漫画【転生重騎士】「追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する 11」感想・ネタバレ

累計２００万部突破！！　これが「今一番来てる」異世界転生！！！
新編成で〈水没した理想郷〉最速攻略に挑む！！　覇権作品堂々漫画化第１１巻！！

ハーデン侯爵の依頼により、裏切り者がまぎれた大規模依頼に参加するエルマたち。
成長した４人のパーティーメンバーで水底のモンスターを撃破し、裏切り者を見つけ出せ！！

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する（11）

主な出来事

ウミオニ狩りとケルトの協力

エルマたちはウミオニ狩りを進め、十体の討伐に成功した。ルーチェの迅速な攻撃と爆発力が効果的で、特にドロップ強化の恩恵が大きかった。
ケルトも遠距離攻撃で援護し、周囲の冒険者たちはエルマたちの戦闘力に感嘆した。

貴重アイテム〈海の雫〉の発見とスノウたちの登場

討伐後、錬金用アイテム〈海の雫〉を発見。高価なポーションの素材であると判明したが、エルマは冷静に対応した。
ハウルロッド侯爵家のスノウとその従者イザベラが登場し、スノウはエルマたちへ感謝の意を伝えようとしたが、人見知りのため言葉を続けられず、イザベラの助けを借りた。

〈水没した理想都〉への突入と探索

エルマたちは〈水没した理想都〉に突入。廃墟と瓦礫が広がる危険な場所を探索し、〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の破壊を目指した。
ハーデン侯爵から裏切り者の捜索を命じられており、冒険者の監視が厳重に行われていた。
エルマは〈マジックワールド〉の知識を利用して最短ルートを見出し、他者より早く目的地へ向かおうとした。

ウミオニとの戦闘と探索の進行

エルマたちはウミオニ六体と交戦し、エルマが盾スキルで攻撃を凌ぎながら仲間を先行させた。
ケルトの遠距離支援も加わり、エルマは再び仲間のもとへ戻ることに成功した。

〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の発見と襲撃

ケルトが〈哀哭するトラペゾヘドロン〉を発見した直後に化け物が襲いかかり、ケルトが負傷した。
エルマは化け物が人魚の存在進化体であると推測し、凶暴化の原因を〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の影響と判断した。

悪樓との戦闘とエルマの対応

エルマたちは水面を突き破って出現した悪樓と戦闘を開始。エルマは〈影踏み〉で動きを封じつつ仲間の回復を助けた。
メアベルの〈エリアヒール〉を利用して悪樓の本体を見極め、エルマとルーチェが協力して攻撃を成功させた。

メアベルの成長とルーチェの〈豪運〉スキル

エルマたちは悪樓を討伐し、メアベルはレベルアップを達成した。
ルーチェの〈豪運〉スキルによって高価な〈人魚の腕輪〉を入手し、メアベルへと譲られた。

カロスとの対峙と真実の暴露

銀髪の冒険者カロスがエルマたちと接触。彼は自分を〈夢神の尖兵〉と名乗り、創造神アルザロスの意志について語った。
エルマはカロスの目的が単なる理想ではなく、自身の欲望に起因するものだと見抜いた。

新たな戦いの幕開け

カロスは魔剣士のスキル〈ダークブレイズ〉を発動し、エルマたちとの戦闘を楽しむ姿勢を見せた。
新たな試練がエルマたちを待ち受けることが示唆された。

感想

エルマたちのパーティは、〈水没した理想都〉への挑戦を通じて大きな試練に直面していた。
特に本巻では、成長したパーティメンバーの協力が描かれながらも、状態異常に弱いという弱点を突かれる展開が強調されていた。
その中でも、ケルトの〈第六感〉による探索や、エルマの知識を駆使した地形攻略が見所であった。
ピンチに陥ったけど。ﾎﾞｿ

エルマ、ルーチェ、メアベル、ケルトのパーティは〈哀哭するトラペゾヘドロン〉を探し出したが、そこでの戦いは予想を超える困難をもたらした。
特に、〈哀哭するトラペゾヘドロン〉を発見した直後に襲って来た化け物「悪樓」によって仲間が次々と麻痺させられ、エルマ一人だけが行動可能な状況に追い込まれる場面は緊迫感があった。
このような窮地に立たされることで、彼らの戦闘スタイルの弱点が浮き彫りとなった。

ケルトの〈第六感〉の発動や、メアベルによる回復の工夫など、仲間たちの連携が重要な要素として描かれていた。
一方で、ルーチェの攻撃力が確実に育っている点も頼もしく、仲間たちがそれぞれの役割を果たしながら成長を遂げている様子が印象的であった。

また、悪樓との戦いの中でエルマが相手の知性を見抜き、戦術を調整していく姿勢が見事であった。
単なる力のぶつかり合いではなく、知恵と工夫を駆使した戦いが本作の魅力である。
特に、メアベルの回復魔法を用いた敵の位置把握という発想は秀逸であった。

さらに、エルマの指示によってメアベルが経験値を得る機会を与えられる場面は、彼の仲間への配慮が伝わってきた。
戦闘後のやり取りにおいて、メアベルが自分の成長に戸惑いつつも喜びを感じる様子は微笑ましいものであった。

しかし、本巻における最大の衝撃は、カロスの正体とその目的であった。
彼が〈夢神の尖兵〉を名乗り、この世界を無へと帰そうとする教義を語る場面は不気味であった。
エルマたちにとって彼の存在は未知の脅威でもあった。

次巻への期待として、エルマたちがカロスの攻撃をどのように打ち破り、さらに成長していくのかが注目される。
特に、彼らの弱点を克服するための工夫や、新たな能力の開花がどのように描かれるか楽しみである。

最後までお読み頂きありがとうございます。

追放された転生重騎士はゲーム知識で無双する（11）

posted with ヨメレバ

猫子/武六甲理衣/じゃいあん講談社 2024年09月05日

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備忘録

91話

ウミオニ狩りとケルトの協力

エルマたちはウミオニ狩りを進め、十体ものウミオニを討伐することに成功した。ルーチェの素早さと爆発力のある攻撃が効果的であったが、特にドロップ強化が優れていた。ケルトも協力し、遠距離攻撃で援護した。周囲の冒険者たちはエルマたちの戦闘力に驚き、羨望の眼差しを向けていた。

92話

貴重アイテム〈海の雫〉の発見

討伐したウミオニからは、錬金用アイテム〈海の雫〉がドロップした。これは特殊なポーションの素材として高価であることが判明した。ケルトはその価値を知り驚愕したが、エルマは冷静に対応しつつその重要性を説明した。

スノウとイザベラの登場

戦闘後、エルマたちの元にハウルロッド侯爵家の次期当主候補スノウと、その従者イザベラが現れた。スノウはエルマたちへ感謝の言葉を述べようとするが、人見知りゆえに言葉が続かず、イザベラの助けを借りながら挨拶を済ませた。

イザベラの警告とスノウの威厳

イザベラはエルマに対し、スノウが次期当主として実績を積む必要があるため、流れ者の冒険者が目立ちすぎることを警戒するよう伝えた。イザベラは冷徹な態度で警告を発したが、それもまたスノウを守るための配慮であることが窺えた。

スノウの人見知りとイザベラの苦労

スノウは冷酷な人物と噂されているが、実際には人見知りが原因で無表情に見えてしまうことが多かった。また、イザベラのフォローも不自然であり、それが誤解を招いている様子であった。イザベラはスノウの威厳を保とうと必死であったが、その努力が逆効果になることも多かった。

93話

〈水没した理想都〉への突入と探索の開始

エルマたちはウミオニを討伐し、〈水没した理想都〉へ突入した。この〈夢の穴〉は廃墟や瓦礫の山が広がり、足元には浅く水が張っていた。不気味な雰囲気が漂い、首のない彫像が半身を泥水に沈めていた。彼らの目的は、魔物の間引きと〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の破壊であった。各パーティーは配布された地図をもとに探索を進め、ルートを確認しながら進行することとなった。

裏切り者の捜索と警戒

エルマはハーデン侯爵から裏切り者の捜索を依頼されていた。〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の件で妨害が予想されるため、侯爵家の兵が〈水没した理想都〉の入り口を見張っていた。冒険者の出入りを監視し、〈王の彷徨〉が引き起こされる事態を防ぐ対策が施されていた。エルマたちは迅速に〈夢の主〉の間を目指し、他者が近づけないようにすることを最優先とした。

〈夢の主〉への最短ルートの策定

エルマは〈マジックワールド〉の知識を活かし、地図にないルートを推測した。〈夢の穴〉には生成ルートにパターンや制限があり、特殊な場所は決まった距離に配置されることを理解していた。エルマはパズルのように情報を組み合わせ、最短ルートを見つけ出した。仲間たちはその精密な分析に驚きを隠せなかったが、エルマは自信を持って進む道を示した。

次なる行動の決定と進行

エルマは道筋を加筆し、仲間たちへ示した。全体の三割の情報が判明していれば、さらに二割を推測することができるという理論であった。この推測に基づき、エルマは他の冒険者に対して優位に立てると判断した。ルーチェやメアベルはその説明に納得しつつも、エルマの分析力に驚嘆していた。

エルマの知識と経験の活用

エルマは〈夢の穴〉での経験を基に、最適な進行ルートを設定した。特に〈マジックワールド〉のパターンを理解することで、ランダム生成される地形にも一定の法則があると見抜いていた。この洞察力により、エルマたちは他者よりも早く目的地へ到達できる見込みを得た。エルマの知識と冷静な判断が、今回の探索において大きな武器となっていた。

ウミオニとの交戦と逃走

エルマたちは狭い路地でウミオニ六体と交戦していた。エルマは仲間を先に行かせ、自身は盾スキル〈パリィ〉と〈マジックガード〉を駆使してウミオニの攻撃を凌いでいた。仲間のケルトが遠距離からの支援を行い、矢を放つことでウミオニを攻撃。エルマは機転を利かせ、敵をうまく引きつけながら仲間のもとへと戻ることに成功した。

94話

進行状況の確認と寄り道の提案

メアベルが地図を確認し、〈夢の主〉の間が近いと伝えた。エルマとケルトの連携が成功し、予想以上の速さで進行できていた。ケルトの〈第六感〉が発動し、近くにアイテムか危険な敵が存在することを察知したため、エルマたちは確認のために寄り道をすることにした。

〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の発見と襲撃

ケルトが発見したのは〈哀哭するトラペゾヘドロン〉という黒い多面体の宝石であった。これを破壊しようとした瞬間、突然足元から干乾びた猿のような化け物が飛び出し、ケルトを襲撃した。化け物は魚のような下半身を持ち、水中へと逃げ込んだが、ケルトは肩に鋭い爪撃を受けていた。

化け物の正体と存在進化の推測

エルマは化け物が人魚の存在進化体であると判断した。本来ならば逃げることしかしない人魚が、〈哀哭するトラペゾヘドロン〉の影響で凶暴化し、特殊条件を満たして進化したと推測した。これまでの魔物とは異なる高い知性を持つ可能性が示唆された。

麻痺毒の影響と戦闘の決意

ケルトは化け物の爪に麻痺毒が仕込まれていたため、動きを封じられていた。エルマは全員で固まって行動することを提案し、化け物を討伐する決意を固めた。仲間との協力を前提に、新たな戦法を練りながら戦いに挑むこととなった。

エルマたちは水面を突き破って出現した魔物「悪樓」と対峙した。悪樓は上半身が人間らしく、下半身が魚である不気味な姿で、ミイラのような外見を持つ凶悪な魔物であった。悪樓は麻痺攻撃や潜伏スキルを駆使し、エルマたちを次々と追い詰めた。エルマは〈死線の暴竜〉を使用せずに戦うことを決意し、〈ライフシールド〉でHPを調整する作戦を取ろうとしたが、麻痺攻撃を警戒して慎重に立ち回っていた。

95話

仲間たちの連携と悪樓の攻撃

エルマはケルトの〈聴覚強化〉を利用して悪樓の潜伏位置を探り、矢で位置を示す作戦を採用した。ケルトの指示を受けたエルマは、悪樓の出現位置を狙って攻撃を試みた。ルーチェは〈竜殺突き〉を放ったが、悪樓の分身スキル〈ドッペルイリュージョン〉により混乱し、技を的確に当てることができなかった。さらに悪樓の爪撃を受け、麻痺状態に陥ってしまった。

悪樓の巧妙な戦法とエルマの対応

エルマは影踏みスキル〈影踏み〉を使って悪樓の動きを封じたが、仲間たちが麻痺により行動不能となったことで状況はさらに悪化した。悪樓は自在に潜伏し、周囲を円を描くように動きながら隙を伺い続けた。エルマは〈影踏み〉を維持しつつ敵の攻撃を捌き、メアベルがルーチェを回復する時間を稼ぐことに成功した。

96話

悪樓の知性と戦闘の困難さ

悪樓はエルマの〈影踏み〉の弱点を理解し、巧妙に回り込むことで攻撃を避けようとした。土中に潜ることで低姿勢を保ち、エルマの攻撃を回避することに長けていた。エルマは悪樓の知性と狡猾さに驚かされつつも、戦いを続ける中でその能力の厄介さを痛感していた。

エルマの戦略と悪樓との攻防

エルマは〈影踏み〉を維持しながら防御を固め、メアベルがルーチェを回復する間の時間を稼ぐことに成功した。悪樓は再び攻撃を仕掛けるものの、エルマの〈パリィ〉によって弾かれ、隙を突いてエルマは攻撃を続けた。しかし悪樓は再び土中へと潜り込み、攻撃の機会を逃した。

知性ある敵との戦いの難しさ

エルマは悪樓が通常の魔物とは異なり、知性を持って戦術を使うことに気づいた。ゲーム時代との最大の違いは、敵が狡猾に動き、人間のような思考で戦闘を繰り広げる点にあった。悪樓のような知性を持つ敵に対して、エルマは慎重かつ的確な判断が求められる状況に追い込まれていた。

悪樓との戦闘と作戦の工夫

エルマは〈影踏み〉を維持しつつ悪樓を迎え撃とうとしたが、その戦術が通用しないことを悟り、〈影踏み〉を捨てて前へ出た。悪樓は〈土泳魚〉を用いて攻撃を回避し、地面へ潜り込むことで被害を免れていた。エルマは〈シールドバッシュ〉を駆使し、悪樓を一時的に牽制することに成功したが、ダメージを与えることには至らなかった。

ルーチェはエルマのサポートを受けながら、〈竜殺突き〉で攻撃を試みた。しかし、悪樓のスキル〈ドッペルイリュージョン〉により、本体を見極めるのは困難であった。ルーチェの攻撃力ではクリティカル攻撃を確実に当てなければ効果を発揮しないため、戦況は依然として厳しいものであった。

メアベルの発案と攻撃の的確化

メアベルは〈エリアヒール〉を用いて回復魔法を広範囲に展開することで、悪樓の幻影を見破るという工夫を行った。この方法により、実体のある悪樓のみが回復の影響を受けたため、敵の位置を正確に把握することができた。

エルマとルーチェはこの情報を活用し、悪樓を追い詰めることに成功した。エルマの〈影踏み〉で動きを封じると、ルーチェが〈竜殺突き〉を用いて悪樓に致命的なダメージを与えた。しかし、完全に仕留めることはできず、悪樓は再び逃げようとした。

97話

エルマの判断とメアベルの奮闘

エルマは悪樓を逃がさないよう〈影踏み〉で抑え込み、メアベルに止めを刺させようとした。彼はメアベルがレベルを上げる好機だと考えたのである。しかし、メアベルは仲間としての立場や固定の協力関係がないことを気にして、攻撃を躊躇った。

その間に悪樓が反撃を試みたが、エルマは冷静に対応しメアベルの方へ送り出した。メアベルは咄嗟に杖を振り、偶然にも悪樓へ致命的な攻撃を加えたことで討伐に成功した。

戦闘後の感想と経験値の獲得

メアベルは自分が最後の一撃を与えたことに戸惑いと申し訳なさを覚えていたが、結果としてエルマたちは悪樓を討伐することに成功した。彼らは戦闘での工夫と連携を活かして、厄介な相手を打ち破ったのであった。

悪樓との戦闘と装備アイテムの取得

エルマたちは悪樓を討伐し、メアベルのレベルが二つ上がったことを確認した。メアベルは回復役であるため、レベルアップが遅れることを気にしていたが、エルマたちの配慮によって経験値を稼ぐ機会を得られたことを感謝していた。ルーチェは悪樓の亡骸から〈人魚の腕輪〉を発見した。その腕輪は〈水属性耐性〉と〈麻痺耐性〉を持つ優れた装備で、市場価値は四千三百万ゴルドに及んでいた。

ルーチェの豪運とドロップアイテムの価値

ルーチェの〈豪運〉スキルが作用し、装備アイテムが頻繁にドロップすることが明らかであった。ケルトはその高額なアイテムの出現頻度に驚愕し、エルマたちの感覚が麻痺しているのではないかと指摘した。エルマは性能重視の観点から、〈人魚の腕輪〉をメアベルに譲ることを決定した。メアベルは戸惑いながらも受け取ることとなった。

信仰の杖へのスキルポイント割り振り

エルマはメアベルに〈信仰の杖〉へスキルポイントを割り振るよう指示した。このスキルは戦況を大きく変えるものではないが、保険としての役割を果たす可能性があると考えたためである。メアベルは不安を抱きながらもエルマの指示に従った。

ケルトの焦燥と対人戦の危機感

ケルトは〈人魚の腕輪〉に執着し、更なる悪樓を探しに行くことを提案した。エルマは焦る必要はないと応じたが、ケルトは明らかに価値あるアイテムに心を奪われていた。そこへ足音が近づいてくるのをケルトが察知し、エルマたちは警戒態勢を取った。

98話

対人戦への備え

エルマは対人戦が魔物戦とは異なり、迅速な対応が求められることを仲間たちに説明した。対人戦では一度でも流れを掴めば相手を倒し切ることができるため、油断や隙を見せることは命取りになると指摘した。エルマたちは武器を構え、迫り来る脅威に備えた。

カロスとの対峙と真実の暴露

ケルトの指示に従い、四人の冒険者たちは武器を構えて周囲を警戒していた。しばらくすると、銀髪の冒険者カロスが姿を現した。彼はエルマたちを見て穏やかな笑みを浮かべ、構えていた剣を下ろした。ケルトの緊張も解け、エルマと仲間たちは一息ついた。

カロスの偽りとケルトの指摘

カロスはエルマたちを称賛しながら、自身の感知スキル〈気配感知〉を使い、仲間たちを見つけたと語った。しかし、ルーチェはカロスが〈第六感〉持ちであるという情報をヒルデから聞いていたことを指摘した。カロスは〈気配感知〉がブラフであり、本当は〈第六感〉を持っていると認めた。だが、ケルトは〈第六感〉を持つ者が〈哀哭するトラペゾヘドロン〉を見落とすはずがないと指摘した。

エルマの推理とカロスへの疑念

ケルトの指摘により、カロスの行動に不信感が生じたエルマは、自分なりの仮説を立てた。カロスは仲間に嘘をつき、自分のスキルを隠したうえでボス部屋へと単身で向かい、スカルロードを刺激して〈王の彷徨〉を引き起こしたのではないかと考えた。その仮説を検証するため、エルマはカロスに対して挑発を仕掛けた。

99話

カロスの正体と告白

カロスはエルマたちの疑惑を楽しむかのように笑いながら、自身の正体を明かした。彼は〈夢神の尖兵〉と名乗り、この世界に〈夢の穴〉が溢れる理由が創造神アルザロスの意思によるものであると語った。アルザロスは不条理を嘆き、この世界を無へと帰そうとしていると主張した。

カロスの真意とエルマの理解

カロスの語る理想には不自然な空虚さがあった。エルマはそれがカロス自身の欲望を覆い隠すためのものであることに気づいた。カロスは全てを手にした冒険者として、自分の力を活かせる挑戦を求めるあまり、狂気的な教義に走ってしまったのだと理解した。

戦いの幕開け

カロスは魔剣士のスキル〈ダークブレイズ〉を発動し、エルマたちとの戦いを楽しもうとする様子を見せた。彼の挑戦は、エルマたちにとって新たな試練となることが予感された。