- どんな本?
- 読んだ本のタイトル
- あらすじ・内容
- 感想
- 同シリーズ
- その他フィクション
- アニメ
- 備忘録
- 第一章 「 SJ 4が始まるまでの色々な出来事」
- 第二章 「ファイヤと呼ばれる男」
- 第三章 「 SJ 4、始まる」
- 第四章 「特別ルール発動」
- 第五章 「通りゃんせ」
- 第六章 「裏切りと信頼と」
- 第七章 「それまでの彼等」
- 第八章 「乙女達のピンチ」
- 第九章 「レン、大いに怒る」
- 第十章 「ドッグファイト」
- 第十一章 「このバトルを私に」
- 第十二章 「全滅を防ぐために」
- 第十三章 「撤退・その 1」
- 第十四章 「フカ次郎飛び、レン駆ける夏」
- 第十五章 「あばれる二人」
- 第十六章 「撤退・その 2」
- 第十七章 「ファイヤ・オン・アイス」
- 第十八章 「 ZEMAL」
- 第十九章 「ハンドガン・オンリー」
- 第二十章 「モールでの戦い・その 1」
- 第二十一章 「モールでの戦い・その 2」
- 第二十二章 「心に火をつけて」
- 第二十三章 「香蓮の憂鬱」
- 登場人物
- 第4回スクワッド・ジャムに参加したチーム
どんな本?
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVII, VIII, IX ―フォース・スクワッド・ジャム〈上 中 下〉』は、銃撃戦が繰り広げられるVRMMO「ガンゲイル・オンライン」(GGO)を舞台にした、緊迫感あふれるバトルロワイヤルを描いたシリーズである。この三冊は、第4回スクワッド・ジャム(SJ)という大規模なチーム戦を中心に展開され、レン(香蓮)をはじめとするおなじみのキャラクターたちが再び熱い戦いを繰り広げる。
物語は、ピンクの小柄なプレイヤー「レン」と、彼女の仲間たちが参加するスクワッド・ジャムに焦点を当てている。スクワッド・ジャムは、GGOの中でチーム単位で行われるサバイバルマッチであり、最後の1チームが生き残るまで戦い続ける。今回は、特にレンたちのチーム「LPFM」が再び挑むこととなり、激戦が展開される。
フォース・スクワッド・ジャムでは、これまでのシリーズよりも複雑な戦術や新しい敵キャラクターとの駆け引きが強調されており、各チームが独自の戦略を駆使して優勝を目指す。LPFMはもちろん、ライバルチームや新たなキャラクターたちが多く登場し、それぞれの戦術や個性が物語をさらに盛り上げている。
この巻は特に、緻密な戦略や心理戦が重視され、各キャラクターの成長や葛藤も描かれるため、アクションだけでなく物語の深みも楽しめる。レンの仲間たちとの絆が深まり、新たな強敵との出会いや予測できない展開が続くため、ハラハラドキドキの連続である。
特に三冊構成(上・中・下)という形式で、物語が丁寧に展開されており、バトルシーンと共にキャラクターの感情の変化や成長が丁寧に描かれているのが特徴である。銃撃戦の緊張感や、仲間との友情・協力が読み手を引き込む要素であり、ファンにとっても満足できる内容となっている。
GGOの世界に没入したい、サバイバルゲームやチームバトルに興味がある人におすすめのシリーズである。
読んだ本のタイトル
ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン
VII Ⅷ Ⅸ ―フォース・スクワッド・ジャム〈上 中 下〉
著者:時雨沢恵一 氏
イラスト:黒星紅白 氏
監修:川原礫 氏
イラスト:abec 氏
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あらすじ・内容
第4回スクワッド・ジャム。熾烈な銃撃戦の裏側で、香蓮の人生をかけたもう1つの戦いが幕を開ける!
『結婚を前提に、香蓮さんとお付き合いがしたいと思っております』
香蓮の父親のもとに届いた一通のメール。それは、父に付き添ったパーティー会場で出会った若手実業家からの、リアルな結婚の申し入れだった。しかし、香蓮は『ピーちゃんみたいなのがタイプ……』と取りつくしまもなく――。
そんななか開催が決定した第4回スクワッド・ジャム。今度こそSHINCとの決着をつけるべく参戦を決めた香蓮だったが、首都グロッケンでの作戦会議中、突如レンの前に現れたハンサムな男からある勝負を持ちかけられ……。
「このバトルは私のだ!」シリーズ累計100万部突破の話題作、最新刊!
恋愛には人一倍疎い香蓮に、突如持ち上がった若手実業家・西山田炎(にしやまだふぁいや)との結婚話。GGO内で遭遇した彼のアバター・ファイヤのあまりに無粋な振る舞いに、レンは売り言葉に買い言葉で“結婚を前提としたお付き合い”をかけた勝負を約束してしまう――。
そうして始まった第4回スクワッド・ジャム。香蓮の人生を左右する勝負と並行し、今度こそ宿敵SHINCとの直接対決で決着をつけたいレンだったが……優勝候補であるレンたちを倒そうと手を組んだ卑劣な結託チームの中に、なぜかSHINCの名前があり――!?
シリーズ累計120万部突破! 第4回SJはいよいよクライマックスへ!
レンのリアル・小比類巻香蓮との結婚を目論むファイヤこと西山田炎の誘いに乗り、“結婚を前提としてお付き合い”をかけて戦うことになった第4回スクワッド・ジャム
是が非でもレンに勝利したいファイヤは、打倒LPFMのために編成した結託チームに、ボス率いるSHINCを取り込むことに成功する――。
MMTMとの壮絶な“高速バトル”を潜り抜けたレンたちは、ついにSHINCのメンバーと相まみえたのだが、そこにファイヤ傘下のチームが突如現れ……
銃声と硝煙とほのかな恋心が入り乱れる第4回スクワッド・ジャム、いよいよクライマックスへ!
感想
3冊併せて1160ページ。
9巻が568ページって、7巻、8巻が296ページだったのが、、
最後は筆が乗っちゃったのかな?
『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン VII, VIII, IX ― フォース・スクワッド・ジャム〈上・中・下〉』では、第4回スクワッド・ジャム(SJ4)の激しい銃撃戦とともに、主人公・香蓮の現実世界での大きな決断が交錯する。
香蓮は父親と出席したパーティーで出会った若手実業家・西山田炎(ファイヤ)から、突然「結婚を前提にお付き合いしたい」と申し入れられる。
これに対し、香蓮はゲーム内の自分と現実の自分の間で戸惑いを抱きつつも、思い悩む。
一方で、ゲーム内ではスクワッド・ジャムが始まり、香蓮はレンとして宿敵SHINCと対峙することを決意する。
しかし、そこに現れたファイヤから、結婚を賭けた勝負を持ちかけられ、戦いはますます複雑化する。
特別ルールや拳銃携帯の義務といった新たなルールが導入され、プレイヤーたちは次々に現れる課題に挑んでいく。
LPFMチームとSHINCとの駆け引き、そしてファイヤのチームとの対決が繰り広げられる中、香蓮は自分の感情や現実の問題にも向き合うこととなった。
物語全体を通じて、香蓮が仮想世界と現実世界の両方で成長していく姿が描かれており。
戦闘シーンは臨場感があり、戦術や武器の描写も緻密で、引き込まれる内容となっていた。
さらに、シャーリーとクラレンス、ピトフーイといったキャラクターたちの関係性の深まりが物語に深みを与え、単なるアクション作品ではなく、登場人物の成長や葛藤も楽しめる展開となっていた。
結末に向けて、香蓮が現実の結婚話や仮想の戦いにどう向き合っていくかが鍵となり、彼女の内面的な成長も物語の重要なテーマとなっていた。
ラストのクライマックスでは、ラストのクライマックスでは、レンとしての強さだけでなく、香蓮としての決意も示され、その結果。
西山田がドン引きして逃げてしまうのがモノ悲しさを漂わせていた。
反対に、ネットリテラシーを知らずズカズカと香蓮のパーソナルスペースに入って来ておいて、逃げる西山田はかなり酷い奴だと思ってしまった。
全体を通じて、『ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン VII, VIII, IX ― フォース・スクワッド・ジャム〈上・中・下〉』は現実と仮想世界が巧妙に絡み合い、キャラクターたちの成長や人間ドラマが展開される本作は、アクションだけでなく感情の深みも感じられる作品であった。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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同シリーズ
その他フィクション
アニメ
PV
実況
OP
ED
備忘録
第一章 「 SJ 4が始まるまでの色々な出来事」
シャーリーとクラレンスという2人のプレイヤーは、オンラインゲーム「ガンゲイル・オンライン(GGO)」内で狙撃を目的として潜んでいた。シャーリーは狙撃の名手で、クラレンスは彼女の相棒としてサポートを担当していた。彼女たちはプレイヤーキラー(PK)であり、他のプレイヤーを狙撃することを楽しんでいた。
シャーリーはかつて実銃での射撃練習のためにGGOを始めたが、仲間の誘いで大会「スクワッド・ジャム(SJ)」に参加し、結果的に凄腕スナイパーになった。クラレンスもまた、チームメイトとともにSJに参加していたが、彼のチームは彼の行動に不満を抱き、彼を除名したため、現在はシャーリーのみが彼のフレンドとして残っていた。
2人はGGOの広いフィールドで獲物を待ち構えていたが、なかなかターゲットは現れなかった。その間、彼らは次回のSJへの参加について語り合っていたが、予選を勝ち抜くのが厳しいと感じていた。その後、彼らが警戒を怠った隙に、突然第三者の女性プレイヤーが現れ、シャーリーは不意を突かれて肩を撃たれた。
ピトフーイは、シャーリーとクラレンスが潜んでいた狙撃陣地を発見し、布をはぎ取って二人に接触した。ピトフーイはサプレッサー付きアサルトライフルを手にしており、緑のギリースーツを着ていた。シャーリーは驚きながらも、怒りを込めて反撃しようとするが、クラレンスは冷静に状況を見守っていた。ピトフーイは、実際に襲うためではなく話をしに来たと説明した。
ピトフーイは、シャーリーたちを次回のスクワッド・ジャム(SJ)に誘うためにここまで来たと告げた。彼女のチームは人数が足りておらず、シャーリーとクラレンスを加えてちょうど良い人数になると説明した。クラレンスはすぐに同意し、フレンド登録を済ませたが、シャーリーは戸惑いながらも最終的には参加を受け入れた。ただし、シャーリーは機会があればピトフーイを撃つつもりだと宣言した。
最後にシャーリーは、ピトフーイが情報を流していたことを見抜き、彼女に問い詰めたが、ピトフーイは笑顔で黙って肯定したようであった。
篠原美優は、列車の中でスマートフォンを操作しながら、チームのメンバーを二人確保できたことを確認して、内心で大喜びしていた。彼女は、北海道の特急列車《スーパーおおぞら》に乗っており、札幌から釧路に向かって移動中であった。車内では周囲に私服姿の女子高生たちが座っており、新学期や友人の話題で盛り上がっていた。
美優は、スマホでのやり取りの中で、相手から「レンを引っ張り出せなければ許さない」とのメッセージを受け、彼女もゲームの中での協力を約束した。彼女がやり取りを終えた後、目の前の女子高生たちは「神崎エルザの新曲が素敵だ」と話し合っていた。
美優は、相手とのやり取りを終えると、心の中で応援の言葉を送りながらアプリを閉じた。その相手の名前欄には「神様」と書かれていた。
篠原美優が大ファンの歌手とメッセージをやり取りしていた頃、小比類巻香蓮は、父親に連れられ都内の高級ホテルのパーティーに出席していた。普段とは異なるエレガントなドレスを纏い、身長183センチという際立つ姿で注目を浴びていたが、彼女自身はその場に馴染めず、退屈そうにしていた。父親の同業者との交流のために仕方なく参加していたが、香蓮の心は常にゲーム『GGO』の世界に飛んでいた。
パーティーの途中、香蓮は「西山田ファイヤ」という小柄で丸い男に話しかけられた。彼は親しみやすい口調で自己紹介し、香蓮ともすぐに打ち解け、15分ほど会話を続けた。しかし、その会話の内容は香蓮にとって特に印象に残るものではなかった。
その夜、美優との電話で香蓮は西山田の話をしたが、美優は「目を付けられた」と冗談めかして忠告した。しかし香蓮は特に気に留めることなく、話題はすぐに次回の『スクワッド・ジャム』へと移った。美優は香蓮に次の大会への参加を促し、二人はそのことで盛り上がった。
翌朝、第四回スクワッド・ジャムの開催が発表されると同時に、香蓮の父親宛に西山田から「結婚を前提に香蓮と交際したい」というメールが届いたのであった。
第二章 「ファイヤと呼ばれる男」
スクワッド・ジャム4(SJ4)の開催が発表され、8月26日から本戦が開始されることが告知された。多くのプレイヤーは特別ルールの存在に再び驚きや戸惑いを覚えた。特に今回は、30分おきに弾薬が自動で補充されることや、拳銃の携帯が必須であるという新たな規定が追加された。
新渡戸咲(エヴァ)は、自宅でその発表に大興奮し、レンとの再戦を熱望した。デヴィッドや他のプレイヤーも、各自の思惑でこの大会に意欲を見せた。特に、ピトフーイの中の人である神崎エルザは、自宅でこの発表を楽しみながら、新しいルールに期待を寄せていた。
一方、レン(香蓮)やシャーリーは、拳銃の使用が必須となったことに困惑していた。レンはナイフや自分の武器スタイルに自信を持っていたが、シャーリーはピトフーイとの対戦を念頭に置き、拳銃の練習をしようと考えた。クラレンスもまた、その状況に関与し、彼女をサポートすることを約束した。
今回の大会の特別ルールは拳銃の携帯義務と弾薬補充であり、参加者たちはそれぞれの思惑で準備を進めていた。
香蓮が神崎エルザの歌を聴きながら、スマートフォンに表示された軽薄なメッセージを読み終えた直後、電話がかかってきた。相手は父親であった。父親から「西山田炎という人物を知っているか?」と尋ねられ、香蓮は昨日のパーティーで少し話したことを伝えた。父親によると、その西山田から「香蓮さんと結婚を前提にお付き合いしたい」という申し出が届いたという。
香蓮は驚き、父親からの話に困惑した。父親は西山田の努力と人柄を評価し、香蓮との境遇が似ていることから彼を肯定的に見ていたが、香蓮はまだ若く、結婚を考える段階にはないと主張した。父親は香蓮の気持ちを尊重し、結論は彼女自身が決めるべきだと伝えた。
その後、美優からの電話で香蓮はさらに詳しくこの話を語った。美優は冷静に父親の気持ちも理解できると述べ、香蓮に「嫌いでないなら付き合ってみてもいいのでは」と促したが、香蓮は結婚についてまだ考えられないと答えた。美優は冗談交じりに、自分が西山田とデートすることを提案し、香蓮をからかった。最後に、香蓮は美優に「それよりSJ4の話をしよう」と話題を切り替えた。
8月23日、GGOの首都グロッケンにある酒場で、レン、フカ次郎、ピトフーイ、エムの4人が集まった。これは、スクワッド・ジャム4(SJ4)の開催後初のミーティングであったが、実際にはただの茶会のような雰囲気であった。ピトフーイが新メンバーとしてクラレンスとシャーリーを紹介すると、レンとフカ次郎は驚いた。二人は強力な戦士で、特にシャーリーは卓越した狙撃の技術を持っていた。
レンは新しいチーム構成について考え、非常にバランスが良いと感じた。ピトフーイは、このチームを「最強」と称し、ドリームチームと呼んだが、略称はやや不恰好であった。その後、レンが戦闘準備を始めようとした瞬間、突然「小比類巻香蓮さん」と呼びかけられた。声をかけたのは西山田炎であり、彼はリアル世界で香蓮に出会い、彼女に好意を寄せ、結婚を前提に付き合いたいと申し出た。
西山田はゲーム初心者でありながら、GGOの世界に飛び込んで香蓮を探し出した。ピトフーイは、西山田に「レンに勝てば彼女と付き合える」と提案し、彼をチームバトルに誘った。レンは驚きながらもその挑戦を受け、次の水曜日に行われるSJ4での決戦を待ち望んでいた。
レンは、自分が負けることはないと確信しつつも、西山田が強力なプレイヤーを雇う可能性があることに警戒していた。エムの冷静な分析も加わり、レンはこの勝負に備えることを決意した。
第三章 「 SJ 4、始まる」
8月26日、第四回スクワッド・ジャム(SJ4)の開催日がやって来た。今回は珍しく平日に行われたが、その理由は不明であった。首都グロッケンの大きな酒場がメイン会場となり、30チームの出場プレイヤーと観戦客が集まった。試合開始は12時で、11時50分には出場プレイヤーが転送される予定であったが、レンを含む彼女のチームメイトはまだ姿を見せていなかった。
実況プレイヤーのセインが他の出場チームを紹介しつつ、酒場の雰囲気は徐々に盛り上がっていった。特に、全日本マシンガンラバーズ(ZEMAL)が神輿を担いで入場した場面や、覆面をした異様な集団が現れた際には、酒場の観客たちも驚きを隠せなかった。また、強豪チームSHINCやMMTMも続々と到着し、試合の期待感が高まっていた。
しかし、11時49分を過ぎてもレンとその仲間たちは現れず、観客たちは不安を募らせていった。ギリギリのタイミングでシャーリーとクラレンスが到着したものの、レンは最後まで姿を見せなかった。そして11時50分、出場プレイヤーたちは光の粒子となって消えていき、レンはついに現れなかった。観客たちは落胆し、レンの不参加を嘆いた。
レンたちは、スクワッド・ジャム(SJ4)の開始前、待機エリアに集まっていた。彼女のチーム、LPFMは、レン、フカ次郎、ピトフーイ、エム、クラレンス、そしてシャーリーの6人で構成されていた。彼らは作戦会議を行う時間があったが、そのほとんどを雑談に費やしてしまい、戦略についての話は後回しとなった。
ピトフーイが軽い口調で作戦を説明し、レンは再び囮役を務めることとなった。クラレンスとシャーリーには、自由に動き回るよう指示が出され、彼らは独立して行動することが予想された。特にシャーリーは、ピトフーイを狙うことを公言し、緊張感が漂っていた。
全員が装備を整え、拳銃の準備も終えたが、レンは拳銃を使わないと宣言した。しかし、ピトフーイが彼女に拳銃を渡し、必要なときに使うよう促した。最後に、ピトフーイの号令で円陣を組み、全員が戦いに備えて気合を入れた。そして、ついにカウントダウンがゼロになり、第四回スクワッド・ジャムが始まった。
レンが目を覚ますと、彼女は森の中にいた。木々はまばらで、土は乾燥し、冬の景色が広がっていた。エムの指示で周囲を警戒し、チームメンバーと合流した。ピトフーイ、フカ次郎、エム、シャーリー、クラレンスが揃い、地図を確認しながら戦略を練った。今回の戦場は広大で、空港や湿地帯、ショッピングモールなど、複雑な地形が広がっていた。
エムが作戦を立てようとしていた矢先、ピトフーイが敵の接近を感じ、全員に警戒を促した。全員が武器を構えたが、敵の姿は見えず、シャーリーとクラレンスは別行動を取ろうとした。しかし、クラレンスが立ち上がろうとしたとき、彼の足を地面から伸びた手がしっかりと掴んでいた。
第四章 「特別ルール発動」
クラレンスは、地面から現れた手に足を掴まれ驚き、他のメンバーも驚いた。地面から現れたのは、茶色で大きなモンスターで、人間ではなく、ピトフーイが「アルマジロ人間」と呼んだ生物であった。レンが素早くナイフで攻撃し、モンスターを倒した。
この出来事は、特別ルールによるもので、じっとしているとモンスターが出現し、倒すと警報が鳴り、さらに多くのモンスターが現れるというルールであった。レンたちはそのルールに気づき、移動を開始することにした。
レンたちの隣に位置していた西側の森では、チームZATがモンスターの出現に驚いていた。セインが実況しながら戦っていたが、モンスターが次々と現れ、ZATは防御円陣を組んで必死に銃撃を続けた。彼らは、特別ルールのためモンスターに襲われていたが、弾丸の自動補充もあり、どうにかモンスターを撃退した。
その後、エムの指示でLPFMのシャーリーが狙撃を開始し、セインを含むZATのメンバーを次々に倒した。レンも敵陣へ突入し、残りのメンバーを倒し、ZATは全滅した。戦いの後、エムはスキャン結果を報告し、チームは次の行動を決めるために作戦会議を行った。
12時20分、2回目のスキャンが行われ、プレイヤーたちは一斉に結果を確認した。全員がモンスターの出現パターンに気づいており、5分以上同じ場所に留まることを避けていた。これにより、待ち伏せ作戦を試みたチームは不満を抱きつつも、動き続けることを強いられていた。
この時点で残ったチームは21チームであり、レンたちのチームであるLPFMが地図の右端に表示されていた。多くのプレイヤーは彼らが森で引きこもっていると考えたが、レンの機動力を知る者たちは、これは罠だと見抜いていた。
レンはエムの指示で森の中を全力疾走し、有刺鉄線で囲まれた南東の端に到達した。スキャン終了後、再び北へ向かって走り始めた。エムの作戦は、森の北端にある橋でチームと合流し、そこから空港へ向かうというものだった。
エムたちは湿地帯と森の境目にある道路で乗り物を探し、最終的にトレーラー・トラックを発見した。チーム全員が合流し、橋を突破するための準備を整えたが、エムは慎重にスキャン結果を確認することを選んだ。この遅れが、後に熾烈な橋での戦闘へと繋がることになった。
第五章 「通りゃんせ」
12時30分、レンたちのチームに二つの出来事が同時に起こった。一つはサテライト・スキャンの開始であり、もう一つは弾薬やエネルギーがフル回復したことである。チームはスキャンで自分たちの位置や敵の動きを確認したが、敵チーム「DOOM」が彼らの進行ルートである北の橋へ向かって急速に移動していることが分かった。
トレーラートラックに乗って橋を渡るレンたちは、DOOMチームが待ち伏せを狙っていることを察知し、エムが指示を出しつつも緊張感が高まった。橋の上では逃げ場が少ないため、戦闘が避けられない状況であった。エムはもし自分が倒れたら後を託すと伝え、チーム全員がそれに応じたが、レンだけは反対し、森に戻ることを提案したが、その案は却下された。
一方、酒場では二つの映像が並び、レンたちがトラックで橋を渡る様子と、DOOMチームがバイクで高速移動する映像が映し出された。DOOMチームは大通りを時速150キロで疾走し、次第にレンたちがいる橋へ向かっていた。バイクを止めた彼らは装備を整え、橋に向かって加速していった。その姿を見た観客たちは、DOOMチームの奇妙な装備にどよめいていた。
レンは、荷台の上から単眼鏡を使い、前方の橋に止まっていた6台のバイクを発見し報告した。奇妙なことに、バイクに乗る者たちは装甲板のようなプロテクターを着ているが、武器を持っていなかった。エムは警戒し、トレーラートラックの速度を落とし、状況を確認しようとした。
敵の一台が急加速し、トレーラーに向かって突進してきたため、エムは全員にトラックから降りるよう命令した。レンはピトフーイに蹴り飛ばされて地面に降り、その直後にトレーラートラックが急旋回し、横倒しになった。鉄柱が散乱し、道路を完全に塞いだ。
この混乱の中、敵のバイクが鉄柱に突進し、乗っていた男が突如爆発した。
12時20分、レンたちは大爆発に巻き込まれた。突然の衝撃波と爆風がトレーラー・トラックを吹き飛ばし、レン自身も後方へ投げ飛ばされた。観客たちは、この大爆発を目撃し、酒場は騒然となった。爆発は、GG Oで最強とされるプラズマ・グレネードよりも遥かに巨大なもので、爆薬を使った自爆攻撃であった。
フカ次郎がレンを受け止め、レンは無事を確認したが、単眼鏡を紛失していた。また、チームメイトのエムも泥に埋まりながらも無傷で生き残っていた。ピトフーイは、さらに自爆兵が5人いることを告げ、全員に警戒を呼びかけた。
12時20分、まだ生き残っているプレイヤーたちは2回目のスキャンを確認した。この時点で、モンスターが同じ場所に5分以上留まると出現し、倒すとさらに増えてくることが皆に理解されていた。待ち伏せを狙っていたチームも、動かざるを得なかった。
予選でチームが自爆攻撃により全滅した話が語られ、これが現実の脅威として認識された。レンたちも鉄柱とトレーラーによってかろうじて自爆攻撃を防ぎ、生き残ることができたが、安心できる状況ではなかった。爆発の影響でトレーラーがさらに損傷し、鉄柱も次々に減少していった。
その後、2台目のバイクが接近。フカ次郎やシャーリー、ピトフーイらが攻撃を仕掛けたが、バイクのライダーはランダムな走行で弾を避けて接近。最終的にピトフーイの連射でバイクを破壊し、ライダーは倒れたが、自爆スイッチを引くと同時にレンたちはトレーラーから飛び降りた。再び爆発が発生し、周囲は煙に包まれた。
観客たちはレンたちの苦境を見守りながら、勝敗を予想していた。観戦者たちは次の攻撃がくると予測し、レンたちの敗北を確信していたが、彼らはまだ諦めていなかった。
12時20分、フィールド上でチームDOOMは最後の突撃を前に盛り上がっていた。彼らは全員中学三年生で、VRゲームを楽しむ同好会の仲間であった。コンバートしたばかりの彼らは、射撃スキルや強力な銃を持たず、大爆発自爆作戦に賭けていた。バイクに乗り、爆弾を背負って突撃する彼らは、楽しそうに作戦を進めていた。
一方、レンたちLPFMは自爆するDOOMをどう止めるか考えていた。レンはピトフーイから光剣を受け取り、全速力で敵バイクに向かって走った。そして、高速で接近するバイクのライダーたちを次々と斬り倒し、フカ次郎のグレネードが一人を吹き飛ばした。しかし、最後の一人が自爆を試み、レンはピトフーイの指示で橋からジャンプして危機を回避した。
DOOMのメンバーは全滅したが、待機エリアで互いを労い、戦いを楽しんでいた。彼らは、レンたちの強さを認めつつ、次の戦いを応援することにした。
第六章 「裏切りと信頼と」
レンたちは川を渡り、湿地帯を進んでいた。彼女は疲れていたが、仲間のフカ次郎からの援護射撃に感謝しつつ、次の指示を受けてエムを助けに向かった。橋の上でエムの救出作戦が進行し、レンとシャーリー以外のメンバーが力を合わせてエムを引き上げた。
その後、レンがモンスターを倒そうと構えていたが、シャーリーが先に狙撃してしまい、フカ次郎が怒った。シャーリーとクラレンスはバイクに乗り、突然離脱。二人は爆弾を持ち去り、通信を切断して去っていった。
残されたレンたちは、橋の上で大量のモンスターに囲まれ、次々と出現するモンスターとの激しい戦闘に突入した。時間は12時40分を過ぎていたが、スキャンを見る余裕もなく、必死に戦い続けていた。
12時45分、レンは最後のモンスターを倒し、疲れ果てていた。大量の弾薬を使い果たし、残りはわずか400発となっていた。フカ次郎も戦いに参加したが、射撃が苦手でレンの助けを借りていた。エムや他のメンバーも戦いの疲れを感じており、ピトフーイは次の戦闘まで休息を提案したが、橋を渡る必要があると判断した。
レンたちはエムを先頭に橋を進み、スキャンが始まる直前にレンが周囲を確認したところ、2キロ圏内には敵はいなかったが、空港には予想外のチーム、MMTMがいた。さらに、凍った湖の上には7つのチームが集まっていることが判明し、レンは結託チームの中に宿敵であるSHINCがいることを知り、驚愕と悲しみで声を上げた。
エムたちはスキャンの結果を元に行動を決め、次なる戦闘に備えた。
第七章 「それまでの彼等」
2026年8月26日、12時00分に第四回スクワッド・ジャムが開始された。レンが南東部の森でスタートした同時刻、北東の端に《SHINC》が転送され、広大な滑走路に位置していた。チームのリーダー、ボスは、全員に伏せて周囲を警戒するよう命じた。狙撃手のトーマは、遠くに見える管制塔やターミナルビルを確認しつつ索敵を行ったが、他チームは視認できなかった。
《SHINC》はフィールドの北東に位置し、北と東に敵がいないことを確認した。ボスはこの有利な位置を維持し、次のサテライト・スキャンまで待機するよう指示した。しかし、その3分後、予想外の事態に直面することとなった。
12時00分、チーム《メメント・モリ》ことMMTMは、マップ北西の廃墟エリアでスタートした。リーダーのデヴィッドは、チームに的確な指示を出し、各メンバーは指示通り周囲を警戒しながら行動を開始した。ジェイクとラックスは線路上に伏せて南方を監視し、ケンタとサモンはビルの屋上に登り、周囲を見張っていた。MMTMのメンバーは、全員が共通の銃弾を装備し、特別ルールに従って拳銃も携帯していた。
一方で、ボルドがディーゼル機関車の運転席から「機関車が動く」と報告したが、デヴィッドはこれを使わないと判断した。機関車は敵の的になる可能性が高く、脱線の危険もあるからである。その代わり、ボルドは機関車にグレネードを仕掛け、敵が近づいた際に爆発するようにした。
デヴィッドは12時04分を確認し、スキャン後の移動を準備していた。
12時05分、偵察モンスターの出現が始まり、多くのチームが対応に追われた。モンスターを銃で倒すとさらに大量に出現する仕掛けが特別ルールとして発動したため、各チームはそれに驚き、対処を迫られた。特にチームSHINCは、モンスターに囲まれ、激しい戦闘を繰り広げた。一方、チームMMTMはモンスターを静かに光剣で処理したため、追加のモンスター出現を防ぐことに成功し、余裕を保っていた。
南西のチームZEMALは、マシンガンを用いて大量のモンスターを迅速に倒し、他のチームよりも早く戦闘を終えた。同様に、光学銃を装備したチームRGBも効率よくモンスターを撃退し、二つのチームが特別ルールを有利に進めた。その後、多くのチームがモンスターとの戦闘を終えたが、全滅したチームも出始め、戦況は一層厳しさを増した。
12時20分、2回目のスキャンでプレイヤーたちは戦況を確認した。モンスターは、5分以上同じ場所に留まると出現し、撃破するとさらに大量に湧くため、全チームが移動しながら戦うことを選んでいた。生き残ったチームは21チームに減り、7チームがモンスターや他チームとの戦闘で全滅していた。
レンたちLPFMの位置が地図の端に表示されたため、他のプレイヤーは彼らが森に引きこもったと考えた。しかし、彼らの位置はあくまでトラップであり、次の行動に向けて動いていた。LPFMは合流と橋の突破を目指し、移動手段としてトレーラーを発見した。
一方、SHINCは滑走路でモンスターと戦い、無傷で生き残るも弾薬を大幅に消耗していた。ボスは作戦変更を指示し、ターニャとトーマに乗り物を探すよう命じた。彼らは空港のタラップ車を見つけ、これを使って移動を開始。移動中、MMTMとの距離が1.5キロと近づいていることに気付き、ボスはMMTMとの戦いを避ける決断を下した。
12時20分、デヴィッド率いるMMTMはスキャンでSHINCの位置を確認し、戦いを挑むことを決意した。彼らは高速道路を渡り、空港近くに到達したが、SHINCのタラップ車は無人で、囮だったことが判明した。デヴィッドは車を破壊するために指示を出し、グレネードランチャーで攻撃を試みたが、予期せぬ青い爆発が発生し、車両は完全に破壊された。
MMTMのメンバーは幸運にも無傷であったが、SHINCが仕掛けたプラズマ・グレネードによる罠に気づき、彼らが時間を稼いでいることを知った。デヴィッドは悔しさを感じつつも、SHINCとの戦いがまだ終わっていないと意識し、次の行動を準備した。
第八章 「乙女達のピンチ」
12時30分、SHINCのメンバーは空港の南西部に潜んでいた。そこは、廃棄された飛行機が積み重なった場所であり、戦略的に隠れるには最適であった。彼らは敵の動きを確認しつつ、次の行動を考えていたが、ボスは特にレンとの対決を楽しみにしていた。
その一方で、彼らは次第に迫る敵の存在を感じ取った。銃撃によって数名のメンバーが大きなダメージを受け、彼らは高速道路から狙撃されたことに気づいた。応戦する準備をしていたが、突如、三台のハンヴィーが高速道路を突破して接近。ボスはデカネードを用いた自爆覚悟の攻撃を考えていたが、敵側が信号弾を打ち上げて降伏の意思を示した。
ボスは敵の意図を探りながらも、状況を冷静に判断し、敵の提案に応じることを決断した。彼らは、結託チームに招かれる形で交渉を進めることとなったが、その先に待ち受ける運命を、まだ完全には予測できていなかった。
12時40分、SHINCはハンヴィーの中で4回目のスキャンを確認した。彼らは武器をストレージにしまい、安全な状態で移動していた。スキャン結果では、レン達が橋の上にいることが確認され、SHINCのボスは彼らがまだ生きていることに安心した。
一方で、ファイヤ率いる結託チームは、SHINCを自分たちの陣営に加え、優勝を目指すための提案をしてきた。ファイヤは、レンとの戦いを希望しているSHINCに「正面切って戦える機会」を提供すると約束し、ボスはその提案を受け入れることに決めた。
スキャン後、SHINCは再び行動を開始し、ファイヤの協力のもと、レンとの決戦に向けて準備を進めていた。ボスは次の戦いで、必ず正々堂々とレンに挑むと心に誓っていた。
第九章 「レン、大いに怒る」
12時50分、5回目のスキャン結果が酒場の巨大モニターに映し出され、観客たちはその様子を見守っていた。フィールドの北西エリアでは戦闘が行われ、TOMSとT-Sの二チームが生き残っていた。南西エリアではZEMALがクレーターの縁を防衛ラインとして動かず、冷静に次の機会を窺っている様子が確認された。観客たちは、ZEMALが指揮下に入った新しいリーダーについて語り合っていた。
その後、スキャンは湖上の結託チームを映し出し、そこに新たにSHINCが加わっていたことが観客を驚かせた。SHINCが結託チームに入るのは想定外であり、酒場では疑問が飛び交った。一方、フィールド上ではレンが怒りを露わにしながら橋を渡り進んでいた。彼女は、正々堂々とSHINCと戦うことを望んでいたが、結託チームに加わったSHINCの行動が理解できず、絶叫していた。
レンたちは橋を渡りきる寸前で、次の戦闘相手としてMMTMが最も近いことが判明した。エムはレンに気持ちを切り替えるよう促し、MMTMとの戦闘に集中するよう指示した。レンはSHINCとの戦いに向けて、まずはMMTMを倒すことを決意し、チームメイトたちと共に次の行動へと進んでいった。
12時55分、レンたち四人は橋を渡り終え、狙撃を警戒しながら民家に隠れた。レンだけがそのまま高速で空港に向かい、シャーリーは狙撃の機会を逃して悔しがっていた。シャーリーとクラレンスは、居住区内の教会の鐘楼に隠れ、ピトフーイを狙撃するための準備を進めていたが、ピトフーイたちが慎重に行動していたため、狙撃のチャンスを得られなかった。
クラレンスはバイクでの突撃を提案するも、シャーリーはそれを却下し、慎重な行動を取るべきだと主張した。彼女たちは、スキャンに映らない利点とシャーリーの狙撃能力を活かして、ピトフーイを倒すことを目的とした行動を計画していた。
12時58分、レンが高速道路上で乗り物を発見したと報告した。彼女の説明は曖昧だったが、エムたちは現地へ向かい、慎重に確認することにした。一方、シャーリーとクラレンスもハンターチャンスを狙って動き出した。13時になるとスキャンが開始され、弾薬が回復した。
一方、コールはチームメイトを失い一人で逃走していたが、敵チームに追い詰められた末に機関車のトラップに引っかかり死亡した。ボスはレンの位置を確認し、空港への道を考えたが、同じ場所に乗り物があることに気づき作戦を変更することにした。
その後、エムたちはレンが見つけた奇妙な三輪車「トライク」を確認し、これを使って移動することにした。エムとフカ次郎、ピトフーイとレンがそれぞれトライクに乗り、北へ向かって走り出した。しかし、シャーリーは狙撃のタイミングを逃し、追跡を断念することとなった。
13時10分、ボスはサテライト・スキャンの結果を確認し、押し黙っていた。画面には、空港の滑走路上を高速で移動する2つの点が表示されており、それはMMTMとLPFMのチームであった。両チームは止まることなく、乗り物に乗っていることを誇示するかのように、互いに向かって突き進んでいた。ボスは、レンに対して「こんなところで死ぬな」と、灰色の空を見上げながら心の中で祈っていた。
第十章 「ドッグファイト」
レンはピトフーイが運転する黒いトライクの後部座席に座っていたが、背もたれがないため、急加速や急ハンドルで何度も落ちそうになっていた。ピトフーイは運転に慣れていたが、その運転は非常に乱暴であり、レンは命綱となるバーをしっかりと握りながら耐えていた。高速道路を150キロで疾走する彼らは、激しい風と轟音にさらされ、通信アイテムがなければ会話もままならなかった。
一方、エムが運転するもう一台のトライクにはフカ次郎が前席に座り、エムに囲まれる形で安全に移動していた。両者ともトライクを使っての移動と戦闘に挑んでおり、レンとフカ次郎は移動しながらの射撃に備えていた。彼らは13時10分に空港に到着し、敵であるMMTMの動向をサテライトスキャンで確認した。MMTMは同じトライクで移動しており、彼らとの激戦が避けられない状況となった。
ピトフーイは、戦いは「止まった瞬間に狙われる」とし、常に移動しながら戦う「ドッグファイト」の戦術を採るように指示した。フカ次郎は前方の敵を、レンは後方の敵を狙う役割を持ち、両者が互いに協力して戦う体制が整った。MMTMとの戦いは、両者ともに乗り物の特性を活かしつつ、運転と射撃を分担しながら進行することとなった。
両チームは高速で接近し、空港の広大な滑走路上で激しい戦闘が繰り広げられる準備が整いつつあった。
レンたちのチームは、トライクに乗って滑走路を疾走していた。彼らは敵チームであるMMTMと対峙し、6台のトライクが20メートルの間隔で横一線に並び、広い滑走路を走っていた。MMTMのメンバーは武器を構えず、運転に集中していた。
MMTMはトライクを見つけ、戦闘に備えて走行練習をしていた。デヴィッドは、LPFMが来るなら乗り物で来るだろうと予想していたが、まさか同じトライクでしかも2台だけとは思わなかった。彼はチームメンバーに、すれ違いざまに戦いを挑むよう指示した。
両チームは接近し、エムの指示でフカ次郎がタイミングを見計らって攻撃。敵チームはバレット・ラインを避けようとし、結果的に仲間同士で衝突。ケンタとラックスのトライクが衝突し、2台が転倒した。一人は事故死、もう一人はダメージを受けつつも生存していた。
その後、デヴィッドは残りの4台で再び攻撃を仕掛けることを決断。エムも再度の戦いに備え、チーム全員が緊張感を持って戦いを進めた。
13時10分、サテライト・スキャンの結果を見たボスは、空港の滑走路上で移動する二つの点を見つめていた。それは、MMTMとLPFMのチームであり、互いに乗り物に乗りながら接近し、激しい戦闘を繰り広げようとしていた。ボスは心の中でレンに頑張るよう願いを込め、空を見上げた。
フカ次郎はMMTMのチームを攻撃しようと試みたが、相手はバレット・ラインを避け、左右に分かれて回避した。レンも反撃を試みたが、全弾が外れた。その理由は、自分も相手も高速で動いていたためであるとレンは気付いた。ピトフーイはこれを承知しており、次の攻撃に備えるようレンに指示した。ピトフーイとレンのトライクは、MMTMの追撃をかわしながら反撃の機会を狙い、最終的にサモンとボルドを撃破することに成功した。
一方、エムとフカ次郎は距離を取り、戦場から離れていた。フカ次郎は作戦を考えようとするが、エムはピトフーイが自由に戦えるよう邪魔しないことを選んだ。ピトフーイとレンは、デカネードという武器を使い、MMTMを欺きながら再び追撃を行い、ボルドを撃破した。
MMTMのチームは、次々と仲間を失いながらも、戦闘を続けていたが、LPFMの見事な連携と巧みな戦術により、敗北が確実となっていった。
レンとピトフーイはデヴィッドたちから攻撃を受けながらも、トライクで逃走していた。デヴィッドはトライクに乗りながら両手でアサルト・ライフルを構え、正確な射撃を行っていたが、ピトフーイは機転を利かせて回避しようと試みた。しかし、グレネード攻撃を受け、ピトフーイは左足を失い、トライクは大破。彼女は負傷しながらもレンを守り、エムとフカ次郎に救援を要請したが、二人は状況が厳しいと判断していた。
レンはピトフーイの指示で一人で逃走し、敵の銃撃をかわしながらエムたちとの合流を目指した。一方、ピトフーイは戦い続ける決意をし、レンに先へ進むように促した。
13時10分、サテライト・スキャンの結果を見たボスは、黙ったまま画面に表示された二つの点を見つめていた。それは、MMTMとLPFMのプレイヤーたちが空港の滑走路上を高速で移動しているものだった。二つの点は止まることなく、まるで乗り物を誇示し、互いに向かい合うように進んでいた。ボスは、レンに向けて「頑張れ、こんなところで死ぬな」と心の中で祈り、空に広がる灰色の雲を見上げ、星に願ったのである。
デヴィッドはジェイクから「ピンクのチビには逃げられた」という報告を聞き、ピトフーイだけが残っていると確信した。そして、仲間とともに彼女を追撃し、攻撃を仕掛ける準備を整えた。ピトフーイはほとんど自分の死を覚悟していたが、レンは彼女を救ってほしいと心の中で祈り続けた。
しかし、突如としてジェイクが乗っていたトライクが爆発し、彼は一瞬でポリゴンの破片となった。デヴィッドはその様子を目撃し、動揺しつつも攻撃を続けようとしたが、ケンタの呼びかけで思い留まり、引き下がることに決めた。
一方で、シャーリーとクラレンスは空港の管制塔にいて、シャーリーが長距離からジェイクのトライクを狙撃していた。シャーリーは、自分の狙撃が成功したことを「偶然」だと語りつつも、クラレンスの称賛に対して冷静に応じた。シャーリーはピトフーイを助けた理由を「私はアイツの死神になるためだ」と述べ、今後の対決を予感させた。
第十一章 「このバトルを私に」
13時27分、レンはピトフーイの元に駆け寄り、ピトフーイはハグを求めたが、レンは途中で止めた。ピトフーイの足はポリゴンの光と共に再生し、再び走り出す準備が整った。二人はエム達がいる北西を目指して走り始め、レンは敵の爆発についてピトフーイに尋ねたが、ピトフーイは結論を急がず後で確認すると答えた。二人が走る中、エムの運転するトライクが近づき、フカ次郎が乗る場所がないと冗談を言いつつ走り続けるよう促した。エムはトライクを停め、フカ次郎に運転を代わるよう指示した後、トライクの前方トランクを開けてスペースを作り、フカ次郎はそのサイズに驚いたが、エムがさらにスペースを拡大しようとトランクの蓋を取り外した。
13時10分、サテライト・スキャンの結果を見たボスは、空港の滑走路で高速移動するMMTMとLPFMの二つのチームを確認していた。ボスは、レンに心の中で応援の言葉を送っていた。
その時、LPFMのレンたちは、トライクに乗り空港を横断して北西の廃墟へ向かっていた。ピトフーイの運転するトライクに併走するレンは、そのまま滑走路の途中にある穴に隠れることとなった。
13時30分のスキャンでは、SHINCが廃墟にいることを確認したレンは喜び、戦闘への意欲を示していた。エムは偵察ドローンを使用し、SHINCの様子を確認。両チームはお互いを認識し、戦闘準備が整った。
覆面をした男が高速道路のスクールバスの中から、レンたちの動きを双眼鏡で監視していた。彼は、レンたちが高速道路を渡り、SHINCと接触するだろうと報告し、その後、自分たちも移動を始める準備をしていた。男は自動式狙撃銃を構え、レンたちを撃つ機会をうかがっていたが、上層部からの命令で、まずはSHINCに任せることに決めた。
レンはエムの指示を受け、高速で廃墟へと突入し、一撃離脱戦法で敵をかき回すよう命じられていた。レンは廃墟内を高速で走り回り、敵に捕まることなく動き続けたが、SHINCのメンバー、ターニャが密かに自転車で彼を追跡していた。ターニャは音を立てない自転車でレンを追いかけ、慎重に距離を保ちながら彼の動きを監視していた。
ターニャは、レンが特定の交差点に差し掛かると、仲間たちに「ウサギは北から網に入った」と通信し、SHINCのメンバーにレンを待ち伏せさせた。そして、ターニャは自転車を降り、武器を構えながら、レンが逃げてくるのを待ち構えていた。
酒場では、SHINCとレンの勝負に関して賭けが行われていたが、大方の予想はSHINC有利であり、レンの勝ち目は低いとされていた。しかし、DOOMのメンバーは密かにレンを応援していた。
レンは市街地を疾走し、交差点でSHINCと対峙する寸前にフカ次郎のグレネードが炸裂し、SHINCの銃撃を防ぐことができた。その後、SHINCのメンバーは急いで退避し、交差点は爆発により破壊された。
一方、レンはターニャに狙撃されながらも反撃を試み、ビルの崩壊に巻き込まれたターニャと接近戦に持ち込んだ。しかし、レンのナイフ攻撃はターニャによって防がれ、逆にレンはターニャに抱きしめられ動けなくなってしまった。レンはピトフーイに助けを求めるが、ピトフーイからは冷静な返答が返ってきた。
数十秒前、フカ次郎が最初のグレネード攻撃を行い、その直後にピトフーイとエムは廃墟の大通りを走り出していた。彼らはSHINCの待ち伏せポイントを目指しており、エムは両手に持った盾で攻撃を防いでいたため、銃は持てなかった。一方、ピトフーイはエムの愛銃M14・EBRを持ってエムの後ろを追従していた。
エムは必死に走り、交差点で機関銃や狙撃銃の銃弾が彼に集中攻撃されたが、盾でどうにか防ぎ続けた。ピトフーイも隙を見つけて反撃し、アンナの手を撃ち抜いた。ボスはターニャに命じて、対戦車ライフルPTRD1941を使いエムの盾を狙撃した。盾は吹き飛び、エムの左腕にも甚大なダメージが与えられたが、彼は残りの盾を支えて反撃し続けた。
ピトフーイは煙幕を展開してエムを守ろうとしたが、敵の猛攻は続いた。彼らのヒットポイントは減少し、ボスは新たな敵がハンヴィーで接近していることに気づいた。敵はM134ミニガンを使って猛烈な連射を開始し、ピトフーイとエムは銃弾の嵐にさらされることとなった。
その後、SHINCのチームは新たな戦術を考慮しつつ、次の行動を模索していたが、彼らが直面した状況は厳しかった。
第十二章 「全滅を防ぐために」
レンがピトフーイに敵の接近を伝えたが、返事はなかった。廃墟の間から流れてくるスモークで視界は遮られていたが、レンはピトフーイとエムのヒットポイントが急速に減っていくのを確認した。レンは彼らが《M134・ミニガン》に攻撃されたと推測し、即死を覚悟した。そんな中、ピトフーイの声が聞こえ、レンに西へ逃げるよう指示した。
ボスたちも敵の攻撃に遭い、ボスはチームを守るために撤退を指示し、ソフィーが持ち上げたコンクリートの壁で攻撃を防いだ。ボスは仲間たちの無事を確認し、ソフィーに感謝の言葉を伝えた。彼女はチームを守るために自ら犠牲になる覚悟を示した。
一方、ハンヴィーに乗っている敵は、ピトフーイとエムが建物の中で撃たれていると考え、再度攻撃する準備をしていた。レンとターニャは全力で逃げながら、結託チームの裏切りを知り、状況の複雑さに戸惑った。
フカ次郎は、自身が攻撃を受けた後も回復を試みながら敵から隠れていた。彼女はレンとターニャに、自分の安全を確保するよう助言し、通信を切った。直後、ターニャはソフィーの死を知らせ、レンは事態の深刻さに衝撃を受けた。
ボスはソフィーに「頼んだ」と言い、チームをできるだけ生き残らせる方法を考えていた。ターニャを除くメンバーは、太い通りの両側に分かれて建物の中に隠れていた。ボスはメンバーに「何としても生き残り、ファイヤに復讐しよう」と呼びかけ、仲間からの返答に励まされたが、具体的な突破策は見つからなかった。
通りに出て逃げるにはミニガンの攻撃を受ける危険があり、ソフィーが囮になっても全員無事に逃げ切れるかは不明だった。ソフィーはボスに「レンたちがやった方法を使おう」と提案し、プラズマ・グレネードを使った作戦を開始した。ボスたちはソフィーの指示に従い、通りに飛び出して逃げた。
しかし、ハンヴィーのミニガン射手はすぐに反撃を開始し、ソフィーはデカネードを使って接近を試みた。彼女は最後のグレネードを投げて敵に一撃を与えたが、その直後に銃弾を浴びて命を落とした。しかし、ソフィーが投げた手榴弾はハンヴィーの前輪を破壊し、敵の車両を動きにくくすることに成功した。
ハンヴィーは損傷を受けたが、運転手とミニガン射手はその作戦の見事さに感心しつつ、次の行動を模索していた。
ターニャが「ソフィーが死んだ」と伝えた直後、レンはピトフーイからの連絡を受け取った。ピトフーイは救急治療キットを使って回復を始め、エムも同様に治療を開始していた。レンとターニャはピトフーイと連絡を取り合いながら、周囲の敵の位置を確認し、次の行動を決めようとしていた。
ピトフーイは、エムが盾となって彼女を守ったことでミニガンの攻撃から生き延びたと説明し、レンはその勇敢な行動に感謝の意を示した。ソフィーはハンヴィーの前輪をパンクさせることで撤退を促し、その犠牲により仲間たちはダメージを受けずに逃げることができた。
一方、ボスはチームを指揮しながら、狙撃を受けたものの、スモークを利用して敵から逃れた。ターニャとレンはボスの指示に従い、合流を試みていたが、ボスは依然として行動に苦戦していた。彼の腿は痺れて動けず、持っていた対戦車ライフルを諦めるかどうか葛藤していた。
そのとき、スモークが晴れ、交差点のど真ん中でエムがボスの対戦車ライフルを構えて立っていた。
第十三章 「撤退・その 1」
ボスが見たのは、エムが伏せて自分たちの対戦車ライフル、PTRD 1941を構えている姿であった。エムは「借りるぞ」と言い、すぐに射撃を開始した。銃弾は遠方の狙撃手に向かい、相手のコンクリートの壁に大穴を開けた。狙撃手はギリギリで回避し、逃げながら「合流して包囲網を作ろう」と仲間に指示を送った。
その後、エムは「逃がしたようだ」と呟き、ピトフーイが現れ、ボスと再会した。ボスはピトフーイとエムと協力して行動を共にすることにし、ピトフーイの提案に応じて協力しながら逃走を始めた。彼らはエムとボスで銃の重量を分担し、ピトフーイが後方を警戒しながら進んだ。
途中、ピトフーイが敵チームについて尋ね、ボスは情報を共有した。ピトフーイは、六チームのうちプロテクター装備のチームがハンヴィーとミニガンを使用していることを確認し、彼らの脅威に対処するため、協力して逃げることを決めた。
最終的に、ボスたちはレンたちと合流し、次の行動に備えた。
レンたちがSHINCに挑んでから、エムの射撃によって銃声が止むまでの間、酒場の観客たちは歓声や悲鳴を上げ、戦況を見守っていた。対人戦が一段落すると、中継映像は各チームの状況を映す空撮に切り替わり、ファイヤたちが廃墟に出張していることが確認された。また、RGBチームはモンスターを光学銃で撃ち続けていた。
酒場では、観客たちが勝手に勝敗予想を始め、結託チームが強力であると口々に語った。特にハンヴィーにミニガンを装備した戦術が圧倒的な強さだとされ、ピンクの小柄なレンたちに勝ち目はないとの意見が多かった。中には、「ハンヴィーが3台ある以上、逃げ切るのは不可能」と結論付け、レンたちの敗北を悲観する者もいた。
13時48分、レンたちが廃墟エリアの一角に隠れていた。5分間同じ場所にいるとモンスターが現れるため、一度場所を変え、作戦会議を開いていた。そこには、死んだソフィーを除くSHINCの5人、レン、ピトフーイ、エムがいた。フカ次郎との連絡は途絶えていたが、ヒットポイントが回復しているため、どこかで生きていると予想された。レンは、フカ次郎やシャーリー、クラレンスの無事を確信していた。
レンたちは大通りの交差点に位置しており、ビルの倒壊により南と東が塞がれ、西と北だけが開けていたため、狙撃を避けるには良い場所だった。彼らは西側への撤退を計画しつつ、周囲を警戒していた。会話の中で、ピトフーイはレンとファイヤの関係をSHINCのメンバーに明かし、盛り上がりを見せたが、彼らの警戒は怠らなかった。
その後、スキャンが始まり、敵の位置が判明。結託チームの動きが迫っていることを知り、レンたちは次の行動を模索し始めた。敵はグレネードランチャーを使用して攻撃を仕掛け、レンたちは散開して対処したが、観測ドローンによって位置が把握されていた。そこでレンはエムのドローンを使って敵ドローンに体当たりさせる作戦を提案した。
その最中、フカ次郎が自転車で現れ、状況は一変した。彼女の登場で、レンたちは再び希望を持ち、戦局に動きが見え始めた。
第十四章 「フカ次郎飛び、レン駆ける夏」
フカ次郎が再登場した場面では、彼女が自転車に乗って颯爽と現れたが、直後に敵のグレネード攻撃を受け、自転車は粉々になった。自転車に愛着を持っていたフカ次郎は一瞬嘆いたものの、敵の位置を正確に把握し、レンたちと合流することに成功した。
フカ次郎は、レンたちの期待に応える形でドローンを操縦する役目を引き受け、ドローンを巧みに操作して敵の偵察ドローンを撃墜した。彼女の操縦技術はまるでプロのようで、特にドローン戦においては非凡な能力を発揮し、仲間たちを驚かせた。フカ次郎は、過去に別のVRゲームで空を飛ぶ操作を経験していたため、このようなドローン操縦が得意であったことが判明した。
一方で、敵もドローンを操る能力を持っていたため、ハンヴィーに搭載されたミニガンとの激しい攻防が繰り広げられた。フカ次郎は巧みにミニガンの攻撃をかわし、敵の足止めに成功したが、バッテリーが切れるまでの時間が限られていた。
作戦会議では、ピトフーイが敵チームがスナイパー集団である可能性を指摘し、彼らとの戦闘が避けられないことを悟った。レンは自ら志願して、ミニガンを搭載したハンヴィーに手榴弾を投げ込む危険な任務を引き受けようとしたが、その決断はこれからの戦況に大きな影響を与えることとなった。
13時57分、酒場の観客たちは時計がその時を告げた瞬間、レンが交差点の陣地から飛び出すのを目撃した。観客たちはレンの動きに注目し、彼女が灰色の迷彩ポンチョをまとって廃墟の中を高速で走る様子を見守っていた。
数十秒前の作戦会議で、レンは危険を承知の上で行動に出ることを決意し、ボスもその勇気に賛同して送り出していた。エムの指示に従い、レンは敵の狙撃手を警戒しつつ、次の交差点へとジグザグに走り続けていた。
一方、敵のチーム「ロング・ランサーズ」のリーダーは、双眼鏡でレンの動きを確認しながら、彼女の進行ルートを仲間に共有していた。リーダーは地図を見ながら、レンがどの交差点で動きを止めるか予測していた。
レンはエムからの指示を受けつつ、順調に進んでいたが、ついに目指していたハンヴィーの近くにたどり着こうとしたその瞬間、コンクリートの破片に足を取られ、派手に転倒してしまった。
第十五章 「あばれる二人」
レンは高速で交差点を駆け抜けようとしたが、転倒してしまい、スクールバスに激突して停止した。その瞬間、彼女の頭上を強力な《.338ラプアマグナム》の弾丸が通り過ぎ、転倒していなければ命を落としていたところであった。レンは転倒の痛みを感じつつも、素早くバスの下に転がり込んで身を守ったが、狙撃手の精密な射撃により、バスから出ることができなかった。
エムとの通信で、フカ次郎がミニガンの牽制をしているためドローンが使えないこと、さらにスキャンが20秒後に行われることを知らされた。レンの位置がバレてしまうことが予想されたため、エムは西へと飛び出す準備をしていた。ピトフーイはドローンの映像を注視し、機関車が線路上にあることに気付き、その状況を有利に活かす作戦を考え始めていた。
14時になり、ついにバトルが2時間を経過した。酒場の観客たちは、飲食を楽しみながら試合の行方を見守っていた。レンはバスの下に隠れ、狙撃手からの攻撃に動けない状態が続いていた。仲間のエムやフカ次郎との通信では、ドローンのバッテリーが切れる寸前であることがわかり、彼らもまた状況が厳しくなっていた。
その間、ミニガンを構えていた敵が、フカ次郎のドローンに体当たりを受けて混乱し、狙撃手シャーリーがその隙をついて敵の一人を撃破した。シャーリーの冷静な狙撃でチームは助けられたが、レンはまだバスの下にいることを知られていた。
ロング・ランサーズの狙撃手は、レンを捉えていたが、リーダーからの通信で一度射撃を中止した。再度狙撃を試みたその瞬間、バスが爆発し、レンは危機から救われた。
レンはスクールバスのホイールの裏に隠れていたが、次の一撃でやられるかもしれないと考え、どうにかしてこの場を離れる必要があった。過去の経験から、プラズマ・グレネードを使って爆風に乗る方法を思いつき、実行に移した。爆風でバスが浮き上がり、その勢いでレンはビル内に避難することができた。レンは全身に傷を負ったが、命を繋ぎとめ、無事に狙撃手から逃れることができた。
一方、フカ次郎や他の仲間たちもそれぞれ戦況を確認しつつ、攻撃をかわしながら進んでいた。しかし、仲間のアンナやターニャが撃たれ、負傷する状況に追い込まれた。通信を切ったレンは、静かな世界で燃え上がるバスの音を聞きながら状況を把握していた。
その頃、ハンヴィーの運転手はレンの爆発音に警戒しつつも、再び東へと仲間と合流するために進み始めた。そのハンヴィーの後ろを、南側の路地から飛び出したシャーリーとクラレンスがロボットホースに乗って追いかけていた。シャーリーはリアルで馬に乗るスキルを持ち、機械仕掛けの馬を駆使して追跡を開始していた。
クラレンスとシャーリーは、ピトフーイに狙撃され失敗した後、乗り物を探し回り、機械の馬を発見した。ロボットホースは無事で、シャーリーはそれに乗って追跡を開始した。クラレンスは最初恐れていたが、シャーリーがロボットホースを巧みに操り、追跡に成功した。シャーリーは過去にリアルで乗馬経験があり、そのスキルを活かしてロボットホースを乗りこなすことができた。
クラレンスは爆薬バックパックと武器をしまい、身軽になってハンヴィーに飛び乗るという大胆な作戦を実行した。クラレンスはハンヴィー内に侵入し、敵の運転手を巧みに騙し、銃で倒すことに成功した。シャーリーはクラレンスの行動を見届け、ロボットホースを失ったことに感謝の念を抱きながらハンヴィーに乗り込んだ。
シャーリーとクラレンスはハンヴィーを運転しながら逃走を図り、狙撃手の襲撃にも防弾ガラスで守られた。クラレンスは装備を再び整え、二人は追撃をかわしつつも、次の目的地へと進んでいった。
シャーリーは、運転が苦手なためハンヴィーを操作しながら多くの障害物に衝突し、クラレンスとともに危険な運転を続けていた。狭い道をなんとか進みながら、ピトフーイを目指して北西へ向かっていたが、運転ミスで交差点のビルに激突してしまった。その結果、クラレンスは軽いダメージを受けたが、二人とも無事であった。しかし、偶然にもその事故でロング・ランサーズの一人を巻き込み、彼が車体とビルの間に挟まれ死亡する結果となった。
第十六章 「撤退・その 2」
レンは、バスの爆発を利用して窮地を脱したが、結局廃ビルの中で再び身動きが取れなくなっていた。外にはスナイパーが潜んでおり、動けば撃たれる恐怖に押しつぶされていたが、ハンヴィーのエンジン音を聞きつけ、プラズマ・グレネードを使って車を止めることを決意した。レンは車内に飛び込み、そこで再会したのはクラレンスとシャーリーだった。混乱するレンだが、彼らと協力し、西側に向かって仲間の支援に向かうことを決断した。スナイパーからの攻撃を受けながらも、三人はハンヴィーに乗り込み、再び走り出した。
14時少し前、レンを送り出した後の約10分間、ピトフーイ、エム、フカ次郎、そしてSHINCの四人は、何度も命の危機にさらされた。レンの牽制によりロング・ランサーズの一部が彼女の方へ向かったが、残りは追跡を開始。ピトフーイ達は一度は逃げることができたが、狙撃手に見つかり、アンナが犠牲となった。ロング・ランサーズは狙撃のプロで、特に分身の術を使う二人組が戦術的に優れていた。彼らの攻撃により、エムやピトフーイも負傷し、追撃が続く中、ピトフーイは敵の戦術を理解したが、状況は依然として厳しかった。
14時8分、ピトフーイたち7人は被弾を受けながらもディーゼル機関車の前までたどり着いた。隠れ場所を見つけた彼らは、追撃するロング・ランサーズの攻撃を受けつつも、機関車の裏に隠れ、反撃の準備を整えた。そこで、T-Sのメンバーと遭遇し、一時的な共闘を強いることに成功した。
一方、レンはハンヴィーに乗り、仲間たちとの通信を再開。機関車周辺では激しい銃撃戦が続き、グレネードが飛び交う中、フカ次郎やエム、ピトフーイは敵の攻撃に対応していた。エムは狙撃を受けながらも防御を維持し、フカ次郎は投擲武器を使って敵の牽制に貢献した。
T-Sのメンバーも応戦し始めたが、その中で一人が死亡し、状況は厳しさを増した。フカ次郎とピトフーイの会話で、ピトフーイが意図的に敵のグレネードを見逃したことが示唆され、フカ次郎はまだプラズマ・グレネードを持っていることを暗示して今後の展開を示唆した。
ターニャが機関車のトラップをすべて解除し、ピトフーイは皆に機関車で逃げるよう指示した。エムは機関車の運転を任され、無事にエンジンを起動させた。彼らは銃弾が飛び交う中、機関車に乗り込み、逃走の準備を整えた。
一方、レンはハンヴィーに乗って仲間たちに追いつこうとしていたが、シャーリーの運転が安全運転すぎて進みが遅かった。レンはピトフーイに通信で状況を伝えたが、ピトフーイはレンたちが別々に逃げた方が良いのではと提案した。しかし、レンはチームで戦うことを選び、決して一人で逃げることを望まなかった。
その後、シャーリーは意を決してハンヴィーを猛加速させ、道にいた敵を跳ね飛ばしながら、ピトフーイたちに追いつこうとした。クラレンスもこの激しい展開に歓声を上げ、ロング・ランサーズの残り人数は4人となった。
エムは機関車を動かし始め、180トンの巨体がゆっくりと動き出した。これに対し、V2HGのメンバーは驚きつつも反撃を試みたが、グレネードや銃撃では機関車を止められなかった。一方、機関車に乗ったSHINCやT-Sのメンバーは無事に逃走を図った。
その後、ミニガン付きのハンヴィーが彼らを追いかけてきた。ローザが牽制射撃を行ったものの、ハンヴィーの進行を止めることはできなかった。V2HGはさらに別のハンヴィーを追いかけるため出発し、その途中でロング・ランサーズのメンバーが追いかけてきたが、クラレンスのミニガン攻撃によって全員が瞬時に倒された。
ミニガンの威力にV2HGのメンバーも驚きながら、機関車を追い続けたが、ハンヴィーに対する攻撃はほとんど効果がなかった。リーダーは機関車を追いかけながらも、敵の攻撃に対する防御を続け、激しい戦闘が繰り広げられた。
第十七章 「ファイヤ・オン・アイス」
14時15分、機関車が廃墟の線路を走り、後ろにはハンヴィーが追いかけていた。レンはピトフーイに敵を倒したと報告したが、ピトフーイはハンヴィーが機関車に同行するのは無理だと伝えた。理由は、湖上を渡る狭い一本橋やその先の高速道路が障害となるからである。レンは機関車に乗り移ることを決意したが、後方にもう一台のハンヴィーが追尾していることに気付いた。
シャーリーはハンヴィーを急停車させてUターンを行い、後ろの敵を迎撃しようとした。シャーリーは狙撃銃でハンヴィーのタイヤを狙い、見事に破壊して敵の車両を停止させた。リーダーは仲間に逃げるよう命じ、彼自身は機関車に取り残された。
クラレンスはミニガンで反撃を試みたが、敵のスナイパーに撃たれてしまい、レンが代わりにミニガンを操作して応戦した。レンの攻撃により、敵のハンヴィーは最終的に破壊され、爆発して消滅した。
14時18分、空港滑走路の東端で、MMTMのケンタはトライクにもたれて座りながら、リーダーのデヴィッドにまだ動かなくていいのか尋ねていた。デヴィッドは仰向けに寝転び、目を閉じたまま休んでいた。ケンタが時間を確認すると、モンスターが湧き出すまで3分が残っていることがわかった。デヴィッドは次の移動先として高速道路の上を候補にしていたが、今は何もできないため休息を取っていると答えた。ケンタは、デヴィッドが最終決戦の場所を予測しているのか尋ねたが、デヴィッドは曖昧に答え、ピトフーイを自分の手で倒すことを誓っていた。
機関車は時速100キロで廃墟の街を突き進んでいたが、キャット・ウォークにいる人々にとっては非常にスリリングな体験であった。ボスとローザが映画ごっこを楽しんでいる間、ピトフーイは窓の外を警戒し、湖に近づくことを確認していた。橋の上に到達する前に、敵の結託チーム「PORL」の六人が湖上でスケート靴を使って高速で接近してきた。
彼らは対戦車兵器RPG-7を使用し、機関車に攻撃を開始。最初の攻撃はかすったが、次の弾が機関車のエンジンルームに命中し、機関車は大きく揺れ、スピードが落ちた。さらに複数の弾頭が運転室や車両に命中し、エムは重傷を負いながらも機関車を動かし続けようとした。
敵の攻撃が続く中、機関車は橋の上にさしかかり、停止しかけていた。敵は第二波の攻撃を準備し、機関車にさらなるRPGの弾頭を発射しようとしていた。
機関車が攻撃を受け続ける中、レンたちはクラレンスの報告で、左側の湖上からロケット弾が飛んできていることを確認した。機関車が徐々に減速し、黒煙を上げながら動いている様子を見て、レンはシャーリーに湖岸へ降りるよう指示した。シャーリーはレンの提案に従い、湖上に進み始めたが、氷上で車を走らせる危険性を心配していた。レンはP90を使って説得し、湖上への突入を強行させた。
しかし、湖上に出た直後、クラレンスがロケット弾でミニガンと左腕を失い、重傷を負った。レンたちはさらに複数のロケット弾による攻撃を受け、シャーリーは危機回避のためにハンドルを巧みに操作して逃れた。敵からの追撃が続く中、クラレンスのヒットポイントは残りわずかになり、状況はますます厳しくなった。
その後、シャーリーは距離を取り狙撃を試みようとしたが、新たに光学銃を使用するチームRGBが接近し、さらに挟撃を受ける形になった。光学銃の攻撃は防弾ガラスを貫通し、レンとシャーリーに危機が迫る中、シャーリーは一度逃げる決断を下したが、レンは反論しようとしたものの、良い案が出せず黙り込んだ。
機関車はますます減速し、時速30キロ程度になっていた。RPG-7による連続攻撃を受け、手すりが破壊され、T-Sのメンバー005が機関車から転落し、氷上に落下して即死した。乗っていた11人は、進み続けるしかない機関車で追い詰められていた。スキャンが開始されていたが、誰も確認する余裕はなかった。機関車はさらに速度を落とし、絶望的な状況にあった。
観客たちは機関車の状況を見守り、RPG-7の攻撃が続く中、レンは別の場所にいることが確認されていた。橋の上の機関車はRPG-7で次々と攻撃され、PORYLチームは勝利を確信していた。その間、RGBはハンヴィーを撃退し、歓喜していたが、クラレンスは白いポンチョをまとい、伏せて氷上に潜んでいた。彼女はバックパックを実体化させ、次の行動に移ろうとしていた。
第十八章 「 ZEMAL」
レンはバックミラー越しに、クラレンスの自爆による大爆発を目撃した。巨大な衝撃波が発生し、レンは倒れた仲間の名前を呟いた。クラレンスは自らの意思で爆発を引き起こし、敵を妨害するために降り、白いポンチョを身に纏って姿を隠した。その自爆により、RPG-7の発射が阻止され、敵の狙いは外れた。しかし、彼の仲間たちは混乱し、レンとシャーリーはハンヴィーで急いで逃走した。
一方で、湖上では黒い稲妻のようなひび割れが広がり、敵チームは次々と氷の下に沈んでいった。ハンヴィーもひび割れに捕まり、レンは氷上に投げ出されたが、運よく湖岸にたどり着いた。シャーリーは混乱しながらもレンの助けで脱出し、氷上を走って逃げ切った。
レンとシャーリーは、14時25分に機関車が停車している橋に到着した。慎重に線路の中央を走り、無事にピトフーイやフカ次郎、そして笑顔を見せるSHINCのメンバーたちに歓迎された。レンはボスと再会し、共にファイヤを倒す決意を新たにした。
一方で、ピトフーイはシャーリーに感謝しながらも、警戒を怠らず話しかけた。シャーリーも、いつ寝首を搔くかわからないと警告したが、二人の間に緊張感が漂いつつも軽い会話が交わされた。
その後、レンとフカ次郎は機関車に乗り込み、撃たれた機関車がまだ動くのか疑問を抱きつつ、慎重に歩いて前進した。エムとT-Sのメンバーが機関車を調査しており、T-Sの一人が電気系の問題である可能性を指摘し、予備配線で修復できると助言した。彼は鉄道エンジニアの経験があり、エムもその知識に驚き、頼りにすることにした。
14時26分過ぎ、観客たちは湖を渡る機関車を見ていた。壊れかけながらも、13人のプレイヤーを乗せた機関車は高速道路を越え、橋を渡りきった。そんな中、遠方から銃撃が始まり、乗っていたトーマが銃弾に倒れ死亡した。攻撃を受け続ける中、ピトフーイたちは防御するが、次々と被弾し、大ピンチに陥った。
その後、ZEMALチームの一人である女性プレイヤーが現れ、降参を求めた。レンたちは驚きつつも反撃できない状況であり、フカ次郎がリーダーとして交渉に入ることとなった。女性プレイヤーはかつてフカ次郎が関わった相手、ビービーであることが判明し、2人は過去の出来事を語り合った。ピトフーイはビービーに降参の交渉を頼み、驚きながらもフカ次郎はそれを伝え、ビービーは即答で了承した。
第十九章 「ハンドガン・オンリー」
ビービーがレンたちに降参の条件として提示したのは「メインアームの放棄」であった。ピトフーイはすぐにその意図を理解し、全員に武装を置くよう指示した。最初はレンや他のメンバーも驚いていたが、状況に従って武器を手放した。
一方で、ZEMALのメンバーの一人、ピーターがビービーに対して彼女たちを逃がしてよかったのか疑問を呈したが、ビービーは「彼女たちは戻ってこない。モールで全員死ぬだろう」と冷静に答えた。
レンたちは、ビービーとの会話後にメインアームを放棄し、走り出した。酒場の観客も含め、誰もが状況を理解できず困惑していた。ピトフーイは走りながら説明を始め、ビービーの計画を見抜いた。彼女たちがショッピングモールに向かう理由は、モールが拳銃しか使えない特別ルールのエリアであり、近距離戦で有利になるからである。
ビービーは、レンたちがモールで他のチームと戦って全滅すると予想し、敢えて彼女たちを見逃すことにした。レンは、ファイヤたちとの戦いに備え、不安を感じながらも、ヒットポイントの回復を行い、再度決意を固めていた。
レンは巨大なモールに向かって突進し、建物の圧倒的な大きさに驚きながらも、モールの入口に到着した。ピトフーイは全員に戦術を指示し、二人一組の「バディ」で行動することを強調したが、レンだけは速度の関係で単独行動を命じられた。
ピトフーイはレンに特別なカスタム拳銃「ヴォーパル・バニー」を贈り、二丁拳銃スタイルでの戦闘を提案した。さらに、特別なリュックサックを装備させ、リロードを素早く行える仕組みも施した。
全員が戦闘準備を整えた後、モール内部の地図を確認し、今後の行動を計画しながら、レンたちは戦闘に備えて集中していた。
レンたちが西側の入口で準備をしている頃、東側の入口ではデヴィッドとケンタが到着していた。彼らは拳銃戦の準備を終え、ピトフーイを倒すために意気込んでいた。彼らの戦法は、複数の拳銃を使い、リロードの時間を最小限にして突撃するというものだった。
一方、結託チームのSATOHとWEIIもモールに向かっていた。SATOHのリーダーは、モールでの戦いをWEIIに提案されたが、彼らの目的はピトフーイを倒すことで一致していた。SATOHのリーダーは、WEIIの実力に驚きつつも、彼らが味方であることに安堵していた。
第二十章 「モールでの戦い・その 1」
14時40分、モール周辺にいたプレイヤーたちはスキャン結果を確認し、各自モール内に突入していった。東側からはMMTM、北側からはWEIIとSATOH、西側からはLPFMとSHINCがそれぞれ入場し、モール内での拳銃戦が始まった。
レンはモールに入ると、拳銃戦エリアに突入したことを告げる警告を受けた。モール内は広大で、廃墟でありながらも走りやすい環境であった。敵との遭遇がいつ起こるか分からない状況に緊張感が漂った。
MMTMは二人一組で高所を押さえる作戦を進め、SATOHは6人でチーム行動を取った。WEIIは北側から入ったが、姿を現さなかったため、彼らの意図は不明であった。観客たちは、拳銃戦の難しさと緊迫感に期待を寄せていた。
LPFMとSHINCはピトフーイの指揮のもと、レンが先頭を走り、後方をフカ次郎がサポートする形で進軍した。しかし、北側で爆発が起こり、ファイヤたちが通路を爆破しながら進撃していることが判明した。ピトフーイは一度南側に撤退するよう指示し、戦況に備えた。
最初の爆発音が響いたとき、MMTMのデヴィッドとケンタは高所から中庭を見渡しながら、北側のチームが火災を起こしていることを確認した。モール内に火が広がりつつある中、レンたちは南側のフードコートで防衛陣地を構えていた。
北側からの煙に警戒する中、SATOHのチームが電動カートでテーブルを盾にして東西から同時に突撃してきた。爆発は陽動作戦であり、敵はモール内での戦闘に備えて周到に準備を進めていた。ボスやフカ次郎は敵を迎撃したが、SATOHのチームは電動カートを使い、フードコート内で猛攻を仕掛けた。
戦闘は白熱し、フカ次郎は敵に襲われるも、仲間たちの連携により危機を脱した。ローザは手榴弾で敵を道連れにし、ボスは敵を蹴り倒しながら激しい戦いを繰り広げた。ピトフーイとエムも奮闘し、敵を確保するなど、チーム全員が命懸けで戦った。
フードコートでの戦闘は、電動カートが突入してから20秒も経たないうちに終わり、SATOHのチームは5人が倒され、1人がエムに捕らえられた。レンたちは勝利を収めたが、ローザが死亡し、ボスは大きなダメージを負った。
捕らえられたSATOHの男は、自分たちの作戦が失敗したことを悔やみつつ、レンたちを賞賛した。しかし、ピトフーイは彼を容赦なく膝を撃ち、彼がファイヤのチームに情報を送っていたことを見抜いた。レンはファイヤとの結託について尋ねたが、男は笑いながら詳細を明かさなかった。
その後、シャーリーの警告でレンは敵の狙撃に気付き、エムが被弾した。狙撃は200メートル離れた場所から拳銃「レミントンXP100」を使って行われたもので、この拳銃はライフル弾を撃つことができる特殊なものであった。シャーリーは即座に応戦し、狙撃手の位置を見破った。
シャーリーは狩猟用の銃以外には詳しくなかったが、クラレンスの助けで「XP100」を選び、これでスナイパーとしての長射程を拳銃戦でも発揮できるようになった。敵のベラルトも同じ銃を使っており、両者は対峙した。
ベラルトはシャーリーの攻撃をかわしながら、周囲を利用して狙撃を続けた。彼はロープを使って柱に登り、巧みに射撃を行い、シャーリーをシャンデリアで押しつぶすことに成功した。シャーリーは苦境に立たされたが、フカ次郎が電動カートで駆けつけ、彼女を救出した。
シャーリーはフカ次郎の助けを受け、再び銃を構え、敵であるベラルトとの最後の一撃を繰り広げた。両者は互いに狙いを定め、激しい戦闘が続いた。
第二十一章 「モールでの戦い・その 2」
シャーリーは電動カートの爆発で助かり、スコープを使って敵の位置を確認しようとしたが、ベラルトは既に倒れていた。ベラルトはシャーリーの攻撃でロープを断たれ落下し、ダメージを受けたが死んではいなかった。しかし、デヴィッドがナイフでベラルトを仕留め、戦場から彼を排除した。デヴィッドとケンタは「オペレーション・こっそりコソコソ」と名付けた作戦を実行しており、隠密に行動しながら敵を狙っていた。
レン達は三階のフードコートから東側の敵と戦うために移動していた。エムとピトフーイは敵の激しい銃撃に応戦し、エムは防御しながら突撃を続けた。敵はペネビアという大柄な男で、彼はグロック18Cという自動拳銃を使い、再装填要員ロンと共に連携していた。エムとペネビアは体当たりしながらも、エムが優位に立つ形で押し続け、ついには二人ともガラスを突き破り、三階から二階へと落下した。
彼らが落ちたのはミニチュア展示室で、そこでは巨大な模型の町が再現されていた。二人はその中で戦い続け、まるで怪獣映画のような光景が広がった。ペネビアはエムとの格闘技戦を楽しみ、エムもペネビアの実力を認めた。最終的に二人はお互いの強さを認識し合い、激しい戦闘を続けたが、どちらも決着を急がず、戦いの中で互いを称え合っていた。
ピトフーイは紳士服店でロンと対峙し、彼の華麗なアクロバット戦法をかわしながら戦った。ロンは巧みにジャンプしながら銃撃を繰り返したが、ピトフーイはスーツに紛れ込んで隠れ、最終的にロンを銃で撃ち倒した。その間、エムはペネビアとの激しい格闘戦を繰り広げていた。ペネビアはエムを押し倒し、顔面に連続で拳を叩き込んだが、エムは最後の瞬間にバックパックを盾にし、手榴弾を使ってペネビアを倒した。
レンとボスは、四階の通路を逃げながら敵に追われていた。敵は青いジャージを着た男で、ワルサー・カンプピストルという小型の榴弾発射拳銃を使用していた。爆発による追撃に苦しめられる中、レンはシャーリーに援護を頼み、彼女が敵を狙撃しようとしたが、シャーリーも背後から狙われ、背中を撃たれた。ジャージの男は左腕を失いながらも命を取り留め、シャーリーはそのまま倒れた。レンは仲間と共に逃げ場を探しながらも、五階からの銃撃や敵の挟み撃ちに追い詰められた。最終的にフカ次郎も負傷し、敵との激戦が続いていた。
レンは四階の通路で、東西南北すべての方向から敵に囲まれ、逃げ場を失った状況にいた。デヴィッド、ケンタ、そしてグレネード・ピストルを持つ敵がそれぞれの位置からレンたちを追い詰め、どの方向に進んでも撃たれる危険が高かった。仲間の状況も芳しくなく、エムは瀕死、他の仲間も満身創痍であった。絶望的な状況にある中、フカ次郎がプラズマ・グレネード弾頭を使う作戦を提案した。ピトフーイが10秒のカウントダウンを開始し、ボスもそれに応じて最後の戦いが始まった。
第二十二章 「心に火をつけて」
レンたちは四階通路で絶体絶命の状況に陥っていた。敵が四方に配置され、どこへ逃げても撃たれる可能性が高かった。そんな中、フカ次郎は自ら犠牲になる作戦を決行し、グレネードを身に着けたまま敵に突撃し、自爆した。その爆発は敵を巻き込み、広範囲にわたって大きな損害を与えた。
その後、エムが突進し敵に立ち向かったが、デザートイーグルによって撃たれ倒れた。しかし、その背後からピトフーイが現れ、敵に猛烈な攻撃を仕掛けた。ピトフーイは敵の策略をかわしながら、最後には水を用いて敵を窒息させ、完全に倒した。
フカ次郎が自爆し、ケンタを倒した直後、モール内は激しい爆風に包まれた。レンとボスはその隙を生かし、フカ次郎が残したデグチャレフ対戦車ライフルを利用して、敵に向かって無人の電動カートを突撃させた。敵の男はカートを避けながら逃げようとしたが、レンが空中から銃撃を浴びせた。
男は野球用具店へ逃げ込み、そこでバットを使ってレンを攻撃した。レンも銃撃で反撃し、激しい戦闘が続いたが、男は驚異的な体力で耐え続けた。最終的に、レンはボスの援護射撃に助けられ、男を倒すことができた。
その後、デヴィッドがレンを狙って攻撃を仕掛けたが、ピトフーイが突如現れ、彼を止めた。デヴィッドとピトフーイは互いに致命傷を負い、死の間際に短い会話を交わした。最後にピトフーイが冗談を残し、二人は同時に命を落とした。
レンは、ピトフーイとデヴィッドの死体を見て、二人が相打ちになったことを理解した。ピトフーイは五階から降りてデヴィッドに突撃し、彼と戦いながら最期を迎えた。レンは、仲間のアイコンに×印がついていることを確認し、クラレンス、シャーリー、フカ次郎、エム、ピトフーイが全員死亡していることを実感した。ボスも辛うじて生き延びたが、レンと二人だけが残った。
二人はしばし笑い合い、次に拳銃戦で決着をつけることを決意した。決闘形式で行うことにし、ボスがマガジンを投げて開始の合図を出す。レンはジャンプしながらボスの攻撃を避け、最終的にボスの額に命中弾を放って勝利を収めた。
レンは戦いに勝利したが、まだファイヤとの対決が残っていることに気づく。突然、通信アイテムを通じてファイヤの声が聞こえ、彼が中庭のメリーゴーランドの前にいることを告げられる。レンはファイヤとの最終決戦に向けて準備を整え、戦いを挑む決意を固めた。
レンは、四階から中庭に駆け下り、ファイヤとの対決の場に現れた。中庭は遊園地のような雰囲気で、メリーゴーランドが静かに佇んでいた。レンは武器を構えてファイヤに挑むが、ファイヤは武器を持たず、戦う意志がないことを告げた。彼は武器を嫌っており、仲間たちに頼っていたが、敗北を認めたという。レンは戸惑いつつも引き金を引く覚悟を決めるが、その前にファイヤがフルダイブ型VRゲームに対する謝罪を口にした。
その直後、モンスターが出現し、ゾンビのような敵がレンを取り囲んだ。レンはゾンビたちを次々と倒しながら、戦い続けたが、やがて弾切れとなり、ナイフを使って最後の抵抗を試みた。
ファイヤはゾンビに襲われそうになるが、レンはその危機を救うために奮闘し、最後にはゾンビの喉を噛みちぎるなど、必死に戦った。しかし、レン自身も左目を負傷し、ヒットポイントが残りわずかになってしまう。最期の瞬間、レンはファイヤに何かを言おうとしたが、言葉を発することなく倒れてしまった。
酒場の観客達は、二つの画面を見ていた。一つは、レンのすぐ側でジャージ姿の男が降参する場面、もう一つは、ファイヤの救援に向かっていたV2HGの三人が高速道路で銃弾の雨を浴びて倒れる様子である。その後、大会は終了し、優勝チーム「ZEMAL」が発表された。マシンガンを抱えたチームメンバーは優勝を喜ぶよりも、もっと撃ち続けたかったと感じており、リーダーのビービーはその気持ちを理解しつつ、大会が終了したことを受け入れた。試合は2時間58分にわたり、総発砲数は234,901発であった。
第二十三章 「香蓮の憂鬱」
馬と馬具の準備が終わる10時頃、母親と一緒にレンタカーでやって来たのは、舞と同じくらいの身長の女の子であった。黒い髪を背中まで伸ばし、病的に白く、痩せていて不健康そうな彼女は、花柄のワンピース姿で現れた。舞はその子を観察しながら案内を始めたが、彼女は黙りがちで、最初は「はい」「いいえ」「分かりました」とだけ応えていた。
しかし、牧草地に入って馬に乗ると、亜衣は少しずつ話し始めた。彼女は学校が嫌いで行っていないが、音楽や料理、映画鑑賞などは楽しんでいると話した。また、フルダイブ型VRゲームをプレイしており、ゲームの中で強く格好良い存在になれることを楽しんでいるとも語った。
亜衣は、オンラインゲーム内での体験も舞に打ち明けた。彼女はゲーム内で自分のアバターを使い、男性からの不適切な言動を逆手に取り、ゲーム内の資産を得るために利用していたという。その告白に舞は驚きつつも、ゲームと現実をしっかり区別していることを確認し、亜衣に対して「悩みすぎず、もっと気楽に生きよう」とアドバイスを送った。
話をしているうちに、舞と亜衣は浅い川に出た。ジョージは楽しそうに川を渡り、二頭の馬も舞の先導でゆっくりと渡った。舞が温泉の話題を出すと、亜衣は目を輝かせ、興味を示したが、その温泉は山奥にあり、行くには3時間以上の馬での道のりが必要であった。亜衣は温泉を楽しみにしつつ、「もっと悩みすぎずに過ごす」と誓い、舞にまた来て馬の乗り方を教えてもらう約束をした。
昼過ぎ、亜衣とその母親は、長い乗馬体験を終え車で帰った。亜衣は最後に深々と頭を下げて感謝の意を表した。舞の隣にいた経営者の女性は、亜衣の母親が心配ばかりしていたと苦笑しながら話し、舞は「亜衣は素直な良い子だった」と答えた。女性は、亜衣がまた来る可能性があることに期待し、次回は舞に専属で任せると言った。
2026年8月29日、香蓮は東京のショッピングモールで、西山田炎とのデートに臨んだ。彼女は炎と話をするために、この場に来た。デート前に、香蓮は炎のことを調べ、彼の会社の従業員たちが彼を尊敬していることを知った。そして彼に対する印象が大きく変わり、彼に謝罪と感謝を伝える決意を固めた。
香蓮と炎は、カフェで会話を始め、彼女は炎の仲間に対して誤解していたことを謝罪した。炎はその謝罪を受け入れ、香蓮に「GGOのレンと今の香蓮、どちらが本当のあなたか」と尋ねた。香蓮は「両方とも自分だ」と答え、真摯に応えた。しかし、突然炎は体調を理由にデートを中断し、急いで去っていった。香蓮は、彼が何故急に去ったのか理解できないまま、その背中を見送った。
香蓮は、デート中に突然去った炎について、何が起こったのか考えていた。体調不良や緊張によるものかと推測しつつ、救護室に駆け込んだ可能性を心配していた。スマートフォンに炎からのメールが届き、それを確認しようとした時、突然現れた美優たち3人に驚かされた。彼女たちは隣のテーブルからこっそり見守っていたのである。
香蓮は美優の勧めでメールを開くと、そこには「全員でここまでおいで」という内容が記されていた。同時に、SHINCのメンバーである咲たちも、美優からのデート報告が途絶えたことに不安を抱き、咲がスマートフォンに届いた同じメッセージを確認した。リンク先はカラオケ店のホームページで、彼女たちはその場に呼ばれていることを理解した。
香蓮は、自分を悲劇のプリンセスにするつもりはないと決め、神崎エルザの力強いロックチューンを歌い始めた。彼女の歌声は勢いがあり、鬼気迫るほどの迫力で、咲たちもその上手さに驚き、歓声を上げた。詩織とリサはマラカスでリズムを取り、豪志のタンバリン、エルザのギターと共に、香蓮の歌を盛り上げた。
サビに差し掛かると、香蓮は画面を見ずに歌詞を全て覚えており、感情を込めて熱唱した。涙をこぼしながら歌う香蓮の姿に、美優は親友の恋が終わったことを受け入れ、天国へ送るように片手で祈っていた。
香蓮は二番まで歌いきり、曲が終わると汗だくになっていた。美優が彼女の背中を叩き、明けない夜はないと励まし、香蓮も何かを言いたそうにしながらも飲み込んだ。エルザも冗談交じりに香蓮を慰めようとしたが、香蓮は彼女の顔を手で押さえ、断固として阻止した。周囲がその様子を見守る中、香蓮は「これからもGGOに生きる!」とマイクを使って大声で宣言した。
登場人物
- 小比類巻香蓮(レン):GGOの中で「レン」として活動する女性プレイヤーで、主にナイフを使って近接戦を得意としていた。ピトフーイとの関係が深く、チーム内では囮役や特攻役を引き受けることが多かった。彼女は戦闘においても強力なプレイヤーであり、ゲーム内外でピトフーイに影響を受けていた。
- 篠原美優(フカ次郎):オンラインゲーム内で活躍する女性プレイヤーであり、ピトフーイのチームメイトである。普段はリアル世界でも生活しており、GGOでの活動と現実の仕事を両立させていた。神崎エルザのファンでもあり、彼女の曲を楽しんでいた。
- ピトフーイ(神崎エルザ):ピトフーイは緑のギリースーツを着た女性プレイヤーで、アサルトライフルを使いこなす狙撃手であった。彼女はシャーリーとクラレンスを次回のスクワッド・ジャムに誘うために接触し、協力を求めたが、彼女たちとの間に緊張感もあった。
- エム:ピトフーイのチームのメンバーであり、戦術的な判断力に長けた人物である。彼は主に防御とサポートを担当しており、盾を持ちながらピトフーイたちを守る役割を果たしていた。ピトフーイとは深い信頼関係を持っていた。
- シャーリー:オンラインゲーム「GGO」のプレイヤーで狙撃の名手である。ピトフーイのチームに加わり、狙撃や戦術に長けた戦士であった。彼女はピトフーイに対する警戒心を持ちながらも、協力する決意をした。
- クラレンス:シャーリーの相棒であり、サポート役を務めていた。もともと他のチームから除名された経緯を持ち、シャーリーと共に狙撃の技術を活かし、次回の大会に参加することになった。
- 西山田炎:香蓮のリアルでの知り合いであり、彼女に好意を持っていた。彼はあるパーティーで香蓮と接触し、GGOに参加して彼女を探し出した。彼女に対して結婚を前提に付き合いたいと申し出たが、その後、思い悩みながらも一度離脱した。
- デヴィッド:MMTMというチームのリーダーであり、ピトフーイを倒すためにゲーム内で戦略を立てて行動していた。彼は冷静な判断力を持ちながらも、ピトフーイに対する執念を燃やしていた。
第4回スクワッド・ジャムに参加したチーム
DOOM
特徴:第4回スクワッド・ジャムにおいて、大爆発自爆作戦でLPFMを襲撃するが、最終的に敗北した中学生チームである。
LPFM
メンバー:レン(香蓮)、フカ次郎、ピトフーイ、エム、シャーリー、クラレンス
特徴:レンのチームであり、ピトフーイを中心に、各自の特技を活かして戦う強力なチームである。
ZEMAL
特徴:マシンガンを中心とした武器を使用し、攻撃力に優れるチームである。第4回スクワッド・ジャムで優勝を果たした。
SHINC
特徴:女性プレイヤーによるチームで、結託チームと共闘する場面も見られる。ボスを中心にした強力なチームである。
MMTM
メンバー:デヴィッド、ケンタ、他メンバー
特徴:狡猾な作戦でチームを率い、ピトフーイへの対抗心が強い。モールでの戦いでも高所を利用した戦術を取った。
V2HG
特徴:ミニガンを搭載したハンヴィーを操り、チームワークを活かした強力な戦術で戦うチームである。
SATOH
特徴:電動カートやグレネードを駆使した特異な戦法を展開するが、最終的に敗北した。
WEII
特徴:他チームと結託して戦うことが多いチームである。ピトフーイを倒すために行動していた。
PORL
特徴:対戦車兵器を使用し、橋での機関車との戦いで猛攻を仕掛けたチームである。
DOOM
特徴:第4回スクワッド・ジャムにおいて、大爆発自爆作戦でLPFMを襲撃するが、最終的に敗北した中学生チームである。
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