小説「俺は全てを【パリイ】する 4 巻」感想・ネタバレ

小説「俺は全てを【パリイ】する 4 巻」感想・ネタバレ

どんな本?

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ は、鍋敷 氏が小説家になろうで連載しているライトノベルです。
アース・スターノベルから単行本が発売されており、現在第7巻まで出ている。
また、KRSG氏がコミカライズを担当しており、コミック アース・スターで連載中。

この物語は、才能なしの少年と呼ばれて職業養成所を去った男・ノールが、ひたすら防御技【パリイ】の修行に明け暮れた結果、世界最強クラスの力を手にしているのに、一切気がつかないまま強敵を打ち倒していく英雄ファンタジー。

ノールは、魔物に襲われた王女を助けたことから、王国の危機に巻き込まれていく。

しかし、彼は自分の能力に全く自覚がなく、常に謙虚で真面目に振る舞う。
そのギャップが面白く、読者の共感を呼んでいるらしい。

この作品は、TVアニメ化も決定している。

読んだ本のタイトル

俺は全てを【パリイ】する ~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~ 4
著者:鍋敷 氏
イラスト:カワグチ  氏

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あらすじ・内容

「……私が偽者……? あなたは何を言っているのですか?」

神聖ミスラ教国の禁断の地に
もう一人のアスティラがいた!

二人のアスティラが出会う時、
巨大な骸骨の聖ミスラが暴走する。
圧倒的な力を前にしたノールやリーンは
絶体絶命の窮地から脱出できるのか?
そして、冒険者アスティラの秘められた過去とは?

俺は全てを【パリイ】する 4 〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜
【公式】アース・スター エンターテイメント

感想

ノールは自身がどれほど強力な存在かを自覚せず、しばしばその力を誤解しながらも様々な冒険を繰り広げるコメディ、第四巻。

ノールは自身を捕えようとするミスラ教国の精鋭の兵士たちに襲われ、彼らの攻撃をパリイする場面から物語が始まる。

兵士たちが彼を生け捕りにしようとするが、その計画は失敗に終わる。
ノールの前で全員で話し合い、ノールには敵わないと分かった彼らはノールを放置して撤退して行った。

その後、斥候の先生が言ってた全ての罠。発動させたノールは、その能力を遺憾無く発揮して「嘆きの迷宮」の深部へ誤って落ち込み、その先で不思議な力を持つ青い石と遭遇する。
その石によって異なる空間へと転移され、そこで彼はミスラ教国の教皇アスティラとソックリな女性と出会い、なお謎が深まる。

一方、地上で王女リンネブルグとティレンス皇子が重要な役割を果たすサイドストーリーも展開される。

二人は政治的な陰謀に巻き込まれ、共に困難に立ち向かうこととなる。迷宮内での冒険を経て、ミスラ教国の建国神話が偽りであることや、教皇アスティラが過去にティレンス皇子を神ミスラの生贄にしようとしていた事が明らかになる。

最終的に、ノールとダンジョンに閉じ込められていたアスティラは共闘し、巨大な骸骨を倒す決意をする処で本編は終わる。

残りは魔法の先生となってるオーケンの若かりし頃の話。
教皇にすり替わられてる前のアスティラと、アスティラのせいで後々に魔王となるロイがパーティーを組んで「賢者の盃」というパーティー名で冒険をする。

嘆きの迷宮の深部でアスティラが青い石に喰われてしまい、撤退を拒否したオーケンをロイが気絶させて撤退。
アスティラはその後、ノールが来るまでダンジョンに拘束され。
ロイは、ダンジョンから出てきた偽アスティラの策謀で同郷の仲間を誘拐され、魔物を率いて仲間を探しに各国を襲撃。
結局はアスティラが率いた教国の騎士達によってロイは撃たれてしまう。

他の読者からは、物語性やキャラクターの深みに対する評価が高い一方で、オーケンの過去編が長すぎるとの意見も見られた。
特に、過去編における登場人物たちの背景が詳細に描かれている点が、物語の進行に多少の遅れをもたらしていると感じられているようである。

しかし、ノールの逆勘違いが生み出すユーモアと、シリアスな背景とのコントラストが本作の魅力となっており。
次巻への期待感も含め、続編にどのような展開が待っているのかを楽しみにしている。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

77  俺は青い光をパリイする

ノールはミスラ教国の兵士たちと対峙し、彼らの華麗な攻撃を堪能していたが、次第に兵士たちの動きが鈍くなり、彼らは疲労が見え始めた。兵士たちが内輪で話し合った結果、ノールを生け捕りにする作戦を一度撤回し、増援を呼ぶことに決めた。彼らはノールに「嘆きの迷宮」で待つよう告げ、場を離れた。ノールは指示に従い、待機していたが、座っていた石が仕掛けの一部であったため、誤って床を崩し、深い暗闇へ落下する。最終的に、青白い光で満たされた巨大な空洞に着地し、そこで奇妙な青い石を見つけた。この石に引き寄せられたノールは、石に吸い込まれ、意識を失う。気がついた時、彼は倒れている女性と巨大な骸骨がいる見知らぬ場所に立っていた。

78  リーンとティレンス

リンネブルグ王女が警備の騎士たちを昏倒させ、静かにティレンス皇子の部屋に入ると、皇子は笑顔で出迎えた。王女は剣を手にして皇子の顔を睨みつけるが、皇子は笑みを浮かべたままだった。彼は王女が護衛を倒してきたことを聞き、感謝の意を表した。さらに、彼はこの日を楽しみにしており、王女を部屋に呼ぶためにあらゆる手を使っていたことを明かした。王女はこの突然の展開に戸惑いを隠せず、彼の真意が理解できないでいた。ティレンス皇子は盗聴を妨害する魔法を施した部屋で本音で話すことができると説明し、王女に協力を求めた。王女が協力する意志を示さない中、皇子は地下の「嘆きの迷宮」に繋がる転移の魔法陣を使い、二人はそこに向かった。

79  知らない場所(過去編)

主人公が突然明るく平らな未知の場所に立っており、巨大な骸骨と倒れている女性以外には何もない状況である。この場所がどこなのかがわからず、女性と対話を始める。女性は「嘆きの迷宮」の迷宮核に吞まれたことを説明し、主人公も迷宮の罠にかかってここに来たと伝える。その場には以前戦ったという強力な魔物の抜け殻があり、その魔物は外で何かをしているらしい。女性は自身がアスティラで、オーケンとロイという冒険者パーティ「賢者の盃」の一員であることを主人公に伝える。

80  迷宮の奥へ

イネスとロロは、ミスラ教国の『嘆きの迷宮』を進んでいる。イネスは『聖銀の靴』を装着しており、ロロは魔道具を使いながら、彼女と共に高速で動く。ロロはかつて奴隷として扱われ、重い肉体的ハンディキャップがあるが、その能力は非常に高い。彼は周囲の微細な気配を察知し、魔道具を駆使してイネスを導く。二人はレイン王子の指示に従い、ミスラ教国の機密を探し出すために迷宮を進む。目的地に到達し、そこには数千、万にも及ぶ『魔族』の遺体が宝石化して山積みにされている光景が広がっていた。この事実はレイン王子から事前に知らされていたが、その現実に直面すると、イネスは言葉を失う。彼らはこの証拠を持ち帰り、クレイス王国の政治的立場を強化する使命を帯びている。

81  聖都

ティレンス皇子は、ミスラ大聖堂の地下にある『嘆きの迷宮』がまだ生きていることを説明し、彼自身が幼少のころから感じていた疑問を共有している。この迷宮は公式には教皇アスティラによって単独で踏破され、彼女が『神託』を受けた後に神聖ミスラ教国が建国されたとされているが、実際には迷宮は未だ踏破されていないという。教国は大きな噓の上に成立している可能性があると指摘される。彼の話によれば、彼が五歳の時に母と共に訪れた『聖ミスラ』は恐怖の対象であり、人の血を好む異形の存在として認識されていた。このことは彼の人生において重大な影響を与え、教育を受ける上での疑問を深め、国の教義に対する信頼を失わせる一因となった。彼は現在、この誤った状況を正すために行動を起こす必要があると考えており、その過程で母である教皇アスティラを敵と見なしている。彼はこの真実を共有することによって、理解と支援を求めているが、全てを信じるには至っていない。

82  二人のアスティラ

不思議な場所でアスティラと名乗る女性と出会ったノールは、彼女の名前に記憶があるが思い出せない状況だった。
その後、別の女性が現れ、彼女もアスティラと名乗り、自称教皇であると述べる。この教皇アスティラは、ノールが持っている剣に興味を示し、それを奪おうとするが、ノールは黒い剣で雷を弾く。突如、巨大な骸骨が動き出し、強大な雷を放つが、ノールは再びこれを弾く。最終的には、アスティラと共に巨大な骸骨を倒そうと決意する。

83  聖ミスラ

聖ミスラと自称する存在は、自らの最高の魔法「黒雷」を使用し、目の前の人間を滅ぼすことを試みたが、驚くべきことに、その攻撃が細い剣によって弾き返された。これは聖ミスラにとって理解しがたい事態であり、自分が放ったはずの無敵の攻撃が、なぜか効果を発揮していなかった。さらに、聖ミスラは自身の最強の破壊魔法「黒滅炎」を用いても、相手は灼かれることなく接近し続けた。この事実から、聖ミスラは自らの力が以前ほどではなく、衰えていることを悟り、絶望を感じた。

聖ミスラは、この戦いにおいて全ての防御結界を破られ、自らの計画した未来が失われることを悟り、全てを諦める決断を下した。長年築き上げたミスラ教国も、自身が計画していた復活も、今回の出来事によって終わりを告げることになる。聖ミスラはこの結果を受け入れ、再び計画を始めることを決意した。

84  母と子の対話

ティレンスとリンネブルグは、迷宮の最深部に向かい、強力な結界が解除されたことに気づいた。そこで目にしたのは、青く光る巨大な結晶体、迷宮の核だった。その場には教皇アスティラが現れ、彼女は黒い炎に包まれた状態で静かに話し始めた。彼女の周囲には強力な魔法耐性がある聖銀のローブが黒焦げになっており、その異様な様子にティレンスとリンネブルグは困惑した。教皇は彼らが到着したことを「良いこと」として迎え、彼女自身が迷宮の中で何者かによって深刻なダメージを受けたことをほのめかした。

教皇はティレンスに静かに話をするよう促し、二人だけでの会話を求めた。彼女は炎に包まれながらも、自分の計画が成功したことに満足しているように見えた。ティレンスは、彼女が自分の母であるにもかかわらず、何か大きな決断を迫られている状況に直面していた。一方、リンネブルグは、教皇の言葉と行動から何か大きな謎を感じ取り、不安を隠せなかった。

この時点で、ティレンスとリンネブルグは、教皇アスティラがただの人間ではなく、何か別の存在である可能性を強く感じていた。そして、彼らは彼女の真の目的が何かを知ることなく、状況の真実を解き明かすことに苦労していた。教皇の異常な状態と彼女が抱える明らかな秘密が、ティレンスとリンネブルグの運命を大きく左右することになる。

85  ミスラの受肉

ティレンスとリーンは、教皇アスティラにそっくりな女性と遭遇した。この女性はアスティラと名乗り、リーンやティレンスに親しく接した。彼女は教皇と同じ姿をしているが、教皇とは異なる雰囲気を持つ人物だと感じられた。一方で、ノール教授は聖ミスラを監視し続けており、緊張が走る場面があった。突如、聖ミスラが動き、巨大な骸骨の手によって教皇が捕まえられた。その後、教皇は聖ミスラの口の中に放り込まれ、恐ろしい変貌を遂げた。その瞬間、空間は瘴気に包まれ、聖ミスラの全身からは黒く濁った血が流れ出した。

リーンとティレンスは恐怖と驚愕で動けなくなったが、アスティラは冷静さを保ち、教皇と聖ミスラの動向を見守っていた。教皇が聖ミスラの口の中で消滅する光景は、リーンに深い恐怖を植え付けた。その後、聖ミスラはさらに力を増し、ノール教授が突如消える現象が発生した。これは聖ミスラがノール教授を排除した可能性が高い。

最終的に、アスティラは結界の檻から脱出する手助けをし、リーンとティレンスはなんとかその場を離れることができた。しかし、状況は依然として非常に危険であり、彼らは迅速に行動を起こす必要がある。アスティラは元の冒険者であり、彼女の行動や魔法の技術にはリーンも驚かされた。最終的に、リーンとティレンスは何とか地上に戻り、周囲の安全を確保するために努力した。

86  賢者の盃   1 (過去編)

「嘆きの迷宮」の探索を控え、冒険者たちが集まる酒場で、ハーフエルフのアスティラ、小柄な魔術師オーケン、斥候のロイが会話を交わしていた。オーケンは自信満々に成功を誇示し、アスティラとロイは彼の尊大さに辟易しながらも、彼の扱いに長けているロイがオーケンの装備品を整えていた。オーケンは自称「双魔」を自認しており、未完成な二重詠唱を鼻高々に語っているが、実際はまだ成功していない。三人は「賢者の盃」として知られるようになり、彼らの冒険はしばしば魔術師の自慢話で盛り上がる。

この日、彼らは「嘆きの迷宮」に挑戦し、最深部にある巨大な青色の水晶核に到達した。しかし、アスティラが何かの異変を感じて核に近づいたところ、彼女の身体が半分水晶に吞み込まれ、強力な魔物の群れが彼らを襲った。一日が経過し、オーケンとロイは何度も魔物の群れを撃退しながらアスティラを救出しようと奮闘したが、アスティラの状況は改善されなかった。最終的に、アスティラは二人に逃げるように促し、自らは核に吞み込まれる運命を受け入れた。オーケンはこの決断を受け入れがたく、アスティラを救出しようと続けたが、最終的にはロイによって意識を失わされ、二人は迷宮から脱出した。

後にオーケンは宿屋で目覚め、アスティラが死亡したことを知らされ、ロイと激しい口論になった。最終的に彼らの間の友情は破綻し、「賢者の盃」は解散した。それぞれの道を歩むことになった彼らは、冒険者たちの間でよくある悲しい結末を迎えた。

87  賢者の盃   2 (過去編)

何の前触れもなく、死んだはずのアスティラがロイの故郷に現れた。ロイは故郷の隠れ里であるレピ族の集落に住んでおり、その地を知る者は少なかった。レピ族は特別な力を持ち、動物と意思疎通ができたため、外部との接触を避けていた。だが、アスティラの突然の訪問と彼女の様子の違和感に、ロイは戸惑った。アスティラは以前と変わらない姿で現れ、集落の秘宝「赤い石」を持ち去った。その後、彼女はロイの知るアスティラとは異なる存在として、ロイの集落から赤い石を全て持ち去ることを宣言し、自分たちの主「聖ミスラ」に捧げると述べた。アスティラの行動により、レピ族の集落は困難に直面し、多くの者が消え、集落は荒廃した。それに対処するため、ロイは禁忌を破り、強力な力を求めて魔物の使役に手を染めた。これが原因で彼は「魔王」と呼ばれるようになり、レピ族は「魔族」として他の種族と対立することとなった。

88  賢者の盃   3 (過去編)

魔術師オーケンが壮年を迎えた頃、長い間の鍛錬の末に得た【二重詠唱】の技術と【双魔】の二つ名で認められ、『魔族討伐』の依頼を受ける。オーケンは、魔術の深化を唯一の目的としており、困難な依頼に挑み続けることで魔術を試すことに興味を持っていた。彼は『魔族討伐』の依頼を単独で引き受け、大軍勢の魔物を使役する『魔族』と対峙する。戦いの中で、オーケンは元の仲間であるロイと再会するが、ロイは『魔王』として魔族を率いていた。ロイの変貌と彼の率いる魔族との戦いの中で、オーケンは自らの限界と孤独を痛感する。その後、オーケンはかつての仲間アスティラが『教皇アスティラ』として新しい国を建てていることを知り、彼女に再会するが、彼女もまた変わり果てていた。結局、オーケンは彼らとの繋がりを断ち、再び孤独な道を歩むことを選ぶ。

89  産声

『聖都』ミスラにて、ティレンス皇子の成人祝賀会が盛大に開かれていた日、大聖堂の屋根が突如破壊され、何かが空中へ飛び出した。その異変により、街は混乱し、空は突然赤黒く変わり、その後、闇に包まれた。この異常現象に市民たちは恐怖し、得体の知れない不吉な予感に包まれた。

一方で、地下から這い出てきた怪物は、長い監禁生活から解放され、市民を食料とみなし、自由を謳歌していた。この怪物は二万年間もの間、自らを封じ込めていた者への復讐と、新たな力を求めて聖堂に現れ、恐怖を振りまいた。怪物は聖堂を自らの食事場と定め、再び力を取り戻すことを企てていた。その最中に、怪物は以前封じ込められていた「悪魔の心臓」という名の高い魔力を秘めた石に言及し、これを消費することによって、さらなる力を得る計画を立てていた。

しかし、怪物の計画は順調に進むことなく、上空から飛び降りてきた人物によって阻まれる。この人物は黒い剣を持ち、怪物に挑んだ。怪物はこの攻撃に対処する間もなく、その巨大な頭部を破壊され、再び地下深くへと叩き落とされた。この意外な展開によって、『聖都』ミスラはさらなる混乱に陥り、事件の収束に至った。

【聖魔戦争】(過去編)

人々は突如出現した『魔族』に恐怖し、その中でも特に恐れられたのが黒龍を操る「魔王」である。『魔族』に対抗すべく、各国政府は「冒険者ギルド」を支援し、莫大な懸賞金をかけたが、『魔族』の力は想像以上に強大であり、多くの冒険者や軍隊が敗れた。この状況を変えるため、ミスラ教国の元首である教皇アスティラが登場し、『魔族』討伐のための戦略を提案し、実行に移した。

教皇アスティラは『嘆きの迷宮』を一人で踏破した後、その場所に国を建て、魔族を平原に誘い出して大規模な戦いを展開した。教皇アスティラは「聖騎士軍」を組織し、直接『魔族』を討伐する計画を立て、実行に移した。聖騎士たちは「悪魔の心臓」と呼ばれる高純度の魔石を武器に使用し、魔族を次々と討ち滅ぼした。

教皇アスティラと魔王ロイの間の戦いは激しく、最終的には聖騎士軍が勝利を収めた。戦闘は七日七晩続き、聖騎士軍は魔族を激しく追い詰め、最後には教皇アスティラの策略によって魔族は絶望し、抵抗を放棄した。教皇アスティラはこの勝利をもって、ミスラ教国を「神聖ミスラ教国」と改称し、さらに結束を強めることとなった。

【賢者の盃】(過去編)

アスティラは意識が朦朧とする中で自分が狭い空間、おそらく木箱の中に閉じ込められていることに気づいた。縄でしっかりと縛られている彼女は、自分がどうしてそこにいるのか、またなぜ縛られているのか思い出せず、困惑していた。しかし、彼女には過去にも似たような状況に遭遇した記憶があった。

15歳の誕生日に、アスティラは森の中で目覚め、自分がどうしてそこにいるのか全く分からなかった。彼女は森を抜け出すことに成功し、小さな街にたどり着いたが、自分の過去やどこから来たのかすら思い出せなかった。その後、彼女は「冒険者」としての生活を始め、独学で魔法を使いこなすようになった。

現在の状況では、彼女は自分がなぜ、どのようにしてその箱の中に入れられたのか理解できず、出来事の理由を知ろうともがいていた。そんな中、彼女を監禁している箱の外で護衛を務める冒険者たちと、新人の冒険者オーケンとの間で論争が発生しているのが聞こえた。オーケンは箱の中身を確認しようとし、結果としてアスティラが箱の中にいることが発覚した。

アスティラはオーケンの助けを借りて脱出し、彼と共に箱を囲んでいた冒険者たちと対峙した。彼女は自身の魔法で状況を掌握し、オーケンと共にその場を乗り切る。オーケンはアスティラに自分のパーティに加わることを提案し、彼女はその提案を受け入れるか悩むが、彼女の孤独な旅に変化が生じる兆しが見えた。

オーケンとアスティラは異色の冒険者パーティを組んで活動を始めたが、2人だけでは限界を感じ始め、新たな仲間を探し始めることになる。オーケンは多くの冒険者に声をかけるものの、彼の尊大な態度が原因で次々に断られてしまう。そんなある日、オーケンは酒場で斥候職のロイに目をつけ、誘いをかける。ロイは冒険者としての過去にトラブルが多く、他人を信じることを躊躇していたが、オーケンの率直さに新鮮さを感じ、誘いを受け入れることにする。アスティラもまた、この新しい仲間に対して注意を促しながら、ロイを歓迎する。ロイはオーケンの自信に疑問を感じつつも、裏表のない人々との接触に少しの希望を見出す。

オーケン、アスティラ、ロイの3人は冒険者パーティを組んで高難度の迷宮で「門番」と呼ばれる強敵に挑戦していた。オーケンが派手に魔法を使い、アスティラが補助し、ロイが敵を引きつける戦略で、3体目の門番を撃破することができた。アスティラは隠れた実力を発揮し、ロイも危機を察知して支え続けた。オーケンはリーダーとして振る舞いながらも、実際にはアスティラの存在が中核であった。性格面でも3人はよく噛み合い、特に故郷で誰にも気を許さなかったロイが、彼らとの時間に心地よさを感じていた。3人の活躍は次第に知られるようになり、アスティラには他のパーティからの引き抜きの声がかかるが、彼女は気乗りしないと断った。ロイも、大人数のパーティより現在の小さなグループの方が落ち着くと感じていた。

給仕のアルバイト

流行りの酒場で働く女性、アスティラは記憶を失った状態で森の中で目を覚まし、店主のもとで働くことになった。出自が怪しいが、彼女は器量が良く、清潔感があった。働き始めたアスティラは不器用で失敗が多かったが、一生懸命に働き、店の雰囲気を明るくした。しかしながら、皿を多く割るなどの失敗が重なり、店の赤字が増えたため、店主はアスティラを解雇することにした。アスティラは失敗を繰り返しながらも、冒険者ギルドで「草ハンター」として活動し、その職を得意としていた。彼女は劇場で演劇を見ることが好きで、そうして気分をリフレッシュした後、また薬草集めの仕事に戻るのであった。

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その他フィクション

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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