小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ

小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ

どんな本?

傷モノの花嫁』は「かくりよの宿飯」シリーズや「浅草鬼嫁日記」シリーズの著者、友麻碧 氏による新作小説で、2023年10月13日に講談社タイガから発売された。
物語は、猩々に攫われ、額に妖印を刻まれた菜々緒が主人公。
彼女は「猿臭い」と蔑まれ、結婚が破談になり皇国の鬼神、紅椿夜行に救われ、夜行との間で恋物語が始まる。

読んだ本のタイトル

傷モノの花嫁
著者:友麻碧 氏

gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入 gifbanner?sid=3589474&pid=889889146 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ

あらすじ・内容

猩猩に攫われ、額に妖印を刻まれた菜々緒。
「猿臭い」と里中から蔑まれ、本家の跡取りとの結婚は破談。
死んだように日々を過ごす菜々緒は、皇國の鬼神と恐れられる紅椿夜行に窮地を救われる。
夜行は菜々緒の高い霊力を見初めると、その場で妻にすると宣言した。
里を出る決意をした菜々緒だが、夜行には代々受け継がれた忌まわしい秘密が――。
傷だらけの二人の恋物語が始まる。

傷モノの花嫁

感想

漫画が原作の小説だが、発売は小説版の方が早かった。

読了直後に思ったのは、菜々緒の従姉妹は酷いな、、
最後にザマァされたけど産まれて来た娘が不憫過ぎる。

父親の若様のセリフから、娘の能力がポンコツだと言われているのが、、
別の家に養子に出された方が幸せかもしれない。
産まれて来た子には何ら落ち度が無いのに、若様のあのセリフにはドン引きだった。

主人公の菜々緒は、郷の中で1番霊力が高く。
白蓮寺家の次期当主の許嫁となった。
その若様に純粋に懐いていた菜々緒だったが、、
従姉妹の罠にハマり、あやかしに攫われ額に妖印を刻まれたことで、一族の人間たちから「傷モノ」と虐げられてしまった。

嫌悪感を抱かれる呪印を刻まれた猿の仮面を被らされ、声を出すことも禁止されてしまった。
唯一することは、若様の妻となった従姉妹の代わりに朝食を用意すら事。

それがどれだけ重要な事かは菜々緒は認識しておらず、ただやらないと折檻されるからと出来る限りの事をしているだけだった。

それから数年、彼女は郷の中で穢れた者として差別され、自身から流れる血すら嫌悪するほど心を病んでいた。

だがそんな彼女の噂を聞いた、紅椿家の当主、夜行が菜々緒を見初め。
菜々緒を花嫁として紅椿家に連れて行ってしまった。

国防面で重要な役職に就いている紅椿家は現在、白蓮家より家格を上にされており。
さらに迷信的に穢れを嫌う旧家とは違い、紅椿家は鬼などを使役して役目を果たしており。
紅椿家に来ても、自身の血は穢れていると言う菜々緒を夜行の妻として扱い、妖印を見ても差別せず受け入れていた。

夜行、曰く。
菜々緒から流れ出る血は穢れていないらしい。

むしろ、紅椿夜行は先祖代々の体質で、霊力の高い菜々緒の血を必要としており。
彼女を血の伴侶として自身の妻にする。

だが下世話な世間話では、菜々緒は夜行の血袋扱いにされていると言われてもいたが、、

それを知らない菜々緒は、紅椿家の家人や使役されてる鬼達から大切に扱われており。
白蓮家での扱いの差に戸惑い、自身の出来る事をやりナタを片手に薪割りをしてしまう始末だった。

一方、白蓮家では朝食を菜々緒に作らせていた事がバレ。
従姉妹が実際に作ってみたら、、
まぁ酷い。
そこから、白蓮家の若様は菜々緒に執着し始める。
自身が菜々緒に”猿臭い”と言った事を忘れて、、
菜々緒が自決用に持っていた、贈り物の簪を自身をまだ思っていると勘違いして。
痛々しいな。
そして、女々しい。
最後には菜々緒に盛大にフラれるから、ザマァァァァされるのだが。。
社会的な地位は維持されているから不十分な気もする。

今後、没落してザマァされるのかな?

※猩々(しょうじょう)は、日本の伝承に登場する妖怪や精霊の一種です。この存在は通常、赤い毛皮を持ち、酒を好むとされています。猩々はしばしば人間の言葉を理解し、極めて知恵があり、陽気な性格であるとも言われています。彼らは伝統的な日本の芸能や芸術作品にもしばしば描かれており、日本の妖怪文化の中で特異な位置を占めています。

最後までお読み頂きありがとうございます。

gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入 gifbanner?sid=3589474&pid=889889146 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ

類似作品

結界師の一輪華

お薦め度:★★★★★

『結界師の一輪華』はクレハ 氏によって書かれた日本の小説で、契約結婚から始まる異能と和風の要素が組み合わさったファンタジー。

和風恋愛ファンタジーのジャンルに分類される。

この作品は、落ちこぼれの術者である18歳の一瀬華(いちせ・はな)が主人公。

彼女は、柱石を護る術者の分家に生まれ、幼い頃から優秀な双子の姉・葉月(はづき)と比べられ、虐げられてきた。

ある日、彼女は突然強大な力に目覚めるが、静かな生活を望んで力を隠し、自らが作り出した式神たちと平和な高校生活を送っていた。

この物語は、日本が遥か昔から5つの柱石により外敵から護られているという設定の中で展開。

傲岸不遜な若き当主との間で契約結婚が行われ、大逆転の展開が描かれている。

9d772ec1cc992eae8553222ed2e1e061 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ
結界師の一輪華

後宮の烏

お薦め度:★★★★★

『後宮の烏』は、白川紺子 氏による日本のライト文芸作品。

この小説は2018年4月から2022年4月まで集英社オレンジ文庫より出版され、全7巻で完結している。

このファンタジー小説は、中華風の世界観を背景にしており、後宮の奥深くに住む「烏妃」と呼ばれる特別な妃と、彼女の元を訪れた皇帝の物語を中心に描いている。

烏妃は不思議な術を使い、呪殺から失せ物探しまで、様々な依頼を引き受けるという設定。

時の皇帝・高峻がある依頼のために烏妃の元を訪れ、この出会いが歴史を覆す禁忌になるとは知らずに進行するという物語。

また、この小説はメディアミックスとして、2022年10月から12月までテレビアニメが放送されていた。

3f2dbdcfa71477001cc771df27b4b7e7 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ
後宮の烏

花菱夫妻の退魔帖

お薦め度:★★★★★

『花菱夫妻の退魔帖』は、白川紺子 氏による大正九年の東京を舞台にしたファンタジー小説。

物語の主人公は、侯爵令嬢でありながら下町の浅草出身の瀧川鈴子。

彼女の趣味は怪談蒐集で、ある日、花菱男爵家の当主・花菱孝冬と出会う。

孝冬は鈴子の目の前で、十二単の謎の霊を使い、悪霊を退治する特異な能力を持っている。

鈴子は孝冬から求婚され、二人は結ばれることになる。

この物語は、逃れられない過去とさだめを背負った二人の未来が描かれている。

5f88f6ffeb89590d1ab031b88cbc1f7c 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ
花菱夫妻の退魔帖

わたしの幸せな結婚

お薦め度:★★★★★

『わたしの幸せな結婚』は顎木あくみ 氏による日本の小説。

この作品はもともと小説投稿サイト「小説家になろう」で公開されたオンライン小説で、KADOKAWAの富士見L文庫より2019年1月から書籍化された。

書籍版のイラストは月岡月穂 氏が担当。

この小説の物語は、超常的な力を持つ異能者の家系が存在し、長女の美世は異能を持たない家系に生まれてしまう。

美世は幼い時に母を亡くし、異母妹の香耶が生まれたことから居場所を失い、使用人以下の扱いを受けながら成長。

2023年3月時点で、シリーズ累計発行部数は700万部を突破しており、高坂りと 氏によるコミカライズも連載中。

さらに、朗読劇、映画、テレビアニメといったメディアミックス展開も行われている。

135f42b604ebd15e29254ff79eaae5fe 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ
わたしの幸せな結婚 1

その他フィクション

e9ca32232aa7c4eb96b8bd1ff309e79e 小説「傷モノの花嫁」和風シンデレラストーリー 感想・ネタバレ
フィクション あいうえお順

Share this content:

こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

コメントを残す

CAPTCHA