小説「無職転生～異世界行ったら本気だす～ 10」青少年期新婚編感想・ネタバレ

魔法大学に入った目的を果たし、男としての自信を取り戻したルーデウス。
彼はお世話になったアリエル達にお礼と報告をするべく、生徒会室へと赴いた。
そんな彼に対しアリエルは尋ねる、シルフィエットとは今後どうしていくつもりか、と……。
ルーデウスはその問いに戸惑いつつも、ハッキリと答えた。
「シルフィと、結婚します」
新居探しに披露宴の準備、結婚に必要なものを急ピッチで用意していくものの、何をするにも課題だらけで……!?
前世で叶わなかった新婚生活は、予想外の大波乱!?　人生やり直し型転生ファンタジー第十弾ここに開幕！
無職転生　～異世界行ったら本気だす～　10

アニメ2期はこの巻

TOHO animation チャンネル

感想

後ろ盾

シルフィと共に一晩を過ごしたルーデウスは超絶に浮かれていた。

ED完治をクラスメイト達に教え。悩んでいた事を知っている皆んなは、心の底から祝福してくれて、それを受けたルーデウスはより一層浮かれる。

そして、ナナホシにも浮かれた状態で話をしていたら、、

彼女はこの世界には全く興味が無く。
彼女にとっては日本こそ帰るべき場所になっていると知る。

そこで少し冷静になったルーデウスは、今回のシルフィとの邂逅に協力してくれたアリエル王女へ挨拶をする。

ルーデウスはアリエル王女が王位継承を諦めていないと知り、彼女に協力する事を約束する。

だが、アリエル王女はそんな長期スパンの話では無く。眼前の問題。

シルフィとの関係をどうするのかと聞いて来た。

EDが完治したのでシルフィとは”これっきり”とは言わないよなと圧力を掛けるアリエル王女。
それに対してルーデウスは、シルフィと結婚すると宣言する。

アリエル王女に誘導されたとはいえ、シルフィの上役の前で結婚すると宣言してしまったルーデウス。

まだ、シルフィにすら結婚しようとは言っていなかったのに。他人の前で結婚を申し込んでしまった、、

そんな従兄弟に呆れるルークを他所に、突然の結婚の申し込み舞い上がるシルフィ。

そして、シルフィも結婚を受け入れるとアリエルとルークの前で宣言する。

それを祝福するアリエル。

さらに、ルーデウスはアリエルの傘下に入るわけでは無く。

ルーデウスの名声の威を借りる事となった。

ルーデウスもアリエルの名声の威を借りれる事にもなり、かなりルーデウス有利な関係になってしまった。

そんな状態を眼前にしていたルークは、護衛という立場もあり沈黙していたが、、何か決断をしたようだった。

ルーデウスは結婚申し込みを成功させた勢いに乗って、クラスメイト達にも結婚を報告した。

そして、ザノバとクリフに家購入の件を相談した。

結婚の前に用意するモノ

シルフィに内緒で家を買おうと家を探したら。冒険者ギルドに、幽霊屋敷の除霊依頼が張り出されており。どうやら何回か依頼が失敗していたようだった。

そんな屋敷に対してルーデウスは、購入費用を除霊込みで半額にしてもらい。

件の屋敷に3人で泊まり込みをしたら。

話に聞いていた幽霊が出てくる前触れの”キリキリ”という音が聞こえて来て。

音の発生源を確認しようと地下室に入って行ったら、、

幽霊が襲って来た。

それを幽霊の攻撃を身体が丈夫なザノバが抑え。

一目散に部屋から逃げたクリフが、身体を半分隠しながら除霊魔法を掛けるが、、

相手は全く効いてるようには見えず。

それならと、ルーデウスがストーンカノンで破壊しよとしていたら。

ザノバは襲って来たのが人形だと知り。

攻撃を待ってくれとルーデウスに懇願。

そうしてると、人形はエネルギー切れをして沈黙した。

その人形を確保し、人形がエネルギー充填していた寝台を回収し、その人形の研究をザノバに任せ。

ルーデウスは幽霊屋敷の改築を行い。

改築が終わってからシルフィを屋敷に案内。

結婚披露宴

シルフィとルーデウスの結婚。

シルフィはアリエル王女の護衛を続けながら、ルーデウスとの結婚生活を送ることとなる。

ルーデウスに依存していた過去とは違い、彼女は自立している成長を遂げていた。

2人は、結婚披露宴を行う。

ルーデウスとシルフィが料理を用意して知り合いを招待する。

参加者:
リニア&プルセナ
ザノバ&ジュリ
アリエル王女一行(4人)
クリフ&エリナリーゼ
ナナホシバーディガーディー

友人たちに祝福され、宴会もお開きになる。
別れの挨拶をしていたら、シルフィを見ていたエリナリーゼが突然泣き出してしまった。

シルフィを見ていたエリナリーゼが突然泣き出してしまい、シルフィはエリナリーゼが自身の祖母ではないかと言って来た。

それに答えないエリナリーゼだったが、態度は丸分かり。本人は自身の血縁者と判りシルフィとルーデウスの結婚がご破産になることを恐れて頑なに認めようとしなかった。

ルーデウスの冗談が事態を好転させる。

だが、ルーデウスが”大嫌いなパウロの親戚になる心配したほうがいいんじゃないですかぁ”と言って。

エリナリーゼとシルフィの血縁は全く心配していないとアピールする。

冗談を言われて多少冷静になったエリナリーゼは、シルフィと話し合いをするために別室へ赴く。

そんなエリナリーゼに寄り添うクリフは、ずっと側にいながらも何か思う事があったようだが、この行動は後日、ザノバとの研究で明らかになる。

そしてシルフィは、ルーデウス以外の家族。
エリナリーゼを知り自身に新たな家族が出来たとお互いに喜ぶ。

その後、エリナリーゼは孫であるシルフィと親友であるロキシーの間で色々と悩む事となる。
そんな騒動がありながらも、ルーデウスとシルフィの新婚生活が始まる。

でも、親友で権力抗争の中で生き残るために共に庇いあって生き残って来たアリエルを護りあってきたシルフィーを彼等からしたらポッと出のルーデウスに攫われた。
そのケジメにルークとの決闘となってしまった。
結果はルーデウスの圧勝。
ルイジェルドとエリスを基準にしていたらルークは弱かった。

あの事故からシルフィーを守ってくれた彼等にルーデウスは感謝する。
そして、クリフとシルフィーの祖母エリナリーゼとの関係にも、、
クリフがエリナリーゼの呪いを解く研究をすると言う。

それに心底感嘆してルーデウスはクリフを一生敬うと決めたらしいw

決壊

そして同郷のナナホシとの実験は、ルーデウスが魔力を流したら魔法陣が破談。
大失敗してナナホシは諦観で灰になってしまった。

それをクリフとザノバに相談したら、、

文殊の知恵

クリフは魔法陣が歪だと言い。
ザノバは人形の肘の関節に使う多重構造の魔法陣を築く事を提案して来た。
最初はあまり興味無さそにしていたナナホシだったが、、
説明を聞いていたら新しい道が拓けたらしく実験にのめり込む。
その結果、、
ナナホシが再構築した魔法陣の上にペットボトルが召喚された。

無機物で軽量だが地球の物が召喚出来た。
それに喜ぶナナホシとルーデウス。
他の連中は何かわからないせいで、ちょっとポカーンとしているのが面白い。
そして、宴会をしようと酒場に行ったら、、
バーガーディーが突如参加して来て、ナナホシが他の客を追い出して店を貸切にしようとしたのを全ての客に酒と料理を振る舞えと金貨を積んで宴会を盛り上げる。

それを心の底から楽しんだルーデウス達。

その帰りに家の前にパウロが送って来た妹のノルンとアイシャ。
ルーデウスが魔大陸に飛ばされた時に護衛をしてくれた魔人、ルイジェルドが居た。

懐かしさと歯がゆさ

久しぶりに再開したルイジェルドとルーデウス。ルーデウスが結婚したと聞いていたが、エリスとでは無かったと言われて固まるルーデウス。

色々あったと説明するとルイジェルドは、エリスが言った”アナタと釣り合わない”と言うのは戦士の病気みたいなものだと言い出す。

次に会った時によく話をしてみろと言われる。

魔大陸から2人を護衛しながら着いてきたルイジェルドからの助言に頷くルーデウス。

そして話はアイシャとノルンとの話となる。

アイシャが一所懸命に考案した移動をしたのだが、、
ルイジェルド曰く”久しぶりにこき使われた”らしい。

兄妹揃って、、
自身も魔大陸でルイジェルドをトコトン利用し、コチラに来る旅でもアイシャに利用された。。

でも本人は軍の時の事をしていたんだろうと思ってるのが何気に、、

そして、お別れの時に。

ノルンはルイジェルドに懐いており、ルイジェルドから今後はルーデウスを頼れと言われる。
でも、ノルンはルーデウスを信用出来ないと言う。

今度はこの2人を中心にルーデウスは振り回される。

最後までお読み頂きありがとうございます。

無職転生　〜異世界行ったら本気だす〜　10

posted with ヨメレバ

理不尽な孫の手/シロタカ KADOKAWA 2016年03月23日頃

（PR）よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

備忘録

後ろ盾（アニメ2期　12話）

主人公はシルフィに感謝の意を表し、彼女が望むことをしてやりたいと考える。シーツに残る赤いシミを小箱に保管し、神棚に置く。
月一度のホームルームに顔を出し、ザノバとジュリが挨拶するが、ジュリは主人公に対して怖がり、不快感を示す。
リニアとプルセナは主人公の変化を不審に思い、疑念を抱く。
職員室でジーナス教頭に呼び止められた主人公は、ここ数年悩んでいた問題が解決したことを報告し、教頭は主人公が学校を離れるかどうかを尋ねる。
主人公は卒業まで残る可能性があると答える。

ナナホシとの会話には世代間のギャップを感じることが多い。あるとき、彼女にとあるポピュラーなアニメの話題を出したが、彼女はその存在を知らなかった。
ナナホシはマンガやライトノベルを読むが、主人公が知っている内容には精通していないようだ。
ナナホシは17歳で、主人公は34歳であり、その年齢差が彼らの文化的な隔たりを生んでいる。彼女と恋愛の話をするとき、彼女は主人公の質問に対して適応する様子を見せるが、関係性がそれほど進展しているわけではないようである。
彼女は過去に喧嘩して以来、恋人がいない状態であると述べる。ナナホシとのやりとりは、彼女がまだ過去の人間関係に縛られていることを示している。

結婚の前に用意するモノ（アニメ2期　13話）

主人公はシルフィとの結婚を決意しているが、結婚という領域に対して不安を抱えている。前世で経験することがなかった結婚について、具体的な準備やシステムをよく理解していない。特に結婚式の習慣については見聞がなく、どのように進めるべきか悩んでいる。

食堂での会話から、結婚には家が必要であること、またその地域によって結婚の慣習が異なることが明らかになる。結婚が家族間の結びつきを強化するものとして位置づけられていることを学ぶ。

主人公は、結婚に向けて家を探すことを決め、不動産屋を訪れる。提示された物件の中で、呪いがかかっているとされる安価な家に興味を持つ。この家は非常に安いが、その理由は夜な夜な聞こえる怪音とそれに伴う怪事件のためである。主人公はこの家の除霊に成功すれば、家を安く手に入れることができるかもしれないと考える。

主人公はシルフィとの結婚を前提に、数日後に幽霊屋敷とされる場所を訪れる。建物は築百年以上と古いが、その造りはしっかりしており、外見以上に保全状態は良好である。主人公は、A級冒険者である自身に加え、信頼できる仲間のザノバとクリフを同行させる。三人で悪霊退治を目的とし、屋敷の探索を開始する。
探索中、主人公たちは屋敷の各部屋を丹念に調査し、特に異常は見つからない。屋敷の構造としては、広いリビングや複数の寝室、そして地下室が存在し、二階建てであることが確認される。地下室にも足を踏み入れるが、そこもまた何も異常はない。
夜が訪れるとともに、実際には何も現れず、主人公たちは屋敷で一晩を過ごすことにする。その間、彼らはシルフィや他の知人たちへの思いや未来の計画について話し合う。この夜を経ても特に何も起こらない場合、屋敷は主人公たちにとって安全な居場所と見なされることになるだろう。

夜間、主人公たちは交代で見張りを行い、特に『キリキリ』という音がした場合は他の二人を起こす手はずとなっていた。見張りの場所は以前に住人が惨殺された二階の端の部屋である。野盗よりも魔物の方が対処が容易と考えていた主人公たちは、夜中にクリフによって起こされる。キリキリという音が聞こえたため、三人は部屋を出て調査を開始する。索敵中、廊下で奇妙な音が聞こえ、突然、動く人形が現れて襲いかかってくる。ザノバは杭で攻撃されるが、無事であり、クリフの神撃魔術も効かなかったが、主人公の岩砲弾で人形は攻撃を受け、動きが鈍る。その後、ザノバは人形を抱きしめ、動きを止めることに成功し、人形を地面に降ろす。それがただの木の人形であることが判明し、彼らはその謎を解明しようと計画を立てる。夜が更けるにつれて、彼らは家中を徹底的に調査し、この謎を追求し続けることを決意する。

主人公たちは、動く大きな人形が隠れていた屋敷を再度調べるが、特に怪しい場所は見つからない。そこで、隠し部屋の存在を疑い、屋敷の対称性を利用して探索を進める。最終的に、地下室の端に隠し扉を発見し、内部に入る。部屋の中には机と木製の台座があり、台座には人形を置く形状がある。机の上には読めない文字で書かれた本があり、その中には人体、魔法陣、四つの手足を持つ人間の図が含まれている。クリフは、これが魔道具の魔法陣に似ていると述べる。人形が何らかの自動防衛システムとして機能していたことが示唆され、屋敷を守るために動いていたと推測される。

『無職転生』#shorts

人形の研究をザノバに任せることを決め、彼は魔法大学での研究を開始する。この一連の事件を通じて、主人公は屋敷を手に入れ、リフォームを計画する。

ラノア王国の魔法都市シャリーアには、築100年のルーデウス邸と呼ばれる家がある。この家は「幽霊屋敷」として知られ、その外見は不気味であり、庭や家の状態も著しく荒廃している。この家を購入したのは元A級冒険者で現在は魔法大学の学生であるルーデウス・グレイラットで、彼は結婚を機にこの家を新居として選んだが、その状態には満足していない。

ルーデウスの要望を受けて、リフォームの匠であるバルダが立ち上がる。バルダはバシェラント公国の魔術ギルド所属で、建築技術に長け、多くの建物を建設してきた経験を持つ。彼は家を見て直ちにその古さと一部の構造の問題点を指摘し、リフォームを提案する。特に、壊れた入り口や雨漏りする屋根、使えるか不明な暖炉など、多くの問題があるが、彼の経験と技術でこれらを改修する自信を持っている。

洗濯場は匠によって大きく改装され、床にはタイルが敷かれ、大きな石の箱が設置された。この箱は人が三人寝ころべる大きさであり、地面に凹ませてはめ込まれている。さらに、天井付近に小窓が設けられた。

地下室では、匠と依頼人がその暗さを評価しつつ、隠し扉の奥に特定の設備を設置する計画を立てている。その後、シミが洗い流され、部屋が清掃された。

『無職転生』#shorts

二週間後、リフォーム公開の日が訪れ、依頼人は妻を連れてきた。彼らは新しく磨かれた石と白く塗り直された壁、明るい緑色に塗り替えられた屋根を見て感動する。家の中も大きく変わり、特に大部屋は長いテーブルと白い壁紙で新たな装いとなっていた。暖炉も修復され、リビングには家庭的な空間が広がっていた。

依頼人と妻は新しい家の改装に満足しつつ、次の部屋へと進む。厨房では最新の調理機器と大きな作業台が追加されていた。さらに、大きなお風呂場が新設され、床はタイルで覆われ、大きな湯船が設置されていた。

『無職転生』#shorts

披露宴

家のリフォーム完了後、シルフィはアリエルから一週間の休暇を与えられた。これは円満な結婚生活を送るための配慮であった。しかし、新たな家主としてやるべき事があるため、リラックスするわけにはいかなかった。この世界の習慣として、結婚し家を持ったら、親しい人々を招いて食事を提供することが一般的である。これは披露宴に相当する。

そのため、シルフィとともに、知人を招待するパーティーの準備を始めることになった。招待予定者は、エリナリーゼ、ザノバ、ジュリ、クリフ、リニア、プルセナ、バーディガーディを含む約11人で、シルフィの側からはアリエルとルークなどが含まれる。しかし、席順の決定はその人物の社会的な立場や個人間の関係によって複雑である。

特に、リニアとプルセナはアリエルに対して未だわだかまりを持っており、彼らを一緒にするとトラブルが発生する可能性がある。パーティは広い部屋で行われるが、それでも全員が快適に過ごせるような配置を考える必要がある。そのために、問題のある参加者を隔離することも検討された。

最終的には、アリエルの意向も考慮して、可能な限り多くの重要な人物を招待し、問題が発生しないように配慮することが決定された。シルフィはアリエルとの関係を重視し、アリエルもイベントを成功させたいと考えていたため、彼女の参加は確実であると感じられた。

方向性が定まった後、食材の準備のためにシルフィと一緒に商業区へ出かけることになる。その途中でシルフィは、鼠色のローブを着ている自分の服装を新調することを提案する。彼女の指摘により、ローブが擦り切れていることが明らかになるが、それに対して愛着があるとも感じていた。しかし、シルフィの品位を考慮し、新しい服を購入することに決める。

二人は高級服店に向かい、店員の勧める数々のローブの中から一つを選ぶ。選ばれたローブは、大森林のレインフォースリザードの革で作られ、水に対して高い耐性があるという。また、魔術師団のデザインを手掛けたフォグレンのデザインであった。

シルフィの選択により、チャコールグレイのローブを購入することに決定し、家に配達してもらうことになる。さらに、店主とシルフィの会話から、彼女がアリエル王女の変装としてよくこの店を利用していることが明らかになる。

その後、食材の買い出しを行い、香辛料や保存が効く食品を購入する。シルフィは料理が得意であり、これからの生活に自信を持っていることが伺える。また、新しい家での準備として、客間用の家具やお茶用具も考慮することになる。全体として、新しい生活への準備が着々と進められている。

ルーデウス邸で披露宴が開催された。日は月休みの昼と決められ、ジーナスとゾルダートはそれぞれ忙しさを理由に不参加となったが、バーディガーディを含む他の11人は参加を表明し、招待状を受け取った。シルフィは早朝から料理の準備に取り組み、二階の空き部屋は万が一具合が悪くなった人用に準備された。集合時間の前に、リニアとプルセナが猪を持って最初に到着し、彼女らによると獣族の習慣として早めに獲物を持参することが相手への敬意とされている。服装は魔法大学の制服に統一され、参加者の間での貧富の差を避けるための措置だった。

その後、アリエルとその一行が到着し、従者二人を伴ってきた。アリエルは周囲への礼を尽くしつつ、互いの習慣や作法を尊重するように振る舞った。ザノバも師であるルーデウスに対して敬意を表し、一行は礼儀正しく挨拶を交わした。披露宴は予定通りに進行し、エリナリーゼとクリフ、そして予想外にナナホシも参加し、会場は和やかな雰囲気に包まれた。全員がリビングで交流を深めながら、食事が始まった。

披露宴は立食形式で開催された。席順の悩みを避けるために椅子を撤去し、疲れた人のために端には椅子を用意した。食べやすい料理を選び、全員に酒かジュースのコップを配布した。乾杯の音頭はルーデウスが取ることになっていたが、シルフィに励まされた直後、バーディガーディがドラマティックに登場した。彼は自分の種族の習慣に従い、劇的なタイミングで登場することを正当化した。その後、ルーデウスはシルフィとの結婚を宣言し、バーディガーディはその場に座り、披露宴が進行した。

宴会はリラックスした雰囲気で進行し、特に形式的な儀式は行われなかった。参加者は食事や会話を楽しみ、徐々に帰宅した。リニアとプルセナが最初に帰宅し、ナナホシはルークから熱心に話しかけられ、明らかに迷惑そうにしていたが、最終的には自宅へと帰った。バーディガーディ、ザノバ、アリエルは飲酒を楽しみながら会話を続けたが、ザノバが酩酊し、ジュリが彼を支えようとした。エリナリーゼはクリフと共に、エモーショナルな会話を交わした後、シルフィと話をした。宴会は和やかに進み、参加者はそれぞれの帰宅を進めた。

エリナリーゼとシルフィは階段を降りてきた際、エリナリーゼは涙を拭ったばかりの表情をしていた。ルーデウスはアリエルが帰ったことを伝えると、シルフィはアリエルからルーデウスへの伝言を確認した。その後、クリフがルーデウスとルークの決闘について説明し、シルフィはルークの意図を理解しようとした。シルフィはルーデウスに感謝の意を示し、決闘で手加減したことを評価した。

エリナリーゼは実はシルフィの祖母であり、過去に多くの苦労を経て現在に至っていることが語られた。彼女は孫や曾孫に対して直接的な関わりを避けてきたが、シルフィの結婚を機に感情を露わにした。クリフはエリナリーゼに深い同情と理解を示し、彼女の呪いを解くことに力を貸すことを決意した。このことで、ルーデウスとクリフの間に新たな絆が生まれた。

一方、シルフィとルーデウスは披露宴後の片付けを行いながら、これからの生活について話をした。シルフィは自身の外見を変えようと決意し、ルーデウスは彼女の決断を支持した。二人は互いに感謝し合い、一緒に過ごす未来に前向きな気持ちを共有した。

家のある生活

ルーデウスはシルフィと結婚してから2か月が経過し、魔法大学の二年生に昇級した。寮から自宅へと生活拠点を移し、日々のルーチンが確立されていた。朝はシルフィと一緒に起床し、朝食前にトレーニングを行う。その際、バーディガーディが時折参加し、訓練のアドバイスをくれることもあった。トレーニングの後は、シルフィが用意した朝食を食べてから、徒歩30分で魔法大学に登校する。

学校ではクリフやザノバと会い、クリフは呪いの研究に、ザノバは自動人形の研究に没頭していた。午後にはジュリに土魔術を教えることがあり、ナナホシの実験を見守ることもある。学校後はシルフィの護衛業務があり、彼女が帰宅した後は一緒に晩ごはんを食べる生活が続いていた。

ルーデウスとシルフィの生活は、彼らの間で築かれた深い信頼と愛情に支えられており、新たな家庭生活を謳歌している状態である。

晩飯が終わり、客人が帰宅した後、ルーデウスとシルフィは二人きりの甘い時間を過ごす。昼間のシルフィは凛々しいが、夜には従順で、ルーデウスの非常に倒錯的な欲求にも応えてくれると述べている。シルフィはルーデウスの要求に対して非常に受け入れが良く、「ルディがやりたいことがボクのしたい事だよ」と言って理性を挑発する。ルーデウスは自分の変態的な要求に甘えることに対し、シルフィを物扱いしてしまいそうな気がすることに心配を抱えているが、誘惑には弱いと自認している。

夕食後は互いに魔術を教え合う時間となり、ルーデウスはシルフィに乱魔ディスタブマジックを教え、シルフィはルーデウスに無詠唱の治癒魔術を教える。しかし、ルーデウスは無詠唱の治癒魔術を使うことができず、自分に治癒系が苦手であることを再認識する。それにも関わらず、シルフィは乱魔ディスタブマジックを理解し、使いこなせるようになる可能性がある。

夜の時間はルーデウスが家事を担当し、シルフィの衣類の洗濯なども行う。彼はシルフィの衣類に対する変態的な行動を抑えつつ、自分の性的な欲求はシルフィとの関係で解消している。また、家の掃除も行うが、シルフィからは「雑」と評されている。二人は現在の生活に満足しており、幸せな結婚生活を送っている。

手紙

朝、ルーデウスはシルフィが自身の腕枕で眠っているのに気づく。シルフィの安心しきった無防備な寝顔に、ルーデウスは大いに感動する。彼は前夜につけたシルフィの印を見て愉悦を感じ、彼女を自分のものと誇りに思う。この朝の一幕で、ルーデウスはシルフィに対する深い愛情と所有欲を感じている。

その後、シルフィが寝言でルーデウスに呼びかける。彼は彼女に枕を差し込み、そっと部屋を出る。三日後に再び一緒に寝ることを楽しみにしながら。

さらに、学校での生活において、ルーデウスは「六魔連」と呼ばれる学内の強者たちのトップに君臨しており、彼に挑戦する権利を得るために他の生徒たちが争っていることが語られる。新たにルーデウスの傘下に入った一年生は、最初の試練としてザノバと対戦し、敗れた後、ルーデウスに従順な態度を示している。

ある日、ルーデウスにパウロからの手紙が届いた。その内容によると、パウロは家族と共にイーストポートにおり、近々ベガリット大陸に向かう予定であるが、子どもたちの安全を考慮し、ルーデウスのもとに送ることに決めたという。子どもたちはジンジャーともう一人、信頼できる人物に護衛される。パウロはルーデウスにノルンとアイシャの面倒を見てほしいと頼んでいる。

パウロはまた、エリナリーゼとその他の仲間たちがゼニスの事情について何とかすると述べ、家族が再び一緒になる日を楽しみにしている。手紙を読んだルーデウスは、家に余裕があるため、子どもたちを迎える準備に問題はないと感じた。しかし、シルフィとの関係を考えると、子育ての準備が必要だと考えている。

ある日、ナナホシと共に実験をしていたルーデウスは、彼女が紙に描いた大きな魔法陣を見せられた。ナナホシはこの魔法陣が成功すれば次の段階に進めると語った。魔法陣は異世界の物品を召喚するもので、大きなエネルギーが必要だが、彼女は安全であると自信を持っていた。

魔法陣に魔力を注ぐ際、ルーデウスは不安を感じたが、ナナホシは失敗することはないと断言していた。しかし、魔法陣が突然発光を停止し、失敗してしまう。その結果、ナナホシは精神的に不安定になり、実験室で暴れ出した。ルーデウスは彼女を抑えつけ、医務室に連れて行くことを決めた。ザノバがナナホシをお姫様だっこで運び、二人は医務室に向かった。

医務室にナナホシを運び、ベッドに寝かせた。ナナホシの表情は虚ろで、精神的なダメージが大きいことが見て取れた。治癒術師が急を要さないと伝えたが、精神的な問題は治癒魔術では対処できない。ジュリがルーデウスの様子を心配し、ザノバが水を差し出す一幕があった。ルーデウスは実験室での失敗とナナホシの癇癪を説明し、彼女が好きで研究をしているわけではなく、やらなければ帰れないという状況にあることを示唆した。

ナナホシは研究に対するプレッシャーから心身ともに疲弊している状態である。ルーデウスは彼女を自宅に連れて行き、落ち着くまで面倒を見ることをシルフィに伝え、彼女の支持を得た。ザノバがナナホシをおんぶで運び、ジュリも同行した。家に到着後、ナナホシは依然として反応が薄く、危険物は取り除いておく必要があった。ルーデウスは彼女の部屋で読書をしながら見守り、彼女の状態に共感する部分もありつつ、彼自身も過去の苦痛を思い出していた。ザノバの支援を受け入れながら、ナナホシの回復を待つことにした。

文殊の知恵

ナナホシを保護してから一週間が経過した。彼女は一日中家で無気力に過ごしているが、最悪の状態は過ぎ去った模様である。食事も摂り、風呂にも入るが、以前のような活気はない。実験の失敗が深く堪えており、その失敗は彼女の多年の努力を無駄にするほど重大だったようだ。

ルーデウスはナナホシの状態を見て、自身の過去の苦い経験を思い出すが、彼の経験とは異なり、ナナホシには元の世界に帰るという大きな目的がある。ルーデウスはナナホシをサポートしようと努力するが、彼女はほとんど反応がない。ある日、彼女は自らの研究の行き詰まりについて語り、絶望を露にする。

ルーデウスは解決策を見つけようとナナホシの研究所から図面を回収し、クリフとザノバを集めて協議する。彼らはナナホシの魔法陣の問題点を議論し、ザノバが人形の技術を応用する提案をする。この新しいアプローチがナナホシの問題を解決し、彼女のやる気を取り戻すかどうかは不明だが、ルーデウスは彼女の回復を祈る。

ルーデウスはナナホシを連れて彼女の研究室へ向かった。部屋にはザノバとクリフが待っており、彼女の研究資料を見ていた。ナナホシは自暴自棄になっている様子で、彼らが何を企んでいるのか疑っていた。しかし、ルーデウスは昨晩クリフとザノバが考えた魔法陣の改良案をナナホシに見せた。当初は無関心な様子を見せていたナナホシだが、彼らのアイデアに触発されて突然活気づいた。彼女は立体的な魔法陣のアイデアに気づき、その場で図面を書き始めた。

ナナホシは自らの研究室で一週間働き続け、立体的な魔法陣を完成させた。試験的な召喚に成功し、ペットボトルをこの世界に持ち込んだ。この成功はナナホシに大きな自信を与え、彼女はさらなる研究に意欲を見せた。

その後、ルーデウスたちは祝いのために酒場に行き、ナナホシの研究成功を祝った。バーディガーディが金を提供し、料理と飲み物を振る舞った。ナナホシは公の場で感謝の言葉を述べ、一同は乾杯で祝いを分かち合った。

ルーデウスはナナホシと共に彼女の研究室に向かい、彼女の研究資料を確認する。ナナホシははじめは自暴自棄になっているが、ルーデウスが提案した新しい魔法陣の改良案に興味を示し始める。改良案を見たナナホシは、立体的な魔法陣に関するアイデアに気付き、それに基づいて新たな魔法陣を設計し始める。

ナナホシの魔法陣は成功し、ペットボトルを召喚することに成功する。これにより彼女は新たな研究の可能性を見出し、再び前向きに活動を始める。ナナホシの成功を祝うために、ルーデウスたちは酒場で宴会を開く。そこで酒を飲みながら、ナナホシは他の研究者たちと技術について議論する。

宴会は楽しく進み、ナナホシは研究の成功を祝って、自分が長い間取り組んできた問題を乗り越えたことに安堵する。その夜、彼女は研究への新たなアプローチを見つけ、ルーデウスたちとのコミュニケーションを通じてさらに研究に対する情熱を取り戻す。

懐かしさと歯がゆさ

リビングのソファに座るルーデウスの前にルイジェルドがいる。アイシャとノルンはシルフィが風呂に入れている。ルーデウスとシルフィはすでに酔いがさめており、少し息が酒臭いものの、解毒魔術によって酔いが覚めている。

二人は過去の旅を思い出し、久しぶりの再会を喜んでいる。ルイジェルドは子供たちの護衛について礼を言われるが、それを当然のこととして受け流す。エリスの現状についての話が出ると、ルイジェルドはエリスがルーデウスを嫌っていたわけではないと語る。また、言葉の不器用さが誤解を招いている可能性を示唆する。

ルイジェルドはすでに次の目的地を決めており、翌日に出発する予定である。彼はルーデウスとエリスが結ばれなかったことに少し寂しげだが、ルーデウスにはまた戻ると言って励ます。ルーデウスはエリスとの再会があれば彼女の言い分も聞くように、とルイジェルドに頼まれる。

シルフィが風呂から上がってきた後、ノルンは風呂中に眠ってしまい、アイシャは風呂上がりにすぐに眠ってしまった。疲れを感じている二人は現在、シルフィによって着替えさせられた寝間着で一緒に寝ている。ルイジェルドとシルフィは初めて会い、緊張しながら握手を交わした。ルイジェルドは部屋を選ばず、どこでも寝ると言い、ルーデウスは彼に家の中を自由に使って良いと告げた。その後、ルイジェルドは一晩滞在し、翌日早々に町を出る予定である。シルフィはルイジェルドの態度に少し動揺したが、ルーデウスは彼女を慰め、夜は静かに過ごすことにした。翌朝、シルフィが朝食を準備し、アイシャが手伝い、ノルンはまだ寝ている。食後、ルイジェルドは町を出発し、ルーデウスたちは彼を見送った。

間話「牙を砥ぐ」

剣の聖地から北に一時間ほど歩いた名も無き岬で、エリス・グレイラットという少女がただの素振りをしていた。誰もいない空間で無心に剣を振る彼女は、素振りが雑念を含まない限り、自身が研ぎ澄まされると感じている。どれだけ積み重ねればオルステッドという目標に届くのかはわからない。そう思うことが雑念であると自覚しつつも、エリスは剣を振り続けた。

彼女の師匠であるギレーヌには考えるように言われ、もう一人の師匠ルイジェルドは無言で厳しく訓練を重ねさせた。エリスは、剣を振ることの難しさを感じながらも、無心で続けることを選ぶ。邪魔が入る道場を離れ、誰もいない岬で一人続ける生活を半年以上続けている。食事は道場から持ってきたり、魔物を狩って解決し、寒い時は薪を使って暖を取る。

彼女は、立ち上がり続けて剣を振り、座っては考え、そしてまた剣を振る日々を送っている。簡単だと思っていた剣の振り方にも、実は速さや技術を求める難しさがあることを知り、師匠たちの動きを模倣しつつ超越を目指すが、具体的な方法はわからない。そして、考えるのが苦手な彼女は、考えることに疲れると再び剣を振り始める。

眠気を抑えて道場へ帰ったエリスの前に、見慣れぬ男が立っていた。男は虹色の上着を着ており、腰には四本の剣を装備していた。エリスは男を邪魔だと感じ、道場への入り口を塞ぐ彼をどけようとした。男、オーベールと名乗り、剣神流の門弟であることを告げ、剣神に会いたいと願ったが、エリスは彼の言葉を無視し、前進を続けた。二人は剣で対峙し、熾烈な戦いを繰り広げた。最終的に、オーベールの剣がエリスの首に迫り、彼女は剣を放し、回避動作を取った。その時、剣神が登場し、戦いを止めた。オーベールは剣神に敬意を表し、剣神はエリスの武勇を讃えた。エリスは悔しさを抱えながらも、自室へ戻り、疲れ切って眠りについた。

その日の夕方、ギレーヌが訪れた際、剣神ガル・ファリオンと客人の「北帝オーベール」が座っていた。ギレーヌは剣神にエリスに何も教えない理由を問いただした。剣神は、鍛錬の方法を教えたと答えた。ギレーヌは、エリスが毎日素振りだけをしていることに疑問を投げかけたが、剣神はそれが合理的だと説明し、エリスが目指すべきは「龍神オルステッド」であり、その存在には通常の教えでは足りないことを示した。オーベールがエリスの修行を手伝うことになり、ギレーヌの疑問も解消され、エリスの修行は新たな段階に入った。