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転生したら剣でした

小説【転剣】「転生したら剣でした 2」天空のダンジョンでヒャッハー‼ 感想・ネタバレ

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転生したら剣でした 2の表紙画像(レビュー記事導入用) 転生したら剣でした

転剣1レビュー
転剣まとめ
転剣3レビュー

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  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
    3. ■ 物語の特徴
  2. どんな本?
  3. 読んだ本のタイトル
  4. あらすじ・内容
  5. 感想
  6. 考察・解説
    1. 冒険者としての成長
    2. カレーと料理
    3. 神剣と魔剣
    4. ダンジョン探索
    5. 死霊術師との共闘
    6. オーギュストとの対立
  7. 登場キャラクター
    1. 主要キャラクター
      1. 師匠
      2. フラン
      3. ウルシ
    2. 冒険者ギルド(アレッサ)
      1. クリムト
      2. ネル
      3. アマンダ
      4. ドナドロンド
      5. 中級精霊
    3. 冒険者パーティ「紺碧の守り手」
      1. クルス・リューゼル
      2. リグ
      3. アイゼール
    4. 冒険者パーティ「竜の咆哮」
      1. クラッド
      2. ビクトル
      3. バルツ
    5. 冒険者パーティ「樹海の目」
      1. フリーオン
      2. タルゥア
    6. アレッサの住人・冒険者
      1. ガルス
      2. ランデル
      3. デルト
      4. エレベント
    7. アレッサ騎士団
      1. ウルス
      2. オーギュスト・アルサンド
    8. 傭兵・闇奴隷商関連
      1. ギュラン
    9. 死霊術師とその配下
      1. ジャン・ドゥービー
      2. ベルナルド
      3. アンディ
      4. ウィング・タイガー・スケルトンたち
      5. セルカン
      6. フライ
      7. ステファン
    10. ダンジョン「蜘蛛の巣」の魔獣
      1. トラップ・スパイダー
      2. トリック・スパイダー
    11. 浮遊島ダンジョンの魔獣
      1. リッチ
      2. レジェンダリースケルトン・ダークナイト
      3. 骸骨馬
      4. ボーン・バードの群れ
      5. レッサー・ワイバーン・スケルトンの群れ
      6. アンデッドたち
      7. 幽体系の魔獣たち
      8. オーガゾンビ
      9. 蟲型アンデッドの群れ
    12. システム・その他
      1. アナウンスさん
      2. 謎の男
  8. 展開まとめ
    1. 第一章 バカはどこにでも湧く 
    2. 第二章 ランクAの実力 
    3. 第三章 黒き魔狼、 其の名はウルシ 
    4. 第四章 人は外見で判断しちゃいけません 
    5. 第五章 浮遊島での激闘 
    6. 第六章 死霊の王 
    7. エピローグ 
  9. 転生したら剣でした 一覧
  10. その他フィクション

物語の概要

■ 作品概要

本作は、生前に交通事故で死亡した青年が異世界で「剣」として転生し、装備者である黒猫族の少女・フランと共に冒険する無機物転生ファンタジーの第2巻である。ゴブリンのダンジョンを攻略し異例の昇格を果たしたフランだが、その幼い容姿からギルド内で実力を疑う声が上がっていた。事態を重く見たギルドマスターの依頼で高難易度のダンジョン調査に赴くが、そこで予期せぬ罠や進化した蜘蛛型の魔獣と遭遇する。さらに、天空を回遊する浮遊島のアンデッドダンジョンへと巻き込まれ、強大な死霊たちとの死闘を繰り広げることとなる。

■ 主要キャラクター

  • 師匠:意思を持つ魔剣(インテリジェンス・ウェポン)であり、本作の主人公。魔獣の魔石を吸収して無限に成長する能力を持つ。フランの保護者として料理や戦闘サポートを行うほか、本作では危機的状況からダークネスウルフの「ウルシ」を召喚し、新たな戦力を獲得する。
  • フラン:両親の遺志を継いで「進化」を目指す黒猫族の12歳の少女。師匠の装備者であり、バトルジャンキーな気質を持つ。ランクA冒険者アマンダとの出会いや強敵との戦いを通じて、精神的にも技術的にも大きな成長を遂げる。
  • ウルシ:フランが転移罠で孤立した際、師匠が召喚したダークネスウルフの眷属。影に潜む能力や多彩な魔術を持ち、フランに深く懐いて心強い相棒となる。
  • アマンダ:アレッサのギルドに所属するランクAのハーフエルフ冒険者。「子供の守護者」の称号を持ち、フランを溺愛する。圧倒的な鞭術と風魔術の実力を誇り、フランにとって越えるべき壁として立ち塞がりつつも温かく見守る。
  • ジャン・ドゥービー:魔族の死霊術師(冥導師)。自称「至高なるアンデッドの主」。浮遊島のアンデッドダンジョン攻略のため、フランたちに依頼を持ちかける。
  • リッチ:浮遊島のダンジョンマスターである強力な大怨霊。生前はレイドス王国の非道な実験の被験体であり、怨念と復讐心に囚われて怪物と化している。

■ 物語の特徴

本作の魅力は、単なる「主人公無双」にとどまらず、装備者であるフランと師匠の深い絆や、新たな仲間であるウルシを加えたチームとしての連携が描かれている点である。また、ランクA冒険者アマンダによる圧倒的な実力の提示や、魔法・戦技に関する詳細なレクチャーなど、世界観の深掘りも行われている。さらに後半では、天空の浮遊島や禍々しい死霊術師、怨念に囚われたダンジョンマスターとの総力戦など、ファンタジーならではのスケールの大きな展開が読者を惹きつける。師匠に内包されるシステム(アナウンスさん)の介入による絶体絶命の危機からの脱出や、スキルの劇的な統廃合など、RPG的なシステムを活用した熱いバトル描写も他の作品と一線を画す特筆すべき要素となっている。

どんな本?

剣としてその銘を異世界に刻み込め!猫耳少女と共に伝説を目指す無機物転生ファンタジー

気がつくと異世界に転生していた。普通の人間としてではなく、剣として。 さらに周りを見渡せば、魔物が闊歩する危険な草原地帯。身の危険を感じた主人公は自分の体を浮かせる能力を駆使して魔物を狩っていく。 そんな折、休憩として地面に刺さった瞬間、能力が発動しなくなり動かなくなってしまう。 途方に暮れる主人公の前に、奴隷姿の猫耳少女が突如として現れるのだが……。

転生したら剣でした 1

読んだ本のタイトル

転生したら剣でした 2
著者:棚架ユウ 氏
イラスト:るろお
出版社:マイクロマガジン社(GCノベルズ
発売日:2016年7月30日
ISBN:9784896375749

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あらすじ・内容

天空に浮かぶ不死者のダンジョンへ挑め!

ゴブリンが溢れるダンジョンを攻略したフランと師匠。 だがフランの幼い容姿から、ギルド内でその功績に疑問の声が上がっていた。 事態を重く見たギルドマスターは二人に高難易度の依頼を持ちかける。 周りの声を気にしない二人は、出された依頼に乗り気になれなかったが、追加で出された報酬に釣られ、依頼を引き受けてしまう。 目的地のダンジョンに、危険な罠が仕掛けられている事も知らず……。

転生したら剣でした 2

感想

前巻での活躍によって、フランは冒険者の間でも少しずつ名を知られる存在になっていた。しかし、それを快く思わない者も現れる。序盤から悪徳貴族が登場し、一気に物語へ引き込まれた。

特に印象に残ったのは、黒猫族を見下す青猫族の傭兵たちとの対決である。

豪華な装備を身にまとい、剣や魔石を奪おうとする姿は、いかにも嫌な悪役だった。だからこそ、フランが容赦なく返り討ちにする場面は痛快だった。

さらに、師匠が次元収納を使って相手の装備をしっかり回収してしまう流れには思わず笑ってしまう。最後は悪徳貴族が官憲に連行され、すべて自業自得で終わる結末も後味が良かった。

一方で、フランは実力を示しているにもかかわらず、その幼い見た目から周囲に疑われ続ける。

「本当に自分の力で依頼を達成したのか」と言われてしまうのは少しかわいそうだった。その偏見を覆すため、ランクアップ試験を兼ねたダンジョン探索へ向かう流れは、とても自然だったと思う。

しかし、そのダンジョンでは予想外の事態が待っていた。

他国の陰謀によって内部はユニーク魔獣の巣窟となり、フランと師匠は罠で引き離されてしまう。

この展開はかなりハラハラした。

離ればなれになったことで、普段は冷静な師匠が本気で焦る姿も印象的だった。嗅覚に優れた魔獣を召喚して「ウルシ」と名付け、アマンダと協力しながら必死にフランを探す姿からは、単なる武器ではない深い絆が感じられる。

その一方で、フランも決して諦めない。

武器を失った状況でも素手で魔獣に立ち向かい、自分を見下していた冒険者たちまで助けながら戦い抜く姿には強く惹かれた。

読んでいて感じたのは、フランの強さは剣技だけではないということだ。

どんな状況でも折れない精神力こそ、彼女の一番の武器なのだと思う。

無事にギルドへ異常事態を報告し、実力を疑っていた人たちが彼女を認める流れも素直に嬉しかった。

後半では、空に浮かぶ島が登場し、一気に冒険らしい雰囲気が広がる。

浮島へ向かい、アンデッドに襲われ、魔族の研究者と行動を共にする展開はワクワクしながら読めた。

最奥で待ち受けるリッチとの戦いも見応え十分だった。

これまで以上の強敵を相手に苦戦しながらも、師匠とフランが力を合わせて勝利を掴む姿は熱かった。

今回も戦闘は多かったが、それ以上に印象に残ったのは、フランと師匠の信頼関係である。

離れて初めて、お互いがどれほど大切な存在なのかがよく伝わってきた。さらに、新たな仲間となるウルシも加わり、これからの旅がますます賑やかになりそうで楽しみになった。

爽快な戦闘と温かい師弟の絆の両方を楽しめる、満足度の高い一冊だった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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転剣1レビュー
転剣まとめ
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考察・解説

冒険者としての成長

「転生したら剣でした」におけるフランの冒険者としての成長は、師匠である剣から与えられた強力なスキルやステータスに頼るだけの状態から、それを自身の血肉として完全に使いこなし、精神的にも戦術的にも自立していく過程として描かれている。特に、異例の飛び級でランクD冒険者となってからの展開(第2巻以降)では、以下の4つの側面から著しい成長を遂げている。

実戦と上位者との死闘を通じた技術の昇華

初期の戦闘スタイルから、格上との戦いを経て技術を磨き上げていく過程は以下の通りである。

・初期は師匠から共有された高レベルの剣術スキルをただ速く振るっているだけの状態であったが、100匹以上のゴブリンの群れとの死闘を経験したことで、無駄のない剣身一体の動きへと最適化させる
・アレッサの町のエースであるランクA冒険者・アマンダとの模擬戦では、圧倒的な実力差で防戦一方になりながらも、決して諦めずに魔術(フレアブラスト)と剣技を組み合わせたカウンターを放つ
・この一撃によりアマンダの絶対防御(精霊の寵愛)を引き出して一矢を報いるなど、格上との戦いを恐れず限界に挑む姿勢が戦闘技術を飛躍的に高めている

知識の吸収と新たな力の獲得

感覚だけに頼らず、強者からの教えを貪欲に吸収して能力を拡張していく様子は以下の通りである。

・アマンダから戦技(気力操作)や魔術の原理、そして特定の2属性を極めることで得られる複合属性の存在を学ぶ
・この助言をもとに師匠の自己進化ポイントを利用して風魔術のレベルを上げ、新たな力である雷鳴属性(風+火)を獲得する
・上位職「魔導戦士」の固有スキル「魔力収束」を駆使することにより、魔術の威力や精密なコントロールを行えるようになる

新たな眷属ウルシとのパーティ連携

これまでの二人三脚から、新たな仲間を迎えたことで戦術の幅が広がっている。

・蜘蛛の魔獣が巣食うダンジョンでの危機的状況において、師匠が召喚したダークネスウルフのウルシが新たな仲間(眷属)として加わる
・ウルシの加入により、これまでの師匠とのコンビからパーティとしての連携戦闘を身につける
・ウルシが持つ影に潜む能力(影潜り・影渡り)や闇魔術を活かし、フランが指示を出しながら敵の死角を突くなど、息の合ったコンビネーションを確立していく

精神面での成熟と頼ることの学習

実力の向上に伴う内面の変化や、周囲との関係性における精神的な成長は以下の通りである。

・ランクDの中堅冒険者となった後、格下のランクE冒険者から実力を疑われて挑発を受けることもあったが、感情的にならず実力で圧倒し、冒険者としての格の違いを見せつける落ち着きを備え始める
・黒猫族の悲願である進化を目指して一人と一振りで気を張り詰めていたが、アマンダから「子供は大人に頼る権利がある。師匠や私に思いっきり甘えて、頼りなさい」と優しく諭される
・この言葉を受け入れることで、単に強さを求めるだけでなく、周囲を信じて頼ることを学ぶという一人の少女としての精神的な成長を果たしている

まとめ

フランの成長は、戦闘技術の向上や新しいスキルの獲得といった能力的な進化にとどまらない。新たな仲間との連携やアマンダとの交流を通じ、技術・知識・戦術・精神のすべての面においてバランスよく成熟していくことで、彼女は真に強靭な冒険者への階段を上っている。

カレーと料理

「転生したら剣でした」において、「カレーと料理」は、過酷な戦闘が続く物語の中で、主人公である師匠(剣)と装備者であるフランの絆を深め、日常の温かさを描く非常に重要な要素として機能している。

師匠の圧倒的な料理スキルと次元収納の活用

師匠が持つ料理に関するチート能力と、その効率的な運用方法は以下の通りである。

・生前の記憶と自己進化ポイントによるレベルアップにより、料理スキルが最高レベルの10(カンスト)に達しており、料理王の称号を持っている

・このスキルの恩恵により、一見するとゲテモノにしか見えない魔獣の肉であっても可食部位を正確に見極め、極上の料理に仕上げることができる

・時間が経過せず温度も保たれる「次元収納」スキルを活用し、宿屋の厨房を借りて深夜にハンバーグやシチュー、から揚げなど数千食分もの料理を大量に作り置きしている

・これにより、過酷な野宿やダンジョン探索の最中であっても、常に出来立て熱々の美味しい食事をフランに提供できるようになっている

究極のメニューであるカレーの誕生とフランの反応

師匠が生前大好物だったカレーの再現と、それがもたらした周囲への影響は以下の通りである。

・町で高価なスパイスや米が手に入ることを知った師匠は、特別な料理としてカレーを作成する

・奴隷時代に粗末な食事しか知らず、美味しいものに飢えていたフランは、このカレーを食べてこの料理に出会うために生まれてきたと大絶賛し、瞬く間に大ファンになる

・師匠は甘口、中辛、辛口など様々なバリエーションのカレーを大量に作り置きし、フランはランクA冒険者アマンダへの自己紹介で好きな物はカレーと真顔で答えるほど虜になっている

・死霊術師であるジャンにカレーを振る舞った際にも、彼が無言で二杯もおかわりをするほど気に入っており、異世界でもカレーの魅力は絶大である

料理を通じた疑似親子の絆

料理が二人の精神的な支えや関係性に与えている影響は以下の通りである。

・フランにとって、師匠の作る料理は血なまぐさい戦いの日々における最大の癒しとなっている

・師匠にとっても、小動物のように頬を緩ませて自らの手料理を平らげるフランの姿を見ることは、剣という無機物でありながら保護者や父親のような深い愛情と幸福感を感じる瞬間である

・フランと出会って1ヶ月の記念に、こっそり材料を集めてパンケーキを作りサプライズで祝ってあげるシーンなどは、ただの武器と装備者の関係を超えた家族のような温かい絆を象徴している

まとめ

このように、本作における料理は単なる能力の一つにとどまらない。過酷な冒険の中で読者をほっこりさせ、師弟の絆の強さを確認するための最高のスパイスとして描かれている。

神剣と魔剣

「転生したら剣でした」における「神剣」と「魔剣」は、武器の格や性能を示す重要な概念として描かれている。特に、武器の真の価値を測る指標として「魔力伝導率」という要素が深く関わっており、主人公である師匠(剣)の規格外な性能や、物語における危険性を際立たせる設定となっている。

武器の価値を決める魔力伝導率と魔剣

武器の性能を決定づける指標と、作中に登場する魔剣の特徴は以下の通りである。

・武器の性能は単なる攻撃力だけでなく、魔力を武器に纏わせた際の効率を示す「魔力伝導率」が重要視される

・一般的な鋼鉄製の剣(伝導率E)は効率5パーセント程度、希少な金属であるミスリル製の剣(伝導率C)でも70パーセント程度にとどまる

・伝導率がA(効率200パーセント)に達する武器は、込められた魔力を倍加させて攻撃力に変換できるため、魔剣として最高峰に位置づけられる

・作中では、青猫族のギュランが所持していた「幻輝石の魔剣(伝導率B)」や、後にフランが譲り受けた即死効果を持つ「魔剣デスゲイズ(伝導率Bプラス)」などの強力な魔剣が登場する

伝説の超兵器である神剣

魔剣のさらに上位に君臨する、世界の軍事バランスを左右する超魔道具の特徴は以下の通りである。

・神剣は単体で国家間の軍事バランスさえ左右するほどの絶大な力を持っており、過去には使用からわずか数十分で一万人の命が失われた戦争の記録もある

・作中では、アレッサの凄腕鍛冶師ガルスにより以下の5本の神剣の存在が語られている

・始まりの神剣アルファ

・狂神剣ベルセルク(国を滅ぼした逸話がある)

・戦騎剣チャリオット(単騎で三万の軍勢を殺し尽くした)

・魔王剣ディアボロス(悪魔王を封じているとされる)

・炎剣イグニス(ガルスが過去に実物を見たことがあり、攻撃力1800、魔力伝導率SSという破格の数値を誇っていた)

神剣を生み出す神級鍛冶師

神剣の製造背景や定義に関する特徴は以下の通りである。

・神剣を鍛えることができるのは、鍛冶師の頂点である「神級鍛冶師」のみとされている

・神級鍛冶師は過去に5人しか確認されておらず、現在は全員が行方不明となっている

・名目上、神級鍛冶師が作った武器が神剣と呼ばれるため、必ずしも剣の形をしているとは限らない

師匠の立ち位置と危険性

主人公である師匠の異常なスペックと、それに伴うリスクは以下の通りである。

・初期段階から魔力伝導率A(後にAプラスに成長)を誇り、ガルスから魔剣としても最高峰であり神剣に足を突っ込んでいるかもしれないと高く評価される

・意思を持つインテリジェンス・ウェポンであることや、魔石を吸収して無限に成長する能力は、容易に神剣を想像させるほど異常なものである

・神剣やそれに匹敵する存在であるという情報が広まれば、国や権力者が力ずくで奪いに来る危険性が極めて高い

・その危険性ゆえに、ガルスからはその能力を不用意に他言しないよう厳しく忠告されている

まとめ

魔剣と神剣の設定は、主人公がどれほど桁外れの存在であるかを示すと同時に、強すぎる力を持つがゆえに正体を隠さねばならないという、物語のサスペンス要素を生み出している。魔力伝導率という明確な基準があるからこそ、師匠のチート能力の凄まじさと、それを隠し通さねばならないリスクの大きさがより明確に描き出されている。

ダンジョン探索

「転生したら剣でした」における「ダンジョン探索」は、冒険者にとって大きな富を得るチャンスであると同時に、常に死と隣り合わせの過酷な試練として描かれている。脱出や回避が困難な閉鎖空間において、冒険者たちが知略とスキルを尽くして生き残りをかける、本作におけるダンジョンの基本設定や探索の厳しさ、具体的な戦術は以下の通りである。

ダンジョンの基本設定とギルドの管理

ダンジョンの発生メカニズムや、冒険者ギルドによる管理規定は以下の通りである。

・ダンジョンは混沌の神が人類に課す試練として世界中に突如出現する空間であり、核となる「ダンジョンコア」が生み出された際に一番近くにいた生物が「ダンジョンマスター」となる

・ダンジョンマスターを倒すことでコアは休眠状態となり、人間でもダンジョン内の魔獣の発生や魔鉱石などのアイテム生成を限定的に操作できるようになる

・冒険者ギルドは莫大な利益をもたらすダンジョンを国の干渉から守りつつ管理しており、原則としてコアは破壊せずにマスターの討伐による攻略を目指す

凶悪な罠とイレギュラーな進化

ダンジョン内部の危険な構造や、予測不能なアクシデントについては以下の通りである。

・内部には迷宮型や洞窟型などの地形があり、落とし穴や猛毒のガス、転移封じの特殊空間など様々な罠が仕掛けられている

・蜘蛛の巣ダンジョンでは、対象を別の小部屋へ飛ばすだけでなく装備している武器を強制的に解除させるという、極めて凶悪な複合の転移の罠が作動し、フランと師匠が分断される絶体絶命の危機に陥った

・強力な個体が餌を独占して共食いを行った結果、本来出現しないはずの上位種(トラップ・スパイダーからトリック・スパイダーへの進化など)へと魔獣が進化してしまう「イレギュラー」が発生することもある

探索を生き抜くためのスキルと戦術

逃げ道が限定される空間を攻略するために必要な能力や、作中で描かれた戦術は以下の通りである。

・単純な戦闘力以上に危険を回避する能力が不可欠であり、師匠とフランは罠感知、気配察知、状態異常耐性、瞬間再生といった探索および生存系スキルのレベルを重点的に上げることで安全性を高めている

・死霊術師ジャンとの探索においては、罠の感知と解除を専門とするアンデッド「セルカン」や、霧状に分身して地図を作成するアンデッド「フライ」が活用された

・探索に特化した能力を持つ配下や眷属を駆使することで、未知の階層を迅速かつ安全に進む戦術が有効となる

未踏のダンジョンにおける死闘

ギルドの管理が及ばない未攻略ダンジョンにおける過酷な実態は以下の通りである。

・天空に浮かぶ「浮遊島」のアンデッドダンジョンでは、最奥で待ち構えていたダンジョンマスターの「リッチ」によって転移封じの広間に閉じ込められる事態となった

・圧倒的なステータスと時空魔術を操るリッチや、召喚される強力なアンデッドの大軍との戦いは、一歩間違えれば全滅につながる命がけの冒険であることを示している

まとめ

このように、本作におけるダンジョン探索は、入念な事前準備と特化スキルの運用、そして不測の事態に臨機応変に対応する戦闘力が求められる。富と成長をもたらす場所であると同時に、自然発生するイレギュラーや凶悪な罠の存在により、常に最高峰の緊張感をもたらす舞台として機能している。

死霊術師との共闘

「転生したら剣でした」の第2巻における最大の山場となるのが、魔族の死霊術師(冥導師)であるジャン・ドゥービーとの出会いと、天空に浮かぶ「浮遊島のアンデッドダンジョン」での共闘である。怪しげな風貌とは裏腹に、高い知性と圧倒的な死霊魔術を駆使するジャンは、フランと師匠にとって命がけの試練を共に乗り越える心強い協力者として描かれている。

鋭い洞察力を持つ怪しい死霊術師

ジャンの人物像や、主人公たちの正体を見抜く高い知性は以下の通りである。

・フランと師匠が空から落下した際、偶然ジャンの研究所の屋根を突き破ったことで出会う

・ボロボロの黒ローブに髑髏のアクセサリーを身につけた邪悪で怪しい死霊術師の出立ちをしており、仰々しい言動で二人を戸惑わせる

・その正体はランクBの凄腕冒険者であり、ユニークスキル「魂魄眼」によって師匠が意思を持つ剣(インテリジェンス・ウェポン)であることを一目で見抜く

・師匠の特異なスキル構成やステータスの「魔石値」という項目から、魔石を吸収して力やスキルを奪う魔剣であることまで推理で看破するほどの非常に高い知点と洞察力を持っている

アンデッドを駆使した効率的な探索とサポート

ジャンが提供した死霊魔術による恩恵や、ダンジョン探索における具体的なサポート内容は以下の通りである。

・浮遊島のダンジョンが国家間の火種になることを防ぐための攻略、および強力な魔獣「死霊喰らい」を捕獲する目的のためにフランたちを雇う(師匠側も「鑑定偽装」のスキルを持つ魔獣を探す手伝いをしてもらうことを条件に共闘が成立する)

・上陸戦において、強化されたスケルトン・ワイバーン(アンディ)を召喚して空を飛び、砲弾の嵐を防ぐためにスライムのアンデッドで衝撃を吸収しながら浮遊島へ強行着陸する

・罠の無効化とマッピングにおいて、罠感知と解除に特化し、失敗しても瞬時に再生する肉壁となる「セルカン」を先頭にし、さらに霧状の死霊「フライ」に分身して地図を作らせることで、未知のダンジョンを迷うことなく安全に進む

・対アンデッドのアイテム提供として、精神支配などの特殊攻撃への耐性を上げる高価な「滅霊ポーション」や、アンデッド除けのセーフティーエリアを作る魔道具を惜しみなく提供し、フランたちを支援する

最凶の敵リッチとの総力戦

最奥の広間で待ち受けていた脅威度A級相当の死霊の王「リッチ」との決戦、および脱出の経緯は以下の通りである。

・転移を封じられ、強力なアンデッドの大軍を召喚されて絶体絶命のピンチに陥る

・ジャンは自身の寿命を削るほどの代償を伴う神具の杖「冥王の祝福」を起動し、高位アンデッドを一掃する

・以前の探索でリッチの配下に吸収されたと思われていた死霊喰らい(ステファン)が、数年かけて内部から相手を侵食して乗っ取り、ジャンの配下として加勢する

・リッチが時空魔術で攻撃をすり抜けていることを見抜いたジャンからの情報をもとに、師匠が「スキルテイカー」でリッチの時空魔術を奪取する

・ジャンが再び「冥王の祝福」を放ちリッチを追い詰めるが、怨念を吸収しすぎたリッチが暴走し、実体化した怨念の津波に飲み込まれそうになる

・師匠(アナウンスさん)の決死の時空魔術によって、間一髪でダンジョンの外へ転移・脱出することに成功する

奇妙な友情と信頼関係

死闘を終えた後の事後処理や、ジャンと主人公たちの間に芽生えた絆は以下の通りである。

・ダンジョン崩壊後、ジャンはギルドや国への報告、落下した浮遊島の浄化、リッチの正体や悲劇が記された日記の提出など、低ランクのフランでは信じてもらえないであろう厄介な事後処理をすべて引き受ける

・最初は怪しく鬱陶しい人物に思えたジャンであったが、共に死線を乗り越え、自己犠牲を厭わず味方を守る姿や男気の良さを知ったことで、別れの際には師匠もフランも彼に対して強い親しみと信頼を抱くようになる

まとめ

ジャンの登場は、死霊術という一見して不気味な能力が、使い方と使い手の信念次第でどれほど頼もしい力になるかを証明している。凄腕の先輩冒険者としてフランたちを導き、厄介な後始末まで買って出る彼の存在は、フランと師匠の旅路において極めて大きな足跡を残すこととなった。

オーギュストとの対立

「転生したら剣でした」におけるアレッサ騎士団副長オーギュスト・アルサンドとの対立は、フランと師匠がダンジョンを攻略した直後に発生し、彼の持つ強力なスキルを巡る攻防とその後の劇的な転落へと繋がっていく。

オーギュストのキャラクターと虚言の理

オーギュストの人物像や能力における特徴は以下の通りである。

・アレッサ騎士団の副長を務める大貴族(オルメス伯爵家)の息子であるが、地位を金で買った俗物として町で嫌われている

・レベルは30あるものの、強い騎士とパーティを組んでレベルだけを上げたため、実際の戦闘力はランクE冒険者程度しかない

・最大の武器は、対象の嘘を見破り、自らの嘘を他人に信じ込ませやすくするユニークスキル「虚言の理」である

・素行が悪くても実家から利用価値を見出されていたのは、この強力なスキルを保有していたためであった

ギルドでの対立と不当な要求

冒険者ギルドの部屋においてオーギュストが起こした騒動と、不当な要求の詳細は以下の通りである。

・フランと師匠が悪魔を討伐し、ギルドマスター(クリムト)の部屋で報告をしていた際に乱入してくる

・騎士団はゴブリン討伐の応援要請を無視して逃げていたにもかかわらず、討伐が成功して大きな利益が出たと知るや否や、ギルドが得た利益の半分、悪魔の素材全て、フランの荷物と剣(師匠)を騎士団に供出するよう要求する

・フランが「魔石は消滅した」と真実を証言した際、彼は虚言の理によってそれが嘘ではないと分かっているはずであるにもかかわらず、わざと嘘だと決めつけ、フランを他国の間諜扱いして不当に陥れようとした

スキルテイカーによる能力奪取

オーギュストの横暴に対抗するため、師匠とフランが実行したスキル奪取の経緯は以下の通りである。

・オーギュストの横暴に対し、クリムトが騎士団長に確認すると反論したことで、焦ったオーギュストは退散しようとする

・その背後から、師匠は悪魔戦で新たに獲得していたエクストラスキル「スキルテイカー」を発動し、オーギュストからユニークスキル「虚言の理」を丸ごと奪い取ることに成功する

・続いてフランもスキルテイカーを使用し、彼から「宮廷作法」のスキルを奪い取った

オーギュストの転落と決着

自らの武器を失ったオーギュストの末路と、事件の結末は以下の通りである。

・最大の武器であった虚言の理を失ったオーギュストは、他人の嘘が見抜けなくなったことで誰も信用できなくなり、精神に異常をきたしてしまう

・視察に訪れた王族に対しても謁見の場で嘘をつくなと掴みかかるという大失態を犯し、実家からも見放されそうになったため大金を持ち出して逃亡する

・その後、闇奴隷商に関わる青猫族の傭兵ギュランに唆され、町外れでフランを襲撃して報復しようとする

・しかし、ギュランはフランの実力の前にあっさりと両手両足を斬り飛ばされて瞬殺され、それを見たオーギュストは腰を抜かして怯え、フランの手刀で気絶させられる

・最終的に、彼を秘密裏に確保するよう実家から依頼を受けていたクリムトに身柄を引き渡され、彼によるフランへの嫌がらせは完全に終わりを迎えた

まとめ

オーギュストとの対立は、権力を背景にした不当な搾取や嫌がらせに対し、師匠の「スキルテイカー」が極めて有効な対抗策として機能したエピソードである。自らの嘘を暴く能力に依存し、他者を陥れようとした悪人が、その能力を奪われたことで自滅し、最終的に地位も名誉も失って転落していく因果応報の結末が描かれている。

転剣1レビュー
転剣まとめ
転剣3レビュー

登場キャラクター

主要キャラクター

師匠

フランを保護しサポートする意思を持つ剣である。フランの成長を見守る父親のような立場にある。

・所属組織、地位や役職
 インテリジェンス・ウェポン。フランの装備。

・物語内での具体的な行動や成果
 次元収納で料理の作り置きを行い、浮遊島のダンジョンでは念動カタパルトを用いて強敵を打破した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 魔石を吸収してランク11に到達し、魔力伝導率A+に成長した。

フラン

黒猫族の少女であり、種族の進化を目標に掲げる。師匠を信頼し、強い戦闘意欲を持つ。

・所属組織、地位や役職
 アレッサの冒険者ギルド。ランクD冒険者。職業は魔導戦士。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン「蜘蛛の巣」で転移罠にかかりながらも仲間を守り抜き、浮遊島ダンジョンではアマンダやジャンと共闘した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 悪魔討伐の功績でDランクに飛び級昇格し、レベルは33に達した。

ウルシ

師匠が召喚したダークネスウルフであり、フランに深く懐いている。

・所属組織、地位や役職
 フランの従魔。剣の眷属。

・物語内での具体的な行動や成果
 浮遊島のダンジョン探索で影渡りや闇魔術を駆使し、フランと連携して敵を討伐した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 名付けによってダークネスウルフへ進化し、体を小型化する能力を獲得した。

冒険者ギルド(アレッサ)

クリムト

アレッサの冒険者ギルドをまとめるウッドエルフである。冷静に状況を判断し、フランの実力を見極める。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ冒険者ギルドのギルドマスター。大精霊使い。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランにダンジョン「蜘蛛の巣」の調査依頼を持ちかけ、オーギュストの身柄確保を裏で手配した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランの規格外の成長速度に警戒を抱きつつも、彼女を正当に評価している。

ネル

ギルドの受付嬢であり、フランに好意的に接する。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ冒険者ギルドの受付嬢。

・物語内での具体的な行動や成果
 高ランク冒険者の帰還をフランに知らせ、酒場でフランが酒を飲むのを止めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アマンダと軽口を叩き合う親しい関係を築いている。

アマンダ

子供を溺愛するハーフエルフの女性である。戦闘においては圧倒的な実力を誇る。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ冒険者ギルドのランクA冒険者。嵐闘士。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランと模擬戦を行って戦技や魔術について教え、ダンジョン調査に同行して蜘蛛の群れを殲滅した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 国との契約によりアレッサを長期間離れられない立場にある。

ドナドロンド

初心者の指導にあたる鬼人の戦士である。厳格だが後進の育成に熱心に取り組む。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ冒険者ギルドのランクC冒険者。大戦士。

・物語内での具体的な行動や成果
 出発前にフランに絡む傭兵崩れを叱責し、ダンジョン調査においては冒険者たちを引率した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アマンダの同行に気苦労を絶やさない様子を見せる。

中級精霊

クリムトに使役される半透明の不定形な精霊である。

・所属組織、地位や役職
 クリムトの使役精霊。

・物語内での具体的な行動や成果
 オーギュストが逃亡した事実をフランたちに伝え、身柄の引き渡しを求めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 人型ではないためフランからは期待外れな反応を受けた。

冒険者パーティ「紺碧の守り手」

クルス・リューゼル

パーティを率いる金髪の青年である。揉め事の仲裁役として奔走する。

・所属組織、地位や役職
 ランクC冒険者パーティ「紺碧の守り手」リーダー。瞬剣士。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン「蜘蛛の巣」の調査で全体統括役兼試験官を務め、冒険者たちに指示を出した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 クラッドの反発やアマンダの同行により気苦労の多い役回りを担う。

リグ

クルスのパーティメンバーとして彼を補佐する。

・所属組織、地位や役職
 ランクC冒険者パーティ「紺碧の守り手」メンバー。水魔術師。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン調査においてクルスと共に行動した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

アイゼール

クルスのパーティメンバーであり、探索を担う。

・所属組織、地位や役職
 ランクC冒険者パーティ「紺碧の守り手」メンバー。シーフ。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン内で転移罠の突出地点を地図で確認した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

冒険者パーティ「竜の咆哮」

クラッド

血気盛んな青年であり、他者に対して反発的な態度をとる。

・所属組織、地位や役職
 ランクE冒険者パーティ「竜の咆哮」リーダー。戦士。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランに模擬戦を挑むが敗北し、ダンジョンでは糸に捕らわれてフランたちに救出された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 自身の力不足を痛感し、ランクDへの昇格を辞退した。

ビクトル

クラッドの仲間として彼と共に行動する。

・所属組織、地位や役職
 ランクE冒険者パーティ「竜の咆哮」メンバー。

・物語内での具体的な行動や成果
 転移罠に巻き込まれてフランと共に小部屋へ飛ばされ、気絶した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランに命を救われ、彼女に深い感謝の念を抱くようになる。

バルツ

ビクトルと同様にクラッドの仲間である。

・所属組織、地位や役職
 ランクE冒険者パーティ「竜の咆哮」メンバー。

・物語内での具体的な行動や成果
 ビクトルと共に転移罠にかかり、フランに庇われて一命を取り留めた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 目を覚ました後にフランやウルシの実力を認めて態度を改めた。

冒険者パーティ「樹海の目」

フリーオン

クリムトの甥にあたるウッドエルフである。冷静に他者の動向を観察する。

・所属組織、地位や役職
 ランクE冒険者パーティ「樹海の目」リーダー。精霊使い。

・物語内での具体的な行動や成果
 ダンジョン調査に同行しつつ、クリムトの指示でフランの行動を密かに監視した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランの冷静な思考と悪意のなさを確認し、クリムトに報告を行った。

タルゥア

フリーオンに憑いている精神精霊である。他者の心根や言葉の真偽を見抜く。

・所属組織、地位や役職
 フリーオンの守護精霊。梟の姿をとる。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランを観察し、彼女に邪悪な心がないことをフリーオンに伝えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

アレッサの住人・冒険者

ガルス

放浪の魔法鍛冶師であり、豪快な性格を持つ。武器の真価を見極める眼力に優れる。

・所属組織、地位や役職
 クランゼル王国名誉鍛冶師。鍛冶王。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランの特注防具である黒猫シリーズと、師匠の専用の鞘を製作した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 自身の最高傑作に神の加護が宿り、ネームドアイテムとなったことを喜ぶ。

ランデル

アレッサを拠点にする人間族の商人である。雑多な商品を扱う。

・所属組織、地位や役職
 雑貨屋の店主。商人。

・物語内での具体的な行動や成果
 旅立つ前のフランたちに日用品や食料、高級寝具を販売した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

デルト

アレッサの門番を務める男性である。フランに親しげに接する。

・所属組織、地位や役職
 アレッサの門番。

・物語内での具体的な行動や成果
 オーギュストがフランを捜していることを警告し、彼が町を出た事実をギルドへ伝えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランに有益な情報を提供するなど、友好的な関係を維持している。

エレベント

ドワーフの冒険者であり、豪快に酒を飲む。

・所属組織、地位や役職
 アレッサのD級冒険者。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランの旅立ちを知り、酒場で冒険者たちと共に彼女の前途を祝して乾杯した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

アレッサ騎士団

ウルス

アレッサ騎士団をまとめる屈強な男性である。常識的でギルドとも対話が通じる。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ騎士団・団長。

・物語内での具体的な行動や成果
 脅威度Cの魔獣の反応を感知して出動し、ウルシの従魔証発行の手続きを行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 問題のあった部下を排除し、騎士団の綱紀粛正を進めている。

オーギュスト・アルサンド

地位を金で買った傲慢な貴族である。嘘を見破る力を失い精神に異常をきたす。

・所属組織、地位や役職
 アレッサ騎士団・副長。子爵。

・物語内での具体的な行動や成果
 実家を抜け出してフランに復讐を企てるが、フランの手刀を受けて気絶させられた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 クリムトによって身柄を確保され、オルメス伯爵の使いに引き渡された。

傭兵・闇奴隷商関連

ギュラン

青猫族の傭兵であり、黒猫族を見下している。闇奴隷商と関わりを持つ。

・所属組織、地位や役職
 傭兵。

・物語内での具体的な行動や成果
 オーギュストを唆してフランを襲撃するが、返り討ちに遭い両手両足を切断された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランによって首を切り裂かれ、命を落とす。

死霊術師とその配下

ジャン・ドゥービー

大仰な言動をとる魔族の死霊術師である。高い洞察力と研究意欲を持つ。

・所属組織、地位や役職
 ランクB冒険者。冥導師。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランたちを浮遊島ダンジョンの探索に雇い、死霊魔術を駆使してリッチ討伐に貢献した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 探索の事後処理をすべて引き受け、フランたちと友好的な関係を築く。

ベルナルド

ジャンに使役されるスケルトンである。人語を話し、礼儀正しく振る舞う。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの使役魔獣。スケルトン。

・物語内での具体的な行動や成果
 研究所でフランたちに茶を出し、浮遊島へ向かう魔法陣の準備を整えた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

アンディ

オーバースペックの召喚術で喚び出された巨大なスケルトン・ワイバーンである。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの使役魔獣。死霊魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 フランたちを乗せて浮遊島へ飛翔し、ブレスの反動で島に衝突して物理障壁を突破した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 衝突の衝撃で粉砕され、ジャンのアセンションによって昇天した。

ウィング・タイガー・スケルトンたち

ジャンに使役される羽の生えた骸骨の獣である。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの使役魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 浮遊島へ向かう際、防衛網を引きつける陽動として先行した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

セルカン

罠の解除に特化したカスタム・レブナントである。高い再生力を有する。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの使役魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 浮遊島ダンジョンにおいて先頭を進み、罠の無効化や扉の開閉を行った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

フライ

霧状の体を持つカスタム・ガストである。物理攻撃を受け付けない。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの使役魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 分身してダンジョン内の地図を作成し、ジャンに情報を伝達した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 作中における地位の明確な変化は記載されていない。

ステファン

死霊喰らいの能力を持つアンデッドである。少年の姿をしており、知性が高い。

・所属組織、地位や役職
 ジャンの配下。元リッチの配下。

・物語内での具体的な行動や成果
 リッチの施設である怨念炉を破壊し、リッチの弱体化に貢献した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ダンジョンコアの破壊に伴い、ジャンたちに感謝を残して消滅した。

ダンジョン「蜘蛛の巣」の魔獣

トラップ・スパイダー

蜘蛛型の魔獣であり、単体では弱いが糸や群れでの連係を用いる。

・所属組織、地位や役職
 ダンジョン「蜘蛛の巣」の魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 五層までに生息し、強靭な糸で冒険者の動きを阻害する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 一部の個体が共食いを経て上位種へと進化した。

トリック・スパイダー

トラップ・スパイダーの進化種であり、混乱毒や猛毒を操る。

・所属組織、地位や役職
 ダンジョン「蜘蛛の巣」の魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 六層に出現し、強力な毒を用いて調査隊の冒険者たちを危機に陥れた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランやアマンダによって群れの大部分が殲滅された。

浮遊島ダンジョンの魔獣

リッチ

浮遊島ダンジョンを支配する悪霊の王である。レイドス王国への復讐に囚われている。

・所属組織、地位や役職
 ダンジョンマスター。大怨霊。

・物語内での具体的な行動や成果
 怨念を吸収して暴走し、強力な魔術やアンデッドの大軍でフランたちを圧倒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 怨念炉を破壊され、師匠の時空魔術奪取とジャンの浄化魔術によって討伐された。

レジェンダリースケルトン・ダークナイト

浮遊島を守護する骸骨の騎士である。高い戦闘技術と魔術耐性を併せ持つ。

・所属組織、地位や役職
 リッチの配下。死霊魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 空中戦でフランたちを退け、ボス部屋では潜在能力を解放して激闘を繰り広げた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 師匠の念動カタパルトによって魔石を両断され、倒れ伏した。

骸骨馬

骸骨騎士の乗騎となるアンデッドの馬である。高い再生力を有する。

・所属組織、地位や役職
 骸骨騎士の乗騎。

・物語内での具体的な行動や成果
 ボス部屋に召喚され、ウルシと交戦してその動きを牽制した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ウルシに動きを封じられた隙を突かれ、フランによって首元の魔石を貫かれた。

ボーン・バードの群れ

浮遊島の周辺を飛来する骸骨の鳥である。

・所属組織、地位や役職
 浮遊島ダンジョンの魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 浮遊島へ接近するフランたちを大群で迎え撃ち、行く手を阻んだ。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンディのブレスやフランたちの攻撃によって多数が撃墜された。

レッサー・ワイバーン・スケルトンの群れ

再生能力を持つワイバーンの骸骨である。

・所属組織、地位や役職
 浮遊島ダンジョンの魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 大砲の砲撃と共に上空からフランたちに襲い掛かった。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 アンディのブレスに巻き込まれて粉砕された。

アンデッドたち

ダンジョン内に発生する様々な死霊の群れである。

・所属組織、地位や役職
 浮遊島ダンジョンの魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 各階層に配置され、侵入者に対して物量で押し寄せる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ジャンが起動した「冥王の祝福」の光を浴びて一瞬で消滅した。

幽体系の魔獣たち

レイスやゴーストなど、物理攻撃が効きにくい半透明の死霊である。

・所属組織、地位や役職
 浮遊島ダンジョン二層の魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果
 回廊に大量に出現し、壁や床を抜けてフランたちを攻撃した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 師匠の炎の属性剣や魔力吸収によって次々と倒された。

オーガゾンビ

巨大な体を持つゾンビである。

・所属組織、地位や役職
 浮遊島ダンジョン二層のボス。

・物語内での具体的な行動や成果
 ボス部屋を守護していたが、フランたちに遭遇した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 火炎魔術の連発を受けて瞬殺され、師匠に自己進化のポイントを与えた。

蟲型アンデッドの群れ

無数に湧き出す蟲の姿をした死霊である。

・所属組織、地位や役職
 リッチの配下。

・物語内での具体的な行動や成果
 リッチの召喚によって出現し、フランに群がって動きを阻害した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 フランの風魔術で吹き飛ばされつつも、執拗に攻撃を繰り返した。

システム・その他

アナウンスさん

師匠のスキルやステータスを管理する機械的な存在である。

・所属組織、地位や役職
 師匠のシステム機能の一部。

・物語内での具体的な行動や成果
 潜在能力解放によって権限を取り戻し、スキルの統廃合や最適化を行ってフランを守った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 限界を超えた能力行使の代償により、能力領域が破損して消滅した。

謎の男

師匠の脳内に直接語り掛ける正体不明の存在である。師匠に親近感を抱かせる。

・所属組織、地位や役職
 情報不明。

・物語内での具体的な行動や成果
 師匠が転生した直後に声をかけ、アナウンスさんが消滅した後に再び念話で語り掛けた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 自身の正体を明かそうとしたが、外部の呼びかけにより中断された。

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展開まとめ

第一章 バカはどこにでも湧く 

夢と新たな旅路

セピア色の夢

師匠は音のないセピア色の世界で、不思議な女性たちに囲まれる夢を見た。女性たちは神官や巫女のような姿をしており、師匠は自分の意思で動けず、過去の出来事を追体験しているようだった。そこで目にした剣は今の自分に似ていたが、鍔には現在とは違う四人の女性と翼の意匠が刻まれていた。

最高の剣への決意

夢から覚めた師匠は、人間に戻りたい願望があるのかと考えた。しかしフランと出会ってからは、剣であることをむしろ肯定していた。師匠は今のままフランのために戦い、彼女にとって最高の剣になることを改めて決意した。

深夜の厨房

ゴブリン討伐から一週間後、師匠とフランは宿の厨房で料理を作り溜めしていた。次元収納に入れれば腐らず熱々のまま保存できるため、野宿に備えて大量の食事を用意するためだった。食材や調味料は市場で大量に買い込み、討伐報酬によって懐にも余裕があった。

一週間の依頼

フランと師匠はこの一週間で、毒沼の魚型魔獣の討伐や薬草採取などの依頼をこなしていた。毒沼の水を次元収納で吸い上げるなど便利な戦法も使ったが、魔石値はほとんど得られなかった。師匠はゴブリンスタンピードが特別だったのだと感じていた。

大量の作り置き

師匠はロックバイソンとクラッシュ・ボアの挽き肉を使い、フランと共に大量のハンバーグを作った。さらにデミグラスソース、トマトソース、コンソメスープ、ブイヨンなども用意し、角煮、唐揚げ、蒲焼き、フライ、タンシチュー、生姜焼き風など多くの料理を作り溜めした。

カレーとの出会い

師匠は米やナンが手に入ることから、特別な料理としてカレーを作った。高価なスパイスを大量に使った料理にフランは強く惹かれ、味見だけで小鍋のカレーを食べ尽くした。師匠は甘口、中辛、辛口のカレーを大量に作り、フランはこの料理に出会うために生まれてきたとまで言った。

ガルスへの相談

師匠はガルスに、自分が魔石を吸収して成長する魔剣であることを明かした。ガルスはその能力が神剣を連想させるほど珍しく、知られれば国や個人に狙われる危険があると警告した。師匠はしばらく能力を秘密にしておくべきだと判断した。

神剣の脅威

ガルスは始まりの神剣アルファ、狂神剣ベルセルク、戦騎剣チャリオット、魔王剣ディアボロス、炎剣イグニスなどの逸話を語った。神剣は国家間の軍事バランスを左右するほどの存在であり、各国が厳重に管理していた。師匠は自分の能力がその領域を連想させる以上、迂闊に明かすべきではないと理解した。

伸び悩む成長

フランと師匠は依頼を順調にこなしていたが、経験値と魔石値はあまり得られなかった。師匠はフランのレベルが二五になったことで、今後は今までのような急成長は難しいと考えた。魔境やダンジョンが成長の場として候補に上がったが、魔狼の平原はBランク魔獣やAランク魔獣の可能性があり、危険すぎる場所になっていた。

ウルムット行き

フランと師匠はギルドの資料室で、近隣のダンジョンについて調べた。アレッサのダンジョンはギルド管理下にあり自由に入れないため、南のダンジョン都市ウルムットが候補になった。フランは途中の名物や食べ物に強い興味を示し、海産物が食べられると聞いて海路で向かうことを望んだ。

門番デルトの警告

薬草採取へ向かう途中、門番のデルトはフランにアルサンド子爵のことを警告した。オーギュストはフランを探しており、嘘を見破るスキルを失ってから挙動不審になり、王族相手にも失態を犯したという噂があった。師匠はスキルテイカーで虚言の理を奪った影響だと察し、警戒を強めた。

師匠との契約

師匠はフランの状態が契約になっていることを確認していた。奴隷契約とは異なり、相手は師匠であるらしかったが、どうして契約状態になったのかは分からなかった。装備を外しても距離を取っても解除されず、今のところ不利益もないため、二人は放置することにした。

オーギュストの追跡

薬草を探している途中、フランと師匠は尾行者に気づき、森へ誘い込んだ。現れたのは変わり果てたオーギュストと、戦士風の男ギュランだった。オーギュストは精神を病んだように取り乱し、フランに師匠を渡せと迫った。

青猫族ギュラン

ギュランは青猫族であり、フランは強い敵意を向けた。青猫族はかつて黒猫族を騙して奴隷として売った因縁の種族であり、現在も奴隷商人や闇商人が多いとされた。ギュランも闇奴隷商に関わる可能性が高く、フランと師匠は明確に敵と見なした。

次元収納の検証

ギュランは高価な魔道具を多数装備していたため、師匠とフランは戦闘中に次元収納で相手の装備を奪えるか試した。装備中の品は収納できなかったが、切り離された腕に付いた腕輪や落ちた剣は収納できた。フランはギュランの両足と両腕を斬り落とし、装備を奪った。

初めての人殺し

フランは最後にギュランの首筋を斬り、自らの手で人を殺した。師匠は心配したが、フランはいつか経験することであり、相手がギュランでよかったと落ち着いていた。師匠は精神安定の効果もあると考え、この世界で生きるためには敵を殺す覚悟も必要だと受け止めた。

精霊の使い

オーギュストの処遇に悩んでいると、強い魔力を持つ半透明の精霊が現れた。それはギルドマスターの使役する中級精霊であり、クリムトの声を届ける使いだった。クリムトはオーギュストを殺していないか確認し、身柄の引き渡しを求めた。

オルメス伯の依頼

クリムトは、オーギュストの父であるオルメス伯が秘密裏に身柄確保を依頼していたと説明した。オーギュストは虚言の理を失ってから誰も信用できなくなり、王族相手に問題を起こしたうえ、軟禁場所から逃げ出していた。クリムトはこれ以上の騒ぎを防ぐため、オーギュストの身柄を回収した。

口止め料

フランはオーギュストの引き渡しに協力し、依頼達成扱いとして報酬を受け取ることになった。クリムトは大貴族の騒動に関わるため口外しないよう念を押し、フランも口は堅いと答えた。口止め料込みの依頼料は二〇万ゴルドであり、師匠は貴族の金銭感覚の大きさを実感した。

第二章 ランクAの実力 

アレッサのダンジョン調査

帰還した高ランク冒険者

オーギュストとのいざこざから数日後、フランと師匠は依頼を探しに冒険者ギルドへ向かった。ギルドには魔狼の平原の調査から戻った高ランク冒険者たちが集まっており、普段より騒がしかった。ネルは、ランクA冒険者アマンダやランクB冒険者も戻ってきたと説明した。

ランクAのアマンダ

フランはランクA冒険者のアマンダと出会った。アマンダはハーフエルフの実力者で、風魔術や鞭術に長けた圧倒的な能力を持っていた。師匠はその強さに勝てる見込みがないと判断し、フランにも逆らわないよう念を押した。

ギルドマスターの依頼

フランはクリムトに呼ばれ、実力を疑う声を払拭するために依頼を受けてほしいと頼まれた。内容はアレッサ近郊の攻略済みダンジョン蜘蛛の巣の調査と素材回収だった。クリムトは報酬に加え、ウルムットのダンジョン入場許可を出すと提示し、さらに魔石を前払いすることでフランを納得させた。

アマンダの同行

依頼の参加者が全員男性だと知ったアマンダは、フランを一人で同行させることを嫌がり、自分も参加すると言い出した。クリムトは適正ランクの問題を口にしたが、アマンダの強い意思に押されて同行を認めた。フランもアマンダの同行を問題ないと受け入れた。

前払いの魔石

宿に戻ったフランと師匠は、クリムトから受け取った五つの魔石を吸収した。海の魔獣の魔石からは水泳や水流操作など水中向きのスキルを得て、レッド・コロッサスとオールド・イエティの魔石からも有用な能力を得た。師匠は自己進化ランクを九へ上げ、攻撃力や魔力、耐久値を大きく伸ばした。

調査隊の顔合わせ

二日後、フランと師匠はランデルの店で準備を整え、ギルドで依頼参加者と顔合わせをした。統括役兼試験官はランクCパーティ紺碧の守り手のリーダー、クルスだった。ほかにランクEパーティ竜の咆哮と樹海の目が参加し、アマンダも同行者として加わった。

クラッドの反発

竜の咆哮のリーダーであるクラッドは、ランクAのアマンダやランクDのフランが同行することに反発した。アマンダに噛みついたクラッドは、頭を掴まれてあっさり制圧された。それでも彼はフランにも突っかかり、彼女のランクや実力を認めようとしなかった。

蜘蛛の巣の説明

クルスは、今回の依頼が攻略済みダンジョン蜘蛛の巣の調査であり、魔鉱石の回収と魔獣の間引きを行うものだと説明した。ダンジョンは六層構造で、蜘蛛系の魔獣や転移罠が危険だとされた。クラッドは魔獣を軽く見ていたが、クルスは油断しないよう忠告した。

道中の揉め事

一行は半日かけてダンジョンへ向かったが、クラッドがたびたび周囲に突っかかったため、予定より遅れて到着した。クルスは無理に夜のダンジョンへ入ることを避け、その場で野営することを決めた。クラッドは不満を漏らしたが、結局は従うしかなかった。

野営での挑発

見張りの順番を決めたあと、クラッドはフランが一人で見張りをすることを疑い、彼女のDランク昇格を不正だと決めつけた。フランは実力によるものだと淡々と返し、クラッドは模擬戦を挑んだ。フランは先に風と土の結界を張り、見張りの役目を果たしたうえで相手をすることにした。

クラッドとの模擬戦

クラッドは槍で全力の突きを放ったが、フランは軽くいなして蹴り倒した。その後もクラッドは槍を振るい続けたが、フランには一撃も当てられなかった。最後はフランが剣の腹で顔面を打ち、クラッドを気絶させた。

アマンダとの模擬戦

クラッドを倒したフランは、アマンダから模擬戦を誘われた。フランは剣聖術の習熟に役立つと考え、やる気を見せた。アマンダは鞭を使い、フランはその変則的で圧倒的な攻撃を紙一重で避け続けた。

届かない一撃

フランは鞭の動きに慣れ、アマンダに接近して攻撃を届かせようとした。アマンダは本気を少し出し、鞭技でフランを追い詰めた。フランは傷を負いながらも、風魔術で自分を押し出して踏み込み、渾身の突きとフレアブラストを放った。

精霊の寵愛

フランのフレアブラストはアマンダに直撃したが、アマンダは精霊の寵愛によって無傷だった。フランは出血と疲労で意識を失い、アマンダは高位のポーションで傷を治した。師匠は、フランがアマンダの自動防御を発動させた時点で一矢報いたと受け止めた。

戦技と魔術の講義

目を覚ましたフランは、アマンダから戦技と魔術について教わった。戦技は武器術を前提とし、魔力や気力を流しながら修行することで身につくものだった。魔術には基本四属性、その上位属性、複合属性、光闇、派生属性、特殊属性があり、才能の有無によって習得できるかが左右されると説明された。

複合属性への興味

アマンダは、水と土の樹木、水と風の氷雪、水と火の生命、風と火の雷鳴、風と土の砂塵、土と火の溶鉄など、複合属性の組み合わせも教えた。フランは複合属性を欲しがり、師匠は自己進化ポイントを使って風魔術を上げた。その結果、雷鳴属性を得たが、急に使えるようになったと知られるのは不自然なため、アレッサに戻ってから試すことにした。

第三章 黒き魔狼、 其の名はウルシ 

蜘蛛の巣の異変と旅立ち

五層への突入

ダンジョン前で一夜を明かした翌日、調査隊は四層まで問題なく探索を終え、五層へ進んだ。クラッドは前日の敗北と、フランとアマンダの模擬戦を見た影響で大人しくなっていた。フランはアマンダを越えるべき壁として意識し、クルスやフリーオンたちもフランの実力を格上として認め始めていた。

蜘蛛の巣の危険

五層からはトラップ・スパイダーが群れ、強靭な糸や危険な罠が増えると説明された。特に転移罠や猛毒ガス、装備解除などの変則的な罠が警戒対象だった。調査隊はシーフを先頭に進み、戦闘では素材を傷めないよう火炎系魔術を控えて蜘蛛を倒していった。

進化した蜘蛛

六層に入ると、蜘蛛たちの強さが急に上がった。師匠は鑑定によって、それがトラップ・スパイダーではなく進化種のトリック・スパイダーだと見抜いた。毒消しが効かず倒れかけた冒険者に、フランはアンチ・ドートを使って解毒し、進化個体の発生が調査隊に知らされた。

退避の判断

クルスは試験どころではないと判断し、アマンダとフランに救援を求めた。二人はトリック・スパイダーの群れを短時間で蹂躙したが、繁殖やさらなる進化の危険があるため、調査隊は五層へ退避することになった。ところが竜の咆哮の仲間が混乱して未確認区域へ走り込み、転移罠を作動させてしまった。

フランの転移

転移罠は武器の強制解除を伴う複合罠であり、フランは師匠をその場に残したまま、クラッドの仲間二人と共に消えた。師匠は念話も届かず焦るが、アマンダはトリックスター・スパイダーが罠を改造した可能性を示した。通常の転移先にはフランたちの姿がなく、クルスたちは手分けして捜索を始めた。

ウルシの召喚

師匠は眷属召喚のリストにウルフ系魔獣が追加されていることに気づき、生命感知と鋭敏嗅覚を持つオニキスウルフを召喚した。召喚された魔狼は魔力暴走を起こしていたが、師匠がウルシと名付けるとダークネスウルフへ進化した。ウルシは師匠の命令を理解し、フランの居場所を探し始めた。

隠し通路の発見

ウルシはフランの匂いと生命反応を追い、壁の向こうに反応があると示した。アマンダは暴風魔術で壁を破壊し、隠し通路を開いた。ウルシは師匠を咥えて駆け、罠を避けながら進み、通路の奥で小蜘蛛に囲まれたフランを発見した。

限界を超えた突撃

フランは師匠とのスキル共有がない状態で、転移した二人を守りながら小蜘蛛の群れと戦っていた。小蜘蛛が倒れた冒険者たちに襲いかかると、フランは身を挺して庇い、毒と傷を負った。師匠は我を忘れ、念動カタパルトに属性剣の炎を重ね、限界を超えた突撃で蜘蛛の巣と小蜘蛛を焼き砕きながらフランのもとへ届いた。

再会と回復

師匠はフランを回復魔術で治療し、クラッドの仲間たちにも解毒と回復を施した。フランは無事に目を覚まし、師匠が半壊するほど傷ついていることを知って自分のせいだと感じた。師匠は自分の判断と無茶の結果だと伝え、フランが無事だったことを喜んだ。

師匠の正体

フランを助ける過程で、師匠が喋り、動き、魔術を使う剣であることはアマンダに知られていた。フランはアマンダを信頼し、師匠がインテリジェンス・ウェポンであることを打ち明けた。アマンダは秘密を守ると約束し、子供の守護者としてフランの味方でいると誓った。

ウルシとの対面

フランは師匠が召喚したダークネスウルフをウルシとして受け入れた。ウルシはフランに撫でられて喜び、彼女を主人として慕っている様子を見せた。救助された冒険者たちはウルシに怯えたが、アマンダの説明でフランの眷属だと理解した。

蜘蛛の大広間

ウルシはフランを背に乗せ、アマンダと共に他の冒険者たちを探した。広間ではクルスたちが大量のトリック・スパイダーに囲まれ、クラッドも糸に捕らわれていた。フランと師匠、ウルシ、アマンダが加勢し、クラッドを救出しながら蜘蛛たちを掃討した。

トリックスター・スパイダー

広間には罠改造の元凶であるトリックスター・スパイダーがいた。しかしアマンダはフランを傷つけた報いとして、鞭の一撃でその蜘蛛を粉砕した。師匠は魔石を得る機会を失ったことに落胆したが、今は蜘蛛の殲滅を優先し、フランたちと共に残る蜘蛛を倒した。

魔鉱石の回収

調査隊はダンジョンコアルームに到着し、高純度の魔鉱石を回収した。アレッサのダンジョンは少ない魔力で大量の魔鉱石を生み出せる特性を持つため、ギルドと国にとって重要な場所だった。クルスはトリック・スパイダーの繁殖や今後の管理については、ギルドの判断に委ねることにした。

帰路の訓練

アレッサへの帰路で、フランとウルシはアマンダと模擬戦を重ねた。ウルシは影潜りや影渡り、闇魔術や毒魔術を使い、フランとの連係を徐々に高めていった。アマンダには何度も叩きのめされたが、二人の連係は確実に向上した。

名付けの意味

アマンダは、ウルシが進化した理由として名付けについて説明した。名付けは上位者が眷属や配下に名前を与え、魂のつながりを強める契約に近い行為だった。ウルシは名付けによって器を広げ、暴走する魔力を受け入れられるようになったと考えられた。

黒猫族の進化

フランはアマンダに、進化した黒猫族を知っているか尋ねた。アマンダは知らないと答え、過去に出会った黒猫族も同じことを言っていたと語った。フランが進化を目指していると知ったアマンダは、頑張りすぎず、大人に頼る権利もあると優しく諭した。

騎士団との遭遇

アレッサへ戻ると、町の結界が脅威度Cの魔獣を感知したため、騎士団長ウルスが騎士団を率いて出動していた。反応の正体はウルシであり、アマンダはフランの従魔だと説明した。ウルスは従魔証の発行手続きを進め、ウルシは赤いスカーフを巻かれて町へ入ることになった。

ギルドへの報告

ギルドではウルシの存在が騒ぎを起こし、フランはクリムトに呼ばれた。クリムトはダークネスウルフがユニーク個体であることを指摘し、フランがまた話題を増やしたことに呆れた。依頼は達成扱いとなり、フランはウルムットのダンジョン入場許可印を得た。

アレッサの別れ

その夜、フランはアマンダとネルの開いたお別れ会に参加した。アマンダはフランについて行きたがったが、アレッサのダンジョンを守る契約により町を長期間離れられないと明かした。周囲の冒険者たちもフランの旅立ちを知り、ウルムット行きを祝って大きな宴となった。

出会い一ヶ月のパンケーキ

宴の後、宿へ戻った師匠は、フランと出会って一ヶ月を迎えた記念にパンケーキを作った。生クリームとハチミツ、フルーツを添えた甘いパンケーキに、フランは驚きながらも美味しそうに食べた。師匠は、フランと出会い、共に旅をしてくれたことへの感謝を胸に、これからもよろしくと思った。

クリムトの調査

一方、クリムトは甥のフリーオンからフランについて報告を受けた。今回の蜘蛛の進化は、オーギュストの企みと、背後に見え隠れするレイドス王国の支援による可能性があった。さらにフリーオンの守護精霊タルゥアは、フランに邪悪な心はなく、他者への悪意も少ないと見ていた。

フランへの警戒と評価

クリムトは、フランが鑑定と鑑定遮断を持ち、剣聖術や複数の上級魔術を短期間で得た可能性に警戒していた。一方で、フランには陰謀や策略は感じられず、多彩なスキルと魔剣を持ち、トラブルに巻き込まれやすい十二歳の少女にすぎないのかもしれないとも考えた。クリムトは、自分が鑑定や精霊に頼りすぎ、人を見る目を失っていたのかもしれないと省みた。

第四章 人は外見で判断しちゃいけません 

浮遊島と死霊術師

属性剣の検証

ダンジョンから戻った翌日、フランと師匠は町の外で属性剣の能力を試した。火炎属性は強力だったが、過剰に魔力を込めるとフランにも熱が伝わった。風は切れ味を高め、闇は魔力にダメージを与え、雷鳴は電撃で内部から相手を傷つける有用な属性だった。

魔力収束の力

フランは魔導戦士の固有スキルである魔力収束を試した。魔力消費は増えるが、魔術の威力や数を精密に高められるため、戦術の幅が広がると分かった。師匠は自分の無理なオーバーブーストより安定して使える点を評価した。

探索用スキルの強化

師匠は蜘蛛の巣での失敗を振り返り、戦闘力だけでなく探索や生存に関わるスキルの重要性を考えた。フランと相談した結果、気配察知、罠感知、詠唱短縮、瞬間再生、状態異常耐性を強化した。これにより、今後のダンジョン探索に備えることになった。

黒猫シリーズ

フランと師匠はガルスの店で、完成した防具を受け取った。ガルスは最高傑作として黒猫シリーズを披露し、それは神に認められたネームドアイテムだった。黒猫族だけが装備できるその防具は、防御力と特殊効果に優れ、全装備時には黒猫の加護として全ステータス上昇と即死無効を得られるものだった。

ウルシの装備

師匠はウルシ用の従魔証を付ける装備について、ガルスに相談した。ウルシは大小に姿を変えるためサイズ調整が必要だったが、ガルスは対応できると請け負った。測定中にウルシがはしゃいでガルスを何度も吹き飛ばしたが、ガルスは丈夫で大事には至らなかった。

アレッサからの出立

準備を終えたフランたちは、アマンダ、ドナドロンド、ガルス、ランデル、デルトらに見送られてアレッサを発った。目的地は港町ダーズであり、そこから船でバルボラへ向かい、さらに陸路でウルムットを目指す予定だった。師匠はアレッサを最初の町として良い場所だったと感じた。

ウルシの疾走

フランはウルシの背に乗り、西へ向かった。ウルシは高速で走り、川や山を越え、道中の魔獣もあっさり仕留めた。フランは風圧に苦しんだが、師匠が気流を操作して助けると、流れる景色を楽しむ余裕を見せた。

旅の休憩

ウルシが疲れると、フランは徒歩で進み、大岩の上でカレーを食べた。奴隷時代には景色を見る余裕もなかったフランにとって、旅先の風景は新鮮だった。師匠はこれからも多くの景色を見せてやりたいと考えた。

浮遊島の発見

旅の途中、師匠は空に浮かぶ島を見つけて興奮した。浮遊島はこの世界では珍しくないが、上陸するには高額な魔道具が必要だった。フランも行ってみたいと望み、師匠は念動と浮遊で自分を板のようにして、フランを乗せて空へ上がる方法を試した。

念動エアライド

師匠はフランを乗せて空を飛ぶ念動エアライドに成功した。フランは空中遊泳を楽しみ、浮遊島へ近づいていった。しかし途中で魔力の膜のようなものを抜けると、島から骸骨騎士が現れ、二人を敵として襲ってきた。

骸骨騎士との空中戦

骸骨騎士は骸骨馬に乗り、空中を自在に駆けて斬りかかってきた。フランはウルシに乗り換えて応戦したが、騎乗戦に慣れた骸骨騎士は手強く、鎧のせいで有効打も通りにくかった。やがてウルシと師匠の魔力が尽き、フランたちは浮遊島から離れて落下した。

屋根への墜落

骸骨騎士からは逃れたものの、フランたちは落下の勢いを殺しきれず、荒野に建つ家の屋根を突き破った。家には窓がなく、中は床の代わりに畑になっており、死霊草という霊草が育てられていた。フランは無事だったが、畑の一部を壊してしまった。

良い骸骨ベルナルド

部屋の隅にはローブを着たスケルトンがいたため、フランとウルシは即座に攻撃しかけた。しかしスケルトンは命乞いをし、自分は良い骸骨だと訴えた。彼はベルナルドと名乗り、偉大なる主に仕える存在だと説明した。

死霊術師ジャン

ベルナルドの主として現れたのは、魔族の死霊術師ジャン・ドゥービーだった。ジャンは冥導師であり、強力な死霊魔術や気配完全遮断を持つランクB冒険者だった。外見も言動も怪しかったが、敵意はなく、フランたちを地下の研究所へ案内した。

死霊草の損害

ジャンは、フランたちが潰した死霊草が貴重な霊草であると説明した。死霊草はネクロポーションや死霊魔術の触媒に使われるが、生者が触れるとジャンの目的には使えなくなるものだった。ジャンは不可抗力として屋根の件は追及しなかったが、死霊草の損害については依頼を受けることで償ってほしいと求めた。

魂魄眼の看破

ジャンは依頼説明の前に、師匠が魂を宿す剣であり、念話で話せることを見抜いた。魂魄眼によって魂を直接見ていたため、鑑定遮断では隠せなかったのだった。師匠は警戒したが、ジャンは師匠を奪う気はなく、単に力を借りたいだけだった。

浮遊島のダンジョン

ジャンの依頼は、浮遊島にあるアンデッドのダンジョンの探索補助だった。ジャンはこの地域でアンデッドが多発する原因を調査し、浮遊島からの落下物が死霊属性の魔力溜まりを作っていると突き止めていた。浮遊島にはアンデッド系のダンジョンがあり、骸骨騎士もその魔獣だと考えられた。

国家間の火種

浮遊島はクランゼル、レイドス、ベリオスにまたがる回遊ルートを持ち、どの国の所有物でもない状態だった。そのため、ダンジョンの存在が知られれば、各国が所有権を巡って軍事行動に出る恐れがあった。ジャンはダンジョンを攻略して消滅させれば、その火種を消せると考えていた。

死霊喰らいの捕獲

ジャンは攻略が難しい場合、アンデッドを喰らう脅威度Bの魔獣、死霊喰らいを捕獲するつもりだった。死霊喰らいを配下にできれば、今後の攻略が進むためだった。フランと師匠は浮遊島へ行けることと骸骨騎士へのリベンジに惹かれ、依頼を受けることにした。

魔石報酬の交渉

師匠は報酬を減らしてもいい代わりに、魔石が欲しいとジャンに求めた。ジャンは魂魄眼と洞察によって、師匠が魔石を力に変え、スキルも得ていることを見抜いた。師匠は隠しきれないと判断し、魔石吸収の仕組みをジャンに明かした。

鑑定偽装への期待

ジャンは師匠たちに合うスキルとして、偽装霊が持つユニークスキル鑑定偽装を挙げた。鑑定偽装は偽の情報を相手に見せられるため、鑑定遮断よりも情報戦で有利になり、魔眼系にも対抗できる可能性があった。師匠とフランはそのスキルを強く欲しがり、ジャンの案内に期待した。

第五章 浮遊島での激闘 

浮遊島ダンジョン攻略

ジャンの研究所

ジャンの研究所に泊まった翌朝、フランと師匠は不気味な気配や音に満ちた一夜を振り返った。朝食も奇妙な色の料理ばかりだったが、フランとウルシは平然と食べていた。その後、ベルナルドに案内されて地下の本格的な研究室へ入り、ジャンの死霊術師らしい設備と物資を確認した。

大量の準備品

ジャンは浮遊島のダンジョン攻略に使うため、ポーションや魔道具、怪しげな器具を大量に用意していた。フランと師匠は次元収納を使い、用途を確認しながらそれらを収めていった。準備を終えると、ジャンは浮遊島へ向かう手段を見せるため、研究所の裏手へ案内した。

アンディの召喚

ジャンは巨大な魔法陣で、スケルトン・ワイバーンのアンディを召喚した。アンディは冥府魔術によって強化されたオーバースペックのアンデッドであり、高い生命力と再生力を持っていた。ジャンはウルシをアンデッド化する案を口にして師匠に即座に拒まれたが、アンディに乗って浮遊島へ向かうことになった。

浮遊島への飛行

フランとジャンはアンディに乗り、ウルシは影へ入った。アンディは風圧や寒さを抑える障壁をまといながら高度を上げ、浮遊島へ接近した。ダンジョンコアの影響範囲に入ると風が止み、ボーン・バードの群れが襲いかかってきた。

骨鳥の群れ

フラン、師匠、ジャン、ウルシ、アンディは大量のボーン・バードを迎撃した。師匠は自由に飛び回り、フランが別の魔剣を使うことに複雑な感情を抱きながらも、魔石を吸収していった。三〇分ほどの戦闘の末、一行は骨鳥の群れを突破して浮遊島へさらに近づいた。

上陸作戦

浮遊島の近くでは、レッサー・ワイバーン・スケルトンの群れと砲撃が待ち構えていた。師匠は砲弾の迎撃を担当し、ジャンは切り札を準備した。アンディは骨の体を変形させてフランたちを包み、アンデッド・ウーズで衝撃を和らげる準備を整えた。

アンディの突撃

ジャンの命令でアンディは強力なブレスを放ち、その反動を使って砲弾のように浮遊島へ突撃した。物理障壁を破り、島に巨大なクレーターを作って着地したが、アンディ自身は粉々になった。ジャンはアセンションでアンディを昇天させ、フランたちはその忠義に感謝した。

森と遺跡

浮遊島に上陸したフランたちは、ゾンビやスケルトンの徘徊する森を抜けた。下位の魔獣ばかりだったため大きな苦戦はなく、師匠は多くの魔石を吸収できた。やがて一行は遺跡群の中央にある地下への階段を見つけ、ダンジョン内部へ向かう準備を整えた。

セルカンの先導

ジャンは罠対策として、カスタム・レブナントのセルカンを召喚した。セルカンは罠感知と罠解除を持ち、解除できない罠は自ら受けて無効化する役割を果たした。フランたちはセルカンの先導により、ほとんど立ち止まらずに一層を進んだ。

死霊の広間

一層の奥には大量の死霊が湧くモンスター部屋があった。フラン、師匠、ウルシ、ジャンは魔術で先制し、武装したゾンビやスケルトンを含む死霊を二〇分ほどで殲滅した。その後、浄化の石と死霊魔術を使って安全地帯を作り、食事と休憩を取った。

死霊魔術の話

休憩中、ジャンは死霊魔術と魂の仕組みを語った。この世界では魂は神だけが触れられるものであり、死霊魔術は死体に疑似的な魂魄を込めて操る術だと説明された。怨霊は魂の欠片が魔石と結びついた存在であり、死霊術師に使役され昇天することは救いにもなるとされた。

フライの偵察

二層へ進む前に、ジャンはカスタム・ガストのフライを召喚した。フライは霧状の死霊魔獣で、分身して地図を作成し、情報をジャンへ送る能力を持っていた。さらにこの階層には、師匠たちが狙う擬態霊と偽装霊が出る可能性があった。

鑑定偽装の獲得

二層の回廊では、レイスやゴーストなどの幽体系魔獣が次々と襲いかかった。師匠は炎の属性剣と魔力吸収を使って戦い続け、偽装霊を探した。長時間の戦闘の末、師匠は偽装霊の魔石を吸収し、念願のユニークスキル鑑定偽装を獲得した。

偽装の確認

師匠は鑑定偽装を装備し、ジャンの魂魄眼に対して偽のステータスを見せられるか試した。ジャンにはステータスが低く見え、スキルも隠せていたため、魂魄眼にも効果があると分かった。師匠は今後の情報戦で大きな優位を得られると喜んだ。

自己進化と形状変化

二層のボスである巨大なオーガゾンビは、フランたちの火炎魔術によってあっさり倒された。師匠はその魔石によって自己進化し、攻撃力や魔力伝導率を伸ばし、新たに形状変化を得た。剣以外の武器にも変形できる可能性が出たが、消費やスキル適性の問題から使いどころは限られていた。

九層への到達

フランたちはその後も順調に階層を進み、七層以降では脅威度Dの魔獣も混じるようになった。ジャンの死霊術、セルカンの罠対応、フライの地図作成、持ち込んだ魔道具のおかげで、消耗を抑えながら進めた。やがて一行は九層のボス部屋へ到達した。

骸骨騎士との再戦

九層のボス部屋にいたのは、浮遊島上空でフランたちを退けた骸骨騎士だった。レジェンダリースケルトン・ダークナイトであるその敵は、魔術耐性、再生、状態異常耐性、即死効果を持つ魔剣を備えた脅威度Bの強敵だった。フランは師匠を握り、空での借りを返すために挑んだ。

互角の剣戟

フランと骸骨騎士は激しい剣戟を交わした。ステータスでは骸骨騎士が上回っていたが、フランは魔術とスキル、師匠の支援で互角に持ち込んだ。骸骨騎士の即死効果は黒猫シリーズの加護で防がれ、師匠は敵が頭部を守る動きから魔石の位置を見抜いた。

骸骨馬の撃破

骸骨騎士は骸骨馬を召喚し、ウルシと戦わせた。ウルシは苦戦しながらも機を待ち、師匠の合図で骸骨騎士の足に噛みついて動きを封じた。その隙にフランは骸骨馬の魔石を貫き、先に骸骨馬を倒した。

潜在能力解放

愛馬を倒された骸骨騎士は、潜在能力解放によって腕力と敏捷を異常なほど高めた。フランは一気に押され、ウルシも斬られ、ジャンの冥府魔術も効かなかった。フランはスキルテイカーで潜在能力解放を奪おうとしたが、エクストラスキルは対象外で失敗した。

剣聖術の切り札

師匠は自己進化ポイントを使い、剣聖術を一気に強化した。フランの剣筋は急激に鋭くなり、骸骨騎士の動きにわずかな乱れを生んだ。フランはインパクト・スラッシュを放ち、さらに師匠が念動で硬直を無理やり止めることで、腕を壊しながらも次の一撃へつなげた。

骸骨騎士の討伐

フランは激痛に耐えながらヘビー・スラッシュを発動し、師匠は念動と形状変化で刀身を伸ばした。骸骨騎士は首を引いて回避しようとしたが届かず、師匠の刃が頭蓋と魔石を両断した。骸骨騎士は不気味な笑いのような声を残して崩れ落ち、フランたちは空での敗北に決着をつけた。

契約の青い光

勝利後、師匠はフランの腕を治療し、骸骨騎士から有用なスキルと魔石値を得た。ジャンは骨を死霊魔術の触媒として回収し、魔剣はフランたちへ譲ることにした。さらにジャンは、戦いの最後にフランと師匠の魔力が混じった薄青い光が見えたと語り、二人の契約が何らかの力をもたらした可能性を示した。

第六章 死霊の王 

リッチの真実と脱出

骸骨騎士戦後の休息

骸骨騎士との激闘後、フランたちは九層の部屋で休息を取った。師匠も耐久値と魔力を大きく消耗しており、探索続行は厳しい状態だった。ジャンは鍛冶魔術を使えるアンデッドを用意しており、フランの防具を修復させながら、フライに先の探索を続けさせていた。

ボスルームへの到達

フランたちは体勢を整え、フライが見つけた道を進んで最奥のボスルーム前へ到着した。ジャンは奥の手として身代りの人形やお守りをフランに渡し、さらにネームドアイテムである杖、冥王の祝福を取り出した。しかしその直後、謎の声と魔法陣によって、一行は強制的に大広間へ転移させられた。

ダンジョンマスターのリッチ

広間で待っていたのは、圧倒的な恐怖と嫌悪を放つダンジョンマスターのリッチだった。師匠は即座に逃走を考え、転移の羽を使おうとしたが、部屋には転移封じが施されていた。リッチは強力なアンデッドを一〇体召喚し、フランたちを殺し合いへ引きずり込もうとした。

冥王の祝福

ジャンは冥王の祝福を起動し、召喚された高位アンデッドたちを一瞬で昇天させた。だがリッチ本体には効果がなく、ジャンは大きく消耗して血を吐いた。フランはスタミナポーションを飲ませて支えたが、リッチは切り札が通じない状況を楽しむように挑発した。

届かない攻撃

フランはリッチを斬ろうとしたが、攻撃も魔術もすべてすり抜けた。リッチは幻影ではなく、すり抜けながら反撃してフランに大きなダメージを与えた。師匠は時空魔術か鑑定偽装のような仕掛けを疑ったが、ジャンの魂魄眼もアンデッドには使えず、正体を掴めなかった。

時間稼ぎの戦闘

ジャンは策があるとして時間稼ぎを求めた。フランたちはリッチが召喚するアンデッドの大軍と戦い続け、リッチ本人への攻撃も試したが通じなかった。リッチはフランたちの心を折って配下にしようと、回復を待つほど余裕を見せていた。

怨念炉の破壊

やがて大きな爆発と揺れが起こり、リッチの様子が一変した。ジャンの配下が、リッチの力の源である怨念炉を破壊したのだった。怨念炉はダンジョンのアンデッドから怨念を集め、魔力へ変える施設であり、リッチはその喪失に激しく怒り狂った。

リッチの真の姿

リッチは鑑定妨害を解き、自らの本当の力を見せた。実際のレベルや能力はそれまでの表示を大きく上回り、時空魔術、詠唱破棄、怨念吸収、鑑定偽装、不浄の理などを持つ強敵だった。攻撃をすり抜けていた正体は、時空魔術ディメンション・シフトによる異空間への退避だった。

死霊喰らいステファン

リッチはレジェンダリースケルトンや蟲型アンデッドを召喚し、フランたちを追い詰めた。ジャンは死霊喰らいのステファンを召喚し、リッチを驚かせた。ステファンはかつてリッチに支配されていた死霊喰らいだったが、ジャンが仕込んだレイスによって長い時間をかけて侵食され、ジャンの配下となっていた。

時空魔術の奪取

死霊喰らいがスケルトンたちを削り、リッチの注意が逸れた隙に、師匠はスキルテイカーでリッチから時空魔術を奪った。ジャンは再び冥王の祝福を起動し、ディメンション・シフトを失ったリッチを青白い光で包んだ。リッチは激しく苦しんだが、完全には消滅しなかった。

暴走する怨念

リッチは不浄の理と怨念吸収によって、怨念炉から解放された膨大な怨念を吸収し始めた。大量の怨念を一度に取り込んだため、リッチの思考は崩壊し、暴走状態となった。黒い怨念は津波のように広間を満たし、生者を飲み込めば命を奪うほど濃密になっていた。

アナウンスさんの介入

師匠は形状変化で大盾となり、フランを守るため魔力障壁を全開にしたが、怨念の圧力に耐えきれなくなっていた。そこで潜在能力解放を使うと、アナウンスさんの凍結されていた権限が一時的に復活した。アナウンスさんは師匠から能力使用権限を受け取り、フラン保護を最優先にして対応を始めた。

スキルの統廃合

アナウンスさんは時空魔術で思考時間を確保し、形状変化を形態変形へ、分割思考を並列思考へ進化させた。さらに不要スキルを統廃合して自己進化ポイントを確保し、天眼や複数分体創造SP、高速思考を取得させた。師匠の体はフランを守る鎧状に変わり、鋼糸で残っていたスケルトンの魔石を貫いて吸収した。

封印無効と脱出

アナウンスさんは火炎魔術と複数分体による集中攻撃で怨念を一瞬吹き散らしたが、リッチを倒せば怨念が爆発すると判断した。そこでスキルテイカーSPでリッチから封印無効を奪い、時空魔術ディメンション・ジャンプを発動した。フランたちは転移封じの広間から脱出し、浮遊島の外へ転移した。

アナウンスさんの消滅

脱出後、師匠はフランとウルシの無事を確認した。アナウンスさんは潜在能力解放を遮断し、限界を超えた能力行使によって権限復活の可能性がほぼ失われたと告げた。最後に師匠へ感謝を述べ、知恵の神の加護を祈る言葉を残して、特別な状態のアナウンスさんは消えた。

謎の男の声

アナウンスさんが消えたあと、師匠は転生直後に聞いた謎の男の声と再び会話した。男は自分の正体を明かそうとしたが、ステファンに呼ばれたことで会話は途切れた。師匠は男やアナウンスさんの正体を気にしつつも、今は考えても分からないと判断した。

浮遊島の崩壊

浮遊島は内部から真っ二つに割れ、黒い光を漏らしながら崩壊を始めた。ステファンはダンジョンコアが破壊され、ダンジョンが消滅すると説明したが、元から存在した岩塊は落下すると分かった。師匠は川に落ちそうな巨大岩を魔術で分割し、次元収納で回収して被害を防いだ。

ステファンの最期

ステファンはダンジョンモンスターでもあったため、ダンジョンの消滅と共に消える運命だった。彼は師匠に日記を託し、もう一人の主であるジャンを頼むと言い残した。ステファンは満足げな笑顔で、ジャンへの感謝と解放された喜びを抱きながら静かに消えていった。

ジャンの研究所への帰還

フランたちはジャンの研究所へ戻った。ジャンは冥王の祝福の消耗で寝込んでいたが、ステファンの最期を聞いて安堵した。報酬としてフランたちは魔剣デスゲイズと五〇万ゴルドを受け取り、師匠はステファンから託された日記をジャンに先に読ませることにした。

新たな力の検証

師匠は研究所の空き地で、ダンジョン攻略後に変化した能力を検証した。フランはレベル三三となり、ウルシも大きく成長していた。師匠は時空魔術、形態変形、高速思考、並列思考、スキルテイカーSP、複数分体創造SPなどを確認し、強力だが扱いには修練が必要だと分かった。

統合されたスキル

アナウンスさんが行った統廃合により、剣王術・地、拳王術・地、全方位察知、全存在感知、隠密隠蔽法、王威、操水、操風、操毒などの統合スキルが生まれていた。能力は上がったが制御が難しくなったものも多く、師匠は今後の練習が必要だと考えた。一方で、使い道のないスキルや武器系スキルの一部は消去されていた。

日記の内容

ジャンが読み終えた日記を、師匠も四時間かけて読み切った。そこには、浮遊島がレイドス王国の秘密実験施設であり、日記の主が死霊術実験の被験体だったことが記されていた。彼は廃棄される直前に怨念を注入され、偶然現れたダンジョンコアによりダンジョンマスターとなり、生きたままリッチへ変わったのだった。

リッチの苦悩

日記の主はリッチとなって自由を得たが、内部の怨念に突き動かされ、レイドス王国への復讐を存在理由にしていた。それでも本心では静かに暮らしたい思いもあり、怨念に飲み込まれていく自分を恐れていた。ジャンとフランたちの侵入を見た最後の日記には、彼らが生き残って良かったという言葉が残されていた。

エピローグ 

ジャンの研究所からの旅立ち

ジャンとの別れ

翌朝、フランたちはジャンの研究所を出発した。ジャンはギルドや国への報告、日記の提出、落下した浮遊島の浄化などの事後処理を引き受けた。フランのランクではリッチやレイドス王国の陰謀を報告しても信じられにくいため、師匠はジャンに任せるのが最善だと考えた。

再会の約束

フラン、師匠、ウルシはジャンとベルナルドに見送られながら旅立った。フランはまた会いたいと感じ、師匠もジャンたちとの別れに寂しさを覚えていた。ウルシも嬉しげに反応し、一行はいつの間にかジャンに親しみを抱いていた。

リッチの最期

旅の途中、師匠は最後に戦ったリッチのことを考えていた。怨念炉によって邪悪な人格に蝕まれていたリッチが、最期にどちらの人格だったのかは分からなかった。それでも、日記に残されていた願いの通り、フランとジャンが生き残り、ステファンもリッチも成仏できたことを師匠は受け止めた。

剣としての願い

師匠は、自分が消滅する時に何を願うのかを考えた。人としての願いではなく、フランの剣として戦い続け、彼女の力になりたいと願える存在でありたいと思った。師匠は、それが今の自分の願いであると静かに受け止めた。

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