漫画【俺レベ】「俺だけレベルアップな件 22」感想・ネタバレ

物語の概要

ジャンル：
韓国発のコミック・バトルアクションである。ハンターと呼ばれる存在が立ち向かうゲートとダンジョンを舞台に、主人公の成長と戦闘を描く作品である。
内容紹介：
牙の君主との激闘が展開される中、人類最弱と称されるE級ハンター水篠旬は、ハンタース・白虎・死神らおよび日本の精鋭ギルドの参戦を得る。しかしながら力の差は明白であり、戦況はトーマス・アンドレを追い詰めていく。そんな中、「［プレイヤー］が死亡しました──。」という衝撃のシステムメッセージが表示される。果たして水篠旬は間に合うのか、そして戦いの結末は如何に――。

主要キャラクター

水篠旬（みずしのしゅん）：本作の主人公。E級ハンターでありながら、ある二重ダンジョンで特殊能力「レベルアップ」を得た者である。母の病を治すという目的を抱き戦いに身を投じる。
トーマス・アンドレ：強大な戦力を誇るハンターの一人。牙の君主との戦いにおいて中心的な戦闘を担う人物である。旬との関係性や戦略的な動きが物語におけるキーとなる。
牙の君主：敵対者であり、非常に高い実力を持つ君主クラスの存在。トーマスとの戦いにおいて旬たちの前に立ち塞がる強敵である。戦力・圧力の象徴となるキャラクターである。

物語の特徴

本巻の見どころは、シリーズの中でも特に戦闘の激化と緊迫感が増している点である。単なる力比べではなく、「プレイヤー」というシステムの要素が死亡という危機をもたらすことで、世界観のルールが翻って見える衝撃がある。また、旬を中心とした仲間との連携、助けが間に合うかという時間的緊張、そして強敵・牙の君主との対立構造が、読者に強い引き込みをもたらす構成となっている。さらに、作画・演出の迫力とスケール感がこれまでより一層高められており、戦闘シーンや敵の描写において、シリーズの戦闘コミックとしての魅せ場が多数含まれている。

書籍情報

俺だけレベルアップな件　22
（ハングル語: 나 혼자만 레벨업、英語: Solo Leveling）
作画:#DUBU(REDICE STUDIO)　氏
原作:#Chugong 氏
脚色:#h-goon 氏
出版社：KADOKAWA
発売日：2025年9月22日
ISBN：9784046851413
アニメ化:第1期：2024年1～3月放送、第2期：2025年1～3月放

俺だけレベルアップな件 22

posted with ヨメレバ

DUBU（REDICE STUDIO）/Chugong/h-goon KADOKAWA 2025年09月22日頃

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あらすじ・内容

[プレイヤー]が死亡しました──。
トーマス・アンドレと牙の君主の戦闘が激化する中、ハンタース・白虎・死神と日本の精鋭ギルドも集結。しかし、あまりに歴然とした力の差になかなか加勢できずにいた。そうしている間にも、劣勢となり追い詰められてしまうトーマス。果たして、水篠は間に合うのか…！？超人気クエストストーリー第22巻！！

俺だけレベルアップな件 22

感想

読み終えて、まず最初に感じたのは、物語の急展開と深まる謎に対する驚きだった。まさか主人公である旬が死亡するなんて、想像もしていなかった。その展開から、時間遡行のような物語になるのかと予想したが、そうではなかった。影の君主とは一体何者なのか。危険度が指数関数的に増していく状況に、ただただ圧倒されるばかりだ。

S級ハンターやA級ハンターですら、君主たちの前ではまるで雑魚のように感じてしまう。その圧倒的な力の差は、読んでいるこちらにもひしひしと伝わってくる。トーマス・アンドレと牙の君主の戦闘は、まさに手に汗握る展開だった。
劣勢に追い詰められていくトーマスを、旬は果たして救うことができるのか。死んだはずの旬の時間遡行にはページをめくる手が止まらなかった。

この作品の魅力は、単なる戦闘シーンの迫力だけではない。日常パートとの緩急、そして登場人物たちの人間関係も、物語を深く彩っている。特に、旬の成長と変化は、読者を引き込む大きな要素だと思う。しかし、今回の巻では、その成長が試されるような、予想外の展開が待ち受けていた。

謎が深まるばかりで、今後の展開が全く読めない。影の君主の正体、そして旬がどのようにして復活を遂げるのか。次巻が待ち遠しくて仕方がない。この作品は、読者を飽きさせない、常に新しい驚きを与えてくれる。まさに、目が離せないクエストストーリーだと言えるだろう。

最後までお読み頂きありがとうございます。

俺だけレベルアップな件 22

posted with ヨメレバ

DUBU（REDICE STUDIO）/Chugong/h-goon KADOKAWA 2025年09月22日頃

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登場キャラクター

日本ハンター協会

水篠旬

影の支配者であり、本作の中心人物。三人の君主と同時に戦い、死亡と蘇生を経て過去へ戻った。
・所属組織、地位や役職
　日本ハンター協会・S級ハンター。影の支配者。
・物語内での具体的な行動や成果
　三人の君主を同時に迎え撃ち、蟲の王を討伐した。酷寒に致命傷を与えたが、獣の王の一撃で死亡した。その後、黒い心臓により蘇生し、過去に回帰した。協会に規則変更を提案し、後藤会長と再び接触した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　国家権力級を超える魔力を示し、世界の再起動を迫られる存在となった。

影の兵団

カイセル

黒い竜として召喚された存在。獣の王に噛みつき、旬の戦場入りを助けた。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・黒竜。
・物語内での具体的な行動や成果
　獣の王に攻撃し、旬の介入を援護した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　短い登場ながら戦局の転換を作った。

ベル

旬に忠誠を誓う元帥級兵士であり、感情を露わにした。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・元帥級兵士。
・物語内での具体的な行動や成果
　蟲の王の攻撃を打ち破り、旬に跪いた。捕らえられ危機に陥ったが、旬に救われた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　君主から破壊の化身と呼ばれる存在であることが示された。

イグリット

旬の初期からの影兵であり、忠誠心が強い騎士の姿を持つ。酷寒への対抗に投入された。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・騎士。
・物語内での具体的な行動や成果
　酷寒の氷結結界に閉じ込められたが、後に結界を打ち破って戦線に復帰した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　旬の側近として戦場ごとに必ず参戦し、安定した力を示す。

アイアン

影兵団の巨躯を誇る戦士。イグリットと共に酷寒への防衛戦に参加した。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・巨戦士。
・物語内での具体的な行動や成果
　酷寒の結界に封じられたが、影兵団の反撃と共に脱出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　旬の命令に従い常に前線で戦う存在である。

タンク

影兵団に属する獣型兵士。獣の王の迎撃を命じられた。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・獣型兵士。
・物語内での具体的な行動や成果
　ガーナと共に獣の王の抑え役を担った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　攻撃力より防御に秀で、戦線維持に寄与した。

ガーナ

獣の王に差し向けられた影兵士。タンクと共闘して迎撃を担った。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団。
・物語内での具体的な行動や成果
　獣の王を押さえ込む役割を命じられた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　短時間ながら旬の戦術に組み込まれた。

グリード

影の兵団の一体。蟲の王に向けられた部隊の中核を担った。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団。
・物語内での具体的な行動や成果
　氷結で封じられていたが、ベルの叫びに応じて脱出した。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　影兵団の中でも復活後の動きが印象的に描かれた。

キバ

狼型の影兵であり、旬の古参兵。酷寒の結界から解放され戦闘に復帰した。
・所属組織、地位や役職
　影の兵団・狼型兵士。
・物語内での具体的な行動や成果
　酷寒の氷結から脱出し、再び戦場に加わった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　古参の兵として安定した戦力を維持している。

国家権力級・各国ハンター

トーマス・アンドレ

国家権力級ハンターであり、剛力を誇る存在。獣の王と正面から戦ったが、再生能力の前に押し込まれた。
・所属組織、地位や役職
　アメリカ所属・国家権力級ハンター。
・物語内での具体的な行動や成果
　重力攻撃を受け止め、首を折ることに成功した。しかし再生した獣の王に敗北寸前に追い込まれた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　奮戦で周囲を鼓舞したが、最終的に救援が必要な状態に陥った。

レナート

ドイツのS級ハンターであり、トーマスを守るため参戦した。恐怖を感じながらも戦場から退くことを拒んだ。
・所属組織、地位や役職
　ドイツ所属・S級ハンター。
・物語内での具体的な行動や成果
　獣の王に恐怖を覚えながらも援護に動いた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　短時間の戦闘で大きな戦果はなかったが、勇気を示した。

日本ハンター協会

後藤会長

日本ハンター協会の会長。旬の突飛な提案を聞き入れ、その力を認めた。
・所属組織、地位や役職
　日本ハンター協会・会長。
・物語内での具体的な行動や成果
　旬の規則変更提案に対応した。死んだはずの人物として旬に再会され、幻想崩壊の引き金となった。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　再び旬の前に現れたことで、虚構世界の正体が暴かれた。

道門

S級ハンターであり、旬に疑念を抱いた。隠密スキルの未報告を追及したが、圧倒された。
・所属組織、地位や役職
　日本所属・S級ハンター。
・物語内での具体的な行動や成果
　旬に武器を奪われ警告を受けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　旬の優位を示す比較対象として登場した。

白虎ギルド

白川

白虎ギルドのリーダーであり、現場に駆けつけたが獣の王に圧倒され変身を解いた。
・所属組織、地位や役職
　白虎ギルド・リーダー。
・物語内での具体的な行動や成果
　参戦したが恐怖に屈し戦えなかった。避難を優先するように指示を受けた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　圧倒的存在を前に無力さを露呈した。

君主勢力

獣の王

圧倒的な力と再生能力を持つ君主。戦いを楽しむ姿勢を見せた。
・所属組織、地位や役職
　君主・獣の王。
・物語内での具体的な行動や成果
　トーマスを圧倒し、ベルを捕らえて旬を追い詰めた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　戦場の中心的脅威として存在感を示した。

酷寒の君主

氷を操る冷徹な君主であり、旬を死に追いやった。
・所属組織、地位や役職
　君主・酷寒の支配者。
・物語内での具体的な行動や成果
　氷結と霊体化で旬を封じ、致命傷を与えた。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　旬の不完全さを指摘し、冷静に優位を保った。

蟲の王（疫病の君主）

虫と疫病を操る君主。死体兵を操り旬を苦しめた。
・所属組織、地位や役職
　君主・疫病の支配者。
・物語内での具体的な行動や成果
　死体を召喚し、ベルを捕らえたが、最終的に旬に倒された。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　死亡し、旬に経験値を与えた。

アスボーン（影の君主）

影の君主であり、旬の前に現れた。彼は旬の存在の根幹に関わる。
・所属組織、地位や役職
　影の君主。
・物語内での具体的な行動や成果
　永遠の安息を示し、旬に選択を迫った。
・地位の変化、昇進、影響力、特筆事項
　旬自身の歴史や存在と結びつく存在として描かれた。

展開まとめ

第157話

最上の到着と状況把握
国家権力級ハンターのトーマス・アンドレが正体不明のモンスターと戦っていた。報告を受けた最上も現場付近に駆けつけ、避難状況と白虎ギルド、死神ギルドが制圧に参加していることを確認した。最上は架南島レイド以上の存在を感じ取り、警戒を強めた。

獣の王との初撃の応酬
トーマスは獣の王を殴り飛ばしたが、相手は全く動じず腹部へ突進した。耐えたトーマスは獣の王を地面に叩きつけたが、蹴りで空中に吹き飛ばされた。笑みを浮かべる獣の王に対抗し、トーマスは強化を用いた。

白虎ギルドの到着
白川率いる白虎ギルドが現場に到着した。メンバーはゴリアテに鎧を纏ったトーマスを重ねて応援したが、トーマスは避難を優先するよう告げた。白川は変身を試みたが、圧倒的な獣の王の存在感により本能が怯え、変身を解くしかなかった。

重力操作と激しい攻防
獣の王は重力を操って自動車を浮かせトーマスにぶつけた。だがトーマスは隙間から支配者の手で獣の王を引き寄せ、地面に叩きつけ連打を浴びせた。一見優勢に見えたが、不安感は拭えなかった。

獣の王の反撃と変貌
獣の王はトーマスの拳を握り潰し、全身を白い体毛に覆われながら爪で斬りつけた。トーマスの影から現れた蟻が攻撃を止めようとしたが引き裂かれてしまった。力尽き膝をついたトーマスは頭を掴まれ、力比べを挑まれた。

首折りと再生
トーマスは咄嗟に鎧を脱ぎ捨て、背後から首を折ることに成功した。しかし獣の王はすぐに再生し、トーマスを地面に叩きつけた。飢えを口にする獣の王はさらなる脅威を示した。

レナートの参戦
その時、突如として獣の王の頬に衝撃が走り、吹き飛ばされた。トーマスを守るため、ドイツのハンター、レナートが戦場に参戦したのである。

第158話

レナートの参戦と恐怖
獣の王を前にすると鳥肌が立ち、レナートはトーマスに逃げろと言われたが、ハンターとして退くつもりはなかった。無様に生き延びるくらいなら潔く死ぬと意識を保とうとしたが、獣の王の牙が迫る瞬間に恐怖が襲い、身がすくんだ。

黒い竜カイセルの介入
そのとき、横から真っ黒い竜カイセルが現れて獣の王に噛みついた。獣の王はカイセルを爪で切り裂きつつ笑みを浮かべたが、その背後から旬の蹴りが入り、獣の王は地面にめり込んだ。旬は着地するとレナートの脇に寄り、トーマスを安全な場所へ運ぶよう指示した。

獣の王の嗅覚と措置
獣の王は起き上がり、影のあいつの匂いが混じっていると指摘した。旬は凄まじい殺気を感じ取り、相手が一人ではないことを悟った。

設計者と君主の関係が示唆される
獣の王に人間の体でここまで上位の力を引き出せた理由を問うと、酷寒が姿を現し、影の君主と設計者が長い取引を続けていたため設計者が何らかの方法を見つけ出したのだろうと語られた。

虫の王・疫病の君主の出現
地面から虫の王である疫病の君主が現れ、君主の味を一度試してみたかったと宣言した。これにより旬は三人の君主と対峙することになった。

旬の指揮と影の兵団の配置
旬は影の軍団を呼び、酷寒にはイグリットとアイアンを、獣の王にはタンクとガーナを、虫の王にはグリードとベルをそれぞれ向かわせた。旬自身は前線で防ぎ続けた。

酷寒の氷結と戦況の厳しさ
酷寒のブレスにより影の兵士達は凍りつき、寄せ集めの集団であるためその氷の牢獄から一歩も動けなくなった。酷寒は旬に対して、旬が影の君主の力を完全に吸収できていないことを指摘し、偉大な影の君主であっても他の君主を無視すべきではないと警告した。

決意と対峙の継続
旬は左手にまとわり付く氷を粉砕し、酷寒に向けて短剣を突きつけてお前だけは必ず殺すと宣言した。三君主との対峙は激烈さを増し、戦闘は次の段階へと移っていった。

第159話

酷寒と蟲の王の眷属召喚
酷寒はアイスゴーレムを、蟲の王は昆虫に操られた人間の死体を召喚し、旬に襲いかからせた。死体で足止めし、ゴーレムで叩く作戦だったが、旬は即座に抜け出し酷寒を狙った。そこへ獣の王が割り込み、旬はその腕を斬り落とした。

ベルの登場と忠誠
三人の君主を相手にため息を漏らす旬の前に、ベルが現れた。酷寒は影兵士が結界を破ったことに驚愕し、獣の王は影の君主の元帥級兵士を破壊の化身と呼んだ。蟲の王がベルに躾を与えようと巨大な手を召喚したが、激怒したベルは切り裂いて突破し、旬に跪いた。旬の強さに心酔するベルと共に死体をさばいた。

旬の苦戦とベルの捕縛
隙を突かれた旬はビルに投げ飛ばされ、頭上から氷の槍が降り注いだ。旬は短剣で弾き返しつつ酷寒の胸を刺した。酷寒が人間にやられたことに動揺する中、旬はお前は生きて帰れないと告げ、さらに追い詰めた。だが背後から獣の王に斬られ、重傷を負い血を吐いた。ベルは動揺し、蟲の王ケレシャに捕らえられた。

影の軍勢の反撃と旬の復活
ベルの叫びに応え、グリードが氷漬けから脱出した。続いてイグリットやキバらも酷寒の結界を打ち破り始めた。酷寒は旬の傷の深さから優勢を確信していたが、旬は笑みを浮かべ状態の回復を使い、再び立ち上がったのである。

第160話

世界が見守る戦い
ニューヨーク、ロンドン、上海、パリを含む世界各地の人々は、旬と君主達の戦いを固唾をのんで見守っていた。現地のレナートや白川をはじめとするハンター達も、旬の力に圧倒されていた。

蟲の王との決着
旬は影の兵士達を差し向け、蟲の王の背後に回り込み、設計者が予言した炎の柱について触れつつも、虫の王を切り裂いた。劇毒もカンディアルの祝福により効かず、最後は細切れにされ、疫病の君主は旬の闇に魅了されながら死を迎えた。これにより旬のレベルはさらに上昇した。

死神ギルドの逡巡
三十分前から死神ギルドの精鋭暗殺部隊は一斉射撃の準備を整えていた。しかし黒須は状況の異常さに割り込む判断を下せずにいた。そこへ現れた謎の男に見守るよう告げられ、集まったハンター達もただ事態の推移を見守った。

酷寒の動揺と獣の王の冷笑
酷寒は、まだ影の君主の力を使いこなせない旬に最強の君主を想起させられることに動揺した。獣の王はベルの首を掴み、旬が不完全である証拠だと嘲笑した。ベルが首を折られかけた瞬間、旬は召喚解除を試みたが反応はなく、結局自ら突撃してベルを救い出した。

酷寒との死闘
酷寒は霊体化し、旬の兵士を閉じ込め再生と復活を繰り返させると告げ、兵士が魔力を蝕む足枷になると嘲った。旬は短剣で応戦し酷寒に迫ったが、攻撃を躱され腹部を叩かれた。酷寒は魔力消耗の激しい霊体化を切り上げるべく早期決着を狙い、槍を振るって特攻した。

挟撃と旬の重傷
旬は速度で上回ろうとしたが、酷寒は槍を二本召喚し、足元を凍らせて動きを封じた。そこへ獣の王が挟撃し、巨大な爪で胸を貫いた。旬は血を吐き倒れた。現在の旬はLv.146に到達しており、パッシブスキルのひとつはLv.MAXであったが、その効果はいまだ不明のままであった。

第161話

致命傷と死の到来
旬は獣の王に背中から胸を貫かれ、回復を試みようとしたが、酷寒に正面から氷の短剣で刺され、命を落とした。酷寒は旬が不完全な君主であるため回復できないと嘲笑し、軍団到来後は人間を殲滅し、旬の国だけは凍らせ永遠に苦しめると告げた。

黒い心臓と回帰
旬は死亡したが、黒い心臓を持っていたことでパッシブスキル・不明の条件を満たし、発動と同時に無傷の状態で病院のベッドにいた。夢か現実かわからぬまま犬飼との会話で、自分だけが過去に戻ったと気づいた。外見やステータスはLv.146のまま、倉庫の装備も保持されていた。

葵とりんへの対応
病室に葵が訪れたが、旬の変貌に一瞬他人と錯覚した。旬はハンター協会に辞職を伝えるつもりだと言い、葵とりんには学校に通うよう勧めた。影の兵士がいなくなったため、新たに集め直す必要があった。

道門との対峙
ハンター協会で魔力を再測定し、S級と確定した旬は後藤会長の部屋へ向かった。途中、道門と同乗し、隠密スキルを報告しなかったことを指摘した。短剣を抜こうとした道門の武器は既に旬に奪われており、旬は罪なき者を傷つければ殺すと脅した。困惑する道門を残し、旬は会長室へ向かった。

後藤会長との再会
生きている後藤会長に会った旬は一瞬驚いたが、初対面を装った。旬の目の前には世界の再起動を選択するウィンドウが浮かび続けていた。旬は架南島で召喚獣を兵力に含められるよう規則変更を提案し、代わりに蟻をすべて捕獲すると持ちかけた。突飛な提案に驚きつつも、後藤会長は旬が国家権力級を超える魔力を放つことに気づいた。

虚構の崩壊と影の君主の出現
旬は架南島でベルたちを再び配下にしたが、すべてが偽物だと悟り、正体を現せと叫んだ。周囲は岩場から暗黒の世界に変わり、かつての影の君主が姿を現したのである。