小説「目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので 12」感想・ネタバレ

Table of Contents

どんな本？

「目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい」というのは、リュート氏が小説家になろうというサイトで連載しているライトノベル。
主人公ヒロは、自分が熱中していたゲームに似た異世界に目覚め、最強の装備と宇宙船に乗っていた。
その後、傭兵として様々な惑星を巡りながら、美少女たちと出会い、一戸建てを目指すという物語。
この作品は、カドカワBOOKSから書籍化されており、現在11巻まで発売中。
また、松井俊壱氏が漫画化したものもコミックウォーカーとニコニコ静画で連載されており、7巻まで発売されている。

読んだ本のタイトル

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 12
著者:リュート氏
イラスト:鍋島テツヒロ氏

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目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 12

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リュート/鍋島　テツヒロ KADOKAWA 2024年04月10日頃

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あらすじ・内容

強すぎタヌキ系サムライガールが一時的にクルーに!?

セレナがエッジワールドでの調査作戦に同行させたいと連れてきたのは、超戦闘力でヒロをドン引きさせた、神聖帝国の剣士、コノハだった。サイオニックパワーを使う鉄蜘蛛の調査と、クギの暮らしぶりの確認を兼ねてらしい。

同じく調査チームとして招聘されたショーコ先生とも久しぶりに再会したヒロは、いよいよ、目標の星系へ。すると、鉄蜘蛛と同じ文明出身らしい名状し難き謎の三角錐からヒロだけに分かるテレパスが飛んできて……？

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 12

感想

ヒロは、サイオニック能力を持つ傭兵で、仲間たちとともに宇宙を旅していた。今回、帝国軍のセレナ大佐が新たに連れてきたのは、タヌキ系サムライガール・コノハであった。彼女はヴェルザルス神聖帝国の剣士で、圧倒的な戦闘力を持っており、その強さにヒロも驚きを隠せなかった。彼らは、サイオニック能力を持つ機械生命体「鉄蜘蛛」の調査任務に挑むこととなり、ヒロはこの任務の過程で久しぶりに科学者のショーコ先生と再会する。

ショーコ先生は、ヒロたちの調査チームに加わり、鉄蜘蛛と同じ文明の遺物と接触するために研究を進めていた。星系に到着すると、彼らは謎の三角錐と遭遇し、その三角錐はヒロにのみテレパスを通じてコンタクトを取ってきた。未知の存在との交渉が始まり、ヒロはクルーたちとともに新たな挑戦に立ち向かっていく。

タヌキ系サムライガールのコノハが登場したことで、物語に新たな活気が加わった。彼女の強さは圧倒的で、ヒロも一瞬引いてしまうほどであった。しかし、個人的にはヒロがいなければこの部隊は全滅していたのではないかとも思える。また、「桃色毒電波」というユーモラスなエピソードが加わり、作品に軽快さをもたらしている。これには笑わずにはいられなかったが、その裏にはクルーたちが全力で事態を隠そうとする姿も描かれており、緊張感と笑いがうまく織り交ぜられていた。

一方、久しぶりに登場したショーコ先生との再会には少し驚きがあった。彼女がハーレムメンバーに加わるとは予想していなかったが、物語全体としてはキャラクターが多くなりすぎて、ややバランスが崩れている印象もあった。それでも、ヒロのサイオニック能力が新たに開花し、今後どのようにその力を活用していくのかが大きな見どころとなっている。戦闘シーンでは、ヒロが人間離れした力を持ちながらも、クルーたちとの協力を重視し、リーダーとしての役割を果たす姿が描かれており、彼の成長が感じられる。

今後の展開として、ヒロのサイオニック能力が船での戦闘にどう影響を与えるのか、そしてクルー全体の成長がどのように描かれていくのかが楽しみである。

最後までお読み頂きありがとうございます。

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい 12

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リュート/鍋島　テツヒロ KADOKAWA 2024年04月10日頃

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備忘録

プロローグ

ヒロは柔らかな気配を感じて目覚めた。そこには、敵意や悪意のない穏やかな存在感があった。頬に触れる温かい手と共に、彼の耳には「我が君、起きる時間ですよ」と優しい声が届いた。ヒロが目を開けると、金色の瞳を持つ銀髪の狐耳の少女、クギが微笑んでいた。挨拶を交わした後、ヒロは身を起こし、自分の着衣に乱れがないことを確認した。

クギはヒロの上半身を目にして少し顔を赤らめたが、その反応が初々しく、ヒロにとっては新鮮であった。彼女も服をしっかりと着ていたが、ヒロは彼女の純粋さを感じ取り、すぐに関係を深めることにためらいを覚えていた。

クギはヒロに対して強い信奉の念を抱いていたが、それを利用するような行動はヒロにはしっくりこなかった。彼は彼女の反応を見ながら、考え込んでしまったが、理性的に振る舞い、身支度を整えると伝えた。クギは頭を下げて部屋を出ていった。

彼女が去った後、ヒロは彼女が残したふんわりとした良い香りに気付きながら、新しい一日の始まりを迎える準備をした。

ヒロは朝の身支度を整え、食堂へ向かった。すでにミミとエルマが朝食の準備をしており、ヒロも軽く挨拶を交わした。クギがまだ来ていないことに気づき、エルマと軽い会話を交わしながら、彼女の事情について触れた。エルマはヒロに甘えられる存在であり、ミミとはすでに特別な関係にあった。ミミに抱きつき、甘える姿が描写され、ミミはその母性的な反応を見せた。

その後、ティーナとウィスカも食堂に現れ、ヒロは皆と朝の挨拶を交わした。ミミに抱きついたり、他の仲間と軽いやり取りをしながらも、ヒロはエルマに促されて朝食の準備を進めた。

クギも遅れて食堂に登場したが、風呂上がりのような様子で現れたヒロはそのことに軽く触れたが、特に深入りはせず、皆で自動調理器で朝食を注文した。その後、ヒロはトレーニングルームで身体を動かす予定だったため、テツジンに最適なメニューを分析させて準備を整えた。

ヒロはテツジンが用意した美味しい朝食を皆と楽しんで摂り、トレーニングルームで体を動かして汗を流した。これが彼の日課の一部であった。そして、ブラックロータスのコックピットに足を踏み入れ、メイド服姿のメイと朝の挨拶を交わした。メイは黒い髪と赤いフレームの眼鏡が特徴的な美女で、彼女はブラックロータスの管理を任されていた。

ヒロはメイに艦の状態を尋ね、彼女は改修により艦の性能が向上したことを報告した。ティーナとウィスカも詳細なチェックを行い、問題がないことが確認されていた。ヒロはメイに対して感謝を伝え、何かご褒美を考えていたが、メイはご褒美を求めることなく、自分の仕事が喜びであると答えた。しかし、少しの甘やかしをリクエストしたメイは、無表情のままヒロに両腕を広げて彼を迎え入れた。

ヒロは彼女の頼みに応え、メイの甘やかしを受け入れたが、その心地よさに危うく寝落ちしそうになった。この甘やかしが非常に危険であることをヒロは感じた。

＃１：嵐の前の平和な一時

ヒロたちは帝国最大のシップヤード星系、ウィンダス星系に滞在し、ブラックロータスの改修作業が終わり、正式に戦闘母艦の一員となったティーナとウィスカの双子ドワーフを迎え入れていた。また、エルマの新しい戦闘艦「アントリオン」も納品され、状況は順調に進んでいた。

ヒロは、クギがオペレーターとしての勉強を続けている中で、パイロット適性の確認を思いつき、ミミやクギと共に傭兵ギルドのシミュレータールームへ向かうことを決めた。ギルド内はエッジワールド行きの任務に関する騒がしい雰囲気が漂い、ヒロたちは受付を通してシミュレーターを借りた。

シミュレーターでは、ミミの操艦がうまくいかず、戦闘機動中にコントロールを失った。一方、クギは初めてにも関わらず、安定した操艦を見せ、ターゲットに正確にレーザー砲を命中させていた。この結果を見て、ヒロはクギをサブパイロットにし、ミミにはオペレーターとしての役割を強化させる方針を考えた。

しかし、ミミがサブパイロット転身に前向きであったこともあり、ヒロはどう伝えるべきか悩み、最終的にエルマに相談することにした。

ヒロはエルマ用の新造艦「アントリオン」のコックピットで、エルマとミミの進路について話し合っていた。エルマはヒロに対して「気にしすぎだ」とし、ヒロがリーダーとして自由に決定すれば良いと助言した。ミミの操縦適性が低いことから、エルマはミミをエンジニアかナビゲーターとして訓練させるべきだと提案した。ヒロもその意見に同意し、将来的にはミミに輸送船や補給船の指揮を任せる可能性も考えた。

その後、ヒロはブラックロータスの食堂でミミに将来の進路について話し合い、ミミはヒロと一緒にいるために技術を磨きたいと強く意志を示した。彼女はナビゲーターかエンジニアとしての訓練を進めることを決め、クギがサブパイロットとして訓練を受けることにも納得した。

ミミとの話し合いが終わった後、ティーナとウィスカが食堂に現れ、テンションの高いティーナが場を和ませた。ウィスカは姉の行動に恐縮しながらも、彼女を気遣っていた。

ヒロはミミとクギの訓練方針が決まり、エルマの戦闘艦「アントリオン」の調達やブラックロータスの改修も完了したが、帝国航宙軍のセレナ大佐からの指名依頼で待機状態にあった。宇宙での戦闘もなく、やることが少なくなったヒロは、ティーナとウィスカが整備作業を行っているところを見に行った。彼女たちは整備ボットの助けを借りながらも、自身で行う整備作業や鹵獲艦の修理を進めていた。

ティーナとウィスカはクリシュナの整備にも取り組んでいたが、ブラックボックス化されたパーツが多く、修理には困難が伴っていた。それでも少しずつ解析が進んでおり、クリシュナの運用に必要な最低限の整備は可能になっていた。

ヒロは待機中の暇を持て余しながらも、ティーナとウィスカに勉強の重要性を確認し、費用は経費として申告するよう指示した。彼女たちは知識のアップデートが必要だと認識し、感謝の意を示した。

その後、ヒロは二人に誘われ、彼女たちの部屋でホロムービー鑑賞を楽しみ、楽しい時間を過ごした。

ヒロは、ホロ動画を見終わった後、ティーナとウィスカに囲まれて会話をしていた。ティーナがヒロに故郷への想いを尋ね、ヒロは故郷である地球に帰れない理由を三つ挙げた。まず、地球が銀河地図上で特定できないこと、次に時空間を飛び越えた結果、元の時間とどれほどの差があるか不明であること、そして、ヒロがグラッカン帝国の市民権を持ち、地球に戻ることが法的に不可能であることだった。

ヒロは故郷への未練はあるものの、今の生活を捨ててまで戻りたいとは思わないと語った。彼にとって、今の家はクリシュナとブラックロータスであり、ティーナやウィスカのような仲間と共にいることが大切だった。ティーナとウィスカは、ヒロの話に対して心配しつつも、彼を励まし、彼女たちがヒロの「重石」として支えになると伝えた。

その後、二人との会話は和やかな雰囲気のまま進み、ヒロは今の自分の生活を大切にしながら過ごしていく決意を固めた。

＃２：タヌキ系サムライガール

ヒロのもとに、タヌキ系女侍であるコノハが突如訪れ、ブラックロータスに滞在を申し出た。彼女はヴェルザルス神聖帝国の護衛官であり、最辺境領域の任務に同行することが決まっていた。コノハがヒロの船に乗る理由をセレナ大佐が説明した。彼女によると、最辺境領域で発見された鉄蜘蛛がサイオニックテクノロジーを利用している可能性が高く、ヴェルザルス神聖帝国が介入することになったとのことだった。コノハが船に乗るのは、現地での状況を直接確認するためであった。

ヒロはコノハの滞在に対して懸念を示し、彼女が船に乗ることによるリスクや費用の問題を指摘した。これに対し、帝国側は契約書を提示し、コノハの滞在にかかる費用を負担することを約束した。ヒロは契約内容を確認し、コノハの滞在を正式に受け入れた。

また、ヒロはコノハに対し、彼女が船に乗ることで世間の評判が変わる可能性があることを説明したが、コノハはそれを気にしないと答えた。最終的に、セレナ大佐も安心し、コノハの滞在が決定された。

ヒロは、ヴェルザルス神聖帝国の武官であるコノハをクルーに紹介した。コノハはグラッカン帝国の最辺境領域で発見された遺物の調査にアドバイザーとして同行することが決まっていたため、ブラックロータスに滞在することになった。ヒロは、クルーにコノハを受け入れるよう指示し、女性同士で色々と助け合うことを勧めた。

クルー全員が自己紹介を終えた後、ヒロはクギの様子に違和感を感じ、彼女に問いかけたが、クギは特に問題ないと答えた。コノハに対して微妙な態度を見せていたが、クギはヒロに笑顔を返し、特に大きな問題はないようだった。

その後、ヒロはコノハに荷物のチェックを促し、長い航海に備えて生活必需品の確認を勧めた。コノハは素直に従い、クルーと交流しながら準備を進めることを約束した。しかし、コノハの真面目さが強調され、彼女が訓練や鍛錬を重視する一方で、ヒロは適度な休息も大切だと説いた。コノハはそれに対して、強靭であれば切れないと真顔で答え、ヒロは彼女が予想以上に厳格な人物であることを感じた。

ヒロたちは夕食の場で、自動調理器が作る料理に驚いたコノハのリアクションを楽しんでいた。コノハはヴェルザルス神聖帝国では自動調理器が普及しておらず、生鮮食材を調理するのが一般的だと説明した。グラッカン帝国の保存食やジャンクフードの質に不満を感じつつ、テツジン・フィフスの料理に感動していた。

夕食後、彼らは帝国航宙軍との出撃準備が整い、ようやく動き出すことになった。コノハは出発が遅れていることに不満を抱いていたが、ヒロは兵站の重要性を説明し、物資の補給が作戦において必要不可欠であると指摘した。

その後、ヒロはクギやコノハと共にハイパースペースの光景を見に行くことを提案した。クギとコノハはハイパースペースの景色をじっと見つめていたが、何かを感じ取っているような態度を見せた。ヒロはその様子に不安を覚えたが、彼女たちは「つまらないもの」とだけ言い、詳細は語らなかった。

その後、クギとコノハの要望で、メイはヒロとの出会いからのエピソードを語り始めた。ヒロはその話に照れながらも、彼女たちに自分の過去を共有することとなった。

ヒロたち傭兵と対宙賊独立艦隊は、ウィンダス星系を出発し、エッジワールドへ向かう途中だった。ヒロはクギに、現在の目的地である最辺境領域について説明し、そこが未探査領域に隣接した場所であることを伝えた。辺境の星系であるボストーク星系は、資源が乏しく発展が遅れている場所であり、宙賊にとって活動しやすい場所であった。

艦隊はハイパーレーンに入り、最終目的地へと向かった。ミミとクギは、クリシュナの中でサブシステムの勉強を進め、ヒロはその様子を見守っていた。途中でメイから通信が入り、目的地へ到着することが告げられた。到着後、彼らは巨大な軍用補給母艦「ドーントレス」の姿を目にし、その規模と機能に驚きを感じた。補給母艦は、兵員や物資を運び、小型艦や戦艦の補給・整備を行う移動基地のような存在であり、ヒロたちは今後、これを拠点に活動することとなった。

＃３：補給母艦ドーントレス

ケンサン星系はグラッカン帝国の領土として最近認められたばかりで、帝国航宙軍はこの星系の宙賊に対処するため、ヒロたち傭兵に依頼を出した。彼らは、情報収集と偵察活動を行い、宙賊を捕まえるか、データを取得することが目的であった。

宙賊は素早く襲撃し、危険を感じるとすぐに撤退するため、帝国の大型艦では追いきれない。このため、小回りが利く傭兵が使われることになった。ヒロたちの装備であるアントリオンのグラビティジャマーは、宙賊を効果的に妨害できるため、非常に有用であった。

作戦前に一日休暇が与えられ、ヒロたちは補給母艦「ドーントレス」を見学することにした。ティーナやクギ、コノハも興味を持って同行し、彼らは船内の様子を楽しみにしていた。

ヒロたち一行は、補給母艦ドーントレス内部での目立つ存在だった。特にクギやコノハの装束が注目を集めていたが、彼らはそれを気にせず、船内を探索していた。ドーントレスの内部は軍艦ながらも観光情報や商業区が存在し、一行は興味を持って商業区を訪れた。

商業区では、ウィスカが探索者が持ち帰ったアーティファクトの店に興味を示し、ヒロたちはその店を覗いた。店には用途不明な物体や不思議な品々が並んでいたが、特に気に入るものはなく、結局何も買わずに店を後にした。

ヒロは、この船のように他の店も見て回ろうと提案し、一行は引き続き船内を探索することにした。

ヒロとその仲間たちは、ドーントレスで怪しげなアーティファクトショップを見て回った後、大食堂で昼食をとることにした。広いフードコートのような食堂では、様々な自動調理器が料理を提供しており、ヒロたちはそれぞれ気に入った食事を選んで席に着いた。

クギとコノハは自国の料理に近い和食、いなり寿司やおにぎりを選び、特にクギはいなり寿司を気に入っていた。しかし、他のメンバーにはいなり寿司があまり受け入れられず、クギはしょんぼりしていた。一方、おにぎりは好評で、特にコノハは自信満々にそれを推していた。

昼食は全体的に満足のいくもので、ティーナはカレーうどんを食べたが、予想通り服を汚してしまった。

ヒロたちはアーティファクトショップ巡りを終え、大食堂で食事を済ませた後、商業区画に戻った。そこでは物々しい雰囲気が漂っており、帝国海兵が重武装で巡回していた。突然、ヒロたちはパワーアーマーを装着した兵士に声をかけられ、セレナ大佐の指示で危険なアーティファクトの捜査が行われていることを知った。

セレナ大佐は、ヒロが過去に戦った危険な敵の情報を尋ね、アーティファクトに対抗するために兵士たちが金属製の武器を配備していることを説明した。ヒロはこの状況に巻き込まれることを避けたが、商業区画で突然、殺人鉄蜘蛛が現れた。ヒロは仕方なく剣を抜き、セレナ大佐を助けるために戦う準備を整えた。

ヒロ達はドーントレスでの商業区画にて、突然現れた殺人鉄蜘蛛と交戦することとなった。コノハが一体を引き受け、ヒロはセレナ大佐と共に他の二体に挑んだ。戦闘中、メイが投擲した金属杭が有効な打撃を与え、帝国軍の兵士たちはパワーアーマーで蜘蛛を撃破した。

コノハは素早く敵を倒し、その強さにセレナ大佐も驚愕していた。戦闘後、セレナ大佐はこの事態が宙賊対策の一環であることを説明し、ヒロは今後も巻き込まれることを諦めざるを得なかった。最後に、メイのサポートを称賛し、皆で船に戻ることにした。

ヒロ達はドーントレスでの一日を終え、各自自由に過ごすことにした。メイは戦闘後のメンテナンスを行い、エルマやティーナ達は酒を楽しんでいた。ヒロはミミと共に休憩スペースでケンサン星系の地図を見ながら、翌日の作戦を考えることにした。

ヒロは、宙賊を引き寄せるための「いないいないばあ作戦」を提案し、ブラックロータスを囮にして宙賊を誘い出し、クリシュナとアントリオンで対処する計画を立てた。また、最辺境領域の宙賊が今までの相手よりも質が高いことに注意しつつ、ミミにも作戦のアイデアを求め、傭兵としての成長を促した。

＃４：最辺境領域の宙賊狩り

ヒロ達はドーントレスから出撃する準備を整え、クギやミミとともに機体のチェックを行った。クギは前日の飲み会で二日酔いとなったが、なんとか復調し、サブパイロットとして任務に臨んでいた。一方、コノハは酒に強く、翌朝も二日酔いにならず、しっかりと行動していた。

作戦としては、小惑星帯に潜伏して宙賊を待ち伏せする「釣り」作戦を計画し、ブラックロータスを囮にしてクリシュナとアントリオンで宙賊を迎え撃つというものであった。作戦中、ミミやクギに対してもサブシステムやジェネレーターの重要性を確認させ、何度も機体のチェックを行う姿勢を強調した。

その後、ドーントレスから発進し、指定座標へ移動を開始したヒロ達は、もし宙賊との戦闘や救難信号をキャッチすれば、それを優先するという方針で任務を進めた。

ヒロとその仲間たちは、宙賊に襲われた探索者船団「スクリーチ・オウルズ」からの救難要請を受け、救援に向かった。ヒロの指示でクリシュナが出撃し、エルマのアントリオンやブラックロータスも戦闘に加わった。彼らは宙賊を次々に撃破し、エッジワールドの宙賊に対しても圧倒的な力を発揮した。

その後、宙賊の増援が到着したが、アントリオンのグラビティジャマーで宙賊の逃走を阻止し、再び撃破した。探索者船団のリーダーであるキャプテン・ソウルズはヒロに感謝し、救援の謝礼はドーントレスに戻ってから手続きすることになった。

ヒロたちは引き続き警戒を続け、回収作業を進める一方で、戦闘後の処理にあたっていた。

ヒロ達は宙賊との戦いを終え、探索者船団「スクリーチ・オウルズ」を助けた後、戦利品としてデータストレージを回収した。そのデータを分析したところ、宙賊の拠点座標に関する情報が見つかり、ヒロはセレナ大佐にその内容を報告し、データを引き渡すことになった。セレナ大佐は、この早い進展に驚きながらも、宙賊討伐のためにデータを受け取ることを決めた。

その後、ヒロ達は一息つき、スクリーチ・オウルズのキャプテン・ソウルズから夕食の誘いを受けることにしたが、ミミは相手のオペレーターに絡まれた経験から少し不安を感じていた。ヒロは彼女を安心させるため、皆で一緒に行動することを決め、夕食の準備を進めたが、相手の「積荷」に対して不吉な予感を抱き、用心することにした。

ヒロとそのクルーは、スクリーチ・オウルズのキャプテン・ソウルズと対面し、食事会に参加した。食事中、ソウルズのクルー達はヒロが多くの女性をクルーにしていることに驚き、リスペクトの対象とした。特にミミやクギに対する興味が強く、彼らとの会話が続いた。

途中で、ソウルズのクルーが未探査星系で見つけた謎のアーティファクト「タマ」について話をし、それが非常に耐久性があり、人工物らしいと説明された。この情報を聞いたヒロは危険を察知し、セレナ大佐に緊急連絡を入れた。セレナ大佐はタマの存在に激怒していたが、ヒロは自身に悪意がないことを必死に弁明した。

ヒロはセレナ大佐に通報した後、スクリーチ・オウルズの船が帝国軍によって捜査されている場面に立ち会った。キャプテン・ソウルズは船が荒らされていることに怒り、ヒロに説明を求めた。ヒロは、かつてウィンダス星系で遭遇した危険な「タマ」について説明し、それが今回の騒動の原因であることを伝えた。

ソウルズは納得しつつも不満を隠せなかったが、最終的には軍に協力することを決めた。その後、ヒロはティーナたちと共に飲み直し、次の日にセレナ大佐からドーントレスのブリッジに呼び出された。そこで彼はアンゼルム・エスレーベン少将と対面し、彼の観察力と疑いを晴らした。最後に、セレナ大佐から宙賊対策についての話が進められた。

ヒロたちは、セレナ大佐から宙賊の拠点が判明したとの報告を受け、攻撃作戦の準備を進めた。拠点は小惑星帯の外縁部に位置しており、未探査星系へのハイパーレーン突入口に近い場所であった。エスレーベン少将も参加する作戦で、戦力を二方面から挟み撃ちにする計画が立てられ、ヒロは自分の部隊が宙賊を封じ込める役割を提案した。

セレナ大佐は、拠点攻撃に加えて、以前の「タマ」に関する問題も引き続き調査中であることを伝えたが、現時点では宙賊対策が最優先とされた。ヒロの部隊は緊急発進に備え、出撃準備を整えた。ドーントレスの防衛戦闘機隊も作戦に参加し、彼らは共同で宙賊拠点の殲滅作戦を開始することとなった。

ヒロたちは、ドーントレスと対宙賊独立艦隊と共に宙賊の拠点への攻撃を開始した。ドーントレスの偵察機が設置した情報人工衛星のデータにより、宙賊の動きは完全に把握されていた。ヒロたちは小惑星帯内で宙賊を次々と撃破し、宙賊が逃げようとするのを妨害し続けた。ドーントレスの戦闘機隊や妨害艦との連携で、逃げようとする宙賊を抑え込むことに成功した。

ヒロのクリシュナとエルマのアントリオンは互いに連携しながら、宙賊艦を撃破し、シーカーミサイルを使って宙賊の行動を制限した。宙賊たちは降伏を叫びながらも次々と撃破され、作戦は順調に進んでいった。

ヒロたちが宙賊の拠点を攻撃する作戦は順調に進み、ドーントレスからの戦闘機隊の援護もあり、勝利を収めた。作戦後、セレナ大佐は宴会を開き、ヒロやそのクルーたちも参加した。セレナ大佐は例の「タマ」についてヒロに質問し、ヒロは直接的な情報は持っていないと答えたが、クギとコノハが生物的な存在であり、テレパシーを使って意思疎通をしていることや古代文明に関連している可能性を示唆した。セレナ大佐はこの情報に困惑し、将来的な問題が発生する可能性を心配していた。

＃５：意想外の再会

翌朝、ヒロは突然コノハに起こされ、彼女の様子から混乱したが、何とか場を収めた。コノハはヒロとエルマの関係に対して驚きと警戒を示したが、クギの説教により態度を改め、ヒロとも和解した。

その後、セレナ大佐が訪れ、ヒロに相談を持ちかけた。彼女は「タマ」の研究に関して進展がなく、クギの協力を求めてきた。ヒロはクギの協力を了承し、自身とクルーも同行することを決めた。セレナ大佐は安堵し、クギの協力に感謝した。

ヒロたち一行は、セレナ大佐との話し合い後、対宙賊独立艦隊の旗艦「レスタリアス」へ向かうこととなった。クギやティーナ、ウィスカも同行し、レスタリアスの研究区画へと案内された。途中、予想外の爆発音に遭遇したが、致命的な被害はなく、彼らは研究室に入った。

そこでヒロは、以前出会った科学者ショーコ先生と再会した。彼女は現在、軍の研究職に就いており、「例のタマ」について研究していることが判明した。久しぶりの再会に驚きつつも、ヒロたちは彼女の研究について話を進めることになった。

ヒロたちはセレナ大佐との打ち合わせ後、対宙賊独立艦隊の旗艦「レスタリアス」に向かい、科学者ショーコ先生と再会した。ショーコ先生は、サイオニック能力者であるクギやコノハに興味を示しつつ、タマという謎の機械生命体の研究を進めていた。ヒロたちはタマとコミュニケーションを試みたが、クギは拒絶されたものの、彼らの通信手段がサイオニック能力であることが判明した。

さらに、ティーナが持ち込んだ精霊銀に対してタマが反応を示し、全ての個体が急に興味を持ち始めた。これにより、研究の進展が期待され、ショーコ先生は満足げな表情を浮かべていた。

ヒロたちは、タマが精神増幅素材に強く反応することを確認し、今後の行動を検討した。タマはテレパシーで情報をやり取りし、希少な精神増幅素材に興味を示しているため、交渉材料として使える可能性があることがわかった。ショーコ先生や他の研究者たちは、サイオニック能力に基づく通信や翻訳装置の開発を進めようとしていたが、ヒロはその技術的な議論に参加できず、サイコキネシスの訓練を始めた。

また、ティーナが持ち込んだ精霊銀を利用して、タマの思念波を妨害するシールドを作ることも計画された。研究者たちはその効果を確認するため、実際の効果を検証する作業に取りかかることになったが、ヒロも同行することを決めた。

ヒロたちは、レスタリアス艦内で思念波の漏れを検出し、それを防ぐために撹乱装置の調整を行っていた。作業を終えた後、セレナ大佐に中間報告を行い、思念波の封じ込めに成功していることを伝えたが、タマとのコミュニケーションはまだ取れていなかった。大佐は、未知の言語や思念波によるコミュニケーションの難しさに頭を悩ませつつ、早急に成果を求めた。

その後、ヒロたちはクギとコノハのテレパシーや念動力の力について話し合い、ショーコ先生をブラックロータスに招いて食事を共にすることになった。

ヒロたちは、アレイン星系の企業病院で働いていたショーコ先生が突然レスタリアスに現れ、困惑するミミとエルマに説明した。ショーコ先生は傭兵業に興味を持ち、臨時で帝国航宙軍の軍属として働いていたが、偶然にもヒロたちと再会したという。彼女は仕事の都合で研究職に就いたものの、ヒロの船に乗る提案を受け、乗船を前向きに考え始めた。ヒロたちは彼女の参加を歓迎しつつも、まずは例のタマの問題を解決する必要があると認識していた。

＃６：最辺境領域のその先へ

ヒロは一週間、特にやることがなく退屈な日々を過ごしていたが、クギとの修練の誘いによって状況が変わった。クギはヒロに、自身の強力な能力を制御するために「繋がり」を深めることが重要だと説き、修練を提案した。彼女の部屋で修練を行う中で、クギは法力を強化し、制御を助けるための「契り」を結ぶことを申し出た。ヒロはその提案を理解し、最終的にクギとの絆を深めるために行動を決意した。

ヒロは朝目を覚まし、クギの笑顔に迎えられた。昨夜の出来事が影響し、新しい感覚が芽生えていることに気づいた。彼は他の生命体の存在を感じ取れるようになり、クギの助言でこの力を少しずつ制御していくことを決めた。シャワーを浴びた後、休憩室に行くと、他のクルーたちから奇妙な反応を受け、昨夜の出来事がテレパシーを通じて周囲に広まってしまったことが発覚した。エルマとティーナに責められ、ヒロは彼女たちに謝罪するが、その後も彼の影響でドーントレス全体が騒ぎになっていたことが判明した。

レスタリアスの研究室ではショーコ先生が、精神波排除装置が騒動を防いだことを報告し、ヒロは無事にセレナ大佐に状況を説明した。クギも動揺しながらも、何とか事態を収め、彼らは次の出航準備に取り掛かった。

ヒロたちは出航準備を終え、出陣を迎えたが、一昨日の「桃色電波」騒動でクギが落ち込んでいた。クギは、神聖帝国では大した問題にはならない行為が、こちらではテロ行為とみなされる可能性があることを知り、自責の念に駆られていた。しかしヒロは、証拠もなく立証されることはないとクギを慰めた。

その後、艦隊はエッジワールドへと進軍した。ヒロはメイに甘やかされつつも、艦隊の行動を観察していた。対宙賊独立艦隊は素早い動きを見せ、エルマや他のクルーもリラックスした雰囲気だった。彼らはリッシュ星系への進行中に、宙賊や未知の装甲材に関する話題を交わしたが、今回の主目的は異星文明の「タマ」に関する調査であり、宙賊に関してはリソースを割かないだろうと見込んでいた。

＃７：開花する能力

ヒロは、セレナ大佐からリッシュ星系でのパワーアーマー訓練に付き合うよう依頼を受けたが、嫌がった。大佐が自ら前線に出るという「伝統」に対してヒロは反対し、報酬交渉の末に不本意ながらも協力することとなった。エルマの説得により、ヒロはセレナ大佐を見捨てられないと感じ、最終的に彼女と共に地表へ降り立った。

彼らはリッシュⅢで異星文明の遺跡を調査中、正体不明の三角錐型の物体と遭遇した。物体から発せられた強力な精神波により、海兵たちは次々と意識を失い、ヒロだけが防御に成功。セレナ大佐と共に作戦を続ける中、ヒロは自ら状況に対応することを決意し、未知の存在に対処しようと動き出した。

ヒロはリッシュⅢで三角錐の謎の存在と接触するため、念動力を使い現地へ移動した。セレナ大佐の部下たちは強力な思念波で昏倒していたが、ヒロはその思念波に耐え、三角錐との対話を試みた。三角錐は、帝国兵から引き出した情報を元にヒロと意思疎通し、外殻の構造情報を提供する代わりに、いくつかの条件を提示した。

まず、捕らえられている「タマ」を解放すること、次に、宙賊が奪った遺物の奪還、さらに精霊銀や同等の物質の提供を求めた。ヒロとセレナ大佐はこれに応じ、三角錐との交渉が順調に進んだが、精霊銀の提供にはさらなる議論が必要であった。

ヒロは、セレナ大佐たち帝国海兵とともに宙賊の基地を襲撃する作戦に参加した。彼は、ニンジャアーマーと念動力を駆使し、一人で別のルートから突入することを提案し、戦闘に臨んだ。ヒロは念動力で大きな跳躍をしながら基地に侵入し、宙賊を相手に次々と勝利を収めた。宙賊の攻撃をかわしつつ、剣と念動力で敵を倒していく中で、彼は自分の能力をさらに熟練させていった。

一方、セレナ大佐たちは正面から基地に突入し、ヒロの援護を受けながら順調に作戦を進めていた。ヒロは、サイオニック能力を駆使して敵の動きを先読みし、効率的に宙賊を排除していったが、その戦い方は予想以上に派手で、大佐からは軽い苦笑が漏れていた。

エピローグ

ヒロは宙賊基地を制圧し、圧倒的な戦闘能力を発揮して宙賊の大半を一人で倒していた。セレナ大佐は、そんなヒロの姿に驚き、「人間を辞めたのか」と冗談めかして問いかけたが、ヒロはそれを軽くいなした。彼は念動力を駆使し、基地内の壁を破壊するなど、その能力を見せつけたが、その詳細については「企業秘密」として語らなかった。

宙賊基地の制圧が完了し、ヒロは戦闘ボットの回収を済ませて一息ついた。その後、彼は整備士姉妹と共にくつろぎ、彼女たちとの穏やかな時間を楽しんだ。戦闘後の緊張が解け、リラックスした雰囲気の中で、ヒロはティーナとウィスカと戯れていた。

エルマからの連絡で、三角錐との交渉も無事に終わり、基地の制圧が完全に完了したことが伝えられた。ヒロたちはこれで厄介事が終わったと安心し、平和な時間を過ごしていた。