漫画「追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する(13)」感想・ネタバレ

漫画「追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する(13)」感想・ネタバレ

重騎士 12巻
重騎士 まとめ
重騎士 14巻

物語の概要

ジャンル
異世界転生ファンタジー/バトルアクションである。本作は、ゲーム知識を武器とした重騎士の無双譚を描くコミカライズ作品である。
内容紹介
主人公が転生の末に重騎士として再出発し、「ゲーム知識」という前世の武器を活かして異世界を駆け抜ける。本巻では、新たな鎧を求めて「魔銀の笛」と呼ばれるクランとの大規模依頼〈交易路の間引き〉に挑む場面が描かれ、希少装備の入手、強敵との対峙、そして仲間たちとの結束が物語を加速させる。

物語の特徴

本作の大きな魅力は、転生重騎士という設定と、その重装備・防御能力を前提に“ゲーム知識”というユニークな武器を組み合わせている点にある。通常の重騎士物語では重装甲・正面突破が主軸となるが、本作では「レアドロップ」「装備生成」「依頼仕様」といったゲーム的なフレームワークが戦闘・戦略に直結する。13巻では、大規模依頼・装備争奪・クラン抗争という構図が展開され、ストーリーのスケールがさらに拡大している。さらに、アニメ化が決定しているという報告もあり(2026年予定)、メディア展開も含めて注目度が高い。

書籍情報

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する(13)
著者:武六甲理衣 氏
原作:猫子 氏
イラスト:じゃいあん  氏
出版社:講談社
レーベル:ヤンマガKCスペシャル
連載:ヤンマガWeb
発売日:2025年3月6日
ISBN:9784065389126

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あらすじ・内容

アニメ化決定!! 累計300万部目前!! これが「今一番来てる」異世界転生!!!
希少装備を作り出す錬金術師を捜し出せ! 覇権作品堂々漫画化第13巻!!

更なる強敵に備えるため、新たな鎧を求めるエルマ。
〈魔銀の笛〉と呼ばれるクランが凄腕の錬金術師を匿っているとの情報を手にした彼は、
新装備とレアドロップを求めて〈魔銀の笛〉との大規模依頼〈交易路の間引き〉に挑む!!

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する(13)

感想

今巻では、エルマたちの新たな冒険が描かれる。物語の始まりは、かつての同行者ケルトがイカサマ賭博で起こしたトラブルからだった。巻き込まれる形で事件に関わることになったエルマたちだが、道化師ルーチェの圧倒的な幸運によって形勢を逆転させる。彼の豪運はもはや異常な域に達しており、仲間内でも「ギャンブル禁止令を出した方がいいのでは」と冗談が飛ぶほどであった。

一方、エルマは新たな鎧を求めて、凄腕の錬金術師を探す旅に出る。その過程で、錬金術師を匿っていると噂されるクラン〈魔銀の笛〉と出会う。鎧で顔を隠した巨体のリーダーは、一見して只者ではなく、エルマたちはその人物こそ目的の錬金術師ではないかと推測する。物語は、この出会いを軸に展開していく。

やがて、装備を強化するための交渉は思わぬ方向へ進み、エルマたちは悪徳クランとの戦いに巻き込まれる。混乱の中でも、ルーチェの幸運とエルマの判断力が状況を切り開いていく。戦闘の緊張感と仲間同士の軽妙なやり取りが絶妙に交錯し、シリーズらしいテンポの良い冒険劇が繰り広げられる。

また、今巻ではケルトの存在感が増している。彼の率直な物言いや、「いや、誘えよ」という言葉には、仲間を想う温かさと人間味が感じられる。以前のメンバー4人で過ごした日々を思い出させるような掛け合いも健在で、読者にとって懐かしさと安堵をもたらす。

総じて、今巻は戦い・日常・人間関係のバランスが取れた構成であり、シリーズの魅力が凝縮された一冊である。エルマたちが次にどのような冒険へ挑むのか、期待が高まる締めくくりとなっている。

重騎士 12巻
重騎士 まとめ
重騎士 14巻

最後までお読み頂きありがとうございます。

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キャラクター紹介

エルマ

「重騎士」のクラスを持つ本作の主人公である。前世のゲーム知識を活かし、常に論理的かつ冷静に状況を分析する。装備の性能向上と効率的なレベル上げを最優先する。仲間を大切にする一方で、敵対者には容赦のない対応を取る。

  • 所属組織、地位や役職 B級冒険者。
  • 物語内での具体的な行動や成果 暗雲通りでケルトを救うため、賭博場でのトラブルに介入した。新装備の素材を求め、複数の錬金工房を調査した。大規模依頼「交易路の間引き」では先陣を切り、高防御の魔物オレアントを次々と撃破した。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 レベルが81へと上昇した。特性スキル「騎士の信念」と「マジックガード」を取得した。魔銀の笛の副長フラングから、その実力を強く警戒されている。

ルーチェ

「道化師」のクラスを持つ少女である。エルマの相棒として行動を共にする。規格外の幸運力を持ち、確率的に不可能な事象を引き寄せる。普段は控えめな性格だが、仲間のために勇気を見せる場面も多い。

  • 所属組織、地位や役職 B級冒険者。エルマのパーティーメンバー。
  • 物語内での具体的な行動や成果 賭博場での勝負を引き受け、27万分の一の確率を突破して一億六千万ゴルドを勝ち取った。オレアントとの戦闘では「竜殺突き」を使い、敵の強固な外殻を一撃で粉砕した。エルマの肩を足場にするなど、トリッキーな空中連携を見せた。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 一億六千万ゴルドという巨額の富を得た。自身の金銭感覚が麻痺し始めていることに戸惑いを覚えている。アタッカーとしての爆発力がさらに向上した。

ケルト

「弓使い」のクラスを持つ冒険者である。エルマとは大規模依頼以来の知人だ。独自の感知スキル「第六感」や「聴覚強化」を駆使する斥候の専門家である。皮肉屋だが、受けた恩は忘れず、エルマ達に積極的に協力する。

  • 所属組織、地位や役職 B級冒険者。斥候。
  • 物語内での具体的な行動や成果 賭博場でイカサマに嵌められ多額の借金を背負ったが、エルマ達に救出された。クラン「魔銀の笛」に関する機密情報をギルドで調査した。大規模依頼では遠距離から正確に魔物の弱点を射抜き、前衛を支援した。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 エルマとルーチェの実力を「化け物」と称し、全幅の信頼を置いている。情報の不確かさを嫌う慎重な姿勢は崩していない。

ロビック

暗雲通りの賭博場「絵札の冠亭」の店主である。笑顔の裏に狡猾な本性を隠し、イカサマで冒険者から金を奪っている。自身の策略に絶対の自信を持っていたが、人知を超えた幸運の前には無力だった。

  • 所属組織、地位や役職 賭博場「絵札の冠亭」店主。
  • 物語内での具体的な行動や成果 ケルトをイカサマで追い詰め、三千万ゴルドの借金を負わせた。介入したルーチェに対し、勝ち金を倍にする「ダブルアップ」の罠を仕掛けた。敗北後に逃走を企てたが、エルマの「影踏み」によって制圧された。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 ルーチェに一億六千万ゴルドを支払わされ、店が事実上の破産に追い込まれた。

アイザス・エドヴァン

エルマの実父であり、エドヴァン伯爵家の現当主である。伝統的な貴族の威厳を重んじ、力による統治を信条としている。時代の変化や他家からの圧力を嫌い、現状に強い苛立ちを募らせている。

  • 所属組織、地位や役職 エドヴァン伯爵家当主。
  • 物語内での具体的な行動や成果 ラコリナの高級レストランで深酒をし、ハウルロッド侯爵への不満を爆発させた。執事の進言を無視し、古き貴族の在り方について嘆いた。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 北方貴族会議において、ハウルロッド侯爵から戦力不足を指摘される屈辱を受けた。禁断の大森林における「夢神の尖兵」との戦争に巻き込まれつつある。

カリス

錬金工房「小人の籠」を営む女性錬金術師である。穏やかで達観した雰囲気を纏っている。現在の錬金術師が置かれた厳しい社会的現状を理解している。

  • 所属組織、地位や役職 錬金術師。工房「小人の籠」主。
  • 物語内での具体的な行動や成果 鎧の素材製作を依頼に来たエルマに対し、技術の限界と業界の裏事情を説明した。有力な手掛かりとして、クラン「魔銀の笛」と「銀面卿」の情報を伝えた。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 独立した錬金術師として、エルマ達の案内役を担った。

フラング

クラン「魔銀の笛」の副長である。炎を操る「炎剣士」のクラスを持つ。非常に傲慢な性格で、部外者の冒険者を見下している。ギルドからの権限を盾に、他者を意のままに操ろうとする。

  • 所属組織、地位や役職 クラン「魔銀の笛」副長。レイド監督兼指揮官。
  • 物語内での具体的な行動や成果 大規模依頼において、エルマとルーチェを危険な先陣に任命して囮にしようとした。本来のクラスでは習得不可能な「上級火魔法」を使用し、実力の高さを示した。エルマ達の圧倒的な戦闘力を目の当たりにし、激しく動揺した。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 B級最上位の実力を自負している。希少種「天運のスカラベ」の出現に際し、混乱する部隊を立て直せず醜態を晒した。

アイネ

クラン「魔銀の笛」に所属する女性冒険者である。「踊り子」のクラスを持つ。冷静な観察眼を持ち、副長フラングの暴走をたしなめる役割も担う。華麗な体術を駆使した戦闘を得意とする。

  • 所属組織、地位や役職 クラン「魔銀の笛」メンバー。
  • 物語内での具体的な行動や成果 エルマとルーチェの装備やクラスから、彼らがカロスを討伐したパーティーであることに気付いた。天運のスカラベ戦では、スキル「妖精舞踊」を用いて混乱する隊を援護した。
  • 地位の変化、昇進、影響力、特筆事項 クラン内でも中心的な戦力として描かれている。フラングに比べ、エルマ達の実力を客観的に評価している。

展開まとめ

第109話

暗雲通りの探索

ラコリナの裏街〈暗雲通り〉は賭博場や闇市場が立ち並ぶ治安の悪い地域であり、一般人は近づかない場所であった。エルマはこの地を訪れ、違法店の調査を行っていた。同行するルーチェは危険を感じつつも、エルマに付き添っていた。

エルマとルーチェの行動

通りを歩く二人は周囲の荒んだ雰囲気を警戒しながら情報を探っていた。エルマは〈命神の尖兵〉に関する手掛かりを求めていたが、確証を得ることはできなかった。ルーチェは自分も役に立ちたいと申し出て、エルマの側を離れないようにする。

ケルトとの再会と騒動発生

通りを進む途中、エルマとルーチェは知人のケルトが男達に取り押さえられている現場に遭遇した。ケルトは「嵌められた」と訴え、相手の男達を罵倒していた。エルマは状況を把握しようとし、ケルトを取り囲む者達に接近する。

賭博場でのトラブルの説明

エルマが事情を尋ねると、ケルトは賭博場〈絵札の冠亭〉での勝負に敗れ、多額の借金を負ったと説明した。現場に現れた店の主ロビックは、ケルトが持ち金以上の損失を出して逃げようとしたと主張した。彼は笑顔を見せつつも、厳しい取り立てを行っていた。

借金額の提示と不正の主張

ロビックはケルトの負債を「三千万ゴルド」と提示し、周囲を驚かせた。エルマは金額の多さに動揺しつつも、知人として立て替えを申し出る。しかしケルトは「自分は嵌められた」と叫び、イカサマを訴えた。ロビックは冷静に否定し、賭博の詳細を説明する。

イカサマ疑惑と〈絵札の冠亭〉の実態

ロビックの説明によれば、ケルトはレイドで知り合った冒険者仲間に誘われ、連勝で気を良くしたところを一気に負けに転じたという。その結果、掛け金を跳ね上げた末に破産した。ロビックはそれを「油断の結果」と述べ、店側の不正を否定した。
一方でケルトは、明らかに仕組まれた勝負であったと主張し、双方の言い分は平行線をたどった。

ロビックの提案と新たな勝負

ロビックはエルマの介入に対し、ケルトの借金問題を「一度の勝負」で清算する提案を行った。彼は、今回だけは情けとしてケルトの手持ち金を免除するが、代わりにエルマが勝負に挑むよう要求した。条件として、エルマが勝てば借金を帳消しにし、負ければ巨額の賭け金を支払うことになると告げた。

挑発とルーチェの決意

ロビックはエルマを「重騎士のエルマ」と呼び、その名声を引き合いに出して挑発した。掛け金は一千万ゴルドと高額であり、勝てばケルトの負債を帳消しにできるが、負ければ更なる損失が発生する仕組みであった。エルマはその裏を読み取り、ロビックがこの手で財を積み上げていることを察した。
だが、ルーチェはその挑発に憤り、自ら勝負を受けると宣言した。エルマは止めようとしたが、ルーチェは「任せてほしい」と強く主張し、この種のゲームで負けたことはないと自信を見せた。

幸運力とギャンブルの理

ルーチェは自身の「運の強さ」に絶対的な自信を持っていた。一方、ロビックはこの世界における「幸運力」という隠し能力を理解し、それを利用する術を心得ていた。彼にとってギャンブルとは、幸運と策略、そしてイカサマを織り交ぜて勝利を掴む場であり、純粋な運試しではなかった。
ルーチェの発言からも、彼女は真っ当な勝負など存在しないと理解した上で挑もうとしていた。

対立の激化と勝負の幕開け

ロビックはルーチェを挑発し、彼女の外見や振る舞いを揶揄するような言葉を放った。さらに身体に触れようとしたため、ルーチェは即座に制止し、強い拒絶の意を示した。彼女は「貴方のような男は嫌い」と言い放ち、勝負の舞台での対峙が決定的となる。
場には緊張が満ち、エルマとケルトが見守る中、〈絵札の冠亭〉での一戦が始まろうとしていた。

第110話

ロビックとルーチェの対決開始

ルーチェとロビックは、〈絵札の冠亭〉の一角に設けられたテーブルで対面した。勝負の形式は、山札から三枚のカードを引き、同じ数字を揃える「三貴族」と呼ばれるシンプルなカードゲームである。ルールは単純だが、相手の手練れぶりからして不正の可能性が高く、エルマとケルトは警戒を強めていた。

ルール説明と勝負の条件

ロビックは、初心者であるルーチェに配慮するという名目で、カードの交換や引き直しを禁止する簡易ルールを提案した。勝負は最初に配られた三枚の手札で決するというものであり、掛け金は一千万ゴルドと定められた。ルーチェは不正を見抜く自信を見せつつも、正面から受ける姿勢を崩さなかった。

仕組まれた開幕とイカサマの兆候

ロビックがシャッフルを終え、カードを配る段階でケルトは「カードのすり替えや隠し技を平然と行う男だ」と警戒を口にした。エルマもまた、ロビックの動作に違和感を覚える。ゲームは数字の大きさを競う単純な形式であり、「ダブル」が出る確率は二割、「トリプル」はわずか〇・二%という希少な役であった。ロビックは山札操作を行っている様子を見せ、観客たちの前で勝利を確信していた。

ルーチェの一手と予想外の勝利

ロビックの手札は「5のダブル」となり、悪くない出目を見せた。しかし、ルーチェがカードを開くと、そこには奇跡的な「10のトリプル」が並んでいた。確率的にほぼ不可能な役の出現に場内が騒然となる。ロビックは動揺を隠しつつも敗北を認め、ルーチェの勝利が確定した。
エルマとケルトはその結果に安堵する一方で、エルマはロビックが最初から細工を仕掛けていたことを見抜いていた。

新たな提案と次なる罠

ルーチェの勝利により一千万ゴルドを得たが、ロビックはすぐに「ダブルアップ」という次の勝負を持ちかけた。ケルトは「最初の一戦は花を持たせただけだ」と呟き、ロビックの狙いが別にあることを察する。ロビックは笑みを浮かべたまま、次なる博打へとルーチェを誘導していく。

ダブルアップの提案と新たな賭け

ロビックはルーチェの勝利を受け入れるふりをしながら、「ダブルアップ」と称した再戦を提案した。ルールは単純で、勝者が追加で一枚カードを引き、そのカードが〈A(エース)〉ならば勝ち金が倍になるというものだった。リスクはないと説明しつつも、その裏ではすり替えによる不正操作を仕込んでいた。

ロビックの狙いとルーチェの挑戦

エルマとケルトは、この仕組みが勝者を再び賭博の渦に引き込み、冷静な判断力を奪う罠であることに気付いた。しかしルーチェはその提案を受け入れ、再びカードを引く。周囲の観客たちは興奮し、ロビックは勝ち金を倍にして彼女を深みへと誘い込もうとしていた。

連続勝利と確率を超えた幸運

ルーチェは一度目の引きで〈A〉を引き当て、二千万ゴルドの勝利を得る。続いてもう一枚引くよう促されると、再び〈A〉を引き、勝ち金は四千万ゴルドに倍増した。確率にしてわずか0.5%の奇跡的な結果であり、観客たちは息を呑んだ。ロビックは動揺しながらも、平静を装ってルール通りに次のカードを引かせた。

三連続の奇跡と場内の騒然

ルーチェが三枚目を引くと、またしても〈A〉のカードが出現した。勝ち金は八千万ゴルドに到達し、場は騒然となる。観客の間からは「三連続は見たことがない」という声が上がり、ロビックの顔には明確な焦りが浮かんだ。ルーチェは静かに「もう一度」と告げ、さらなる一枚を引く。

四連続成功と完全勝利

四枚目のカードも再び〈A〉であった。確率にして二十七万分の一という奇跡的な成功であり、最終的な勝ち金は一億六千万ゴルドに到達した。ルーチェの圧倒的な幸運は、ロビックの策略を完全に打ち砕いた。

崩壊するロビックと勝負の終幕

ロビックは常軌を逸した表情で「イカサマだ!」と叫び、ルーチェを不正扱いしようとする。しかし観客たちは状況を理解しており、逆に彼の醜態を冷ややかに見つめていた。ロビックは自らが仕掛けた罠に溺れ、完全に敗北する形で幕を閉じた。
ルーチェは冷静な態度で勝負を終え、エルマたちの元へと歩み寄った。

ロビックの逃走と制圧
勝負に敗れたロビックは、怒りと混乱に駆られながら逃走を図った。煙玉を投げて視界を遮り、取り巻きを呼び寄せて混乱の中から抜け出そうとする。しかし、エルマは即座に〈影踏み〉を発動し、ロビックの動きを封じた。ロビックは反撃を試みたものの、圧倒的な力の差で制圧される。

決着と後始末
騒動後、エルマは壊された店内の被害を考慮し、「迷惑料込みで一億六千万ゴルド」と支払いを命じた。ロビックは泣き叫びながら金を差し出すしかなかった。ルーチェは事の顛末に肩の力を抜き、拍子抜けしたように「思ったより単純でしたね」と感想を漏らした。

戦いを終えて
現場を離れながら、ケルトは「エルマがすごいと思ってたが、ルーチェの方が化け物かもしれない」と呟いた。エルマは特に否定せず、冷静なまま次の行動へと移っていった。
こうして〈暗雲通り〉での騒動は、ルーチェの幸運とエルマの実力によって完全に収束した。

第111話

ケルトの感謝と食事の席
ロビックとの騒動の後、ケルトはエルマとルーチェを高級レストランに招待した。今回の賭博事件で助けられたことに深く感謝し、「今日は俺のおごりだ」と言って豪快に二人をもてなした。ルーチェは場違いな高級店に恐縮するが、ケルトは気にするなと笑い飛ばした。

ルーチェの規格外の幸運
食事中、ルーチェは「無効試合にはならないのか」と心配を口にしたが、ケルトは「お前たちがいなければ金は全部失っていた」と感謝を重ねた。彼はまた、ロビックのような裏社会の人物が多数存在することを指摘し、〈暗雲通り〉の危険性を改めて語った。

エルマとケルトの分析
エルマは、ルーチェがあの勝負を制したのは単なる運ではなく、もはや規格外の幸運力によるものだと冷静に分析した。駆け引きや戦略を超えた「運の極振り」とも言えるその資質に、ケルトも「エルマ以上の化け物かもしれねえ」と感嘆した。ルーチェ本人は褒められているのか困惑していた。

談笑と新たな決意
食事の最後、三人は一億六千万ゴルドという巨額を手にしたことを惜しみつつも、今後は危険な賭場には関わらず、真っ当に稼ぐ方がよいと結論づけた。ケルトは「普通に〈夢の穴〉の攻略で稼いだ方が安全だ」と言い、場は和やかな笑いに包まれた。
その頃、別の場所でグラスを傾ける謎の人物が現れ、次なる動きを思案していた。

父アイザス・エドヴァン伯爵の憤り
同じ店の一角で、エルマの父・アイザス・エドヴァン伯爵は深酒を続けていた。執事が「討伐の準備もございます。早急に領地へ戻らねば……あまり深酒は」と進言するが、伯爵は聞く耳を持たない。
彼は怒りを露わにし、「ハーデンのやつめ、ヒーツ家やヴィルス家の前で恥をかかせおって! 一騎当千が古い考え方だと? 威厳を保つことが民と領地を守る貴族の役割ではないか」と嘆き、杯を握りしめた。彼の中には、古き貴族の誇りと、時代の変化への苛立ちが渦巻いていた。

父との遭遇を避けるエルマ
同じ店内でその姿を見たエルマは、顔を伏せて気配を消す。関係の悪い父との再会を避けたい一心で、「ラコリナに他領の貴族が召集された? まさかカロスの件で進展があったのか……?」と内心で焦燥を募らせた。
そんなエルマの様子に気付かぬルーチェは、「どうしたんですかぁ? エルマさん、そんなコソコソしちゃって。このお肉すっごく美味しいですよぉ!」と無邪気に話しかける。しかしエルマは動揺を隠せず、「わ、悪いルーチェ。急用ができた」と席を立った。

それぞれの反応と別行動
エルマはケルトにも「今日はありがとうな、ケルト」と感謝を告げてその場を離れる。ルーチェは慌てて「もう行くんですか? エルマさん。ごちそうさまでした、ケルトさん!」と後を追った。
残されたケルトは「お前らの頼みだったらなんでも引き受けるけどよ……なんだ? 杓子定規に」と呟きながら、二人の残した料理を食べ続けるのだった。

父の影と新たな動き
外に出たエルマは、追いついたルーチェに「すまない、ルーチェ。急に飛び出してしまって」と謝罪する。ルーチェは「それは構わないですけど、一体どうしたんですか?」と問いかけた。
エルマは真剣な面持ちで「アイザス伯爵が来ていた。恐らくカロスの件で近々大きな動きがあるだろう」と答える。その名にルーチェは驚き、「お義父様が!?」と声を上げた。
エルマは立ち止まり、「冒険者である俺達も無関係ではないはずだ。だから――」と決意を語り、足早に次の目的地へ向かうのだった。

黒鋼の鎧を求めて
エルマとルーチェは高級鎧専門店「トラフニーカ」を訪れ、特別な鎧を探していた。重騎士にとって鎧は武器と同等に重要であり、エルマは現在の「黒鋼の鎧」が老朽化していることを気にしていた。店主はハウルロッド侯爵家と面識のある上級冒険者であれば特別な鎧を見せられると述べ、彼らを奥の展示室へ案内する。

古代装備との対面
店主が布を外すと、そこには二つの希少な鎧が並んでいた。一つは古代人の技術で作られた「古代の鎧」(防御力+29・市場価値3500万G)、もう一つは火山の魔鉱石から精錬された「ヴォルケーノ・アーマー」(防御力+18・市場価値2600万G)であった。どちらも強力な防具だが、エルマは「思ったより……」と表情を曇らせ、理想には届かないと判断する。

装備選択の葛藤
エルマは「古代の鎧は防御力は高いがデメリットが大きい」「ヴォルケーノ・アーマーは黒鋼の鎧と性能差が小さい」と冷静に分析する。結局、既存の黒鋼装備が依然として“コスパ最強”であり、B級以上の冒険者が少ないこの世界では、装備の選択肢自体が限られていると結論づけた。ルーチェが「他の上級者に譲ってもらうのは?」と提案するが、エルマは「それも難しいだろう」と首を振る。

新たな決意と次の目的
現状に満足できないエルマは、「素材となる金属を探しに行こう」と決断する。ルーチェが「それがあればベルガの鍛冶屋さんに打ってもらえるんですね!」と明るく答えると、エルマは力強く頷き、「よし! この街の錬金術師を当たってみよう!」と宣言する。
こうして二人は、新たな装備を求める旅の第一歩を踏み出した。

第112話

錬金術師という職能
物語は、アイテムを合成・生成できるクラス「錬金術師」の説明から始まる。彼らは多種多様なアイテムを生み出すことができ、戦闘や支援の両面で活躍する存在である。腕の良い錬金術師と繋がりを持てば、欲しい装備を得るだけでなく、商業的な利益も期待できると語られる。

雷霧錬金工房の訪問
エルマとルーチェは「雷霧錬金工房」を訪れ、鍛冶素材を得るための相談を行う。迎えたのはタバコをくわえた個性的な錬金術師で、彼は戦闘面でも高い技術を誇る熟練者だった。彼は魔石や薬品を自在に操り、複数の魔法を掛け合わせて攻撃を展開するデモンストレーションを披露。しかし、威力の調整を誤って爆発を起こし、エルマとルーチェは巻き込まれて吹き飛ばされてしまう。

錬金術師の戦闘能力と多様性
その後、別の工房「クレイドールの天秤」を訪れた二人は、ゴーレムを操る錬金術師に出会う。彼女は魔法と錬成技術を組み合わせ、ゴーレムや植物系の召喚体を自在に動かしてみせた。消費資源が多く扱いは難しいものの、戦闘・支援・創造の全てに優れた“かなりの強クラス”であることが示される。

錬金術師の現状と社会的地位
ただし、エルマは「これはMW(マジック・ワールド)時代の話だ」と内心で語り、この世界では錬金術師の地位が低下していることを嘆く。上位の錬金術師は貴族に雇われ、個人では活動しにくい環境となっていた。結果として、錬金術師の多くは補助職として下位に留まり、家系として存続している者だけがかろうじてその技を継承している。
二人は結局、有力な協力者を得られずに工房を後にし、改めて「この世界では上位クラスの錬金術師がいかに貴重か」を痛感するのだった。

三軒目の錬金工房「小人の籠」
幾つもの工房を巡った末、エルマとルーチェは森の奥にある「小人の籠」という錬金工房を訪れる。店内は怪しげな標本や薬瓶が並ぶ奇妙な雰囲気で、二人を迎えたのは女性錬金術師カリスであった。彼女は穏やかに迎え入れつつも、どこか達観した空気を纏っていた。

カリスの見解と限界
エルマが鎧の素材を作ってもらえないかと相談するが、カリスは「大した金属は作れない」と即答する。彼女によれば、上級の錬金技術を持つ者はすでに商人や貴族に雇われており、独立して活動する者はほとんどいないという。自身もスキルの多くを戦闘以外に割いており、鍛冶に応用するほどの力は持たないと語る。

新たな手がかり「銀面卿」
ルーチェが「他に心当たりはないですか?」と食い下がると、カリスは思案の末に一つの噂を口にした。「ラコリナの大手クラン《魔銀の笛》には、凄腕の錬金術師が所属しているらしい」と。エルマはその名を聞き、「銀面卿のクランか」と頷く。彼はかつてからその名を耳にしており、冒険者の間でも名の知られた存在であった。

《魔銀の笛》と銀面卿の存在
クラン《魔銀の笛》は、全身を魔銀の鎧で覆う男――“銀面卿(ぎんめんきょう)”をリーダーとする謎多き組織である。メンバー構成や活動の実態は不明だが、その財力と勢力規模は群を抜いており、商人の間でもしばしば話題に上るほどだった。特に同格のクランと比較しても明らかに金回りがよく、背後に錬金術による支援があるのではと噂されていた。

リスクと決意
カリスは、「そのクランは秘密主義で、貴族でさえ関与を避ける」と忠告する。「あのクランの尻尾を追うのは難しい」と釘を刺すが、エルマは思案しながらも、「一流の錬金術師と直接交渉できるなら、多少の危険は承知の上だ」と内心で決意を固める。
こうして、彼の新たな目的は――謎のクラン《魔銀の笛》と、その主・銀面卿へと向けられていった。

錬金術師への接触の難しさ
カリスは、エルマたちが探している上位錬金術師が簡単には見つからないことを指摘した。貴族や商人に雇われることが多く、下手に探れば敵対関係に発展しかねないという。彼女は慎重な行動を勧めたが、アイリスは「エルマの鎧を作りたいだけなのに遠回りだ」と嘆いた。

銀面卿とクランの方針
エルマは、狙ったアイテムを手に入れるには相応の手間が必要だとして、「連中と接触する手段がある」と語る。カリスは銀面卿のクラン〈魔銀の笛〉の活動方針を説明し、それが錬金術を活かした金稼ぎであり、高レベル魔物の素材を集めてアイテムを生成・販売する流れにあると推測した。

エルマの決意とカリスの反応
エルマは「その方針に乗れば接触できる」と考え、危険を承知で挑む決意を示した。カリスは容易ではないと警告するが、アイリスは「エルマがいるから大丈夫」と信頼を込めて笑顔を見せる。カリスは呆れたように「そうかい?」と返しつつも、二人の覚悟を受け止めた。

第113話

魔銀の笛の情報収集
ラコリナ冒険者ギルドで、エルマはクラン〈魔銀の笛〉について資料を調査していた。主力はB級中位の冒険者たちで、錬金術による資金活動を主軸にしている様子が伺えた。依頼の傾向から察するに、彼らは薬草や鉱石、特に刻印石などの素材を狙って活動していると推測される。

ケルトとの再会と協力
そこへケルトが登場し、情報収集を手伝うことに。以前のぶっきらぼうな態度とは異なり、率先して協力的に動く姿にエルマとルーチェは驚く。ケルトは「借りを作っておけば後で得する」とあくまで実利を重視した理由を述べつつも、仲間意識を感じさせた。

〈魔銀の笛〉の評判
ケルトの調査によると、〈魔銀の笛〉は狩場の独占や暴力的な交渉で知られる、評判の悪いクランであった。指導者である“銀面卿”の素顔や出自は一切不明だが、元貴族の騎士、あるいは素行不良で追放された人物という噂がある。エルマは「貴族出身なら、情報網の広さも納得がいく」と推察した。

エルマの覚悟と決意
ケルトは「鎧一つのためにリスクを負う必要があるのか」と諫めるが、エルマは即座に「ある」と断言する。彼にとって装備とレベルは命の次に重要な要素であり、上を目指すためには一流の錬金術師の協力が不可欠だと語った。
さらに「場合によっては〈魔銀の笛〉から錬金術師を引き抜きたい」と真剣に口にし、ケルトを仰天させる。

仮想敵と今後の展望
エルマは、自分たちが打倒したカロス以上に危険な存在「夢神の尖兵」を仮想敵として掲げる。彼はA級冒険者層を抱える強敵に備え、錬金術師の支援を得て戦力を底上げする必要があると判断していた。ケルトとルーチェは呆れつつも、エルマの本気に押される形で同行を承諾する。

周囲の評価と締めくくり
周囲では、エルマがギルド長やハーデン候爵に気に入られていることから、多少の無茶は許容されているとの見方もあった。ルーチェは「目を付けられた相手の方が気の毒ですね」と笑い、ケルトも「冷静に考えれば、こっちの方が化け物だ」と冗談めかして言う。
こうして三人は、〈魔銀の笛〉との接触を目指し、新たな行動を開始するのだった。

依頼掲示板での発見
ギルドで資料を調べていたエルマたちは、それぞれ別々に情報を探していた。ルーチェが資料を整理している最中に一枚の依頼書を落とし、エルマが拾い上げる。彼の目に止まったのは、推奨レベル80の「〈交易路の間引き〉」という大規模依頼であった。

交易路の魔物騒動
依頼内容は、過去に攻略済みのダンジョン「夢の穴」および「鉱虫の森洞」から都市周辺に漏れ出た魔物群の掃討である。出現するのは金属の外殻を持つ「鉱虫系」の魔物たちで、防御力が高く、低確率で高級防具の素材を落とすという。
これを見たエルマは、「錬金術用素材を回収している〈魔銀の笛〉が関わる可能性が高い」と直感した。

推論と出発の決定
彼は「彼らが鉱虫を狙っていれば間違いなく現れる」と考え、もしそうでなくとも未加工の金属素材を大量に持ち出せば、連中の方から接触してくる可能性があると推測。ルーチェの無自覚な行動からヒントを得たエルマは「これだ!」と閃き、さっそく依頼を受諾することを決意した。

レイドへの参加
翌日、正式に〈交易路の間引き〉の討伐依頼を受けたエルマとルーチェは、都市ラコリナの裏門近くに設けられた集合地点へと向かった。そこには他の冒険者たちやクランがすでに集結しており、戦闘前の緊張が漂っていた。

謎の冒険者たちとの遭遇
待機所には様々な冒険者が顔を揃えていたが、その中にひときわ目立つ一団がいた。仮面の戦士を中心に、妖艶な女戦士や重装の戦士たち――その装備と威圧感から、エルマは直感的に彼らが〈魔銀の笛〉の関係者であると察した。
地面が震動を始め、魔物の群れが近づく音が響く中、エルマは静かに呟いた。

「どうやら当たりのようだな」

こうして、〈魔銀の笛〉との直接的な接触の機会が、戦場において訪れようとしていた。

第114話

敵クラン〈魔銀の笛〉との対峙
エルマとルーチェが参加したレイド現場には、噂に聞くクラン〈魔銀の笛〉の一団が待ち構えていた。彼らの副長を名乗る男・フラングは、エルマたちの参加を快く思わず、「余計な部外者」として排除の意図を隠さない態度を見せる。彼は空気を読まずに割り込んできた者を嫌悪し、敵意を露わにした。

フラングの実力とクラス
フラングの装備は赤く細身の剣――炎を纏うように輝く「真紅の剣士」であり、そのクラスは〈炎剣士〉。その剣術は名の通り炎を操り、近接戦闘を主体としながらも中・遠距離にも対応可能な汎用型であった。メインスキル〈猛火の剣客〉を中心に補佐・回復系スキルも扱えるバランス型で、ルーチェは「なかなか渋いクラス」と評している。

同行する女冒険者とのやり取り
フラングと共にいた女冒険者は、踊り子系の装備を身にまとった人物で、冷静かつ妖艶な物腰を見せる。彼女は「他の冒険者と交流するのもレイドの楽しみ」と軽口を叩き、フラングの険悪な態度を和らげようとするが、彼の方はあくまで敵意を崩さなかった。彼女の発言から、二人が〈魔銀の笛〉の中核メンバーであることが明らかになる。

エルマの反論とギルドの構造
フラングは「このレイドは我々で十分だ」と言い放ち、エルマたちに帰るよう勧告する。しかしエルマはこれを一蹴し、「俺たちは正規の手続きを経て参加している」と主張した。彼の説明によれば、この都市ラコリナのギルドは特定クランの勢力集中を防ぐため、冒険者の独占行為を警戒しているという。
実際、〈魔銀の笛〉は過去に〈夢の穴〉などのダンジョン資源を独占し、市場支配を行っていたとされる。そのため、ギルド側は彼らに対しても監視を続けている状況であった。

対立の火種
エルマの理詰めの発言により場の緊張が増す中、〈魔銀の笛〉側の面々は明らかに苛立ちを見せる。フラングは「貴様らのような余計者がレイドを乱す」と吐き捨て、両陣営の間に不穏な空気が漂う。
ギルドの監視下で行われる今回のレイドは、単なる討伐戦ではなく、クラン間の思惑が交錯する政治的な火種を孕んでいた。

目的の明示と作戦の説明
エルマは今回のレイド参加の真の目的をルーチェに明かす。それは〈魔銀の笛〉が抱えている錬金術師との接触を図ることにあった。敵対は避けられないとしても、相手の求めるアイテムを先に確保し、交渉の糸口を掴むことが狙いである。彼は〈魔銀の笛〉が汚い手段を辞さないクランであると踏んでおり、慎重な立ち回りを決意する。

フラングの挑発と謎のスキル
交渉の場が緊迫する中、フラングは「我々は部外者の失態の責任を取れん」と挑発的に発言し、手のひらに炎の魔法陣を展開した。その光景を見たエルマは驚愕する。というのも、〈炎剣士〉の専用スキルツリーでは習得できないはずの魔法――火球系魔法〈ファイアボール〉を彼が発動していたからである。

スキル構成の矛盾と謎の解明
エルマは理論的に分析を始める。〈炎剣士〉のメインスキルツリー〈猛火の剣客〉では、同属性の魔法スキルを併用する利点がないどころか、重複による効率低下を招く。ゆえに〈ファイアボール〉の取得はスキルポイントの無駄――通常ではあり得ない選択であった。
しかし、フラングの発言によって真相が明らかになる。彼が習得しているのは「上級火魔法」であり、それには“属性攻撃力を底上げする補正効果”が付与されていたのだ。

エルマの理解と分析の修正
この発言により、エルマは自身がこの世界のシステムを一部誤解していた可能性を悟る。スキルの選択や成長ルートには、単なる効率以外の「隠し効果」や「相乗特性」が存在するのではないか――その仮説が脳裏をよぎる。彼は改めて、この世界のゲーム構造の深さを実感した。

一触即発の空気
フラングの挑発により、周囲は騒然となる。女踊り子が「フラング様、落ち着いて」となだめるが、彼は怒気を収めず、殺気を露わにした。ルーチェはエルマに「敵に回しても仕方ないのでは?」と苦笑するが、エルマは冷静に状況を見据えていた。
フラングが放つ強烈な炎の魔力を前に、エルマは彼の実力をB級冒険者の最上位と判断し、「即地の実力が高い炎剣士」として内心で評価を改める。

対峙の終幕と皮肉な一言
緊迫する空気の中、フラングは怒鳴りながら炎を放とうとするが、踊り子の仲間に制止される。エルマは冷静に構え、挑発を受け流した。ルーチェはそんな彼の分析的な態度を見て、「もしかして、煽ってません?」と皮肉を返す。エルマは苦笑しつつも否定し、「そんなつもりはない」と答えるのだった。

オレアント群の出現
レイドが開始されると、地鳴りと共に大量の魔物「オレアント」(Lv.65)が姿を現した。金属質の外殻を持つ巨大な蟻型魔物で、その数は予想を超えていた。ルーチェは「なかなかのレベル」と驚き、数の多さに警戒を強める。

エルマの冷静な分析
エルマは群れの動きを観察しつつ、敵の密度や出現位置を確認。彼の目的は討伐そのものよりも、〈魔銀の笛〉との接触を果たすことにあったため、「ひとまず目的は達した」と判断する。そして「これだけの数ならドロップ率も期待できる」と冷静に語る。

希少素材への執念
エルマは珍しい鉱素材の入手を優先視し、「元々ドロップ率が低い分、希少性は十分」と満足げに分析。しかしルーチェは呆れ気味に「エルマさんの目にはドロップアイテムしか映っていない」と皮肉をこぼす。彼女の視線の先では、エルマの索敵スキル〈Elymas’s Perception〉が作動し、周囲のレア素材の位置を正確に捉えていた。

平常運転のエルマ
ルーチェはそんなエルマの様子に笑い、「エルマさんがいつも通りで安心しました」と冗談を交える。戦場であっても冷静に利益を追求する彼の姿勢が、彼女にとってはむしろ頼もしく感じられたのだった。

第115話

二重の目的とエルマの狙い
エルマはルーチェに、今回のレイドには二つの目的があると明かす。第一は〈魔銀の笛〉が抱える錬金術師との接触を通じ、その背後にある秘密を探ること。第二は討伐対象である鉱虫(オレアント)のドロップ素材〈魔虫銀〉を先取りすることであった。〈魔虫銀〉は高純度金属として鎧の素材にもなりうるため、交渉材料と実利を兼ねた一石二鳥の計画である。

敵勢力オレアントの脅威
レイド地に巣食うオレアントはレベル65の高位魔物であり、HPと敏捷性は平均以下ながら、攻撃力と防御力が突出して高い個体であった。中近距離のスキルを併用し、冒険者の群れを容易に圧倒する戦闘能力を持つため、軽率な接近は危険と判断された。
エルマは冷静に戦力を分析しながらも、「俺達なら対応できる」と自信を示す。

〈魔銀の笛〉の介入とフラングの権限
そこに〈魔銀の笛〉の副長フラングが姿を現し、自身がギルドから「レイド監督兼指揮官」に任命されていると告げる。つまり、他のクランは全て彼の指揮下に置かれる立場であった。フラングは「貴様らの行動は俺次第」と権威を振りかざし、従うよう圧力をかける。
しかしエルマは動じず、「強権を盾に無茶を言うなら、こちらも異議申立書を出す」と冷静に返し、ギルドの制度を持ち出して対抗する。その姿勢にフラングは苛立ち、「目障りなガキだ」と吐き捨てつつも、内心でエルマの知識と胆力を認め始める。

強制的な命令と策略
議論の末、フラングは「レイド監督の命令」としてエルマ達に前線への出撃を命じた。名目上は「先陣を切り敵を減らすため」だが、実際には危険な囮役である。背後では自分達〈魔銀の笛〉が安全圏から戦況を見守り、状況を見て加勢するという形を取る。フラングは「重騎士と道化師(ルーチェ)で先陣を務めろ」と命じ、あくまで命令違反を避けさせる巧妙な手口を取った。

圧力下の決断
命令を拒めばギルドへの報告で不利になり、受け入れれば危険な戦場に晒されるという二重の罠。エルマは即座に状況を把握し、ルーチェに退路を確保させつつ出撃を受け入れる。彼は「利用されるなら、その間に情報を取る」と冷静に判断していた。
一方フラングは勝ち誇った表情で、「敵の数が減るまで護衛を任せる」と告げる。

危険な先陣命令
フラングの命令により、エルマとルーチェの二人だけが先陣を任されることになる。フラングの仲間アイネは「人が悪い」と皮肉を言いながらも、内心では二人が無事に戻れないだろうと笑みを浮かべる。フラングは「折を見て加勢する」と言い放つが、実際には二人を囮にするつもりであった。

エルマの即断と突撃
エルマは一瞬の逡巡の後、「その話、受けさせてもらう!」と宣言し、馬車の上から飛び出して戦場へ突入する。ルーチェが慌てて追う中、フラングは呆れ顔で「死ぬつもりか」と嘲笑するが、エルマの表情には恐れはなかった。

分析と戦術の転換
エルマは走りながら冷静にオレアントの特性を分析する。敵はHPと速度こそ低いが、防御力が極めて高く、中近距離攻撃スキルを併用する強敵である。しかし、動きは単調で読みやすく、反応速度も遅い。そのため「俺たちとの相性はいい」と結論づけ、攻撃のリズムを構築する。ルーチェも即座に理解し、「そういうことですね」と笑みを返した。

連携攻撃の開始
エルマが敵の攻撃を受け流して隙を作り、ルーチェが前衛からの指示に合わせて突撃する。彼女の放つスキル《竜殺突き》がオレアントの外殻を貫き、一撃で撃破に成功した。爆発的な威力に周囲は驚愕し、フラングでさえ「頑丈なオレアントが一撃で!?」と叫ぶ。

クリティカルの特効効果
撃破後、エルマは「ルーチェのクリティカルが特効を引いた」と冷静に分析。オレアントが持つ再生能力を貫く特効判定が発生し、瞬殺に繋がったことを見抜いていた。二人の息の合った攻撃は、明らかに周囲の予想を超えるものだった。

戦闘後の反応と次なる行動
驚愕するフラング達を背に、ルーチェは落胆した様子で「ドロップなし、ハズレでした」と報告する。エルマは気にせず「数はいる、どんどん行くぞ!」と次の敵へ向かう。彼の目的は依然として〈魔虫銀〉の確保にあった。
一方、後方に残された〈魔銀の笛〉の面々は、二人の予想外の実力に言葉を失うのだった。

第116話

群れとの遭遇
エルマとルーチェは、鉱虫の巣窟跡地に到着し、辺りを埋め尽くすオレアントの群れを確認した。数はざっと二十体前後。彼らは護衛の馬車を背に、目前の敵群を迎え撃つ態勢に入る。エルマは周囲を一瞥し、戦場全体を把握した上で「俺とルーチェで引き受ける」と決断した。

戦闘の開始と連携
オレアントの数体が牙を鳴らして突進。ルーチェを狙う個体に対し、エルマは即座に前へ出て剣を構え、「俺とじゃれ合ってもらうぞ」と挑発。敵の注意を自らに集め、ルーチェの支援射線を確保した。
ルーチェが距離を取る中、エルマは自身のスキル《影踏み》を発動。敵の影を踏みつけて動きを一瞬止め、間合いを詰める隙を作り出した。

オレアントの特性とスキル解析
戦闘の最中、エルマは敵の挙動を観察し、オレアントの危険なスキルを三種に整理した。

  1. 《鉄爪(てっそう)》:鋭い脚部を刃のように振り下ろす連撃技。近距離での破壊力が高い。
  2. 《突進》:一直線に相手へ高速で突っ込む攻撃。重量と勢いを兼ね備え、受け止めるのは困難。
  3. 《ロックキャノン》:巨岩を砲弾のように射出する遠距離攻撃。命中すれば重装でも致命的な威力を持つ。

これら三つのスキルを巧みに使い分けるため、オレアントは単体でも脅威であり、群れでの戦闘では極めて危険な存在であった。

戦況の整理と次なる一手
エルマは敵の行動パターンを把握しつつ、冷静に立ち回りながら「敵のスキル発動を誘導する」戦術に切り替える。彼の目的は、ルーチェの支援魔法を最大限に活かすため、オレアントの行動を制御することであった。
一方ルーチェは、エルマの精密な動きと指示に従い、援護射撃の準備を整える。二人の間には、すでに信頼と役割分担が確立されていた。

岩弾を利用した迎撃
戦場で次々と《ロックキャノン》を放つオレアント達。エルマは迫り来る巨大岩弾を真正面から受け止めることなく、盾の角度を変えて軌道を逸らし、反対側から突進してきた別のオレアントへと弾き飛ばした。岩弾の衝撃で突進していた個体の勢いが止まり、戦線に一瞬の隙が生じる。

連携による初撃破
その隙を逃さず、ルーチェがエルマの《影踏み》で動きを封じられたオレアントに突進。スキル《竜殺突き》を発動し、魔力を纏う槍で一気に貫いた。爆発的な魔力の奔流とともに敵の外殻が砕け散り、最初の一体を撃破する。

空中連携による二体目の撃破
続けてルーチェは、エルマの肩を足場にして跳躍。高く跳び上がると同時に、上方から巨大岩弾《ロックキャノン》を放ったオレアントに狙いを定め、再び《竜殺突き》を叩き込む。雷鳴のような轟音とともに敵は崩壊し、二体目が沈んだ。

三体目への戦術的誘導
だが、エルマの目前には新たな脅威。突進してくる一体のオレアントと、その背後からさらに二体が《ロックキャノン》を同時発射。エルマは瞬時に判断し、突進個体に対して《シールドバッシュ》を繰り出して動きを止める。
直後、自身は後方へ跳び退き、《影踏み》でその場に固定された敵を拘束。その結果、背後の二体が放った巨大岩弾が回避できず、拘束された個体に直撃。轟音とともに粉塵が上がり、敵は大きな損傷を負う。

連携による止めと勝利
動きを止められたオレアントに、ルーチェが間髪入れず《竜殺突き》を放つ。魔力の槍が閃光のように突き抜け、三体目が爆散。
戦場には静寂が戻り、戦闘結果を示すシステムメッセージが浮かぶ。
「経験値713取得」「Level UP 80→81」。

戦闘後の余韻
エルマは静かに盾を構え直し、ルーチェと並び立つ。連携の精度はさらに高まり、二人の戦闘はもはや熟練の域に達していた。
爆煙の中、オレアントの残骸を背に、エルマの目は次なる戦場を見据えていた。

戦闘の余韻と驚愕
ルーチェとエルマの連携により、オレアントの群れは次々と撃破された。わずかな時間で戦場は静まり返り、フランツ一行は呆然と立ち尽くす。あまりの速さに「オレアントがあっという間に……!」と驚愕の声が上がり、フランツは目を剥いて「なんなんだ奴らは!」と叫んだ。圧倒的な実力差を前に、彼らの戦意は完全に奪われた。

目当ての戦利品発見
戦闘後、地面から大きな鉱石の塊が現れ、ルーチェが歓声を上げる。「出ましたよ、エルマさん!」と声を弾ませ、エルマも「よし、これが目当てのアイテムだ」と応じる。その正体は**〈魔虫銀の鉱石塊〉**であり、市場価格は2600万Gに達する高価な魔鉱石だった。魔鉱石を食して育つ魔虫の体内で生成される特殊な魔金属で、強力な魔法伝導率を持つが不純物が多く、精製には錬金術師の手が必要とされる。

フランツ達の焦燥と正体の察知
その希少価値に気づいたフランツは顔を青ざめさせ、「ラーナのように爆散していくではないか!」と叫びつつ焦燥する。アイネが冷静に「あの二人……もしかして《黒き炎刃》を倒したパーティでは!?」と告げると、場の空気が一変した。エルマが重騎士、ルーチェが道化師という上位職の組み合わせであることに気づいたフランツは、「珍しいクラスだ……!」と驚愕。
強欲に駆られた彼は、「部外者に魔虫銀を持っていかれて堪るものか!」と叫び、配下を引き連れて二人のもとへ向かう。

戦果の整理と幕引き
その頃、ルーチェとエルマは淡々と戦果を確認していた。
「七体目撃破です!」とルーチェが報告し、エルマは「魔虫銀、これで三つ目だ」と冷静に応じる。周囲では他の隊員達がオレアントに攻撃を仕掛けるが、「全然ダメージが通らない!」「めっちゃ硬てぇ……!」と悲鳴を上げる有様だった。
一方、ルーチェは仲間の負傷者に向かって「ヒール」と回復魔法を施し、戦場の整頓を進める。

フランツがなおも「勝手に回復するな!お前ら、しっかりしろ!」と叫ぶ中、エルマ達は冷静に任務を遂行し、魔虫銀の採取を続けるのだった。

第117話

ルーチェの《ダイススラスト》発動
戦闘が続く中、ルーチェは自身の攻撃スキル《ダイススラスト》を繰り出す。
その一撃はサイコロの出目によって威力が変動する特異な技であり、この時の出目は「6」。最大値の威力を発揮した突きは、オレアントを貫通し、爆裂するように粉砕した。
クリティカルヒットの閃光が走り、戦場は静まり返る。敵は一撃で沈黙した。

順調な討伐と収穫
ルーチェとエルマの連携は円熟し、次々とオレアントを撃破。
「いい調子ですね!」と笑顔を見せるルーチェに対し、エルマは冷静に「これで10体目だ」と告げる。
戦果として〈魔虫銀の鉱石塊〉が4つ集まり、エルマは「1つ2600万Gだから、合計1億Gの大台だな」と計算する。
ルーチェは数分前にも「出ました!5000万Gゲットです!」と歓声を上げており、自分でも金銭感覚が麻痺していることを自覚し始める。

金銭感覚の崩壊と自己ツッコミ
大量の高額鉱石を前にルーチェは頭を抱え、「絶対に金銭感覚おかしくなってますよう……」と混乱。
その瞬間、脳裏に浮かんだのは仲間・ケルトの顔であった。
幻聴のように「まず値段だろうがよ!」と怒鳴る姿を想像し、自分たちの暴走気味なテンションに内心ツッコミを入れる。

エルマの冷静な分析
エルマはその様子を見て苦笑し、「ケルトさんみたいに突っ込んでくれる人がいないと不安になりますね」と軽く漏らす。
同時に、「ここまで順調なら、今回も誘っておいても良かったかもしれないな」と内心で考えた。

戦況は完全に掌握され、オレアント討伐と鉱石採取は順調に進行。
しかし、膨大な収益を前に、ルーチェの金銭感覚だけが少しずつ狂い始めていた。

〈魔銀の笛〉の奮戦
峡谷地帯での戦闘は続き、〈魔銀の笛〉の隊長フラングを中心に、部隊はオレアントの群れを相手取っていた。
隊員たちは連携を取りながら果敢に攻撃を仕掛け、ようやく2体目を撃破。
しかし今回もドロップアイテムは得られず、フラングは苛立ちを露わに「クソッタレがぁぁ!」と叫んだ。

異変の兆候と天運のスカラベ出現
戦闘直後、周囲の空気が歪むような気配が走る。
エルマが険しい表情で視線を向けた先、崖の上に黄金色の輝きを放つ甲虫が姿を現した。
それは――天運のスカラベ
同系統のボーナスモンスター「成金ラーナ」と並ぶ希少種であり、討伐すれば莫大な経験値を得られる存在であった。
防御力と素早さに極めて優れ、さらに混乱を引き起こす魔法《パニッカ》を操る、危険度の高い魔物である。

混乱する〈魔銀の笛〉
フラングは即座に号令を発した。
「ボーナスモンスターに違いない! あれを仕留めろ!」
隊員たちは一斉に突撃するが、スカラベが放った《パニッカ》によって隊は混乱に陥る。
眩い光と幻惑の魔力が渦巻き、仲間同士で動きが乱れ、戦列が崩壊していった。

踊り子の反撃《妖精舞踊》
混乱する仲間たちを前に、女性の踊り子が怒りを露わにする。
「舐めてくれるんじゃないわよ!」
彼女は双環刃を構え、通常スキル《妖精舞踊》を発動。
蝶が舞うような優雅な身のこなしで速度を高め、華麗なステップから連撃技《竜爪舞》を放つ。
だがスカラベの硬質な外殻は攻撃を受けても微動だにせず、防御力500という数値がその驚異を証明していた。

援護に向かうエルマとルーチェ
戦況を見たエルマは即座に判断し、「ルーチェ、援護に向かうぞ!」と声をかける。
「はいっ!」と返したルーチェと共に、二人は〈魔銀の笛〉の救援へ走る。
防御不能の敵に対し、有効打を持たないまま苦戦するフラング隊。
エルマは「このままでは死人が出かねない」と冷静に分析し、戦場へと駆け抜けた。

スカラベはなおも飛び回り、光の残滓を引いて逃げ続ける。
〈魔銀の笛〉は窮地にあり、エルマたちの介入が勝敗を左右する局面を迎えていた。

天運のスカラベ追撃開始
戦場から逃走した天運のスカラベを目撃したエルマとルーチェは、ただちに追撃に移る。
ルーチェは「でもアタシの素早さで追いつけますでしょうか……?」と不安を漏らすが、エルマは「大丈夫だ、俺に策がある」と自信を示した。

超レアドロップへの執念
エルマはスカラベが落とすドロップアイテムを狙っており、その価値を冷静に説明する。
「奴の落とすドロップアイテムは、MWではプレイヤーが血眼になって集めていた超レアアイテムだ。あれ1枚で今回のレイドの元が取れる」
この言葉にルーチェも気合を入れ直し、二人は並んで全速で走り出す。

次なる標的へ
エルマは前方を指し、「天運のスカラベは――俺たちが討伐するぞ!」と叫ぶ。
狩猟対象を完全に視界に捉え、二人の猛追が始まるところで物語は次回へと続く。

重騎士 12巻
重騎士 まとめ
重騎士 14巻

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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