小説【治癒魔法】「治癒魔法の間違った使い方 Returns 2」感想・ネタバレ

小説【治癒魔法】「治癒魔法の間違った使い方 Returns 2」感想・ネタバレ

どんな本?

治癒魔法の間違った使い方 Returns』は、くろかた 氏、KeG氏のイラストの日本のライトノベル。
この作品は、『治癒魔法の間違った使い方』の続編で、2023年12月25日に発売された。

物語は、かつて勇者召喚に巻き込まれて異世界へ召喚されたウサトが主人公。
ウサトは、魔王との和解の後、現代へと戻った。
しかし、異世界との交流は完全に断たれたわけではなく、魔具を通じて自由に行き来できる状態となっていた。

ある日、ウサト、スズネ、カズキの三人にリングル王国から招集がかかる。
魔王が統べる魔王領に存在する遺跡で問題が発生し、その調査のために先代勇者と関わりのあるウサトたちの力を借りたいという。

ウサトは、かつて苦楽を共にした仲間たちと遺跡に向かい、そこで謎の声を聞く。
「――待ってたよ、ウサト」。
閉ざされた扉の先で、ウサトは予想もしなかった人物と出会うのだった。

この作品は、バトルコメディの金字塔とも評され、待望の続編がスタートした。

読んだ本のタイトル

治癒魔法の間違った使い方 Returns   2巻
著者:くろかた 氏
イラスト:KeG  氏

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あらすじ・内容

ウサトVSカンナギ、ついに決着!

魔王領の遺跡を出たウサト一行は、魔王への状況報告とカンナギの再襲来に備えるべく、次の目的地である魔王都市ヴェルハザルへ向かう。
来るべき戦いのためにウサトがとる行動といえば――もちろん訓練!
救命団仕込みの筋トレや魔王領内の走り込みはもちろん、かつての軍団長アーミラとの模擬戦に加え、本物のカンナギから究極の“必生技”を伝授され、ウサトはかつての勘を取り戻していく。
そして訪れた再襲撃の日。カンナギに操られた魔物の群れを魔王率いる警備隊が、別世界のウサトをカズキとスズネが、そしてカンナギをウサトが各々迎え撃つ。
魔族に激しい憎しみを抱きながらも救いを求め暴走するカンナギを、ウサトは果たして止められるのか――!?
怒涛のバトルコメディ、第二巻が登場!!

治癒魔法の間違った使い方 Returns 2

感想

再び異世界に呼ばれた主人公たちが、魔王からの依頼で魔王領に現れた、先代勇者の従者、カンナギと向き合う物語だった。
そのカンナギは、先代勇者の刀が意思を持ち、邪竜の心臓に刺さった刀と繋がっており、魔族への憎悪を増幅させてしまっていた。

この問題を解決するため、主人公たちは魔王都市ヴェルハザルに向かい、カンナギを無力化しようとするが、彼女を連れ去る別世界の主人公「ウサト」が現れ。
霊体で本物のカンナギ、「ナギ」から、放置すると魔族に危険が及ぶことを知らされ、主人公たちは彼女を救う決意をする。

主人公たちが魔族と人間が共存する新しい現実を目の当たりにし、互いの理解と協力の重要性を再認識する過程を描く。
主人公たちは、魔王との対話や訓練を通じてカンナギを止めるための準備を進め、魔族の生活に触れることでより深い理解を得る。

クライマックスでは、カンナギが魔族都市に襲撃を仕掛け、主人公たちは彼女と激しい戦闘を繰り広げる。
別世界の主人公「ウサト」も参戦し、カズキとタイマンして目を覚ます。

戦いの中で、主人公たちはカンナギの心の奥底にある本音を引き出し、彼女を救うことに成功する。
カンナギの身体は、邪竜の憎悪に蝕まれていたが、最終的には魔王の力を借りて邪竜を制圧し、彼女を新たな生命として救い出す。

物語の終盤では、主人公たちは魔王に別れを告げ、異世界の日常へと戻る。カンナギは二つの魂を共有する形で新たな人生を歩み始め、主人公は受験勉強へと戻る現実に直面してげんなりとして終わる。

過去の重荷から解放され、新たな決意を固めた主人公たちが、それぞれの道を歩んでいく様子を描き、希望に満ちた未来への期待を感じさせる結末を迎える。
これ、続くのか?

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

第一話

魔王からの依頼で異世界に呼ばれた主人公たちは、魔王領の遺跡で起こった異変を解決するために現地へ向かう。

彼らが遭遇したのは、先代勇者の武具である刀が意思を持った特殊な存在「カンナギ」だった。

カンナギは、自分を助けるよう求めてきたが、彼女は邪竜の心臓に刺さっていたもう一振りの刀と繋がっており、邪竜の影響で魔王と魔族への憎悪を増幅させてしまっていた。

激闘の末、彼女を無力化するが、別世界の「僕」が現れ彼女を連れ去ってしまう。

その後、本物のカンナギ「ナギさん」が現れ、カンナギを放置すると魔族に危険が及ぶ可能性があることを告げる。
これを受けて、彼らは魔王に危機を伝えるため魔王都市ヴェルハザルへ向かうことになった。

ヴェルハザルに向かう道中、魔王領がかつて食料不足に苦しんでいたこと、魔王自身が戦争後に生活を改善しようと努力していることが語られる。

コーガは過去の苦難を振り返りながらも、現在は状況が改善してきていると話す。

主人公たちの中には魔族に対する不安や恨みを抱えている者もいるが、魔族と人間が共存する新しい現実を前にして、お互いの理解と協力の重要性を再認識する。

第二話

整地された道を通り、魔王都市ヴェルハザルに到着した一行は、門番が護る扉の前で炎を操る魔族の剣士アーミラ・ベルグレットに出迎えられる。

アーミラは、魔王の命令で彼らを迎えに来たと説明し、彼らを魔王のもとへ案内する。

ヴェルハザルは人々で賑わい、魔族の視線が人間である彼らに注がれる中、彼らは魔王の居る建物に到着する。

魔王との対話では、遺跡での出来事と邪竜に影響されたカンナギの危険性について話し合われる。カンナギを止めるため、ウサトは魔王から訓練の許可を得る。

第三話

案内された宿は木造の家で、魔王が魔術によって建造した建物のようである。

ウサトは夕食を囲みながら、魔王との話で決まったことを報告する。
彼はカンナギを救う方向で動くと決め、その決意は周囲から信頼されている。

ウサトは今後の戦い方について、フェルムや他の仲間と話し合う。

特に、別世界の「僕」に関する彼らの役割を語り、自分が何をすべきかを考える。

先輩は、この機会に魔族の生活を知ることの重要性を説き、ウサトとカズキもこれに同意する。
彼らは、魔族の人々の生活に触れることで、より深い理解を得ようと決意する。

夕食後、ウサトたちはそれぞれの部屋で休むことになる。

魔王製の宿には風呂も完備されており、ウサトは疲れを癒やす。ナギさんとの会話で、彼女が長い間の疎外感や過去の戦いの時代と現在の変化について語り合う。

ナギさんは、ウサトたちの旅路を通じて人間、獣人、魔族との友情を見て、変わった世界に希望を感じる。

一方で、ナギさんは、先代勇者ヒサゴとの違いとして、ウサトが仲間を頼り、共に苦難を乗り越える力を持つことを評価する。

ナギさんはカンナギを救うウサトの決意を支持し、彼女自身もカンナギが過酷な状況で苦しみながらも正気を保つために自分たちの記憶を見ていたことを語る。

ウサトは、カンナギを救い、ナギさんも助けるという決意を改めて固める。

閑話

リングル王国奪還作戦中、異世界から来た自分と戦った主人公は、カズキと犬上先輩が生きている別の世界の自分と遭遇し、敗北する。

その経験を通じて、彼は救命団としての自身の役割と、帰るべき場所があるという事実を強く意識するようになる。

目を覚ました主人公は、カンナギと呼ばれる女性が原因で異世界に引き込まれたことを悔いながらも、彼女を治療する。

カンナギとの会話から、主人公は自分がどうして元の世界に帰れないのか、そしてこの世界の自分がどのような人生を送ったのかを知る。

カンナギは、異世界の自分が達成したハッピーエンドを語り、主人公はその話に複雑な感情を抱く。

しかし、カンナギの憎悪に満ちた別の人格が現れ、魔族に対する復讐を促すが、主人公は自分が本当に魔族を憎んでいるのか疑問に思い、彼女の提案に戸惑う。

第四話

ヴェルハザルに到着した翌日、主人公は休息後に訓練場でトレーニングを開始する。

緊迫した状況の中、戦闘の勘を取り戻すために基本的な体力トレーニングに励む。

その様子を見守るナギさんを含む仲間たちは、主人公の非凡な訓練法に驚きつつも、彼の強さを改めて認識する。

先輩とカズキが魔王との話し合いから戻り、主人公に訓練方針についての結果を報告する。

魔王との合意のもと、訓練が進められることになり、ナギさんは特別な技を主人公に教えることを提案する。

主人公は、戦術面での改善を目指し、ナギさんからカンナギ流の必殺技を習得することになる。

また、彼らは魔族との和解と理解を深めるために、魔族が住む都市を知ることの重要性を再認識する。

訓練の中で、主人公は魔力操作を試み、新たな技術の習得に向けて努力を重ねる。

そんな中、銀髪の魔族の少女キーラが主人公たちのもとに現れ、意外な再会が果たされる。

フェルムと同じ闇魔法使いであるキーラが、独自の飛行能力を駆使して主人公たちのもとに現れる。彼女は、魔族にとっても有名な彼らの存在を耳にし、訪ねてきたのだった。

宿舎に戻った主人公たちは、キーラと再会の喜びを分かち合う。
キーラは、魔王領にいる自分の家族を守るために、カンナギとの戦いに参加することを強く希望する。

彼女は、闇魔法で新たに習得した能力を主人公に披露し、彼の力になりたいと申し出る。

キーラの闇魔法には、主人公専用の機能があり、彼女自身がマントの中に消えるデモンストレーションを行う。

これにより、キーラは主人公を直接的に支援できることを示す。
主人公は、彼女の成長と決意を認め、戦いにおける彼女の参加を承諾する。

キーラの魔法の秘密や具体的な使用方法については明らかにされないが、彼女の能力が主人公の力になることは間違いない。

第五話

キーラの闇魔法のマントを使用して午前中の訓練を行った。

このマントは形状を自在に変えることができ、訓練中はキーラが内部から会話する様子に他の参加者は驚いたが、先輩は特に興味を示した。

主人公は魔力操作に集中し、弾力を持たせた魔力の扱いに努めた。

午後には、元魔王軍第三軍団長のアーミラがお目付け役として登場し、魔王領内の主要な場所を案内することになった。

キーラは一旦別れ、翌朝の共同訓練を約束した。アーミラとの会話で、コーガが魔王によって療養させられていることが明かされ、団服を脱いで目立たないようにし、ヴェルハザルと魔族の生活を学ぶために出発した。

主人公たちはヴェルハザルの大通りを歩きながら、昨日は見えなかった景色や魔族の反応に触れた。

治癒魔法使いとしての評判が前もって魔族の間で広まっていたが、アーミラは主人公に対し、戦争での行動が魔族によく思われていないわけではないと語る。

主人公は自己の行動を省み、自分が魔族を救っていないことに対する責任感を示す。
アーミラは主人公の考え方に新たな理解を示し、彼を賞賛する。

その後、主人公は早朝訓練の計画をアーミラに伝え、驚きを受ける。
アーミラは訓練への参加を申し出て、模擬戦を提案。
主人公はこの提案を喜んで受け入れ。

アーミラがかつての魔王軍での自分の強さについて触れると、コーガの話題になり、彼の性格について軽く触れられる。

アーミラは、主人公たちをヴェルハザルの外壁内部に作られた農耕地帯へ案内する。

この地帯は戦後の改善努力により、作物が育ちやすくなっている。

そこでは、魔族の人々が土を耕し、作物を育てていた。

一方で、ヒュルルクという元魔王軍の研究員に出会う。
彼は戦争で使用された魔物バルジナクの改良版を開発し、土壌改善に役立てている。

ヒュルルクは、過去に敵として対峙した主人公に対して、研究成果を紹介すると共に、戦争時の行動について話し、和解を求める。

主人公は、過去を乗り越え、ヒュルルクの努力を評価し、敬意を表明。

その後、彼らは農耕地帯の丘に登り、穏やかに変わった魔王領の景色を眺める。

アーミラは、かつての敵である人間と魔族が共存する現在の平和を肯定し、戦争を通じて魔王を殺さずに平和を選んだ主人公たちの決断を称賛する。

ナギも、現代の魔族の生活ぶりに感慨深い思いを抱き、この時代の平和を主人公たちの功績として認め、未来を肯定する。

日が暮れた頃、主人公たちは宿舎に戻る。

彼らはその日見聞きした農耕地帯や街の様子について夕食時に話し合う。
先輩は、バルジナクという凶暴な魔物がかわいく見えたという話に対し、現場にいなかったことを悔しがる。

ネアは魂と肉体についての研究を進めており、主人公も魔力に弾力を持たせる訓練を進めている。

カズキは、友人のコーガが療養中であることを知り、お見舞いに行くことを提案する。
また、主人公は翌朝アーミラと手合わせする約束をしており、キーラも一緒に走り込みを行う計画である。

夕食時の会話は、彼らが経験した一日の出来事や互いの進捗を共有する楽しい時間となる。

第六話

主人公は、この世界に召喚されてから、救命団に加わり、生き延びるために体力をつけ走る訓練を続けてきた。

朝の訓練では、ブルリンを背負い、キーラと共に都市を走り抜ける。
キーラは、闇魔法使いであることを知らしめ、危険ではないことを示すために常にマントを纏っている。

その日、主人公はアーミラ・ベルグレットと模擬戦を行う予定であり、キーラは見学を希望する。

彼らの走り込み中、周囲の魔族の人々は驚きの表情を見せるが、主人公たちはそれに慣れており。

キーラと主人公は、ヴェルハザルの街を駆け抜け、彼女が走る道について行く。

走る中で、キーラはナックとのライバル関係について話し、二人の成長が楽しみだと内心で思い。

主人公は、ヴェルハザルの朝の活動を観察し、ここに来られたことを得難い経験と捉え、守りたいという気持ちを強く感じていた。

キーラと主人公は訓練の後、宿舎近くの訓練場へ向かい、アーミラが既に到着していたことを発見する。

アーミラは、ブルリンを背負って走る主人公と、息を切らしたキーラの到着に驚き、ツッコミを入れる。

主人公はマイペースにキーラに治癒魔法を施し、アーミラとの対話を始め。
アーミラはキーラの闇魔法について質問し、キーラは自分を受け入れたと回答。

さらに、キーラの走りが早朝に噂になっていたことも判明する。
その後、アーミラとの模擬戦の見学の許可を得て、キーラとブルリンは木陰へ移動。

主人公とアーミラは訓練剣を使用して模擬戦を行うことにし、互いに尊敬と好戦的な意気込みを示しながら対決の準備をする。

ウサトとアーミラは手合わせを終えた後、訓練場の整備に取り掛かる。

キーラも手伝いに加わり、彼女は戦いを見ることができたことに喜びを感じていた。

その後、アーミラはウサトに対し、彼の師匠であるローズについて尋ねる。

ウサトはローズを理不尽だが尊敬する師匠と語り、アーミラも自分の師匠とウサトの関係に共感を示す。

ウサトはローズに挑戦して敗れることが日常であると言い、アーミラは自分の師匠であるネロ・アージェンスが魔王都市の警備隊長であることを語り。

ウサトは、自分がカンナギと戦う意思を明かし、アーミラはその覚悟に敬意を払う。

最後に、ウサトは療養中のコーガを見舞いたいと申し出て、アーミラはその提案に同意する。

第六話

アーミラさんとの訓練後、ウサト、キーラ、カズキはコーガの見舞いに向かう。
コーガの家を見つけると、彼は寝起きで出迎えるが、彼の様子が普段と異なり、戦う意志が感じられない。

コーガの闇魔法が奪われたことによる影響をウサトは感じ取り、カンナギとの戦いの理由が増えたと感じる。

彼はコーガの状態を魔王に報告することを決意し、キーラと共に魔王の屋敷に向かうことにする。

カズキはコーガのもとに残ることを選ぶ。ウサトはコーガに異変があることを早く魔王に伝えなければと考え、彼らはそれぞれの道を行くのであった。

ウサトとキーラはコーガの状態を魔王に報告するため、屋敷に急行する。

魔王は闇魔法を奪われたコーガに影響が出ることを予想していたが、その具体的な状況を聞き、さらに深刻に受け止める。

カンナギを倒し、奪われた闇魔法を解除させることが唯一の解決策であることが確認される。

魔王はカンナギの襲撃に関する情報を共有し、カンナギが近いうちに都市に襲撃を仕掛ける可能性があると警告する。

カンナギを倒すためにはウサトが最後の砦であり、ウサトへの感情がカンナギを魔族の虐殺から遠ざける可能性があることが示唆される。

キーラもウサトと共に戦う意思を示し、魔王に認識される。
ウサトと魔王の間で緊張感あるやり取りが交わされた後、侍女のシエルさんが場を収める。

ウサトとキーラは魔王との会話を終え、キーラの家に向かう。

途中でキーラの育ての親であるグレフと彼の子供たち、ロゼとラムに出会う。
グレフはウサトに感謝の言葉を述べ、ウサトはキーラの成長は彼女自身の強さによるものだと返す。

キーラはグレフと子供たちと共に家路につく。
この出会いを通じて、ウサトは魔王都市とその住人たちを守る決意を新たにする。

第八話

ナギから事前にカンナギ流の技を教えられたウサトは、その技を訓練場で実践する。

この技はシンプルながら、予知魔法と高い身体能力、運動神経が必要である。
訓練の結果、訓練場は大きく荒れ、ウサトと同化していた仲間たちはその技の過激さに困惑する。

ナギは、この技がカンナギには予測不可能であり、ウサトが使うことでさらに効果があると語る。

その後、訓練場の整地を始めようとするが、アーミラさんが訪れ、ウサトにネロ・アージェンスと話すことを促す。

ネロ・アージェンスは魔王軍で最強の剣士であり、ローズと因縁がある人物である。
ウサトはネアとフェルムがサボらないようナギに頼み、ネロ・アージェンスのもとへ向かう。

ネロ・アージェンスがウサトを警備隊の本部に連れて行き、本部の裏手の訓練場で二人で話すことになった。

この間、街中を歩く間、二人はほとんど会話を交わさず、周りからの注目を浴びていた。ネロはウサトを「ウサト」と呼ぶことを提案し、ウサトもそれに同意した。

ネロはウサトに対して、ローズとの因縁よりも、ウサトという人間を信じると語り、ウサトもこれに応える形で彼の提供する手を握った。

ネロさんは魔物の動きからカンナギの襲撃が近いことを察知しており、警備隊も準備を進めていることをウサトに告げた。ウサトはネロと共に、都市を守るために戦うことを誓う。

第九話

カンナギからの襲撃が迫っている四日目の朝、ウサトは早朝訓練を行っていた際に犬上先輩と会う。

先輩はウサトと一緒に訓練をしたいと言い、二人で話をする。先輩は別世界のウサトと自分たちが死んだ世界について話し、ウサトもそのことについて語る。

二人は、過去に起こり得た事象や自分たちの命が救われたことについて深く考え、ウサトは過去に厳しい言葉を選んだ自分の行動を反省する。

しかし、二人はそれが必要だったと話し合い、カンナギを止めるために覚悟を決める。
その時、魔物の唸り声が聞こえ、鐘の音が鳴り響き、都市が襲撃に備え始める。ウサトと先輩は戦いの準備をするため宿舎へと急ぐ。

宿舎に戻り戦闘の準備をしていたウサトたちは、魔王からの使いであるシエルを通じて魔王の指示を受け、都市の外門へ急ぐ。

途中、空から飛行してきたキーラが合流し、彼女の闇魔法で移動能力を強化して目的地に向かう。到着すると、予想外にも魔王が自ら外壁に立っており、カンナギが彼に引き寄せられるよう戦略を立てていた。魔王はウサトに戦いの準備を確認し、ウサトはブルリンと共に魔物対策を任せ、自身はカンナギとの決戦に向かう。

戦闘が始まり、ナギも加わり、カンナギと激しい戦闘を繰り広げる。
ウサトは仲間を信じ、カンナギの心の奥底にある本音を引き出すことを目指して戦う決意を新たにする。

第十話

別世界から来たウサトがカズキと先輩の前に現れる。

彼の団服は戦いの傷跡でボロボロになっていた。カズキは、ウサトと真剣に話し合い、彼が納得できるように一対一で戦うことを提案する。
カズキの提案に、ウサトは戸惑いながらも最終的に同意する。

先輩は、カズキとウサトの決意を尊重し、二人の戦いを見守ることを選ぶ。彼らは、この戦いを通じてウサトが抱える重荷を軽くし、真の救命団流を体現することを目指す。

別世界から来たウサトはカズキとの対話を通して、自分の行動や選択に対する葛藤と罪悪感を吐露する。

彼は自身がこの事件の元凶であり、カンナギの暴走を止められず、魔族の都市への襲撃を許してしまったと自責の念に苛まれている。

カズキはウサトに対し、物理的な戦いを通じて精神的な納得を促す。
戦いの中でカズキはウサトの治癒能力を尊重し、非殺傷の光魔法で対峙する。

カズキはウサトに、自分たちの死はウサトの責任ではなく、ウサトが自分たちの代わりになろうとした行動を尊敬していること伝える。

カズキの言葉はウサトの自己否定を否定し、彼に自身の価値と友情の大切さを認識させる。

二人の戦いはウサトが自己受容に至るきっかけとなり、彼に改めて自分自身と向き合う機会を提供する。

ウサトは、カズキとの戦いの後、光に包まれた空間で、自分と縁のある人物との別れを体験する。

そこで、ウサトは彼らから、これからは自身のために生きること、過去の重荷に縛られずに前を向くよう励まされる。

カズキとの戦いを通じて、ウサトは自身が抱えていた罪悪感や自己否定から解放され、自己受容への道を歩み始める。

彼は戦いの中で、カズキから強い友情を再確認し、彼らの言葉を胸に新たな決意を固める。

最後に、ウサトは犬上先輩とカズキにこの世界のウサトを見守るよう頼み、満足して自分の世界へと帰っていく準備をする。

この経験はウサトにとって大切な思い出となり、彼の人生に新たな方向性を示す重要な転機となる。

閑話

魔物によるヴェルハザル襲撃時、元魔王軍の兵士たちは、都市と人々の生活を守るために武器を取る。

かつて侵略者であった彼らは、今や守る立場に立っており、その変化に対する思いを抱えつつ戦う。

魔王都市を守る戦いの中で、元第三軍団長ハンナ・ローミアが幻影魔法で魔物を無力化し、アーミラと共に戦いに参加する。

アーミラとその師匠は、炎と風の魔法を組み合わせて魔物を撃退し、守るべきものがあるという強い意志のもと、共に戦う。

第十一話

カンナギの意識は魔族への憎悪に完全に支配されており、その闇魔法の衣は後ろへ流れるような形状に変化している。

カンナギはウサトを待ち受け、ウサトを排除しようと全力で戦う。

ウサトは、カンナギの予知魔法を上回るためにアマコや他の仲間と協力し、彼女を戦闘で消耗させる戦略を取る。

互いの攻撃が激突し、ウサトは仲間との連携プレーを駆使してカンナギに競り勝つ。

しかし、カンナギは横になりながらも強大な魔力を放ち始め、ウサトは不穏な変化に直面する。

カンナギは自身がウサトに敗北したことで安堵し、自分の中の魔族への憎悪がウサトによって一時的に鎮静化したことに感謝していた。

彼女は自分が過ちを犯すことを止められず、唯一できたことは憎悪の矛先をウサトに向けることだった。

ウサトはアマコの予知魔法、キーラの闇魔法での飛翔、フェルムの防御、ネアの魔術の支援を受けてカンナギを圧倒し、彼女を倒した。

カンナギはウサトが近づくのを感じながら、彼に拘束されることを待っている。

しかし、彼女が邪悪な意思を一時的に抑え込まれた状態でいるうちに、邪竜の憎悪を溢れ出して来た。

カンナギの体から突如現れた瘴気は、全員の努力により倒されたはずの彼女から発せられたものである。

この瘴気は彼女の体とコーガから奪った闇魔法を媒介にして、邪竜が目覚めようとしている兆候であり、カンナギは自身の魂が邪竜の意思に蝕まれ続けていた。

一年半の時間が経過する中で、カンナギは邪竜の影響下にあったが、ウサトたちは彼女を救うための戦いに挑む。

カンナギの身体は変貌し、邪竜としての力を前面に出しながらウサトと戦うが、彼女の中にはまだ自分自身の意志が残っており、ウサトに助けを求める。

ウサトはカンナギの願いを聞き届け、彼女を救うことを約束。

主人公たちは、特殊な技や予知魔法、治癒魔法を駆使しながら邪竜を倒し、最終的には魔王の力を借りて邪竜を制圧する。

邪竜は最後に魔王の魔術によって肉体と精神が引き剥がされ、思念体として消滅する。

一方、邪竜に乗っ取られたカンナギという人物は、魔王とナギの協力により救われ、新たな命を得る。

第十二話

ヴェルハザル襲撃事件は、カンナギによって引き起こされたが、事前の準備と元魔王軍兵士による警備隊の尽力で被害は最小限に抑えられた。

事件解決後、主人公たちは魔王に別れを告げ、カンナギの持つ先代勇者の刀をファルガに返還することに決定する。

魔王は彼らの行動を称賛し、感謝を表明する。その後、カンナギの肉体を取り戻し、彼女は二つの魂を共有する形で新たな人生を歩み始める。

彼女は主人公たちと共にリングル王国に向かい、これからの自由な生活に期待を寄せる。

同時に、主人公は受験勉強への戻る現実に直面する。

閑話 この世界を生きる

並行世界のカズキに殴り飛ばされ、その後夢の中で死んだ先輩とカズキと話した主人公は、重荷を解かれて元の世界へ戻る。

目覚めると、ミアラークの勇者であるカロンが主人公のそばにいた。

カロンは戦友を見捨てないと言い、主人公も戦友としての絆を受け入れる。

自己中心的な振る舞いを反省し、救命団の仲間たちに心配をかけていたことを認める。

特にウルルからは心配をされていたことを知り、改めて救命団が自分の居場所であることを感じる。

戦争の最中であるにもかかわらず、主人公はこれからは救命団の一員として、そして生きる理由を見つけた人間として戦う決意を固める。

そして、カロンと共に戦場へと向かう、全力で生きることを誓うのであった。

閑話 ウサト・ケンの日常

魔王領からリングル王国に戻った主人公は、遺跡での出来事や戦いについて報告するなど、さまざまな事後処理に追われる。

特に、何百年前の先代勇者の従者であるナギが現れたことが騒ぎを引き起こしたが、事件は無事収束し、ナギは救命団宿舎に住むことになった。

準備を終えた主人公は、ネアやローズと共に、元の世界に戻る準備を進める。
ローズと共に城へ向かう途中、過去の経験や今後の決意について語り合う。

主人公は、異世界の日常とその中心にいるローズを大切に思い、王城への道を歩み続ける。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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