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マンガ読書感想黄泉のツガイ

漫画【ヨミツガ】「黄泉のツガイ 3巻」謎が謎を呼ぶ 感想文・ネタバレ

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マンガ

ヨミツガ 2巻レビュー
ヨミツガ まとめ
ヨミツガ 4巻レビュー

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  1. どんな本?
  2. 読んだ本のタイトル
  3. あらすじ・内容
  4. 前巻からのあらすじ
  5. 感想
  6. 考察・解説
    1. ユルの精神的動揺
      1. 初めての殺害と「殺意」への恐怖
      2. 東村での日常の崩壊と「偽りの妹」
      3. 両親失踪という衝撃の真実
      4. まとめ
    2. アサの過去と能力
      1. アサの過去と過酷な生い立ち
      2. 「解」の能力の獲得
      3. まとめ
    3. 影森家と東村の対立
      1. 対立の背景と歴史的経緯
      2. 東村(過激派)の思惑
      3. 影森家の思想と内部対立
      4. まとめ
    4. ツガイの能力と特性
      1. ツガイの基本的な特性と視認性
      2. 多種多様な固有能力
      3. まとめ
    5. 現代社会への適応と逃走
      1. 現代技術と未知の文化への驚き
      2. サバイバル思考と現代の利便性のギャップ
      3. まとめ
  7. 登場キャラクター
    1. 主人公一行・田寺家
      1. ユル
      2. 田寺リュウ(デラ)
      3. 左右様(左様・右様)
    2. 東村
      1. ミネ
      2. ナギサ
      3. キョウカ
      4. ヤマハ
      5. アサ(偽物)
      6. 東村の刺客たち
    3. 影森家
      1. アサ
      2. 影森ゴンゾウ
      3. 影森ヒカル(波久礼ヒカル)
      4. 影森アスマ
      5. 影森ジン
      6. 黒谷アキオ
      7. 黒谷ハルオ
      8. 黒谷フユキ
      9. 黒谷ナツキ
      10. 桜沢
      11. ガブ
      12. ホワイト
      13. ベタ
      14. ガブリエルⅠ世
      15. ガブリエルⅡ世
      16. ウィスパー
      17. エンブレイス
    4. 敵対勢力・その他
      1. 昭島
      2. 立川マコト
      3. 羽村ケンイチ
      4. 赤井さん
      5. みどりさん
      6. 陰陽
      7. 中神
      8. 解のツガイ
      9. 手長足長
  8. 展開まとめ
    1. 第9話 アサと「解」
    2. 第10話ベタとホワイト
    3. 第11話疑念と確信
    4. 第12話 抱擁と囁き
  9. 黄泉のツガイ 一覧
  10. その他フィクション

どんな本?

黄泉のツガイは、『鋼の錬金術師』の荒川弘氏が、約11年ぶりに「月刊少年ガンガン」で連載を開始した作品。

現代の日本、世俗から隔絶された山奥で生まれた、夜と昼を別つ男女の双子ユルとアサが主人公。

幼い頃に離れ離れになった二人を巡って繰り広げられる闘いを描いた伝奇バトル。

この作品では、幽霊や妖怪などの異形の存在を「ツガイ」と呼んでおり。

ツガイは一般人には見えないが、ツガイ側から干渉して特定の人間に姿を見せることが可能で、稀に勘所があって見える者もいる。

人間と契約する者もいて、ツガイを従える者は「ツガイ使い」と呼ばれている。

ユルとアサは400年ぶりに誕生した特別な双子で、それぞれ異なる能力を持っている。

ユルは封印する力”封”
アサは解放する力”開”

二人は東村という山深い村落で暮らしていましたが、ある日を境に別々の道を歩むことになる。

この作品は現在単行本第6巻まで発売されており、ガンガンONLINEで連載中。

魂を目覚めさせる荒川弘最新作として注目されている。

スクウェア・エニックス

読んだ本のタイトル

#黄泉のツガイ 3巻
著者:#荒川弘 氏
出版社:スクウェア・エニックス
レーベル:月刊少年ガンガン
発売日:2023年2月10日
ISBN:9784757584013

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

あらすじ・内容

遠大なる混沌の渦に飲まれゆく――!

アサを捜す中でジン達と遭遇したユルは
彼らの誘いに乗り影森家の屋敷でアサと再会した。
正体不明のツガイ達の襲撃を退け、
ついにアサとの対話を果たしたユルだったが、
アサは一度死んでいるのだと告げられる。
彼女はなぜ死に至り、いま生きているのか…。
そして「封」と「解」の力の秘密とは…。
ユルは驚愕の事実に直面する…!!

歩みは深淵のその先へ
前人未到のツガイバトル、第3巻!!

黄泉のツガイ 3

前巻からのあらすじ

野生児なユルは、夜に左右様達と出歩いてしまう。 そしてアサの血のニオイを辿って、群馬だが埼玉から東京に行って影森家の連中を襲ったが。

それが影森家の罠で拘束されてしまう。

一応、暴れたら逃げる事は出来たのだが、アサに会せてくれると言うので、**影森家の本邸(東京)**へと同行してしまう。

それをハナのツガイで知ったデラは、家出息子を回収に向かう。

それで影森の屋敷に”ツガイを統べる者”の2人が揃った所で他の派閥の奴等が襲って来た。

そのドサクサにユルとアサは封印するツガイに拘束され封印されてしまうが。

アサは能力の”解”で封印を解いて、ついでにツガイの主従契約も解いてしまい。

フリーになったツガイは、扱いが悪かったらしく。”契約者は何処に居る?”とアサが聞いたらアッサリと教えてくれて。

それをユルが弓を射て拘束。

その後、他の襲撃者も影森の者達が撃退して終わるが、、

首謀者は逃走。 謎は深まるばかり。

感想

影森の屋敷で襲撃を受けたが撃退した影森の人達

そんな時にアサは自身が一回死んだと言う。 殺したのは東の村の連中だったらしい。 だから襲うのに躊躇してなかったのか、、

そして、**死んだ時にアサの異能“解”**を習得するのだが、、 積読が凄いな! アサに“解”を取得したらあの積読はどうなるのかな? ドンドン増えて行くのか?

そんなアサを救出にきたガブちゃんだったが、アサは東の村の連中を殺してしまった。 ガブちゃんは、手を汚す役は自分たちがやると言って。。

それでもアサは、“解”の能力を使って人を殺してしまった。 そんなアサの話を聴いて、さらに何故ユルを残して逃げたのかも、アサの口から聞く事が出来た。

そして、東の村の一味だと言われている。 田寺のデラが家出息子を迎えに、敵地の影森の屋敷の玄関から堂々と入って来る。 さらにそこで、影森の長男ヒカル、次男アスマが登場。

襲撃があったのに寝ていてわからなかったと言うが、、 漫画家で原稿を落としそうになって修羅場を乗り越えて爆睡していたヒカルは判るけど。 次男のアスマは本気で怪しい。

なんとも影森の中でも一枚岩じゃ無いな、、 もちろん東の村の方も、、 さらに外部の連中も。 まだまだ謎は多い。

それでユルは影森、田寺の両方の情報をもらうが、、

そして、アサはユルに影森の屋敷にいて欲しいと言うが、アサの言葉をガン無視してユルは唯我独尊で行く。 襲って来た奴らは全て返り討ちにして、全ての情報を抜いてしまうと言うが、、

そんな事を言うユルを心配して。 今まで狙われた事が無いから言えるんだと必死に止めようとするアサ。

でも左右様達は、、 めっちゃ嬉しそうww

そして、影森からのオファーをキッパリ断って影森の屋敷から出て行くユル。

その背中に抱きつくアサをだったが、、 直後、背後を取られたと動揺するユルが、、 どんだけ殺伐としてるんだよコイツww ゴルゴか?

さらにこの後の影森左右様は、“解”と封を制御する第三者が持つべきツガイだったと語る。 もう既に封のユルのツガイになっている、、

ユルに何かあるとわからないと影森の当主は言うが、、 まだまだ謎は多いな。 さらに襲って来た者の生き残りに尋問するが、、 黒谷のツガイ“閻魔帳”が素でエグい。 ツガイ越しに個人情報ダダ漏れ。。 ほぼ隠し事が出来ない。

そんな襲撃者2人が今回の襲撃に関わった原因が片や難病の母親の医療費。 片やギャンブルの借金。

難病の母親のためにバイトをしている方は、母親の医療費は持ってやるから働いて返せと言い。 ギャンブルの方は、、 借金は働いて返せと言って働かせるが、、 アサにツガイを取られた状態なので、ツガイとしてはあまり役に立ってない。 前のツガイに戻ってもらおうとしたら、アサの方が良いと言って離れない状態。

そんな彼らは使い捨て出来る兵としてストックされる。

そして、東京観光をしていたユルたちだったが、尾行されていると気が付きます。

田寺家のツガイ。 マヨイガに入れたら、、、 なんか妖怪みたいのが出て来て尾行していた人たちをアッサリ殺して行った。

手長足長?? それに左右様と知り合い??

え?? 一体何者??

ますます謎が深まっていきます。

最後までお読み頂きありがとうございます。

漫画【ヨミツガ】「黄泉のツガイ 4巻」VS.手長足長 感想・ネタバレ
ヨミツガ 3巻レビューヨミツガ まとめヨミツガ 5巻レビューどんな本?黄泉のツガイは、『鋼の錬金術師』の荒川弘氏が、約11年ぶりに「月刊少年ガンガン」で連載を開始した作品。現代の日本、世俗から隔絶された山奥で生まれた、夜と昼を別つ男女の双子…

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ヨミツガ 2巻レビュー
ヨミツガ まとめ
ヨミツガ 4巻レビュー

考察・解説

ユルの精神的動揺

ユルが物語の中で経験する精神的動揺は、彼の信じていた世界の崩壊や直面する過酷な現実によって引き起こされるが、同時にそれを乗り越えていくための精神的成長の過程でもある。

初めての殺害と「殺意」への恐怖

・ユルが初めて明確な精神的動揺を経験したのは、過去に父親(ミネ)と山で狩りをしていた際、山賊に襲われた出来事である。
・この時、ユルは他者から自分へ向けられる強烈な「殺意」に恐怖し、初めて人を殺害してしまったことで大きく心を乱した。
・これを見た父は、「心の乱れは時と場所によっては命に関わる」と諭し、深呼吸をして心の乱れを外へ吐き出し、冷静に状況を分析して生き残る手段を考えるように指導した。
・この過酷な体験と父の教えは、その後のユルの精神的基盤となっている。

東村での日常の崩壊と「偽りの妹」

・平穏な東村が謎の武装集団によって襲撃され、凄惨な状況を目の当たりにしたユルは極限の混乱に陥った。
・さらに彼を深く動揺させたのは、突如現れた「本物のアサ」が「兄以外の全てを殺す」と冷酷に宣言したことである。
・そして、自分が10年間大切に守り抜こうとしていた妹が、実は自分を村に縛り付けるために用意された「偽者」であったと告げられる。
・両親は兄妹を置いて村を出たのではなく、アサだけを連れて逃げ、自分一人だけが村人に騙され続けていたという残酷な事実に思い至り、ユルの状況認識や価値観は根底から覆された。

両親失踪という衝撃の真実

・下界に降りて影森家で本物のアサと再会した後も、新たな動揺が彼を襲う。
・村を出た両親から直接過去の真実を聞き出そうと考えていたユルだが、アサと影森ジンから「両親は沖縄へ向かう飛行機の中で忽然と姿を消し、現在も行方不明である」という事実を告げられる。
・両親に繋がる重要な手がかりが完全に断たれている現状を知り、ユルは強いショックを受けた。

まとめ

・このように幾度も自身の存在意義を揺るがすほどの精神的動揺に直面しながらも、ユルはそれに押し潰されることはなかった。
・父から教えられた「心の乱れを制御し、常に万全であれ」という教えを忠実に実践し、敵のツガイによって何もない白一色の異常空間に強制隔離された際も、未知の状況に対する恐怖や動揺を見せることなく、極めて冷静に実戦を想定した弓の調整を行った。
・最終的にユルは、「運命の双子」という自らの境遇に縛られて隠れ潜むのではなく、自分を狙う者はどこの勢力であろうと正面から返り討ちにし、情報を絞り取るという能動的で強靭な意志を確立し、自らの足で真実を探求する道を選んだ。

アサの過去と能力

ユルの双子の妹であるアサの過去と、彼女が手に入れた「解」の能力について解説する。

アサの過去と過酷な生い立ち

・アサは主人公であるユルの双子の妹として東村で誕生した。東村には「夜と昼とが等しい日に日の出を境に生まれた男女の双子は、ツガイを統べる者になる」という伝承があり、彼女はその特別な存在として生を受けた。
・約10年前、両親は村の長老であるヤマハの妨害に遭い、やむなくユルを置いてアサだけを連れて村から逃亡した(両親はユルを一緒に連れて逃げられなかったことを深く悔やんでいたとされている)。
・村を出た後も、アサは東村の過激派による刺客から狙われ続け、その極度のストレスで胃潰瘍を患うほど過酷な逃亡生活を送っていた。
・その後、影森家に保護されて一時的に落ち着いたものの、両親が母の故郷である沖縄へ向かう飛行機の中で護衛のツガイ使いごと忽然と行方不明になってしまうという悲劇に見舞われた。
・さらにアサが15歳の時、外部の病院に入院していた隙を東村の刺客に突かれて捕えられ、一度殺害されてしまった。

「解」の能力の獲得

・一度命を落としたアサの魂は、死者の国と現世の境目(黄泉比良坂のような場所)へと行き着き、そこで「解」のツガイと遭遇した。
・ツガイから「このまま死ぬか、吾(解)を受け入れて生きる世界に戻るか」という究極の選択を迫られた。
・両親が行方不明になる中で自分が死ねば、村に残されている兄であるユルも殺されてしまうかもしれないと考えたアサは、兄を助けに行くために生への強い執着を見せ、「解」の力を受け入れて現世へと蘇生した。
・そして、自らを殺した刺客たちの拘束を「解」いて反撃し、生き延びた。

まとめ

・アサが獲得した「解(ほどき)」は、あらゆるものを強制的に解き開ける非常に強力な能力である。
・強力な物理的干渉として、視界に入りさえすれば、敵の首を胴体から切り離す(解く)ことができるほどの破壊力を持っている。ただし、力を得た当初は制御が未熟であり、訓練中に意図せず庭や周囲の建造物を破壊してしまうこともあった。
・最も特筆すべき点は、ツガイと元の主との間に結ばれた絶対的な契約を強制的に解除できることである。
・契約を解いた後、別の人間(アサ自身など)がそのツガイに血液を与えることで新たに契約を結び直し、自らの支配下に置くことが可能である。
・実際に、影森屋敷を襲撃してきた敵のツガイ(陰陽など)の契約を解除して新たな主となり、元主の居場所を特定させたり、自身の防衛戦力として取り込んだりしている。

影森家と東村の対立

影森家と東村の対立構造と、それぞれの思惑について解説する。

対立の背景と歴史的経緯

・東村には「夜と昼とが等しい日に日の出を境に生まれた男女の双子は、黄泉の国(の手前)へ渡りツガイを統べる者になる」という伝承があり、過去にも同様の双子が誕生した時代には、その力を巡ってツガイ使いたちが関与する大規模な戦争が発生し、世界を乱してきたという歴史がある。
・一方の影森家は、もともと東村の血筋であったが、思想の違いから村を離れ、下界でツガイを扱う勢力として地位を築いた一族である。
・この出自と思想の違いが、両者の対立の根本的な原因となっている。

東村(過激派)の思惑

・東村の長老や過激派は、古い価値観と伝承に縛られており、双子の力を利用して天下を取る夢を捨てきれていないとされている。
・彼らはユルとアサの両親が村から逃亡した後も、アサを執拗に狙って刺客を送り続けていた。
・実際にアサを殺害した東村の刺客たちは、アサが生き返らなかった(「解」の獲得に失敗した)と誤認した際、「兄の方(ユル)は村にどっぷりだから、私らに従順な『封』使いになる」と発言しており、双子を村の都合の良い手駒として利用しようとする思惑が明確に示されている。

影森家の思想と内部対立

影森家の中でも、東村や双子に対する思想は一枚岩ではない。
・当主ゴンゾウの殲滅思想:当主のゴンゾウは、運命の双子が生まれる度に世が乱れるため「解」も「封」も無い方が良いと考えている。そして、いまだに古い時代の価値観に縛られている東村を「哀れな村」と見なし、時代遅れの思想を終わらせるために、アサとユルを最後の双子として「東村の血族ごと排除(殲滅)すべきだ」という過激な方針を示している。
・次男アスマの統治思想:次男のアスマはゴンゾウの殲滅思想に反対している。彼は「神が与えた力は、世を平和に統治するために使う責任がある」と考え、「解」や「封」、そして東村の存在を否定せず、影森家という「相応の組織の下」でコントロールし共存させるべきだと主張している。

まとめ

・このように「双子を利用しようとする東村」と「東村を殲滅(あるいは管理)しようとする影森家」という思惑が交錯する中、当事者であるユルは両者のどちらにも属さない決断を下す。
・ユルは、ゴンゾウからの「影森家に来て保護されるべきだ」という提案を即座に拒否した。彼は東村が自分の生まれ育った大切な場所であることを主張する一方で、村の過激派や、自分の生き方を他人に左右しようとする勢力への強い反発を示した。
・最終的にユルは、「東村だ影森だと面倒くさい。どちらだろうが俺の首を取りたい奴は取りに来い。ただし全員返り討ちにした上で情報を絞り取らせてもらう」と宣言し、運命や勢力争いに縛られず、デラと共に自らの意思で行方不明の両親を探し出すという独立した道を選ぶこととなった。

ツガイの能力と特性

ツガイが持つ能力と特性について解説する。

ツガイの基本的な特性と視認性

ツガイは多種多様な種類が存在し、人間側からは便宜的に神や妖怪などと呼ばれている。彼らには以下のような共通する生態や特性がある。
・一般人には不可視:基本的にツガイは一般の人間には見えず、ツガイ使いや特定の条件下にある者にしか視認されない。写真にも幽霊みたいなものとして基本的には写らないが、稀にタイミングが合って心霊写真のように写り込んでしまうツガイも存在する。また、一般人でも極度の寝不足などの状態では幻覚として見えてしまうことがある。
・生態の多様性:食べ物を必要としないツガイ(左右様など)もいれば、敵を捕食するツガイも存在する。また、主が死亡などで失われると野良という状態になり、長期間その状態に縛られた末にいずれ消滅してしまうという運命にある。

多種多様な固有能力

ツガイは個体ごとに、物理的な戦闘力を超えた超常的で非常に特異な能力を有している。
・空間の操作と結界の構築
 ・マヨイガ:田寺家のツガイは、一度入り込めば正しいルートを知らない限り死ぬまで脱出できず同じ場所を巡り続ける迷宮「マヨイガ」を作り出す能力を持つ。
 ・隔離空間:影森家を襲撃した敵のツガイ「陰陽」は融合することで、アサを完全な闇の中へ、ユルを何もない白一色の空間へ強制的に隔離する異常な結界能力を発動した。
・重力操作:ハルオが使役するカメのツガイは、対象を地面に押さえつける重力操作の能力を持つ。この重力による圧力を利用して、敵ツガイが展開した結界を強制的に解除させたり、捕らえた敵への拷問に利用したりすることが可能である。
・情報の強制暴露と感知
 ・閻魔帳(ブラックリスト):フユキが使役するツガイで、接触した対象の歴代の主の情報(本名、生年月日、学歴、家族構成、借金の有無など)を強制的に抽出し、暴露・記録することができる極めて強力な情報収集能力を持っている。
 ・高度な嗅覚:左右様などは、暗闇の中でも匂いを頼りに正確な追跡が可能であり、対象者の血の匂いで個人や血縁関係を識別する高度な感知能力を有している。
・現実の修復(描き直し):黒白(ホワイトとベタ)は漫画家である影森ヒカルが使役するツガイである。ホワイトが修正液のように対象に液をかけて破壊されたものを白紙状態に戻し、ベタがそこに墨で描き込むことで、現実の建物を元通りに修復するという特異な能力を持つ。
・捕食と隠蔽:愛と誠はジンのツガイである。愛があらゆるものを食べて処理(または硬質な牙で対象を拘束)し、誠が愛の食べたものを任意に取り出せるため、戦闘現場の証拠隠蔽や危険物の搬出などに極めて高い利便性を発揮する。

まとめ

・ツガイの中には、一般的なツガイとは全く格が違う神格級の存在もいる。左右様やオシラサマなどがこれに該当し、生きているうちに出会えること自体が稀だとされている。
・また、能力の中でも別格とされるのが、アサが手に入れた「解」と、ユルが手に入れるとされる「封」の力である。
・「解」は物理的な破壊のみならず、ツガイの絶対的な主従契約すら強制的に解除し、自身の支配下に置くことができるという規格外の力である。
・そして神格級のツガイである左右様は、この「解」と「封」の暴走を抑え込む天敵としての役割を持っているとされている。

現代社会への適応と逃走

東村から下界(現代社会)へと降りたユルたちの、現代文化への適応と逃走・潜伏生活における具体的な様子について解説する。

現代技術と未知の文化への驚き

・東村という外界から隔絶された環境で育ったユルにとって、現代社会のインフラや技術は驚きの連続である。
・初めてスマートフォンで両親の写真を見せられた際、ユルはそれをすごい浮世絵だと勘違いしつつも、過去の状況をそのまま残せる技術に猛烈に感動していると圧倒されている。
・また、デラに連れられて社会勉強として遊覧船やモノレールに乗ったほか、競馬場では競走馬の大きさと速さに感心し、1位になった馬を買えるんだろうと本気で購入を検討してデラにたしなめられるなど、現代の娯楽や交通手段に新鮮な反応を示している。

サバイバル思考と現代の利便性のギャップ

ユルの価値観は、常に死と隣り合わせの狩猟生活に根ざしているため、下界の常識と頻繁にズレを引き起こす。
・矢の自作と接着剤:武器の矢が足りなくなったユルは、大型店舗の品揃えに驚愕しつつ、材料のニカワ(接着剤)を得るために鹿の皮や内臓を煮詰めるという原始的な手法を提案する。しかし、マンションで悪臭騒ぎになり苦情が来るとデラに却下され、代わりに現代の木工用ボンドを渡されると、その圧倒的な利便性に下界はなんでもあるなぁと深く感心している。
・衣服選びと価値観:服を買う際にも、ユルは返り血を浴びても目立たないという理由で黒い服を選ぼうとし、デラから返り血を意識して服選びをするなと突っ込まれている。また、現代の下着であるパンツに対しても強い抵抗感を示し、着慣れたフンドシを要求するなど、文化の違いに戸惑う姿が描かれている。

まとめ

・逃走生活において、身分を証明する手段を持たないことは大きな足かせとなる。妹のアサも下界の戸籍や保険証を持っておらず、下界出身の母のルートで取得しようとしていた矢先に両親が行方不明になったため、社会的な身分が宙に浮いた状態であることが明かされている。
・さらに、追っ手から逃れるために、彼らは極端な情報管理を行っている。
・連絡手段の秘匿:デラは影森家に対してすら足が付くのはご勘弁と自分の連絡先や住所を教えることを徹底して拒否する。伝書鳩や新宿駅の伝言板、果てはユルが提案した狼煙(消防法違反で却下)などの冗談を交えつつ、最終的には影森家の事業であるガールズバーの名刺を受け取り、そこを間接的な連絡窓口とする妥協案で情報漏洩を防いでいる。
・マヨイガを利用した潜伏:彼らは常に尾行の脅威に晒されているが、デラはそれを逆手に取り、隠れ家に敵を誘い込む。デラの隠れ家には、正しいルートを知らない限り死ぬまで脱出できずに同じ場所を巡り続けるマヨイガの能力を持つツガイが配置されており、不用意に追跡してきた影森の手先などが過去に何人も野垂れ死にし、白骨化しているという過酷な防衛線が敷かれている。

ヨミツガ 2巻レビュー
ヨミツガ まとめ
ヨミツガ 4巻レビュー

登場キャラクター

指定された条件に基づき、文書から情報を抽出してキャラクターを紹介する。

主人公一行・田寺家

ユル

東村で暮らしていた狩人の少年である。自身を狙う者には正面から対峙する覚悟を持っている。両親の行方を捜索するためにデラと行動を共にしている。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。双子の兄。
・物語内での具体的な行動や成果
 自身を襲った山賊を撃退した。影森家からの保護の提案を拒否し、自らの意思で生きる道を選択した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 一度死ぬことで「封」の力を得る性質を持つ。

田寺リュウ(デラ)

東村と下界を繋ぐ連絡役である。ユルの保護者としての立場を引き受け、彼の生き方を尊重しながら守る意思を持っている。

・所属組織、地位や役職
 田寺家の一員。東村との連絡係。
・物語内での具体的な行動や成果
 ユルを影森家の屋敷へ連れて行き、当主らと面会した。尾行者を罠であるマヨイガへと誘い込み制圧した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 マヨイガを作り出すツガイを所持している。

左右様(左様・右様)

ユルに従うツガイである。主の言う事には従うという姿勢を崩さない。

・所属組織、地位や役職
 ユルのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 デラの隠れ家で尾行者を制圧した。強力なツガイである手長足長が現れた際、ユルたちに下がるよう指示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 第三者が管理すべき存在とされるが、現在はユルが手に入れている。

東村

ミネ

東村の狩人でありユルの父親である。ユルの精神的な動揺を見抜き、冷静に対処するよう指導した。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。ユルとアサの父親。
・物語内での具体的な行動や成果
 初めて人を殺して動揺するユルに対し、呼吸を整え状況を分析するよう教えた。アサを連れて村から逃亡した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 現在は行方不明となっている。

ナギサ

ユルの母親である。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。元々は下界の人間。
・物語内での具体的な行動や成果
 山から戻ったユルを出迎えた。夫のミネと共にアサを連れて村を出た。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 現在は行方不明となっている。

キョウカ

東村の住人である。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。
・物語内での具体的な行動や成果
 山から戻ったユルとミネを見て安堵した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

ヤマハ

東村の長老的な存在である。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。おばぁと呼ばれる存在。
・物語内での具体的な行動や成果
 帰還したミネに対し、山で何があったのかを尋ねた。ミネたちが村を出る際に邪魔をしたとアサに語られている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

アサ(偽物)

ユルが妹だと思い込んでいた存在である。ユルと共に十年ほど生活していた。

・所属組織、地位や役職
 東村の住人。
・物語内での具体的な行動や成果
 帰還したユルの無事を喜んだ。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 偽物であることが自称本物のアサの口から語られた。

東村の刺客たち

アサを殺害した男女である。伝承を独自の解釈で捉えている。

・所属組織、地位や役職
 東村の刺客。
・物語内での具体的な行動や成果
 アサを捕らえて殺害した。蘇生しなかったことでアサを偽物と疑い、ユルを従順な「封」使いにしようと画策した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 拘束を解いたアサによって反撃を受けた。

影森家

アサ

ユルの双子の妹である。東村の刺客に狙われ続けた結果、影森家に保護された。自身で手を下す覚悟を持っている。

・所属組織、地位や役職
 影森家に保護されている。ユルの実妹。
・物語内での具体的な行動や成果
 一度殺されたことで「解」の力を手に入れた。自身の拘束を解いて東村の刺客に反撃した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 敵対していたツガイの陰陽を自身の主とした。

影森ゴンゾウ

影森家の当主である。東村を古い価値観に縛られた村と見なし、血族ごと排除すべきだという殲滅思想を持っている。

・所属組織、地位や役職
 影森家・当主。
・物語内での具体的な行動や成果
 ユルを影森家に勧誘したが断られた。捕らえた襲撃者たちの事情を聞き、労働力として雇い入れる判断を下した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 黒幕に繋がる者は排除するという冷酷な方針を示している。

影森ヒカル(波久礼ヒカル)

影森家の長男である。危険な家業を嫌い、漫画家として平穏に生きたいと願っている。

・所属組織、地位や役職
 影森家・長男。次期当主。漫画家。
・物語内での具体的な行動や成果
 自身のツガイを用いて、破壊された屋敷の大広間を修復した。リアリティ不足を理由に修復のやり直しを宣言した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 身バレ防止のためにペンネームの波久礼ヒカルを使用している。

影森アスマ

影森家の次男である。神から与えられた力は平和統治のために使うべきだという思想を持っている。

・所属組織、地位や役職
 影森家・次男。
・物語内での具体的な行動や成果
 ゴンゾウの東村殲滅思想に反対意見を述べた。監視のためにツガイを使ってユルたちを尾行した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

影森ジン

影森家の三男である。襲撃事件の事後処理や情報収集を担当している。

・所属組織、地位や役職
 影森家・三男。
・物語内での具体的な行動や成果
 屋敷に侵入した襲撃者たちへの尋問を行った。デラに対して影森家の事業であるガールズバーの名刺を渡し、連絡窓口として提示した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

黒谷アキオ

影森家に関係する人物である。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 屋敷の正門で血を洗い流し、来訪したデラの応対をした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

黒谷ハルオ

影森家に関係する人物である。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 尋問の記録や監視カメラの映像確認を行うよう指示を受けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

黒谷フユキ

影森家に関係する人物である。複数のツガイを冷静に使い分ける判断力を持つ。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 閻魔帳の能力で襲撃者の個人情報を強制的に開示させた。女性の個人情報暴露を自ら制止した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 狐狸変化、閻魔帳、ウィスパー、エンブレイスなど多様なツガイを管理している。

黒谷ナツキ

影森家に関係する人物である。ゴンゾウの周囲で活動している。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 ゴンゾウから襲撃者の処遇や黒幕排除に関する指示を受け、了承した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

桜沢

影森家の医務室にいる人物である。アサの護衛が手薄になる状況を懸念している。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 ジンが足の治療に来た時間を証言し、襲撃の時刻を裏付けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

ガブ

影森家に関係する人物である。アサを気に掛ける態度を見せる。

・所属組織、地位や役職
 影森家の関係者。
・物語内での具体的な行動や成果
 東村の襲撃者たちを倒したアサの元へ駆けつけた。アサの原稿仕上げを手伝っている。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

ホワイト

ヒカルが使役するツガイである。黒白の片割れである。

・所属組織、地位や役職
 ヒカルのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 修正液のように対象に液をかけ、壊れたものを白紙状態に戻した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

ベタ

ヒカルが使役するツガイである。黒白の片割れである。

・所属組織、地位や役職
 ヒカルのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 ホワイトが白紙にした部分に墨で描き込み、元の状態へと修復した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

ガブリエルⅠ世

ガブが使役するツガイである。

・所属組織、地位や役職
 ガブのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 アサの気配を感じ取ってガブに知らせた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 正式名称はジョー・ウィリアム・フレデリック・ガブリエルⅠ世である。

ガブリエルⅡ世

ガブが使役するツガイである。

・所属組織、地位や役職
 ガブのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 自身の名前をからかった羽村に噛み付いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 正式名称はカーク・ダグラス・ウオルドグレイヴ・ガブリエルⅡ世である。

ウィスパー

フユキが使役するツガイである。

・所属組織、地位や役職
 フユキのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 フユキに少し黙っているよう指示され、それに従った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

エンブレイス

フユキが使役するツガイである。

・所属組織、地位や役職
 フユキのツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 フユキの指示で狐狸変化を解放し、陰陽を捕まえた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

敵対勢力・その他

昭島

迷彩柄のジャケットを着たヒゲ男である。

・所属組織、地位や役職
 裏の仕事を紹介する人物。
・物語内での具体的な行動や成果
 立川や羽村に連絡を取り、影森家への襲撃仕事を斡旋した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

立川マコト

影森家を襲撃した集団の一人である。母親の入院費を稼ぐために襲撃に加担した。

・所属組織、地位や役職
 襲撃者。狐狸変化の元の主。
・物語内での具体的な行動や成果
 影森家へ侵入して捕らえられ、フユキのツガイによって個人情報を暴露された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ゴンゾウの提案を受け入れ、影森家で働くことになった。

羽村ケンイチ

影森家を襲撃した集団の一人である。ギャンブルによる借金を抱えている。

・所属組織、地位や役職
 襲撃者。陰陽の元の主。
・物語内での具体的な行動や成果
 影森家に侵入して捕らえられ、ゴンゾウの指示で屋敷の片付けを手伝わされた。自身のツガイに甘党にちなんだ名前を付けようとした。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 ツガイをアサに奪われ、返還を求めるが拒絶された。

赤井さん

立川マコトが使役していたツガイである。

・所属組織、地位や役職
 狐狸変化の個体。
・物語内での具体的な行動や成果
 フユキによって拘束され、個人情報の暴露に利用された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

みどりさん

立川マコトが使役していたツガイである。

・所属組織、地位や役職
 狐狸変化の個体。
・物語内での具体的な行動や成果
 フユキに拘束された後、エンブレイスによって解放された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

陰陽

羽村ケンイチが使役していたツガイである。

・所属組織、地位や役職
 ツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 捕らえられた後、羽村の元に戻ることを嫌がる表情を見せた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 元の主から離れ、アサが新たな主となった。

中神

波久礼ヒカルの担当編集者である。

・所属組織、地位や役職
 編集者。
・物語内での具体的な行動や成果
 原稿の遅れにより印刷所と掛け合う対応に追われた。人員の補強をヒカルに提案した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 特筆すべき地位の変化は示されていない。

解のツガイ

死者の国と現世の境界に存在するツガイである。死か解かの二択を提示する。

・所属組織、地位や役職
 境界にいるツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 一度殺されたアサの前に現れ、解の力を与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 伝承の解釈の誤りを訂正した。

手長足長

デラの隠れ家に突如として現れたツガイである。軽口を叩きつつ登場する態度を見せた。

・所属組織、地位や役職
 強力なツガイ。
・物語内での具体的な行動や成果
 川と屋根の上から出現し、尾行者たちを一方的に殺害した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
 左右様がユルたちに下がるよう指示するほどの脅威として描かれた。

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展開まとめ

第9話 アサと「解」

山賊撃退後の処理とユルの動揺
ミネはユルを襲った山賊を処理し、その場を収めていた。初めて人を殺したユルは精神的に大きく動揺しており、その様子を見たミネは落ち着かせる必要を判断した。

山中での待機と精神の制御
ミネはその日は村へ戻らず、山中で一晩過ごすことを決めた。ユルに対し、呼吸を整え心の乱れを外へ吐き出すよう指示し、狩人にとって精神の乱れが命取りになることを説いた。さらに、状況を冷静に分析し、その場にある手段で生き残る思考の重要性を教えた。

山賊の件を秘匿する判断
ユルは山賊の存在を村に知らせるべきだと主張したが、ミネはこれを否定した。山賊が村を襲う可能性は低いと判断し、混乱を避けるためにも事実を伏せるよう命じた。そして村に戻った際は何事もなかったかのように振る舞うよう指示した。

村への帰還と偽装
翌日、二人は村へ戻った。村人たちは帰還の遅れを心配していたが、ミネは獲物を追って山奥に入り、一泊したと説明した。成果がなかったことを不審がられる場面もあったが、自然な態度で誤魔化した。

血痕への対応とユルの緊張
ユルの衣服に付いた血について問われると、ミネは獲った獲物の血だと説明した。ユルは緊張を隠しきれない様子であったが、ミネは頭に手を置き落ち着かせながら会話を続けた。

家族との再会
帰宅後、ユルは母ナギサに迎えられた。帰りが遅れたことを詫びつつ、山奥まで入ったためだと説明した。アサもユルの無事を確認したが、ユルは動揺を隠しながら問題はないと答えた。

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動揺を隠した日常への復帰
ミネの指示通り、ユルは何事もなかったかのように振る舞おうとした。しかし内心の動揺は残っており、表情や態度にその影響が現れていた。

ユルの回想による認識の崩壊
ユルは現在の状況の中で、自身の過去について思い返していた。これまで両親が兄妹を置いて村を去ったと認識していたが、実際にはユルだけが残されていた可能性に思い至った。また、長年「妹」として共に過ごしてきた存在が偽者であったという疑念が生じ、十年間にわたり周囲に欺かれていた可能性を自覚した。

現在におけるアサの証言開始
場面は現在に戻り、アサが自身の過去について語り始めた。ユルの認識とは異なり、両親はアサを連れて村から脱出しており、その後も追手から逃れ続けていたと説明した。

逃亡と影森家への保護
アサは東村の刺客から逃れ続けた末、影森家に保護された経緯を語った。しかし安定した生活は長く続かず、両親は行方不明となり、再び危機的状況に陥った。

捕縛と死、能力の獲得
アサは十五歳の時に刺客に捕らえられ、その過程で一度殺害されたと述べた。その際、「解」と呼ばれる力を獲得したと説明した。

死者の国と現世の境界の描写
アサの回想は、死後に到達した異空間へと移行した。そこは死者の国と現世の境界であり、無数の骸骨が連なる異様な場所として描かれていた。

ツガイとの接触と「解」の正体
その境界でアサはツガイと遭遇した。その存在はこの場所を「黄泉比良坂」と説明し、現世との境界であることを示した。アサはこのツガイとの接触により「解」の力を得たと語った。

伝承の真相と東村の意図
アサは父から聞いた話と一致する内容として、双子に関する村の伝承を思い出した。それは特定の日に生まれた男女の双子が黄泉へ渡り、ツガイを統べる存在になるというものであった。しかし「解」のツガイは、その伝承は歪んで伝わっており、正確には黄泉の国そのものではなく、その手前の境界であると訂正した。これにより、東村がアサを殺そうとした意図が、伝承に基づくものであることが明確となった。

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生死の選択と「解」の代償
ツガイはアサに対し、ここに来た者には「死ぬ」か「解」を受け入れて現世に戻るかの二択しかないと提示した。「解」を得れば圧倒的な力を手にすることができる一方で、それを求める者たちに利用され、過酷な運命を辿る可能性も示された。

アサの決断と生への執着
アサは両親の行方不明や、自身の誕生が原因で状況が悪化した可能性に苦しみながらも、ユルの存在を思い出した。兄が危険に晒されている可能性を考え、死を選ぶことはできないと判断し、生きて戻る決意を固めた。ツガイはその決断を認め、前だけを見て進むよう告げた。

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現世での襲撃者たちの思惑
場面は現世へ移り、アサを殺害した東村の者たちが状況を確認していた。彼らは蘇生が起こらないことに焦り、「解」の獲得に失敗したと判断する。一方で「封」の力がまだ残っていると考え、ユルを利用する計画を口にしていた。

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拘束下からの覚醒と反撃
拘束されたアサは、東村の者たちがユルの殺害を示唆したことで強く反応した。そして「解」の力を発動し、自らの拘束を解き放った。次の瞬間、アサは襲撃者たちへと力を向け、反撃に転じた。

ガブの到着と現場の惨状
ガブはアサの気配を辿って現場へ到着した。室内には東村の襲撃者たちの死体が転がり、アサは拘束から解放された状態で座り込んでいた。状況を一目で把握したガブは、殺しを自ら行ったアサに対し、そうした役目は自分たちのような者に任せればよいと告げた。

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アサの覚悟と選択
アサは謝罪しつつも、自身が背負った運命ではなく、ここから先は自分の意思で選んだ道であると語った。そして他人に任せるのではなく、自らの手で行うと決意を示した。

ユルへの決別の言葉
場面は現在に戻り、アサはユルに対し、かつての無垢で守られる存在としての妹はもう存在しないと告げた。自らの変化と決意を、はっきりと突きつける形となった。

ガブの日常への回帰
ガブは自室に戻り、寝込みを襲ってきたツガイの本体の残骸を確認した。それが牛頭馬頭に類する存在であったと理解し、丁重に埋葬する。その後は空腹を口にし、普段通りの生活へと戻る様子を見せた。

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影森家の朝と来訪者
影森家では朝の掃除が行われ、昨夜の血の跡が洗い流されていた。そこへ門前に現れた男が訪問を告げる。応対に出たアキオに対し、その男は田寺のリュウと名乗り、ユルを迎えに来たと告げた。

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第10話ベタとホワイト

田寺家の来訪と対応方針
影森家に田寺家の使者が到着したとの連絡を受け、ジンはユルの対応を確認した。ユルは無断で出てきた経緯を踏まえつつも、双方の言い分を直接聞くべきだと判断し、デラを屋敷に招くことを決めた。ジンはこれを了承し、アキオに応対を命じると同時に、再度の過剰な対応を戒めた。

屋敷内の状況と襲撃の影響
移動中、屋敷の損壊状況が改めて確認された。アスマやヒカルが現れ、異常な破壊の原因を問うと、外部のツガイ使いたちによる大規模な襲撃であったことが説明された。アサの無事も確認され、一同は安堵するが、結界を突破された事実が重く受け止められた。

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内部の反応と危機意識
襲撃に気付かなかったアスマの態度に対し、ジンは不信を抱く一方、捕らえた襲撃者への尋問を進める方針を示した。屋敷が安全地帯ではなくなったという認識が共有され、内部の警戒が強まる状況となった。

影森当主の帰還と対面
その後、影森家当主ゴンゾウが帰還し、状況を把握する。そこへデラも到着し、ユルとの再会を果たした。ゴンゾウはデラを田寺家の人間、すなわちユルの保護者と認識し、正式に名乗り合いが行われた。

田寺家の正体とジンの疑念
デラは田寺リュウと名乗り、田寺家の一員であることを明かした。田寺家は東村と外界を繋ぐ連絡役であり、これまで表に出ることのなかった用心深い一族である。そんな存在が無防備に影森家へ現れたことに対し、ジンは強い違和感と警戒を抱いた。

影森家と田寺家の関係への疑念
右様は影森家とデラが通じている可能性を示唆するが、ユルはこれを否定した。ジンや当主ゴンゾウがデラに対して明確な敵意と殺気を向けていることから、両家が協力関係にあるとは考え難い状況であった。

ユルの能力と隠されていた事実
ユルは自身が「一度死ぬことで『封』の力を得る」性質を持つことを明かし、デラや左右様がその事実を知りながら黙っていたことを問いただした。デラは詳細を知らないとしつつも、その情報がユルの行動に危険な影響を与えると判断し、あえて深く伝えなかったと説明した。

命を軽視する思考への警告
デラは「一度死んでも大丈夫」という認識が命を軽んじる思考を生む危険性を指摘した。左右様もまた、死ねば必ず蘇る保証はなく、過去の双子の片割れが実際に復活しなかった事例を挙げ、その力の不確実性を強調した。

場の緊張緩和と食事への移行
緊張した議論の最中、ゴンゾウが話の区切りとして食事を提案した。ユルが空腹であることもあり、一同は朝食を取りながら話を続ける流れとなった。ゴンゾウは毒の心配を軽く否定し、場の空気を和らげた。

アニプレックス チャンネル

ヒカルによる屋敷修復
食事の場として使うため、破壊された大広間の修復が必要となった。ヒカルは自身のツガイの力を用い、崩壊した床を消去して再構築し、畳や柱、欄間までも瞬時に修復した。これにより、大広間は元通りの状態へと戻り、食事の準備が整えられた。

アニプレックス チャンネル

ヒカルのツガイ「黒白」の能力開示
ヒカルは自身のツガイ「黒白」を紹介した。「ホワイト」は修正液のように対象を消去・修復し、「ベタ」は墨で上書きする能力であり、現実を“描き直す”ような力であった。観察力と想像力が必要であり、漫画家であるヒカルとの相性は極めて高いと評される。

ヒカルの正体と影森家の関係
ヒカルは漫画家「波久礼ヒカル」として活動しているが、本名は影森ヒカルであり、影森家の人間であった。身バレ防止のためペンネームを使用していると語る。また、長男ヒカル、次男アスマ、三男ジンの三兄弟であることが明かされるが、腹違いであることも示される。

影森家当主継承への拒絶
ヒカルは次期当主と目されているものの、危険な家を継ぐことを強く拒否し、平穏に創作活動を続けたいと本音を吐露した。影森家の価値観や倫理観に対する距離感も明確に示された。

修復の違和感と職人気質の発露
デラが修復箇所の色味の違和感を指摘すると、ヒカルは周囲の色が後から馴染むと説明する。一方で建物の年代や使用感に対する描写の甘さに気付き、柱や畳の「リアリティ不足」を問題視し、強いこだわりから修正(リテイク)を宣言した。

朝食の準備と影森家の気風
ゴンゾウは席順や作法にこだわらず、自由に座るよう促した。成り上がりの家であるため形式に縛られない姿勢が示される。使用人やツガイも含め、全員に平等に食事が用意された。

影森家襲撃とデラへの疑念
食事中、昨夜に多数のツガイによる襲撃があったことが明かされる。ジンはタイミングの一致からデラ(東村側)を疑うが、デラは関与を否定する。また、田寺家には結界を突破する技術があるという噂も語られるが、デラはそれも否定した。

アサの現状と外部の危険性
アサは影森家で十分な待遇を受けていると説明し、屋敷内は安全であると語る。一方で屋敷の外は敵だらけであり、外出時には危険が伴う状況であることが共有される。

アサの過去と胃潰瘍の原因
アサは過去に東村の刺客に狙われ続けたストレスにより胃潰瘍を発症し、入院中に捕らえられた経緯を語った。外部の病院利用時には護衛が手薄になる問題も浮き彫りとなる。

戸籍問題と未解決の不安要素
アサは下界での戸籍を持っておらず、取得を検討していたが、その過程で襲撃を受け行方不明となったことが明かされる。安全確保と社会的身分の問題が未解決の課題として残された。

両親失踪と東村の関与否定
アサの両親が行方不明である事実に対し、デラは東村側の人間としてその件を知らないと断言した。少なくとも自身の把握する範囲では東村の関与はないとし、過激派とは一線を画している立場を明確にした。

影森家と東村の対立構造の提示
デラは影森家も一枚岩ではなく、内部に過激派が存在する可能性を指摘した。一方でゴンゾウは、運命の双子の存在そのものが争いの原因であり、「解」と「封」を含め存在しない方が良いと断じ、最終的には東村を滅ぼす必要性を語った。

東村殲滅という過激思想
ゴンゾウは東村を旧時代の価値観に縛られた存在と見なし、時代遅れの思想を終わらせるためにも血族ごと排除すべきだと主張した。双子の誕生が世界を乱すという認識のもと、根本原因の排除を目指す姿勢が示される。

アスマの統治思想と対立軸
アスマはゴンゾウの殲滅思想に反対し、力を持つ者はそれを統治と平和のために使う責任があると主張した。「解」と「封」、そして東村の存在も否定すべきではなく、適切な管理体制の下で共存させるべきだという立場を取る。

ユルの自己認識と救済の言葉
ユルは「運命の双子」が呪いではないと否定された過去を語り、その言葉によって救われた心情を明かした。力が争いを生むのではなく、それを利用しようとする周囲が問題であるという認識が示される。

アサへの負担と怒りの矛先
ユルはアサが必要以上に謝罪を繰り返す状況に疑問を抱き、その原因が周囲の環境にあると指摘した。双子として生まれたことを理由に生き方を制限される現状への強い不満と怒りが表出する。

自由な生き方の宣言
ユルは影森・東村いずれの勢力にも与せず、隠れて生きる必要はないと断言した。自らの意思で生きることを選び、敵対する者には正面から対峙する姿勢を明確にした。

全面対決への覚悟
最終的にユルは、どちらの勢力であろうと自分を狙う者は迎え撃つと宣言した。さらに、返り討ちにした上で情報を引き出すと語り、対立構造に対する能動的な関与と覚悟を示した。

第11話疑念と確信

逃避を拒むユルの宣言
ユルは改めて「逃げも隠れもしない」と断言し、東村や影森といった対立構造そのものを煩わしいものとして切り捨てた。自らを狙う者はすべて迎え撃ち、情報を引き出すとまで言い切り、全面対決の意思を明確に示した。

アサの強い反発と恐怖
この発言に対しアサは激しく反発した。刺客に狙われ続ける危険性を訴え、ユルに逃げて生き延びることを強く求めた。兄を失うことへの恐怖と、これまで一人で背負ってきた苦労が感情として噴出する場面であった。

周囲の反応と価値観の違い
ユルの姿勢に対し、周囲は半ば呆れつつもその性格を理解していた。左右様は主に従う姿勢を崩さず、ガブもまたユルがアサの負担を背負うことを肯定的に捉えた。一方でアサはその優しさを理解しながらも受け入れきれず、涙を見せる。

影森家からの勧誘
ゴンゾウはユルに対し、影森家に来る選択肢を提示した。外界より安全で安定した生活を保障するという提案であり、対立の中での保護という現実的な選択肢であった。

ユルの即答による拒絶
しかしユルは即座にその提案を拒否した。東村は自分が生まれ育った場所であり、そこにいる人間関係や記憶を軽視することはできないと明言した。また、村を破壊した側と協調する意思はないと断言した。

両親捜索の方針決定
ユルは今後の行動として、デラと協力し両親の捜索を進めることを決めた。影森の支援に依存せず、自らの意思で問題に向き合う姿勢が固められる。

デラの保護者としての立場
デラはユルの選択を尊重しつつも、危険性を理解した上で保護者として行動することを表明した。ユルの自由を守りながら支える立場を引き受ける形となる。

別れと託される想い
帰還の場面では、アサがデラと左右様にユルを託し、深く頭を下げた。ユルを中心に、守る側と送り出す側の関係が明確に描かれる。

結界外の危険の示唆
見送りは結界の手前で止められ、その外では「解」を狙う者による襲撃の可能性が示された。外の世界が常に危険と隣り合わせである現実が強調される。

対立の中での新たな出発
ユルは影森にも東村にも属さない立場を選び、独自の行動を開始した。対立構造の外に立ちながらも、その中心に身を置く存在として、新たな局面へ進むこととなった。

結界内の違和感と閉塞感
ユルは屋敷の構造を見て、外に自由に出られない現状に疑問を抱いた。ここは安全である一方、かつての「お務め部屋」と本質的に変わらない閉鎖環境であると認識する。

両親の写真と異文化の衝撃
アサはスマートフォンを用いて両親の写真を見せた。ユルはそれを理解できず驚愕するが、現実の瞬間をそのまま記録できる技術であると説明され、強い感動を覚える。同時にアサはその隙を利用し、ユルの写真を密かに入手しようとする。

ツガイと写真の関係
左右様らは写真に写ることを望むが、ツガイは基本的に写らない存在であることが明かされる。例外的に写る場合もあると語られ、彼らの存在が人間とは異なる位相にあることが示唆される。

両親の現在への想い
ユルは久しく会っていない両親の姿を見て、現在の所在を案じる。アサは二人が生きていると断言し、その写真を紙にして送ると約束することで、ユルに希望を与える。

連絡手段の模索と軽口
影森側とデラの間で、今後の連絡手段の必要性が共有された。具体案として伝書鳩や無線、新宿駅の伝言板などが冗談交じりに挙げられ、ユルも「狼煙」を提案するが、即座に却下される。この段階ではまだ具体的な決定には至っていない。

情報管理を巡る対立
連絡手段の必要性に同意しつつも、デラは住所や拠点などの個人情報開示を強く拒否した。影森側は情報伝達経路の確保を重視する一方、デラは足が付くリスクを警戒しており、両者の間には明確な温度差が存在していた。

妥協案としての名刺提示
最終的にジンが名刺を差し出し、影森家の事業であるガールズバーを連絡窓口として利用する案が提示された。これにより直接的な個人情報を明かさずに連絡可能な手段が確立され、双方が一定の妥協に至った。

別れ際の言葉と真実の共有
出立の際、アサは両親がユルを置いて逃げたことを深く悔いていた事実を伝えた。あの時は妨害により全員での脱出が不可能であり、やむなくアサだけを連れて逃げた事情が明かされる。

ユルの受容と心情の変化
ユルはその言葉を受け、感情を抑えつつも理解を示した。「それを聞けただけで来た価値があった」と語り、両親へのわだかまりを一定程度解消するに至る。

それぞれの道への再出発
ユルは背を向けてその場を去り、影森側との一時的な関係を終える。アサはその背を見送りながら、自身の選択と家族の過去を抱えたまま、別々の道を進むこととなった。

別れ際の抱擁と見送り
去ろうとするユルに対し、アサは背後から抱きつき「体を大事に」と言葉を残す。軽やかに別れを告げて門の内へ戻り、両者は明確に別離する形となった。

油断への自覚と衝撃
直後、ユルは膝をつき、自身が完全に背後を取られていた事実に戦慄する。相手が敵であれば命を落としていた可能性を自覚し、アサの実力を認める結果となる。

妹である確信と動揺
ユルは動揺しながらも、あの人物が間違いなく実の妹であると確信する。しかし同時に、成長と変化の大きさに戸惑いと整理しきれない感情を抱える。

追跡禁止と信頼の強調
一方でアサはジンに対し、尾行などの行為を禁じる。関係維持には信頼が不可欠であると明言し、強引な介入を避ける姿勢を示した。

ツガイの危険性に対する懸念
ゴンゾウは「解」と「封」という力の均衡が崩れている状況を問題視する。本来第三者が管理すべきツガイ「左右様」をユルが保持していることで、暴走時に制御できる者が存在しない危険性を指摘した。

監視としての尾行
その懸念を踏まえ、アスマはツガイを用いてユルたちの追跡を開始する。表向きの不干渉とは裏腹に、裏では監視体制が敷かれることとなった。

下界での行動開始
屋敷を離れたユルたちは下界へ移動する。デラは「社会勉強」と称し、都市での活動を開始する方針を示した。

現代社会への適応体験
一行は遊覧船やモノレールなど現代的な交通手段を体験し、下界の文化や生活に触れる。ユルにとっては未知の環境であり、新鮮な驚きの連続であった。

競馬場での失敗
さらに競馬場を訪れるが、デラは賭けに失敗し大きく落ち込む。軽い娯楽のはずが、現実的な損失を伴う結果となった。

生活感覚のズレ
ユルは馬の性能に感心し、購入を検討する発言をするが、デラに即座に否定される。価値観の違いが露呈し、現代社会とのズレが強調される。

必要物資の認識
ユルにとって現時点で最も必要なのは武具、特に矢であると判明する。弓は既にあるものの、実用面では矢の不足が問題となっていた。

自給の発想
市販の入手先が不明である中、ユルは材料さえあれば自作可能であると述べる。環境に応じた柔軟な適応力が示される場面であった。

大型店舗での素材探索
一行は大型店舗を訪れ、ユルは並ぶ商品量に驚愕する。デラの促しで矢の材料を検討し、矢竹・糸・小刀・矢尻(鉄や石、鹿角)といった具体的な構成が示される。さらに羽根や接着剤の必要性にも話が及ぶ。

原始的手法と現代技術の差
ユルは鹿の皮や内臓からニカワを作る方法を提示するが、強烈な臭気を理由に却下される。代替として木工用接着剤が提示され、ユルは下界の利便性に感心する。

店員の異常認識
会計時、店員は左右様の存在を視認し動揺するが、周囲には理解されず「幻覚」として処理される。ツガイの存在が一般人にも稀に知覚される可能性が示唆される。

衣類選びと価値観の差異
続いて衣類売場へ移動し、ユルは実用性重視で黒衣を選好するが、返り血を前提とした発言はデラに否定される。さらに下着の概念に触れ、フンドシとの文化差に戸惑いを見せる。

過去の襲撃と違和感の正体
ユルは過去の山中での経験を語る。襲撃してきた山賊を排除してきたが、その外見に違和感を抱いていた。通常の山暮らしの者とは異なり、彼らは手入れの行き届いた清潔な身体をしていたのである。

下界人による襲撃の可能性
さらに、その中の一人が下着を着用していたことから、襲撃者が下界の人間であった可能性に到達する。すなわち、意図的にユルを狙って送り込まれた存在であると推測される。

村への疑念と慎重な判断
この事実から、村側の関与が疑われるが、ユルは断定を避ける。信用しきれない一方で、完全に疑い切ることもできないという葛藤が示される。

情報の限定と容疑の絞り込み
デラは東村の結界へ侵入可能な経路を知る者が限られていることを指摘する。これにより、関与者の範囲は大きく絞られる状況となる。

主導権を握る決断
ユルは受動的な防御ではなく、能動的に仕掛ける方針を選択する。「狩り」に例え、先に有利な位置を取ることの重要性を強調し、主導権掌握を宣言する。

尾行の察知
その直後、ユルは自分たちが尾行されていることに気付く。デラも同様に状況を把握しており、追跡者は三人であると見積もられる。緊張は次の行動段階へと移行する。

第12話 抱擁と囁き

尾行の確認と状況把握
店を出た一行は、三人組による尾行を確認する。相手は交代しながら追跡しており、影森側の人間である可能性が示唆される。デラは不用意に後方を確認しないよう指示し、冷静に対応する姿勢を取る。

監視環境と露見の前提
ユルは写真に写り込んでいた件を指摘するが、デラは屋敷に向かう以上、監視カメラなどで正体が露見することは織り込み済みであると説明する。情報露出を前提とした行動であることが明確となる。

アサによる情報操作
アサは撮影された写真からデラの姿を意図的に除去する加工を行う。さらに影森側からの情報共有要求に対しても、デラが写っていないと断言し、情報統制を行う。

監視映像の確認指示
影森側は田寺の行動確認のため、監視カメラ映像の精査を指示する。アサはユルが映っている部分のみを要求し、必要最小限の情報取得に留めようとする。

襲撃者の供述と仲介者の存在
場面は屋敷へ移り、拘束された襲撃者への尋問が行われる。彼らは「昭島」という男から仕事を紹介され、深夜に連絡を受けて集められた即席の集団であったと証言する。

侵入経路と時間の特定
襲撃は深夜一時半から二時前に実行されたと判明する。この時間帯は関係者以外の侵入が不可能なはずであり、内部協力者の存在が疑われる状況となる。

西門の矛盾
襲撃者は「西門から侵入した」と証言するが、影森屋敷にはそもそも西門が存在しないことが明らかになる。この矛盾により、通常の侵入経路とは異なる手段が用いられた可能性が浮上する。

ツガイ能力による情報暴露
フユキのツガイが発動し、襲撃者の正体が暴露される。このツガイは対象の個人情報を強制的に開示する能力を持ち、襲撃者が立川マコトという人物であることや、その生活背景が詳細に明かされる。

動機の判明と制止
襲撃者は生活苦、特に母親の入院費を稼ぐために依頼を受けたことが判明する。しかし過剰な個人情報開示に対し、フユキ自身が制止を行い、情報暴露は一時的に止められる。

異常な侵入手段の示唆
存在しない門からの侵入、さらにツガイによる偽装の可能性が重なり、今回の襲撃が通常の物理的手段ではなく、能力を利用した高度な工作であることが強く示唆される。

ツガイ能力の制御と検証
フユキは情報暴露を行うツガイを一時的に制止しつつ、別のツガイを用いて検証を続行する。捕らえた存在を切り替えながら、能力の範囲と対象を冷静に見極めていく姿勢が示される。

「陰陽」の正体と所有関係
新たに捕らえたツガイは「陰陽」と呼ばれる存在であり、現在の主はアサであることが判明する。過去の主の情報も含めて暴露され、能力の特性上、歴代の関係性まで遡れることが明らかとなる。

襲撃者の実態の確定
供述と能力による情報の照合により、襲撃者たちは計画的な組織ではなく、金銭目的で集められた即席の人員であることが確定する。ギャンブルによる借金や生活苦といった動機が具体的に示される。

「閻魔帳」の能力の解説
フユキは自身のツガイ「閻魔帳」の能力を明かす。接触した対象の歴代の主の情報を抽出・記録できるものであり、個人情報を強制的に可視化する極めて強力な情報収集手段である。

ゴンゾウの判断と処遇
襲撃者が黒幕と無関係であると判断したゴンゾウは、処罰ではなく労働力としての利用を選択する。立川には母の治療費を肩代わりする代わりに働かせ、羽村には借金を理由に働かせるなど、実利を優先した対応を取る。

組織としての冷酷な方針
一方でゴンゾウは、身元を把握した者たちを「使い捨ての兵」として管理する方針を示す。また別件のツガイ使いに対しては情報を搾取した上で、黒幕に繋がる者ごと排除するという徹底した姿勢を見せる。

ツガイの帰属を巡るやり取り
羽村は自身のツガイの返還を求めるが、アサは名前を付けることを条件に提示する。提示された素朴な名前に対して周囲が反応する一方、ツガイ自身は元の主へ戻ることを拒否する意思を示す。

アサの判断と保護
アサはツガイたちをしばらく預かることを決める。ツガイ側の意思と状況を踏まえた判断であり、単なる所有ではなく関係性を重視する姿勢が見られる。

戦力としての活用提案
ガブは陰陽との相性の良さを指摘し、アサがそのまま主として保持することを提案する。防衛上の観点からも、戦力を増やす意義が示される。

屋敷内の脅威の継続
一連の事件を受け、屋敷内部にまだ敵が潜んでいる可能性が示唆される。アサもその危険性を認識し、警戒を維持する必要性が強調される。

ヒカルと編集の会話
影森屋敷内のスタジオにて、波久礼ヒカルは担当編集の中神と通信していた。ヒカルは原稿が落ちかけたことを振り返り、アシスタントの不調やトラブルで予定が崩れたと語る。中神は人員補強を提案するが、ヒカルはガブとアサが戦力として機能しているため不要と判断し、自身で対処すると応じた。

停電による異様な状況
ヒカルの姿が暗く映っていたのは、屋敷の一部が停電していたためである。中神からもその異様さを指摘されるが、ヒカルは軽く流していた。

ユルとデラの判断
ユルとデラは尾行されていることを認識していた。ユルは迎撃を考えるが、デラは尾行者を誘導する方針を選ぶ。

隠れ家への誘導
デラは複雑な経路を通り、自身の隠れ家へと向かう。道中で武器の必要性が話され、ユルは武器を持たないまま同行する。

拠点での準備
隠れ家には武器が多数保管されており、デラは自由に使用を許可する。また、この場にはツガイの気配も存在していた。

尾行者の制圧
尾行者は拠点を確認した時点で撤退を試みるが、デラと左右様によって即座に制圧される。戦闘は一方的に進み、ユルは介入する間もなかった。

マヨイガの罠
逃走しようとした者は「マヨイガ」に引き込まれる。この空間は特定の経路を知らなければ脱出できない迷宮であり、侵入者を閉じ込めるための罠として機能していた。

迷い込んだ者の末路
デラは周囲に転がる白骨死体を示し、ここが過去に尾行してきた影森側の人間が迷い込み、脱出できず野垂れ死んだ場所であると説明した。侵入者に対し、この場の危険性を突きつけつつ、正体を吐くよう迫る。

マヨイガの正体
この場所は田寺家のツガイによって作られた「マヨイガ」であり、一度入り込めば正しい経路を知らない限り脱出できない迷宮であった。東村の結界と同様、外部の人間を閉じ込める機能を持つ空間である。

異変の察知
左右様は周囲に別のツガイの気配を感じ取り、単なる尾行者とは別に、さらに敵が潜んでいる可能性を指摘する。デラもそれを肯定しつつ警戒を強める。

手長足長の出現
直後、尾行者の一人が突如として殺害される。川から異様に腕の長いツガイが現れ、さらに屋根上からは脚の長い個体が出現する。二体は連携し、残る人間を一方的に仕留めていった。

圧倒的な脅威
その異形は「手長足長」と呼ばれるツガイであり、通常の戦力では対処困難な存在であった。軽口を叩きつつ現れるその態度からも、格の違いが示される。

戦力差の認識と撤退指示
左右様はユルとデラに対し、この敵は対処不可能であると判断し、捕らえた者を連れて下がるよう指示する。戦闘の主導は左右様が担う構図となる。

新たな敵勢力の示唆
手長足長の登場により、今回の一件には尾行者とは別系統の勢力が関与していることが明らかとなる。単なる追跡ではなく、より大きな衝突へ発展する兆しが示される。

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