どんな本？
『結界師の一輪華』はクレハ 氏によって書かれた日本の小説で、契約結婚から始まる異能と和風の要素が組み合わさったファンタジー。
和風恋愛ファンタジーのジャンルに分類される。
この作品は、落ちこぼれの術者である18歳の一瀬華（いちせ・はな）が主人公。
彼女は、柱石を護る術者の分家に生まれ、幼い頃から優秀な双子の姉・葉月（はづき）と比べられ、虐げられてきた。
ある日、彼女は突然強大な力に目覚めるが、静かな生活を望んで力を隠し、自らが作り出した式神たちと平和な高校生活を送っていた。
この物語は、日本が遥か昔から5つの柱石により外敵から護られているという設定の中で展開。
傲岸不遜な若き当主との間で契約結婚が行われ、大逆転の展開が描かれている。
読んだ本のタイトル
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あらすじ・内容
超大ヒット中の異能×和風恋愛ファンタジー新展開！華を狙う新たな人物が？
朔の企みで、ついに毒親な両親たちを一瀬の長から失脚させることに成功した華。
結界師の一輪華４
没交渉だった兄、柳の本心も知ることができ、少しずつ兄妹の交流も復活し始める。
その過程で華は、朔への恋心を少しずつ自覚し始めるのだが、２人は相変わらずな距離感で過ごしていた。
そんな中、第一から第五までの黒曜学校合同の学祭が開催されることになり、今回は、一ノ宮家が取り仕切り、華たちが所属する第一学校で行われるという。
その目玉プログラムは、各学校の代表生徒同士で術者の技を競い合い、優勝を決める術者交流戦。
式神たちとのんびり屋台などを楽しもうと思っていた華だったが、皆に本当の実力を知られてしまったことがあだとなり、不本意ながら選抜メンバーに担ぎ出されてしまう。
最大のライバルは、ここ数年の優勝をかっさらっている第四学校。その中でも、攻撃力に特化した四ツ門家の後継者候補である四ツ門牡丹だった。
高飛車で勝ち気なお嬢さまである牡丹は、何かと華を馬鹿にし､噛みついてきて……？
その一方で、術者協会から呪具を盗む事件を起こし、協会に捕縛されていた「彼岸の髑髏」のメンバーが、厳重な監視下にあったにも関わらず、突然全員苦しみ悶え死んでしまう。
朔は腹心の柳と、“漆黒最強”の誉れ高い術者、四道 葛（しどう かずら）に調査を命じるが――。
感想
前の1～３巻を読んで面白いと思ってたので。新刊が出ることを知ったとき、すぐに予約を入れた。発売日の２月２２日に手に入れて、わくわくしながらページをめくり始め、その日の内に読了。
この話は、主人公の華が、毒親たちを失脚させた後の話から始まる。兄の柳との関係もよくなり、華は朔への恋心を少しずつ認め始める。しかし、２人の間は相変わらずの距離感で、その微妙な関係が心を掴む。
ある日、華が通う学校では、大きな学祭が開かれることになる。そこで行われる術者交流戦に、華は選抜メンバーとして参加することになる。本人は屋台を楽しみにしていたのに、周りは彼女の実力を知ってしまい、強引に参加させられる。そして、ライバルは四ツ門家の後継者候補、牡丹だった。牡丹は高飛車で華に挑戦してくるが、華は彼女をテキトーにあしらう。むしろ、彼女の後ろの屋台に意識を向けていた。
一方で、術者協会から呪具を盗んだ彼岸の髑髏の一味が、不審な死を遂げる事件が発生する。朔は柳と葛に調査を命じ。葛は漆黒最強の術者として登場し、彼の実力は朔も認めるほどだ。
読んでみて、華と式神たちの絆や、朔をはじめとするイケメンたちの活躍に引き込まれた。特に新キャラクターの葛の登場は新鮮だったが、彼の真の強さはまだ見せ場が少ない。これからの展開でどのように絡んでくるのか、とても楽しみである。また、華の恋愛も進展していくのか、次巻が待ち遠しい。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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備忘録
プロローグ
日本の五大家の一つ、一ノ宮の管轄内にある術者協会本部にテロリスト集団「彼岸の髑髏」が侵入し、呪具を盗んだ事件が発生した。この事件は呪具が無事取り返され、犯人たちも捕らえられて一件落着し、術者協会のセキュリティは強化されることになった。捕らえられた犯人たちは術者協会本部地下の部屋に監禁され、24時間監視されていたが、ある日、監禁されていた彼岸の髑髏の一員が苦しみ出し、次々に他の一員も同様に苦しみ始めた。監視員たちは異常に気づき、応援を求めた。
一章
華たちの両親が失脚し、柳が一瀬家の長を継ぐことが一族に通達された。この決定には反対意見がなく、葉月は両親のいない静けさの中で新たな自由を感じていた。柳は忙しい中でも葉月との関係改善に努め、食事を共にすることを提案する。黒曜学校の学祭についての話し合いがあり、葉月は選抜メンバーに選ばれ、柳の支持を受けることで二人の関係は改善していく。一方、華は葉月の不在を感じながらも元の生活に戻り、式神や朔との日常を送る。朔は華を高級フレンチレストランに招待し、その日は式神を留守番させる。しかし、華と朔の間には複雑な感情があり、華の式神が介入しトラブルが発生する。美桜からのピコピコハンマー禁止令により、華は不満を感じる。
約束の日に華はフォーマルなワンピースを着て出かける。レストランでの食事では、朔と雪笹が昔話に花を咲かせ、華は朔の過去に嫉妬しつつも食事を楽しむ。食事後、朔は他にも寄りたいと言うが、雪笹の同行は断られる。その後、牡丹と星蘭に遭遇し、華は疎外感を感じるが、朔は華を自分の妻として紹介する。牡丹の挑発的な態度に対しても、朔と雪笹は華の力を評価し、華は朔と雪笹の支持を受けながらも、その場から逃れたいと感じていた。
二章
学校では全校集会が行われ、体育教師が学祭と交流戦について話した。華は学祭に興味を示さず、屋台にのみ関心を持ったが、生徒会長と望は交流戦の勝利を誓い、第四学校へのリベンジを熱望した。桔梗が華を交流戦の選抜メンバーに推薦し、初めは反対されたが、桔梗の強い主張により、華の参加が受け入れられた。華は参加を渋々受け入れる。
昼休みに華は桔梗に怒りを表し、桔梗は謝罪したが、華は参加を拒否した。しかし、桔梗は第四学校の牡丹を倒すために華の力が必要だと主張し、葉月からの懇願もあり、華は参加を承諾した。この背景には、第一学校と第四学校の緊張感、過去の敗北への悔しさがあり、個人的な動機が華を交流戦への参加に向かわせた。
その夜、仕事から帰宅した朔は、華が交流戦の選抜メンバーに選ばれたことを知り、望が伝えたことで望のブラコンぶりを指摘される。華は消極的であったが、桔梗や葉月の頼みで受け入れた。朔は華の変化を肯定し、好きに振る舞うよう励ます。華は朔との出会いが自分を変えたと思い、朔はそれが偶然ではなく必然だったと断言する。
放課後、華は桔梗に連れられ、会議に参加する。会議では、牡丹への強い闘志が示され、華は周囲の気合いに圧倒される。選抜メンバーは各学年から選ばれ、華は初参加で戸惑いながらも、葉月と共に最終種目に参加することになる。また、星蘭の兄が漆黒最強の術者であることが明かされ、華は興味を示す。
朔は屋敷で重要な報告を受け、漆黒の位に次ぐ瑠璃色の術者である柳と漆黒の術者である四道葛と共に、彼岸の髑髏の一味が全員死亡した件について話し合い、その原因を調査するよう指示した。
三章
朝、華は朔に抱きしめられて目覚めるが、これは日常の一部となっている。朔は夜に華の隣に忍び込み、式神が入れないように結界を張っている。華はこの状況に慣れつつあり、朔の温もりに安心を感じているが、健全な関係を望む。朝食時、美桜は華に一ノ宮家を取り仕切るための教育をする意向であることを示し、朔は彼岸の髑髏の一味が呪いで亡くなったことを家族に告げる。華と望にはこの件に手を出さないよう命じられる。
学校では学祭の準備が進められ、朔の指示で外部の業者が手配される。これは朔にとって重要なイベントであり、彼の手腕が試される。ある日、漆黒最強とされる術者、四道葛が登場し、華の力を賞賛し、彼女に対する復讐の気持ちを尋ねるが、華は周りの評価に興味がないと答える。
帰宅後、華は葛について考え、その強大な力と仮面のような笑顔に疑問を感じる。式神の雅と葵は葛について尋ね、華は葛の力が朔よりも強いかもしれないと推測する。嵐が帰宅し、呪いによって害された状態だったが、華は解呪し、嵐を救う。この出来事を朔には内緒にすることに決める。
四章
学祭初日、学校は華やかに飾られ、有名バンドのライブで生徒たちが盛り上がっていた。華、鈴、桔梗、桐矢は屋台巡りを楽しみつつ、四ツ門牡丹と四道星蘭が現れ、華は牡丹を撃退する。学祭最終日には交流戦が行われ、桔梗と桐矢がそれぞれの種目で勝利する。一方で、華と嵐は学校内から呪いを含んだ呪具を発見し、朔と嵐の迅速な行動により華は無事だった。
華は最終種目で式神同士の対決に参加し、牡丹との試合で虫の式神あずはを使って圧倒的な勝利を収める。牡丹の不正の主張を退け、虫の式神の力を証明する。
交流戦終了後、華は柳が怪我をしているのを発見し、葛が呪具を仕掛けたことを認める。葛は五家への反逆の一環として学校内に妖魔を封じた呪具を設置していた。華たちは妖魔と戦い、結界を壊すものの、葛を捕まえることはできなかった。
五章
会場で朔は混乱を鎮めつつ妖魔と戦っていたが、人手不足で苦労している中、二条院の当主が助言を提供する。葛が原因であることを知った朔は、華と共に葛を追い詰め、拘束する。葛は特殊な呪具で力を封じられ、華への執着を示す言葉を残し、連行される。朔は華の呪い解呪の能力に驚くが、華はそれを否定し、会場へ戻ることを急ぐ。
この事件により学祭は中止となり、第一学校の生徒たちは交流戦の優勝を喜べなかった。華は屋敷で絶対安静を強いられているが、柳の怪我は大事に至らなかった。葛は協会の監視下に置かれ、牡丹が謝罪に訪れる。華は葛の過去や朔との関係について考え、朔の責任感や自分の自立心について話し合い、二人は互いの存在の大切さを再確認する。
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