して事態の収集に努める。
彼らは建宮斎字の指示に従って空港の警戒にあたった。
・所属組織、地位や役職
イギリス清教傘下の魔術集団である。
・物語内での具体的な行動や成果
空港のコンテナ置き場などの警備を担当した。
彼らはアディカリカの再起動の可能性を危惧して動く。
空港ロビーの大破壊や混乱の抑制に奔走した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
空港内の初期対応と警備に大きく貢献した。
超絶者たち
彼らは常識を超越した魔術的力を有する個人たちである。
彼らはそれぞれが厳格な「救済条件」を持って行動する。
彼らは自身の条件に合致した存在を救うために介入する。
・所属組織、地位や役職
「橋架結社」などに属する世界救済のスペシャリストたち。
・物語内での具体的な行動や成果
ブロダイウェズが浜面の「すべてから嫌われる覚悟」を救済対象とした。
マリアはイギリス清教の「救い」を目的として動く。
両者が空港ロビーで激突し、凄まじい物理的破壊を引き起こした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
彼らの介入が戦局の物理的破壊規模を飛躍的に拡大させた。
事件解決後は学園都市のセキュリティーを避けて静かに離脱した。
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創約 とある魔術の禁書目録(14)
まとめ
創約 とある魔術の禁書目録(16)
展開まとめ
序章 始点 Girl_and_Girl!
第二三学区の再会
一月九日の放課後、上条当麻は紛失した生存確認書類を探すため第二三学区の国際空港を訪れていた。そこでイギリスから来たレッサーとレイヴィニア=バードウェイに遭遇した。二人はイギリスに関わる犯罪者の引き取りに協力するため政府専用機で来日しており、上条は新たな騒動の予感を覚えていた。
第一章 死に至る誤解 New_Weapon_ZONE.
浜面仕上の脱出
浜面仕上は大悪魔コロンゾンに与した罪で、イギリス側が用意した航空貨物コンテナ型の檻に収容されていた。コロンゾンを殺して平和を取り戻した世界に納得できない浜面は、AIアネリという新たな力を手にしながらも、何を目的に使うべきか答えを出せずにいた。しかし突然檻が開き、アネリも関与を否定したため、浜面は状況を警戒した。
少女とドーベルマン
浜面は檻の外で、五匹のドーベルマンに狙われた幼い少女を見つけた。囚人として規則に従うなら外へ出るべきではなかったが、少女が傷つくのを見過ごせず、浜面は檻を出て彼女を逃がした。アネリの指示に従って犬達を倒した浜面は、善人と認められるためではなく、目の前の不要な暴力を止めるために行動したのである。
上条当麻の留年危機
一方、上条は月詠小萌から、生存確認書類が学校へ届いていないため、このままでは留年すると告げられていた。書類は迷子になった郵便物が集まる第二三学区にある可能性が高く、上条はそれを捜すため空港へ向かっていたのである。
浜面仕上への疑惑
浜面の脱出を知ったイギリス清教では、建宮斎字やアニエーゼ=サンクティスらが彼の危険性を検討した。彼らは、浜面が過去にコロンゾンと長く行動していたことから、その体内に悪の原因物質スィトラ=アフラなど、コロンゾン由来の力が仕込まれている可能性を疑った。本人に自覚がなくても、科学と魔術が組み合わされれば未知の脅威になり得るとして、一部では浜面を発見次第殺害する方針まで浮上した。
ダイアン=フォーチュンの保護
浜面はイギリス清教の最大主教ダイアン=フォーチュンと遭遇し、彼女から直接保護すると提案された。浜面は手を取ろうとしたが、周囲のイギリス清教側から攻撃を受けたため、組織そのものを信用できなくなった。フォーチュンに悪意がないことは理解しつつも、浜面は正義の正しさにすがることをやめ、再び逃走した。
最大主教への反乱
浜面を助けようとしたフォーチュンは、イギリス清教内部から浜面への肩入れを問題視された。出自まで疑われて最大主教としての権限を否定されると、彼女は浜面を見殺しにはできないとして反発した。その結果、フォーチュンとイギリス清教の魔術師達は衝突し、組織内部の対立が表面化した。
花束のブロダイウェズ
神裂火織らに追い詰められた浜面の前に、超絶者『花束のブロダイウェズ』が現れた。彼女は大きな世界から徹底的に嫌われた者を救うという救済条件に浜面が合致すると認定し、彼を守る側についた。浜面が自分を殺そうとするイギリス清教の人間達まで死なせたくないと訴えると、ブロダイウェズはその歪んだ在り方をさらに気に入った。
二人の超絶者
『旧き善きマリア』は、特殊な力を重ねて逃走する浜面に対して不利になったイギリス清教を、自らの救済対象に認定した。こうしてブロダイウェズと『旧き善きマリア』が敵味方に分かれ、トリビコスや堕天使達まで投入した大規模な戦闘が国際空港で始まった。
Black_Oneday
戦闘から離れた浜面はアネリを使って空港の電子ロックを突破していたが、別の何者かが同じシステムへ侵入している痕跡を発見した。そこにはBlack_Onedayという未知の侵入ツールの名が残されていた。浜面は自分以外にも、混乱に紛れて学園都市のシステムへ手を伸ばしている存在がいると知った。
第二章数式と魔法陣Black Oneday.
月虹と五〇分の猶予
浜面とブロダイウェズは、Black_Onedayが航空・宇宙分野の特殊システム『スターダスト』の脆弱性を利用する侵入ツールだと突き止めた。さらに第二三学区の戦略光学兵器『月虹』がすでに不正使用されており、月面を反射鏡として地上を攻撃した痕跡まで見つかった。再発射には約五〇分必要だったため、浜面はその間に使用者本人を見つけて止めることを決めた。
正義とは別の人助け
コロンゾンの死について考え続けた浜面は、善や正義でなければ人を助けられないという前提そのものに疑問を抱いた。悪人であっても体を動かせば誰かを守れる以上、人助けとは善悪の称号とは別の行動なのだと考え始めた。コロンゾンのために何ができるのかという問いは、次第に浜面自身の生き方へ繋がっていった。
ホテル村への追跡
アネリの解析から、Black_Oneday使用者が引退した航空機や宇宙船を宿泊施設として利用する『ホテル村』に潜伏している可能性が高まった。浜面とブロダイウェズは現地へ向かい、宇宙往還機を利用した潜伏場所へ近づいた。一方、上条、バードウェイ、レッサー、フォーチュンも浜面の足取りを追ってホテル村へ向かった。
航空機の暴走
Black_Oneday使用者はホテル村にある旅客機や宇宙船を次々と遠隔操作し、浜面達を攻撃した。浜面はアネリとブロダイウェズの助力で攻撃をかわしながら、相手が高度なハッキング能力を持つ実在の人間であり、自分達の近くに潜伏していると確信した。しかし混乱の中で黒幕本人には逃げられてしまった。
イギリス清教への疑惑
浜面を執拗に追い回すイギリス清教の行動は、Black_Oneday使用者を逃がすための妨害にも見えた。バードウェイも、対魔術師組織として熟練したイギリス清教が浜面だけに固執して真の脅威を見逃していることを不自然に感じた。双方は別々の場所から、イギリス清教内部に裏切り者がいる可能性へ近づいていった。
滝壺理后の参加
イギリス清教側は浜面を追跡するため、科学的なサーチ能力を持つ滝壺理后を加えた。恋人である滝壺なら浜面を効率良く追えると期待されたが、浜面はその動きから逆に自分の居場所を正確に追跡されていることを察した。さらにイギリス清教全体が黒幕に利用されている可能性を考えた結果、浜面は滝壺自身が敵のただ中にいると危機感を抱いた。
全員という裏切り者
浜面は、一人の裏切り者を探すのではなく、現在学園都市で活動しているイギリス清教の全員が何らかの形で操作されている可能性へ辿り着いた。その場合、彼らの中心にいる滝壺は非常に危険であった。浜面は恋人を救いたい思いを抱えながらも、まずBlack_Oneday使用者を止めることを優先せざるを得なくなった。
第三章 平和は正義だけの專売特許にあらずJustice^Anothen
滝壺理后の孤立
滝壺は浜面を捕らえれば事態を収束させられると考え、イギリス清教の中で追跡を続けていた。しかし周囲の人間達が黒幕の影響下にある可能性を知らず、次第に孤立した状況へ追い込まれていった。浜面はそれを察しながらも、感情だけで救出へ向かえば黒幕を取り逃がすと考え、自分を殴ってまで滝壺の救出を後回しにした。
魔術師によるハッキング
上条は、Black_Onedayによる事件を科学サイドの犯罪だと考えていた。しかしバードウェイは、魔術師が科学技術を利用してはならない理由などないと指摘した。科学と魔術を別物として考える固定観念そのものが、黒幕の姿を隠していたのである。
無人機航空基地
浜面達はBlack_Oneday使用者が次に戦力を求める場所として無人機航空基地へ狙いを定めた。正面から近づけばイギリス清教にも捕捉されるため、浜面はマスドライバー『朝星』をアネリに操作させ、自分達を弾体に乗せて基地へ突入させる強引な方法を選んだ。
ナルテックス=コーデッド=カテドラル
基地で浜面達が辿り着いた黒幕は、ナルテックス=コーデッド=カテドラルという少女だった。彼女はローラ=スチュアート、すなわち大悪魔コロンゾンの指揮下で進められていた対魔術戦闘計画の成果物であり、禁書目録と並行して開発されながら破棄された存在だった。ナルテックスは『封印』を軸に、相手が使おうとする魔術を予測して封じる能力と、Black_Onedayによる科学兵器の支配を同時に扱っていた。
コロンゾンの弟子
ナルテックスはコロンゾンを師匠として慕っていた。誰にも本当の名を明かせなかったコロンゾンを内側から知り、その存在を受け入れたのは自分だけだったと訴えた。彼女にとって、コロンゾンを殺した者達は許し難い存在であり、その感情も行動の根底にあった。
浜面仕上の選択
ブロダイウェズは浜面に、混乱を利用すれば上条へ復讐することもできると示した。しかし浜面はナルテックスが引き起こす災害を放置してまで上条を襲う道を選ばなかった。コロンゾンのために世界を破壊したり、ナルテックスを利用して無理に蘇らせたりすることは違うと考え、ナルテックスを止める側に立った。
ナルテックスとの共闘
ナルテックスの攻撃が上条を襲った際、浜面は身を挺して盾となった。上条はナルテックスの背中と『第二の脳』を繋ぐチューブを断ち、彼女を撃破した。ナルテックスが倒れてもコロンゾンが戻らない現実は変わらなかったが、浜面は彼女を利用して復活を求める道を選ばなかった。
上条当麻への敵意
ナルテックスを倒した後、滝壺の無事も確認された。それでも浜面は上条への感情だけは終わらせられなかった。コロンゾンを殺した上条をそのまま許すことはできないとして、浜面はブロダイウェズのもとを離れ、自分自身の意思で上条と決着をつけることを選んだ。
第四章 逃亡者が見たもの Fumble.
浜面仕上と上条当麻
無人機航空基地の地下で、浜面と上条は真正面から殴り合った。浜面はアネリの演算支援によって上条の攻撃を読み、一方的に追い詰めていった。浜面はコロンゾンのために何ができるかをまだ見つけられていなかったが、少なくとも上条と何事もなかったように和解することだけはできないと告げた。
右腕からの声
追い詰められた上条の右肩から異変が生じ、上条自身とは異なる声が意識へ介入した。その存在は上条を乗っ取るのではなく、上条という一人の人間に異なる行動パターンを混ぜることで、アネリの人物予測を狂わせた。これによって浜面の圧倒的だった予測優位が崩れ、戦いは互角へ近づいていった。
大気圏外の決闘
戦場となっていた二段式宇宙機『オニャンマ』が発進し、浜面と上条は戦いながら大気圏外へ運ばれた。宇宙船内でも二人は殴り合いを続け、浜面はコロンゾンについて語った。しかし語れば語るほど、コロンゾンを敵として真正面から戦った上条の方が、自分の知らない彼女の強さを理解しているように感じ、浜面は自分自身への苛立ちを深めた。
謝罪を拒んだ上条
上条は、コロンゾンを殺したことについて浜面へ謝罪しなかった。コロンゾンは一人で世界を滅ぼせる天敵であり、他に方法がなかったから命を奪ったのだと主張した。一方で、その苦い結末を浜面に繰り返させたくないとして、浜面をぶん殴ってでも生き残らせることを決めていた。
浜面仕上の敗北
浜面は最後の手段として拳銃を取り出したが、銃口を上条には向けなかった。引き金を引いたものの、弾丸は発射されず、浜面は目の前ではなく上条の背後にある何かを見て、ふざけるなと呟いた。その直後、上条の拳が浜面の顔面を捉え、彼の意識を奪った。
終章種子は芽吹いたQuestion,
イギリスへの帰還
『オニャンマ』の宇宙船は三つのパラシュートを開き、イギリス近海へ落下した。浜面はそのままイギリス側へ引き渡され、コロンゾンに賭けた者として裁かれる立場となった。彼の戦いは表面的には惨敗に終わり、学園都市でその考えを理解する者もほとんどいなかった。
残された者達
ナルテックスについてイギリス清教から正式な説明はなく、バードウェイは彼女を『明け色の陽射し』で引き取る可能性を口にした。また『花束のブロダイウェズ』と『旧き善きマリア』は姿を消し、コロンゾンが世界のどこかに他の秘匿戦力を残している可能性も浮上した。
浜面が見たもの
上条は後になって、浜面が拳銃の引き金を引いた最後の瞬間を思い返した。浜面は真正面から迫る上条ではなく、その少し後ろを見ていた。そして何かに向かって、ふざけるなと呟いていた。二人しかいなかったはずの宇宙船で浜面が何を見ていたのかという疑問だけが、答えのないまま残された。
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まとめ
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