最強装備宇宙船 17 レビュー
まとめ
最強装備宇宙船 18 レビュー
物語の概要
■ 作品概要
ヒロとクルーたちはヴェルザルス神聖帝国の大社での儀式を終え、保養地の温泉宿で休養していた。
しかし、愛機クリシュナの解析のため大社附属研究所へ移送することをきっかけに、落ち人や聖遺物の研究、そして第三法力の修練へと巻き込まれていく。
その過程で、ヒロが修練時に放出したサイオニックパワーの影響により発生した宇宙怪獣(魑魅魍魎)の群れを、クリシュナの新武装「極光殲滅砲シャールンガ」等で迎撃・全滅させる。
さらに、絶えたはずの神聖帝国の皇統の生き残りと武官ウツギによってクギが誘拐される事件が発生するが、ヒロは単身追跡してウツギを撃破し、タマモ(クギに憑依したアストラル体)と共に事件を解決する。
最終的に、神聖帝国幹部らから重大な失態に対する謝罪と金品を受け取り、グラッカン帝国への帰国手続きを終えて出港する段階まで状況が進む。
■ 主要キャラクター
ヒロ(キャプテン・ヒロ)
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)キャプテン。グラッカン帝国名誉子爵。プラチナランカー。
- 主人公との関係:本人。
- この巻での主な役割:武官たちとの修練で「念動装甲」や「紫電」を習得し、愛機クリシュナで宇宙怪獣の群れを殲滅する。クギ誘拐事件では単身で地下施設へ乗り込んで犯人のウツギを無力化した。
- この巻で起きた重要な変化や行動:上位存在タマモと契約して第三法力(時空間・運命操作)の感覚を体得し、クギを救うために高出力のサイオニックパワーを実戦で行使した。
クギ
- 立場・所属:ヴェルザルス神聖帝国出身の巫女。ヒロの従者・サブパイロット見習い。
- 主人公との関係:ヒロに仕える従者であり、信頼関係で結ばれた妻の一人。
- この巻での主な役割:ヒロに寄り添いつつ、過去の消却に関する真実が判明する。タマモのアストラル体を受け入れる依代(身体を借す存在)となった。
- この巻で起きた重要な変化や行動:皇統の生き残りに誘拐された際、意識を失っている間に肉体を借りたタマモによって敵が制圧され、救出された。タマモが憑依したことで尾が五本に増え、第一法力も容易に扱えるようになった。
タマモ(名前の言えないあの方)
- 立場・所属:ヴェルザルス神聖帝国の主星系に存在する名前すら語られない上位存在(強大なアストラル体)。
- 主人公との関係:ヒロに第三法力を手解きする師であり、尻尾の手入れや宇宙怪獣退治を約束した契約相手。
- この巻での主な役割:時間が停止した領域でヒロに第三法力の知覚を教授する。その後、ヒロとの取っ組み合いの際にサイオニックパワーを過剰に流し込まれたことで実体を維持できなくなり、消滅を防ぐためクギの身体を借りて現実側で活動することになった。
- この巻で起きた重要な変化や行動:ヒロによって「タマモ」と名付けられ、クギの身体を通じて軽口を叩き合いながらヒロに同行することになった。
ミミ
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)メインオペレーター。
- 主人公との関係:ヒロの第一のパートナー(妻)。
- この巻での主な役割:艦のオペレーションや生活物資の調達を担当。
- この巻で起きた重要な変化や行動:学者オウの測定により、自身の「現実運命改変能力(豪運)」がヒロの無意識の運命操作能力と相互干渉して相乗効果を生んでいる特異点であることが判明した。ヒロと二人で街へ出て着物デートを楽しんだ。
エルマ・ウィルローズ
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)サブパイロット。中型艦アントリオン船長。
- 主人公との関係:ヒロのパートナー(妻)。
- この巻での主な役割:ヒロの行動を戒めつつ、戦闘ではアントリオンのグラビティジャマーで宙賊や宇宙怪獣の動きを制限する。
- この巻で起きた重要な変化や行動:神聖帝国で第一法力による身体強化技術を学び、素手でヒロを締め上げられるほどの圧倒的な白兵戦能力を獲得した。
ティーナ&ウィスカ
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)専属整備士(ドワーフの双子姉妹)。
- 主人公との関係:ヒロを兄・お兄さんと慕う乗組員。
- この巻での主な役割:大社附属研究所で神聖帝国の技術者と共にクリシュナの解析と整備手順の確認を行う。
- この巻で起きた重要な変化や行動:ヒロが搭乗・注力した時だけ装備が生成・修復されるというクリシュナの異常な仕様に頭を抱えつつ、整備と技術学習を完遂した。
ネーヴェ
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)クルー。元ベレベレム連邦生体指揮ユニット。
- 主人公との関係:ヒロに救われ治療された恩義から、全身全霊の忠誠と好意を寄せるクルー。
- この巻での主な役割:食事の経口摂取ができるまでに回復し、ミミの買い物に同行する。
- この巻で起きた重要な変化や行動:自分が役に立っていない不安をヒロに吐露したが、ヒロから身体を気遣われ、抱きついてキスをするなどスキンシップを深めた。
メイ
- 立場・所属:傭兵団(ブラックロータス)メイドロイド・艦長代行。
- 主人公との関係:ヒロを絶対の主人として奉仕するメイドロイド。
- この巻での主な役割:母艦の運用管理、ショーコ先生の護衛・交渉補助、クギ捜索時における戦闘ボット軍団の展開など全般を完璧にこなす。
ウツギ
- 立場・所属:ヴェルザルス神聖帝国禁軍(皇家直属)所属の武官。
- 主人公との関係:クギ(タマモ)を誘拐し、地下施設でヒロと敵対した敵。
- この巻での主な役割:高度な隠蔽法術と念動装甲をも切り裂く刀を用いて不意打ちでクギを拉致し、地下通路でヒロの足止めを図った。
- この巻で起きた重要な変化や行動:因果操作の切断攻撃を無効化して攻勢に出るも、ヒロが放った圧倒的な紫電と念動衝撃波により叩き潰され戦闘不能となった。
書籍情報
目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 18
著者:リュート 氏
イラスト:鍋島テツヒロ 氏
出版社:KADOKAWA(カドカワBOOKS)
発売日:2026年10月9日
ISBN:9784040765754
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
あらすじ・内容
謎の力の制御を左右するヒロの新たな師匠は――妖艶な九尾の狐美女!?
引き続きクギの故郷に滞在しているヒロ一行。聖遺物へと変貌した愛機、そして人間の枠をはみ出しつつある自らの力を制御するため、ヒロは時空や運命を操る新たな法力の修練に挑む。師匠は妖艶な九尾の狐・タマモ――だが契約の対価は、しっぽのケアと大量発生した宇宙怪獣の駆除だった!?
温泉旅館で羽を伸ばしたり和装で出かけたりしつつ、怪獣の群れは新兵装で一掃。だがヒロとタマモの力比べでパワーが暴発し、クギがタマモに憑依されてしまい――!?
目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 18
感想
九尾の狐・タマモが規格外すぎる! クギに憑依して大丈夫なのか?
『目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい』18巻を読了。
今回、特に印象に残ったのは、表紙を飾っている九尾の狐・タマモの正体である。
どうやらタマモは、高次元の存在になりすぎた結果、普通の人間には認識できなくなってしまったらしい。
いや、強くなりすぎて見えなくなるって、どういうことだよ!
しかも、かつては皇族の身体に憑依できていたものの、現在のタマモは力が強大になりすぎて、普通の肉体では受け止めきれないという。
ところが、ヒロと行動を共にしているクギなら大丈夫らしい。
相性が良いということなのだろうが、何だか話の規模が大きくなりすぎている。
そして、もう一つ気になったことがある。
タマモ、クギに宿ったままヒロたちについていくのか?
あれほど強大な存在が神聖帝国を離れてしまって、防衛的には大丈夫なのだろうか?
九尾の狐・タマモは高次元に行きすぎて普通の人には見えない
今回のタマモの設定は、なかなか興味深かった。
九尾の狐という時点で普通ではないが、どうやら単に長生きしている強力な存在というだけではない。
高次元の領域にまで到達した結果、普通の人間とは認識する世界そのものが違ってしまっている。
だから、普通の人には姿を見ることすら難しい。
ヒロが第三法力を教わる際にも、タマモは周囲の時間をほとんど止めるようなことをしていた。
時間や運命に干渉できるというだけでも十分に反則なのに、本人はそれを自然に扱っている。
もはや神様みたいな存在ではないか。
ただ、そんなタマモにも問題が発生する。
ヒロと第三法力の感覚を共有したことで、現実世界との結びつきが強くなり、今度は単独で存在を維持するのが難しくなってしまったのだ。
えっ、ヒロと関わったせいで、そんなことになるのか?
ヒロ自身も原因の一端が自分にあると考え、タマモを見捨てるわけにはいかなくなる。
それにしても、普通なら高次元存在に助けてもらう側なのに、今度は高次元存在の存続を心配することになるとは。
相変わらずヒロの周囲では、予想外の問題が発生する。
昔は皇族に憑依できたのに、今は身体が耐えられない?
タマモの話とあわせて興味深かったのが、神聖帝国の皇統にまつわる事情である。
かつて神聖帝国では、皇帝が肉体を離れ、強大な精神体として存在し続けようとした。
そして、皇族の身体に憑依することで統治を続けていたという。
しかし、代を重ねるうちに複数の精神が混ざり合い、皇帝という存在そのものが壊れてしまったらしい。
いや、それは不老不死というより、かなり怖い話ではないか。
肉体を乗り換えれば永遠に生きられる。
言葉にすると便利そうだが、他人の精神まで取り込み続ければ、いずれ自分が何者なのか分からなくなる。
永遠に生きることが、必ずしも幸せとは限らないということなのだろう。
一方、タマモの場合は、存在する次元や力の大きさが問題になる。
今のタマモを受け入れようとしても、普通の肉体では耐えられない。
そう考えると、強大な力を持つことにも不自由があるらしい。
強すぎるからこそ、普通の世界では生きにくくなる。
この設定には少し考えさせられた。
クギならタマモの依代になれる? 相性が良すぎるのでは
そんなタマモの依代として選ばれたのが、クギである。
ヒロ自身も強大なサイオニックパワーを持っているが、強すぎるために依代としては適していない。
そこで、最も相性が良かったクギがタマモを受け入れることになる。
いや、クギは大丈夫なのか?
普通の肉体では耐えられないほどの存在を、自分の身体に宿すのだ。
相性が良いと言われても、少し心配になってしまう。
ただ、実際にタマモを宿したことで、クギの能力は大きく向上する。
苦手としていた第一法力まで扱えるようになり、尻尾も三本から五本へ増えてしまった。
尻尾まで増えるのか!
強くなったのは喜ばしいことなのだろうが、クギ自身がどこまで変わっていくのか気になる。
そもそもクギは、ヒロに仕えるために過去を消された人物である。
家族とのつながりも、それまでの人生も失っている。
その事情を知ったヒロが、クギを大切にしようと決意する場面も印象に残った。
本人の意思とは関係なく過去を奪われ、今度は強大な存在の依代になる。
クギにとっては、あまりにも大きな変化が続いている。
だからこそ、タマモを宿したことでクギが単なる便利な戦力として扱われるようなことにはなってほしくない。
ヒロには、これからもクギ自身を大切にしてほしいと思った。
タマモがヒロについていって、神聖帝国の防衛は大丈夫なのか?
そして、今回一番引っかかったのがここである。
タマモはクギに宿ることになった。
クギはヒロと一緒に行動する。
つまり、タマモもヒロたちと一緒に神聖帝国を離れることになる。
あれ? それって大丈夫なのか?
神聖帝国には、宇宙怪獣という厄介な脅威が存在する。
しかも今回、ヒロが放出した強大なサイオニックパワーに刺激され、宇宙怪獣の大群が押し寄せる事態になっていた。
タマモはその襲来を察知し、ヒロたちに知らせている。
時間や運命に干渉できるタマモの存在は、神聖帝国にとっても大きな意味があるはずだ。
そのタマモがヒロと一緒に行ってしまう。
もちろん、神聖帝国には強力な武官や艦隊がいる。
占術による未来予測もできる。
だから、タマモがいなければ防衛できないと決まったわけではない。
それでも、これほど規格外の存在が離れるとなれば、影響がないとは思えない。
神聖帝国の人たち、本当にそれでいいのか?
もっとも、タマモ自身にも事情がある。
ヒロと関わった結果、依代なしでは存在を維持できなくなってしまったのだから、単純に神聖帝国へ残れという話でもない。
それに、クギを神聖帝国へ置いていくという選択も、ヒロにはできないだろう。
理屈は分かる。
分かるのだが、やっぱり防衛面が気になってしまう。
今後、神聖帝国で何か問題が起きた時に、タマモがいないことが影響するのだろうか。
少し不穏なものを感じた。
クリシュナまで聖遺物化! もはや普通の宇宙船ではない
タマモだけでも十分に規格外なのに、ヒロの愛機クリシュナも大変なことになっている。
神聖帝国の研究施設で調べても、分からないことだらけ。
ヒロが搭乗すると出力が大幅に上がり、サイオニックパワーを利用して自己修復する可能性まであるという。
いや、もう普通の宇宙船じゃないだろ、これ。
もともとクリシュナは、小型艦とは思えないほど強力な機体だった。
それがさらに強化され、今や研究者たちにも仕組みが理解できない聖遺物になってしまった。
そして、宇宙怪獣との戦いでは新兵装「極光殲滅砲シャールンガ」が登場する。
巨大なプラネットイーターを、その背後の次元亀裂ごと消し飛ばしてしまう。
ちょっと待て。惑星を喰う怪物だけでなく、次元の裂け目まで消すのか!?
もう威力の比較対象がおかしい。
以前なら強力な宇宙船に乗った傭兵という印象だったヒロが、今では宇宙規模の脅威を相手に戦っている。
一戸建てを目指して自由に暮らしたいという当初の目的から、ずいぶん遠くへ来てしまった気がする。
本人は相変わらず気楽に暮らしたがっているのに、周囲の状況がそれを許してくれない。
この落差が本作らしい面白さだと思う。
ヒロ自身も強くなりすぎでは? それでも日常を大切にする
今回、ヒロは第三法力だけでなく、念動装甲や雷撃なども身につけている。
神聖帝国の武官たちとの修練では、相手の技を次々と吸収し、最後には集団で挑まれても圧倒してしまう。
生身でも戦争ができそうな強さである。
もう宇宙船に乗らなくても十分強いのでは?
とはいえ、ヒロ自身は強さを追い求めているわけではない。
できれば面倒事を避け、仲間たちと穏やかに暮らしたい。
研究や修練の合間には、ミミたちとデートを楽しんでいる。
エルマとの組手では、強化された彼女に締め上げられたり投げ飛ばされたりする場面もあり、思わず笑ってしまった。
宇宙怪獣を消し飛ばすほど強い男が、身近な相手にはこうして振り回されている。
このあたりのバランスがいい。
どれだけ力を得ても、ヒロが大切にしているものは変わらない。
仲間と食事をし、買い物をし、気楽に過ごす時間。
強大な力そのものよりも、そうした日常を守るために力を使っているように感じた。
帰るだけのはずが、最後まで事件に巻き込まれる
神聖帝国での問題も一段落し、いよいよグラッカン帝国へ帰ることになる。
ようやく落ち着くのかと思ったら、今度はクギが誘拐されてしまう。
帰るだけじゃなかったのか!
しかも、事件の裏にいたのは、失われたと思われていた皇統の生き残りたちである。
彼らはタマモの力を利用し、さらにヒロのサイオニックパワーまで使おうとしていた。
クギの身体を、壊れた皇帝の新しい依代にするつもりだったというのだから、何とも身勝手な話だ。
過去を奪われたクギを、またしても誰かの目的のために利用しようとする。
これは読んでいて腹立たしかった。
ただ、彼らが相手にしていたのはタマモである。
思いどおりに操れるはずもなく、ヒロが到着した時にはすでに制圧されていた。
そりゃそうだろう。相手を間違えている!
高次元の存在を利用して好きな未来を手に入れようという発想自体が、あまりにも危うい。
結局、神聖帝国の内部で起きた事件として、帝国側がヒロたちに謝罪することになる。
ヒロも謝罪を受け入れ、賠償について話をまとめる。
それにしても、最後まで事件が絶えない。
ヒロたちが神聖帝国を離れた後は、少しは落ち着くのだろうか。
まとめ|タマモとクギの今後が気になる18巻
18巻は、ヒロとクリシュナの強化もすさまじかったが、個人的にはタマモとクギの関係が最も印象に残った。
高次元の存在になりすぎて、普通の人には見えなくなった九尾の狐。
強大になりすぎた力を受け止められる肉体がなく、クギを依代にすることになる。
そしてクギ自身も、タマモを宿したことでさらに強くなっていく。
いや、ヒロの仲間たちはどこまで強くなるんだ?
クリシュナは聖遺物になり、ヒロは生身でも規格外の力を身につけ、クギには高次元存在まで宿っている。
もはや普通の傭兵一行とは言い難い。
それでも、ヒロ自身は仲間たちと穏やかに暮らしたいだけなのだから面白い。
ただ、気になることは残る。
タマモがクギと一緒に神聖帝国を離れて、本当に防衛は大丈夫なのか?
神聖帝国には独自の戦力もあるため、すぐに危機が訪れるとは限らない。
それでも、タマモほどの存在がいなくなる影響は気になるところだ。
そして、クギの身体にタマモが宿ったことで、今後どんな変化が起こるのかも気になる。
ようやく神聖帝国を離れ、グラッカン帝国へ帰るヒロたち。
帰国後には結婚という大きな予定も控えている。
でも、この一行が何事もなく帰って、平穏に結婚式を迎えられるとは思えないんだよな。
また何か、とんでもない事件が起こりそうな気がしてならない。
最後までお読み頂きありがとうございます。
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
最強装備宇宙船 17 レビュー
まとめ
最強装備宇宙船 18 レビュー
考察・解説
ストーリー・プロット
第1幕:保養地での休養と過去の消却に関する真実
- 【状況】ヒロたちは神聖帝国の大社で禊と祓えを終え、保養地の温泉宿で至れり尽くせりの休養をとっていた。
- 【発端】翌朝、ヒロがモエギ、コノハ、イナバに対し、クギが以前口にした「過去の消却」について尋ねる。
- 【行動】イナバらは、過去の消却が第三法力を用いて対象者を因果関係から切り離し、記録や記憶から消し去る儀式であること、落ち人に仕える巫女が身内から利用されたり人質にされる悲劇を防ぐための処置であることを説明する。
- 【変化】クギの名字「セイジョウ」や名前「クギ(供犠)」の由来が生贄を意味すると知ったヒロは強い不快感を抱くが、取り戻せない過去の代わりにクギをより大切に扱う決意を固める。
- 【次への影響】クリシュナの受け入れ準備が整ったという連絡が入り、ヒロたちは大社附属研究所へ移動することになる。
第2幕:大社附属研究所での調査と武官たちによる修練
- 【状況】ヒロたちはクリシュナを大社附属研究所へ運び込み、専門家たちによる解析を受ける。
- 【発端】第一人者ブーボらの調査により、クリシュナはヒロが乗った時だけ出力が跳ね上がり、自動修復や概念切断に近い性質を持つ「聖遺物」であることが判明する。一方、神祇省はクギの相談をきっかけに「落ち人を鍛える会」を発足させる。
- 【行動】武官たちがヒロを修練場へ連行し、実戦形式で法力戦闘を教授する。ヒロは攻撃を弾く「念動装甲」、手から放つ「紫電」、衝撃波などを瞬時に体得する。
- 【変化】ヒロは集団で襲いかかる武官たちを強力な念動装甲と紫電で一蹴し、修練場に大穴を開けるほどの威力を示す。
- 【次への影響】自身が過剰な力を得たと自覚したヒロは、第三法力(時空間・運命操作)の理論と修練に向かう。
第3幕:第三法力の開眼と上位存在タマモとの契約
- 【状況】ヒロは法力学者から時空間を引き延ばす力と、無限の分岐から望む未来を引き寄せる運命操作について講義を受ける。
- 【発端】講義の最中、時間を停止させて名前を呼ばれない上位存在(タマモ)が現れ、ヒロを自らの領域へ引き込む。
- 【行動】タマモはヒロに第三法力の感覚を直接共有・指導する見返りとして、滞在中の尻尾の手入れと、近く発生する宇宙怪獣退治への協力を要求する。ヒロは契約を承諾し、尻尾のブラッシングを行う。
- 【変化】タマモとの感覚共有によりヒロは著しく疲弊するが、時空間と運命の操作感覚を大きく体得する。また、ヒロが修練で放出したサイオニックパワーが次元境界を刺激し、宇宙怪獣が引き寄せられていることが判明する。
- 【次への影響】神聖帝国軍は緊急の未来予測を行い、第一即応艦隊を編成して宇宙怪獣の迎撃戦へ出撃する。
第4幕:宇宙怪獣の大量発生と「極光殲滅砲シャールンガ」による殲滅
- 【状況】ヒロたちはクリシュナとブラックロータスで第一即応艦隊に同行し、異次元から次々と出現する宇宙怪獣と交戦する。
- 【発端】第三波までは静観できたものの第四波以降はクリシュナやブラックロータスも迎撃に加わり、十五波を超える連続襲来によって甲種護衛艦に中破・大破の損害が出始める。第十六波の光子生命体七体をクリシュナが単艦で瞬殺した後、第十七波として傘の直径200kmにおよぶ超巨大宇宙怪獣プラネットイーターが出現する。
- 【行動】ヒロはクリシュナと同調し、重力子砲、念動衝撃砲、光輪兵器を同時駆動して敵群を全滅させる。さらに傘の直径が200kmにおよぶ超巨大宇宙怪獣「プラネットイーター」が現れた際、ヒロの意思に応じてクリシュナの四門の重力子砲が一本に合体し、「極光殲滅砲シャールンガ」が展開される。
- 【変化】ヒロが極光殲滅砲を発射すると、極彩色のエネルギーがプラネットイーターと次元の亀裂を完全に消滅させる。
- 【次への影響】24時間が経過して安全が確認され、一行は研究所へ凱旋するが、ヒロは帝国の歴史に関する禁忌に疑問を持つ。
第5幕:失われた皇統の真相とクルーたちとの個別デート
- 【状況】ヒロは神聖帝国で皇帝の話題が避けられる理由をフグルマに問い詰める。
- 【発端】フグルマは、1500年前に皇帝がアストラル体へと昇華して代々の皇族に憑依して統治を続けた結果、精神が破綻・暴走し、継承の儀で皇統が全滅・途絶した過去を明かす。その後、第三法力の修練に訪れたヒロとタマモが諍いを起こし、ヒロが全力でサイオニックパワーを流し込んだことでタマモの肉体がアストラル化して実体を失ったため、タマモは相性の良いクギの身体を借りて五本尻尾の姿で現れた。ヒロは責任を取ってタマモが一年間クギの身体を借りることを承諾し、クギは精密検査を受けることとなった。
- 【行動】ヒロは責任を取ってタマモがクギの身体を借りることを承諾し、さらにクルーたち(ミミ、ティーナ&ウィスカ、ネーヴェ、エルマ)と順番に個別で街の探索や温泉、シミュレーター戦などで過ごす。
- 【変化】研究者オウの測定により、ミミの「豪運」はヒロの無意識の運命操作と相乗効果を生んでいる特異点であることが判明する。また、エルマは第一法力による身体強化を修得し、白兵戦能力を飛躍的に向上させる。
- 【次への影響】すべての準備と交流を終えたヒロたちは、グラッカン帝国への帰国を決意し、出立前の儀式に臨む。
- 第6幕:クギ誘拐事件の発生と地下施設への単身突入
- 【状況】ヒロたちが大社での出立手続きと儀式を終えた直後、クギが姿を消す事件が発生する。
- 【発端】現場には高度な隠蔽法術と戦闘痕が残されており、禁軍武官ウツギの手による拉致であることが浮き彫りになる。
- 【行動】ヒロは他のクルーをブラックロータスに退避させ、オオカミ神主による「縁」を可視化する追跡占術と、メイの偵察情報を元に、単身で念動装甲をロケット状に変形・高速飛翔して神祇省本部の地下洞窟へ突入する。
- 【変化】立ち塞がる数多の魑魅魍魎を念動装甲による高速突破で粉砕し、最深部の重厚な扉の前で武官ウツギと対峙する。
- 【次への影響】因果操作の切断攻撃を無効化して攻勢に出るウツギに対し、ヒロは全力の雷撃と念動衝撃波を叩き込んで撃破する。
第7幕:皇統の企みの粉砕と神聖帝国の謝罪・帰国へ
- 【状況】ウツギを倒したヒロが重厚な扉を斬り壊して部屋に進入する。
- 【発端】部屋の中では、クギの身体を借りたタマモが、倒れ伏す20人以上の者たちを既に制圧していた。
- 【行動】タマモは、倒れている者たちが絶えたはずの「皇統の生き残り」であり、タマモとクギを犠牲にして壊れた皇帝の精神体にヒロの莫大なパワーを注ぎ込み、自分たちにとって都合の良い「正統」を取り戻そうとしていた企みを明かす。
- 【変化】企ては完全に粉砕され、事件は収束する。落ち人の巫女を生贄として誘拐されかけた大失態に対し、神聖帝国の政務・軍務・神事の幹部たちがヒロとクギの前に平伏して謝罪する。
- 【次への影響】ヒロは軍艇などの辞退代わりに金品や特産品・素材を受け取ることで手打ちとし、貴族三家との結婚が待ち受けるグラッカン帝国への帰路につく。
主要な転換点
1:クギの「過去の消却」と「供犠」の意味の判明
- それ以前の状況:ヒロはクギが過去を失っているという事実の背景や名前の由来を詳しく知らなかった。
- 出来事:イナバから、過去の消却が第三法力によって存在を過去の因果から切断する儀式であり、落ち人が巫女の身内を通じて利用され絶望する事故を防ぐための処置であることを聞かされる。
- 変化:ヒロはクギが一切の身内や過去を奪われた存在だと知り不快感を覚えたが、過去を取り戻せない代わりにクギを全力で慈しみ保護する決意を固めた。
- 次への影響:クギとの信頼関係がより強固になり、後のクギ誘拐事件で単身救出へ向かう強い動機となった。
2:愛機クリシュナの「聖遺物」認定と仕様解明
- それ以前の状況:クリシュナは単に出力が高く未知の構造を持つ小型戦闘艦として扱われていた。
- 出来事:大社附属研究所での調査により、ヒロ搭乗時のみ出力が跳ね上がり、自動修復機能や概念切断に近い性質を持つ「聖遺物」であることが判明する。
- 変化:クリシュナは単なる工業製品ではなく、ヒロのサイオニックパワーと共鳴して装備(機動光翼や念動光輪など)が再生成される存在であることが確定した。
- 次への影響:整備士双子の整備方針が確立し、後の宇宙怪獣戦で新兵器「極光殲滅砲シャールンガ」を展開・実証する結果となった。
3:武官たちとの修練による生身でのサイオニック能力(第一法力)の習得
- それ以前の状況:ヒロは生身での法力戦闘において、時間の減速や単純な力行使などの限られた技術しか使えなかった。
- 出来事:神祇省が立ち上げた「落ち人を鍛える会」で武官たちと集団戦を行い、攻撃を外へ弾く「念動装甲」や「紫電(雷撃)」、「念動衝撃波」などを体得した。
- 変化:生身であっても完全武装の兵士や大量の敵を一人で全滅させられるほどの白兵戦闘能力を獲得した。
- 次への影響:クギ救出戦において、洞窟内の魑魅魍魎の群れを高速移動で粉砕し、ウツギを紫電と衝撃波で撃破することができた。
4:上位存在タマモ(名前の言えないあの方)との契約とクギへの憑依
- それ以前の状況:タマモは誰にも認識されず、ヒロと感覚共有したことで単独での存在維持が困難になっていた。
- 出来事:ヒロはタマモから第三法力の手解きを受ける契約を結び、消滅を防ぐため相性の良いクギを依代として憑依させた。
- 変化:クギはタマモの能力を得て第一法力も容易に扱えるようになり、尻尾が五本に増加した。
- 次への影響:皇統の生き残りがタマモとクギを狙って誘拐事件を引き起こす直接のきっかけとなった。
5:「極光殲滅砲シャールンガ」による超巨大プラネットイーターの消滅
- それ以前の状況:傘の直径200kmにおよぶ超巨大プラネットイーターに対し、通常の攻撃手段では歯が立たないと思われていた。
- 出来事:ヒロが強力な主砲を求めた際、クリシュナの四門の重力子砲が一本に合体し、「極光殲滅砲シャールンガ」が展開・発射された。
- 変化:プラネットイーターと背後の次元の亀裂が一瞬で消滅し、測定不能な破壊力を実証した。
- 次への影響:宇宙怪獣の全襲来波(第十七波まで)が終息し、神聖帝国領の安全が確保された。
6:皇統の生き残りによるクギ誘拐事件と事件の全容解明
- それ以前の状況:途絶えたと思われていた皇統の生き残りが裏で暗躍していた。
- 出来事:禁軍武官ウツギらがクギ(タマモ)を拉致し、壊れた皇帝の精神体にヒロの莫大なパワーを注ぎ込んで復活させようとしたが、ヒロとタマモによって粉砕された。
- 変化:皇統の企てが潰え、神聖帝国の政務・軍務・神事の全幹部がヒロへ平伏して謝罪した。
- 次への影響:ヒロは賠償として金品や貴重素材を受け取り、グラッカン帝国への帰国手続きを完了させた。
ヒロを中心とした人物関係の変化
クギ
- 開始時:主と従者、サイオニック能力の指導役。
- 主な出来事:過去の消却と「供犠」の意味を知ったヒロにより、今まで以上に大切にされる。タマモが憑依したことで五本尻尾となり、能力が飛躍的に強化された。拉致された際にはヒロが単身で地下へ乗り込んで救出した。
- 巻末時:タマモを宿した状態を受け入れつつ、ヒロとの深い信頼と絆で結ばれた関係となった。
タマモ
- 開始時:認識の領域でのみ接触する名前の言えない上位存在。
- 主な出来事:第三法力の伝授と引き換えに尻尾の手入れや宇宙怪獣退治の契約を結ぶ。ヒロとの接触で実体維持が困難となりクギへ憑依、「タマモ」と名付けられた。
- 巻末時:クギの身体を借りてヒロたちの前に現れ、軽口を叩き合いながら同行する関係となった。
ミミ
- 開始時:夫と妻(メインオペレーター)。
- 主な出来事:研究者オウの測定により、ミミの現実運命改変能力(豪運)とヒロの無意識の運命操作能力が相互干渉して相乗効果を生んでいることが判明。街で着物デートを楽しんだ。
- 巻末時:互いの運命を引き寄せ合う存在として、変わらぬ強い愛と絆を確認し合った。
エルマ
- 開始時:夫と妻(サブパイロット)。
- 主な出来事:神聖帝国で第一法力による身体強化技術を学び、素手での白兵戦能力を大幅に向上させた。シミュレーター戦ではヒロの戦術眼に敗北した。
- 巻末時:格闘面でヒロを圧倒できる強さを得つつ、帰国後の結婚や領地問題についてヒロを支えるパートナーであり続けている。
ネーヴェ
- 開始時:回復中の元生体指揮ユニット、ブラックロータスのクルー。
- 主な出来事:自分が役に立っていない不安を抱えていたが、ヒロに心遣いされ、恋人繋ぎや抱きついてのキスなどのスキンシップを重ねた。
- 巻末時:不安を和らげ、焦らず体力をつけながらヒロとの絆を深めていく関係となった。
主人公の認識と周囲の評価
主人公自身の認識
- 自分は根が平民のゲーム好きであり、運と機体性能に恵まれただけの存在と捉えている。
- 事故やトラブルを嫌い、過剰な力(サイオニック能力)を持っても「やりたくない」「危険な化け物にはなりたくない」と考えている。
- 傭兵として品行方正・クリーンな商売を心がけ、危険な汚れ仕事や無用な殺生は避けて「庭付き一戸建て」で静かに暮らしたいと望んでいる。
周囲からの評価
- 神聖帝国の研究者や武官からは、「人間を超越した存在」「文字通り星系を爆発させかねない危険な猛獣」「精神論や物理法則を無視する不可思議な落ち人」として恐れられつつ極めて異例の国賓・信仰対象として扱われている。
- タマモからは「莫大なサイオニックパワーのポテンシャルを持つ者」と評され、クルーたち(エルマやティーナ)からは「目を離すとすぐ大事件や非常識な現象を起こす男」「存在がファンタジー」と呆れられつつ絶大に信頼されている。
認識の差が現れた場面
- 武官たちとの修練でヒロが「自分は戦闘艦のパイロットだ」と主張したのに対し、武官たちは「白刃戦で大立ち回りをする怪物」として扱い、実際にヒロが生身で紫電や念動爆弾を爆発させてグラウンドにクレーターを作った場面。
- 自身を「普通の人間」だと思っているのに対し、神聖帝国軍や研究者たちが「あの方(タマモ)と直接接して正気を保ち、感覚共有まで耐えきった人間外の存在」として珍獣扱いした場面。
- クギが拉致された際、ヒロが「いざとなったら大暴れして星系を人質にして脅す」と口にしたのに対し、コノハたちが「その言葉が冗談で済まない」と本気で恐怖・警戒した場面。
最強装備宇宙船 17 レビュー
まとめ
最強装備宇宙船 18 レビュー
登場キャラクター
傭兵団(ブラックロータス)
キャプテン・ヒロ(佐藤孝宏)
傭兵団のリーダーであり、仲間を大切にする人物。事勿れ主義だが身内に優しく、危機には真っ先に行動する。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・キャプテン。グラッカン帝国名誉子爵。プラチナランカー。
・物語内での具体的な行動や成果 武官たちとの修練で念動装甲や紫電を習得する。愛機クリシュナの極光殲滅砲シャールンガで巨大なプラネットイーターを消滅させた。クギ誘拐事件では単身で地下施設に乗り込み、ウツギを打ち倒して事件を解決に導く。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 神聖帝国の大失態により、帝国幹部たちから平伏されて謝罪と賠償を受けた。
ミミ
ヒロの第一のパートナーであり、愛嬌のある女性。ヒロを深く愛しており、クルーとの調和を保つ。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・メインオペレーター。
・物語内での具体的な行動や成果 艦のオペレーションや生活物資の調達を担当した。ヒロと二人で街へ出て着物デートを楽しんでいる。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 自身の現実運命改変能力(豪運)が、ヒロの無意識な運命操作と相互干渉する特異点と判明した。
エルマ・ウィルローズ
エルフの女性であり、常識人としてヒロを支える存在。普段は落ち着いているが酒好きである。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・サブパイロット。ウィルローズ子爵家令嬢。
・物語内での具体的な行動や成果 中型艦アントリオンのグラビティジャマーで宇宙怪獣の動きを制限した。ヒロとの組手やシミュレーター戦を行っている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 第一法力による身体強化技術を学び、白兵戦能力を向上させた。
メイ
ヒロに仕えるメイドロイドであり、完璧な給仕と戦闘能力を持つ。ヒロの命令に絶対の忠誠を誓う。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・メイドロイド。艦長代行。
・物語内での具体的な行動や成果 母艦の運用管理やショーコ先生の護衛を担当した。クギ捜索時には戦闘ボット軍団を率いて現場へ出動する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 高い処理能力と絶対的な戦闘力でブラックロータスを守り続けている。
ティーナ
ドワーフの整備士姉妹の姉。活発な性格で酒を好む。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・専属整備士。
・物語内での具体的な行動や成果 神聖帝国の技術者と共にクリシュナの解析と整備手順の確認を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 神聖帝国のサイオニックテクノロジーや組成変換技術を修得した。
ウィスカ
ドワーフの整備士姉妹の妹。姉と比べて落ち着いた性格を持つ。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・専属整備士。
・物語内での具体的な行動や成果 ティーナと共にクリシュナの解析作業と技術学習に尽力した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 クリシュナの自己修復仕様に困惑しながらも整備方針を確立した。
ネーヴェ
元はベレベレム連邦の生体指揮ユニット。ヒロに救われた恩義から好意を抱く。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・クルー。
・物語内での具体的な行動や成果 通常食を食べられるほど回復し、ミミの買い物に同行した。ヒロに自身の不安を打ち明け、スキンシップを重ねて絆を深める。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 身体強化処置により、未強化の一般人以上の体力を獲得した。
クギ(セイジョウ・クギ)
神聖帝国出身の狐耳の巫女。ヒロを「我が君」と呼び、心から仕える。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・サブパイロット見習い。巫女。
・物語内での具体的な行動や成果 過去の消却儀式によって家族や過去を失っていた事実が明らかになった。皇統の生き残りに拉致されたが、タマモの支援を得て自力で制圧する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 タマモを依代として宿したことで尻尾が五本に増え、第一法力も容易に扱えるようになった。
ショーコ
遺伝子工学の専門家であり、船医を務める女性。研究や健康管理に邁進する。
・所属組織、地位や役職 傭兵団(ブラックロータス)・船医。
・物語内での具体的な行動や成果 神聖帝国の研究者と交渉し、住民のDNAデータの収集を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 神聖帝国の遺伝子工学分野における交渉窓口として活動する。
ヴェルザルス神聖帝国(研究者・大社関係者)
ブーボ
頭に羽が生えた研究者。聖遺物研究の第一人者を自称し、テンションが高い。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・聖遺物研究者。
・物語内での具体的な行動や成果 クリシュナを聖遺物として認定し、解析作業を主導した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 クリシュナの戦闘データを取得して喜ぶ姿が見られた。
フグルマ
落ち人研究を行っている女性。若作りの外見を持つ。
・所属組織、地位や役職 大社附属研究所・落ち人研究者。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロへ神聖帝国の皇統消滅に関する歴史や失態を明かした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 過去に妄想小説を古文書風に自作し、弟子に誤解された経歴を持つ。
オウ
背中に赤い翼を持つ学者。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・学者。
・物語内での具体的な行動や成果 ミミとヒロの特殊な数値を測定した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 ミミの現実運命改変能力を評価している。
アメノ
艦船技術専門のエンジニア。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・艦船技術専門家。
・物語内での具体的な行動や成果 ブラックロータスの内装を称賛し、アントリオンのグラビティジャマーに関心を示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
オオカミ神主
大社で責任者を務めるオオカミ系の男性。
・所属組織、地位や役職 神祇省・大社責任者(神主)。
・物語内での具体的な行動や成果 武官たちの強引な修練についてヒロに謝罪した。クギ失踪時には縁を可視化する追跡の占術を執り行っている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 強力なサイオニックパワーを保持している。
タマモ(名前の言えないあの方)
主星系に存在する上位存在。豪奢な衣装を纏う九尾の美女の姿を取る。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・上位存在(アストラル体)。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロに第三法力を手解きした。実体を維持できなくなったため、クギの身体に宿って同行することになる。皇統の生き残りの企みを自ら制圧した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 ヒロから「タマモ」という名前を与えられた。
ヴェルザルス神聖帝国(武官・護衛官・軍関係)
モエギ
清楚な雰囲気を持つ女性武官。ヒロに興味を示している。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・武官。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロやミミの買い物を案内した。クギ捜索の際にはヒロの洞窟突入に同行している。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
コノハ
タヌキ耳を持つ女性武官。真面目な性格をしている。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・聖堂護衛官。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロの護衛を務め、クギ誘拐事件の報を受けて捜索の手配を行った。洞窟内では念動力の刀で敵を切り伏せている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
イナバ
無表情で感情が読みにくい女性武官。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・武官。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロに「過去の消却」の真実を説明した。逃げようとするフグルマの口を押さえて捕獲している。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
カシャ
第一即応艦隊の司令官。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国第一即応艦隊・司令官。
・物語内での具体的な行動や成果 宇宙怪獣迎撃戦にてヒロと通信を取り、連携を確認した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
ウツギ
長髪と角を持つ禁軍所属の武官。
・所属組織、地位や役職 禁軍・武官。
・物語内での具体的な行動や成果 クギ(タマモ)を拉致し、地下施設でヒロを足止めしようとした。首を斬られる結果を無効化して攻勢に出るも、ヒロの雷撃と念動衝撃波で敗北する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 事件後に重傷を負って倒れた。
ヴェルザルス神聖帝国(皇統・帝室)
皇統の生き残り
途絶えたと思われていた皇統の血を引く者たち。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・元皇統。
・物語内での具体的な行動や成果 タマモとクギを犠牲にし、壊れた皇帝の精神体にヒロのパワーを注ぎ込んで正気を取り戻させようとした。タマモによって返り討ちにされ全滅する。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 企みが破綻し、タマモの椅子として扱われた。
皇帝(アストラル生命体)
1500年前にアストラル体へ昇華した元皇帝。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・皇帝。
・物語内での具体的な行動や成果 代々の皇族へ憑依を繰り返した結果、精神が混ざり合い崩壊した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 主星系の地下でサイオニックパワーの塊として漂っている。
ヴェルザルス神聖帝国の滞在落ち人
セルゲイ
FPSに似た世界から来た落ち人。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・滞在落ち人。
・物語内での具体的な行動や成果 この巻では直接登場せず、フグルマの説明にて言及された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 無強化で垂直跳び3メートルを達成し、死亡してもリスポーンする特性を持つ。
メイヤー
RTSに似た世界から来た落ち人。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・滞在落ち人。
・物語内での具体的な行動や成果 この巻では直接登場せず、フグルマの説明にて言及された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 あらゆる攻撃で無傷であり、俯瞰視点での建築や味方配置の能力を持つ。
集団・部隊・勢力
保養地の按摩師たち
保養地の高級温泉宿で働く施術師たち。
・所属組織、地位や役職 保養地の温泉宿・按摩師。
・物語内での具体的な行動や成果 大社での儀式を終えたヒロやショーコ先生にマッサージを施した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
大社附属研究所の研究者・技術者たち
聖遺物やサイオニック技術、落ち人を研究する集団。
・所属組織、地位や役職 大社附属研究所・研究者・技術者。
・物語内での具体的な行動や成果 クリシュナの解析やデータの取得作業を行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
神祇省の巫女たち
神祇省に所属し、儀式や補助を行う女性たち。
・所属組織、地位や役職 神祇省・巫女。
・物語内での具体的な行動や成果 ヒロたちの追跡の儀式や、出立前の儀式を執り行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 特になし。
『新たな落ち人を鍛える会』の武官たち
神祇省が立ち上げた落ち人育成のための武官集団。
・所属組織、地位や役職 神祇省『新たな落ち人を鍛える会』・武官。
・物語内での具体的な行動や成果 修練場でヒロに念動装甲を指導し、集団で手合わせを行った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 ヒロの念動爆弾により修練場に大穴を開けられた。
ヴェルザルス神聖帝国第一即応艦隊(甲種護衛艦隊)
宇宙怪獣の迎撃任務に当たった帝国軍の艦隊。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国軍・第一即応艦隊。
・物語内での具体的な行動や成果 異次元から現れる多種多様な宇宙怪獣群と交戦した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 多数の小型艦が破砕・損害を受けたが、ヒロの支援を受けて戦い抜く。
禁軍
皇家直属の近衛部隊。
・所属組織、地位や役職 ヴェルザルス神聖帝国・禁軍。
・物語内での具体的な行動や成果 ウツギなどの所属者が登場し、他部隊との交流が少ないことが言及された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 皇統の生き残りと共に独自の任務に就いている。
宇宙怪獣(魑魅魍魎 / 結晶生命体 / 光子生命体 / プラネットイーター)
次元の亀裂から現れた異次元の危険生物群。
・所属組織、地位や役職 宇宙怪獣(魑魅魍魎)。
・物語内での具体的な行動や成果 神聖帝国領へ押し寄せたが、艦隊やクリシュナの極光殲滅砲により全滅した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 残骸の一部はヒロたちの報酬として回収された。
(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。
最強装備宇宙船 17 レビュー
まとめ
最強装備宇宙船 18 レビュー
展開まとめ
プロローグ
神聖帝国での休養
大社で禊と祓えの儀式を終えたヒロたちは、ヴェルザルス神聖帝国内の保養地へ移り、温泉やマッサージ、料理を楽しんでいた。ヒロは儀式よりも温泉とマッサージの方が身体を軽くしてくれたと感じ、ミミ、エルマ、ティーナ、ウィスカ、ネーヴェ、クギ、ショーコらと束の間の休息を過ごした。
一方、サイオニックパワーの影響によって大きく変化したクリシュナについて、神聖帝国の聖遺物研究施設で受け入れる準備が整った。通常の科学技術では解析不能な部分を抱えるクリシュナを調査できる可能性に、ティーナやウィスカたちは期待を膨らませた。
#1:込み入った話
クギが失った過去
翌朝、ヒロはモエギ、コノハ、イナバと話す中で、クギが以前口にした過去の全てを消却したという言葉について尋ねた。
イナバたちによれば、過去の消却とは第三法力を利用し、対象者の存在を過去の因果関係から切り離す儀式であった。対象者本人だけでなく、周囲の記憶や記録からも過去が失われ、儀式後の存在だけが新たな人間として残されるのである。
もともとは存在そのものを消す極刑を応用した術であり、やがて貴人への忘却刑、さらに落ち人へ仕える巫女を作る儀式へ改良されたものであった。
落ち人に接する巫女の家族や関係者が人質にされたり、落ち人を利用しようとした結果、落ち人が絶望して甚大な災厄を起こした過去があった。そのため神聖帝国は、巫女をあらゆるしがらみから切り離し、落ち人だけを支える存在へ作り変える道を選んでいた。
クギもその一人であり、家族も過去も失っていた。巫女の姓は清浄を意味するセイジョウで統一され、クギという名にも供犠、生贄という意味が込められていることを知ったヒロは、その扱いに強い不快感を覚えた。
しかし過去そのものを取り戻すことはできなかったため、ヒロは今後クギを大切にすることを改めて心に決めた。朝食を終えたヒロたちは、クリシュナに乗って大社附属研究所へと移動した。
#2:大社附属研究所
クリシュナの聖遺物認定
ヒロたちはクリシュナを大社附属研究所へ運び込んだ。
聖遺物研究の第一人者ブーボをはじめ、艦船技術、法力学、落ち人研究など各分野の研究者が集められ、巨大な聖遺物となったクリシュナの解析が始まった。
同時にヒロたちも研究対象となった。ヒロは地球での生活やこの世界へ来た経緯を尋ねられ、神聖帝国に滞在している他の落ち人についても知った。
FPSに似た世界を知っていたセルゲイは異常な身体能力を持ち、死亡しても復活する可能性がある存在だった。RTSに似た世界を知っていたメイヤーはほぼあらゆる攻撃で傷つかず、広範囲を俯瞰しながら建造物や味方を出現させる能力を持っていた。
さらに彼らもヒロと同じように、元の世界でゲームという形を通じて現在の世界に似た情報を知っていた。
ヒロ自身もゲームでは死亡後にリスポーンしていたため、この世界で本当に死亡した際に何が起こるかは不明だった。
クリシュナの調査では、ヒロが搭乗している時だけジェネレーター出力が大幅に上昇することが判明した。ジェネレーターは既存のサイオニック技術に似ながら、効率が桁違いだった。
さらにクリシュナはヒロからサイオニックパワーを受けることで自己修復する可能性まで示された。
重力子砲、念動衝撃砲、転移発射管、機動光翼などは一部既存技術との共通点があったが、念動光輪と光輪兵器についてはほとんど解析不能だった。
研究者たちは光輪兵器が物理法則や防御力を無視し、切断されたという結果そのものを押し付ける概念切断に近い性質を持つ可能性を考えた。
クリシュナは通常の小型艦から、ヒロのサイオニックパワーを前提として動く巨大な聖遺物へ変化していた。
落ち人を鍛える会
研究の合間、ヒロは神聖帝国各所から集められた武官たちに修練場へ連行された。
クギが、ヒロへ第一法力を十分に教えることができないと話したことをきっかけに、神祇省が新たな落ち人を鍛える会を立ち上げていたのである。
武官たちはヒロに念動装甲の使い方を教えた。
念動装甲は自分の周囲から外へ力を弾くという概念をまとわせる防御法であり、理屈の上では物理攻撃だけでなく光やレーザーまで防げるものだった。
ヒロは戦闘中に急速にその技術を身につけた。
さらに相手が放った雷撃を見て自分でも紫色の雷撃を再現し、念動衝撃波、念動装甲を応用した高速移動など、次々と新しい戦闘方法を吸収した。
一対一では勝負にならなくなったため武官たちは集団でヒロへ襲いかかったが、ヒロは広範囲へ強固な念動装甲を張り、その内側から雷撃を放って相手を圧倒した。
隠れて精神攻撃を仕掛ける相手に対しては、広範囲へ念動力を爆発させ、修練場に大穴を開けるほどの威力を発揮した。
修練の結果、ヒロは生身でも完全武装の兵士たちと戦争ができるほどの力を得た一方、自身のサイオニックパワーが閉鎖空間で使うには危険すぎることも理解した。
武官たちが強引に修練を行わせた背景には、複数の占術師がヒロにこの経験が必要になるという啓示を受けていた事情もあった。
落ち人と異世界の情報
研究所ではヒロだけでなく、ミミたちもそれぞれの経験や種族について調査を受けた。
ミミはグラッカン帝国、エルマはエルフ文化、ネーヴェはベレベレム連邦での体験を伝えた。研究者たちは国外の情報や娯楽にも強い関心を示した。
ヒロはホロムービーなどを提供し、テツジンで作った料理も振る舞った。
科学技術とサイオニック技術の交流が進む一方、ティーナとウィスカはクリシュナの理解不能な構造に頭を抱え続けた。
クリシュナはヒロのサイオニックパワーを取り込むことで出力を増大させ、通常の航宙艦という枠から完全にはみ出していた。
ヒロはもともと重巡洋艦並みの出力を持つ小型艦だったのだから、異常さがさらに増しただけだと割り切った。
#3: 向こう側
第三法力の修練
次にヒロは、時空間や運命へ干渉する第三法力について説明を受けた。
時間操作とは、時間の最小単位を引き延ばしたり圧縮したりする力だった。ヒロが息を止めた時に周囲の時間が遅く感じられる能力も、一秒を何倍もの時間として使っている状態だと説明された。
理論上は極限まで修練すれば、一瞬をほぼ無限に引き延ばすことも可能だった。
運命操作は無数に存在する未来の可能性から、自分が望む結果へ繋がる未来を引き寄せる能力だった。
ヒロはこれまで自分がトラブルばかり引き寄せていることから、自分自身が無意識にそうした未来を選んでいる可能性に嫌な納得を覚えた。
そこへ以前からヒロへ接触していた名前すら口にされない九尾の女性が現れた。
彼女は周囲の時間をほぼ停止させ、ヒロを自分と同じ認識領域へ引き込んだ。
ヒロは彼女をタマモと呼ぶようになり、第三法力の指導を受ける条件として、滞在中に尻尾の手入れをすることと、近く起こる宇宙怪獣の大量発生に協力することを約束した。
タマモによれば、ヒロが武官たちとの修練で放出した強大なサイオニックパワーによって次元境界が刺激され、魑魅魍魎とも呼ばれる宇宙怪獣が神聖帝国領へ押し寄せようとしていた。
ヒロはタマモと感覚を共有して第三法力を体験したが、通常の人間には処理できないほど膨大な情報を知覚し、激しく消耗した。
それでも以前より時空間と運命の感覚を理解できるようになった。
#4: 極光殲滅砲
宇宙怪獣との迎撃戦
タマモからの情報を受けた神聖帝国軍は未来予測と異次元の偵察を行い、宇宙怪獣襲来が事実であることを確認した。
第一即応艦隊が編成され、ヒロたちもクリシュナとブラックロータスで出撃した。
クリシュナはこれまでとは桁違いの能力を発揮した。
空間と時間を圧縮するように距離を一瞬で跳び、光子生命体の集団へ接近すると、重力子砲、念動衝撃砲、光輪兵器を同時に使用して短時間で敵を殲滅した。
敵の光線攻撃さえ、クリシュナのシールドへ到達する前に軌道を曲げられた。
やがて直径二百キロ近い巨大なプラネットイーターが出現した。
以前遭遇した個体よりも巨大だったが、ヒロは自分のサイオニックパワーが複数の恒星系を吹き飛ばせる規模ならば、惑星一つを喰らう存在にも対抗できると考えた。
その意思に呼応するようにクリシュナが変化した。
四門の砲が一つへ束ねられ、巨大な光の陣が展開され、極光殲滅砲シャールンガと表示された新兵器が出現した。
ヒロが発射すると、極彩色の莫大なエネルギーが放たれ、プラネットイーターだけでなく、その背後の次元亀裂まで消し去った。
神聖帝国の研究者たちは威力どころか、どのような原理で相手を消滅させたのかすら測定できなかった。
既存の概念兵装と似ている可能性はあったものの、詳細は不明なままだった。
最後の宇宙怪獣出現から二十四時間が経過すると脅威の終息が宣言され、艦隊は撤収した。
ヒロたちは宇宙怪獣の残骸の一部を報酬として受け取った。
#5:アンタッチャブルな色々
失われた皇統
宇宙怪獣騒動の後、ヒロはヴェルザルス神聖帝国で皇帝や皇家の話をほとんど聞かないことに疑問を持った。
周囲が露骨に話題を避けたため、ヒロはフグルマから過去の事情を聞き出した。
かつて神聖帝国の皇帝は、大規模なサイオニックパワーを集積し、自身の精神を肉体から解き放って永続的に帝国を統治しようとした。
儀式は成功し、皇帝は強大なアストラル生命体となった。
当初は誰にも認識できなかったが、やがて同じ皇統の血筋を持つ者へ憑依できることが判明した。
皇帝は代々の皇族へ憑依し、その精神を取り込みながら帝国を統治し続けた。
しかし長い年月の中で、何人もの皇族の精神が混ざり合い、皇帝という存在そのものが壊れていった。
それが神聖帝国で皇統が事実上失われた原因だった。
タマモの依代
タマモはヒロと第三法力の感覚を共有したことで、これまで隔絶されていた側から現実側へ強く引き寄せられていた。
その結果、単独では存在を維持し続けることが難しくなった。
タマモを放置すれば消滅する可能性があると知ったヒロは、原因の一端が自分にある以上、見捨てられないと考えた。
ヒロ自身はサイオニックパワーが強すぎて依代には向かなかったため、最終的にもっとも相性が良かったクギへタマモを宿すことになった。
クギは動揺しながらも、ヒロの役に立てるならと受け入れた。
タマモが宿ったことで、クギのサイオニック能力は大幅に強化され、苦手だった第一法力まで容易に扱えるようになった。尻尾も三本から五本へ増えた。
ミミの豪運
調査の中では、ミミが持つ異常な幸運についても研究された。
ミミ単独でも幸運な傾向はあったが、ヒロと行動を共にしている時にはその特徴がさらに強く現れていた。
研究者は、ミミの性質がヒロの無意識の運命操作能力へ干渉し、互いの能力を増幅している可能性を考えた。
つまりミミの豪運とヒロの望む未来を引き寄せる力が組み合わさり、二人にとって有利な結果を発生させ続けている可能性があった。
ヒロは、ミミとの関係が悪化した場合に幸運が逆転するような事態だけは避けたいと考えたが、ミミはこれからも仲良くいるから問題ないと断言した。
#6:デートは平等に
ミミとのデート
研究と修練に時間を取られ、ミミたちと個別に過ごす時間が減っていたため、ヒロはミミと街へ繰り出した。二人は道行く人におすすめの店を尋ね、最新の服飾生産機械を備えた着物店で小振袖と着物を仕立てて着替え、和装でのデートを楽しんだ。
仲間たちとの時間
ミミとのデートが周知されたことで他のクルーとも個別デートをすることになり、ヒロは順番に一日ずつ過ごした。 ティーナとウィスカとはクリシュナの整備と解析に付き合い、ヒロが注力するたびに装備が新品として再生成されるため追加武装はメンテナンスフリーであるという結論に至った後、客室露天風呂付きの温泉宿で二人を労った。
ネーヴェとは宿で過ごし、役に立っていない不安を吐露する彼女を抱き寄せてスキンシップを深めた。 エルマとは第一法力で身体強化された彼女と組手を行って締め上げられた後、シミュレーター戦で戦術眼を活かして勝利を収めた。
その後、検査入院を終えて戻ってきたクギの身体を使ってタマモが現れ、クルーたちに挨拶を交わした。事態に一通りの区切りがついたヒロたちは、グラッカン帝国への帰国を決意した。
#7: 後は帰るだけ (帰れるとは言っていない)
帰国準備
第三法力の修練、クリシュナの調査、宇宙怪獣戦、タマモの問題にも一応の区切りがついたため、ヒロはグラッカン帝国へ帰ることを決めた。
ブーボやフグルマたちは研究期間が足りないとして数年単位での滞在延長を求めたが、ヒロには帰国後、ダレインワルド伯爵家への婿入りやクリス、セレナ、エルマらとの結婚に関する予定が控えていた。
ヒロはクギの恩師や世話になった者たちへ挨拶した後に出発するつもりでいた。
しかし出発前の儀式を終えた直後、クギが姿を消した。
クギだけでなく神祇省の職員や護衛の武官も複数行方不明となり、待機場所には戦闘痕と高度な隠蔽法術が残されていた。
ヒロは他のクルーをブラックロータスへ避難させ、メイや神祇省と共にクギの捜索を始めた。
神祇省はヒロとクギの縁を利用する追跡法術を行い、クギのいる方向を特定した。
メイの調査からは、禁軍に所属する武官ウツギが事件へ関わっている可能性も浮かび上がった。
ウツギとの戦い
ヒロは他の者を待たず、自身のサイオニック能力による高速移動で追跡した。
反応は神祇省本部の地下を示していた。
地下へ突入したヒロの前にウツギが立ちはだかった。
ウツギは念動装甲すら突破できる刀と高度な法力を扱い、ヒロが空間と因果を操作して首を斬った結果そのものを押し付けても無効化した。
それでもヒロは正面から技量を競う必要はないと考え、自身の圧倒的なサイオニックパワーを利用した雷撃を浴びせ続けた。
ウツギの防御を物量ならぬ出力で押し潰し、最後には念動衝撃波まで叩き込んで戦闘不能にした。
皇統の生き残り
最深部でヒロが見つけたのは、クギの身体を使って表へ出ていたタマモだった。
タマモの周囲には二十人以上の者たちが倒れていた。
彼らは途絶えたと思われていた皇統の生き残りだった。
皇統の生き残りたちはタマモを支配し、その第三法力で自分たちに都合の良い未来を実現させようとしていた。
さらに壊れた皇帝の精神体へヒロの莫大なサイオニックパワーを注ぎ込み、正気を取り戻させたうえでクギの肉体を新たな依代にしようとしていた。
そのためにはタマモとクギを犠牲にし、ヒロの力まで利用するつもりだった。
しかしタマモは彼らの思惑通りに支配されるような存在ではなく、ヒロが到着した時には既に全員を制圧していた。
タマモは、運命操作にも限界があり、大きな歴史の流れそのものを都合よく変えることは難しいと説明した。
皇統の者たちが望んだような未来を無理に作れば、術者自身にも甚大な代償が生じる可能性が高かった。
ヒロはクギとタマモが無事であることを確認し、事件は収束した。
エピローグ
神聖帝国の謝罪
落ち人であるヒロを鎮める役目を持つ巫女クギが、帝国内部の者によって誘拐され、生贄として利用されかけた事実は、神聖帝国にとって重大な失態となった。
神事、政務、軍務を担う高官たちはヒロとクギの前へ集まり、揃って謝罪した。
ヒロは大勢に平伏され続けても困るとして、謝罪自体は受け入れた。
神聖帝国側は賠償として護衛官や艦船を提供する案も出したが、ヒロは自分の傭兵稼業では神聖帝国の護衛官と相性が悪いと判断した。
彼らは知的生命体の命を奪うことを極端に避けるため、宙賊を殺す必要もある傭兵の仕事には向かなかった。
最終的にヒロは金銭と、通常では入手しづらい神聖帝国の品々を受け取る方向で話をまとめた。
クギとタマモの問題、第三法力の修練、クリシュナの調査にもひとまず目処がついた。
ヒロたちは今度こそグラッカン帝国へ戻り、待ち受ける結婚や今後の生活へ向かうことになった。
最強装備宇宙船 17 レビュー
まとめ
最強装備宇宙船 18 レビュー
最強装備宇宙船 一覧

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。

あらすじと考察は本文で詳しく解説。
その他フィクション

Share this content:

コメント