どんな本?
高校生の異世界転移に巻き込まれたムコーダは、戦闘面では全くの無能だったので戦争に巻き込まれ無いように別の国へ行く。
その道中に、ムコーダの料理に魅入られた伝説の魔獣フェンリルが仲間に加わり、さらに生まれたばかりのスライムも仲間になる。
その後、中身は中年で見た目は可愛いピクシードラゴンもムコーダの作るご飯に釣られて仲間になってしまう。
アニメ化?
読んだ本のタイトル
#とんでもスキルで異世界放浪メシ 10 ビーフカツ×盗賊王の宝
著者:#江口連 氏
イラスト:#雅 氏
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あらすじ・内容
伝説のお宝ゲット!貯まったお金の使い道は……!?
とんでもスキルで異世界放浪メシ 10
「勇者召喚」に巻き込まれ、現代日本から異世界へとやってきたサラリーマン、ムコーダ。彼は創造神様の神託に導かれ、フェル達と共に訪れた洞窟で伝説の「盗賊王」が遺した宝を手に入れる。金銀財宝や貴重な魔道具が並ぶ「盗賊王の宝」の中、ムコーダが見つけた1枚の石板と1冊の本。それらにはこの異世界ではありえない文字――日本語が書かれていた! 600年前、ムコーダと同じように日本から召喚されたという賢者。彼が辿った数奇な運命と、後世に遺したメッセージとは――!?
そんなとんでもないブツを手に入れても、ムコーダ一行はいつも通り。自宅でのんびり過ごしたいムコーダだけど、フェル達にねだられて隣国にあるという難関ダンジョンに挑むことになってしまう。そしてその道中、ムコーダはこれまで貯まりに貯まり続けていたお金の使い道を思い付くが……?
前巻からのあらすじ
肉!肉!肉!肉だぁ!!!使い魔3匹と孤児達の肉への欲求は果てしない。
肉ダンジョンと呼ばれるローセンダールのダンジョンに来たムコーダ一行。
いつものように商業ギルドの紹介で家を借りて、冒険者ギルドで塩漬け案件を解決するため依頼を受けると、オーク達の上位個体の肉を獲って来て欲しいと言う。
それでダンジョンに潜ると1階層で狩をしている孤児院の子供達と出会い、この後の話にも関わって来る。
ダンジョンの深い所まで行った。
ムコーダ達は、、全てのモンスターを狩り尽くしてしまう。
これ以上は狩れないと言って帰ってきてモッ焼きを作ると・・・
感想
盗賊王の宝を発見してその中に日本語で書かれている石板を見つけた。
日本語を思わず呟いたら、壁が反応して転移魔法の事が書いてある本もあった。
よく見たら日本語で書いてある本だった。
書いた人はムコーダより4年前に召喚された日本人。
召喚されて無能だからと捨てられたといより、ラノベ知識を駆使して捨てられるように仕向けたようだ。
そして捨てられた後は、賢者の能力を駆使して冒険者カズとして活躍。
そんな冒険の中で魔族と出会い、魔族が多く住む大陸に行ったらしい。
その時に、本の転移魔法を開発したらしいが、、
その後の本の中身の大半が出会った嫁さん達の惚気らしく、ムコーダにとって重要転移魔法の事はチョロっと書いてある始末w
そんな事を知りながらも。。
フェルが絶対に魔族のいる大陸に行きたいと言い出すので、読まなかった事にしてカレーリナに帰還する。
そして、冒険者ギルドで盗賊王の宝から出て来た物で宝飾として豪華な物を国王に献上する事を決める。
そして、エルマン王国に行くのだが、、
ダンジョンに行く途中のヒルシュフェルトの街のギルドマスターが、S級ランクの冒険者ムコーダにタイラントフォレストパイソンを討伐してくれと泣きついて来た。
あまりにも哀れだったので緊急クエストを受けるムコーダ。
そして、タイラントフォレストパイソンを討伐して、頭がストレスで寂しいギルドマスターに「神薬 毛髪パワー」を渡したら余計に号泣される。
また臨時収入があったムコーダは、溜まりに溜まった金を使うためにヒルシュフェルトの孤児院へと赴く。
ついでに加護をくれた神達の教会にも寄付すると言う。
ヒルシェフェルトの孤児院でムコーダは料理を振る舞い、さらに院長のマジックバックに肉ダンジョンで狩った肉を分け。
さらに寄付金を麻袋2つ分の金貨を渡す。
これで多少は楽になるかもしれない。
さらに、女神ニンニルの教会に行くと、、、
なんかショボい。
それでも寄付金を渡して。
女神キシャール、女神ルカ、女神アグニの教会にも同じ金額を寄付して終わる。
そして、ダンジョンのあるブリクストの街へ到着。
いつものように一戸建てを借りようとするのだが、、
なかなか見つからない。
そのせいで遅くなってしまい、翌日はダンジョン用のご飯を作るためにあて。
ブーブー言う3匹を抑えながらも準備をして、神達にもお供え物をしてとしていたら。。
最後に主神デミウルゴスからダンジョンの最下層にいる存在には気を付けろと言う。
それにドン引きするムコーダ。
でも、彼の従魔達は止まらない。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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展開まとめ
第一章 謎の石板
転移の魔道具と日本語の石板
ムコーダは石板を見つめ、日本語で書かれた文字に驚いた。その石板には魔法陣と象形文字のような文様が刻まれ、中心には「転移の魔道具」と明記されていた。仕掛けを作動させると、中から日本語で書かれた本が現れた。そこには、この石板と本の制作者が日本人であり、召喚された異邦人であること、そして転移の魔道具の詳細が記されている旨が述べられていた。ムコーダはフェルに知られることを避け、石板と本をアイテムボックスに隠した。
魔法陣の発見と転移の選択
一行が合流し宝を回収する中、スイとドラちゃんが地下に描かれた魔法陣を見つけた。フェルの見解では、それは転移の魔法陣であり、かつて短距離転移に用いられていた技術の遺物とされた。ムコーダは帰路の過酷さを思い出し、魔法陣の使用を決意する。行き先は不明で不安はあったが、仲間たちの戦力に安心し、フェルの魔力によって転移を実行した。
転移後の戦闘と脱出
転移先はブラックバブーンの縄張りであり、群れに囲まれた。フェル、ドラちゃん、スイが迅速に応戦し、ムコーダを背に乗せたフェルが突撃。三体の活躍により、敵を次々に撃破した。一行は縄張りを突破し、ようやく安全地帯にたどり着いた。ムコーダはスイの戦闘好きな性格が仲間の影響であることを思い出し、複雑な心境に陥った。
収穫の喜びと晩餐
今回の冒険で得た多くの財宝により、仲間たちは夕食を楽しみにしていた。街道沿いの空き地で野営し、夕飯にはフェルの希望でビッグバイトタートルを使ったすっぽん鍋が提供された。〆の雑炊に続き、スイの希望でケーキ、ドラちゃんのためにプリン、フェルにはショートケーキが振る舞われた。皆が満足げに食事を楽しむ中、ムコーダは静かにコーヒーを啜りながら、仲間たちの笑顔を見守った。
深夜の読書と過去の手がかり
夜、ムコーダは布団の中でLEDライトを灯し、盗賊王の宝の中にあった本を取り出した。それは、同じく召喚された日本人が遺した記録であり、転移の魔道具の使用法だけでなく、異世界での体験や知識が記されている可能性があった。ムコーダは興味と緊張を胸に、そのページを開いた。
第二章 賢者の自叙伝
異世界に召喚された大学生・松本和希
書かれていた本は、松本和希という日本人が記した自叙伝であった。彼は2014年、大学生だった頃にアスタフィエフ王国へと召喚され、他に2人の日本人も共に召喚された。国王らの態度は傲慢で、衣装や言動から国の危機感は見受けられず、和希は使い潰される危機を感じていた。
スキルの隠蔽と辺境への追放
和希は自らのステータスを確認し、賢者として全属性魔法に適性を持ち、魔法の深遠という固有スキルを有していた。彼はステータスを書き換え、無能を装って「異世界の学生」として処理され、辺境に追いやられた。その森で兵士に捨てられたが、習得した魔法を駆使して難なく脱出した。
冒険者としての旅と魔族領への興味
和希は隣国スレザークで冒険者「カズ」として登録し、自由に旅を続けた。魔族の地に興味を抱き、護衛として魔族領の村へ赴いた。そこでは、青い肌や蝙蝠の羽を持つ魔族たちとの交流が始まり、精神系魔法や飛行魔法、身体強化など多様な魔法を学んでいった。
種族ごとの魔法習得と修行の日々
ダークエルフや獣人、オーク、ゴブリンらから、身体強化や付与魔法、ポーション製作の技術を学び、和希の知識と実力は飛躍的に向上した。彼はこの地の魔族が異大陸から来た子孫であり、魔族領が半島部分であることを知った。
未知の大陸への憧れと転移魔法陣の研究
魔族たちが来たとされる大陸への興味を募らせた和希は、転移魔法陣の研究書を手に入れた。研究者オルヴォ・マイヤネンの記録を読み込み、転移には双方向の魔法陣が必要であり、遠距離転移は極めて困難であると理解した。
携帯型転移魔道具の開発と挑戦
和希は片道のみ使用可能な携帯型転移魔道具の開発に着手し、1年後に完成させた。初回は大海の途中で力尽きたが、魔道具によって帰還。その後さらに1年修行を重ねて再挑戦し、ついに新大陸に到達した。
運命の出会いと嫁たちの惚気
魔族の少女ジェナとの出会いにより和希は結婚し、共に旅を続けた。巨人族の島ではヴァウラを、故郷の大陸ではエルフのリュドミラをそれぞれ嫁に迎え、3人の妻との甘い生活を送ることとなった。
大陸間の旅と三人の嫁のエピソード
和希は携帯型転移魔道具により、各大陸を嫁たちと共に巡った。最終的にはそれぞれの故郷にも転移可能となり、その条件として魔道具に向かって日本語で各嫁への愛の言葉を叫ぶ必要があるという仕組みを遺した。
エリクサーと賢者の晩年
和希は寿命延長効果を持つエリクサーをダンジョンで発見し、寿命が3倍に延びた。彼は3人の妻との間にそれぞれ子をもうけ、最終的には最愛の者たちに看取られる人生を送ったと綴っていた。
読後のムコーダの困惑と落胆
本を読んだムコーダは、転移魔道具の起動条件に困惑し、和希の惚気の連続に辟易した。内容の大半が惚気と感じた彼は、睡眠時間を削ったことを後悔しつつも、かすかな実用性に希望を見出していた。
第三章 なかったことにしよう。うん、それがいい。
そぼろ丼と徹夜の代償
ムコーダは昨夜、和希の自叙伝を徹夜で読んでいたため寝不足であり、朝食には作り置きのそぼろ丼を手抜きで提供した。その結果、フェルたちに不評を買ったが、トッピングを加えてなんとか場を収めた。ムコーダは転移魔道具の仕様に憤りつつ、転移の可能性を完全に否定し、石板や本の存在を「なかったこと」にしようと心に決めた。
カレーリナの街への帰還と再会
旅の帰路は順調で、ムコーダたちは無事にカレーリナの街へと帰還した。街の門兵であるバルテルとペーターとの再会も果たし、子どもたちの学習進捗についても確認した。ペーターは努力して読み書きを身につけており、全体として順調な様子であった。
宴会の準備と重ね鍋の調理
ムコーダはアルバンが育てた白菜を見て、ダンジョン豚のバラ肉と合わせて「白菜と豚バラの重ね鍋」を作ることを決意した。ポン酢やゴマダレ、ピリ辛味噌味の鍋も併せて用意し、ロッテや女性陣の協力を得て準備を進めた。料理は手軽で美味しく、大勢での宴会に適していた。
鍋を囲む宴と和やかな時間
宴会が始まると、子どもたちや元冒険者、奴隷として暮らす者たちがそれぞれ楽しんだ。フェルは野菜嫌いを主張しながらも結局鍋を完食し、場の雰囲気は和やかであった。ムコーダは皆の食欲に応じておかわりを用意し、鍋とビールの相性に感心する一同の様子も描かれた。
ダンジョン産の高級肉と冒険の記憶
鍋に使われた肉がダンジョン豚の上位種であることが明かされ、元冒険者たちは驚愕した。ダンジョンでフェルたちが上位種を狩り尽くした事実に元冒険者たちは戦慄し、ムコーダの非凡さを再認識した。本人は否定したが、皆からは「猛者」として見られていた。
神への供物と梅酒の献上
宴の後、ムコーダはデミウルゴスへの供物を準備した。今回は特別に日本酒に加えて梅酒を3種取り寄せ、さらに宴で作った鍋料理も併せて供えた。梅酒にはそれぞれ特徴があり、ムコーダ自身も興味を抱いていた。
転移魔道具の真意と神の意図
ムコーダは盗賊王の宝に含まれていた転移魔道具についてデミウルゴスに報告し、その存在の意図を問いかけた。神ははじめ戸惑いを見せたが、最終的には「同郷の者への贈り物」として自由意思に任せる姿勢を取った。これにより、ムコーダは転移魔道具の使用を断念し、秘密として封印することを決意した。
穏やかな夜の終わり
すべてを終えたムコーダは、転移魔道具の存在をフェルたちには秘密にしておくと改めて決意した。神の後押しもあり、自らの選択に安心を覚えながら、安らかな眠りについた。
神々への供物と歓喜の反応
ムコーダは神々に供える料理として、宴で提供した三種の鍋料理を準備した。寄せ鍋、ゴマダレ味、ピリ辛味噌味の鍋は、それぞれ異なる風味を持ち、ムコーダはこの供物をもって神々の満足を狙った。結果として神々は大いに喜び、特に鍋料理の味を絶賛した。ニンリルは酒が無かったことに不満を漏らしたが、全体として供物の評価は上々であった。
新たな料理への期待と供物の受領
鍋料理が神々に好評だったため、ムコーダは次なる供物の内容に頭を悩ませた。ニンリルや他の神々は、すでに次の供物への期待をあらわにしていた。フェルたちには供物の内容は伏せられたが、ムコーダの中では次回の献立として「うどん鍋」などが候補に挙がっていた。
忘れたい現実と目を逸らす決意
鍋の後片付けを終えたムコーダは、ふと転移魔道具の存在を思い出した。彼はその事実に再び悩まされたが、自らの決意を再確認し「なかったことにしよう」と心に誓った。日本へ戻るという選択肢の誘惑に抗う中で、ムコーダは自らが築いた新たな生活と絆を選ぶことにした。
温かな夜と自己肯定
夜、布団に包まれながらムコーダはスイの寝言を聞き、平穏な日常に癒やされた。彼は神々や仲間たちとの関係、食事を通じて得られる幸せを再確認し、異世界での生活が自身にとって居場所になっていることを実感した。転移魔道具の存在は封印され、ムコーダの心には穏やかな満足が広がっていた。
第四章 ちょっとほっこり&え、そゆこと?
宿屋でのくつろぎと久々の休息
ムコーダ一行はカレーリナの宿屋「かなで亭」に宿泊し、久々の屋根のある生活を満喫した。風呂やベッド、広い部屋での就寝は快適であり、各々がくつろぎの時間を過ごした。フェルやスイも、それぞれ布団やベッドに収まって休んでいた。
朝食の準備とスイの意外な一面
翌朝、ムコーダは宿屋の厨房を借りて朝食を用意した。メニューはダンジョン牛と玉ねぎを使った牛丼風の料理であり、スイが玉ねぎの皮むきを手伝った。スイは過去の経験から玉ねぎが辛いことを学習しており、賢く成長していた様子が垣間見られた。
冒険者ギルドでの報告と収穫の確認
食後、ムコーダたちは冒険者ギルドへ向かい、これまでの探索成果を報告した。ギルドではエルランドが待ち構えており、魔物素材や転移魔道具を含むアイテムの取り扱いに関して一連の確認が行われた。ムコーダは転移魔道具に関する情報の取り扱いについて厳重な管理を依頼し、対応を一任した。
ギルド内での整備と鑑定の準備
ギルド側は、ムコーダが提出した多数の素材を保管するため、急ぎ倉庫と保冷室の整備を進めた。転移魔道具の鑑定は特別な部屋で実施されることとなり、慎重な対応が取られた。ムコーダはそれらの調整に巻き込まれつつも、ひとまず休息の時間を得た。
夕食と次なる献立の模索
宿へ戻ったムコーダは、夕食にすき焼きを用意した。上質なダンジョン牛を使った料理に一行は満足し、神々への供物としての候補にも浮上した。ムコーダは次回の供物に何を用意するか考えながら、平穏な一日の締めくくりを迎えた。
神々への供物と個性豊かな反応
ムコーダは夜、神々への供物を順に渡した。まずニンリルはケーキを早々に受け取り、興奮しつつも一気に食べてしまう様子に他の神々が呆れていた。次に、美容志向のキシャールには泥パックを含む美容品が贈られた。キシャールは興味津々で早速使用する意向を示した。ビールを愛するアグニは供物を受け取ると即座に帰っていった。ルカはアイスと鍋料理を受け取り、満足げにその場を去った。酒好きのヘファイストスとヴァハグンにはスコッチウイスキーが贈られ、二人は上機嫌で帰路についた。ムコーダはその奔放な反応に呆れつつも神々の供物を無事に終えた。
テナント拡張と女神の願い
供物のやりとり後、キシャールがムコーダに現在のレベルを尋ねた。ムコーダは確認の結果、レベル78に到達していたことを報告した。次のテナント開放はおそらくレベル80であり、キシャールは美容品の充実したドラッグストアが候補に挙がることを強く希望した。ムコーダもその利便性には同意しており、選択肢に出た場合は検討すると答えた。
創造神との邂逅と謎の示唆
神々の中で最後に現れたのは創造神デミウルゴスであった。彼には日本酒と芋焼酎が贈られ、感謝の言葉が交わされた。デミウルゴスはムコーダが今後挑むダンジョンに言及し、特に20階付近に良いことがあるかもしれないと意味深な助言を残して去っていった。
隣国ダンジョンへの出発
翌朝、ムコーダは仲間たちに見送られ、隣国のダンジョンを目指して出発した。冒険者ギルドに立ち寄って魔道具の買取代金を受け取ったが、旧型ゆえ高値はつかなかった。その後、同行するフェルたちと合流し、目的地への道のりが想像以上に遠いことが判明したが、フェルの圧倒的なスピードによって強引に出発が強行された。ムコーダは速すぎる移動に悲鳴を上げつつ、旅の幕を開けた。
閑話 勉強会での一幕
朝の食卓と畑の手伝い
ロッテは朝、母やアイヤおばちゃんが作った食事を家族皆で囲んでいた。かつては飢えに苦しんだが、今では美味しい食事が自由に食べられることに喜びを感じていた。朝食後は父の畑仕事を手伝い、豊作のトマトを見て父はムコーダの功績だと語った。
昼食と勉強の時間
昼も皆で食事を楽しんだあと、子どもたちは勉強に取り組んだ。ロッテは勉強が苦手ながらも両親の励ましに応えて努力していた。学ぶことができるのはムコーダのおかげだと両親は語り、ロッテも彼に深く感謝し、将来は嫁になっても良いと無邪気に語った。
作文発表と皆の反応
ロッテは勉強会で「今日は何をしたのか」を題材に作文を読み上げた。その内容により、周囲の大人たちは自分たちの姿勢を振り返り、子どもが大人の様子をよく見ていることを痛感した。ロッテの「ムコーダの嫁になってもいい」という発言には場が和み、双子の獣人兄弟が茶化す中、両親のアルバンとテレーザは複雑な表情を浮かべていた。
教育の意義と感謝の共有
村の大人たちは、自分たちが字を学べる機会を持てたことに感謝していた。かつては読み書きを学ぶ機会がなく、それが当然と諦めていたが、今ではムコーダの支援により勉強することができる状況に感謝の念を深めていた。ペーターやタバサらは、奴隷である自分たちにも人間らしい生活と学ぶ機会が与えられたことに感動していた。
双子の反抗と教師の叱責
勉強を嫌がるルークとアーヴィンに対し、姉のタバサは厳しく叱責した。読み書きができると主張する彼らに特別課題を与え、期限内に終えられなければ食事抜きと通告した。周囲の大人たちは双子の軽率な言動にため息を漏らしたが、指導役のバルテルとペーターは静かに勉強を再開した。
子どもたちの姿と大人の思い
騒ぎに加わらず勉強を続けるオリバー、エーリク、コスティの三人の少年たちは、周囲の大人から賢い子どもとして内心で評価されていた。トニやアルバンの夫妻は、我が子に対し「ああいう大人になってはいけない」と密かに諭していた。ムコーダの存在は、彼らにとって単なる恩人ではなく、生活と希望の象徴となっていた。
第五章 エルマン王国入国
国境越えと入国審査
ムコーダ一行は、エルマン王国との国境を訪れ、関所での入国手続きを受けた。関所では身分証の提示と荷物検査が行われたが、彼らの身分や同行するフェルたちの存在が抑止力となり、手続きは円滑に進んだ。国境警備隊は神獣フェルの存在を畏れながらも、規則通りの対応に努めていた。
王都に向けた道中の準備
関所を抜けた一行は、王都までの距離と休息の必要性を考慮し、適度にキャンプを行いながら進むことを決めた。フェルやスイにとっても移動途中の食事は重要であり、ムコーダは手持ちの食材を駆使して次々と料理を用意した。特に干し肉や保存食の加工、香辛料を使った肉料理が振る舞われ、仲間たちは満足した様子を見せた。
エルマン王国の風土と物価への驚き
道中、ムコーダはエルマン王国の風土や都市の雰囲気、特に市場での物価の高さに驚いた。王都近郊の宿泊施設や物資の価格はカレーリナの数倍に上っており、彼は改めて自分の財力に感謝するとともに、現地での買い物の際には慎重に行動することを決意した。
王都に到着し新たな依頼を検討
王都に到着したムコーダは、ギルドへ向かい今後の依頼受注を検討した。新たな街では冒険者としての活動を再開する予定であり、宿の確保と食材の調達も重要な課題であった。また、同行する者たちの好物や生活面での満足度も考慮しつつ、次なる展開に備えた。
神々への供物の手配と配慮
王都滞在中も、神々への供物準備は怠らなかった。ムコーダは神棚を設置し、定期的に供物を捧げることで神々の機嫌を損ねないよう配慮した。供物には和菓子や珍味が含まれ、ニンリルや他の神々の嗜好に合わせた内容で構成された。
王都の空気に触れて
王都では、王族や貴族の行列を目撃する場面もあり、ムコーダたちは異世界での階級社会の一端を垣間見た。特に王宮周辺の厳重な警備体制や、民衆の反応が印象的であり、ムコーダは再び目立たぬよう行動することの重要性を再認識した。
日常への回帰と小さな安堵
移動や準備に追われた日々のなかで、ムコーダは一時的な安堵を覚えた。王都の宿に落ち着いた彼は、仲間たちと共に夕食を囲み、温かい時間を過ごした。日常に戻ったひとときは、彼にとって精神的な回復の機会となった。
第六章 中間管理職はツライヨ
魔物との遭遇と戦利品の収穫
ムコーダたちは順調に移動を続ける中、突如として森の中で大猿の群れと遭遇した。フェルが素早く反応し、雷魔法で全ての大猿を撃破した。残された死骸をスイが回収し、戦利品として保存した。続いて遭遇したアース・ドラゴンも、フェルとドラちゃんによって瞬時に討伐され、その素材が持ち帰られることとなった。ムコーダは二体の強敵が同時に現れたことに困惑しつつも、無事に危機を脱した。
戦利品の加工と再出発
翌朝、ムコーダは討伐した魔物の素材を料理や保存のために加工した。アース・ドラゴンの肉も調理され、仲間たちに振る舞われた。その後、一行は再び移動を開始し、道中の森での探索を続けた。スイが採集した素材やキノコ類も着実に成果を上げており、戦闘だけでなく探索の面でも順調であった。
ギルド拠点への到着と報告
やがてムコーダたちは目的地であるギルドの中継拠点に到着した。現地では職員との会話を通じて討伐報告や素材の引き渡しが行われ、アース・ドラゴンの討伐という異例の成果に関心が集まった。ムコーダはスイによって保存された素材の提供を申し出る一方、職員はその規模に圧倒され、対応を協議することとなった。
ギルド長ヴィレムの登場と対応
ギルド長のヴィレムが現地に到着し、ムコーダの成果に対して丁重な対応を取った。特にアース・ドラゴン素材の扱いについては、極めて高価な報酬を支払う意思を示した。ヴィレムはムコーダの料理にも興味を示し、試食した結果、感激のあまり供物として献上されるような神薬を使用してしまった。ムコーダは呆れつつも、供物の手配に追われることとなった。
神々への供物とさらなる混乱
神々への供物として準備された料理や菓子が供えられた。供物の反応は上々で、神々は喜びの声を返した。一方、神々の無茶な要望もあり、ムコーダは疲労を深めていった。ヴィレムの神薬使用に伴う影響もあり、ギルド内では一時的に混乱が生じたが、事態は収束へと向かった。
新たな旅立ちとフェルの感想
ギルドとのやりとりを終えたムコーダたちは再び旅に出る準備を整えた。ヴィレムとの別れ際、供物によって回復したヴィレムの髪の様子が印象的に描かれた。フェルはこの一連の騒動を面白がりながらも、旅の再開を前向きに捉えていた。ムコーダにとっては、神々や人間関係に振り回される日々が続くことを予感させる締めくくりとなった。
第七章 ヒルシュフェルトの孤児院
到着直後の買い出しと食事準備
ムコーダ一行は、ヒルシュフェルトの街に到着後、さっそく市場で買い出しを行い、いつものように料理を準備した。市場では品質の良い食材が手に入ったため、料理の内容も自然と豪勢になった。フェルたちが料理を楽しみにしていたこともあり、ムコーダは手間を惜しまずに腕を振るった。
王都への道中と孤児院の情報
食事後、一行は街の様子や今後の予定について話し合った。ムコーダはギルド経由で依頼を受けていた孤児院の支援のために動いており、ヒルシュフェルト滞在中にその孤児院を訪れる段取りを立てていた。孤児院が経済的に困窮していることや、物資の不足が深刻であるという事前情報も共有された。
孤児院訪問の準備
翌日、ムコーダは必要物資の買い揃えに動き、調理器具や日用品、衣類などをリストに従って購入した。孤児院の子どもたちが寒さに震えているとの報告もあったため、防寒具も重点的に調達した。スイとドラちゃんも荷運びを手伝い、準備は着実に進んだ。
孤児院への初訪問と状況確認
準備を終えたムコーダたちは孤児院を訪問し、施設の状況を直接確認した。建物は老朽化が進み、衛生状態も悪く、食事も質素であった。院長との会話により、資金や支援の不足が長期化している実態が判明した。ムコーダはその現状に憤りつつも、支援の意思を固めた。
緊急の炊き出しと子どもたちへの食事提供
ムコーダはその場で即座に炊き出しを始め、持ち込んだ食材と調理道具で温かい料理を提供した。食事は子どもたちに大好評で、久しぶりの満足な食事に歓喜の声が上がった。ムコーダは今後の継続支援も視野に入れ、孤児院の再建支援を本格的に進める決意を強めた。
ギルドへの報告と次なる行動
支援を終えた後、ムコーダはギルドに報告を行い、孤児院の現状と支援内容を詳細に伝えた。ギルドからは感謝とともに、継続的な協力への期待も寄せられた。ムコーダは次なる補給と神々への供物準備のため、再び市場へと向かうこととなった。
孤児院の訪問と子供たちの出迎え
ムコーダ一行はヒルシュフェルトの孤児院を訪れた。施設の前には、院長エルマーと子供たちが整列しており、彼らはムコーダに感謝と敬意を込めて出迎えた。エルマーは孤児たちの現状と、ギルド長ヴィレムが孤児院支援に尽力していることを説明した。
ギルド長による支援と神々の導き
ヴィレムはムコーダから得た神薬の効果で髪が生えた後、神に恩義を感じて寄付を開始し、それが現在の支援活動に繋がっていた。孤児院の財政状況は依然として厳しいものの、最低限の衣食住は維持できる状況にあった。ムコーダは状況を確認しつつ、現場の雰囲気を把握した。
食事の準備と子供たちの笑顔
孤児たちの昼食として、ムコーダはフェルやスイ、ドラちゃんの協力を得てホットドッグとフライドポテト、チキンナゲットを調理した。子供たちは揚げ物料理に歓喜し、満足そうに平らげた。ムコーダは事前にパン屋から大量のパンを購入していたが、これらの食事が特別なものであることに感謝の意が集まった。
さらなる食料と備蓄の提供
孤児たちがデザートとしてプリンを求めたことで、ムコーダはプリンも追加で提供した。さらに、今後の備えとして、調理済みの肉料理やパンなどを保存用に大量に提供し、孤児院の食糧備蓄を強化した。彼は保存性と栄養を考慮して品目を選び、院長に使用方法も説明した。
別れと感謝の言葉
すべての準備が整った後、ムコーダ一行は孤児院を後にした。子供たちは手を振って感謝を表し、エルマーも深く礼を述べた。ムコーダは神々への供物や報告の準備を意識しながら、その場を離れた。今回の訪問が孤児たちにとって心温まる出来事となったことは明らかであった。
第八章 ブリクストの街、到着!
街への到着と入城手続きの騒動
ムコーダ一行はダンジョン都市ブリクストへ到着した。通常は二ヶ月かかる道のりを三週間で踏破したが、フェルとドラちゃんは早くダンジョンに入りたくて突入を試みようとしたため、ムコーダが制止した。正規の手続きを無視すれば騒動や追放の恐れがあるため、渋々列に並び入城した。魔獣たちの姿により騒ぎが起きるも、従魔として紹介し鎮静化させた。
住居探しと高級邸宅の契約
ダンジョン挑戦の拠点となる住まいを探す中で、通常の物件は満室であった。高ランク冒険者たちの長期滞在による物件不足の影響で、最終的に金貨100枚超の豪邸を2週間契約することに決めた。家は15LDKの大邸宅で、ギルドにも商店街にも近い立地であった。
ダンジョン探索開始日を巡る議論
ムコーダは準備の都合からダンジョン挑戦を明後日に設定したが、スイ、フェル、ドラちゃんは反発した。特に食事面ではネットスーパーの利用制限や調味料の有無が課題となり、最終的に翌日から探索を開始することで折り合いがついた。
ダンジョン前夜のスタミナ料理・レバニラ炒め
ダンジョン突入に備えたスタミナ料理として、ムコーダは肉ダンジョンで手に入れた豚レバーでレバニラ炒めを調理した。フェルは野菜の多さに不満を示したが、スイとドラちゃんの高評価により納得し、最終的に満足して完食した。ムコーダ自身も白飯との相性に満足し、缶ビールを添えて堪能した。
夜の準備と神々への緊急お供え
翌日からの探索に備え、ムコーダは神々へのお供えを2週間分用意した。これは探索中に期限切れとなるのを避けるためであり、早期帰還時には改めて1ヶ月分を贈る旨も伝えた。各神は了承し、ニンリルは限定ケーキとどら焼き、キシャールは美容品、アグニは各種ビール、ルカはアイスとケーキ、ヘファイストスとヴァハグンは多数のウイスキーをリクエストした。デミウルゴスには日本酒と梅酒、缶つまを贈った。
ダンジョン最下層の不穏な存在
デミウルゴスは最後に、ブリクストのダンジョン最下層に得体の知れない存在がいることを告げた。必要があれば介入すると伝えられたが、詳細は明かされぬまま姿を消した。ムコーダは不安を覚えながらも翌日の挑戦に備えて眠りについた。
番外編 新茶の季節がやってきた!
静かな午後と緑茶フェアの発見
ムコーダは久々の休日の午後を一人で静かに過ごしていた。お気に入りのコーヒーを飲みながらリラックスしていたところ、ネットスーパーの緑茶フェアに目が留まり、静岡産の新茶を注文した。また、緑茶関連の抹茶スイーツが豊富に紹介されており、興味を惹かれて閲覧を続けた。
従魔たちの乱入と抹茶スイーツ選び
フェル、ドラちゃん、スイは昼寝から目覚め、抹茶スイーツ選びに参戦した。フェルは抹茶ロールケーキ、シフォンケーキ、バームクーヘンを希望し、ドラちゃんは抹茶プリン、シュークリーム、イチゴ大福を選んだ。スイは最初は全部欲しいと主張したが、最終的に3つに絞り、ロールケーキ、ミルクレープ、イチゴ大福を選んだ。
おやつタイムと好みの違い
それぞれが選んだ抹茶スイーツを楽しむ中で、フェルは全てを満足そうに平らげた。ドラちゃんは抹茶プリンなどに苦みを感じて不満気であり、スイも抹茶の苦みに反応して美味しく食べられなかった。ムコーダは無難に抹茶カステラと新茶を合わせて楽しんでいた。
女神ニンリルの乱入と駄々
ムコーダが一息ついていると、女神ニンリルが脳内に接触してきた。彼女は先日甘味を供えたばかりにもかかわらず、抹茶スイーツが食べたいと駄々をこねた。ムコーダは渋々応じ、抹茶ロールケーキ、シフォンケーキ、バームクーヘン、抹茶どら焼き、抹茶シュークリームを供えた。ニンリルは満足して引き下がった。
余韻と後日談
ムコーダは疲れ果てて保存用おやつを買う気も失せ、冷めた新茶を淹れ直して一息ついた。後日、ニンリルがこの件でデミウルゴスから叱責を受けたと聞いたが、ムコーダにとっては無関係な話であった。
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