小説「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年  02」感想・ネタバレ

小説「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年  02」感想・ネタバレ

どんな本?

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年』は、之貫紀 氏による日本のライトノベル。
この物語は、世界各地に「ダンジョン」が出現してから3年後の世界を描いている。

主人公の芳村は、元々は社畜として働いていたが、ある偶然からダンジョン探索者の世界ランキング1位になる。
彼は退職し、ダンジョンに潜ることを決意するが、手に入れた未知のスキルに振り回され、ダンジョン攻略の最前線に関わることになる。

この作品は、投稿小説サイト「小説家になろう」で2019年6月1日から投稿が開始され、その後KADOKAWAのエンターブレインレーベルより2020年2月から刊行されている。
また、『月刊コンプエース』で平未夜 氏の作画により漫画化され、連載が開始されている。

読んだ本のタイトル

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年02
著者:之貫紀
イラスト:ttl

gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年  02」感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入 gifbanner?sid=3589474&pid=890118653 小説「Dジェネシス ダンジョンが出来て3年  02」感想・ネタバレ

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あらすじ・内容

スキルとアイテムを 実験!検証! 理系冒険者のチート攻略独走中!!

2018年。ダンジョン攻略が当たり前になった世界。
元社畜の脱サラリーマン芳村は不幸?な事故によって最強スキルを手に入れる。
のんびり生活を求めて金稼ぎのためにダンジョン探索をするが
気づけば国際レベルの要注意人物に!
憧れのスローライフが遠のくなか、幻のスキル「異界言語理解」採取を依頼され
ついに芳村はダンジョンの深層に潜入。しかし、それが世界にさらなる波紋を生む結果に!?

大人気のSFファンタジー!第二弾

Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 02

備忘録(?)

「Dジェネシス ダンジョンができて3年 2」の物語は、芳村圭吾と三好梓がダンジョン探索のためにカスタマイズされたキャンピングカーを購入する話から始まる。

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ChatGDPさんが画像を生成

二人は便利な武器、魔法、そして動きやすい防具を選び、ダンジョン内での快適な環境を整え代々木ダンジョンへ潜る。

彼らはモンスターを倒しながらスキルオーブを獲得し、100匹毎に異なるスキルオーブの選択肢が表示されるが、スキルオーブの効果は特異で、使用には慎重さが求められる。

2層でゴブリンやコボルトを倒しつつ進み、5層で彼らは、霧の中でヘルハウンドに襲われている探索者たちを救助し、「異界言語理解」のスキルオーブを獲得する。

しかし、ランク5のポーション(一億二千万)を使用して救助した男性から、姉を狙うヒヒジジイと疑いの目を向けられ、名乗らずにその場を去る。

ダンジョン探索から帰還し、価値あるアイテムやオーブを仕分ける二人。
特に万病に効くランク7のキュアポーションは重要な価値を持つ。
彼らはJDAや自衛隊とのオーブ取引について話し合い、慎重に進める必要があると考え。

御劔との特訓を経て、スライム討伐の新記録を達成する芳村。

彼と三好は週末にディナーを楽しむ計画を立て。
土曜日には御劔と特訓を行い、日曜日には御劔と斎藤と共に再びダンジョンへ行き、ゴブリンの巣を攻略。
ディナーでは斎藤から映画の出資を冗談めかして頼まれ。
その後、芳村は御劔と斎藤にゴブリンの巣で手に入れたポーションを入れたペンダントを贈り、三好にも同様のペンダントを贈る。

翌週、10階層のダンジョンに挑む計画を立て、バーゲストやモノアイを狙って闇魔法と鑑定スキルを獲得することを目指す。

さらに当初、日本政府に優先的に販売する予定だった”異界言語理解”のオーブだったが。
JDAの常務から「日本人なら譲れ」と言われたので全世界に向けてオークションに出品し、アメリカのダンジョン省も注目する。

ダンジョン省は非倫理的な手段を検討したが、部局に入札を任せることを決定。

他の国も非論理的な手段に出ると警戒した芳村と三好はオークション開示後、代々木ダンジョンに逃げ込み、10層でバーゲストを倒して闇魔法のスキルオーブを入手する。

10層ではゾンビを大量に倒し、西洋風の洋館が出現。洋館を探索し、バロウワイトとの戦いに勝利すると、洋館が消滅。
彼らはガーゴイルと大鴉「ムニン」に襲われるが、これも撃退し、「報いの剣」や「さまよえるものたちの書」などのアイテムを獲得。

さらに三好は、ヘルハウンドより大柄な「カヴァス」を召喚するスキルも手に入れて。
三好自身の護衛兼任モフモフ係も充実する。

11層のレッサー・サラマンドラを狩り、火魔法や極炎魔法を得るが、極炎魔法の制御の難しさから封印を考慮。

ダンジョン探索後、オークションの落札価格が驚異の4161億4200万円だったことを知り、その資金の使い道を検討。

そんな時に鳴瀬が訪問し、ダンジョン内の碑文について情報を2人に提供。
Dパワーズは「ヒブンリークス」という翻訳サービスサイトを計画し、鳴瀬を二人目の異界翻訳者にしてしまう。

オーブの受け渡し当日、新宿へ向かう途中で狙撃されるが、無事にJDAに到着。
モニカというアメリカ人の少女がオーブを使用し、彼女がDADの関係者であることが明かされ。

サイモンとジョシュアも彼らを監視しており、彼らもダンジョンの攻略を続けると伝える。

鳴瀬は異界言語理解のスキルを用いて碑文を翻訳し、「The book of wanderers」という解説書や歴史的な記述をサイトに登録。

その中に、20層から79層に無限の鉱物資源が配置され、80層以降にも重要な資源があり、2層から20層に食料が配置されていることが判明。

これらの情報は世界に大きな影響を与える可能性があるが、公開するには信憑性の確保が必要で、鳴瀬は公開できないジレンマに直面する。

感想

「Dジェネシス ダンジョンができて3年 2」は、ダンジョン探索という異世界的要素に現代社会を交えたユニークな物語。

主人公、芳村圭吾と三好梓は、ダンジョン探索のためにカスタマイズされたキャンピングカーを使い、モンスターを倒しながらスキルオーブを獲得していく。

彼らのダンジョン探索はただの冒険ではなく、実験と検証を織り交ぜた理論的なアプローチが特徴的。
特に、レアアイテムを売り大金持ちになる展開や、理論的な攻略手法が物語を引き立てる。

一方で、物語の展開はただの冒険物語に留まらず、国際的な政治的要素が加わることでさらに深みを増している。
ロシアが独占している「異界言語理解」スキルオーブを巡る騒動や、国際的な諜報部門の介入など、ダンジョン探索を超えた大規模なスケールで物語が展開する。
このような政治的要素の追加は、前巻には無かった新たな魅力となっていた。

加えて、新キャラであるカヴァスの登場は、物語に新たなモフモフ要素をもたらす。

彼らがいなかったら結構やばい場面もあっただけに、彼らの存在はストーリーに大きな影響を与えていた。、
また、ダンジョン探索から引き上げる資源とそれを取り巻く国際情勢という主題も、非常に興味深い。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

序章

デヴィッド=ジャン=ピエール=ガルシア は、アルトゥム・フォラミニス教団の一員として、インドの大富豪の娘アーシャの話を聞く。この教団は、マリアンヌ=テレーズ=マルタンの癒やしの奇跡を信奉するカルトである。
デヴィッドマリアンヌの奇跡を商機と見て教団を立ち上げ、富豪や政治家を引き込んでいる。彼女の治療に関しては、ポーションを使った演出により、聖女としてのイメージを高め、教団の影響力を拡大している。

  • デヴィッドは、アーメッドの娘が使用したとされるランク8以上のポーションについて尋ねた。
  • 現在、そのようなポーションは発見されていないため、存在するならば何をおいても手に入れなければならないと考えた。
  • 報告者によると、アーメッドが娘を日本に連れて行ったのはスキルの取引のためだという噂がある。
  • マリアンヌの能力はスキルの力だと思われていたが、彼女はDカードを紛失しており、そのスキルが何であるかや、どうやってそれを手に入れたのかは不明であった。
  • さらに、日本スキルオーブのオークションが行われ、「超回復」というオーブが取引されたことが報告された。
  • このオーブの出品者やドロップするモンスターは不明であるが、その効果は疲れにくくなり、小さな怪我がすぐに治るとされている。
  • デヴィッドは、この情報が信じがたいものであるが、現実に取引が行われたようだと感じ、癒やしの奇跡はアルトゥム・フォラミニスのものでなければならないとつぶやいた。

3章

2018年11月21日、日本は冷え込む朝を迎えた中、キャンピングカーが納車された。外装問題はチタン板の使用で解決されたが、車検非対応となった。納車後の運用は一時的に公道走行が可能だが、将来的にはダンジョンハウスへの導入が検討されている。装備は動きやすさを優先し、超回復やバイタリティ(VIT)に依存する方針で、軽量盾や飛び道具が選ばれている。ダンジョン内通信手段や医療応用スキルの獲得に関心があり、未知の病原体リスクに対する対策は未定である。キャンピングカーは内部が凝った作りで、監視カメラ映像の大モニターや燃料電池電源、簡略化されたキッチンを備えている。話者はこの新たな冒険に向けて期待を寄せている。
2018年11月22日、主人公と三好は初心者装備を整えて代々木ダンジョンに探索に出発した。目的地は十四層のムーンクランで、途中で各階のモンスターからの経験値測定と3Dマップ作成を行う。途中、ゴブリンやウルフを倒しながら進み、特にウォーターランスという水魔法を使用して戦った。ゴブリンを倒した際、スキルオーブがドロップし、〈促成〉と〈早世〉のスキルが見つかり、〈促成〉を獲得する。続いて、コボルトを狩り〈生命探知〉スキルを手に入れ、より深い層へと進む決意をする。食事後、彼らは五層を目指し、その階層からのモンスターとの戦いに臨む。この物語は、代々木ダンジョンの探索と、その中で遭遇する様々なモンスターや他の探索者との交流を描いている。
バーゲストという強敵と遭遇し、激しい戦いを繰り広げる。主人公は魔法を駆使して敵を倒し、最終的にバーゲストを撃破するが、一時的にオーブ選択ウィンドウが表示されないと誤解し絶望する。しかし、実際にはバーゲストがまだ生きており、最後に彼を倒して戦いが終了する。
三好は、特殊なスキル「異界言語理解」の非常に低いドロップ率に驚くが、特定のボスモンスターからは高確率で得られることを知り、このスキルを手に入れることを目指す。彼らはスキルの取得と活用について検討し、最終的に二つのスキルを手に入れる。
一方、主人公は怪我をした男女を助けるためにランク5のヒールポーションを使用し、男性を完全に回復させるが、感謝されるどころか疑念を抱かれる。女性はポーションの代金を支払うと約束し、連絡先を交換する。
最後に、主人公がドリーに戻り、三好からヒールポーションの価格と効能について詳細な説明を受ける。主人公はこの探索でランク7のキュアポーションを手に入れ、その価値について話し合う。ランクが高いポーションは希少性が高く、その結果価格も指数関数的に上昇することが語られる。
医療費の高騰への対策として、ポーションの利用が提案されています。ポーションは特定の疾患に対して従来の治療法よりもコストが低い可能性があり、保険支出の削減を目指す厚生労働省は、ポーションの配布組織設立を検討しています。しかし、この新しい治療法は既存の薬品開発企業にとって脅威となりうるほか、高価なポーションは特定の病気にしか効果がなく、供給が限られていることが問題です。ランク5以上のポーションは稀で、ランク7のキュアポーションは約40億円と非常に高額ですが、実際に利用される機会は少ないです。
また、ステータスの上昇が人類の進歩に貢献する可能性がありますが、ダンジョンへの依存を深めることも指摘されています。異界言語理解の能力は重要な情報を保持するため、セキュリティの強化を計画し、緊急時に重要な物を持ち出せるよう準備することに合意されています。この提案は、医療費削減の新たな方法を模索する一方で、社会や経済に与える影響を慎重に考慮する必要があることを示しています。
2018年11月23日、主人公たちはダンジョン探索を一時中断し、地上へ戻ることを決定した。探索は実質一日であり、目標は達成された。三好は数字君との作業を予定しており、ドロップ率に規則性があるかを調査する予定である。一方、主人公は鳴瀬に連絡を取り、得たものについて話さないよう注意された。その後、自宅で着替えた後、主人公は鳴瀬を渋谷駅ハチ公前に呼び出し、重要な話を公共の場で進めた。この探索で、世界中の関連機関が見つけられなかったものについて手に入れる見込みが立ったが、具体的なモンスターはまだ検証されていない。鳴瀬は即座の対応を示せなかったが、この情報の重要性は明白だった。
鳴瀬はJDAに戻り、斎賀課長と市ヶ谷で話し合い、今後の対応について議論した。彼らはオークションの許可やオーブの扱いについて話し合ったが、明確な指示がなく行動できない状況だった。斎賀はこの問題を上層部に持ち上げる必要があると感じ、週明けに回答をすると約束した。この間、Dパワーズの関与を秘密にすることや、日本の自由主義を守るための黙秘が誓われた。
主人公は、Dパワーズ探検隊の活動が予定より早く終了したため、週末に予定が空いたことから、土曜日に特訓、日曜日にはゴブリンの宝箱探し(GTB探し)を提案した。三好はこれを週末のデート計画とからかいながら、自身は数字との対話に集中していると述べた。彼らは「モリーユ」での食事も計画し、主人公は自身の銀行口座の残高が意外に多いことに気づいた。土曜日には代々木ダンジョンのYDカフェで御劔さんとスライム討伐の特訓をし、一日で三百匹のスライムを倒す記録を達成した。特訓後、翌日の約束を確認して別れた。
帰宅後、主人公は三好と会話を交わし、ダンジョンでのスライム討伐や生命探知のオーブの利用について話した。また、オーブの選択に関する経験やYDカフェのパスタセットの味についても話題に上がった。二人の会話は軽妙なやり取りで締めくくられた。
2018年11月25日、御劔さんと斎藤さんがYDカフェで会い、斎藤さんは最近の役について話し、主役を得るための知名度不足を悩んでいたことを明かした。彼女はダンジョンでの活動が演技力向上につながっていると感じているが、芳村にエンジェル(出資者)になってもらうことを頼むも、芳村はそれを断った。その後、彼らは夜に食事をする計画を立てた。
また、ゴブリンの宝箱(GTB)探索に挑み、ランク1のポーション二本が含まれる宝箱を見つける大当たりを引いた話や、「モリーユ」でのディナーの話がされた。ディナーでは、特に白トリュフが出された際の驚きやワイン選びについてのやり取りが交わされた。主人公は三つのお守りを作り、仲間たちに送ったことも述べられている。この日の活動は、新たな経験と貴重なトロフィーをもたらし、彼らの絆を深める充実したものだった。
2018年11月26日、『モリーユ』で楽しい休日を過ごした後、新しい週が始まり、三好の能力向上を目指して計画を練ることになった。十層のダンジョンで経験値を得ることが難しい状況の中、御劔方式を利用してステータスを効率的に上げる方法について議論が交わされた。特に、生命探知を使って一日に三百匹を倒し、一ヶ月で180ポイントを獲得する戦略が提案されたが、三好はその方法の過酷さに抵抗を示した。さらに、三好のステータス向上の重要性と、十層で狙うべきモンスター、バーゲストとモノアイについて話し合われた。バーゲストは闇魔法を持ち、モノアイは鑑定スキルを持っている可能性が高いとされた。また、戦闘では水魔法や物理耐性が鍵となり、三好は大量の鉄球を購入して準備を整えることになった。十層の攻略では、スケルトンやゾンビが昼夜問わず出現するため、これらを利用して経験値を稼ぐ計画も立てられた。
2018年11月27日、三好がサイトを公開し、世界中から速やかに反応があった。事務所の電話は絶え間なく鳴り、日本国が権利を放棄したため、オーブをオークションに出したことを自称田中に報告した。田中は慌てた反応を見せたが、三好は旅行の禁止措置への返答として、この行動を正当化した。また、26日以降の各国の入国者の調査も勧めた。一方、ネヴァダのUSダンジョン研究所所長アーロン=エインズワースはワシントンD.C.へ到着し、ダンジョン省初代長官のカーティス=ピーター=ハサウェイにオーブのオークションの詳細を報告した。アーロンは、オーブの落札には莫大な金額が必要であり、オーブ自体が世界のバランスを保つために必要であると指摘した。カーティスは、最も簡単な解決策は関係者を拉致して協力させることだが、自由民主主義の守護者としてそれはできないと述べた。最終的に、ダンジョン省の役割とサイモン中尉がまだダンジョン省に所属していない理由について言及された。
東京で穏やかな天候の中、ヨルダンのアブドラ国王が来日した。この日、内閣情報官と統合幕僚長が官邸を訪れ、〈異界言語理解〉の購入権利放棄について報告した。この決定は外務省と防衛省がアメリカからのオーブに関する問い合わせを受けたことを受けてのものであり、主計局の次長が提起した予算不足を理由に安価での提供案が財務省により支持された。首相はオークション開始前にオーブを買い取る計画を立て、政治的な承認が求められる状況である。
ロシアでは、ダンジョン攻略局「イタチ」が特殊なオーブの取得を目指しており、このオーブは異界の言語を理解する能力を持つ。しかし、オーブの落札は困難で、局はダンジョン開発におけるロシアの優位性を保つために様々な措置を講じている。
探索者たちはダンジョンへの入口で連絡方法を確認し、最短距離で進むことを心がけ、生命探知能力を活用して不要な戦闘を避けた。また、背面カメラを通じて他のグループが彼らの動きを追跡していることが判明したが、これらのグループが直接的な危害を加える意図はないようだった。
JDAの小会議室で、鳴瀬美晴が斎賀課長にDパワーズの最近の活動とそのサポートによってJDAにもたらされた24億7000万円の利益について報告した。中国とイギリスのチームが日本に滞在しており、他の国からもサポートチームが参加を申請している状況で、アメリカからはダンジョン省の職員が増員される予定である。鳴瀬は緊急時にDパワーズと連絡が取れることも報告した。二層でのゴブリンの宝箱探索や九層での日本風の極相林の探索、さらに十層へと下りる階段に向かう彼らの様子が描かれている。ダンジョン内での生活や探索者同士のやり取り、食事の様子も紹介されており、Dパワーズの活動が各国からの関心を集め、追跡されている状況が示されている。

斎賀は自衛隊関係者の寺沢との会合で、オーブのオークションに関する疑念に対して自身は直接的な関与がないと説明した。国際的な争奪戦や政治的な利用を巡る議論が交わされた。また、西洋風の墓地でゾンビとの戦いを繰り広げる主人公たちの冒険が描かれており、彼らは十層へと下り、夜のダンジョンに挑む決意を固めた。別のチームは夜のダンジョンを避ける選択をし、自衛隊や他のチームも十層への降下を躊躇していたが、主人公たちは進み続けた。最終的に、彼らはアンデッドとの激しい戦闘を経験し、状況が悪化する中で撤退を余儀なくされた。
夜の十層で、爆発音と悲鳴に似た音が聞こえたため、主人公たちはその原因を探ることにした。遠くで銃声が聞こえ、追いかけて来た別のチームかもしれないと推測した。アンデッドの群れとバーゲストとの戦いがあり、闇魔法と状態異常耐性スキルの検討の後、オーブカウントを稼ぐために再び行動を開始した。MPの管理に失敗し、スケルトンの攻撃を受けそうになるが、間一髪で避けた。射出系魔法の利用についての議論があり、アイテムのドロップ数は予想外に少なかった。自衛隊の斥候部隊が人間を救助する場面があり、夜の十層の危険性を再認識した。三好と主人公は墓場のはずの場所に洋館が現れているのを見て、この現象の原因を探ろうとするが、特定の要因は見つからず、洋館を調査することに決めた。
彼らは拠点車から出発し、館へ向かい、館の入り口には錆びた鉄の門があり、その門柱には奇妙な文字と長い数字が記されていた。この数字はベルフェゴール素数であることが判明した。鉄の門は触れると音を立てて開き、彼らは館の中で不気味な生物や現象に遭遇し、退路を考えざるを得なくなった。広い石造りの部屋で巨大な剣を持ったスケルトンと戦い、最終的に二体のスケルトンを倒した。彼らはバロウワイトと推測されるモンスターと遭遇し、特別なシミターを発見し、解読不能な碑文を撮影する。不気味な現象に遭遇し、逃走を試み、大鴉やガーゴイルたちによる攻撃を受けながらも、何とか館から脱出する。彼らは目的の「鑑定」を手に入れ、冒険の価値があったと感じる。最終的に、彼らはステータスの検証を行い、不可解な数値に困惑しながらも、検証を続けることを決意した。
彼らは拠点車に戻り、休息を取りながら〈鑑定〉の使用法を理解し、自分自身のステータスを正確に把握する方法を見つけ出した。〈鑑定〉は使用者のステータスを除数として剰余を表示するため、自分自身を〈鑑定〉するとすべてゼロになることが判明した。その後、彼らは〈闇魔法(Ⅵ)〉のオーブを使用し、ヘルハウンドを召喚する実験を行い、召喚されたヘルハウンドは通常のヘルハウンドよりも大きく、目の色も異なり、影に潜る魔法を使う能力に驚いた。最後に、古代の書物の断片を鑑定し、『さまよえるものたちの書』の一部であることを発見した。
特定の条件を満たすことで出現する「さまよえる館」について話し合い、この館は特定のモンスターを三百七十三体討伐することで現れるフロアに関連しており、その条件を達成することは非常に困難である。碑文の解読にも言及し、翻訳が必要であるが、どの言語であるか分からないため、知識がある人物に相談することを検討している。
八層で豚串を売っている男が、九層から上がってきた細マッチョの男と九層で夜を迎え、十層から聞こえてきた鐘の音について話し合った。彼らは九層でキャンプを張り、十層で何か特別なイベントが起こったのではないかと好奇心を持ったが、鐘の音は突然消え、余韻もなく終わった。
彼らは朝食後、拠点車の前でヘルハウンドを追加で召喚し、召喚されたヘルハウンドは近づくアンデッドを狩り始めたが、五匹目の召喚は失敗した。カヴァスは三好の隣に座り、護衛していた。彼らはヘルハウンドの餌について話し合い、ダンジョンで餌を見つけられるかもしれないと考えた。召喚モンスターに関しては、JDAでの登録や予防接種が必要かどうか不明であった。その後、彼らは探索者の存在を感知し、急いで場所を移動した。昼間の十層は、ゾンビやスケルトンが徘徊する単調なフロアで、この階層の敵の数は通常の探索者にとって非常に厳しい挑戦である。スケルトンは一定の確率でポーションをドロップするが、ゾンビは何もドロップしない。特に、スケルトンからドロップしたスキルオーブやアイテムには、魔法耐性や生命探知などの能力が含まれていることが示されている。オーブのドロップ率が極めて低く、そのオーブを使用することでアンデッドに変わる可能性があるという話題が議論された。このオーブは実験的に豚に使用されたが、その効果は不明である。保管されたオーブについて、斥候部隊はアンデッドとの戦いを進めながら索敵を続け、スケルトンやゾンビの討伐を行い、鉄球と収納能力を駆使して効率よく敵を倒している。この過程で、彼らは敵を討伐する目標を立て、その達成に向けて作戦を練っている。
十一層へ向かう階段方向で、マルチカム迷彩パターンの戦闘服を着たフォートブラッグから出向した第一特殊部隊デルタ作戦分遣隊の隊員たちがアンデッドを警戒しながら進んでいた。彼らは特殊任務部隊や民間軍事会社から来たメンバーで構成されており、まだ目標を見つけ出せていなかった。主人公たちはスケルトン・アーチャーに遭遇し、矢が黒い点に消える現象を目の当たりにする。この現象はヘルハウンドたちのおかげであると示唆される。また、フランスのアルトゥム・フォラミニス教団について話し合い、この教団がダンジョンと関係があると推測されたが、具体的な証拠はない。フランスでは、宗教団体への寄付が非課税であり、節税に有利な制度があることも説明されている。さらに、聖なるモンスター、特にユニコーンが回復魔法を持つ可能性があるという考察がなされている。この世界が人類のイメージに基づいて構築されているとの見解も示され、探索中に未知の脅威と遭遇する可能性があることが示唆されている。
階段に到着した主人公と三好は追手を撒くことに成功したかもしれないと話し合い、生命探知スキルを持つ者に追跡されていた可能性を考慮する。十一層の火山地帯に到着し、火魔法の必要性について議論しつつ、突然現れた火の玉と戦う。レッサー・サラマンドラとの戦いでは、サラマンドラの尻尾をレアアイテムとして獲得し、その後もサラマンドラを追いかけ戦闘を続ける。戦闘後、髪の再生に関する話題が出て、自切と自再生のペアスキルについて議論する。極炎魔法のオーブを使用し、環境を一変させる魔法の効果について話し合う。
午後四時十八分に総理大臣官邸で、斎賀の提案について内閣情報官が首相に説明する。提案は、ダンジョン問題における国際的な競争を避け、アメリカに落札させることでロシアとの軋轢を避け、国際社会における日本の地位と発言力を強化する内容だった。この戦略は特にEU内での競争を避けることを目指しており、多国との協力が含まれていた。中国に対しては経済力と面子を重視する姿勢で対立が避けられないとされた。井部首相は斎賀の発言を振り返り、アメリカとロシアの間で情報を公開することが最適なバランスになると考えていた。
モスクワ市内からロシア連邦道路A105を走る小型バスが十二人の男たちを乗せて疾走していた。彼らはドモジェドヴォ国際空港へ到着し、装備は大使館で受け取る手はずであることが伝えられた。残された男の徽章には「B」のマークが描かれていた。
2018年11月30日、オークション終了後、主体たちは地上へ帰還し、オークションの最終落札価格が約4161億4200万円であることを知り、その金額の大きさに驚愕した。落札者はDADと思われ、NATO加盟国やその他の国々との水面下での折衝が示唆される。資金の利用について、ステータス計測器の工場設立や寄付、基金設立などが提案され、一部はダンジョン探索者のための基金に充てられることが提案された。
事務所の敷地内の警備には、特殊な魔法を使いこなす能力を持つ四匹の番犬が配置されており、三好が命名した魔法を使用している。これらの番犬は魔結晶を好むが、日常的に提供することには難色を示している。
ラ・フォンテーヌというマンションの四階にアダムス、ビーツ、カーティスの三人が集まり、隣の事務所を監視していた。彼らは政府からの指示で諜報活動を行っており、その目的はオーブのオークションに関連しているとされていた。この地域の詳細な地図を確認し、来月一日前後の動きを捉えることが重要であると指摘された。マンションには他にも同様の活動をしているグループが存在する可能性があり、諜報活動の困難さが予想された。
三好が鳴瀬と通話を終了し、鳴瀬が訪問を予告した。JDAの手数料の高さに少し不満があること、ソラホト文字に関する議論が行われた。鳴瀬は古典ヘブライ語とアラム語が混在する文書の翻訳を依頼し、「さまよえる者へ、真のグリモアの叡智に触れよ」というメッセージが翻訳された。これにより、館が「さまよえる館」であることが示唆される。
夜に二人の男がマンションの下で立ち、一人が庭の柵を越えて行動を開始したが、突然消えてしまった。もう一人はその様子を見て混乱し、報告したが、応答はなかった。
サイモンが主人公の家を訪れ、オーブ受け渡しに関する護衛の目的で来たことを伝える。DAD(ダンジョン攻略局)は大統領直属の組織であり、サイモンは輸送中のオーブの横取りを防ぐ目的で派遣された。主人公は、現在オーブがないこと、受け渡しまで何もないことをサイモンに説明する。その後、某田中が現れ、ダンジョン碑文翻訳サービスのプロジェクトについて議論する。主人公は、このサービスが碑文の公開を促進し、情報の隠蔽を防ぐ効果があると説明する。鳴瀬はJDAの業務で早めに出発し、某田中とサイモンはその後事務所を去る。主人公と三好は、その日のオーブ採集の準備を進める。
代々木で、主人公たちは九層で〈異界言語理解〉スキルを得ることを目指し、最短ルートを進む。途中、外国籍のエクスプローラーや自衛隊の監視要員の存在に気づくが、目的達成のために進む。彼らは八層に下り、ブラッドベアとヘルハウンドが生息する森林層に到達し、直接的な接触を選択するが、カヴァスとアイスレムの行動により計画は不要になる。追っていたグループは突然消える異常事態に直面し、全員が意識を失う。
六人の男たちがダンジョン内で倒れている状況を目撃した一行は、彼らを目立たない場所に運ぶことを決める。カヴァスとアルスルズは荷物の運搬を手伝い、最終的に六人は八層出口のコミュニティの隠れた場所に運ばれる。その後、一行は九層に下り、コロニアルワームの多発エリアを通過して地上に戻ることに成功する。彼らの行動は他の冒険者によって目撃され、異界言語理解の取得層が九層であると示唆される。
パーティシステムの実験を行った三好、鳴瀬、主人公は、パーティメンバーが自分のパーティを持つことが可能であることを確認し、パーティ階層の位置を示す「P 2」と「R 1」の表示があることを発見した。しかし、孫パーティの作成可能性や経験値の分配については詳細が明らかにならなかった。一方で、新宿のホテルに滞在するロシアの非合法諜報部隊「防壁」のメンバーは、ダンジョン内での部隊の壊滅を受け、新たな任務の指示を出し、ターゲットの移動を阻止する計画を立てた。そして、代々木八幡駅へ向かう主人公たちは、安全を考慮し公共交通機関を利用することに決め、ダミーの箱を用いた受け渡しの偽装や、新宿駅での乗り換え計画を立てた。また、新宿駅での監視と移動に警戒しつつ、次の行動を計画するシーンが描かれる。
千駄ヶ谷駅で電車を降りた二人は、追跡を避けるために新宿御苑へ向かい、御苑内で追跡者をかわすことに成功する。その後、ジョシュアとナタリーは追跡対象を追いかけるが、突如視界から消失する現象に直面し、御苑内で銃撃戦になる。さらに、タクシーを捕まえてJDA市ヶ谷本部へ移動しようとする二人は、追跡者たちとの間で複雑なやり取りに巻き込まれるが、上手く回避し、最終的にはトレーラーによる危機を直感し、運転手に直進するよう指示して危険を回避する。この一連の出来事は、都市の中心での緊迫した追跡と複数のキャラクター間の戦略的な動きを描いている。
DAビルの向かいに位置するビルの屋上で、偽装カバーの下からスナイパーライフルを取り出した男がいた。男は約90メートル先のターゲットに対し、2センチの範囲内に集弾する能力を持つSR-25 Mを使用していたが、理想的にはロシア製のT-5000を使用したかった。計画では銃を放棄し脱出する予定だったが、トレーラー事故が発生し、目標を外してしまった。一方、JDAビルで主人公たちは鳴瀬と合流し、屋上で意識を失った襲撃者の対応を話し合う。この間に、中学生に見えるアメリカ人の女の子、モニカ=クラークが登場し、彼女がDADの関係者であることが明らかになる。オーブの使用に関する倫理的な問題が浮かび上がり、サイモンとそのチームとのやり取りが続く。サイモンは「ザ・ファントム」と呼ばれる謎の存在について言及し、その正体は誰も知らないと述べる。モニカは14歳でPh.D.を取得するなど早熟な才能を持っているが、オーブの使用については自身の判断で受け入れていると説明する。最後に、モニカが子供らしい笑顔で応え、サイモンが魔法使いだという話を持ち出すシーンで終わる。
御苑でジョシュアとナタリーによる事件の後始末が田中たちによって行われていた。四人の気を失った東スラヴ系の特殊部隊員が拘束されており、その状況に田中は感心していた。田中はスマホで三好からスナイパーの捕獲報告を受け、驚愕する。オーブの取引が滞りなく終わり、モニカはオーブを使用し、三好は商業ライセンスのランクアップを報告した。サイモンから代々木攻略の協力依頼があり、三好が狙撃された事件についても触れられた。モニカは防衛省からヘリで横田に向かうことを告げ、芳村はモニカに自由に行動する勇気を与える。サイモンは芳村の行動を冗談で指摘し、良い人ほど早く亡くなると警告する。二人はモニカとサイモンを見送り、任務の終了を実感する。

2018年12月5日
から3日後、異界言語理解のスキルを駆使して翻訳作業に没頭する鳴瀬さんの様子が描かれている。
鳴瀬さんは、朝から晩まで、場合によっては翌朝まで事務所に籠りきり、異界の言葉で書かれた内容を地球の言葉に翻訳していた。
この翻訳作業はダンジョン管理課の業務と言えるほどの重要性を持つ。
三好は鳴瀬さんの労働環境を少しでも改善しようと、

  • 良質なソファーベッドを導入したり
  • 事務所のセキュリティを保ちつつ重要なものを保管するための措置を講じていた

翻訳された内容はサイトに登録され、碑文の写真や翻訳文が公開される予定である。
ダンジョンからのレアメタル貴金属の産出が世界の趨勢に影響する可能性があり、特に五十層からは金が無尽蔵に産出すると記載されているが、
ダンジョンから資源を持ち出すことは容易ではない。

  • 特定のスキル「マイニング」を持つ者に限られ
  • 特定の条件下でのみ資源を採掘できる

碑文によれば、ダンジョンの浅層には食料が配置されており、探索者の数が五億人を超えると食料がドロップする。
この情報が公になれば、食糧危機に直面している国々が国家事業として探索者を増やす可能性があるが、

  • ダンジョン産の食料は能力向上の可能性があり
  • 食料市場に混乱を招く可能性も指摘されている

この碑文情報の公開は現在デリケートな問題であり、信用を得てからでないと無視される恐れがある。

後日譚

モニカはアメリカ産の碑文の翻訳を終え、休憩を取っていた場所は USDADoD がある場所ではなく、 DAD が管理する ホワイトハウス 近くのビルであった.
生活空間と研究室が隣接して配置されており、ダンジョンの研究に興味を持ち、スキルオーブの使用を喜んでいた.
しかし、科学と政治の間に齟齬が生じ始めていた.
日本で出会った人物から受けた「息苦しくなったら、やるなと言われていないことをやればいい」というアドバイスに説得力を感じ、「君が大人になる頃、もっと自由になる」という言葉を信じていた.
クリスマスを心待ちにしており、芳村からもらった URL が書かれた紙きれを何度も開いたり閉じたりしていた.

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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