小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレ

小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレ

どんな本?

学校の屋上で弁当を食べようとしていたらいきなり異世界に召喚された高校生の御子柴亮真。
ただ彼はマトモじゃ無かった。

召喚した魔術師を殺し。
逃亡途中で双子姉妹を仲間にして大国の帝国から逃亡。

帝国から逃げれたと思い、傭兵をしていたらローゼリア王国の跡目争いに巻き込まれてしまう。

それにも勝利させて女王ルピスを誕生させ。

そのまま解放されると思ったら。

住民は皆無で、沿岸部に海賊がおり、強力な魔物が跋扈するウォルテニア半島を領地に与えられ貴族にされてしまう。

それでも少年少女の奴隷を買って、彼等に武法術を教えて兵士として育成し、半島の希少な魔獣を狩って資金を稼ぐ。
邪魔な海賊のアジトを攻め滅ぼし。
その時に、奴隷にされていたダークエルフと知己を得て貿易を始め。

そして彼等特有の技術で魔剣、魔法防具を量産してもらい兵士の装備をより強固にして、重傷を負ってもダークエルフ特性の薬で快癒させて損耗率下げる事に成功。

そんな兵士達を率いてザルーダ王国への援軍に行き、オルトメア帝国の侵攻を止め。

辺境伯と北部十家との戦争にも勝利。

それを貴族院で審問されるが、死刑が始まる前から決まっているので亮真は貴族院のメンバーを全て殺して自領へ逃亡。

反乱を討伐するためルピス女王が率いる20万の大軍がウォルテニア半島へ攻めて来たが、軍を派遣している貴族の領地を別動隊で荒らして後方を撹乱して20万の軍を瓦解させ、退却し始めたルピス女王軍を追撃して王都を包囲。

王都内の反乱を誘導して首脳陣を殺して王都を陥落させて、新女王ラディーネを王にして亮真は大公となり国の実権は握らずウォルテニア半島を開拓しようとしていたのだが、、

読んだ本のタイトル

#ウォルテニア戦記  XXII
著者:保利亮太 氏
イラスト:bob 氏

アニメイトで購入 0 小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレ gifbanner?sid=3589474&pid=889458714 小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレBookliveで購入 gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入 gifbanner?sid=3589474&pid=890540720 小説「ウォルテニア戦記 XXII(22)」エレナと一騎打ち 感想・ネタバレ

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あらすじ・内容

ルピス女王が立てこもる王都ピレウスを包囲した、御子柴亮真率いるウォルテニア軍。
王都を力攻めにしては亮真軍に大きな損害が出るが、長々と包囲戦をしては他国の勢力がルピス女王を助けにやって来るかもしれない。
そんななか、亮真のもとに一通の手紙が届く。意外な人物から送られた、情勢を一変させるその手紙の中身とは――?
若き覇王の躍進を描く大人気ファンタジー戦記、第22巻!!

ウォルテニア戦記 XXII

前巻からのあらすじ

女王の首を狙って押し寄せた御子柴軍だったがクリスの一騎討ちの申し込みで追撃を断念。

そして、女王ルピスは王都に退却出来たが女王は部屋に引き籠る。

討伐に参加した貴族達は領地に帰還する者。
王都の屋敷に閉じ籠るものなど全く戦意が無い状態。

そんな女王軍を撃退した御子柴軍は王都に行く前に教団から飛鳥救出に動き出す。
先ずは教団と和睦を結ぶために教団の上層部と接触。
その裏で飛鳥の脱出への段取りも行う。

半ばヤラセのような脱出劇だったが最後に現れた教団の弓騎士が伏線の爆弾を投げ入れた。

プロローグ

ローゼリア王国の王都ピレウスにあるマクマスター子爵家の屋敷は、その日重苦しい空気に包まれていた。突然の訪問をしたゲルハルト子爵は、かつての強大な権勢を失ったものの、依然として強い影響力を持っていた。彼の訪問は、屋敷の使用人たちに不安と緊張を引き起こした。その日、ローゼリア王国に大嵐が襲来し、国を揺るがす大事件が明かされる。ゲルハルト子爵との密談で、王家に対する謀反の計画が暴露され、ディグル・マクマスター子爵とその娘ロゼッタは深い苦悩に陥る。この計画は、国全体の未来に対する不透明感を象徴している。国王ルピス・ローゼリアヌスへの忠誠と現状を打開する手段として、マクマスター家は複雑な選択に迫られる。最終的に、ロゼッタは父親に非情な決断を迫り、彼の矜持や誇りに傷をつける覚悟で進めることになる。

第一章:王都攻防戦

ローゼリア王国の首都ピレウス郊外に御子柴男爵軍が現れる。王都の防御は強固であるが、兵士たちは戦意を欠き、絶望感に包まれていた。御子柴男爵軍の進軍に対し、ローゼリア王国の兵士たちは防御策を講じるが、御子柴男爵家の兵士たちの圧倒的な防御力に効果は薄い。桐生飛鳥は現実の戦争に苦しみ、亮真の戦略に疑問を抱きながらも、戦争の現実を受け入れざるを得ない。彼女の悩みを和らげるために御子柴浩一郎と立花が声をかける。亮真の戦略は、従来の攻城戦の概念を覆し、戦況を有利に進める。

第二章:疑心の芽吹き

王都ピレウスでは、御子柴男爵軍との戦争が始まり、兵士たちは戦争の意義に疑問を抱く。王城の指揮官であるメルティナとミハイルは、孤立しながらも王都防衛の作戦を練るが、信頼関係が欠如している。ミハイルは内通者と目されるエレナと直接対話を試み、事態の収束を図るが、御子柴男爵軍が城壁を破壊し、王都に攻め込む。ミハイルは王都の放棄を決断し、王城への攻撃を遅らせるために命を懸ける。

第三章:王城突入

亮真一行は地下道を使い、王城に向かう。彼らは王城内部に潜入し、エレナと対峙する。亮真はエレナとの対話を通じて、彼女の悔恨と悲しみを理解し、最終的にエレナと戦う決意を固める。戦闘の中で、エレナは若返りの力を発揮し、亮真との激しい剣術の応酬が繰り広げられる。亮真はエレナの攻撃を直感でかわし、最終的にはエレナに勝利する。

第四章:新たなる国

亮真とエレナの戦いが終わり、亮真はエレナに特別な任務があるために彼女を殺さなかったと語る。その後、ミハイルが登場し、亮真と対立するが、亮真は冷静に対応し、自身の行動の正当性を主張する。最終的に、亮真はエレナの願いを考慮しつつも、ローゼリア王国の新たな統治に向けて動き出す。

エピローグ

ラディーネ女王の改革公布から二週間後、ルピスは流浪の身となり、南へ逃れる途中で襲撃に遭う。メルティナは重傷を負い、ルピスを助けるが、最終的にはルピスが須藤秋武によって救助される。彼らは新たな希望を胸に、再び立ち上がる決意を固める。

感想

王都を女王軍の約半数以下の兵力で包囲したが、女王軍は籠城の構え。
士気はどん底でいつ崩壊してもおかしくない状態。

それでも必死に対抗していたが、、

敗戦続きで兵士達は疲労困憊。

さらに王都の住民からしたら、御子柴男爵との戦争は楽勝だと言ってたのに逆侵攻されてしまい。

現在は王都を取り囲まれおり動揺が凄い。

そんなギリギリの状態の時に一部の騎士がついに反乱を起こす。

それに呼応して、御子柴軍は城壁に穴を開けて城内に雪崩込み王都を陥落。

女王は護衛騎士と逃げるも、御子柴家の忍びに追撃されて殺されてしまう。

貴族も反乱を起こした貴族派の子爵は不正を指摘されて没落。

全く新しい組織が国に出来上がって王国は再建されるのか??

御子柴男爵の今後の地位は??
組織との関係もどうなるのだろうか?

あと、飛鳥の扱いは?

新たな時代が流れ出す。

それにしても、、、
この戦は長かったな、、、、、
暗闘が。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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フィクション あいうえお順

備忘録

プロローグ

その日、ローゼリア王国の王都ピレウスにあるマクマスター子爵家の屋敷は重苦しい空気に覆われていた。
空が茜色に染まり、夜が迫る中、屋敷の衛兵やメイドたちも緊張していた。
特に、フリオ・ゲルハルト子爵の突然の訪問は屋敷に衝撃を与えた。ゲルハルト子爵はかつての強大な権勢を失い、子爵に降格されていたが、依然として強い影響力を持っていた。
そのため、突然の訪問は多くの不安と緊張を引き起こした。
ローゼリア王国の貴族階級では、訪問には事前の通告が一般的であり、突然の訪問は異例である。
そのような状況の中、屋敷の使用人たちは主家の動向を見守り、日々の業務を誠実に務める以外にできることはなかった。

ある日、ローゼリア王国の王都ピレウスの屋敷に大嵐が襲来し、その天候が突然変わる異常事態が発生した。
この屋敷にはディグル・マクマスター子爵がおり、彼はこの国でも有数の戦士である。しかし、彼が直面しているのは、ただの自然現象ではなく、国を揺るがす大事件に関連する重圧だ。
ゲルハルト子爵との密談で王家に対する謀反の計画が明かされ、マクマスター子爵は大きなジレンマに陥っていた。
彼の娘ロゼッタもまた、その計画の重大さを理解しており、父親の苦悩を静かに見守っている。
この状況は、国全体の未来に対する不透明感を象徴しているようであり、王都ピレウスの防衛に関しても、複数の戦略が考慮されているが、どれも困難を極める選択である。
籠城戦も検討されているが、その準備や維持には膨大な資源と士気の維持が必要であり、さらに外部からの支援が断たれると王都は壊滅的な打撃を受ける可能性がある。
一方で、交渉や講和の道を模索することも極めて困難であることが示されている。
結局、マクマスター家やローゼリア王国が直面している問題は、どの道を選んでも厳しい未来が待ち受けているという現実である。

ローゼリア王国において、国王ルピス・ローゼリアヌスが国家そのものとして見なされるが、彼女が単なる管理人であると捉えると、王国と国王は必要に応じて交換可能であるという新しい考え方が出てくる。ロゼッタは、自分が天才だと自惚れることはなく、他人も同じことを考えると認識している。問題は、その認識をいつどのように活かせるかにある。

国王への謀反はローゼリア王国では大罪に当たり、厳しい処罰が予想される。
しかし、ロゼッタにとっては、父であるマクマスター子爵やゲルハルト子爵が提案するような謀反も、現状を打開する一つの手段となりうる。
マクマスター子爵は通常、ゲルハルト子爵の提案を拒否するだろうが、現在の状況は極めて厳しいため、通常の行動パターンから逸脱する可能性がある。

ロゼッタは、現状においてルピス女王が有効な対策を講じることが困難であることを理解しており、父親がルピス女王への忠誠を保ち続けることの無意味さを訴える。
彼女は、ローゼリア王国が内部の対立で自滅する前に、外国の援軍を求める選択肢も考慮しているが、これも現実的ではなく、国が属国となるリスクを伴う。

最終的に、ロゼッタは、現状を打開するために父に非情な決断を迫るが、それに対する彼の反応は複雑である。
彼女の提案が、父の矜持や誇りに傷をつけることを承知で進めるしかないという結論に至る。
このように、ロゼッタは状況に応じて異なる選択肢を検討しながら、最も実現可能で国の利益に適う方法を模索している。

ロゼッタとその父、マクマスター子爵は、ルピス女王を支持することが国の利益にならないとの結論に達している。
オルトメア帝国の脅威と隣国との大連合を調整した御子柴亮真が、ルピス女王よりも国益に適していると見なされているからである。
彼らは、ルピス女王が統制を取れていない不安定な状態であることから、隣国が彼女を支援する理由がないと考えている。

ロゼッタは、ゲルハルト子爵の提案に従うことも、ルピス女王に従うことも選択肢ではないと述べている。
前者は貴族派の勢力を強めることになり、後者は自殺行為に等しいと見なしている。
マクマスター子爵も、御子柴亮真に従うべきかどうかを考慮しており、ゲルハルト子爵が御子柴亮真と何らかの密約を交わしている可能性を疑っている。

最終的にロゼッタは、御子柴亮真がローゼリア王国の統治に興味がないと見なし、彼との交渉の余地があると考えている。
マクマスター子爵はロゼッタの提案に驚きつつも、その考えに感心している。
彼らは、ゲルハルト子爵を排除し、ラディーネ王女を擁立する計画について話し合っており、ロゼッタが頼もしく成長したことにマクマスター子爵は驚いている。

これらの話し合いを通じて、マクマスター子爵はローゼリア王国にとって最善の選択を導くための一歩を踏み出そうとしている。
彼は娘ロゼッタの成長と、御子柴亮真による政治的動きを理解し、新たな展開に向けて準備を始めている。

第一章  王都攻防戦

晴れ渡った空の下、ローゼリア王国の首都ピレウス郊外に御子柴男爵軍が現れた。
その数はおよそ四万五千であり、多くの戦略的拠点を占領した後の合流だった。
この軍団は、王都に籠るルピス・ローゼリアヌスとその貴族たちに対して圧倒的な数の不利を背負っていた。
城壁で囲まれた王都への攻撃は、数的に五倍の兵力を持つローゼリア王国軍にとっては防御が有利なはずである。

しかしながら、城壁の上の兵士たちは戦意が低く、指導者たちは彼らの士気を高めようと励ますものの、兵士たちは恐怖と義務感で動いているだけであった。
御子柴男爵軍の進軍を前にしても、彼らは絶望しか感じておらず、戦いの覚悟は見られなかった。

王都を守るためには、城壁の上からの矢や投石で敵を迎え撃つしかなく、その状況下で兵士たちは命令に従うしかなかった。
御子柴男爵軍は接近し、その一部が城門近くまで迫ると、王都の兵士たちは一斉に矢を放つが、敵の防具によってほとんど効果はなかった。
これにより、王都の兵士たちの士気はさらに低下し、戦意を喪失していく様子が描かれている。

御子柴男爵家の兵士は、すべて武法術の使い手で、高価な付与法術が施された鎧を身に着けているという噂が、ローゼリア王国内で広まっていた。
北部征伐の前にも、ザルツベルグ伯爵家に仕えていた敗残兵がその話をしており、王都中で広がっていた。
大隊長を含む多くの人間は当初、その噂を信じていなかった。
ローゼリア王国においても、高価な武具は限られた騎士団にしか配備されていないため、そのような話は信じがたいものであった。
しかし、戦場での経験から、その噂が事実であることが明らかになり、大隊長は深い違和感を覚えた。

一般の兵士が、どれほどの力を尽くしても御子柴男爵家の兵士を倒すことができなかった。
御子柴男爵家の兵士たちは、従来の防御力を遥かに超える鎧を装備しており、ローゼリア王国軍の攻撃がほとんど効果を持たないことが判明した。
この事実は、多くのローゼリア王国の兵士にとって大きな心理的負担となり、戦意の低下を招いていた。

大隊長は矢継ぎ早に指示を出し、投石や油を使った攻撃を試みるが、敵の進行を止めることはできなかった。
その中で、御子柴男爵家の兵士たちが城門に向かって丸太や梯子を持ち、攻撃を仕掛けてきた。
大隊長は城壁からの攻撃を指示し、士気の低い兵士たちに最後まで戦うよう命じたが、敵の圧倒的な防御力に対抗する手段は限られていた。

最終的に、ローゼリア王国軍は、投石などの古典的な攻撃方法に頼ることになったが、敵に対する効果は限定的であった。
この戦いは、従来の装備と戦術では御子柴男爵家の兵士に対抗することが非常に困難であることを示していた。

桐生飛鳥は御子柴男爵家にとって重要な人物であり、その安全には最大限の注意が払われている。
ただの学生だった飛鳥にとって、そのような状況は大きな心理的圧迫となっていた。
外に出て一人で月を眺めることは、ストレス解消のはずが、実際には御子柴亮真のことばかりを考えてしまう。
救出された時の喜びから現実の戦争への後悔や悲しみに変わっていった。
飛鳥は平和な現代日本からこの戦乱の激しい大地世界に召喚され、人々の苦しみや死を目の当たりにし、戦や死に対する感覚が変化していった。
過去の経験から、飛鳥は自らの行動が招く悲劇を恐れるようになり、現実を受け入れ、自らの限界を理解するようになった。

戦闘が続く中で、飛鳥の心は揺れ動いている。感情的には戦争を止めてほしいが、亮真を直接説得することは彼を困らせるだけであることを知っている。
戦争を忌避する考えは現代の価値観に基づくものであり、一度戦争が始まれば、言葉で止めることは難しい。
飛鳥は、御子柴男爵軍が圧倒的に優位でありながらも戦争を継続させる意味を見出せず、戦闘による死傷者の増加に心を痛めている。

桐生飛鳥が一人で物思いにふけっているところに、御子柴浩一郎と立花が声をかけた。
飛鳥は御子柴亮真のことで悩んでおり、二人はその悩みを和らげようと会話を交わす。
立花は、この大地世界の厳しい現実に直面しながらも、長年培った倫理観を捨てることが難しいと語り、飛鳥もその感情に共感する。
話の中で、飛鳥は浩一郎と立花に自分の夜食を分け、一緒に食事を楽しむ。
最後に飛鳥は就寝のために立ち去り、浩一郎と立花は戦略や倫理についてさらに話を深める。
立花は王都を攻め落とす方法について尋ね、浩一郎は軍事的な損耗を避けるための異なる戦術を提案するが、それらを避けている理由については明言されなかった。

毒や疫病を用いた戦術は、効果的ではあるが人道的に非難される方法だ。
立花はそんな手段について批判的な思いを抱きつつも、新しい雇用主である御子柴家に対しては慎重に言葉を選んでいる。
浩一郎は、そんな手段を使う必要は現時点でないとし、状況が必要とする時が来るかもしれないが、今回はそれに頼ることなく問題を解決しようとしていることを示唆した。
立花が戦略的な遅延について質問すると、浩一郎は亮真が待っているのは援軍ではなく、ローゼリア王国をより良くするための「憂国の士」だと説明した。
立花はこの答えに疑問を持ちながらも、浩一郎の言葉に安心感を抱いて、御子柴男爵軍の勝利を確信していた。

第二章  疑心の芽吹き

最近、王都ピレウスでは人々が早朝から活動を始めている。
これは御子柴男爵軍との戦争が始まってからの変化であり、夜明け前から兵士たちが警備にあたっている。
ローゼリア王国軍は予想外に善戦しているが、その状況は多くの代償を要求している。
兵士たちには徹夜が増え、日常生活にも大きな制約が生じている。
兵士たちは激務に苦しみながら、この戦争の意味や自身の役割について疑問を感じている。
御子柴男爵を排除しようとした貴族たちの策略が戦争の一因となっていると考える兵士もいる。

また、王城の中では、指揮官のメルティナ・レクターとミハイル・バナーシュが、王都防衛の作戦を練りながら孤立していく様子が描かれている。
これは他の貴族や騎士たちからの支持が得られず、彼らが信頼するのは互いだけである状況を反映している。
二人は過去の失敗から学び、指揮官としての能力向上に努めているが、周囲からは依然として信頼されていない。
このような状況下での厳しい生活と心理的負担が、彼らの日常を一層困難にしている。

ミハイルは他人に頼ることができない。
それは、他人を信用して頼ることが、相手に対する配慮やその人の意向を考慮することを必要とするためである。
特に、メルティナやルピス・ローゼリアヌスがミハイルを疑う可能性があることから、ミハイルは現状維持を選んでいる。
また、メルティナは地図を見つめながらミハイルに敵の意図を尋ね、戦略を考慮しているが、ミハイルは敵の意図が読めずにいる。
メルティナが深読みしているとは思われるが、北部征伐前のミハイルならば、兵数に優れていれば勝利を確信していた。
しかし、現状ではその確信が持てず、王都を守るか野戦に出るかで悩んでいる。
また、敵が撤退するまでの防衛が可能かどうかも微妙なところである。

戦略的には、ミハイルは敵の意図について確信が持てず、メルティナに対してもその考えを正直に伝えている。
戦略的に基本に忠実な敵の動きが不自然に感じられること、そして御子柴亮真がエレナ・シュタイナーとの関係を利用するのではないかという疑念がある。
この状況では、信頼関係の欠如がエレナの可能性ある裏切りを想定させている。
メルティナとミハイルはこの事態に対して深刻に考えており、内応者が動くことを警戒している。

ミハイルはメルティナに、まだ解決策があると述べる。
彼が直接、内通者と目されるエレナと話し合うことがその方法である。
これにはメルティナも驚くが、ミハイルは、もっと早くエレナと話をすべきだったと後悔の念を抱いている。
彼は、ルピス女王が不興を買うかもしれないリスクを承知の上で、エレナとの対話を試みようと決心する。
これは、ルピス女王に反する行為かもしれないが、彼はそれが臣下としての責務だと感じている。

メルティナはこの考えに同意するが、認めがたい事実として受け入れざるを得ない状況である。
彼女は、ミハイルが提案するエレナとの話し合いに関してルピス女王に説明する責任を負うことになる。
その後、ミハイルはエレナが実際に御子柴亮真と内通しているかどうかを確かめるために彼女と直接話すことを決意し、必要ならば謝罪し、助力を請う覚悟を決めている。

反乱の規模が不明である中、ミハイルはメルティナに貴族家の私設騎士団に助力を求めるかどうか問うが、彼自身が事態の収束を図ることを決意する。
メルティナにはルピス女王の傍に留まるよう指示する。
その後、突然の地震のような揺れがあり、御子柴男爵軍が城壁を破壊して王都に攻め込んだことが伝えられる。
ミハイルとメルティナは驚愕し、ミハイルは王都の放棄を決断し、メルティナに城からの脱出を命じる。
彼は自ら兵を纏め、城壁が破られたことを受けて、王城への攻撃を遅らせようとする。
最悪の事態を回避するため、ミハイルは自らの命を懸けて戦う決心を固める。

第三章  王城突入

リオネは城壁の残骸を見ながら、楽し気に笑う。
彼女は戦闘からしばらく遠ざかっており、戦闘への渇望があった。
厳翁は亮真の戦略を称賛する。亮真は大地陥没の文法術を使用して城壁の基盤を崩し、城壁を破壊した。
この単純だが効果的な戦略に、厳翁は驚愕する。
リオネは、亮真の頼りがいを称賛し、戦後の容易な進行を予想する。
リオネと厳翁は、王都への攻撃準備を進める。
亮真の戦術は、従来の攻城戦の概念を覆し、王都ピレウスの北東と北西の城門付近での防衛戦が展開されていることを示す。
しかし、亮真は物理的な攻城兵器を使用せずに城壁を破壊した。
リオネは、現場の混乱を利用して、王城への進軍経路を確保し、亮真が王城に進むための支援を行う。

リオネが王都に侵入している頃、亮真一行は地下道を使い王城に向かっていた。
一行は50人程で、先頭には伊賀崎衆の忍び、その後ろには亮真と黒エルフ族の精鋭部隊が続いている。
彼らの目的はこの戦に終止符を打つことだった。
王城内部につながる鋼鉄の扉の前で、ダグラスの情報をもとに扉が静かに開けられる。
文法術を使わずに扉を開けることができ、騒がれることなく内部に進むことが可能となった。

亮真は伊賀崎衆に上層に潜入し状況確認を命じる。
報告によると、王城には守備兵が少なく、リオネの部隊とメルティナが王城に設けられていた指揮所から姿を消しており、防衛軍の統制が取れていないとのことだった。
亮真はこの情報を受け、王城を制圧する準備を進める。

亮真一行は王城を迅速に制圧し、王城の最上階でエレナと遭遇する。エレナは白き鎧を身にまとい、亮真と対峙する。
亮真はエレナと会話を交わすために自ら王城へと赴いた。
エレナはルピス女王が寝室にいないことを亮真に伝えるが、亮真は特に驚かない。
亮真とエレナの間では、王国の未来についてのやり取りが行われる。

どんなに綿密な計画を立てても予測不可能な事態は発生する。
しかし、亮真はこの段階に至るまで十分な準備をしており、メルティナが王城の指揮所から姿を消した事実から、ルピス女王が既に城外に逃がされていることが明らかだ。
ルピス女王が私室にいたとしても、それは予想外である。

亮真とエレナの対話が進む中で、エレナは過去に亮真を裏切ったことへの謝罪をする。
彼女の声は悲しみと後悔に満ちており、彼女が犯した過ちとローゼリア王国への損害に対する悔恨に苦しんでいる。
しかし、亮真はエレナを責める気はなく、彼女の悲しみを癒したいと考えている。
これは亮真にとって珍しい感情であり、彼もその感情に少し戸惑いを感じている。

会話の中で、亮真はエレナが娘の生存を喜べない理由を理解しており、それが須藤秋武が関与しているためだと指摘する。
亮真はエレナに対して、娘の生存が真実である可能性が高いと説明し、その情報を持っていた須藤がエレナの行動を制限するためにそれを利用したと考えている。

エレナは剣を抜き、亮真に対峙する。二人は最後の言葉を交わし、実際に戦う準備を整える。
亮真は和やかな時間が終わることを認め、エレナとの対決に臨む。
二人は冷たく強固な意志を持って立ち向かい、互いに技を繰り出す。

亮真とエレナが激しい剣術を交える中で、互いの剣技に関して深い敬意を示している。
亮真はエレナの剣術が実戦に適しており、華美でなく、効率的に相手を打ち倒すことを目的としていると評価している。
エレナは「ローゼリアの白き軍神」として知られ、数多くの戦を経験しており、その経験が彼女の剣技に生かされている。
一方、亮真もエレナも、戦場で実際に使える技術を持っているため、互いに効率的な動きで戦っている。

戦闘の中で、亮真とエレナは互いに中段構えから八双の構えや上段構えへと変化させ、攻守を織り交ぜながら戦う。
エレナは下段の構えからカウンター攻撃を仕掛けるが、亮真は素早い動きでそれをかわす。
二人の間の距離が十メートル以上から急に三メートルまで詰められるなど、非常に速い動きで互いの隙を窺い合う。

最終的に、エレナがその場で持っている力を示すために、彼女自身の生気を使って周囲を圧倒する。
これにより、エレナは人間の到達可能な最終地点であるサハスラーラのチャクラを起動させていることが示される。
エレナの体から発せられる膨大な生気は物理的な力となり、その影響で亮真はエレナの体の中に光の柱を幻視する。
その結果、エレナは若返り、二十代半ばの若さを取り戻して見えるようになる。
この変化はエレナの声にも現れており、彼女の全体的な存在感が変わっている。

エレナが亮真に対して圧倒的な速度で攻撃を仕掛ける中で、彼女の若返りが際立っている。
エレナの肌は若々しく、白髪が交じっていた髪も黄金色に輝いている。
これは、伝説的な武法術によるものであり、実質的な身体の若返りが起こっていることを示唆している。
亮真はエレナの動きを肉眼では追えず、直感に頼る戦いを余儀なくされている。

エレナの攻撃は亮真の特製鎧を容易に切り裂くほどの力を持ち、その鎧は龍の鱗に匹敵する防御性を誇るが、エレナはそれをも超える攻撃力を発揮している。
亮真は自身の技を最大限に引き出す必要に迫られ、彼の武器である鬼哭の力を解放することで対抗しようとする。

亮真は、エレナとの戦いを単なる勝負以上のものと捉えており、彼女に認められる形での勝利を望んでいる。
そのためには、エレナの攻撃を予測し、彼の武術の究極の形である居合抜きを駆使して対応する。
この瞬間的な反応が、彼にとって最後の勝機をもたらすかもしれない。

第四章  新たなる国

亮真とエレナの決闘が亮真の勝利で幕を閉じる。
エレナの剣は亮真によって切断され、彼女はなぜ自分を殺さなかったのかと問う。
亮真はエレナに対して特別な任務があるために彼女を殺したくなかったと答える。
その後、ミハイル・バナーシュとその一団が登場し、亮真とエレナを裏切り者として非難する。
ミハイルは亮真とエレナに対して攻撃を開始するが、亮真は冷静に対応し、自らの行動の正当性を主張する。亮真はエレナとは価値が違うと述べ、ミハイルとの対話を拒否する。
その後、亮真は戦闘を避け、状況を冷静に観察する。
ミハイルの言葉には反論するが、自身の意見も述べる。
最終的には、ミハイルとの対立が解消される見込みはなく、亮真は自分の行動を正当化するための言葉を続ける。

亮真はエレナが約束した仕官とは異なり、ローゼリア王国の保護を目指している。
エレナは御子柴男爵家の仕官を条件に国を盛り立てるよう求めていたが、その条件は実現不可能と判断され、ルピス女王を傀儡としての統治に同意させていた。
亮真はルピス女王の傀儡化を無駄で危険と見なしているが、エレナの願いを考慮して許容することに決めている。
しかし、ルピス女王が傀儡として受け入れることはなく、将来的には実権を取り戻そうとすると予測されている。
これは、エレナに対する大きな自己犠牲と見なされ、国の行く末に影響を与える可能性がある。
そのため、亮真はエレナの願いを無下にはできず、エレナがルピス女王の助命を願う可能性を考慮に入れている。
亮真はこの計画のために準備を整えており、ルピス女王が王都から脱出したという事実を知っているが、それを公にする意味はなく、実際には害悪となる可能性がある。

フリオ・ゲルハルトの策謀が貴族派に大きな影響を与えていたが、御子柴亮真が現在の王都ピレウスの実質的な主であることを貴族達は理解している。
亮真は五万近い精兵を率いる実力者であり、新王ラディーネ女王の横で国王としての地位を補強している。
亮真の軍事力に対抗できる貴族はおらず、彼らはしばらく我慢することを選んでいる。
式典では亮真が新宰相として意外な名前を呼び、ディレク・マクマスター子爵が任命された。
これによりゲルハルト子爵は憤り、裏切りを訴えたが、エレナが登場しゲルハルト子爵を含む貴族達を逮捕することを宣言した。
これにより国は新たな方向へ進むこととなった。

エピローグ

ラディーネ女王の改革公布から二週間後、小柄な人物二人がマントを身に纏い、テーベ河を目指して馬を南へ駆ける。
この二人は騎士の鎧を着ており、訳ありであることが窺える。
天候は彼らにとって隠れて旅をするのに最適であった。
馬を休ませながら、一人の女性は周囲に枯れ枝を拾い集め焚き火を始める。
しかし、ルピスは生気がなく、彼女の存在はほぼ死に等しい状態だ。
御子柴亮真によって王都が攻め落とされ、ルピスは流浪の身となっていた。
メルティナはルピスを再び王座に戻そうと考えているが、現在は力もなく、国内の貴族も頼れない状況だ。
彼らは南へと逃れようとするが、突然の襲撃によりメルティナは毒手裏剣によって重傷を負い、最終的にルピスを馬に乗せて自分は闇の中へ消えていった。
ルピスはさらに追手に襲われ、毒の影響で力を失い、川に投げ出されるが、川下で須藤秋武という男によって救助される。
彼はルピスの命が助かることを願いながら、治療を試みる。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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