小説「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 18 青年期 配下編」感想・ネタバレ

小説「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 18 青年期 配下編」感想・ネタバレ

どんな本?

無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜』は、理不尽な孫の手氏による日本のライトノベル。
この作品は、34歳の無職でニートの男性が剣と魔法の異世界に転生し、新たな人生を歩む物語。

主人公は、前世での経験と後悔を糧に、今度こそ本気で生きることを誓う。
彼は新たな名前「ルーデウス・グレイラット」として、家族や人間関係を大切にしながら、前世のトラウマを乗り越えて成長していく。

この作品は、「小説家になろう」で2012年から2015年まで連載され、その後書籍化された。
また、漫画版アニメ版も制作されています。
特にアニメ版は大変人気があり、2024年4月には第2期の後半が放送される。

また、「無職転生 〜蛇足編〜」という番外編もあり、こちらは本編完結後の物語が描かれている。

読んだ本のタイトル

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~~ 18
(Mushoku Tensei: Jobless Reincarnation)
著者:理不尽な孫の手 氏
イラスト:シロタカ  氏

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あらすじ・内容

強敵を退けて、アリエルを次期アスラ王にするという指令を完遂したルーデウス。
その後も数々の指令をこなしたり、奴隷商人からリニアを助けたりしながら、一年半が経とうとしていた。
そんなある日、リニアのもとにドルディア族の村から手紙が届く。
『大変だ、聖獣様が行方不明になった! 至急捜索を!』
大森林へ事情を話しに行くことを決めるルーデウス。そして再び訪れることになる思い出の部屋(牢屋!?)。
なんとそこに閉じ込められていたのは……!?
人生やり直し型転生ファンタジー第十八弾がここに始まる!!

無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ 18

【第十八章 青年期 配下編】
ルーデウス・グレイラットはアスラ王国の騒乱から約一年半後、二十歳となり、オルステッドの指導のもとで様々な魔術を学んでいる。特に火と風の攻撃魔術や治癒魔術を聖級まで習得しており、魔法陣の描き方や召喚魔術はまだ課題として残っている。日々の雑用や人助けを行いつつ、家族の世話もしており、ロキシーとの間に二人目の子供が生まれ、エリスも出産を控えている。

【第一話 お仕事の一例】
アンジェリーク・カレントテイルと親友のファム・ハインドラは、自分たちの村で薬剤師として活動している。ある日、イブリーリザードという魔物に襲われるが、ルーデウスによって救われる。ルーデウスはアンジェたちを助けた後、特に理由を明かさずに去っていくが、アンジェにはスペルド族についての絵本を託す。

【第二話 借りてきた猫】
森での任務を終えたルーデウスは家に帰り、家族との時間を楽しむ。エリスが拾った新しい猫の世話について家族内で話し合いが行われるが、ルーデウスはエリスの行動を支持する。日常生活の中で家族への愛情を深めながら、生活を営んでいる。

【第三話 入学式と生徒会長】
リニアはルーデウスの家でメイドとして働くことになり、ルーデウスとロキシーは魔法大学に向かう。大学でのイベントや、クリフとの研究、リニアとの再会など、学生生活の中で多くの出来事が繰り広げられる。

【第四話 研究進捗】
クリフとルーデウスはオルステッドの呪いの解決に取り組みつつ、その他の研究も進行中である。クリフの私生活や家族についても触れられ、彼の多忙ながらも充実した日々が描かれる。

【第五話 家庭崩壊の兆し】
ルーデウスは日々の修行に励んでいるが、家庭内でリニアの存在が問題となり始める。家族の中で不和が生じ、リニアの今後について悩むこととなる。

【第六話 起業】
リニアの才能を活かすため、ルーデウスは彼女に新しい仕事を見つけるための計画を進める。リニアは学校での再会やリーダーとしての資質を発揮し、新たな人生の一歩を踏み出す準備をする。

【第七話 社内ベンチャー】
若き騎士リーンハルトの冒険を描いた物語が展開され、ルーデウスはリーンハルトと姫君ゲルトラウデの間に起こった出来事に介入する。彼の計画により、二人は無事に結ばれる。

【第八話 ドルディアの村再び】
ルーデウス、リニア、聖獣レオの三人で大森林への冒険に出る。彼らはドルディアの村に到着し、村での出迎えやリニアの過去に対する村人たちの反応が描かれる。

【第九話 干し肉窃盗事件】
プルセナ・アドルディアが干し肉窃盗事件の容疑者として逮捕される。彼女は無実を訴え、ルーデウスは事件の解決に乗り出す。最終的にプルセナは自白し、新たな役割を受け入れる。

【第十話 もう一人の奴隷 前編】
プルセナが傭兵団の幹部として活躍する一方で、ルーデウスとザノバは魔導鎧の改良に取り組む。ジュリエットの人形作りの才能が明らかになり、新たな展開が予感される。

【第十一話 もう一人の奴隷 後編】
ジュリエットは自らの過去と向き合いながら、人形作りの技術を磨く。彼女は自作の人形に合わせて「ベッド」を作成し、その才能を示す。

【第十二話 次の戦い】
ルーデウスは家族と共に平穏な日々を送るが、新たな問題が待ち受けている。彼は傭兵団事務所の運営をアイシャとプルセナに任せ、次なる行動へと移る準備をする。

感想

妊娠中のエリスが猫を拾った。
元生徒の猫獣人のリニアを。。
人の悪意に気が付かず、商売に失敗して奴隷となっていたリニア。
たまたま聖獣レオの散歩に付き合っていた、獣人族大好き人間なエリスが通りかかり、事情も聞かずに奴隷商人達を斬り殺してしまった。
その落とし前を付けようと家に押し掛けて来た奴隷商人。
だが、ルーデウスの悪名を知ってる商人の腰は引けており、事情を聞いたルーデウスは売値の以上の金を支払ってリニアを買取り。
メイドとして雇う事となったのだが、、

リニアが家に居ると家庭内がギクシャクし始めた。
それで金を渡し、後見人をアイシャに任せたら、、
とんでもない化学反応を起こして街のチンピラを集めてルーデウス直属の傭兵団が出来上がってしまった。

何でそうなる?w
説明されてたけど、何でそうなるんだよ!w

そこに聖獣が行方不明だと連絡があり、身に覚えのあるルーデウスは、レオとリニアを大森林へと里帰りさせる。
そこでまたもう1人、プルセナと再会するが彼女はつまみ食いがバレて牢屋に入れられていた。
冤罪蔓延る獣人族の村。
調べてみたら完璧に彼女が悪かった。
それならと彼女も引き取って聖獣レオと共に家に帰る。
それに喜ぶ妊娠中のエリス。翌朝、プルセナの肋骨が、、
エリス、恐ろしい子!!

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション あいうえお順

備忘録

第十八章  青年期  配下編

日記

ルーデウスはアスラ王国の騒乱から約一年半が経過し、二十歳となり、仕事をしながら鍛錬を続けている。
オルステッドの指導の下、彼は様々な魔術を学び、その技術を習得している。
特に火と風の攻撃魔術や治癒魔術などを聖級まで習得したが、魔法陣の描き方や召喚魔術はまだ手付かずの課題として残っている。
彼は日常的にオルステッドの雑用や人助けの仕事に従事しており、彼が助けた人々が将来的にオルステッドの役に立つことを期待している。
ルーデウスの家族にも変化があり、長女ルーシーが成長し、魔法都市シャリーアでの生活を送っている。
ロキシーとの間にもう一人の子供が誕生し、エリスも出産を控えている。
ルーデウスは家族の世話をしながら、仕事と訓練に励んでいる。

第一話「お仕事の一例」

アンジェリーク・カレントテイル、通称アンジェは、王竜王国の小さな村で生まれ育った薬剤師である。
彼女は薬剤師の両親を魔物による攻撃で失い、その職を継ぐ。
彼女の親友であるファム・ハインドラも同じ村で育ち、親を同様の運命で失っている。
二人は若くして苦難を乗り越え、村で支え合いながら生活している。

ある日、二人はイブリー病と呼ばれる病気の特効薬を求めて森へと足を運ぶ。
この病気は彼女たちの両親を奪った原因でもあり、現在は村の若者であるドチルが同じ病に苦しんでいる。
森の奥でイブリーリザードと呼ばれる巨大な魔物に襲われるが、突然現れた一人の男によって助けられる。
この男はイブリーリザードを一撃で倒し、アンジェたちの危機を救う。

この男はねずみ色のローブを着た未知の冒険者で、アンジェに「助けに来た」と告げる。
彼の登場により、アンジェの日常は大きく変わりそうな予感がする。
この出会いは、彼女が幼い頃に聞いた冒険者の物語と重なり、新たな展開へと導かれるであろう。

ルーデウス・グレイラットはアンジェとファムを助けるために森へ来た。
彼は高度な治癒魔術を使い、ファムの怪我をたちどころに治療し、アンジェは彼の勇姿に心を動かされた。
しかし、ルーデウスは依頼主の名前を明かさず、アンジェにも助けられた理由が分からなかった。

二人は森を歩きながら、アンジェは自身の見た目を気にしていたが、ルーデウスはそんなことを気にする様子もなく、ただ先を歩いていた。
アンジェはルーデウスともっと話したいと思っていたが、彼が村の英雄になることを考えると、話す機会がなくなるのではないかと心配していた。

その後、二人は休憩を取り、アンジェはルーデウスの隣に座ったが、彼は少し居心地が悪そうだった。
アンジェはルーデウスに感謝の気持ちを伝えたが、彼はその場を去ろうとし、アンジェは彼を引き留めようとした。
しかし、ルーデウスはアンジェの申し出を断り、自身の持病の薬が必要だと言い残して去った。

その後、ルーデウスはアンジェに子供ができたらある絵本を読み聞かせてほしいと頼み、アンジェはその絵本を受け取った。
それはスペルド族についてのもので、スペルド族が悪魔ではないという内容だった。
アンジェはその絵本を子供たちに読み聞かせることになる。

第二話「借りてきた猫」

ルーデウス・グレイラットは、森で死にかけていた狩人のファム・ハインドラを救助した。
また、彼は村長の息子を解毒魔術で治療し、森の奥での戦闘も無事に終えた。
しかし、この任務中、薬剤師のアンジェとの出会いがあり、彼女の魅力に一時的に動揺する瞬間もあった。
彼女に対して自制心を保つため、ルーデウスは持参していた御神体レプリカを使用した。

任務終了後、ルーデウスは家族のもとへ帰宅した。
家には妻シルフィと二人の子供たち、そしてペットが彼の帰りを待っていた。
彼は家族との再会を喜び、特に幼い娘ルーシーに対する愛情を表現するものの、彼女からは少し警戒されてしまう。
家庭内では、普段通りの生活が続き、娘ララへの愛情も確認される。

一方、エリスが新たに拾った猫の世話について家族内で意見が分かれており、シルフィとアイシャがその処遇を巡って話し合っている。
ルーデウスはエリスの行動を支持するものの、アイシャにはフォローを約束する。

ルーデウスは、日々の生活と家族との時間を心から楽しんでおり、家庭内でのささいな出来事にも幸せを感じている。
家族への深い愛情が彼の生活の中心であり、それが彼の生きがいとなっている。

ルーデウス・グレイラットは、エリスがリニアという獣族の女性を救助した事件に巻き込まれる。
エリスは、妊娠中であるにもかかわらず、散歩中に偶然リニアが追われている場面に遭遇し、彼女を救出した。
リニアは以前、商人を目指して町を出たが、商売が上手くいかず、詐欺に遭い、借金を背負った末に奴隷として売られる状況に陥っていた。

エリスは、奴隷商人たちを退治し、リニアを家に連れて帰った。
リニアはエリスの助けに感謝し、彼女のもとで暮らすことになるが、彼女の過去や現状に関しては家族から様々な反応がある。
ルーデウスは、エリスの行動が家族に危険を及ぼすことを懸念し、どのように対処するか葛藤する。

この事態を受け、リニアはルーデウスに助けを求め、自分の置かれた状況を説明する。
しかし、エリスの行動によって奴隷商人たちとの敵対が決定的になり、リニアは再び彼らの手に落ちる危険に晒されている。
ルーデウスは、リニアを助けるために何をすべきか決断を迫られる。

ルーデウス・グレイラットは、リニアという獣族の女性を救助した後、彼女を取り戻しに来た奴隷商人たちと対峙する。
商人のリーダーであるキンチョと名乗る男がリニアの引き渡しを要求するが、ルーデウスはこれを拒否する。
キンチョはリニアを奴隷として高く評価しており、高額な前金を受け取っているため、返さないと商人側に大きな損失が発生すると説明する。

商人たちとのやり取りの中で、ルーデウスはキンチョに魔石を提示し、リニアの自由を買い取ることを提案する。
最終的にはキンチョがこれを受け入れ、リニアは自由の身となる。この過程で、ルーデウスは家族への危害を避けるためにも商人たちとの和解を図る。
彼は力のバランスと金銭的な解決を通じて、問題をうまく処理し、リニアを保護する。

第三話「入学式と生徒会長」

リニアはルーデウスの家でメイドとして働くことになった。
金貨一五〇〇枚相当を支払った後、アイシャはリニアに借金を全額返済するまで働いてもらうことを決めた。
エリスはリニアを奴隷商人に渡すことを拒否し、彼女を守る意向を示した。
ロキシーも帰宅後、リニアの採用に反対しなかった。
リニアはエリスの部屋で寝床を共にし、アイシャの部下として働きながら、エリスのペットのような存在になる見込みである。
リニア自身も、この状況を受け入れているようだ。

ルーデウスとロキシーは魔法大学へと向かった。
ルーデウスには学校での用事があり、クリフとザノバに会う予定だった。
二人が学校内で別れる際、ロキシーはルーデウスの腕に抱きつきながら生徒たちに対してアピールを行い、その場を去った。
その後、ルーデウスは研究棟に向かった。

ルーデウスは魔法大学の研究棟に移動したが、クリフがまだ来ていないため、一旦他の場所を歩くことにした。
校庭で校長の演説を耳にし、新入生歓迎のイベントに出くわす。
そこで、ノルンが生徒会長として演説を行っていたが、観衆を制御することができず、怒号で静める必要があった。
ノルンの演説後、ルーデウスは校庭で偶然、特別生の新入生グループと交流する。このグループには、異国の皇族や族長の子が含まれており、彼らの特殊な背景が語られた。
会話の中で、リニアも登場し、以前の知人との再会を楽しんだ。最終的にノルンが新入生を歓迎し、ルーデウスはその場を後にした。

第四話「研究進捗」

クリフは最近、眼帯をつけるようになり、その眼帯はエリナリーゼによって作られたもので、オシャレだとされるが、同時に凄みを感じさせる。
彼はホームルームで新たに入学した第一王子の子息を含む三人組の生徒について知らされ、彼らが未熟ながらも貴族の争いに巻き込まれている状況に対して同情的であり、注意を払う必要があると感じている。
また、クリフはエリナリーゼとの間に子供がおり、彼女は子育てに忙しく、多くの子供を持つエリナリーゼにとっても、クリフとの子供は特別に可愛がられている。
クリフは自身も養護院出身であり、自分の子供に対して特別な感情を抱いているが、彼は自身の子育てへの参加が少ないことを認めつつ、子育てには様々な形があると述べている。
彼はまた、教会の神父としての資格も得ており、学業だけでなく、宗教的な活動にも携わっている。
クリフとルーデウスは一緒に研究活動を行い、特にオルステッドの呪いの解決に取り組んでおり、試作したヘルメットを用いて実験を重ねているが、完全な解決には至っていない。クリフはオルステッドの状態を改善するために継続的に努力をしており、その才能と成果にはオルステッドも驚いている。
クリフは将来、学業を終えた後に本国に戻る予定であり、そこで家族と再会し、自身の人生を次の段階に進めることを望んでいる。

ルーデウスとクリフはオルステッドと別れた後、武器庫から魔導鎧を取り出し、大学に戻る。
この魔導鎧は漆黒の甲冑で、部位ごとに分けられており、非常に重いが、魔力を通すことで持ち運べる。
大学に戻った二人はザノバの研究室に向かい、そこでジュリという少女が苦しんでいる場面に遭遇する。
ジュリは体調不良を訴えており、ルーデウスに助けを求める。
ジュリは生理の初潮を迎えており、この発見により、彼女は休息を取ることになる。

一方で、魔導鎧の改良についても話し合われる。
当初の鎧は非常に高性能であったが、サイズを小型化する際に性能が低下してしまう。
試行錯誤の結果、魔法陣を撤廃し、四肢に集中させることで、小型化と使用魔力の減少を実現するが、パワーに制限があった。
そのため、補強された新型「二式改」が開発され、これによりより高い性能が得られるようになった。

また、ザノバはジュリの成人に合わせて、絵本と人形の商売を始める計画を持っているが、商人として適切な人材が不足しているため、この計画は保留となる。
ルーデウスはゆっくりと計画を練り直すことを提案し、現在の魔導鎧の改良に集中することになる。

ルーデウスは夕暮れ時に教頭ジーナスに挨拶をし、ロキシーの近くでうろついて怒られた後、ノルンとともに家に帰った。
家では、ノルンがロキシーからのわかりやすい授業を受けていることが話題になった。
家族との再会も温かく、リーリャやゼニスも変わらずに過ごしていたが、ゼニスの記憶に進展はなかった。

家に着いたルーデウスはシルフィとルーシーに出迎えられ、家の中でのほのぼのとした時間を過ごす。
エリスは未だに活動的で、リーリャは状況について話をする。
夕食後、アイシャがメイド服を着たリニアを紹介し、みんなでその新しい姿を楽しんだ。

この日は家族との楽しい時間を過ごし、リニアの新しい生活にも順応している様子が伺えた。
夜はシルフィと親密な時間を過ごし、充実した一日を終えたルーデウスは、翌日からの訓練に向けて意気込んでいた。

第五話「家庭崩壊の兆し」

ルーデウスは日々、オルステッドの事務所で修行に励んでいる。
朝から夜まで体力作り、模擬戦、座学、掃除と書類整理を行い、オルステッドが不在の日は一人で鍛錬を行う。
この修行には、四百年前の龍神ウルペンが残した龍神流の技術が含まれており、これは最小限の力で敵を追い詰める技術である。
ルーデウスは魔導鎧を装備し、この技術を駆使して戦う訓練を行っている。
具体的には、岩砲弾、泥沼、電撃を使って連携を模索している。
敵の動きを制限する魔術を主軸にして、攻撃の起点として岩砲弾を使う戦術を磨いている。
この修行は、ルーチンを作り上げることに重点を置いており、オルステッドの帰宅後も挨拶とともに修行の日常が続く。

ルーデウスはリニアに適切な注意を与えたが、リニアの反応は軽いものであった。
また、エリスにも無理のないよう注意したが、彼女の理解が浅いことが感じられた。
家族との夕食は、アイシャの機嫌が悪いため、通常より暗い雰囲気だった。
シルフィもリニアが家に馴染んでいないことを気にかけているようで、リニアの適応について考える必要があるかもしれない。

その夜、ロキシーとシルフィが身体の都合で休むため、ルーデウスは一人で寝ることになる。
しかし、エリスがルーデウスを誘おうとするが、彼はそれを断る。
エリスはルーデウスの気を引くためにリニアを提案するが、ルーデウスはそれにも応じない。
リニアが少し情緒不安定な状態であることを考慮し、ルーデウスはリニアに他の仕事を探すことを考えることにした。

第六話「起業」

ルーデウスはリニアを家に留めることに懸念を抱いており、彼女が家庭を崩壊させる誘惑の源になることを避けたいと考えている。
そこで、リニアに適切な仕事を見つけることに決めた。
彼はリニアに借金を帳消しにする案も考えたが、それが正しい道ではないと判断し、彼女の才能を活かせる仕事を探すことにした。
その結果、リニアを学校に連れて行き、彼女の適性を評価することになった。
学校では、リニアがかつての仲間たちと再会し、リーダーとしての資質を発揮する様子を見せた。
しかし、具体的な仕事が見つかるかはまだ不明であり、ルーデウスとリニアは今後の計画について話し合う必要がある。

ルーデウスは不動産屋で事務所となる建物を購入し、アイシャに掃除をさせた。
リニアには事業資金としてアスラ金貨十枚を渡し、彼女が無駄遣いしないようにアイシャに目付け役を依頼した。
アイシャは当初消極的だったが、ルーデウスとの会話を経て、リニアのサポートを受け入れた。
リニアとアイシャは過去の不和を乗り越え、新しい挑戦に共に取り組むことに同意した。

第七話「社内ベンチャー」

泥沼の塔の最上階で、若き騎士リーンハルトは悪の大魔術師ルード・ロヌマーと対峙していた。
ルード・ロヌマーによって連れ去られたトワールの姫君ゲルトラウデを救出するため、リーンハルトは必死に戦っていた。
戦いの中で、リーンハルトは偶然、占い師からもらったスペルド族の英雄ルイジェルド・スペルディアの像を使用し、ルード・ロヌマーに大ダメージを与えた。
その結果、ルード・ロヌマーは爆発し、リーンハルトは姫を救い出すことに成功した。
その後、リーンハルトは英雄として讃えられ、姫との結婚を許され、二人は幸せに暮らした。

ルーデウス視点

ルーデウスの今回の任務は、少年騎士リーンハルトと小国の姫君ゲルトラウデを結び付けることだった。
元々は相思相愛の二人だが、身分の差があり、国王も表立っては支援できなかった。
国王はリーンハルトに武勲を立てさせるために戦争を仕掛けたが、彼は戦死し、ゲルトラウデは政略結婚させられた。
その結末は後にゲルトラウデによって歌にされた。

ルーデウスは、この運命を変えるためにゲルトラウデをさらって国境近くの塔に監禁し、リーンハルトが彼女を救出する手助けをした。
彼は国王に接触し、リーンハルトが英雄として認められる機会を作り出すためのシナリオを進めた。
戦いの後、リーンハルトはゲルトラウデを救い出し、二人は無事に結ばれた。

任務を終えたルーデウスは疲れ果てて帰宅し、家族との再会を楽しんだ。
しかし、彼は家族の中でもアイシャが外で怪しい人物と付き合っていることを知り、心配になる。
アイシャの安全を確認するため、ルーデウスは彼女の溜まり場に向かうことを決めた。

ルーデウスはシルフィに教えられた場所へ向かい、冒険者街の三丁目にある耐魔レンガで作られた二階建ての建物を訪れた。
この建物は冒険者ギルドや酒場に似ているが、最近新しくされた扉には獰猛な虎のマークが描かれていた。
建物からは黒いコートを着た男たちが出てきて、大通りへと向かった。

ルーデウスは中に入り、ロビーには樽が並び、樽をテーブル代わりにして酒を楽しむ者たちがいた。
全員が虎マークの黒コートを着ており、場の雰囲気は一層怖くなった。
ルーデウスは獣族の男に気づかれ、尋ねられると、妹のアイシャを探していることを伝えた。
男はロビーを見渡し、女性も多くいたが、アイシャは見当たらなかった。

男はルーデウスのにおいを嗅ぎ、彼がアイシャの兄であることを認識し、尊敬の意を示すようになった。
彼を建物の奥に案内し、そこでリニアとアイシャが待っていた。
この部屋では金貨を数えるリニアとアイシャの姿があり、彼女たちはこの場で重要な地位を占めていることが明らかにされた。

ルーデウスはリニアとアイシャに会うため、二人が集めた人々を使って商売を始めたと聞かされる。
アイシャは魔法大学の学生や卒業生、冒険者ギルドのメンバーから速やかに人を集め、最初の倉庫が手狭になるほどの人数が集まったため、新たな建物に移る。
このビジネスのスポンサーにはザノバやクリフが名を連ねており、組織の連帯感を高めるためにナナホシから制服と礼儀のアドバイスを受ける。
アイシャはこの助言に従い、連帯感を高めるために全員に黒いコートを着せ、ネズミのマークを縫い付けた。

アイシャは集まったメンバーを用心棒として雇い、すぐに「ルード傭兵団」として名を馳せる。
この傭兵団は信頼を集め、ラノア王国の騎士団や魔術ギルドからも仕事を受けるようになる。
組織の成功により、ルーデウスはアイシャの能力を改めて認め、彼女にメイドよりも大きな仕事を任せることを決意する。

しかし、リニアからプルセナからの手紙が届いたと聞かされる。
手紙には「聖獣様が行方不明になった」とあり、ルーデウスは大森林へ行くことを決意する。
これにより、ルーデウス、リニア、アイシャによる「ルード傭兵団」の新たな活動が始まる見込みである。

第八話「ドルディアの村再び」

ルーデウス、リニア、聖獣レオの三人で大森林へ向かうことになるが、エリスは身体の状態を考慮して留守番をする。
リニアは当初反対していたが、ルーデウスの説得により同行を決める。
ルーデウスは傭兵団の管理をアイシャに任せ、信頼できる彼女の管理能力を信じて出発する。
オルステッドの仕事の予定はずれるが、後々の問題を避けるためにはこの行動が必要だと考える。

ペルギウスの協力を得て、大森林への転移魔法を利用する計画を立てる。
ペルギウスは、過去の聖獣との関連で複雑な反応を示すが、ルーデウスの計画には協力的である。
リニアは依然としてペルギウスに対して恐れを感じているが、アイシャは過去にペルギウスと上手く対話していたことが示される。

ナナホシが転移魔法陣を操作し、ルーデウスたちは大森林へと転移する準備を進める。
シルヴァリルが地図を提供し、それによりドルディアの村までの位置と距離が確認される。
ナナホシの操作により、転移魔法陣が起動し、ルーデウスとリニアは転移を開始する。

ルーデウス、リニア、聖獣レオは魔法陣を使い大森林に転移するが、降下地点が水没していたため緊急で対応が必要になる。
彼らは上方に逃げることで一時的な安全を確保し、ルーデウスが土魔術で船を作成し、森の中を航行することにする。
リニアとレオの協力で方向を定め、無事にドルディアの村に到着する。

村では、リニアの帰還に驚くが、彼女の存在については賛否両論が交わされる。
一部からはリニアが以前に村を離れたことで責任を問う声も上がるが、聖獣レオの話題で注意が逸れることとなる。
最終的に、ギュエス族長はルーデウスにリニアを連れ帰ることを許可し、リニアはルーデウスの下で働くことになる。

ルーデウスが案内された場所は、彼にとって懐かしい建物、つまり牢屋である。
彼は以前、この建物で一定期間過ごしており、その間の居心地は良かったと感じている。
一方でリニアは、この建物に嫌な経験があるようで、中には入らなかった。
プルセナは牢屋内でだらしない姿で寝転がっており、ルーデウスに対して、自分は無実だと主張し、助けを求めた。

第九話「干し肉窃盗事件」

事件は約十日前にドルディア族の村で起こり、食料庫に保存されていたレインフォースリザードの干し肉が盗食された。
容疑者としてプルセナ・アドルディアが浮上し、現行犯逮捕された。プルセナはドルディア族の長の娘で、ラノア魔法大学を卒業後、戦士団へ入団していた。
彼女は独りで食料庫の当直をしているときに事件が発生し、現場で寝ているところを発見された。彼女は自身が無実で、誰かに陥れられたと主張している。
事件当日、彼女は当直の責任を一手に引き受け、休息中のカナルーナに代わり、夜通し食料庫を守っていた。
翌朝、彼女は食料庫で眠っているところを見つかり、その場で逮捕された。彼女は事件について無罪を訴えており、真犯人を捜してほしいと依頼している。

事件の解決後、プルセナ・アドルディアが犯人であることが確定した。
彼女は自分の罪を認めることを拒み、存在しない第三者に罪を転嫁しようと試みたが、最終的には自身の行動を認めた。
ギュエスとの会話の中で、プルセナを聖獣様の世話係にする話が出たが、ルーデウスはその案を否定した。
リニアは牢屋に入ってきてプルセナを嘲笑い、過去の出来事を振り返りながら、彼女を奴隷のように扱うことを提案した。
プルセナは罪を自白し、リニアの下僕としての役割を受け入れることになった。

第十話「もう一人の奴隷  前編」

干し肉殺人事件の解決から数日後、プルセナは魔法都市シャリーアに戻り、エリスに可愛がられ、傭兵団の幹部として名を連ねることとなった。
一方、ルーデウスはザノバと共に魔導鎧の改良作業に取り組んでいた。
ザノバは、ジュリが何かを隠していると感じており、市場で何かを買い、隠れて何かを作っていることをルーデウスに告げた。
ジュリの変化について、ルーデウスは彼女の年頃の心身の変化を理由に挙げ、ザノバには放っておくことを提案した。
最終的にザノバはジンジャーに相談することを決めた。
その後、ザノバはルーデウスを職人が作った特別な装飾の箱を見に行くことに誘った。

職人街の奥地にある一軒の店を訪れたルーデウスとザノバは、店内で緻密に作られた人形とその精巧な木製の箱を目にする。
箱は人形の個性に合わせて装飾されており、一つ一つがオーダーメイドである。
店の奥で働く職人、ベルフリートと再会し、彼からの熱心な歓迎を受ける。ベルフリートは特に箱に対して強いこだわりを持っており、「ベッド」と呼ばれるべきだと主張している。
ジュリの作った人形に触発されて彼が急ピッチで作った新しい「ベッド」には、特に熱意が感じられた。
この出会いから、ルーデウスとベルフリートの間で将来的な合作の可能性が生まれる。

第十一話「もう一人の奴隷  後編」

ジュリエットは絶望的な生い立ちを持ち、貧しい炭鉱族の家に生まれた。
幼少期から両親が借金に苦しみ、破産して奴隷として売られることになった。
ジュリエット自身は奴隷市場で売れ残り、その存在が忘れ去られていた。
しかし、彼女は自分が必要とされていないことを受け入れ、苦しみを抱えながらも、必死に生き続けた。

ザノバのもとで奴隷としての新しい生活を始め、土魔術や人形作りを学ぶうちに、技術を身につけていった。
ザノバやルーデウスから学び、彼らからの優しさと指導を通じて、ジュリエットは自身の価値と能力を再認識し始めた。

ある日、ジュリエットは自身で作った人形の傑作を完成させ、その完成度の高さに自らも驚く。
しかし、その人形をザノバにプレゼントする際には適切な「ベッド」が必要だと感じ、ベルフリートの店に向かうが、高価で手が出ないことから、自らベッドを作成する決意を固める。

ジュリエットは自分の技術とザノバへの感謝の気持ちを込めて、ベッド作りに挑む。
その過程で幼少期の記憶と向き合いながら、自らの手でベッドを完成させ、ザノバにそれを見せることで彼を喜ばせようとする。
その行動から、彼女自身も内面的な成長と自己肯定感を高めていく。

ベルフリートはルーデウスから厳しい目を向けられる中、ジュリの手から人形を無償で受け取ろうとしていた。
その場に居合わせたルーデウスはジュリがなぜ泣きながらベルフリートに許しを請うのかを問い詰めるが、ベルフリート自身も事の真相を知らなかった。
状況を目の当たりにしたザノバは一時的に動けなくなり、その後、ジュリの方へと遅々として移動した。
ジュリがベルフリートに人形を渡そうとした理由がわかったザノバは、感動と共にジュリへの信頼を新たにし、彼女の技術に深い感銘を受けた。

この事態に混乱するルーデウスとベルフリートだったが、ジュリとザノバの間では、互いの信頼と理解が深まり、一件の誤解は解け、和解が成立した。
ベルフリートは恥ずかしながらも人形を手放し、ジュリとザノバは以前と変わらぬ関係を取り戻した。
この一件を通じて、ジュリの人形作りに対する情熱とザノバのそれに対する深い愛情が明らかになった。

第十二話「次の戦い」

ルーデウスが目を覚ますと、朝日に輝くロキシーと隣に寝ている娘ララがいた。
家族の中には聖獣レオもおり、彼は獣族から移住の許可を得ていた。
ルーデウスはロキシーが昨夜ララを寝かしつけたことを思い出し、彼女がそのことを忘れていることに気づいた。
その後、ルーデウスは訓練に向かい、その途中で他の家族メンバーの様子を見た。
エリスはプルセナと共に過ごしており、プルセナはエリスに気に入られていた。
最終的に、家族は朝食を共にし、ノルンが将来冒険者になりたいかどうか家族と話し合ったが、具体的な決断はされなかった。

ルーデウスがアイシャとプルセナを傭兵団事務所に送り、プルセナを副所長に任命した。
事務所の職員選定のため、オルステッドに協力を依頼し、ヒトガミの使徒ではないと思われる者をリストから選び出させた。
アイシャは事務作業を進んで引き受けることを提案したが、オルステッドとの関係を考慮して他の者に任せることにした。

オルステッドとの会話で、ルーデウスはこれまでの活動を報告し、事務員を置くことの許可を得た。
また、リニアとプルセナの傭兵団頭への任命についても話し、オルステッドはこれを興味深く受け入れた。
さらに、オルステッドはルーデウスの娘ララが救世主の地位に収まることを知り、彼女がヒトガミにとって大きな障害となると示唆した。

ルーデウスは次の計画を立てながら研究棟に向かい、クリフとザノバの間での衝突に遭遇した。
ザノバが本国に帰還する勅命を受けており、その背景にはクーデターと国内の動乱があることを明らかにした。
この事態に、ルーデウスは自らも対応を急がなければならないと感じた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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