「ニホンという病」感想・ネタバレ

「ニホンという病」感想・ネタバレ

どんな本?

私が『ニホンという病』という本に出会ったきっかけは、養老孟司先生の対談本であることに惹かれました。
タイトルにも興味を持ち、手に取ることにしました。現代の日本社会にはさまざまな課題が存在し、その中で特に「ニホンという病」という表現が何を意味するのか、そして解剖学者と精神科医の視点からどのようなアプローチがされているのか気になりました。
自分自身が社会人として日々の生活を送る中で、日本社会の側面を深く探求し、考える機会を得たいと思いました。

『ニホンという病』は、解剖学者の養老孟司と精神科医の名越康文が対談を通じて、日本社会が抱える「ニホンという病」について探求する本です。
この病とは、明治維新から終戦までの間、日本が二度の大きな変革を経ても本質的に変わらず、表面的な部分だけを変えてきたことを指しています。
このような特異な歴史経験がもたらす「病」を、養老先生と名越先生が議論し、また日本が直面する南海トラフ地震後の未来についても考えます。

対談の中では、日本の歴史や文化についての見解が交わされます。
日本は外部の影響によって変化してきたが、その中で本来のアイデンティティがぼんやりとしか見えてこなかったという議論があります。
また、日本社会における集団心理や少子化の問題、政治の暴力化といったテーマも取り上げられています。

著者たちは、南海トラフ地震後の日本がどのように生きていくべきか、そして現代の日本社会が抱える悩みや課題を探求します。
この対談を通じて、私たちは日本が直面する困難な現実に向き合い、個々の役割や価値観を見つめ直すきっかけを得ることができます。
『ニホンという病』は、日本社会の歴史と未来を探求する興味深い一冊であり、これからの時代にどう向き合っていくべきかを考える上での重要な示唆を与えてくれると感じました。

読んだ本のタイトル

#ニホンという病
著者:#養老孟司 氏、 名越康文 氏

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あらすじ・内容

 解剖学者の養老孟司と精神科医の名越康文という心配性のドクター二人が、異次元の角度から日本社会が患う「ニホンという病」を診察、好き勝手にアドバイスを処方する対談本。
 明治維新、終戦と二度にわたり本質を変えず、表層的な部分だけを変えてきた日本。本来、割り切れるほど人も社会も簡単ではない。しかし、この国は変えることができてしまった。この特異な経験で患った「病」。
■そして南海トラフ地震後をどう生きるか
 病を抱えたままで、南海トラフ地震を迎えてよいのか。15年以内に来ると言われる三度目の転換期で、私たちははじめて「どう生きるか」が問われている。

「ニホンという病」養老孟司、 名越康文著

感想

『ニホンという病』は、解剖学者の養老孟司と精神科医の名越康文による対談本であり、日本社会が抱える課題と変革の必要性について深く探求する内容を含んでいます。
本書は、日本の歴史や文化、そして未来に向けた展望について、二人の異なる専門分野からの視点を通じて議論しています。

日本の歴史を振り返ると、明治維新や終戦といった大きな転換点があったにもかかわらず、本質的な変化はせず、表層的な変容だけが行われてきたことが養老先生と名越先生の指摘です。
これが「ニホンという病」の核心であり、日本社会が持ち続ける課題とされています。歴史の連続性が持ち運ばれた結果、本来のアイデンティティや自己認識がぼやけ、日本人がどのような存在であるかについての深い理解が欠如しているという観点が示されています。

対談の中では、現代の日本社会が直面するさまざまな問題が取り上げられています。
例えば、少子化や高齢化といった人口構造の変化が、社会のあり方や価値観に大きな影響を与えていることが語られています。
また、政治の暴力化や組織社会の弊害など、日本社会が抱える深刻な課題が浮き彫りにされています。

そして、本書は南海トラフ地震という未来のリスクにも触れています。
大規模な地震が発生した際に日本がどのような対応をすべきか、またその後の社会構造や人々の生き方についても考察されています。
南海トラフ地震を迎える準備をしつつも、その後の生き方をどのように考えるべきかが示唆されています。

読者は、対談の中で二人の異なる視点から提起される問題やアイディアに触れながら、日本社会の変革が求められている背景やその意義を理解することができます。
養老先生の科学的なアプローチと名越先生の精神医学的な視点が組み合わさり、社会の悩みや困難に対する新たな視座が開かれています。

本書の印象は、養老先生と名越先生が互いに切磋琢磨しながら語り合う様子がリアルで、それぞれの専門分野からの視点が織り交ぜられていることです。
読者は、対談を通じて日本社会の多面的な問題を理解し、その解決に向けてどのようなアクションを取るべきかについて考える機会を得ることができます。

最終的に、本書は日本社会の「病」に対するアドバイスや提案を通じて、読者にとっての未来に向けた展望や行動への示唆を提供しています。
歴史と未来を見つめ直し、日本社会の変革に向き合うための一助となるでしょう。
『ニホンという病』は、読者に深い洞察と考察をもたらす価値ある一冊です。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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