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Y.Aフィクション(Novel)八男って、それはないでしょう!読書感想

小説「八男って、それはないでしょう! 22」感想・ネタバレ

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Y.A

八男21巻レビュー
まとめ
八男23巻レビュー

Table of Contents

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
  5. 考察・解説
    1. 二国の主権者との親交とアキツシマ島支配体制確立の全貌
    2. バウマイスター辺境伯への陞爵と王宮の政治的思惑の全貌
    3. 魔道具ギルド会長イスラーヴェルの急死と交易問題の全貌
    4. 魔族との交易問題における公式交渉の停滞と私貿易拡大の全貌
    5. アキツシマ島における統治体制と婚姻政策の全貌
    6. 王太子ヴァルド殿下とヴェンデリンの交流と友情の全貌
    7. 北方巨大ガニ討伐と魔法障壁鍋による調理の全貌
  6. 登場キャラクター
    1. バウマイスター辺境伯家
      1. ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター
      2. エリーゼ・カタリーナ・フォン・ホーエンハイム
      3. イーナ・ズザネ・ヒレンブラント
      4. ルイーゼ・ヨランデ・アウレリア・オーフェルヴェーク
      5. ヴィルマエトル・フォン・アスガハン
      6. カタリーナ・リンダ・フォン・ヴァイゲル
      7. アマーリエ・フォン・マインバッハ
      8. ローデリヒ
      9. エルヴィン・フォン・アルニム
      10. アンナ・フォン・アルニム
      11. フリードリヒ・フォン・ペンノ・バウマイスター
    2. ヘルムート王国・王都
      1. ブランターク・リングスタット
      2. クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング
      3. ヴァルド
      4. アキウス
      5. ベッカー
      6. ドラン公爵
      7. アキラ
      8. デリア
    3. アーカート神聖帝国
      1. ペーター
      2. マルク
      3. エメラ
    4. ゾヌターク共和国(魔族)
      1. エリザベート・ホワイル・ゾヌターク九百九十九世
      2. ライラ・ミール・ライラ
      3. キャンディー
    5. アキツシマ島
      1. 秋津洲高臣(涼子)
      2. 細川藤孝(雪)
      3. 松永唯
      4. 宗義智
    6. 魔道具ギルド
      1. イスラーヴェル
  7. 展開まとめ(タイムライン)
    1. 第一話:ワタシノトモダチ ヴェンデリン
    2. 第二話:俺は、カニにはうるさい
    3. 第三話:大食い特訓
    4. 第四話:お忍び
    5. 第五話:親戚づき合い
    6. 第六話:新しい屋敷
    7. 第七話:バカとインコ
    8. 第八話:人間も魔族も、抜け道を探る
    9. 第九話:やはり、俺の嫁は増える運命にあるらしい
    10. 巻末おまけ:メイドは永遠に不滅です!
  8. 同シリーズ
    1. 八男って、それはないでしょう!シリーズ
    2. 異世界帰りのパラディンは、最強の除霊師となるシリーズ
    3. 異世界帰りの勇者は、ダンジョンが出現した現実世界で、インフルエンサーになって金を稼ぎます!シリーズ
  9. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

魔族からの魔道具輸入に反対していた魔道具ギルド会長イスラーヴェルの急死に伴い、ヴェンデリンが正妻エリーゼやアキツシマ島代官の涼子らを連れて王都での葬儀へ参列することから動き出す 。
葬儀後に極秘来訪中のアーカート神聖帝国皇帝ペーターと再会し、さらには王国の王太子ヴァルド殿下がヴェンデリンを巡って「親友の座」を競い合うこととなり、南部のプライベートビーチでの海水浴行楽へと発展する 。
続いてヴェンデリンは北方のフィリップ公爵領を訪れ、漁業を妨害していた三種類の巨大ガニを魔法障壁の鍋を用いた工夫で、完璧に無傷のまま討伐・調理し、新たな北の特産品としての道を開いた 。
王都では、食べ放題レストランの周年イベントとして開催された大食い大会で、ヴィルマが二百二十四皿を完食して圧倒的優勝を果たし、特訓を重ねたアームストロング導師を呆然とさせている 。
また、アキウス王子と娘アンナの顔合わせに際してチョコファウンテンやわたあめメーカーといった新発想の魔道具を披露し、職人の製造経験蓄積とカカオの売上増加を同時に達成した 。
王都での屋敷不足に対しては、教会でも手に負えなかった王国の瑕疵物件(元ブリューワー公爵邸の百体以上のレイス)をエリーゼとの共同聖魔法で一斉に浄化し、これを伝統的名門の権威を求めるドラン公爵らの屋敷と物々交換することで、過去の因縁のない贅沢な元ドラン公爵邸を獲得することに成功した 。
最後に、魔道具ギルドの保守的な反対姿勢をかいくぐる形での魔族との「中古魔道具私貿易」が拡大する中、大津大社にてアキツシマ式の神前結婚式を挙げ、涼子、雪、唯の三名を正式に妻として娶った 。
これにより、辺境伯領の統治体制が盤石なものとなり、次の展開への強固な足がかりが完成する 。

■ 主要キャラクター

ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター

  • 立場・所属:バウマイスター辺境伯家・当主。魔導ギルド所属の上級魔法使い 。
  • 主人公との関係:主人公。
  • この巻での主な役割:辺境伯としての公的責任を果たしつつ、ペーターやヴァルド、アルフォンスといった高位の知人たちの隠れ家的な息抜きを主導し、巨大ガニ討伐や王都の霊的瑕疵物件の浄化に貢献する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:アキツシマ島大津大社での伝統的な神前式を経て、涼子、雪、唯の三名を正式に妻に迎え、領内の支配体制を確立した 。

ペーター

  • 立場・所属:アーカート神聖帝国・皇帝 。
  • 主人公との関係:身分を超えた「戦友であり親友」を自負する盟友 。
  • この巻での主な役割:魔族との交易交渉をめぐる国内の混乱を整理するため、少数の家臣とともに極秘裏に王国を来訪し、交渉が長期化することを見通す 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:近衛隊長マルクや筆頭魔導師エメラを同行させ、妊娠中のエメラを正式な妻にせず認知のみ行うことで政略結婚の魔手から彼女を守る冷徹かつ確実な為政者としての姿勢を示した 。

ヴァルド

  • 立場・所属:ヘルムート王国・王太子 。
  • 主人公との関係:将来お互いの子供同士が婚姻関係を結ぶ予定の「親戚」であり、ヴェンデリンに執着する自称「真の親友」 。
  • この巻での主な役割:目立たず友人のいなかった生い立ちからヴェンデリンに強く執着し、ペーターと対抗して友情をアピールするために南の海での海水浴や屋敷探し、顔合わせに積極的に同行する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:ヴェンデリンへの排除・排斥工作を行おうとしていた口ばかりの宮廷下級貴族ベッカー子爵に対し、表向きの褒美として東部山奥の無人の土地を与えて遠ざける「位打ち」の報復措置を断行した 。

アルフォンス

  • 立場・所属:フィリップ公爵家・現当主 。
  • 主人公との関係:ヴェンデリンの友人であり、元フィリップ公爵テレーゼの従弟 。
  • この巻での主な役割:激務の中で領内の視察が行き届いておらず、テレーゼからの小言を素直に受け入れて北方の漁獲量低下の問題に対処する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:ヴェンデリンらの手によって討伐された巨大ガニを新たな特産品として位置づけ、将来の探索隊編成に備える実務的な動きを見せた 。

クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング(導師)

  • 立場・所属:ヘルムート王国・王宮筆頭魔導師 。
  • 主人公との関係:ヴェンデリンの魔法の師の親友であり、頼れる大魔法使い。
  • この巻での主な役割:巨大ガニの討伐に同行したほか、大食い大会においてヴィルマに勝利するため、ヴェンデリンににわか知識に基づく「お粥と水」による胃袋拡張の過酷な特訓を依頼する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:特訓の成果により自己記録を大幅に超える百十皿を平らげたものの、二百二十四皿を食べたヴィルマにダブルスコア以上の大敗を喫し、回復力の差に唖然としながらも再戦を誓った 。

ヴィルマ

  • 立場・所属:バウマイスター辺境伯家・側室。
  • 主人公との関係:ヴェンデリンの妻の一人。
  • この巻での主な役割:食べ放題レストランの一周年記念イベントとして開催された大食い大会に出場する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:他を一切寄せ付けない二百二十四皿という前代未聞の記録で優勝し、昼の大会直後でありながら夕食の記念パーティーでもいつも通り食べ続ける圧倒的な回復力を発揮した 。

秋津洲高臣(涼子)

  • 立場・所属:秋津洲家・当主。アキツシマ島・代官 。
  • 主人公との関係:アキツシマ島の重要名主であり、新しき妻。
  • この巻での主な役割:宗教的な大津大社の復興を進めながら、異教徒の葬儀であるイスラーヴェルの葬儀への参列を希望し、エリーゼから借りたリンガイア風の喪服を着用して王都へ向かう 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:大津の社におけるアキツシマ式の神前結婚式を完璧に執り行い、ヴェンデリンと三々九度を交わして正式にバウマイスター辺境伯の妻となった 。

細川藤孝(雪)

  • 立場・所属:細川家・当主。アキツシマ島・副代官 。
  • 主人公との関係:実務を担当する有能な補佐役であり、新しき妻。
  • この巻での主な役割:島の実質的な行政や復興実務を副代官として一手に引き受け、ヴェンデリンの負担を減らす 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:松永唯と行政・婚姻の両面で張り合いながらも、結婚式において白無垢と角隠しを身にまとい、かつて魔法を使えず不安だった時期に自分を救ってくれたヴェンデリンと正式な夫婦関係を確立した 。

松永唯

  • 立場・所属:松永家・一人娘。副代官雪の補佐役 。
  • 主人公との関係:ヴェンデリンの世話役であり、新しき妻。
  • この巻での主な役割:涼子の侍女を自称しながら実質的なお供として王都の葬儀に参列し、アキツシマ島の統治安定に貢献する 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:細川雪との激しいマウンティングを繰り広げながらも、神前結婚式においてヴェンデリンと夫婦の契りを交わし、島の安定のために前向きに身を捧げる決意を新たにした 。

レーア

  • 立場・所属:バウマイスター辺境伯家・メイド(のちにエルヴィン・フォン・アルニムの側室) 。
  • 主人公との関係:家臣エルヴィンの妻(側室)となる忠実なメイド。
  • この巻での主な役割:エルヴィンとの成人後の結婚式を控え、ドレスの試着や食事制限の減量にまじめに取り組む 。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:導師に連れ出されたザンス山頂への強行フラワー採取旅行で、金色に輝く幻の花「新妻の輝き」の蕾を採取し、結婚式当日に華やかに咲かせることに成功してエルヴィンと温かい誓いを交わした 。

書籍情報

八男って、それはないでしょう! 22
著者:Y.A 氏
イラスト:藤ちょこ 氏
出版社:KADOKAWAMFブックス
発売日:2021年4月24日
ISBN:9784046803924

(PR)よろしければ上のサイトから頂けると幸いです。

あらすじ・内容

アキツシマ島平定の功績により、ヴェルは辺境伯に陞爵した。偉くなってもろくなことはないといったヴェルに、早速魔道具ギルドの会長の葬儀へ参列するようにとの話が舞い込んでくる。

接点の無さを訴えるヴェルだったが、辺境伯ともなればそうはいかないとブランタークに諭され、泣く泣く王都へと飛ぶこととなった。

葬儀の参列を終え、教会をあとにするヴェルは、街中でアーカート神聖帝国の皇帝であるペーターとまさかの再会を果たす。彼は魔族との交渉や、それによって生まれた混乱を解消すべく極秘裏に王国へ来訪したのだという。

だがそれは、すぐにどうこうなる問題でもないため、今はとりあえず「どこか遊びに連れて行って」と、ペーターはヴェルにお願いするのであった……。

皇帝とのお忍び接待に、巨大ガニの捕獲、今や恒例となった増え続ける嫁! そしてとあるメイドの物語がついに感動のフィナーレ!? アキツシマ統一後を描く第二十二幕!

八男って、それはないでしょう! 22

感想

アキツシマ島の統一もひとまず終わり、伯爵から辺境伯へと陞爵したヴェンデリン。

これで少しは落ち着くのかと思ったが、そんなことはなかった。

本国へ戻れば、今度は漁を邪魔している巨大なカニを討伐して食べる。

大食い大会では、導師が本気で特訓してヴィルマに挑戦。

さらに隣国の皇帝ペーターが遊びに来ると、なぜか王太子ヴァルド殿下がヴェンデリンを巡って対抗心を燃やし始める。

戦争や領地統一が終わった反動なのか、今回はかなり日常寄りの話が多かった。

その中でも一番印象に残ったのは、

王太子殿下、ボッチだったんだな……。

という事実である。

漁を邪魔する巨大ガニを倒して、そのまま鍋にする

フィリップ公爵領へ遊びに行ったヴェンデリンたちは、北方の漁獲量が以前の半分ほどまで落ちていることに気づく。

原因を調べてみると、巨大なカニが漁船を襲っていた。

しかも一種類ではない。

タラバガニっぽい奴。

ズワイガニっぽい奴。

毛ガニっぽい奴。

高さ十~二十五メートル級。

もうカニというより怪獣だろ。

ところがヴェンデリンと導師の反応は、

危険だから倒そう。

ではなく、

美味そうだから倒そう。

そっちかい。

もちろん漁師を助ける目的もあるのだが、ヴェンデリンはカニの身や味噌を傷つけないよう、急所だけを狙って仕留めている。

完全に討伐より食材確保を優先している。

そして持ち帰った巨大ガニをどう料理するのかと思ったら、普通の鍋には入らないので《魔法障壁》で巨大な鍋を作る。

そこに水と塩を入れて加熱。

巨大ガニを丸ごと茹でる。

魔法の使い方、それでいいのか?

でも結果は大成功。

カニ鍋だけでなく、グラタン、チャーハン、カニ玉、味噌汁、クリームコロッケ、天ぷら、雑炊など、完全にカニ祭りになっている。

南方では戦国時代みたいな島を統一していた人間が、本国に戻った途端に巨大ガニを茹でている。

この落差が『八男』らしい。

導師、大食いの特訓までしたのにヴィルマにダブルスコアで負ける

巨大ガニの次は大食い。

ヴィルマと導師がわんこ蕎麦を食べたところ、ヴィルマは五百杯を超えてもまだ食べ続ける。

導師も四百五杯。

いや、導師も十分おかしい。

ところが負けず嫌いの導師は納得しない。

王都で開催される大食い大会に向けて、

本気で特訓する。

しかも指導役はヴェンデリン。

大量のお粥と水で胃を広げ、食べるペースや料理の選び方まで考える。

何の修行だよ。

大会当日、導師は百十皿を食べて準優勝。

特訓の成果は十分に出ている。

だがヴィルマ。

二百二十四皿。

ほぼダブルスコア。

勝負になってない。

しかも大会後、導師は食べすぎて夕食を食べられないのに、ヴィルマは時間が経ったから普通に夕食を食べている。

どういう胃袋なんだ。

あの導師が完全敗北する相手なんて、戦闘ではそうそう見られない。

それが大食いではヴィルマに勝てない。

しかもその後も挑み続け、一度も勝てなかったらしい。

導師にも勝てない分野があったのか。

王太子殿下がヴェルに執着する理由、家臣のせいじゃないか

今回かなり気になったのが、王太子ヴァルド殿下である。

ヴェンデリンの娘アンナと殿下の息子。

さらにフリードリヒと殿下の娘。

将来的には二重に婚姻関係ができるので、ヴェンデリンとヴァルド殿下はかなり近い親戚になる。

そこまでは普通。

問題は殿下が、

「ヴェンデリンは私の親友になるのだ」

と妙に張り切り始めたこと。

なんでそこまで?

と思ったら、理由が結構かわいそうだった。

殿下には友達がいない。

知人や家臣はいくらでもいる。

妻もいる。

子供もいる。

王太子として生活にも困っていない。

でも気楽に話せる同年代の友人がいない。

父である国王には導師という親友がいる。

だから自分にも、身分を越えて付き合える親友が欲しい。

そこで目をつけたのがヴェンデリンだった。

ところが殿下に友達がいないのは、本人だけの問題ではない。

海へ遊びに行っても、

「泳いではいけません」

バーベキューを食べようとしても、

「危険なので専用のコース料理を用意しました」

ペーターが普通に泳ぎ、みんなと同じ魚介類を食べている横で、殿下だけ別行動。

家臣、守りすぎだろ。

これでは友達なんて作れない。

若い貴族が近づいても、王太子に悪影響がないよう周囲が警戒する。

本人は普通に遊びたいだけなのに。

何とも気の毒である。

ペーターは戦友、殿下は悪気なく忘れられる。次期国王、大丈夫か?w

さらに悪いことに、ヴェンデリンにはすでにペーターがいる。

ペーターとは帝国内乱を一緒に戦った戦友。

お互い名前で呼ぶ。

遊びにも行く。

アルフォンスも交えて、男だけで高級料亭、喫茶店、酒場、締めの麺まで楽しむ。

完全に友達である。

一方のヴァルド殿下。

呼ばれていない。

しかも本人は密偵からその話を聞いて、

「次はサプライズで私も呼ばれるはず」

と勝手に期待している。

……殿下。

さらにヴェンデリンが新しい王都屋敷へ引っ越した時も、ブライヒレーダー辺境伯、導師、ブランタークたちを呼んで小規模なパーティーを開く。

ヴァルド殿下は?

忘れてる。

悪意はない。

本当に忘れている。

ペーターは存在感がある。

導師は存在感の塊。

ヴァルド殿下は存在感が薄い。

この差が酷い。

気楽に付き合える友人が欲しい殿下。

ようやく家臣の干渉を無視できるほど地位の高いヴェンデリンを見つけたのに、

肝心のヴェンデリンから忘れられる。

御労しい。

こんな状態で次期国王は大丈夫なのか?w

能力そのものは国王から認められているので、政治家として駄目というわけではない。

ただ、

友達関係になると急にポンコツっぽくなる。

そこが面白かった。

ちなみに最初、

「表紙左側にいるのがヴァルド殿下か。

なんか一人でかわいそうだな」と思っていた。

……ペーターじゃん。

殿下!!

表紙にすらいない!!

御労しい!!←ヲイ

そしてヴェンデリンの嫁は今回も増える。

アグネスたちとの婚姻が決まり、アキツシマ島の統治を安定させるため涼子、雪、唯とも結婚する。

もうこれは、

領地が増える。

しがらみが増える。

嫁も増える。

そういうものだと思うしかない。

気にしたら負けだ。

22巻は大きな戦争こそないものの、巨大ガニ、大食い大会、ペーターとの遊び、ヴァルド殿下の親友探し、そして増える嫁と、かなり賑やかな巻だった。

個人的にはやはり、

ヴァルド殿下、ちゃんと友達できるといいな……。

そこが一番気になってしまった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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八男21巻レビュー
まとめ
八男23巻レビュー

考察・解説

二国の主権者との親交とアキツシマ島支配体制確立の全貌

バウマイスター辺境伯ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターを取り巻く状況は、他国の皇帝や本国の王太子との私的な信頼関係の構築、北方における巨大水産資源の開拓、王都での本拠地確保、そしてアキツシマ島の伝統に則った婚姻政策を経て、領地統治と外交基盤の両面において極めて強固な段階へと進展した。主要な転換点、人物関係の深化、自己認識と周囲の評価、アキツシマ式神前結婚式の詳細、および巻末時点の状況について解説する。

主要な転換点

状況を大きく動かした決定的な転換点は以下の通りである。

・皇帝ペーターの極秘来訪と王太子ヴァルドの対抗:帝国皇帝ペーターの私的なバカンスの願いを叶えるため、監視役として同行した王国王太子ヴァルドを交えた私的な海水浴が敢行された。ヴァルドが親友としての対抗意識を燃やし砂遊びに没頭するなど、両国の若き主権者と個人的な信頼関係で結ばれた。これにより、秘密裏の私貿易交渉や宮廷内の政敵に対する迅速な排除(ベッカー子爵の位打ち)を可能にする足がかりが築かれた。
・北方巨大ガニの討伐と魔法障壁鍋による調理確立:北方のフィリップ公爵領の漁場を脅かしていた三種類の巨大ガニに対し、急所を一撃する戦術で無傷で討伐し、魔法障壁で形成した巨大鍋を用いて丸ごと茹で上げる技術を確立した。極上の食材価値が領民や要人に実証されたことで漁場が回復したのみならず、将来的な超高級特産品の開発や魔法使い確保への道が開かれた。
・王都瑕疵物件の同時浄化とドラン公爵邸との物々交換:陞爵に伴う屋敷不足に対し、百体以上のレイスが出現する元ブリューワー公爵邸などの陰惨な王室所有物件をエリーゼとの同調魔法で浄化し、歴史的権威を重んじるドラン公爵らの清潔な屋敷と等価交換した。血塗られた記憶を避けつつ、王城に近く広大な元ドラン公爵邸を合法的に新屋敷として確保した。

主人公を中心とした人物関係の変化

重要人物たちとの関係性は、儀礼的な枠組みを超えて実質的な絆へと深化した。

・ヴェンデリンと王太子ヴァルド:形式的な主従関係から、海水浴や瑕疵物件浄化への同行、政敵の左遷処分、大型魔導飛行船の秘密売買などの実務的支援を重ねる関係へと変化した。ヴァルドはヴェンデリンを孤独を分かち合える無二の親友と認め、私的な集まりを熱望する間柄となった。
・ヴェンデリンと涼子・雪・唯:代官・副代官・補佐という行政上の主従関係から、アキツシマ島の有力家系の血統と支配体制をバウマイスター辺境伯家と結びつけるため、大津大社において白無垢と角隠しによる伝統的な神前結婚式を挙げ、正式に側室として迎え入れる関係へと進展した。

主人公の認識と周囲の評価

ヴェンデリンの内面的な自己認識と、周囲からの評価の間には明確な差異が存在している。

・主人公自身の認識:前世の庶民感覚を残しており、大貴族の儀礼や過密な日程を煩わしく感じている。辺境伯への陞爵も未開発地域の押し付けによる負担増(事実上の嫌がらせ)と捉え、政略結婚の増加に辟易しつつも統治の安定のために受け入れている。
・周囲からの評価:ペーターやヴァルドからは重責に伴うストレスを忘れ気楽に愚痴を語り合える唯一の親友として頼りにされている。一方、王宮の法衣貴族からは成り上がり者として敵視され、アキツシマ島の領民からは水利や魔道具をもたらした天下人・救世主として崇められている。
・認識の差が現れた場面:子供たちを喜ばせるために持ち込んだチョコファウンテンやわたあめ機が、周囲からは将来の魔族製品に対抗するための高度な魔道具製造育成策と絶賛された。また、凄惨な瑕疵物件を単なる依頼として浄化した行為に対し、大貴族たちが由緒あるブランド価値を求めて綺麗な屋敷と交換して感謝するなど、価値観の相違が浮き彫りとなった。

クライマックスにおけるアキツシマ式神前結婚式

新領地の統治を盤石にするための儀式は、以下のように執り行われた。

・発生原因と当初の状況:元領主層の分裂や反乱を防ぎ統治を安定させるため、婚姻政策の実行が急務となった。名族であり神官家系である秋津洲家の求心力を保つため、教会式ではなく島独自の伝統である神前式が採用され、宗教的軋轢を避けるため教会関係者の参列は見送られた。
・式典の推移:

  • ヴェンデリンと三人の花嫁:黒の正装に身を包んだヴェンデリンに対し、涼子、雪、唯は純白の白無垢と角隠しをまとい、これまでの救済や処遇への感謝を述べて夫婦の契りを交わした。
  • 主賓の動向:ヴァルド、ブライヒレーダー、魔王エリザベートらが列席し、水面下で魔族の中古車両や飛行船の私貿易交渉をまとめた。
  • 乱入と制圧:魔物の島で財を成した宗義智が無礼な挑戦を叫んで場を乱そうとしたが、同行していたアームストロング導師の拳骨により即座に制圧された。
    ・結着と支配の定着:巫女たちによる奉納舞と厳かな三々九度が執り行われて式は無事完了した。同時に開催された社の祭りにより島全体が活気に包まれ、住民たちはバウマイスター辺境伯による新たな統治体制を熱狂的に受け入れた。

巻末時点の状況と今後の課題

領内基盤が安定した一方で、対外関係においては新たな火種が残されている。

・主人公の居場所と立場:アキツシマ島またはバウルブルクの本拠地にあり、バウマイスター辺境伯およびアキツシマ島全体の絶対的な支配者としての地位を確立している。
・主要人物の動向:エリーゼら妻たちは新たな妻の加入を当然の義務として受け入れ、エルヴィンとレーアは質素な結婚式と新婚旅行を終えて職務に復帰した。ヴァルドやペーターとの親交も継続している。
・解決した問題:アキツシマ式の結婚式を通じて有力家系との紐帯が完成し新領土の統治が安定化した。また、瑕疵物件の浄化と物々交換により王都における広大な本拠地が確保された。
・継続している問題と今後につながる要素:魔道具ギルド内の権力争いにより魔族との公式交易交渉は暗礁に乗り上げたまま、ダミー商会を通じた私貿易や密貿易が拡大している。また、僻地へ左遷されたベッカー子爵が執念で家勢を拡大させ、将来世代に禍根を残す兆候が示されている。

まとめ

一連の出来事の全貌は、帝国皇帝および王国王太子との私的な親交の確立から始まり、北方巨大ガニの討伐による新特産品の開拓、王都の瑕疵物件浄化と物々交換による広大な公爵邸の獲得、そして伝統的な神前結婚式を通じたアキツシマ島支配体制の完全定着に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
前世の知識と圧倒的な魔法力を軸に、為政者としての責務を果たしながら大貴族としての確固たる地位と領地基盤を築き上げた記録である。

バウマイスター辺境伯への陞爵と王宮の政治的思惑の全貌

アキツシマ島の無血統一という大功により、ヴェンデリンが伯爵からバウマイスター辺境伯へと陞爵した出来事は、弱小騎士爵家の八男から王国第四位の大貴族へと上り詰めた華々しい出世劇に見える。しかしその実態は、ヘルムート王宮による冷徹な政治的打算と、領地維持コストを押し付ける巧妙な牽制およびペナルティが張り巡らされた処置でもあった。この陞爵が持つ複雑な政治的背景について、4つの主要な側面から解説する。

ブライヒレーダー辺境伯への拮抗と牽制

王宮による陞爵の最大の狙いは、南部を統括するブライヒレーダー辺境伯家の強大化を抑え込むことにあった。

・反乱リスクの封じ込め:南部の大貴族が過度に力を持ち、将来的に独立や反乱を起こす事態を王宮は最も警戒していた。
・同格への引き上げと分断:もともとブライヒレーダー家の寄子(下請け)であったヴェンデリンを同格の辺境伯に祭り上げ、南部の支配権を二大勢力に拮抗させることで、両者が連携して謀反を起こすリスクを構造的に排除した。
・当事者の冷徹な洞察:ブライヒレーダー辺境伯自身も王宮の意図が自らへの牽制であると即座に見抜いており、王宮の高度な政治力学が浮き彫りとなった。

未開発諸島の押し付けによる財政・魔力の消耗策

新たに下賜された領地は、名誉に見合わない過大な負担を強いるものであった。

・開発遅延地域の押し付け:新領地として編入された南方諸島群は、インフラ整備も魔物対策も極めて遅れた未開発地域ばかりであった。
・利益吸い上げと負担転嫁:王家は交易から生じる利益や税収の上前を吸い上げる一方、膨大な開発費や維持管理コストはすべてバウマイスター辺境伯家に丸投げした。
・過剰戦力の計画的消耗:ヴェンデリンたちが持つ莫大な資金力と魔力を地方開発に投じさせ、計画的に削ぎ落とす巧妙な抑制策として機能した。

寄子管理義務の免除という実利

多大な負担が課された一方で、統治実務においては大きな特例措置が認められた。

・寄親業務の免除:本来、辺境伯は多数の寄子(配下の弱小貴族)が起こす領地境や水利、犯罪者引き渡しなどの些細な紛争を仲裁する重い義務を負う。
・実務と開発への専念:この面倒な管理業務は引き続きブライヒレーダー辺境伯が引き受ける形となったため、ヴェンデリンは余計な人間関係の摩擦に煩わされることなく、アキツシマ島の実務やインフラ開発に全力を注ぐことが可能となった。

儀礼用マントと実兄たちのとばっちり昇進

格式を保つための儀礼や、周囲への波及によって様々な余波が生じた。

・過剰な装飾への辟易:大貴族の体面を保つために与えられた金糸銀糸の豪華なマントに対し、庶民感覚の抜けない本人は成金趣味であるとして強い抵抗感を抱いた。
・実兄たちの巻き添え出世:王都で森林警備の任に就いていた実兄のエーリッヒとヘルムートが、ヴェンデリンへの配慮や人質的な意味合いから準男爵へと昇進させられた。
・職場での陳情被害:昇進の結果、実兄たちは職場で他の貴族たちからヴェンデリンへの就職口の推薦を執拗に求められ、激しい困惑に見舞われることとなった。

まとめ

バウマイスター辺境伯への陞爵を巡る一連の全貌は、南部の大貴族を相互監視させるための勢力均衡策から始まり、未開発諸島の維持・開発コストを丸投げすることによる勢力の抑制、寄子管理義務の免除による実務開発への集中、そして儀礼的体面と親族への昇進に伴う波紋に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
名誉の付与という形式をとりながら、大貴族同士の牽制と過大な開発負担を課すことで、突出した実力を持つ領主を巧みに王国の秩序の中に組み込んだ冷徹な統治政策の記録である。

魔道具ギルド会長イスラーヴェルの急死と交易問題の全貌

魔族との交易問題を巡る最大の政治的転換点となったのが、魔道具ギルド会長イスラーヴェルの老衰による急死である。生前の功績と組織の病理、輸入阻止の背景にあった安全保障上の意図、急死がもたらした内紛と公式交渉の停滞、そして抜け道を通じた私貿易の拡大に至るまでのプロセスについて解説する。

イスラーヴェルの功績と組織の硬直化

絶対的な権力者として君臨したイスラーヴェル前会長の統治は、高い生産性と組織の深刻な老害化という二面性を抱えていた。

・生産性の向上と品質維持:強力な統率力のもとで魔道具の生産量を従来の1.3倍に引き上げ、品質を完全に維持する成果を上げた。
・研究開発の停滞と幹部の高齢化:生産と品質維持に資源を集中させた結果、研究開発部門は冷遇され、現場では二百年間も技術的進歩が放置された。管理部門は80代から90代の高齢幹部で占められ、保守的な体質が定着していた。

魔族製魔道具の輸入阻止と自国産業防衛の論理

進歩の停滞した組織でありながら、自由貿易に反対し続けた背景には明確な防衛論理が存在していた。

・技術格差による壊滅の回避:人間領を数百年凌駕する高性能な魔族製品が無制限に流入すれば、国内の魔道具製造業は完全に崩壊する危険があった。
・技術途絶とインフラ独占の阻止:国内産業の消滅は製造技術の喪失と魔族によるインフラ独占に直結するため、自国の産業基盤と安全保障を守る防壁として輸入阻止を貫いていた。

指導者の急死に伴う内紛と公式交渉の停止

絶対的な指導者を失ったことで、ギルドの結束は崩壊し対外的な機能不全に陥った。

・後継者をめぐる権力闘争:イスラーヴェルの死後、上層部は次期会長の座を巡る醜い身内の権力争いに終始した。
・交渉窓口の閉鎖と停滞:対外的な政治力や生産力が低下し、交渉窓口としての機能を喪失したため、国家間の公式交渉は進展のない時間稼ぎの状態へと突入した。

私貿易の拡大と実利を優先する調達活動

ギルドの機能停止は、ヴェンデリンや国家指導者層にとって私貿易を拡大させる格好の契機となった。

・代替生産の失敗と在庫不足:遺跡から発掘された高性能機材の研究や量産化を怠りながら輸入のみを拒むギルドに対し、市場の不満は限界に達していた。
・裏ルートによる機材調達の黙認:混乱に乗じ、国王や王太子ヴァルド、帝国のペーター皇帝らはダミー商会を介して魔族の中古魔導飛行船や車両を大量に調達した。自力で量産品を供給できないギルド側は、これらの調達活動を批判できない立場に追い込まれた。

葬儀における政治的社交と莫大な香典

教会本部で執り行われた葬儀は、莫大な資金力と裏事情を抱えた貴族たちが集まる場となった。

・高額な香典と大人の社交:大貴族の格式に基づき、ヴェンデリンは10万セント、ブライヒレーダー辺境伯は20万セントに及ぶ多額の香典を納めた。
・組織の実情を示す言動:長大な説話の中で、アームストロング導師が後継者争いに浮き立つ幹部たちの本音を指摘するなど、組織の変質が露呈する場面も見られた。

まとめ

魔道具ギルド会長イスラーヴェルの急死を巡る一連の全貌は、生産偏重と開発軽視による組織の硬直化から始まり、技術途絶を防ぐための輸入阻止活動、指導者不在に伴う後継者争いと公式交渉の機能不全、そして国家指導者層による裏ルートを通じた中古機材調達の加速に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
既得権益を守る巨頭の退場と組織の内紛を背景に、実利を求める為政者たちが私貿易を活用してインフラ整備を急速に進めた、政治と経済の転換点を記録した出来事である。

魔族との交易問題における公式交渉の停滞と私貿易拡大の全貌

ヘルムート王国およびアーカート神聖帝国と、ゾヌターク共和国との間で進められている魔族との交易問題は、表舞台における公式交渉の完全な膠着と、裏舞台における抜け道を通じた私貿易の爆発的な拡大という二面性を持っている。公式交渉を阻む魔道具ギルドの保守性、魔族側の内情とイデオロギーの対立、魔王エリザベートらによる中古品再生事業、そして為政者たちによるダミー商会を通じた機材調達という4つの核心的な視点から、その実態を解説する。

魔道具ギルドの焦りと保守性による公式交渉の停滞

国家間の正式な通商条約が締結に至らない最大の要因は、人間側の魔道具ギルドによる猛烈な反対運動にある。

・絶望的な技術格差と危機感:魔族が製造する魔道具は人間領のものと比較して魔力消費効率や耐久性に優れ、数百年分の技術格差が存在する。自由貿易が開始されれば人間側の魔道具ギルドが壊滅的な打撃を受けるため、激しい輸入阻止運動が展開された。
・指導者の急死と後継者争い:輸入阻止を率いていた高齢のイスラーヴェル会長が急死したものの、保守的な幹部層は次期会長の座を巡る醜い権力闘争を開始した。組織の機能低下と政治的配慮により、国家側も公式交渉を積極的に進められない状況に陥った。

魔族側の産業防衛と活動家による政治的混乱

交渉の停滞は人間側のみならず、魔族側の内部事情と交渉団の構成にも起因している。

・農漁業分野の保護要求:魔族側は人間領からの安価な農産物や畜産物の流入を警戒し、自国の農業や漁業を守るための関税や輸入制限を強硬に主張している。
・活動家による理念の押し付け:魔族の交渉団には市民運動出身の活動家が多数含まれており、女性の社会進出や王政廃止、狩猟および捕鯨の禁止といった本来の通商交渉とは無関係なイデオロギーを条件として突きつけ、議論を紛糾させている。

魔王エリザベートらによる粗大ゴミ再生と私貿易の拡大

公式ルートが閉ざされる一方で、民間主導による合理的な私貿易が急速に発展している。

・耐用年数超過魔道具の有効活用:魔族社会では経済循環維持のために使用が禁止され、粗大ゴミとして廃棄されていた耐用年数切れの耕運機や重機を、魔王エリザベートとライラの組織が回収・修理した。ヴェンデリンの転移魔法を中継点としてアキツシマ島などの開墾用に輸出し、多大な収益を上げている。
・魔物素材の逆輸出とブランド化:中古魔道具の販売にとどまらず、バウマイスター領で採取される希少な魔物素材を活用し、専属デザイナーの起用による高品質な手縫いブランド服を設立した。魔族の富裕層向けに少量限定輸出を行うことで、安定した利益還流構造を確立した。

為政者によるダブルスタンダードと大型機材の調達

両国の国家元首や指導者層は、表向きの態度とは裏腹に実利を最優先した行動をとっている。

・公式交渉の意図的引き伸ばし:ヘルムート王国の国王や王太子ヴァルド、帝国のペーター皇帝は、ギルドへの配慮や安全保障を名目に公式交渉を引き伸ばしている。
・裏ルートによる大型飛行船の確保:魔族領で野ざらしにされていた不要な大型木造魔導飛行船や魔導車両に対し、貴族の大型船所有規制を回避するためダミー商会を設立して大量調達を即決した。政府自らが抜け道を利用し、国力増強に必要な先端機材の確保を優先させている。

まとめ

魔族との交易問題を巡る一連の全貌は、圧倒的な技術格差を恐れる魔道具ギルドの抵抗と指導者急死に伴う混乱から始まり、魔族側活動家の理念先行による交渉の機能不全、魔王エリザベートらの仲介による廃棄魔道具の再生とブランド服の逆輸出、そして国家指導者層によるダミー商会を通じた大型機材の裏調達に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
建前としての公式外交が既得権益やイデオロギーによって膠着する一方、実利を求める為政者や現場の実務者たちが私貿易を通じて経済的統合を推し進める、極めて現実主義的な力学の記録である。

アキツシマ島における統治体制と婚姻政策の全貌

アキツシマ島の平定から支配体制確立に至るプロセスにおいて、統治体制と婚姻(政略結婚)の結合は、異民族による軍事平定後の統治コストを最小化し、永続的な支配を盤石にするための極めて論理的かつ合理的な統治パッケージとして機能した。旧名族の生存戦略、二重の権力均衡策、神前結婚式を通じた心理的合意形成、そして為政者としての義務という4つの核心的な観点からその実態を解説する。

旧名族たちの生き残りをかけた血筋の回収と生存戦略

一万年以上に及ぶ鎖国の中で名家の血統と伝統を重んじてきたアキツシマ島において、内乱で衰退した旧名門にとってヴェンデリンとの婚姻は不可欠な生存戦略であった。

・秋津洲涼子の要求:島内最高峰の家柄を持つ秋津洲家の求心力を維持し、直系の血を存続させるため、ヴェンデリンとの間に子をもうけて代官職を世襲させる方針を求めた。
・細川雪の思惑:実務を統括する官僚であり細川家直系唯一の生き残りとして、実務の主導権確保のみならず婚姻による強固な血縁関係の構築を目指した。
・松永唯の対抗:細川家に実務と外戚関係を独占される事態を防ぐため、自らもヴェンデリンの妻となり後継者を産むことで細川家に対抗する姿勢を明確にした。

テレーゼが仕掛けた二重の権力均衡

有力家系同士の主導権争いに対し、政治的な安定を最優先とする冷徹な権力均衡策が導入された。

・特定勢力の突出防止:特定の家系のみを妻に迎えればその勢力が突出し、他家が不満を募らせて反乱の火種となるため、涼子、雪、唯の三名全員を等しく妻に迎えて競わせる方針が採られた。
・権威と実務の分離と競争:秋津洲涼子を正妻格の象徴的トップ(代官の母)に据えて民衆の伝統意識を満足させつつ、実務を担う細川雪と松永唯の双方を妻にして行政実務を競わせ、組織の停滞や癒着を防止した。
・任免権の本家掌握:競争を制御しつつ将来の代官職の任免権をバウマイスター辺境伯本家が完全に掌握することで、島内勢力による謀反を構造的に封じ込めた。

アキツシマ式神前結婚式による民衆の心理的合意形成

大津大社において執り行われた伝統的な神前結婚式は、領民と旧領主層に新たな統治を受け入れさせる政治的セレモニーとして機能した。

・伝統と宗教的権威の尊重:荒廃していた大津大社を復興し、白無垢や角隠し、三々九度の儀式といった島独自の伝統様式を採用した。これにより、バウマイスター家が侵略者ではなく信仰と伝統を尊重する主君であるという安心感を領民に浸透させた。
・奉納舞による支配の正統化:白無垢姿の三名による厳かな奉納舞の披露を通じて、高貴な旧支配層の女性たちが選んだ主君こそが正統な天下人であるという心理的合意を島全体に確立させた。

個人の葛藤と為政者としての義務

前世の庶民感覚を残すヴェンデリン自身の心情と、大貴族としての現実的な役割との間には明確な乖離が存在していた。

・個人の困惑と現実逃避:妻の増加や家中での勢力争いを恐れ、新たな婚姻に対して消極的な姿勢を示していた。
・統治コスト削減のための不可避な選択:流血を伴わずに広大な異民族領地を平定した以上、血縁の結託による平和維持は最も確実かつ低コストな統治手段であり、為政者として避けて通れない義務として受容された。

まとめ

アキツシマ島における統治体制と婚姻政策を巡る一連の全貌は、没落しかけた旧名族による血統存続と地位保全の生存戦略から始まり、権威と実務を分離して相互監視させる二重の権力均衡策の構築、伝統的な神前結婚式を通じた民衆の心理的統合、そして為政者としての冷徹な合邦プロセスの完遂に至るまで、その歩みを明瞭に示している。旧領主層を世襲代官として活用しつつ、その血統と権威を婚姻によって本家へ吸収することで、反乱の余地を排除し長期的な安定支配を確立した統治戦略の記録である。

王太子ヴァルド殿下とヴェンデリンの交流と友情の全貌

ヘルムート王国の王太子ヴァルド殿下とヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスターの交流は、将来の主権者と有力貴族という国家的な枠組みを超え、友人を切望する王太子からの熱烈なアプローチと私的な信頼関係によって構築されている。二重の政略結婚による親戚関係の成立から、王太子の抱える孤独と対抗心、私的な行楽での出来事、そして政敵に対する冷徹な人事権の行使に至るまでの実態について解説する。

パパ友としての二重の政略結婚

公式の場での儀礼的な接点に限られていた両者の関係は、子女の誕生を契機として急速に緊密化した。

・二重の婚姻の決定:

  • ヴェンデリンの長男フリードリヒと、ヴァルド殿下の令嬢
  • ヴェンデリンの長女アンナと、ヴァルド殿下の長男アキウス王子(将来の国王候補)
    ・将来の親戚関係の成立:国王主導による短時間の会談でこの二重の婚約が決定されたことにより、単なる君臣の枠を超えて互いの子女の将来を共に見守る立場となった。

存在感の薄さと王太子ゆえの孤独

次期国王として十分な能力と容姿を備えながらも、特異な境遇による深い孤独を抱えていた。

・薄い存在感という特徴:幼少期より際立って存在感が薄いという特質を有していた。
・過保護な側近による孤立:王太子という高い身分を守るため、過保護な老臣たちが近づく若い貴族を危険視して排除し続けた結果、知人は多くとも気兼ねなく話せる友人が皆無という状態に置かれた。
・親友候補としての選定:老臣たちの干渉を意に介さない実力と地位を持ち、自身と同様の孤独な雰囲気を漂わせるヴェンデリンを唯一無二の親友候補として認識するに至った。

皇帝ペーターへの対抗心と海水浴での対比

帝国皇帝ペーターの極秘来訪を機に、ヴァルド殿下の強い対抗意識が表面化した。

・行楽への強行参加:ペーターがヴェンデリンと親密に交流する様子に対抗し、南国のプライベートビーチでの海水浴への同行を強行した。
・二人の立場の対比:

  • 自由な皇帝ペーター:海で自由に遊泳を楽しみ、獲りたての魚介類を網焼きにした食事を満喫した。
  • 束縛される王太子ヴァルド:安全と衛生を理由に老臣から遊泳や網焼きを禁じられ、一人テーブルで用意されたコース料理を食べながら、砂浜での砂山作りに黙々と参加する境遇を強いられた。

気楽な夜会からの除外とポジティブな解釈

私的な集まりへの不参加に対しても、好意的な解釈による受容が見られた。

・安全確保に伴う配慮:バウルブルクの歓楽街における料亭や屋台を巡る夜の集まりについて、お堅い老臣の同行による場の硬直を避けるため、ヴェンデリンたちは殿下の招待を見送った。
・前向きな勘違い:密偵の報告でこれを知った殿下は憤りつつも、次回のサプライズ招待に向けた準備であると解釈し、いつでも参加できるよう王務の書類処理を前倒しで進める姿勢を見せた。

ベッカー子爵に対する冷徹な位打ち人事

個人的な親交を重視する一方で、王太子としての冷徹な政治手腕も発揮された。

・政敵の企みの把握:宮廷貴族のベッカー子爵が、ヴェンデリンを成り上がりの奸臣と見なして排除を画策している事実を察知した。
・未開地への強制転封:功績への褒賞という名目を使い、東部の不便な山奥の未開地を領地として下賜する「位打ち」を実施した。
・宮廷からの合法的な排除:名誉ある褒賞という体裁を取ることで相手に拒否を許さず、王都の宮廷から完全に追放して領地開発に縛り付ける処分を完遂した。

まとめ

王太子ヴァルド殿下とヴェンデリンの交流を巡る一連の全貌は、子女同士の二重の婚約に基づく親戚関係の成立から始まり、周囲の過保護による王太子の孤独と親友関係の構築、他国の皇帝に対する強い対抗意識と海水浴での対比、そして親交を脅かす政敵に対する冷徹な位打ちによる排除に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
立場を超えた個人的な信頼関係を深めつつ、政治的な利害と国家運営の実務が巧みに結びついた、王太子と有力領主の特異な関係性の記録である。

北方巨大ガニ討伐と魔法障壁鍋による調理の全貌

北方海域において漁船を襲撃していた巨大ガニの討伐は、被害に苦しむ現地の漁業問題を解決しただけでなく、前世の食への執念と高度な魔法技術が結びついた極上のグルメイベントとして展開された。熊の肉を用いた誘き寄せから、身を傷つけない精密な急所攻撃、魔法障壁を活用した巨大鍋での茹で上げ、そして多彩なカニ料理が振る舞われた宴に至るまでの全貌を解説する。

北方海域における漁業被害と討伐の動機

北方海域に出現した巨大生物により、現地の水産業は深刻な打撃を受けていた。

・巨大ガニの出現と漁獲量の激減:前世のタラバガニ、ズワイガニ、毛ガニに酷似した巨大野生動物が海域に居座り、漁船を襲撃したことで漁獲量が半減し、アルフォンスや地元の漁師たちは苦境に立たされていた。
・人助けの名目と食への執念:ヴェンデリンはノブレス・オブリージュとしての救済を掲げつつ、本音では前世で親しんだ美味なカニを味わうために討伐を決意した。

巨大熊の血による誘引と精密な急所討伐

食材としての品質を損なわないため、討伐には高度かつ計算された戦術が採用された。

・巨大熊の餌による誘引:海底に潜むカニを浮上させるため、魔法の袋に保管されていた巨大熊の腹を切り裂き、血の臭いを海中に拡散させておびき寄せる作戦が実行された。
・身と味噌を守る急所攻撃:全長10メートルから25メートル級の超巨大ガニに対し、甲羅や脚の破損による旨味の流出を防ぐため、魔力で形成した鋭い錐を用いて弱点である「目の間」を一撃で貫く精密な締め技が用いられた。
・極上の釣果:一切の傷をつけずに完璧な状態で締められた巨大ガニが、合計7匹確保された。

魔法障壁鍋の具現化と茹で上げの連携

仕留めた後の最大の課題であった調理器具の不在は、魔法の応用力によって克服された。

・魔法障壁による即席巨大鍋の形成:超巨大な獲物を丸ごと茹でる鍋が存在しなかったため、魔法障壁を巨大な鍋の形状に具現化し、大量の水と塩を投入して火炎魔法で沸騰させた。
・念力を用いた連携調理:カニ味噌の流出を防ぐために甲羅を下にして沈め、カタリーナが念力魔法を用いてカニが浮き上がらないよう押さえつける連携によって均一に茹で上げられた。

カニ尽くしの宴と多彩な料理の展開

完成した極上のカニ肉と味噌は、同行者や領民たちに振る舞われ大盛況となった。

・無言で貪る一同:茹で上がった極上の身を口にしたエリーゼ、ペーター、アームストロング導師らは、その圧倒的な旨味の前に無言で食べ続ける光景を繰り広げた。
・多彩な加工料理の提供:アマーリエ特製のカニ味噌パスタをはじめ、出張してきたアキラとデリアが調理したミズホ風のカニ真薯やカニハサミクリームコロッケなど、多種多様な創作料理が提供され贅沢な宴が催された。

まとめ

北方巨大ガニ討伐を巡る一連の全貌は、漁業被害の解決と食への情熱から始まった討伐作戦から、熊の血を用いた誘引と急所貫通による完全な品質保持、魔法障壁を鍋に見立てた即席の茹で上げ技術の確立、そして多彩なカニ料理による大規模な宴の開催に至るまで、その歩みを明瞭に示している。
領内の危機管理と生活改善を達成しつつ、卓越した魔法技術を食の探求へと応用して極上の成果を得た痛快な記録である。

八男21巻レビュー
まとめ
八男23巻レビュー

登場キャラクター

バウマイスター辺境伯家

ヴェンデリン・フォン・ベンノ・バウマイスター

バウマイスター辺境伯家の当主。元日本人のサラリーマンの記憶を持つ。他人に気を配りつつ領地開発や人間関係の調整に奔走する立場である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、当主。
・物語内での具体的な行動や成果
魔道具ギルド会長の葬儀に参列するため王都へ行く。お忍びで来訪したペーターを南の海へ案内する。北方領で巨大ガニを魔法で仕留めて茹で上げた。王都の複数の瑕疵物件を浄化して交換を提案した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
アキツシマ島平定の功績を評価されて辺境伯へ陞爵した。大津大社で神前式を挙げて涼子、雪、唯の三名を妻に迎える。

エリーゼ・カタリーナ・フォン・ホーエンハイム

ヴェンデリンの正妻。教会から聖女と称されるほどの強力な治癒魔法と聖魔法の使い手である。夫や子供たちを深く愛し優しく支えている。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、正妻。
・物語内での具体的な行動や成果
異なる宗教の葬儀に参列する涼子に大陸風の喪服を貸し出す。王都の瑕疵物件であるブリューワー公爵邸にてヴェンデリンと手を繋いで聖光を発動した。百体以上のレイスを均等かつ同時に消滅させることに成功する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
子供のフリードリヒを連れて曽祖父のホーエンハイム枢機卿へ挨拶に赴く。アキツシマ島での無料治療活動により領民からの支持を確立した。

イーナ・ズザネ・ヒレンブラント

ヴェンデリンの側室。赤ん坊のアンナの母親であり真面目な性格である。夫の行動や商人としての発想に鋭い指摘を投げかける。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、側室。
・物語内での具体的な行動や成果
アキウス王子とアンナの顔合わせのためイーナも同行して王城へ向かった。緊張のあまり悩んでいたがヴェンデリンが用意したチョコファウンテンで場が和む。巨大ガニの調理では身を切って茹でる提案を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
アンナが王太子の息子と正式な婚約者であることを広く認知させた。実家との関係や今後の行事に向けて周囲の調整を担う。

ルイーゼ・ヨランデ・アウレリア・オーフェルヴェーク

ヴェンデリンの側室。気さくで活発な性格でありヴェンデリンをからかうことも多い。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、側室。
・物語内での具体的な行動や成果
王都での堅苦しい葬儀に参列せずに済んだことを喜ぶ。海水浴のプライベートビーチで他国の皇帝や王太子の関係に冗談を言った。巨大ガニの茹でる様子を興味深く見守り美味しく食べる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
魔導ギルドに所属しており魔道具関連の知識は持たない。エルが子供と遊ぶ様子を観察して評価を下した。

ヴィルマエトル・フォン・アスガハン

ヴェンデリンの側室。小柄だが圧倒的な食欲と強大な身体能力を誇る英雄症候群の少女である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、側室。
・物語内での具体的な行動や成果
リニューアル一周年の大食い大会に招待されて出場した。導師との勝負で二百二十四皿を平らげて優勝を飾る。カニパーティーでも茹でたての身に大満足して一心不乱に食べ続けた。魔物の領域を調査して巨大な果物の採取を行う。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
一万セントの優勝賞金を得て美味しいものを食べに行くと答えた。圧倒的な回復力を示して夕食時にも再び普段通り食べ続ける。

カタリーナ・リンダ・フォン・ヴァイゲル

ヴェンデリンの側室。格式高い暴風系魔法使いでありプライドが高いが真面目な性格である。髪のセットやおしゃれに多くの時間をかける。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、側室。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ガニの調理で念力を使いカニが浮かないよう押さえつける役割を果たした。大食い大会での未知の大食い自慢の登場について独自の予測を語る。魔王の伝統的な王族魔法の存在について質問を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
魔導ギルドに所属しており毎日髪の縦ロールのセットを維持している。領内の高価な消耗品である整髪料を利用して身形を整えた。

アマーリエ・フォン・マインバッハ

ヴェンデリンの実家の元義姉。未亡人となってからはバウルブルクで子供たちを熱心に育てる。おっとりとした性格で、ヴェンデリンにとっては本当の姉のような存在である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、子供たちの養育担当。
・物語内での具体的な行動や成果
初めての海外旅行として北方のフィリップ公爵領へ同行した。市場で様々な魚介類のセリを見学して買いすぎを心配する。茹で上がった巨大ガニの身を用いて濃厚なカニ味噌パスタを調理した。王都の新しい屋敷探しにもエリーゼたちと共に同行する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
冒険者である夫エルヴィンを気遣うレーアに温かい励ましの言葉をかけた。子供たちの世話を任されヴェンデリンから貴重なシルバーエイプスの毛皮コートを贈られる。

ローデリヒ

バウマイスター辺境伯家の有能な家宰。ヴェンデリンを「拙者」と呼ぶ忠実な側近であり、仕事熱心なあまり予定を詰め込みすぎる。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、家宰。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンの陞爵を聞いて感極まり豪華な祝いのパーティーの準備を主導した。大食い大会の後にカカオとチョコレートの売り上げが大幅に増えた事実を報告する。アキツシマ島の有力者の娘たちとの婚姻政策を推進した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
多忙を極めるヴェンデリンの予定を秒刻みで管理し続け開発へ向かわせる。アキツシマ島の統治安定のため涼子、雪、唯との三人との婚姻の絶対性を主張した。

エルヴィン・フォン・アルニム

ヴェンデリンの親友であり、バウマイスター辺境伯家の警備隊を統括する。気さくな性格で、周囲からはエルと愛称で呼ばれている。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、警備隊長。
・物語内での具体的な行動や成果
わんこ蕎麦に挑戦して百八十九杯という驚異的な記録を出して健闘した。ペーター皇帝たちとの会員制高級喫茶店や隠れ酒場、ラーメン屋台の巡回に同行する。王太子ヴァルド殿下にハブられた際の説明役も担った。魔物の領域の調査では問題児たちの監督を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
側室のレーアと正式に王都の教会で結婚式を挙げる。新婚旅行として王都を訪れて楽しい時間を過ごす。

アンナ・フォン・アルニム

ヴェンデリンとイーナの娘。一歳に満たない赤ん坊であり、愛らしい存在である。王太子の息子との政略結婚の神輿として扱われる。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、長女。
・物語内での具体的な行動や成果
王城での初顔合わせではアキウス王子に挨拶されたが眠ってしまう。母親のイーナに抱かれて式を終えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
王太子の息子であるアキウス王子と正式に二重 of 婚姻約束を結ばれる。大貴族たちの余計な娘押し込みを防ぐ重要な防波堤となった。

フリードリヒ・フォン・ペンノ・バウマイスター

ヴェンデリンとエリーゼの長男。まだ一歳の赤ん坊であり、多くの大人から溺愛される。将来の王太子の娘との婚約がすでに決まっている立場である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯家、長男(跡取り)。
・物語内での具体的な行動や成果
エリーゼやレーアにオムツを替えてもらう日常を送る。曾祖父のホーエンハイム枢機卿から非常に可愛がられていた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
将来的に王太子の娘を妻に迎える約束がなされている。曾お祖父ちゃんである枢機卿からお披露目を切望された。

ヘルムート王国・王都

ブランターク・リングスタット

ブライヒレーダー辺境伯家の筆頭魔法使い。ヴェンデリンの魔法の師匠の弟弟子であり、老練で気が利く性格である。
・所属組織、地位や役職
ブライヒレーダー辺境伯家、筆頭魔法使い。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンに魔道具ギルド会長イスラーヴェルの死を伝える。大食い大会の後のパーティーでは、ワインを嗜みながらヴェンデリンと語り合った。魔物の領域の調査を「腹痛」として巧みに回避した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
多くの貴族の顔と名前を完全に記憶している高い実務能力を発揮する。バウマイスター辺境伯となったヴェンデリンを冷静に見守りアドバイスを送り続けた。

クリムト・クリストフ・フォン・アームストロング

ヘルムート王国の王宮筆頭魔導師。圧倒的な豪傑でありながらお花に詳しく、ヴェンデリンの味方である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国、王宮筆頭魔導師。
・物語内での具体的な行動や成果
巨大ガニの討伐に同行したほか、大食い大会に出場した。ヴェンデリンに胃袋拡張のための特訓を依頼する。メイドのレーアたちを飛翔で連れ出し、ザンス山での「新妻の輝き」の採取旅行を主導した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
特訓の成果により大食い大会で百十皿を食べて準優勝を飾る。ヴィルマの倍以上の圧倒的な記録の前に呆然としながらも再戦を誓う。

ヴァルド

ヘルムート王国の王太子。有能だが生まれた時から存在感が極めて薄く、友人がいないことに深い悩みを抱えている。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国、王太子。
・物語内での具体的な行動や成果
ペーターがヴェンデリンと親密な様子を見て嫉妬し海水浴の行楽に同行した。王都の封印されたブリューワー公爵邸などの瑕疵物件の紹介に自ら立ち会う。ヴェンデリンに敵意を向けるベッカー子爵へ広大な未開地を与えてパージした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
子供同士が将来二重の婚約関係となるためヴェンデリンを「真の親友」と位置づけた。男だけの秘密の会合にハブられたことをサプライズ招待への期待としてポジティブに解釈する。

アキウス

ヴァルド王太子の息子。三歳ながら非常に賢く、アンナの婚約者である。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国、王子。
・物語内での具体的な行動や成果
アンナとの初顔合わせを王城で行い挨拶を述べた。ヴェンデリンが披露した「チョコファウンテン」に大喜びしてフォンデュを食べる。後日披露された「わたあめメーカー」による虹色わたあめづくりも楽しんだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
多くの大貴族から娘を正妻に押し込もうと狙われている。アンナとの公式の顔合わせによって王家の意図を周囲に認知させた。

ベッカー

ヘルムート王国の法衣貴族。役職がなく毎日が大変に暇であり、調子に乗るヴェンデリンを排除しようと企む。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国、子爵。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンを外戚の成り上がり者と見なして王城からの排斥を企てた。ヴァルド王太子によって突然東部の山奥に広大な土地を褒美として与えられる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
厳しい領地開発に人生をかけて着実に進め孫の代には伯爵家へと成長した。結果的に将来バウマイスター辺境伯家に対抗する大貴族となっていく。

ドラン公爵

ヘルムート王国の大貴族。新しい公爵家としての家格を示すため、伝統や先祖の権威に異常に拘る。
・所属組織、地位や役職
ヘルムート王国、公爵。
・物語内での具体的な行動や成果
ヴェンデリンたちが浄化した元ブリューワー公爵邸を自らの本拠として求めた。ヴェンデリンの提案を呑んで自らの綺麗で広い屋敷との物々交換を承諾する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
断絶したブリューワー公爵邸を譲り受けて引っ越しを完了させた。血塗られたいわく付きの物件であることよりも家名の箔付けを優先する思考を持つ。

アキラ

パウルブルクで飲食店など様々な店を経営するミズホ出身の店長。前世は現代日本人の男の娘である。
・所属組織、地位や役職
フジバヤシ屋、店長。
・物語内での具体的な行動や成果
新しくお蕎麦屋さんをオープンして「わんこ蕎麦」を振る舞いイベントを盛り上げた。カニパーティーでは、カニの身を用いたみそ汁、あんかけ、真薯などのミズホ風料理を作る。巻末ではレーアにウェディング用のドラ焼きを販売した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ミズホ料理の高い技術力によってヴェンデリンの胃袋を掴み支店を拡大している。アキツシマ島大津大社での茶店進出など多様なビジネスを主導した。

デリア

アキラの妻。実家は鮮魚店を営んでおりアキラの商売を支えている。
・所属組織、地位や役職
鮮魚店、およびフジバヤシ屋の共同責任者。
・物語内での具体的な行動や成果
カニパーティーにてアキラと共に出張し、巨大ガニを用いた多彩な料理を作る。パウルブルクの新料亭にも実家の鮮魚店を通じてミズホ風の食材を供給した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
夫アキラの活動を支えつつ高い調理・食材選定の力量を発揮する。バウルブルクでの海産物ビジネスに高い影響力を有した。

アーカート神聖帝国

ペーター

アーカート神聖帝国の新皇帝。ヴェンデリンを唯一無二の「戦友・親友」として扱い、為政者として冷徹かつ卓越した手腕を持つ。
・所属組織、地位や役職
アーカート神聖帝国、皇帝。
・物語内での具体的な行動や成果
魔族との交易問題を協議するため極秘裏に王国を来訪しヴェンデリンと再会した。ヴァルド王太子と競い合うように南の海での海水浴を楽しむ。大型魔導飛行船を裏ルートで爆買いし自国空軍を強化した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
妊娠中のエメラをあえて正式な妻にせず認知のみ行うことで政敵から守る。独裁権を活かし若手や有能な人材を抜擢して皇家の体制をリセットした。

マルク

ペーターの近衛隊長。剣豪でありペーターのお忍び来訪に同行する。
・所属組織、地位や役職
アーカート神聖帝国、近衛隊長。
・物語内での具体的な行動や成果
皇帝の護衛として王都の喫茶店や南の海の海水浴に同行した。お忍びの海水浴では出された巨大ガニに群がり美味しそうに食べる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
ペーターが昔から活動を共にしてきた信頼の厚い仲間である。身分を超えた皇帝のプライベートな会合でも頼れる護衛としての地位を占めた。

エメラ

ペーターの側近であり帝国の筆頭魔導師。妊娠中でありペーターから深く愛されている。
・所属組織、地位や役職
アーカート神聖帝国、筆頭魔導師。
・物語内での具体的な行動や成果
お忍びでの王国来訪に同行しエリーゼに妊娠を祝福された。古代の「振動抑制装置」を持参し安全に瞬間移動を行う。巨大ガニに毒がないことを確認し海水浴メンバーへ太鼓判を押した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
正式な結婚はしないもののエメラの子が皇家の跡継ぎとして認知される約束を得ている。他国の女性陣とも生まれてくる子供の話題で楽しく交流した。

ゾヌターク共和国(魔族)

エリザベート・ホワイル・ゾヌターク九百九十九世

旧ゾヌターク王国の魔王。現在は農業法人の会長を務めており、夏休みを利用して出稼ぎに現れる。
・所属組織、地位や役職
旧ゾヌターク王国・魔王。農業法人・会長。
・物語内での具体的な行動や成果
大津大社の近くで藤子やルル、領主の子供たちに勉強を教えて夏休みを過ごした。かつて違法に投棄された不要な中古魔道具を回収してアキツシマ島へ横流しする。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
歴代魔王の平均を超える強大な魔力量を持つが普段は全く使わない。アキツシマ人の間では高い魔力と丁寧な指導で尊敬を集めている。

ライラ・ミール・ライラ

魔王を支える極めて優秀な会社経営者。かつては共和国の宰相を期待されていたほどの剛腕な女性である。
・所属組織、地位や役職
魔王の農業法人、副会長。
・物語内での具体的な行動や成果
魔族の国の粗大ゴミである木造飛行船などを大量に確保しバウマイスター本領へ流した。バウルブルクの洋裁工房設立のためキャンディーさんと新たな商談をまとめる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
私貿易を巡る大物貴族や王太子たちとの商談を積極的に主導した。仕事熱心なあまり男女の機微に疎く、今まで一度も男性と交際した経験がない。

キャンディー

元冒険者で、現在は王都で非常に人気の洋裁店を経営する。中身は誰よりも乙女な心優しい「男の娘」である。
・所属組織、地位や役職
洋裁店、オーナー。パウルブルク新工房の責任者。
・物語内での具体的な行動や成果
魔物の素材を用いた高級服を生産するためヴェンデリンとの共同出資による洋裁工房を設立する。天敵であるアームストロング導師に強引に大人向けの服を試着させた。レーアのウェディングドレスを試着調整し、結婚式では見事なブーケキャッチを見せる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
圧倒的な身体能力をブーケトスで発揮して参列者一同を静かに驚かせた。洋裁店の高い評判によって注文が殺到し多くの予約を断るほどの人気を誇る。

アキツシマ島

秋津洲高臣(涼子)

アキツシマ島全体の代官。島一番の名族の出であり、美しい治癒魔法使いである。
・所属組織、地位や役職
アキツシマ島、代官。
・物語内での具体的な行動や成果
魔道具ギルド会長の葬儀への参列を希望し、エリーゼの予備の喪服を着て王都へ向かった。アキツシマ島大津大社にて、ヴェンデリンとの結婚式を挙げる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
秋津洲家直系の血を存続させるべく、ヴェンデリンの妻となる道を選んだ。白無垢と角隠しを身にまとい、三々九度の儀式を経て夫婦の契りを結んだ。

細川藤孝(雪)

アキツシマ島の副代官。知略と実務能力に非常に優れ、直系唯一の生き残りとして実務を取り仕切る。
・所属組織、地位や役職
アキツシマ島、副代官。
・物語内での具体的な行動や成果
実務を完璧にこなしつつ、ヴェンデリンとの間に自らの家の後継者を産むことを望んだ。大津大社での結婚式では白無垢姿で伝統的な神前式に臨む。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
バウマイスター辺境伯となったヴェンデリンと婚姻を結び、正式な妻となった。松永唯と行政および婚姻の両面で激しく競い合いながら島の統治を安泰へと導いた。

松永唯

松永家の一人娘で、雪の補佐役。高度な教育を受けた中級魔法使いであり、才色兼備の女性である。
・所属組織、地位や役職
アキツシマ島副代官補佐、松永家当主。
・物語内での具体的な行動や成果
涼子の王都での葬儀参列に同行しお世話役を務めた。細川雪との勢力争いを展開しながらヴェンデリンを「懐の大きな男性」と称賛する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
大津大社にて白無垢に身を包み、ヴェンデリンの三人の妻の一人として正式に夫婦となった。将来生まれる子供を次の松永家当主に据えて自家の安定を図る。

宗義智

宋島(ソウ島)の元当主。最後までヴェンデリンに挑戦し続けるおバカな武人である。
・所属組織、地位や役職
バウマイスター辺境伯領アキツシマ冒険者。
・物語内での具体的な行動や成果
魔物の領域の調査を前に、竜巻を纏った「トルネードパンチ」でヴェンデリンに挑み、落とし穴に落ちて敗北した。調査の際、命令を無視して巨大インコを仕留めたことで大群の襲撃を招く。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
アームストロング導師に師事して毎日激しい拳骨を受けながら鍛錬を続けた。新種のインコの羽毛が寝具として高く売れたことで実力派の富裕冒険者として有名になる。

魔道具ギルド

イスラーヴェル

急死した魔道具ギルドの前会長。圧倒的な政治力と管理能力によって組織を統率する実力者である。
・所属組織、地位や役職
魔道具ギルド、前会長(故人)。
・物語内での具体的な行動や成果
生前、魔道具の生産量を従来の1.3倍に増やし、徹底的な品質維持を達成した。魔族製の高性能な魔道具の輸入阻止運動を強硬に主導し続ける。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
九十六歳で老衰により亡くなった。彼の死後、ギルドの上層部による醜い後継者争いが発生し、魔族との公式な交易交渉が完全に停滞する結果を招く。

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八男21巻レビュー
まとめ
八男23巻レビュー

展開まとめ(タイムライン)

第一話:ワタシノトモダチ ヴェンデリン

魔道具ギルド会長の葬儀参列を機に、極秘来訪中の帝国皇帝や王太子との交流が深まっていく。王族としての重責ゆえに孤立しがちな王太子と友誼を結び、南国の海への招待を通じて新たな親交を築く。

  • 【魔道具ギルド会長の急死と葬儀への参列】 / 【極秘来訪した帝国皇帝ペーターとの再会】
  • 【皇帝の側近エメラの妊娠と将来設計】 / 【王太子ヴァルド殿下による親友アピール】
  • 【南国のプライベートビーチでの海水浴と交流】

第二話:俺は、カニにはうるさい

北方の漁場を脅かす巨大ガニの討伐に乗り出し、独自の魔法技術を駆使して無傷での捕獲に成功する。持ち帰った獲物を豪華な宴席で振る舞う一方、招かれなかった王太子の嫉妬と対抗心が浮き彫りになる。

  • 【フィリップ公爵領の視察と漁獲量激減の判明】 / 【北海に出現した三種類の巨大ガニ討伐】
  • 【魔法障壁を応用した巨大鍋によるカニ調理】 / 【カニ尽くしの宴席と王太子の強い対抗心】

第三話:大食い特訓

王都の食べ放題レストラン主催の大食い大会に挑む導師のため、合理的な胃袋拡張訓練を施す。特訓の成果により大幅な記録更新を果たすものの、驚異的な大食い能力を誇るヴィルマの前に完敗を喫する。

  • 【パウルブルクの蕎麦屋での大食い勝負】 / 【王都ビュッフェ主催の大食い大会への招待】
  • 【合理的な胃袋拡張特訓と大食い大会の開幕】 / 【ヴィルマの圧倒的な大食い勝利と導師の完敗】

第四話:お忍び

身分の高い友人たちを招き、人目を避けた高級料亭や隠れ家バー、屋台を巡る夜の散策を楽しむ。男同士の気兼ねない集いを通じて息抜きを図る中、取り残された王太子の親友への執着がさらに募る。

  • 【高級料亭の個室で味わう絶品しゃぶしゃぶ】 / 【会員制喫茶店と路地裏バーのハシゴ酒】
  • 【締めの屋台ラーメンと男同士の定期会合化】 / 【密偵報告を受けた王太子の強い羨望と誤認】

第五話:親戚づき合い

王家との婚姻を周知させるためアキウス王子との顔合わせに臨み、特製魔道具で場を盛り上げる。成り上がりを敵視する宮廷貴族を王太子の手腕で辺境へ追いやる一方、製菓用具の流行を通じて産業振興を図る。

  • 【アキウス王子と娘アンナの公式初顔合わせ】 / 【チョコファウンテンの披露と王都での大流行】
  • 【敵意を向ける宮廷貴族への未開地開拓下賜】 / 【わたあめメーカーによる王家歓待と産業振興】

第六話:新しい屋敷

陞爵に伴う手狭さを解消するため王都の瑕疵物件の浄化を引き受け、悪霊たちの同時除霊を果たす。いわくつきの屋敷を欲しがる大貴族たちと交渉し、広く綺麗な公爵邸への無事な移転と交換を成立させる。

  • 【手狭になった王都屋敷の買い替え計画始動】 / 【王城裏に封印された危険な瑕疵物件群の浄化】
  • 【大貴族との屋敷交換と元ドラン公爵邸への転居】 / 【新邸でのチーズフォンデュパーティー開催】

第七話:バカとインコ

アキツシマ島と本領の開発が進む中、婚約者フィリーネを陞爵祝いの場でお披露目する方針を固める。問題児たちを連れた魔物領域の調査では、群れをなす巨大インコの習性に直面して実力派パーティの誕生を見る。

  • 【南部開発の好景気とフィリーネの婚約者披露】 / 【魔王の指導によるアキツシマ島の農業発展】
  • 【問題児たちを率いた魔物領域の現地調査】 / 【巨大インコの大群襲来と実力派パーティ化】

第八話:人間も魔族も、抜け道を探る

公式な交易交渉が停滞する隙を突いて、魔族社会の廃棄魔道具を買い取る私貿易が急速に拡大する。領内の魔物素材を活かしたアパレル工房を新設し、魔族の富裕層へ向けた新たな輸出事業を立ち上げる。

  • 【陞爵祝いの盛況とフィリーネの正式なお披露目】 / 【魔族の粗大ゴミ魔道具を買い取る私貿易の拡大】
  • 【大量の旧式魔導飛行船の購入と王太子への仲介】 / 【魔物素材を活用した高級洋裁工房の共同設立】

第九話:やはり、俺の嫁は増える運命にあるらしい

アキツシマ島の統治体制を盤石にするため、名族の娘たちを妻に迎える神前結婚式が執り行われる。島の主要勢力との結びつきを固め、発展する辺境伯領の新たな秩序を確立して将来への基盤を整える。

  • 【魔王たちを招いたプライベートビーチでの交流】 / 【統治安定を目的とした涼子・雪・唯との政略結婚】
  • 【大津の社で執り行われたアキツシマ式の神前式】 / 【領内統治体制の確立と辺境伯としての決意】

巻末おまけ:メイドは永遠に不滅です!

エルヴィンとの婚礼を控えたレーアのため、結婚式を彩る幻の光る花を求めて険しい山頂へと飛び立つ。夜間に輝く蕾の採取や山頂野営を経て、無事に挙げられた式典を通じて家族や仲間との絆を確かめ合う。

  • 【結婚式に向けたウェディングドレスの最終調整】 / 【幻の花「新妻の輝き」を求めるザンス山頂への採取行】
  • 【山頂での野営体験と夜空に輝く蕾の収穫】 / 【教会での厳かな婚礼とキャンディーのブーケ奪取】

八男21巻レビュー
まとめ
八男23巻レビュー

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