小説「神達に拾われた男 1 巻」いきなり3年間引きこもる 感想・ネタバレ

小説「神達に拾われた男 1 巻」いきなり3年間引きこもる 感想・ネタバレ

どんな本?

物語の概要

『神達に拾われた男』は、Royによるライトノベル作品である。第1巻では、日本の中年サラリーマンである竹林竜馬が、死後に三柱の神々から協力を求められ、子どもの姿で異世界へ転生する。彼は森で一人、のんびりとした生活を始め、魔法でテイムしたスライムたちの研究に没頭していく。 

ファイアクロス

主要キャラクター

  • 竹林竜馬:前世では日本の中年サラリーマン。異世界では子どもの姿で転生し、スライムたちと共に新たな生活を送る。
  • スライムたち:竜馬が魔法でテイムした多種多様なスライム。彼らとの交流や研究が物語の中心となる。

物語の特徴

本作は「小説家になろう」発の作品であり、スライムたちとの交流を通じて、まったりとした第二の人生を謳歌する異世界スローライフファンタジーである。原作者による書き下ろしショートストーリーも収録されている。面白い。

出版情報

  • 著者:Roy
  • イラスト:りりんら
  • 出版社:ホビージャパン
  • レーベル:HJノベルス
  • 発売日:2017年9月22日ファイアクロス
  • ISBN:9784798615097

本作は、コミカライズアニメ化もされており、多方面で展開されている。

読んだ本のタイトル

神達に拾われた男 1
著者:Roy 氏
イラスト:りりんら  氏

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あらすじ・内容

日本の中年サラリーマン・竹林竜馬の生涯は、病死という形であっけなく幕を閉じた。決して恵まれた人生ではなかった竜馬だが、死後、三柱の神に協力を求められ、剣と魔法の異世界へと子どもの姿で転生することに! 神々から手厚い加護を貰い受け、ひとまずは森で一人、のんびりと暮らし始める竜馬。魔法に狩りにと精を出す中、竜馬が最も熱心に取り組んだのは、使役したスライムたちの研究で!? 多種多様なスライムたち(新種含む)を従えて、優しい人々と触れ合いながら第二の人生を謳歌する異世界スローライフファンタジー、開幕!

神達に拾われた男 1

感想

まるで何処ぞの電通のような会社のハズレ部署に勤務していた竹林竜馬が主人公。

彼は著名な鍛治師の息子で、父親から扱かれて武術にも精通していた。
見た目は筋肉が二人羽織してるくらいの超マッチョマン。
会社の中では、お得意先や政治家、官僚のボンボン達を詰め込んハズレ部署の主任。
主任という立場ながら実際のカーストは下位で、課長やボンボンのパワハラに日々耐えながら仕事をしていた。

ビール瓶で頭を殴られてもケロッとしており。
殴られても急所はしっかり外したりと、かなり頑丈な身体を持っていたのだが、、

就寝中のクシャミで枕から頭を落とした拍子に、脳の血管が切れて脳が圧迫されて死亡・・・

その後テンプレ展開で転生するのだが、神達が地球の神に運命を弄り回されていた竜馬に同情しながらも心根の良い彼との会話を楽しむ。

そんな彼は、幼い身体に転生した後に、普通なら街へ出るのに。

バスれ部署の人間関係に疲れていた彼は、3年間も森に引きこもって狩と魔法、スライムの研究を行い。

その辺の貴族よりも悠々自適かつ快適な生活をしていた。

そんな中でも彼は、1000匹以上のスライムを手慰みに研究をして、新種を作ったりしていた。

そんなある日。
森の中で怪我人のいる3人組を見付けるが、いつも見る盗賊とは毛色が違う。

それなので声をかけてみたら。

1人は近隣の領地の領主でしかも公爵だった。

そんな彼等を竜馬の家に案内して休養させ、怪我で熱を発していた護衛を看病して全快。

その後、彼等は街へ帰って行ったり

そして2週間後、、
彼等は竜馬の家に公爵家の家族を連れて訪問して来て。

お礼を渡しながらも、竜馬に街に出てこないかとお誘いする。

そして、街に出て来た竜馬は教会へと赴き。
神々3年ぶりの再会を果たす。

そして神達から公爵家の皆んなは元々は地球から来た者の子孫で、侯爵家は召喚獣に強く。
公爵夫人の実家(王家)は魔法が凄かったと教える。

そんな彼等に見守られながら、竜馬は冒険者となるのだが、、
後ろ盾の人達が豪華なため、冒険者のランクを見る試験はギルド長自ら行い。

弓で優秀な成績を出したが、外見が幼いために最低ランクからのスタートとなる。

スライムでゴミ捨て場の隣の家からの依頼で、ゴミ捨て場から流入してくるゴミの除去。

どうやらゴミ捨て場側の壁が壊れておりゴミが無限に流入してくる。
それを竜馬は、スカベンジャースライムを

スラムの人達の仕事だったのだが。

役所がピンハネしていたせいでドンドン安くなり、最低賃金すら割り込んでしまった。そのせいで3ヶ月も放置されてしまった。

その仕事を竜馬が行うのだが、、
スカベンジャースライムの耐病性のレベルが上がってしまい。

疫病を発見。

残り全ての便所の掃除を1人で全て行う。

三徹して街中の便所を全て掃除して疫病蔓延を予防してしまう。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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その他フィクション

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フィクション(novel)あいうえお順

備忘録

プロローグ 1

異世界転移の開始と竹林竜馬の死後の状況

竹林竜馬は目覚めた場所で、自分がどこにいるのか分からず困惑していた。そこで出会ったのは三柱の神々であり、彼らから竜馬がすでに死を迎えたこと、そしてここが天界であると告げられた。驚きながらも冷静に受け止めた竜馬の姿に、神々は少し戸惑いを見せていた。

異世界転移の提案と目的

神々は竜馬に、彼が新たな世界へ転移する役割を持つことを説明した。その目的は、地球の魔力を自分たちの世界へ送るためであり、竜馬の魂がその橋渡しを担うとされた。また、転移後の生活についても説明が行われ、竜馬は若返った肉体と異世界での自由な生活を提案された。

異世界での力の選択と準備

竜馬は異世界で使う力として全属性の魔法を選び、それが可能であることに歓喜した。神々の助言を受けながら、自身の力をどう活用するかを慎重に議論した結果、武術に加え多様な魔法を使える肉体を希望した。

新しい人生への出発

転移準備が整うと、竜馬は神々へ深い感謝を述べた。神々も彼の新しい人生を祝福し、可能性を広げるアドバイスを惜しみなく与えた。そして光に包まれる中、竜馬は異世界へ向かい、神々もその役目を終えた。

プロローグ 2

異世界での目覚めと新しい身体

竜馬は深い森の中で目を覚ました。彼の姿は10歳未満の少年へと変わり、神々が与えた鞄と手紙が傍らに置かれていた。手紙には現在地が「セイルフォール」の「ガナの森」であること、体を慣らし安全な場所へ移動するよう指示が書かれていた。竜馬は新しい体に驚きつつも、軽くストレッチや武術の型を試し、自身の動きや力を確認した。

森での初動と拠点探し

地図を確認した竜馬は、鞄を持ち歩き始めた。道中では小動物や魔獣を見かけたが、いずれも危険ではなく、薬草や食べられる植物を採取する余裕もあった。2時間ほど歩いた後、竜馬は森の奥にある崖へたどり着き、ここを生活拠点と決めた。川の位置や周囲の安全を確認し、手紙に記された魔法の使い方を読み解きながら土魔法「ブレイクロック」を試し、拠点となる洞穴を掘り始めた。

スキルと魔法を駆使した洞穴作り

竜馬は持ち前の体力と「気功」や土魔法を組み合わせて効率よく掘削作業を進めた。洞穴は夕暮れまでに完成し、採取した食料や水を運び込んで初日の作業を終えた。景色の美しさに心を奪われつつも、安全のため洞窟の入口を塞ぎ、毛布を使って簡易な寝床を作り、翌日以降の計画を考えながら眠りについた。

神々の観察と疑念

その頃、神界ではガイン、クフォ、ルルティアの3柱が竜馬の様子を観察していた。彼らは竜馬が異世界で順調に適応していることに安堵しつつも、彼の過去や地球の神々が与えた「試練」について議論を交わしていた。特に運命を弄ぶ行為への嫌悪が語られ、竜馬の未来を見守る決意を新たにしていた。

1章 1話   3年後

森での生活とスライム研究

竹林竜馬は、異世界での生活を開始して3年が経過していた。彼の住居は洞窟であり、土魔法を使って安全に整え、食事も森の恵みと無属性魔法「鑑定」で問題なく確保していた。特にスライムの研究に没頭し、観察と育成を続けた結果、スライムは6種類、合計900匹以上に及ぶまでに進化し、さまざまなスキルを得るに至った。

スライムの進化と特性の発見

竜馬はスライムの進化原因を食事と仮定し、グリーンキャタピラーを与え続ける実験を行った結果、スライムが異なる進化を遂げることを確認した。スティッキースライムやアシッドスライム、ポイズンスライムなどに進化し、さらに訓練によってスキルを後天的に習得することも発見した。また、クリーナースライムやスカベンジャースライムのような生活に役立つ種類も生まれた。

鎧を纏った一行との遭遇

ある日、竜馬は森の中で鎧を纏った5人組と遭遇した。彼らは負傷者を抱えており、竜馬は自作の薬を提供することで信頼を得た。拙い会話ながらも敵意がないことを示し、一行を洞窟の住居へ案内することを決めた。

スライムの誤解と関係の構築

途中、竜馬の従魔であるスライムが姿を現し、誤解から一行に剣を向けられる場面もあったが、迅速な行動で危機を回避した。その後、竜馬は一行と会話を交わし、彼らの中に元従魔術師がいることを知った。相手の立場を推測しながら、竜馬は慎重に彼らとの関係を築きつつ洞窟へ向かった。

1章 2話  謎の少年

side ラインハルト

洞窟への案内と住居の詳細

少年リョウマは一行を洞窟へ案内し、土魔法で隠された入口を開放した。内部は頑丈で清潔に整備されており、入口には結界魔法が施されていた。彼らは怪我人ヒューズを寝かせ、洞窟内で一息つくことができた。住居の中には石と木で作られた家具があり、生活感が漂っていたが、家具は一人分しかなかった。リョウマが単独でこの森に住んでいる可能性に、一行は驚きを隠せなかった。

少年の能力と一行の疑問

リョウマが提供したポーションは高品質であり、彼が自作したと聞いた一行はさらに驚いた。彼は魔法やポーション作りに長けており、そのスキルがこの年齢にしては突出していた。一方、リョウマが一人で生活している理由について尋ねると、祖父母が亡くなった後、村での差別を受けて森へ移り住んだと説明した。彼は8歳の頃からこの生活を続けており、人との接触を避けていたため、言葉遣いにぎこちなさがあった。

確認水晶によるスキル判明

カミルが持っていた確認水晶に触れた結果、リョウマのスキルが映し出された。その内容は「精神的苦痛耐性」や「肉体的苦痛耐性」が高レベルであることを示しており、彼が過酷な環境を経験したことを物語っていた。彼のスキルに驚きつつも、一行は深入りしないよう配慮した。

スライムの大量飼育と研究

洞窟の奥ではリョウマが大量のスライムを飼育しており、全てが彼の従魔であった。スライムの多くは進化しており、スティッキースライムやポイズンスライム、アシッドスライムなど、上位種が揃っていた。リョウマはスライムの進化研究に情熱を注いでおり、従魔術の技術と知識が際立っていた。

リョウマへの評価と提案

一行はスライムの研究に没頭するリョウマの能力を高く評価したが、スライムが一般的に低く見られる現状を説明した。しかし、リョウマはスライムの実用性を信じ、他者の評価を気にする様子はなかった。その独特な性格と能力から、ラインハルトらはリョウマの存在が単なる子供以上の重要性を持つと感じ、放っておけない気持ちを抱くに至った。

1章 3話  別れ

ヒューズの容態悪化と解熱剤の提供

竜馬の家でヒューズの容態が急変した。高熱が出たヒューズを見た竜馬は即座に解熱剤を取りに走り、薬と水をスライムに運ばせて戻った。竜馬の解熱剤と水が功を奏し、ヒューズの体調は徐々に安定した。竜馬は日暮れが近いことから、ラインハルトたちに家へ泊まることを提案し、彼らも了承した。

夕食と一夜の安息

その日の夕食には竜馬の自家製もやしと兎肉のスープが振る舞われた。ラインハルトたちはこの心遣いに感謝し、静かな夜を過ごした。翌朝、ヒューズは驚くほど早い回復を見せ、自力で立ち上がるまでに至った。

増血剤の使用とヒューズの回復

出発準備を進める中、竜馬はヒューズに増血剤を提供した。強烈な悪臭と味にヒューズは苦しんだが、竜馬が保証した通り効果は確かであった。一行は竜馬の薬の品質の高さを再認識し、さらに信頼を深めた。

装備の提供と別れ

ヒューズの壊れた鎧と武器を見た竜馬は、盗賊から回収していた装備を提供した。ラインハルトたちはその品質に驚きつつも竜馬の厚意を受け入れた。ヒューズは感謝を述べ、公爵家の護衛として何かあれば頼るよう竜馬に伝えた。

竜馬の新たな経験

こうして竜馬は異世界生活3年目にして初めて人との本格的な交流を果たした。彼は人との会話に疲れつつも懐かしさを感じ、これまでと同じ日常に戻った。しかし、この出会いが竜馬の生活に大きな変化をもたらすきっかけになるとは、まだ知らなかった。

1章 4話  公爵再来

再訪者と贈り物の到着

竜馬が日常を送る中、2週間前に訪れたラインハルト一行が再び現れた。彼らはお礼のために竜馬の家を訪れ、贈り物として保存食、衣類、筆記用具、灯りの魔法石などを持参した。竜馬はその厚意に感謝し、家に招き入れた。

スライムの進化と合体の説明

竜馬の家に入る前、訪問者たちはスライムの膨大な数に驚いた。竜馬はスライムたちを整理するために合体させる技術を披露し、これによりスペースと餌の効率が向上したことを説明した。さらに、この技術が従魔術の世界で未解明だった謎を解明するものであると知り、ラインハルトたちはその重要性を認識した。

クリーナースライムの選別方法

エリアリアは初めての従魔としてスライムを選ぶ際、クリーナースライムを望んだ。竜馬はその選別方法について説明したが、汗や汚れを利用する特殊な方法であることから、ためらいが見られた。最終的にエリアリアは自ら進んで選別に挑み、無事クリーナースライムを捕獲した。

新たな交流と夕食

その日の夕食には竜馬が調理したしょうが焼き風の料理が振る舞われた。ラインハルトたちはその味を絶賛し、竜馬のもてなしを評価した。竜馬は自らのスキルや知識を認められることで、少しずつ他者との交流に慣れていった。

未来への一歩

竜馬とラインハルト一行との再会は、竜馬が人との関わりを深める契機となった。この出会いが、竜馬の生活や考え方に新たな変化をもたらす可能性を秘めていた。

1章 5話  常識の齟齬

公爵夫人の提案と竜馬の決断

夕食後、公爵夫人が竜馬に将来の計画を尋ねた。竜馬は祖父母の言葉を思い出し、外の世界に興味を持ち始めたことを告げた。それを聞いたラインバッハ公爵は、竜馬に自分たちと共に森を出るよう提案した。竜馬は迷いながらも同行を決意し、旅支度を始めた。

旅の準備と盗賊の荷物整理

竜馬は公爵家の一行と共に物置の整理を行い、盗賊から得た品々をアイテムボックスに収納した。中には武器や防具のほか、高額貨幣である中金貨も含まれており、竜馬は街での利用に期待を寄せた。分別作業の後、クリーナースライムとスカベンジャースライムを使い、部屋を整備した。

従魔を連れた旅への準備

竜馬は旅にスライムを連れて行けるかをラインハルトたちに確認した。17匹ものスライムを伴うことに公爵家の人々は快く同意し、竜馬は感謝の意を示した。スライムの同行が許可され、旅への準備が整った。

神への祈りと出発の決意

準備を終えた竜馬は、自らが掘った神々の像の前で祈りを捧げた。旅の安全を願いつつ、この世界で初めての旅への期待と緊張を抱きながら就寝した。彼の心には、まだ見ぬ街ギムルへの興味と新たな冒険への希望が広がっていた。

1章 6話  出立の朝

朝の目覚めと奇妙な夢

竜馬は朝目覚め、家具が全て消えた奇妙な夢に驚いた。実際にはベッドから落ちた音で目覚めただけであり、部屋には普段通り家具が揃っていた。その後、執事のセバスから様子を尋ねられ、再び静かな朝を迎えた。

川での回想とスライムとの出会い

竜馬は川へ水を汲みに行き、過去の生活を思い出した。初めてスライムと出会った場所でもあり、当時の「田淵君」と名付けたスライムとの日々を懐かしんだ。彼はその経験を通じてスライム研究を深め、現在の生活へと繋がった。

出発前の準備と家への別れ

川から戻った竜馬は、公爵家一行と軽い会話を交わした後、スライムに餌を与えて準備を整えた。最後に洞窟の入口を土魔法で塞ぎ、3年間過ごした家に別れを告げた。彼はこれからの旅に思いを馳せながら、公爵家の仲間たちと共に出発した。

初めての旅の始まり

竜馬は11人の旅仲間と共に、森を出発した。初めての旅に期待と緊張を抱えながら、3年間の静かな生活に区切りをつけ、新たな一歩を踏み出した。

1章 7話  馬車に揺られて

森を抜けて公爵家の私兵と合流

竜馬たちは森を抜け、草原と街道が見える場所で公爵家の私兵と合流した。私兵たちは公爵家の護衛任務を担い、昨日は森の調査を行っていたとのこと。調査の理由は近年魔獣の被害が増加傾向にあり、竜馬が魔獣を間引いていた可能性が考慮されたためであった。

空間魔法「ディメンションホーム」の活用

合流後、執事のセバスが空間魔法「ディメンションホーム」を使用し、馬車を取り出した。ディメンションホームは中級魔法で、大容量の収納空間を持ち、中で生活も可能である。竜馬はその便利さに驚き、セバスから詳しい説明を聞いた。

空間魔法「アナザーワールド」の特性と課題

道中、竜馬は空間魔法の上級魔法「アナザーワールド」について質問した。この魔法は広大な空間を作成するものだが、膨大な魔力消費と作成手順の困難さから、実用性が低いとされた。一方で、大型の魔獣を収納する用途では有用であることも説明された。

魔法属性と錬金術の話題

竜馬が自身の魔法属性について話すと、全属性を持つ珍しさに驚かれた。さらに、竜馬が錬金術を使えることを明かすと、錬金術は過去の詐欺行為や成功例の少なさから評判が悪いことが語られた。竜馬は岩塩を精製して食用にする技術を持つが、それを商品化するのは難しいとラインハルトが指摘した。

旅路での雑談と情報交換

馬車の中では、竜馬と公爵家の人々が様々な話題を交わし、魔法や地域の歴史についての情報交換が行われた。竜馬は馬車の揺れを感じながら、話に耳を傾けつつ旅を楽しんでいた。

1章 8話  初めての街

貨幣の説明と価値の整理

馬車の中で奥様がこの国の貨幣について説明を行った。銅貨、銀貨、金貨、白金貨の4種類がそれぞれ大中小のサイズに分かれ、合計12枚の硬貨が存在していた。最小単位である小銅貨は1スート、大白金貨は1億スートという構造であり、一般市民は主に銅貨を使用し、銀貨以上は商人や貴族が利用していると語られた。

ケレバンの街への到着と身分証の問題

日が暮れる頃、馬車はケレバンの街に到着した。竜馬は身分証を持っていなかったが、仮証が発行されると聞き、安心した。竜馬の不安を察した奥様は、彼を抱きしめ励ましたが、その様子は周囲の人々に彼が孤独な生活を送っていたという印象を与え、感動を呼んだ。

賞金首との遭遇記録

街の門で水晶を使った確認作業が行われた際、竜馬が賞金首である「赤槍のメルゼン」を討伐した記録が発見された。竜馬は討伐時の状況を説明し、盗賊の槍を証拠として提示した。その結果、小金貨700枚の賞金を受け取ることとなった。

街中での観察と治安の悪さ

街を徒歩で移動中、竜馬は初めての大きな商業都市を訪れるエリアお嬢様を守るため奮闘した。スリや強請、誘拐未遂などの犯罪者から彼女を守りながらも、街の治安の悪さに疑念を抱いた。公爵家の護衛たちが竜馬の対応を見守る中、彼は冷静かつ的確に問題を対処していった。

1章 9話  街の宿にて

お嬢様との宿泊前の会話

宿に到着した竜馬たちは、宿泊手続きを進める中で疲れを癒していた。エリアリアは馬車の旅に慣れておらず足が疲れていたが、竜馬は平然としていた。馬車経験の有無について問われた竜馬は、乗るのは初めてだが、馬車を引いたことがあると話した。この発言が誤解を生み、エリアリアたちに暗い過去を連想させてしまった。その後、ラインハルトの帰還で場の空気が和らぎ、竜馬は従者用の部屋に案内された。

公爵一家の推測と議論

エリアリアが宿泊部屋で父ラインハルトに竜馬との会話内容を報告した。竜馬の過去や彼の成熟した態度について家族は議論を交わした。祖父ラインバッハは、竜馬が盗賊退治で見せた腕前や護衛中の行動を評価しつつ、彼の人生経験に興味を抱いた。一方で、竜馬が街の規模や人混みに驚かない様子を不自然と捉え、さらに興味を深めた。

使用人たちとの会話と趣味の披露

従者用の部屋では、竜馬がジルやゼフたちと和やかな会話を交わした。彼はスライム研究や魔法訓練に時間を費やしていることを語り、教会を訪問したい意向を示した。しかし時間の関係で訪問は叶わず、代わりに宿で石像を作る提案を受け入れた。

石像作りとその評価

竜馬は購入した高級石材を用い、土魔法で精巧な石像を三体完成させた。彫刻の出来栄えに部屋の皆が驚嘆し、特にヒューズはその技術を絶賛した。石像作りは竜馬の前世での経験や魔力操作スキルの成果でもあり、彼の多才さが改めて示された。

夕食と翌日の準備

石像作りを終えた竜馬は夕食を和やかに楽しみ、宿の人々との会話を通じて信頼を深めた。その後、翌日の野宿に備えて早めに就寝し、充実した一日を終えた。

1章 10話  アクシデント

崖崩れによる野営の準備

目的地ギムルに向かう馬車の旅は順調に思われたが、途中で季節外れの土砂降りに遭遇した。雨の影響で進行が遅れ、更に崖崩れで道が塞がれているとの報告を受けた。護衛からの提案で雨が止むのを待ちながら野営することが決まり、ラインハルトもそれに同意した。急ぎ野営の準備が進められ、竜馬も護衛の作業を支援するため結界魔法を使用し、雨除けを作り出した。これにより作業の効率が向上し、護衛たちから感謝を受けた。

雨具の話題と新たな発見

野営準備中、竜馬が使用していた雨具が話題となった。その雨具はスティッキースライムの粘着液を利用して防水加工が施されたもので、撥水性の高さに公爵家の面々は驚いていた。さらに、防水布の軽量さや手入れの簡便さが注目され、商品化の可能性についての会話が弾んだ。竜馬は手持ちの布を提供し、実際の撥水効果を試す機会を設けた。

土砂の除去作業と新たな魔法の活用

雨が止むと、護衛たちは土砂の除去作業に取り掛かった。竜馬は自身の魔法「クリエイト・ブロック」を活用し、大量の土砂を効率的に処理した。この魔法は「ブレイクロック」と「ロック」を組み合わせたもので、護衛たちに教えた結果、作業の速度が大幅に向上した。護衛の一部は魔法をすぐに習得し、予定より早く作業を進めることができた。

夕食と魔力量の話題

作業後の夕食では、竜馬の魔力量について話題が上がった。彼は自分の魔力を感覚で把握していると語り、これが一般的な測定方法とは異なることに驚かれた。また、貴族社会における魔力測定の重要性についての説明がなされた。食事中、エリアリアが竜馬を窺うような視線を送っていたことが気になったが、その理由は明かされなかった。

休息と翌日の準備

食後、竜馬は与えられた部屋で休息を取った。彼はエリアリアの視線の意図について考えながらも、眠気に誘われそのまま眠りについた。翌日にはさらに土砂の除去作業が控えており、旅の再開に向けた準備が整っていた。

1章 11話  ギムル到着

ギムルの街到着と第一印象

竜馬たちは崖崩れ以降、特に問題もなく旅を続け、目的地であるギムルの街に到着した。この街は鉱山を抱える鉄鋼業が主な産業であり、竜馬は街全体の落ち着いた雰囲気に感心した。しかし、近年鉱山の採掘量が減少しており、一部廃坑にするかの判断が迫られている状況だとラインハルトから聞かされた。

ステータスボード発行のための教会訪問

ギムル到着後、竜馬たちはテイマーギルドへの登録を予定していたが、ラインバッハの提案で先に教会を訪れることとなった。教会で竜馬は初めてステータスボードを発行する儀式を受けた。儀式中、光に包まれた竜馬は再び転移時に会った神々と対話する場へと引き寄せられた。

神々との再会と特別な会話

竜馬は創造神ガイン、生命神クフォ、愛の女神ルルティアの3神と再会を果たし、過去の生活やスライム研究の成果を賞賛された。さらに、竜馬が新たに得た「神託」スキルや、彼の研究が神々にとっても予想外の進展をもたらしていることが明かされた。また、ジャミール公爵家の先祖が転移者だったことや、お嬢様エリアリアがその血を色濃く受け継いでいることも語られた。

ステータス確認と魔力量の議論

教会の儀式を終えた竜馬は、ステータスボードで自身の能力を確認した。特に19万8000という魔力量が周囲を驚かせたが、お嬢様エリアリアも同等の魔力量を持つことが判明した。竜馬の魔法習得の速さや魔力量の制御に対する訓練の成果が評価され、攻撃魔法の練習を勧められた。

魔法を用いた訓練と遊びの提案

エリアリアが自らの魔法技術向上を目指し、竜馬に訓練法を尋ねた。竜馬は生活の中で魔法を使用し続けた経験を共有し、魔法を使った遊び方を教えることを提案した。この提案にエリアリアは強く興味を示し、後日教えてもらうことを楽しみにしていた。

ギルド登録への準備

ステータスボード発行を終えた竜馬たちは、ギルド登録のために教会を後にした。竜馬は新たな挑戦を控えつつ、周囲の期待を受け入れながら次の目的地であるテイマーギルドへと向かった。

1章 12話  ギルド登録

テイマーギルドでの登録手続き

ギルドへ到着した竜馬たちは、多くの魔獣と荷馬車が停留所に集まる風景を目にした。ギルド内部では、人間のほかゴブリンなどが荷物運びに利用されており、ラインハルトを先頭にカウンターへ向かった。案内された部屋で支部長のテイラーと面会し、竜馬とエリアリアの登録が進められた。登録の過程で、竜馬はスライムを従魔とすることを説明したが、荷運びに不向きなため依頼斡旋が難しいとの指摘を受けた。

研究成果の提案とテイラーの懸念

竜馬は新種スライムの発見やビッグスライムとの契約方法について説明し、研究成果としてランク上昇を目指す提案を行った。しかし、テイラーは現在のギルドの風潮に触れ、スライム研究が重要視されていない現状と、ランク昇格が困難であることを指摘した。そのため、竜馬は研究内容の公表を控え、他の方法で地位を得る方針を選んだ。

冒険者ギルドでの登録と説明

テイマーギルドでの手続きを終えた後、一行は冒険者ギルドに向かった。冒険者ギルドでは登録に伴い、ランクの仕組みや依頼の制約、年齢による制限が説明された。14歳未満は能力に応じた依頼のみ受けられるが、竜馬は実力を示すために戦闘能力試験を受けることとなった。

弓術試験の開始

試験官からの指示を受け、竜馬はまず静止した的への射撃を行った。5本の矢を素早く正確に放ち、すべて的の中心を射抜く結果を出した。試験官はこれを評価し、次に動く的を狙う試験へと進めた。竜馬は与えられた50本の矢で、飛び出してくる的を射落とすクレー射撃のような挑戦に臨むこととなった。

1章 13話  試験を終えて

的当て試験の評価

竜馬が静止した的を射抜く試験を終えた際、見学者たちはその腕前に驚愕していた。特にエリアリアは興奮気味で竜馬を称賛したが、セバスやラインバッハは冷静に彼の技量の高さを評価した。国軍でも同様の技術を持つ者は少ないだろうとの見解が示され、竜馬の実力が並外れていることが改めて明らかになった。

動く的への挑戦

次に竜馬は動く的を射抜く試験に挑んだ。試験中、竜馬は幼少期から鍛えられた集中力を発揮し、的の動きを即座に見切り正確に矢を放った。試験が進むにつれ、的の出現速度や数が増したが、竜馬は適切に対応し、同時に複数の的を正確に射抜いた。最終的に全ての的を射落とし、試験は終了した。

不意の投擲試験

試験終了の直後、背後からナイフが投げられた。竜馬はこれを反射的に受け止め、試験官に投げ返した。さらに『アースニードル』を使用し槍を即席で作り、警戒態勢を取った。試験官はこれが試験の一環であり、的に集中しすぎる受験者への注意喚起のための行動だと説明した。竜馬はその説明を受け入れ、試験は正式に合格となった。

冒険者ギルドへの登録

試験の後、竜馬は冒険者ギルドへの登録を行った。ギルドマスターのウォーガンは竜馬の実力を高く評価し、ランク制限なしでの活動を許可した。ただし、周囲との軋轢を避けるため、最初は低ランクの依頼から始めることが推奨された。また、ウォーガンから信頼できる鍛冶屋への紹介状を渡され、竜馬は感謝の意を述べた。

テクン神の加護と像の作成

その日の夜、竜馬はテクン神の加護を得たことをセバスに伝えた。セバスはテクン神が崇められる背景を説明し、加護を記念して石像を作る提案をした。竜馬は宿で石材と高級酒を調達し、精巧な石像を完成させ供物を捧げた。その後、竜馬は穏やかな夜を過ごし、ギムルでの最初の日を終えた。

1章 14話  街での初仕事

初めての依頼選択

竜馬は冒険者ギルドにて初めての依頼を選択した。当初は薬草採取を検討したが、目立って貼られた家の掃除と共同トイレ掃除の依頼に興味を持った。受付で詳細を確認すると、どちらも長期間放置されており、悪臭や不衛生が原因で他の冒険者に敬遠されていることが分かった。竜馬は自身の魔法と従魔を活用できると判断し、家の掃除の依頼を引き受けた。

依頼者との出会い

依頼主のミーヤは猫人族の女性であった。長らく掃除を放置されていた状況に悩んでおり、竜馬が本当に依頼を受けてくれたことに感激して涙を流した。竜馬は地下室の完全な清掃を提案し、ミーヤの了承を得て作業を開始した。

スカベンジャースライムによる清掃

竜馬は背負子からスカベンジャースライムを放ち、地下室に溜まったゴミを食べさせた。生ゴミを処理する間、悪臭に集まるハエなどもスライムが捕食し、効率よく進められた。約20分後、スライムがゴミを食べ尽くした時点で竜馬は地下室に入り、壁の穴から新しいゴミが流れ込んでいる現状を確認した。

ゴミ捨て場の処理と消臭作業

竜馬は壁の穴を塞ぐ前にゴミ捨て場に向かい、スカベンジャースライムでそのゴミも全て処理した。その後、クリーナースライムと自身の魔法を駆使し、地下室の壁や床を徹底的に洗浄。最後に土魔法で石材を作り、壁の穴を塞いで新たなゴミが流れ込むのを防いだ。

依頼の達成と感謝の言葉

全ての作業を終えた竜馬はミーヤを地下室に案内した。予想以上に綺麗になった様子に驚いたミーヤは感謝の意を示し、竜馬の提案で塞がれた壁についても満足の意を表した。依頼は無事達成され、竜馬はミーヤの笑顔と共に増額報酬を受け取るため、冒険者ギルドへ戻った。

1章 15話  良い仕事から次の仕事へ

依頼達成報告と報酬の受け取り

竜馬がギルドに戻り依頼の達成報告を行うと、受付嬢は達成の速さに驚いた。依頼主の増額指示も含まれた報酬が支払われたが、その額の多さに竜馬が確認すると、依頼主が誰も受けない状況に報酬を引き上げていたことが説明された。その後、ギルドマスターに呼ばれた竜馬は、受付嬢に案内され奥の部屋へ向かった。

ギルドマスターとの対話

ギルドマスターのウォーガンは、竜馬の従魔術を聞き、スライムを用いた戦術に興味を示した。また、テイマーギルドでスライムが軽視される風潮について竜馬が話すと、ウォーガンはその状況を把握しており、冒険者ギルドの方が竜馬に適していると納得した。さらに、竜馬が初めての依頼を成功させたことに感心し、彼の実力を認めた。

共同トイレの掃除依頼

ウォーガンは竜馬に、街の共同トイレ清掃の依頼を受けてほしいと提案した。この依頼は、役所がスラム住民への報酬を渋ったことで放置され、悪臭や衛生問題が深刻化している案件であった。竜馬は準備を整え、早ければ翌日にはこの依頼を引き受けると約束した。

スラム問題と竜馬の考え

ウォーガンがスラムの状況について語ると、竜馬はその現状に理解を示し、ラインハルトたちに問題を伝えれば何らかの対応をしてくれるだろうと考えを述べた。竜馬は、自身が孤児であったにもかかわらず、彼らに助けられた経験を根拠に、彼らの人柄を信じていた。

帰路と準備

ギルドを後にした竜馬は、宿へ戻る途中で布と裁縫道具を購入し、翌日の依頼に備える準備を進めた。ウォーガンの期待を背負い、次なる挑戦へ向けて動き出した。

1章 16話  より良い仕事をするために

防水布の加工と作業着の製作

竜馬は宿の部屋でスティッキースライムの粘着液を使い、布を防水加工する作業を進めた。その後、スライムの糸を用いて裁縫を行い、汲み取り作業用のツナギ型作業着や胴付長靴を製作した。スライムの糸は混ぜる液体の割合で強度を調節でき、用途に応じた加工が可能であった。作業に集中するあまり昼食を取るのを忘れてしまった。

公爵家との相談と環境問題の発覚

作業中、セバスに案内され公爵家の部屋を訪れると、ラインハルトたちは竜馬の無事を喜んだ。竜馬は、汲み取り作業の依頼を引き受ける経緯と街の衛生問題を説明した。ラインバッハは、かつて自身が推進した公共事業が適切に運用されていない可能性に激怒し、セバスに役所の調査を指示した。

スライム糸の商品化とラインハルトの計画

竜馬がスライムの糸を紹介すると、公爵家のメイドたちはその品質に感銘を受けた。ラインハルトは、この糸や雨具の商業化を提案し、竜馬の製品が領地の発展に寄与すると期待を寄せた。竜馬も彼の考えに賛同し、協力を約束した。

作業着の完成と評価

作業服が完成し、竜馬が試着すると、見た目の奇妙さを指摘されつつも、その実用性は高く評価された。ラインハルトはこの作業着も商品化を検討するよう述べ、竜馬の技術をさらに活かそうと考えた。竜馬はジャミール家の人々の善意に感謝し、今後の協力関係を深めていく意志を新たにした。

1章 17話  清掃作業で……

汲み取り槽の清掃開始

竜馬は前日作った作業着を携え、スライムの準備を整えギルドへ向かった。依頼を受けた竜馬は、ギムル街の西端にある共同トイレの汲み取り槽に到着した。汚物の強烈な悪臭に苦しみながらも、クリーナースライムを利用して臭いと目の刺激に対応し、作業を開始した。スカベンジャースライムが汚物を処理する間、竜馬は天井や壁の汚れを水魔法と雷魔法で洗浄・消毒した。

清掃中の予期せぬ発見と対応

作業中、スカベンジャースライムのスキル「病気耐性」がレベル5から7に上昇していることに気づき、竜馬は驚愕した。これは汲み取り槽内に疫病の病原菌が存在していることを意味していた。作業を終えた竜馬は、自身とスライム、そして使用した道具をクリーナースライムで徹底的に清潔化し、感染を防ぐために入口を結界魔法で封鎖した後、速やかにギルドへ報告に向かった。

ギルドマスターと公爵家への報告

竜馬はギルドマスターと同席していた公爵家の面々に、汲み取り槽内で発見した疫病の可能性について報告した。さらに、自身のスキル「健康」や「超回復力」が高いことを示し、自分が清掃作業を続けるのが最も安全であると説得した。これにより、ギルドマスターと公爵家は竜馬の作業継続を認め、汲み取り槽への立ち入り禁止や監視体制の強化を決定した。

感染防止策と宿の手配

竜馬は、自身が疫病を持ち出すリスクを軽減するため、宿を移ることを提案した。しかし、公爵家の人々は竜馬の安全を最優先に考え、それを断固として拒否した。特に奥方とお嬢様は涙ながらに竜馬の提案を否定し、彼の宿泊場所はそのままとなった。竜馬はその心遣いに感謝しつつ、次の作業への準備を整えることを決意した。

1章 18話  顔合わせ

疫病処理の依頼者選定

冒険者ギルドの会議室に8名の冒険者が集められた。種族や性別に共通点のないメンバーは理由を尋ね合ったが答えは得られなかった。その中で、過去に掃除依頼を成功させた竜馬についての話題が出た。ミーヤが自身の家を掃除した竜馬を紹介すると、ジェフらが竜馬の能力を高く評価した。その時、竜馬自身が部屋に入り、集まった者たちと挨拶を交わした。

ギルドマスターによる依頼内容の説明

ギルドマスターであるウォーガンが登場し、集めた理由と依頼内容を説明した。疫病が汲み取り槽内に蔓延している可能性があるため、その対処が急務であるとされた。特に、病気耐性スキルを持つメンバーを選んだこと、依頼内容が街の疫病拡大を防ぐための清掃と見張りであることが伝えられた。

竜馬の適任性の確認

竜馬が中心となり、実際の清掃作業を行うことが提案された。ウォーガンは竜馬の「健康」「生命強化」「超回復力」などのスキルを根拠に、彼が最もリスクが少なく効率的な人材であると説明した。一方で、集まった冒険者たちは子供である竜馬への負担を懸念し、慎重な議論が行われた。

役割分担と依頼への同意

冒険者たちは見張り役を務めることを提案され、汲み取り槽への立ち入りを防ぐ役割を担うこととなった。竜馬が最も危険な作業を引き受けると知りつつ、全員が協力を申し出た。班分けが行われた後、ウォーガンは竜馬が祖母から学んだ疫病知識を共有し、依頼の進行に備えた。

1章 19話  先輩冒険者との協力

汲み取り槽での準備

竜馬は汲み取り槽の前で他の冒険者より早く準備を整えていた。目立つ服装を避けるため、一人で現場に向かったが、見張り役として選ばれた冒険者たちが到着した。ジェフ、ミーヤ、そして初対面のドラゴニュートであるアサギが自己紹介を済ませ、役割を確認し合った。竜馬はアサギの特殊な背景と喋り方に興味を持ち、彼の故郷である「ドラゴニュートの里」の由来を聞くこととなった。

作業開始とイダケ病の発見

準備が整い、竜馬は汲み取り槽の掃除を開始した。作業中に病原菌「イダケ病菌」を発見し、その特効薬の存在も鑑定によって確認した。竜馬は見張り役に情報を共有し、薬の製法を詳しく説明した。ジェフがメモをギルドマスターへ伝えるために急ぎ現場を離れ、竜馬は再び作業に戻った。

キングスカベンジャースライムの活躍

掃除を進める中で、竜馬はスカベンジャースライムを合体させ、キングスカベンジャースライムを形成した。スライムの処理速度が大幅に向上し、作業効率が飛躍的に上昇した。この結果、汲み取り槽1本の清掃時間がさらに短縮された。

見張り役との情報共有

1本目の清掃を終えた竜馬は外に戻り、見張り役に進捗を報告した。彼がスライムの数や特性について説明すると、ジェフたちは驚きとともに納得した。スカベンジャースライムが群体生命体であることや、その膨大な数に関しても詳細が共有され、秘密保持を依頼した。

次の汲み取り槽への移動

納得を得た竜馬は、見張り役たちと確認を済ませた後、次の汲み取り槽へと移動して作業を続行した。この流れを何度も繰り返しながら、汲み取り槽の清掃を着実に進めていった。

1章 20話  後になって気づいたもの

最後の汲み取り槽の清掃と冒険者たちの協力

3日間のほぼ不眠不休の作業を経て、竜馬は最後の汲み取り槽の清掃に取り掛かった。途中、ジェフやミーヤ、アサギなどの冒険者たちと交代しながら、連携して進めた。魔力回復ポーションや差し入れのサンドイッチを受け取りつつ、体力と魔力を補充し、効率的な作業を続けた。竜馬の作業速度とスライムの運用に見張り役の冒険者たちは驚きつつも、協力を惜しまなかった。

イダケ病の情報共有とスライムの進化

作業中、竜馬は病原菌「イダケ病菌」の詳細と特効薬の情報を冒険者たちに伝え、必要な材料や製法についても共有した。その間、スカベンジャースライムはさらなる分裂と進化を繰り返し、キングスカベンジャースライム3体体制での作業が可能となった。効率的な処理能力の向上により、汲み取り槽30本の清掃が予定より早く終わった。

冒険者ギルドへの報告と感謝の言葉

汲み取り槽の全清掃が完了した後、竜馬は冒険者ギルドに戻り、ギルドマスターに作業の終了を報告した。ギルドマスターからは、イダケ病の感染者が出ていないこと、特効薬の準備が整っていることを知らされ、竜馬はようやく安堵の表情を見せた。ギルドマスターからの労いの言葉を受け、竜馬は宿へと帰った。

公爵家の温かい出迎え

宿に戻ると、公爵家の面々が竜馬を温かく迎え入れた。エリアリアたちの家族のような雰囲気に、竜馬は前世の家族の記憶を重ね合わせ、思わず涙を流した。しかし、その感情を察した彼らは竜馬をそっと労い、気遣いながら休息を促した。夕食としてサンドイッチを提供され、竜馬は懐かしい安心感を覚えながら食事を楽しんだ。

癒しの時間と仕事の達成感

風呂や部屋の準備を整えてもらい、竜馬は久しぶりの安らぎを得た。全ての作業を終えた満足感と、公爵家の温かい対応に包まれながら、竜馬は穏やかな気持ちで眠りについた。仕事の達成感と新たな縁を実感しながら、彼の心には一種の充実感が広がっていた。

特別書き下ろし・転生前日

冷たい上司と竹林の仕事

職場で竹林は冷めたコーヒーを浴びせられ、上司に叱責された。部下からも雑用を頼まれるが、それを淡々と引き受ける。給湯室では偶然出会った女性社員から驚かれ、先輩と後輩の陰口を耳にする。その内容は、三課が「掃き溜め」と呼ばれる部署であり、竹林もそこに所属する立場を嘲るものだった。しかし竹林はそれに動じず、新たなコーヒーを用意して職場へ戻った。

部下との軽妙な会話と過去の話

竹林が余ったコーヒーを田淵という部下に渡し、軽い雑談を交わした。筋肉質な体格が原因で初対面の人々に警戒されることを嘆きつつ、竹林は自身の古武術の背景を明かす。田淵との会話では、職場や転職、さらには結婚についても話題となり、竹林は安定を重視してSEを続けていることを語った。田淵から半額で譲られたライトノベルを大切にしまいながら、二人は穏やかな時間を過ごした。

幸運な帰宅と大家との再会

その夜、仕事を早めに終えた竹林は、自宅アパート前で大家と再会した。腰を痛めたという大家は、家庭内の愚痴を語り始める。息子たちの冷たい態度や仕事への口出しに不満を漏らし、竹林は親身に話を聞きつつ、打ち身の薬を渡して手助けした。会話の中で、竹林が家事やアパートの清掃を自主的に行っている姿勢を大家が評価していることが明かされた。

アパートの購入話と竹林の返答

大家は突如としてアパートの購入を竹林に提案した。理由は、息子たちがアパートを売却し駐車場に変える可能性があるためだった。しかし竹林は、慎重な判断を求め、購入には即答を避けた。大家はその提案をもう一度考え直すことを約束し、竹林に礼を述べて帰路についた。

静かな夜と竹林のささやかな幸せ

竹林は大家を見送り、自宅での家事を手早く済ませた後、田淵から購入したライトノベルを読み始めた。読み終わった後、作品の面白さに満足し、部下に勧めることを考えながら眠りについた。独り身ながらも自身の生活を大切にする竹林の姿が、静かな夜の中で映し出されていた。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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