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フィクション(Novel)八男って、それはないでしょう!読書感想

小説「八男って、それはないでしょう! 27巻」感想・ネタバレ

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フィクション(Novel)

八男26巻レビュー
まとめ
八男28巻レビュー

Table of Contents

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. ストーリー・プロット
        1. 主要な転換点
        2. 主人公を中心とした人物関係の変化
        3. 主人公の認識と周囲の評価
        4. クライマックス
        5. 巻末時点の状況
    2. ヴェンデリンの活躍 
    3. クーデターの鎮圧 
    4. ゾヌターク共和国 
    5. 巨大ゴーレム戦 
    6. 巨大魔道具解体 
  6. 登場キャラクター
    1. バウマイスター辺境伯家
      1. ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター
      2. エリーゼ・カタリーナ・フォン・ホーエンハイム
      3. イーナ・ズザネ・ヒレンブラント
      4. ルイーゼ・ヨランデ・アウレリア・オーフェルヴェーク
      5. ヴィルマエトル・フォン・アスガハン
      6. カタリーナ・リンダ・フォン・ヴァイゲル
      7. テレーゼ・フォン・フィリップ
      8. アマーリエ・フォン・マインバッハ
      9. フィリーネ・フォン・ブライヒレーダー
      10. エルヴィン・フォン・アルニム
      11. ハルカ・フォン・アウババ
      12. フリードリヒ・フォン・ベンノ・バウマイスター
      13. リサ・プレンツェル
      14. カチヤ・フォン・アスガハン
      15. アグネス・フュルスト
      16. ベティ・フュルスト
      17. サンドラ
      18. 藤子
      19. ルル
      20. 涼子
      21. マーガレット
      22. ローデリヒ
    2. ヘルムート王国(王宮・地方・教会)
      1. ヴァルド・フォン・ヘルムート
      2. クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング
      3. ブランターク・リングスタット
      4. ホーエンハイム枢機卿
      5. ケンプフェルト枢機卿
      6. エドガー軍務卿
      7. アームストロング伯爵
      8. ルックナー財務卿
      9. エーリッヒ・フォン・ベンノ・バウマイスター
      10. ワーレン
      11. ベッケンバウアー
      12. 爆縮のダンテ
      13. キンブリー
      14. 突風のリント
      15. ヘルムート王国の国王
    3. 反乱軍(ブレンメルタール一派)
      1. ブレンメルタール内務卿
      2. プラッテ伯爵
      3. シャーシェウド
      4. ロマーヌス・アルベルト・フォン・ヘルター
    4. ゾヌターク共和国(魔族)
      1. エリザベート・ホワイル・ゾヌターク九百九十九世
      2. ライラ・ミール・ライラ
      3. モール
      4. ルミ
      5. レミー
      6. カール・エント
      7. ミーシャ・エバンス
      8. オズワルト
    5. 世界征服同盟(魔族)
      1. オットー・ハインツ
      2. ハーネケン
      3. ライムント
      4. ヨーゼフ・アクス
      5. リライ・マックロー
      6. カイツェル・バートス
      7. ミランダ・レッシー
      8. ミハエル・レストール
      9. バースト・ハルク
      10. レオン・ツルク
      11. ウィッツ・ベン
      12. アツルマイト
    6. その他(あの世・外部・歴史上の人物)
      1. ユウ
      2. アルフレッド・レインフォード
      3. 大天使ファーラ
      4. 神様
      5. イシュルバーグ伯爵
      6. アーネスト
    7. 登場集団
      1. 世界征服同盟
      2. 魔道具ギルド
      3. 魔導ギルド
      4. 国権党
      5. 民権党
      6. ヘルムート王国軍
      7. 突入部隊
      8. 穴開け部隊
      9. ハグレ魔族
      10. 警備隊
  7. 展開まとめ
    1. 第一話 ヴェンデリンは外堀を埋めていく
    2. 第二話 ヴェンデリン、極秘外交をする
    3. 第四話 反撃開始
    4. 第五話 巨大ゴーレム 『大魔神』
    5. 第六話 王城突入作戦
    6. 第七話 救援
    7. 第八話 運命の二択
  8. 同シリーズ
    1. 八男って、それはないでしょう!シリーズ
    2. 異世界帰りのパラディンは、最強の除霊師となるシリーズ
    3. 異世界帰りの勇者は、ダンジョンが出現した現実世界で、インフルエンサーになって金を稼ぎます!シリーズ
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

死後の世界から生還したヴェンデリン(ヴェル)、導師、ブランタークの三人は、代王ヴァルドが率いる臨時政府のもと、ユーリックの町で合流する。
彼らは王都を占拠した反乱軍に対し、反撃作戦を開始することとなる。
物語前半では、王都で孤立していた教会本部を「瞬間移動」で救援。
非戦闘員の脱出を支援する一方、防衛戦力の強化も進めていく。さらに反乱軍の背後支援を断つため、ヴェルとヴァルドたちは魔族の国「ゾヌターク共和国」へ極秘の外交交渉に赴く。
魔王エリザベートらの仲介を受け、野党・国権党から「備蓄魔力の提供」と「反乱軍の政治的孤立化」を引き出す。
後半では、確保した大量の魔力を王国軍の魔法使いたちに分配し、王都奪還作戦を本格化させる。
反乱軍が切り札として投入した巨大ゴーレム『大魔神』に対しても、王国側は単純な物理火力で応戦するのではなく、王都への被害を最小限に抑えるため「戦略的移送」を選択する。
こうして巨大ゴーレムの無力化に成功し、王城を完全に包囲。反乱鎮圧はいよいよ最終局面へと進んでいく。

■ 主要キャラクター

  • ヴェンデリン(ヴェル):  バウマイスター辺境伯。死後の世界で修行を積んだことで魔力量が大きく増し、今巻では「瞬間移動」を活用して兵站や外交を主導するほか、大量の魔力供給も担う。
  • ヴァルド:  ヘルムート王国の代王(王太子)。自ら外交交渉に同行し、ヴェルの提案を即断・承認する、国のトップとしての役割を担う。
  • オットー:  魔族の反乱軍を率いる人物。王城を拠点に、巨大魔道具を使って世界規模でマナを吸収し続けているが、ゾヌターク共和国の世論が変化したことで後方支援を失う。
  • ブレンメルタール内務卿:  反乱軍の宰相。権力欲が強く、軍事の責任をプラッテ伯爵に押し付け、自身は安全な王城に籠もり政治的主導権の維持を図る。
  • プラッテ伯爵:  反乱軍の軍務卿。息子がゾヌターク共和国に拘留されたことへの恨みから反乱に加わる。巨大ゴーレムに搭乗するものの操縦には不慣れで、弾丸の装填を自ら行うなど、軍事面での無能ぶりをさらしてしまう。
  • シャーシェウド会長:  魔道具ギルド会長。魔導ギルドへの対抗心から反乱に協力し、巨大ゴーレムの開発者として自ら搭乗する。しかし、プラッテ伯爵との連携の悪さが浮き彫りになる。
  • 魔王(エリザベート):  ゾヌターク共和国の政治家との仲介役を務める。ヴェルがかつて売却した「極限鋼」が敵の兵器に使われていると知り、皮肉な反応を見せる。
  • マーガレット:  ヴェルが修行中に看護を担当した少女。外の世界で暮らすことを望み、ヴェル付きの世話係(メイド)として正式に雇われる。

書籍情報

八男って、それはないでしょう! 27
著者:Y.A 氏
イラスト:藤ちょこ 氏
出版社:KADOKAWAMFブックス
発売日:2022年12月23日
ISBN:9784046820228

(PR)よろしければ上のサイトから頂けると幸いです。

あらすじ・内容

あの世から帰還したヴェルたちの反撃の狼煙……の準備が進む。
修行により魔法の強化が格段に上がったとはいえ、マナが薄いことに変わりはなく、いきなりの直接対決はやはり分が悪い。そこで、まずは教会本部に逃げ込んだ非戦闘員の救出と援軍、次いでゾヌターク共和国と交渉しオットーたちの件で賠償は求めないかわりに、王城攻略で必要となる魔力の提供を求めるなどして、ヴェルは着々と外堀を埋めていった。
そんな中、オットーのサポーター会員たちがヴェル暗殺に乗り出すが、これが逆効果となった。その結果、オットーたちはゾヌターク共和国での後方拠点並びに支援を失い、王国内で孤立する羽目になるのだった……。
いよいよ始まる王都奪還作戦! 頭角を現し始めた魔王様の活躍にも注目の第二十七幕!

八男って、それはないでしょう! 27

感想

ハグレ魔族の問題から少しずつ姿を見せていたオットーたちの騒動が、27巻でようやく決着する。

振り返ると随分長かった。

魔力不足。

導師とブランタークの行方不明。

国王襲撃。

ヴェルまで行方不明。

王都クーデター。

そして王城占拠。

ここ数巻でどんどん規模が大きくなり、最終的には世界中のマナまで吸い上げる騒ぎになっていた。

ところが追い詰められたオットー側を見ると、内部も外部もかなりグダグダである。

理想を掲げていたはずなのに、新しい王として担ぎ出したのがヘルター元公爵。

しかもこいつが底抜けにおバカ。

さらにオットーを応援していた魔族たちからも、

「結局、王様を取り替えただけじゃないか」

と見放されてしまう。

革命を起こしたつもりが、やっていることは旧体制と大して変わらない。

そりゃ支持者も離れるわ。

民主共和制を掲げていた支持者から見れば「王様を替えただけ」。そりゃ離脱する

オットーたちはゾヌターク共和国の政治を批判し、新しい世界を作ると主張していた。

ところが実際にヘルムート王国でクーデターを成功させると、自分たちが新しい政治体制を作るのではなく、王族であるヘルター元公爵を新王として担ぎ出す。

しかもヘルターは以前ヴェルに敗れ、爵位を奪われた人物。

反省しているかと思えば全然そんなことはなく、

王になった。

エリーゼを妻にする。

と喜んでいる。

何も成長してないな、この人。

オットー側からすれば、王国を急激に変えれば反発されるので、王族を傀儡にして利用しただけなのだろう。

でもゾヌターク共和国にいる支持者からすれば、

「みんなが平等な新しい社会を作るんじゃなかったの?」

となる。

さらに世界的な魔力不足の原因が、オットーたちの巨大魔道具だという事実まで暴露される。自分たちだけ大量の魔力を使いながら、一般の魔族まで不景気と魔力不足で苦しめていたのだから、支持を失うのも当然である。

理想を語って権力者を批判していたのに、自分が力を持った途端に似たようなことを始める。

支持者から、

「所詮、お前も権力者と同じ穴の狢じゃないか」

と思われても仕方がない。

しかも大量離脱した後に残った支持者が、極秘交渉中のヴェル、導師、ブランタークを襲撃する。

相手悪すぎだろ。

あの世で修行して帰ってきた三人だぞ。

案の定、あっという間に無力化される。

その結果、ゾヌターク共和国側はさらに王国へ借りを作り、提供する魔力まで増やすことになる。

援護するどころか、完全に逆効果だったw

世界中から魔力を集めて王城に籠城。王国側も魔族の備蓄魔力で殴り返す

外部からの支援を失っても、オットーたちはまだ強い。

王城には巨大魔道具がある。

世界中からマナを吸収し、その魔力を使って王城全体へ強固な虹色のバリアーを展開する。

導師が殴っても駄目。

魔法使いたちが攻撃しても駄目。

地下まで覆われているので穴を掘って入ることもできない。

完全に籠城戦である。

しかも普通なら籠城している側が物資不足になるところ、オットーたちは少人数なので食料にも余裕がある。

一方の王国軍は、せっかくゾヌターク共和国から得た魔力をどんどん消費してしまう。

長引いたら王国側が不利。

そこで王国側が選んだのが、一点突破だった。

密偵がバリアー発生装置の位置を調査。

アーネストが複数のバリアーが重なっていない場所を計算。

そこへ大勢の魔法使いが攻撃を集中させ、人一人が通れる穴だけを開ける。

そして突入するのが、

導師。

ブランターク。

ヴェル。

さらにルイーゼ、イーナ、ヴィルマ、カタリーナ、テレーゼなど。

濃いな。

精鋭部隊というより、

いつもの非常識な魔法使いたち大集合。

オットー側にも魔力使い放題の指輪があるが、今度のヴェルたちはゾヌターク共和国から提供された備蓄魔力を持ち込んでいる。

前巻では一方的に魔力差で負けた。

今回はその差を埋めて殴り込み。

ちゃんと前回の敗北が反撃につながっているのが面白かった。

オットーと異空間で一騎打ち。助けに来たのが幼女な魔王様なのかよ

王城内部では、ヴェルたちとオットー率いる世界征服同盟が直接対決。

仲間たちはそれぞれ魔族を相手にし、ヴェルはオットーを引き受ける。

ところが追い詰められたオットーが古代の魔道具を使い、ヴェルを白い異空間へ引きずり込んでしまう。

ここがかなり危ない。

地面がない。

飛翔をやめたら永遠に落下。

しかも魔法の消費量が通常の何倍にも増える。

さらに異空間なので、奪った指輪から巨大魔道具の魔力を受け取れない。

オットーは大量の予備魔力を準備済み。

ヴェル、

また魔力切れでピンチじゃないか。

前巻で地獄まで行って修行したのに、相手もちゃんと対策してくる。

そして本当に魔力が尽き、ヴェルが落下し始めたところで、

誰かが後ろから支える。

助けに来たのは、

魔王エリザベート。

幼女な魔王様キター。

政治的にはほとんど実権を持っていないのに、純粋な魔法使いとして見るとヴェルや導師すら上回る魔力量を持っている。

こういう時だけ本当に「魔王」なんだよな。

しかもヴェルと《器合わせ》までして魔力量を増やし、二人でオットーを追い詰める。仲間たちも外から異空間を割るために動いており、最終的にオットーは魔力を使い果たして敗北する。

最後になって、

共和国の法律で裁け。

自分を保護しろ。

と言い出すのも何とも……。

散々他国でクーデターを起こして、人を殺し、ヴェルも二回殺そうとしておいて、それはさすがに無理だろ。

こうしてオットー本人は死亡。

長かった世界征服同盟との戦いも終わった。

……と思ったら、

まだ終わらない。

オットー死亡で自爆装置起動。最後は赤か黒かって、ベタすぎるだろw

オットーが死んだ直後、巨大魔道具がおかしな動きを始める。

理由は単純。

オットーの心肺停止と自爆装置が連動していた。

おい。

死んでも迷惑をかけるのか。

しかも巨大魔道具には世界中から吸い上げた膨大な魔力が溜まっている。

爆発すれば、

古代魔法文明崩壊の再現。

これまでの戦いが全部吹き飛ぶレベルである。

そこで人間と魔族が一緒になって巨大魔道具を解体する。

さっきまで戦っていた相手側の魔族技術者まで協力。

ヴェル。

導師。

ヴァルド。

王国の重臣。

魔王。

ライラ。

みんなで必死に部品を外していく。

そして最後に残ったのが、

赤いコード。

黒いコード。

どちらかを切れば停止。

どちらかを切れば即爆発。

出たよ。

お約束の二択w

専門家でも分からない。

時間もない。

そこで最終判断を任されるのがヴェル。

理由、

「お前は運がいいから」

技術はどこへ行った。

しかもヴェルが最終的に黒を選んだ理由が、

ルイーゼの今日の下着が黒だったから。

世界の命運を下着の色で決めるなw

黒いコードを切断。

警告音。

全員、

終わった。

と思う。

でも停止。

正解だった。

赤なら爆発していたらしい。

最後の最後まで『八男』だったな。

数巻かけて続いたオットー騒動は、魔族の政治問題から始まり、クーデター、王都占拠、世界規模の魔力不足まで広がった。

それなのに最後の決着が、

赤か黒か。

下着の色で黒。

というのが妙にこの作品らしい。

国王も無事に目を覚まし、巨大魔道具も完全解体。

ようやく日常へ。

と思ったら、領地に戻ったヴェルを待っていたのはローデリヒからの仕事だった。

世界を救った直後なのに、

「開発が遅れています」

休ませてやれよw

結局ヴェルにとっては、魔族の世界征服より領主の仕事から逃げる方が難しいのかもしれない。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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八男26巻レビュー
まとめ
八男28巻レビュー

考察・解説

ストーリー・プロット

主要な転換点

一連の動乱と王都奪還作戦では、戦局を大きく好転させた重要な転機がいくつもあった。後方支援の整備、世論の変化、魔力の確保、そして特殊な魔法の連携による障壁の突破まで、反攻を成功に導いた主な出来事とその影響を以下にまとめる。

ニーナの避難

  • 以前の状況
    教会本部には多くの非戦闘員がいたため、物資の消費が急速に進み、防衛面でも安全を確保する必要があった。
  • 出来事
    ヴェンデリンは瞬間移動魔法を使い、拠点の戦略的な移送を決断した。
  • 変化と影響
    教会本部が持ちこたえられる期間が大幅に延び、前線で戦うヴェンデリンも後方の状況を心配せずに済むようになった。

ルミによるスクープ記事の公開

  • 以前の状況
    首謀者のオットーは魔族の英雄として一定の支持を得ており、外部にも複数の支援組織があった。
  • 出来事
    巨大魔道具の稼働が魔族全体に甚大な被害を与えている事実と、レミー議員の決定的な失言を暴く告発記事が公開された。
  • 変化と影響
    オットーの支持者は急速に離れ、反乱軍は社会的な正当性と物資の補給ルートを失って、完全に孤立した。

備蓄魔力の確保

  • 以前の状況
    大気中のマナが枯渇したことで、王国軍の魔法使いたちは魔力不足に陥り、作戦の遂行に大きな支障が出ていた。
  • 出来事
    ゾヌターク共和国との交渉の末、同国が保管していた二百年前の備蓄魔力を正式に譲り受けた。
  • 変化と影響
    王国側の魔法使いたちは戦力を十分に回復し、王都奪還に向けた本格的な総攻撃が可能になった。

導師とアーネストの器合わせ

  • 以前の状況
    敵の防衛線となっていた巨大ゴーレムを強制移送するには膨大な魔力が必要だったが、アームストロング導師一人の魔力では足りなかった。
  • 出来事
    魔王たちに協力を断られたため、ほかに有効な手段がない中で、アーネストが器合わせの儀式を引き受けた。
  • 変化と影響
    導師が使える魔力は一時的に大幅に増え、巨大ゴーレムを戦場から強制移送することに成功した。

まとめ

これらの転機は、単なる武力行使だけで生まれたものではない。後方支援の最適化、メディアを通じた敵の補給網の分断、国外からのエネルギー資源の調達、そして戦術的な魔力強化が、複合的に機能した結果である。個々の課題を着実に乗り越えたことで、王国軍は不利な状況を覆し、王都奪還という最終目標の達成を確かなものにした。

主人公を中心とした人物関係の変化

一連の動乱と王都奪還作戦を経て、主人公を取り巻く人間関係は大きく進展した。国家の指導者や異種族の長との外交・軍事面での連携が深まる一方、領地防衛を担う家族や新たな使用人との信頼も確かなものとなっている。以下では、各人物との関係の変化を整理する。

ヴェルとヴァルド

  • 従兄弟としての情宜に加え、外交および軍事における唯一無二のパートナーとしての信頼関係が深化している。
  • ヴァルドはヴェルの実戦能力を高く評価し、ヴェルもまた、ヴァルドの王としての威厳を損なわないよう配慮して行動している。

ヴェルと魔王

  • 外交面での協力体制が確立した。
  • ヴェルが過去に売却した極限鋼が敵の兵器であるゴーレムに転用された事態象に対し、魔王側もヴェルの技術提供能力とそれによって生じた因果に驚愕に近い反応を示している。

ヴェルとマーガレット

  • 遭難時に看護を担ったことをきっかけに、正式な雇い主とメイドという関係が築かれた。
  • ヴェルの妻たちも彼女の功績を認め、正式な使用人として迎え入れている。

ヴェルとアグネス、ベティ、サンドラ

  • 妻としての愛情を改めて確かめ合ったうえで、王都戦の最中には領地を守る要となる後方防衛を、全幅の信頼のもと任されている。
  • 双方の間で、命令と信頼を託し合う関係がより明確になった。

まとめ

次期国王との連携や魔王との外交協力といった公的な関係が強化される一方で、後方を託す妻たちへの信頼や、命を救われた恩人への処遇など、私的な人間関係もより確かなものとなった。こうした関係の深化と役割の明確化は、激動の情勢を乗り越えた主人公陣営の基盤を、いっそう強固なものにしている。

主人公の認識と周囲の評価

数々の戦功を挙げ、外交でも成果を残しているにもかかわらず、主人公ヴェンデリンの自己評価と周囲からの評価には大きな隔たりがある。ここでは、平穏を望む彼自身の認識、周囲の人間や魔族が抱く客観的な評価、そしてそのギャップが際立つ場面を整理する。

ヴェルの自己認識

  • 人の顔や名前を覚えること、複雑な政治闘争といった煩わしい貴族の務めは、できる限り避けたいと考えている。その根底には、現代人的な失敗回避の意識がある。
  • 自分を高潔な英雄とは見なさず、あくまで自己保身を優先する利己的なリスク回避者だと捉えている。

周囲からの評価

  • 次期国王であるヴァルドらは、絶望的な戦況や難しい外交課題を次々に打開していくヴェルの戦闘能力と実務能力を高く評価している。
  • 魔族側の重鎮であるベッケンバウアーやキンブリーらは、短期間で魔力量を飛躍的に増やしたヴェルの異常ともいえる成長速度に驚いている。
  • 同時に、為政者の保身や心理的な隙を突く高度な策を巡らせる優秀な策士として、警戒と敬意を抱いている。

認識の差が現れた場面

  • 外交交渉の場で、ヴェル自身は手元にある客観的な事実や証拠を、そのまま示しているにすぎない。
  • 一方、対峙する魔族側はその振る舞いを、相手の政治的弱点を冷徹に突いて優位に立つ、極めて高度な外交戦略だと解釈している。

まとめ

本人にとっては、面倒事を避けて平穏を保つための防衛的な行動にすぎない。しかし、その行動が生み出す結果があまりに大きいため、周囲からは稀代の英雄や深謀遠慮の政治家として受け止められている。こうした主観的な動機と客観的な評価の食い違いは、強大な力を持ちながらも一般人らしい感覚を失わない主人公の、特徴的な一面をよく表している。

クライマックス

巨大ゴーレム「大魔神」との戦い

王都奪還作戦で反乱軍が投入した巨大兵器「大魔神」との戦いは、王都そのものが壊滅しかねない、極めて危険な局面だった。魔法を無力化する特殊装甲と圧倒的な巨体を備えた敵を前に、王国側が被害を最小限に抑えながら、いかに戦況を打開したのかを整理する。

発生原因

  • 魔道具ギルドのシャーシェウド会長は、魔導ギルドへの長年の恨みを晴らし、反乱を成功させるために、秘かに用意していた決戦兵器を戦場へ送り込んだ。
  • その装甲には、かつてヴェンデリンが売却した特殊金属「極限鋼」が転用されていた。

当初の状況

  • 圧倒的な巨体に加え、魔法を完全に無効化する極限鋼の装甲を備えていたため、王国側の通常攻撃はまったく通用しなかった。
  • アームストロング導師の強力な体当たりでさえ決定打にはならず、正面から力で押し切る戦い方は封じられてしまった。

操縦者の混乱と隙

  • 内部に乗り込んでいたプラッテ伯爵とシャーシェウド会長は大型兵器の操縦に不慣れで、連携も取れず、操縦席の中で仲間割れを始めてしまった。
  • 弾丸を手動で装填する構造だったため、装填のたびに攻撃が止まり、その都度、大きな隙をさらすことになった。

王国側の対応と戦略的判断

  • エリーゼはただちに指揮を執り、周辺住民の避難を速やかに完了させた。
  • 王都で高火力の魔法を使えば、誘爆や市街地の壊滅につながりかねない。そこでヴェンデリンは、その場で完全に破壊することを断念し、大魔神を市街地の外へ強制的に移送する戦術を選んだ。

局面を打開した転換点

  • 巨大なゴーレムを丸ごと浮かせて移送するには、膨大な魔力が必要だった。そのため、導師の魔力を増強することが不可欠となった。
  • 魔王たちに協力を断られた末、残された選択肢としてアーネストが導師との器合わせを引き受けた。これにより、移送に必要な魔力の基盤が一時的に確保された。

決着と事後経過

  • 飛翔魔法を強制的に付与された巨大ゴーレムは、そのまま王都の外にある無人の郊外へと移送された。
  • 王城に設置された魔力供給源とのつながりを断たれたゴーレムは、その後に展開された王国軍の包囲網によって、完全に活動を停止した。

まとめ

極限鋼の強固な防御と圧倒的な巨体を備えた大魔神の投入は、王都を未曾有の危機に陥れた。しかし、敵の操縦陣に連携不足という隙があったこと、そして都市を壊さないために強制移送を選んだ的確な判断と、器合わせによる魔力の確保がかみ合ったことで、王国側は市街地の被害を最小限に抑えながら脅威を排除することに成功した。

巻末時点の状況

王都奪還作戦の進展により、王国軍は戦況を大きく有利な方向へ押し戻した。一方で、敵本隊による王城籠城や世界規模の異変など、なお警戒すべき課題も残っている。ここでは、現在の戦力配置、解決済みの事態、継続する脅威、そして今後の情勢を左右する要素を整理する。

主人公の現在地

主人公は現在、王都の最前線で王城を包囲する部隊の中核を担い、作戦を指揮している。

解決した問題

王国軍と主人公陣営が抱えていた主要な課題のうち、以下の項目は解決に至った。

  • 深刻だった魔力不足は、完全に解消された。
  • 市街地を含む王都の大半を、奪還することに成功した。
  • 敵の背後で暗躍していた支援組織は、政治面・社会面の双方で完全に無力化された。

継続している問題

事態を完全に収束させるには、なお以下の脅威に対処する必要がある。

  • 王城には、オットーをはじめとする魔族の本隊が、なお立て籠もっている。
  • 巨大魔道具は依然として大気中のマナを吸収し続けており、環境異変の根本的な解決には至っていない。

今後につながる要素

今回の動乱を経て、国内外では今後の展開を左右しかねない新たな動きが生まれている。

  • ゾヌターク共和国では、民権党から国権党への政権交代が避けられない情勢となっている。
  • 遭難時に主人公を看病したマーガレットが雇用されたことで、バウマイスター辺境伯家では新たな役割や人間関係が形づくられつつある。

まとめ

王都の奪還、補給網の回復、そして敵を支援していた勢力の排除により、王国軍は反攻作戦の主導権を握った。しかし、王城に立て籠もる魔族本隊の排除と、巨大魔道具の停止という根本的な問題は未解決のままである。今後は王城の最終攻略を進める一方で、国外の政変や領地内における新たな体制づくりへの対応が焦点となる。

ヴェンデリンの活躍 

『八男って、それはないでしょう!』27巻で描かれるヴェンデリン(ヴェル)の活躍は、あの世で積んだ修行の成果が、戦闘・外交・判断力のすべてに表れたものだ。強力な魔法で敵をねじ伏せるだけでなく、王都の被害を抑え、国際問題を避けながら敵の包囲網を崩していく。ここでは、作中での主な活躍を整理する。

「瞬間移動」を駆使した戦術的ピストン輸送

現世に帰還したヴェンデリンは、代王ヴァルドの命令を受け、反乱軍に包囲されて孤立していた王都の教会本部へと瞬間移動で極秘裏に侵入した。彼が実行したのは、非戦闘員の脱出と前線戦力の強化である。

  • 非戦闘員の避難
    教会本部が長期の籠城に耐えられるよう、食料を消費する女性や子どもたち(エリーゼの母ニーナたちなど)を、瞬間移動で後方の都市ユーリックへ次々と避難させた。
  • 戦闘員の増派
    帰路にはユーリックから王国軍の兵士を大量に送り込み、教会本部の防衛網を大きく強化した。

これにより、王城の目前にある教会本部を、反撃のための強固な足がかりとして機能させ続けることに成功した。

ゾヌターク共和国への極秘外交と敵の孤立化

王国軍の深刻な魔力不足を解消するため、ヴェンデリンはヴァルドらと共に魔族の国であるゾヌターク共和国へ極秘裏に渡航した。

  • スクープ報道による敵の孤立
    密偵シャドウが撮影した王城中庭の巨大魔道具の写真や、オットーの独裁的な本音を録音した音声を新聞記者ルミにリークした。記事のスクープにより、魔族全体に魔力枯渇被害を与えている元凶がオットーであると判明し、彼を支援していた民権党政権は崩壊へ向かった。同時にオットーを支持していた若者層も離脱し、敵は社会的支援と補給を失った。
  • 備蓄魔力の獲得密約
    魔王エリザベートの仲介で野党である国権党の重鎮と接触し、テロに対する金銭賠償を求めない代わりに、放置されていた約200年前の大量の備蓄魔力を譲り受ける密約を締結した。これにより王国軍の魔法使いたちの魔力を完全回復させ、王都総攻撃のリソースを確保した。
  • 襲撃者の神速の無力化
    現地でオットーの狂信的な支持者5名に襲撃された際、相手の隙を突いて導師やブランタークと連携し、掌底打ちとスタン魔法で即座に無力化した。国際問題に配慮して死者を出さずに警備隊へ引き渡したことで、国権党に対して優位な立場を築いた。

巨大ゴーレム「大魔神」の再錬金による無力化

王都奪還作戦の開始に伴い、敵は魔道具ギルドの地下から全長50メートルの超巨大ゴーレムである大魔神を投入した。装甲には、かつてヴェンデリンが売却した魔法無効化金属である極限鋼が使用されていた。

  • 戦略的強制移送の決断
    市街地の壊滅的破壊を避けるため、ヴェンデリンはその場での破壊を断念し、飛翔魔法を用いて大魔神を上空100メートルまで持ち上げ、王都郊外の無人地帯まで強制移送した。
  • 魔貫通熱線の完全回避
    郊外へ墜落した大魔神が放つ障壁貫通熱線に対し、修行で培った実戦の勘によって発射前の予備動作から射線を見極め、すべて回避した。
  • 極限鋼を脆い鉄へと変化させる再錬金
    大魔神の操縦席に向けて極大光量のライト魔法を放ち、操縦者の視界を奪った。その隙に背後へ取りつき、膨大な魔力を注ぎ込んで装甲の極限鋼からオリハルコンやミスリルなどの成分を抽出する再錬金を実施した。装甲を通常の鉄へと劣化させたことで無敵性を奪い、完全沈黙へと追い込んだ。

オットーとの最終決戦と魔王との連携

王城を覆うバリアーを突破して突入したヴェンデリンは、世界征服同盟の魔族たちとの最終決戦に挑んだ。

  • 副党首ライムントの撃破
    立ちふさがった実力者ライムントに対し、懐へ踏み込んで至近距離から雷撃を放ち、一撃で戦闘不能にした。
  • 魔王エリーとの器合わせ
    オットーの魔道具によって魔力消費が激増する異空間へ引きずり込まれ、魔力が尽きかけた際、空間を突破して現れた魔王エリザベートと合流した。生き残るための緊急措置として魔族の伝統を越えた器合わせを行い、ヴェンデリンの魔力量は魔王と同等の領域まで増大した。
  • オットーの消滅
    粘着ファイヤーボールで相手の魔力を削り、最後は魔王からの魔力補充を受けながら最大威力の無属性魔法を放ち、オットーを消滅させて異空間から脱出した。

世界の破滅を防いだコード切断の決断

王城奪還後、巨大魔道具には世界崩壊級の自爆機能が仕掛けられていたことが判明する。

  • 最後の二択
    順調にコードの解体を進めたものの、巨大魔晶石に繋がる赤と黒のコードのどちらを切るべきか判断がつかない状況に陥った。
  • 決断と停止
    周囲が迷う中、ヴェンデリンはルイーゼの下着の色が黒であることを確認し、彼女の強運を信じて黒いコードを切断した。装置は無事に完全停止し、大陸規模の壊滅危機は回避された。

まとめ

オットーの消滅と巨大魔道具の解体、そして国王の覚醒により、王国を揺るがした動乱は収束を迎えた。世界を救う大功績を挙げたヴェンデリンであったが、領地へ帰還した直後には、遅れた開発計画を取り戻すため家臣のローデリヒによって土木工事の現場へと連行されることとなった。英雄としての圧倒的な実力と、日常における小市民的な立ち位置の双方が際立つ結末となった。

クーデターの鎮圧 

『八男って、それはないでしょう! 27』で描かれる王都奪還作戦は、これまでにないほどの危機に直面したヴェンデリンたちが、情報戦・外交・圧倒的な魔法能力を総動員してクーデターを鎮圧する総力戦である。前巻では反乱軍に王城を完全に占拠され、国王は昏睡状態に陥り、さらに世界規模でマナが枯渇するという絶望的な状況だった。本巻では、彼らがいかにしてこの未曾有の国家危機を乗り越えたのかを、4つのフェーズに分けて整理する。

フェーズ1:情報戦とゾヌターク共和国との極秘外交

クーデター鎮圧における最大の問題は、世界的なマナ不足によって王国側の魔法使いたちの魔力がほぼ尽きかけていたことだった。そこでヴェンデリンは正面突破を避け、敵の補給を断ちながら味方の戦力を確保するため、まず外交と情報戦に動いた。

  • オットーの孤立を招いた情報リーク
    ヴェンデリンは魔族の国・ゾヌターク共和国へ極秘に赴き、オットーが巨大魔道具を用いて世界中のマナを強制的に吸収している証拠写真や音声を現地メディアへリークした。このスクープによって、オットーたちを支援していた民権党政権は崩壊。若者層からの支持も失われ、敵は魔族社会における支援と補給の両方を断たれることになった。
  • 備蓄魔力を得るための密約
    魔王エリザベートの仲介により、ヴェンデリンは魔族の野党である国権党と極秘交渉を行う。テロへの金銭的補償を求めない代わりに、魔族の役人の怠慢によって約200年前から放置されていた大量の備蓄魔力、すなわち魔晶石を譲り受ける密約を結んだ。これにより、マナ不足に苦しんでいた王国軍の魔力は一気に完全回復した。

フェーズ2:前線の防衛と大魔神(巨大ゴーレム)の無力化

王都奪還作戦が始まると、敵の魔道具ギルドは切り札として、全長50メートルに及ぶ超巨大ゴーレム「大魔神」を投入する。このゴーレムは、かつてヴェンデリンが売却した魔法無効化金属・極限鋼で覆われており、高火力の魔法も通じない強固な装甲を備えていた。

  • 郊外への強制移送
    王都の市街地を壊滅させないため、ヴェンデリンたちはその場で大魔神を破壊することを断念した。飛翔魔法を使えるメンバー全員で大魔神を高度100メートルまで持ち上げ、王都郊外の無人地帯へ物理的に空輸して墜落させたのである。
  • 再錬金による無力化
    郊外での戦闘では、ヴェンデリンが強烈なライト魔法で操縦者の目をくらませ、その隙に背後へ回り込んだ。そして修行で増大した莫大な魔力を直接注ぎ込み、装甲に再錬金を施す。極限鋼からミスリルやオリハルコンなどの成分を抽出した結果、無敵だった装甲は脆い鉄へと変質し、大魔神は沈黙した。

フェーズ3:王城突入とオットーとの最終決戦

大魔神を無力化した王国軍は、王城を包む虹色のバリアの弱点を見極め、一斉に城内へ突入する。ヴェンデリンは立ちはだかった実力者ライムントに対し、身につけた体さばきから至近距離で雷撃を放ち、一撃で戦闘不能に追い込んだ。

  • 魔王エリーとの器合わせ
    最後の敵であるオットーは、ヴェンデリンを「魔法の消費量が5倍になり、魔力も自然回復しない」白い異空間へ強制的に引きずり込み、消耗戦を仕掛けてきた。魔力が尽きかけて落下したヴェンデリンを救うため、次元を突破して現れた魔王エリザベートが緊急避難として器合わせを決断する。両手をつないで力を通わせたことで、ヴェンデリンの魔力は魔王と同等の領域まで跳ね上がった。
  • オットーの完全消滅
    魔力を取り戻したヴェンデリンは、オットーの障壁を削る粘着ファイヤーボールを放ち、相手を魔力枯渇へ追い込む。最後はエリーから魔力補充の支援を受けながら、最大威力の無属性魔法を放ち、オットーを完全に消滅させた。こうしてヴェンデリンは異空間からの生還を果たす。

フェーズ4:世界の命運を懸けた究極の二択

オットーを倒した直後、彼が巨大魔道具に、自身の心臓停止と連動して世界崩壊級の大爆発を起こす自爆装置を仕掛けていたことが判明する。古代魔法文明崩壊の再来を防ぐため、一行はカバーを外し、配線を一本ずつ確認していった。

  • ルイーゼの強運と黒いコードの切断
    魔晶石につながる赤と黒のコードのどちらを切るべきか、技術者にも判断できない。代王ヴァルドたちは、幾度もの危機を生き延びてきたヴェンデリンの強運に世界の命運を託した。周囲が赤を推すなか、ヴェンデリンは妻ルイーゼに小声でその日の下着の色を尋ねる。彼女が「黒」と答えると、彼はその運を信じて黒いコードを切断した。数秒の沈黙の後、巨大魔道具は完全に停止し、大陸消滅の危機は回避された。

まとめ

巨大魔道具は無事に解体され、裏切りを主導したブレンメルタール内務卿らも逃亡の末に逮捕された。昏睡していた国王も意識を取り戻し、クーデターは完全に鎮圧される。

世界を救う大活躍を果たしてバウマイスター領へ戻ったヴェンデリンだったが、家臣のローデリヒからは、クーデターの影響で遅れた領地開発を取り戻すため、すぐに魔法による開墾作業へ向かうよう命じられる。肉体は休んでいたはずだと言われながら、夕食まで土木工事に駆り出されるという小市民的な日常への帰還をもって、物語は幕を閉じる。

本エピソードでは、武力による制圧だけでなく、経済・政治面から敵を包囲する策、装甲そのものを変質させる技術戦、そして最後には運を味方につける決断までが噛み合う、多角的な解決プロセスが描かれている。

ゾヌターク共和国 

『八男って、それはないでしょう! 27』に登場するゾヌターク共和国(魔族の国)は、王都を占拠したオットー率いる世界征服同盟への反撃を左右する、極秘外交の重要な舞台となった。単なる外国というだけではなく、高度な魔導技術に依存する社会が抱える脆さや、人間側のヴァルド王太子・ヴェンデリンらによる政治交渉と情報戦の巧みさが、印象的に描かれている。ここでは、作中で描かれたゾヌターク共和国をめぐる出来事を整理する。

魔力依存社会を襲った深刻な機能麻痺

人間社会以上に魔導技術へ依存して暮らしていたゾヌターク共和国は、オットーらが引き起こしたマナの枯渇(魔力回復量の低下)により、人間領を上回るほど壊滅的な経済混乱に陥っていた。

  • 不景気と都市の沈黙
    エネルギーを全面的に魔力へ頼っていたため、街の店舗や学校は閉鎖され、工場や企業も休業・倒産に追い込まれた。食料生産にも深刻な支障が出て、街を行き交う人の姿は激減した。
  • 軍事および外交の麻痺
    テラハレス諸島に展開する防衛隊は、空中艦隊さえ魔力を節約するため海上待機を強いられた。人間側との領土をめぐる外交交渉も、完全に停止してしまう。
  • 与党・民権党政権の機能不全
    当時の与党・民権党は、「魔力を節約しよう」という精神論的なスローガンを掲げるだけで、有効な対策を打ち出せなかった。その結果、国民の反発を招き、支持率は急落した。

ルミへの情報提供が招いたオットーの社会的孤立

ヴェンデリンらは、魔王エリザベートや密偵シャドウが集めた決定的な証拠を、親交のある新聞記者ルミへ提供した。

  • 大スクープによる世論の急変
    提供された証拠は、王城の中庭に設置された巨大魔道具の写真、反乱軍の内部組織図、さらにオットーが現体制の政治家を抹殺し国家を破壊すると公言した演説の録音データだった。ルミの所属するエブリディジャーナル紙がこれを大々的に報じたことで、世論は一気に変わった。
  • 敵サポーター組織の離脱
    オットーを既存社会を壊す英雄として支持していた若者のサポーター組織も、彼が魔族全体に被害を及ぼす独裁的な破壊者だと知ると、一斉に離反した。
  • 政権の崩壊と敵勢力の孤立
    オットーへの協力を表明していた民権党のレミー議員らは猛烈な批判を浴び、民権党政権は崩壊へ追い込まれた。これにより、王城に立て籠もる魔族らは祖国からの補給と支援を完全に断たれ、孤立無援となった。

国権党との極秘交渉と、二百年前の備蓄魔力

代王ヴァルドとヴェンデリンは、実権を握りつつあった野党・国権党のカール・エント、ミーシャ・エバンス両議員と極秘交渉を進めた。

  • 賠償金を求めない高等外交
    ヴァルドは魔族側に金銭的な賠償を求めなかった。公式な責任追及に踏み込めば交渉が長期化、あるいは決裂しかねないためであり、これは合理的な判断だった。
  • 放置されていた備蓄魔力の活用
    賠償金の代わりに、かつて失業対策や集票目的で買い取られ、手続きの不備から放置されていた約二百年前の大量の備蓄魔力(魔晶石)を譲り受ける極秘の取り決めを結んだ。
  • 合法的な魔力調達ルートの確立
    役人による自然減少としての会計処理を利用することで、誰も処罰されることなく合法的に大量の魔力を王国側へ流す裏ルートを完成させた。この魔力を魔力補充技術で王国軍の魔法使いたちに分配し、深刻な魔力不足を完全に解消した。

支持者の襲撃と国権党への決定的な恩

極秘交渉を終えて帰国しようとした一行の前に、事態を把握していないオットーの熱狂的な信者である若者5名が立ちふさがった。

  • 敵の迅速な無力化
    相手が演説を述べている隙を突き、ヴェンデリン、ブランターク、アームストロング導師の3名が間合いを詰め、魔力強化した掌底打ちやスタン魔法により瞬時に無力化した。
  • 外交カードへの転換
    共和国内で魔族を殺害した場合の国際問題を回避するため、全員を殺害せずに生け捕りにして拘束した。不祥事に直面した国権党は平謝りし、謝罪の証として提供する備蓄魔力をさらに増量した。結果として、後方支援者の排除とともに、より多くの魔力資源を獲得することに成功した。

まとめ:外交戦の成果

ゾヌターク共和国における外交劇は、実務能力を欠いた与党の怠慢、官僚の事なかれ主義、そして過激派サポーターの脆い結束といった魔族社会の構造的弱点を見抜き、賠償金という名目を魔力資源という実利へと転換させた見事な戦略的勝利である。のちに政権を獲得した国権党との間には、正式な国家承認や犯罪魔族に対する王国の法による厳罰化など、対等で実利的な友好関係が構築されていく契機となった。

巨大ゴーレム戦 

巨大ゴーレム「大魔神」との戦い

『八男って、それはないでしょう! 27』で描かれた巨大ゴーレム「大魔神」との戦いは、敵の圧倒的な技術力に対し、ヴェンデリンたちが知略や外交、さらにあの世での修行によって得た規格外の魔力を結集して挑んだ総力戦である。本稿では、王都を壊滅させかねない超巨大兵器との死闘が、どのように始まり、どのような経緯で決着したのかを解説する。

大魔神の出現と魔法完全無効化の脅威

王都の大半を王国軍に奪還された反乱軍が切り札として投入したのが、全長50メートルにも及ぶ金属製の巨大ゴーレム「大魔神」である。機体にはプラッテ伯爵と、魔道具ギルド会長のシャーシェウドが乗り込んでいた。

大魔神の最大の特徴は、魔法を無効化する特殊金属「極限鋼」が装甲に大量使用されていることだった。

  • 一般的な魔法使いが放つ攻撃魔法は一切通用しない。
  • アームストロング導師の必殺の体当たりも、装甲をへこませることができない。
  • 掌から魔法障壁を容易に貫通するビーム光線である魔貫通熱線を乱射する。

敵の致命的な弱点と構造的欠陥

大魔神は恐るべき性能を備えていた一方で、搭乗者側には看過できない弱点があった。

  • 搭乗者の操縦技術が未熟であり、操作方針を巡って内部で言い争いを展開した。
  • 魔砲の弾丸を手動で装填しなければならない構造になっており、装填のたびに攻撃が止まる大きな隙を露呈した。

王都を守るための大魔神・強制移送作戦

王都内で高火力の魔法を使えば、市街地まで壊滅しかねない。そこでその場での撃破は断念し、大魔神を王都郊外の無人地帯まで強制的に空輸する作戦が採用された。

  • 導師は魔力を得るためアーネストと器合わせを行い、一時的に膨大な魔力を獲得した。
  • ヴェンデリン、ブランターク、魔王、ライラ、青年魔族ら飛翔可能なメンバーが総出で大魔神にしがみつき、高度100メートルまで持ち上げて王都郊外へ移送した。

プラッテ伯爵の末路とヴェンデリンの再錬金

郊外へ墜落した際、シャーシェウド会長は自分の座席にだけ安全装置を取り付けていた。そのため、プラッテ伯爵は落下の衝撃に耐えられず死亡した。

墜落後もなお活動を続ける大魔神に対し、ヴェンデリンは次の手段で無力化を試みた。

  • 大光量のライトで操縦者の目を眩ませて沈黙させた。
  • 背中にしがみつき、修行で増大した膨大な魔力を強制的に注入した。
  • 装甲の極限鋼から稀少金属成分を抽出する再錬金を成功させ、装甲をただの脆い鉄へと変質させた。

決着と非情な遠隔自爆

装甲が脆くなった大魔神に、王国側は決定打を加える。

  • 導師が魔導機動甲冑で右腕を引き千切り、ブランタークが左腕を吹き飛ばした。
  • ルイーゼらが考案した同時膝カックンにより、大魔神は後ろへひっくり返って活動を停止した。
  • その直後、王城から盗聴していたオットーによって遠隔操作で自爆装置が作動した。
  • 魔王エリザベートが極黒の絶対防御魔法である闇の衣を展開し、大爆発から全員を無傷で守り抜いた。

まとめ

この巨大ゴーレム戦は、ロストテクノロジーによる兵器を相手に、搭乗者の未熟さを突き、器合わせで魔力を増幅し、飛行魔法で王都の外へ移送したうえで、最後は再錬金という科学知識と格闘技を組み合わせて無力化するという展開だった。ユーモラスでありながら、戦略性にも富んだ印象的なエピソードである。

巨大魔道具解体 

『八男って、それはないでしょう! 27』の終盤で描かれる、オットーとの決戦後に起きた巨大魔道具の解体と自爆阻止は、緊張感とユーモアが同居する重要なエピソードである。王都を奪還し、すべてが解決したかに思われた直後、一行は古代魔法文明崩壊の再来にもつながりかねない、かつてない危機に直面する。本稿では、その経緯と見どころを整理して解説する。

オットーの置き土産となった心臓連動型自爆システム

オットーとの空中戦を制し、彼を異空間で消滅させたヴェンデリンたち。しかし、オットーはただでは倒れず、周到な罠を残していた。

  • 心臓と魔道具の連動
    巨大魔道具には、オットーの心臓の鼓動と魔道具のリミッターが完全に連動する細工が施されていた。
  • 自爆モードへの強制移行
    オットーが消滅した瞬間、魔道具はマナの強制吸収や通信妨害を停止させた代わりに、蓄積されていた莫大な魔力を暴走させて自爆モードへと自動移行した。
  • 古代文明崩壊の再来リスク
    爆発が発生した場合、その規模は古代魔法文明崩壊と同等であり、爆心地である王都だけでなくリンガイア大陸全土の人間社会が壊滅する未曾有の大災害となることが予測された。

種族を超えた中庭での人海戦術

爆発が起これば、どれほど遠くへ逃げても助からない。そこで代王ヴァルドらは避難ではなく、その場で爆発を止めるという決断を下した。

  • 魔族技術者たちの協力
    巨大魔道具を管理していた魔族の技術者たちは、オットーの世界破壊計画に心酔していたわけではなかったため、自爆を止める具体的な手順を把握していた。彼らは拘束を解かれ、解体作業の指示役に回った。
  • 王国首脳陣や家族総出の解体作業
    時間が逼迫する中、バウマイスター辺境伯家の面々をはじめ、エドガー軍務卿やアームストロング伯爵、ルックナー財務卿、ホーエンハイム枢機卿、近衛騎士ワーレンまでもが現場に残り作業へ参加した。
  • 魔族陣営の参加
    魔王エリザベートやライラ、モールたち青年魔族も部品や金属資源の回収という実利を見据えつつ中庭に残り、身分や種族を越えた迅速な分解作業が展開された。

究極の二択と黒のコードの切断

関係者たちの懸命な協力により、カバーや内部装置の分解は順調に進んだ。しかし最終段階で、最大の難題が立ちはだかる。

  • 判別不可能な二本の配線
    心臓部の巨大魔晶石に繋がる赤と黒の二本のコードが残り、どちらを切れば安全停止し、どちらを切れば即座に大爆発するのかは技術者たちにも判別できなかった。
  • ヴェンデリンへの決断一任
    数日かけた解析を待つ猶予はなく、これまでの死線を悪運で生き延びてきたヴェンデリンの強運に世界の命運が一任された。
  • ルイーゼの勝負下着による決断
    アームストロング導師が赤を強く推す中、自身の運に自信が持てないヴェンデリンは、強運を持つ妻ルイーゼに今日の下着の色を小声で尋ねた。彼女が勝負下着の黒であると答えた瞬間、その運を信じて迷わず黒いコードを切断した。
  • 自爆の完全停止
    切断直後に装置は異音を上げたものの、数秒後には静まり返り自爆システムは完全に停止した。もし赤を切っていれば即座に大陸ごと消滅していたことが判明し、世界の崩壊は間一髪で回避された。

魔道具の完全処分と事後経過

自爆を阻止した巨大魔道具は、二度と悪用されないよう部品単位まで徹底的に解体された。部品は中古資材として再利用され、外装カバーは溶解のうえ金属資源として処理された。

これにより世界にはマナと魔力を回復できる環境が戻り、昏睡していた国王も覚醒。事態はようやく完全な収束を迎えた。大英雄となったヴェンデリンだが、その後は生死の境で下着の色を尋ねた件や、救出時に魔王をお姫様抱っこしていた件をめぐり、妻たちから厳しい追及を受けることになる。

まとめ

巨大魔道具の解体劇は、種族や立場を超えて全員が作業に当たる一体感と、世界の命運を下着の色という突拍子もない要素に委ねてしまう、ヴェンデリンらしい強運が印象的な結末である。英雄的な偉業を成し遂げながらも、領地へ戻れば家臣のローデリヒから開墾作業を命じられるなど、すぐに庶民的な日常へ戻っていく。この緩急もまた、作品の魅力が凝縮された幕引きとなっている。

八男26巻レビュー
まとめ
八男28巻レビュー

登場キャラクター

バウマイスター辺境伯家

ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター

バウマイスター辺境伯家の当主であり、本作の主人公である。平穏な生活を望む一方で、周囲の危機には積極的に関与する。合理的な思考に基づき、事態の収拾に努める。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・当主。
・物語内での具体的な行動や成果
瞬間移動を用いて教会本部から非戦闘員を救出した。ゾヌターク共和国への極秘外交に同行し、反撃用の魔力を確保した。巨大ゴーレムの装甲を再錬金で弱体化させ、異空間では魔王と協力してオットーを撃破した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
魔王との器合わせを経て魔力量を大幅に増大させた。

エリーゼ・カタリーナ・フォン・ホーエンハイム

ヴェンデリンの正妻であり、高い治癒魔法能力を持つ女性である。温和な性格でありながら、非常時には毅然とした態度を崩さない。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・正妻。
・物語内での具体的な行動や成果
王都奪還戦において負傷兵や避難民の救護を担当した。異空間から生還した夫を迎えて後方支援を継続した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

イーナ・ズザネ・ヒレンブラント

槍術と火魔法を駆使して戦うヴェンデリンの側室である。真面目な気質であり、周囲への配慮を怠らない。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
王都の詰所奪還戦に参加して敵兵を無力化した。オットー戦ではルイーゼと連携してヨーゼフを撃破した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
敵の指輪を回収し、味方の魔力補給に貢献した。

ルイーゼ・ヨランデ・アウレリア・オーフェルヴェーク

魔闘流の使い手であり、近接格闘能力に長けた側室である。小柄な体躯を活かした素早い動きを得意とする。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの膝裏を攻撃して転倒させた。魔力隠蔽を用いてヨーゼフの懐に飛び込み、強烈な打撃を与えて倒した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
巨大魔道具の自爆解除に際し、自身の感覚をもとに助言した。

ヴィルマエトル・フォン・アスガハン

怪力を持つ狩人出身の側室である。寡黙ながらも前線で高い突破力を発揮する。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
特大斧を用いてリライに突撃し、敵の防御を固定させた。巨大魔道具の解体作業にも加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

カタリーナ・リンダ・フォン・ヴァイゲル

風魔法を専門とする名門出身の側室である。高いプライドを持つが、実務には実直に取り組む。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。ヴァイゲル準男爵領・領主代理。
・物語内での具体的な行動や成果
王城を覆う虹色のバリアーを最初に視認した。ミランダとの竜巻対決において、相手の魔法の制御を奪って勝利した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

テレーゼ・フォン・フィリップ

前フィリップ公爵であり、高度な政治的見識を有する側室である。土魔法の扱いにも優れている。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室(前フィリップ公爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの転倒作戦に参加した。多重土壁と砂を用いてカイツェルを窒息させ、戦闘不能に追い込んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

アマーリエ・フォン・マインバッハ

本領のパウルブルクを守る侍女長であり、実質的な妻の一人である。穏やかな性格で家族を支える。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・侍女長。実質的な側室。
・物語内での具体的な行動や成果
本領に滞在し、子供たちの保護や領内統括を担当した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

フィリーネ・フォン・ブライヒレーダー

ブライヒレーダー辺境伯の娘であり、慎ましい生活を好む側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
アマーリエとともに本領の屋敷を守る役割を担った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

エルヴィン・フォン・アルニム

ヴェンデリンの幼馴染であり、信頼の厚い筆頭家臣である。剣術の達人として前線に立つ。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・筆頭家臣。
・物語内での具体的な行動や成果
王都奪還戦において敵兵の武器を弾き、拠点を制圧した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ハルカ・フォン・アウババ

ミズホ公爵家の血を引く剣士であり、エルヴィンの妻である。
・所属組織、地位や役職
アルニム家・妻。
・物語内での具体的な行動や成果
詰所の制圧戦において、エルヴィンとともに敵兵を無力化した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

フリードリヒ・フォン・ベンノ・バウマイスター

ヴェンデリンとエリーゼの間に生まれた長男である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・嫡男。
・物語内での具体的な行動や成果
本領のパウルブルクで保護されていた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

リサ・プレンツェル

「暴風雨」の異名を持つ元冒険者の魔法使いであり、ヴェンデリンの側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
氷魔法の対決においてミハエルを完全に凍結させた。巨大ゴーレムの足元を攻撃して転倒させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

カチヤ・フォン・アスガハン

速度強化魔法を操る元冒険者の側室である。双剣を用いた軽快な戦闘を得意とする。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴィルマと連携し、死角からリライの背中を切り裂いて制圧した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

アグネス・フュルスト

平民出身の魔法使いであり、ヴェンデリンの弟子兼側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
本領防衛の重要性を説かれ、留守居役を引き受けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ベティ・フュルスト

アグネスと行動を共にする魔法使いの側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンの命に従い、本領パウルブルクの防衛任務に就いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

サンドラ

アグネスらの仲間であり、ヴェンデリンの側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
本領の安全確保のため、後方の守備を担当した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

藤子

アキツシマ島出身の幼い魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・将来の妻候補。
・物語内での具体的な行動や成果
本領に滞在し、領内の防衛を担った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ルル

藤子の親友である幼い魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・将来の妻候補。
・物語内での具体的な行動や成果
本領の警備体制を維持するために待機した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

涼子

アキツシマ島の前領主であり、現在はヴェンデリンの側室である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・側室。
・物語内での具体的な行動や成果
アキツシマ島に留まり、現地の開発と防衛を継続した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

マーガレット

ピンス村出身の素朴な少女である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・メイド。
・物語内での具体的な行動や成果
ユーリックの宿でヴェンデリンの身の回りの世話を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ヴェンデリンの正式な専属使用人として雇用された。

ローデリヒ

バウマイスター辺境伯家の家政全般を管理する有能な家令である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家・家政顧問。
・物語内での具体的な行動や成果
本領の治安と開発業務を滞りなく統括した。帰還したヴェンデリンに即座に公務の再開を求めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ヘルムート王国(王宮・地方・教会)

ヴァルド・フォン・ヘルムート

ヘルムート王国の王太子であり、代王を務める指導者である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・王太子。代王。
・物語内での具体的な行動や成果
ゾヌターク共和国への極秘外交を主導した。王都奪還作戦の総指揮を執り、巨大魔道具の解体作業にも自ら加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
クーデターの鎮圧を完遂し、次期国王としての統治基盤を固めた。

クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング

王国最強と称される王宮筆頭魔導師である。豪快な武闘派で、直情的な性格を持つ。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・王宮筆頭魔導師。
・物語内での具体的な行動や成果
アーネストと器合わせを行って魔力を増大させた。巨大ゴーレムの右腕を引き千切り、バーストとレオンの二人を同時に気絶させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ブランターク・リングスタット

ブライヒレーダー辺境伯家に仕える経験豊富な魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
ブライヒレーダー辺境伯家・筆頭魔法使い。
・物語内での具体的な行動や成果
得られた魔力を王国軍の魔法使いたちへ分配した。ウィッツの急所を突いて制圧した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ホーエンハイム枢機卿

教会勢力を統括する最高幹部であり、エリーゼの祖父である。
・所属組織、地位や役職
教会・枢機卿(子爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
教会本部で籠城を指揮し、反乱軍の王都完全掌握を防いだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ケンプフェルト枢機卿

教会の総司教を務める重鎮である。
・所属組織、地位や役職
教会・総司教(枢機卿)。
・物語内での具体的な行動や成果
教会本部での防衛体制を維持した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

エドガー軍務卿

軍務閥を率いる大貴族である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・軍務卿(侯爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
ユーリックの町に本営を置き、王都包囲作戦を統括した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

アームストロング伯爵

導師の実兄であり、軍系貴族の重臣である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・貴族(伯爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
パワードアーマーの修繕をアーネストに依頼し、巨大魔道具の解体作業にも参加した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ルックナー財務卿

王国の財政管理を一手に担う大臣である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・財務卿(侯爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
教会本部に残り、反乱軍による国庫の浪費を警戒した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

エーリッヒ・フォン・ベンノ・バウマイスター

ヴェンデリンの実兄であり、財務能力に優れた官僚である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・財務官僚。
・物語内での具体的な行動や成果
ユーリックの臨時政庁において財政処理を主導した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
非常時の実務能力を高く評価された。

ワーレン

近衛騎士隊の中隊長を務める実直な武人である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・近衛騎士隊中隊長。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大魔道具の解体作業に加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ベッケンバウアー

魔導技術の権威である。魔道具ギルドに対して強い対抗心を持つ。
・所属組織、地位や役職
魔導ギルド・幹部。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの移送作戦に参加し、魔力の行使に協力した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

爆縮のダンテ

高名な実力派魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
冒険者。
・物語内での具体的な行動や成果
王都内で動物型ゴーレムの群れを火魔法で殲滅した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

キンブリー

「爆炎」の二つ名を持つ上級魔法使いである。家庭的な一面を持つ。
・所属組織、地位や役職
冒険者。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの移送作戦に加わり、テレーゼらと連携して敵を転倒させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

突風のリント

風魔法を得意とする魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
王国所属魔法使い。
・物語内での具体的な行動や成果
王城中庭にある巨大魔道具の魔力暴走の兆候を本隊へ報告した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ヘルムート王国の国王

ヘルムート王国の現国王である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国・国王。
・物語内での具体的な行動や成果
反乱鎮圧後に昏睡状態から目覚め、リハビリを開始した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
復帰までの間、ヴァルドへ引き続き政務を委任した。

反乱軍(ブレンメルタール一派)

ブレンメルタール内務卿

クーデターを主導した反乱軍の首謀者である。権勢欲が強く、自己保身に長ける。
・所属組織、地位や役職
反乱軍・宰相(自称)。元内務卿(侯爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
軍事責任をプラッテ伯爵へ押し付け、自身は王城に籠城した。敗色濃厚となるとヘルター元公爵を連れて逃亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
逃亡中にユウによって捕縛され、実験材料として連れ去られた。

プラッテ伯爵

空軍閥の重鎮であり、反乱に加担した貴族である。
・所属組織、地位や役職
反乱軍・軍務卿(自称)。元伯爵。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムに搭乗して砲撃を行ったが、操縦者同士の不和を露呈させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ゴーレムの落下衝撃により死亡した。

シャーシェウド

魔道具ギルドの会長であり、反乱軍の幹部である。
・所属組織、地位や役職
魔道具ギルド・会長。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレム「大魔神」を操縦して魔貫通熱線を放った。プラッテ伯爵を見捨てて自らの安全を図った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
オットーによるゴーレムの遠隔自爆に巻き込まれて消滅した。

ロマーヌス・アルベルト・フォン・ヘルター

反乱軍が傀儡として擁立した新王候補である。
・所属組織、地位や役職
元ヘルター公爵。反乱軍傀儡新王。
・物語内での具体的な行動や成果
氷結から生還した後に再び新王を名乗った。ブレンメルタールとともに逃亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ユウの魔法で拘束され、未知の空間へ連行された。

ゾヌターク共和国(魔族)

エリザベート・ホワイル・ゾヌターク九百九十九世

魔族の伝統を守る若き魔王である。高いカリスマ性を持つ。
・所属組織、地位や役職
ゾヌターク共和国・魔王。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの自爆から「闇の衣」を展開して味方を守った。異空間へ突入し、ヴェンデリンと器合わせを行ってオットー討伐を支援した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ヴェンデリンとの器合わせを通じて深い絆を結んだ。

ライラ・ミール・ライラ

魔王を補佐する優秀な魔族の宰相である。
・所属組織、地位や役職
魔王側近・宰相。
・物語内での具体的な行動や成果
国権党との秘密交渉を仲介した。ハグレ魔族の統制と保護に尽力した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

モール

アーネストの教え子である魔族の青年である。
・所属組織、地位や役職
魔王の配下。
・物語内での具体的な行動や成果
パワードアーマーの鑑定を行い、巨大ゴーレムの移送作戦にも加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ルミ

新聞社エブリディジャーナルの若手女性記者である。
・所属組織、地位や役職
エブリディジャーナル・記者。
・物語内での具体的な行動や成果
オットーらの巨大魔道具が引き起こした魔力被害をスクープとして報道した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
反乱軍の後方支援組織を世論によって壊滅させた。

レミー

民権党に所属する女性政治家である。
・所属組織、地位や役職
民権党・議員。
・物語内での具体的な行動や成果
オットーらへの支援を公言し、強い世論の批判を招いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
党の支持率急落の引き金となった。

カール・エント

野党国権党の重鎮議員である。
・所属組織、地位や役職
国権党・議員。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴァルド代王との裏交渉に応じ、備蓄魔力の提供を承認した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ミーシャ・エバンス

国権党に所属する有力政治家である。
・所属組織、地位や役職
国権党・議員。
・物語内での具体的な行動や成果
カールとともにヘルムート王国との密約を締結した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

オズワルト

民権党の議員であり、不当な利益を狙う人物である。
・所属組織、地位や役職
民権党・議員。
・物語内での具体的な行動や成果
オットーの支援者へヴェンデリンらの滞在先情報を漏洩させた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

世界征服同盟(魔族)

オットー・ハインツ

過激派組織「世界征服同盟」の党首である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・党首。
・物語内での具体的な行動や成果
王城に巨大魔道具を設置して通信妨害を展開した。ヴェンデリンを異空間に閉じ込めたが、魔王の支援を受けた彼に敗北した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
光の奔流に包まれて消滅した。

ハーネケン

オットーの支援組織を率いる魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・支援者。
・物語内での具体的な行動や成果
サポーターを率いてヴェンデリンらを襲撃したが、返り討ちに遭った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
警備隊に逮捕された。

ライムント

世界征服同盟の副党首である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・副党首。
・物語内での具体的な行動や成果
二刀流の氷の刃でヴェンデリンに挑んだが、雷撃を受けて倒された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
拘束され魔力吸着装置を装着された。

ヨーゼフ・アクス

世界征服同盟の幹部魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・幹部。
・物語内での具体的な行動や成果
魔力の触手を操ってイーナらと交戦したが、ルイーゼの強打で肋骨を折られて倒れた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
捕縛された。

リライ・マックロー

世界征服同盟の団員である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
カチヤとヴィルマの連携攻撃を受け、背後から斬り裂かれて気絶した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
指輪を奪われて拘束された。

カイツェル・バートス

世界征服同盟の参謀役を務める魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・参謀。
・物語内での具体的な行動や成果
テレーゼの多重土壁に閉じ込められ、砂による窒息で気絶した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
捕獲された。

ミランダ・レッシー

女装を好む世界征服同盟の魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
カタリーナと竜巻対決を繰り広げたが、制御を奪われて敗北した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
拘束された。

ミハエル・レストール

軽薄な言動を取る世界征服同盟の魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
リサにブリザードで挑んだが、絶対零度によって全身を凍結させられた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
氷漬けのまま無力化された。

バースト・ハルク

屈強な肉体を持つ世界征服同盟の魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
レオンとともに導師を攻撃したが、魔法障壁を突破されて殴り倒された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
気絶させられて捕縛された。

レオン・ツルク

小柄で素早い動きを得意とする魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
バーストとともに導師に挑んだが、強烈な打撃を受けて戦闘不能となった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
拘束された。

ウィッツ・ベン

見た目を重視した派手な魔法を使う魔族である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・団員。
・物語内での具体的な行動や成果
ブランタークを攻撃したが、足元からの岩棘によって両足を貫かれ気絶した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
捕縛された。

アツルマイト

オットーに従う魔族の技術者である。
・所属組織、地位や役職
世界征服同盟・技術員。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレムの遠隔自爆スイッチをオットーへ手渡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

その他(あの世・外部・歴史上の人物)

ユウ

逃亡中のブレンメルタールらの前に現れた謎の女性魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
研究者。
・物語内での具体的な行動や成果
反乱失敗により追われていたブレンメルタールとヘルターを捕らえ、実験材料として連れ去った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

アルフレッド・レインフォード

あの世でヴェンデリンたちを指導した師匠である。
・所属組織、地位や役職
故人。
・物語内での具体的な行動や成果
弟子たちを鍛え上げ、現世へ送り出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

大天使ファーラ

天界の管理を司る大天使である。
・所属組織、地位や役職
天界・大天使。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンたちへ神の加護を与え、現世への帰還を見守った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

神様

世界を統べる最高神である。
・所属組織、地位や役職
最高神。
・物語内での具体的な行動や成果
現世へ戻るヴェンデリンたちから特定の記憶を消去した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

イシュルバーグ伯爵

古代魔法文明時代の天才研究者である。
・所属組織、地位や役職
古代魔法文明・研究者(伯爵)。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大魔道具の開発者として言及される。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

アーネスト

古代文明の研究を専門とする魔族の学者である。
・所属組織、地位や役職
考古学者。
・物語内での具体的な行動や成果
パワードアーマーを応急修理し、導師と器合わせを行って魔力を提供した。異空間への扉を開放して魔王を送り込んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

登場集団

世界征服同盟

オットー・ハインツが率いる魔族の過激派組織である。
・所属組織、地位や役職
魔族過激派集団。
・物語内での具体的な行動や成果
王城を拠点として巨大魔道具を稼働させたが、首謀者たちが全滅・捕縛された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
組織が壊滅した。

魔道具ギルド

魔道具の製造を取り仕切る職人組織である。
・所属組織、地位や役職
職人ギルド。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ゴーレム「大魔神」や動物型ゴーレムを投入して反乱に加担した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
反乱鎮圧後に解体され、魔導ギルドへ吸収合併される方針となった。

魔導ギルド

魔導技術の研究を行う学術機関である。
・所属組織、地位や役職
研究機関。
・物語内での具体的な行動や成果
王都の本部建物が巨大ゴーレムによって破壊された。所属魔法使いたちが教会本部の防衛に貢献した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

国権党

ゾヌターク共和国の野党第1党である。
・所属組織、地位や役職
政党組織。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴァルド代王と秘密裏に交渉し、備蓄魔力の提供と反乱軍の政治的非承認を決定した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
民権党の失脚に伴い、次期政権を担うことが確実となった。

民権党

ゾヌターク共和国の与党である。
・所属組織、地位や役職
政党組織。
・物語内での具体的な行動や成果
魔力不足への対応に失敗し、オットー支持発言によって強い世論の批判を浴びた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
支持率が急落し、崩壊寸前へ追い込まれた。

ヘルムート王国軍

王国の防衛を司る正規軍である。
・所属組織、地位や役職
国家正規軍。
・物語内での具体的な行動や成果
王都を包囲して反乱軍の各拠点を奪還し、王城の完全制圧を達成した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

突入部隊

虹色のバリアーに開けた穴から王城内へ突入した精鋭魔法使いたちである。
・所属組織、地位や役職
王国特別突入部隊。
・物語内での具体的な行動や成果
城内へ侵入してバリアー発生装置を破壊し、魔族たちと直接交戦した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

穴開け部隊

王城を覆うバリアーの弱点に魔法を集中させた魔法使いたちである。
・所属組織、地位や役職
城外支援部隊。
・物語内での具体的な行動や成果
アーネストが特定した地点へ無属性魔法を放射し、突入用の穴をこじ開けて維持した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

ハグレ魔族

ゾヌターク共和国から人間領へ渡ってきた魔族たちである。
・所属組織、地位や役職
魔族労働者層。
・物語内での具体的な行動や成果
魔王の説得を受け入れ、オットーらの反乱への不参加を表明した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

警備隊

ゾヌターク共和国の治安維持機関である。
・所属組織、地位や役職
警察組織。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンらに制圧されたオットーの支援者たちを引き取り、拘束した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特になし。

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八男26巻レビュー
まとめ
八男28巻レビュー

展開まとめ

第一話 ヴェンデリンは外堀を埋めていく

教会本部の防衛強化

ヴェンデリンは反乱軍に包囲された教会本部へ瞬間移動し、ホーエンハイム枢機卿やルックナー財務卿と再会した。教会本部は王都に残る重要拠点として維持する方針となっており、ヴェンデリンは女性や子供などの非戦闘員をユーリックへ避難させ、代わりに王国軍兵士を送り込んだ。

ニーナも避難し、父や兄は神官として教会本部に残った。ホーエンハイム枢機卿とルックナー財務卿も籠城を続け、反乱軍への抵抗を支えることになった。

ゾヌターク共和国への布石

王城の国庫を反乱軍に握られたことを危惧するルックナー財務卿に対し、ヴェンデリンはヴァルドと共にゾヌターク共和国へ向かう予定を明かした。

反撃に必要な大量の魔力を確保するため、オットーたち魔族が関与した事件を材料に共和国側と交渉する考えであった。ヴェンデリンは教会本部の避難と増援を終え、次の反撃準備へ移った。

第二話 ヴェンデリン、極秘外交をする

ゾヌターク共和国との秘密交渉

ヴェンデリンはヴァルド、導師、ブランタークと共にゾヌターク共和国を極秘訪問し、エリー、ライラたちと合流した。共和国では魔力回復量の低下によって社会全体が深刻な不景気に陥っており、有効策を打てない民権党政権への不満が高まっていた。

さらに民権党の一部がオットーたちへの協力を主張していたため、ヴェンデリンたちは王城の巨大魔道具やオットーの演説などの証拠をルミへ提供した。オットーが共和国そのものまで支配対象としている事実も明らかとなり、ルミはその矛盾を記事にすることを決めた。

国権党との合意

ライラの仲介で、ヴェンデリンたちは野党国権党のカール・エントとミーシャ・エバンスに接触した。双方は将来の国家承認や犯罪者の扱いについて秘密裏に合意し、オットーたちが共和国政府とは無関係の重罪人であることも確認した。

ヴァルドは金銭賠償の代わりとして、共和国政府が長年蓄えていた大量の備蓄魔力を求めた。国権党側は提供を認め、ヴェンデリンとブランタークが魔力を共通化して王国側の魔法使いへ分配することで、反撃に必要な魔力を確保できる見通しが立った。

民権党政権の失速

オットー支持発言や備蓄魔力を放出しなかった問題、ルミの記事などが重なり、民権党政権の支持は急落した。ヴェンデリンたちは大量の魔力を手に入れ、王都奪還へ向けて大きな優位を得た。

第三話 ヴェンデリン、図らずもオットーたちを孤立させる

オットー支持層の崩壊

ルミの記事によって、オットーの理想と実際の行動の矛盾が広く知られた。巨大魔道具による魔力回復低下や共和国支配の野望まで暴露され、支援組織からサポーターが次々と離脱した。

支援者五人の襲撃

焦ったハーネケンは、ヴェンデリンたちが国権党と交渉していると知り、残ったサポーター五人で襲撃した。しかしヴェンデリン、導師、ブランタークは相手が魔法を使う前に接近し、短時間ですべて無力化した。

五人は殺されず警備隊へ引き渡され、国権党側は詫びとして提供する魔力をさらに増やした。これによりオットー側の共和国での支援基盤はほぼ失われた。

第四話 反撃開始

王都奪還の準備

反乱軍は王都を王国軍に包囲され、徐々に追い詰められていた。一方ヴェンデリンはゾヌターク共和国から得た魔力を持ち帰り、王国の魔法使いたちへ補充した。

エリーたちもハグレ魔族へ事情を説明し、オットー側へ加わらないよう働きかけた。アグネスたちは万一に備えてバウマイスター辺境伯領の防衛へ戻り、ヴェンデリンたちは王都奪還戦へ集中した。

マーガレットの同行

ヴェンデリンはユーリックで、自分を看病したマーガレットと再会した。外の世界へ出たいという彼女の希望と恩を考え、ヴェンデリンはメイドとして迎えることを認めた。

パワードアーマーの修理

王城脱出に使用された二着のパワードアーマーは大きく破損していた。アーネストが呼び出され、反乱側が勝てば研究まで歪められると説得されると、応急修理を引き受けた。

王都反撃の開始

王国軍は王都各地の反乱軍拠点へ一斉に攻撃を開始した。ヴェンデリンたちは敵の魔法使いや兵士を次々と無力化し、導師とブランタークの部隊も拠点を制圧した。

王都の大半が奪還される中、反乱側は王城から援軍を出さず静観していた。その理由は、魔道具ギルド本部地下から現れた巨大な金属製ゴーレムにあった。

第五話 巨大ゴーレム 『大魔神』

大魔神の出現

魔道具ギルドが開発した巨大ゴーレムにはプラッテ伯爵とシャーシェウド会長が搭乗していた。約五十メートルの巨体は大量の魔砲を備え、装甲にはヴェンデリンが製造した極限鋼が使われていたため、通常の魔法や導師の体当たりでも傷つかなかった。

ヴァルドは、政府に隠れて兵器を開発していた魔道具ギルドを反乱鎮圧後に解体する方針を固めた。

大魔神の空輸

王城との連携を断つため、導師は巨大ゴーレムを王都郊外へ運ぶ案を出した。アーネストとの器合わせによって魔力量を増やした導師を中心に、ヴェンデリン、ブランターク、エリーたち多数の魔法使いがゴーレムを持ち上げ、郊外の無人地帯まで運んだ。

そこで一斉に手を離し、大魔神を地面へ墜落させた。プラッテ伯爵は死亡したが、シャーシェウド会長と機体は生き残った。

極限鋼の無力化

大魔神は魔貫通熱線などで抵抗したが、ヴェンデリンは背中へ取りつき、妨害を押し切って極限鋼を再錬金し、普通の鉄へ変化させた。

弱体化した機体は導師やブランタークに両腕を破壊され、ルイーゼたちの攻撃で両膝も潰されて倒れた。

大魔神の自爆

シャーシェウド会長を捕らえようとした直前、王城から遠隔操作された自爆装置が起動した。巨大ゴーレムは爆発したが、エリーが闇の衣を展開したことでヴェンデリンたちは生き延びた。

王城へ戻ると、城全体は強力な虹色の障壁に覆われていた。王国側は大量の魔力を消耗しており、突破方法を考える必要が生じた。

第六話 王城突入作戦

虹色の障壁突破

王城の虹色障壁は、複数のバリアー発生装置に巨大魔道具から魔力を供給することで形成されていた。地下まで覆われているため、ヴァルドはシャドウの調査から装置の重なりが薄い地点を特定し、そこへ魔法を集中して穴を開ける作戦を立てた。

翌朝、数十人の魔法使いが障壁へ攻撃を集中し、ヴェンデリン、導師、ブランターク、妻たちを中心とした精鋭が内部へ突入した。

世界征服同盟との再戦

突入部隊が極限鋼で覆われたバリアー発生装置を破壊し始めると、オットー率いる世界征服同盟が現れた。

ヴェンデリンは副党首ライムントを雷撃で即座に戦闘不能にし、最も魔力の多いオットーを引き受けた。残る仲間たちはそれぞれ一人または二人の魔族と戦い、各個撃破する方針となった。

オットーとの空中戦

オットーは巨大魔道具からほぼ無尽蔵に魔力を得て攻撃を続けたが、ヴェンデリンは魔力効率を高めた戦い方で時間を稼いだ。

イーナとルイーゼがヨーゼフを倒して合流し、さらに敵から奪った指輪を使うことで、ヴェンデリンたちも巨大魔道具から魔力を受け取れるようになった。オットーだけの優位は失われ、三人は彼を追い詰めた。

白い異空間

敗北を悟ったオットーは古代のペンダントを使い、ヴェンデリンを白い異空間へ転移させた。そこでは地面がなく、飛翔を維持するだけでも通常の数倍の魔力を消費した。

ヴェンデリンは奪った指輪から巨大魔道具の魔力を得ることもできず、オットーは予備魔力を使って先にヴェンデリンを消耗させるつもりでいた。

第七話 救援

世界征服同盟の各個撃破

カチヤとヴィルマは連携でリライを倒し、テレーゼはカイツェルを砂で閉じ込めて窒息させた。カタリーナはミランダの竜巻を逆に利用して撃破し、リサは絶対零度の冷気でミハエルを氷漬けにした。

ブランタークは実戦経験の差でウィッツを倒し、導師もバーストとレオンを圧倒した。各自が敵の指輪を奪って拘束し、ヴェンデリンの救援へ向かった。

王城の奪還

その間にバリアー発生装置はすべて破壊され、王国軍が王城へ突入した。巨大魔道具を守っていた魔族たちも拘束され、オットー以外の世界征服同盟はほぼ壊滅した。

異空間への救援

アーネストは、オットーが次元空間発生魔晶石を使ったと見抜いた。同型の魔晶石を用いればヴェンデリンのいる空間へ接続できる可能性があり、仲間たちは魔力を大量投入して座標を特定した。

救援役には十分な魔力を持つエリーが選ばれ、異空間へ送り込まれた。

アルフレッドの魔晶石

異空間で消耗したヴェンデリンは、マーガレットから譲られた古い魔晶石を使った。その魔力はアルフレッドのものとよく似ており、生前の師匠が残したものだと考えられた。

それでも魔力は尽き、ヴェンデリンは落下し始めたが、到着したエリーに救われた。

エリーとの器合わせ

異空間から脱出するにはオットーを倒す必要があった。エリーは慣習を破ってヴェンデリンとの器合わせを提案し、二人は実行した。

器合わせによってヴェンデリンの魔力量は大きく増え、二人は互いをヴェンデリン、エリーと呼ぶようになった。

オットーの最期

ヴェンデリンは十分な魔力を補充し、エリーの支援も受けてオットーを圧倒した。追い詰められたオットーは降伏し、共和国法による裁判を要求したが、ヴェンデリンは二度自分を殺そうとし、多くの犠牲を出した彼を許さなかった。

オットーは最後まで自らの正当性を主張したまま、ヴェンデリンの無属性魔法に飲み込まれ、次元空間発生魔晶石と共に消滅した。

異空間からの帰還

異空間の崩壊と共にヴェンデリンとエリーは王城上空へ戻った。エリーを抱えて帰還したことで妻たちから事情を問われたが、ヴェンデリンは特別な意味はないと否定した。

オットーの死亡と王城奪還によってクーデターは事実上鎮圧されたが、巨大魔道具には新たな異変が発生していた。

第八話 運命の二択

巨大魔道具の自爆

巨大魔道具では、オットーの死をきっかけに自爆機能が作動していた。彼の心臓とリミッターが連動するよう改造されており、マナ吸収や通信妨害を停止する代わりに、蓄積した魔力を暴走させる仕組みであった。

爆発すれば古代魔法文明崩壊級の被害が出るため、捕らえた技術者たちも協力して急いで装置を解体した。

最後の二本のコード

解体を進めた末、巨大魔晶石へ繋がる赤と黒の二本のコードだけが残った。どちらか一方が停止用で、もう一方を切れば即座に爆発するが、正解を知っていたのはオットーだけであった。

ヴェンデリンは迷った末、運の強いルイーゼの下着が黒だったことを理由に黒いコードを選んだ。切断直後に警告音が鳴ったものの装置は停止し、選択は正解であった。

巨大魔道具の消滅

停止した巨大魔道具は完全に解体され、部品は流用し、外装は鋳潰して二度と復元できないよう処理されることになった。

同時に昏睡していた国王も目覚め、王城奪還と反乱勢力の捕縛を含む一連の騒動は終結した。

逃亡した二人

ブレンメルタールとヘルター元公爵だけは逃亡していた。ブレンメルタールはヘルターを交渉材料として利用しようとしていたが、森でユウと遭遇した。

ユウは研究用の実験材料を探しており、罪のない人間を使うことを避けるため、反乱を起こした二人なら問題ないと判断した。ブレンメルタールとヘルターは抵抗できず拘束され、謎の穴へ放り込まれて連れ去られた。

バウマイスター辺境伯領への帰還

巨大魔道具が消えたことで魔力回復も正常に戻り、ヴェンデリンは家族やローデリヒたちのもとへ帰還した。領地やアキツシマ島も無事であり、ようやく日常へ戻れると思っていた。

しかしクーデターによって領地開発が遅れていたため、ローデリヒはすぐにヴェンデリンを仕事へ戻した。ヴェンデリンは長期の育児休暇を望みながら、再び領主としての仕事に追われることになった。

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