スポンサーリンク
2027年 冬真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです

小説「真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです 7」感想・ネタバレ

スポンサーリンク
真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです7の表紙画像(レビュー記事導入用) 2027年 冬

真の聖女6レビュー
まとめ

スポンサーリンク
  1. 物語の概要
    1. ■ 作品概要
    2. ■ 主要キャラクター
        1. エリアーヌ
        2. ナイジェル
        3. ドグラス
        4. セシリー
        5. ラルフ
        6. ヴィンセント(ヴィンス)
        7. レティシア
        8. 魔王
  2. 書籍情報
  3. あらすじ・内容
  4. 感想
      1. 魔王復活!エリアーヌとナイジェルが見せた「絆」の力
      2. ※以下、第7巻の結末まで触れるネタバレ感想。
        1. 王位継承の直前に魔王復活。平和な式典が一転して国の危機に
        2. 古代遺跡で明かされる、始まりの聖女と魔王の歴史
        3. 魔王が断ち切ったのは、エリアーヌとナイジェルの絆
        4. 逃げずに残る人々。エリアーヌが救ってきたものが彼女を救う
        5. 王都防衛戦が熱い。仲間たちにも、それぞれの戦う理由がある
        6. ヴィンセントの魔剣が覚醒。少年を守ろうとした行動が力になる
        7. レティシアの因縁に決着。クロードへの愛が最後の一押しになる
        8. ラルフが理性を失う。救ったのはセシリーだった
        9. 「真の聖女」は女神の器? 魔王が告げた残酷な真実
        10. 女神との一体化。そして「真の聖女」として覚醒するエリアーヌ
        11. ナイジェルの口づけで絆が復活。最後は愛の力か!
        12. 魔王が認めた「真の王」。世界平和への願いは敵にも届いた
        13. 魔王を倒しても終わらない!ナイトメアの復活と神剣の一撃
        14. ナイジェルが正式に国王へ。幼い日の誓いが現実の目標になる
        15. 書き下ろし短編で見える、ナイジェルの優しさとセシリーの意外な強さ
        16. 追放された聖女が、人々の絆に支えられて世界を救う
  5. 考察・解説
      1. ストーリー・プロット
        1. 第1幕:古代遺跡の壁画と王都結界の消失
        2. 第2幕:王都の迎撃戦と魔王の魔族界への逃走
        3. 第3幕:街の民の絆と魔族界への扉の出現
        4. 第4幕:王都の総力戦と魔獣ナイトメアの顕現
        5. 第5幕:ヴィンセントとラルフの奮戦、そして真の覚醒
        6. 第6幕:真の王の誓いと神剣による完全勝利
        7. 第7幕:エピローグ(王位継承の儀と世界平和の誓い)
      2. 主要な転換点
        1. 転換点:宝物庫の神剣からの闇の流出と王都結界の破壊
        2. 転換点:民衆との祈りによる魔族界への白い扉の顕現
        3. 転換点:女神との一体化による「真の聖女」への覚醒
        4. 転換点:巨大な神剣の顕現と魔獣ナイトメアの完全討伐
      3. 主人公を中心とした人物関係の変化
        1. ナイジェル
        2. ドグラス
        3. レティシア
      4. 主人公の認識と周囲の評価
        1. 主人公自身の認識
        2. 周囲からの評価
        3. 認識の差が現れた場面
  6. 登場キャラクター
    1. ベルカイム王国
      1. エリアーヌ
      2. レティシア
      3. クロード
      4. カーティス
    2. リンチギハム王国
      1. ナイジェル・リンチギハム
      2. リンチギハム国王
      3. ヴィンセント
      4. マリア(ゲルト・リンチギハム)
      5. セシリー
      6. 騎士たち
      7. アビー
      8. ロベール
      9. 魔法研究所の職員たち
      10. アドルフ
      11. 王妃
    3. 精霊(精霊の村)
      1. フィリップ
    4. 魔族
      1. シアド
      2. 魔族たち
      3. 毒蛾の魔族
      4. 魔王
      5. 魔族宰相
    5. ドラゴン・神獣・魔獣
      1. ドグラス
      2. ラルフ
      3. 魔獣ナイトメア
    6. その他(神・集団・街の人物等)
      1. リンチギハムの民たち
      2. 孤児院の子どもたち
      3. バリー
      4. 孤児院の職員
      5. 母親
      6. 男の子
      7. 冒険者たち
      8. 女神
      9. イジめっ子たち
  7. 展開まとめ
    1. プロローグ
    2. 第一話
    3. 第二話
    4. 第三話
    5. 第四話
    6. 第五話
    7. 第六話
    8. エピローグ 真の王である僕は
    9. 書き下ろしSS ナイジェルが守るべきもの
    10. 電子版特典書き下ろしショートストーリー「カードゲームで無双する聖女」

物語の概要

■ 作品概要

エリアーヌは時の牢獄に取り残されたファーヴらを救う手がかりを求め、ドグラスと共に地下の古代遺跡を調査し、王都ではナイジェルの王位継承の儀に向けた準備が進んでいた。

古代遺跡の探索中に宝物庫の神剣から魔王の闇が溢れ出し、王都を覆う結界が消失したことで、街や王城に魔族の大群が襲来する。

実体化した魔王は王都上空に魔族界へ通じる扉を開いて逃走し、残された地上にも巨大な魔獣ナイトメアや上級魔族が顕現する事態へ発展する。

エリアーヌは王都の民や仲間たちと「世界平和」の祈りを捧げて魔族界への扉を開き、地上を仲間たちに託してナイジェルと共に突入する。

魔王によって絆と加護を断たれる窮地に陥るものの、女神と一体化して「真の聖女」として覚醒したエリアーヌと、誓いの口づけで絆を取り戻したナイジェルが魔王を打倒する。

現世へ帰還後、再び暴れ出したナイトメアを顕現させた神剣で討伐し、復興を遂げた王都でナイジェルが正式に王位を継承する。

■ 主要キャラクター

エリアーヌ
  • 立場・所属:リンチギハム王国王太子妃、聖女(のちに「真の聖女」へ覚醒)。
  • 主人公との関係:主人公本人。
  • この巻での主な役割:古代遺跡の調査、王都民との祈りによる魔族界への扉の顕現、魔族界での魔王討伐、負傷者の治療。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:魔王の攻撃で一度は女神の加護と聖女の力を断ち切られるが、精神空間で女神と対面して一体化を受け入れ、「真の聖女」として覚醒した。ナイジェルとの口づけで絆を取り戻し、共に魔王を打倒して世界を救った。
ナイジェル
  • 立場・所属:リンチギハム王国の第一王子、エリアーヌの夫、次期国王。
  • 主人公との関係:エリアーヌの夫、伴侶。
  • この巻での主な役割:王都防衛の指揮、魔族界への突入、魔王および魔獣ナイトメアの討伐。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:魔王の精神干渉に晒されながらも戦い続け、魔族界では加護を断たれながらエリアーヌへの愛を貫いた。魔王を倒したのち、現世で巨大な神剣を召喚してナイトメアを両断し、正式に王位を継承して民の前で世界平和を誓った。
ドグラス
  • 立場・所属:人間の姿をとるドラゴン、リンチギハム王宮の同居人。
  • 主人公との関係:エリアーヌの友人、元念話仲間。
  • この巻での主な役割:古代遺跡の案内と古代文字の解読、王都での迎撃、魔獣ナイトメアとの戦闘。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:古代遺跡で壁画を解読し、王都へエリアーヌを抱えて急行した。「竜の騎士」となって魔獣ナイトメアと交戦し、理性を失ったラルフを討てずに苦悩したが、セシリーの力で救われ、王都防衛を完遂した。
セシリー
  • 立場・所属:リンチギハム王国第一王女、ナイジェルの妹。
  • 主人公との関係:エリアーヌの義妹、二人目の聖女(光の聖女)。
  • この巻での主な役割:王都の警戒、戦場の前線での騎士たちの鼓舞、ラルフの理性の回復。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:王女としての義務を果たすため前線へ出撃し、絶望しかけた騎士たちを奮い立たせた。ナイトメア撃破後に凶暴化したラルフに対し、神聖な光の力を放って正気を取り戻させ、完全に意思疎通ができるようになった。
ラルフ
  • 立場・所属:神獣フェンリル。
  • 主人公との関係:エリアーヌの仲間、王城の同居動物。
  • この巻での主な役割:セシリーの護衛、野性本能の解放による魔獣ナイトメアの圧倒。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:苦戦するドグラスを救うため、フェンリル本来の獰猛な本能を解放して黄金の獣となり、ナイトメアを切り刻んだ。戦闘後は理性を失いドグラスに襲いかかったが、セシリーの祈りによって人懐っこい元の姿へと戻った。
ヴィンセント(ヴィンス)
  • 立場・所属:リンチギハム王国の公爵、領主(氷の公爵)。
  • 主人公との関係:ナイジェルの学院時代からの親友。
  • この巻での主な役割:王位継承の儀への参列、玉座の間および街中での防衛戦、上級魔族シアドの討伐。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:玉座の間で剣を折られた後、宝物庫で見つけた氷の魔剣を手に前線へ出撃した。孤児の少年バリーを庇って重傷を負うが、守るべき日常への強い意志から魔剣を「業炎の魔剣」へと覚醒させ、シアドを消滅させた。
レティシア
  • 立場・所属:ベルカイム王国伯爵令嬢、王太子妃、呪術士。
  • 主人公との関係:エリアーヌの親友、元敵。
  • この巻での主な役割:ベルカイムからの使節、エリアーヌへの助言、毒蛾の上級魔族の討伐。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:街の民の信頼に気付かずにいたエリアーヌを広場へ連れ出し、彼女を立ち直らせた。自身を執拗に狙う毒蛾の上級魔族と対峙し、クロードへの愛を乗せた黒い雪の呪いを降らせて仇敵を消滅させた。
魔王
  • 立場・所属:大昔に封印され、神剣を介して復活した魔族の統治者。
  • 主人公との関係:敵対者。
  • この巻での主な役割:神剣からの脱出、王都結界の破壊、魔族界での決戦。
  • この巻で起きた重要な変化や行動:妖艶な女性の姿で現世に受肉し、ナイジェルとエリアーヌの絆を剣で断ち切って魔族界へと退いた。力による世界平和を掲げていたが、真の聖女となったエリアーヌと人々の祈りを背負ったナイジェルに敗れ、彼を真の王と認めて消滅した。

書籍情報

真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです 7
著者:鬱沢色素 氏
イラスト:ぷきゅのすけ 氏
出版社:講談社
発売日:2024年12月26日
ISBN:9784065382042

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

あらすじ・内容

ナイジェルの王位継承の儀を控え、祭りに浮かれるリンチギハム。

だが、リンチギハムの王都を覆っていた結界が突如消滅する。

魔族の襲撃。不完全ながらも、ついに復活する魔王。

完全に力を取り戻す前に魔王を叩きたくとも、

女神の声が聞こえないままのエリアーヌには、勝機は見いだせない。

そんな中、レティシアにより街中に連れ出されたエリアーヌは、

そこで市中の人々の、聖女への強い信頼を目にする。

――ひとりでは勝てなくても、みんなとの絆があれば。

そしてエリアーヌは、人々との『絆』を力として、魔王に立ち向かう。

その胸には、決して消えない勇気の灯火を抱いて。

その手には、大切な愛するひとの温もりを握って――。 

真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです7

感想

魔王復活!エリアーヌとナイジェルが見せた「絆」の力

『真の聖女である私は追放されました。だからこの国はもう終わりです』第7巻は、これまで積み重ねてきた人間関係が一気に実を結ぶような物語だった。

ナイジェルの王位継承を目前にして、神剣に封じられていた魔王が復活。

王都を守っていた結界まで消滅し、リンチギハム王国は存亡の危機に陥ってしまう。

王位継承のお祝いどころではない。

しかも、魔王が狙っているのはエリアーヌとナイジェルの「絆」である。

聖女の加護を受けて戦うナイジェルにとって、エリアーヌとの絆を断ち切られることは、最大の武器を奪われるのと同じことだった。

一方、王都では仲間たちがそれぞれの因縁を抱えながら魔族と戦う。

ヴィンセント、レティシア、セシリー、ラルフ、ドグラス。

これまで登場してきた人物たちにも見せ場が用意されているのがうれしい。

そして、最後に明かされる「真の聖女」の意味。

読み終えて印象に残ったのは、エリアーヌがどれほど強い魔法を使えるかではなく、彼女を信じる人々がどれほど増えたかということだった。

追放された聖女が、今度は国中の人々に支えられて世界を救う。

この対比が、本巻の一番の魅力だと感じた。

※以下、第7巻の結末まで触れるネタバレ感想。

王位継承の直前に魔王復活。平和な式典が一転して国の危機に

物語の始まりで印象に残ったのは、幼いナイジェルの誓いだった。

六歳のナイジェルは、父王から将来どのような王になりたいかと尋ねられる。

そこで答えたのが「世界平和」を実現する王だった。

幼い子供らしい、まっすぐな願いである。

父王は、正義を貫くことの難しさを教える。

誰かにとっての正義が、別の誰かにとっては争いの原因になることもある。

それでもナイジェルは、悪しき者から人々を守ると誓う。

この場面を読んだときは、立派な王子だなと思った。

しかし、物語の終盤まで読むと、この幼い日の誓いが大きな意味を持っていたことに気づく。

ナイジェルが目指すのは、敵を倒して終わる平和ではない。

人々が互いを信じ、手を取り合って生きていける世界なのだ。

そんな彼の王位継承を目前にして、最悪の事件が起こる。

王城の宝物庫に保管されていた神剣から、黒いモヤが漏れ始める。

セシリーが浄化しようとしても、追いつかない。

そして、魔王の声が響き渡り、王都を守る結界が消滅してしまう。

いや、よりによって王位継承の直前か。

お祝いの準備をしていたはずが、国全体を巻き込む戦いの始まりになってしまった。

古代遺跡で明かされる、始まりの聖女と魔王の歴史

その頃、エリアーヌとドグラスは古代遺跡を探索していた。

目的は、時の牢獄に取り残されたファーヴとシルヴィを救う手がかりを探すこと。

そこで発見した巨大な壁画に、かつての魔王と聖女の歴史が記されていた。

興味深かったのは、昔の聖女が魔王を封印した方法である。

強力な魔法を一人で使って封印したわけではない。

人々との絆を力に変えて、魔王を封じたのだ。

この設定がいい。

聖女というと、生まれ持った特別な力で人々を救う存在という印象が強い。

しかし、本作では少し違う。

聖女が人々を救うだけではなく、人々も聖女を支える。

その双方向の関係こそが、大きな力になるのである。

思えば、エリアーヌは追放されたことで、むしろ多くの人々と出会ってきた。

ナイジェルやドグラスはもちろん、王族、騎士、孤児院の人々、街で暮らす普通の人々。

彼女が積み重ねてきた善意が、ここで意味を持ち始める。

単なる過去の伝説ではなく、これまでの物語を振り返るきっかけにもなる壁画だった。

魔王が断ち切ったのは、エリアーヌとナイジェルの絆

魔王は王城の玉座の間に姿を現す。

ナイジェルとヴィンセントが応戦するものの、魔王の力は圧倒的だった。

ヴィンセントの剣は砕かれ、ナイジェルも苦戦する。

そこへエリアーヌが駆けつけ、ナイジェルに加護を与える。

これなら戦える。

そう思ったところで、魔王が二人の絆を断ち切ってしまう。

加護を失ったナイジェルは、魔王に対抗する力を奪われる。

ここは厄介な能力だと思った。

普通の敵なら、強い攻撃で倒せばいい。

しかし、この魔王は人と人とのつながりそのものを狙ってくる。

しかも、魔王は魔族界への扉を開き、完全復活を果たすために逃げてしまう。

追いかけたいのに、扉を開く方法が分からない。

エリアーヌが途方に暮れるのも無理はない。

どれほど強い力を持っていても、行き先にたどり着けなければ意味がないのだから。

逃げずに残る人々。エリアーヌが救ってきたものが彼女を救う

本巻で特に印象に残ったのが、エリアーヌが王都の人々に励まされる場面だった。

魔王が復活し、王都の結界も消えている。

普通なら、少しでも遠くへ逃げたいところだろう。

ところが、街の人々はエリアーヌを信じて残っている。

自分たちを守ってくれると信じているのだ。

この場面は、単純な「聖女様なら何とかしてくれる」という依存とは少し違って見えた。

人々は、これまでのエリアーヌの行動を知っている。

困っている人を助け、身分に関係なく接し、誰かの幸せを願ってきた。

だからこそ、今度は自分たちが彼女を信じようとする。

エリアーヌは、そこで古代遺跡の壁画に記されていた絆の意味に気づく。

そして、皆に世界平和を願って祈ってほしいと呼びかける。

その祈りが集まったとき、王都に神聖な扉が現れる。

魔族界へ通じる扉である。

これは、なかなか気持ちのいい展開だった。

魔王が開いたのは邪悪な扉。

それに対して、人々の祈りによって開かれたのは神聖な扉。

同じ魔族界へ通じる道でも、その成り立ちが正反対なのが面白い。

そして、扉を通れるのはエリアーヌとナイジェルだけだった。

二人は魔王討伐へ向かい、仲間たちは王都を守る。

ここから、二つの戦場での決戦が始まる。

王都防衛戦が熱い。仲間たちにも、それぞれの戦う理由がある

エリアーヌとナイジェルが魔族界へ向かったあと、王都にも大量の魔族が押し寄せる。

ここからの展開は、仲間たちの見せ場が続く。

特にいいと思ったのは、単に強い敵を倒すだけの戦いになっていないところだった。

それぞれの人物に、守りたい相手や乗り越えたい過去がある。

ヴィンセントは、目の前の子供を守ろうとする。

レティシアは、自分の過去と決着をつけようとする。

ラルフは、仲間を守るために危険な力を解放する。

そしてセシリーは、王女として人々を守るだけでなく、大切な仲間を救う。

戦闘の規模は大きい。

しかし、戦う理由は意外と身近なのである。

世界を救うという大きな目標の裏側には、目の前の誰かを失いたくないという気持ちがある。

その積み重ねが、王都防衛戦を面白くしていた。

ヴィンセントの魔剣が覚醒。少年を守ろうとした行動が力になる

王都での戦いで印象に残った一人が、ヴィンセントだった。

彼は上級魔族シアドと激しい戦いを繰り広げる。

しかし、シアドは強敵である。

戦闘の中でヴィンセントは、孤児の少年バリーをかばい、致命傷を負ってしまう。

この場面で重要なのは、ヴィンセントが何のために戦っているかということだった。

強さを証明したいわけではない。

誰かに認められたいだけでもない。

守りたい日常がある。

守りたい人がいる。

その気持ちがエリアーヌの加護と共鳴し、魔剣が業炎の魔剣へと覚醒する。

そして、シアドを一刀両断する。

この展開は素直に熱かった。

追い詰められたところからの逆転というだけでなく、ヴィンセントの心の変化が力につながっている。

エリアーヌ本人がその場にいなくても、彼女の加護と絆が仲間を支えている。

その点もよかった。

レティシアの因縁に決着。クロードへの愛が最後の一押しになる

レティシアの戦いも印象的だった。

彼女の前に現れたのは、かつて倒したはずの毒蛾の上級魔族。

過去に因縁のある相手である。

レティシアはクロードを危険から遠ざけるため、彼を眠らせて一人で戦いに向かう。

相手を大切に思うからこそ、危険に巻き込みたくない。

その気持ちは分かる。

しかし、残された側からすれば、一人で背負い込まれるのもつらい。

そして、危機に陥ったレティシアを助けに来るのがクロードとカーティスだった。

ここがよかった。

守ろうとした相手に、今度は自分が守られる。

レティシアは、クロードを侮辱された怒りと彼への愛を力に変え、黒い雪のような呪いで上級魔族を消滅させる。

長く続いていた因縁に、ようやく決着がつく。

ただ敵を倒しただけではなく、レティシアが大切な人と一緒に前へ進めるようになったことが、何よりうれしかった。

ラルフが理性を失う。救ったのはセシリーだった

巨大な魔獣ナイトメアとの戦いでは、ラルフの活躍が目立った。

ナイトメアは非常に強く、ドグラスも苦戦する。

そこでラルフは、フェンリル本来の獰猛な本能を解放する。

黄金の獣となり、ナイトメアを圧倒する姿は頼もしい。

しかし、問題はそのあとだった。

ナイトメアを倒したものの、ラルフは理性を失ってしまう。

敵を倒すために解放した力が、今度は仲間を危険にさらす。

この展開には、少しひやりとした。

ドグラスはラルフを止めなければならない。

しかし、友人だからこそ討つことができない。

強大な力を持つドグラスが、ここで迷ってしまうのが印象的だった。

そして、そんなラルフを救ったのがセシリーである。

彼女の放つ神聖な光によって、ラルフは正気を取り戻す。

力で押さえつけるのではなく、救い出す。

この場面も、本巻の「絆」というテーマにつながっていた。

セシリー自身も王女として成長している。

仲間を救える存在になったことが、うれしく感じられた。

「真の聖女」は女神の器? 魔王が告げた残酷な真実

一方、魔族界ではエリアーヌとナイジェルが魔王と対峙する。

ところが、魔王は完全復活を遂げてしまう。

再び二人の絆を断ち切られ、ナイジェルは加護を失う。

さらに魔王は、エリアーヌに衝撃的なことを告げる。

「真の聖女」とは、女神が降臨するための器にすぎないというのだ。

女神を受け入れれば、エリアーヌ自身の人格は失われる。

これは、かなり残酷な話だった。

世界を救うために聖女として覚醒する。

しかし、その代償として自分自身が消えてしまうのなら、素直に喜べない。

追放され、苦労しながらも居場所を見つけたエリアーヌが、最後に自分を失う。

そんな結末になってしまうのか。

魔王は、彼女の心まで折ろうとしているように見えた。

それでもエリアーヌは屈しない。

だが、戦いの中で城が崩壊し、ナイジェルとともに奈落へ落ちてしまう。

ここまで追い込まれるとは思わなかった。

女神との一体化。そして「真の聖女」として覚醒するエリアーヌ

奈落へ落ちたエリアーヌは、意識の中で女神と出会う。

ここで明かされる真実が、本巻の大きな見どころだった。

魔王は、真の聖女になれば人格が失われると告げていた。

しかし、女神の説明は違う。

真の聖女とは、女神が力を託す相手である。

そして、それは強い絆で結ばれた証でもある。

つまり、女神はエリアーヌを一方的に利用するわけではない。

彼女を信じ、力を託そうとしているのだ。

この違いが重要だった。

魔王は、人と人との絆を断ち切ろうとする。

一方、女神はエリアーヌとの絆を結び、力を分かち合う。

どちらも強大な存在だが、他者への向き合い方が正反対なのである。

エリアーヌは女神の手を取り、一体化する。

そして、ついに「真の聖女」として覚醒する。

作品のタイトルにもある「真の聖女」。

その意味が、ここでようやくはっきりする。

特別な力を持っているから真の聖女なのではない。

誰かを信じ、誰かから信じられ、その絆を受け入れられる存在だからこそ、真の聖女なのだと感じた。

ナイジェルの口づけで絆が復活。最後は愛の力か!

真の聖女として覚醒したエリアーヌは、傷ついたナイジェルを癒やす。

しかし、魔王に断ち切られた二人の絆は、まだ戻っていない。

そこでナイジェルが取った行動が印象的だった。

エリアーヌへの愛を込めて、口づけを交わすのである。

すると、二人の絆が復活する。

ナイジェルには再び聖女の力が宿る。

最後は愛の力か!

と思わず笑ってしまいそうになったが、ここまでの物語を考えると納得できる。

魔王は、力ずくで二人のつながりを断ち切った。

しかし、互いを大切に思う気持ちまでは消せなかった。

一度切られた絆でも、二人が望めば結び直せる。

そのことを示す場面だったのだと思う。

そして、覚醒したエリアーヌの加護を受けたナイジェルが、魔王との最後の戦いに挑む。

魔王が認めた「真の王」。世界平和への願いは敵にも届いた

最後の戦いでは、ナイジェルが王都の人々の祈りを背負って魔王に立ち向かう。

エリアーヌの加護。

仲間たちとの絆。

王都の人々の願い。

それらがナイジェルの力となる。

そして、ついに魔王を打ち倒す。

ここで興味深かったのは、魔王の最期だった。

魔王はナイジェルを「真の王」と認め、微笑みを浮かべて消滅する。

ただ憎しみを抱いて倒されるのではない。

ナイジェルの掲げる世界平和の理想を認めるのである。

この展開には、少し意外な気持ちになった。

あれほど絆を断ち切ろうとしていた魔王が、最後には絆の力を認める。

力によって人々を支配するのではなく、人々の願いを背負って戦う王。

その姿に、魔王も何かを感じたのかもしれない。

単純な勧善懲悪で終わらせないところが印象に残った。

魔王を倒しても終わらない!ナイトメアの復活と神剣の一撃

魔王を倒して、ようやく平和が戻る。

そう思ったところで、まだ戦いは終わらなかった。

魔族宰相が、王都で倒れていたナイトメアに憑依する。

そして、魔獣が再び復活してしまう。

いや、まだ出てくるのか。

ドグラスやラルフたちが苦労して倒した相手である。

それが復活するのだから、王都の人々もたまったものではない。

しかし、魔族界から帰還したナイジェルが動く。

天に手を掲げると、光り輝く巨大な神剣が現れる。

そして、その一撃によってナイトメアは完全に消滅する。

魔王との戦いを終えたナイジェルが、今度は王都そのものを救う。

この流れがよかった。

王になるということは、王座に座ることだけではない。

自分の国と、そこで暮らす人々を守る責任を引き受けることでもある。

ナイジェルは、その覚悟を行動で示したのだと思う。

ナイジェルが正式に国王へ。幼い日の誓いが現実の目標になる

戦いが終わり、リンチギハム王国は復興へ向かう。

延期されていた王位継承の儀も、ようやく執り行われる。

ナイジェルは父王から王冠を受け取り、正式に国王となる。

そして、改めて世界平和を目指すと誓う。

ここで冒頭の幼い日の場面が思い出された。

六歳のナイジェルが掲げた、世界平和という理想。

当時は、まだ世の中の複雑さを知らない子供の願いだった。

しかし、今のナイジェルは違う。

魔王と戦い、仲間が傷つき、国が危機に陥るところを見てきた。

平和を守ることの難しさを、身をもって知っている。

それでも同じ理想を掲げる。

この変化がよかった。

何も知らないから平和を願うのではない。

争いの恐ろしさを知ったうえで、それでも平和を目指す。

その姿勢に、王としての成長を感じた。

書き下ろし短編で見える、ナイジェルの優しさとセシリーの意外な強さ

本編の決戦だけでなく、書き下ろし短編も興味深かった。

幼いナイジェルが、いじめられていた平民の少年を助ける話では、彼の性格がよく表れている。

困っている人を見過ごせない。

そのために自分が傷ついても、助けようとする。

そんな息子に、王妃は大切なことを教える。

すべての人を守ろうとして、何もかも背負い込む必要はない。

まずは、自分の手が届く範囲の大切なものを守ること。

この言葉が印象に残った。

世界平和という大きな理想も、最初は目の前の誰かを守ることから始まる。

本編でナイジェルが人々の絆を大切にする理由が、少し分かった気がした。

また、カードゲームの短編では、セシリーの意外な才能が描かれる。

エリアーヌは感情が顔に出やすく、三連敗。

一方、セシリーは笑顔を崩さず、巧みに立ち回って勝利する。

あれだけ壮絶な戦いを読んだあとだけに、この平和なやり取りには少し気が緩んだ。

それにしても、セシリーはなかなか侮れない。

王女としての成長だけでなく、こういうところでも強さを見せるのが面白かった。

追放された聖女が、人々の絆に支えられて世界を救う

第7巻を読み終えて、最も印象に残ったのは、エリアーヌの立場が大きく変わったことだった。

かつて彼女は、聖女としての価値を認められず、国から追放された。

どれほど人々のために尽くしていても、その思いは届かなかった。

しかし、リンチギハム王国では違う。

彼女の行動を見てきた人々がいる。

彼女を信じる仲間がいる。

そして、彼女を愛するナイジェルがいる。

魔王との戦いでエリアーヌが窮地に陥ったとき、彼女を支えたのは、その人々との絆だった。

追放された聖女が、今度は人々に支えられて世界を救う。

この展開が、何よりよかった。

また、仲間たちの戦いも印象に残っている。

ヴィンセントは少年を守るために魔剣を覚醒させた。

レティシアはクロードへの愛を力に変え、過去の因縁を断ち切った。

ラルフは仲間を守るために本能を解放し、セシリーは理性を失った彼を救った。

誰かを守ろうとする気持ちが、次の誰かを救っていく。

そのつながりが、物語全体に流れていた。

そして、ナイジェルの王位継承。

幼い頃から世界平和を願っていた少年が、数々の困難を経験し、正式に国王となる。

彼の理想は、決して簡単に実現できるものではない。

国同士の利害もある。

人々の考え方も違う。

争いを完全になくすことは難しいだろう。

それでも、ナイジェルは力で押さえつけるのではなく、人々が手を取り合う平和を目指す。

その隣には、真の聖女となったエリアーヌがいる。

魔王との壮絶な戦いを経て、二人はようやく新しい一歩を踏み出した。

それにしても、魔王復活、王都の結界消滅、魔族界への突入、真の聖女への覚醒、神剣の顕現と、今回は本当に盛りだくさんだった。

ここまで大きな戦いになるとは思わなかった。

しかし、最後に心に残ったのは、派手な魔法や剣技ではない。

どれほど強い力を持っていても、一人では守れないものがある。

そして、誰かを信じること、誰かに信じてもらうことが、人を立ち上がらせる力になる。

そんなことを感じた第7巻だった。

最後までお読み頂きありがとうございます。

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

真の聖女6レビュー
まとめ

考察・解説

ストーリー・プロット

第1幕:古代遺跡の壁画と王都結界の消失

時の牢獄へ単身向かったファーヴとシルヴィを救う手がかりを求め、エリアーヌとドグラスは国境近くの地下古代遺跡を探索する。最奥で巨大な壁画を発見したドグラスが古代文字を解読し、かつて魔王が世界を脅かした歴史、始まりの聖女が人々との「絆」を力にして魔王を封印した事実、そして「真の聖女」に関する謎の記述を確認する。同じ頃、リンチギハム王城では王位継承の儀を控え、ヴィンセントやフィリップ、マリアらが集まる中、神剣を収めた宝物庫から黒いモヤが漏れ出していた。駆けつけたナイジェルが魔王の精神干渉を受け、頭の中に響いた魔王の宣告と落雷によって王都を覆う結界が消失し、城内に魔族の大群が出現する。

第2幕:王都の迎撃戦と魔王の魔族界への逃走

古代遺跡が落雷と共に崩落を始めたため、ドグラスに抱えられたエリアーヌは地上へ脱出する。結界の消滅と魔族の気配を感知した二人は、ドグラスの疾走によって王都へ急行する。城門前で足止めを図る上級魔族シアドに対し、ドグラスが「竜の騎士」となって魔族の大群を薙ぎ払い、馬車で到着したレティシア、クロード、カーティスが加勢する。シアドが時間を稼いで飛び去った後、玉座の間へ突入したエリアーヌは、実体化した魔王に追い詰められていたナイジェルとヴィンセントを救出する。加護を受けたナイジェルが応戦するが、魔王の剣によって二人の絆が断ち切られて加護を奪われる。魔王は上空に魔族界へ通じる巨大な扉を開き、完全覚醒を果たすためその先へ姿を消す。

第3幕:街の民の絆と魔族界への扉の出現

魔王が完全覚醒する前に魔族界へ乗り込む方針を立てたものの、突入手段が見つからずエリアーヌは苦悩する。孤児院で怪我人を治療していた際、レティシアに連れ出された広場で、危機にあっても逃げ出さず自らを信じ続ける民衆の姿に触れ、古代遺跡の壁画にあった「人々の絆」こそが扉を開く鍵であると直感する。エリアーヌの呼びかけにより、ドグラスやラルフ、騎士団、そして王都の全住民が一斉に「世界平和」の祈りを捧げる。その祈りが神々しい光となって収束し、噴水広場に魔族界へ通じる清廉な白い巨大扉が出現する。扉は神聖な魔力を持つエリアーヌとナイジェルしか通過できないため、二人はドグラスやヴィンセント、レティシアらに王都の防衛を託し、魔族界へ足を踏み入れる。

第4幕:王都の総力戦と魔獣ナイトメアの顕現

魔族界へ乗り込んだエリアーヌとナイジェルの前に、魂だけとなった魔族宰相が現れて魔族を召喚し足止めを図る。一方、現世の王都にも再び大量の魔族が解き放たれ、マリアや騎士団、セシリーとラルフが出陣する。クロードを眠らせて単身出撃したレティシアは、因縁のある毒蛾の上級魔族と対峙し、駆けつけたクロードへの愛を力に変えた黒い雪の呪いで仇敵を消滅させる。街中でシアドと交戦していたヴィンセントとドグラスの前には、魔王の残滓から生まれた巨大な魔獣ナイトメアが出現する。ドグラスはシアドの相手をヴィンセントに託し、自らは「竜の騎士」となってナイトメアの迎撃へ向かう。

第5幕:ヴィンセントとラルフの奮戦、そして真の覚醒

シアドの猛攻に対し、孤児の少年バリーを庇って瀕死の重傷を負ったヴィンセントは、日常を守りたいという強い意志で魔剣を「業炎の魔剣」へと覚醒させ、シアドを一刀両断して消滅させる。ナイトメアに苦戦するドグラスを見たラルフは、フェンリルの野性本能を解放して黄金の獣となりナイトメアを圧倒する。ドグラスの一撃でナイトメアは倒れるが、理性を失ったラルフがドグラスに襲いかかり、駆けつけたセシリーが放った光の祈りによってラルフは正気を取り戻す。一方、魔族界では魔王が完全覚醒を遂げ、魔王の一撃で城が崩壊して二人は地下へ落下する。意識を失ったエリアーヌは精神空間で女神と対面し、女神と一体化して人格を保ったまま「真の聖女」として完全覚醒を果たす。

第6幕:真の王の誓いと神剣による完全勝利

地下で目を覚ましたエリアーヌに対し、ナイジェルは魔王に断たれた二人の絆を取り戻すため情熱的な口づけを交わし、ナイジェルの身に再び聖女の力が宿る。現れた魔王に対し、王都の民の祈りと絆を力に変えたナイジェルが剣を振り下ろし、魔王はナイジェルを「真の王」と認めて消滅する。逃走した魔族宰相が現世へ戻り、倒れていたナイトメアに憑依して巨大化させるが、魔族界から帰還したナイジェルが天へ手を掲げ、雲間から光り輝く巨大な神剣を召喚する。ナイジェルが振り下ろした神剣の一閃により、魔獣ナイトメアと魔族宰相は完全に消滅する。

第7幕:エピローグ(王位継承の儀と世界平和の誓い)

戦火を乗り越えて復興を遂げたリンチギハム王城にて、延期されていた王位継承の儀が執り行われる。控え室でエリアーヌと永遠の支え合いを誓い合ったナイジェルは、父王から王冠を授けられ、正式にリンチギハムの国王となる。バルコニーに立ったナイジェルは、集まった民や仲間たちを前に、力による支配ではなく皆が手を取り合う「世界平和」の実現を力強く宣言する。

主要な転換点

転換点:宝物庫の神剣からの闇の流出と王都結界の破壊
  • それ以前の状況:王都はエリアーヌの結界によって完全に守られており、王位継承の儀に向けた準備が平和に進んでいた。
  • 出来事:宝物庫に保管されていた神剣から黒いモヤが漏れ出し、魔王の声を受けた直後に王都の結界が完全に消失した。
  • 変化:王都の防壁が失われ、城内および街中に魔族の大群が雪崩れ込む緊急事態へと急変した。
  • 次への影響:実体化した魔王とナイジェルらの直接交戦、および魔族界への扉の出現へと繋がった。
転換点:民衆との祈りによる魔族界への白い扉の顕現
  • それ以前の状況:魔王は魔族界へ逃亡し、現世側には魔族界へ突入する手段が存在せず、手詰まりの状態にあった。
  • 出来事:エリアーヌの呼びかけに応じ、王都の全住民と仲間たちが一斉に「世界平和」の祈りを捧げた。
  • 変化:人々の絆の力が神聖な光となって結実し、噴水広場に魔族界へ通じる巨大な扉が出現した。
  • 次への影響:エリアーヌとナイジェルが魔王の完全覚醒を阻止するため魔族界へ直接乗り込むことが可能となった。
転換点:女神との一体化による「真の聖女」への覚醒
  • それ以前の状況:魔王の剣によってエリアーヌと女神の絆が断ち切られ、治癒や結界などの聖女の力が一切行使できない状態に陥っていた。
  • 出来事:崩壊する城から落下したエリアーヌが精神空間で女神と対面し、人格を保ったまま女神と一体化することを受け入れた。
  • 変化:単なる代行者を超え、魔王の剣でも断ち切ることのできない「真の聖女」としての完全な力を獲得した。
  • 次への影響:現世に戻った後、ナイジェルとの口づけを通じて加護を再付与し、魔王を打倒する基盤が完成した。
転換点:巨大な神剣の顕現と魔獣ナイトメアの完全討伐
  • それ以前の状況:魔王を倒したものの愛用の剣が壊れ、現世では魔族宰相が憑依した魔獣ナイトメアが再び暴れ出していた。
  • 出来事:魔族界から帰還したナイジェルが天へ手を伸ばし、雲間から巨大な光り輝く神剣を召喚して一閃を放った。
  • 変化:再生を繰り返していた魔獣ナイトメアと魔族宰相が跡形もなく消滅した。
  • 次への影響:王都および世界の危機が完全に終息し、平和裏に王位継承の儀が執り行われる結末へと至った。

主人公を中心とした人物関係の変化

ナイジェル
  • 開始時:互いに深く愛し合いながらも、次期国王としての重責と多忙さからすれ違いがちだった新婚夫婦。
  • 主な出来事:魔王によって一度は絆を断ち切られたが、崩壊した地下で口づけを交わし、互いへの揺るぎない愛によって絆を取り戻した。
  • :真の聖女と真の王として対等に並び立ち、共に世界平和を目指して国を治めていく盤石な夫婦。
ドグラス
  • 開始時:古代遺跡の探索にも同行する頼もしい仲間であり、遠慮のない軽口を叩き合う親友。
  • 主な出来事:遺跡からの脱出時に抱きかかえられて王都へ急行し、ファーヴとの因縁やラルフとの絆を乗り越える姿を見守った。
  • 巻末時:王位継承の儀を共に見届け、互いの存在を誇らしく思い合う変わらぬ深い信頼関係。
レティシア
  • 開始時:ベルカイムから式典のために来訪し、気兼ねなくお茶会や軽口を交わす友人。
  • 主な出来事:孤児院で立ち往生していたエリアーヌの手を引き、街の民が寄せる信頼の大きさを気付かせて立ち直らせた。
  • 巻末時:それぞれの国で愛する夫を支える妻同士として、互いの背中を押し合う無二の戦友。

主人公の認識と周囲の評価

主人公自身の認識

エリアーヌ自身は、自らを「料理が好きで、少し天然なところがある普通の女の子」と認識しており、聖女としての責任感からすべてを自分ひとりで解決しようと抱え込みがちであった。魔族界への突入前にも「自分ひとりの力不足で王都を危険に晒した」と自責していたが、レティシアに諭されたことで「自分の力とは周囲の人々と紡いできた絆そのものである」と思い至った。

周囲からの評価
  • ナイジェル:何ものにも代えがたい最愛の伴侶であり、その優しさと正義感によって自分に真の王としての覚悟と力を与えてくれる存在。
  • レティシア:不器用でお人好しすぎるが、その無私の献身ゆえに国境を越えて人々から絶大な信頼を集める本物の聖女。
  • ドグラス:お人好しで危なっかしい面もあるが、絶対に諦めない強い心を持ち、ドラゴンをも惹きつける誇り高き女性。
  • リンチギハムの民衆:王都が戦火に包まれても決して見捨てず、命懸けで守り癒やしてくれる絶対的な希望の象徴。
  • 魔王:当初は「単なる女神の器・付属品」と見下していたが、民衆の祈りと愛の力で己を凌駕した姿を見て、真の王ナイジェルと共に世界を託すに足る相手と認めた。
認識の差が現れた場面
  • 街の避難状況に対する認識:エリアーヌは「自分の結界が破れたせいで民を不安に陥れたのだから、皆一刻も早く街の外へ避難したいはずだ」と考えていたが、実際には民衆やロベールらは「エリアーヌ様とナイジェル様がここにいるのだから、逃げる必要はなく共に戦う」と全幅の信頼を寄せて街に残り続けていた。
  • 魔王との対峙における「真の聖女」の解釈:魔王は「真の聖女とは女神が降臨して人格を奪うための都合の良い器に過ぎない」と嘲笑したが、女神自身は「力を完全に託しても自我を見失わない高潔な魂を持つ者」としてエリアーヌを選んでおり、精神空間で対話したエリアーヌも人格を失うことなく力を受け継いだ。

真の聖女6レビュー
まとめ

登場キャラクター

ベルカイム王国

エリアーヌ

元ベルカイム王国の聖女であり現在はリンチギハム王国の王太子妃を務める。周囲の人々と信頼関係を築くことを大切にする。人々の幸せのために自らの力を尽くす意志を示す。

・所属組織、地位や役職  ベルカイム王国・聖女(元)。リンチギハム王国・王太子妃。

・物語内での具体的な行動や成果  古代遺跡で壁画の解読を行った。街の人々に呼びかけて世界平和の祈りを集める。魔族界で女神と一体化して真の聖女として覚醒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  女神の力を継ぎ真の聖女となった。ナイジェルとともに世界平和への誓いを新たにした。

レティシア

ベルカイム王国の伯爵令嬢であり王太子妃を務める。かつては呪術士として活動していた。クロードに対して深い愛情を注ぐ。

・所属組織、地位や役職  ベルカイム王国・伯爵令嬢(王太子妃)。呪術士。

・物語内での具体的な行動や成果  クロードを危険から遠ざけるため呪いで眠らせた。過去に交戦した毒蛾の上級魔族と再戦する。愛の力を込めた黒い雪の呪いで上級魔族を倒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  過去の怨念を乗り越えて自らの役割を果たした。クロードとの絆をより強固なものにした。

クロード

ベルカイム王国の第一王子を務める。レティシアの夫であり改心を経て成長を見せる。レティシアを命がけで守る決意を持つ。

・所属組織、地位や役職  ベルカイム王国・第一王子。

・物語内での具体的な行動や成果  レティシアとともにリンチギハムの王都へ駆けつけた。孤児院で子供たちの手当てや励ましを行う。レティシアのピンチに駆けつけて彼女を守った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  レティシアの呪いによって一時的に睡眠状態となった。目覚めたあとにレティシアと深い愛を確かめ合う。

カーティス

ベルカイム王国の騎士団長を務める。真面目で誠実な性格を持つ。クロードやレティシアの護衛を担当する。

・所属組織、地位や役職  ベルカイム王国・騎士団長。

・物語内での具体的な行動や成果  レティシアたちの護衛としてリンチギハムへ同行した。ドグラスと稽古を行い戦いに備える。襲来した呪いの攻撃を剣で弾いて二人を守った。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  他国の戦いであっても真摯に警備と護衛の責任を果たした。

リンチギハム王国

ナイジェル・リンチギハム

リンチギハム王国の第一王子を務める。世界平和を実現するという強い理想を抱く。エリアーヌを深く愛しともに戦う。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・第一王子(後に国王)。

・物語内での具体的な行動や成果  魔族界へ乗り込み魔王と交戦した。エリアーヌとの口づけを通じて失われた加護を取り戻す。神剣を召喚して魔獣ナイトメアを討伐した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  父王から王冠を授かり新国王への即位を果たした。民の前で世界平和の実現を宣言した。

リンチギハム国王

リンチギハム王国の最高統治者を務める。ナイジェルやセシリーの父親に該当する。民と家族を深く慈しむ。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・国王。

・物語内での具体的な行動や成果  王城で騎士や兵士たちに出陣の号令をかけた。戦場へ行こうとするセシリーの決意を受け止める。王位継承の儀にてナイジェルへ王冠を授与した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  王位をナイジェルへ譲位した。

ヴィンセント

「氷の公爵」の異名を持つ公爵を務める。ナイジェルの学院時代からの親友に該当する。冷静だが熱い正義感を秘める。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・公爵(領主)。

・物語内での具体的な行動や成果  宝物庫で氷の魔剣を入手した。孤児の少年バリーを身を挺して魔法弾から庇う。覚醒させた業炎の魔剣で上級魔族シアドを倒した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  自らの使命を自覚して大切な日常を守り抜いた。

マリア(ゲルト・リンチギハム)

リンチギハム王国の第二王子を務める。マリアと名乗り騎士として活動する。繊細さと高い剣技を併せ持つ。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・第二王子。騎士団第一隊隊長。

・物語内での具体的な行動や成果  宝物庫の異常をナイジェルへ報告した。城に迫る魔族の群れと交戦を開始する。巨大な魔獣ナイトメアの炎弾を剣圧で弾き飛ばした。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  セシリーの成長に触れて自らも騎士として戦い抜いた。

セシリー

リンチギハム王国の第一王女を務める。光の聖女としての力を秘める。エリアーヌを実の姉のように慕う。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・第一王女。光の聖女。

・物語内での具体的な行動や成果  宝物庫の前で魔王の悪しき魔力を必死に抑え込んだ。動揺する騎士たちを王女として鼓舞する。神聖な光を解き放ち理性を失ったラルフを正気に戻した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  聖女の能力が完全に覚醒した。ラルフの声が日常的に聞こえるようになる。

騎士たち

リンチギハム王国の防衛と治安維持を担う集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・騎士。

・物語内での具体的な行動や成果  襲来した魔族の大群と交戦した。ビラ配りや避難の誘導作業を行う。王位継承の儀を見守り歓声をあげた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  国の防衛と復興支援に尽力した。

アビー

リンチギハム王宮に仕える侍女を務める。眼鏡を着用している。エリアーヌを心身両面から温かく支える。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・侍女。

・物語内での具体的な行動や成果  落ち込むエリアーヌに朝食を準備した。部屋で一緒に食事を摂り彼女を元気づける。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  エリアーヌにとってかけがえのない相談相手として寄り添った。

ロベール

リンチギハム王国の魔法研究所で所長を務める人物に該当する。眼鏡をかけている。研究に対して熱心な姿勢を見せる。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・魔法研究所所長。

・物語内での具体的な行動や成果  エリアーヌと出会い上級ポーションの量産化に成功した。量産した上級ポーションの無償配布を決定する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  貴重な薬品の提供を通じて復興と治療に大きく貢献した。

魔法研究所の職員たち

リンチギハム王国の魔法研究所に所属する研究者たちの集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・魔法研究所職員。

・物語内での具体的な行動や成果  上級ポーションの量産化に向けて研究を重ねた。無償配布用の薬品を大量に準備する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  研究成果を通じて王国の戦いと復興を裏から支えた。

アドルフ

リンチギハム王国の第一騎士団長を務める。国王に強い忠誠を誓う。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・第一騎士団長。

・物語内での具体的な行動や成果  国王の号令を受けて騎士たちへ出陣の合図を送った。出陣しようとする国王を制止して護衛を配置する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  騎士団の指揮官として防衛戦を果敢に率いた。

王妃

ナイジェルやセシリーの母親に該当する。ナイジェルが幼い頃に故人となっている。優しい思慮深さを持つ。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王国・王妃(故人)。

・物語内での具体的な行動や成果  イジメを止めて怪我をした幼いナイジェルを優しく諭した。お腹の中に新しい命が宿ったことをナイジェルへ伝える。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  ナイジェルへ手の届く範囲の大切なものを守る教えを残した。

精霊(精霊の村)

フィリップ

精霊の村を統括する精霊王を務める。少年の姿を取る。長年の経験と知識を保有する。

・所属組織、地位や役職  精霊の村・精霊王。

・物語内での具体的な行動や成果  ヴィンセントとともに王都へ駆けつけた。古代遺跡の壁画にあった魔族界の存在を解説する。傷ついたヴィンセントへ治癒魔法を施した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  精霊の代表として新国王の王位継承の儀に参加した。

魔族

シアド

魔導銃を操る若い上級魔族に該当する。面倒くさがりな性格を持つ。勝てる戦いしか好まない。

・所属組織、地位や役職  魔族・上級魔族。

・物語内での具体的な行動や成果  王城の前でエリアーヌたちの足止めを行った。魔導銃を捨てて本気の魔法陣を展開する。業炎の魔剣を携えたヴィンセントの攻撃を受けて消滅した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  本気を出してヴィンセントを追い詰めたが敗れ去った。

魔族たち

魔王の命を受けて人々の世界へ侵攻する軍勢に該当する。

・所属組織、地位や役職  魔族・兵士。

・物語内での具体的な行動や成果  結界が消えた王都の各地へ召喚された。街や城内で騎士たちと激しい戦闘を展開する。魔王の消滅に伴い消去された。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  王都全体へ恐怖と混乱をもたらした。

毒蛾の魔族

背中に大きな羽を持つ女性型の上級魔族に該当する。レティシアへ激しい怨念を抱く。

・所属組織、地位や役職  魔族・上級魔族。

・物語内での具体的な行動や成果  シアドの救援に現れてレティシアを狙った。レティシアを住宅街へ誘い出して一対一の勝負を挑む。レティシアの放つ黒い雪の呪いを浴びて消滅した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  顔を崩された恨みからレティシアへの復讐に執着した。

魔王

魔族の頂点に君臨する統治者に該当する。妖艶な女性の姿を取る。圧倒的な戦闘力を誇る。

・所属組織、地位や役職  魔族・魔王。

・物語内での具体的な行動や成果  神剣の封印を破り完全復活を果たした。エリアーヌとナイジェルの絆を剣で一時的に断ち切る。復活したナイジェルの一閃を受けて敗北を受け入れた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  ナイジェルを真の王と認めて消滅した。

魔族宰相

かつて魔王に喰われたのち魂の状態で生き残っていた魔族に該当する。魔王へ強い忠誠を誓う。

・所属組織、地位や役職  魔族・宰相。

・物語内での具体的な行動や成果  魔族界へ侵入したエリアーヌたちを足止めした。魔獣ナイトメアの遺体に合体して再暴走させる。神剣を握るナイジェルの一撃により完全に滅ぼされた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  執念深く魔王の復活と侵攻を画策し続けた。

ドラゴン・神獣・魔獣

ドグラス

人間に擬態して暮らすドラゴンでありエリアーヌの友人。誇り高く豪快な性格を持つ。

・所属組織、地位や役職  ドラゴン。

・物語内での具体的な行動や成果  エリアーヌとともに古代遺跡で壁画を解読した。エリアーヌを抱えて崩壊する遺跡から走って脱出する。竜の騎士となって魔獣ナイトメアへ突撃した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  ナイトメアの心臓を貫く活躍を見せた。

ラルフ

リンチギハム王宮で飼育されている神獣フェンリル。人間の言葉を理解する。セシリーと深い絆で結ばれる。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム王室・ペット(神獣フェンリル)。

・物語内での具体的な行動や成果  宝物庫の前で迫る魔族を吹き飛ばした。本能を解放して黄金の姿となりナイトメアを攻撃する。セシリーの光魔法を受けて正気を取り戻した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  セシリーの能力覚醒により声が常に届くようになる。

魔獣ナイトメア

大昔に魔王とともに戦った巨大な馬の姿をした魔獣に該当する。黒い体と静かな炎のたてがみを持つ。

・所属組織、地位や役職  魔獣。

・物語内での具体的な行動や成果  王都の中心に突如出現して街を破壊した。ドグラスとラルフの連携攻撃を受けて倒れる。神剣を手にしたナイジェルの一撃で完全に消滅した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  魔王の残滓を吸収して目覚めた古代の兵器。

その他(神・集団・街の人物等)

リンチギハムの民たち

リンチギハム王国の首都で暮らす住民たちの集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム・住民。

・物語内での具体的な行動や成果  エリアーヌの呼びかけに応じて世界平和の祈りを捧げた。魔族界へ通じる巨大な扉を出現させる。戦後に一致団結して街の復興を完遂させた。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  絆の力で国の危機を乗り越えた。

孤児院の子どもたち

街の孤児院で暮らす子どもたちの集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  孤児院・子ども。

・物語内での具体的な行動や成果  戦いで傷を負ったがエリアーヌの広域治癒魔法で全快した。レティシアの交流を受けて笑顔を取り戻す。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  支援を受けて元気に過ごした。

バリー

街の孤児院で暮らすマセた性格の男の子に該当する。

・所属組織、地位や役職  孤児院・子ども。

・物語内での具体的な行動や成果  孤児院を訪れたレティシアへ軽口を叩いた。瓦礫の死角に取り残されたがヴィンセントに庇われる。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  ヴィンセントの庇護により無事に生還した。

孤児院の職員

孤児院で子どもたちの世話を担当する大人に該当する。

・所属組織、地位や役職  孤児院・職員。

・物語内での具体的な行動や成果  軽口を叩くバリーを注意した。傷ついた子どもたちの看護にあたる。保護されたバリーの無事を涙を流して喜んだ。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  子どもたちの安全確保に尽力した。

母親

かつてバルトゥルの部下に囚われていた経験を持つ女性に該当する。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム・住民。

・物語内での具体的な行動や成果  広場に登場したエリアーヌへ温かく声をかけた。当時の救出に対する感謝の気持ちを伝える。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  エリアーヌへの強い信頼とファン意識を持ち続けた。

男の子

母親とともに暮らす少年に該当する。エリアーヌにあこがれを抱く。

・所属組織、地位や役職  リンチギハム・住民。

・物語内での具体的な行動や成果  エリアーヌに対して元気に挨拶を行った。大人になったら聖女のようにカッコよくなると宣言する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  元気に成長する姿をエリアーヌへ見せた。

冒険者たち

街の治安維持や情報伝達を補佐する冒険者たちの集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  冒険者。

・物語内での具体的な行動や成果  祈りの情報を王都中に広めるビラ配りを行った。街の中での情報伝達を支援する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  王都の協力体制構築に貢献した。

女神

聖女たちへ力を与える神格的存在に該当する。

・所属組織、地位や役職  神。

・物語内での具体的な行動や成果  白い空間でエリアーヌと対話を行った。真の聖女の真実を伝え手を取り合って一体化する。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  エリアーヌへすべての力を託して一体となった。

イジめっ子たち

幼少期のナイジェルが街で見かけた質の悪い貴族の少年たちの集団に該当する。

・所属組織、地位や役職  貴族の子供。

・物語内での具体的な行動や成果  貧しい少年を囲んで不当にいじめていた。仲裁に入ったナイジェルの頬にかすり傷を負わせる。正体を知り深く謝罪した。

・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項  反省して自らの行為を改めた。

(PR)よろしければ上のサイトから購入して頂けると幸いです。

真の聖女6レビュー
まとめ

展開まとめ

プロローグ

幼き日の誓いと平和への理想

六歳のナイジェルは、父王から将来どのような王になりたいか問われ、世界平和を実現したいと無邪気に答えた。父王から正義を貫くことの難しさとそれに伴う争いの現実を諭されたものの、ナイジェルは愛用の剣を掲げ、悪しき者から皆を守って世界を平和にすると誓った。

第一話

古代遺跡の探索と壁画の解読

時の牢獄に取り残されたファーヴとシルヴィを救う手がかりを求め、エリアーヌとドグラスは地下の古代遺跡を訪れた。崩れやすい遺跡の奥深くで巨大な壁画を発見したドグラスが古代文字を読み解いた結果、かつて魔王が世界を脅かした歴史や、始まりの聖女が人々との絆を力にして魔王を封印した事実、そして真の聖女に関する謎の記述が判明した。

神剣の異変と王都結界の消失

リンチギハムの王城では、間近に迫った王位継承の儀に向けてヴィンセントやフィリップが到着する中、神剣を保管する宝物庫から黒いモヤが漏れ出していた。セシリーの浄化も追いつかず、駆けつけたナイジェルの頭の中に突如として魔王の声が響き渡り、絆を断ち切るとの宣告と共に王都を守っていた結界が消失した。

第二話

遺跡の崩壊と王都への急行

落雷と共に古代遺跡が崩壊を始めたため、ドグラスに抱えられたエリアーヌは間一髪で地上へと脱出した。王都の結界が消失し邪悪な魔力が満ちていることを感知した二人は、事態を打開するためドグラスの俊足で王都へと急行した。

上級魔族シアドの迎撃とベルカイム組の加勢

王都の城前で足止めを図る上級魔族シアドと対峙したドグラスは、竜の騎士の姿となって大群の魔族を圧倒した。そこへ王都を訪れていたレティシア、クロード、カーティスが駆けつけて加勢したものの、時間を稼ぎ終えたシアドは別のフード姿の上級魔族と共に空へと飛び去った。

玉座の間での対峙と魔王の逃走

王城の玉座の間へ駆けつけたナイジェルとヴィンセントは、実体化を果たした魔王と交戦した。ヴィンセントの剣を粉砕して迫る魔王に対し、駆けつけたエリアーヌの加護を受けたナイジェルが応戦したものの、魔王の剣によって二人の絆が断ち切られて加護を奪われた。魔王は王都の上空に魔族界へ通じる巨大な扉を開き、完全復活を遂げるためその先へと姿を消した。

第三話

民の信頼と絆の確信

魔王が完全覚醒する前に魔族界へ乗り込む方針を固めたものの、突入手段が見つからずエリアーヌは苦悩した。しかし孤児院でレティシアに諭され、危機的状況にあっても誰一人逃げ出さず自らを信じ続ける街の人々の温かさに触れたエリアーヌは、古代遺跡の壁画にあった絆こそが扉を開く鍵であると直感した。

祈りの共鳴と神聖な扉の出現

エリアーヌの提案を受け、ドグラスやラルフ、王都の民が一斉に世界平和を願って祈りを捧げた。その祈りが集まることで街全体が神々しい光に包まれ、噴水広場に魔族界へと繋がる清廉な巨大扉が出現した。

二人だけの出立と王都防衛の託送

出現した扉は神聖な魔力を持つエリアーヌとナイジェルしか通過できないことが判明したため、二人は魔王を討つべく魔族界へ乗り込む決意を固めた。ドグラス、ヴィンセント、フィリップ、セシリー、ラルフ、レティシア、クロードらは、二人が背後を憂うことなく戦えるよう、王都の防衛を誓って送り出した。

第四話

魔族界の潜入と王都への襲撃

魔族界の城へ足を踏み入れたエリアーヌとナイジェルの前に、魂だけとなった魔族宰相が現れ魔族を召喚して妨害を図った。一方、現世の王都にも再び大量の魔族が解き放たれ、国王の号令のもとでマリアや騎士団、セシリーとラルフが出陣した。

レティシアの決意と単独行動

クロードを危険から遠ざけるため呪いで眠らせたレティシアは、自らを執拗に呼ぶ毒蛾の上級魔族の気配を察知した。自らの過去と決着をつけるため、レティシアは制止するカーティスを振り切って一人戦場へと駆け出した。

魔獣ナイトメアの顕現とドグラスの迎撃

街中でシアドと交戦していたヴィンセントとドグラスの前に、魔王の残滓を吸収して目覚めた巨大な魔獣ナイトメアが出現した。ドグラスはシアドの足止めをヴィンセントに託し、自らは竜の騎士となってナイトメアの討伐へと向かった。

セシリーの号令とマリアの奮戦

ナイトメアの威容に騎士たちが戦意を失いかける中、ラルフに乗ったセシリーが第一王女として民を守るよう命じた。妹の気高い姿に心を打たれたマリアが炎弾を切り裂いて騎士たちを鼓舞し、戦場に駆けつけたドグラスがナイトメアへ突撃した。

愛の雪と上級魔族の消滅

かつて倒したはずの毒蛾の上級魔族と対峙したレティシアは、追いついたクロードとカーティスに窮地を救われた。クロードを愚弄された怒りと彼への深い愛を力に変えたレティシアは、黒い雪のような呪いを降らせて上級魔族を完全に消滅させた。

魔王の完全復活と絶望の刃

魔族界では、ナイジェルが魔王の眠る膜を切り裂いたものの、魔王は完全復活を遂げてしまった。魔王が振るった剣の一閃により、エリアーヌとナイジェルの絆は完全に断ち切られ、加護を失ったナイジェルは床へと吹き飛ばされた。

第五話

ヴィンセントの覚醒とシアドの討伐

魔導銃を捨てて本気を出したシアドの猛攻に対し、ヴィンセントは孤児の少年バリーを庇って致命傷を負った。しかし大切な日常を守りたいという強い意志がエリアーヌの加護と共鳴し、手にした魔剣が業炎の魔剣へと覚醒したヴィンセントは、シアドを一刀両断して消滅させた。

ラルフの野性とセシリーの力

ナイトメアに苦戦するドグラスを救うため、ラルフはフェンリル本来の獰猛な本能を解放して黄金の獣となり、ナイトメアを圧倒した。ドグラスの一撃でナイトメアを撃破したものの、理性を失ったラルフをドグラスは友ゆえに討つことができず窮地に陥ったが、駆けつけたセシリーが放った神聖な光によってラルフは正気を取り戻した。

真の聖女の真実と奈落への転落

魔族界で魔王と対峙するエリアーヌに対し、魔王は真の聖女とは女神が降臨するための器に過ぎず、器となれば人格を失うと告げた。エリアーヌが屈せず立ち向かうと、魔王の一撃によって城が崩壊し、聖女の力を封じられたエリアーヌはナイジェルと共に奈落へと落下した。

女神との一体化と真の覚醒

落下の中で意識を失ったエリアーヌは、白い空間で女神と対面した。女神から真の聖女とは力をすべて託される存在であり、強固な絆で結ばれた証であると告げられたエリアーヌは、女神の手を取って一体化し、真の聖女として覚醒した。

第六話

誓いの口づけと絆の再生

地下の崩壊跡で目を覚ましたエリアーヌはナイジェルの傷を癒したものの、魔王に断たれた二人の絆は戻っていなかった。ナイジェルがエリアーヌに深い愛を込めて口づけを交わすと、二人の絆は瞬時に復活し、ナイジェルの身に再び聖女の力が宿った。

真の王の勝利と魔王の消滅

現れた魔王に対し、王都の人々の祈りと絆を背負ったナイジェルが神速の剣撃を繰り出した。魔王はナイジェルを真の王と認めて微笑みを浮かべ、世界平和の祈りを託して光の粒子となって消滅した。

神剣の顕現と魔獣の完全消滅

逃走した魔族宰相が王都に倒れていたナイトメアへ憑依し復活させた。魔族界から帰還したナイジェルが天へ手を掲げると、雲間から光り輝く巨大な神剣が顕現し、ナイジェルの一閃によってナイトメアは完全に消滅した。

エピローグ 真の王である僕は

復興の歩みと王位継承の儀

戦火を乗り越えて速やかに復興を遂げたリンチギハムの王城で、延期されていた王位継承の儀が執り行われた。エリアーヌと互いの愛と支え合いを確かめ合ったナイジェルは、父王から王冠を授かり、仲間や民が見守る中で世界平和を実現すると誓った。

書き下ろしSS ナイジェルが守るべきもの

母の訓戒と小さな責任

学院入学前の幼いナイジェルは、街で虐められていた平民の少年を助けて頬に怪我を負った。母である王妃は手紙を破棄して不問に付し、他者の責任を背負いすぎる息子に対し、まずは手の届く範囲の大切なものを守るよう優しく諭した。

新しい命の胎動と見出した答え

数日後に王妃が倒れたとの急報を受け、駆けつけたナイジェルは、母の胎内に妹が宿ったことを知らされた。母のお腹に触れて命の重みを実感したナイジェルは、自分が守るべきものは人々が夢見る幸せな未来であると確信した。

電子版特典書き下ろしショートストーリー「カードゲームで無双する聖女」

カードゲームの対決とセシリーの快勝

ベルカイムで流行しているカードゲームをすることになったエリアーヌ、ナイジェル、ドグラスであったが、感情が顔に出やすいエリアーヌは三連敗を喫した。そこへ参加したセシリーが終始笑顔のまま巧みな立ち回りでドグラスを圧倒し、見事な大逆転勝利を収めた。

真の聖女6レビュー
まとめ

Share this content:

コメント

タイトルとURLをコピーしました